JP2014111319A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014111319A
JP2014111319A JP2012266155A JP2012266155A JP2014111319A JP 2014111319 A JP2014111319 A JP 2014111319A JP 2012266155 A JP2012266155 A JP 2012266155A JP 2012266155 A JP2012266155 A JP 2012266155A JP 2014111319 A JP2014111319 A JP 2014111319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
filler
detected
sub tank
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012266155A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuya Kashiwagi
柏木悠太
Soyuki Kobayashi
小林壯行
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2012266155A priority Critical patent/JP2014111319A/ja
Publication of JP2014111319A publication Critical patent/JP2014111319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】キャリッジ加減速中のフィラーの回転によりフィラー位置を誤検知してしまうことを防ぎ、サブタンク内インク量誤検出に起因するマシン障害を防ぐ。
【解決手段】サブタンク102は、回動軸116を介して揺動可能に支持されサブタンク内の液体容量に応じて変位するフィラー120を有している。フィラーの変位を検知する検知手段として、キャリッジ103に配置される第一センサ118と、装置本体に配置される第二センサ117とを備える。フィラー120には、検知補助部材123が装着及び分離可能となっている。第一センサ118によって検知される第一の被検知部121がフィラー本体の先端部に設けられ、第二センサ117によって検知される第二の被検知部122が検知補助部材123の先端部に設けられている。印字動作時には検知補助部材123をフィラー120本体から分離することで、フィラーの重心が回動軸116の近くとなり、慣性モーメントを小さくして誤検知を抑制できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、吐出ヘッドから液滴を吐出して記録する画像形成装置に関するものである。
記録媒体に、吐出ヘッドから液滴を吐出して記録する画像形成装置として、インクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置には、記録ヘッド(吐出ヘッド)が主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
このような液体吐出記録方式の画像形成装置の構成として、インクを吐出する吐出ヘッドと、インクを貯蔵するメインタンクと、メインタンクから吐出ヘッドに連通するインク経路があり、インク経路中には安定して吐出ヘッドへインクを送るための一時的にインクを貯蔵するサブタンクと、メインタンクからサブタンクへインクを送るインク供給ポンプとを備えるものがある。サブタンク内は吐出ヘッドのノズル面から自然にインクが滴下されないようにノズルのメニスカス力を保持するための所定内の負圧を保つ必要がある。
従来、サブタンク内の負圧を保つ為の負圧制御方法はいくつかあるが、例えば吐出ヘッドからメインタンクまでのインク経路中のいずれか一部を開閉可能な弁で閉状態とし、ザブタンクの側面部を可撓性部材で密閉し、弾性部材によって可撓性部材を常時外方へ付勢することで、サブタンクの負圧値を保つ構成がある。サブタンク内の負圧またはインク容量の検知方法は、シリアル型装置の場合、可撓性部材に従動する変位部材(フィラー)の位置を、キャリッジを所定の検知位置(充填満タン位置)に移動し、センサを用いて検知することで可能となり、サブタンク内の負圧値及びインク容量の検知を行うことができることは既に知られている。フィラーが可撓性部材に従動するために、付勢バネによりフィラーを回転軸中心に回転させ、可撓性部材に押圧させる構成が知られている。
なお、サブタンク内の負圧を形成する方法としてはサブタンク内の圧力が大気圧状態であるところから、インクを所定量吸引することで所定の負圧を形成することができ、サブタンク内にインクを繰り返しインク満タンにする方法としては、前記所定量吸引した際の可撓性部材、又は可撓性部材に押圧接触しているフィラーの位置を記憶しておき、その位置まで可撓性部材、又はフィラーが変位したことを検知するまでインクを供給することで可能となることは既に知られている。
また、キャリッジ上にフィラーを検知する第一のセンサを設置し、画像形成装置本体にキャリッジを走査することでフィラー位置を検知する第二のセンサを設置し、第一のセンサにてフィラーを検知した第一位置と第二のセンサにてフィラーを検知した第一位置よりもサブタンク内のインク量が多い位置である第二位置(今回は充填満タン位置)とのフィラーの変位量に相当する差分量を検出して保持し、第一位置よりもサブタンク内のインク量が少ない位置である第三位置(インク消費下限値)まで、フィラーが変位する変位量に相当するインク吐出積算量を検出したときに、インク供給を行なう制御部を有する装置で、印刷動作中に第三位置を検知後、インク供給を行い、フィラーが第一センサ検知後に差分量分をインク供給することで、印刷動作を停止することなく印刷中にインク供給を行なう制御部を有する画像形成装置が既に知られている。
しかしながら、上記のようなインク供給を行う場合には、次のような問題点がある。すなわち、印字動作においてキャリッジは走査方向を反転するため、反転するたびに減速⇒停止⇒加速を繰り返す。このようにキャリッジが加減速する際に、キャリッジ上に配置されているフィラーの重心には慣性力が加わる。重心に慣性力が加わると、フィラーは回転軸を中心に回転してしまい、キャリッジ静止状態におけるフィラー位置から移動する。キャリッジ駆動中にサブタンク内のインク量を検知するためは、フィラー位置をキャリッジ上のフィラー検知センサで検知して把握するため、キャリッジ加減速によるフィラーの回転はサブタンク内インクの誤検知につながる。
サブタンク内インク量を正しく把握できず、サブタンク内のインク量が規定された最小量よりも少なくなると、負圧が規定よりも強まるため、ノズル面からインクを引き込むことによるノズル抜けを起こす。また、インク供給時に規定された最大量よりも多くサブタンクへ供給すると、規定負圧よりも負圧が弱まるため、ノズルからインクが漏れる恐れがある。
以上のように、従来の構成においては、キャリッジ加減速中に発生するフィラーの回転に起因するサブタンク内インク量の誤検知により、マシン障害が発生する。
特開2011−207206号公報(特許文献1)には、変位を検知する部分(被検知部)を2点持つフィラーと本体センサとを利用して、キャリッジ上センサの位置を取得し、キャリッジ上センサ〜充填満タン位置の送液量(時間t)と、キャリッジ上センサ〜下限位置のソフトカウント量Wを算出し、これに基づき印字中の供給を制御すること、つまり、印字中にキャリッジ上センサでフィラーを検知した後にソフトカウントを開始し、ソフトカウント量Wになった時に、供給ポンプにより、メインカートリッジからサブタンクにインク供給を開始し、キャリッジ上センサでフィラーを検知した時点から、時間t供給することが開示されている。しかし、上記特許文献1の構成においても、キャリッジ加減速中にフィラーが回転することで、サブタンク内インクを誤検知し、マシン障害が発生する問題は解消されていない。
そこで本発明は、キャリッジ加減速中のフィラーの回転によりフィラー位置を誤検知してしまうことを防ぎ、サブタンク内インク量誤検出に起因するマシン障害を防ぐことのできる画像形成装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、本発明は、液体を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載して主走査方向に移動可能なキャリッジと、前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、前記メインタンクから前記サブタンクへと液体を供給する送液手段と、を備え、前記サブタンクは、サブタンク内の液体容量に応じて変位する変位部材を有し、該変位部材の変位を検知手段で検知して前記サブタンクへの液体供給を制御する画像形成装置において、前記検知手段として、前記キャリッジに配置される第一検知手段と、装置本体に配置される第二検知手段とを備え、前記変位部材には、前記第一検知手段によって検知される第一の被検知部が設けられるとともに、前記変位部材に装着と分離が可能な検知補助部材が備えられ、該検知補助部材には、前記第二検知手段によって検知される第二の被検知部が設けられ、前記検知補助部材を前記変位部材に対して装着及び分離させる装着・分離機構を具備することを特徴とする。
本発明によれば、検知補助部材を変位部材から分離させることによって、変位部材の重心を回転軸の近くとすることが出来るため、慣性力のモーメントが小さくなり変位部材が回転しにくくなる。したがって、変位部材位置の誤検知を起こしにくくなり、サブタンク内インク量誤検出に起因するマシン障害を防止することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置のインク供給系の構成を模式的に示す側面図である。 サブタンクに備えられた変位部材がインク容量によって変位する様子を示す図である。 サブタンクを搭載したキャリッジによる走査記録を説明するための模式図である。 フィラー先端部と、そこに装着および分離される検知補助部材を示す斜視図である。 フィラー先端部と検知補助部材との結合部を拡大して示す図である。 フィラー先端に検知補助部材を取り付けた状態を示す図である。 装着・分離機構の構成と動作を説明する図である。 印字中にキャリッジをホームポジションに移動させることなくサブタンクへインクを供給する方法について説明する図である。 「差分インク供給量」の決定方法について説明する図である。 フィラー先端部構成の第二実施例を示す斜視図である。 第二実施例の検知補助部材をフィラー本体に取り付け及び分離する方法を説明する図である。 フィラー先端部構成の第3実施例を示す斜視図である。 フィラー先端部構成の第4実施例を示す斜視図である。 フィラー先端部構成の第5実施例を説明する模式図である。 フィラー先端部構成の第6実施例を説明する模式図である。 複数のヘッドユニットを備える第二実施形態について説明する図である。 複数のヘッドユニットに個別の検知補助部材を用いる実施例を示す図である。 複数のヘッドユニットに共通の検知補助部材を用いる実施例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るシリアル型インクジェット記録装置のインク供給系の構成を模式的に示す側面図である。また、図2は、サブタンクに備えられた変位部材(フィラー)がインク容量によって変位する様子を示す図である。そして図3は、サブタンクを搭載したキャリッジによる走査記録を説明するための模式図である。
図1〜3に示すシリアル型インクジェット記録装置は、インクを滴下し、記録媒体に記録する為にインクを吐出する吐出ヘッド(記録ヘッド)101と、インクを吐出ヘッドに送る前に一時的に貯蔵するサブタンク(ヘッドタンク)102を有しており、これらはキャリッジ103に搭載されている。
また、サブタンク102に供給されるインクを貯蔵するメインタンク106と、メインタンク106とサブタンク102を連通するインク供給路107が有り、インク供給路107の経路中にはメインタンク106からサブタンク102へインクを送るための供給ポンプ108が配設されている。供給ポンプ108は例えばチューブポンプであり、正転及び逆転動作によりインク送液及び吸引が可能である。
サブタンク102内は貯蔵したインクが吐出ヘッドから漏液しないようにするために、負圧状態を保つ必要がある。負圧状態を作る為には例えば、サブタンクの一側面にフィルムなどの可撓性部材110を有し、可撓性部材110を外側へ付勢する弾性部材109がサブタンク内に設けられている。そして、サブタンク102内へインク供給口からインクが供給されたのち、サブタンク102からインクを吸引または排出することでサブタンク内に負圧が生成される。サブタンク102内の負圧が弱すぎると、ヘッドノズル面からのインク漏れが発生し、逆に負圧が強すぎるとヘッドノズルから空気や塵を混入してしまい、吐出不良の原因となる。また良好なインク吐出のため最適化されたメニスカス形状保持するためには、サブタンク102内の圧力を一定の範囲内で弱負圧に保持する必要がある。
また、サブタンク102には、透気等によりサブタンク内に蓄積された空気を排出するために、空気経路112及び大気開放弁113が設けられている。大気開放弁113を開状態にしながらインクをサブタンク102へ供給することで蓄積された空気を排出する。大気開放しながら供給を行うとサブタンク内は大気圧となるため、大気開放弁113を閉じた後に供給ポンプ108を逆転、もしく吐出ヘッド101からインクを吸引する等してサブタンク102内のインクを排出し、サブタンク内に負圧を作る必要がある。
キャリッジ103には、エンコーダセンサ105が配置されており、本体側に設置されているエンコーダシート104を読み取ることにより、主走査方向のキャリッジ位置を検知することができる。
サブタンク102に付設されたフィラー120は、サブタンク102との接続部となる支軸部を回転軸116とし、回動可能な状態で支持されており、付勢バネ115により可撓性部材110に押圧接触方向に付勢されている。このため、フィラー120は可撓性部材110の動きに従動することが出来る。サブタンク102内のインクが排出されると、サブタンク内の負圧が強まるため、可撓性部材110はサブタンク内側方向へ縮む。これに従動して、フィラー120も回転し、先端部分がサブタンク内側方向へ閉じる。逆に、サブタンク102にインクが供給されると、可撓性部材110はサブタンク外側方向へ膨らむため、従動しているフィラー先端は外側に開く。このように、フィラー120の先端は、サブタンク102内インク量により先端が移動する。これから、フィラー120の位置を後述する検知手段(センサ)により検知することで、サブタンク102内のインク量を把握することができる。
図3において、符号150は、用紙を搬送する搬送ベルトであり、この搬送ベルト150による用紙搬送方向(図3の上下方向)と直交する方向(図3の左右方向)にキャリッジ103が往復移動して記録走査を行う。このキャリッジ103の移動方向(主走査方向)に沿ってキャリッジエンコーダ(エンコーダシート)104が延設されており、主走査方向のキャリッジ位置の検知は、キャリッジ103上に配置されたエンコーダセンサ105が、本体側に設置されているエンコーダシート104を読み取ることにより行う。
印字領域外には、キャリッジのホームポジション151が設定されており、キャリッジ103は印字が終了するとホームポジション151に移動する。ホームポジションには図示しない維持回復装置等が配置され、キャリッジ103のメンテナンスや吐出ヘッド101のキャッピングが行われる。また、ホームポジション151には本体側フィラー検知手段である第二検出センサ117が配置されており、フィラー120の位置検知を行うことが出来る。また、後述する検知補助部材123をフィラー120に装着および取り外す(分離する)ための、装着・分離機構140がホームポジション151に配置されている。装着・分離機構140は、図に実線と点線で示すようにホームポジション前後(副走査方向)に移動可能となっている。
図4は、フィラー120の先端部と、そこに装着および分離される検知補助部材123を示す斜視図である。
この図に示すように、検知補助部材123の後ろ側(フィラー本体側)には、検知補助部材123をフィラー120に装着させるための凸部130が突設されている。そして、フィラー120の先端面には、上記凸部130がはめ込まれる凹部131が設けられている。図4に両矢印で示す如く、検知補助部材123をスライド移動させることで、検知補助部材123をフィラー120に装着し、また、検知補助部材123をフィラー120から取り外すことが可能となっている。
フィラー120の先端部上面には、キャリッジ103に配置された第一検知手段である第一検出センサ118(図6)によって検知される被検知部である第一被検知部121が設けられている。また、検知補助部材123の先端には、装置本体側に配置されたフィラー検知手段である第二検出センサ117(図6)によって検知される被検知部である第二被検知部122が設けられている。したがって、フィラー120に検知補助部材123が装着されると、サブタンク102のフィラーは第一被検知部121と第二被検知部122の、2つの被検知部を有することになる。印字動作を行うときは、検知補助部材123はフィラー120から取り外され、装置本体側の第二検出センサ117によってフィラー検知(フィラー位置の検知)を行うときには、検知補助部材123をフィラー120に装着させる。
上記の凸部130と凹部131は、穴の分だけ軽量化ができるため、凹部131をフィラー120(フィラー本体)に設けることが望ましい。しかし、フィラー120が小さく(フィラーの先端部が小さく)加工が困難な場合は、凸部130をフィラー120側に設けてもよい。その場合、検知補助部材123を一回り大きく製作し、その検知補助部材に凹部131を設けることで、加工が容易になる。なお、凸部130を凹部131に嵌合させ易くするため、図5に示すように、凹部131の開口部を広くして、嵌合ガイド部131a,131aを設けると好適である。
図6は、フィラー先端に検知補助部材123を取り付けた状態を示す図である。
この図に示すように、キャリッジ103上には、例えば透過型フォトセンサであるキャリッジ上フィラー検知センサ(第一検出センサ)118が配置されている。そして、フィラー120の先端部には、第一被検知部121(図4も参照)が設けられている。この第一被検知部121が第一検出センサ118を横切ることでフィラー位置を検知する。
また、検知補助部材123には、第二被検知部122(図4も参照)が設けられている。装置本体100には、本体側フィラー検知センサ(第二検出センサ)117が配置されている。ホームポジション151(図3)にてフィラー120に検知補助部材123が連結され、第二検出センサ117を第二被検知部122が横切ることで、フィラー位置を検知する。
検知補助部材123をフィラー120から分離および取り付ける際には、ホームポジション151に配置された装着・分離機構140を用いて、検知補助部材123をスライドさせて装着・分離を行なう。
図7は、装着・分離機構140の構成と動作を説明する図である。図7及び図3を参照して、検知補助部材123の取り付けと分離について説明する。
図3に実線と点線で示すように、装着・分離機構140はホームポジション151において主走査方向と直交する方向に移動することが可能となっている。さらに、その装着・分離機構140上には、図7に示すように、1対の支持部材141a,141bが配置されている。支持部材141a,141bは、検知補助部材123を挟み込んで支持しながら、装着・分離機構140に設けられている溝142a,142bに沿って機構140上を主走査方向と直交する方向(図7の左右方向)に移動できるように構成されている。
検知補助部材123をフィラー120に取り付けるときは、キャリッジ103が印字領域からホームポジション151に移動し、フィラー120を装着・分離機構140に突き当てる。このとき、フィラー120の凹部131(図4)と、検知補助部材123の凸部130が同一直線状になるようにする。その状態から、支持部材141a,141bが検知補助部材123を支持しながらフィラー120に近づき、凹部131に凸部130を挿入することでフィラー120と検知補助部材123が連結される。連結後、支持部材141a,141bは連結位置から退き、また装着・分離機構140が取り付け位置(図3の実線の位置)から退避位置(図3の点線の位置)に移動することで、フィラー120が装着・分離機構140とぶつかることなくキャリッジ103を移動させることが出来る。
検知補助部材123をフィラー120から分離するときは、再び装着・分離機構140を取り付け位置まで移動させ、キャリッジ103を移動させてフィラー120を突き当てる。支持部材141a,141bが検知補助部材123を挟み込んで支持し、フィラー120から離れることで、フィラー120本体から検知補助部材123を分離する。分離後、装着・分離機構140が取り付け位置から移動することで、フィラー120がぶつかることなくキャリッジ103を移動することが出来る。
カラー印刷可能なインクジェット式画像形成装置等は、複数の吐出ヘッドとそれに対応するインク供給機構を持ち、それぞれにサブタンク及びフィラーが配置されている。そのような構成の場合、各サブタンクに配置されている各フィラー本体に連結させる検知補助部材123は、共通のものを用いることも出来る。これにより検知補助部材123及び装着・分離機構140は、装置全体において一つで済むため、装置の大型化を抑制できる。
次に、印字中にキャリッジ103をホームポジション151に移動させることなくサブタンク102へインクを供給する方法について、図8を参照して説明する。
印字中にサブタンク102にインクを供給するためには、キャリッジ103の往復走査運動中にサブタンク内のインク量を把握する必要がある。サブタンク102内ののインク量を把握するには、キャリッジ上の第一検出センサ118を用いて、フィラー120の第一被検知部121を検知する。
印字中においては、検知補助部材123はフィラー120本体から取り外されている状態である。
印字によりサブタンク102内のインクが消費されサブタンク内インク量が減ると、可撓性部材110は縮むため、フィラー120は可撓性部材110に従動してサブタンク内側へ閉じる。更にインクを消費し、フィラー120上の第一被検知部121が第一検出センサ118を横切ってフィラーが検知されてから、あらかじめ設定した液体消費量に達したときに(ソフトカウントにより判断)、メインタンク106からサブタンク102にインクを供給開始する。
インクがサブタンク102に供給されると可撓性部材110は膨らみ、フィラー120は従動してサブタンク外側に開く。フィラー120が開いてゆき、第一検出センサ118でフィラーを検知してから、後述する差分インク供給量を供給する制御を行なう。この供給量制御の方法としては、規定量送液するまでに必要なポンプ駆動時間をあらかじめ割り出し、その時間分送液することで規定量インクを供給する。あるいは、供給量制御として、ポンプの駆動回転数で制御してもよい。
以上のようにして、一つのフィラー検知センサ(ここではキャリッジ上の第一検出センサ118)でフィラー位置を確認し、サブタンクへインクを供給することが可能となる。
なお、ソフトカウントは、記録時に吐出した滴数及び当該滴の滴量をカウントした値や、ヘッドの維持回復動作の内容に応じて予め定めた使用量に当該維持回復動作の回数を乗じた値など、を積算して算出するものである。
ところで、印字動作中、キャリッジは走査方向を反転するために、反転するたびに減速⇒停止⇒加速を繰り返す。このようにキャリッジ103が加減速する際に、キャリッジ上に配置されているフィラー120の重心には慣性力が加わる。重心に慣性力が加わると、フィラーは回転軸116を中心に回転してしまい、第一被検知部121も静止状態における位置から移動する。タンク内のインク量は、フィラーの第一被検知部121をキャリッジ上の第一検出センサ118で検知することで検出するため、加減速によるフィラー振動はサブタンク内インクの誤検知につながる。
以上を鑑みると、フィラーの重心が回転軸116に近いほど慣性力のモーメントが小さくなるためフィラーが回転しにくくなり、フィラー位置の誤検知を起こしにくくなる。本発明の構成のように、印字中は検知補助部材123を取り外す構成のフィラーにおいては、従来のフィラー構成のように先端部と一体化されているフィラーよりも、重心を回転軸の近くとすることが出来るため、フィラー位置の誤検知が起こり難くなる。
次に、図9を参照して上記の「差分インク供給量」の決定方法について説明する。
第一検出センサ118のキャリッジ103上への設置位置や、サブタンク102の部品寸法、可撓性部材110の湿度環境影響による伸縮変位など、個々のプリンタごとに各種バラツキが存在する。このため、キャリッジ上の第一検出センサ118でフィラー120を検出してから、インクをどれだけ供給するか(差分インク供給量)は、個々のプリンタに適した制御管理を行う必要がある。
差分インク供給量を決定する場合、ホームポジション151(図3)において、装着・分離機構140により検知補助部材123をフィラー120本体に連結させる。そして、サブタンク102に設けられている大気開放弁113(図6)を開放する。大気開放弁113を開けると、サブタンク102内に空気が流入するため負圧がなくなり、可撓性部材110が伸びきり、それに伴いフィラー120も変位する。このときのフィラー位置が「大気開放位置」であり、フィラー120の基準位置となる。
検知補助部材123をフィラー120本体に連結し、大気開放弁113を開けてフィラー120を大気開放位置とした状態で、図9(a)に示すように、検知補助部材123の第二被検知部122を第二検出センサ117(装置本体側のセンサ)が検知するまでキャリッジ103を移動させる。このときのキャリッジ103の位置をキャリッジ基準位置とする。
そして、大気開放弁113を閉じてポンプ108(図6)を逆転させ、サブタンク102内のインクを排出すると、負圧が生じ可撓性部材110が縮み、フィラー120は可撓性部材に従動して閉じる。図9(b)に示すように、フィラー120の第一被検知部121がキャリッジ上の第一検出センサ118に達して検知されたら、ポンプ108を止めて液体排出をやめる。この第一被検知部121が第一検出センサ118により検知されるフィラー120の位置を「フィラー第一検知位置」と称する。
その後、図9(c)に示すように、検知補助部材123の第二被検知部122を第二検出センサ117(装置本体側のセンサ)が検知するまでキャリッジ103を移動させる。ここで、先程のキャリッジ基準位置からの移動距離を、キャリッジ103の位置を測定するキャリッジエンコーダ(エンコーダシート)104とエンコーダセンサ105を用いて読み取る。このキャリッジ移動距離:Lが、フィラー120の「大気開放位置」から「フィラー第一検知位置」への変位量:Lとなる。変位量:Lは個々のプリンタ、湿度環境変化、経時変化により異なる。
変位量:L[mm]に対応するインク量:L[cc]を、あらかじめ測定され決定されているインク量/フィラー変位量換算係数:R[cc/mm]を用いて算出し、大気開放位置から算出されるインク供給上限値になる負圧形成用インク量:a[cc]分、及びポンプ送液量誤差等を含めた誤差送液量:b[cc]分だけ引いた量(L−a−b)[cc]が差分インク供給量となる。
差分インク供給量=(L−a−b)[cc]
ここで、回転軸116から第二被検知部122までの距離が長ければ、回転半径が大きくなるので、それだけ可撓性部材110に従動する第二被検知部122の変位量Lが大きくなる。インクを排出した際に従動する変位量が大きいことは、分解能が大きくなることに相当する(インク量/フィラー換算係数:R[cc/mm]は小さくなる)。
差分インク供給量を決定する最中は、キャリッジ加減速による慣性力がフィラーに加わらないため、検知補助部材123を取り付けて先端部分の重量が増加することによりフィラーの重心が回転軸116から離れても、フィラー回転による誤検知は発生しない。そのため、先端部の長さ(フィラー本体との接続部から第二被検知部122までの長さ)を長くし、回転半径を大きくすることが可能となるため、分解能が上がり、精度がよくなる。
また、検知補助部材123とフィラー120本体の材料は同一にする必要はない。フィラー本体の材料としては、質量を低くするため、樹脂材が望ましい。これに対し、検知補助部材123は印字時には取り外されていることから、キャリッジ加減速による慣性力の影響を考なくともよいため、検知補助部材123の材料は、例えば金属など比重の大きい材料でも使用することが可能である。このため、金属材を用いることで、先端部の長さを長くした際も、剛性を高くすることが可能である。また、熱膨張係数の小さい材料を用いることで、温度環境が変化しても変形量を小さくすることが可能であり、精度よくフィラー位置を検知することができる。
なお、差分インク供給量を決定する際のみ検知補助部材123をフィラー本体に連結することで、検知補助部材123がフィラー本体に連結されている時間を短縮することが望ましい。
図10は、フィラー先端部構成の第二実施例を示す斜視図である。
この図に示す検知補助部材123は、フィラー120本体と連結するための凸部130の形状(真上から見たときの平面形状)が、図中円内に拡大して示すように、根元部の幅W1と後端部の幅W2とが異なっており、W1<W2となっている。また、その凸部130は、上面から下面方向に垂直に延びて設けられている。
一方、フィラー120本体に設けられた凹部(嵌合部)131は、上記凸部130の形状に対応して、上面から下面方向に垂直に延びて設けられ、先端面が開口されている。また、凹部131の上面も開口され、下面側は閉じて設けられている。この凹部131の先端面の開口幅は、凹部奥側の幅よりも狭く設けられ、上記凸部130が凹部131に上方から嵌め込まれたときに、前方に(フィラー長手方向に)抜けないように設けられている。
なお、本実施例では、フィラー120本体の第一被検知部121は、先端部の下面から下方に突出して設けられている。また、これに対応して、キャリッジ103上に配置される第一検出センサ118は、フィラー120の下側に配設されている。
図11は、第二実施例の検知補助部材123をフィラー120本体に取り付け及び分離する方法を説明する図である。
図11に示すように、第二実施例の装着・分離機構140には、上下方向に延びたガイド溝142が設けられており、このガイド溝142に沿って支持部材141が上下方向に移動可能となっている。支持部材141は図示しない駆動機構により移動される。検知補助部材123は支持部材141上に載せられ、上方から下方にスライド移動させることで、凸部130をフィラー120本体の凹部131に挿入し、検知補助部材123をフィラー120本体に連結する。このような構成とすることで、検知補助部材123は重力を利用してフィラー120本体と連結することが出来る。また、分離する際には、支持部材141を上方向に移動させることにより、検知補助部材123をフィラー本体より引き抜くことが出来る。
フィラー120本体の第一被検知部121は、先端部下面に下向きに突出するよう設けるのが望ましい。これは、検知補助部材123をフィラーの上側から連結する際に、第一被検知部121や第一検出センサ118と干渉することを防ぐためである。
以上のような第二実施例の構成とすることで、検知補助部材123を支持する支持部材141は1つでよいため(検知補助部材123を両側から挟む必要が無いため、支持部材は1つでよい)、装着・分離機構の構成を簡単にすることが出来る。また、重力により検知補助部材123が傾こうとしようとも、凹部131の先端面の開口は内側よりも狭くなっているため、凸部130の根元側と凹部131の開口部が噛み合い、検知補助部材123が滑り落ちることはない。
図12は、フィラー先端部構成の第3実施例を示す斜視図である。
この図に示すように、フィラー120本体の先端部の両側側面には、突起部133,133が凸設されている。一方、検知補助部材123の両側側面には、上記突起部133,133にはまり合う窪みを有する引っ掛け部132,132が設けられている。
なお、フィラー120本体の第一被検知部121は、先端部の下面から下方に突出して設けられている。また、これに対応して、キャリッジ103上に配置される第一検出センサ118は、フィラー120の下側に配設される。
フィラー120本体に検知補助部材123を取り付けるには、突起部133,133に引っ掛け部132,132がはまるように、検知補助部材123を上側から下方に移動させることで、検知補助部材123をフィラー120本体に連結する。
このような連結方法を用いることで、容易な構成でフィラー120本体と検知補助部材123を連結することが出来る。なお、フィラー120本体の第一被検知部121は、先端部の下面から下方に突出して設けている理由は、検知補助部材123を上方から連結する際に、第一被検知部121や第一検出センサ118と干渉することを防ぐためである。
図13は、フィラー先端部構成の第4実施例を示す斜視図である。
この図に示す第4実施例は、構造的には図4に示したものと同様であるが、検知補助部材123の第二被検知部122(図4参照)にエンコーダスケール134を備えた構成となっている。エンコーダスケール134は、例えば光が透過できるシート上に光を遮るラインを多数等間隔に配置したエンコーダスケールである。そして、装置本体側に配置される第二検出センサ117は、エンコーダスケール134の上記ラインが通過したことを検知できるエンコーダセンサである。第二検出センサ117から出力する信号を用い、ラインが何本通過したかを数え、通過本数にライン間距離を乗ずることでエンコーダスケール134の移動距離を検知することができる。
検知補助部材123は印字時には取り外すので、キャリッジ加減速による慣性力の影響を考なくともよいため、エンコーダシートをSUS等重量のある材料で補強するなどして剛性を強め、シートが撓まなくすることでより正確な変位量を求めることが出来る。
このような構成とすることで、フィラー120の大気開放位置から、キャリッジ上の第一検出センサ118が第一被検知部121を検知するフィラー位置までの移動量が、キャリッジ103の移動量から求める変位量よりも正確に求まり、さらにフィラー移動量を求めるためにキャリッジ103を移動する必要がなくなるので、インク供給量決定に要する時間を短縮することが出来る。
図14は、フィラー先端部構成の第5実施例を説明する模式図である。本第5実施例では、フィラー120本体の第一被検知部121が2点以上の被検知部位を有する構成となっている。検知補助部材123としては、上記説明した第1〜第4実施例のものを使用可能である。
本第5実施例におけるフィラー120本体の第一被検知部121は、図示例では変位方向(フィラー回動方向)に対して幅を持たせており、フィラー120の本体部分(図における縦棒部分)から両側に突き出した部分(図における横棒部分)の外側端部を被検知部位121a,121bとして設けている。ここでは、説明上、図14における右側を第一被検知部の「右被検知部位121a」とし、左側を第一被検知部の「左被検知部位121b」とするが、“左右”は説明の便宜上つけた呼び名に過ぎないものである。
なお、被検知部位は必ずしも変位方向に連続している必要は無い。ただし、被検知部位が変位方向に連続せず独立した構成では、検知するセンサのオン/オフ回数が多くなるため、制御が複雑化するので、上記のように被検知部を変位方向に連続させてその両端を被検知部位とするのが望ましい。
さて、印字が開始され、インクの消費に伴ってフィラー120が閉じてゆくと、第一被検知部121の一方側である右被検知部位121aが第一検出センサ118を横切り、センサがONとなる。そこから更にインクを排出(消費)してフィラーが回動すると、図中央の状態を経過して、第一被検知部121の他方側である左被検知部位121bが第一検出センサ118を抜けることで、センサがOFFとなる。
この第一検出センサ118がOFF状態となった時点を起点として、ソフトカウントによるサブタンク内インク容量の監視に切り替わる。この切り替えから規定量だけインクを排出(消費)した後、インク供給を開始する。サブタンク102内へのインク供給によりフィラー120が開いてゆくと、第一被検知部121の左被検知部位121bが第一検出センサ118を遮り、センサがONとなる。更にインクが供給されると、フィラーが開いて第一被検知部121の他方側である右被検知部位121aがセンサを抜けるため、第一検出センサ118がOFFとなる。この第一検出センサ118がOFF状態となった時点を基準として所定量(規定量)だけサブタンク102にインクを供給することで、サブタンク102内のインク量を所定の満タン状態とすることができる。この所定量(規定量)だけサブタンク102にインクを供給する方法としては、例えば、規定量を送液するのに必要なポンプ駆動時間をあらかじめ求めておき、その時間分、供給ポンプ108を駆動して送液する方法を採用することができる。
本第5実施例においては、第一被検知部121が複数(実施例では2つ)の被検知部位を有することにより、フィラー120の位置が2点以上で分かるため、ソフトカウントやポンプ駆動時間などによってサブタンク内インク容量を制御する範囲が少なくなる(フィラー位置を1点の被検知部で検知する場合よりも少なくなる)。ソフトカウントや、ポンプ駆動時間はバラつきを含むため、これらで制御する範囲が少ないほど正確にサブタンク内容量を把握できる。
以上より、フィラー位置を1点で把握するより、正確にサブタンク内のインク量を監視でき、1回の供給量・吐出量を多く出来るため、供給頻度が少なくなり、ポンプ寿命を延ばすことが出来る。
図15は、フィラー先端部構成の第6実施例を説明する模式図である。本第6実施例では、フィラー120本体の第一被検知部121を、検知補助部材123と反対側(回転軸116を挟んで反対側)に配置した構成となっている。検知補助部材123としては、上記説明した第一〜第4実施例のものを使用可能である。
図15に示すように、本第6実施例では、フィラー120本体の第一被検知部121は、検知補助部材123が装着される補助部材装着部120aとは反対側(回転軸116を挟んで反対側)に設けられている。検知補助部材123はフィラー120本体に着脱可能であり、この図では、検知補助部材123をフィラー120本体に連結した状態で示してある。第一被検知部121は、キャリッジ103に搭載した第一検出センサ118により検知される。検知補助部材123の第二被検知部122は、装置本体側に配置された第二検出センサ117により検知される。
本第6実施例の構成においては、フィラー120本体の第一被検知部121を、回転軸116を挟んで補助部材装着部120aとは反対側(フィラー長手方向の反対側でもある)に配置したことにより、フィラー120の重心が回転軸116の更に近くの位置となる。そのため、印字中におけるキャリッジ103の加減速によりフィラー120にかかる慣性モーメントは更に小さくなる。したがって、フィラーの回転を更に抑えることが可能であり、サブタンク内インク量誤検知によるマシン不具合を防ぐ効果がある。望ましくは、フィラー120本体の重心位置が、回転軸116上となるようにフィラー120本体の形状を決定するとよい。
次に、複数のヘッドユニット(吐出ユニット)を備える実施形態(第二実施形態)について説明する。
図16に示すように、複数のヘッドユニット156A,156Bが備えられ、各ヘッドユニット156A,156Bは千鳥格子に配置されている。図示例では2つのヘッドユニットを備える構成としたが、ヘッドユニットの数は二つに限定されるものではない。
図16に示すように、2つのヘッドユニット156A,156Bは、主走査方向と直交する方向に距離Xだけ離れて並べてある。このようにすることで、1走査あたりの印字範囲(副走査方向の印字範囲)が距離Xだけ増えることとなり、印字速度の向上につながる。
しかしながら、各ヘッドユニット156のサブタンク102が備えているフィラー120同士の距離も、主走査方向と直交する方向(副走査方向)に距離Xだけ離れることになる。このため、各ヘッドユニットの各フィラー120に、共通の検知補助部材123を連結して検知しようとする場合、装置本体側の第二検出センサ117が2つ必要となってしまう。
そこで、第二実施形態の第一実施例においては、各ヘッドユニットに専用の(各ヘッドユニットに個別の)検知補助部材を用意することで、1つの第二検出センサ117を用いて各ヘッドユニットのサブタンク102が備えているフィラー120(の第二被検知部)を検知可能に構成している。
すなわち、図17において、第二検出センサ117から遠い方のヘッドユニット156Aのフィラー120には、副走査方向の長さが大きい検知補助部材123Aを取り付ける。また、第二検出センサ117に近い方のヘッドユニット156Bのフィラー120には、副走査方向の長さが小さい検知補助部材123Bを取り付ける。短いほうの検知補助部材123Bには、上記第一実施形態の検知補助部材123を使用しても良い。各検知補助部材123A,123Bは、装着・分離機構140によって各ヘッドユニット156A,156Bのフィラー120に着脱される。
このような構成により、検知補助部材123A,123Bをヘッドユニット156A,156Bのフィラー120に取り付けたときに、検知補助部材123A,123Bにそれぞれ設けられている第二被検知部122(図17では省略、図4等を参照)の副走査方向の位置が同一となる。したがって、キャリッジ103を移動させることで、装置本体に配置した共通の(1つの)第二検出センサ117を用いてフィラーを検出することが可能となる。なお、図示例では2つのヘッドユニットを備える構成で説明したが、3つ以上のヘッドユニットを備える場合も、各ヘッドユニットに専用の(各ヘッドユニットに個別の)検知補助部材を用意することで対応可能である。
ここで、フィラー回転軸116(図1参照)から各検知補助部材123A,123Bまでの距離が異なり、回転半径が異なるため、各々インク量/フィラー変位量換算係数R[cc/mm]は、それぞれ個別に設定する必要がある。
第二実施形態においては、複数のヘッドユニットを備えて1走査あたりの印字範囲(副走査方向の印字範囲)を大きくして印字速度の向上を図った装置構成となっている。そのような装置構成においても、第一実施例では各ヘッドユニットに専用の(個別の)検知補助部材を用意することで、共通の(1つの)第二検出センサ117によって検知補助部材を検出することができ、装置の小型化とコスト低減につながる。
次に、複数のヘッドユニットを備える装置構成において、1つの検知補助部材を用いるようにした実施例(第二実施形態の第2実施例)について説明する。
図18に示すように、2つのヘッドユニット156A,156Bは、主走査方向と直交する方向に距離Xだけ離れて並べられ、千鳥格子に配置されている。各ヘッドユニット156A,156Bには、共通の(1つの)検知補助部材123Cが取り付けられる。図では、ヘッドユニット156Aに検知補助部材123Cを装着した状態を実線で示してある。また、ヘッドユニット156Bに検知補助部材123Cを装着した状態は仮想線(破線)で示してある。検知補助部材123Cは装着・分離機構140によって各ヘッドユニット156A,156Bのフィラー120に着脱される。
検知補助部材123Cには、副走査方向の異なる位置に複数の(図示例では2つの)第二被検知部122a,122bが設けられている。先端側の第二被検知部122aの位置は、検知補助部材123Cを第二検出センサ117から遠い方のヘッドユニット156Aのフィラー120に装着したときに、第二検出センサ117によって検出される位置である。また、フィラー回動軸側の第二被検知部122bの位置は、検知補助部材123Cを第二検出センサ117に近い方のヘッドユニット156Bのフィラー120に装着したときに、第二検出センサ117によって検出される位置である。したがって、どちらのヘッドユニットに検知補助部材123Cを装着した場合でも、キャリッジ103を移動させることで、検知補助部材123Cの第二被検知部122a又は122bを、1つの(共通の)第二検出センサ117によって検出することができる。
第二実施形態においては、複数のヘッドユニットを備えて1走査あたりの印字範囲(副走査方向の印字範囲)を大きくして印字速度の向上を図った装置構成となっている。そのような装置構成においても、共通の(1つの)第二検出センサ117によって検知補助部材を検出することができ、装置の小型化とコスト低減につながる。また、第2実施例では検知補助部材も共通の(1つの)ものを用いるため、検知補助部材の個数が増加せず、コスト低減を図ることができる。
なお、図示例では2つのヘッドユニットを備える構成で説明したが、3つ以上のヘッドユニットを備える場合も、共通の(1つの)検知補助部材にヘッドユニットの個数に対応する数の第二被検知部122を設け、各第二被検知部122の副走査方向の位置を、検知補助部材を各ヘッドユニットに装着したときに第二検出センサ117によって検出されるように配置することで対応可能である。
上記説明したように、本発明においては、検知補助部材をフィラー本体から分離させることによって、フィラーの重心を回転軸の近くとすることが出来るため、慣性力のモーメントが小さくなりフィラーが回転しにくくなる。したがって、フィラー位置の誤検知を起こしにくくなり、サブタンク内インク量誤検出に起因するマシン障害を防止することができる。
検知補助部材は、印字動作時にはフィラーから分離されることで、印字動作時におけるフィラーの慣性モーメントを小さくすることができる。
フィラーの材料と検知補助部材の材料が異なることで、材料選択の幅を広げることができる。
また、検知補助部材の剛性を高くすることで、変形を抑制し、フィラー位置の検知精度を上げることができる。
また、検知補助部材の熱膨張係数を小さなものとすることにより、温度環境の変化に起因する形状変化を小さくし、フィラー位置の検知精度を上げることができる。
第二検知手段として、例えばエンコーダセンサのような変位量を直接検知可能な手段を用いることで、精度の良い検知を行うことができる。また、キャリッジ移動による変位量の検知が必要ないため、調整時間を短縮することができる。
凸部と凹部による嵌合構造によりフィラーと検知補助部材との装着を行なうことで、検知補助部材の装着を容易かつ精度良く行うことができる。また、検知補助部材の脱落を防ぐことができる。
検知補助部材をフィラーに装着する方向が、垂直方向における上方から下方への方向とすることにより、検知補助部材の質量を利用して装着を行なうことができる。また、分離・装着の構成を簡単なものとすることができる。
複数の吐出ユニット(ヘッドユニット)を備える装置構成において、各吐出ユニットの副走査方向位置に対応する大きさの複数の検知補助部材を用いることで、1つの第二検知手段で検知を行うことが可能となり、装置の小型化とコスト低減を図ることができる。
複数の吐出ユニット(ヘッドユニット)を備える装置構成において、各吐出ユニットの副走査方向位置に対応する位置に複数の被検知部が設けられている検知補助部材を用いることで、1つの第二検知手段で検知を行うことが可能となり、装置の小型化とコスト低減を図ることができる。
フィラーが所定の第一位置となった後に差分インク供給量だけインク供給を行なうことで、個々の機械のバラツキによる影響をなくして適正なインク供給管理を行なうことができる。
また、その差分インク供給量のインク供給を行なう際にのみ、検知補助部材がフィラーに装着されることで、第二検知手段で検知を行う必要があるときのみ検知補助部材を装着するので、電源オフ時などには検知補助部材をフィラーに装着しないため、検知補助部材の装着に係る動作時間の増大を抑制することができる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。フィラーの形状や構成は、本発明の範囲内で適宜変更可能である。また、フィラーを検知する検知手段も適宜な方式のものを採用可能である。また、サブタンクやインク供給系も、本発明を適用できる範囲で適宜な構成を採用可能である。さらに、インクジェット記録装置としての画像形成装置は、各部の構成や形態等も本発明の範囲内で適宜変更可能である。
101 吐出ヘッド(記録ヘッド)
102 サブタンク
103 キャリッジ
104 エンコーダシート
105 エンコーダセンサ
106 メインタンク
108 供給ポンプ
110 可撓性部材
113 大気開放弁
116 フィラー回転軸
117 第二検出センサ
118 第一検出センサ
120 フィラー
121 第一被検知部
122 第二被検知部
123 検知補助部材
140 装着・分離機構
151 ホームポジション
156 ヘッドユニット
特開2011−207206号公報

Claims (12)

  1. 液体を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給する液体を収容するサブタンクと、前記記録ヘッド及び前記サブタンクを搭載して主走査方向に移動可能なキャリッジと、前記サブタンクに供給する液体を収容するメインタンクと、前記メインタンクから前記サブタンクへと液体を供給する送液手段と、を備え、
    前記サブタンクは、サブタンク内の液体容量に応じて変位する変位部材を有し、
    該変位部材の変位を検知手段で検知して前記サブタンクへの液体供給を制御する画像形成装置において、
    前記検知手段として、前記キャリッジに配置される第一検知手段と、装置本体に配置される第二検知手段とを備え、
    前記変位部材には、前記第一検知手段によって検知される第一の被検知部が設けられるとともに、
    前記変位部材に装着と分離が可能な検知補助部材が備えられ、該検知補助部材には、前記第二検知手段によって検知される第二の被検知部が設けられ、
    前記検知補助部材を前記変位部材に対して装着及び分離させる装着・分離機構を具備することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記検知補助部材は、印字動作時には前記変位部材から分離されることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変位部材の材料と、前記検知補助部材の材料が異なることを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記検知補助部材の材料は、前記変位部材の材料よりも剛性が高いことを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記検知補助部材の材料は、前記変位部材の材料よりも熱膨張係数が小さいことを特徴とする、請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第二検知手段は、前記検知補助部材の変位量を直接検知可能な手段であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記変位部材と前記検知補助部材との装着が、凸部と凹部による嵌合構造により行われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記検知補助部材を前記変位部材に装着する方向が、垂直方向における上方から下方への方向であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録ヘッド及び前記サブタンクを有する吐出ユニットが複数備えられ、該複数の吐出ユニットが副走査方向に異なる位置に配置されており、
    前記検知補助部材として、前記各吐出ユニットの副走査方向位置に対応する大きさの複数の検知補助部材を用いることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記記録ヘッド及び前記サブタンクを有する吐出ユニットが複数備えられ、該複数の吐出ユニットが副走査方向に異なる位置に配置されており、
    前記検知補助部材には、前記各吐出ユニットの副走査方向位置に対応する位置に、前記第二検知手段によって検知される複数の被検知部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第一の被検知部が所定の第一位置になったことを前記第一検知手段が検知したときの前記変位部材の位置を「変位部材第一検知位置」とし、前記サブタンクを大気開放したときの前記変位部材の位置を「大気開放位置」とし、
    前記変位部材の前記「大気開放位置」と前記「変位部材第一検知位置」間の変位量Lを元に規定される液体量を差分インク供給量とし、
    前記サブタンクへの液体供給時に、前記第一検知手段により前記第一の被検知部が所定の第一位置になったことを検知した後に、前記差分インク供給量だけ液体供給を行なうことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記差分インク供給量の液体供給を行なう際にのみ、前記検知補助部材が前記変位部材に装着されることを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
JP2012266155A 2012-12-05 2012-12-05 画像形成装置 Pending JP2014111319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012266155A JP2014111319A (ja) 2012-12-05 2012-12-05 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012266155A JP2014111319A (ja) 2012-12-05 2012-12-05 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014111319A true JP2014111319A (ja) 2014-06-19

Family

ID=51168858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012266155A Pending JP2014111319A (ja) 2012-12-05 2012-12-05 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014111319A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017043084A (ja) * 2016-04-22 2017-03-02 ローランドディー.ジー.株式会社 液体供給システム及びこれを備えたインクジェット式記録装置
JP2020131571A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタおよびコンピュータプログラム
WO2021187084A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 ブラザー工業株式会社 画像記録装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017043084A (ja) * 2016-04-22 2017-03-02 ローランドディー.ジー.株式会社 液体供給システム及びこれを備えたインクジェット式記録装置
JP2020131571A (ja) * 2019-02-20 2020-08-31 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタおよびコンピュータプログラム
JP7190364B2 (ja) 2019-02-20 2022-12-15 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタおよびコンピュータプログラム
WO2021187084A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 ブラザー工業株式会社 画像記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5499989B2 (ja) 画像形成装置
US8870317B2 (en) Image forming apparatus including recording head and head tank
JP5899869B2 (ja) 画像形成装置
US8894169B2 (en) Image forming apparatus including recording head for ejecting liquid droplets
EP2292432B1 (en) Inkjet recording appartus
US8523339B2 (en) Image forming apparatus
US20100026742A1 (en) Image forming apparatus using liquid for forming images
US9238372B2 (en) Image forming apparatus
JP5807406B2 (ja) 画像形成装置
JP2007136807A (ja) インク供給機構及びこれを備えたインクジェット記録装置
JP2014111319A (ja) 画像形成装置
JP5471312B2 (ja) 画像形成装置
KR101532639B1 (ko) 화상 형성 장치
JP5354197B2 (ja) インクカートリッジ、これを備えた画像形成装置
JP3823670B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4988316B2 (ja) 記録ヘッドの主走査位置ズレ検出方法及び画像形成装置
JP2014104667A (ja) 画像形成装置
JP2005288766A (ja) 液体噴射装置および液体噴射装置のクリーニング方法
JP6405773B2 (ja) ヘッドユニット及び画像形成装置
US20220305799A1 (en) Liquid discharging apparatus
JP4945210B2 (ja) インクジェット記録装置
JP4860516B2 (ja) 廃液収容容器及び画像形成装置
JP2011016236A (ja) インク充填用治具、インク充填装置、インク充填方法、インク充填キット
JP2017081020A (ja) 液体を吐出する装置
JP2005254791A (ja) 記録装置