JP2014109557A - 電圧監視装置及び電圧監視方法 - Google Patents

電圧監視装置及び電圧監視方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長期的に信頼性が確保できる電圧監視装置及び電圧監視方法を提供する。
【解決手段】基準電圧生成部は基準電圧を生成し、計測部は基準電圧生成部が生成した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測し、環境検出部は前記基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出し、記憶部は基準電圧生成部が設置された環境における物理量の累積値と基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶し、補正部は前記環境検出部が検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を前記記憶部から読み出し、前記基準電圧生成部は、前記補正部が読み出した補正値に基づいて自部が生成する基準電圧を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電圧監視装置及び電圧監視方法に関する。
従来から、車載用電源等に用いられる電池が発生する電圧を監視する電圧監視装置が提案されている。電圧監視装置には、例えば、基準電圧回路が生成した基準電圧を基準として電池等の電圧を監視するものがある。電圧監視装置は継続的に正確な電圧を監視することが要求される反面、基準電圧発生回路の経年変化等に起因して計測誤差が増大することがある。
例えば、特許文献1に記載の電圧監視装置は、第1の基準電圧回路の第1の分圧電圧を出力する分圧電圧出力部とAD変換部とを接続し、第1の基準電圧を利用して第1の分圧電圧のAD変換値を得、比較部でこのAD変換値と、AD変換器が正常な場合に第1の分圧電圧を第1の基準電圧を利用して得られるAD変換値と比較し、第1の基準電圧回路の診断を行う場合には、第2の基準電圧回路の第2の基準電圧の第2の分圧電圧のAD変換値を得て、比較器は、第1の分圧電圧を第1の基準電圧を利用して得られるAD変換値との比較を行う。
特開2012−16222号公報
しかしながら、特許文献1に記載の電圧監視装置には、例えば、電気自動車等に搭載される電池パックのように比較的過酷な温度環境、機械的環境にさらされ、複数の基準電圧発生回路を備えるものがある。これら複数の基準電圧発生回路は、それぞれ概ね等しい温度環境、機械的環境にさらされるため同様な確率で故障が発生することがある。従って、これら複数の基準電圧発生回路を用いた計測値の比較による正常/異常判定は、長期的にみて信頼性に乏しくなる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、長期的に信頼性が確保できる電圧監視装置及び電圧監視方法を提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、基準電圧を生成する基準電圧生成部と、前記基準電圧生成部が生成した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測部と、前記基準電圧生成部が設置された環境を検出する環境検出部と、基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値と基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部と、前記環境検出部が検出した環境が基準電圧に与える負荷を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を前記記憶部から読み出す補正部と、を備え、前記基準電圧生成部は、前記補正部が読み出した補正値に基づいて自部が生成する基準電圧を補正することを特徴とする電圧監視装置である。
(2)本発明のその他の態様は、基準電圧を生成する基準電圧生成部と、前記基準電圧生成部が設置された環境を検出する環境検出部と、基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部と、前記環境検出部が検出した環境が基準電圧に与える負荷を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を前記記憶部から読み出す補正部と、前記補正部が供給した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測部と、を備えることを特徴とする電圧監視装置である。
(3)本発明のその他の態様は、上述の電圧監視装置であって、前記環境検出部は、前記基準電圧生成部が設置された環境として温度を検出し、前記補正部は、前記環境検出部が検出した温度と予め定めた温度の差分に基づいて前記負荷を算出することを特徴とする。
(4)本発明のその他の態様は、上述の電圧監視装置であって、前記補正部は、前記環境検出部が検出した温度と予め定めた温度の差分を、前記差分が大きいほど大きくなる重み付けを行って前記負荷を算出することを特徴とする。
(5)本発明のその他の態様は、上述の電圧監視装置であって、電圧監視対象として前記電圧監視対象に接続される接続端子と、AD変換部と、制御部とを備え、前記基準電圧生成部は、第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と同等の第2の基準電圧を生成する第2の基準電圧回路と、を備え、前記AD変換部は、前記計測部としてAD変換器と、接続切替部と、前記接続切替部を制御する接続切替制御部とを備え、前記制御部は、比較部を備え、前記電圧監視対象の電圧監視を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記接続端子と前記AD変換器とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記電圧監視対象の電圧値を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第1のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第1のAD変換値と、予め設定された第1の基準値と、の比較を行い、前記AD変換器の特性診断を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の第1の分圧電圧を出力する第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第2のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第2のAD変換値と、前記AD変換器が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第2の基準値と、の比較を行い、前記第1の基準電圧回路の特性診断を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の前記第1の分圧電圧を出力する前記第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第2の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第3のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第3のAD変換値と、前記AD変換器と前記第1の基準電圧回路が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧回路が正常である場合の前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第3の基準値との比較を行うことを特徴とする。
(6)本発明のその他の態様は、上述の電圧監視装置であって、電圧監視対象として前記電圧監視対象に接続される接続端子と、AD変換部と、制御部とを備え、前記基準電圧生成部は、第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と同等の第2の基準電圧を生成する第2の基準電圧回路と、を備え、前記AD変換部は、前記計測部としてAD変換器と、接続切替部と、前記接続切替部を制御する接続切替制御部とを備え、前記制御部は、比較部を備え、前記電圧監視対象の電圧監視を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記接続端子と前記AD変換器とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記電圧監視対象の電圧値を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第1のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第1のAD変換値と、予め設定された第1の基準値と、の比較を行い、前記AD変換器の特性診断を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の第1の分圧電圧を出力する第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第2のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第2のAD変換値と、前記AD変換器が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第2の基準値と、の比較を行い、前記第1の基準電圧回路の特性診断を行う場合には、前記制御部の制御により、前記AD変換部は、前記第2の基準電圧回路の前記第2の基準電圧の前記第2の分圧電圧であって、前記第2の基準電圧に対する分圧比が、前記第1の基準電圧に対する前記第1の分圧電圧の分圧比と同じ前記第2の分圧電圧を出力する第2の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第2の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第3のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第3のAD変換値と、前記AD変換器と前記第1の基準電圧回路が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧回路が正常である場合の前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第3の基準値と、の比較を行うことを特徴とする。
(7)本発明のその他の態様は、電圧監視装置における電圧監視方法であって、基準電圧生成部が生成した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測過程と、前記基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出過程と、基準電圧生成部が設置された環境における物理量の累積値と基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部から、前記環境検出過程で検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出し、前記読み出した補正値に基づいて前記基準電圧生成部が生成する基準電圧を補正する補正過程と、を有することを特徴とする電圧監視方法である。
(8)本発明のその他の態様は、電圧監視装置における電圧監視方法であって、基準電圧を生成する基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出過程と、基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部から、前記環境検出過程で検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出す補正過程と、前記補正過程で読み出した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測過程と、を有することを特徴とする電圧監視方法である。
本発明によれば、長期的に信頼性が確保できる電圧監視装置及び電圧監視方法が提供される。
本発明の第1の実施形態に係る電池ユニットの構成を示す概略ブロック図である。 累積ストレスの例を示す概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る電池システムの全体構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る制御部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る電圧監視処理を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る電池ユニット11の構成を示す概略ブロック図である。
電池ユニット11は、電池セル111と電池監視回路(電圧監視装置)112とを含んで構成される。
電池セル111は、1個の正極端子と負極端子の対を備え、その対が電解質を挟む電池の構成単位である。電池セルは、セル電池、又は単にセルと呼ばれることがある。本実施形態では、電池セル111は、充電と放電を繰り返し行うことができる二次電池、例えばリチウムイオン電池である。以下の説明では、電圧の監視対象として電池セル111が発生する電圧(起電力)を例にとる。
電池監視回路112は、AD(Analog to Digital、アナログ・ディジタル)変換装置112aと制御部116とを備えている。AD変換装置112aは、基準電圧発生部(基準電圧生成部)114とAD変換部112bとを備えている。基準電圧発生部114は第1の基準電圧発生回路114−1と第2の基準電圧発生回路114−2とを含んで構成される。
電池監視回路112は、電池セル111の充電の制御および監視を行う。電池監視回路112は、例えば、電池監視IC(Integrated Circuit、集積回路)として構成される。電池監視回路112は、基準電圧発生部114が備える第1の基準電圧発生回路114−1ならびに第2の基準電圧発生回路114−2、AD変換部112bのAD変換器(計測部)113ならびに接続切替制御部118、及び比較部1161(後述)、を制御する。接続切替部115は接続切替制御部118によって制御される。制御部116は、例えば、マイクロコンピュータとして構成されてもよいし、CPU(Central Processing Unit、中央制御装置)で構成されてもよい。
第1の基準電圧発生回路114−1は、第1の基準電圧V1を出力する第1の基準電圧出力端子と、第1の基準電圧の1/n(nは、1よりも大きい整数、例えば2)の第1の分圧電圧V1/nを出力する第1の分圧電圧出力部とを備えている。第1の分圧電圧V1/nは、0Vよりも高く、第1の基準電圧よりも低い電圧である。
第2の基準電圧発生回路114−2は、第2の基準電圧V2を出力する第2の基準電圧出力端子と、第2の基準電圧の1/nの第2の分圧電圧V2/nを出力する第2の分圧電圧出力部とを備えている。第1の基準電圧V1と第2の基準電圧V2の初期値は、例えば、同じ値(V1=V2)である。第2の分圧電圧の第2の基準電圧に対する分圧比は、第1の分圧電圧の第1の基準電圧に対する分圧比と等しい値、1/nである。
第1の基準電圧発生回路114−1と、第2の基準電圧発生回路114−2を総称する場合には、以下の説明では、単に基準電圧発生回路と呼ぶことがある。
基準電圧発生回路は、例えば、ツェナーダイオードを含んで構成される。ツェナーダイオードは、その両端に印加された電圧が、ある一定の電圧である基準電圧に等しくなるように電流が流れる特性(ツェナー効果)を有する回路素子である。第1の基準電圧発生回路による基準電圧は、一般に時間経過に伴って徐々に低下する。また、基準電圧の低下は、温度変化や振動等の環境変化によって助長されることがある。そのため、後述するように、本実施形態では基準電圧発生回路について診断動作を行い、基準電圧に異常が発生した場合には、基準電圧を補正する。
AD変換部112bは、AD変換器113、接続切替部115及び接続切替制御部118を含んで構成される。
AD変換器113は、基準電圧入力部、AD変換電圧入力部及びAD変換値出力部を備えている。AD変換値出力部は比較部1161(後述)に接続され、AD変換器113によってAD変換されたAD変換値を示すセル電圧信号を、比較部1161(後述)に出力する。AD変換器113は、第1の基準電圧発生回路114−1又は第2の基準電圧発生回路から入力された基準電圧信号に基づく基準電圧で電池セル111の電圧値をディジタル値、つまりAD変換値に量子化する。AD変換器113は、量子化された電圧値を示すセル電圧信号を出力する。これにより、電池セル111の電圧が計測される。
接続切替部115は、AD変換器113の基準電圧入力部に接続されている端子115aと、AD変換器113のAD変換電圧入力部に接続されている端子115bと、第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子に接続されている端子115cと、第1の基準電圧発生回路114−1の第1の分圧電圧出力部に接続されている端子115dと、電池セル111の電圧出力端子111aに接続されている端子115eと、第2の基準電圧発生回路114−2の第2の基準電圧出力端子に接続されている端子115fと、第2の基準電圧発生回路114−2の第2の分圧電圧出力部に接続されている端子115gを備えている。接続切替制御部118の制御に基づき、接続切替部115は、端子115aと端子115cもしくは115eとの間の接続の切り替えを行い、端子115bと端子115d、115eもしくは115gとの間の接続の切り替えを行う。
接続切替制御部118は、制御部116の制御に基づいて、接続切替部115が備える端子115aと端子115cもしくは115eとの間の接続の切り替えを制御し、端子115bと端子115d、115eもしくは115gとの間の接続の切り替えを制御する。
制御部116は、電池監視回路112の各部の動作を制御する。制御部116は、例えば、AD変換器113から入力されたAD変換値に基づいて電池セル111の充電監視処理を行う。ここで、制御部116は、AD変換器113の動作が正常であるか否かの判定や、第1の基準電圧発生回路の動作が正常であるか否かの判定を行う。
制御部116は、その判定結果に基づきアプリケーションソフトウェア(以下、単にアプリケーションと呼ぶ)の動作を停止するか否か判断するようにしてもよい。充電監視処理の詳細については、後述する。
制御部116は、比較部1161、温度計測部(環境検出部)1162、温度履歴記憶部1163、関数記憶部1164、電圧補正DB(Database、データベース;記憶部)1165、及び補正部1167を含んで構成される。
比較部1161は、AD変換器113から入力された複数のAD変換値を比較して、それらのAD変換値が一致しているか否かを判定する。この判定結果は、例えば、制御部116においてAD変換器113の動作が正常であるか否かの判定や、第1の基準電圧発生回路114−1の動作が正常であるか否かの判定の手がかりとなる。比較部1161が行う処理については、後述するAD変換器113の診断動作(異常検出)、基準電圧発生回路の診断動作(異常検出)において説明する。
温度計測部1162は、自部が設置された環境における物理量として、自部の温度を計測し、計測した温度を示す温度信号を生成する。温度計測部1162は、生成した温度信号を温度履歴記憶部1163に出力する。温度計測部1162は、例えば、熱電対、サーミスタ等の温度センサである。本実施形態では、制御部116は、AD変換装置112aに近接して設置されているため、計測された温度は、第1の基準電圧発生回路114−1や第2の基準電圧発生回路114−2の温度とほぼ等しくなる。
温度履歴記憶部1163は、温度計測部1162から入力された温度信号を、現時刻を示す時刻情報と対応付けて記憶する。温度履歴記憶部1163は、第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2のそれぞれが、稼動しているか稼動せずにパワーダウンしているか、を示す稼動情報を、温度信号及び時刻情報と対応付けて記憶してもよい。
関数記憶部1164には、各時刻における温度から累積ストレス(累積値)を算出するための関数(数式)とその関数で用いられる変数群を予め記憶しておく。累積ストレスとは、基準電圧発生回路に対する温度やその変化による時間の経過に伴って累積される負荷(ストレス)の度合いを定量化した指標値である。負荷とは、基準電圧発生回路の劣化の現象として表れる基準電圧への影響、つまり刺激の強さである。累積ストレスSは、例えば、式(1)で表される。
=Σ{K(t)×(temp(t)−temp0)}×Δt) …(1)
式(1)において、K(…)は、温度…が属する温度区間に係る重み係数を示す。tは、温度を計測した計測時刻を示す。lは、計測時刻を区別するインデックスである。temp(…)は、時刻…での温度を示す。temp0は、基準電圧発生回路の最適動作温度を示す。temp0は、例えば、25°Cである。Δtは、計測時刻tを代表時刻(例えば、中心時刻)とする時間の長さである。Δtは、予め定めた一定の単位時間、例えば、1分であってもよい。従って、式(1)は、一定時間毎に計測された温度と最適動作温度の差分値を、その温度に応じた重み係数で重み付けした値を瞬時値として算出し、算出した瞬時値を時刻の経過に応じて累積して累積ストレスSを算出することを示す。この瞬時値は、各計測時刻tにおいて計測された温度が基準電圧に与える負荷を示す。式(1)における累積は、基準電圧発生回路が稼動している時刻について行い、稼動していない時刻については行わなくてもよい。これにより、累積ストレスSを算出する際に、基準電圧発生回路が発生する基準電圧に影響を与える稼動時間における瞬時値が累積され、基準電圧発生回路が発生する基準電圧に影響を与えない非稼動時間における瞬時値が累積されない。
なお、この例では、関数記憶部1164に、式(1)と重み係数K(…)、最適動作温度temp0を変数群として記憶させておく。
電圧補正DB1165は、累積ストレスと、初期の基準電圧との差分値とを対応付けた電圧補正情報を予め記憶させておく。初期の基準電圧との差分値とは、基準電圧発生回路が現に発生する基準電圧の、その初期値からの差分、即ち変化した値である。つまり、初期の基準電圧との差分値は、累積ストレスが基準電圧発生回路に加わることによって生じた基準電圧を初期の基準電圧を得るために補正する値である。一般に累積ストレスが大きくなるほど、初期の基準電圧からの差分値が大きくなる傾向がある。
補正部1167は、関数記憶部1164から累積ストレスを算出するための関数とその変数群を読み出し、温度履歴記憶部1163から時刻情報、温度情報及び稼動情報を読み出す。補正部1167は、読み出した時刻情報について稼動情報が稼動していることを示す場合、対応する温度情報が示す温度に基づいて、読み出した関数とその変数群(例えば、式(1))を用いて瞬時値を算出し、算出した瞬時値を逐次に累積して累積ストレスを算出する。補正部1167は、電圧補正DB1165から電圧補正情報を読み出し、読み出した電圧補正情報が示す差分値から、算出した累積ストレスに対応する差分値を補正値として選択する。
但し、過去に基準電圧の補正処理を行ったことがある場合には、補正部1167は、選択した補正値から前回補正を行った時に選択した補正値を差し引いて差分補正値を算出する。補正部1167は、選択した補正値又は差分補正値(以下、補正値と差分補正値を補正値等と総称する)を示す電圧補正情報を基準電圧発生部114に出力する。差分補正値を得るために、補正部1167では、選択した補正値とその時刻を対応付けて記憶しておく。このように、差分補正値を用いるのは、基準電圧発生回路において補正による影響が累積するためである。また、補正部1167は、補正値等の選択、出力に係る処理を基準電圧発生回路毎に行う。
第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2は、現在発生している第1の基準電圧の値、第2の基準電圧の値に補正部1167からそれぞれ入力された補正値を加算して補正した第1基準電圧の値、第2の基準電圧の値を得る。第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2は、それぞれ補正した第1の基準電圧、及び第2の基準電圧を、接続切替部115を介してAD変換器113に出力する。AD変換器113は、補正した第1の基準電圧に基づいて電池セル111からの出力電圧をAD変換する。後述するAD変換器113の診断動作では、補正した第1の基準電圧に基づいて補正した第1の分圧電圧をAD変換する。また、後述する基準電圧発生回路の診断動作では、補正した第1の基準電圧に基づいて補正した第2の分圧電圧、又は補正した第2の基準電圧に基づいて補正した第1の分圧電圧をそれぞれAD変換する。
これにより、基準電圧発生回路、特に第1の基準電圧発生回路114−1が使用された環境における物理量、例えば温度による影響を累積した累積ストレス(累積値)に応じて基準電圧が補正される。そのため、基準電圧発生回路が劣化しても、電池セル111の電圧を正確に計測できるため長期的に信頼性を確保できる。また、補正した基準電圧について、後述するAD変換器113の診断動作や第1の基準電圧発生回路114−1の診断動作を行うことで、その信頼性もしくは異常を検知することができる。異常については、必要以上に頻繁に検知されることが回避される。
(累積ストレスの例)
次に、温度による累積ストレスの例について説明する。
図2は、累積ストレスの例を示す概念図である。
図2(a)は、累積ストレスと初期の基準電圧との差分値との関係の一例を示す。
図2(a)において、横軸は累積ストレスを示し、縦軸は初期の基準電圧との差分値を示す。
図2(a)に示す例では、累積ストレスが大きくなるに従って、初期の基準電圧との差分値が大きくなること、即ち、初期の基準電圧との差分値は累積ストレスに比例する関係が示されている。但し、基準電圧は、時間の経過に伴って低下する傾向があるところ、基準電圧発生回路が受けた累積ストレスが多いほど基準電圧が低下することを示す。つまり、図2(a)に示す初期の基準電圧との差分値は、絶対値である。基準電圧を補正する場合には、低下した基準電圧に絶対値である差分値を加算して上昇させる。
図2(b)は、計測された温度の時間変化の一例を示す。
図2(b)において、横軸は時刻を示し、縦軸は温度を示す。温度の原点は、最適動作温度temp0である。図2(b)では、紙面の都合で、最適動作温度temp0よりも低い温度が示されていないが、本実施形態においてその低い温度を考慮しないことを意味するものではない。横軸の真下のΔt、Δt、Δt、…は、それぞれ時刻t、t、t…、を中心とする時間間隔(例えば、1分)を示す。太線は、温度変化の例を示す。この太線に向かう、それぞれの矢印の起点は、時刻t、t、t、…それぞれにおいて計測される温度temp(t)、temp(t)、temp(t)、…を示す。右側のK、K、K、K、…は、それぞれ予め定めた温度の幅(例えば、5°C)を有する異なる温度区間に対応する重み係数を示す。K等の値は、実測された製品寿命と温度変化との関係に基づいて予め定めておく。また、K等の値は、対応する温度区間の中心値が最適動作温度temp0との差の絶対値が大きいほど大きい値をとる。従って、最適動作温度temp0からの温度の差が著しいほど、累積ストレスが増加する。図2(b)に示す例では、K等の値は、それぞれ対応する温度区間内では一定値に離散化されている。図2(b)に示すように、時刻、温度区間が離散化されているため、ディジタル演算により式(1)を用いて比較的少ない演算量で累積ストレスを算出することができる。
なお、本実施形態では、K等の値は、それぞれ対応する温度区間毎に離散化された値(離散値)でなく、連続値であってもよい。K等の値は、離散値であるか連続値であるかにかかわらず、計測された温度と最適動作温度temp0との差の絶対値が大きくなるに従って、大きくなる値であればよい。
(充電監視制御)
次に、図1を参照して、電池セル111の充電監視制御(電圧監視処理)について説明する。まず、制御部116は、接続切替制御部118を制御し、この制御によって接続切替制御部118は、端子115aと端子115cとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113の基準電圧入力部に第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子が接続される。接続切替制御部118は、端子115bと端子115eとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113のAD変換電圧入力部に電池セル111の電圧出力端子が接続される。
AD変換器113の基準電圧入力部には第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子から第1の基準電圧V1が供給され、AD変換器113のAD変換電圧入力部には電池セル111の出力電圧Vbが入力される。AD変換器113は、第1の基準電圧V1を基準とした電池セル111の出力電圧VbのAD変換値を比較部1161に出力する。例えば、第1の基準電圧V1が5Vであり、電池セル111の出力電圧Vbが2.5Vの場合には、AD変換器113は、5Vを基準として2.5Vを正規化した値をAD変換する。4ビットのAD変換値に変換する場合を例にとると、5Vを示す(1111)について2.5Vを示す(0111)を出力する。
出力されたAD変換値は、制御部116に設けられた比較部1161に入力され、予め設定された所定の基準電圧と比較される。この動作によって、電池セル111の充電監視が行われる。なお、電池セル111の充電監視には、第1の基準電圧発生回路114−1のみが使用され、第2の基準電圧発生回路114−2は、パワーダウンさせておき、動作させない。第2の基準電圧発生回路114−2は、次に説明するAD変換装置112aの診断時にのみ起動させてもよい。
(AD変換器の診断動作)
次に、AD変換装置112aの診断時の動作のうち、AD変換器113の診断動作について説明する。制御部116は接続切替制御部118を制御し、この制御によって接続切替制御部118は、端子115aと端子115cとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113の基準電圧入力部に第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子が接続される。接続切替制御部118は、端子115bと端子115dとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113のAD変換電圧入力部に第1の基準電圧発生回路114−1の第1の分圧電圧出力部が接続される。
AD変換器113の基準電圧入力部には第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子から第1の基準電圧V1が供給され、AD変換器113のAD変換電圧入力部には第1の基準電圧発生回路114−1の第1の分圧電圧出力部から第1の分圧電圧V1/nが入力される。AD変換器113は、第1の基準電圧V1を基準として第1の分圧電圧V1/nを正規化し、正規化した値をAD変換して、AD変換値を比較部1161に出力する。
出力された第1の分圧電圧V1/nのAD変換値は、制御部116に設けられた比較部1161に入力される。比較部1161には、AD変換器113が正常な場合に出力される所望の第1の分圧電圧V1/nのAD変換値を予め設定させておき、設定されたAD変換値と、入力された第1の分圧電圧V1/nのAD変換値とを比較する。その両者が一致していると判定された場合、比較部1161は、AD変換器113が正常に動作していると判定する。その後、第1の基準電圧発生回路114−1が正常であるかの診断を行う。
設定されたAD変換値と、入力された第1の分圧電圧V1/nのAD変換値が不一致と判断された場合、比較部1161は、AD変換器113に異常があると判定し、制御部116は、動作中のアプリケーションの動作を停止する。電池セル111への充電がなされている場合には、比較部1161は、電池セル111への充電を停止する。
例えば、第1の基準電圧V1が5Vであり、第1の分圧電圧V1/nが2.5Vの場合には、5Vを基準として2.5Vを正規化した値がAD変換される。4ビットのAD変換値に変換する場合を例にとると、5Vを示す(1111)に対して2.5Vを示す(0111)に変換される。この場合に、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化して、第1の基準電圧V1が5Vから4V(基準電圧V1’)となったとすると、第1の分圧電圧V1’/nは2Vと変換される。AD変換器113は、第1の基準電圧V1’(=4V)を基準として、第1の分圧電圧V1’/n(=2V)をAD変換することになるので、出力されるAD変換値は、その最大値(1111)に対して(0111)である。このように、たとえ第1の基準電圧発生回路114−1が劣化していても、AD変換器113が正常であれば、第1の分圧電圧V1’/nのAD変換値は、第1の基準電圧発生回路114−1が正常な場合に出力される第1の分圧電圧V1/nのAD変換値と一致する。本実施形態では、このことを利用してAD変換器113が正常であることを判定することができる。
(基準電圧発生回路の診断動作)
AD変換器113が正常であると判定された場合には、次に、第1の基準電圧発生回路114−1の診断に係る処理を行う。AD変換装置112aの診断時の動作のうち、第1の基準電圧発生回路114−1の診断動作について説明する。
制御部116は接続切替制御部118を制御し、この制御によって接続切替制御部118は、端子115aと端子115cとを接続し、端子115bと端子115gとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113の基準電圧入力部に第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子が接続され、AD変換電圧入力部に第2の基準電圧発生回路114−2の第2の分圧電圧出力端子が接続される。
AD変換器113の基準電圧入力部には第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子から第1の基準電圧V1が供給され、AD変換器113のAD変換電圧入力部には第2の基準電圧発生回路114−2の第2の分圧電圧出力部から第2の分圧電圧V2/nが入力される。AD変換器113は、第1の基準電圧V1を基準として第2の分圧電圧V2/nを正規化し、正規化した値をAD変換して、AD変換値を比較部1161に出力する。
出力された第2の分圧電圧V2/nのAD変換値は、制御部116に設けられた比較部1161に入力される。比較部1161には、AD変換器113が正常な場合に出力される所望の第1の分圧電圧V1/nのAD変換値を予め設定させておき、設定されたAD変換値と、入力された第2の分圧電圧V2/nのAD変換値とを比較する。
その両者が一致していると判定された場合、比較部1161は、第1の基準電圧発生回路114−1は劣化していないと判定する。第1の基準電圧発生回路114−1が正常であれば、第2の分圧電圧V2/nと第1の分圧電圧V1/nは等しいためである。第1の基準電圧発生回路114−1は劣化していないと判定されたとき、制御部116ではアプリケーションの動作を継続する。予め設定されたAD変換値と、入力された第2の分圧電圧V2/nのAD変換値が不一致である場合、比較部1161は、第1の基準電圧発生回路114−1は劣化していると判定する。このとき、制御部116は、動作しているアプリケーションの動作を停止し、電池セル111への充電を停止する。
例えば、第1の基準電圧発生回路114−1が正常な場合の第1の基準電圧V1が5Vであり、第1の分圧電圧V1/nが2.5Vの場合には、第2の基準電圧V2が5Vであり、第2の分圧電圧V2/nが2.5Vである。このとき、AD変換器113では、第1の基準電圧V1の5Vを基準として第2の分圧電圧V2/nの2.5Vを正規化した値が、AD変換される。AD変換器113が4ビットのAD変換値に変換する場合を例にとると、5Vを示す(1111)に対して2.5V(0111)が出力される。この場合に、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化して、第1の基準電圧V1が5Vから4V(第1の基準電圧V1’)となると、AD変換器113は、第1の基準電圧V1’(=4V)を基準として、第2の分圧電圧V2/n(=2.5V)を正規化して、正規化した値をAD変換する。このとき、AD変換値は4Vを示す(1111)に対して2.5Vを示す(1001)が出力されることになり、予め設定された第1の分圧電圧V1/nのAD変換値と、入力された第2の分圧電圧V2/nのAD変換値が一致しなくなる。よって、第1の基準電圧発生回路114−1は劣化していると判定される。
なお、電池セル111の充電監視において、第1の基準電圧発生回路114−1を用い、第2の基準電圧発生回路114−2は、パワーダウンさせておき動作させないようにしてもよい。但し、第2の基準電圧発生回路114−2は、AD変換装置112aの第1の基準電圧発生回路114−1の診断を行うときに起動させる。そのため、第2の基準電圧発生回路114−2の劣化は、第1の基準電圧発生回路114−1と比較して非常に小さくなる。よって、第1の基準電圧V1を基準とした第2の分圧電圧V2/nのAD変換値が規定値かどうかを判定することで、第1の基準電圧発生回路114−1の劣化を判断することができる。
このように、第2の基準電圧発生回路114−2を追加搭載することで、AD変換器113の劣化の有無や、第1の基準電圧発生回路114−1の劣化の有無を判定することができる。このAD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1の劣化判定ステップを定期的に、電池セル111の充電監視ステップに組み込めば、電池セル111の充電状態の異常を検出する前であっても、電圧計測手段(AD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1)の異常を検出することができる。また、AD変換器113または第1の基準電圧発生回路114−1が劣化していると判定されたとき、電池セル111への充電状態の異常を検出する前であっても、電池セル111の充電を停止する。充電状態が異常となった場合に生じるアプリケーションの誤動作等を未然に防止することができ、発火等の事故を未然に防ぐことができる。なお、制御部116は、AD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1の劣化判定ステップを予め定めた時間間隔で定期的に実行させ、自己診断を定期的に行うという指示を行なう。また、本実施形態によれば、AD変換器113から出力されるAD変換値が所定の値と一致するか否かを判定するので、電圧計測手段(AD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1)の特性が緩やかに劣化している場合でもその劣化を検知することができる。
(基準電圧発生回路の診断動作の変形例)
次に、本実施形態に係る基準電圧発生回路の診断動作の変形例について説明する。
本実施形態に係る充電監視制御、電池セル111の電圧監視、及びAD変換器113の動作が正常であるか否かを判定に係る処理については上述した実施形態と同様であってもよい。但し、本実施形態では、AD変換器113が正常であると判定された場合に、次に説明する第1の基準電圧発生回路114−1の診断に係る処理を行う。
制御部116は接続切替制御部118を制御し、この制御によって接続切替制御部118は、端子115aと端子115fとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113の基準電圧入力部に第2の基準電圧発生回路114−2の第2の基準電圧出力端子から第2の基準電圧V2が供給される。また、接続切替制御部118は、端子115bと端子115dとを接続するように接続切替部115を制御する。これにより、AD変換器113の基準電圧入力部に第1の基準電圧発生回路114−1の第1の分圧電圧出力端子から第1の分圧電圧V1/nが供給される。AD変換器113は、第2の基準電圧発生回路114−2から供給された第2の基準電圧V2を基準として第1の分圧電圧V1/nを正規化し、正規化した値をAD変換する。AD変換器113は、AD変換値を比較部1161に出力して、第1の基準電圧発生回路114−1の診断に係る処理を行う。
比較部1161には、所望の第1の分圧電圧V1/nのAD変換値を予め設定させておき、設定された第1の分圧電圧V1/nのAD変換値とAD変換器113から入力された第2の基準電圧V2を基準として第1の分圧電圧V1/nのAD変換値を比較する。所望の第1の分圧電圧V1/nのAD変換値とは、例えば、AD変換器113と第1の基準電圧発生回路114−1が正常な場合に得られる第1の分圧電圧V1/nである。
第1の基準電圧発生回路114−1が正常であれば、第1の基準電圧V1と第2の基準電圧V2は等しいので、比較部1161は、両者が一致するか否かにより第1の基準電圧発生回路114−1が正常であるか否かを判定する。比較部1161は、両者が一致する場合、第1の基準電圧発生回路114−1が正常であり、第1の基準電圧発生回路114−1は劣化していないと判定し、制御部116は、動作中のアプリケーションの動作を継続する。比較部1161は、両者が不一致である場合、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化していると判定し、制御部116は、動作中のアプリケーションの動作を停止し、電池セル111への充電に係る処理を停止する。
例えば、第1の基準電圧発生回路114−1が正常な場合の第1の基準電圧V1が5Vであり、第1の分圧電圧V1/nが2.5Vの場合には、第2の基準電圧V2が5Vであり、第2の分圧電圧V2/nが2.5Vである。このとき、AD変換器113は、第2の基準電圧V2の5Vを基準として第1の分圧電圧V1/nの2.5Vを正規化して、正規化した値をAD変換する。
4ビットのAD変換値に変換する場合を例にとると、5Vを示す(1111)に対して2.5Vを示す(0111)が出力される。この場合、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化して、第1の基準電圧V1が5Vから4.4V(第1の基準電圧V1’)に低下すると、第1の分圧電圧V1’/nは2.2Vとなる。AD変換器113は、第2の基準電圧V2(=5V)を基準として、第1の分圧電圧V1’/n(=2.2V)を正規化した値をAD変換するので、AD変換値は5Vを示す(1111)に対して2.2V(0110)が出力される。よって、第2の基準電圧V2を基準とした第1の分圧電圧V1/nのAD変換値(0110)と予め設定した第1の分圧電圧V1/nのAD変換値(0111)とが一致しなくなり、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化していると判定される。
本変形例でも、電池セル111の充電監視において、第1の基準電圧発生回路114−1を用い、第2の基準電圧発生回路114−2は、パワーダウンさせておき、動作させなくてもよい。但し、第2の基準電圧発生回路114−2は、AD変換装置112aの第1の基準電圧発生回路114−1の診断を行うときに起動させる。その場合、第2の基準電圧V2を基準とした第1の分圧電圧V1/nのAD変換値が規定値かどうかを判定することで、第1の基準電圧発生回路114−1の劣化を判断することができる。
このように本変形例に係る電池監視回路112は、第2の基準電圧発生回路114−2をさらに備えることで、AD変換器113の劣化の有無や、第1の基準電圧発生回路114−1の劣化の有無を判定できる。電池監視回路112は、このAD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1の劣化判定ステップを予め定めた時間間隔で定期的に、電池セル111の充電監視ステップに組み込んで行ってもよい。これにより、電池監視回路112は、電池セル111の充電状態の異常を検出する前であっても、電圧計測手段(AD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1)の異常を検出することができる。また、AD変換器113または第1基準電圧発生回路114−1が劣化していると判定されれば、電池監視回路112は、電池セル111への充電状態の異常を検出する前であっても、電池セル111の充電を停止する。これにより、充電状態が異常となった場合に生じるアプリケーションの誤動作等や発火等の事故を未然に防ぐことができる。また、電池監視回路112は、AD変換器113から出力されるAD変換値が所定の値と一致するか否かを判定するので、電圧計測手段(AD変換器113および第1の基準電圧発生回路114−1)の特性が緩やかに劣化している場合もその劣化を検知することができる。
上述したように、本実施形態に係る電池監視回路112は、AD変換器113の診断及び第1の基準電圧発生回路114−1の診断に、第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧V1を基準として、第1の基準電圧V1を分圧した第1の分圧電圧V1/nを用いてAD変換している。そのため、出力されるAD変換値は、第1の基準電圧V1を一定割合で分圧された値となる。仮に第1の基準電圧V1の基準電圧が第1の基準電圧発生回路114−1の特性の劣化により本来の値でなくなっていたとしても、AD変換器113が正常であれば、出力されるAD変換値は予め定めた基準値と一致する。よって、正確なAD変換器113の特性の診断が可能となる。
本実施形態とは異なり、第1の基準電圧V1を分圧した第1の分圧電圧V1/nを用いずに、第1の基準電圧V1をAD変換した値と、第1の基準電圧発生回路114−1が正常な場合に第1の基準電圧V1をAD変換した値と、を比較してAD変換器が正常であるか否かを判定する。その場合、AD変換器113が正常であっても、第1の基準電圧発生回路114−1が劣化していれば、これらの値は一致しなくなってしまう。本実施形態では、上述した構成により、AD変換器113の診断を正確に行えなくなってしまうという問題を解決する。
また、上述の第1の基準電圧発生回路114−1の診断や、電池セル111の充電監視の際に、電池監視回路112は、元々電池セル111の電圧を入力していたAD変換器113のAD変換電圧入力部の接続を、接続切替部115により第2の基準電圧発生回路114−2の第2の分圧電圧出力部に切り替えて第2の分圧電圧を入力する。また、電池セル111の充電監視の際に、電池監視回路112は、元々電池セル111の電圧を入力していたAD変換器113のAD変換電圧入力部の接続を、接続切替部115により第1の基準電圧発生回路114−1の第1の分圧電圧出力部に切り替えて第1の分圧電圧を入力し、AD変換器113の基準電圧入力部の接続を、第1の基準電圧発生回路114−1の第1の基準電圧出力端子から第2の基準電圧発生回路114−2の第2の基準電圧出力端子に切り替えて第2の基準電圧V2を入力する。従って、第1の基準電圧発生回路114−1を診断する際に、第1の基準電圧V1と第2の基準電圧V2とを比較するために比較器を追加する必要もなく、チップ面積の増大を抑制することが可能となる。
(基準電圧補正処理の変形例)
上述では、第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2において、補正部1167から入力された補正値に基づいて第1の基準電圧、第2の基準電圧をそれぞれ補正していたが、本実施形態ではこれには限られない。
本実施形態では、AD変換器113において第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2からそれぞれ接続切替部115を介して入力された基準電圧等について補正部1167から入力された補正値に基づいて補正するようにしてもよい。基準電圧値等とは、具体的には、第1の基準電圧、第2の基準電圧、第1の分圧電圧、第2の分圧電圧である。
補正部1167は、第1の基準電圧、第2の基準電圧それぞれについて選択した補正値をAD変換器113に出力する。本変形例では、過去に補正処理を行った場合でも、差分補正値を算出せず、これを用いて基準電圧を補正しない。AD変換器113で用いられる基準電圧には、補正による影響が累積しないためである。
AD変換器113は、第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2から供給された、第1の基準電圧、第2の基準電圧にそれぞれの補正値を加算して、補正した第1の基準電圧、第2の基準電圧を得る。
また、AD変換器113は、第1の基準電圧発生回路114−1、第2の基準電圧発生回路114−2から供給された、第1の分圧電圧、第2の分圧電圧にそれぞれの補正値に分圧比1/nを乗じた値を加算して、補正した第1の分圧電圧、第2の分圧電圧を得る。
AD変換器113は、補正した第1の基準電圧に基づいて電池セル111からの出力電圧をAD変換する。AD変換器113の診断動作では、補正した第1の基準電圧に基づいて補正した第1の分圧電圧をAD変換する。基準電圧発生回路の診断動作では、補正した第1の基準電圧に基づいて補正した第2の分圧電圧、又は補正した第2の基準電圧に基づいて補正した第1の分圧電圧をそれぞれAD変換する。
これにより、基準電圧発生回路、特に第1の基準電圧発生回路114−1が使用された環境に係る累積ストレスに応じて基準電圧が補正される。そのため、基準電圧発生回路が劣化しても、電池監視回路112は、電池セル111の電圧を正確に計測できるため長期的に信頼性を確保できる。また、補正した基準電圧について、AD変換器113の診断動作や第1の基準電圧発生回路114−1の診断動作を行うことで、その信頼性もしくは異常を検知することができる。必要以上に異常が頻繁に検知されることが回避される。
なお、上述では、電池セル111の充電状態を監視する電池監視IC等の電池監視回路112に適用した例を説明したが、本実施形態は、高い計測精度が必要でかつ、基準電圧発生回路の劣化を判断された後に動作を中断できるアプリケーションにも適用可能である。また、電池監視回路112は、電池セル111の充電状態の監視ではなく、端子115eに接続する対象を電池セル111に代えて電圧の監視対象とすれば、電池監視回路112は、電池セル111の電圧を監視する電圧監視装置として実現することもできる。
また、本実施形態では、単独の電池セル111の代わりに複数個の電池セルを組み合わせて構成された組電池列の充電状態を監視するようにしてもよい。
また、本実施形態では、補正部1167における第2の基準電圧発生回路114−2に係る補正値の算出、第2の基準電圧発生回路114−2、又はAD変換器113による第2の基準電圧の補正に係る処理を省略してもよい。
このように、本実施形態によれば、基準電圧を生成する基準電圧生成部が設置された環境を検出し、基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を記憶部に対応付けて記憶しておく。また、本実施形態では該記憶部から、環境検出過程で検出した環境が基準電圧に与える負荷を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出し、読み出した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する。これにより、設置されている環境によって基準電圧発生部が劣化しても、その環境の変化に応じて基準電圧が補正されるため、電圧監視装置又は電圧監視方法として長期的に信頼性が確保される。ひいては、電圧監視対象の電圧の他、電圧を計測する計測部(例えば、AD変換器等)や基準電圧生成部(例えば、基準電圧発生回路)の異常検出(診断動作)を的確に行うことができる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を援用する。
図3は、本実施形態に係る電池システム2の全体構成を示す概略ブロック図である。
電池システム2は、M個(Mは、1以上の整数、図3に示す例では1)の電池ユニット21、電池ユニット21毎にN(Nは、1以上の整数、例えば、4)個の電池ユニット対応スイッチ22−1〜22−N、第2の基準電圧発生回路24、電池制御回路26、及び表示部27を含んで構成される。
電池ユニット21は、電池監視回路(電池監視装置)212を含んで構成され、組電池列211を着脱可能に固定する。電池ユニット21は、例えば、電池パックである。
組電池列211は、N個の電池セルを含んで構成される。電池セルの数が複数である場合には、複数の電池セルが互いに直列に接続されて組電池列211が形成される。ここでは、組電池列211を構成するN個の電池セルを、電池セル211−1〜211−N、又は電池セル211−1等と示すことによって区別する。電池セル211−1等以外の、それぞれ複数個存在する構成についても同様に区別する。
電池監視回路212は、組電池列211の状態、例えば、電圧や温度を検出(監視)し、検出した状態を示す電池状態信号を電池制御回路26に出力する。電池監視回路212は、電池制御回路26から入力された電池制御信号に基づいて動作が制御される。電池監視回路212の構成については後述する。
電池ユニット対応スイッチ22−1等の一端は、第2の基準電圧発生回路24に接続され、電池ユニット対応スイッチ22−1等の他端は、基準電源スイッチ215−1等がそれぞれ備える各2個の入力端の1つに接続されている。
電池ユニット対応スイッチ22−1等は、その一端と他端との間が絶縁されている開状態又は接続されている閉状態のうちいずれかの状態をとる。電池ユニット対応スイッチ22−1等は、制御部216から入力された電池ユニット対応スイッチ制御信号に基づいて自部の状態を開状態又は閉状態に切り替える。
第2の基準電圧発生回路(基準電圧生成部)24は、第1の基準電圧発生回路114−1と同様な構成を有する基準電圧発生回路である。第2の基準電圧発生回路24は、電池ユニット対応スイッチ22−1等の一端に接続されている。第2の基準電圧発生回路24は、所定の基準電圧2を有する第2基準電圧信号を生成し、生成した第2基準電圧信号を電池監視回路212に出力する。
第2の基準電圧発生回路24は、後述するように第1の基準電圧発生回路114−1の異常を検出するために用いられる。第2の基準電圧発生回路24は、第1の基準電圧発生回路114−1をそれぞれ備える電池ユニット21とは異なる環境として温度変化及び振動の一方又は両方がより緩やかな環境が得られる場所に設置されるようにする。例えば、電池ユニット21は車体(ボディ)の底面に設置され、第2の基準電圧発生回路24は、車両における乗員ルーム内に設置されるようにする。第2の基準電圧は、時間経過に伴って、その初期値から次第に低下するが、設置される環境が緩やかであるため、低下の度合いが第1の基準電圧よりも緩やかである。
本実施形態では、第1の基準電圧1と第2の基準電圧に差異が生じることに着目して、各々の計測結果の差異に基づき計測精度に異常が生じているか否かを判定する。
第2の基準電圧発生回路24は、通信ネットワークに接続され、電池監視回路212又は電池制御回路26により動作が制御されるようにしてもよい。例えば、後述する基準電圧信号2を選択することを示す基準電源選択信号が電池監視回路212の制御部216から受信したときから、予め定めた時間(例えば、3秒)だけ稼動するように稼動時間が制限されるようにしてもよい。これにより、第2の基準電圧の低下を緩やかにすることができる。
電池制御回路26は、電池監視回路212、その他、電池システム2の各構成部の動作を制御する。ここで、電池制御回路26は、電池監視回路212から入力された電池状態信号が示す状態に応じて電池制御信号を生成する。電池制御回路26は、生成した電池制御信号を電池監視回路212に出力する。
電池制御回路26は、電池監視回路212から異常検出信号が入力された場合には、入力された異常検出信号を表示部27に出力する。異常検出信号は、組電池列211に異常が検出されたことを示す信号である。
電池制御回路26は、組電池列211の状態を示す電池状態信号を要求することを示す電池状態要求信号を生成し、生成した電池状態要求信号を電池監視回路212に出力する。
電池状態要求信号を出力する契機は、例えば、他の構成部(電池システム2には限らない)からその動作を停止したことを示す停止信号が電池制御回路26に入力されたときである。他の構成部は、例えば、内燃機関に供給された燃料を点火させる点火装置(イグニッションシステム)、車両の動力源であるモータ、等である。
その他、電池状態要求信号を出力する契機は、組電池列211の温度が所定の温度閾値(例えば、50°C)を超えたときでもよい。組電池列211の温度として、電池制御回路26は、該組電池列211に対応する電池監視回路212から入力された電池状態信号が示す温度の情報を用いることができる。
また、電池状態要求信号を出力する契機は、組電池列211が電力を供給している稼働時間において、所定の時間間隔(例えば、1日)が経過する毎であってもよい。電池制御回路26は、例えば、所定の周期でクロックパルスを発生する発振器を備えて時間を計測するタイマ部(図示せず)を備える。電池制御回路26は、新たに増加したクロックパルスの数が、所定のカウント値に達する毎に電池状態要求信号を出力し、そのクロックパルスの数を0にリセットするという処理を繰り返す。この所定のカウント値は、所定の時間間隔に発生するクロックパルスの数に相当する。
表示部27は、電池制御回路26から異常検出信号が入力されたとき、該異常検出信号に係る組電池列211に異常が検出されたことを示す異常検出情報を表示する。異常検出情報を表示する形態は、利用者が認識できる形態であれば、いかなる形態であってもよい。例えば、表示部27は、電球、発光ダイオード等の発光器を備え、異常検出信号が入力されたとき、所定の色(例えば、赤色)及び光量で該発光器を点灯するものであってもよい。これにより、組電池列211の電圧の計測精度について異常が発生したことが利用者に通知される。
次に電池監視回路212の構成について説明する。
電池監視回路212は、AD変換器(計測部)113、第1の基準電圧発生回路(基準電圧生成部)114−1、N個の基準電源スイッチ215−1〜215−N、制御部216、及びトランシーバ217を含んで構成される。制御部216の構成については後述する。
AD変換器113は、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのアナログの電圧値を、N個の基準電源スイッチ215−1〜215−Nからそれぞれ入力された基準電圧信号に基づいて正規化し、正規化した値をディジタル値に量子化する。AD変換器113は、量子化されたAD変換値を示すセル電圧信号を制御部216に出力する。
なお、電池セルの電圧値が基準電圧を超える場合には、AD変換器113は、量子化したディジタル値として、例えばその最大値を与える。所定のビット数が4ビットである場合には、最大値(1111)が与えられる。
基準電源スイッチ215−1〜215−Nは、それぞれ2個の入力端と1個の出力端を備える。各2個の入力端の一方には第1の基準電圧発生回路114−1から第1基準電圧を有する第1基準電圧信号が入力され、各2個の入力端の他方には電池ユニット対応スイッチ22−1〜22−Nのそれぞれの他端から入力された第2基準電圧信号が入力される。
基準電源スイッチ215−1〜215−Nは、制御部216から入力された基準電源選択信号に基づいて、出力端と接続する入力端を、各2個の入力端の一方にするか他方にするかを切り替える。これにより、基準電源スイッチ215−1〜215−Nの出力端からAD変換器113に出力する基準電圧信号として、第1基準電圧信号を出力するか、第2基準電圧信号を出力するかが選択される。つまり、基準電源スイッチ215−1〜215−Nは、基準電源切替用のスイッチである。
トランシーバ217は、制御部216から入力された信号を、通信ネットワークを介して電池制御回路26に送信する。電池制御回路26から該通信ネットワークを介して受信した受信信号を制御部216へ出力する送受信器である。通信ネットワークは、有線であっても無線であってもよい。
(制御部の構成)
次に、本実施形態に係る制御部216の構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る制御部216の構成を示す概略ブロック図である。
制御部216は、判定部2161、温度計測部1162、温度履歴記憶部1163、関数記憶部1164、電圧補正DB1165及び補正部1167を含んで構成される。即ち、制御部216の構成は、図1に示す制御部116において比較部1161の代わりに判定部2161を備えた構成に相当する。
判定部2161は、電池制御回路26からトランシーバ217を介して電池状態要求信号が入力されたとき、A/D変換器113から入力されたセル電圧信号に基づいて電圧の計測精度に異常が発生したか否かを判定する。異常が発生したか否かの判定に係る処理(異常判定処理)を含む電圧監視処理については、後述する。
判定部2161は、電圧の計測精度に異常が発生したと判定した場合には、異常が検出されたことを示す異常検出信号を生成し、生成した異常検出信号を、トランシーバ217を介して電池制御回路26に出力する。
判定部2161には、温度計測部1162から温度信号が入力され、入力された温度信号を、電池状態信号としてトランシーバ217を介して電池制御回路26に出力する。
(電圧監視処理)
次に、本実施形態に係る電圧監視処理について説明する。
図5は、本実施形態に係る電圧監視処理を示すフローチャートである。
(ステップS101)電池制御回路26は、組電池列211の電圧を示す電池状態要求信号を生成し、生成した電池状態要求信号を判定部2161に出力する(電圧情報要求)。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)第1の基準電圧発生回路114−1は、第1基準電圧信号を生成し、生成した第1基準電圧信号を基準電源スイッチ215−1〜215−Nのそれぞれの一端に出力する(基準電圧供給)。その後、ステップS103に進む。
(ステップS103)判定部2161は、第1基準電圧信号を選択することを示す基準電源選択信号を生成し、生成した基準電源選択信号を基準電源スイッチ215−1〜215−Nにそれぞれ出力する。基準電源スイッチ215−1〜215−Nは、判定部2161から第1基準電圧信号を選択することを示す基準電源選択信号が入力されたとき、第1基準電圧信号を選択し、選択した第1基準電圧信号をA/D変換器113に出力する。A/D変換器113は、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのアナログの電圧値から、N個の基準電源スイッチ215−1〜215−Nからそれぞれ入力された第1基準電圧信号に基づいてディジタル値に量子化する。これにより、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれの電圧(セル電圧1)を計測する。A/D変換器113は、セル電圧1を示すセル電圧信号を判定部2161に出力する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)判定部2161は、閉状態に切り替えることを示す電池ユニット対応スイッチ制御信号を生成し、生成した電池ユニット対応スイッチ制御信号を電池ユニット対応スイッチ22−1〜22−Nに出力する。電池ユニット対応スイッチ22−1〜22−Nは、判定部2161から電池ユニット対応スイッチ制御信号が入力されたとき、自部の状態を閉状態に切り替える。電池ユニット対応スイッチ22−1〜22−Nは、初期状態では開状態をとり、少なくとも次にステップS102に進むまでには開状態に切り替えられる。第2の基準電圧発生回路24は、第2基準電圧信号を生成し、生成した第2基準電圧信号を基準電源スイッチ215−1〜215−Nのそれぞれの入力端の他方に出力する(補正用基準電源供給)。その後、ステップS105に進む。
(ステップS105)判定部2161は、第2基準電圧信号を選択することを示す基準電源選択信号を生成し、生成した基準電源選択信号を基準電源スイッチ215−1〜215−Nにそれぞれ出力する。基準電源スイッチ215−1〜215−Nは、判定部2161から第2基準電圧信号を選択する基準電源選択信号が入力されたとき、第2基準電圧信号を選択し、選択した第2基準電圧信号をA/D変換器113に出力する。A/D変換器113は、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのアナログの電圧値から、N個の基準電源スイッチ215−1〜215−Nからそれぞれ入力された第2基準電圧信号に基づいてディジタルの電圧値に量子化する。これにより、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれの電圧(セル電圧2)を計測する。A/D変換器113は、セル電圧2を示すセル電圧信号を判定部2161に出力する。その後、ステップS106に進む。
(ステップS106)判定部2161は、セル電圧1、即ち、第1基準電圧信号に基づいて量子化した電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのディジタル電圧値と所定の電圧値との差分値が予め定めた許容範囲内(4ビットの場合、例えば、0010)であるか否かを判定する。所定の電圧値とは、例えば、基準電圧のディジタル信号値である。判定部2161は、その判定結果を示す第1判定情報を生成する。第1判定情報は、例えば、電池セルそれぞれについて、その差分値が予め定めた許容範囲内である場合の値が1であり、その差分値が予め定めた許容範囲内ではない場合の値が0であるセル別判定値を要素として含む情報である。
判定部2161は、セル電圧2、即ち、第2基準電圧信号に基づいて量子化した電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのディジタル電圧値と所定の電圧値との差分値が予め定めた許容範囲内であるか否かを判定する。判定部2161は、その判定結果を示す第3判定情報を生成する。第2セル電圧に基づいて第2判定情報を生成する処理は、セル電圧1に基づいて第1判定情報を生成する処理と同様であってもよい。従って、第2判定情報は、例えば、電池セルそれぞれについて、その差分値が予め定めた許容範囲内である場合の値が1であり、その差分値が予め定めた許容範囲内ではない場合の値が0であるセル別判定値を要素として含む情報である。
判定部2161は、第1判定情報と第2判定情報とが合致する度合いを示す指標値を算出して、セル電圧の計測精度を判定する。判定部2161は、その指標値として、例えば、第1判定情報に含まれるセル別判定値と、第2判定情報に含まれるセル別判定値とが異なる電池セルの数を計数する。
判定部2161は、算出した指標値に基づいてセル電圧の計測精度に異常が発生したか否かを判定する。判定部2161は、例えば、その計数した電池セル数が、予め定めた電池セル数の閾値(例えば、1個)よりも大きい場合、その電池ユニット21においてセル電圧の計測精度に異常が検出されたと判定する。判定部2161は、その計数した電池セル数が、その電池セル数の閾値以下の場合、その電池ユニット21においてセル電圧の計測精度が正常であると判定する。その後、ステップS107に進む。
(ステップS107)セル電圧の計測精度に異常が検出されたと判定された場合(ステップS107 YES)、ステップS108に進む。セル電圧の計測精度が正常であると判定された場合(ステップS107 NO)、処理を終了する。
(ステップS108)判定部2161は、異常検出信号を生成し、生成した異常検出信号を、電池制御回路26に出力する。表示部27は、電池制御回路26から異常検出信号が入力されたとき、異常検出情報を表示する(異常通知)。その後、処理を終了する。
このように第1の基準電圧を生成する第1基準電圧生成部(第1の基準電圧発生回路114−1)と、前記第1基準電圧生成部と異なる環境に設置され、第2の基準電圧を生成する第2基準電圧生成部(第2の基準電圧発生回路24)を備える。本実施形態では、少なくとも1個の電池セルの電圧を前記第1の基準電圧及び前記第2の基準電圧に基づいて、それぞれ第1の電圧及び第2の電圧として計測する。また、本実施形態では、計測した第1の電圧と第2の電圧との比較結果に基づいて、少なくとも1個の電池セルの計測精度の状態を判定する。これにより、第1基準電圧生成部の状態に基づいて、利用者が第1基準電圧生成部を交換するか否かを判断する手掛かりが得られるため、電池システムにおいて長期的な信頼性を確保することができる。
(基準電圧補正処理)
次に、本実施形態における基準電圧補正処理に関して、主に第1の実施形態との差異点について説明する。
補正部1167(図4)は、第1の基準電圧発生回路114−1(図3)について第1の実施形態で説明した処理と同様な処理を行って補正値等を算出する。但し、第2の基準電圧発生回路24(図3)の温度は、温度計測部1162(図4)では計測又は近似できないことがあるため、第2の基準電圧発生回路24又はその近傍に温度計測部(図示せず)を設置しておく。温度履歴記憶部1163は、この温度計測部から入力された温度信号を、基準電圧発生回路毎に時刻情報と対応付けて記憶する。また、温度履歴記憶部1163(図4)は、判定部2161(図4)から入力された基準電源選択信号に基づいて、第2の基準電圧発生回路24(図3)が稼動している時間を示す稼動情報を生成する。第2の基準電圧発生回路24が稼動している時間は、第2基準電圧信号を選択することを示す基準電源選択信号が入力された時点から、その次に第1基準電圧信号を選択することを示す基準電源選択信号が入力される時点までの時間を累積して得られる時間である。この時間は、第2の基準電圧発生回路24(図3)は、AD変換器113に対して第2の基準電圧信号を供給する時間に相当する。補正部1167(図4)は、このようにして得られた温度信号及び稼動情報に基づいて、式(1)を用いて第2の基準電圧発生回路24について、補正値等を算出する。
但し、電池ユニット21の個数Mが2個以上である場合には、補正部1167(図4)は、M個の電池ユニット21のうち少なくとも1個の電池ユニットにおけるAD変換器113に対して第2の基準電圧信号を供給する時間を第2の基準電圧発生回路24が稼動している時間と判断する。そこで、補正部1167は、例えば、他の電池ユニットから入力された基準電源選択信号を用いて第2の基準電圧発生回路24が稼動している時間を算出してもよい。
補正部1167は、基準電圧発生回路毎に算出した補正値等(補正値又は差分補正値)をそれぞれの基準電圧発生回路、即ち第1の基準電圧発生回路114−1及び第2の基準電圧発生回路24に出力する。第1の基準電圧発生回路114−1及び第2の基準電圧発生回路24は、入力された補正値等をそれぞれの基準電圧(第1の基準電圧、第2の基準電圧)にそれぞれ加算して補正した基準電圧を得る。
よって、AD変換器113は、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのアナログの電圧値を、補正した第1の基準電圧又は第2の基準電圧に基づいて量子化されたAD変換値を示すセル電圧信号を生成することができる。
なお、補正部1167は、基準電圧発生回路毎に算出した補正値(差分補正値を用いない)をAD変換器113に出力してもよい。ここで、AD変換器113は、第1の基準電圧発生回路114−1から入力された第1基準電圧信号が示す第1の基準電圧、第2の基準電圧発生回路24から入力された第2基準電圧信号が示す第2の基準電圧に補正部1167から入力された補正値をそれぞれ加算して補正した基準電圧を得る。
よって、AD変換器113は、電池セル211−1〜211−Nのそれぞれのアナログの電圧値を、補正した第1の基準電圧又は第2の基準電圧に基づいて量子化されたAD変換値を示すセル電圧信号を生成することができる。
これにより、基準電圧発生回路、特に第1の基準電圧発生回路114−1が使用された環境に係る累積ストレスに応じて基準電圧が補正される。そのため、基準電圧発生回路が劣化しても、電池セル211−1〜211−Nの電圧を正確に計測できるため長期的に信頼性を確保できる。また、補正した基準電圧に基づいて計測されたセル電圧について電圧監視処理を行うことで、計測精度の異常を検知することができるが、計測精度の異常を必要以上に頻繁に検知されることが回避される。
なお、本実施形態では、補正部1167における第2の基準電圧発生回路24に係る補正値の算出、第2の基準電圧発生回路24又はAD変換器113による第2の基準電圧の補正に係る処理を省略してもよい。
このように、本実施形態によれば、基準電圧を生成する基準電圧生成部が設置された環境を検出し、基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を記憶部に対応付けて記憶しておく。また、本実施形態では該記憶部から、環境検出過程で検出した環境が基準電圧に与える負荷を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出し、読み出した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する。これにより、設置されている環境によって基準電圧発生部が劣化しても、その環境の変化に応じて基準電圧が補正されるため、電圧監視装置又は電圧監視方法として長期的に信頼性が確保される。ひいては、計測精度の異常やその要因となる基準電圧生成部(基準電圧発生回路)の異常検出を的確に行うことができる。
上述した実施形態では、基準電圧発生回路の劣化の要因となる環境における物理量として温度を用いる場合を例にとって説明したが、上述した実施形態では、これには限られない。上述した実施形態では、温度の代わりに、又は温度とともにその他の情報、例えば、振動を用いてもよい。その場合、制御部は、振動検出部と振動履歴記憶部を備える。関数記憶部1164には、振動を考慮して累積ストレスを算出する関数を記憶しておく。補正部1167は、振動履歴記憶部から読み出した振動信号に基づいて関数記憶部1164から読み出した関数を用いて累積ストレスを算出する。補正部1167は、算出した累積ストレスに対応する補正値を電圧補正DB1165から読み出す。
上述した実施形態では、電圧の計測対象、即ち監視対象として電池セルの電圧又は組電池列の電圧である場合を例にとって説明したが、これには限られず、他の対象物の電圧、例えば、電気回路を構成する回路素子を接続する端子間の電圧であってもよい。
なお、上述した実施形態における電池監視回路112、212、電池制御回路26の一部、例えば、制御部116、216をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、電池監視回路112、212又は電池制御回路26に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における電池監視回路112、212及び電池制御回路26の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。電池監視回路112、212及び電池制御回路26の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
11…電池ユニット、111…電池セル、112…電池監視回路、
112a…AD変換装置、114…基準電圧発生部、
114−1…第1の基準電圧発生回路、114−2…第2の基準電圧発生回路、
112b…AD変換部、113…AD変換器、115…接続切替部、
116…制御部、1161…比較部、1162…温度計測部、1163…温度履歴記憶部、
1164…関数記憶部、1165…電圧補正DB、1167…補正部、
118…接続切替制御部、
2…電池システム、21…電池ユニット、211…組電池列、
211−1〜211−N…電池セル、212…電池監視回路、
215−1〜215−N…基準電源スイッチ、216…制御部、2161…判定部、
217…トランシーバ、
22…電池ユニット対応スイッチ、24…第2の基準電圧発生回路、26…電池制御回路、
27…表示部

Claims (8)

  1. 基準電圧を生成する基準電圧生成部と、
    前記基準電圧生成部が生成した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測部と、
    前記基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出部と、
    基準電圧生成部が設置された環境における物理量の累積値と基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部と、
    前記環境検出部が検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を前記記憶部から読み出す補正部と、
    を備え、
    前記基準電圧生成部は、前記補正部が読み出した補正値に基づいて自部が生成する基準電圧を補正すること
    を特徴とする電圧監視装置。
  2. 基準電圧を生成する基準電圧生成部と、
    前記基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出部と、
    基準電圧生成部が設置された環境における物理量に基づく累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部と、
    前記環境検出部が検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を前記記憶部から読み出す補正部と、
    前記補正部が供給した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測部と、
    を備えることを特徴とする電圧監視装置。
  3. 前記環境検出部は、前記物理量として温度を検出し、
    前記補正部は、前記環境検出部が検出した温度と予め定めた温度の差分に基づいて前記累積値を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の電圧監視装置。
  4. 前記補正部は、前記環境検出部が検出した温度と予め定めた温度の差分を、前記差分が大きいほど大きくなる重み付けを行って前記累積値を算出することを特徴とする請求項3に記載の電圧監視装置。
  5. 前記電圧監視対象に接続される接続端子と、AD変換部と、制御部とを備え、
    前記基準電圧生成部は、第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と同等の第2の基準電圧を生成する第2の基準電圧回路と、を備え、
    前記AD変換部は、前記計測部としてAD変換器と、接続切替部と、前記接続切替部を制御する接続切替制御部とを備え、
    前記制御部は、比較部を備え、
    前記電圧監視対象の電圧監視を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記接続端子と前記AD変換器とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記電圧監視対象の電圧値を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第1のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第1のAD変換値と、予め設定された第1の基準値と、の比較を行い、
    前記AD変換器の特性診断を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の第1の分圧電圧を出力する第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第2のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第2のAD変換値と、前記AD変換器が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第2の基準値と、の比較を行い、
    前記第1の基準電圧回路の特性診断を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の前記第1の分圧電圧を出力する前記第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第2の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第3のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第3のAD変換値と、前記AD変換器と前記第1の基準電圧回路が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧回路が正常である場合の前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第3の基準値と、の比較を行う、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電圧監視装置。
  6. 前記電圧監視対象に接続される接続端子と、AD変換部と、制御部とを備え、
    前記基準電圧生成部は、第1の基準電圧を生成する第1の基準電圧回路と、前記第1の基準電圧と同等の第2の基準電圧を生成する第2の基準電圧回路と、を備え、
    前記AD変換部は、前記計測部としてAD変換器と、接続切替部と、前記接続切替部を制御する接続切替制御部とを備え、
    前記制御部は、比較部を備え、
    前記電圧監視対象の電圧監視を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記接続端子と前記AD変換器とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記電圧監視対象の電圧値を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第1のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第1のAD変換値と、予め設定された第1の基準値と、の比較を行い、
    前記AD変換器の特性診断を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記第1の基準電圧回路の前記第1の基準電圧の第1の分圧電圧を出力する第1の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第1の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第2のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第2のAD変換値と、前記AD変換器が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第2の基準値と、の比較を行い、
    前記第1の基準電圧回路の特性診断を行う場合には、前記比較部は、前記AD変換部は、前記第2の基準電圧回路の前記第2の基準電圧の第2の分圧電圧であって、前記第2の基準電圧に対する分圧比が、前記第1の基準電圧に対する前記第1の分圧電圧の分圧比と同じ前記第2の分圧電圧を出力する第2の分圧電圧出力部と前記AD変換部とを接続し、前記第1の基準電圧を利用して、前記第2の分圧電圧を、前記AD変換器を介してAD変換を行って第3のAD変換値を出力し、前記制御部の制御により、前記比較部は、前記第3のAD変換値と、前記AD変換器と前記第1の基準電圧回路が正常である場合に、前記第1の分圧電圧を前記第1の基準電圧回路が正常である場合の前記第1の基準電圧を利用して前記AD変換器を介してAD変換を行って得られる第3の基準値と、の比較を行う、
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電圧監視装置。
  7. 電圧監視装置における電圧監視方法であって、
    基準電圧生成部が生成した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測過程と、
    前記基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出過程と、
    基準電圧生成部が設置された環境における物理量の累積値と基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部から、前記環境検出過程で検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出し、前記読み出した補正値に基づいて前記基準電圧生成部が生成する基準電圧を補正する補正過程と、
    を有することを特徴とする電圧監視方法。
  8. 電圧監視装置における電圧監視方法であって、
    基準電圧を生成する基準電圧生成部が設置された環境における物理量を検出する環境検出過程と、
    基準電圧生成部が設置された環境が基準電圧に与える負荷の累積値及び基準電圧の初期値からの変化を示す補正値を対応付けて記憶する記憶部から、前記環境検出過程で検出した環境における物理量を前記基準電圧生成部が使用された時間にわたり累積した累積値に対応する補正値を読み出す補正過程と、
    前記補正過程で読み出した補正値を用いて補正した基準電圧に基づいて電圧監視対象の電圧を計測する計測過程と、
    を有することを特徴とする電圧監視方法。
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