JP2014105143A - アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置 - Google Patents

アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014105143A
JP2014105143A JP2012260593A JP2012260593A JP2014105143A JP 2014105143 A JP2014105143 A JP 2014105143A JP 2012260593 A JP2012260593 A JP 2012260593A JP 2012260593 A JP2012260593 A JP 2012260593A JP 2014105143 A JP2014105143 A JP 2014105143A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonia
discharge plasma
superheated steam
exhaust gas
discharge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012260593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6122283B2 (ja
Inventor
Satoshi Sato
聡 佐藤
Yoshihiro Kawada
吉弘 川田
Akira Mizuno
彰 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Toyohashi University of Technology NUC
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Toyohashi University of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd, Toyohashi University of Technology NUC filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2012260593A priority Critical patent/JP6122283B2/ja
Publication of JP2014105143A publication Critical patent/JP2014105143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6122283B2 publication Critical patent/JP6122283B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

【課題】大気と水からアンモニアを生成し得るアンモニア発生装置を提供することによって、大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給を不要とする。
【解決手段】水9を加熱して沸点以上の温度で完全に気体状態となった過熱水蒸気10を生成し且つ大気6を経由させることで高温空気7とする過熱水蒸気生成手段11と、該過熱水蒸気生成手段11から導いた過熱水蒸気10及び高温空気7を放電プラズマ中を通すことで反応させてアンモニア2を生成する放電プラズマ反応器12と、放電プラズマ内でNよりO又はOHとの反応性が高い酸素消費剤を前記放電プラズマ反応器12に供給する酸素消費剤供給手段13とを備えてアンモニア発生装置3を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、大気と水からアンモニアを生成することが可能なアンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置に関するものである。
従来、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOx(窒素酸化物)を還元剤と反応させる性質を備えた選択還元型触媒を装備し、該選択還元型触媒の上流側に必要量の還元剤を添加して該還元剤を選択還元型触媒上で排気ガス中のNOxと還元反応させ、これによりNOxの排出濃度を低減し得るようにしたものがある。
他方、プラント等における工業的な排煙脱硝処理の分野では、還元剤にアンモニア(NH3)を用いてNOxを還元浄化する手法の有効性が既に広く知られているところであるが、自動車の場合には、アンモニアそのものを搭載して走行することに関し安全確保が困難であるため、近年においては、毒性のない尿素水を還元剤として使用することが研究されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、尿素水を選択還元型触媒の上流側で排気ガス中に添加すれば、該排気ガスの熱によって尿素水が式(1)によりアンモニアと炭酸ガスに加水分解され、選択還元型触媒上で排気ガス中のNOxがアンモニアにより良好に還元浄化されることになる。
[化1]
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2…(1)
特開2002−161732号公報
しかしながら、尿素水を選択還元型触媒の上流側で排気ガス中に添加するシステムでは、尿素水を貯留しておくための大型の尿素水タンクを車両に搭載しなければならないが、このような大型の尿素水タンクの搭載スペースを確保するのが難しいという問題があり、しかも、尿素水タンク内の尿素水の残量を監視して適宜補給しなければならないため、尿素水補給のインフラが未整備の現状にあって運転者の負担が大きいという問題があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、大気と水からアンモニアを生成し得るアンモニア発生装置を提供することによって、大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給を不要とすることを目的としている。
本発明は、水を加熱して沸点以上の温度で完全に気体状態となった過熱水蒸気を生成し且つ大気を経由させることで高温空気とする過熱水蒸気生成手段と、該過熱水蒸気生成手段から導いた過熱水蒸気及び高温空気を放電プラズマ中を通すことで反応させてアンモニアを生成する放電プラズマ反応器と、放電プラズマ内でNよりO又はOHとの反応性が高い酸素消費剤を前記放電プラズマ反応器に供給する酸素消費剤供給手段とを備えたことを特徴とするアンモニア発生装置、に係るものである。
而して、このようにアンモニア発生装置を構成した場合に、過熱水蒸気生成手段にて水を加熱して沸点以上の温度で完全に気体状態となった過熱水蒸気を生成する一方、大気を経由させることで昇温して高温空気とし、これら過熱水蒸気と高温空気を酸素消費剤供給手段からの酸素消費剤と一緒に放電プラズマ反応器に導入して放電プラズマ中に通すと、過熱水蒸気がH+とOH-、高温空気中の窒素はNに解離し、その後、HとNが結合してNH3(アンモニア)が生成されることになる。
この際、解離したN、OH、Oが放電プラズマ内で反応してNOxが生成される虞れがあり、NOxの生成にNが多く消費されてしまえば、NH3の転換率が低下してしまうことになるが、酸素消費剤供給手段から放電プラズマ反応器に酸素消費剤を導入しているので、NOxの生成前に酸素消費剤の酸化反応によりOやOHが消費され、OやOHと反応しないで残ったNがNH3の生成に使用され、NH3への転換率が向上される。
尚、大気を前記過熱水蒸気生成手段を経由させて昇温してから放電プラズマ反応器に導入しているのは、冷えた大気を過熱水蒸気と合流させてしまうと、該過熱水蒸気が温度低下して結露が生じる虞れがあるからである。
更に、本発明においては、過熱水蒸気生成手段が、水を加熱して水蒸気を生成する蒸発ユニットと、該蒸発ユニットから導いた水蒸気を沸点以上に過熱して過熱水蒸気を生成する過熱ユニットとにより構成されていることが好ましく、このようにすれば、蒸発ユニットで蒸発させた水蒸気を過熱水蒸気で沸点以上に過熱するという二段加熱方式を採用することで簡便に過熱水蒸気を得ることが可能となる。
また、本発明においては、放電プラズマ反応器が、絶縁体から成る筒状の反応器本体と、該反応器本体の中心部に配置されたロッド状の放電電極と、前記反応器本体の外周部に配置されて前記放電電極との間で高電圧が印加されるようにした接地電極と、これら放電電極及び接地電極の相互間に形成される放電空間に充填された誘電体ペレットとにより構成されていることが好ましい。
このようにすれば、放電電極と接地電極との間に高電圧を印加した際に、放電空間内にバリア放電(無声放電や沿面放電)による放電プラズマ(非熱平衡プラズマ)が発生することになるが、放電空間に誘電体ペレットが充填されていることで、該各誘電体ペレット同士の接触点に電界が集中して強い放電プラズマが発生し易くなり、その強い放電プラズマにより効率良くアンモニアが生成されることになる。
更に、本発明においては、酸素消費剤供給手段が、エンジンからの排気ガスが流通する排気管から排気ガスの一部を抜き出して放電プラズマ反応器に送り込む排気ガス送り手段により構成されていることが好ましく、このようにすれば、排気ガス中に含まれるCOやC(煤)を酸素消費剤として利用することが可能となる。
また、酸素消費剤供給手段は、燃料タンクから燃料を抜き出して放電プラズマ反応器の入側に添加する燃料添加手段により構成されていても良く、このようにすれば、燃料の添加により生じるHCを酸素消費剤として利用することが可能となる。
更に、本発明は、エンジンからの排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を有する選択還元型触媒を備え、該選択還元型触媒より上流側の排気管内にアンモニアを還元剤として添加するための還元剤添加装置として前述の如きアンモニア発生装置を用いたことを特徴とする排気浄化装置、に係るものでもある。
このようにすれば、格別なインフラ設備を必要とすることなく、大気と水からアンモニアを生成することが可能となり、選択還元型触媒の還元剤として尿素水を用いる必要がなくなるので、大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給が不要となり、装置レイアウトの制約が大幅に緩和されると共に、運転者の負担も大幅に軽減されることになる。
また、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、大気と水から生成したアンモニアを選択還元型触媒の還元剤として排気管内に直接導入することが可能となるので、排気温度が選択還元型触媒の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮させることが可能となる。
即ち、従来においては、選択還元型触媒にアンモニアを添加することで約100℃以上の排気温度からNOx低減効果が得られるのに対し、尿素水がアンモニアと炭酸ガスに加水分解するのに少なくとも約180〜190℃の排気温度が必要であったため、これより低い排気温度が想定されるエンジンスタート時や低速走行時等に尿素水を添加してもNOx低減性能がなかなか高まらないという問題があったが、このような問題が解決されることになる。
上記した本発明のアンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、大気と水からアンモニアを生成することができるので、例えば、選択還元型触媒の還元剤としてアンモニアを添加する還元剤添加装置として車両等に搭載するに際し、大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給を不要とすることができ、これにより装置レイアウトの制約を大幅に緩和することができると共に、運転者の負担を大幅に軽減することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、蒸発ユニットで蒸発させた水蒸気を過熱水蒸気で沸点以上に過熱するという二段加熱方式を採用することで簡便に過熱水蒸気を得ることができる。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、放電空間に充填されている各誘電体ペレット同士の接触点に電界が集中して強い放電プラズマが発生し易くなるので、その強い放電プラズマにより効率良くアンモニアを生成することができる。
(IV)本発明の請求項4に記載の発明によれば、例えば、選択還元型触媒の還元剤としてアンモニアを添加する還元剤添加装置として車両等に搭載するに際し、既存の排気管から排気ガスの一部を抜き出して放電プラズマ反応器に送り込み得るようにするだけで簡単に酸素消費剤供給手段を構成することができる。
(V)本発明の請求項5に記載の発明によれば、例えば、選択還元型触媒の還元剤としてアンモニアを添加する還元剤添加装置として車両等に搭載するに際し、既存の燃料タンクから燃料を抜き出して放電プラズマ反応器の入側に添加し得るようにするだけで簡単に酸素消費剤供給手段を構成することができる。
(VI)本発明の請求項6に記載の発明によれば、既に(I)でも述べている如き大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給を不要とすることができ、これにより装置レイアウトの制約を大幅に緩和することができると共に、運転者の負担を大幅に軽減することができるという効果に加え、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、大気と水から生成したアンモニアを選択還元型触媒の還元剤として排気管内に直接導入することができるので、排気温度が選択還元型触媒の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮させることができる。
本発明を実施する形態の一例を示す概略図である。 NH4 +の生成濃度をCO添加の有無で比較したグラフである。 NOの生成濃度をCO添加の有無で比較したグラフである。 本発明の別の形態例を示す概略図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例を示すもので、本形態例においては、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を有する選択還元型触媒1を用いた車両用の排気浄化装置に、前記選択還元型触媒1の上流側に還元剤としてアンモニア2を添加するための還元剤添加装置として後述のアンモニア発生装置3を適用した場合を例示しており、前記選択還元型触媒1は、エンジンからの排気ガス4が流通する排気管5の途中に備えられ、前記アンモニア発生装置3で生成されたアンモニア2が前記選択還元型触媒1より上流側の排気管5内に導入されるようになっている。
ここで、前記アンモニア発生装置3は、水9を加熱して沸点以上の温度で完全に気体状態となった過熱水蒸気10を生成し且つポンプ8(又はコンプレッサ)により送り込まれた大気6を経由させることで高温空気7とする過熱水蒸気生成手段11と、該過熱水蒸気生成手段11から導いた過熱水蒸気10及び高温空気7を放電プラズマ中を通すことで反応させてアンモニア2を生成する放電プラズマ反応器12と、放電プラズマ内でNよりO又はOHとの反応性が高い酸素消費剤を前記放電プラズマ反応器12に供給する酸素消費剤供給手段13とを備えている。
前記過熱水蒸気生成手段11は、水9を加熱して水蒸気9’を生成する蒸発ユニット18と、該蒸発ユニット18から導いた水蒸気9’を沸点以上に過熱して過熱水蒸気10を生成する過熱ユニット19とにより構成されており、蒸発ユニット18で蒸発させた水蒸気9’を過熱水蒸気10で沸点以上に過熱するという二段加熱方式が採用されている。
前記蒸発ユニット18と前記過熱ユニット19には、電熱線の通電による発熱や、エンジンブロックの排熱を熱源とするヒータ20,21が装備されており、前記蒸発ユニット18の水入口22に対し図示しない水タンクから導いた水9がヒータ20により加熱されて蒸発し、その水蒸気9’が前記蒸発ユニット18の上側から抜き出され、前記過熱ユニット19内でヒータ21に巻き付けられた伝熱管23を通して更に沸点以上に過熱されて過熱水蒸気10として排出されるようになっている。
ここで、特別なインフラ設備が整わないと入手が難しい尿素水の場合は、できるだけ大量に貯留しておくために大型の尿素水タンクを必要とするが、どこでも簡単に入手して補給することができる水9の場合は、一度に大量に貯留しておく必要がなく、比較的小型の水タンクを搭載するだけで済むことになる。尚、この水タンクには、車載のクーラの結露水を回収して導き入れるような補給手段を備えることも可能である。
また、前記蒸発ユニット18及び前記過熱ユニット19の夫々のヒータ20,21には、前記ポンプ8により送り込まれた大気6を流して加熱するための別の伝熱管24も巻き付けられており、前記大気6が前記過熱水蒸気10と殆ど変わらない温度の高温空気7まで昇温されるようになっている。
更に、前記放電プラズマ反応器12は、絶縁体から成る筒状の反応器本体25と、該反応器本体25の中心部に配置されたロッド状の放電電極26と、前記反応器本体25の外周部に配置されて前記放電電極26との間で高電圧が印加されるようにした接地電極27と、これら放電電極26及び接地電極27の相互間に形成される放電空間28に充填された誘電体ペレット29(例えばアルミナペレット等)とにより構成されており、前記過熱ユニット19の各伝熱管23,24から送り出される過熱水蒸気10と高温空気7が前記反応器本体25内の放電空間28に導入されるようになっている。尚、図中30は放電電極26に接続された高電圧を印加するための電源、31は接地電極27に接続されたアースを示す。
また、前記酸素消費剤供給手段13は、排気管5から排気ガス4の一部を抜き出して放電プラズマ反応器12に送り込む排気ガス送り手段を成すポンプ14(又はコンプレッサ)により構成されており、排気ガス4中に含まれるCOやC(煤)を酸素消費剤として利用し得るようにしてある。
而して、過熱水蒸気生成手段11にて蒸発ユニット18で蒸発させた水蒸気9’を過熱水蒸気10で沸点以上に過熱するという二段加熱方式により過熱水蒸気10を生成する一方、ポンプ8により送り込まれた大気6を前記過熱水蒸気生成手段11の蒸発ユニット18及び過熱ユニット19を伝熱管24を介し経由させることで昇温して高温空気7とし、これら過熱水蒸気10と高温空気7をポンプ14からの排気ガス4と一緒に放電プラズマ反応器12に導入して放電プラズマ中に通すと、過熱水蒸気10がH+とOH-、高温空気7中の窒素はNに解離し、その後、HとNが結合してNH3(アンモニア2)が生成されることになる。
この際、解離したN、OH、Oが放電プラズマ内で式(2)や式(3)のように反応してNOx(主としてNO)が生成される虞れがあり、NOxの生成にNが多く消費されてしまえば、NH3の転換率が低下してしまうことになるが、ポンプ14により放電プラズマ反応器12に排気ガス4を導入しているので、該排気ガス4中のCOやC(煤)が酸素消費剤として式(4),式(5)や式(6),式(7)のように酸化反応することによりNOxの生成前にOやOHが消費され、OやOHと反応しないで残ったNがNH3の生成に使用され、NH3への転換率が向上される。
[化2]
N+OH-→NO+H+…(2)
[化3]
N+O→NO…(3)
[化4]
CO+OH→CO2+H+…(4)
[化5]
CO+O→CO2…(5)
[化6]
C+O→CO…(6)
[化7]
C+O2→CO2…(7)
ここで、特にOHラジカルと選択的に反応させることが可能な性質をもつCOは、酸素消費剤としての有効性が非常に高いことが本発明者らの鋭意研究により確認されており、図2にグラフで示す通り、NH4 +の生成濃度(気体中でNH3の生成を確認することが難しいことからNH3が水に溶解して生成したNH4 +の生成濃度を確認)は、CO添加ありの場合の方がCO添加なしの場合の約2倍となり、また、図3にグラフで示す通り、NOの生成濃度は、CO添加ありの場合の方がCO添加なしの場合の約半分に抑制されることが確認されている。
尚、前述した通り、COが酸素消費剤としての有効性が高いことが既に確認されているので、煤を含む排気ガス4をポンプ14や放電プラズマ反応器12に導くことで系路途中の煤堆積などといった懸念がある場合には、パティキュレートフィルタを通過した後の清浄な排気ガス4を放電プラズマ反応器12に導くようにすれば良い。
また、放電電極26と接地電極27との間に高電圧を印加した際には、放電空間28内にバリア放電(無声放電や沿面放電)による放電プラズマ(非熱平衡プラズマ)が発生することになるが、放電空間28に誘電体ペレット29が充填されていることで、該各誘電体ペレット29同士の接触点に電界が集中して強い放電プラズマが発生し易くなり、その強い放電プラズマにより効率良くアンモニア2が生成されることになる。
尚、大気6を伝熱管24を介し前記過熱水蒸気生成手段11を経由させて昇温してから放電プラズマ反応器12に導入しているのは、冷えた大気6を過熱水蒸気10と合流させてしまうと、該過熱水蒸気10が温度低下して結露が生じる虞れがあるからである。
以上に述べた通り、上記形態例によれば、大気6と水9からアンモニア2を生成することができるので、選択還元型触媒1の還元剤としてアンモニア2を添加する還元剤添加装置として車両に搭載するに際し、大型の尿素水タンクの搭載や尿素水の補給を不要とすることができ、これにより装置レイアウトの制約を大幅に緩和することができると共に、運転者の負担を大幅に軽減することができる。
また、排気温度の低いエンジンスタート時や低速走行時等においても、大気6と水9から生成したアンモニア2を選択還元型触媒1の還元剤として排気管5内に直接導入することができるので、排気温度が選択還元型触媒1の活性温度域に到達した段階から直ちに高いNOx低減性能を発揮させることができる。
即ち、従来においては、選択還元型触媒1にアンモニア2を添加することで約100℃以上の排気温度からNOx低減効果が得られるのに対し、尿素水がアンモニア2と炭酸ガスに加水分解するのに少なくとも約180〜190℃の排気温度が必要であったため、これより低い排気温度が想定されるエンジンスタート時や低速走行時等に尿素水を添加してもNOx低減性能がなかなか高まらないという問題があったが、このような問題が解決されることになる。
図4は本発明の別の形態例を示すもので、先の図1の形態例において、エンジンからの排気ガス4が流通する排気管5から排気ガス4の一部を抜き出して放電プラズマ反応器12に送り込むポンプ14(排気ガス送り手段)により酸素消費剤供給手段13を構成することに換えて、燃料タンク15から燃料16を抜き出して放電プラズマ反応器12の入側に添加する燃料添加弁17(燃料添加手段)により酸素消費剤供給手段13を構成するようにしたものであり、このようにすれば、燃料16の添加により生じるHCが過熱水蒸気10と式(8)のように反応してCOを発生し、このCOを前述の通り酸素消費剤として利用することが可能となるので、COが酸素消費剤として酸化反応することによりNOxの生成前にOやOHが消費され、OやOHと反応しないで残ったNがNH3の生成に使われ、NH3への転換率が向上されることになる。
[化8]
HC+→NO+H+…(8)
尚、本発明のアンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 選択還元型触媒
2 アンモニア
3 アンモニア発生装置
4 排気ガス
5 排気管
6 大気
7 高温空気
8 ポンプ
9 水
9’ 水蒸気
10 過熱水蒸気
11 過熱水蒸気生成手段
12 放電プラズマ反応器
13 酸素消費剤供給手段
14 ポンプ(排気ガス送り手段)
15 燃料タンク
16 燃料
17 燃料添加弁(燃料添加手段)
18 蒸発ユニット
19 過熱ユニット
25 反応器本体
26 放電電極
27 接地電極
28 放電空間
29 誘電体ペレット

Claims (6)

  1. 水を加熱して沸点以上の温度で完全に気体状態となった過熱水蒸気を生成し且つ大気を経由させることで高温空気とする過熱水蒸気生成手段と、該過熱水蒸気生成手段から導いた過熱水蒸気及び高温空気を放電プラズマ中を通すことで反応させてアンモニアを生成する放電プラズマ反応器と、放電プラズマ内でNよりO又はOHとの反応性が高い酸素消費剤を前記放電プラズマ反応器に供給する酸素消費剤供給手段とを備えたことを特徴とするアンモニア発生装置。
  2. 過熱水蒸気生成手段が、水を加熱して水蒸気を生成する蒸発ユニットと、該蒸発ユニットから導いた水蒸気を沸点以上に過熱して過熱水蒸気を生成する過熱ユニットとにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンモニア発生装置。
  3. 放電プラズマ反応器が、絶縁体から成る筒状の反応器本体と、該反応器本体の中心部に配置されたロッド状の放電電極と、前記反応器本体の外周部に配置されて前記放電電極との間で高電圧が印加されるようにした接地電極と、これら放電電極及び接地電極の相互間に形成される放電空間に充填された誘電体ペレットとにより構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア発生装置。
  4. 酸素消費剤供給手段が、エンジンからの排気ガスが流通する排気管から排気ガスの一部を抜き出して放電プラズマ反応器に送り込む排気ガス送り手段により構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のアンモニア発生装置。
  5. 酸素消費剤供給手段が、燃料タンクから燃料を抜き出して放電プラズマ反応器の入側に添加する燃料添加手段により構成されていることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のアンモニア発生装置。
  6. エンジンからの排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を有する選択還元型触媒を備え、該選択還元型触媒より上流側の排気管内にアンモニアを還元剤として添加するための還元剤添加装置として請求項1から5の何れか1項に記載のアンモニア発生装置を用いたことを特徴とする排気浄化装置。
JP2012260593A 2012-11-29 2012-11-29 アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置 Active JP6122283B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012260593A JP6122283B2 (ja) 2012-11-29 2012-11-29 アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012260593A JP6122283B2 (ja) 2012-11-29 2012-11-29 アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014105143A true JP2014105143A (ja) 2014-06-09
JP6122283B2 JP6122283B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=51026943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012260593A Active JP6122283B2 (ja) 2012-11-29 2012-11-29 アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6122283B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101897802B1 (ko) * 2017-06-09 2018-09-13 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 열분해 장치
WO2018225979A1 (ko) * 2017-06-09 2018-12-13 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 가열 열분해 공정
CN115504486B (zh) * 2022-09-20 2024-03-12 湖北兴福电子材料股份有限公司 一种超高纯电子级氨水的生产方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5329756U (ja) * 1976-08-20 1978-03-14
JP2000074307A (ja) * 1998-08-27 2000-03-14 Toyo Netsu Kogyo Kk 常圧過熱水蒸気の製造方法
JP2001151507A (ja) * 1999-10-28 2001-06-05 Degussa Huels Ag アンモニアをプラズマ接触により製造する方法
JP2002357119A (ja) * 2001-03-02 2002-12-13 Yukio Kinoshita 放電現象などを用いた高効率排気ガス処理システム
US20050079112A1 (en) * 2003-10-09 2005-04-14 Li Bob Xiaobin Surface discharge non-thermal plasma reactor and method
US7188469B2 (en) * 2003-12-29 2007-03-13 Delphi Technologies, Inc. Exhaust system and methods of reducing contaminants in an exhaust stream
JP2007321680A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Toyohashi Univ Of Technology プラズマアシスト型尿素改質装置
WO2009148000A1 (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 有限会社ニューネイチャー 活性水蒸気発生装置
WO2010033530A2 (en) * 2008-09-17 2010-03-25 University Of Minnesota Non-thermal plasma synthesis with carbon component
JP2012154241A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Hino Motors Ltd 車載アンモニア製造装置及び車両上でアンモニアを製造する方法

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5329756U (ja) * 1976-08-20 1978-03-14
JP2000074307A (ja) * 1998-08-27 2000-03-14 Toyo Netsu Kogyo Kk 常圧過熱水蒸気の製造方法
JP2001151507A (ja) * 1999-10-28 2001-06-05 Degussa Huels Ag アンモニアをプラズマ接触により製造する方法
JP2002357119A (ja) * 2001-03-02 2002-12-13 Yukio Kinoshita 放電現象などを用いた高効率排気ガス処理システム
US20050079112A1 (en) * 2003-10-09 2005-04-14 Li Bob Xiaobin Surface discharge non-thermal plasma reactor and method
US7188469B2 (en) * 2003-12-29 2007-03-13 Delphi Technologies, Inc. Exhaust system and methods of reducing contaminants in an exhaust stream
JP2007321680A (ja) * 2006-06-01 2007-12-13 Toyohashi Univ Of Technology プラズマアシスト型尿素改質装置
WO2009148000A1 (ja) * 2008-06-02 2009-12-10 有限会社ニューネイチャー 活性水蒸気発生装置
WO2010033530A2 (en) * 2008-09-17 2010-03-25 University Of Minnesota Non-thermal plasma synthesis with carbon component
JP2012154241A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Hino Motors Ltd 車載アンモニア製造装置及び車両上でアンモニアを製造する方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101897802B1 (ko) * 2017-06-09 2018-09-13 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 열분해 장치
WO2018225980A1 (ko) * 2017-06-09 2018-12-13 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 열분해 장치
WO2018225979A1 (ko) * 2017-06-09 2018-12-13 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 가열 열분해 공정
KR20180135138A (ko) * 2017-06-09 2018-12-20 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 가열 열분해 공정
KR101937414B1 (ko) * 2017-06-09 2019-04-10 한국화학연구원 아산화질소 함유 기체화합물의 고주파 유도 가열 열분해 공정
CN115504486B (zh) * 2022-09-20 2024-03-12 湖北兴福电子材料股份有限公司 一种超高纯电子级氨水的生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6122283B2 (ja) 2017-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6622967B2 (ja) ディーゼルエンジン排気ガスの浄化方法
JP6622968B2 (ja) 内燃機関
JP4873580B2 (ja) NOxを選択的に触媒により還元する方法および装置
WO2006054632A1 (ja) 排気浄化装置
JP2020503467A (ja) カルバミン酸アンモニウムの生成および窒素酸化物の還元
WO2012104205A1 (en) Ammonia generator converting liquid ammonia precursor solutions to gaseous ammonia for denox-applications using selective catalytic reduction of nitrogen oxides
JP6122283B2 (ja) アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置
JP6155015B2 (ja) アンモニア発生装置及びそれを用いた排気浄化装置
JP2021032230A (ja) 内燃機関システム
JP4599989B2 (ja) アンモニアの製造方法および脱硝方法
JP4728124B2 (ja) 排気浄化装置
JP5222616B2 (ja) 排気浄化装置
JP2010038090A (ja) 排気浄化装置及びその制御方法
JP2001157822A (ja) 燃焼排ガス中の窒素酸化物の除去方法
JP2012197695A (ja) 尿素水改質器及びこれを用いた排ガス浄化装置
JP2007301524A (ja) 脱硝方法および脱硝設備
JP2009264148A (ja) 排気浄化装置
JP4266304B2 (ja) 排ガス脱硝方法および脱硝装置
US20150321145A1 (en) Internally Heated Urea Reactor/Injector For Use With SCR Emissions Control Device
JP2014218986A (ja) 化学蓄熱装置
JP7462730B2 (ja) 排出ガスを後処理するための装置及び方法、並びにその利用
JP2018131938A (ja) アンモニアスリップ防止装置
KR20240041120A (ko) 질소산화물 정화 장치 및 그 방법
JP2015031259A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2023092443A (ja) ガスタービンの排気ガス浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6122283

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250