JP2014108438A - 制御回路、溶接電源装置、冷却水循環装置、溶接システム、および、制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷却水循環装置の冷却機能を適切に制御する制御方法を提供する。
【解決手段】溶接電源装置1の制御回路11が、溶接トーチ2に配置されたサーミスタ5によって検出された温度Tに基づいて、冷却水循環装置6の冷却機能を制御するようにした。温度Tが上限閾値T1より高い場合に冷却機能を強化するので、冷却水の水温上昇の遅れによって溶接トーチ2が損傷してしまうことを抑制することができる。また、温度Tが下限閾値T2より低い場合に冷却機能を抑制するので、冷却水の水温低下の遅れによって冷却機能が無駄に働いて、電力が浪費されることを抑制することができる。
【選択図】図1
【解決手段】溶接電源装置1の制御回路11が、溶接トーチ2に配置されたサーミスタ5によって検出された温度Tに基づいて、冷却水循環装置6の冷却機能を制御するようにした。温度Tが上限閾値T1より高い場合に冷却機能を強化するので、冷却水の水温上昇の遅れによって溶接トーチ2が損傷してしまうことを抑制することができる。また、温度Tが下限閾値T2より低い場合に冷却機能を抑制するので、冷却水の水温低下の遅れによって冷却機能が無駄に働いて、電力が浪費されることを抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、制御回路、溶接電源装置、冷却水循環装置、溶接システム、および、制御方法に関し、冷却水循環装置の冷却機能を制御するためのものである。
溶接トーチに冷却水を循環させることで、高温になる溶接トーチを冷却する水冷式の溶接システムが開発されている(例えば、特許文献1〜4参照)。当該溶接システムは、高温になった冷却水を冷却して循環させる冷却水循環装置を備えている。冷却水循環装置は、溶接電源を介して送られてくる高温になった冷却水をラジエータで冷却して、循環ポンプで溶接電源に送り出す。溶接電源を介して溶接トーチに送られた冷却水は、溶接トーチの熱を吸収して、溶接電源に戻る。また、冷却水は、溶接電源と溶接トーチとの間で、溶接電源から溶接トーチに電力を供給する電力ケーブルの冷却も行う。
また、冷却水循環装置は、冷却水を冷却する機能を強化するために、ラジエータに送風する送風機を備えている。送風機は、冷却水の水温が所定の温度以上になった場合に駆動され、ラジエータでの放熱量を増加させて、冷却水の水温を低下させる。また、冷却水の水温が所定の温度未満になった場合に停止される。
しかしながら、冷却水循環装置は冷却水の水温に応じて冷却機能を制御するので、問題が生じる場合がある。すなわち、溶接トーチの温度が急に上昇してもすぐに冷却水の水温が上昇しないので、冷却水の水温が所定の温度以上になって送風機が起動された時には、溶接トーチがすでに高温になっていて、先端部の給電チップが損傷してしまう場合がある。また、溶接トーチの温度が急に下降してもすぐに冷却水の水温が下降しないので、送風機が停止されず、電力を浪費してしまう場合がある。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、冷却水循環装置の冷却機能を適切に制御する制御方法を提供することをその目的としている。
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明の第1の側面によって提供される制御回路は、熱加工を行う加工装置と、前記加工装置に電力を供給する電源装置と、前記加工装置を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環装置とを備える加工システムの制御回路であって、前記加工装置に配置された温度センサによって検出された温度に基づいて、前記冷却水循環装置の冷却機能を制御することを特徴とする。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記検出された温度が第1の温度より高い場合、前記制御回路は、前記冷却水循環装置の冷却機能を強化するための信号を出力する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記強化するための信号は、前記冷却水循環装置の冷却装置を駆動させるか否かを決定するための水温閾値を低下させる信号である。
なお、「冷却装置」は冷却水循環装置の冷却機能を強化するための装置であり、ラジエータに送風する送風機や熱交換機などの冷却水の温度を低下させるためのすべて装置を含んでいる。また、「水温閾値」は、冷却水の水温がこれ以上か否かで冷却装置を駆動させるか否かを決定するために設定される閾値である。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記検出された温度が第2の温度より低い場合、前記制御回路は、前記冷却水循環装置の冷却機能を抑制するための信号を出力する。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記抑制するための信号は、前記冷却水循環装置の冷却装置を停止させる信号である。
本発明の第2の側面によって提供される溶接電源装置は、前記加工装置が溶接トーチであり、本発明の第1の側面によって提供される制御回路を備えていることを特徴とする。
本発明の第3の側面によって提供される溶接システムは、本発明の第2の側面によって提供される溶接電源装置と、前記冷却水循環装置とを備えていることを特徴とする。
本発明の第4の側面によって提供される冷却水循環装置は、本発明の第1の側面によって提供される制御回路を備えていることを特徴とする。
本発明の第5の側面によって提供される制御方法は、熱加工を行う加工装置と、前記加工装置に電力を供給する電源装置と、前記加工装置を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環装置と、前記加工装置に配置された温度センサとを備える加工システムにおいて、前記冷却水循環装置の冷却機能を制御する制御方法であって、前記温度センサで前記加工装置の温度を検出する第1の工程と、検出された温度が第1の温度より高いか否かを判別する第2の工程と、前記第2の工程で高いと判別された場合に、前記冷却水循環装置の冷却機能を強化する第3の工程と、前記検出された温度が第2の温度より低いか否かを判別する第4の工程と、前記第4の工程で低いと判別された場合に、前記冷却水循環装置の冷却機能を抑制する第5の工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によると、加工装置の温度に基づいて冷却水循環装置の冷却機能が制御される。したがって、加工装置が高温になれば、冷却水循環装置の冷却機能をすぐに強化することで、冷却水の水温を低下させて、加工装置が高温で損傷してしまうことを抑制することができる。また、加工装置が低温になれば、冷却水循環装置の冷却機能をすぐに抑制することで、電力の消費を抑制することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
以下、本発明の実施の形態を、本発明に係る制御回路を溶接電源装置に用いた場合を例として、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、第1実施形態に係る溶接電源装置を備えた溶接システムの全体構成を説明するための図である。図2は、第1実施形態に係る溶接トーチおよびトーチケーブルを説明するための図である。図3は、第1実施形態に係る冷却水循環装置を説明するための図である。
図1に示すように、溶接システムAは、溶接電源装置1、溶接トーチ2、トーチケーブル3、被加工物用ケーブル4、サーミスタ5、および、冷却水循環装置6を備えている。なお、溶接システムAは、実際には、溶接トーチ2に溶接ワイヤを送り出すためのワイヤ送給装置や、溶接トーチ2から放出するためのシールドガスのガスタンクなどを備えているが、図への記載や説明を省略している。溶接システムAは、溶接トーチ2の先端と被加工物Wとの間にアークを発生させ、アークの熱で被加工物Wの溶接を行う。溶接トーチ2は水冷式であり、溶接電源装置1を介して冷却水循環装置6から送られる冷却水で冷却される。
溶接電源装置1は、トーチケーブル3および被加工物用ケーブル4を介して、溶接トーチ2の先端と被加工物Wとの間に高電圧を印加して、アークを発生させる。また、溶接電源装置1は、溶接システムAを制御するための制御回路11を備えている。制御回路11は、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されており、溶接トーチ2に供給する電圧や電流を制御したり、図示しないワイヤ送給装置やシールドガスの放出を制御したりする。また、制御回路11は、溶接トーチ2に取り付けられたサーミスタ5によって検出された温度Tに基づいて、冷却水循環装置6の冷却機能を制御する。当該冷却機能の制御方法については、後述する。
溶接トーチ2は、トーチケーブル3を介して溶接電源装置1から電力と冷却水を供給される。図2に示すように、トーチケーブル3は、電力ケーブル31、送水側ホース32、および、復水側ホース33を備えている。電力ケーブル31は、溶接電源装置1から溶接トーチ2に電力を供給するものである。送水側ホース32は、溶接電源装置1から溶接トーチ2に冷却水を送るものであり、復水側ホース33は、溶接トーチ2から溶接電源装置1に冷却水を送るものである。送水側ホース32によって供給された冷却水は、溶接トーチ2の本体内部を流れて熱を吸収して、復水側ホース33によって溶接電源装置1に戻される。また、送水側ホース32および復水側ホース33は電力ケーブル31に接するようにトーチケーブル3内に配置されているので、冷却水は、溶接電源装置1と溶接トーチ2との間で、電力ケーブル31の冷却も行う。
溶接トーチ2の基端部21には、温度センサとしてのサーミスタ5が取り付けられている。サーミスタ5は、2本のリード線51を介して、図示しない温度測定部に接続されている。温度測定部は、サーミスタ5に電流を流し、2本のリード線51間の電位差を測定して、サーミスタ5の抵抗値を算出し、算出された抵抗値に対応する温度を演算する。これにより、温度測定部は溶接トーチ2のサーミスタ5に接する部分の温度Tを測定している。温度測定部は、検出した温度Tを制御回路11に出力する。サーミスタ5のリード線51は、トーチケーブル3内に配置され、溶接電源装置1に内蔵(または近辺に配置)されている温度測定部に接続されている。なお、図1においては、リード線51および温度測定部の記載を省略して、サーミスタ5によって検出された温度Tが制御回路11に入力されることを示している。なお、サーミスタ5が取り付けられる位置は限定されない。溶接トーチ2のノズル22が取り付けられる本体の先端付近にサーミスタ5を取り付ければ、先端付近の温度を検出できるので、より精度の高い冷却制御を行うことができる。しかし、熱によってサーミスタ5自身やリード線51が損傷する場合がある。なお、本実施形態では、温度センサとしてサーミスタ5が用いられているが、これに限られず、熱電対や赤外線温度センサなどの他の温度センサを用いてもよい。
冷却水循環装置6は、溶接トーチ2を冷却するための冷却水を循環させる。図3に示すように、冷却水循環装置6は、送水側ホース61、復水側ホース62、ラジエータ63、循環ポンプ64、送風機65、水温センサ67、および、制御回路68を備えている。
冷却水循環装置6は、復水側ホース62を介して溶接電源装置1から送られる冷却水を、ラジエータ63で放熱させることで冷却する。また、冷却された冷却水を、循環ポンプ64によって、送水側ホース61を介して溶接電源装置1に送り出す。溶接電源装置1は、送水側ホース61を介して冷却水循環装置6から送られた冷却水を溶接トーチ2に供給し、溶接トーチ2で高温になった冷却水を復水側ホース62を介して冷却水循環装置6に送り出す。なお、ラジエータ63と循環ポンプ64の間には、冷却水を蓄えておくためのタンクがあるが、図3では省略している。
また、冷却水循環装置6は、冷却機能を強化するための構成を備えている。復水側ホース62とラジエータ63の接続部分に、溶接電源装置1から送られた冷却水の水温を検出する水温センサ67が設けられている。水温センサ67が検出した水温は、制御回路68に入力される。制御回路68は、入力される水温に基づいて、送風機65の駆動を制御するものである。制御回路68は、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されており、機能ブロックとして、設定部681、比較部682および切替部683を備えている。設定部681は、水温センサ67が検出した水温と比較するための水温閾値を設定するものである。設定部681は、操作者が図示しない操作部を操作することで入力した温度を水温閾値として設定する。比較部682は、水温センサ67が検出した冷却水の水温と、設定部681が設定した水温閾値とを比較し、比較結果を切替部683に出力する。切替部683は、送風機65の駆動と停止とを切り替えるものである。切替部683は、比較部682から入力される比較結果が、冷却水の水温が水温閾値以上であることを示す場合に送風機65を駆動させ、冷却水の水温が水温閾値未満であることを示す場合に送風機65を停止させる。送風機65が駆動している間、ラジエータ63に送風されるので、ラジエータ63での放熱量が増加する。つまり、冷却水の水温が水温閾値以上の場合、冷却機能が強化され、冷却水の水温が水温閾値未満の場合、冷却機能が抑制される。
また、冷却水循環装置6の制御回路68は、溶接電源装置1の制御回路11より入力される制御信号に基づいて、冷却機能を制御する。制御回路68の設定部681は、制御回路11より水温閾値を変化させる制御信号が入力された場合、設定されている水温閾値を変化させる。また、制御回路68の切替部683は、制御回路11より送風機65を駆動させる制御信号が入力されている間、送風機65を駆動させ、送風機65を停止させる制御信号が入力されている間、送風機65を停止させる。
次に、溶接電源装置1の制御回路11が行う、冷却水循環装置6の冷却機能の制御方法について説明する。
図4は、溶接電源装置1の制御回路11が行う冷却機能の制御処理を説明するためのフローチャートである。当該制御処理は、溶接電源装置1が起動されたときに開始される。制御回路11には、溶接トーチ2の温度Tの適温範囲が設定されている。温度Tの目標とする温度が目標温度T0であり、適温範囲の上限温度が上限閾値T1、適温範囲の下限温度が下限閾値T2である。目標温度T0、上限閾値T1、下限閾値T2は、サーミスタ5が取り付けられる位置、溶接トーチ2(特に、給電チップ)の耐熱性などに応じて、あらかじめ設定される。
まず、溶接トーチ2の温度Tがサーミスタ5によって検出され(S1)、温度Tが上限閾値T1より高いか否かが判別される(S2)。温度Tが上限閾値T1より高い場合(S2:YES)、水温閾値を低下させるための制御信号である下方修正信号が冷却水循環装置6に出力され(S3)、ステップS1に戻る。当該信号が入力された冷却水循環装置6の設定部681は、設定されている水温閾値を所定の値だけ低下させる。
温度Tが上限閾値T1以下の場合(S2:NO)、温度Tが目標温度T0であるか否かが判別される(S4)。温度Tが目標温度T0である場合(S4:YES)、水温閾値を元に戻すための制御信号である初期化信号が冷却水循環装置6に出力され(S5)、ステップS1に戻る。当該信号が入力された冷却水循環装置6の設定部681は、設定されている水温閾値を元の値に戻す。
温度Tが目標温度T0でない場合(S4:NO)、温度Tが下限閾値T2より低いか否かが判別される(S6)。温度Tが下限閾値T2より低い場合(S6:YES)、送風機65を停止させる制御信号である停止信号が冷却水循環装置6に出力され(S7)、ステップS1に戻る。当該信号が入力された冷却水循環装置6の切替部683は、送風機65を停止させる。温度Tが下限閾値T2以上の場合(S6:NO)、適温範囲内なので何もせずにステップS1に戻る。
図5は、制御回路11が出力する制御信号と温度Tとの関係を説明するためのタイムチャートである。
同図(a)は、サーミスタ5によって検出された溶接トーチ2の温度Tを示しており、同図(b)は、冷却水循環装置6の水温センサ67によって検出された冷却水の水温を示している。また、同図(c)は下方修正信号を示し、同図(d)は初期化信号を示し、同図(e)は停止信号を示している。
溶接トーチ2の温度Tが急に上昇しても、冷却水の水温はすぐには上昇しない。冷却水の水温が水温閾値より低い間、送風機65は駆動されず冷却機能は強化されない。したがって、温度Tも冷却水水温も上昇し続けている。時刻t1で温度Tが上限閾値T1を超えたので(図4において、S2:YES)、下方修正信号が出力されている(図5(c)参照)。下方修正信号はパルス信号であり、冷却水循環装置6の設定部681は、下方修正信号が入力されるたびに、設定されている水温閾値を所定の値だけ低下させる(同図(b)参照)。なお、下方修正信号をハイレベル信号として、温度Tが上限閾値T1以下になるまで水温閾値を連続的に低下させるようにしてもよい。水温閾値が低下されて時刻t2で冷却水水温が水温閾値以上となったので(同図(b)参照)、送風機65が駆動されて冷却機能が強化されている。これにより、温度Tの上昇が緩やかになり後に下降している(同図(a)参照)。なお、時刻t3で温度Tが上限閾値T1以下になるまで下方修正信号が出力されて(同図(c)参照)、水温閾値が低下されている(同図(b)参照)。その後時刻t4で温度Tが目標温度T0になったので(図4において、S4:YES)、初期化信号が出力されている(図5(d)参照)。初期化信号はパルス信号であり、冷却水循環装置6の設定部681は、初期化信号が入力されると、設定されている水温閾値を初期値に戻す(同図(b)参照)。
また、溶接トーチ2の温度Tが急に低下しても、冷却水の水温はすぐには低下しない。冷却水の水温が水温閾値以上の間、送風機65は駆動され続け、冷却機能は強化されたままである。したがって、温度Tも冷却水水温も低下し続けている。例えば、下限閾値T2が120℃で、水温閾値が90℃の場合、温度Tが110℃に下がったとしても冷却水の水温が95℃であるという状態がある。時刻t5で温度Tが下限閾値T2未満になったので(図4において、S6:YES)、停止信号が出力されている(図5(e)参照)。停止信号はハイレベル信号であり、時刻t6で温度Tが下限閾値T2以上になるまで(図4において、S6:NO)、出力が継続される。冷却水循環装置6の切替部683は、停止信号が入力されている間、送風機65を停止させて冷却機能を抑制する。これにより、温度Tが上昇している(図5(a)参照)。
本実施形態において、溶接電源装置1の制御回路11は、溶接トーチ2の温度Tが上限閾値T1より高い場合に冷却水循環装置6に下方修正信号を出力する。冷却水循環装置6の設定部681は、下方修正信号が入力されるたびに、設定されている水温閾値を所定の値だけ低下させる。これにより、送風機65を駆動させやすくして、冷却機能を強化する。溶接トーチ2の温度Tに応じて冷却機能を強化するので、冷却水の水温上昇の遅れによって溶接トーチ2が損傷してしまうことを抑制することができる。
また、溶接電源装置1の制御回路11は、溶接トーチ2の温度Tが下限閾値T2より低い場合に冷却水循環装置6に停止信号を出力する。冷却水循環装置6の切替部683は、停止信号が入力されている間、送風機65を停止させ、冷却機能を抑制する。溶接トーチ2の温度Tに応じて冷却機能を抑制するので、冷却水の水温低下の遅れによって送風機65で電力が浪費されることを抑制することができる。
なお、本実施形態においては、温度Tが上限閾値T1より高い場合に水温閾値を低下させ、温度Tが下限閾値T2より低い場合に送風機65を停止させる場合について説明したが、これに限られない。温度Tが上限閾値T1より高い場合に送風機65を駆動させるようにしてもよいし、温度Tが下限閾値T2より低い場合に水温閾値を上昇させるようにしてもよい。また、温度Tが上限閾値T1よりさらに高い温度T3(T3>T1)以上になった場合に、溶接電源装置1が警告を行ったり、溶接トーチ2への電力の供給を停止するようにしてもよい。
本実施形態においては、冷却水循環装置6が送風機65をオンオフ制御する場合について説明したが、これに限られない。冷却水循環装置6が送風機65をより細かく制御する場合でも、本発明を適用することができる。例えば、冷却水循環装置6が送風機65による送風量を冷却水の水温に応じて調整して、冷却水の水温を目標水温に制御する場合、温度Tが上限閾値T1より高い場合に目標水温を低下させ、温度Tが下限閾値T2より低い場合に送風機65を停止(または、送風量を低下)させるようにしてもよい。
本実施形態においては、冷却水循環装置6が送風機65による送風で冷却機能を強化する場合について説明したが、これに限られない。例えば、冷却水循環装置6は、熱交換器を備えて冷却水を冷却するものであってもよいし、ペルチェ効果を利用するものであってもよい。
本実施形態においては、冷却水循環装置6が溶接電源装置1を介して溶接トーチ2に冷却水を供給する場合について説明したが、これに限られない。冷却水循環装置6が溶接トーチ2に直接、冷却水を供給するようにしてもよい。
上記第1実施形態においては、溶接電源装置1に備えられた制御回路11が冷却水循環装置6の冷却機能を制御する場合について説明したが、これに限られない。図4に示す冷却機能の制御処理を行う制御装置を、溶接電源装置1とは別に設けるようにしてもよいし、冷却水循環装置6の制御回路68が冷却機能の制御処理を行うようにしてもよい。
図6は、第2実施形態に係る溶接システムの全体構成を説明するための図である。同図において、第1実施形態に係る溶接システムA(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図6に示す溶接システムBは、図4に示す冷却機能の制御処理を行う制御装置7を備えている点で、第1実施形態に係る溶接システムAと異なる。溶接電源装置1’の制御回路は、冷却機能の制御処理を行わない。制御装置7は、冷却機能の制御処理だけを行う装置であってもよいし、溶接システムBの図示しない装置の制御を行うものであってもよい。例えば、溶接システムBが、マニピュレータの先端に取り付けられた溶接トーチ2で溶接を行う溶接ロボットシステムの場合、制御装置7がマニピュレータを制御するものであってもよい。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
図7は、第3実施形態に係る溶接システムの全体構成を説明するための図である。同図において、第1実施形態に係る溶接システムA(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図7に示す溶接システムCは、冷却水循環装置6’の制御回路68’が図4に示す冷却機能の制御処理を行う点で、第1実施形態に係る溶接システムAと異なる。図8は、第3実施形態に係る冷却水循環装置6’の制御回路68’を説明するためのブロック図であり、第1実施形態に係る冷却水循環装置6の制御回路68(図3参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。図8に示す制御回路68’は、冷却機能制御部684を備えている点で、第1実施形態に係る冷却水循環装置6の制御回路68と異なる。冷却機能制御部684は、サーミスタ5より入力される溶接トーチ2の温度Tに基づいて、図4に示す冷却機能の制御処理を行う。
第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、上記第1ないし第3実施形態においては、冷却水循環装置6が溶接トーチ2に冷却水を供給する場合について説明したが、これに限られない。例えば、被加工物Wを載置するための載置台が水冷式であって、冷却水循環装置6が載置台に冷却水を供給する場合、当該載置台にサーミスタ5を取り付けるようにすればよい。
また、本発明は、溶接システム以外のシステムにも適用することができる。例えば、トーチの先端にプラズマを発生させて被加工物Wを切断するプラズマ切断システムや、トーチの先端に発生させたアークの熱と圧縮空気の噴射を利用して溝掘りを行うエアアークガウジングシステムなどにおいても、本発明を適用することができる。
また、電力を供給して発生する熱を用いて加工するシステム以外でも、冷却水循環装置が冷却水を供給して冷却を行うシステムにおいて、冷却対象に温度センサを取り付けて検出した温度に基づいて冷却水循環装置の冷却機能を制御すれば、冷却水の水温に基づいて制御するよりも適切な制御を行うことができる。
本発明に係る制御回路、溶接電源装置、冷却水循環装置、溶接システム、および、制御方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る制御回路、溶接電源装置、冷却水循環装置、溶接システム、および、制御方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
A,B,C 溶接システム(加工システム)
1,1’ 溶接電源装置
11 制御回路
2 溶接トーチ(加工装置)
21 基端部
22 ノズル
3 トーチケーブル
31 電力ケーブル
32 送水側ホース
33 復水側ホース
4 被加工物用ケーブル
5 サーミスタ(温度センサ)
51 リード線
6,6’ 冷却水循環装置
61 送水側ホース
62 復水側ホース
63 ラジエータ
64 循環ポンプ
65 送風機(冷却装置)
67 水温センサ
68,68’ 制御回路
7 制御装置
1,1’ 溶接電源装置
11 制御回路
2 溶接トーチ(加工装置)
21 基端部
22 ノズル
3 トーチケーブル
31 電力ケーブル
32 送水側ホース
33 復水側ホース
4 被加工物用ケーブル
5 サーミスタ(温度センサ)
51 リード線
6,6’ 冷却水循環装置
61 送水側ホース
62 復水側ホース
63 ラジエータ
64 循環ポンプ
65 送風機(冷却装置)
67 水温センサ
68,68’ 制御回路
7 制御装置
Claims (9)
- 熱加工を行う加工装置と、前記加工装置に電力を供給する電源装置と、前記加工装置を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環装置とを備える加工システムの制御回路であって、
前記加工装置に配置された温度センサによって検出された温度に基づいて、前記冷却水循環装置の冷却機能を制御することを特徴とする制御回路。 - 前記検出された温度が第1の温度より高い場合、前記冷却水循環装置の冷却機能を強化するための信号を出力する、請求項1に記載の制御回路。
- 前記強化するための信号は、前記冷却水循環装置の冷却装置を駆動させるか否かを決定するための水温閾値を低下させる信号である、請求項2に記載の制御回路。
- 前記検出された温度が第2の温度より低い場合、前記冷却水循環装置の冷却機能を抑制するための信号を出力する、請求項1ないし3のいずれかに記載の制御回路。
- 前記抑制するための信号は、前記冷却水循環装置の冷却装置を停止させる信号である、請求項4に記載の制御回路。
- 前記加工装置は溶接トーチであり、
請求項1ないし5のいずれかに記載の制御回路を備えている、
ことを特徴とする溶接電源装置。 - 請求項6に記載の溶接電源装置と、前記冷却水循環装置とを備えていることを特徴とする溶接システム。
- 請求項1ないし5のいずれかに記載の制御回路を備えていることを特徴とする冷却水循環装置。
- 熱加工を行う加工装置と、前記加工装置に電力を供給する電源装置と、前記加工装置を冷却する冷却水を循環させる冷却水循環装置と、前記加工装置に配置された温度センサとを備える加工システムにおいて、前記冷却水循環装置の冷却機能を制御する制御方法であって、
前記温度センサで前記加工装置の温度を検出する第1の工程と、
検出された温度が第1の温度より高いか否かを判別する第2の工程と、
前記第2の工程で高いと判別された場合に、前記冷却水循環装置の冷却機能を強化する第3の工程と、
前記検出された温度が第2の温度より低いか否かを判別する第4の工程と、
前記第4の工程で低いと判別された場合に、前記冷却水循環装置の冷却機能を抑制する第5の工程と、
を備えていることを特徴とする制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
2012
- 2012-12-03 JP JP2012264138A patent/JP2014108438A/ja active Pending
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