JP2014109245A - コモンレール - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のコモンレールは、レール本体の周壁の内径および外径が同一の場合でも、レール本体の周壁の形状の標準化が困難となり、製造コストが上昇するという課題があった。
【解決手段】 コモンレール1は、複数の配管ジョイント11を、レール本体2の周壁3に対して別体部品、特に内外連通孔31の奥側にオリフィス孔32および面取り部34を含んで構成される別体部品とすることにより、レール本体2の形状を簡略化することができる。
これによって、レール本体2の周壁3の内径および外径が同一の場合には、角度および配管ピッチが異なる場合でも、レール本体2の周壁3の形状の標準化が容易になり、コモンレール1の製造コストを削減することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の各気筒に高圧燃料を供給する燃料供給装置に使用されるコモンレールに関するものである。
[従来の技術]
従来より、例えば複数の気筒を有するディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)に燃料を供給する内燃機関の燃料供給装置として、高圧燃料ポンプから圧送供給された高圧燃料を蓄圧するコモンレールを備え、このコモンレール内に蓄圧された高圧燃料を、エンジンの各気筒に搭載されたインジェクタに分配供給するコモンレール式燃料噴射システムが公知である。
このようなコモンレール式燃料噴射システムに使用されるコモンレール100は、図9ないし図11に示したように、中空円筒形状のレール本体101を備えている。
レール本体101は、軸線方向に延びる燃料孔102、この燃料孔102の周囲を円周方向に取り囲むように設けられた円筒状の周壁103、外部配管を接続するための複数の配管ジョイント104、および周壁103をエンジン本体の支持部に固定するための複数の取付ボス105を有している。
これらの周壁103、複数の配管ジョイント(配管締結部)104および複数の取付ボス105は、鍛造加工により一体形成されている。
ここで、複数の取付ボス105の内部には、ボルト106の締結方向に延びるボルト挿通孔107が形成されている。
複数の配管ジョイント104は、周壁103の軸線方向に所定の軸方向間隔(配管ピッチ:P)を隔てて配置されて、周壁103の外周部に設けられた基端部108から図示上方側の先端部109へ向けて突出するように設けられている。
これらの配管ジョイント104の外周には、外部配管110の配管ナット111の雌螺子が螺合して外部配管110を締結固定する雄螺子112が形成されている。また、複数の配管ジョイント104の内部には、燃料孔102と外部配管110内の燃料流路113とを連通する内外連通孔114が形成されている。
また、複数の配管ジョイント104の各先端部109には、外部配管110の接続頭部115に形成された先細テーパ面が差し込まれる円錐台形状の受圧座面116が形成されている。この受圧座面116の底部において各内外連通孔114の開口部が開口している。
ところで、レール本体101の各内外連通孔114には、高圧燃料ポンプの圧送動作に伴う圧力変動を低減するためのオリフィス孔117、あるいはインジェクタの噴射動作に伴う圧力変動を低減するためのオリフィス孔117が形成されている。
このオリフィス孔117は、レール本体101の周壁103および各配管ジョイント104に直接穴開け加工(切削加工)することで形成されている。なお、穴開け加工上の制約からオリフィス孔117が内外連通孔114の最奥部(最も燃料孔側)に形成されている。
このため、図9ないし図11に示したように、オリフィス孔117の開口部118は、燃料孔102の流路壁面(レール本体101の内周面)で開口している。
従来より、レール本体101は、円筒パイプ形状の周壁103、複数の配管ジョイント104および取付ボス105を鍛造加工によって一体形成された鍛造品に切削加工を施すことにより形成されている。
具体的には、複数の取付ボスの各ボルト挿通孔の中心軸線と複数の配管ジョイント104の中心軸線との角度(θ)、および複数の配管ジョイント104の中心軸線間の長手(軸)方向間隔(配管ピッチ:P)はエンジンの機種毎に異なり、鍛造品を一品一様に製作している。
[従来の技術の不具合]
ところが、従来のコモンレール100においては、図9ないし図11に示したように、レール本体101の周壁103の内径および外径が同一でも、複数の取付ボス105の各ボルト挿通孔107の中心軸線と複数の配管ジョイント104の中心軸線との角度(θ)、および複数の配管ジョイント104の中心軸線間の配管ピッチ(P)が異なる場合は、レール本体101の周壁103を共通使用することなく、独立して製作している。
したがって、レール本体101の周壁103の内径および外径が同一の場合でも、レール本体101の周壁103の形状の標準化が困難となるという問題が生じている。
そこで、配管締結部を有する配管ジョイントとしてのスリーブニップルを、レール本体とは別体部品とし、スリーブニップルをレール本体の周壁の外周に溶接またはろう付けにより接合固定することで、レール本体の周壁の形状、つまり鍛造品の形状を簡略化したコモンレール構造が公知である(例えば、特許文献1及び2参照)。
このコモンレール構造に使用されるスリーブニップルの外周面または内周面には、外部配管の接続端に設けられる配管ナットまたは配管ボルトが螺合して外部配管を締結固定する配管締結部が設けられている。
また、外部配管の内部には、レール本体の周壁に設けられる分岐孔と連通する燃料流路が形成されている。
ところが、特許文献1〜4に記載のコモンレールでは、レール本体とは別体のスリーブニップルをレール本体の周壁の外周に溶接またはろう付けにより接合固定しているので、所定の接合強度を確保するという目的で、レール本体の周壁とスリーブニップルとの溶接箇所を大きくとる必要があり、スリーブニップルの体格が大型化するという問題があった。
また、レール本体の周壁とスリーブニップルとの間で溶接不良が生じると、レール本体の周壁とスリーブニップルとの間の溶接箇所の、十分なシール性を確保することができないという問題があった。
ところで、燃料孔の内部には、高圧燃料が常時蓄圧されているため、レール本体の周壁の内周面には、非常に高い圧力が作用している。
ところが、図9ないし図11に示したような内外連通孔114の最奥部にオリフィス孔117を設けたコモンレール100では、燃料孔102とオリフィス孔117との孔交差部119(オリフィス孔117の開口部118の内周エッジ部)に応力が集中するので、レール破損の懸念がある。
一方、特許文献1〜4に記載のコモンレールでは、レール本体の周壁に燃料孔と交差する分岐孔が直接形成されており、周壁の内周面で分岐孔が開口している。このため、燃料孔と分岐孔との孔交差部に応力が集中するので、レール破損の懸念がある。
そこで、オリフィス孔または分岐孔と燃料孔との孔交差部の応力緩和のために、オリフィス孔または分岐孔の燃料孔側開口部に電解研磨加工や流体研磨加工等の面取り加工を施してレール破損を防止することが考えられる。
ところが、レール本体の周壁の内周面で開口する燃料孔側開口部に、例えば燃料孔へ向けて孔径が徐々に増加する面取り加工を施すことは、上述したように、穴開け加工上の制約から非常に難しく、しかも精度良く加工することが困難であるため、製造コストが上昇するという問題があった。
特許第4046334号公報 特許第4357362号公報
本発明の目的は、配管ジョイントをレール本体とは別体部品とすることで、レール本体の形状を簡略化することのできるコモンレールを提供することにある。また、溶接を必要とすることなく、締結作業のみで、レール本体と配管ジョイントとの接続を行うことのできるコモンレールを提供することにある。また、配管ジョイントをレール本体とは別体部品とすることで、内外連通孔と燃料孔との孔交差部の応力緩和に有効な円錐面取り加工を容易に行うことのできるコモンレールを提供することにある。
請求項1に記載の発明(コモンレール)によれば、配管ジョイントをレール本体とは別体部品とすることにより、レール本体の形状を簡略化することができる。
これによって、取付ボスの中心軸線と複数の配管ジョイントの中心軸線との角度(θ)、および複数の配管ジョイントの中心軸線間の配管ピッチ(P)を任意に製作することができるので、角度(θ)および配管ピッチ(P)が異なる場合でも、レール本体の形状の標準化が容易になる。
また、溶接を必要とすることなく、レール本体の周壁に設けた雌螺子孔に配管ジョイントの本体接続部を螺合させて締結固定するという締結作業のみで、レール本体と配管ジョイントとの接続を確実に行うことができるので、製造コストを削減することができる。また、溶接を必要としないので、レール本体の周壁と配管ジョイントとの間で溶接不良が生じることはなく、レール本体の周壁と配管ジョイントとの間のシール性を確保することができる。
また、配管ジョイントをレール本体とは別体部品とすることにより、内外連通孔と燃料孔との孔交差部の応力緩和に有効な面取り加工が容易となるので、内外連通孔と燃料孔との孔交差部に、燃料孔へ向けて孔径が徐々に増加する面取り部を容易に設けることができる。
エンジン本体の支持部にコモンレールを取り付けた状態を示した断面図である(実施例1)。 ボルト締結方向に対する、外部配管と配管ジョイントの配管方向の角度(θ)を示した断面図である(実施例1)。 外部配管と配管ジョイントの配管方向に垂直な軸線方向の配管ピッチ(P)を示した側面図である(実施例1)。 鍛造品を示した斜視図である(実施例1)。 (a)は配管ジョイントを示した断面図で、(b)はオリフィス孔の面取り部を拡大した断面図である(実施例1)。 図2のコモンレールに対して、外部配管と配管ジョイントの配管方向の角度(θ)が45°異なる例を示した断面図である(実施例2)。 図2のコモンレールに対して、外部配管と配管ジョイントの配管方向の角度(θ)が90°異なる例を示した断面図である(実施例3)。 図3のコモンレールに対して軸線方向の配管ピッチ(P)が異なる例を示した側面図である(実施例4)。 エンジン本体の支持部にコモンレールを取り付けた状態を示した断面図である(従来の技術)。 ボルト締結方向に対する配管方向の角度(θ)を示した断面図である(従来の技術)。 配管ジョイントと外部配管の配管方向に垂直な軸線方向の配管ピッチ(P)を示した側面図である(従来の技術)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1の構成]
図1ないし図5は、本発明を適用したコモンレール(実施例1)を示したものである。
本実施例のコモンレール1は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)の各気筒に高圧燃料を分配供給する燃料供給装置(内燃機関の燃料供給装置)に使用される。
ここで、エンジンは、複数の気筒を有する多気筒ディーゼルエンジン(例えば直列4気筒エンジン)が採用されている。
燃料供給装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、例えばディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)によって構成されている。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンクから燃料を汲み上げる低圧燃料ポンプ(以下フィードポンプ)と、このフィードポンプから供給される燃料を加圧して高圧化する高圧燃料ポンプ(以下サプライポンプ)と、このサプライポンプの燃料吐出口から高圧燃料が導入されるコモンレール1と、このコモンレール1の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数のインジェクタ(ピエゾインジェクタまたはソレノイドインジェクタ)とを備え、コモンレール1の内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタを介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
本実施例のサプライポンプは、フィードポンプから電磁弁を経て加圧室内に吸入した燃料を加圧して高圧化し、この高圧燃料をコモンレール1へ圧送供給する燃料噴射ポンプである。
サプライポンプの電磁弁は、フィードポンプから加圧室内への燃料の吸入量を調整することで、サプライポンプの燃料吐出口より吐出される燃料吐出量を制御する燃料調量弁(SCV)である。このSCVは、ECUから印加されるポンプ駆動信号によって電子制御されるように構成されている。これにより、サプライポンプから吐出される燃料吐出量およびコモンレール圧力が制御される。
本実施例のコモンレール1は、超高圧の燃料を蓄圧する円筒パイプ形状のレール本体2と、このレール本体2の周壁3の軸線方向の一端側に接続される燃料圧力センサ(コモンレール圧センサ)4と、周壁3の軸線方向の他端側に接続されるプレッシャリミッタ5と、レール本体2の周壁3に鍛造加工等により一体で設けられる複数の取付ボス6と、これらの取付ボス6を介して、エンジン本体Eの支持部7にレール本体2を螺子締結により固定する複数のボルト8と、レール本体2の周壁3に外部配管9をそれぞれ接続する複数の配管ジョイント11〜15とによって構成されている。
コモンレール1は、その主要構成であるレール本体2と複数の配管ジョイント11〜15とが別体部品で構成されている。複数の配管ジョイント11〜15は、レール本体2の周壁3に設けられるジョイント取付孔(以下雌螺子孔)16の雌螺子17に螺子締結される。
コモンレール1のレール本体2には、内部に燃料孔10が形成される円筒状の周壁3と複数の取付ボス6が鍛造加工等によって一体に設けられている。
複数の取付ボス6には、ボルト8の締結方向に真っ直ぐに延びるボルト挿通孔20が設けられている。
また、エンジン本体E、つまりシリンダヘッド、シリンダブロックまたはヘッドカバーのいずれかには、レール本体2の周壁3に一体に設けられた取付ボス6を介して、レール本体2を取り付けるための支持部7が設けられている。
なお、エンジン本体Eの支持部7には、取付ボス6の取付け方向、つまりボルト締結方向に直交する方向に延びる平面状の取付け座面が設けられている。この支持部7には、取付け座面で開口する雌螺子孔が設けられている。
雌螺子孔の内周には、ボルト8のボルト軸部の外周に形成される雄螺子と螺合する螺旋状の雌螺子部が設けられている。
複数の外部配管9の先端には、その他の部分よりも大きい外径を有する接続頭部21がそれぞれ設けられている。この接続頭部21には、複数の配管ジョイント11〜15の各第2シール部(後述する)に液密的に密着する円錐面形状の先細テーパ面(円錐シール面、第2シート部)22が形成されている。
複数の外部配管9の中で燃料孔10よりも燃料流方向の上流側に位置する外部配管9の内部には、サプライポンプの燃料出口から燃料孔10内へ導入される高圧燃料が流通する燃料流路23が形成されている。一方、複数の外部配管9の中で燃料孔10よりも燃料流方向の下流側に位置する外部配管9の内部には、気筒毎のインジェクタの各燃料入口内へ分配される高圧燃料が流通する燃料流路23が形成されている。
また、外部配管9の接続端には、複数の配管ジョイント11〜15に螺子締結される配管ナット24が設置されている。この配管ナット24は、外部配管9が貫通する貫通孔25、この貫通孔25の周囲を円周方向に取り囲むと共に、接続頭部21の鍔部26を係止する環状の頭部係止部27、およびこの頭部係止部27から配管ジョイント側に延伸されたスリーブ28を有している。
スリーブ28には、外部配管9を配管ジョイント11〜15に結合(接続)する際(締結作業時)に使用される多角環状の工具係合部(六角部)が設けられている。また、スリーブ28の内周には、複数の配管ジョイント11〜15の雄螺子(後述する)と螺合する雌螺子29が形成されている。
複数の配管ジョイント11〜15には、燃料孔10の長手方向(軸線方向)に対して直交する半径方向に延びる内外連通孔31がそれぞれ形成されている。これらの配管ジョイント11〜15の中で燃料孔10よりも燃料流方向の上流側に位置する配管ジョイント15の内外連通孔31の奥側には、サプライポンプの圧送動作に伴う圧力変動を低減するためのオリフィス孔32が形成されている。
また、複数の配管ジョイント11〜15の中で燃料孔10よりも燃料流方向の下流側に位置する複数の配管ジョイント11〜14の各内外連通孔31の奥側には、インジェクタの噴射動作に伴う圧力変動を低減するためのオリフィス孔32が形成されている。
ところで、圧力変動の低減効果を高めるためには、オリフィス孔32を燃料孔10の近傍に設けることが望ましい。そこで、本実施例のオリフィス孔32の奥側が、燃料孔10近傍に位置するように、レール本体2の周壁3の雌螺子孔16に複数の配管ジョイント11〜15がねじ込まれている。
ここで、本実施例のコモンレール1では、燃料孔10とオリフィス孔32との孔交差部33の応力集中を緩和するために、オリフィス孔32の燃料孔側(奥側)開口部に円錐(テーパ)形状の面取り部34を設けている。
また、各内外連通孔31の外側開口部35は、配管ジョイント11〜15の先端中心部において開口している。具体的に、配管ジョイント11〜15の先端面には、外部配管9の各接続頭部21に形成された先細テーパ面22が差し込まれる逆円錐台(テーパ)形状の受圧座面36が形成されている。各内外連通孔31の外側開口部は、配管ジョイント11〜15の各受圧座面36の底部で開口している。
なお、配管ジョイント15の内外連通孔31の外側開口部35は、サプライポンプの燃料吐出口から高圧燃料が導入される燃料入口(インレットポート)を構成している。
また、複数の配管ジョイント11〜14の各内外連通孔31の外側開口部35は、各インジェクタへ高圧燃料を分配供給する燃料出口(アウトレットポート)を構成している。
ここで、当該エンジン機種における、エンジン本体Eの支持部7の取付座面に対して垂直なボルト締結方向(複数の取付ボス6の取付方向)と、レール本体2の周壁3の円周方向に対する外部配管9の配管方向(複数の配管ジョイント11〜15の接続方向)の角度、つまりボルト締結方向に対する配管方向の角度をθとする。
また、外部配管9と配管ジョイント11〜15の配管方向に垂直な軸線方向の配管ピッチをPとする。
なお、コモンレール1の詳細は、後述する。
本実施例のインジェクタは、エンジンの各気筒毎に対応して搭載される燃料制御弁(燃料噴射弁)として使用される。
このインジェクタとしては、コモンレール1の内部(燃料孔10)に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの内燃機関用燃料噴射弁(ディーゼルエンジン用のインジェクタ)が採用されている。
インジェクタは、燃料を噴射する噴孔およびこの噴孔に連通する燃料流路を有し、噴孔を開閉するノズルニードルを内蔵するノズルボディと、このノズルボディの燃料流路を介して噴孔に連通する燃料流路を有するインジェクタボディと、このインジェクタボディの長軸方向の先端部にノズルボディを螺子締結により固定するリテーニングナットとを備えている。
インジェクタボディの内部には、外部からインジェクタ(ピエゾ)駆動信号を受けるとノズルニードルを開弁方向に駆動するピエゾアクチュエータと、このピエゾアクチュエータにより駆動されてノズルニードルの背圧を制御する背圧制御機構とが収容されている。 ピエゾアクチュエータは、ピエゾ素子をその軸線方向に多数積層してなる積層体(ピエゾスタック)を備えている。ピエゾスタックは、エンジン制御ユニット(電子制御装置:ECU)から印加されるインジェクタ駆動信号によって電子制御されるように構成されている。これにより、各インジェクタの噴孔から燃料噴射される燃料噴射量および噴射時期が制御される。
なお、ピエゾアクチュエータの代わりに、ステータおよびアーマチャにより構成されたソレノイドアクチュエータを採用しても良い。
次に、本実施例のコモンレール1の詳細を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。 コモンレール1は、その主要構成であるレール本体2に対して、複数の配管ジョイント11〜15が別体部品で構成されている。
レール本体2は、エンジンの各気筒に搭載された複数のインジェクタに対して高圧燃料を分配するコモンレール本体である。また、レール本体2は、例えば非調質鋼(調質を施さなくても鍛造時の冷却温度管理で硬度が出る鋼)等よりなる金属材料によって円筒形状に形成された鉄系の円筒金属体(鍛造成形品)である。このレール本体2は、高圧燃料の圧力に対して変形しない程度の硬度(剛性)を有している。
レール本体2は、その軸線方向に延伸された燃料孔10と、この燃料孔10の周囲を円周方向に取り囲む円筒状の周壁3と、この周壁3をエンジン本体Eの支持部7に締結固定するための複数の取付ボス6とが鍛造加工により一体形成される鍛造品である。このレール本体2は、鍛造品に対して所定の切削加工や研磨加工を施した非調質材よりなる。
レール本体2は、各インジェクタから燃焼室内に噴射される燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器である。
レール本体2の周壁3の軸線方向の両端には、円筒状の嵌合部41、42がそれぞれ設けられている。これらの嵌合部41、42の内部には、機能部品を接続するための雌螺子孔がそれぞれ設けられている。これらの雌螺子孔は、周壁3の軸線方向の両端面で開口している。
嵌合部41の雌螺子孔には、第1機能部品であるコモンレール圧センサ4を締結固定(螺子締結)するための螺旋状の雌螺子(図示せず)が形成されている。
嵌合部42の第2雌螺子孔には、第2機能部品であるプレッシャリミッタ5を締結固定(螺子締結)するための螺旋状の雌螺子(図示せず)が形成されている。
ここで、コモンレール圧センサ4は、レール本体2の内部圧力(所謂コモンレール圧)を電気信号に変換して圧力検出値としてECUに対して出力する燃料圧力検出手段である。
プレッシャリミッタ5は、コモンレール圧が設定値(限界設定圧力)を超えた際に開弁してコモンレール圧を限界設定圧力以下に抑えるための圧力安全弁である。このプレッシャリミッタ5が開弁すると、プレッシャリミッタ5の燃料出口(リークポート)が開放されて、コモンレール1からリリーフパイプ、燃料戻し配管を経て燃料タンクへ燃料が戻される。
レール本体2の周壁3の中心部には、高圧燃料を蓄圧する燃料孔10が長手方向(軸線方向)に貫通するように形成されている。なお、燃料孔10の軸芯は、周壁3の外径の中心であっても構わないし、また、周壁3の外径の中心から所定量オフセットしたものであっても構わない。
レール本体2の周壁3の円周方向の一部(複数の配管ジョイント11〜15を取り付ける部位)には、平面状の平坦面43が熱間鍛造の後に切削加工等を施すことで設けられている。この平坦面43からは、円環状のシール突起44が外側へ向けて突出している。このシール突起44は、各雌螺子孔16の外側開口部の周囲を円周方向に取り囲むように設置されている。
複数のシール突起44は、複数の配管ジョイント11〜15の各シート部(後述する)が液密的に密着する第1シール部である。
燃料孔10の半径方向の外側には、外部配管と接続する複数の配管ジョイント11〜15がねじ込まれる複数の雌螺子孔16が形成されている。これらの雌螺子孔16は、周壁3の軸線方向に所定の配管ピッチ(P)を隔てて配置されている。
複数の雌螺子孔16は、各シール突起44の中心部において開口し、この外側開口部側から燃料孔10の孔壁面(周壁3の内周面)まで延伸されている。これらの雌螺子孔16の燃料孔側開口部45は、燃料孔10の孔壁面(周壁3の内周面)において開口している。
また、複数の雌螺子孔16の内周には、複数の配管ジョイント11〜15の本体接続部31の雄螺子32に螺合する螺旋状の雌螺子17が形成されている。
また、複数の雌螺子孔16および雌螺子17は、レール本体2の鍛造加工後に、切削加工を行うことで設けられる。
複数の取付ボス6は、レール本体2の周壁3の外周部(側方)から外側に膨出するように設けられている。これらの取付ボス6は、エンジン本体Eの支持部7にボルト8により締結される締結部(取付け部)を構成している。また、複数の取付ボス6には、ボルト8のボルト軸部がその軸線方向(締結方向)に貫通するボルト挿通孔20が形成されている。
複数の取付ボス6の上端面には、ボルト挿通孔20の周囲に円環状のボルト座面が設けられている。ボルト座面には、ボルト8のボルト頭部が当接する。これにより、ボルト8のボルト頭部にボルト座面が係止される。
複数の取付ボス6の下端面には、ボルト挿通孔20の周囲に円環状の取付け座面が設けられている。取付け座面は、エンジン本体Eの支持部7に当接する。
これらのボルト挿通孔20およびボルト座面、取付け座面は、鍛造加工後に切削加工によって形成しても良いし、鍛造加工によって一体に形成しても良い。
複数の配管ジョイント11〜15は、例えば炭素鋼(クロム・モリブデン鋼:SCM435等)よりなる金属材料によって円筒形状に形成された鉄系の円筒金属体(成形品)である。これらの配管ジョイント11〜15は、高圧燃料の圧力に対して変形しない程度の硬度(剛性)を有している。
複数の配管ジョイント11〜15は、レール本体2と別体部品であって、引き抜き加工または押し出し加工により一体形成される成形品である。これらの配管ジョイント11〜15は、成形品に所定の切削加工や研磨加工を施した後に調質熱処理(浸炭焼き入れまたは焼き入れ・焼き戻し等)を施した調質材(硬質材)よりなる。
複数の配管ジョイント11〜15は、一端側がレール本体2の周壁3の各雌螺子孔16に接続し、他端側が外部配管9に接続する配管継手である。
配管ジョイント15は、外部配管9の中で、サプライポンプの燃料出口に結合する高圧ポンプ配管を接続するための配管継手である。
複数の配管ジョイント11〜14は、外部配管9の中で、インジェクタの燃料入口に結合する高圧インジェクタ配管を接続するための配管継手である。
複数の配管ジョイント11〜15の内部には、レール本体2の周壁3の内部(燃料孔10)と外部配管9内の燃料流路23とを連通する複数の内外連通孔31が形成されている。これらの内外連通孔31は、レール本体2の周壁3の軸線方向に所定の軸方向間隔(配管ピッチ:P)を隔てて配置された配管ジョイント11〜15の中心部に形成された燃料流路孔(分岐孔)である。
複数の配管ジョイント11〜15の各内外連通孔31は、燃料孔10の近傍に、内外連通孔31の孔径を絞るオリフィス孔32を有している。これらのオリフィス孔32は、内外連通孔31の最も奥側に設けられている。
複数の配管ジョイント11〜15の各オリフィス孔32は、燃料孔10と各オリフィス孔32とが交差する孔交差部(オリフィス孔32の燃料孔側開口部の内周エッジ部)33に、燃料孔10へ向けて孔径が徐々に増加する円錐形状の面取り部34を有している。この面取り部34は、複数の配管ジョイント11〜15をレール本体2の周壁3に組み付ける前に、予め円錐形状の面取り加工(例えば研磨加工等)により形成される。
複数の配管ジョイント11〜15の各一端側(基端側)には、レール本体2の雌螺子孔16に螺子締結される円筒状の本体接続部51が形成されている。この本体接続部51の外周には、雌螺子孔16の雌螺子17に螺合する螺旋状の雄螺子52が形成されている。 また、複数の配管ジョイント11〜15の各他端側(先端側)には、外部配管9の配管ナット24を螺子締結することで、外部配管9を接続する円筒状の配管締結部53が形成されている。この配管締結部53の外周には、外部配管9の各配管ナット24の雌螺子29に螺合する螺旋状の雄螺子54が形成されている。
配管締結部53の先端面の先端面には、外部配管9の各接続頭部21の先細テーパ面22が液密的に密着する受圧座面36が形成されている。なお、複数の配管ジョイント11〜15の各受圧座面36の底部では、各内外連通孔31の外側開口部35が開口している。また、面取り部34内には、オリフィス孔32から燃料孔10へ向けて孔径が徐々に拡径する開口部37が形成されている。
また、本体接続部51と配管締結部53との間には、複数の配管ジョイント11〜15をそれぞれ周壁3に結合(接続)する際(締結作業時)に使用される多角環状の工具係合部(六角部)55が切削加工等により設けられている。
複数の配管ジョイント11〜15の各工具係合部55は、複数の配管ジョイント11〜15の各本体接続部51と配管締結部53よりも大きい外径を有している。これらの工具係合部55の図示下端面(レール本体側面)には、周壁3の外周面(平坦面43)に対向し、シール突起44に液密的に密着する円環状のシート面56が設けられている。このシート面56は、複数の配管ジョイント11〜15の軸線方向に対して垂直な半径方向に延伸された第1シート部である。
[実施例1の製造方法]
次に、本実施例のコモンレール1の製造方法を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
先ず、炭素鋼等の金属を鋳造することで、レール本体用のインゴット(金属塊)を作り、このインゴットを鍛造型に入れて熱間鍛造する。この熱間鍛造によって、図4に示したように、周壁3、複数の取付ボス6および燃料孔10を有する円筒状の鍛造品Aが製造される。
そして、熱間鍛造後の鍛造品Aに切削加工や研磨加工等を施すことにより、周壁3に複数の雌螺子孔16および雌螺子17が形成されたレール本体2(図1〜図3参照)が製造される。
次に、炭素鋼等の金属を鋳造することで、レール本体用のインゴット(金属塊)を作り、このインゴットを成形型に入れて引き抜き加工または押し出し加工等を施すことにより、内部に内外連通孔31が形成された円筒状の第1成形品Bが製造される。
そして、引き抜き加工または押し出し加工後の第1成形品Bに切削加工や研磨加工等を施すことにより、図5(a)に示したように、内外連通孔31の奥側にオリフィス孔32が設けられる。このとき、先端中心部に受圧座面36、本体接続部51の外周に雄螺子52、配管締結部53の外周に雄螺子54、および本体接続部51と配管締結部53との間に工具係合部55が設けられる。
次に、切削加工や研磨加工後の第1成形品Bに面取り加工(研磨加工等)を施すことにより、図5(b)に示したように、オリフィス孔32の燃料孔側開口部の内周エッジ部、つまり孔交差部33に円錐形状の面取り部34を設ける。これにより、円筒状の第2成形品Cが製造される。
そして、面取り加工後の第2成形品Cに対して、各配管ジョイント11〜15の硬度および強度を向上させるための調質熱処理(浸炭焼き入れまたは焼き入れ・焼き戻し等)を施すことにより、各配管ジョイント11〜15が製造される。
なお、配管ジョイント11〜15は、全て同一の仕様とされている。
[実施例1の組付方法]
次に、本実施例のコモンレール1の組付方法、つまりレール本体2の周壁3に対する、複数の配管ジョイント11〜15および外部配管9の結合方法を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
ここで、レール本体2の周壁3に対する配管ジョイント11および外部配管9の組み付け手順と、レール本体2の周壁3に対する、その他の配管ジョイント12〜15および外部配管9の組み付け手順とは、同じであるため、配管ジョイント11および外部配管9の組み付け手順のみを説明し、その他の配管ジョイント12〜15および外部配管9の組み付け手順は省略する。
配管ジョイント11の図示下端部(本体接続部51)を、図1および図2において図示上方側から、レール本体2の周壁3の雌螺子孔16の外側開口部に嵌合した後に、組付工具を配管ジョイント11の工具係合部55に係合させて所定の方向に配管ジョイント11を回転させることにより、周壁3の雌螺子孔16の内周に形成された螺旋状の雌螺子17に、配管ジョイント11の本体接続部51の外周に形成された雄螺子54が螺合することで、レール本体2の周壁3の雌螺子孔16内に配管ジョイント11が螺子締結により固定される。
これによって、レール本体2の周壁3に対して別体で構成された配管ジョイント11が、周壁3のシール突起44よりも半径方向の内側に設けられた雌螺子孔16に一体的に結合される。
このとき、配管ジョイント11の所定の締結軸力によって、周壁3の雌螺子孔16の開口周縁に設けられる円環状のシール突起44と、配管ジョイント11の工具係合部55の図示下端面に研磨加工等により設けられた平面形状のシート面56とがメタルシールのように液密的に密着することで、レール本体2の周壁3と配管ジョイント11との間のシール性が確保される。
次に、外部配管9の接続端に設けられた接続頭部21を保持した配管ナット24を、図1において図示上方側から、配管ジョイント11の図示上端部(配管締結部53)の先端外周に嵌合した後に、組付工具を配管ナット24のスリーブ(工具係合部)28に係合させて所定の方向に配管ナット24を回転させることにより、配管ジョイント11の配管締結部53の外周に形成された雄螺子52に、配管ナット24のスリーブ28の内周に形成された雌螺子29が螺合することで、配管ジョイント11の配管締結部53の外周に配管ナット24が螺子締結により固定される。
これによって、配管ジョイント11に対して別体で構成された外部配管9の接続頭部21および配管ナット24が、配管ジョイント11の配管締結部53に一体的に結合される。
このとき、配管ナット24の所定の締結軸力によって、外部配管9の接続頭部21の先細テーパ面22と、配管ジョイント11の開口周縁に設けられる受圧座面36とがメタルシールのように液密的に密着することで、配管ジョイント11と外部配管9の接続頭部21との間のシール性が確保される。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のコモンレール1が組み込まれたコモンレール式燃料噴射システムの作用を図1ないし図5に基づいて簡単に説明する。
サプライポンプから吐出された高圧燃料は、外部配管9を経て、外部配管9内に形成された燃料流路23より配管ジョイント15の内外連通孔31内に流入する。
内外連通孔31内に流入した燃料は、内外連通孔31の下流側(奥側)に形成されるオリフィス孔32、面取り部34内の開口部37を経てレール本体2の燃料孔10内に直接流入し、燃料孔10内で一時的に蓄圧される。
ここで、例えばエンジンの第1気筒(#1気筒)のインジェクタから#1気筒の燃焼室内への燃料噴射が開始されると、燃料孔10内に蓄圧されていた高圧燃料は、例えば#1気筒に対応した配管ジョイント11内の開口部37、オリフィス孔32を経て#1気筒に対応した配管ジョイント11内の内外連通孔31に流入する。
そして、#1気筒に対応した配管ジョイント11内の内外連通孔31に流入した高圧燃料は、配管ジョイント11内の内外連通孔31の開口側に形成される外側開口部35から外部配管9内に形成された燃料流路23を経て、#1気筒に対応したインジェクタ内に導入される。
そして、レール本体2の燃料孔10内に蓄圧されていた高圧燃料は、その他の気筒(#2〜#4気筒)の燃焼室内への燃料噴射が開始されると、同様に、#2〜#4気筒に対応した各インジェクタ内に導入される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のコモンレール1においては、複数の配管ジョイント11〜15を、レール本体2の周壁3に対して別体部品、特に内外連通孔31の奥側にオリフィス孔32および面取り部34を含んで構成される別体部品とすることにより、図4に示したように、熱間鍛造により一体形成される鍛造品の形状、つまりレール本体2の形状を簡略化することができる。
これによって、取付ボス6の中心軸線と複数の配管ジョイント11〜15の中心軸線との角度(θ)、および複数の配管ジョイント11〜15の中心軸線間の配管ピッチ(P)を任意に製作することができる。これにより、レール本体2の周壁3の内径および外径が同一の場合には、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15の配管方向の角度(θ)および配管ピッチ(P)が異なる場合でも、レール本体2の周壁3の形状の標準化が容易になる。したがって、エンジン機種が異なっても、1種類の鍛造品(図4参照)を使用して、エンジン機種に合わせて雌螺子孔16の形成方向(配管方向)や配管ピッチ(P)を設定することができるので、鍛造品を1品1品製作する必要はなく、コモンレール1の製造コストを削減することができる。
また、複数の配管ジョイント11〜15をレール本体2の周壁3とは別体部品とすることにより、複数の配管ジョイントがレール本体2の周壁3と一体部品である従来の技術(図9〜図11参照)と比べて、オリフィス孔32と燃料孔10との孔交差部33の応力緩和に有効な円錐面取り加工が容易となるので、オリフィス孔32と燃料孔10との孔交差部33に、オリフィス孔32から燃料孔10へ向けて孔径が徐々に増加(拡径)する円錐形状の面取り部34を容易に形成することができる。したがって、コモンレール1の製造コストを更に削減することができる。
また、エンジン本体Eの支持部7にボルト8を用いて締結固定される取付ボス6を有するレール本体2の材質を、熱間鍛造非調質鋼材とし、また、レール本体2に螺子締結される複数の配管ジョイント11〜15の材質を、SCM435+調質熱処理(浸炭処理または焼き入れ・焼き戻し等)を行った調質鋼材とすることにより、配管ジョイント11〜15としてより高強度の材料を使用することができるので、配管ジョイント11〜15におけるオリフィス孔32と燃料孔10との孔交差部33の許容応力を向上できる。
また、オリフィス孔32を燃料孔10の近傍に設けることにより、圧力変化の低減効果を高めることができる。
また、溶接を必要とすることなく、レール本体2の周壁3に設けた各雌螺子孔16の雌螺子17に、複数の配管ジョイント11〜15の各本体接続部51の雄螺子54を螺合させて締結固定するという締結作業のみで、レール本体2の周壁3と複数の配管ジョイント11〜15との接続(結合)を確実に行うことができるので、製造コストを削減することができる。
また、溶接を必要としないので、レール本体2の周壁3と複数の配管ジョイント11〜15の各本体接続部51との間で溶接不良が生じることはなく、レール本体2の周壁3のシール突起44と複数の配管ジョイント11〜15の各工具係合部55のシート面56との間のシール性を確保することができる。これにより、コモンレール1からの燃料漏れを防止することができる。
[実施例2の構成]
図6は、本発明を適用したコモンレール(実施例2)を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
本実施例では、熱間鍛造により一体形成される鍛造品として、実施例1の鍛造品(図4参照)を用い、実施例1(図2参照)のレール本体2の周壁3に対して、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15の配管方向の角度(θ)が45°異なる仕様(エンジン機種)に適合させるために、実施例1のレール本体2の周壁3の各雌螺子孔16の形成方向に対して、45°異なる方向に各雌螺子孔16を切削加工により孔開けした例である。
そして、このように孔開けした、レール本体2の周壁3の各雌螺子孔16に対して、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15を結合している。
以上のように、本実施例のコモンレール1においては、実施例1と同様な効果を奏する。
[実施例3の構成]
図7は、本発明を適用したコモンレール(実施例3)を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
本実施例では、熱間鍛造により一体形成される鍛造品として、実施例1の鍛造品(図4参照)を用い、実施例1(図2参照)のレール本体2の周壁3に対して、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15の配管方向の角度(θ)が90°異なる仕様(エンジン機種)に適合させるために、実施例1のレール本体2の周壁3の各雌螺子孔16の形成方向に対して、90°異なる方向に各雌螺子孔16を切削加工により孔開けした例である。
そして、このように孔開けした、レール本体2の周壁3の各雌螺子孔16に対して、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15を結合している。
以上のように、本実施例のコモンレール1においては、実施例1及び2と同様な効果を奏する。
[実施例4の構成]
図8は、本発明を適用したコモンレール(実施例4)を示したものである。
ここで、実施例1〜3と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
本実施例では、熱間鍛造により一体形成される鍛造品として、実施例1の鍛造品(図4参照)を用い、複数の外部配管9および複数の配管ジョイント11〜14の配管方向と、外部配管9および配管ジョイント15の配管方向とを反対方向とし、実施例1(図3参照)のレール本体2の周壁3に対して、複数の配管ジョイント11〜14の軸線方向の配管ピッチ(P)が異なる仕様に適合させるために、実施例1のレール本体2の周壁3の各雌螺子孔16の形成間隔(配管ピッチ)に対して、異なる間隔となるように各雌螺子孔16を切削加工により孔開けした例である。
そして、このように孔開けした、レール本体2の周壁3の各雌螺子孔16に対して、複数の外部配管9と複数の配管ジョイント11〜15を結合している。
以上のように、本実施例のコモンレールにおいては、実施例1〜3と同様な効果を奏する。
[変形例]
本実施例では、本発明のコモンレールを、ディーゼルエンジン用の燃料供給装置に使用されるコモンレール(燃料分配管)に適用しているが、本発明のコモンレールを、ガソリンエンジン用の燃料供給装置に使用されるコモンレール(デリバリパイプ)に適用しても良い。
なお、デリバリパイプは、パイプ本体(レール本体、管本体)と配管ジョイントとが別体部品で構成される。
本実施例では、レール本体2の周壁3にプレッシャリミッタ5を取り付けているが、プレッシャリミッタ5の代わりに減圧弁を取り付けても良い。この減圧弁は、開弁時にコモンレール圧を高圧から低圧に減圧(降圧)させる電磁弁である。また、減圧弁は、ECUから印加される減圧弁駆動信号によって電子制御される。
また、レール本体2の周壁3にコモンレール圧センサ4の代わりに燃料温度センサをレール本体2の周壁3に取り付けても良い。
本実施例では、複数の配管ジョイント11〜15の各内外連通孔31の奥側(燃料孔10の近傍)に、インジェクタの噴射動作に伴う圧力脈動を低減するオリフィス孔32を設け、更に、サプライポンプの圧送動作に伴う圧力脈動を低減するオリフィス孔32を設けているが、いずれか一方のみ設けても良い。あるいはオリフィス孔32を設けなくても良い。
また、内燃機関の支持部として、内燃機関の取付座面に螺子締結されるブラケットを用いても良い。
また、取付ボスがレール本体と別体部品で構成されていても良い。
1 コモンレール
2 レール本体
3 周壁
6 取付ボス
10 燃料孔
11〜15 配管ジョイント
31 内外連通孔
32 オリフィス孔
33 孔交差部
34 面取り部

Claims (8)

  1. 内燃機関の各気筒に供給する燃料供給装置に使用されるコモンレール(1)において、 軸線方向に延伸された燃料孔(10)、
    この燃料孔(10)の周囲を取り囲むように設けられた筒状の周壁(3)、
    およびこの周壁(3)を前記内燃機関の支持部(7)に締結固定するための取付ボス(6)
    を有する筒状のレール本体(2)と、
    前記燃料孔(10)の軸線方向に対して垂直な径方向に延伸されて、前記燃料孔(10)と外部とを連通する内外連通孔(31)
    を有する複数の配管ジョイント(11〜15)と
    を備え、
    前記レール本体(2)は、前記周壁(3)の外周面と前記周壁(3)の内周面とを連通するように設けられた複数の雌螺子孔(16)を有し、
    前記複数の配管ジョイント(11〜15)は、前記レール本体(2)と別体部品であって、前記複数の雌螺子孔(16)に螺子締結される本体接続部(51)をそれぞれ有し、 前記複数の配管ジョイント(11〜15)の各内外連通孔(31)は、前記内外連通孔(31)と前記燃料孔(10)とが交差する孔交差部(33)に、前記燃料孔(10)へ向けて孔径が徐々に増加する面取り部(34)を有していることを特徴とするコモンレール。
  2. 請求項1に記載のコモンレール(1)において、
    前記複数の配管ジョイント(11〜15)の各内外連通孔(31)は、前記燃料孔(10)の近傍に、前記内外連通孔(31)の孔径を絞るオリフィス孔(32)を有し、
    前記面取り部(34)は、前記オリフィス孔(32)と前記燃料孔(10)とが交差する孔交差部(33)に設けられていることを特徴とするコモンレール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のコモンレール(1)において、
    前記複数の配管ジョイント(11〜15)は、その軸線方向に対して垂直な径方向に延伸されて、前記周壁(3)の外周面に対向する環状のシート部(56)をそれぞれ有していることを特徴とするコモンレール。
  4. 請求項3に記載のコモンレール(1)において、
    前記周壁(3)は、前記複数の配管ジョイント(11〜15)の各シート部(56)が液密的に密着する複数のシール部(44)を有していることを特徴とするコモンレール。
  5. 請求項4に記載のコモンレール(1)において、
    前記複数の雌螺子孔(16)は、前記周壁(3)の軸線方向に所定の軸方向間隔を隔てて配置されて、前記複数のシール部(44)の中心において開口していることを特徴とするコモンレール。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載のコモンレール(1)において、 前記レール本体(2)は、鍛造加工により一体形成される鍛造品(A)であって、前記鍛造品(A)に所定の切削加工を施した非調質材よりなることを特徴とするコモンレール。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載のコモンレール(1)において、 前記配管ジョイント(11〜15)は、引き抜き加工または押し出し加工により一体形成される成形品(B)であることを特徴とするコモンレール。
  8. 請求項7に記載のコモンレール(1)において、
    前記配管ジョイント(11〜15)は、前記成形品(B)に所定の切削加工を施した後に調質熱処理を施した調質材よりなることを特徴とするコモンレール。
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