JP2014108366A - フッ素含有廃水の処理方法及びフッ素含有廃水の処理装置 - Google Patents

フッ素含有廃水の処理方法及びフッ素含有廃水の処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素含有廃水中のフッ素を十分に低コストで除去する方法を提供する。
【解決手段】実施形態のフッ素含有廃水の処理方法は、反応槽中において、フッ素含有廃水とカルシウム剤とを接触させ、前記フッ素含有廃水中のフッ素と前記カルシウム剤とを反応させて、前記フッ素含有廃水中にフッ化カルシウムを生成するステップと、前記反応槽の下流側に配設された固液分離装置において、前記フッ素含有廃水から前記フッ化カルシウムを固液分離して除去し、前記フッ素含有廃水の1次処理水及び前記フッ化カルシウムを含むスラリーを得るステップとを具える。また、前記固液分離装置の下流側に配設された電気透析装置において、前記1次処理水を電気透析し、前記1次処理水中に含まれるフッ素イオンを濃縮して除去することにより、前記フッ素含有廃水の最終処理水を得るステップと、前記1次処理水によって前記固液分離装置を洗浄するステップとを具える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、フッ素含有廃水の処理方法及びフッ素含有廃水の処理装置に関する。
アジア地域での製造が拡大する電子デバイス、半導体の製造工程から排出されるフッ素は、所定の濃度までは人体に有効であって、例えば濃度が1mg/L程度では虫歯抑制効果があるとされている。しかしながら、過剰に摂取すると人体に悪影響を与えることが知られているため、水質汚濁防止法では排水基準が定められている。
これまで、フッ素含有廃水中のフッ素はカルシウム剤と反応させ、フッ化カルシウムとして固定化する処理方法で処理されてきた。しかしながら、フッ化カルシウムは微量ながら水に溶解するため、カルシウム剤による単独処理ではフッ素含有廃水中のフッ素濃度を十分に低減することができず、排水基準をクリアできないという課題があった。
例えば、特許文献1では、フッ素含有廃水にカルシウム剤を添加してフッ素をフッ化カルシウムとして固液分離するに当たり、水質が変動するフッ素含有廃水のイオン強度を測定し、その測定値に基づいてカルシウム剤の添加量制御を行っている。しかしながら、このような凝集沈殿法では、上述したようにフッ化カルシウムを生成してフッ素を固定化する方法であるため、フッ素含有廃水中のフッ素を十分に低減することができないという問題がある。また、フッ素濃度を低減するために高分子凝集剤の注入に伴う大量の汚泥が発生し、環境負荷の増大や処分費の発生が問題となる。
特許文献2では、消石灰と酸とを混合したカルシウム溶液中のカルシウムの濃度を測定し、そのカルシウム濃度に基づいてカルシウム溶液を添加してフッ化カルシウムの結晶を生成させ、フッ素含有廃水中のフッ素を固定化する方法が開示されている。しかしながら、このような晶析法では、上述したようにフッ化カルシウムを生成してフッ素を固定化する方法であるため、フッ素含有廃水中のフッ素を十分に低減することができないという問題がある。また、システムが複雑化して、処理コストが増大するという問題がある。
特開2009−233568号公報 特開2009−11876号公報
本発明は、フッ素含有廃水中のフッ素を十分に低コストで除去する方法を提供することを目的とする。
実施形態のフッ素含有廃水の処理方法は、反応槽中において、フッ素含有廃水とカルシウム剤とを接触させ、前記フッ素含有廃水中のフッ素と前記カルシウム剤とを反応させて、前記フッ素含有廃水中にフッ化カルシウムを生成するステップと、前記反応槽の下流側に配設された固液分離装置において、前記フッ素含有廃水から前記フッ化カルシウムを固液分離して除去し、前記フッ素含有廃水の1次処理水及び前記フッ化カルシウムを含むスラリーを得るステップとを具える。また、前記固液分離装置の下流側に配設された電気透析装置において、前記1次処理水を電気透析し、前記1次処理水中に含まれるフッ素イオンを濃縮してフッ素イオン含有濃縮液として除去することにより、前記フッ素含有廃水の最終処理水を得るステップと、前記1次処理水によって前記固液分離装置を洗浄するステップとを具える。
第1の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第2実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第3の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 最終処理水中の電気伝導度とフッ素イオン濃度との関係を示すグラフの一例である。 第4実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第5の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第6の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第7の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。 第8の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。
図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100は、フッ素含有廃水W0を貯留するための貯留槽11と、この貯留槽11の下流側に配設したフッ素含有廃水W0とカルシウム剤とを接触及び反応させるための反応槽12と、この反応槽12の下流側に配設した一時貯留槽13とを有している。また、一時貯留槽13の下流側において固液分離装置14及び1次処理水貯留槽15が配設され、固液分離装置14の下流側には電気透析装置16が配設されている。電気透析装置16には、直流を供給する電源17が電気透析装置16の両端に位置する電極に接続されている。
また、反応槽12の上方には、カルシウム剤を貯留するためのカルシウム剤貯留槽18が配設されている。
なお、固液分離装置14は汎用のものから構成することができるが、以下に説明するように水平ろ過器から構成することが好ましい。
電気透析装置16は、陽イオン交換膜161及び陰イオン交換膜162と陽極162C及び陰極161Aが配設されており、陽極162C及び陰極161Aは電源17と接続されている。陽極162Cと陽イオン交換膜161、陽イオン交換膜161と陰イオン交換膜162と、陰イオン交換膜162と陰極161Aとの間に、順次に脱塩室16A,濃縮室16B及び脱塩室16Aが画定され、形成されている。すなわち、電気透析装置16の両側に脱塩室16Aが位置し、電気透析装置16の中央に濃縮室16Bが位置するように構成されている。
貯留槽11と反応槽12とは配管21によって接続されており、配管21にはポンプ31が配設されている。反応槽12と一時貯留槽13とは配管22によって接続されており、配管22にはポンプ32が配設されている。一時貯留槽13と固液分離装置14とは配管23によって接続されており、配管23にはポンプ33が配設されている。固液分離装置14と1次処理水貯留槽15とは配管24で接続されており、固液分離装置14と電気透析装置16とは配管25で接続されている。
また、電気透析装置16の脱塩室16Aおよび濃縮室16Bと、1次処理水貯留槽15とは配管28で接続されており、配管28にはポンプ34が配設されている。さらに、1次処理水貯留槽15と固液分離装置14とは、以下に説明するように洗浄ラインとして機能する配管29によっても接続されており、配管29にはポンプ35が配設されている。
なお、反応槽12及び一時貯留槽13には、適宜攪拌機を配設することができる。
次に、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100を用いたフッ素含有廃水W0の処理方法について説明する。
最初に、フッ素含有廃水W0を貯留槽11内に所定量導入した後、ポンプ31を駆動させることにより、配管21を介して反応槽12内に導入する。次いで、反応槽12の上方に配設されたカルシウム剤貯留槽18よりカルシウム剤を反応槽12内に投入し、反応槽12内でフッ素含有廃水W0と接触させ、フッ素含有廃水W0中のフッ素とカルシウム剤とを反応させて、フッ化カルシウムを生成させる。この際、図示しない攪拌機によってフッ素含有廃水W0を撹拌し、上記フッ素とカルシウム剤との接触度合を高め、上記反応を促進させることができる。
なお、レギュレーター等を配設することによりフッ素含有廃水W0の導入量を制御することができれば、貯留槽11は適宜省略することができ、フッ素含有廃水W0を直接反応槽12内に導入することもできる。
カルシウム剤としては、例えば炭酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム等を挙げることができる。好ましくは、水への溶解度が小さい炭酸カルシウムがよい。カルシウム剤を過剰に添加しても、イオンとして溶出しにくいので、後段の電気透析の負荷が低減できる。
炭酸カルシウムを使用する場合は、フッ素との反応性が小さくなるため、非表面積の大きな粉体として添加するのがよく、例えば比表面積が0.1〜10m2/g程度のものを用いるとよい。塩化カルシウムを使用する場合は、フッ素との反応性が向上する一方、生成したフッ化カルシウムの粒子が微小化する。したがって、使用するカルシウム剤の種類は、下流側に位置する固液分離装置14の分離能力等を考慮して適宜設定する。また、カルシウム剤の添加量は、電気透析との組み合わせることで低く設定することができ、例えば、フッ素等量に対して、0.5〜3.0倍程度に抑えることが望ましい。
次いで、フッ化カルシウムを含むフッ素含有廃水W0を、ポンプ32を駆動させることにより、配管22を介して一時貯留槽13内に一時的に貯留した後、ポンプ33を駆動させることにより、配管23を介して固液分離装置14内に導入する。なお、一時貯留槽13は適宜省略できるが、1次貯留槽13を設けることにより、当該一時貯留槽13内に配設した図示しない攪拌機によってフッ素含有廃水W0を撹拌し、上記フッ素とカルシウム剤との接触度合をさらに高め、上記反応を促進させることができる。
固液分離装置14では、フッ化カルシウムを含むフッ素含有廃水W0を1次処理水W1とフッ化カルシウムを含むスラリーとに分離する。当該1次処理水W1は、配管25を介して電気透析装置16に移送され、当該電気透析装置16における電気透析に供される。
なお、固液分離装置14が水平ろ過器から構成されている場合は、当該装置内のフィルター上にフッ化カルシウムの層(図中の固形物)が形成され、当該層中には未だ未反応のカルシウム剤が含まれているため、後に供給されるフッ素含有廃水W0中のフッ素が上記未反応のカルシウム剤と反応して、フッ化カルシウムを形成する。したがって、この場合においては、固液分離装置14も、フッ化カルシウムを生成する反応槽として機能するようになる。このような機能は、炭酸カルシウムや水酸化カルシウムなどの溶解度の低い固体のカルシウム剤を用いた時に顕著に現れる。
電気透析装置16では、電源17を介して直流電流または直流電圧が供給されることにより電気透析が行われ、1次処理水W1中のフッ素イオンは濃縮室16B内に閉じ込められるようになる。この結果、電気透析装置16の両側に位置する脱塩室16Aにはフッ素イオン、すなわちフッ素が除去された最終処理水Wfが生成され、貯留されるようになる。
最終処理水Wfは電気透析装置16より取り出され、配管26を介して所定の後処理に供される。また、電気透析装置16の中央に位置する濃縮室16Bに生成されたフッ素濃縮水Wcは、同じく電気透析装置16より取り出され、配管27を介して所定の後処理に供される。
以上説明したように、本実施形態のフッ素含有廃水W0の処理方法によれば、フッ素含有廃水W0に対してカルシウム剤を接触及び反応させてフッ化カルシウムを生成した後、フッ化イオンを含む1次処理水W1を電気透析装置16に投入して電気透析を行い、当該1次処理水W1よりフッ素を除去するという2段階の操作によりフッ素除去を行っている。したがって、フッ素含有廃水中のフッ素を十分に低コストで除去することができる。
なお、本実施形態では、1次処理水貯留槽15内に貯留した1次処理水W1は、ポンプ35を駆動させ、バルブ44を開とすることにより、配管29を介して固液分離装置14に還流させ、固液分離装置14内を洗浄することができる。したがって、固液分離装置14の目詰まり等を防止することができ、固液分離装置14の機能を常に保持することができる。
固液分離装置14から洗浄されたスラリーは、配管25及び別途図示しない配管を介して処理装置100の外部に取り出すことができる。
また、1次処理水貯留槽15には、配管28を介して電気透析装置16の脱塩室16A及び濃縮室16Bが接続されているので、ポンプ34を駆動させるとともに、バルブ41、42及び43の少なくとも1つを開とすることで、電気透析装置16の脱塩室16A及び濃縮室16Bに存在する最終処理水Wf及びフッ素濃縮水Wcの一部を1次処理水貯留槽15に導入することもできる。この場合、1次処理水W1中のフッ素や余分な残留物の濃度が低減され、1次処理水W1の純度が向上するので、上記洗浄をより効果的に行うことができるようになる。
(第2の実施形態)
図2は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置200は、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100において、電気透析装置16の濃縮室16Bが配管51を介して貯留槽11と接合されている点で相違する。したがって、本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、そのような装置の相違に基づいた処理工程の相違について説明する。
なお、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、上述のように、電気透析装置16の濃縮室16Bが配管51を介して貯留槽11と接合されているので、電気透析装置16の濃縮室16Bで得たフッ素濃縮水Wcを、配管51を介して貯留槽11に還流させることができる。
したがって、フッ素濃縮水Wcを再度第1の実施形態で述べた処理工程に供し、同様にして最終処理水Wfとして得ることができる。この結果、当初、フッ素含有廃水の処理装置200に導入したフッ素含有廃水W1から十分にフッ素を除去することができ、最終処理水Wf中に含まれるフッ素の量を十分に低減することができる。
(第3の実施形態)
図3は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置300は、図2に示すフッ素含有廃水の処理装置200において、電気透析装置16の脱塩室16Aが配管26を介して最終処理水貯留槽61と接合されており、当該最終処理水貯留槽61内に第1の導電率計71が配設されている点で相違する。したがって、本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、そのような装置の相違に基づいた処理工程の相違について説明する。
なお、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100及び図2に示すフッ素含有廃水の処理装置200の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、上述のように、電気透析装置16の脱塩室16Aが配管26を介して最終処理水貯留槽61と接合されているので、最終処理水Wfを、配管26を介して最終処理水貯留槽61に移送させることができる。最終処理水Wfは、最終処理水貯留槽61内に配設した第1の導電率計71によって、その電気伝導度を計測することができる。
図4は、最終処理水Wf中の電気伝導度とフッ素イオン濃度との関係を示すグラフの一例である。図4から明らかなように、最終処理水Wf中の電気伝導度とフッ素イオン濃度とは線形の関係にあることが分かる。したがって、本実施形態においては、最終処理水貯留槽61内の最終処理水Wfの電気伝導度を計測することにより、最終処理水Wf中のフッ素(イオン)の濃度を間接的に知ることができる。
本実施形態では、第1の導電率計71より制御信号が電源17に伝送され、これによって電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧の強弱を制御するようにしている。例えば、第1の導電率計71による最終処理水Wf中のフッ素濃度の計測の結果、当該フッ素濃度が目的とするフッ素濃度よりも高い場合は、電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧を大きくして電気透析によるフッ素(イオン)の濃縮度合を増大させ、電気透析装置16の脱塩室16Aに生成される最終処理水Wf中のフッ素濃度を低減させることができる。
一方、当該フッ素濃度が目的とするフッ素濃度よりも低い場合は、電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧を小さくして電気透析によるフッ素(イオン)の濃縮度合を減少させることもできる。この場合は、電気透析装置16に供給する電力量を低減できるので、フッ素含有廃水W1の処理コストを低減できる。
また、第2の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置200のように、電気透析装置16の濃縮室16Bが配管51を介して貯留槽11と接合されているので、電気透析装置16の濃縮室16Bで得たフッ素濃縮水Wcを、配管51を介して貯留槽11に還流させることができる。
したがって、フッ素濃縮水Wcを再度第1の実施形態で述べた処理工程に供し、同様にして最終処理水Wfとして得ることができる。この結果、当初、フッ素含有廃水の処理装置300に導入したフッ素含有廃水W1から十分にフッ素を除去することができ、最終処理水Wf中に含まれるフッ素の量を十分に低減することができる。
(第4の実施形態)
図5は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置400は、図3に示すフッ素含有廃水の処理装置300において、1次処理水貯留槽15内に第2の導電率計72が配設されている点で相違する。したがって、本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、そのような装置の相違に基づいた処理工程の相違について説明する。
なお、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100、図2に示すフッ素含有廃水の処理装置200及び図3に示すフッ素含有廃水の処理装置300の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、上述のように、1次処理水貯留槽15内に第2の導電率計72を配設しているので、1次処理水W1の電気伝導度を計測することにより、1次処理水W1中のフッ素濃度を検知することができる。1次処理水W1中のフッ素濃度は、処理装置400内に導入したフッ素含有廃水W0のフッ素濃度の影響を受けやすい。
一方、第3の実施形態で説明したように、最終処理水Wfは、配管26を介して最終処理水貯留槽61に移送させ、最終処理水貯留槽61内に配設した第1の導電率計71によって、最終処理水Wf中のフッ素濃度を検知することができる。
したがって、本実施形態では、第1の導電率計71より電源17に対して制御信号を伝送し、さらに、第2の導電率計72より電源17に対して制御信号を伝送するようにしている。この結果、電源17からは、最終処理水Wf中のフッ素濃度のみではなく、処理装置400に導入したフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度をも考慮した直流電流または直流電圧を電気透析装置16に印加することができるので、より効率的にフッ素含有廃水W0中のフッ素を除去することができる。
このため、例えば処理装置400に導入するフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度が大きく変動した場合においても、当該変動を1次処理水W1中のフッ素濃度で間接的に検知することができるので、電源17を介した電気透析装置400に印加する直流電流または直流電圧の大きさを増大させることにより、上記変動にも対処できるようになる。
また、第2の実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置200のように、電気透析装置16の濃縮室16Bが配管51を介して貯留槽11と接合されているので、電気透析装置16の濃縮室16Bで得たフッ素濃縮水Wcを、配管51を介して貯留槽11に還流させることができる。
したがって、フッ素濃縮水Wcを再度第1の実施形態で述べた処理工程に供し、同様にして最終処理水Wfとして得ることができる。この結果、当初、フッ素含有廃水の処理装置400に導入したフッ素含有廃水W1から十分にフッ素を除去することができ、最終処理水Wf中に含まれるフッ素の量を十分に低減することができる。
(第5の実施形態)
図6は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置500は、図5に示すフッ素含有廃水の処理装置400と同様であるが、1次処理水貯留槽15内に配設した第2の導電率計72からの制御信号がカルシウム剤貯留槽18にも伝送されている点で相違する。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、第1の導電率計71より電源17に対して制御信号を伝送し、さらに、第2の導電率計72より電源17に対して制御信号を伝送するとともに、カルシウム剤貯留槽18に対しても制御信号を伝送するようにしている。
この結果、電源17からは、最終処理水Wf中のフッ素濃度のみではなく、処理装置500に導入したフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度をも考慮した直流電流または直流電圧を電気透析装置16に印加することができるとともに、同じくフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度を考慮して、反応槽12内に導入するカルシウム剤の投入量を制御することができる。したがって、より効率的にフッ素含有廃水W0中のフッ素を除去することができる。
このため、例えば処理装置500に導入するフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度が大きく変動した場合においても、当該変動を1次処理水W1中のフッ素濃度で間接的に検知することができるので、電源17を介した電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧の大きさを増大させるか、カルシウム剤貯留槽18から反応槽12内に投入するカルシウム剤の量を増大させるかの少なくとも一方の手段を講じることにより、上記変動にも対処できるようになる。
なお、その他の特徴は、第4の実施形態で説明した場合と同様であるので、説明を省略する。
(第6の実施形態)
図7は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置600は、図6に示すフッ素含有廃水の処理装置500において、貯留槽11内に第3の導電率計73を配設した点で相違する。したがって、本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、そのような装置の相違に基づいた処理工程の相違について説明する。
なお、図1に示すフッ素含有廃水の処理装置100、図2に示すフッ素含有廃水の処理装置200、図3に示すフッ素含有廃水の処理装置300、図5に示すフッ素含有廃水の処理装置400及び図6に示すフッ素含有廃水の処理装置500の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、第1の導電率計71より電源17に対して制御信号を伝送し、さらに、第2の導電率計72より電源17に対して制御信号を伝送するとともに、カルシウム剤貯留槽18に対しても制御信号を伝送するようにしている。
また、貯留槽11内に第3の導電率計73を配設しているので、貯留槽11内に導入したフッ素含有廃水W0のフッ素濃度を検知することができ、このフッ素濃度に基づいてカルシウム剤貯留槽18に制御信号を伝送するようにしている。
この結果、電源17からは、最終処理水Wf中のフッ素濃度のみではなく、処理装置600に導入したフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度をも考慮した直流電流または直流電圧を電気透析装置16に印加することができるとともに、同じくフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度を考慮して、反応槽12内に導入するカルシウム剤の投入量を制御することができる。したがって、より効率的にフッ素含有廃水W0中のフッ素を除去することができる。
このため、例えば処理装置600に導入するフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度が大きく変動した場合においても、当該変動を貯留槽11及び1次処理水W1中のフッ素濃度で間接的に検知することができるので、電源17を介した電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧の大きさを増大させるか、カルシウム剤貯留槽18から反応槽12内に投入するカルシウム剤の量を増大させるかの少なくとも一方の手段を講じることにより、上記変動にも対処できるようになる。
なお、その他の特徴は、第4の実施形態で説明した場合と同様であるので、説明を省略する。
(第7の実施形態)
図8は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、本実施形態のフッ素含有廃水の処理装置700は、図7に示すフッ素含有廃水の処理装置600において、反応槽12の上方に反応助剤貯留槽63が配設されている点で相違する。したがって、本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、そのような装置の相違に基づいた処理工程の相違について説明する。
なお、図1〜3に示すフッ素含有廃水の処理装置100〜300及び図5〜7に示すフッ素含有廃水の処理装置400〜600の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
本実施形態のフッ素含有廃水の処理方法では、反応槽12の上方に反応助剤貯留槽63が配設されており、この反応助剤貯留槽63からはフッ化カルシウムの形成を容易にするために硫酸などの反応助剤が供給されるようになっている。
また、第1の導電率計71より電源17に対して制御信号を伝送し、さらに、第2の導電率計72より電源17に対して制御信号を伝送するとともに、カルシウム剤貯留槽18及び反応助剤貯留槽63に対しても制御信号を伝送するようにしている。
さらに、貯留槽11内に第3の導電率計73を配設しているので、貯留槽11内に導入したフッ素含有廃水W0のフッ素濃度を検知することができ、このフッ素濃度に基づいてカルシウム剤貯留槽18及び反応助剤貯留槽63に制御信号を伝送するようにしている。
この結果、電源17からは、最終処理水Wf中のフッ素濃度のみではなく、処理装置700に導入したフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度をも考慮した直流電流または直流電圧を電気透析装置16に印加することができるとともに、同じくフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度を考慮して、反応槽12内に導入するカルシウム剤の投入量及び反応助剤の投入量を制御することができる。したがって、より効率的にフッ素含有廃水W0中のフッ素を除去することができる。
このため、例えば処理装置700に導入するフッ素含有廃水W0中のフッ素濃度が大きく変動した場合においても、当該変動を貯留槽11及び1次処理水W1中のフッ素濃度で間接的に検知することができるので、電源17を介した電気透析装置16に印加する直流電流または直流電圧の大きさを増大させるか、カルシウム剤貯留槽18から反応槽12内に投入するカルシウム剤の量を増大させるか、反応助剤貯留槽19から反応槽12内に投入する反応助剤の量を増大させるかの少なくとも一方の手段を講じることにより、上記変動にも対処できるようになる。
なお、その他の特徴は、第4の実施形態で説明した場合と同様であるので、説明を省略する。
(第8の実施形態)
図9は、本実施形態におけるフッ素含有廃水の処理装置の概略構成を示す図である。なお、図1〜3に示すフッ素含有廃水の処理装置100〜300及び図5〜8に示すフッ素含有廃水の処理装置400〜700の構成要素と類似あるいは同一の構成要素に関しては、同一の符号を用いている。
図9に示すフッ素含有廃水の処理装置800は、フッ素含有廃水W0を貯留するための貯留槽11と、この貯留槽11の下流側に配設したフッ素含有廃水W0とカルシウム剤とを接触及び反応させるための反応槽12と、この反応槽12の下流側に配設した一時貯留槽13とを有している。また、一時貯留槽13の下流側において固液分離装置14及び1次処理水貯留槽15が配設され、固液分離装置14の下流側には電気透析装置16が配設されている。電気透析装置16には、直流を供給する電源17が電気透析装置16の両端に位置する電極に接続されている。
また、反応槽12の上方には、カルシウム剤を貯留するためのカルシウム剤貯留槽18及び反応助剤を貯留するための反応助剤貯留槽63が配設されている。
なお、固液分離装置14は汎用のものから構成することができるが、以下に説明するように水平ろ過器から構成することが好ましい。
貯留槽11と反応槽12とは配管21によって接続されており、配管21にはポンプ31が配設されている。反応槽12と一時貯留槽13とは配管22によって接続されており、配管22にはポンプ32が配設されている。一時貯留槽13と固液分離装置14とは配管23によって接続されており、配管23にはポンプ33が配設されている。固液分離装置14と1次処理水貯留槽15とは配管24及び25で接続されており、固液分離装置14と電気透析装置16とは配管29及び28で接続されている。
また、本実施形態の処理装置800では、1次処理水貯留槽15に加えて2次処理水貯留槽68が配設されており、固液分離装置14と配管25によって接合されている。
さらに、本実施形態の処理装置800では、中継槽64、追加の反応槽65及び追加の一時貯留槽66が配設されている。また、追加の反応槽65上には追加のカルシウム剤貯留槽67が配設されている。
1次処理水貯留槽15と中継槽64とは配管81を介して接続されており、配管81にはポンプ91が配設されている。中継槽64と追加の反応槽65とは配管82を介して接続されており、配管82にはポンプ92が配設されている。追加の反応槽65と追加の一時貯留槽66とは配管83を介して接続されており、配管83にはポンプ93が配設されている。追加の一時貯留槽66と固液分離装置14とは配管84を介して接続されており、配管84にはポンプ94が配設されている。
なお、本実施形態の処理装置800においては、固液分離装置14のフッ素含有廃水W0の導入側において、固液分離装置14内を洗浄した際の洗浄液処理システムが配設されている。この洗浄液処理システムは、固液分離装置14から離脱した汚泥を圧搾するとともに脱水して固液分離を行うための圧搾機能付き固液分離装置75と、当該固液分離装置75から分離されたスラリー保持し、貯留するためのスラリー貯留槽76及び圧搾の際に生じた水分を貯留するための水槽69とを有している。なお、水槽69には、圧搾機能付き固液分離装置75からスラリーを分離すべく、配管88を介して供給された洗浄水の廃水をも貯留する。
次に、図9に示すフッ素含有廃水の処理装置800を用いたフッ素含有廃水W0の処理方法について説明する。
最初に、フッ素含有廃水W0を貯留槽11内に所定量導入した後、ポンプ31を駆動させることにより、配管21を介して反応槽12内に導入する。次いで、反応槽12の上方に配設されたカルシウム剤貯留槽18よりカルシウム剤を反応槽12内に投入し、さらに反応助剤貯留槽63より反応助剤を反応槽12内に投入して、反応槽12内でフッ素含有廃水W0と接触させ、フッ素含有廃水W0中のフッ素とカルシウム剤とを反応させて、フッ化カルシウムを生成させる。この際、図示しない攪拌機によってフッ素含有廃水W0を撹拌し、上記フッ素とカルシウム剤との接触度合を高め、上記反応を促進させることができる。
なお、レギュレーター等を配設することによりフッ素含有廃水W0の導入量を制御することができれば、貯留槽11は適宜省略することができ、フッ素含有廃水W0を直接反応槽12内に導入することもできる。
次いで、フッ化カルシウムを含むフッ素含有廃水W0を、ポンプ32を駆動させることにより、配管22を介して一時貯留槽13内に一時的に貯留した後、ポンプ33を駆動させることにより、配管23を介して固液分離装置14内に導入する。なお、一時貯留槽13は適宜省略できるが、1次貯留槽13を設けることにより、当該一時貯留槽13内に配設した図示しない攪拌機によってフッ素含有廃水W0を撹拌し、上記フッ素とカルシウム剤との接触度合をさらに高め、上記反応を促進させることができる。
固液分離装置14では、フッ化カルシウムを含むフッ素含有廃水W0を1次処理水W1とフッ化カルシウムを含むスラリーとに分離する。当該1次処理水W1は、配管29及び28を介して電気透析装置16に移送され、当該電気透析装置16における電気透析に供される。
なお、固液分離装置14が水平ろ過器から構成されている場合は、当該装置内のフィルター上に未反応のカルシウム剤を含むフッ化カルシウムの層(図中の固形物)が形成される。
一方、固液分離装置14で分離された1次処理水W1は、配管25及び24を介して1次処理水貯留槽15に貯留される。1次処理水W1は、ポンプ91を駆動させることにより、配管81を介して中継槽64に移送され、さらにポンプ92を駆動させることにより、追加の反応槽65に移送される。追加の反応槽65では、追加のカルシウム剤貯留槽67より追加のカルシウム剤が投入され、1次処理水W1中の残留しているフッ素とカルシウム剤とを反応させて、フッ化カルシウムを生成する。
次いで、フッ化カルシウムを含む1次処理水W1を、ポンプ94を駆動させることにより、配管84を介して固液分離装置14に移送する。このとき、固液分離装置14でフッ化カルシウムを含む1次処理水W1が固液分離され、2次処理水W2とフッ化カルシウムを含むスラリーとに分離される。当該2次処理水W2は、配管29及び28(バルブ41及び42開)を介して電気透析装置16に移送され、当該電気透析装置16における電気透析に供される。
なお、固液分離装置14が水平ろ過器から構成されている場合は、当該装置内に未反応のカルシウム剤を含むフッ化カルシウムの層が形成されているので、1次処理水W1中に残留しているフッ素は、上記残留カルシウム剤と反応してフッ化カルシウムを生成するようになる。したがって、この場合、固液分離装置14は、反応槽としても機能するようになる。
電気透析装置16では、第1の実施形態で説明したように、電気透析装置16の両側に位置する脱塩室16Aにはフッ素イオン、すなわちフッ素が除去された最終処理水Wfが生成され、貯留されるようになる。最終処理水Wfは電気透析装置16より取り出され、配管26を介して所定の後処理に供される。また、電気透析装置16の中央に位置する濃縮室16Bに生成されたフッ素濃縮水Wcは、同じく電気透析装置16より取り出され、配管27を介して所定の後処理に供される。
以上説明したように、本実施形態のフッ素含有廃水W0の処理方法によれば、フッ素含有廃水W0に対してカルシウム剤を接触及び反応させてフッ化カルシウムを生成した後、さらに、固液分離装置14で得た1次処理水W1に対して、フッ素含有廃水W0と同様に、カルシウム剤を接触及び反応させてフッ化カルシウムを生成した後、このフッ素イオンを含む2次処理水W2を電気透析装置16に投入して電気透析を行い、当該2次処理水W2よりフッ素を除去するという3段階の操作によりフッ素除去を行っている。
したがって、最終処理水Wfは、実質的には3段階の操作を経てフッ素除去がなされているので、本実施形態で得た最終処理水Wf中のフッ素濃度は、第1の実施形態等で得た最終処理水Wf中のフッ素濃度と比較して十分に低減されている。
なお、本実施形態では、2次処理水貯留槽68内に貯留した2次処理水W2は、ポンプ34を駆動させることにより、配管29を介して固液分離装置14に還流させ、固液分離装置14内を洗浄することができる。したがって、固液分離装置14の目詰まり等を防止することができ、固液分離装置14の機能を常に保持することができる。
固液分離装置14から洗浄された汚泥は、配管85を介して圧搾機能付き固液分離装置75に供給され、圧縮空気CAを供給して乾燥させるとともに圧搾して脱水する。この際に生成した水分は、配管86を介して水槽69に貯留する。一方、圧搾機能付き固液分離装置75に残留した固形分は、配管88を介して2次処理水W2を供給することにより洗浄し、スラリーとしてスラリー貯留槽76内に貯留する。また、この際に生成した洗浄廃水は、配管87を介して同じく水槽69内に貯留する。
また、本実施形態では、水槽69内に貯留した上記洗浄廃水等を、ポンプ95を駆動させて反応槽11に還流させる。したがって、洗浄廃水等を再度上記操作に供することになるので、当初、フッ素含有廃水の処理装置800に導入したフッ素含有廃水W0から十分にフッ素を除去することができ、最終処理水Wf中に含まれるフッ素の量を十分に低減することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100,200,300,400,500,600,700,800 フッ素含有廃水の処理装置
11 貯留槽
12 反応槽
13 一時貯留槽
14 固液分離装置
15 1次処理水貯留槽
16 電気透析装置
17 電源
W0 フッ素含有廃水
W1 1次処理水
Wf 最終処理水
Wc フッ素濃縮水
61 最終処理水貯留槽
71 第1の導電率計
72 第2の導電率計
73 第3の導電率計

Claims (9)

  1. 反応槽中において、フッ素含有廃水とカルシウム剤とを接触させ、前記フッ素含有廃水中のフッ素と前記カルシウム剤とを反応させて、前記フッ素含有廃水中にフッ化カルシウムを生成するステップと、
    前記反応槽の下流側に配設された固液分離装置において、前記フッ素含有廃水から前記フッ化カルシウムを固液分離して除去し、前記フッ素含有廃水の1次処理水を得るステップと、
    前記固液分離装置の下流側に配設された電気透析装置において、前記1次処理水を電気透析し、前記1次処理水中に含まれるフッ素イオンを濃縮してフッ素イオン含有濃縮液として除去することにより、前記フッ素含有廃水の最終処理水を得るステップと、
    前記1次処理水によって前記固液分離装置を洗浄するステップと
    を具えることを特徴とする、フッ素含有廃水の処理方法。
  2. 前記フッ素イオン含有濃縮液を、前記反応槽中に還流させるステップを具えることを特徴とする、請求項1に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  3. 第1の導電率計によって、前記最終処理水の電気伝導度を計測し、前記最終処理水中の残留フッ素の濃度を検知するステップと、
    前記最終処理水中の前記残留フッ素の濃度に依存して、前記電気透析装置における前記フッ素イオンの濃縮度合を制御するステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  4. 第2の導電率計によって、前記1次処理水の電気伝導度を計測し、前記1次処理水中の残留フッ素の濃度を検知するステップと、
    前記1次処理水中の前記残留フッ素の濃度に依存して前記電気透析装置における前記フッ素イオンの濃縮度合を制御するステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項3に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  5. 前記1次処理水中の前記残留フッ素の濃度に依存して、前記反応槽中に投入する前記カルシウム剤の量を制御するステップを具えることを特徴とする、請求項4に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  6. 第3の導電率計によって、前記反応槽中に投入する以前の前記フッ素含有廃液中の電気伝導度を計測し、前記フッ素含有廃液中のフッ素濃度を検知するステップと、
    前記フッ素含有廃液中の前記フッ素濃度に依存して、前記反応槽中に投入する前記カルシウム剤の量を制御するステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項5に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  7. 前記1次処理水によって前記固液分離装置を洗浄する代わりに、
    前記1次処理水を前記固液分離装置に還流させるステップと、
    前記固液分離装置において、前記1次処理水から前記フッ素含有廃水の2次処理水及び前記フッ化カルシウムを含む前記スラリーを得るステップと、
    前記固液分離装置の下流側に配設された電気透析装置において、前記2次処理水を電気透析し、前記2次処理水中に含まれるフッ素イオンを濃縮して除去することにより、前記フッ素含有廃水の最終処理水を得るステップと、
    前記2次処理水によって前記固液分離装置を洗浄するステップと、
    を具えることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載のフッ素含有廃水の処理方法。
  8. フッ素含有廃水とカルシウム剤とを接触させ、前記フッ素含有廃水中のフッ素と前記カルシウム剤とを反応させて、前記フッ素含有廃水中にフッ化カルシウムを生成するための反応槽と、
    前記反応槽の下流側に配設され、前記フッ素含有廃水から前記フッ化カルシウムを固液分離して除去し、前記フッ素含有廃水の1次処理水及び前記フッ化カルシウムを含むスラリーを得るための固液分離装置と、
    前記固液分離装置の下流側に配設され、前記1次処理水を電気透析し、前記1次処理水中に含まれるフッ素イオンを濃縮して除去することにより、前記フッ素含有廃水の最終処理水を得るための電気透析装置と、
    を具えることを特徴とする、フッ素含有廃水の処理装置。
  9. 前記最終処理水の電気伝導度を計測し、前記最終処理水中の残留フッ素の濃度を検知するための第1の導電率計を具えることを特徴とする、請求項8に記載のフッ素含有廃水の処理装置。
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