JP2014108396A - 排水処理システム及び排水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】システム構成をシンプルにすることができる排水処理システムを提供する。
【解決手段】本実施形態に係る排水処理システム1では、処理ユニット10B内において、排水に所定の成分を含む凝集剤を添加することにより、凝集と共に当該成分の水酸化物が生成される。そして、化合物Bの生物処理を行う生物処理部4では、当該水酸化物が、生物処理を阻害する物質Aを除去できる。このように、生物処理部4において、化合物Bの除去と共に、生物処理を阻害する物質Aの除去も同時に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水を処理する排水処理システム、及び排水処理方法に関する。
生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物を含む排水を処理する排水処理システムとして、様々なものが知られている。例えば、特許文献1に示す排水処理システムでは、排水中の化合物を除去するために、複数の処理工程を実行する処理ユニットを備えていることが記載されている。
特開2006−231163号公報
ここで、排水が生物処理を行う微生物に対して悪影響を与える物質(例えばフッ素など)を含んでいる場合、生物処理を行うための生物処理ユニットよりも上流側において、フッ素を低減するための処理ユニットが必要となっていた。また、生物処理ユニットにおける生物処理法として担体や膜を用いる場合、フッ素を低減した後に残留する物質(例えばCaなど)が排水に過剰に残存していると担体や膜に付着し悪影響を及ぼす。従って、このような場合は、生物処理ユニットの上流側にCaなどの物質を除去するための処理ユニットが更に必要となっていた。更に、フッ素の放流基準値が低く、当該放流基準値を満たすために生物処理ユニットの下流側に更にフッ素除去のための処理ユニットが必要であった。以上のように、従来の排水処理システムでは、処理ユニットが増加することにより、システムが大型化するという問題や、システム運転のための制御が複雑化するという問題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、システム構成をシンプルにすることができる排水処理システム、及び排水処理方法を提供することを目的とする。
本発明に係る排水処理システムは、生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物を含む排水を処理する排水処理システムであって、化合物の生物処理を行う生物処理部を少なくとも有する処理ユニットを備え、処理ユニット内では、排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより、所定の成分を含む不溶性物質が生成され、生物処理部では、不溶性物質が生物処理を阻害する物質を除去する。
本発明に係る排水処理システムでは、処理ユニット内において、排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより、所定の成分を含む不溶性物質が生成される。そして、化合物の生物処理を行う生物処理部では、当該不溶性物質が、生物処理を阻害する物質を除去できる。このように、生物処理部において、化合物の除去と共に、生物処理を阻害する物質の除去も同時に行うことができる。このように、生物処理を行うための処理ユニットの後段に、物質を凝集処理によって除去するための処理ユニットを設ける必要がなくなる。これによってシステム構成をシンプルにすることができる。
本発明に係る排水処理システムにおいて、添加剤は凝集剤であって、不溶性物質は無機化合物であり、無機化合物は物質を吸着してよい。これによって、物質の除去効率を向上させることができる。
本発明に係る排水処理システムにおいて、凝集剤の所定の成分は、Alを含んでよい。これによって、Alの水酸化物が物質を除去することとなり、当該物質の除去効率を向上させることができる。
本発明に係る排水処理システムにおいて、化合物は、窒素化合物であってよい。電子関連の施設からの排水には窒素化合物が含まれているが、シンプルなシステム構成の排水処理システムにて、排水の処理を行うことができる。
本発明に係る排水処理システムにおいて、処理ユニットよりも上流側には、物質を除去する第2の処理ユニットが設けられ、第2の処理ユニットでは、排水にCaを添加すると共に、物質及びCaによる固形物を排水から除去してよい。排水の物質の濃度が高い場合は、第2の処理ユニットである程度濃度を下げてから処理ユニットでの処理を行うことができる。また、物質及びCaによる固形物を第2の処理ユニットで除去しておくことにより、処理ユニットへ供給される排水(第2の処理ユニットからの処理水)に当該固形物が含まれない状態とすることができる。従って、処理ユニットにおいて、容易に物質の濃度を下げことができる。
本発明に係る排水処理方法は、生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物を含む排水を処理する排水処理方法であって、化合物の生物処理を行う生物処理部を少なくとも有する処理ユニット内において、排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより、所定の成分を含む不溶性物質を生成させ、生物処理部では、不溶性物質によって物質を除去する。この排水処理方法によれば、上述の排水処理システムと同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、システム構成をシンプルにすることができる。
本発明の実施形態に係る排水処理システムを示す概略構成図である。 排水処理システムの具体的な構成の一例を示す概略構成図である。 従来の排水処理システムを示す概略構成図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明による排水処理システムの一実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る排水処理システム1を示す概略構成図である。排水処理システム1によって処理される排水には、少なくとも、生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物が含まれている。
生物処理を阻害する物質として、例えば、フッ素、銅、シアンなどが挙げられる。これらの物質は、生物処理を行う微生物に悪影響を及ぼす。なお、説明のため、生物処理を阻害する物質を「物質A」と称する。生物処理を要する化合物として、窒素化合物、有機物などが挙げられる。窒素化合物としては、アンモニア、酸化態窒素などの無機化合物の他、アミン類、TMAHなどの有機窒素化合物が挙げられる。このような窒素化合物の他、有機物としては、糖、タンパク質、脂肪酸、アルコールなどが挙げられる。なお、説明のため、生物処理を要する化合物を「化合物B」と称する。
図1に示すように、排水処理システム1は、上流側から下流側へ向かって順に、排水中の物質Aの除去を行う処理ユニット(第2の処理ユニット)10Aと、化合物Bの除去と共に物質Aの除去を行う処理ユニット10Bと、を備えている。なお、「処理ユニット」とは、槽や機器などの構成要素の集合体であって、排水に含まれる物質を除去する機能を少なくとも一つ有しており、且つ、固液分離部を有するものである。
処理ユニット10Aは、凝集沈殿処理によって、排水から物質Aを除去する機能を有するユニットである。処理ユニット10Aは、上流側から下流側へ向かって排水に所定の薬剤を添加するための反応部2と、反応部2で生成した凝集物と処理水W1を固液分離する固液分離部3と、を備えている。
反応部2で添加する薬剤として、Ca剤(例えば、消石灰、塩化カルシウム等)が挙げられる。物質Aがフッ素(F)であった場合、Ca剤を添加することによってCaFが生成し、凝集沈殿によってフッ素を除去できる。その他、凝集剤を添加してよい。凝集剤として、Al成分を含むものやFe成分を含むものや有機凝結剤や高分子凝集剤を単独または複数添加してよい。また、pH調整剤を添加してよい。反応部2は、一つの槽によって構成されていてもよく、2以上の槽で構成されていてもよく、特に数量は限定されない。固液分離部3では、凝集物と処理水W1との分離が行われる。固液分離部3で沈下された凝集物は凝集汚泥として、汚泥処理される。この凝集汚泥には、CaFの固形物含まれており、当該固形物を処理ユニット10A内で除去しておくことで、処理ユニット10Bへ供給される処理水W1にはCaFの固形物が含まれない状態とすることができる。固液分離部3の態様は特に限定されず、沈殿槽、高速凝集沈殿槽などを適用してよい。
処理ユニット10Bは、生物処理によって処理水W1から化合物Bを分解し、凝集沈殿処理によって活性汚泥と処理水W2を固液分離する機能を有すると同時に、凝集沈殿処理によって処理水W1から物質Aを除去する機能を有するユニットである。処理ユニット10Bは、上流側から下流側へ向かって、生物処理を行う生物処理部4と、処理水W1に添加剤を添加するための反応部6と、反応部6で生成した固形物と処理水W2を固液分離する固液分離部7と、を備えている。処理ユニット10Bは、化合物Bを除去する生物処理ユニットと活性汚泥を除去すると同時に物質Aを除去する凝集沈殿ユニットが一体化された構成となる。
生物処理部4は、活性汚泥を用いて処理水W1中の化合物Bを除去する。除去方法は特に限定されず、化合物Bに窒素が含まれる場合には、硝化脱窒方式として、循環脱窒法、間欠曝気法などを採用してよい。生物処理部4には、メタノールやイソプロピルアルコールなどの水素供与体を添加してもよい。生物処理部4は、一つの槽によって構成されていてもよく、2以上の槽で構成されていてもよく、特に数量は限定されない。化合物Bが酸化態窒素のみの場合は、脱窒槽のみでもよい。なお、生物処理部4を構成する処理槽と、反応部6を構成する処理槽との間には、沈殿用の固液分離槽は設けられていない。
生物処理部4の生物処理液の中には、物質Aを除去する成分が含まれる。従って、処理ユニット10Aから生物処理部4に供給された処理水W1からは、化合物Bの除去のみならず、物質Aの除去も同時に行われる。物質Aを除去する成分は、反応部6で添加剤を添加することによって生成される不溶性物質であり、例えば、反応部6で添加される凝集剤の成分の水酸化物である(詳細については後述する)。当該水酸化物が、生物処理部4に供給された処理水W1中の物質Aを直ちに吸着する。吸着された後の物質Aは活性汚泥の微生物に悪影響を及ぼさないため、生物処理部4による生物処理は阻害されることなく行われる。従って、生物処理部4に供給される処理水W1の物質Aの濃度は、従来の生物処理部(すなわち、生物処理水の中に、物質Aを除去できる成分が含まれていない生物処理部)に対して供給される処理水W1の物質Aの濃度よりも高くしてもよい。
具体的には、物質Aがフッ素である場合、当該フッ素濃度が10mg/L以上であった場合、従来の生物処理部は生物処理が阻害され、化合物Aの除去性能に影響が及ぼされるが、本実施形態に係る生物処理部4は、フッ素濃度10mg/L以上の処理水W1が供給されても、良好に化合物Aを除去することができる。なお、本実施形態に係る生物処理部4にフッ素濃度10mg/Lより低い処理水W1が供給されてもよい。本実施形態に係る生物処理部4は、フッ素濃度30mg/Lより低い処理水W1であれば、良好な生物処理を行うことができる。なお、フッ素濃度30mg/L以上の処理水W1が一時的に生物処理部4に供給されても、生物処理部4の生物処理液全体としてのフッ素濃度は30mg/L以下の状態は保たれており直ちに悪影響を及ぼすものではない。従って、フッ素濃度30mg/L以上の処理水W1が定常的に供給されないのであれば、一時的に供給されてもよい。処理水W1のフッ素濃度が高くてもよいため、反応部2で添加するCa剤を従来よりも少なくすることができる。
反応部6で添加する添加剤として、Al成分を含む無機凝集剤が挙げられる。Al成分を含む無機凝集剤としては、PAC、硫酸バンド、含鉄硫酸バンドなどが挙げられる。その他、添加剤を添加することによって、物質Aを除去する不溶性物質が生成されるものであれば、どのような添加剤を採用してもよい。処理水W1に凝集剤を添加することによって、活性汚泥の凝集と共に、凝集剤に含まれる成分の水酸化物(不溶性物質)が生成する。例えば、Al成分を含む無機凝集剤を添加すると、水酸化アルミニウム(Al(OH))が生成する。反応部6は、一つの槽によって構成されていてもよく、2以上の槽で構成されていてもよく、特に数量は限定されない。なお、生成した凝集物を、粗大化したフロックにするために高分子凝集剤を更に添加してもよく、当該高分子凝集剤は通常二槽目以降で添加される。
固液分離部7では、凝集物と処理水W2との分離が行われる。固液分離部7で沈下された凝集物のうち、一部は返送汚泥として、生物処理部4へ返送される。また、一部は余剰汚泥として汚泥処理される。これによって、生物処理部4には、凝集剤に含まれる成分の水酸化物が供給される。固液分離部3の態様は特に限定されず、沈殿槽、高速凝集沈殿槽などを適用してよい。
凝集剤に含まれるAl成分の水酸化物の生物処理部4の生物処理液中での濃度は、金属比率(活性汚泥に対するAlの重量%)として0.2%以上としてよく、1%以上とすることがより好ましい。また、添加する添加剤が過剰に多くなりすぎるため、Al成分は20%以下とすることが好ましい。なお、当該濃度は、返送汚泥の返送を繰り返し、生物処理部4での水酸化物の濃度が安定した状態におけるものである。なお、凝集剤は処理ユニット10B内のどこで添加されてもよく、生成した水酸化物も、処理ユニット10B内のどこで生物処理部4に供給されてもよい。
次に、図2を参照して、排水処理システム1の具体的な構成の一例について説明する。図2に示すように、排水は電子関連の施設から排出されたものであり、フッ素と窒素化合物を含んでいる。処理ユニット10Aは、反応部2として、Ca剤を添加する反応槽11と、pH調整剤を添加する反応槽12と、無機凝集剤を添加する反応槽13と、を備えている。排水中のフッ素は、Ca剤や無機凝集剤によって凝集されフロックが生成される。固液分離部3として高速凝集沈殿槽が適用されている。固液分離部3の沈下された凝集物の一部は、循環液として反応部2へ送られる。また、CaFの固形物を含む汚泥は除去されて汚泥処理がなされる。これにより、処理ユニット10Bへ供給される処理水W1には、CaFなどの固形物が含まれない。
処理ユニット10Aからの処理水W1は、処理ユニット10Bの生物処理部4へ供給される。このときの処理水W1のフッ素濃度は10〜30mg/Lであってよい。処理ユニット10Bの生物処理部4は、脱窒処理を行う脱窒槽14と、硝化処理を行う硝化槽16と、を備えている。脱窒槽14には、水素供与体としてメタノール等が添加される。硝化槽16からの処理水の一部は循環液として脱窒槽14へ送られる。
反応部6では、無機凝集剤が添加される。また、固液分離部7として高速凝集沈殿槽が適用されている。この高速凝集沈殿槽は、具体的には、槽7a内に直立状態で配設されたミキシングチャンバ7b内に反応部6からのフロックを含む処理水W2を導入すると共に、ミキシングチャンバ7b内に高分子凝集剤が添加され、この状態で、ミキシングチャンバ7b内に配設された回転ミキサ(高分子凝集剤攪拌翼)7cの回転による撹拌を行うことで、高分子凝集剤とフロックとの接触性を高めてフロックを集合させ粗大化した粗大フロックを生成すると共に、このミキシングチャンバ7b内の粗大フロックを含む処理水W2を、水平且つ放射状に延び回転する分配管7dから槽7a内に均等に分配供給し、槽7a内に均等な上昇流を形成することで、粗大フロックを沈降分離させて槽7a内底部に濃縮汚泥層を形成する一方で、この濃縮汚泥層の上に、凝集フロック層、上澄みである清澄層を順に形成する。なお、固液分離部3の高速凝集沈殿槽も同様の構成を有している。
添加された凝集剤としての無機凝集剤のプラスに帯電している金属イオン成分(例えばAl3+)が、マイナスに帯電している活性汚泥を中和し、フロック(微細フロック)を生成する。このとき、活性汚泥に付着した状態で金属成分の水酸化物も生成される。このフロックにさらに凝集剤としての高分子凝集剤が添加されることでフロックを粗大化した凝集汚泥(粗大フロック)が生成し、この凝集汚泥は沈殿槽等で沈降し固液分離される。沈降分離した汚泥の一部は脱窒槽14の汚泥濃度を維持すべく脱窒槽14へ返送され、残りの汚泥は余剰汚泥として系外に排出される。添加した無機凝集剤は余剰汚泥含有分だけ系外に排出されるが、新たに無機凝集剤が添加され、凝集作用が繰り返されることで、徐々に活性汚泥中の無機凝集剤由来の金属成分が蓄積され金属比率(金属成分濃度)が増加して沈降性が良化する。また、返送汚泥には、金属成分の水酸化物が含まれており、当該水酸化物が脱窒槽14の生物処理液中に混入される。これによって、脱窒槽14に供給される処理水W1のフッ素濃度が高くても(従来の生物処理部では生物処理が阻害されてしまう程度のフッ素濃度)、フッ素が水酸化物に吸着されることによって、活性汚泥の生物処理が阻害されることなく行われる。
また、固液分離部7として、被処理液を沈殿槽内に分配供給するディストリビュータを備えた高速凝集沈殿槽を適用する場合、凝集剤の使用量を軽減することができる。更に、活性汚泥をより高濃度に濃縮することが可能となり、汚泥返送することで、生物処理部4(ここでは脱窒槽14)の活性汚泥濃度を高く維持し、生物処理部4を小さくすることが可能となる。また、脱窒槽14での活性汚泥の濃度を高い状態に維持することができるため、処理水W1のフッ素濃度が高くても、フッ素による悪影響に対する耐性が高くなる。このように、脱窒槽14は、処理水W1のフッ素濃度が高い場合であっても、フッ素に対する耐性が高い上に、金属成分の水酸化物でフッ素を直ちに吸着することができるため、良好な生物処理を行うことができる。
次に、本実施形態に係る排水処理システム1及び排水処理方法の作用・効果について説明する。
図3は、生物処理を阻害する物質A(ここではフッ素)、及び生物処理を要する化合物B(ここでは窒素化合物)を含む排水を処理する排水処理システムの従来の構成を示す概略構成図である。図3の上段に示す排水処理システム100は、フッ素を除去する処理ユニット10Aと、生物処理によって窒素化合物の除去を行う処理ユニット10Dと、フッ素を除去する処理ユニット10Eと、を備えている。処理ユニット10Aは、反応槽101においてCa(OH)が添加されている。また、固液分離のための沈殿槽102で処理水とCaF汚泥が分離される。ここで、処理ユニット10Aでは、後段の処理ユニット10Dでの生物処理が阻害されないように、フッ素濃度が10mg/Lよりも低くなるように、過剰なCa(OH)を添加するなどによって凝縮沈殿処理を行う。このようにフッ素濃度を低くしなくてはならないため、薬剤コストが高くなるという問題が生じ、汚泥発生量も多くなるという問題が生じ、運転管理も複雑化するとうい問題が生じる。処理ユニット10Eは、生物処理槽103で活性汚泥による生物処理を行って、沈殿槽104で固液分離を行う。更に後段の処理ユニット10Dでは、フッ素濃度が放流基準値である8mg/Lよりも低くなるように、凝集沈殿処理を行う。処理ユニット10Eの反応槽106では、無機凝集剤としてPACが添加され、固液分離槽107で固液分離され、処理水として排出される。このように、排水処理システム100では、三つの処理ユニットが必要とされるため、システムが大型化するという問題や、システムの運転管理が複雑化するという問題があった。
図3の中段の排水処理システム200は、処理ユニット10Dで担体を用いた方法が採用されている。生物処理槽108では沈殿槽に代えて担体が適用されている。ここで、処理ユニット10Aでは、フッ素を除去するために過剰なCaを用いたことにより、処理水中にCaが残存している。Caが残存していると、CaCOがスケールとして担体に付着しトラブルを生じる。従って、処理ユニット10Aと処理ユニット10Dの間にCaを除去するための凝集沈殿処理を行う処理ユニット10Cが設けられている。処理ユニット10では、生物処理槽109にNaCOが添加される。これによって、沈殿槽111にてCaCO汚泥としてCaを除去できる。この処理は高いpHに調整しなくてはならず、その際に窒素成分が揮発するなどの問題が生じるため、排ガス処理が必要となったり、多量の汚泥が発生するなど、多くのコストが必要とされていた。図3の下段の排水処理システム300は、処理ユニット10Dで膜分離を用いた方法が採用されており、生物処理槽112に分離膜が設けられている。膜分離を用いた場合も、担体と同様にCaを処理する必要があるため、処理ユニット10Cが必要とされる。また、排水処理システム200と同様な問題が生じる。また、排水処理システム200,300では、更に処理ユニットが一つ増えることにより、更にシステムが大型化し、システムの運転管理も複雑になる。
本実施形態に係る排水処理システム1では、処理ユニット10B内において、処理水W1に所定の成分を含む凝集剤を添加することにより(なお、請求項における「前記排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより」における「前記排水」とは、本実施形態においては処理水W1に該当する)、凝集と共に当該成分の水酸化物が生成される。そして、化合物Bの生物処理を行う生物処理部4では、当該水酸化物が、生物処理を阻害する物質Aを除去できる。このように、生物処理部4において、化合物Bの除去と共に、生物処理を阻害する物質Aの除去も同時に行うことができる。このように、図3に示す排水処理システム100,200,300のように、生物処理を行うための処理ユニット10Dの後段に、物質Aを凝集処理によって除去するための処理ユニット10Eを設ける必要がなくなる。更に、排水処理システム1では、Caを除去するための処理ユニット10Cも不要である。これによってシステム構成をシンプルにすることができる。従って、システムの小型化を図ることができると共に、運転管理も容易に行うことができる。
また、処理ユニット10Bでは、生物処理部4の生物処理液中に、物質Aを除去できる成分が含まれているため、物質Aに対する耐性が高く、物質Aの濃度が高くても(例えば、フッ素濃度だと、30mg/L程度の高い濃度であってもよい)、生物処理が阻害されることなく、良好に化合物Bを除去できる。従って、処理ユニット10Aでは、物質Aの除去のための最大限の能力を引き出す必要がない。従って、処理ユニット10Aにおいて過剰に薬品を添加する必要がなくなり、運転管理も容易となる。
本実施形態に係る排水処理システム1において、凝集剤は、水酸化物を生成する成分としてAlを含んでよい。これによって、Alの水酸化物が物質を除去することとなり、当該物質の除去効率を向上させることができる。
本実施形態に係る排水処理システム1において、化合物Bは、窒素化合物であってよい。電子関連の施設からの排水には窒素化合物が含まれているが、シンプルなシステム構成の排水処理システム1にて、排水の処理を行うことができる。
本実施形態に係る排水処理システム1において、処理ユニット10Bよりも上流側には、物質Aを除去する処理ユニット10Aが設けられている。処理ユニット10Aでは、排水にCaを添加すると共に、物質A及びCaによる固形物(例えばCaF)を処理水W1から除去している。排水の物質Aの濃度が高い場合は、処理ユニット10Aである程度濃度を下げてから処理ユニット10Bでの処理を行うことができる。また、物質A及びCaによる固形物(CaF)を処理ユニット10Aで除去しておくことにより、処理ユニット10Bへ供給される処理水W1に当該固形物が含まれない状態とすることができる。仮に、処理ユニット10Bの生物処理部4にCaFなど含まれていた場合、「CaF」と「Ca2++2F」との平衡状態が成り立ち、この平衡状態は、フッ素濃度が8mg/Lより高い状態にて成り立つ。この状態でAl(OH)でFを吸着しても、「Ca2++2F」側の反応が進み、新たにFが出てしまう。従って、処理ユニット10Bの生物処理部4にCaFなど含まれていた場合は、フッ素濃度を8mg/L以下とするために、処理を複雑にしたりコストをかける必要が生じてしまう。一方、本実施形態では、処理ユニット10Bよりも上流側でCaFなどの固形物を除去しておくことにより、処理ユニット10Bにおいて、容易にフッ素などの濃度を下げることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、排水処理システム1に供給される排水自体の物質Aの濃度が低い(例えば、フッ素濃度だと、30mg/Lより低い)場合は、処理ユニット10Aを省略してもよい。この場合も、処理ユニット10Bの生物処理部4には、CaFなどの固形物が含まれていないことが好ましい。また、処理ユニット10Bに供給される排水の物質Aの濃度が高くても(例えば、フッ素濃度だと、30mg/L以上)、処理ユニット10Bでの凝集剤の添加量を増やしたり、Ca剤を添加することで物質Aを固定することも可能である。この場合、排水処理システム1に供給される排水の物質Aの濃度が高くても、処理ユニット10Aを省略してよい。
1…排水処理システム、2…反応部、3…固液分離部、4…生物処理部、6…反応部、7…固液分離部、10A…処理ユニット、10B…処理ユニット。

Claims (6)

  1. 生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物を含む排水を処理する排水処理システムであって、
    前記化合物の生物処理を行う生物処理部を少なくとも有する処理ユニットを備え、
    前記処理ユニット内では、前記排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより、前記所定の成分を含む不溶性物質が生成され、
    前記生物処理部では、前記不溶性物質が前記物質を除去する、排水処理システム。
  2. 前記添加剤は凝集剤であって、
    前記不溶性物質は無機化合物であり、前記無機化合物は前記物質を吸着する、請求項1に記載の排水処理システム。
  3. 前記所定の成分は、Alを含む、請求項1又は2に記載の排水処理システム。
  4. 前記化合物は、窒素化合物である、請求項1〜3の何れか一項に記載の排水処理システム。
  5. 前記処理ユニットよりも上流側には、前記物質を除去する第2の処理ユニットが設けられ、
    前記第2の処理ユニットでは、前記排水にCaを添加すると共に、前記物質及びCaによる固形物を前記排水から除去する、請求項1〜4の何れか一項に記載の排水処理システム。
  6. 生物処理を阻害する物質、及び生物処理を要する化合物を含む排水を処理する排水処理方法であって、
    前記化合物の生物処理を行う生物処理部を少なくとも有する処理ユニット内において、前記排水に所定の成分を含む添加剤を添加することにより、前記所定の成分を含む不溶性物質を生成させ、
    前記生物処理部では、前記不溶性物質によって前記物質を除去する、排水処理方法。
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