JP2014110409A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】過剰リン拡散濃度に起因する窒化シリコン製膜後の変色発生を前工程であるリンガラスエッチング工程で迅速に予測し、製造歩留まりの高い太陽電池を得ること。
【解決手段】オキシ塩化リン拡散源をリン拡散工程で用いる太陽電池製造工程において、セル製造工程であるリンガラスエッチング工程後にモニターウエハを抜き取り、表面荒れの有無を評価し(S201)、5−50nm周期・深さの表面荒れが1μm四方全体に検出される場合に、再生処理工程に進み(S203)、かつオキシ塩化リンの流量を低下させる(S202)。
【選択図】図4

Description

本発明は、太陽電池の製造方法に係り、特に、太陽電池の拡散工程に起因する変色の防止を迅速に実施する評価方法に関する。
従来、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換する太陽光発電システムにおいては、多くは多結晶シリコン基板にpn接合を設け、光エネルギーにより発生した電子および正孔を基板表裏から各々取り出し、光起電力を生成することをその原理とした技術が開示されている。
この太陽電池の製造方法について簡単に説明する。セル形成の第一段階は、通常太陽電池用の角型p型シリコン基板の表面にテクスチャー(以下TEX)処理と呼ばれるアルカリウエットエッチング処理を施す工程である。そしてテクスチャー処理のなされたp型シリコン基板の表面に、例えばリン(P)を熱的に拡散させ導電型を反転させたn型拡散層を形成する。通常、リンの拡散源としては、オキシ塩化リン(POCl3)が用いられることが多い。一般的には、n型拡散層はシリコン基板の全面に形成される。なおこのn型拡散層のシート抵抗は数十Ω/□程度であり、その深さは0.3〜0.5μm程度である。続いて、n型拡散層の片面をレジストにより保護し、基板の一主面のみにn型拡散層を残すようにエッチング処理する。処理後の残存レジストは、有機溶剤等を用いて除去される。
次いで、プラズマCVD法等により、絶縁膜(反射防止膜)としての窒化シリコン膜をn型拡散層上に70〜90nm程度形成する。次に、基板の裏面にアルミニウムペーストをスクリーン印刷し、乾燥させる。通常、アルミニウムペースト面上の一部あるいは開口部に銀ペーストを重ねて印刷し、その上に配線を半田付けする。窒化シリコン膜上には表面電極となる銀ペーストを裏面と同様にスクリーン印刷し、乾燥し、その後表裏あわせて700℃〜900℃で数分から十数分間、近赤外ランプ炉中で焼成する。その結果、基板の裏面側では、焼成中にアルミニウムペーストから不純物としてのアルミニウムが基板中に拡散し、アルミニウムの高濃度不純物を含んだp+層が形成される。この層は、一般にBSF(Back Surface Field)層と呼ばれ、太陽電池のエネルギー変換効率の向上に寄与するものである。このように、太陽電池用のシリコン基板表面にpn接合を形成するとともに電極を形成して得られる太陽電池セルを、一般に太陽電池と呼んでいる。
オキシ塩化リンの昇華とウエハ表面への付着、および800℃程度の加熱によりリン拡散を行ういわゆる拡散工程においては、リンガラスと呼ばれるリン、シリコン、酸素を主成分とする層が表面に形成されるため、このリンガラス層をフッ酸により除去する工程(リンガラスエッチング工程)が必要である。リンガラスエッチング工程ではウエハ表面はフッ酸により水素終端状態になるため、最終水洗での水切れが良くウオーターマークが生成されないのが通常である。
特開2004-207493号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、リンガラスエッチング工程において最終水洗での水切れが悪く、乾燥時にウオーターマークとしてシリコン酸化膜が残ってしまう場合がある。セル外観は一般には窒化シリコン膜の効果で青色ないしは黒色となっており可視光の反射率は約10%以下で均一であるのが望ましいが、シリコン酸化膜が生成された領域では反射率が増加し白色に変色するためそのまま出荷することは困難である。このようなウオーターマークの生成が変色の原因となる場合、リンガラスエッチング工程後は変色していないため、窒化シリコン生成後になってはじめて変色領域が生成するかどうかが判明することになる。また、窒化シリコン膜生成後の変色の原因は多様であり、前工程のすべてにおいて変色要因があるため変色した時点でリンガラスエッチング工程での水切れの悪さが変色の直接原因であるかどうかも確定できない。
したがって、リンガラスエッチング工程の最終水洗-乾燥後にウオーターマーク状のシリコン酸化膜が発生するかどうかを窒化シリコン膜生成の前に判断し、できるだけ迅速にその防止対策を実施することが課題となっている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、窒化シリコン膜生成の前に判断し、できるだけ迅速にその防止対策を実施することで製造歩留まりの高い太陽電池の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、結晶系シリコンからなるp型シリコン基板表面に、オキシ塩化リンを供給しながら加熱し、拡散源としてオキシ塩化リンを用いたリン拡散により、n型拡散層を形成する拡散工程と、前記拡散工程で生成されたリンガラスをエッチングする工程と、前記n型拡散層表面に反射防止膜を形成する工程と、前記p型シリコン基板と、前記n型拡散層にそれぞれ電極を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法である。そして、前記エッチングする工程後に、前記p型シリコン基板を抜き取り、表面荒れの有無を評価する工程を含み、前記評価する工程で、前記表面荒れがなしと評価された場合にのみ、前記反射防止膜を形成する工程に進むようにしたことを特徴とする。
上記の表面荒れの発生原因は、リンガラスエッチングを行う時点でのリンガラス層の膜厚が不均一であり、リンガラスエッチングによりその不均一を反映した表面が形成されるためと考えられる。リンガラス層はリン濃度が過剰な場合にその均一性を喪失すると考えられ、オキシ塩化リンの付着条件である発生温度および流量を低下させる方向で制御することによりリンガラス層の膜厚の均一性を確保できる。その場合、表面荒れが抑制され、フッ酸による表面シリコン原子の水素終端の完全性が増加し、疎水面が形成されるため水切れが良いウエハ表面となり、結果としてウオーターマークの発生を抑制することが可能となる。したがって、本発明によれば、ウエハ表面の荒れを観察してその有無を評価することにより、窒化シリコン膜などの反射防止膜の生成以前に、拡散条件に起因する変色発生の有無を判断することができ、再生処理工程にまわすことができるセル数を確保できる、そしてさらに、原因がリン拡散工程にあることを特定し易く、その後の拡散条件の適正化を迅速に判断することが可能となるという効果を奏する。
図1−1は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するための拡散工程前の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図1−2は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するための拡散工程後の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図1−3は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するためのリンガラスエッチング工程後の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図2−1は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するための拡散工程前の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図2−2は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するための拡散工程後の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図2−3は、実施の形態1に係る表面荒れ発生を説明するためのリンガラスエッチング工程後の太陽電池用シリコン基板の表面構成を示す断面模式図である。 図3は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板の製造工程を示すフローチャート図である。 図4は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板の製造工程の検査工程を示すフローチャート図である。 図5−1は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図5−2は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図5−3は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図5−4は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図5−5は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図5−6は、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程を示す工程断面図である。 図6−1は、実施の形態2に係る太陽電池の製造方法におけるシリコンウエハの評価に用いられるSEM写真を示す図である。 図6−2は、実施の形態2に係る太陽電池の製造方法におけるシリコンウエハの評価に用いられるSEM写真を示す図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1−1及び図2−1は、リンガラスエッチング後の表面荒れ発生を説明するための拡散工程後リンガラスエッチング工程前の太陽電池セル表面構成を示す断面略図である。オキシ塩化リンの昇華分解物である酸化リンがシリコンウエハ1に付着しリンガラス層2Gを形成しリン拡散源となるが、図2−2はリンガラス層2Gのシリコンウエハ1の表面への食い込み厚が不均一になっている様子を示している。リンガラス層2Gの下層にはいずれもn型拡散層2が形成されている。図1−2はリンガラス層2Gのシリコンウエハ1の表面への食い込み厚がほぼ均一になっている様子を示している。
本実施の形態では、リン拡散層を備える太陽電池セルの製造において初期からリンガラスエッチング工程まで製品にならないモニターウエハを製品ウエハと共存させる。そして、CVD工程直前に当該ウエハを採取し、当該ウエハ表面に5〜50nm周期および同じ程度の深さの表面荒れが1μm四方程度の観察領域全体に観察されるかどうかを評価する。Xは観察領域を示し、1μm四方程度の領域である。この評価工程で、当該表面荒れが観察された場合には該当する製造ロットを再生処理工程にまわすとともに、オキシ塩化リンの流量を10%低下させる。
図1−3および2−3は、リンガラスエッチング後の表面荒れ発生を説明するためのリンガラスエッチング工程後の太陽電池セル表面構成を示す断面略図であり、図1−2および2−2のリンガラス層2Gがエッチングされて消失した状態であり、シリコンウエハ1の表面に荒れが残っている状態を示している。
図3は実施の形態1に係る製造工程図であり、通常工程であるa:テクスチャー形成工程(ステップS101)→b:リン拡散工程(ステップS102)→c:リンガラスエッチング(ステップS103)→d:CVD工程(ステップS104)に対して、e:モニターウエハ挿入(ステップS105)、f:モニターウエハ抜き取り(ステップS106)、g:モニターウエハ検査(ステップS106)の工程を導入した工程図である。ここで、a:テクスチャー形成工程は、メーカから購入したシリコンウエハ1表面にテクスチャー1Tと呼ばれる数μmサイズのほぼ四角錐形状の連なりをアルカリエッチングにより形成する工程である。b:リン拡散工程は、表面に付着した酸化リンを拡散源としてリンをシリコンウエハ表面層に拡散させる工程である。前記のように液体のオキシ塩化リンに1000℃近い高温雰囲気で酸素を通し、オキシ塩化リン昇華物が分解して酸化リン(P25)となりシリコンウエハ表面に付着する。この酸化リンを拡散源としてシリコンウエハ表面にリン拡散を行う。c:リンガラスエッチング工程は、b:リン拡散工程で生成したリンガラス層2をフッ酸で除去する工程である。d:CVD工程は、アンモニアガスとシランガスを高周波誘導電極間でプラズマ化することにより窒化シリコン膜をシリコンウエハ表面に形成する工程である。
また、e:モニターウエハ挿入工程は、新たに導入する工程であり、モニターウエハをテクスチャー工程前に挿入する工程である。f:モニターウエハ抜き取り工程は、新たに導入する工程であり、そのモニターウエハをc:リンガラスエッチング工程後に抜き取る工程であるg:モニターウエハ検査工程は、新たに導入する工程であり、抜き取ったモニターウエハ表面を観察し、検査する工程である。
図4は図3のg:モニターウエハ検査工程の詳細を示したものである。リンガラスエッチング前のウエハ表面領域の断面略図である図1−2に示すようにリンガラス層2Gの膜厚が小さな周期で変化しほぼ均一であると、フッ酸によるガラスエッチング後に図1−3に示すように表面はほぼ均一となる。ここで表面荒れの周期はほぼ5−50nm程度、深さもその程度であることが一般的である。一方、図2−2のようなリンガラス層2Gの膜厚不均一が生じることがある。これは鋭意研究の結果、拡散工程におけるオキシ塩化リンが過剰に存在する場合に発生することが判明している。これは、リンガラスと呼ばれるSi−O−Pの化合物がシリコン界面に不均一に存在してHFでエッチングされやすくなるからと推定される。従って、当該膜厚不均一を抑制するためにはオキシ塩化リンの流量を低下させることが効果的である。ここではオキシ塩化リンの流量を10%程度低下させ、状況を観察している。また、リンガラスの膜厚不均一が発生する一連の製造工程を通過したウエハは、リンガラスエッチング工程の次工程である窒化シリコン膜の製膜後に変色部を有する可能性が高い。このため、早期に後続ロットのリン拡散工程における拡散条件を変更する一方、ガラスエッチング表面荒れを観察した場合には該当ロットのウエハ群は再生処理工程に移行することが望ましい。この拡散条件の変更は、ここでは、オキシ塩化リンの流量を10%程度低下することによって実施している。
そこで、本実施の形態においては、変色発生の原因となるリンガラスエッチング後の表面荒れの有無を観察することにより、表面荒れが検出された場合には再生工程に進むとともに、オキシ塩化リンの流量を10%低下させる製造フローを新たに導入する。すなわち、図3に示すように、通常フローに対して、新たな製造フローである、e,f,gの3工程を追加したものである。モニターウエハをテクスチャー形成工程前に挿入しておき、このモニターウエハを検査する。ここでモニターウエハとは実際の製品化に用いることなく評価のためだけに用いるウエハを指すものである。具体的には、初期から300枚程度からなる1バッチ集団のウエハにつき1枚のモニターウエハを同時に流しておく。そして、c:リンガラスエッチング工程後にそのモニターウエハを抜き取り(f:モニターウエハ抜き取り工程)、表面荒れの有無を観察する。観察手段としては、通常は二次電子顕微鏡(SEM)が望ましいが、表面粗さ計や何らかの光学的手段を用いてもよい。この場合の検査の具体的基準としては当該シリコンウエハ表面に5−50nm周期および同じ程度の深さの表面荒れが1μm四方程度の観察領域全体に観察されるかどうかを検査することが望ましい。
次に検査後の工程について説明する。c:リンガラスエッチング工程後にそのモニターウエハを抜き取り(f:モニターウエハ抜き取り工程)、表面荒れの有無をSEMによって観察する。そして、図4に示すように、あらかじめ決定された規格以上の、表面荒れを検知したかどうかの判断を行う(判断ステップS201)。そして当該表面荒れが観察された場合(判断ステップS201:YES)には、拡散条件の変更を行い、オキシ塩化リンの流量を10%低下させる(調整ステップS202)アラームを発生させ、拡散条件の適正化を図る。一方このモニターウエハと同時処理のなされた該当製造ロットを再生処理工程にまわす(再生ステップS203)。
なお、上記判断ステップS201で表面荒れを検知しないと判断された場合(判断ステップS201:NO)には次工程に進み、CVD工程によって窒化シリコン膜が形成される(窒化シリコン膜成膜ステップS204)。
以上図4のフローにしたがうことにより、窒化シリコン膜工程に進むことなく再生処理が可能であるとともに拡散条件の適正化を早期に達成できるため、低コストでかつ迅速な
変色防止が可能となる。
このようにして太陽電池が製造されるが、図5−1〜5−6に示す工程断面図に従って、実施の形態1に係る太陽電池用シリコン基板を用いた太陽電池の製造工程について説明する。
まず、図5−1に示すように、p型単結晶シリコンからなるシリコンウエハ1を用意する。このシリコンウエハ1としては、例えば引き上げ法により製造される単結晶シリコン基板を用い、これに反射防止構造の凹凸構造であるテクスチャーを形成したものである。太陽電池の場合、引き上げ法により得られたインゴットからスライスしたままの基板を用いることが多い。この基板を本実施の形態では、モニターウエハとして用いる。そして後続工程については、リンガラスエッチング工程までは、モニターウエハについても実際のシリコンウエハと同様に形成する。この場合、スライスに用いたワイヤーソー等の傷による基板表面ダメージおよびウエハスライス工程の汚染を取り除くために、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液あるいは弗酸と硝酸の混合液などを用いて、およそ10〜20μm程度、基板表面をエッチングする。更には、基板表面に付着した鉄など重金属類の除去のために、塩酸と過酸化水素の混合液で洗浄する工程を付加してもよい。その後、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液等を用いて反射防止構造であるテクスチャ構造を形成する(図3のステップS101)。なおこのシリコンウエハとしては鋳造法などにより製造される多結晶シリコンを用いることも可能である。この場合はモニターウエハについても同様に多結晶シリコンを用いる。
次に、図5−2に示すように、シリコンウエハ1の表面に例えばリン(P)を熱的に拡散させ導電型を反転させたn型拡散層2を形成する。リンの拡散源としては、オキシ塩化リン(POCl3)が用いられる。このとき、n型拡散層2はシリコンウエハ1の全面に形成される。なおこのn型拡散層2のシート抵抗は数十Ω/□程度であり、その深さは0.3〜0.5μm程度である。n型拡散層2の深さは、拡散温度や時間をコントロールすることにより容易に変えることができる。
続いて、図5−3に示すように、n型拡散層2の片面をレジストにより保護した後、シリコンウエハ1の一主面のみにn型拡散層2を残すようにエッチング処理する。処理後の残存レジストは、有機溶剤等を用いて除去される。そしてこのときのシリコンウエハ1およびモニターウエハの要部拡大図を図1−2に示すようにさらにリン拡散工程で生成されたリンガラス層2Gをフッ酸で除去し、図1−3に示すようなn型拡散層2を得る。
この状態でモニターウエハは抜き取られ(モニターウエハ抜き取りステップS106)、モニターウエハ検査がなされる(モニターウエハ検査ステップS107)。図1−3に示すように、リンガラスエッチング後のn型拡散層2表面は若干の荒れはあるものの、周期はほぼ5−50nm程度、深さもその程度で、一応均一となっている。一方、図2−1から図2−3に要部拡大断面図を示すようなモニターウエハであった場合、図2−3に示すように、リンガラスエッチング後のn型拡散層2表面は荒れが大きく、周期はほぼ5−50nmの範囲を超え、深さも大きいものがあり、不均一となっている。
このようにして、このモニターウエハ検査ステップS107において図1−1〜図1−3に示すようなモニターウエハであった場合には、モニターウエハによる評価は合格とし、通常通り次工程に進む(図4のS204)。
次工程は、図5−4に示すように、n型拡散層2上に絶縁膜(例えば反射防止膜)として機能する窒化シリコン膜3を形成する。この窒化シリコン膜3により、太陽電池の入射光に対する表面反射率が低減するために大幅に発生電流を増加させることが可能となる。
なお、図5−4の工程において、窒化シリコン膜3に代えて酸化チタン膜を形成してもよい。酸化チタン膜は、熱CVD法などで形成することができる。更に、窒化シリコン膜3に代えてシリコン酸化膜を形成してもよい。シリコン酸化膜は、熱酸化法、好ましくは熱CVD法もしくはプラズマCVD法によって形成することができる。
次に、図5−5および図5−6において、シリコンウエハ1の裏面の所望の位置に、アルミニウムペーストおよび裏面用銀ペーストをそれぞれスクリーン印刷し、乾燥させ、裏面アルミニウム電極5及び裏面銀電極6を形成する。窒化シリコン膜3上には表面電極となる導電性金属ペースト材料4sを裏面と同様にスクリーン印刷し、乾燥し、ドライエア雰囲気中の近赤外炉中で焼成する。導電性金属ペースト材料4sは、焼成中に窒化シリコン膜3を溶融・貫通し、n型拡散層2と電気的な接触を取ることが可能な表面銀電極4となる。なお、本発明においては、耐湿性等の所望の効果を奏するためには、焼成は、この温度範囲内で行う必要がある。一方、シリコンウエハ1の裏面側では、焼成中にアルミニウムペーストから不純物としてのアルミニウムがシリコンウエハ1中に拡散し、アルミニウムの高濃度不純物を含んだp+層1Pが形成される。焼成後、アルミニウムペーストは、裏面アルミニウム電極5となり、裏面用銀ペーストも同時に裏面銀電極6となる。焼成時において、裏面アルミニウム電極5と裏面銀電極6の境界は合金状態となり電気的にも接続される。裏面銀電極6は、アルミニウム電極には半田付けが不可能であるため、銅箔等による太陽電池を相互に接続するための電極として裏面の一部に形成される。
一方評価工程において図2−1〜図2−3に示すようなモニターウエハであった場合には、モニターウエハによる評価は不合格とし、オキシ塩化リンの流量を10%少なくし、次なるロットの処理を続行する。一方当該ロットのシリコンウエハは、再生工程(図4のS203)に入り、例えばダメージ層除去工程を実施する。
このように、早期に対策を実施することで、歩留まり向上を図ることができる。
実施の形態2.
なお、評価基準については、前記実施の形態に限定されることなく、1μmの評価領域内に目視可能な荒れがあるかどうか、周期が50nmを越える場合に不良と判断するなど、種々の基準が適用可能である。その本発明の実施の形態2の太陽電池の製造方法における評価方法を図6−1、図6−2に示す。図6−1,図6−2は、リンガラスエッチング後のシリコンウエハ表面のSEM写真である。図6−1は表面が均一でOKである状態を示し、図6−2は表面が荒れてNGである状態を示す。このように半定量的な判定基準を設け、このままの条件でリン拡散エッチングを進めてもよいか否かを判断するようにしてもよい。
また、前記実施の形態1,2においてはシリコンウエハとして単結晶シリコン基板を用いたが、多結晶シリコン基板、シリコンカーバイド基板など、結晶系シリコン基板が適用可能である。
以上のように、本発明にかかる太陽電池の製造方法は、リン拡散を用いた拡散型太陽電池に有用であり、特に、製造歩留まりの向上をはかることができる。
1 シリコンウエハ、1P p+層、2G リンガラス層、2 n型拡散層、3 窒化シリコン膜、4 表面銀電極、5 裏面アルミニウム電極、6 裏面銀電極。

Claims (5)

  1. 結晶系シリコンからなるp型シリコン基板表面に、オキシ塩化リンを供給しながら加熱し、拡散源としてオキシ塩化リンを用いたリン拡散により、n型拡散層を形成する拡散工程と、
    前記拡散工程で生成されたリンガラスをエッチングする工程と、
    前記n型拡散層表面に反射防止膜を形成する工程と、
    前記p型シリコン基板と、前記n型拡散層にそれぞれ電極を形成する工程とを含む太陽電池の製造方法であって、
    前記エッチングする工程後に、前記p型シリコン基板を抜き取り、表面荒れの有無を評価する工程を含み、
    前記評価する工程で、前記表面荒れがなしと評価された場合にのみ、前記反射防止膜を形成する工程に進むようにしたことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記評価する工程は、1μm四方の評価領域を電子顕微鏡(SEM)で観察する工程である請求項1に記載の太陽電池の製造方法。
  3. 前記表面荒れが、5−50nm周期・深さの表面荒れが1μm四方全体に検出される場合に、処理済の前記p型シリコン基板については再生処理工程に進み、
    かつ、未処理のオキシ塩化リンの流量を低下させ、前記拡散工程を実施することを特徴とする請求項2に記載の太陽電池の製造方法。
  4. 前記評価する工程で抜き取られる前記p型シリコン基板は、モニターウエハであり、規定の大きさを持つ専用ウエハである請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記反射防止膜は窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池の製造方法。
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