JP2014112452A - 光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気記録装置 - Google Patents

光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光源からの光をプラズモンプローブに導く工程の精度を大幅に緩和し、製造時間の短縮と歩留まりの改善を図ることで量産性を向上させると共に、環境変化や経時変化にも強い光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気記録装置を提供する。
【解決手段】光源と、前記光源からの光が結合され出射端にプラズモンプローブが配置された光導波路を備える光アシスト磁気ヘッドであって、
前記光源から前記光導波路への光路中に、複数のミラー面を備え前記光源から出射した光の方向を所定角度折り曲げる光学素子を有することを特徴とする光アシスト磁気ヘッド、及びかかる光アシスト磁気ヘッドを有することを特徴とする光アシスト磁気記録装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、光アシスト磁気記録ヘッド及び光アシスト磁気記録装置に関し、より詳細には、光照射により磁気記録媒体を加熱昇温して磁気記録を行うことにより極めて高密度な磁気的記録を可能とした光アシスト磁気記録ヘッド及び光アシスト磁気記録装置に関する。
ハードディスク装置の磁気記録密度を上げる方式として、光アシスト磁気記録方式が活発に研究されている。メディアを加熱するための光スポットを如何に微小に形成するかが記録密度を向上させる上で重要なポイントとなる。この点に関しては、近接場光を用いて数十nmのスポットサイズを実現する方向に固まってきた。
近接場光を発生させる手法としては、微小な形状に作製したプラズモンプローブに光源からの光を導き、このプラズモンプローブが近接場を発生させる方式が主流となっている。
プラズモンプローブは非常に微小であるため、光源からの光を如何なる手段を用いてプラズモンプローブに効率よく導くかが課題となっている。光源からの光をプラズモンプローブに導く手段としては、光ファイバを用いる手段(例えば特許文献1参照)や、レンズ光学系を用いる手段(例えば特許文献2参照)が提案されている。
光ファイバを用いる手段は、光源からの光が結合された光ファイバの光出射端から出射する光を、反射機能を備えるプリズムを介してプラズモンプローブに照射する、というものである。
また、レンズ光学系を用いる手段は、光源からの光をレンズで平行化し、収束機能を有する反射手段である透明集光用媒体を用いてプラズモンプローブに集光照射する、というものである。
特開2002−298302号公報 特開2004−362771号公報
特許文献1に開示されている光源からの光をプラズモンプローブに導く手段においては、プリズムにおいて反射された光がプラズモンプローブに照射されるので、該プリズムが理想位置から少しでもずれるとプラズモンプローブに照射される光の強度が落ちてしまう虞がある。
従って、該プリズムの組付時には非常に厳しい位置調整精度が要求され、製造時間の長時間化や歩留まり悪化が懸念される。
そのため、光源からの光をプラズモンプローブに導くかかる手段を用いた光アシスト磁気ヘッドの量産化の現実性は高くない。
また、特許文献2に開示されている光源からの光をプラズモンプローブに導く手段においては、集光された光のスポット径が数μmと非常に小さいので、透明集光用媒体の角度がわずかでもずれるとスポットの位置はプラズモンプローブの位置からずれてしまい、近接場光の強度が小さくなってしまう。
従って、透明集光用媒体の組付時には非常に厳しい角度調整精度が要求され、特許文献1の場合と同様に、製造時間の長時間化や歩留まり悪化が懸念される。
そのため、光源からの光をプラズモンプローブに導くかかる手段を用いた光アシスト磁気ヘッドの量産化の現実性は高くない。
本発明は、光源からの光をプラズモンプローブに導く工程の精度を大幅に緩和し、製造時間の短縮と歩留まりの改善を図ることで量産性を向上させると共に、環境変化や経時変化にも強い光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気記録装置を提供することを目的とする。
前述の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.光源と、前記光源からの光が結合され出射端にプラズモンプローブが配置された光導波路を備える光アシスト磁気ヘッドであって、
前記光源から前記光導波路への光路中に、複数のミラー面を備え前記光源から出射した光の方向を所定角度折り曲げる光学素子を有することを特徴とする光アシスト磁気ヘッド。
2.前記ミラー面は偶数個備えられていることを特徴とする前記1に記載の光アシスト磁気ヘッド。
3.前記光源からの光を前記光導波路に結合させる回折機能素子を備えていることを特徴とする前記1または2に記載の光アシスト磁気ヘッド。
4.前記光源からの光は直接前記光導波路に結合させることを特徴とする前記1または2に記載の光アシスト磁気ヘッド。
5.前記光源からの光を前記光導波路に結合させる角度は直角であることを特徴とする前記4に記載の光アシスト磁気ヘッド。
6.前記光学素子は第1ミラー面と第2ミラー面とを備え、
前記光源からの光は前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とをこの順番に反射することを特徴とする前記1から5の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
7.前記光学素子はプリズムであり、各々の前記ミラー面は前記プリズムの内面であることを特徴とする前記1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
8.前記光学素子はプリズムであり、各々の前記ミラー面は前記プリズムの外面であることを特徴とする前記1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
9.前記光学素子は複数のミラーを備え、
前記ミラー面は、前記複数のミラーの各々のミラー面であることを特徴とする前記1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
10.前記光学素子は第1ミラー面と第2ミラー面とを内面に備えるプリズムであり、
前記光源からの光は前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とをこの順番に反射し、
前記所定角度をθとしたときに、前記プリズムに光が入射する面と、前記プリズムから光が出射する面とが成す角度は、180°−θであって、前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とか成す角度の2倍の大きさであることを特徴とする前記1に記載の光アシスト磁気ヘッド。
11.前記所定角度は90度であることを特徴とする前記1から10の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
12.前記1から11の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッドを有することを特徴とする光アシスト磁気記録装置。
光源からの光をプラズモンプローブに導く工程の精度を大幅に緩和し、製造時間の短縮と歩留まりの改善を図ることで量産性を向上させると共に、環境変化や経時変化にも強い光アシスト磁気ヘッド及び光アシスト磁気記録装置を提供できる。
光アシスト磁気ヘッド3を搭載した光アシスト磁気記録装置の概略構成図である。 光アシスト磁気ヘッド3及びヘッド支持部4の分解斜視図である。 図2の光アシスト磁気ヘッド3をI−I線を含む面で切断して矢印方向に見た断面図である。 光学素子31の斜視図である。 プレーナ導波路32aの概要図である。 光学素子31の光路図の例である。 例としてプリズム311の一面に回折格子G1を形成した場合のプレーナ導波路32aへの光路図である。 光学素子31の光路図の他の例である。 レンズ群50の機能の説明図である。 異方性エッチングを用いたプリズム312の作製方法の説明図である。 第2の実施形態に係る光アシスト磁気ヘッド8を図2のI−I線を含む面で切断して矢印方向に見た断面図である。 プレーナ導波路32bの概要図である。 プレーナ導波路32bの入射端の概要図である。 実施例に係るプリズム311の断面図である。 比較例に係るミラー80の断面図である。 図3及び図9(a)に示した光アシスト磁気ヘッド3からレンズ29あるいはレンズ群50を省いた状態を示す。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して第1の実施形態について説明する。
図1に、光アシスト磁気ヘッド3を搭載した光アシスト磁気記録装置(例えばハードディスク装置)1の概略構成を示す。
光アシスト磁気記録装置1は、記録用の複数枚の回転可能なディスク(磁気記録媒体)2と、ヘッド支持部4と、トラッキング用アクチュエータ6と、光アシスト磁気ヘッド3と、図示しない駆動装置と、を筐体1A内に備えている。ヘッド支持部4は、支軸5を支点として矢印Aの方向(トラッキング方向)に回動可能に設けられている。
光アシスト磁気ヘッド3は、ディスク2に対する情報記録に光を利用する光ヘッドである。
トラッキング用アクチュエータ6は、ヘッド支持部4に取り付けられている。光アシスト磁気ヘッド3は、ヘッド支持部4の先端に取り付けられている。図示しない駆動装置は、ディスク2を矢印Bの方向に回転させる。この光アシスト磁気記録装置1は、光アシスト磁気ヘッド3がディスク2の上面(または下面)に対して浮上しながら相対的に移動しうるように構成されている。
図2は、光アシスト磁気ヘッド3及びヘッド支持部4の分解斜視図である。
図3は、図2の光アシスト磁気ヘッド3をI−I線を含む面で切断して矢印方向に見た断面図である。
図2において、ヘッド支持部4は、支軸5に一端を取り付けたサスペンションアーム41と、フレクシャ(板ばね)44とを備えている。サスペンションアーム41とフレクシャ44とは、溶接などによって固定されている。
サスペンションアーム41の先端部には、矩形状の開口部42が形成されている。この開口部42の一辺には、開口部42の内側に向かって突出するピボット(突出部)43が設けられている。一方、フレクシャ44の先端部には矩形状の開口部45が形成されている。この開口部45の一辺から、その内部に張り出すようにして、平坦な面を有する舌片部46が突出している。この舌片部46は、開口部42に対して傾いて突出した後、略水平になるよう折り曲げられた接合面46aを有する。
光アシスト磁気ヘッド3は、スライダ32と、スライダ32に配置されている矩形板状のLD33とレンズ29とプレーナ導波路32a(光導波路)と本発明にかかる光学素子31とを備える。
光アシスト磁気ヘッド3は、フレクシャ44の接合面46aの下面がLD33の上面に接着されて、サスペンションアーム41の先端部に光アシスト磁気ヘッド3が固定されるようになっているが、これに限られない。
プレーナ導波路32aは、光学素子31の下方であってスライダ32の側面に備えられている。プレーナ導波路32aの近傍には、図示しない磁気記録部と磁気再生部とが設けられている。
LD33はディスク2に対する情報記録に用いる光を出射する。LD33はレーザ光の出射口33aを光学素子31の第1ミラー面M1に対向させられて配置されている。
LD33から出射される光の波長は可視光から近赤外の波長が好ましい。具体的な波長帯としては、0.6μmから2μm程度であり、より具体的な波長としては、650nm、830nm、1310nm、1550nmなどが挙げられる。
なお、レンズ29は、LD33からの光を同光軸垂直面において少なくとも1方向において集光する機能を有し、LD33からの光の発散角を小さくする、平行光とする、収れん光とするなどの機能を有す。
図4は、光学素子31の斜視図である。図4において、光学素子31は、光を反射する第1ミラー面M1と第2ミラー面M2とを備える反射光学系である。第1ミラー面M1と第2ミラー面M2とを備えていれば、図4に示すようなペンタプリズムに限らない。光学素子31の詳細については後述する。
スライダ32のディスク2と対向する面(図3で下面)は、浮上特性向上のための空気ベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)であり、浮上エア捕獲用の溝32gを形成している。
図5は、プレーナ導波路32aの概要図であり、図5(a)は、y方向から見たプレーナ導波路32aの概要図であり、図5(b)は、x方向から見たプレーナ導波路32aの概要図である。
プレーナ導波路32aは、略楕円面の一部形状から成る曲面反射面による集光機能を有する導波路Wと、導波路Wへ光を結合させる結合部d1とを備える。
結合部d1は回折光を発生させる回折機能素子である。回折機能素子は回折光を発生させる光学素子であり、例えば回折格子(グレーティング)が好適に用いられる。結合部d1に光が入射すると、入射した光は回折光となり、導波路Wの導波モードとなるよう進行方向を偏向させられる。結合部d1上において、プレーナ導波路32aのx方向の幅以下の大きさにした状態で光を結合させてやればよいので、LD33からの光をプレーナ導波路32aへ大まかな組付調整精度で容易に結合させることができる。
導波路Wは、基板上に積層された高屈折率層HLと、その周りに積層された低屈折率層LLとから構成される。高屈折率層HLと低屈折率層LLとの境界面は、略楕円面の一部形状を成している。導波光は、高屈折率層HLと低屈折率層LLとの境界面での反射作用により集光される。
高屈折率層HLと低屈折率層LLとの境界面では、その屈折率差によって全反射を生じさせる構成としている。境界面は略楕円面の一部形状を成しているので、プレーナ導波路32aに発散光が入射すると、略楕円面の焦点位置で光源像が形成されることになる。つまり、プレーナ導波路32aでは全反射を利用したミラー効果によりレーザ光を1方向に集光して、微小な光スポットを形成することができる。なお、高屈折率層HLと低屈折率層LLには、材料の屈折率によって屈折率差を付与する構造を用いてもよいし、等価屈折率に差を付与された構造を用いてもよい。そのため、高屈折率層HLと低屈折率層LLの材料の屈折率が同じであっても、導波層の厚みを変化させることで、等価屈折率に差を付与し、導波光を反射させることも可能である。
次いで、光学素子31について詳細に説明する。図6は、光学素子31の光路図の例である。図6(a)は、光入射角を変化させた際の光路図であり、図6(b)は、光学素子31を回転させた際の光路図であり、図6(c)は、光学素子31が内面反射のプリズム311の場合の光路図である。図6(d)は、光学素子31が外面反射のプリズム312の場合の光路図である。
光学素子31は2面以上のミラー面を備え光源から出射した光の方向を所定角度折り曲げる反射光学系である。
光学素子31は、入射する光を順に2回反射する機能を有している。かかる機能を実現するために、図6(a)に示されているように、光学素子31はミラーM11とミラーM22との二つのミラーを備えている。
同図では、ミラーM11とミラーM22とを平面として描いたが曲面であってもよい。
ミラーM11とミラーM22とは、同図の座標系におけるyz面にて、角度θなるミラーの交叉角を成すように配置されている。光学素子31に図示しない光源から出射した光L1が入射すると、光L1は順にミラーM11、ミラーM22で反射し、光L3となる。
光L1と光L3とが成す角度、すなわち折り曲げ角の角度θと、角度θとは次の関係式(1)の関係を有する。
θ=180°−2θ (1)
関係式1から、角度θは、光L1が光学素子31に入射する角度に依存せず、専らミラーM11とミラーM22とが成す角度θに依存することが分かる。
この関係から、光L1に対して光学素子31をどのような角度で設置しても、光学素子31を出射する光L3と光L1とは同じ角度を有すると言える。
すなわち、図6(b)に示すように、ミラーM11が回転軸(図示せず)を中心に回転してミラーM11′の位置に配置され、ミラーM22が該回転軸を中心に回転してミラーM22′の位置に配置されたとしても、光L1と、光L1ミラーがM11′とミラーM22′とを順に反射した光L3との成す角度は一定であるといえる。
例えば、角度θを80°にしたい場合、関係式(1)から、角度θは、50°となる。また、θ=45°のとき、θ=90°となる。
このような機能を有する光学素子31によれば、yz面内で光学素子31に回転が生じても光の折り曲げ角に変化が生じず、光のプレーナ導波路32aに対する位置ずれもほとんど生じない。
この結果、光アシスト磁気ヘッド3への光学素子31の組立精度が大幅に緩和され、作業時間が短縮され、歩留まりが向上する。また、組立後の環境変化に伴う光学素子31の角度ズレが生じても、光のプレーナ導波路32a到達位置に対する位置ズレがほとんど発生しないため、環境経時変化に強い信頼性の高い光アシスト磁気ヘッド3を得ることができる。
なお、かかる効果は、ミラーM11、ミラーM22が曲面であっても同様に生じる。例えば、各ミラーが収発散機能を有するものである場合、主光線の周辺の光線は主光線に対して傾くが、主光線およびその周辺の光についても上記と実質的に同等もしくはこれに近い効果が生じるためミラーM11、ミラーM22はそれぞれ平面に限るものではない。
このような機能を有する光学素子31は、図6(a)に示した二枚のミラーM11とミラーM22とを図示しない保持構造で一体化したものを用いてもよいし、プリズム形状としても良い。プリズム形状の光学素子31は、以下に説明する二つの形状のどちらかを採用することが好ましい。
一つ目のプリズム311は、図4に示すものであり、入射光を内面反射させるタイプである。図6(c)の光路図において、プリズム311はかかるミラーM11とミラーM22に各々対応する第1ミラー面M1,第2ミラー面M2を内面に備えている。
光L1がプリズム311に入射する面をS1、光L3がプリズム311を出射する面をS2とし、光L1が面S1に入射する角度をθ、光L3が面S2を出射する角度をθとする。θは90°になるように光学素子と光源との位置関係を設定することが望ましく、同じくθも90°になるように、プリズム311の形状を設定することが望ましい。
このように、θとθとを90°に設定することで、プリズム311がyz面内で回転した時でも、光L3の出射方向の変化を小さく抑えることが可能となる。
また、光源からの光の波長は環境温度変化や駆動電流変化などによって変動する場合がある。従って、プリズム311においても、入射する光L1に波長変動が生じた場合に、プリズム311を出射する光L3の出射方向が変化しないよう考慮する必要がある。
この点、光L1の波長が変化しても、θ、θが90°であれば、θ、θは変化しない。そのため、プリズム311を用いてプレーナ導波路32aに結合する光の位置が変化せず、安定する。これに対し、θ、θが90°でないと、屈折角であるθ、θは変化してしまい、プリズム311を用いてプレーナ導波路32aに結合する光の位置が変化してしまう。
このように、θ、θが90°になるようにするには、面S1と面S2とで挟まれた角K1の角度を180°−θとすればよい。
この時、θ=2×θとなる。
なお、θ、θが90°でないときに、光L1の波長が変化したことにより、θ、θが変化した場合でも、θ、θの変化の方向が逆になるようにθ、θを設定してもよい。こうすることによっても、プレーナ導波路32aに結合する光の位置が安定するので望ましい。
また、プリズム311は入射光を2回内面反射させるタイプであるが、図6(e)で示したようなダハミラー(ルーフミラー)DMを備えたプリズム311’でもよい。
ダハミラーDMは第1ミラー面M1,第2ミラー面M2の何れに用いても良い。図6(e)では、第2ミラー面M2の代わりにダハミラーDMを用いている。
ダハミラーDMは、2面のミラーDM1,DM2を備える屋根型のミラーである。かかるダハミラーDMを備えたプリズム311’がyz面で回転する場合に、プリズム311’のyz面への射影の光路図を図6(f)に示す。かかる光路図から理解されるように、yz面内では、ダハミラーDMにおいては、光の反射の機能は1回と看做せる。そのため、かかるダハミラーDMを備えるプリズム311’においては、光の反射は、第1ミラー面M1で1回、ダハミラーDMでyz面内において1回、計2回反射したものと看做せる。
二つ目のプリズム312は、入射光を外面反射させるタイプである。
図6(c)のプリズム311は、ミラーM11とミラーM22に各々相当する第1ミラー面M1,第2ミラー面M2を内面に備えたプリズムであったが、プリズム312は、図6(d)のように、ミラーM11とミラーM22に各々相当する第1ミラー面M1,第2ミラー面M2を外面に備えたプリズムである。
かかるプリズムを用いれば、別個にミラーを2枚用意する必要はなく、一つのプリズムを作製するだけでよいので、低コストとなる。また、光をプリズム312の内部に入射させないので、光の吸収損失もない。
また、かかるプリズム311、312を用いれば、ミラーが一体化されているので、ミラーの交叉角の角度θも環境変化や経年変化によって変化することも少なく、安定している。
なお、プリズム311、プリズム312に共通する技術として、一つのミラーに回折格子を形成することも好ましい。
図7は、例としてプリズム311の一面に回折格子G1を形成した場合のプレーナ導波路32aへの光路図である。
上記のように、LDなどの光源からの光の波長は、環境温度変化や駆動電流変化などによって変化する場合がある。プレーナ導波路32aの結合部d1に回折格子を用いると、回折格子から導波路Wへの入射角が波長に依存するので、光源の波長変化は、導波路Wへの結合効率の変化に通じ、不具合となってしまう。そこで、プリズム311の一面に回折格子G1を形成することで、波長変化時の回折格子G1における回折角変化と、結合部d1における導波路Wへの入射角の変化とを相殺させることが可能となる。
具体的には、図7に示すように、回折格子G1において、回折角α2が、入射角α1により大きくなるように回折格子G1を設定する。すると、例えば、波長が大きくなった場合、α2は大きくなり、プレーナ導波路32aの結合部d1に対する光L3の入射角φは小さくなる。しかし、波長が小さくなっているので、光L3の導波路W内に入射する角度は大きくなる。その結果、光L3は、導波路W内で放射モードにならずに導波モードのまま結合し、結合効率は一定に保たれることとなる。
次いで、光学素子31の他の例について説明する。図8は、光学素子31の光路図の他の例である。
図8(a)は、ミラーM11とミラーM22との配置の他の例である。
図6(a)で説明したミラーM11とミラーM22の配置は、光学素子31を出射する光L3が、光学素子31に入射する光L1の方角へ反射するものであった。これに対し、図8(a)で示したミラーM11とミラーM22の配置によれば、光学素子31を出射する光L3は、光学素子31に入射する光L1の方角へ出射するものである。かかるミラーの配置によれば、折り曲げ角の角度θと、角度θとは次の関係式(2)の関係を有する。
θ=2θ (2)
関係式2によっても、角度θは、光L1が光学素子31に入射する角度に依存せず、専らミラーM11とミラーM22とが成す角度θに依存することが分かる。数値例としては、θ=45°のとき、θ=90°となる。
ところで、上記のように、入射する光を順に2回反射する機能を実現することで、光学素子31が回転した際に、光学素子31を出射する光の出射方向が変化しないようにすることができた。これは、光学素子31を出射する光を、さらに二つ目の光学素子31に入射させた時に、二つ目の光学素子31を回転させたとしても、二つ目の光学素子31を出射する光の出射方向が変化しないことを表す。つまり、入射する光を順に偶数回反射する機能を有する光学素子が回転した時にも、かかる光学素子を出射した光の出射方向は変化しないことを表す。図8(b)は、入射する光を順に4回反射する機能を有する光学素子31の光学系の例である。光L3と光L1との成す角度が90度になるように、ミラーM11,M22,M3,M4を配置することができる。
なお、レンズ29については、次に説明するように、複数のレンズからなるレンズ群50を採用してもよい。
図9は、レンズ群50の機能の説明図である。図9(a)は、レンズ群50を用いた場合に図2の光アシスト磁気ヘッド3をI−I線を含む面で切断して矢印方向に見た断面図である。図9(b)は、LD33の光路図である。図9(c)は、レンズ群50をz方向から見た光路図である。図9(d)は、レンズ群50をx方向から見た光路図である。
レンズ群50は、コリメートレンズ52と、ビームエキスパンダ光学系51とからなる。ビームエキスパンダ光学系51は、凹のシリンドリカルレンズであるレンズ51aと凸のシリンドリカルレンズであるレンズ51bとからなり、入射光の光軸断面内形状の一方向のみビームエキスパンドする光学系である。
LD33は、図9(b)に示すように、断面が楕円形状の光を出射するタイプが多く市販されている。これは、LD33の導波層の厚みが方向によって異なるためである。かかる楕円形状の断面の光を球面レンズで集光すると、NAが方向によって異なるので楕円形状に集光される。一方、プレーナ導波路32aは、結合入射端面の形状が長方形である。さらに、LD33からの光は、プレーナ導波路32aの結合部d1へは斜入射するので、結合部d1上での光の断面は斜影された形状となる。従って、プレーナ導波路32aに結合させる光の利用効率を最適化させるには、ビーム整形を行う必要がある。そこで、かかる目的のビーム整形を行うことが可能なレンズ群50の採用が望ましい。
図9(c)に示すように、LD33の出射口33aからの光はコリメートレンズ52によってコリメートされ、レンズ51aによってxy面内で発散され、レンズ51bによってxy面内でコリメートされる。
また、図9(d)に示すように、LD33の出射口33aからの光はコリメートレンズ52によってコリメートされ、レンズ51aとレンズ51bとは、xy面内にはパワーを有しないので、コリメート光はそのまま出射する。このように機能により、LD33からの光については、xy面内の光径とyz面内の光径とを所望の大きさに整形することが可能となる。従って、プレーナ導波路32aに結合させる光の利用効率を最適化させることができる。
なお、ここまでLD33と光学素子31との間にレンズ29あるいはレンズ群50を用いた例を示してきたが、図16のように必ずしもレンズ29あるいはレンズ群50を用いなくともよい。
図16は、図3及び図9(a)に示した光アシスト磁気ヘッド3からレンズ29あるいはレンズ群50を省いた状態を示す。レンズ29を用いない光アシスト磁気ヘッド3の場合も、LD29から出射して光学素子31に入射するすべての光線に関して、例えば図2(a)〜(d)を例にとれば、互いに固定されたミラーM11、M22にyz面内での回転が生じても光の折り曲げ角θ1に変化が生じないという効果が得られる。
次いで、光アシスト磁気ヘッド3を搭載した光アシスト磁気記録装置の動作について説明する。
LD33から出射した光は光学素子31にて前述のように2回反射され、yz面内で所定角折り返されてz方向に偏向されると共にレンズ群50によって集光され、結合部d1に到達しプレーナ導波路32aに入射される。
プレーナ導波路32aの出射端ではx方向、y方向ともに十分光が絞られた状態となり、導波路出射端面に形成された図示しないプラズモンプローブを照射し、プラズモンプローブから近接場光が発生する。この近接場光によりディスク2が加熱され、保磁力が低下し、不図示の磁気記録部にて磁気情報が記録される。ディスク2が光アシスト磁気ヘッド3から移動し、冷却されると保磁力が回復し、磁気情報が保持される。
次いで、プリズム311、プリズム312の作製方法について説明する。
光学素子31の素材は、プラスチックまたはガラスなどの透明な素材である。光学素子31は、例えば、射出成形、インプリント製法、押出し成形、またはガラスモールド法などによって作製される。射出成形用の樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリカーボネイト(例えばAD5503、帝人化成株式会社)やZEONEX 480R(日本ゼオン株式会社)などが挙げられる。また、インプリント製法用の樹脂としては、光硬化性樹脂であるPAK−02(東洋合成工業株式会社)などが挙げられる。
かかる作製方法によれば、大量生産によって低コストで作製可能となる。また、作製精度が高いことから、ミラーM11,M22の交叉角の角度θも正確に実現できるので、精度の高い光アシスト磁気ヘッドを作製することが可能となる。
図10は、異方性エッチングを用いたプリズム312の作製方法の説明図である。異方性エッチングとは、結晶における結晶方位面毎にエッチング速度が異なることを利用して、所定の角度で交わる2面を作製する方法である。
本作製方法においては、単結晶シリコンを用いて約70.5°のプリズム角を備える光学素子31を作製する作製方法を例として取上げる。
<100>と<111>のエッチング速度の比は400:1である。この速度の比により、相対的に70.5°傾斜した2平面を得ることができる。
ステップ1では、最初に、<100>の結晶方位を備える単結晶シリコンの板60を用意する。次いで、エッチング面以外に、エッチングマスクとして、例えば窒化シリコンのマスク61を施す。窒化シリコンのマスク61を作製するには、窒素雰囲気中の高温下に所定時間単結晶シリコンの板60を配置して、一面全面に窒化シリコンを成長させ、その後、フォトリソグラフィーにより、所定形状をエッチングする。
ステップ2では、ステップ1で作製した中間物を図示しない水酸化カリウムのエッチング浴槽に浸漬させ、窒化シリコンのマスク61から露出されている単結晶シリコンを異方性エッチングする。
ステップ3では、ステップ2で得られた中間物から、窒化シリコンのマスク61をエッチングにより除去した後に、ダイシングソーなどを用いて所定の大きさにカットする。以上の工程により、所定の形状の光学素子31を得ることができる。
本説明では、約70.5°のプリズム角を備える光学素子31の作製方法を例として取上げたが、プリズム角は、単結晶シリコンの方位によって様々に設定できるので、用いる光アシスト磁気ヘッド3に必要なプリズム角に合わせた単結晶シリコンを採用すればよい。
また、結晶方位によってエッチング速度の異なるような、単結晶シリコン以外の材料を用いてもよいことは言うまでもない。
(第2の実施形態)
次いで、かかる光学素子31を用いた光アシスト磁気ヘッド8の第2の実施形態について説明する。
第1の実施例との相違は、導波路への光の結合として直接結合を行う点である。第1の実施形態におけるプレーナ導波路32aの結合部d1は回折機能素子を備えていた。結合部d1に回折機能素子を用いれば、LD33からの光をプレーナ導波路32aへ大まかな組付調整精度で容易に結合させることができた。第2の実施形態においては、結合部d1は回折機能素子を用いず、プレーナ導波路32aに直接結合させるので、調整精度は要するが、回折機能素子を用いないので、回折機能素子を作製する必要がなくなり、低コストで光アシスト磁気ヘッドを作製できる。また、回折機能素子を用いた場合より、結合効率を向上させることができる。
図11は、第2の実施形態に係る光アシスト磁気ヘッド8を図2のI−I線を含む面で切断して矢印方向に見た断面図である。
図12は、プレーナ導波路32bの概要図である。
図13は、プレーナ導波路32bの入射端の概要図である。
光アシスト磁気ヘッド8と光アシスト磁気ヘッド3との相違点は、光アシスト磁気ヘッド8がプレーナ導波路32aの代わりにプレーナ導波路32bを備える点と、光学素子31がスライダ32上に直接配置されている点である。
プレーナ導波路32b(光導波路)は、プレーナ導波路32aと同様に、基板上に積層された高屈折率層HLと低屈折率層LLとを備える。導波構造と光を集光する機能はプレーナ導波路32aと同様である。一方、プレーナ導波路32bはプレーナ導波路32bのような結合部d1を持たず、代わりに直接結合を行う入射端70を備える。
光アシスト磁気ヘッド8においては、プレーナ導波路32bへの光の結合は入射端70へ垂直に入射させるので、光学素子31は、スライダ32上に直接配置されている。そして、LD33からの光は光学素子31によって所定角度90°として折り曲げられる。
このように、光アシスト磁気ヘッド8においては、プレーナ導波路32bへの光の結合は入射端70へ垂直に入射させるので、第1の実施例の場合と比べて、より扁平な断面を備えるスポットを形成するようにビーム整形を行う。
具体的には、LD33を出射した光はレンズ群50、光学素子31を経て、図13に示すように扁平な形状を備える入射端70上に集光されるので、入射端70上では、LDからの光は入射端70への結合効率が高まるように、レンズ群50によってビーム整形される。
次いで、光アシスト磁気ヘッド8を搭載した光アシスト磁気記録装置の動作について説明する。
LD33から出射した光は光学素子31にて前述のように2回反射され、yz面内で所定角折り返されてz方向に偏向されると共にレンズ群50によって集光され、プレーナ導波路32bに入射される。
プレーナ導波路32bの出射端ではx方向、y方向ともに十分光が絞られた状態となり、導波路出射端面に形成された図示しないプラズモンプローブを照射し、プラズモンプローブから近接場光が発生する。この近接場光によりディスク2が加熱され、保磁力が低下し、不図示の磁気記録部にて磁気情報が記録される。ディスク2が光アシスト磁気ヘッド8から移動し、冷却されると保磁力が回復し、磁気情報が保持される。
以下に本発明の光アシスト磁気ヘッド3,8における光学素子31の実施例を示す。
図14は、実施例に係るプリズム311の断面図であり、図15は比較例に係るミラー80の断面図である。
光学素子31にペンタプリズムであるプリズム311を採用し、プリズム311が組付時に回転軸を中心に回転した場合に、プレーナ導波路の入射端に対する光のシフト量と光の傾斜量を算出した。比較例として、光源からの光を反射してプレーナ導波路へ入射させる一面のミラー80について同様の計算を行った。
図14,15における長さの単位はμmである。光アシスト磁気ヘッド3,8は非常に小型であり、プリズム311やミラー80についてもμmオーダーの大きさとなる。
実施例、比較例共に各々プリズム311とミラー80とがyz面内にて1度の取り付け角度ずれを起こした時の、反射光のチルト角とシフト量の値の計算結果を表1に示す。
Figure 2014112452
図14のプリズム311の回転軸O1は、光の光軸と光が入射する面S1の交点であるとする。図15のミラー80の回転軸O2は、光の光軸とミラー80の反射面との交点であるとする。
比較例のミラー80では1度あたりの取り付け角度ずれに対してプレーナ導波路の入射端において0.87μmのシフト量が発生する。
これに対し実施例では、1度あたりの取り付け角度ずれに対してプレーナ導波路の入射端において0.57μmのシフト量にとどまる。
かかる光軸のシフトがプレーナ導波路32bの入射端面上に生じた場合を検討する。プレーナ導波路32bの導波層の厚みは、導波層のクラッドの屈折率差にも依存するが、使用波長の数倍となる。例えば、波長が830nmの光を使用すると、導波層の厚みは数μmとなる。導波層へ光を結合させる際に高い結合効率を得るには、導波層の光軸に対する光の光軸の位置ずれの許容値は、1μm程度以内に抑えておく必要がある。よって、本実施例のプリズム311を採用することで、この位置ずれの許容値を達成することが可能となる。
次いで、かかる光軸のチルトやシフトがプレーナ導波路32aの入射端面上に生じた場合を検討する。
回折格子が備えられた結合部d1のエリアは、その一辺が特開2010−182394号の段落〔0046〕に開示されているように、数10μm〜100μm程度と広い。そのため、結合部d1における光束のシフトの影響は大きくはないが、それにしても、本実施例はミラー80に較べ、光の結合効率を悪化させるシフトを少なくできるという点で好適である。
ところで、回折格子を備える結合部d1にとっては、シフトの影響よりもチルトの影響が大きい。
例えば、国際公開第2009/139258号には、入射角52.4度の回折格子を結合部とする導波路に結合効率は、最適入射角から0.5度ずれると結合効率は50%低下してしまうという結果が開示されている。
これは、回折格子から導波層への出射角が少しでもずれると、結合されようとする光は導波モードとならずに容易に放射モードとなって導波路からの洩れ光となってしまうからである。
そのため、チルト角の大きい比較例のミラー80では、0.25度の取り付け角度ずれで、入射角は最適入射角から0.5度ずれることとなり、結合効率は50%も低下することになる。
これに対し、本実施例ではプリズム311の取り付け角ずれに依存せずに、導波路に光束を所定の入射角で導くことができるので、結合効率に変化がなく、製造時の組付調整が非常に実施しやすくなる。
1 光アシスト磁気記録装置
1A 筐体
2 ディスク
3 光アシスト磁気ヘッド
4 ヘッド支持部
5 支軸
6 トラッキング用アクチュエータ
8 光アシスト磁気ヘッド
11,22 ミラー
29 レンズ
31 光学素子
32 スライダ
32a,32b プレーナ導波路
32g 溝
33a 出射口
41 サスペンションアーム
42 開口部
43 ピボット(突出部)
44 フレクシャ
45 開口部
46a 接合面
50 レンズ群
51 ビームエキスパンダ光学系
51a,51b レンズ
52 コリメートレンズ
60 板
61 マスク
70 入射端
311,312 プリズム
HL 高屈折率層
LL 低屈折率層
M1 第1ミラー面
M2 第2ミラー面
W 導波路

Claims (12)

  1. 光源と、前記光源からの光が結合され出射端にプラズモンプローブが配置された光導波路を備える光アシスト磁気ヘッドであって、
    前記光源から前記光導波路への光路中に、複数のミラー面を備え前記光源から出射した光の方向を所定角度折り曲げる光学素子を有することを特徴とする光アシスト磁気ヘッド。
  2. 前記ミラー面は偶数個備えられていることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  3. 前記光源からの光を前記光導波路に結合させる回折機能素子を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  4. 前記光源からの光は直接前記光導波路に結合させることを特徴とする請求項1または2に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  5. 前記光源からの光を前記光導波路に結合させる角度は直角であることを特徴とする請求項4に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  6. 前記光学素子は第1ミラー面と第2ミラー面とを備え、
    前記光源からの光は前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とをこの順番に反射することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  7. 前記光学素子はプリズムであり、各々の前記ミラー面は前記プリズムの内面であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  8. 前記光学素子はプリズムであり、各々の前記ミラー面は前記プリズムの外面であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  9. 前記光学素子は複数のミラーを備え、
    前記ミラー面は、前記複数のミラーの各々のミラー面であることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  10. 前記光学素子は第1ミラー面と第2ミラー面とを内面に備えるプリズムであり、
    前記光源からの光は前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とをこの順番に反射し、
    前記所定角度をθとしたときに、前記プリズムに光が入射する面と、前記プリズムから光が出射する面とが成す角度は、180°−θであって、前記第1ミラー面と前記第2ミラー面とか成す角度の2倍の大きさであることを特徴とする請求項1に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  11. 前記所定角度は90度であることを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッド。
  12. 請求項1から11の何れか一項に記載の光アシスト磁気ヘッドを有することを特徴とする光アシスト磁気記録装置。
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