JP2014113479A - X線診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体の被曝を低減しつつも、良好な画質の画像を得ることができるX線診断装置を提供する。
【解決手段】X線診断装置は、X線源3、グリッド6、X線検出器7、第1画像発生部、第1画像のデータから空間周波数帯域の異なる複数の第2画像のデータを発生する第2画像発生部、複数の第2画像に対して個々にノイズ低減処理を施す複数のノイズ低減処理部、複数の第2画像の一に対して散乱線補正処理を施す補正部、ノイズ低減処理を施された複数の第2画像と散乱線補正処理を施された第2画像とを合成することにより最終画像を発生する最終画像発生部とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線により被検体の内部形態を表す画像データを発生するX線診断装置に関する。
被検体に入射したX線は、被検体内で散乱を起こす。このとき生じた散乱X線(散乱線)は、画像のコントラストや鮮鋭度を低下させ、画像診断に悪影響を及ぼす。そこで、乱線を除去すべく、X線吸収の少ない中間物質(例えばアルミニウムやファイバー)と鉛はくを交互に配置したグリッドを、X線検出器の検出面側に配置することが一般的である。
FPD(Flat Panel Detector)をX線検出器とする場合、FPDの画素とグリッド格子の干渉縞が画像に発生することがある。この干渉縞の発生を防ぐためには、例えばグリッドの格子密度をFPDの画素ピッチに一致させたり、FPDにて入力信号を変換できない程に高い格子密度を採用したりする必要がある。なお、現在の技術において安定的に製造可能な最大の格子密度は、およそ80LP/cmである。
格子密度を画素ピッチに一致させる場合、非常に高いピッチ精度が必要であるため、グリッドの中間物質はアルミニウムに限定される。また、例えば80LP/cmのように高い格子密度を採用する場合、格子比をある程度自由に指定するならば、やはり中間物質はアルミニウムに限定される。いずれの場合も、紙の類のファイバーなどに比べて金属であるアルミニウムの方が高い剛性を有し、精度のよい加工が可能であることが理由である。アルミニウムを中間物質として用いるグリッドは、ファイバーを中間物質として用いるグリッドに比べて直接線の透過率が劣る。
このように限定された仕様のグリッドを使用する場合、以下のような通常の被曝低減策を実施すると、いずれの場合も画質が低下する。・グリッド格子比を下げる。
この場合、散乱線の割合が増えるためにノイズが増加し、画像のコントラストが低下する。・X線透視、撮影の線量を下げる。
この場合、信号成分が減少し、カンタムノイズが増加する。・X線透視、撮影の線質を上げる(管電圧を上げる、線質フィルタを厚くする)。
この場合、散乱線の割合が増え、信号成分が減少する。
以上のように、FPDをX線検出器とするX線診断装置においては、画質を維持したまま被曝の低減を図ることが困難である。
関連する技術として特開平5−244508号公報がある。
本発明が解決しようとする課題は、被検体の被曝を低減しつつも、良好な画質の画像を得ることが可能なX線診断装置を提供することである。
実施形態に係るX線診断装置は、X線源、グリッド、X線検出器、第1画像発生部、第1画像のデータから空間周波数帯域の異なる複数の第2画像のデータを発生する第2画像発生部、複数の第2画像に対して個々にノイズ低減処理を施す複数のノイズ低減処理部、複数の第2画像の一に対して散乱線補正処理を施す補正部、ノイズ低減処理を施された複数の第2画像と散乱線補正処理を施された第2画像とを合成することにより最終画像を発生する最終画像発生部とを具備する。
図1は一実施形態に係るX線透視撮影装置の要部構成を示すブロック図である。 図2は同実施形態に係る画像補正部の要部構成を示すブロック図である。 図3は同実施形態に係る干渉縞除去処理部による処理の流れを示す図である。 図4は同実施形態に係るLPF処理の周波数特性の一例を示す図である。 図5は同実施形態に係る散乱線補正処理部による処理の流れを示す図である。 図6は変形例に係る散乱線補正処理部を説明するための図である。 図7は第2の実施形態に係る画像補正部の要部構成を示すブロック図である。 図8は周波数帯域データおよび背景データの周波数特性グラフの一例を示す図である。 図9は図8における1つの周波数帯域データのみを抽出したグラフを示す図である。 図10は背景データと点広がり関数のフーリエ変換との関係の一例を示す図である。
一実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、X線診断装置の一例として、被検体の透視および撮影を行うX線透視撮影装置1を開示する。
(X線診断装置)
図1は、X線透視撮影装置1の要部構成を示すブロック図である。
X線透視撮影装置1は、X線高電圧部2、X線管3(X線源)、X線可動絞り4、天板5、グリッド6(第1グリッド)、FPD7(X線検出器)、AD変換器8(画像発生部)、画素値演算部9、画像補正部10、画像処理部11、画像表示部12、システム制御部13、およびX線制御部14を備える。
X線高電圧部2は、商用交流電源などから供給される電源に基づき高電圧を発生し、この高電圧をX線管3に印加する。X線高電圧部2は、変圧器式、インバータ式、およびコンデンサ式のいずれを用いてもよい。
X線管3は、X線高電圧部2から印加される管電圧や管電流に応じた線量・線質のX線を発生する。
X線可動絞り4は、X線管3から発生されるX線を、被検体Pの関心領域に対して絞り込むための装置である。例えばX線可動絞り4は、スライド可能な4枚の絞り羽根を有し、これら絞り羽根をスライドさせることでX線を絞り込む。
天板5は、被検体Pを載せるベッドである。FPD7は、天板5の下方に設けられる。FPD7は、X線管3が発生したX線を検出する多数の検出素子を有する。これら検出素子は、被検体Pを透過したX線を電荷に変換して蓄積する。
グリッド6は、例えばX線吸収の少ない中間物質と鉛はくを交互に配置し、各鉛はくをグリッド面に鉛直な方向でグリッド中心線上にある1点に向けて傾斜させた集束グリッドである。但し、グリッド6は、各鉛はくを平行に配置した平行グリッドであってもよい。グリッド6は、天板5とFPD7の間に設けられ、被検体Pを透過したX線から散乱線の一部を除去する。
AD変換器8は、FPD7に蓄積された電荷をX線管3から被検体PへのX線の照射に同期して読み出すとともに、読み出した電荷(アナログ信号)をAD変換してX線画像データを発生する。AD変換器8は、発生したX線画像データを画素値演算部9に出力する。
画素値演算部9は、AD変換器8から入力されたX線画像データに対して演算ROI(関心領域)を設定し、このROI内の平均画素値、最大画素値、最小画素値、中央画素値、最頻画素値などの統計量を演算し、システム制御部13およびX線制御部14に出力する。また、画素値演算部9は、AD変換器8から入力されたX線画像データを画像補正部10に出力する。システム制御部13は、画素値演算部9から画素値に関する統計量が入力されると、この統計量を画像補正部10に転送する。
画像補正部10は、画素値演算部9から入力されたX線画像データに対して各種の補正を施す。この補正の詳細については後述する。画像補正部10は、補正後のX線画像データを画像処理部11に出力する。
画像処理部11は、画像補正部10から入力されるX線画像データに対して表示のための画像処理(空間フィルタ処理、ウィンドウ変換、ガンマカーブ処理等)を施す。画像処理部11は、画像処理後のX線画像データを画像表示部12に出力する。
画像表示部12は、画像処理部11から入力されるX線画像データに基づく画像などを表示する。
システム制御部13は、図示せぬ操作卓からユーザが入力するコマンドに応じて、X線透視撮影装置1の各部を制御する。例えばシステム制御部13は、各絞り羽根の停止位置を指定するX線可動絞り情報をX線可動絞り4に出力する。X線可動絞り4は、このX線可動絞り情報に基づいて各絞り羽根を動作させる。また、システム制御部13は、X線制御部14に管電圧や管電流の目標値などのX線条件を出力する。その他にも、システム制御部13は、X線管3、X線可動絞り4、天板5、グリッド6およびFPD7が設けられる透視撮影台を制御したり、FPD7を制御したりする。
X線制御部14は、このX線条件にて示される目標値の管電圧および管電流をX線高電圧部2からX線管3に印加させる。X線条件を変化させることにより、システム制御部13は、X線管3が発生するX線の線質や線量を調整することができる。X線制御部14は、画素値演算部9から入力される統計量に基づいて、透視の自動輝度調整(ABC:Auto Brightness Control)を行う機能を備える。(グリッド)
グリッド6について説明する。
本実施形態では、被検体Pの被曝を低減すべく、例えば以下の仕様のグリッド6を採用する。
格子密度N:グリッド6によりX線画像に生じる干渉縞の周波数fがFPD7のナイキスト周波数faの1/2からナイキスト周波数faの範囲(fa/2<f<fa)で、できるだけ大きいこと。格子密度Nは、単位長さあたりの鉛はくの数であり、鉛はくの間隔をD、鉛はくの厚さをdとすると、N=1/(D+d)と定義される。格子密度Nがナイキスト周波数faより大きい場合、干渉縞はNがfaで折り返った周波数f(f=2・fa−N)に発生する。従って、例えばFPD7の画素サイズが0.148mmである場合、格子密度Nが34〜50LP/cm程度の範囲内で、34LP/cmにより近いことが好ましい。この条件を満たすことにより、後述の干渉縞の除去に係る処理が容易となる。
格子比r,中間物質:直接線の透過率ができるだけ高いこと。格子比rは、鉛はくの間隔をD、鉛はくの高さをhとすると、r=h:Dと定義される。例えば格子比rを6:1〜10:1程度とし、中間物質をファイバーとする。
さらに、上記の仕様のグリッド6を用いた場合にFPD7にて検出される直接線量が、従来の一般的なグリッドを用いる場合の直接線量にできるだけ近づくように、X線管3に発生させるX線の線量・線質を設定する。例えばグリッド6の仕様がr=6:1〜10:1,N=34〜50LP/cm,中間物質=ファイバーである場合、従来の一般的なグリッドの仕様をr=15:1,N=80LP/cm,中間物質=アルミニウムとすると、X線管3に発生させるX線の線量を従来に対する70〜90%程度とし、管電圧を従来に比べて10〜20kV程度上げて線質を硬くする。
以上のようなグリッド6の仕様および線量,線質を採用すると、被検体Pの被曝量を低減できる反面、散乱線の増加を招き、SN比の低下およびコントラストの低下が生じる。さらに、従来と同様に干渉縞がX線画像データ中に現れると予想される。
そこで本実施形態では画像補正部10により、X線画像データから干渉縞を除去し、SN比の低下によりX線画像データに生じるノイズを低減し、X線画像データのコントラストを改善する。
(画像補正部)
画像補正部10の詳細について説明する。
図2は、画像補正部10の要部構成を示すブロック図である。画像補正部10は、干渉縞除去処理部100、ノイズ低減処理部101、散乱線補正処理部102、およびシステム情報処理部103を備える。各処理部100〜103は、それぞれが独立したプロセッサなどの部品を備える回路であってもよいし、1つのプロセッサによりソフトウェア的に実現される機能であってもよい。
以下、干渉縞除去処理部100、ノイズ低減処理部101、および散乱線補正処理部102が実行する処理について説明する。
[干渉縞除去処理部]
干渉縞除去処理部100は、画素値演算部9から入力されるX線画像データからグリッド6による干渉縞を除去するための処理を実行する。
干渉縞除去処理部100が実行する処理の流れを図3に示す。画素値演算部9から画像補正部10に入力されるX線画像データを原画像データI0と称し、原画像データI0に含まれる画素の列方向をx方向、行方向をy方向と定義する。グリッド6による干渉縞は、y方向と平行に発生しているものとする。この場合、干渉縞の並び方向とx方向が一致する。
先ず干渉縞除去処理部100は、低周波成分が通過する1次元空間フィルタ(LPF:Low Pass Filter)処理S11を原画像データI0のx方向に施す。LPF処理S11のカーネルサイズは、例えば(x,y)=(31,1)とする。LPF処理S11の周波数特性の一例を図4に示す。横軸は空間周波数(LP/cm)であり、縦軸はLPFのゲインである。既述のグリッド6の仕様により、干渉縞の周波数fはナイキスト周波数faの1/2からナイキスト周波数faの範囲(fa/2<f<fa)にある。ゲインは、0以上かつ1以下の範囲で設定される。LPF処理S11においては、ゲインが0である周波数帯域の成分が除去され、ゲインが1である周波数帯域の成分がLPF処理の影響を受けずに残る。このゲインを、干渉縞の周波数fの直前で急激に1から0に減少させる。このようなx方向のLPF処理S11により、主に干渉縞の成分が除去されたLPF処理画像データI1が得られる。
通常、診断に必要な画像(被検体Pの内部形態を表す部分など)の周波数帯域は、ナイキスト周波数faの1/2よりも十分小さい。したがって、図4に示すように干渉縞の周波数fの直前でゲインを0に落としたとしても、診断に必要な画像への影響はほとんど生じない。
X線画像データの収集には、FPD7に含まれる1つの検出素子からの出力を1つの画素として画像データを構成するモードの他に、2×2や3×3の検出素子にて検出された電荷を平均して1画素とするモードも存在する。これらのモードによって、干渉縞の周波数fが異なる。また、モードによっては干渉縞が発生しない。これらのモードの種別は、システム制御部13がシステム情報処理部103に通知する。システム情報処理部103は、モードごとに最適なカーネルサイズやゲインを予め記憶しており、システム制御部13から通知されたモードの種別に対応するカーネルサイズやゲインを干渉縞除去処理部100に通知する。干渉縞除去処理部100は、システム情報処理部103から通知されたカーネルサイズやゲインを用いてLPF処理S11を実行する。なお、干渉縞が発生しないモードである場合において、干渉縞除去処理部100はLPF処理S11をスキップしてもよい。
LPF処理S11の後、干渉縞除去処理部100は、原画像データI0とLPF処理画像データI1との差分を求める差分処理S12を実行する。これにより、主に干渉縞の成分にて構成される干渉縞画像データI2が得られる。
差分処理S12の後、干渉縞除去処理部100は、y方向のLPF処理S13を干渉縞画像データI2に施す。このLPF処理S13において、干渉縞除去処理部100は、LPF処理S11と同じカーネルサイズ(例えば(x,y)=(1,31))やゲインを用いてもよいし、LPF処理S11と異なる周波数、例えばより低い周波数成分だけを通過させるカーネルサイズやゲインを用いてもよい。このようなy方向のLPF処理S13によって、より正確に干渉縞の成分を表す干渉縞画像データI3が得られる。
LPF処理S13の後、干渉縞除去処理部100は、原画像データI0と干渉縞画像データI3との差分を求める差分処理S14を実行する。これにより、原画像データI0から干渉縞が除去されたX線画像データI4が得られる。
以上で干渉縞を除去するための処理が完了する。干渉縞除去処理部100は、X線画像データI4をノイズ低減処理部101に出力する。
[ノイズ低減処理部]
ノイズ低減処理部101は、複数のノイズ低減処理部分を有し、干渉縞除去処理部100から入力されたX線画像データI4から、本実施形態に係るグリッド6を採用したことに伴うSN比の低下に起因して生じるノイズを低減するための処理を実行する。
ノイズを低減するための処理としては、種々の方法を採用することができる。例えば、ノイズを低減するための処理として、特許第4170767号公報に開示された「コヒーレントフィルタ」を採用してもよい。コヒーレントフィルタは、解像度を維持したままノイズを効果的に低減できる。コヒーレントフィルタでは、近傍の例えば3×3等の局所内画素を加重平均し、その加重平均値を局所中心画素の値とすることを基本として、周辺画素各々の重みを中心画素と周辺画素との間の類似度に従って変えることを特徴としたものである。ここで言う類似度とは、画素間で、解剖学的に近い組織、具体的には同じ脳動脈の支配下にある脳組織(毛細血管)どうしである可能性の度合いを示す指標であり、この類似度が高い画素に対しては高い重みを与え、逆に類似度が低い画素に対してはゼロに近い低い重みを与えることにより、ノイズ抑制を果たしながらも、空間分解能の低下を抑制することを可能としている。
さらに、被検体Pの透視を行う場合にあっては、「コヒーレントフィルタ」に係る処理に加え、時間方向のノイズを低減するための処理をX線画像データI4に施してもよい。このような処理としては、例えば特願2011−250066号明細書等に開示された手法を採用することができる。
ノイズ低減処理部101によってノイズが低減された後のX線画像データを、X線画像データI5と称す。ノイズ低減処理部101は、X線画像データI5を散乱線補正処理部102に出力する。
[散乱線補正処理部]
散乱線補正処理部102は、X線画像データI5に含まれる散乱線に基づく成分を低減する。
但し、一般的に、散乱線による影響がゼロになるような強い補正を試みると、X線画像データI5における画素値の低い部分が全てゼロになるなどの弊害が生じることが知られている。そこで、散乱線補正処理部102は、X線画像データI5に含まれる散乱線に基づく成分をゼロにするのではなく、グリッド6よりも散乱線の除去性能が高い目標グリッド(第2グリッド)を使用した際に生じる散乱線に対応する成分に補正する。
先ず、散乱線補正処理部が実行する補正の理論について説明する。
ノイズ低減処理部101から入力されるX線画像データI5をq1(x,y)と表し、目標グリッドを使用した際に得られるX線画像データをq0(x,y)と表すと、以下の式(1)(2)の方程式が成り立つ。
(1):p(x,y)*(SPR1・psf1(x,y)+δ)=q1(x,y) (2):p(x,y)*(SPR0・psf0(x,y)+δ)=q0(x,y)
ここに、p(x,y)はX線管3にて発生し、被検体Pやグリッド6を透過してFPD7に入射した直接線によるX線画像データである。SPR1は、グリッド6を使用した際にFPD7に入射する散乱線量を、グリッド6を使用した際にFPD7に入射する直接線量にて除した値である。SPR0は、目標グリッドを使用した際にFPD7に入射する散乱線量を、目標グリッドを使用した際にFPD7に入射する直接線量にて除した値である。psf1(x,y)は、グリッド6を透過してFPD7に入射する散乱線について、積分値を1に正規化した点広がり関数である。psf0(x,y)は、目標グリッドを透過してFPD7に入射する散乱線について、積分値を1に正規化した点広がり関数である。δはデルタ関数である。また、“*”はコンボリューションを表し、“・”は積を表す。
目標グリッドは、グリッド6よりも散乱線の除去性能が高いグリッドであるため、0<SPR0<SPR1の関係が成り立つ。換言すれば、この関係に基づいて目標グリッドを選定すればよい。
SPR0,SPR1は、管電圧、照射野の面積、および被検体厚により変化する。そこで、予め各種の管電圧、照射野の面積、および被検体厚の条件につき、ファントムを使用するなどしてSPR0,SPR1を求めておく。また、被検体厚は、管電圧、管電流の時間積、X線焦点−X線検出器間距離、設定線量、および平均画素値などの画素値の統計量を使用した実験式によって推定できる。そこで、予めこのような実験式を定めておく。psf0(x,y),psf1(x,y)に関しては、最低1つずつ用意しておけば十分な精度の補正が行える。但し、より補正の精度を向上させるべく、SPR0,SPR1と同様の条件ごとに、異なる点広がり関数を用意してもよい。
上記のような式(1)をフーリエ変換すると以下の式(3)が得られ、式(2)をフーリエ変換すると以下の式(4)が得られる。
(3):P(u,v)・(SPR1・PSF1(u,v)+1)=Q1(u,v)
(4):P(u,v)・(SPR0・PSF0(u,v)+1)=Q0(u,v)
ここに、P(u,v)、PSF1(u,v)、Q1(u,v)、Q0(u,v)、およびPSF0(u,v)、は、それぞれp(x,y)、psf1(x,y)、q1(x,y)、q0(x,y)、およびpsf0(x,y)のフーリエ変換を表し、uはx方向の空間周波数を表し、vはy方向の空間周波数を表す。
式(3)(4)より、以下の式(5)が得られる。
(5):Q0(u,v)=Q1(u,v)・(SPR0・PSF0(u,v)+1)/(SPR1・PSF1(u,v)+1)
この式(5)を逆フーリエ変換することにより、目標画像(最終画像)であるX線画像データq0(x,y)を求めることができる。
なお、目標画像(最終画像)であるX線画像データq0(x,y)を第2画像と称する。第2画像は一定程度以上の散乱線補正効果を有する。
次に、散乱線の補正に関る処理の流れについて説明する。
システム情報処理部103は、管電圧、照射野の面積、および被検体厚ごとに予め実測されたSPR0,SPR1から構成されるデータベースと、管電圧、管電流の時間積、X線焦点−X線検出器間距離、設定線量、および画素値の統計量から被検体厚を推定するための実験式と、予め定められたPSF0(u,v),PSF1(u,v)とを記憶している。
透視や撮影の実施に伴い、システム制御部13は、管電圧、管電流の時間積、X線焦点−X線検出器間距離、設定線量、および平均画素値などの画素値の統計量を、システム情報として画像補正部10に通知する。
システム情報処理部103は、システム制御部13から通知されたシステム情報に含まれる管電圧、管電流の時間積、X線焦点−X線検出器間距離、設定線量、および画素値の統計量と上述の実験式とを用いて被検体厚を推定する。さらに、システム情報処理部103は、当該推定した被検体厚と、システム制御部13から通知されたシステム情報に含まれる管電圧および照射野の面積とに対応するSPR0,SPR1を上述のデータベースから抽出する。
散乱線補正処理部102が実行する処理の流れを図5に示す。
先ず、散乱線補正処理部102は、X線画像データq1(x,y)をフーリエ変換してQ1(u,v)を求めるFT処理S21を実行する。
さらに、散乱線補正処理部102は、システム情報処理部103がデータベースから抽出したSPR0,SPR1を取得する取得処理S22と、システム情報処理部103が記憶するPSF0(u,v),PSF1(u,v)を取得する取得処理S23とを実行する。
その後、散乱線補正処理部102は、取得処理S22,S23にて取得したSPR0,SPR1,PSF0(u,v),PSF1(u,v)を用いて係数:(SPR0・PSF0(u,v)+1)/(SPR1・PSF1(u,v)+1)を演算する演算処理S24を実行する。
演算処理S24の後、散乱線補正処理部102は、FT処理S21にて求めたQ1(u,v)と、演算処理S24の演算結果である係数との積を求める演算処理S25を実行する。
最後に、散乱線補正処理部102は、演算処理S25の演算結果を逆フーリエ変換するIFT処理S26を実行することにより、X線画像データq0(x,y)を得る。このような補正処理を経て発生されたX線画像データq0(x,y)は、グリッド6よりも散乱線の除去性能が高い目標グリッドを使用した場合に得られるデータと略同一であるため、X線画像データq1(x,y)に比べてコントラストが改善する。
散乱線補正処理部102は、X線画像データq0(x,y)を画像処理部11に出力する。画像処理部11は、既述の通り画像補正部10から入力されるX線画像データq0(x,y)に対して表示のための画像処理を施し、処理後のX線画像データq0(x,y)を画像表示部12に出力する。画像表示部12は、画像処理部11から入力されるX線画像データq0(x,y)に基づく画像を表示する。
以上説明したような補正を画像補正部10が実行すれば、X線画像データに表れるグリッド6による干渉縞を除去し、X線画像データに表れるノイズを低減し、X線画像データのコントラストを改善することができる。
さらに、このような補正を導入したことにより、被曝量を低減することが可能な仕様のグリッド6を採用することができる。(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態にて開示した構成要素は、適宜変形することができる。
例えば、干渉縞除去処理部100が実行する処理として、特開2011−10829号公報に開示されたウェーブレット変換を用いた処理を採用してもよい。
また、散乱線補正処理部102が実行する処理を、図6に示す回路にて実現することもできる。この回路は、特許第2509181号公報に開示された第1図を変形したものである。2次元メモリ201、散乱線応答関数格納メモリ202、フィルタ係数演算回路203、逆フーリエ変換器204、フィルタ演算回路205、減算器206、およびX線架台207は、同公報第1図における2次元メモリ1、散乱線応答関数格納メモリ2、フィルタ係数演算回路3、逆フーリエ変換器4、フィルタ演算回路5、減算器6、およびX線架台7に相当する。当該変形例においては、さらに散乱線除去比率演算回路208および乗算器209を加えている。
散乱線除去比率演算回路208は、システム情報処理部103から管電圧、照射野の面積、および被検体厚などの条件を受け取り、この条件に対応する散乱線除去比率を演算する。散乱線除去比率は、グリッド6を用いた際の散乱線量のうちどれだけを削除すれば目標グリッドの散乱線量に補正できるかを表す係数である。散乱線除去比率は、管電圧、照射野の面積、および被検体厚などの条件により変化する。演算式は、予め実験結果などに基づいて設定しておけばよい。また、予め管電圧、照射野の面積、および被検体厚などの条件ごとの散乱線除去比率を実験的に求め、その結果を散乱線除去比率演算回路208のメモリ等に保存しておき、散乱線除去比率演算回路208がこのメモリから散乱線除去比率を選定するようにしてもよい。
乗算器209は、フィルタ係数演算回路203が演算したフィルタ係数に、散乱線除去比率演算回路208が演算した散乱線除去比率を掛け合わせることで当該フィルタ係数を補正する。逆フーリエ変換器204、フィルタ演算回路5、および減算器6は、このように補正された後のフィルタ係数を用いて処理を行う。
以上のような回路を用いた場合であっても、実際に収集したX線画像データを、散乱線量がゼロではない目標グリッドを用いた場合に得られるX線画像データに補正することができる。(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複説明は省略する。
X線透視撮影装置1の要部構成は、図1に示したものと同様である。本実施形態では、画像補正部10の構成が第1の実施形態と相違する。
図7は、本実施形態に係る画像補正部10の要部構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態における画像補正部10は、干渉縞除去処理部100、ノイズ低減処理部101、散乱線補正処理部102およびシステム情報処理部103に加え、分解セクション110および合成セクション120を備える。本実施形態では、画素値演算部9から画像補正部10に入力されるX線画像データを原画像データgと称す。
分解セクション110は、前段ローパスフィルタ111−1、ダウンサンプリングにより解像度を低下させるダウンサンプリング処理部111−2、アップサンプリングにより解像度を元の解像度に戻すアップサンプリング処理部112−1、後段ローパスフィルタ112−2、および加算器113にて構成される回路を1段目(図7における最上段)から6段目(図7における最下段)までに亘って接続したものである。
第1段目のフィルタ111−1は、原画像データgにLPF処理を施す。ダウンサンプリング処理部111−2は、LPF処理後の原画像データgをダウンサンプリングすることによって、低解像度画像データgを発生する。ダウンサンプリングは、例えばLPF処理後の原画像データgから1つ置きの行における1つ置きの列の画素を抽出することにより行う。すなわち、低解像度画像データgは原画像データgの1/4のサイズとなる。
1段目のアップサンプリング処理部112−1は、低解像度画像データgを構成する画素の列毎および行毎に「0」を補完する。フィルタ112−2は、この補完後の低解像度画像データgにフィルタ111−1の各要素を4倍したLPF処理を施す。この補完により、低解像度画像データgは、原画像データgと同サイズとなる。
1段目の加算器113は、原画像データgからアップサンプリング処理部112−1および後段ローパスフィルタ112−2を経た低解像度画像データgを画素ごとに差し引くことで、周波数帯域データbを発生する。
なお、低減フィルタ111および補完器112によるLPF処理には、例えば5×5程度のガウシアンフィルタを採用することができる。
2段目のローパスフィルタ111−1およびダウンサンプリング処理部111−2は、原画像データgではなく前段にて発生された低解像度画像データ、すなわち低解像度画像データgを対象としてLPF処理とダウンサンプリングを行い、低解像度画像データgを発生する。2段目のアップサンプリング処理部112−1および後段ローパスフィルタ112−2は、低解像度画像データgを対象として補完とLPF処理を行う。2段目の加算器113は、低解像度画像データgから補完器112を経た低解像度画像データgを画素ごとに差し引くことで、周波数帯域データbを発生する。
3段目以降のローパスフィルタ111−1およびダウンサンプリング処理部111−2、アップサンプリング処理部112−1および後段ローパスフィルタ112−2および加算器113も同様の処理を行う。その結果、各段のローパスフィルタ111−1およびダウンサンプリング処理部111−2により低解像度画像データg〜gが発生され、各段の加算器113により周波数帯域データb〜bが発生される。なお、以下の説明においては、6段目のローパスフィルタ111−1およびダウンサンプリング処理部111−2が発生した低解像度画像データgを背景データとgと称す。周波数帯域データb〜bは空間周波数帯域の異なる複数の画像のデータを示す。
周波数帯域データb〜bおよび背景データgの周波数特性グラフの一例を図8に示す。さらに、同図における周波数帯域データbのみを抽出したグラフを図9に示す。第1の実施形態にて説明したグリッド6の仕様により、干渉縞の周波数fはナイキスト周波数faの1/2からナイキスト周波数faの範囲(fa/2<f<fa)にある。したがって、本例においては、グリッド6とFPD7との干渉縞に相当する成分の殆どが周波数帯域データbに含まれる。そこで、1段目の加算器113は、発生した周波数帯域データbを干渉縞除去処理部100に出力する。さらに、本実施形態における干渉縞除去処理部100は、周波数帯域データbに対して干渉縞を除去するための処理を施す。この処理は、第1の実施形態において説明したものであってもよいし、変形例において説明したウェーブレット変換を用いた処理であってもよい。
図8に示した背景データgと、点広がり関数psf1(x,y)をフーリエ変換して得られるPSF1(u,v)との関係の一例を図10に示す。同図に示すように、本実施形態においては背景データgの周波数領域がPSF1(u,v)をカバーしているものとする。そこで、6段目の低減フィルタ111は、発生した背景データgを散乱線補正処理部102に出力する。さらに、散乱線補正処理部102は、背景データgに対して散乱線に基づく成分を低減するための処理を施す。この処理は、第1の実施形態において説明したものであってもよいし、変形例において説明した回路を用いた処理であってもよい。以下、散乱線補正処理部102による処理を経た後の背景データgを、背景データg’と称す。
2〜6段目の加算器113は、発生した周波数帯域データb〜bをノイズ低減処理部101に出力する。また、干渉縞除去処理部100は、干渉縞を除去するための処理を施した後の周波数帯域データbをノイズ低減処理部101に出力する。ノイズ低減処理部101は、入力された周波数帯域データb〜bそれぞれに対してノイズを低減するための処理を施す。この処理には、例えば第1の実施形態にて説明したコヒーレントフィルタを用いたものを採用できる。以下、ノイズ低減処理部101による処理を経た後の周波数帯域データb,b,b,b,b,bを、それぞれ周波数帯域データb’,b’,b’,b’,b’,b’と称す。
合成セクション120は、アップサンプリング処理部121−1、ローパスフィルタ121−1および加算器122にて構成される回路を1段目(図7における最下段)から6段目(図7における最上段)までに亘って接続したものである。
第1段目のアップサンプリング処理部121−1、ローパスフィルタ121−1は、背景データg’を構成する画素の列毎および行毎に「0」を補完するとともに、この補完後の背景データg’にLPF処理を施す。この補完により、背景データg’は、周波数帯域データb’と同サイズとなる。
1段目の加算器122は、アップサンプリング処理部121−1およびローパスフィルタ121−1を経た背景データg’と周波数帯域データb’とを画素ごとに足し合わせることで、加算データg’を発生する。
第2段目のアップサンプリング処理部121−1およびローパスフィルタ121−1は、加算データg’を構成する画素の列毎および行毎に「0」を補完するとともに、この補完後の加算データg’にLPF処理を施す。この補完により、加算データg’は、周波数帯域データb’と同サイズとなる。
2段目の加算器122は、アップサンプリング処理部121−1およびローパスフィルタ121−1を経た加算データg’と周波数帯域データb’とを画素ごとに足し合わせることで、加算データg’を発生する。
3段目以降のアップサンプリング処理部121−1、ローパスフィルタ121−1、および加算器122も同様の処理を行う。その結果、各段の加算器122により加算データg’〜g’が順次発生される。以下、加算データg’をX線画像データg’と称す。
6段目の加算器122は、発生したX線画像データg’を画像処理部11に出力する。画像処理部11は、第1の実施形態にて説明した通り、画像補正部10から入力されるX線画像データg’に対して表示のための画像処理を施し、処理後のX線画像データg’を画像表示部12に出力する。画像表示部12は、画像処理部11から入力されるX線画像データg’に基づく画像を表示する。
以上説明した本実施形態の構成によれば、第1の実施形態と同様に、X線画像データに表れるグリッド6による干渉縞を除去し、X線画像データに表れるノイズを低減し、X線画像データのコントラストを改善することができる。特に、本実施形態のような多重解像度解析を用いれば、各解像度のレベルにてノイズを除去することができるので、SN比の大幅な改善に繋がる。(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態にて開示した構成要素は、適宜変形することができる。
例えば、周波数帯域データを得る数は、画像補正の目的を達成できるならば6層より多くてもよいし、6層未満であってもよい。
また、本実施形態では背景データgに対して散乱線に基づく成分を低減するための処理を施す場合を例示したが、加算データg’〜g’のいずれかが点広がり関数psf1(x,y)の周波数帯域を含むならば、その加算データに対して散乱線に基づく成分を低減するための処理を施してもよい。
さらに、干渉縞除去処理部100および散乱線補正処理部102を多重解像度解析に組み込まなくてもよい。つまり、画素値演算部9からの原画像データgを、まず干渉縞除去処理部100に入力し、干渉縞を除去するための処理を施した後のデータを分解セクション110に出力し、合成セクション120からの加算データg’を、最後に散乱線補正処理部102に入力し、散乱線に基づく成分を低減するための処理を施してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線透視撮影装置、3…X線管、6…グリッド、7…FPD、8…AD変換器、9…画素値演算部、10…画像補正部、100…干渉縞除去処理部、101…ノイズ低減処理部、102…散乱線補正処理部、103…システム情報処理部、S11,S13…LPF処理、S12,S14…差分処理、S21…FT処理、S22,S23…取得処理、S24,S25…演算処理、S26…IFT処理。

Claims (19)

  1. X線を発生するX線源と、
    被検体を透過したX線から散乱線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器の検出結果に基づいて第1画像のデータを発生する第1画像発生部と、
    前記第1画像のデータから、前記第1画像よりも低解像度の複数の低解像度画像のデータを発生する第2画像発生部と、
    前記低解像度画像のデータの少なくとも一つを、前記グリッドに固有の直接線量に対する散乱線量の第1比率よりも低い第2比率を有する目標グリッドに対応する少なくとも一つの第2画像のデータに補正する補正部と
    を具備することを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記複数の低解像度画像のデータに基づいて複数の周波数帯域データを発生する周波数帯域データ発生部と、
    前記複数の周波数帯域データに含まれるノイズを低減するノイズ低減処理部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記ノイズが低減された複数の周波数帯域データと前記第2画像のデータとを合成することにより第3画像のデータを発生する第3画像発生部をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載のX線診断装置。
  4. 前記補正部は、前記第2画像データをフーリエ変換したデータに、前記第1グリッドおよび前記第2グリッドに関する前記比率と前記第1グリッドおよび前記第2グリッドを透過する散乱線の点広がり関数とを用いて定義される係数を乗じることで得られるデータを逆フーリエ変換することにより、前記低解像度画像を補正することを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
  5. 前記補正部は、前記第2画像データをフーリエ変換したデータに、前記第1グリッドおよび前記第2グリッドに関する前記比率と前記第1グリッドおよび前記第2グリッドを透過する散乱線の点広がり関数とを用いて定義される係数を乗じることで得られるデータを逆フーリエ変換することにより、目標グリッドに対応する第2画像のデータに補正することを特徴とする請求項4に記載のX線診断装置。
  6. 前記係数は、前記X線源に印加される管電圧、前記X線の照射野および被検体の体厚に基づいて決定されることを特徴とする請求項5に記載のX線診断装置。
  7. X線を発生するX線源と、
    被検体を透過したX線から散乱線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器の検出結果に基づき、第1画像のデータを生成する画像生成部と、
    前記第1画像のデータから、透過するX線に含まれる直接線量に対する散乱線量の比率が前記グリッドにおける当該比率よりも小さい値となる目標グリッドに対応する第2画像データに補正する補正部と、
    を備えることを特徴とするX線診断装置。
  8. 前記補正部は、前記第1画像データをフーリエ変換したデータに、前記第1グリッドおよび前記第2グリッドに関する前記比率と前記第1グリッドおよび前記第2グリッドを透過する散乱線の点広がり関数とを用いて定義される係数を乗じることで得られるデータを逆フーリエ変換することにより、前記第2画像データを求めることを特徴とする請求項7に記載のX線診断装置。
  9. 前記係数は、前記X線源に印加される管電圧、前記X線の照射野、及び前記被写体の厚さに基づいて決定されることを特徴とする請求項8記載のX線診断装置。
  10. 前記第1画像データから前記グリッドに起因して生じる干渉縞を除去する除去処理部をさらに備え、
    前記補正部は、前記除去処理部によって前記干渉縞が除去された後の前記第1画像データを前記第2画像データに補正することを特徴とする請求項9に記載のX線診断装置。
  11. 前記除去処理部は、前記第1画像データに干渉縞の並び方向に対するローパスフィルタ処理を施し、これにより得られる画像データを前記第1画像データから減算することにより干渉縞の画像データを求め、求めた干渉縞の画像データに干渉縞の並び方向と垂直の方向に対するローパスフィルタ処理を施し、これにより得られる画像データを前記第1画像データから減算することにより、前記第1画像データから干渉縞を除去することを特徴とする請求項10に記載のX線診断装置。
  12. 前記第1画像データに含まれるノイズを低減するノイズ低減処理部をさらに備え、
    前記補正部は、前記ノイズ低減処理部によってノイズが低減された後の前記第1画像データを前記第2画像データに補正することを特徴とする請求項11に記載のX線診断装置。
  13. X線を発生するX線源と、
    被写体を透過したX線から散乱線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器の検出結果に基づき、第1画像データを生成する画像生成部と、
    前記第1画像データをダウンサンプリングすることによって複数の低解像度画像データを生成する低解像度画像生成部と、
    前記低解像度画像データに対し、透過するX線に含まれる直接線量に対する散乱線量の比率が前記グリッドにおける当該比率よりも小さい値となる目標グリッドに対応する第2画像データに補正する補正部と、
    を備えることを特徴とするX線診断装置。
  14. 前記複数の低解像度画像データに基づいて複数の周波数帯域データを生成する周波数帯域データ生成部と、
    前記複数の周波数帯域データに含まれるノイズを低減するノイズ低減処理部と、を更に有することを特徴とする請求項7記載のX線診断装置。
  15. X線を発生するX線源と、
    被検体を透過したX線から散乱線を除去するグリッドと、
    前記グリッドを透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器の検出結果に基づいて第1画像のデータを発生する第1画像発生部と、
    前記第1画像のデータから空間周波数帯域の異なる複数の周波数帯域データと一つの低解像度の背景データである第2画像を発生する第2画像発生部と、
    前記複数の周波数帯域データに対して個々にノイズ低減処理を施す複数のノイズ低減処理部と、
    前記第2画像に対して散乱線補正処理を施す補正部と、
    前記ノイズ低減処理を施された複数の周波数帯域データと、前記散乱線補正処理を施された第2画像とを合成することにより最終画像を発生する最終画像発生部とを具備することを特徴とするX線診断装置。
  16. 前記第2画像発生部は、入力画像の低空間周波数成分を通過するための前段ローパスフィルタと、前記前段ローパスフィルタの出力画像の解像度を低下させるためのダウンサンプリング処理部と、前記ダウンサンプリング処理部の出力画像の解像度を高めるためのアップサンプリング処理部と、前記アップサンプリング処理部の出力画像の低空間周波数成分を通過するための後段ローパスフィルタと、前記入力画像から前記後段ローパスフィルタの出力画像を差分する差分処理部とからなる複数のセットを有する
    ことを特徴とする請求項15記載のX線診断装置。
  17. 前記複数のノイズ低減処理部は、フィルタ強度が異なる複数のコヒーレントフィルタであることを特徴とする請求項15記載のX線診断装置。
  18. 前記補正部は、前記複数の第2画像に対して周波数空間上で散乱線成分を低減することを特徴とする請求項15記載のX線診断装置。
  19. 前記補正部は、前記グリッドに固有の直接線量に対する散乱線量の比率、前記グリッドよりも散乱線の除去性能が高い目標グリッドに関する比率、前記グリッドを通過する散乱線に関する点広がり関数、前記目標グリッドを通過する散乱線に関する点広がり関数に基づいて前記散乱線成分を低減することを特徴とする請求項18記載のX線診断装置。
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