JP2014110105A - 蓄電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】活物質層の破損を抑制し、容量の低下を抑制できる蓄電装置を提供すること。
【解決手段】捲回型の電極組立体12を構成する正極金属箔21は、正極活物質層22が設けられた領域のうち、電極組立体12の捲回軸心側に位置する軸心側領域に、電極組立体12の外周側に位置する外周側領域の粗面領域よりも表面粗さRaが小さい平滑領域を有する。
【選択図】図3
【解決手段】捲回型の電極組立体12を構成する正極金属箔21は、正極活物質層22が設けられた領域のうち、電極組立体12の捲回軸心側に位置する軸心側領域に、電極組立体12の外周側に位置する外周側領域の粗面領域よりも表面粗さRaが小さい平滑領域を有する。
【選択図】図3
Description
本発明は、正極と負極との間にセパレータを介在させた状態で捲回した捲回型の電極組立体を備えた蓄電装置に関する。
従来から、車両などに搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。これらの二次電池は、金属箔の表面に活物質層を設けた電極を、間にセパレータを介在させた状態で捲回又は積層して電極組立体を形成するとともに、該電極組立体をケースに収容した構成とされている。
そして、二次電池の中には、金属箔の表面を粗面化することにより活物質層と金属箔との密着性を高めたものがある(例えば特許文献1)。特許文献1の二次電池では、金属箔から活物質層が剥離することを抑制し、二次電池としての信頼性を高めている。
しかしながら、特許文献1のように、金属箔と活物質層との密着性を高める場合には、電極を捲回して捲回型の電極組立体を形成すると、該電極組立体の捲回軸心側において電極の曲率が大きくなり、これに伴って活物質層にひび割れや脱落などの破損が生じ易くなる。このような活物質層に破損が生じる場合には、二次電池としての電気容量の低下を招く虞がある。
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、活物質層の破損を抑制し、容量の低下を抑制できる蓄電装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、帯状の金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極及び負極と、前記正極と前記負極との間を絶縁するセパレータとを有し、前記正極と前記負極との間に前記セパレータを介在させた状態で捲回した捲回型の電極組立体を備えた蓄電装置であって、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の金属箔は、前記活物質層が設けられた領域のうち、前記金属箔の長手方向における中央よりも前記電極組立体の外周側に位置する外周側領域の少なくとも一部に粗面領域を有し、前記活物質層が設けられた領域のうち、前記金属箔の長手方向における中央よりも前記電極組立体の捲回軸心側に位置する軸心側領域に、前記粗面領域よりも表面粗さRaが小さい平滑領域を少なくとも一部に有することを要旨とする。
これによれば、金属箔の長手方向における中央よりも電極組立体の捲回軸心側に位置する軸心側領域では、外周側領域の少なくとも一部に有する粗面領域よりも表面粗さRaが小さい平滑領域を有することから、金属箔と活物質層との密着性が低く、電極の捲回に伴って、活物質層が破損するよりも該活物質層の形状を維持したまま剥離し易くなる。即ち、活物質層の破損を抑制できる。この金属箔からの活物質層の剥離は、活物質層の破損とは異なり、電極組立体を物理的に押圧することで活物質層と金属箔とを再び密着させ、蓄電装置としての容量の低下を抑制できる。その一方で、電極組立体の外周側に位置する外周側領域は、平滑領域と比較して表面粗さRaが大きい粗面領域を有することから、金属箔と活物質層との密着性が高く、これにより蓄電装置としての容量を向上できる。
請求項2に記載の発明は、前記平滑領域は、少なくとも最も内周側の1周分に亘り設けられている。これによれば、正極及び負極の捲回に伴って曲率が高くなり易い最も内周側の少なくとも1周分に亘って、活物質層の破損を抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の蓄電装置であって、前記電極組立体は、前記捲回軸心が延びる方向から見て扁平な形状であり、前記捲回軸心が延びる方向から見て前記電極組立体の長手方向の両端には、前記正極及び前記負極が屈曲する屈曲領域が層状に重なる第1屈曲部と、第2屈曲部とがそれぞれ設けられており、前記平滑領域には、前記第1屈曲部、及び前記第2屈曲部において最も捲回軸心側に位置する屈曲領域を少なくとも含む。
これによれば、第1,第2屈曲部において最も捲回軸心側に位置する屈曲領域は、扁平な形状である電極組立体において、電極の曲率が最も大きくなるが、該屈曲領域が平滑領域に含まれることから、活物質層の破損を好適に抑制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、前記平滑領域の表面粗さRaは0.5μm以上5μm以下であり、前記粗面領域の表面粗さRaは前記活物質層に含まれる活物質の平均粒子径の30%以上70%以下である。これによれば、軸心側領域における活物質層と金属箔との密着性を低くしつつ、且つ外周側領域における活物質層と金属箔との密着性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、前記正極及び前記負極は金属箔の両面に前記活物質層を有し、前記平滑領域は、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の金属箔の両面に設けられる。これによれば、平滑領域は金属箔の両面に設けられることから、金属箔の両面において活物質層の破損を抑制できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、前記平滑領域は、前記捲回軸心側に位置する端部から連続して設けられる。これによれば、平滑領域が電極組立体の捲回軸心側に位置する端部から連続して設けられることから、例えば間欠的に平滑領域を設ける場合と比較して、該平滑領域を簡便に設けることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置であって、前記蓄電装置は二次電池である。これによれば、二次電池として活物質層の破損を抑制し、容量の低下を抑制できる。
本発明によれば、活物質層の破損を抑制し、容量の低下を抑制できる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、車両に搭載される蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池(以下「二次電池」と示す)10は、金属製(例えばアルミニウム製)のケース11に電極組立体12が収容されている。本実施形態の二次電池10は、その外観が角型である角型二次電池である。
図1に示すように、車両に搭載される蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池(以下「二次電池」と示す)10は、金属製(例えばアルミニウム製)のケース11に電極組立体12が収容されている。本実施形態の二次電池10は、その外観が角型である角型二次電池である。
ケース11の各壁の厚さは、例えば0.5mm以上1.5mm以下である。本実施形態の二次電池10では、ケース11の壁を押圧することにより撓ませて、該ケース11の壁を介して内部に収容された電極組立体12を押圧できる。
ケース11内には、電解質として非水電解液13が充填されている。電極組立体12は、絶縁性を有する樹脂シート14に覆われた状態でケース11に収容されている。また、電極組立体12には、該電極組立体12から電力を取り出すための正極端子15と負極端子16とが電気的に接続されている。
図2に示すように、電極組立体12は、正極としての正極シート18と、負極としての負極シート19と、正極シート18と負極シート19との間を絶縁するセパレータ20と、を有する。電極組立体12は、それぞれ帯状であるセパレータ20、正極シート18、セパレータ20、及び負極シート19をこの順に積層した電極積層体12aを、捲回軸心17の軸心周りで捲回した捲回型の電極組立体である。電極組立体12において、セパレータ20は、正極シート18と負極シート19との間に介在された状態となる。
電極組立体12は、捲回軸心17が延びる方向から見て扁平な形状であるとともに、捲回軸心17が延びる方向から見て電極組立体12の長手方向の両端には、正極シート18が屈曲した正極屈曲領域18a、及び負極シート19が屈曲した負極屈曲領域19aが層状に重なる第1屈曲部12bと、第2屈曲部12cとがそれぞれ設けられている。
また、電極組立体12において、第1屈曲部12bと第2屈曲部12cとの間には、正極シート18、及び負極シート19が屈曲することなく平面状に積層された平坦部12dが設けられている。以下の説明で単に「積層方向」という場合には、平坦部12dにおける正極シート18、及び負極シート19の積層方向を意味するものとする。
また、電極組立体12を構成する正極シート18は、帯状であるアルミニウム製の正極金属箔21と、その両面に形成された正極活物質層22とを有する。正極活物質層22は、正極活物質と導電剤とバインダを含有している。正極活物質は、リチウムイオンを脱挿入可能な物質であり、平均粒子径は1μm以上30μm以下である。
正極活物質層22は、正極活物質、導電剤、バインダ、及び例えばN−メチルピロリドン(NMP)などの溶媒を混練した正極用の活物質合剤を正極金属箔21の両面に塗布(塗工)し、乾燥させ、更にプレスして設けられる。
正極シート18において、正極活物質層22が形成されていない部分の正極金属箔21は、正極非形成部23を構成する。そして、電極組立体12において捲回軸心17が延びる方向の両縁部のうち一方の縁部には、正極非形成部23が捲回軸心17と直交する方向に重なる正極集電部24が突設されている。正極集電部24は、正極端子15と電気的に接続される。
一方、負極シート19は、帯状である銅製の負極金属箔25と、その両面に形成された負極活物質層26とを有する。負極活物質層26は、負極活物質と導電剤とバインダを含有している。負極活物質は、リチウムイオンを脱挿入可能な物質であり、平均粒子径は1μm以上30μm以下である。
負極活物質層26は、負極活物質、導電剤、バインダ、及び例えばNMPなどの溶媒を混練した負極用の活物質合剤を負極金属箔25の両面に塗布(塗工)し、乾燥させ、更にプレスして設けられる。
負極シート19において、負極活物質層26が形成されていない部分の負極金属箔25は、負極非塗工部27を構成する。そして、電極組立体12において捲回軸心17が延びる方向の両縁部のうち他方の縁部には、負極非塗工部27が捲回軸心17と直交する方向に重なる負極集電部28が突設されている。負極集電部28は、負極端子16と電気的に接続される。なお、正極端子15、及び負極端子16は、ケース11の壁のうち積層方向に沿って延びる壁の1つに設けられている。
そして、図3に示すように、本実施形態の各金属箔21,25は、電極積層体12aの捲回始端40側における表面粗さRaが、捲回終端41側の表面粗さRaよりも小さい。捲回始端40は、電極組立体12において捲回軸心17側に位置する端部となり、捲回終端41は、電極組立体12の外周側に位置する端部となる。
なお、正極金属箔21の表面粗さRa、及び負極金属箔25の表面粗さRaは、同一位置において、捲回軸心17に直交する方向の外側に配置される面と、内側に配置される面とでそれぞれ同一である。ただし、同一で無くてもよい。以下、詳細に説明する。
図4に示すように、正極金属箔21の長手方向における中央よりも捲回始端40側に位置する軸心側領域42には、例えばエッチング処理などの平滑化処理を施した平滑領域42aが、正極非形成部23を含めてその両面に設けられている。軸心側領域42は、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から50%未満の領域である。
本実施形態の平滑領域42aは、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から10%以上30%以下の領域に設けられている。平滑領域42aは、捲回始端40から連続して設けられる。また、平滑領域42aにおける正極金属箔21の表面粗さRaは、例えば0.5μm以上5μm以下であり、好ましくは1μm以上2μm以下である。平滑領域42aは、正極金属箔21において、電極組立体12の最も内周側の1周分以上の範囲に亘り設けられている。
また、正極金属箔21の長手方向における中央よりも捲回終端41側に位置する外周側領域43には、例えばサンドブラスト処理などの粗面化処理を施した粗面領域43aが、正極非形成部23を含めてその両面に設けられている。外周側領域43は、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から50%以上の領域である。本実施形態の粗面領域43aは、外周側領域43の全部を含み、正極金属箔21のうち平滑領域42aを除いた残部に設けられている。
粗面領域43aにおける正極金属箔21の表面粗さRaは、正極活物質の平均粒子径の例えば30%以上70%以下である。そして平滑領域42aは、粗面領域43aよりも表面粗さRaが小さい。ここで、本明細書における「平均粒子径」は、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察される平均粒子径を意味する。
なお、負極金属箔25は、正極金属箔21と同様の構成であるので、その詳細な説明を省略する。そして、本実施形態の平滑領域42aには、各屈曲部12b,12cにおいて最も捲回軸心17側に位置する各正極屈曲領域18a、及び各負極屈曲領域19aを含む。
次に、上記のように構成した二次電池10の作用について説明する。なお、正極シート18(正極金属箔21及び正極活物質層22)、及び負極シート19(負極金属箔25及び負極活物質層26)の作用は同様であるので、正極シート18の作用について主に説明し、負極シート19についての説明を省略する。
平滑領域42aにおける正極金属箔21の表面粗さRaは、粗面領域43aにおける表面粗さRaよりも小さく平滑である。これにより、本実施形態では、軸心側領域42における正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が低くなる。
このため、図3において拡大して示すように、特に各屈曲部12b,12cにおいて捲回軸心17側に位置する正極屈曲領域18aでは、正極活物質層22が破損するよりも、その層形状を維持したまま正極金属箔21から剥離し易くなる。即ち、正極活物質層22の破損が抑制される。
ここで例えば、軸心側領域42に平滑領域42aが設けられていない場合には、電極積層体12aの捲回に伴って正極活物質層22が剥離せず、破損し易くなる。即ち、正極屈曲領域18aのうち、捲回軸心17と直交する方向における外側の面では、各屈曲部12b,12cの先端を中心とし、該中心から正極金属箔21の面に沿って離間する方向に応力が加わり、正極活物質層22にひび割れが生じる。
一方、正極屈曲領域18aのうち、捲回軸心17と直交する方向における内側の面では、各屈曲部12b,12cの先端を中心とし、該中心に向かって圧縮する方向に正極活物質層22に応力が加わり、正極活物質層22に脱落が生じる。そして、正極活物質層22が破損して層形状が維持されない場合には、例えば二次電池10の外力によって電極組立体12を押圧する場合であっても、正極金属箔21と正極活物質層22とを再び密着させることは困難であり、二次電池10の電池容量(容量)が減少する原因となる。
これに対して、正極金属箔21からの正極活物質層22の剥離は、上記のような正極活物質層22の破損とは異なり、電極組立体12を物理的に押圧することで正極活物質層22と正極金属箔21とを再び密着させ、二次電池10としての電池容量の低下を抑制できる。
そして、外周側領域43には、平滑領域42aよりも表面粗さRaが大きい粗面領域43aを設けてあることから、正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が高く、これにより二次電池10の電池容量を向上できる。なお、外周側領域43では、各屈曲部12b,12cにおける正極金属箔21の曲率が小さいことから、軸心側領域42のように、正極活物質層22に対して強い応力が加わらず、正極活物質層22が破損する問題が生じ難い。
また、平滑領域42aは、正極金属箔21において最も内周側の1周分を超える範囲に亘り設けられている。このため、正極シート18の捲回に伴って曲率が高くなり易い最も内周側の1周分を超える範囲に亘って、活物質層22の破損を抑制できる。
また、各屈曲部12b,12cにおいて最も捲回軸心17側に位置する正極屈曲領域18aは、扁平な形状である電極組立体12において、正極金属箔21の曲率が最も大きくなるが、該正極屈曲領域18aが平滑領域42aに含まれることから、正極活物質層22の破損を好適に抑制できる。
また、平滑領域42aは、軸心側領域42における正極金属箔21の両面に設けられている。したがって、正極金属箔21の両面において正極活物質層22の破損を抑制できる。平滑領域42aは、捲回始端40から連続して設けられている。このため、例えば間欠的に正極金属箔21の表面を平滑にする場合と比較して、簡便に平滑領域42aを設けることができる。
また、平滑領域42aの表面粗さRaは0.5μm以上5μm以下であり、粗面領域43aの表面粗さRaは正極活物質層22に含まれる活物質の平均粒子径の30%以上70%以下である。このため、軸心側領域42(平滑領域42a)における正極活物質層22と正極金属箔21との密着性を低くしつつ、且つ外周側領域43(粗面領域43a)における正極活物質層22と正極金属箔21との密着性を向上させることができる。
ここで、粗面領域43aの表面粗さRaが正極活物質層22に含まれる活物質の平均粒子径の30%未満である場合には、活物質の粒子が粗面領域43aに設けられる微細な凹部に入り込むことができず、所謂アンカー効果が低下する。また、粗面領域43aの表面粗さRaが正極活物質層22に含まれる活物質の平均粒子径の70%以上を超える場合には、個々の活物質の粒子の大部分が粗面領域43aに設けられる微細な凹部に入り込み、バインダによる他の活物質の粒子との接合強度が低下し、却って密着性が低下する。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)正極金属箔21において軸心側領域42では、外周側領域43の粗面領域43aよりも表面粗さRaが小さい平滑領域42aを有することから、正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が低く、電極積層体12aの捲回に伴って正極活物質層22が破損せずに剥離し易くなる。このため、電極組立体12を物理的に押圧することで正極活物質層22と正極金属箔21とを再び密着させ、二次電池10としての電池容量の低下を抑制できる。その一方で、外周側領域43は、平滑領域42aと比較して表面粗さRaが大きい粗面領域43aを有することから、正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が高く、これにより二次電池10としての電池容量を向上できる。負極シート19についても同様である。
(1)正極金属箔21において軸心側領域42では、外周側領域43の粗面領域43aよりも表面粗さRaが小さい平滑領域42aを有することから、正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が低く、電極積層体12aの捲回に伴って正極活物質層22が破損せずに剥離し易くなる。このため、電極組立体12を物理的に押圧することで正極活物質層22と正極金属箔21とを再び密着させ、二次電池10としての電池容量の低下を抑制できる。その一方で、外周側領域43は、平滑領域42aと比較して表面粗さRaが大きい粗面領域43aを有することから、正極金属箔21と正極活物質層22との密着性が高く、これにより二次電池10としての電池容量を向上できる。負極シート19についても同様である。
(2)平滑領域42aは、正極金属箔21において、電極組立体12の最も内周側の1周分以上に亘り設けられていることから、捲回に伴って曲率が高くなり易い最も内周側の1周分以上に亘って、正極活物質層22の破損を抑制できる。負極シート19についても同様である。
(3)各屈曲部12b,12cにおいて最も捲回軸心17側に位置する各屈曲領域18a,19aは、扁平な形状である電極組立体12において曲率が最も大きくなるが、該屈曲領域18a,19aが平滑領域42aに含まれることから、各活物質層22,26の破損を好適に抑制できる。
(4)平滑領域42aの表面粗さRaは0.5μm以上5μm以下であり粗面領域43aの表面粗さRaは正極活物質層22に含まれる活物質の平均粒子径の30%以上70%以下である。このため、軸心側領域42(平滑領域42a)における正極活物質層22と正極金属箔21との密着性を低くしつつ、且つ外周側領域43(粗面領域43a)における密着性を向上できる。
(5)各金属箔21,25の両面に平滑領域42aを設けている。したがって、各金属箔21,25の両面において、それぞれ各活物質層22,26の破損を抑制できる。
(6)平滑領域42aは捲回始端40から連続して設けられている。このため、例えば間欠的に各金属箔21,25の表面を平滑にする場合と比較して、簡便に平滑領域42aを設けることができる。
(6)平滑領域42aは捲回始端40から連続して設けられている。このため、例えば間欠的に各金属箔21,25の表面を平滑にする場合と比較して、簡便に平滑領域42aを設けることができる。
(7)二次電池10として、正極活物質層22や負極活物質層26の破損を抑制し、電池容量の低下を抑制できる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 平滑領域42aの表面粗さRaは、一定でなくてもよい。例えば、図5(a)に示すように、平滑領域42aの表面粗さRaは、捲回始端40から捲回終端41に向かって徐々に大きくしてもよい。また、図5(b)に示すように、平滑領域42aの表面粗さRaは、捲回始端40から捲回終端41へ向かって、段階的に大きくしてもよい。
○ 各金属箔21,25のうち一方にのみ、平滑領域42aを設けてもよい。この場合、各金属箔21,25のうち他方は、その全面が粗面領域43aであってもよい。
○ 各金属箔21,25の一方の面(片面)についてのみ、平滑領域42aを設けてもよい。この場合、各金属箔21,25の他方の面については、その全面が粗面領域43aであってもよい。
○ 各金属箔21,25の一方の面(片面)についてのみ、平滑領域42aを設けてもよい。この場合、各金属箔21,25の他方の面については、その全面が粗面領域43aであってもよい。
○ 平滑領域42aは、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から10%未満の領域に設けてもよく、30%を超える領域に設けてもよい。また、平滑領域42aは、正極金属箔21において最も内周側の1周分未満の範囲に設けられていてもよく、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から50%を超えて、外周側領域43にも設けられていてもよい。即ち、平滑領域42aは、少なくとも軸心側領域42の一部に設けられておればよい。
○ 平滑領域42aは、捲回始端40から間欠的に設けられていてもよく、捲回始端40から捲回終端41側に離間した位置に設けられていてもよい。なお、この場合であっても平滑領域42aは、各屈曲部12b,12cにおいて最も捲回軸心17側に位置する正極屈曲領域18aや負極屈曲領域19aを含んで設けるとよい。
○ 粗面領域43aは、正極金属箔21の全長のうち捲回始端40から50%を超える領域にのみ設けられていてもよい。即ち、粗面領域43aは、少なくとも外周側領域43の一部に設けられておればよい。
○ 正極非形成部23の表面粗さRaは、平滑領域42aや粗面領域43aと同じ表面粗さRaであってもよく、異なる表面粗さRaであってもよい。負極非塗工部27についても同様に変更できる。
○ 正極シート18は、正極金属箔21の片面にのみ正極活物質層22を有していてもよい。この場合、正極活物質層22が設けられた面に平滑領域42aを設けるとよい。負極シート19についても同様に変更できる。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置に具体化してもよい。
○ 車両以外に用いられる蓄電装置に具体化してもよい。
○ 車両以外に用いられる蓄電装置に具体化してもよい。
10…リチウムイオン二次電池(蓄電装置、二次電池)、12…電極組立体、12b…第1屈曲部、12c…第2屈曲部、17…捲回軸心、18…正極シート(正極)、18a…正極屈曲領域(屈曲領域)、19…負極シート(負極)、19a…負極屈曲領域(屈曲領域)、20…セパレータ、21…正極金属箔(金属箔)、22…正極活物質層(活物質層)、25…負極金属箔(金属箔)、26…負極活物質層(活物質層)、40…捲回始端、41…捲回終端、42…軸心側領域、42a…平滑領域、43…外周側領域、43a…粗面領域。
Claims (7)
- 帯状の金属箔の少なくとも一方の面に活物質層を有する正極及び負極と、前記正極と前記負極との間を絶縁するセパレータとを有し、前記正極と前記負極との間に前記セパレータを介在させた状態で捲回した捲回型の電極組立体を備えた蓄電装置であって、
前記正極及び前記負極の少なくとも一方の金属箔は、
前記活物質層が設けられた領域のうち、前記金属箔の長手方向における中央よりも前記電極組立体の外周側に位置する外周側領域の少なくとも一部に粗面領域を有し、
前記活物質層が設けられた領域のうち、前記金属箔の長手方向における中央よりも前記電極組立体の捲回軸心側に位置する軸心側領域に、前記粗面領域よりも表面粗さRaが小さい平滑領域を少なくとも一部に有することを特徴とする蓄電装置。 - 前記平滑領域は、少なくとも最も内周側の1周分に亘り設けられている請求項1に記載の蓄電装置。
- 前記電極組立体は、前記捲回軸心が延びる方向から見て扁平な形状であり、
前記捲回軸心が延びる方向から見て前記電極組立体の長手方向の両端には、前記正極及び前記負極が屈曲する屈曲領域が層状に重なる第1屈曲部と、第2屈曲部とがそれぞれ設けられており、
前記平滑領域には、前記第1屈曲部、及び前記第2屈曲部において最も捲回軸心側に位置する屈曲領域を少なくとも含む請求項2に記載の蓄電装置。 - 前記平滑領域の表面粗さRaは0.5μm以上5μm以下であり、前記粗面領域の表面粗さRaは前記活物質層に含まれる活物質の平均粒子径の30%以上70%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
- 前記正極及び前記負極は金属箔の両面に前記活物質層を有し、
前記平滑領域は、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の金属箔の両面に設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電装置。 - 前記平滑領域は、前記捲回軸心側に位置する端部から連続して設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電装置。
- 前記蓄電装置は二次電池である請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電装置。
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-
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