JP2014105099A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】リフトアップ速度を遅くすることなく、安定してシートを給送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】中板40に積載されたシートに当接して上下方向に移動可能な紙面レバー61の移動に伴って移動する連動回転体65を、引張りバネにより移動させ、遊星歯車機構7に係合自在に設けられた係合部材67を遊星歯車機構7と係合した状態から遊星歯車機構7から外れた状態に切り換え、遊星歯車機構7を駆動伝達状態から非伝達状態にする。
【選択図】図3
【解決手段】中板40に積載されたシートに当接して上下方向に移動可能な紙面レバー61の移動に伴って移動する連動回転体65を、引張りバネにより移動させ、遊星歯車機構7に係合自在に設けられた係合部材67を遊星歯車機構7と係合した状態から遊星歯車機構7から外れた状態に切り換え、遊星歯車機構7を駆動伝達状態から非伝達状態にする。
【選択図】図3
Description
本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関し、特にシートを積載するシート積載手段を昇降させる構成に関する。
従来のプリンタ、複写機、FAX等の画像形成装置においては、シート収納手段に収納されたシートをシート給送手段により送り出し、画像形成部に給送するシート給送装置を備えている。シート給送装置としては、シート収納手段にシート積載手段を昇降自在に設け、シートを給送する際、シート積載手段を上昇させてシートをシート給送手段に押し付けて給送するものがある。このシート給送装置では、最上位シートの高さをシートの給送が可能な所定の高さに維持するために、シート積載手段を昇降機構であるリフタ機構により、シート積載量に応じて上昇させている。シート積載量に応じてシート積載手段を上昇させるために、最上位のシートの高さ(以下、紙面高さという)に応じてシート積載手段を上昇させており、これにより、安定してシートを給送することができる。
従来のシート給送装置では、紙面高さに基づくリフタ機構の駆動(以下、リフタ駆動という)のオン/オフを機械的に行うものがある。例えば、リフタ駆動をオンにしてシート積載手段を上昇させ、シートが所定の高さに到達したときに機械的にリフタ駆動をオフとすることにより紙面高さを制御する(特許文献1参照)。
ところで、従来のシート給送装置及び画像形成装置において、リフタ駆動のオン/オフを機械的に行う場合、紙面高さが、シート給送が可能な高さとなったときにリフタ駆動をオフする。しかし、リフタ駆動をオフにしても、リフタ駆動をオフにするための機械的な動作が介在するため、実際にリフタ駆動をオフするまでには時間がかかる。この場合、シート積載手段のリフトアップ量が多くなり、これによりシートが大きな圧力でシート給送手段に押し付けられるようになり、シートの不送り等のシート給送性能の低下を招いてしまう。なお、リフトアップ速度を遅くするようにすればシート給送性能の低下を防ぐことができるが、シート積載手段のリフトアップに時間がかかるようになる。リフトアップに時間がかかるようになると、シート収納手段を画像形成装置本体に挿入してから、1枚目のシートを画像形成部に給送するまでに要する時間が長くなり、シートに画像を形成するまでの時間が長くなる。
そこで、本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、リフトアップ速度を遅くすることなく、安定してシートを給送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シート給送装置において、シートを積載するシート積載手段を昇降可能に設けたシート収納手段と、上昇した前記シート積載手段に積載されたシートと当接してシートを給送するシート給送手段と、前記シート積載手段を昇降させるリフタ機構、駆動源からの駆動を前記リフタ機構に伝達する機械式クラッチ、及び前記機械式クラッチを駆動伝達状態と非伝達状態とに切り替える切換機構を有するシート昇降手段と、を備え、前記切換機構は、前記シート積載手段に積載されたシートに当接して上下方向に移動可能なレバーと、前記機械式クラッチに係合自在に設けられ、前記機械式クラッチに係合して前記機械式クラッチを駆動伝達状態とし、前記機械式クラッチから外れて前記機械式クラッチを非伝達状態とする係合部材と、前記レバーの移動に伴って移動し、前記係合部材を前記機械式クラッチと係合させる状態又は前記係合部材を前記機械式クラッチから外れる状態に切り換える切換部材、及び前記切換部材を付勢する付勢バネと、を有し、前記切換部材を、前記レバーが第1高さに上昇した時に、前記付勢バネの付勢力により移動させて前記係合部材を前記機械式クラッチと係合した状態から前記機械式クラッチから外れた状態に切り換えることを特徴とするものである。
本発明のように、機械式クラッチを駆動伝達状態又は非伝達状態とする切換部材を、付勢バネによって移動させて機械式クラッチを駆動伝達状態から非伝達状態にすることにより、リフトアップ速度を遅くすることなく、安定してシートを給送することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるレーザビームプリンタ(LBP)の全体構成を示す図である。
図1において、1はレーザビームプリンタ(LBP)、2はレーザビームプリンタ本体(以下、プリンタ本体という)である。プリンタ本体2は、画像形成部1Aを備えると共に、下部には給紙カセット20aに積載収納された記録紙等のシートSを画像形成部1Aに給送するプリンタ本体側のシート給送装置20が設けられている。プリンタ本体2の下方には、サイズ、坪量等の異なるシートS,S1,S2が収納される第1、第2及び第3収納デッキ30,31,32を備えた3段カセットデッキ3が増設されている。なお、3段カセットデッキ3はプリンタ本体2の載置台を兼ねると共に、プリンタ本体2を載せた状態で移動可能となるよう下部には4つのキャスタ3aが取り付けられている。
画像形成部1Aは、感光体ドラム21c、不図示の帯電器、現像スリーブ、クリーナ等を備えたプロセスカートリッジ21を備えている。また、感光体ドラム21cの表面を露光して感光体ドラム21c上に静電潜像を形成する露光手段であるレーザスキャナ21bを備えている。また、プリンタ本体2は、感光体ドラム21cと当接し、感光体ドラム21cと共に転写部を構成する転写ローラ22、転写部にて転写されたトナー画像をシートSに定着させる定着部23等を備えている。
シート給送装置20は、シートSを収納する給紙カセット20aと、給紙カセット20aに収納されたシートSを昇降させる不図示の昇降部と、昇降部により上昇されたシートSを画像形成部1Aに給送するピックアップローラ20bとを備えている。また、シート給送装置20は、ピックアップローラ20bにより給送されるシートSを1枚ずつに分離する分離ローラ対20cを備えている。
3段カセットデッキ3に設けられた第1収納デッキ30、第2収納デッキ31及び第3収納デッキ32は、それぞれ最上位のシートを送り出すピックアップローラ53を備えている。また、第1収納デッキ30、第2収納デッキ31及び第3収納デッキ32は、ピックアップローラ53により送り出されたシートを分離するフィードローラ54及び分離ローラ55により構成された分離ローラ対を備えている。
次に、このように構成されたレーザビームプリンタ1における画像形成動作について説明する。画像形成動作が開始されると、まず感光体ドラム21cは矢印方向に回転して表面が帯電器により帯電され、この後、感光体ドラム21cに対し、レーザスキャナ21bから画像情報に基づいてレーザ光が発光される。これにより、感光体ドラム上には静電潜像が形成され、この静電潜像は、トナーにより現像されてトナー画像として可視化される。
一方、このようなトナー像形成動作に並行してプリンタ本体側のシート給送装置20の給紙カセット20aに収納されたシートSは、不図示の昇降部で紙面高さが調節されながらピックアップローラ20bにより送り出される。ピックアップローラ20bにより送り出されたシートSは、分離ローラ対20cにより1枚ずつ分離されながら給送される。
また、3段カセットデッキ3は、プリンタ本体2から給送信号を受け取ると、第1収納デッキ30、第2収納デッキ31及び第3収納デッキ32から給送信号に適したシートを収納した収納デッキを選択する。そして、選択された収納デッキのピックアップローラ53によりシートを送り出した後、分離ローラ対54,55によりシートを1枚ずつ分離し、この後、搬送ローラ対56によりシートを給送する。
このように給紙カセット20a、又は収納デッキから送り出されたシートSは、停止しているレジストレーションローラ対58により先端位置合わせ(斜行補正)が行われる。次に、シートSは、画像形成部1Aにおいて感光体ドラム21cに形成される画像とタイミングを合わせるようにレジストレーションローラ対58により転写部に搬送され、転写ローラ22により感光体ドラム21cの画像が転写される。次に、トナー画像が転写されたシートSは、定着部23に搬送されて未定着トナー像が加熱・加圧されることにより、シート表面にトナー像が定着される。なお、トナー像が定着された後のシートSは、排紙ローラ24によりプリンタ本体2の上面に形成された排紙トレイ25上に排出される。
ここで、3段カセットデッキ3に設けられた第1収納デッキ30、第2収納デッキ31及び第3収納デッキ32について説明する。なお、第1収納デッキ30、第2収納デッキ31及び第3収納デッキ32は、同じ構成であるため、ここでは、最上段に配置された第1収納デッキ30について説明する。
図2は、本実施の形態に係るレーザビームプリンタ1の3段カセットデッキ3に配設されたシート給送装置である第1収納デッキ30に着脱自在に設けられた収納カセット33を引き出した状態を示す斜視図である。図2に示すように、第1収納デッキ30は、シートSを収納するシート収納手段である収納カセット33と、収納カセット33の内部に上下方向に回動自在(昇降可能)に設けられ、シートSを積載するシート積載手段としての中板40を備えている。また、第1収納デッキ30は、中板40に積載されたシートSの位置を規制する(位置決めする)規制板34,35,36を備えている。なお、規制板34は、中板40に積載されたシートSのシート給送方向における後端位置を規制し、規制板35及び規制板36は、シート給送方向と直交する幅方向におけるシートSの両側位置を規制する。
また、中板40は、図3に示すように係止部40a,40bを支点として上下方向に回動自在(移動自在)に収納カセット33に支持されている。さらに、第1収納デッキ30は、図3に示すように、シート昇降手段であるシート昇降部4と、シート昇降部4により昇降されたシートSをプリンタ本体2の画像形成部1Aに給送するシート給送部5を備える。シート給送部5は、既述したようにシート給送手段であるピックアップローラ53と、ピックアップローラ53により送り出されたシートを分離するフィードローラ54及び分離ローラ55により構成された分離ローラ対54,55とを備えている。
シート昇降部4は、中板40を昇降させるリフタ機構41と、不図示の駆動源の駆動をリフタ機構41に伝達可能な機械式クラッチとしての遊星歯車機構7と、遊星歯車機構7の駆動伝達状態と非伝達状態との切り替えを行う切換機構6と、を備えている。
リフタ機構41は、中板40の下方に設けられた押上板41aと、押上板41aの一端に連結された扇形ギア41bとを備えており、扇形ギア41bの回転により押上板41aが昇降するように構成されている。つまり、リフタ機構41は、扇形ギア41bの回転により押上板41aの上に配置された中板40を昇降させる。
遊星歯車機構7は、図4に示すように、内歯車71aを有すると共に、不図示の駆動源である給紙モータにより駆動される入力ギア71と、内歯車71aに噛合する遊星歯車75と、遊星歯車75を保持する遊星キャリア72とを備えている。また、遊星歯車機構7は、被係合部73a及び遊星歯車75と噛合する太陽ギア73bを有する被係合ギア73とを備えている。遊星歯車機構7は、駆動源から入力ギア71に入力される駆動を扇形ギア41bに選択的に伝達するためのものであり、出力ギアとしての遊星キャリア72が図3に示す駆動列74を介して扇形ギア41bに接続されている。
切換機構6は、図3に示す上下方向に回動可能な紙面レバー61と、紙面レバー61と連動する第1係止部材62及び第2係止部材63とを備えている。紙面レバー61は、プリンタ本体2に設けられた不図示のフレームに、支点61cを中心に回動可能に支持されており、不図示のバネにより矢印Aに示す時計回り方向に付勢されると共に、紙面高さの変動により支点61cを中心に回動する。
また、紙面レバー61の一端部には、図5に示すように収納カセット33に収納された最上面のシートSaに当接する検知部61aが固着されている。そして、紙面レバー61は、中板40の上昇に伴って収納カセット33に収納されたシートSの紙面高さが上昇すると、最上面のシートSaにより検知部61aが押し上げられて時計回り方向と反対方向の反時計回り方向に回動する。
さらに紙面レバー61の他端部には、図3及び図4に示すように紙面レバー61の回動位置に基づいて第1係止部材62及び第2係止部材63を連動させる連動部61bが設けられている。そして、紙面高さの変動により紙面レバー61が回動すると、連動部61bが上下方向に移動し、この連動部61bの移動に伴って後述するように第1係止部材62及び第2係止部材63が連動して揺動する。
また、切換機構6は、図4に示す第1係止部材62又は第2係止部材63に係止される切換部材としての連動回転体65と、連動回転体65を付勢する付勢バネとしての引張りバネ66とを備えている。さらに、切換機構6は、遊星歯車機構7に係合自在な係合部材67と、連動回転体65を回転させる復帰駆動部としての復帰駆動ギア69とを備えている。
ここで、第1係止部材62は、図4に示すように、プリンタ本体2に設けられた不図示のフレームに支点62aを中心に揺動自在に支持されており、引張りバネ64により、時計回り方向に付勢されている。第1係止部材62の一端部62bは、紙面レバー61の連動部61bに当接しており、他端部には、後述する連動回転体65の第1被係止部65aと係止可能な係止爪62cが設けられている。第1係止部材62は、紙面レバー61が回動する際、連動部61bにより押圧されて一端部62bが移動することにより、係止爪62cが第1被係止部65aと係止している第1係止位置から第1被係止部65aとの係止が解除される第1解除位置に移動する。
具体的には、図6に示すように、第1係止部材62は、給送条件として適切な所定高さの範囲内で高い側を第1高さ、低い側を第2高さとすると、紙面レバー61が第1高さよりも低いときに第1係止位置に位置するように構成されている。また、第1係止部材62は、紙面レバー61が第1高さよりも高いときに第1解除位置に位置するように構成されている。
このため、第1係止部材62は、紙面高さが第1高さよりも低いときに第1被係止部65aに係止し、第1高さよりも高くなると第1被係止部65aから外れるようになる。なお、本実施の形態においては、第1高さと第2高さの差は1mmに設定している。この差はできるだけ小さくしたいものの、機械部品で係止と非係止を行う必要があるため1mm以下の場合、第1係止部材62の係り量が少なすぎて、係止したいときに外れてしまうおそれがあるためである。
第2係止部材63は、プリンタ本体2に支点62aを中心に揺動自在に支持されており、引張りバネ64により、反時計回り方向に付勢されている。また、第2係止部材63の一端部63bは、紙面レバー61の連動部61bに当接しており、他端部63cは、後述する連動回転体65の第2被係止部65bと係止可能となっている。第2係止部材63は、紙面高さの変動により第2係止部材63の一端部63bが移動することにより、他端部63cが第2被係止部65bと係止可能な第2係止位置と、第2被係止部65bとの係止を解除する第2解除位置とを移動する。
具体的には、図6に示すように、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも低いときに他端部63cが第2解除位置に位置し、第2高さよりも高いときに他端部63cが第2係止位置に位置するように構成されている。つまり、第2係止部材63は、紙面高さが第2高さよりも低いときに第2被係止部65bから外れて、第2高さよりも高いときに第2被係止部65bに係止可能に構成されている。なお、本実施の形態において、既述したように、第1高さと第2高さとの間で第2係止部材63を第2被係止部65bに係止可能としている。これは、復帰駆動ギア69が連動回転体65を回転させたとき、紙面レバー61が第2高さ位置に下がるまでは第1係止部材62を第1被係止部65aに係止させないためである。
連動回転体65は、回転軸65gを中心に回転自在に支持されており、引張りバネ66により時計回り方向に付勢されている。連動回転体65の周面には、第1係止部材62の係止爪62cに係止可能に形成された第1被係止部65aと、第2係止部材63の他端部63cに係止可能に設けられた第2被係止部65bが形成されている。また、連動回転体65は欠歯ギア65dと、後述する係合部材67を移動させるカム部65cを備えている。なお、欠歯ギア65dは、ギア部65eと、欠歯部65fとを備え、回転軸65gを中心に回転する。カム部65cは、回転軸65gを中心に欠歯ギア65dと一体的に回転すると共に、欠歯部65fに位置する領域で係合部材67が遊星歯車機構7を係止するように形成されている。
係合部材67は、支点67aを中心に揺動自在に支持されると共に、引張りバネ68により時計回り方向に付勢されている。また、係合部材67は、遊星歯車機構7を構成する被係合ギア73の被係合部73aと係合する係合部67bと、カム部65cに従動するようにカム部65cのカム面と接触する従動部67cとを備えている。そして、係合部材67は、カム部65cに連動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが係合する係合位置と、非係合状態となる非係合位置との間を揺動する。
なお、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合状態となる非係合位置においては、入力ギア71に入力された駆動は、内歯車71aから遊星歯車75に伝わり、太陽ギア73bを介して被係合ギア73を反時計回りに回転させる。一方、係合部67bが被係合部73aと係合する係合位置においては、被係合部73aを介して太陽ギア73bが回転しなくなるので、遊星歯車75が時計回り方向に太陽ギア73bの周りを公転する。この結果、遊星歯車75を保持する遊星キャリア72が遊星歯車75と共に時計回り方向に回転し、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になる。そして、駆動伝達状態になると、遊星キャリア72から駆動列74を介して扇形ギア41bに駆動が伝わって扇形ギア41bが押上板41aを上方回動させ、これに伴い中板40が上昇する。
復帰駆動ギア69は、不図示の給紙モータが駆動しているときには常時反時計回り方向に回転するように構成されている。そして、復帰駆動ギア69は、後述するように連動回転体65の回転に伴い欠歯ギア65dが回転し、欠歯ギア65dのギア部65eと噛み合うと、連動回転体65を時計回り方向に回転させる。
次に、このような構成の第1収納デッキ30におけるリフトアップ動作について、図7を用いて説明する。図7の(a)は、第1係止部材62が連動回転体65の第1被係止部65aと係止した状態を示す図であり、図7の(b)は、第1係止部材62が第1被係止部65aから外れて係合部材67と被係合ギア73との係合が解除される状態を示す図である。図7の(c)は、第2係止部材63の他端部63cが第2係止位置に位置した状態を示す図であり、図7の(d)は、第2係止部材63が連動回転体65の第2被係止部65bを係止した状態を示す図である。
既述した図2に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示の給紙モータと入力ギア71とが連結されると共に、不図示のカセット検知手段が収納カセット33を検知する。そして、このカセット検知手段の検知に基づき、不図示の制御部が給紙モータの駆動を開始する。給紙モータが駆動を開始すると、入力ギア71が図7の(a)に示す時計回り方向、すなわち図4の矢印Bで示す時計回り方向に回転を開始すると共に、復帰駆動ギア69が反時計回り方向に回転を開始する。
ここで、収納カセット33が挿入された時点においては、中板40は収納カセット33の下部に位置しており、紙面レバー61は、第2高さよりも下に位置している。このため、図7の(a)に示すように、第1係止部材62の係止爪62cは、第1係止位置に位置しており、連動回転体65の第1被係止部65aを係止する。これにより、連動回転体65のカム部65cと係合部材67の従動部67cとが接触した状態で保持され、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aと係止する。
つまり、第1係止部材62が連動回転体65の第1被係止部65aと係止した状態のとき、係合部材67は、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aを係合する係合位置で保持される。この結果、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になり、入力ギア71の回転が遊星歯車75及び遊星キャリア72に伝わり、駆動列74を介して扇形ギア41bを回転させて押上板41aを上方回動させ、中板40を上昇させる。
次に、中板40の上昇によりシートSが上昇し、シートSに当接した紙面レバー61が上昇すると、第1係止部材62が紙面レバー61の連動部61bに押されて支点62aを中心に反時計回り方向に揺動する。そして、紙面レバー61が第1高さを越えると、第1係止部材62の係止爪62cが第1被係止部65aから外れて、第1係止部材62は、第1解除位置に移動する。
第1係止部材62が第1解除位置に移動すると、引張りバネ66の付勢力により、図7の(b)に示すように、連動回転体65が時計回り方向に回転する。連動回転体65が時計回り方向に回転すると、連動回転体65と一体で回転するカム部65cにより係合部材67の従動部67cが押圧され、係合部材67が支点67aを中心に反時計回り方向に揺動する。これにより、係合部材67が係合位置から非係合位置に移動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合となり、この結果、遊星歯車機構7が非伝達状態になり、扇形ギア41bの回転が停止し、中板40の上昇が停止する。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも下に位置しているときは第2解除位置に位置しているが、紙面レバー61が第2高さを越えると、図7の(b)に示すように第2係止位置に移動する。
紙面レバー61が第1高さを越えた後、引張りバネ66の付勢力により連動回転体65がさらに時計回り方向に回転すると、それまで欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置にあった欠歯ギア65dが回転する。これにより、図7の(c)に示すように、欠歯ギア65dのギア部65eが復帰駆動ギア69と噛合し、連動回転体65が復帰駆動ギア69によって時計回り方向に回転する。この後、連動回転体65が、さらに時計回り方向に回転し、欠歯ギア65dの欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置まで回転すると、引張りバネ66が連動回転体65を引っ張る状態となり、引張りバネ66により連動回転体65は時計回り方向に回転する。
これにより、図7の(d)に示すように第2係止位置に位置する第2係止部材63が第2被係止部65bと係止し、この結果、連動回転体65は回転を停止し、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入した後のリフトアップ動作が完了する。つまり、シートの給送が可能な状態になる。なお、このとき第1係止部材62は、第1解除位置に移動したままなので、係合部材67はカム部65cにより非係合位置に保持されたままである。また、このとき第1係止部材62は、連動回転体65と係止していない。
この後、ピックアップローラ53によりシートSが給送されると、給送されたシートSの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さより低くなると、既述した図6に示すように、第2係止部材63が第2被係止部65bから外れて連動回転体65が引張りバネ66により回転し、第1係止部材62と係止する位置に移動する。なお、既述した図6に示すように、紙面高さが第1高さより低くなると、第1係止部材62は第1係止位置に移動する。したがって、紙面高さが第2高さより低くなって連動回転体65が回転すると、連動回転体65が第1係止部材62と係止する図7の(a)の位置関係になる。この後、既述した動作を繰り返すことで紙面高さが上昇して図7の(d)の状態で停止する。以後、この動作を繰り返す。
図8は、リフトアップが開始されるタイミングを説明する図である。図8の(a)は、シートSがリフトアップされてシートの給送動作が開始される前の状態を示す図、図8の(b)は、最上面のシートSaが給送されている状態を示す図、図8の(c)はシートSaが紙面レバー61の検知部61aを通過した状態を示す図である。図8に示すように、紙面レバー61の検知部61aはピックアップローラ53とフィードローラ54の間に配置されている。これにより、シートSaが給送されると、図8の(b)に示すように検知部61aはシートSaに持ち上げられる。そして、図8の(c)に示すようにシートSaの後端が検知部61aを抜けると、検知部61aは新たに最上面になったSa’の上面まで下がる。
この後、更にシートSが給送されると、給送されたシートの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さより低くなると、図8の(c)に示すシートSaの後端が検知部61aを抜けたタイミングでリフトアップ動作が開始される。つまり、本実施の形態においては、図8の(b)に示すシートSの給送途中でリフトアップが開始されることはなく、必ず図8の(c)に示すシートSの給送が終わったタイミングでリフトアップが開始される。
図9は、本実施の形態に係る第1収納デッキ30における紙面高さの変化について説明する図である。図9に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示の給紙モータが駆動を開始して中板40が上昇し、時間t1(s)で紙面レバー61が第1高さとなる。つまり、時間t1(s)でシートSの紙面高さが第1高さに到達し、紙面レバー61が第1高さになる。紙面レバー61が第1高さになると、既述した図7の(b)に示すように第1係止部材62が第1被係止部65aから外れて、遊星歯車機構7の非伝達状態に移行する動作が開始される。
ここで、本実施の形態では、既述したように引張りバネ66の付勢力で連動回転体65を回転させて係合部材67を係合位置に移動させ、係合部材67の係合部67bを被係合ギア73の被係合部73aに係合させて被係合ギア73の回転を止める。つまり、遊星歯車機構7を非伝達状態にする。引張りバネ66の付勢力で回転する連動回転体65は、素早く反応して回転するため、遊星歯車機構7が非伝達状態になるまでの時間は、6(ms)となる。そのため、時間t1(s)から6(ms)後に中板40のリフトアップは停止する。これにより、シートの紙面高さは第1高さより0.1(mm)高い位置になる。
この後、プリントが開始されてシートSが給送されると、シートSの最上面の高さが下がってくる。そして、シートSの高さが第2高さより低くなると、再び第1係止部材62が第1被係止部65aに係止し、遊星歯車機構7が伝達状態になる。これにより、中板40の上昇と共にシートSの紙面高さが上昇し、第1高さより0.1mm高い位置で停止する。この動作は収納カセット33内のシートSが無くなるまで繰り返される。なお、給送条件として適正な所定高さの範囲としては、第2高さよりも0.3(mm)低い高さから第1高さよりも0.4(mm)高い高さの範囲であるため、この範囲内の設定で紙面高さを制御すれば問題ない。
一方、例えば、引張りバネ66の付勢力を用いずギアによって連動回転体を動作させる従来例a及びbにおいては、シートSが第1高さに到達して機械式クラッチの非伝達状態に移行する動作に入ってから、非伝達状態になるまで35(ms)かかる。なお、従来例aは、本実施の形態と同じ速度でシートSをリフトアップするものであり、従来例bは、本実施の形態よりもリフトアップ速度を遅くしたものである。
従来例aの場合、非伝達状態になるまで35(ms)かかると、リフトアップ完了時に紙面高さが適正な所定高さの範囲を超えてしまい、給送性能を満足させることができない。また、従来例bの場合、機械式クラッチが非伝達状態になるまで35(ms)かかるが、第1高さよりも0.15(mm)程度高い位置でリフトアップを完了させることができる。しかし、これではリフトアップに時間がかかり、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入してからプリントできるまでにかかる時間が長くなってしまう。
以上説明したように、本実施の形態においては、連動回転体65を引張りバネ66の付勢力により移動させて遊星歯車機構7を駆動伝達状態から非伝達状態に切り換えることにより、遊星歯車機構7の切り替え時間を短くすることができる。これにより、リフトアップ速度を遅くすることなく、リフトアップ量の増加を防止することができる。つまり、リフトアップ速度を維持しつつ、リフトアップ量の増加を防止することができる。この結果、リフトアップ時間の増加により収納カセット33を挿入してからプリント開始までの時間が長くなるのを防止することができると共に、シートSの給送時における紙面高さを安定させることが可能となり、シートSの給送性能を向上させることができる。
ところで、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重なると、給紙モータにかかる負荷が大きくなるため、給紙モータのスペックを上げて、例えば、高出力の給紙モータに変更しなければならない場合が生じ得る。このため、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重ならないようにすることが好ましい。
次に、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重ならないようにした本発明の第2実施の形態について説明する。図10は、本実施の形態に係るシート給送装置である第1収納デッキのリフトアップ動作を説明する図である。なお、図10において、既述した図7と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図10の(a)は、第1係止部材62が第1被係止部65aと係合した状態を示す図であり、図10の(b)は、第1係止部材62が第1被係止部65aから外れて係合部材67と被係合ギア73との係合が解除される状態を示す図である。図10の(c)は、第2係止部材63が第2被係止部65bと係止した状態を示す図であり、図10の(d)は、復帰駆動ギア69が連動回転体65を回転させる状態を示す図である。
既述した図2に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示の給紙モータと入力ギア71とが連結されると共に、不図示のカセット検知手段が収納カセット33を検知し、給紙モータが駆動を開始する。給紙モータが駆動を開始すると、入力ギア71が図10の(a)に示す時計回り方向に回転を開始すると共に、復帰駆動ギア69が反時計回り方向に回転を開始する。
ここで、収納カセット33が挿入された時点においては、中板40は収納カセット33の下部に位置しており、紙面レバー61は、第2高さよりも下に位置している。このため、図10の(a)に示すように、第1係止部材62の係止爪62cは、第1係止位置に位置しており、連動回転体65の第1被係止部65aを係止する。これにより、連動回転体65のカム部65cと係合部材67の従動部67cとが接触した状態で保持され、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aと係止する。
つまり、第1係止部材62が第1被係止部65aと係止した状態のとき、係合部材67は、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aを係合する係合位置で保持される。この結果、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になり、入力ギア71の回転が遊星歯車75及び遊星キャリア72に伝わり、駆動列74を介して扇形ギア41bを回転させて押上板41aを上方回動させ、中板40を上昇させる。
次に、中板40の上昇によりシートSが上昇し、シートSに当接した紙面レバー61が上昇すると、第1係止部材62が紙面レバー61の連動部61bに押されて支点62aを中心に反時計回り方向に揺動する。そして、紙面レバー61が第1高さを越えると、第1係止部材62の係止爪62cが第1被係止部65aから外れて、第1係止部材62は、第1解除位置に移動する。
第1係止部材62が第1解除位置に移動すると、引張りバネ66の付勢力により、図10の(b)に示すように、連動回転体65が時計回り方向に回転する。連動回転体65が時計回り方向に回転すると、連動回転体65と一体で回転するカム部65cにより係合部材67の従動部67cが押圧され、係合部材67が支点67aを中心に反時計回り方向に揺動する。これにより、係合部材67が係合位置から非係合位置に移動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合となり、この結果、遊星歯車機構7が非伝達状態になり、扇形ギア41bの回転が停止し、中板40の上昇が停止する。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも下に位置しているときは第2解除位置に位置しているが、紙面レバー61が第2高さを越えると、図10の(b)に示すように第2係止位置に移動する。
紙面レバー61が第1高さを越えた後、引張りバネ66の付勢力で連動回転体65がさらに時計回り方向に回転すると、それまで欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置にあった欠歯ギア65dが回転する。これにより、欠歯ギア65dのギア部65eが復帰駆動ギア69と噛合し、連動回転体65が復帰駆動ギア69によって時計回り方向に回転する。この後、連動回転体65が、さらに時計回り方向に回転し、欠歯ギア65dの欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置まで回転すると、引張りバネ66が連動回転体65を引っ張る状態となり、連動回転体65は引張りバネ66により時計回り方向に回転する。
これにより、図10の(c)に示すように第2係止位置に位置する第2係止部材63が第2被係止部65bと係止し、この結果、連動回転体65は回転を停止し、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入した後のリフトアップ動作が完了する。つまり、シートの給送が可能な状態になる。なお、このとき第1係止部材62は、第1解除位置に移動したままなので、係合部材67はカム部65cにより非係合位置に保持されたままである。また、このとき第1係止部材62は、連動回転体65と係止していない。
この後、ピックアップローラ53によりシートSが給送されると、給送されたシートSの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さより低くなると、図10の(d)に示すように、第2係止部材63が第2被係止部65bから外れ、欠歯ギアのギア部65eが復帰駆動ギア69に噛み合い、連動回転体65が回転駆動される。これにより、連動回転体65は第1係止部材62と係止する位置に移動する。つまり、本実施の形態においては、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなった後、欠歯ギア65dのギア部65eと復帰駆動ギア69とを噛合させて連動回転体65を回転させている。
なお、既述した図6に示すように、紙面高さが第1高さより低くなると、第1係止部材62は第1係止位置に移動する。したがって、紙面高さが第2高さより低くなって連動回転体65が回転すると、連動回転体65が第1係止部材62と係止する図10の(a)の位置関係になり、この後、既述した動作を繰り返すことで紙面高さが上昇して図10の(c)の状態で停止する。以後、この動作を繰り返す。
図11は紙面高さとピックアップローラ53がシートSを給送するピックアップタイミングとの関係を説明する図である。なお、図11の(a)は、既述した第1の実施の形態に係るレーザビームプリンタ1の紙面高さとピックアップローラ53によるピックアップタイミングとの関係を示す図である。図11の(b)は、本実施の形態に係るレーザビームプリンタ1の紙面高さとピックアップローラ53によるピックアップタイミングとの関係を示す図である。
既述した第1の実施の形態の場合、紙面高さが第2高さより低くなると、第2係止部材63が第2被係止部65bから外れて連動回転体65が回転し、係合部材67が係合位置に移動する。このように構成すると、図11の(a)に示すように、シートSが搬送されて、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなったとき、時間t2(s)の間、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重なる場合がある。この場合、既述したように、給紙モータにかかる負荷が大きくなるため、給紙モータのスペックを上げて、例えば、高出力の給紙モータに変更しなければならない場合が生じ得る。
一方、本実施の形態においては、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなった後、欠歯ギア65dのギア部65eと復帰駆動ギア69とを噛合させることにより連動回転体65を回転させて第1係止部材62と係止する位置に移動させている。このように構成した場合、図11の(b)に示すように、時間t2(s)よりも長い時間t3(s)後にリフトアップが開始されることになる。これにより、リフトアップ動作とピックアップ動作をずらすことができ、給紙モータに係る負荷が大きくなることを防止できる。
このように、本実施の形態においては、紙面レバー61が第2高さより低くなった後、復帰駆動ギア69により連動回転体65を、第1係止部材62が係止するまで回転させるようにしている。これにより、リフトアップ動作とピックアップ動作をずらすことができ、連動回転体65を引張りバネ66により第1係止部材62と係止する位置に移動させる構成にに比べて給紙モータに係る負荷が大きくなるのを防止できる。
次に、本発明の第3実施の形態について説明する。図12は、本実施の形態に係るシート給送装置である第1収納デッキに設けられたシート昇降部及びシート給送部を説明する図である。なお、図12において、既述した図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図12において、4Bはシート昇降部であり、このシート昇降部4Bは、リフタ機構41と、遊星歯車機構7と、切換機構6Bとを備えている。切換機構6Bは、紙面レバー61と、第1係止部材62と、第2係止部材63と、切換部材としてのスライド部材84と、図13に示す引張りバネ85と、係合部材67と、復帰駆動部としての復帰駆動ギア88と、欠歯ストッパ89とを備えている。
スライド部材84は、図13に示すように、第1係止部材62の係止爪62cに係止可能な第1被係止部84aと、第2係止部材63の他端部63cに係止可能な第2被係止部84bを備えている。また、スライド部材84は、係合部材67の従動部67cと接触するカム部84cと、突起部84dと、を備えている。スライド部材84は、不図示のフレームに往復移動可能にスライド自在に支持されており、引張りバネ85により矢印方向(左下方向)に付勢されている。スライド部材84のカム部84cは、係合部材67の従動部67cと接触して係合部材67を係合位置と非係合位置とに揺動させるためのものであり、突起部84dは復帰駆動ギア88の後述する第1突起部88aと係合可能に形成されている。
復帰駆動ギア88は、不図示のフレームに回転自在に支持されており、スライド部材84の突起部84dを押圧する第1突起部88aと、欠歯ストッパ89に押圧される第2突起部88bと、を備えている。復帰駆動ギア88は欠歯ギアであり、ギア部88cが入力ギア71と噛み合ったときだけ回転する。
欠歯ストッパ89は、支点89cを中心に揺動自在に支持されており、一端部89bが復帰駆動ギア88の第1突起部88aに係合可能に形成され、他端部89aが第2被係止部84bに係合可能に形成されている。つまり、欠歯ストッパ89は、支点89cを中心に揺動することにより、一端部89bが復帰駆動ギア88の第1突起部88aに係合したり、他端部89aがスライド部材84の第2被係止部84bに係合したりする。
次に、本実施の形態に係る第1収納デッキ30におけるリフトアップ動作について、図13及び図14を用いて説明する。なお、図13の(a)は、第1係止部材62がスライド部材84の第1被係止部84aと係合した状態を示す図であり、図13の(b)は、第1係止部材62が第1被係止部84aから外れて係合部材67と被係合ギア73との係合が解除される状態を示す図である。図13の(c)は、入力ギア71と復帰駆動ギア88とが噛み合う状態を示す図である。図14の(a)は、復帰駆動ギア88の第1突起部88aがスライド部材84の突起部84dを押圧する状態を示す図であり、図14の(b)は、第2係止部材63と第2被係止部84bとが係合した状態を示す図である。
既述した図2に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示の給紙モータと入力ギア71とが連結されると共に、不図示のカセット検知手段が収納カセット33を検知し、給紙モータが駆動を開始する。給紙モータが駆動を開始すると、入力ギア71が時計回り方向に回転を開始する。
ここで、収納カセット33が挿入された時点においては、中板40は収納カセット33の下部に位置しており、紙面レバー61は、第2高さよりも下に位置している。このため、図13の(a)に示すように、第1係止部材62の係止爪62cは、第1係止位置に位置しており、スライド部材84の第1被係止部84aを係止する。これにより、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aと係合するようにスライド部材84のカム部84cと係合部材67の従動部67cとが接触した状態で保持される。つまり、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aを係合する係合位置で係合部材67が保持される。この結果、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になり、入力ギア71の回転が遊星歯車75及び遊星キャリア72に伝わり、駆動列74を介して扇形ギア41bを回転させて押上板41aを上方回動させ、中板40を上昇させる。
次に、中板40の上昇によりシートSが上昇し、シートSに当接した紙面レバー61が上昇すると、第1係止部材62が紙面レバー61の連動部61bに押されて支点62aを中心に反時計回り方向に揺動する。そして、紙面レバー61が第1高さを越えると、第1係止部材62の係止爪62cがスライド部材84の第1被係止部84aから外れて、第1係止部材62は、第1解除位置に移動する。
第1係止部材62が第1解除位置に移動すると、引張りバネ85の付勢力により、スライド部材84が図13の(b)に示す左下方向にスライドする。スライド部材84がスライドすると、係合部材67の従動部67cがスライドするカム部84cに押圧され、係合部材67が支点67aを中心に反時計回り方向に揺動する。これにより、係合部材67が係合位置から非係合位置に移動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合となり、この結果、遊星歯車機構7が非伝達状態になり、扇形ギア41bの回転が停止し、中板40の上昇が停止する。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも下に位置しているときは第2解除位置に位置しているが、紙面レバー61が第2高さを越えると、第2係止位置に移動する。
また同時に、スライド部材84がスライドすると、スライド部材84の第2被係止部84bが欠歯ストッパ89の他端部89aを押圧し、欠歯ストッパ89が支点89cを中心に時計回り方向に揺動する。欠歯ストッパ89が時計回り方向に揺動すると、復帰駆動ギア88の第1突起部88aに係合していた欠歯ストッパ89の一端部89bが第1突起部88aから外れる。これにより、復帰駆動ギア88の反時計回り方向の回転が可能となる。
この後、スライド部材84が更にスライドすると、欠歯ストッパ89が支点89cを中心に時計回り方向に更に揺動し、揺動した欠歯ストッパ89の他端部89aが復帰駆動ギア88の第2突起部88bを押圧する。これにより、復帰駆動ギア88が反時計回り方向に回転し、図13の(c)に示すように、復帰駆動ギア88のギア部88cが遊星歯車機構7の入力ギア71と噛合する。これにより、復帰駆動ギア88は入力ギア71により反時計回り方向に回転駆動される。
復帰駆動ギア88が反時計回り方向に回転すると、図14の(a)に示すように、復帰駆動ギア88の第1突起部88aがスライド部材84の突起部84dを押圧し、スライド部材84を右上方向、つまりスライド部材84を復帰方向にスライドさせる。なお、このとき復帰駆動ギア88の第1突起部88aが係合部材67の従動部67cを持ち上げているため、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aに係合することはない。
この後、右上方向にスライドしたスライド部材84は、図14の(b)に示すように、第2被係止部84bが、第2係止位置に移動している第2係止部材63を通過する。この後、入力ギア71に対向する位置に復帰駆動ギア88の欠歯部が到達すると、欠歯ストッパ89の一端部89bが復帰駆動ギア88の第1突起部88aに係合して復帰駆動ギア88が停止する。これにより、スライド部材84は引張りバネ85の付勢力によって第2係止部材63に係止された状態で停止し、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入した後のリフトアップ動作が完了する。つまり、シートの給送が可能な状態になる。なお、このようにスライド部材84が停止したとき、第1係止部材62は第1係止位置に移動しているが、このとき第1係止部材62はスライド部材84と係止していない。
この後、ピックアップローラ53によりシートSが給送されると、給送されたシートSの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さよりも低くなると第2係止部材63が第2被係止部84bから外れる。これにより、スライド部材84は引張りバネ85の付勢力により左下方向にスライドし、それまでに第1係止位置に移動している第1係止部材62と係止する図13の(a)に示す位置関係になる。この後、既述した動作を繰り返すことで紙面高さが上昇して図14(b)に示す状態で停止する。以後、この動作を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態においては、スライド部材84を引張りバネ85の付勢力により移動させて遊星歯車機構7を駆動伝達状態から非伝達状態に切り換えることにより、遊星歯車機構7の切り替え時間を短くすることができる。これにより、リフトアップ速度を遅くすることなく、リフトアップ量の増加を防止することができる。さらに、本実施の形態のように、切換部材としてのスライド部材84をスライドさせて遊星歯車機構7のオン/オフを行うようにすることにより、スライド部材84の実装高さを低くすることができ、切換機構を構成するユニットの実装高さを低くすることができる。
ところで、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重なると、既述したように、給紙モータにかかる負荷が大きくなる。このため、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重ならないようにすることが好ましい。
次に、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重ならないようにした本発明の第4実施の形態について説明する。図15及び図16は、本実施の形態に係るリフトアップ動作を説明する図である。なお、図15及び図16において、既述した図13及び図14と同一符号は、同一又は相当部分を示している。図15の(a)は、第1係止部材62が第1被係止部84aと係合した状態を示す図であり、図15の(b)は、第1係止部材62が第1被係止部84aから外れて係合部材67と被係合ギア73との係合が解除される状態を示す図である。図15の(c)は、第2係止部材63が第2被係止部84bを係止した状態を示す図である。図16の(a)は、入力ギア71と復帰駆動ギア88とが噛み合う状態を示す図であり、図16(b)は、復帰駆動ギア88の第1突起部88aがスライド部材84の突起部84dを押圧する状態を示す図である。
既述した図2に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示のカセット検知手段が収納カセット33を検知して、不図示の給紙モータが駆動を開始する。給紙モータが駆動を開始すると、入力ギア71が時計回り方向に回転を開始する。
ここで、収納カセット33が挿入された時点においては、中板40は収納カセット33の下部に位置しており、紙面レバー61は、第2高さよりも下に位置している。このため、図15の(a)に示すように、第1係止部材62の係止爪62cは、第1係止位置に位置しており、スライド部材84の第1被係止部84aを係止する。これにより、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aと係合するようにスライド部材84のカム部84cと係合部材67の従動部67cとが接触した状態で保持される。つまり、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aを係合する係合位置で係合部材67が保持される。この結果、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になり、入力ギア71の回転が遊星歯車75及び遊星キャリア72に伝わり、駆動列74を介して扇形ギア41bを回転させて押上板41aを上方回動させ、中板40を上昇させる。
次に、中板40の上昇によりシートSが上昇し、シートSに当接した紙面レバー61が上昇すると、第1係止部材62が紙面レバー61の連動部61bに押されて支点62aを中心に反時計回り方向に揺動する。そして、紙面レバー61が第1高さを越えると、第1係止部材62の係止爪62cがスライド部材84の第1被係止部84aから外れて、第1係止部材62は、第1解除位置に移動する。
第1係止部材62が第1解除位置に移動すると、引張りバネ85の付勢力により、スライド部材84が図15の(b)に示す左下方向にスライドする。スライド部材84がスライドすると、係合部材67の従動部67cがスライドするカム部84cに押圧され、係合部材67が支点67aを中心に反時計回り方向に揺動する。これにより、係合部材67が係合位置から非係合位置に移動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合となり、この結果、遊星歯車機構7が非伝達状態になり、扇形ギア41bの回転が停止し、中板40の上昇が停止する。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも下に位置しているときは第2解除位置に位置しているが、紙面レバー61が第2高さを越えると、第2係止位置に移動する。
ここで、引張りバネ66の付勢力でスライド部材84がさらに左下方向にスライドすると、図15の(c)に示すように、第2係止位置に位置する第2係止部材63がスライド部材84の第2被係止部84bを係止する。これにより、スライド部材84はスライドを停止し、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入した後のリフトアップ動作が完了する。つまり、シートの給送が可能な状態になる。
この後、ピックアップローラ53によりシートSが給送されると、給送されたシートSの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さよりも低くなると第2係止部材63が第2被係止部84bから外れ、スライド部材84は引張りバネ85の付勢力により左下方向にスライドする。このようにスライド部材84がスライドすることにより、スライド部材84の突起部84eが欠歯ストッパ89の他端部89aを押圧し、欠歯ストッパ89が支点89cを中心に時計回り方向に揺動する。欠歯ストッパ89が時計回り方向に揺動すると、復帰駆動ギア88の第1突起部88aに係合していた欠歯ストッパ89の一端部89bが第1突起部88aから外れる。これにより、復帰駆動ギア88の反時計回り方向の回転が可能となる。
スライド部材84が引張りバネ85により更にスライドされると、欠歯ストッパ89の他端部89aがスライドする突起部84eに押圧されて、欠歯ストッパ89が支点89cを中心に時計回り方向に更に揺動する。そして、時計回り方向に揺動した欠歯ストッパ89の他端部89aが復帰駆動ギア88の第2突起部88bを押圧する。これにより、復帰駆動ギア88が反時計回り方向に回転する。復帰駆動ギア88が反時計回り方向に回転すると、図16の(a)に示すように、復帰駆動ギア88のギア部88cが遊星歯車機構7の入力ギア71と噛合し、復帰駆動ギア88は入力ギア71により反時計回り方向に回転駆動される。
復帰駆動ギア88が反時計回り方向に回転すると、図16の(b)に示すように、復帰駆動ギア88の第1突起部88aがスライド部材84の突起部84dを押圧し、スライド部材84が右上方向にスライドする。つまり、スライド部材84が復帰する方向にスライドする。なお、このとき復帰駆動ギア88に第1突起部88aが係合部材67の従動部67cを持ち上げているため、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aに係合することはない。
そして、図15の(a)に示すように、復帰方向にスライドしたスライド部材84の第1被係止部84aが第1係止部材62を通過すると、引張りバネ85の付勢力により第1被係止部84aが第1係止部材62と係止してスライド部材84が停止する。そして、このように第1係止部材62と係止した状態でスライド部材84が停止することにより、係合部材67が被係合ギア73の被係合部73aに係合し、中板40が上昇する。この後、既述した動作を繰り返すことで紙面高さが上昇し、図15の(c)の状態で停止する。
以上説明したように、本実施の形態においては、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなった後、入力ギア71と復帰駆動ギア88とを噛合させてスライド部材84を復帰方向にスライドさせ、第1係止部材62と係止する位置に移動させている。このように構成した場合、リフトアップ動作とピックアップ動作をずらすことができ、給紙モータに係る負荷が大きくなることを防止できる。
このように、本実施の形態においては、紙面高さが第2高さよりも低くなるとスライド部材84を、引張りバネ85によりスライドさせるのではなく、入力ギア71と復帰駆動ギア88とを噛合させることによりスライドさせて第1係止部材62と係止させている。この結果、シートSが搬送されて、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなったときにリフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重なることを防止することが可能となり、給紙モータに係る負荷が大きくなるのを防止できる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図17は、本実施の形態に係るシート給送装置である第1収納デッキに設けられたシート昇降部及びシート給送部を説明する図である。なお、図17において、既述した図3と同一符号は、同一又は相当部分を示している。
図17において、8はピックアップローラ53とフィードローラ54に間欠的に駆動を伝える駆動機構としてピックアップ駆動機構、90は第3係止部材である。ピックアップ駆動機構8は、シート給送のタイミングで給紙モータの駆動をピックアップローラ53とフィードローラ54に伝えるための機械式クラッチを構成するピックアップ欠歯ギア92と、ソレノイド93を備えている。
ピックアップ欠歯ギア92はシート給送のタイミングでソレノイド93が一瞬通電されてアマチュア93aの先端93bが外れると、給紙モータの駆動で常時回転しているピックアップ入力ギア97に噛み合い時計回りに1回転して停止する。このとき、フィードギア94がピックアップ欠歯ギア92の歯のある領域92cと噛合して反時計回りに回転駆動され、フィード軸95を介してフィードローラ54が反時計回りに回転する。このフィードローラ54の回転は、ピックアップローラ53へアイドラギア96を介して伝えられる。また、ピックアップ欠歯ギア92には、ボス92bが突設されている。
ピックアップ駆動機構8の駆動時には、リフタ機構へ駆動を伝えない駆動伝達制御手段90Aを構成する第3係止部材90は支点90aを中心に揺動自在に支持されている。そして、第3係止部材90は圧縮バネ91により、時計回り方向に付勢され、一方の端部に形成されている係止爪90cが連動回転体65の第3被係止部65hに係止可能になっている。また、この第3係止部材90の他方の端部90bは、ピックアップ欠歯ギア92が回転するとボス92bにより押圧される。そして、他方の端部90bが押圧されると、第3係止部材90は反時計回りに揺動し、係止爪90cが連動回転体65の第3被係止部65hから解除する位置に退避する。
次に、本実施の形態に係る第1収納デッキ30におけるシートSのリフトアップ動作について、図18を用いて説明する。図18の(a)は、第3係止部材90が連動回転体65の第3被係止部65hと係合した状態を示す図であり、図18の(b)は、第1係止部材62が連動回転体65の第1被係止部65aと係合した状態を示す図である。図18の(c)は、第1係止部材62が第1被係止部65aから外れて係合部材67と被係合ギア73との係合が解除される状態を示す図であり、図18の(d)は、第2係止部材63が連動回転体65の第2被係止部65bを係止した状態を示す図である。
既述した図2に示すように、第1収納デッキ30に収納カセット33が挿入されると、不図示のカセット検知手段が収納カセット33を検知して、給紙モータが駆動を開始する。給紙モータが駆動を開始すると、入力ギア71が時計回り方向に回転を開始すると共に、復帰駆動ギア69が反時計回り方向に、ピックアップ入力ギア97が反時計回りに回転を開始する。
ここで、収納カセット33が挿入された時点においては、中板40は収納カセット33の下部に位置しており、紙面レバー61は、第2高さよりも下に位置している。このため図18の(a)に示すように、第2係止部材63の他端部63cは、第2解除位置に位置している。また、第3係止部材90の係止爪90cは係止位置に位置しており、連動回転体65の第3被係止部65hを係止する。
次にソレノイド93に一瞬(0.2s)通電するとアマチュア93aの先端93bがピックアップ欠歯ギア92から外れ、ピックアップ入力ギア97に噛み合っているピックアップ欠歯ギア92が時計回りに回転し始める。そして、図18の(b)に示すように、ボス92bが第3係止部材90の端部90bを押し込むと、第3係止部材90が反時計回りに揺動し、係止爪90cが第3被係止部65hから、係止を解除する位置に退避する。これにより、引っ張りバネ66の付勢力により連動回転体65が時計回り方向に回転する。
このとき、第1係止部材62の係止爪62cは、第1係止位置に位置しており、このように連動回転体65が回転すると、連動回転体65の第1被係止部65aを係止する。これにより、係合部材67の係合部67bが被係合ギア73の被係合部73aを係合する係合位置で係合部材67が保持される。この結果、遊星歯車機構7が駆動伝達状態になり、入力ギア71の回転が遊星歯車75及び遊星キャリア72に伝わり、駆動列74を介して扇形ギア41bを回転させて押上板41aを上方回動させ、中板40を上昇させる。
次に、中板40の上昇によりシートSが上昇し、シートSに当接した紙面レバー61が上昇すると、第1係止部材62が紙面レバー61の連動部61bに押されて支点62aを中心に反時計回り方向に揺動する。そして、紙面レバー61が第1高さを越えると、第1係止部材62の係止爪62cが第1被係止部65aから外れて、第1係止部材62は、第1解除位置に移動する。
第1係止部材62が第1解除位置に移動すると、引張りバネ66の付勢力により、連動回転体65が時計回り方向に回転する。連動回転体65が時計回り方向に回転すると、連動回転体65と一体で回転するカム部65cにより係合部材67の従動部67cが押圧され、係合部材67が支点67aを中心に反時計回り方向に揺動する。これにより、係合部材67が係合位置から非係合位置に移動し、被係合ギア73の被係合部73aと係合部67bとが非係合となり、この結果、遊星歯車機構7が非伝達状態になり、扇形ギア41bの回転が停止し、中板40の上昇が停止する。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さよりも下に位置しているときは第2解除位置に位置しているが、紙面レバー61が第2高さを越えると、図18の(c)に示すように第2係止位置に移動する。
引張りバネ66の付勢力により連動回転体65がさらに時計回り方向に回転すると、それまで欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置にあった欠歯ギア65dが回転し、欠歯ギア65dのギア部65eが復帰駆動ギア69と噛合する。これにより、連動回転体65が復帰駆動ギア69によって時計回り方向に回転する。この後、連動回転体65がさらに時計回り方向に回転し、欠歯ギア65dの欠歯部65fが復帰駆動ギア69に臨む位置まで回転すると、連動回転体65は引張りバネ66により時計回り方向に回転する。これにより、図18の(d)に示すように第2係止位置に位置する第2係止部材63が第2被係止部65bを係止し、この結果、連動回転体65は回転を停止し、収納カセット33を第1収納デッキ30に挿入した後のリフトアップ動作が完了する。つまり、シートの給送が可能な状態になる。
この後、ピックアップローラ53によりシートSが給送されると、給送されたシートの厚み分ずつ紙面高さが下がってくる。そして、紙面高さが第2高さより低くなると第2係止部材63が第2被係止部65bから外れ、図18の(a)の位置関係になる。なお、第2係止部材63は、紙面レバー61が第2高さに下がるまで第3係止部材90が連動回転体65に係止しないように、連動回転体65に係止して連動回転体65を停止させる。以下、この動作を繰り返すことで紙面高さが上昇して、図18の(d)の状態で停止する。
本実施の形態において、ピックアップ欠歯ギア92の歯のある領域92cとボス92bの位置関係は次のように設定されている。即ち、ピックアップ欠歯ギア92が回転し始めると、まず歯のある領域92cがフィードギア94に噛み合う。そして、噛合いが終了したあと、ボス92bが第3係止部材90の端部90bを押し込む。これにより、ピックアップローラ53が回転・停止した後、第3係止部材90が動作する。
図19は本実施の形態に係る第1収納デッキにおける紙面高さとピックアップローラ53がシートSを給送するピックアップタイミングとの関係について説明する図である。既述したようにリフトアップする条件は、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなり、かつピックアップ欠歯ギア92が回転してボス92bが第3係止部材90の端部90bを押し込んだ直後である。
つまり、図19に示すように、紙面レバー61の検知部61aが第2高さより低くなった後、ピックアップ欠歯ギア92が回転し始めてt5(s)後にリフトアップが開始する。なお、ピックアップローラ53はt4(s)後に回転を終えているので、リフトアップ動作とピックアップ動作が重なることはない。
以上説明したように、本実施の形態においては、ピックアップ駆動機構8の駆動時には、リフタ機構へ駆動を伝えないように構成することにより、リフトアップ動作と次のシートSのピックアップタイミングとが重なることを確実に防止することができる。
なお、本実施の形態においては、例えば紙面レバー61の検知部61aをピックアップローラ53の横に位置させる構成や、紙面レバー61をピックアップローラ53保持ホルダに接続する構成などに適用してもよい。このような紙面レバー配置の場合、通紙中に紙面レバー61がシートSの厚みずつしか変化しないため、任意のタイミングで第1係止部材62の係止爪62cが第1被係止部65aから外れる可能性が高い。しかし、このような構成でも、第3係止部材90の効果で、確実にリフトアップ動作とピックアップ動作をずらすことができ、給紙モータに係る負荷が大きくなることを防止できる。
1…レーザビームプリンタ(LBP)、2…レーザビームプリンタ本体、1A…画像形成部、4,4B…シート昇降部、5…シート給送部、6,6B…切換機構、7…遊星歯車機構、8…ピックアップ駆動機構、30…第1収納デッキ、33…収納カセット、40…中板、41…リフタ機構、53…ピックアップローラ、61…紙面レバー、62…第1係止部材、63…第2係止部材、65…連動回転体、66…引張りバネ、67…係合部材、69…復帰駆動ギア、84…スライド部材、85…引張りバネ、88…復帰駆動ギア、90…第3係止部材、90A…駆動伝達制御手段、92…ピックアップ欠歯ギア、93…ソレノイド、S…シート
Claims (10)
- シートを積載するシート積載手段を昇降可能に設けたシート収納手段と、
上昇した前記シート積載手段に積載されたシートと当接してシートを給送するシート給送手段と、
前記シート積載手段を昇降させるリフタ機構、駆動源からの駆動を前記リフタ機構に伝達する機械式クラッチ、及び前記機械式クラッチを駆動伝達状態と非伝達状態とに切り替える切換機構を有するシート昇降手段と、を備え、
前記切換機構は、前記シート積載手段に積載されたシートに当接して上下方向に移動可能なレバーと、前記機械式クラッチに係合自在に設けられ、前記機械式クラッチに係合して前記機械式クラッチを駆動伝達状態とし、前記機械式クラッチから外れて前記機械式クラッチを非伝達状態とする係合部材と、前記レバーの移動に伴って移動し、前記係合部材を前記機械式クラッチと係合させる状態又は前記係合部材を前記機械式クラッチから外れる状態に切り換える切換部材、及び前記切換部材を付勢する付勢バネと、を有し、
前記切換部材を、前記レバーが第1高さに上昇した時に、前記付勢バネの付勢力により移動させて前記係合部材を前記機械式クラッチと係合した状態から前記機械式クラッチから外れた状態に切り換えることを特徴とするシート給送装置。 - 前記切換機構は、前記レバーと連動し、かつ前記切換部材に係止可能な第1係止部材及び第2係止部材と、前記第1係止部材が前記切換部材から外れて前記切換部材が前記付勢バネにより移動した後、前記切換部材を、前記第1係止部材が係止可能な係止位置に復帰させる復帰駆動部と、を有し、
前記第1係止部材は、前記レバーが前記第1高さよりも低い第2高さに下がったときに前記復帰駆動部により前記係止位置に復帰した前記切換部材に係止して前記係合部材により前記機械式クラッチを駆動伝達状態にし、前記機械式クラッチが駆動伝達状態となることにより前記シート積載手段が上昇して前記レバーが前記第1高さに上昇したときに前記切換部材から外れて前記係合部材により前記機械式クラッチを非伝達状態にし、
前記第2係止部材は、前記復帰駆動部により前記切換部材が前記係止位置に復帰するとき、シートが給送されて前記レバーが前記第2高さに下がるまで前記第1係止部材が前記切換部材に係止しないように、前記切換部材に係止して前記切換部材を停止させ、前記レバーが前記第2高さまで下がったときに前記切換部材から外れることを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。 - 前記切換部材は、欠歯ギアを一体に備えた回転体であり、
前記復帰駆動部は、前記欠歯ギアに噛み合い可能な駆動ギアであり、
前記第1係止部材及び前記第2係止部材が前記切換部材を係止しているときは、前記欠歯ギアは前記駆動ギアと噛み合わず、前記第1係止部が前記切換部材から外れ、前記付勢バネにより前記切換部材が回転している途中で前記欠歯ギアと前記駆動ギアとが噛み合うことにより、前記切換部材が前記付勢バネに抗しながら前記切換部材に係止するまで回転し、前記第2係止部材が前記切換部材から外れると、前記付勢バネにより前記第1係止部材が係止するまで前記切換部材が回転することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - 前記切換部材は、欠歯ギアを一体に備えた回転体であり、
前記復帰駆動部は、前記欠歯ギアに噛み合い可能な駆動ギアであり、
前記第1係止部材及び前記第2係止部材が前記切換部材を係止しているときは、前記欠歯ギアは前記駆動ギアと噛み合わず、前記第1係止部が前記切換部材から外れて前記付勢バネにより前記切換部材が回転している途中で前記欠歯ギアと前記駆動ギアとが噛み合うことにより、前記切換部材が、前記第2係止部材が係止するまで回転し、前記第2係止部材が前記切換部材から外れると、前記駆動ギアにより前記第1係止部材が係止するまで前記切換部材が回転することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - 前記切換部材は、往復移動可能なスライド部材であり、
前記第1係止部材が前記切換部材から外れたときに前記切換部材が前記付勢バネによって移動すると、前記復帰駆動部により前記第2係止部材が前記スライド部材に係止するまで前記付勢バネに抗しながら前記スライド部材を停止させ、前記第2係止部材が前記スライド部材から外れたときに前記付勢バネにより、前記第1係止部材が係止するまで前記切換部材が回転することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - 前記切換部材は、往復移動可能なスライド部材であり、
前記第1係止部材が前記切換部材から外れたときに前記切換部材が前記付勢バネによって移動すると、前記復帰駆動部により前記第2係止部材が前記スライド部材に係止するまで前記付勢バネに抗しながら前記スライド部材を停止させ、前記第2係止部材が前記スライド部材から外れたときに前記復帰駆動部により前記第1係止部材が係止するまで前記切換部材が回転することを特徴とする請求項2記載のシート給送装置。 - 前記駆動源からの駆動を前記シート給送手段に間欠的に伝達する駆動機構と、
前記駆動機構の駆動時には、前記リフタ機構へ駆動を伝えない駆動伝達制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項2乃至6の何れか1項に記載のシート給送装置。 - 前記駆動伝達制御手段は前記シート給送手段への駆動が解除される度に動作して前記切換部材と係止する第3係止部材を有し、
前記第3係止部材が前記切換部材から外れた後に、前記第1係止部材は、前記切換部材に係止し、前記レバーが前記第1高さに上昇したときに前記切換部材から外れて前記機械式クラッチを非伝達状態にし、
前記第2係止部材は、前記復帰駆動部により前記切換部材を復帰させるときに、前記レバーが前記第2高さに下がるまで前記第3係止部材が前記切換部材に係止しないように、前記切換部材に係止して前記切換部材を停止させることを特徴とする請求項7記載のシート給送装置。 - 前記第3係止部材は、前記駆動機構に連動することを特徴とする請求項8に記載のシート給送装置。
- 請求項1乃至9の何れか1項に記載のシート給送装置と、前記シート給送装置から給送されたシートに画像を形成する画像形成部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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