JP2014112079A - シンチレータ、放射線検出装置、および、それらの製造方法 - Google Patents

シンチレータ、放射線検出装置、および、それらの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鮮鋭度の低下を抑えつつ高い耐衝撃性を得るために有利なシンチレータを提供する。
【解決手段】シンチレータは、放射線を光に変換する複数の柱状結晶の二次元配列と、前記二次元配列を被覆する被覆部と、を備え、前記被覆部は、前記二次元配列における柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを部分的に結合する結合部を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、シンチレータ、放射線検出装置、および、それらの製造方法に関する。
近年、複数の光電変換素子が配列された光電変換基板と、X線等の放射線を光電変換素子が検知可能な波長の光に変換するシンチレータとを積層した放射線検出装置が実用化されている。シンチレータとしては、例えば、CsIにTlをドープした材料に代表されるハロゲン化アルカリ系の材料からなるもの、GdOSにTbをドープした材料からなるものが主流である。特に、ハロゲン化アルカリ系の材料を使って真空蒸着法を行うと、柱状結晶が成長する。しかし、ハロゲン化アルカリ系の材料は高い潮解性を有しているため、防湿性の高い保護構造によりシンチレータを被覆する必要がある。
特許文献1には、シンチレータの内部への保護層樹脂の侵入を防ぐことによって放射線検出装置の感度と鮮鋭度低下を抑えることが開示されている。特許文献2には、シンチレータの表面を有機樹脂で覆うとともにシンチレータを構成する柱状結晶と柱状結晶との間に有機樹脂を充填することによって外部の水蒸気からシンチレータを保護することが開示されている。
特開2008−261651号公報 特許第4279462号公報
アルカリハライド系シンチレータは、柱状結晶と柱状結晶との間に隙間を有する。特許文献1に記載されたような構造のシンチレータでは、保護層を形成する際に柱状結晶と柱状結晶との間に樹脂が侵入することを抑えるので、鮮鋭度およびMTF(Modulation Transfer Function)の低下を抑えることができる。しかしながら、特許文献1に記載されたような構造のシンチレータでは、シンチレータに加わった衝撃が分散されることなく柱状結晶に与えられてしまうために、柱状結晶が破損し易い。一方、特許文献2に記載されたシンチレータのように柱状結晶と柱状結晶との間の隙間に有機樹脂を充填すると、シンチレータに加えられた衝撃を分散することができる。しかしながら、特許文献2に記載されたシンチレータでは、柱状結晶と柱状結晶との間に真空や空気よりも屈折率の大きな物質が存在することになり、柱状結晶とそれに接する有機樹脂との屈折率差が小さくなる。そのために、柱状結晶の中で発生した光が柱状結晶の中を進むライトガイディング効果が損なわれ、鮮鋭度およびMTFが低下する。
本発明は、鮮鋭度の低下を抑えつつ高い耐衝撃性を得るために有利なシンチレータを提供することを目的とする。
本発明の1つの側面は、シンチレータに係り、該シンチレータは、放射線を光に変換する複数の柱状結晶の二次元配列と、前記二次元配列を被覆する被覆部と、を備え、前記被覆部は、前記二次元配列における柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを部分的に結合する結合部を含む。
本発明によれば、鮮鋭度の低下を抑えつつ高い耐衝撃性を得るために有利なシンチレータを提供することができる。
本発明の実施形態のシンチレータの断面構造を模式的に示す図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の断面構造を模式的に示す図。 本発明の実施形態の放射線検出装置の断面構造を模式的に示す図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施形態のシンチレータおよび放射線検出装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明のシンチレータの鮮鋭度及び耐衝撃性と空洞の体積比率との関係を説明するための表。
シンチレータの柱状結晶の破損は、シンチレータに衝撃が加わることによって起こりうる。すなわち、シンチレータに衝撃が加わると、それが個々の柱状結晶に伝わり、柱状結晶の変形を引き起こす。隣り合う柱状結晶の間に空気や真空等の空間が存在する場合、個々の柱状結晶が単独で力を受けることになるために柱状結晶の破損が起こりやすい。柱状結晶の破損を防止するために柱状結晶と柱状結晶との間に樹脂を充填すると、シンチレータに加わった衝撃を複数の柱状結晶とそれらの間の樹脂で受けることができるために耐衝撃性が高まる。
しかしながら、シンチレータの耐衝撃性を高めるために柱状結晶と柱状結晶との間に樹脂を充填した場合は、以下のような問題が発生する。例えば、屈折率が1.77のCsIからなる柱状結晶と柱状結晶との間隙に屈折率1の空気が存在する場合と、屈折率が1.6の樹脂が充填された場合とを比較してみる。CsIの周囲に屈折率が1の空気が存在する場合、臨界角は34°となり、柱状結晶と空気との界面は、入射角90°から34°までの光を反射することが可能である。一方、CsIの周囲に屈折率が1.6の樹脂が存在する場合、臨界角は65°となり、柱状結晶と樹脂との界面は入射角90°から65°までの光しか反射することができない。そのため、ライトガイディング効果が損なわれ、シンチレータの内部での光の散乱が起こり、結果的に鮮鋭度の低下を招いてしまう。
しかし、柱状結晶の表面に樹脂が接している場合でも、柱状結晶と柱状結晶との間隙の全体に樹脂を充填するのではなく、空気等で満たされた空洞を残すことにより、樹脂と空洞との界面での臨界角が39°となり、柱状結晶からの光の射出角度が34°となる。したがって、柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを部分的に結合した場合の臨界角は、柱状結晶と柱状結晶とを空気によって完全に分離した場合の臨界角と変わらず、光の散乱が起こらない。よって、鮮鋭度の低減を抑えることができる。
そこで、本発明では、柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを結合する結合部を設ける。
以下、図面を参照しながら本発明をその実施形態を通して例示的に説明する。図1(a)に本発明の実施形態のシンチレータ100の断面構造が示されている。シンチレータ100は、支持基板101の上に複数の柱状結晶105の二次元配列CAを有する。複数の柱状結晶105は、例えば、真空蒸着法によって形成されうる。各柱状結晶105は、放射線を光に変換する。支持基板101は、複数の柱状結晶105の二次元配列CAを支持する基板として機能する。シンチレータ100はまた、複数の柱状結晶105の二次元配列CAの少なくとも一部(好ましくは全体)を被覆する被覆部106を有する。被覆部106は、例えば、有機樹脂によって構成されうる。被覆部106は、二次元配列CAにおける柱状結晶105と柱状結晶105との間隙に部分的に空洞108を形成しつつ柱状結晶105と柱状結晶105とを部分的に結合する結合部107を含む。
結合部107により柱状結晶105と柱状結晶105との間隙に部分的に空洞108を形成しつつ柱状結晶105と柱状結晶105とを部分的に結合することは、鮮鋭度の低下を抑えつつ高い耐衝撃性を得るために有利である。より具体的には、空洞108の存在によって柱状結晶105のライトガイディング効果の低下を抑えることができ、これにより鮮鋭度の低下を抑えることができる。一方、結合部107によって柱状結晶105と柱状結晶105とを部分的に結合することによってシンチレータ100の耐衝撃性を高めることができる。
ここで、被覆部106における空洞108の体積比率((空洞108の体積)/(被覆部106の体積))は、図13に示すように、5%以上60%以下であることが好ましい。体積比率が5%以上であれば、鮮鋭度の低下を抑えることができ、体積比率が60%以下であれば十分な耐衝撃性を確保することが可能となる。被覆部106における空洞108の体積比率は、SEM画像の解析によって求めることができる。例えば、SEMにより柱状結晶105の断面と被覆部106の画像取得を行い、取得されたSEM画像における被覆部106と空洞108とのコントラスト差から空洞108の体積比率の算出を行うことができる。堆積比率の算出には、Fortner Software LLC社製ソフトのTransrofm等の画像解析ソフトを使用し得る。
柱状結晶105と柱状結晶105との間隙に部分的に形成された空洞108が被覆部106に形成されるメカニズムを以下に考察する。一つのメカニズムでは、まず、被覆部106となる有機樹脂が有機溶媒に溶解した溶液を複数の柱状結晶105の二次元配列CAに塗布することによって、柱状結晶105と柱状結晶105との間隙に該溶液が充填される。その後に、加熱及び乾燥により有機溶媒が気化する際に発生する体積膨張により、有機樹脂が網目状に硬化されその隙間に空洞108が形成される。もう一つのメカニズムでは、被覆部106となる有機樹脂が有機溶媒に溶解した溶液を二次元配列CAに塗布することによって柱状結晶105と柱状結晶105との間隙に該溶液を充填する際に、該溶液の粘度によっては気泡が混入し、空洞108が形成される。そのため、溶液の粘度や加熱及び乾燥時の温度を制御することにより、上記体積比率の制御が可能となる。
図13に示すように、体積比率が100%のサンプルや70%のサンプルでは、鮮鋭度(MTF)は良好であったが耐衝撃性が不十分であった。一方、体積比率が0%のサンプルでは、耐衝撃性は良好であったが鮮鋭度は不十分であった。体積比率が5〜60%のサンプルでは、耐衝撃性と鮮鋭度の両方が良好であった。耐衝撃性の試験は、コンクリート床上に設置した厚さ0.7mmの旭硝子社製AN100ガラス上へ高さ2mからサンプルを落下させた後にSEM観察によって柱状結晶105に欠損がみられるかどうかの試験である。
シンチレータ100は、更に、図1Dに例示されるように、被覆部106の少なくとも一部(好ましくは全体)を被覆する被覆層109を有しうる。被覆層109は、例えば、有機樹脂によって構成されうる。被覆層109を設けることによって耐衝撃性と防湿性を高めることができる。被覆層109は、防湿性を高めるとともに、発生した光の散乱を防止する観点において、空洞を有しないことが好ましい。
柱状結晶105の材料としては、ハロゲン化アルカリを主成分とする材料、例えば、CsI:Tl、CsI:Na、CsBr:Tl、NaI:Tl、LiI:Eu、KI:Tlから選択される材料が好適である。例えば、CsI:Tlを材料として選択する場合、CsIとTlIを真空チャンバー内で同時に加熱する蒸着法によって支持基板101の上に柱状結晶105を成長させることができる。
図1(b)に例示されるように、支持基板101の耐食性を向上させるために、支持基板101の少なくとも一部を下引層104で被覆して得られる支持基板102の上に柱状結晶105を成長させてもよい。
支持基板101としては、例えば、Al、Mg、Be、Fe等の金属、アモルファスカーボン、結晶カーボン、又は、PEEK、ナイロン、アラミド、PPS、ポリイミド、CFRP、GFRP等の樹脂で構成された基板を使用しうる。支持基板101としては、その他、ガラス、石英、アルミナ、シリコンまたはゲルマニウム等で構成された基板を使用しうる。
あるいは、図2(b)に例示されるように、支持基板101の代わりに光電変換基板111を使用し、光電変換基板111の上に柱状結晶105の二次元配列CAを形成してもよい。下引層104は、有っても無くてもよいが、図2(b)に示す例では、下引層104が配置されている。光電変換基板111の上に柱状結晶105の二次元配列CAを形成することにより、放射線検出装置110が得られる。
被覆部106は、柱状結晶105の二次元配列を覆うように配置されている。被覆部106の材料は、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、
ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴム系樹脂、ポリパラキシリレンからなるグループから選択される材料を含みうる。
図1(a)〜(d)に例示されるように、柱状結晶105と柱状結晶105との間隙以外の領域にも空洞108を配置することにより、シンチレータ100の耐衝撃性を向上させることができる。あるいは、図1(c)に例示されるように、二次元配列CAを構成する複数の柱状結晶105における支持基板101の側の端面から所定距離までの領域に空間SPが形成されてもよい。空間SPでは、複数の柱状結晶105が結合部107によって結合されていない。結合部107の他に空間SPを設けることによって、空間SPが衝撃の緩衝機能を発揮するので、耐衝撃性を高めることができる。
被覆部106を塗布によって形成する場合、被覆部106は、例えば、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、ダイコート、バーコート、カーテンコート等の塗布方法によって形成されうる。被覆部106を有機溶剤中に溶解している有機物によって形成する場合、柱状結晶105の二次元配列を覆うように有機物を配置した後に、加熱による乾燥や重合がなされうる。加熱には、ホットプレート、熱風乾燥機、IRヒータ、真空乾燥機、マイクロ波乾燥機等の乾燥機を使用しうる。被覆部106をホットメルト樹脂のような熱可塑性樹脂によって形成する場合、ロールラミネータ、熱圧着法等の圧着方法を使用しうる。
被覆層109は、被覆部106の少なくとも一部を覆うように配置されている。被覆層109の材料は、例えば、有機樹脂または無機材料で構成されうる。
該有機樹脂は、例えば、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、
ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアミド系樹脂(例えばナイロン)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)、スチレンブタジエンゴム系樹脂、ポリパラキシリレンからなるグループから選択されうる。
該無機材料は、例えば、SiOまたはAlでありうる。被覆層109は、例えば、ポリエステル樹脂やナイロン樹脂上に前記無機材料の層を形成したバリアフィルムと呼ばれるフィルムであってもよい。
被覆層109の材料は、被覆部106の材料と同一であっても異なっていてもよい。被覆層109は、必須の構成要素ではない。被覆層109を有機溶剤中に溶解している有機物によって形成する場合、被覆部106を覆うように有機物を配置した後に、加熱による乾燥や重合がなされうる。加熱には、ホットプレート、熱風乾燥機、IRヒータ、真空乾燥機、マイクロ波乾燥機等の乾燥機を使用しうる。被覆層109をホットメルト樹脂のような熱可塑性樹脂によって形成する場合、ロールラミネータ、熱圧着法等の圧着方法を使用しうる。
結合部107は、被覆部106の一部を構成していて、結合部107の材料は、被覆部106の材料と同一でありうる。各結合部107は、少なくとも2本の柱状結晶105と結合している。結合部107は、柱状結晶105の軸方向(支持基板101の表面の法線方向)に相互に離間した複数の部分を含み、該複数の部分のうち互いに隣接する部分の間に空洞108が形成されている。結合部107を構成する複数の部分のうち互いに隣接する部分の間に空洞108が形成されている。結合部107を構成する複数の部分のうち互いに隣接する部分の前記軸方向における間隔は、例えば、100nm以上20μm以下でありうる。当該間隔は、ライトガイディング効果を高めるためには、柱状結晶105の発光波長以上であることが好ましい。空洞108のサイズが当該発光波長以下である場合、光から見て空洞108が存在しないのと同じになり、結合部107を構成する材料で空洞108が充填されている場合と等価になってしまう。例えば、柱状結晶105がTlをドープしたCsIである場合、発光波長が550nmであるので、結合部107を構成する複数の部分のうち互いに隣接する部分の前記軸方向における間隔は、550nm以上であることが好ましい。
空洞108の中の屈折率は、被覆部106(結合部107)を構成する材料の屈折率より小さい必要がある。被覆部106(結合部107)が、屈折率が1.4〜1.7程度の樹脂で構成されうることを考えると、空洞108の中の屈折率は、1.0から1.3程度であることが好ましい。空洞108は、例えば、真空空間、または、ガスが充填された空間である。このガスとしては、空気、または、不活性ガスでありうる。不活性ガスは、例えば、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス等の希ガス、または、窒素ガス等から選択されるガスでありうる。
空洞108および結合部107を有する被覆部106は、柱状結晶105の二次元配列CAに樹脂を塗布する塗布工程と、該樹脂を加熱する加熱工程とを経て形成されうる。ここで、塗布工程では、樹脂の中に気泡が形成されるように二次元配列CAに樹脂が塗布されうる。塗布工程では、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ダイコート法またはスクリーン印刷法によって二次元配列CAに樹脂が塗布されうる。あるいは、塗布工程では、ロールラミネータによって二次元配列CAに樹脂が塗布されうる。空洞108は、塗布工程において気泡(例えば、マイクロバブル)を含む樹脂を二次元配列CAに塗布することによって形成されうる。あるいは、空洞108は、塗布工程において二次元配列CAに塗布された樹脂が複数の柱状結晶105の間に浸透する際に該樹脂の中に気泡が発生することによって形成されうる。後者においては、例えば、粘度が500cps以上の樹脂を二次元配列CAに塗布することが好ましい。
塗布工程における塗布方法として、スピンコート法やディップコート法を行う場合、粘度が3cps以上2000cps以下の樹脂を二次元配列CAに塗布することが好ましい。粘度が3cps未満では空洞108が加熱工程において抜けやすくなり十分な空洞108を確保することが困難となり得る。また、2000cpsより高い粘度では、塗布工程においてスジ状の塗布ムラが発生し得る。また、塗布工程における塗布方法として、スプレーコート法を行う場合、粘度が3cps以上100cps以下の樹脂を二次元配列CAに塗布することが好ましい。100cpsより高い粘度ではスプレーノズルにより溶液を霧化することができず、表面に綿状の異物が形成され得る。また、塗布工程における塗布方法として、ダイコート法やスクリーン印刷法を行う場合、粘度が3cps以上50000cps以下の樹脂を二次元配列CAに塗布することが好ましい。いずれの塗布方法においても、複数回にわたって塗布を行うことにより好適な膜厚にコントロールすることが可能である。
あるいは、空洞108および結合部107を有する被覆部106は、柱状結晶105の二次元配列CAに空洞108を含んだ樹脂等を貼り合わせる工程を経て形成され得る。空洞108を含んだ樹脂等を貼り合わせる工程では、ロールラミネータによって、二次元配列CAに、マイクロバブル等の気泡を包含した樹脂を貼り合わせることにより形成する事も可能である。空洞108は、塗布工程において気泡(例えば、マイクロバブル)を含む樹脂を二次元配列CAに貼り合わせることによって形成されうる。
被覆部106は、柱状結晶105の二次元配列CAに樹脂を塗布する塗布工程と、二次元配列CAに塗布された該樹脂が存在する空間を減圧することによって該樹脂の中に気泡を形成する工程と、該樹脂を加熱する加熱工程とを経て形成されてもよい。被覆部106は、柱状結晶105の二次元配列CAに樹脂溶液を塗布する塗布工程と、該樹脂溶液を加熱する加熱工程とを経て形成されてもよい。ここで、加熱工程において、樹脂溶液の溶剤が気化することによって空洞108が形成されうる。
塗布工程において気泡(例えば、マイクロバブル)を含む樹脂を柱状結晶105の二次元配列CAに塗布する場合、気泡は、例えば、次のような方法で形成されうる。第1の方法としては、樹脂または樹脂溶液中に渦流を形成し、渦流中に巻き込まれた気体をスクリュー等で切断・粉砕する気液せん断法を挙げることができる。第2の方法としては、高圧化で気体を大量に樹脂または樹脂溶液中に溶解させ、減圧により再気泡化する加圧減圧法を挙げることができる。第3の方法としては、ナノレベルの穴のあいた膜からガスを放出するポーラスガラス膜を用いる方法を挙げることができる。
図2(a)に例示されるようにシンチレータ100と光電変換基板111とを被覆部106を介して配置した場合、波長が250nmから650nmの範囲内の光についての被覆部106の光透過率は、50パーセント以上であることが好ましい。図2(b)に例示されるように光電変換基板111の上に柱状結晶105を成長させる場合は、被覆部106を介して光を取り出す必要がないため、被覆部106の光透過率は0パーセントであってもよい。
図2(a)には、本発明の1つの実施形態の放射線検出装置110の断面構造が模式的に示されている。放射線検出装置110は、シンチレータ100と光電変換基板111とを含む。光電変換基板111は、例えば、ガラス基板上に光電変換素子(不図示)が2次元的に配列されたセンサ、又は、シリコン基板に光電変換素子(不図示)が2次元的に配列されたセンサ(例えば、CMOSセンサ、CCDセンサ)でありうる。ガラス基板上に光電変換素子を形成する場合、素子の構成は特に限定されず、例えば、MIS型センサまたはPIN型センサでありうる。
図2(c)に例示されるように、シンチレータ100と光電変換基板111との位置ずれを防止するために、シンチレータ100と光電変換基板111との間の少なくとも一部に接着層113を配置してもよい。あるいは、接着層113による輝度や鮮鋭度の低下を抑えるために、図3(a)に例示されるように、シンチレータ100および光電変換基板111の周辺部を封止樹脂112で封止してもよい。あるいは、図3(b)に例示されるように、接着層113と封止樹脂112の両方を用いてシンチレータ100と光電変換基板111とを結合してもよい。
接着層113は、例えば、接着性のある樹脂や常温で接着性を有する粘着シート、または、加熱により接着性を有するホットメルト樹脂で形成されうる。あるいは、接着層113は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂またはポリオレフィン系樹脂等の接着樹脂で形成されうる。
封止樹脂112は、耐衝撃性の観点から弾性率の高い材料であることが好ましく、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタラート)、ポリパラキシリレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレンブタジエンゴム系樹脂またはポリオレフィン系樹脂でありうる。
[第1実施形態]
第1実施形態のシンチレータ100およびそれを備えた放射線検出装置110の製造方法を例示的に説明する。まず、図4(a)に例示されているように、支持基板101の上に真空蒸着法により柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。柱状結晶105がCsI:Tlで構成される場合、柱状結晶105は、CsI(沃化セシウム)およびTlI(沃化タリウム)の共蒸着によって形成されうる。具体的には、次のような方法で柱状結晶を形成することができた。まず、CsIおよびTlIを抵抗加熱ボートに充填し、また、回転するホルダに支持基板101を設置した。続いて、蒸着装置内を真空ポンプで排気し、Arガスを導入して真空度を0.1Paに調整し、蒸着を行った。これによって支持基板101の上に柱状結晶105の二次元配列CAが形成された。支持基板101としては、厚さ1mmのアモルファスカーボン基板を用いた。
次いで、マイクロバブルを含んだ樹脂溶液をスピンコート法によって二次元配列CAの上に塗布し、この樹脂溶液を加熱することによって樹脂溶液中の溶剤を飛ばした。これにより、図4(b)に例示されているように、空洞108および結合部107を有する被覆部106が得られた。この例では、マイクロバブルを含んだ樹脂溶液は、N−メチルピロリドンで溶解する事により粘度が5cpsに調整された塩化ビニリデン溶液中にポーラスガラス膜を介して不活性ガスであるArガスを導入することによって形成された。マイクロバブルの直径は、0.5μmであった。このマイクロバブルを含んだ塩化ビニリデン溶液を柱状結晶105の二次元配列CAに塗布し、1分間待機させることにより、マイクロバブルを含んだ溶液が柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に浸透した。その後、スピンコータを用いて回転数500rpmで樹脂溶液を振り切った後、120℃で60分乾燥させ溶剤を飛ばした。これにより、図4(b)に例示されているように、柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に空洞108および結合部107を有する被覆部106が形成された。これにより、シンチレータ100が得られた。
次に、光電変換基板111とシンチレータ100とを組み合わせて放射線検出装置110を作製した。この例では、光電変換基板111としてCMOSセンサを採用した。光電変換基板111とシンチレータ100とを対向させて配置させた後、図4(c)に例示されているように放射線検出装置110の周辺を封止樹脂112で封止しつつ光電変換基板111とシンチレータ100とを結合した。この例では、封止樹脂112の形成には、武蔵エンジニアリング社製のディスペンサーを用いた。封止樹脂112としては、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製のシリコーン樹脂であるTSE3976を使用した。TSE3976は、ショア硬さがA30の柔らかい材料であり、シンチレータ100の端部にかかる応力を吸収し、耐衝撃性の高い放射線検出装置110を得ることができる。
以上の工程により作製されたシンチレータ100は、隣接する柱状結晶の間隙に部分的に空洞を形成しつつ隣接する柱状結晶を相互に部分的に結合した構造を有する。これによって、柱状結晶の間隙が樹脂で完全に満たされたシンチレータと比較して鮮鋭度の低下が少なく、また、柱状結晶の間隙が空間によって完全に分離されたシンチレータと比較して耐衝撃性に優れたシンチレータが得られる。
[第2実施形態]
第2実施形態の放射線検出装置110の製造方法を例示的に説明する。この例では、構成と工程の簡素化によるコスト削減のために、耐熱性を有する光電変換基板111の上に柱状結晶105の二次元配列CAを形成し、その上に被覆部106を形成することによって放射線検出装置110を作製する。
まず、図5(a)に例示されているように、光電変換基板111の上に真空蒸着法により柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。柱状結晶105がCsI:Tlで構成される場合、柱状結晶105は、CsI(沃化セシウム)およびTlI(沃化タリウム)の共蒸着によって形成されうる。具体的には、次のような方法で柱状結晶を形成することができた。まず、CsIおよびTlIを抵抗加熱ボートに充填し、また、回転するホルダに、下引層104を有する支持基板101を設置した。続いて、蒸着装置内を真空ポンプで排気し、Arガスを導入して真空度を0.1Paに調整し、蒸着を行った。これによって光電変換基板111の下引層104の上に柱状結晶105の二次元配列CAが形成された。光電変換基板111としては、CMOSセンサを採用した。下引層104としては、厚さ10μmのポリイミド樹脂を採用した。
次いで、マイクロバブルを含んだ樹脂溶液をスピンコート法によって二次元配列CAの上に塗布し、この樹脂溶液を加熱することによって樹脂溶液中の溶剤を飛ばした。これにより、図5(b)に例示されているように、空洞108および結合部107を有する被覆部106が得られた。この例では、マイクロバブルを含んだ樹脂溶液は、メチルシクロヘキサンで希釈し、粘度が5cpsに調整されたスチレンブタジエンゴム系樹脂である日東シンコー社製のエレップコート中にポーラスガラス膜を介して不活性ガスの窒素を導入することで形成された。マイクロバブルの直径は、0.5μmであった。このマイクロバブルを含んだエレップコート溶液を柱状結晶105の二次元配列CAに塗布し、1分間待機させることにより、マイクロバブルを含んだ溶液が柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に浸透した。その後、スピンコータを用いて回転数500rpmで樹脂溶液を振り切った後、100℃で1時間にわたって乾燥させ溶剤を飛ばした。これにより、図5(b)に例示されているように柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に空洞108および結合部107を有する被覆部106が形成された。これにより、放射線検出装置110が得られた。
[第3実施形態]
第3実施形態のシンチレータ100およびそれを備えた放射線検出装置110の製造方法を例示的に説明する。第3実施形態では、気泡を含んだホットメルト樹脂を柱状結晶105の二次元配列CAに熱圧着し、加熱されたホットメルト樹脂を隣接する柱状結晶105の間隙に入り込ませることによって空洞108および結合部107を有する被覆部106を形成する。ここで、空洞108は、ホットメルト中の気泡に形成されうるほか、隣接する柱状結晶105の間隙に元々存在した気体によって形成されうる。
まず、図6(a)に例示されているように、厚さ1mmのPEEK樹脂で構成された支持基板101の上に、第1実施形態と同様の方法で、柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。
次に、図6(b)に例示されているように、加熱・加圧機能を有するロールラミネータを100℃に加熱し、気泡を有するホットメルト樹脂を0.3MPaで二次元配列CAに対して加圧し、柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に該樹脂を入り込ませた。これにより、空洞108および結合部107を有する被覆部106が形成された。
次に、図7(a)に例示されているように、被覆層109として、厚さ20μmのPETフィルムの被覆部106の上に貼り付けた。ホットメルト樹脂は、加熱により何度でも接着性を発揮する樹脂である。したがって、被覆部106として形成したホットメルト樹脂の上にPETフィルムを配置し、100℃に加熱したロールラミネータで、0.3MPaで加圧を行うことにより、ホットメルトとPETフィルムの接着を行うことができる。以上の工程により、図7(b)に例示されたようなシンチレータ120が得られた。第3実施形態で作成されるシンチレータ120は、二次元配列CAを構成する複数の柱状結晶105における支持基板101の側の端面から所定距離までの領域に空間SPを有しうる。
[第4実施形態]
第4実施形態のシンチレータ100およびそれを備えた放射線検出装置110の製造方法を例示的に説明する。第4実施形態では、X線の透過率が高いが腐食性も高い支持基板101を使用してシンチレータを作成した。
まず、図8(a)に例示されているように、支持基板101として、厚さが0.5mmのアルミ板を準備した。そして、柱状結晶105によるアルミ板の腐食を防止するために、下引層104として、厚さが5μmのポリイミド樹脂をスピンコート法によりアルミ板の上に形成した。これにより、支持基板102を得た。次に、図8(b)に例示されているように、下引層104の上に、第1実施形態と同様の方法で、柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。
次いで、ディップコート法により、柱状結晶105の二次元配列CAの上に被覆部106を形成した。具体的には、図8(c)に例示されているように、支持基板102の上に柱状結晶105の二次元配列CAを有する構造体を、マイクロバブル115を含んだ樹脂溶液中に浸漬した。これにより、図9(a)に例示されているように、空洞108および結合部107を有する被覆部106が得られた。具体的には、マイクロバブル115を含んだ樹脂溶液は、N−メチルピロリドンで溶解する事により粘度が5cpsに調整された塩化ビニリデン溶液116中にポーラスガラス膜を介して不活性ガス(窒素)を導入することにより形成された。マイクロバブル115の直径は、0.5μmであった。マイクロバブル115を含んだ塩化ビニリデン溶液中に、支持基板102の上に柱状結晶105の二次元配列CAを有する構造体を浸漬し、ディップ槽114中で10分間待機させた。これにより、マイクロバブルを含んだ溶液116が柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に浸透する。その後、該構造体を5mm/secで引き上げを行った後、120℃で60分にわたって熱風乾燥機で乾燥させて溶剤を飛ばす事により、図9(a)に例示されるような被覆部106を有するシンチレータ100が得られた。
次に、図9(b)に例示されているように、被覆層109として、防湿性の高いポリパラキシリレンを、CDV法により、被覆部106の少なくとも一部を覆うように形成した。これにより、被覆層109を有するシンチレータ120が形成された。なお、被覆層109は、任意的な構成要素である。
次に、光電変換基板111とシンチレータ120とを貼り合わせて放射線検出装置110を作製した。この例では、光電変換基板111としてCMOSセンサを採用した。まず、図9(c)に例示されているように、ロールラミネータを用いてシンチレータ100に接着層113を貼り付けた。接着層113としては、日東電工製のアクリル系粘着剤である厚さ50μmのCS9621を使用した。
次に、図10(a)に例示されているように、ロールラミネータ117を用いてシンチレータ120を加圧することによってシンチレータ120を光電変換基板111に貼り合わせた。次に、図10(b)に例示されているように、封止樹脂112を形成した。封止樹脂112の形成には、武蔵エンジニアリング社製のディスペンサーを用いた。封止樹脂112としては、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製のシリコーン樹脂であるTSE3976を使用した。TSE3976は、ショア硬さがA30の柔らかい材料であり、シンチレータ端部にかかる応力を吸収し、耐衝撃性の高い放射線検出装置110を得る事ができる。
[第5実施形態]
第5実施形態のシンチレータ100の製造方法を例示的に説明する。第5実施形態の製造方法では、被覆部106を形成するための樹脂溶液の溶剤として揮発性の高い溶剤を使用し、柱状結晶の二次元配列に塗布された樹脂溶液の溶剤を気化させることによって柱状結晶と柱状結晶との間に空洞を形成する。
まず、図11(a)に例示されているように、支持基板101として、厚さが1mmのCFRP基板を準備し、第1実施形態と同様の方法で、柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。
次に、図11(b)に例示されているように、支持基板101の上に柱状結晶105の二次元配列CAが形成された構造体を樹脂溶液の中に浸漬するディップコート法により二次元配列CAの上に樹脂を塗布した。この例では、樹脂溶液として、粘度が50cpsに調整された塩化ビニリデン溶液を用いた。この溶液の溶剤としては、沸点79℃のメチルエチルケトンを用いた。沸点79℃の溶剤を用いることにより、樹脂溶液から前記構造体を1mm/secで引き上げることにより、引き上げと同時に表面を乾燥させる事ができ、溶剤を樹脂中に封じ込めることができる。
次にIRヒータを用いて急加熱を行う事により柱状結晶105と柱状結晶105との間隙103に残留した溶剤が気化し、これによって空洞108が形成される。
[第6実施形態]
第6実施形態のシンチレータ100の製造方法を例示的に説明する。第6実施形態の製造方法では、第4実施形態のディップコート法に替えて、スプレーコート法により被覆部106を形成する。
まず、図8Aに例示されているように、支持基板101として、厚さが0.5mmのアルミ板を準備した。そして、柱状結晶105によるアルミ板の腐食を防止するために、下引層104として、厚さが5μmのポリイミド樹脂をスピンコート法によりアルミ板の上に形成した。これにより、支持基板102を得た。次に、図8Bに例示されているように、下引層104の上に、第4実施形態と同様の方法で、柱状結晶105の二次元配列CAを形成した。
次いで、図12Aに例示されているように、柱状結晶105の二次元配列CAの上にスプレーコート法により被覆部106を形成した。具体的には、図12Aに例示されているように、支持基板102の上に柱状結晶105の二次元配列CAを有する構造体上に、シクロペンタノン中にポリ塩化ビニリデンを溶解させた溶液の塗布を行った。その後、熱風乾燥機で溶剤を飛ばして乾燥させることにより、図12Bに例示されているように、空洞108及び結合部107を有する被覆部106を得ることができた。具体的には、シクロペンタノンに塩化ビニリデンを溶解させ粘度20cpsに調整したポリ塩化ビニリデン溶液を、図12Aに示す様にスプレーノズル121を用いてスプレー塗布を行った。スプレー塗布を行う際に、塗布される薬液と柱間に残留した空気とが混合し、柱間に空洞108を形成する事により結合部107を有する被覆部106を形成する事が可能である。その後、100℃60分にわたって熱風乾燥機で乾燥させ溶剤を飛ばした。
次に、図12Cに例示するように、被覆部109として、さらにポリ塩化ビニリデン溶液の塗布を行った。今回も、シクロペンタノンにポリ塩化ビニリデンを溶解させ、粘度20cpsに調整した溶液を使用した。熱風乾燥機で100℃180分にわたって溶剤の乾燥を行った。この際、柱状結晶105は被覆部106により既に覆われているため、被覆部109形成時には柱状結晶105間の空気と塗布される薬液との混合は起こらないため、被覆部109は内部に空洞108を含まずに形成することが可能である。これにより、シンチレータ120を構成する事ができる。
次に、光電変換基板111とシンチレータ120とを貼り合わせて放射線検出装置110を作製した。本実施例では、光電変換基板111としてCMOSセンサを採用し、接着層113としてはパナック製のアクリル系粘着剤である厚さ25μmのPDS1を使用した。
次に、第4実施形態と同様に、図10(a)に例示されているように、ロールラミネータ117を用いてシンチレータ120を加圧することによってシンチレータ120を光電変換基板111に貼り合わせた。次に、図10(b)に例示されているように、封止樹脂112を形成した。封止樹脂112の形成には、武蔵エンジニアリング社製のディスペンサーを用いた。封止樹脂112としては、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製のシリコーン樹脂であるTSE3976を使用した。TSE3976は、ショア硬さがA30の柔らかい材料であり、シンチレータ端部にかかる応力を吸収し、耐衝撃性の高い放射線検出装置110を得る事ができる。

Claims (19)

  1. 放射線を光に変換する複数の柱状結晶の二次元配列と、
    前記二次元配列を被覆する被覆部と、を備え、
    前記被覆部は、前記二次元配列における柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを部分的に結合する結合部を含む、
    ことを特徴とするシンチレータ。
  2. 前記空洞は、前記被覆部の屈折率よりも小さい屈折率を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータ。
  3. 前記空洞は、真空空間、または、ガスが充填された空間である、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシンチレータ。
  4. 前記二次元配列を支持する基板を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシンチレータ。
  5. 前記基板は、前記二次元配列を構成する前記複数の柱状結晶における前記基板の側の端面に接する下引層を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシンチレータ。
  6. 前記二次元配列を構成する前記複数の柱状結晶における前記基板の側の端面から所定距離までの領域では、前記複数の柱状結晶が前記結合部で結合されておらず、空間が形成されている、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載のシンチレータ。
  7. 前記被覆部は、ポリ四フッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレンブタジエンゴム系樹脂およびポリパラキシリレンからなるグループから選択される材料を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシンチレータ。
  8. 前記結合部は、前記柱状結晶の軸方向に相互に離間した複数の部分を含み、前記複数の部分のうち互いに隣接する部分の間に前記空洞が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシンチレータ。
  9. 前記複数の部分のうち互いに隣接する部分の前記軸方向における間隔は、100nm以上20μm以下である、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシンチレータ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシンチレータと、
    前記シンチレータからの光を検出する複数の光電変換素子が配列された光電変換基板と、
    を備えることを特徴する放射線検出装置。
  11. 放射線を光に変換する複数の柱状結晶の二次元配列を形成する工程と、
    前記二次元配列を被覆するように被覆部を形成する工程と、を含み、
    前記被覆部は、前記二次元配列における柱状結晶と柱状結晶との間隙に部分的に空洞を形成しつつ柱状結晶と柱状結晶とを結合する結合部を含む、
    ことを特徴とするシンチレータの製造方法。
  12. 前記被覆部を形成する工程は、前記二次元配列に樹脂を塗布する塗布工程と、該樹脂を加熱する加熱工程とを含み、前記塗布工程では、樹脂の中に気泡が形成されるように前記二次元配列に樹脂を塗布する、
    ことを特徴とする請求項11に記載のシンチレータの製造方法。
  13. 前記塗布工程では、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ダイコート法またはスクリーン印刷法によって前記二次元配列に樹脂を塗布する、
    ことを特徴とする請求項12に記載のシンチレータの製造方法。
  14. 前記塗布工程は、ロールラミネータによって前記二次元配列に樹脂を圧着する工程を含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載のシンチレータの製造方法。
  15. 前記塗布工程では、気泡を含む樹脂を前記二次元配列に塗布する、
    ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のシンチレータの製造方法。
  16. 前記二次元配列に塗布された樹脂が前記複数の柱状結晶の間に浸透する際に該樹脂の中に気泡が発生する、
    ことを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のシンチレータの製造方法。
  17. 前記被覆部を形成する工程は、前記二次元配列に樹脂を塗布する塗布工程と、前記二次元配列に塗布された該樹脂が存在する空間を減圧することによって該樹脂の中に気泡を形成する工程と、該樹脂を加熱する加熱工程とを含む、
    ことを特徴とする請求項11に記載のシンチレータの製造方法。
  18. 前記被覆部を形成する工程は、前記二次元配列に樹脂溶液を塗布する塗布工程と、該樹脂溶液を加熱する加熱工程とを含み、前記加熱工程において、前記樹脂溶液の溶剤が気化することによって前記空洞が形成される、
    ことを特徴とする請求項11に記載のシンチレータの製造方法。
  19. シンチレータと、前記シンチレータからの光を検出する複数の光電変換素子が配列された光電変換基板とを含む放射線検出装置の製造方法であって、
    請求項11乃至18のいずれか1項に記載の製造方法にしたがって前記シンチレータを形成する工程を含む、
    ことを特徴とする放射線検出装置の製造方法。
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