JP2014104516A - 電動工具 - Google Patents

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新悟 小杉
Megumi Ishikawa
恵 石川
Takuya Teranishi
卓也 寺西
Keita Saito
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Abstract

【課題】
折り曲げ式の電動工具において、ハウジング本体をしっかりと保持可能として作業時に出力軸を安定させる。
【解決手段】
バッテリを収容し第1のグリップ部(21、22)を有するハンドルハウジング20と、バッテリ60の電力により駆動されるモータと動力伝達機構とこれらを収容する第2のグリップ部(11)を有するメインハウジング10と、メインハウジング10の後端部とハンドルハウジング20の前端部で回動可能に接続する回動機構とを有し、少なくともメインハウジング10とハンドルハウジング11がストレートに配置される状態と折り曲げて配置される状態で作業可能な電動工具において、折り曲げた状態でメインハウジング20の軸方向において第1のグリップ部(23b付近)の前方に第2のグリップ部(11)が位置するように構成した。モータの回転を制御するトリッガ7と正逆切替スイッチ8はハンドルハウジング20側に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータ部、モータ部で発生させた回転力を伝達する減速機構部等を収納した樹脂製のハウジング、該ハウジングに回動可能に設けられたハンドルより構成される蓄電池を駆動源とする電動工具の操作性の向上と小形、軽量化に関するものである。
従来のいわゆる折り曲げ可能な電動工具のスイッチ構造としては、工具保持部の回転軸を中心として回動可能なスイッチ(SW)とした特許文献1の技術が知られている。特許文献1では、モータ部とモータ部で発生させた回転力を伝達する減速機構部等を収納した樹脂製の二つ割りのメインハウジング(前側のハウジング)と、回動可能に接続され内部空間にバッテリを収容するハンドルハウジング(後側のハウジング)により構成され、モータのオン又はオフをするためのスイッチがメインハウジング側に設けられる。
図13は、従来技術における折曲式の電動工具(ドライバドリル)のストレート時の縦断面図である。電動工具201は、メインハウジング202とハンドルハウジング203が回動軸210を中心に回動させてことができるように構成される。メインハウジング202はモータ204や動力伝達機構を収容するための主たるハウジングであり、モータ204と、モータ204の回転を減速する減速機構218と、減速機構218の出力を出力軸226に伝達すると共に、所定の締め付けトルク以上となったときに動力を遮断させるクラッチ機構220が収容される。減速機構218とクラッチ機構220がモータ204の回転力を出力軸226に伝達する動力伝達機構となる。メインハウジング202のモータ204の後方側であって回動軸210の前方の空間内にはモータ204の回転をオン又はオフさせるスイッチ206が設けられる。スイッチ206は、円筒状のメインハウジング202の周方向に移動させるレバー部207が接続され、レバー部207を周方向の一方向に移動させるとモータ204が正方向(先端工具にてネジを締める方向)に回転し、他方向に移動させるとモータ204が逆方向(先端工具にてネジを緩める方向)に回転する。スイッチ206は、モータ204のON又はOFFのいずれかの設定を行うもので、ON状態にすることにより定められた速度でモータ204が回転するが、モータ204の回転速度を調整することはできない。
ハンドルハウジング203は、バッテリ230を収容するためと作業者が把持するグリップ部となるハウジングであって、後端に開口部203cを有する略円筒形状に形成され、プラスチック等の高分子樹脂製の一体成型により左右分割式にて製造される。メインハウジング202とハンドルハウジング203は、回動軸210を中心に約70度程度回動可能に連結される。ハンドルハウジング203に収容されるバッテリ230は、開口部203cから着脱可能ないわゆる電池パック方式で構成され、後方側にはラッチ部231が設けられる。バッテリ230の後面はハンドルハウジング203の外縁部分の一部を形成し、前端の略四角形の角部には金属製の端子232が設けられる。ハンドルハウジング203の内部にはターミナル基台211が設けられ複数の金属製のターミナル212が固定される。バッテリ230をハンドルハウジング203内に装着することにより端子232が電動工具201側の複数のターミナル212と接触することにより、バッテリ230からモータ204に電力を供給できる状態となる。回動軸210の下側付近は、ターミナル212からモータ204への電力供給線たるリードワイヤ209aや、先端工具付近を照射するLED214へ電力を供給するリードワイヤ209bを通すための空間となっており、その空間を覆うためにカバー215が設けられる。カバー215は回動軸216によってメインハウジング202側に固定されるプレート状の部材である。ハンドルハウジング203のターミナル基台211の前方にはハウジングの折り曲げ時にカバー215が収容されるための収容空間217が形成される。
図15は、従来技術における電動工具201の折り曲げ時(ガンタイプ形状又はピストル形状)の縦断面図であり、図14の状態から回動軸210を中心にハンドルハウジング203をメインハウジング202に対して相対的に約70度回動させた状態を示す。本図から理解できるようにハンドルハウジング203を回動させると、回動軸216とターミナル基台211の間隔が狭くなるためカバー215は機能的には不要となるので、カバー215を収容空間217に収容するようにして折り曲げ動作に影響しないように構成した。このような構造により従来技術なる折り曲げ式の電動工具は、工具本体をストレート/ガンタイプの2通りの形態での使用が可能である。
特開2011−73087号公報
従来技術の電動工具は、モータ204への電力の供給・停止を制御するレバー部207はメインハウジング202側に配置され、モータ204への電力の供給・停止を制御するスイッチ206もメインハウジング202側に設けられるので、図15のような形態においては、ハンドルハウジング203把持しながら片手でレバー部207を操作することがきわめて容易とは言えなかった。また、メインハウジング202とハンドル側(ハンドルハウジング203)間に配置した回動機構部を回動させてストレート形状からガンタイプ形状へと形状変更する時、メインハウジング202側に支点を設けたカバー215は、ハンドルハウジング203への中に入り込む構造である。このような電動工具においてスイッチ206をハンドルハウジング203側に設けようとすると、ガンタイプ形状においてカバー215が入り込む位置(収容空間217)付近にスイッチを配置する必要があるため、スイッチとカバー215が干渉することになる。その干渉を防止するにはハンドルハウジング203を中心軸方向(=前後方向)に伸ばす必要があり、電動工具が大きくなってしまい携帯性を損なうことになる。さらに、折り曲げた状態で使用する際は、メインハウジングを親指と人差し指で両側面を把持し、右手でスイッチ操作をする為、スイッチ操作中には工具本体を把持する状態が不安定になり、出力軸の安定性を低下させる恐れがあった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、スイッチの位置をハンドルハウジング側に移動して操作がし易いスイッチ機構を有する折り曲げ式の電動工具を実現することにある。
本発明の他の目的は、折り曲げ式でありながらハウジング本体をしっかり保持できるようにして出力軸を安定させて作業ができるようにした電動工具を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、折り曲げ時にメインハウジングとハンドルハウジングのヒンジ付近で指を挟む恐れを低下させた電動工具を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、バッテリを収容すると共に第1のグリップ部を有するハンドルハウジングと、バッテリの電力により駆動されるモータと、先端工具が装着される出力軸と、モータの回転力を出力軸に伝達する動力伝達機構と、これらを収容すると共に第2のグリップ部を有するメインハウジングと、メインハウジングの後端部とハンドルハウジングの前端部で回動可能に接続する回動機構とを有し、少なくともメインハウジングとハンドルハウジングがストレートに配置される状態と、メインハウジングとハンドルハウジングが折り曲げて配置される状態で作業可能な電動工具において、ハンドルハウジングを折り曲げた状態で、メインハウジングの軸方向において第1のグリップ部の前方に第2のグリップ部が位置するように構成した。ハンドルハウジングの回動機構の後方には、モータの回転を制御するスイッチとトリッガを設けるように構成した。
本発明の他の特徴によれば、第1及び第2のグリップ部はハンドルハウジング及びメインハウジングより弾力性の高い材質で構成され、第2のグリップ部はメインハウジングの左右側面にそれぞれ設けられる。第2のグリップ部は、略円筒形のメインハウジングの外周面とは逆向きの曲面となる湾曲面を形成する。第1及び第2のグリップ部は、ハンドルハウジング及びメインハウジングと二層成形により製造される。ハンドルハウジングの上端面において、2本の指の幅よりも大きい長さを有する第1の凹部を有する。ハンドルハウジングの上端面において、トリッガの後方付近に第2の凹部を形成した。
本発明のさらに他の特徴によれば、電動工具を折り曲げた状態において、トリッガがメインハウジングの真下に位置するように配置し、トリッガのトルクのストロークの方向をメインハウジングの軸方向とほぼ平行となるように構成した。トリッガは一端が揺動軸にて軸支され、揺動軸を中心に所定角度だけ揺動する。スイッチは、トリッガの引き代に応じてモータの回転数を可変させる可変スイッチとすると好ましい。揺動軸がトリッガの前方側に設けられ、揺動軸を中心にトリッガの後方側が揺動する。
請求項1の発明によれば、ハンドルハウジングを折り曲げた状態で、メインハウジングの軸方向において第1のグリップ部の一部の前方に第2のグリップ部が並んで直列に位置するので、作業者がハンドルハウジングを把持した状態で親指と人差し指をメインハウジング側に伸ばすようにして左右両側からメインハウジングの第2のグリップ部を把持することができ、電動工具の本体をしっかりと把持しながら出力軸の安定を保つことができ、精度の高い確実な作業を行うことができる。
請求項2の発明によれば、ハンドルハウジングの回動機構のすぐ後方に、モータの回転を制御するスイッチとトリッガを設けたので、ハウジングを折り曲げガンタイプにして作業をする際にも使いやすい位置にトリッガを配置することができ、しかもメインハウジングをコンパクトに構成することができる。
請求項3の発明によれば、第1及び第2のグリップ部はハンドルハウジング及びメインハウジングより弾力性の高い材質で構成されるので、滑り難くて把持した指の疲労軽減に繋がる電動工具を実現できる。また、第2のグリップ部をメインハウジングの左右側面にそれぞれ設けたので、折り曲げて使用する際にハンドルハウジングを把持しながら親指と小指によってメインハウジングをも把持することができる。
請求項4の発明によれば、第2のグリップ部は、略円筒形のメインハウジングの外周面とは逆向きの曲面となる凹状の湾曲面を形成したので、後方から伸ばした親指と人差し指で保持する際にモータの回転モーメントを受け止めることができ、しっかりと安定した把持ができて、疲労軽減にもつながる。
請求項5の発明によれば、第1及び第2のグリップ部は、ハンドルハウジング及びメインハウジングと二層成形により製造されるので、強度の高い部材と弾力性の高い部材の2つの異なる素材を一体化して製造できコスト削減を図ることができる。また、第1及び第2のグリップ部がハウジング本体部分から離脱する恐れも無い。
請求項6の発明によれば、ハンドルハウジングの上端面において、2本の指の幅よりも大きい長さを有する第1の凹部を有するので、指股下部においてハンドルハウジングにしっかりと押圧力を掛けることができ、電動工具に対して軸方向前方方向への押圧力を掛けながらの作業が可能となる。
請求項7の発明によれば、ハンドルハウジングの上端面においてトリッガの後方付近に第2の凹部を形成したので、折り曲げ形状にして従来のインパクトドライバと同じような把持方法とする際に指股下をしっかり挟み込めるため、更に安定した作業が可能となる。
請求項8の発明によれば、電動工具を折り曲げた状態において、トリッガがメインハウジングの真下に位置するように配置したので、折り曲げ式の電動工具でありながら通常のガンタイプの形状の電動工具と同等の操作性を実現できる。また、トリッガのトルクのストロークの方向をメインハウジングの軸方向とほぼ平行となるように構成したので、ストレート時の作業においても把持位置の多様化を図ることができる。
請求項9の発明によれば、トリッガは一端が揺動軸にて軸支され、揺動軸を中心に所定角度だけ揺動するので、トリッガが安定して移動させることができ、スムーズなトリッガ操作が可能な電動工具を実現できる。
請求項10の発明によれば、スイッチは、トリッガの引き代に応じてモータの回転数を可変させる可変スイッチであるので、トリッガの操作でモータの回転数を任意に調整しながら作業を行うことができる。
請求項11の発明によれば、揺動軸がトリッガの前方側に設けられ、揺動軸を中心にトリッガの後方側が揺動するので、折り曲げ状態で電動工具を自然に握った位置で中指の移動方向とトリッガの回動方向が一致し、自然な操作でのトリッガ操作が可能となる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係る電動工具1のストレート時の外観を示す側面図である。 本発明の実施例に係る電動工具1の内部構造を示す部分断面図である。 本発明の実施例に係る電動工具1のストレート時の作業状況を示す図であり、(1)は第一の把持状態、(2)は第二の把持状態を示す図である。 本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の作業状況を示す側面図である。 本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の作業状況を示す上面図である。 図1のメインハウジング10の外郭形状を示す図であって、(1)がA−A部、(2)がB−B部の断面図である。 図1のハンドルハウジング20の形状を説明するための図である。 本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の別の把持状態を示す側面図である。 図1のメインハウジング10とハンドルハウジング20の回動機構付近の形状を説明するための部分斜視図である(ストレート時)。 図1のメインハウジング10とハンドルハウジング20の回動機構付近の形状を説明するための部分斜視図である(折り曲げ時)。 本発明の第2の実施例に係る電動工具1のストレート時の外観を示す側面図である。 本発明の第2の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の外観を示す側面図である。 電動工具1を把持する作業者の手を示す図である。 従来技術の電動工具201(ドライバドリル)の全体構成を示す縦断面図である(ストレート時)。 従来技術の電動工具201(ドライバドリル)の全体構成を示す縦断面図である(折り曲げ時)。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。また、本明細書においては、前後、上下左右の方向は図中に示す方向であるとして説明する。電動工具1の形状は左右対称であるので、片側からの側面図で示す形状は、その反対側側面も同様である。
電動工具1は充電可能で着脱可能な電池パック60を電源とし、図示しないモータを駆動源として動力伝達機構を介して出力軸に回転力と打撃力を与え、スリーブ57に覆われる装着穴に保持されるドライバビット58等の先端工具に回転力や打撃力を伝達してねじ締めやボルト締め等の作業を行うものである。電動工具1のハウジングは、メインハウジング(前方ハウジング)10とハンドルハウジング(後方ハウジング)20によって構成される。メインハウジング10はプラスチック等の高分子樹脂の一体成形によって左右に2分割可能に構成され、図示しないネジによって左右部分が固定される。ハンドルハウジング20は後端に開口部20cを有する円筒形状に形成され、プラスチック等の高分子樹脂の一体成型により左右分割式にて製造される。メインハウジング10とハンドルハウジング20は、前後方向の中央付近において図示しない回動軸を有する回動機構によって連結され、回動軸を中心に約70度程度回動可能である。この回動する面は図1でみて前後及び上下方向を含む面(紙面と同じ面)であって、図1のようにメインハウジング10とハンドルハウジング20が同軸上に並ぶ、いわゆるストレートタイプの形状から、後述する図4で示すように回動させた形状、いわゆるガンタイプの形状に変化させることができる。作業者は作業する場所や対象に応じてストレートタイプ又はガンタイプの形状のいずれかの形態にセットして作業を行うことができる。
図1の電動工具1は動力伝達機構として公知の機構を用いて、いわゆるドライバドリル、インパクトドライバ、又はその他のコードレス方式の電動工具として実現できる。本実施例ではインパクト機構(打撃機構)を内蔵したインパクトドライバとして実現した。後述するモータは、メインハウジング10の内部に収容され、その回転軸は先端工具を回転させるための動力伝達機構に接続される。電池パック60はハンドルハウジング20の端部の開口部20cから内部空間に装着及び取り外しが可能な略円筒形の筐体を有するもので、いわゆるカセット式で容易に交換可能な電源である。電池パック60の筐体には2箇所の図示しない掛止部が形成され、ハンドルハウジング20の内壁に形成された凹部(図示せず)と係合することにより電池パック60が保持される。電池パック60を取り外すには、左右に2箇所設けられたラッチ部61を押しながら電池パック60を開口部20cから引き出す。電池パック60の後端部の形状は、ハンドルハウジング20の開口部20cを覆うように形成され、電池パック60の後面がハンドルハウジング20の外縁部分の一部を形成する。電池パック60の内部には、18650又は14500等の複数のリチウムイオンセルが収容されるが、電池のサイズや種類、本数等は任意に設定すれば良い。
ハンドルハウジング20の内部であって回動機構に隣接した部分の空間には、モータへの電力の供給・停止を制御するスイッチ(メインスイッチ)を操作するトリッガ7と、モータの回転方向を切り替えるための正逆切替レバー8が収容される。本実施例においてメインスイッチは、トリッガ7の操作量によって抵抗値が変化する、いわゆる可変抵抗スイッチを採用し、トリッガ7の操作量に応じてモータの回転数が変化するように構成される。トリッガ7は、指が1本掛かる程度の幅のトリッガ腹部7aを有し、前方側が軸点(揺動軸43)を中心に所定の角度だけ揺動(回動)することにより、トリッガ7の後端が略上下方向に揺動可能な構成とされる。
トリッガ7の揺動軸43のほぼ上側には正逆切替レバー8が設けられる。正逆切替レバー8はモータの回転方向を“正回転方向(締め付け方向)”、“逆回転方向(緩め方向)”に切り替えるための切替スイッチに接続される。正逆切替レバー8は左右方向にスライドさせることによって操作可能であるが、レバーの位置を正回転方向位置、逆回転方向位置の2箇所だけでなく、それらの間にロック位置を設けて、ロック位置ではトリッガ7が機械的に動かせないようにロックするか、もしくはトリッガ7を引いてもモータが電気的にオンにならないようにして、機械的又は電気的なロック機構を実現すると良い。正逆切替レバー8の周囲にはハンドルハウジング20の外郭部分から内側に窪ませた窪み部24を設けて、操作後の正逆切替レバー8がハンドルハウジング20の外郭部分から外側に突出しないように構成した。窪み部24の具体的な構成については後述する。
ハンドルハウジング20は作業者が主に把持する部分となるもので、第1のグリップ部を形成するベース部材の機能を果たす。そのため作業者が把持した際に手になじむような形状にされ、ハンドルハウジングの上側が、前端23aから後方段差部23eにかけて2つのゆるやかな凹部(窪み)23b、23dが形成される。尚、本明細書でハンドルハウジング20の方向を言う際には、特に断りが無い限り電動工具1が図1のようにストレート状にあるときを基準に見るものとする(以下同じ)。また、本明細書でグリップ部という場合には、ハウジングの上に弾性体等のソフトな部材を設けた部分を指すものとして説明する。凹部23bと凹部23dの間は、変曲点23cによって前後の窪みの境界がわかるように構成される。この変曲点23cを設けることによって作業者がハンドルハウジング20を把持する際に、グリップ部のどの付近を把持しているかを触感にて知ることができる。また、一番力が作用する指股下部を第1の凹部23bにより案内できるので作業性が良いグリップ部とすることができる。ここでは、ハンドルハウジング20の形状として2つのゆるやかな凹部(窪み)23b、23dを形成すると共に、第1のグリップ部として弾性体21、22を形成するようにした。弾性体21、22は、ハンドルハウジング20の構成材料(プラスチック)に比べて弾力性の高い構成材料であって、例えば二層成形の技術を用いてハンドルハウジング20の構成材たる下層の上に弾力性の高い樹脂を薄い表層として形成したものである。二層成形による製造技術は公知の技術を用いることができるので、詳細な説明は省略する。ここで弾性体21と分離した位置に形成される弾性体22が設けられる部分も第1のグリップ部の一部を形成する。弾性体22も前端付近から後端付近に掛けて2つの凹部と変曲点を形成するが、その具体的な形状については後述する。本実施例の第1のグリップ部は、分離配置された弾性体21、22により形成されているが、この形状だけに限られずにこれらを連結する形で構成しても良いし、または3分割以上にして分散配置するように構成しても良い。
メインハウジング10は作業者が補助的に把持する場合があり、そのためにメインハウジング10側にも第2のグリップ部が形成される。第2のグリップ部は弾性体11が形成された部分である。弾性体11もメインハウジング10の構成材料(プラスチック)に比べて弾力性の高い構成材料であって、例えば二層成形の技術を用いてメインハウジング10の構成材たる下層の上に弾力性の高い樹脂を薄い表層として形成したものである。また、弾性体11の特定エリアの形状を工夫して、作業者が把持した際に把持する指を介してメインハウジング10に力を作用させやすいように構成した。弾性体11の特定部位には、滑り止め加工部11aと11bが形成される。滑り止め加工部11a、11bはメインハウジング10の右側側面にも同じ位置に形成される。滑り止め加工部11aと11bは、例えば弾性体11に形成された複数の小さい凹部で形成されるが、滑りにくくすることを目的とするので、凹部だけでなく凸部、溝、段差などを形成したものでも良い。さらに、滑り止め加工部11aと11bだけを更なる別の素材(第3の素材)により形成しても良い。第2のグリップ部としての弾性体11は、図示されている左側側面と同様右側側面(図示せず)にも形成され、左右対称であって上側で連結されている。
メインハウジング10とハンドルハウジング20の折れ曲がる回動中心の下側(挟角が形成される側)には、カバー45が配置される。カバー45はプレート状の部材であり、電動工具1を図1に示す形態、即ちストレート状で使用する際に、メインハウジング10とハンドルハウジング20の間の回動機構部付近の空間を塞ぐ外枠部品としての役割を果たす。
次に図2の部分断面図を用いて電動工具1の内部構造を説明する。図2はメインハウジング10とハンドルハウジング20のそれぞれ右側のハウジングを外した状態を示す図であり、説明の都合上、動力伝達機構(38、30、39)の部分は断面図で示している。本実施例では図14、15で示した従来の折り曲げ式電動工具と違って、ハンドルハウジング20側にスイッチ6とトリッガ7を配置した。モータ4は、図示しない先端工具を回転させる駆動源として用いられるブラシ付きの直流モータであって、メインハウジング10の後方側に収容される。本実施例ではモータ4を駆動するための電源として電池パック60が用いられる。モータ4の回転軸は、先端工具を回転させるための動力伝達機構に接続される。本実施例では動力伝達機構は、遊星歯車を用いた減速機構38と、ハンマ32とアンビル35を有する打撃機構30により構成され、モータ4と同軸上に直列に配置される。減速機構38は、モータ4の回転軸に取り付けられるサンギヤと、複数の遊星ギヤと、遊星ギヤの外周側にある固定式のリングギヤを有し、複数の遊星ギヤの回転軸を固定する遊星キャリヤを回転させる。打撃機構30は、広く使われている公知の打撃機構(インパクト機構)を用いることができ、遊星キャリヤに接続されるスピンドル31、軸方向に移動可能なハンマ32、ハンマ32を付勢するスプリング34、カム溝、ボール等を含んで構成される。打撃機構30とスリーブ57の間にはモータ4が停止した際に出力軸56のメインハウジング10に対する相対的な回転を阻止するスピンドルロック機構39が設けられる。スピンドルロック機構39は、モータ4の回転を停止した後に電動工具1をあたかもドライバのように回すことにより手締めを行うためのロック機構である。スピンドルロック機構39の具体的な構造は公知であるのでここでの説明は省略する。
電池パック60の前端の略四角形の角部には端子62が設けられ、一方、ハンドルハウジング20のターミナル基台14には複数の金属製のターミナル15が固定される。電池パック60をハンドルハウジング20内に装着することにより端子62が電動工具1側の複数のターミナル15と接触することにより、電池パック60からの電力がモータ4に供給できる状態となる。ハンドルハウジング20の内部であって電池パック60と回動軸9の間の空間には、モータ4への電力の供給・停止を制御するスイッチ(メインスイッチ)6と、モータ4の回転方向を切り替えるための正逆切替スイッチが収容される。本実施例においてスイッチ6は、トリッガ7の操作量によって抵抗値が変化する、いわゆる可変抵抗スイッチを採用し、スイッチ6の操作量に応じてモータ4の回転数が変化するように構成される。トリッガ7は前方側が揺動軸(揺動支点)43を中心に所定の角度だけ揺動(回動)することにより、トリッガ7の後方部分が実質的に上下方向に移動可能な構成とされる。トリッガ7とスイッチ6との間には圧縮スプリング6bが設けられ、トリッガ7を離した際にスイッチ6が解除させる方向にトリッガ7が移動する。本実施例ではトリッガ7の前方側に揺動軸43を設けたため、第1のグリップ部を形成するハンドルハウジング20を把持した作業者は容易にトリッガ7を握ることができ、使いやすいスイッチ機構を有する電動工具1を実現できた。
スイッチ6の前方側であって、スイッチ6と回動軸9の間の空間には正逆切替レバー8が設けられる。回動軸9近傍であって、メインハウジング10とハンドルハウジング20の折れ曲がる側(挟角が形成される側)には、カバー45が配置される。カバー45は、図14、15で示した電動工具とは逆に、ハンドルハウジング20側に設けられた回動軸(支点)46によって保持される。カバー45の役割としては、電動工具1を図1に示す形態、即ちストレート状で使用する際に、メインハウジング10とハンドルハウジング20の間の回動機構部付近の空間を塞ぐ外枠部品としての役割を果たすもので、プレート状の部材である。特に、電池パック60をハンドルハウジング20に配置する電動工具においては、回動軸9の近傍にモータ4への電力を供給するリードワイヤ37aや、LED14へ電力を供給するリードワイヤ37bを配置しなければならないため、それらを通すために空間が設けられる構造とされる。尚、カバー45の軸方向と垂直な断面は、開口が上向きのコの字状の形状であるので、図2で見るとカバー45の高さ(カバー45の側面)と、収容空間47の高さ(カバー45の中央部の断面にほぼ等しい)は一致しないので注意されたい。
図2において理解できるように、本実施例ではカバー45をハンドルハウジング20側に軸支するように構成したために、ハンドルハウジング20にスイッチ6とトリッガ7を無理なく配置することができるようになった。ハウジングの回動機構の回動軸9と、カバー45の回動軸46と、トリッガ7の揺動軸43が、左右方向に延びるようにそれぞれが平行になるように配置される。また、前方から後方にかけて回動軸9、回動軸46、揺動軸43が順に配置される。このことは回動軸46と揺動軸43が回動軸9よりも後、つまりハンドルハウジング20の内部に配置されることを意味するので、メインハウジング10の内部構造をシンプルにすることができ、組み立て性を向上させることができる。さらにメインハウジング10は、図14、15で示した従来技術と違ってモータ4と回動軸9の間にスイッチ機構を収容する必要が無いので、スイッチ機構の分だけメインハウジング10の軸方向長さを短く構成することができる。さらにメインハウジング10のモータ4の下方に突出部12を設けたので、折り曲げて使用する際の作業者の指のガイドとして好適な上に(詳細は後述)、収容空間17を確保するのに最適である。
次に図3を用いて本発明の実施例に係る電動工具1のストレート時の作業状況を説明する。本実施例ではトリッガ7の前方側に揺動軸43を設けたため、グリップ部を兼ねるハンドルハウジング20を把持した作業者は容易にトリッガ7を握ることができ、使いやすいスイッチ機構を有する電動工具1を実現できる。図3(1)は第一の把持状態を示す側面図である。通常作業者は利き手(例えば右手)にて電動工具を把持しながら作業する。ここで作業者の右手100の役割を図13に説明する、図13に示すように、人差し指102、中指103を使って電動工具1のスイッチを操作することが多く、親指101、薬指104、小指105はグリップ部を把持するために用いられることが多い。グリップ部を把持する際には、指股下106を使って電動工具1をしっかりと保持する。
再び図3に戻り、図3(1)に示す握り方では親指でトリッガ7を操作して、人差し指102、中指103でハンドルハウジング20を把持する。一方、薬指104と小指105はメインハウジング10側を把持する。ここでハンドルハウジングの中指103で抑える箇所(矢印91付近)には、図中の格子線で示すように、ラバーゴムが貼られた第一のグリップ部(弾性体21)となっているので大変把持しやすく、また親指で操作するトリッガ7も使いやすい。また、薬指104、小指105の先端付近は弾性体11の上側連結部分を把持することになるので、握り心地が良くて作業がし易い。この握り方においては、親指101又は人差し指102を動かすことで正逆切替レバー8を容易に操作することができ、メインハウジング10又はハンドルハウジング20から大きく手を離す必要はない。
図3(2)は、片手でハンドルハウジング20側だけを把持しながら作業をする場合を示している。この使用方法は、狭い場所の奥にあるネジを締め付けるような作業をする場合に好適な握り方である。この握り方においては、親指101によりトリッガ7を操作することになる。この握り方の時には第1のグリップ部を形成する弾性体21、22を主に把持することになるので、握り心地が良くて作業がし易い。この握り方においても、親指101又は人差し指102を動かすことで正逆切替レバー8を容易に操作することができ、ハンドルハウジング20から手を離す必要がないので、使いやすいトリッガ7及び正逆切替レバー8の配置を実現できる。
次に図4及び図5を用いて本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の作業状況を説明する。折り曲げ時にはメインハウジング10とハンドルハウジング20の中心軸は、互いに交差方向に延びるように配置されていわゆるガンタイプ(ピストル形状)となっている。本実施例では、ストレート時においてトリッガ7の軸方向前方側に回動軸9(図2参照)を設けて、第1のグリップ部を構成する弾性体21を折り曲げ時のハンドルハウジング20の上端付近まで配置したため、グリップ部を兼ねるハンドルハウジング20に対して作業者の右手100によって図4の点線のように把持して作業を行うことができる。また、メインハウジング10の下側に距離Hほど突出する突出部12を設けたので、突出部12により中指103を自然にトリッガ7の腹部7aの中心に導くことができる。トリッガ7は第1のグリップ部の中心軸方向に中指103を引き操作をすることで操作でき、モータ4の変速駆動を容易に行うことができる。
図4の把持方法の際に上から見た図が図5である。このように把持することにより、親指101がメインハウジング10の左側に位置し、人差し指102がメインハウジングの右側に位置する。この際には指股下106(図13参照)がメインハウジング10の中心軸の延長線上に位置するので、作業者は電動工具1に対して前方側に押しつける力を作用させやすく、ぶれの無いしっかりとした締め付け作業を遂行できる。さらに、この際の親指101、人差し指102は第2のグリップ部である弾性体11の滑り止め加工部11a、11bに接するので滑りにくい。ここで、弾性体11の形状について図6を用いてさらに詳述する。
図6はメインハウジング10の外郭形状を示す図であって、(1)が図1のA−A部、(2)が図1のB−B部の断面図である。ここで、弾性体11の形状は、メインハウジング10を把持する指(親指101、人差し指102)を安定させるために、メインハウジング10の両側面の上下方向中心付近に窪みを持つものであって、外側から内径方向(中心軸方向)を見たときに凹形状となるような円弧状の形状とした。このように凹形状の円弧がメインハウジング10の軸方向に延びるように弾性体11を形成した。図6(1)は図1のA−A部付近の断面であって、この付近には人差し指102は到達しているものの親指101は到達しない。円弧の曲率半径Rは人差し指102に合わせて小さめに形成し、外側から見て凹形状とするため曲率半径Rの中心点はメインハウジング10の外側にある。図6(2)は図1のB−B部付近の断面であって、この付近には人差し指102だけで無く親指101も到達している。従って、円弧の曲率半径Rは親指101に合わせて大きめに形成し、R>Rの関係となるように構成する。外側から見て凹形状とするため曲率半径Rの中心点はメインハウジング10の外側に位置するのはRと同じである。このようにメインハウジング10の前方側では弾性体11の円弧の曲率半径が小さく、後方側に行くにつれて円弧の曲率半径が徐々に、又は段階的に大きくなるようにした。この変化の度合いは作業者の平均的な指の大きさに合わせて適宜設定すれば良い。
図6(2)の断面図で理解できるように、メインハウジングの側面10aの形状は、上下にほぼ水平面となるように構成される。このように円弧状でメインハウジング10の先端方向へ延びた形状のソフト材(弾性体11)をメインハウジング10の両側面に設けたので、断面形状が完全に丸いハウジングに比べて把持した際に回転方向に力を加えやすく、特に図3(1)のように把持する際に電動工具の回転しようとする方向への動きを抑えやすくなる。さらにメインハウジング10の上側部分10bも平面に近い形で構成したので、さらに回転方向に力を加えやすい。これらのメインハウジング10の形状は、モータ4が停止した後にメインハウジング10の本体を手で回転させる、いわゆる手回し時に使いやすい形状にできた。
次に図7を用いてハンドルハウジング20の詳細形状を説明する。図1で説明したようにハンドルハウジング20の弾性体21部分の形状(上側)は、側面視した際に主に2つの凹部23bと23dが形成される。ここで変曲点23cから見たときに第1の凹部23bは深さD2だけ窪んだ形状とされる。また、前端23aから変曲点23cまでの軸方向距離(前後方向の長さ)は、成人男性の平均的な指2本の幅(人差し指と中指)程度とすると好ましい。また、変曲点23cから後方側(トリッガ7の後方付近)にも第2の凹部23dが形成されるが、凹部23dは窪みと言うよりも変曲点23cとほぼ同じ高さで後方段差部23eが高くなっているという状態であり、グリップ部の中央付近が変曲点23cにて触感でわかるようにし、グリップ部の後端付近が後方段差部23eでわかるようにした。前端23aから後方段差部23eを直線で結んだ場合には、変曲点23cは約D1ほど窪んでいる。弾性体21は、ハンドルハウジング20の開口部20c付近に位置する後端部23fまで配置される。
ハンドルハウジング20の弾性体22部分の形状(下側)は、主に2つの凹部26cと26eが形成される。ここで変曲点26dから見たときに前方側に凹部26cが、後方側に凹部26cが形成される。弾性体22の前端26aはトリッガ7の揺動軸43(図2参照)付近に位置し、トリッガ7の後端近傍にて左右の連結前端26bが位置する。弾性体22の設けられる領域にはフック穴27が設けられるため、弾性体22には下方に突出する突出部26fが形状とされる。弾性体22は、ハンドルハウジング20の開口部20c付近に位置する後端部26gまで配置される。
以上説明したように、ガンタイプの形状であって図4、5にて示した把持方法の時には、メインハウジング10の両側面を親指101と人差し指102で把持することで出力軸56を安定させ、指股下106から先端工具(ドライバビット58)側への力を加えやすい。この際、トリッガ7を操作する中指103は、メインハウジング202の底面(特に突出部12)に接触しながら、ハンドルハウジングの中心軸方向にトリッガ7を引くように操作できるので、自然なトリッガ操作が可能となる。また、中指103をハンドルハウジングの中心軸方向に引ききった位置にトリッガ7の腹部7aが露出するので、トリッガ7の操作を誤ることを効果的に防止できる。
図8は本発明の実施例に係る電動工具1の折り曲げ時の別の把持状態を示す側面図であって、親指101にて正逆切替レバー8を操作しているときの状態を示す図である。この状態は広く普及しているインパクトドライバやドライバドリル等のいわゆるガンタイプの電動工具と同じような持ち方で使用できる。また、本実施例ではトリッガ7をハンドルハウジング20側であって、回動機構のすぐ下側付近に設けたので、人差し指102が位置する場所にトリッガ7が位置することになるので、大変使いやすい電動工具を実現できる。さらに、ハンドルハウジング20の両側面のプッシュ式の正逆切替レバー8は、この持ち方の際には人差し指102の上側に位置する。つまり、正逆切替レバー8が図8のように折り曲げ使用時においてトリッガ7(又は揺動軸43)よりも上方側に位置するので、親指101または人差し指102を動かすことによって容易に正逆切替レバー8を操作することができる。また、正逆切替レバー8を操作する際にも中指103、薬指104、小指105でハンドルハウジング20を保持することができるので、電動工具1を持ち替えたり左手で支えたりする必要がない。さらに、メインハウジング10の下側の後端付近は、底面部10c付近よりも下側に突出した平面、即ち突出部12を有するように構成される。この突出部12が形成されたことにより、片手で電動工具1を持ち上げ、右手で把持した際の人差し指をメインハウジング10の下端面に沿って曲げるだけでトリッガ7の前の適正位置に導くことができるので、使い勝手を一層向上させることができる。
図9はメインハウジング10とハンドルハウジング20の回動機構付近の形状を説明するための部分斜視図である(ストレート時)。本実施例のハウジングにおいては、メインハウジング10の後端付近において、ハンドルハウジング20の前端部下方付近と対向する部分の面取りをしたような形状とした。つまり、斜線部13、28において一方側の平面から他方の平面に向けて収束していく曲面をもち、各面がなだらかに繋がるように構成した。このように面取りしたような形状にしたために、ハンドルハウジング20をメインハウジング10に対して回動させた場合、斜線部13、28の後端面付近はお互いがほとんど接触しない。トリッガ7の前端近傍には下方向に突出する突出部25aが形成され、トリッガ7の後端近傍には下方向に突出する突出部(トリッガベロ)25bが形成され、電動工具1を保持する指の滑り止めとすると共に作業者の指を所定の位置(トリッガ7又は弾性体22)に導く作用を奏する。
ハンドルハウジング20の両側面に露出したプッシュ式の正逆切替レバー8はテーパのついた窪み24の中に配置され、しかもハンドルハウジング20を把持する手指に干渉しないような短いレバーとしたので、作業者は第1のグリップ部(弾性体21、22)を把持したまま切り替え操作を容易に行うことができる上に、締め付け作業を行っている際に不用意に正逆切替レバー8に力を加えてしまうことを阻止できる。尚、トリッガ7を引いているときに正逆切替レバー8が動かせないように機械的にロックするか、又は、正逆切替レバー8を動かしても反応しないように電気的にロックするように構成すると良い。
図10はメインハウジング10とハンドルハウジング20の回動機構付近の形状を説明するための部分斜視図である(折り曲げ時)。メインハウジング10とハンドルハウジング20を結ぶヒンジ付近は、回動時に指を外に押し出させる作用を持たせて、指を挟まれないようにした。そのため、メインハウジング10とハンドルハウジング20の端面が互いに双方向に平行又は交わらない角度で構成した。図10において、斜線部13、28にて面取り加工を行わないとするとそれらが接合するが、本実施例では斜線部13、28にて面取り加工をしたような形状に構成したため、角度(θ)分の隙間ができるような構成とされる。さらにトリッガ7の上側に突出部25aが形成されるので、折り曲げる際に人差し指等をトリッガ7付近にあっても斜線部13、28付近で指を挟まれることなく、突出部12、25aの形状とも相まって人差し指をトリッガ7の押圧面に自然に導くことができる。尚、突出部25aは主に揺動軸43を収容するために突出させたものであり、突出部25bは把持した指をガイドするために設けられるものである。突出部25bの下側付近まで弾性体22が形成されるので、所定の位置にトリッガ7を引く指を位置づけることができ、しかもソフトな材質である弾性体22により快適な握り具合を実現できた。尚、斜線部29においてもトリッガ7から弾性体22への段差を無くするように面取りされたような形状にされる。
以上説明したように本実施例によれば、メインハウジング10とハンドルハウジング20のグリップ部分を結ぶヒンジ機構(回動機構)付近は、回動時に指を外に追い出す作用を果たす形状とされ、それぞれの端面(斜線部13、28付近)が互いに双方向に平行になるか、又は交わらない角度(θ)で構成されるので、指を挟むことを効果的に防止できる。角度(θ)は本実施例では20度程度であるが、10〜30度程度で適宜設定すれば良い。
次に図11及び図12を用いて第2の実施例を説明する。図11は第2の実施例に係る電動工具1のストレート時の外観を示す側面図である。第2の実施例の構成は基本的に第1の実施例と同様であるが、ハンドルハウジング80の第1のグリップ部を構成する弾性体81の形状が異なる。弾性体81は図11のようにストレート時において上側及び下側に連続するように構成され、下側部分には滑り止め用の複数の凹部81aが形成される。図11におけるハンドルハウジング80の具体的な形状は第1の実施例とほぼ同様であり、弾性体81の上側部分において、その前端83aはメインハウジング70との接触部分付近まで延びるように形成される。また後端83fは電池パック90を収容する開口部80c付近まで大きく伸びるように配置される。ハンドルハウジング80の上側の形状は、前端83aから後端83fの間に変曲点83cがあり、変曲点83cの前側に凹部83bが設けられ、変曲点83cの後側であって段差部83eとの間に凹部83dが形成される。凹部83bは前後方向の幅が人差し指102と中指103の合計程度の長さとすることが好ましい。凹部83bは大きく窪むほどでなくても良く、図11のようにほんのわずかな窪み程度であっても、作業者がその触感で変曲点83c、凹部83b。段差部83eの相対的な位置関係を把握できれば良い。
ハンドルハウジング80の弾性体81の下側部分においては、下側前端86aはトリッガ77の後方側に位置する。下側前端86aのすぐ後側には中指103が収まる程度の窪み86bが形成され、その後方で変曲点86cから段差部86dまでなめらかな面(曲面)で形成される。段差部86dのすぐ後方にはフック穴87が形成され、弾性体81はフック穴87の後方側の下側後端86eまで到達するように構成される。トリッガ77の前方には、突出部85aが形成され、その上方には正逆切替レバー78が配置される。メインハウジング70側に形成された第2のグリップ部たる弾性体71の形状は、第1の実施例の弾性体11とほぼ同様であるが、滑り止め加工部たる凹部71a、71bの形状が第1の実施例とはやや異なる。しかしながら、その違いはデザイン的な要素から来るものであるので、図11に示す弾性体71の形状や凹部71a、71bはその他の任意の形状としても良い。メインハウジング10の底面後方に、トリッガへの指の移動のガイドとなる膨らみたる突出部72を設ける点は第1の実施例と同様である。
図12は図11の状態からハンドルハウジング80を回動させていわゆるガンタイプ状にした状況を示す図である。ここでも第1の実施例と同じように、第1のグリップ部たる弾性体81の上側部分(領域75)と、第2のグリップ部たる弾性体81の側面部分(領域85)が図12のように側面視した際にメインハウジング70の中心軸上に直列に並ぶように配置されることである。このように直列に並べて配置すれば図4、5に示す把持方法の際に、第2のグリップ部の形成と相まって指股下106で領域85を前方に抑えつつ親指101と人差し指102によってメインハウジング70をしっかりと保持することができる。尚、凹部83bの長さ86は、2本の指の幅よりも大きい長さを有するように設定すると好ましい。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば上述の実施例にて説明した電動工具は折り曲げ式のインパクトドライバとして説明したが、インパクトドライバだけに限られずに図14、15で説明したようなドライバドリルであっても良いし、その他の回転工具であっても良い。さらに、電動工具はトリッガの引き代に応じてモータの回転数が可変する機能(変速機能)を備えたものとしたが、変速機能を用いずにON−OFFのみの機能を有するトリッガスイッチ機構としても良い。
1 電動工具 4 モータ
6 スイッチ 6b 圧縮スプリング
7 トリッガ 7a トリッガ腹部
8 正逆切替レバー 9 回動軸
10 メインハウジング 10a 側面
10b 上側部分 10c 底面部
11 弾性体 11a、11b 滑り止め加工部
12 突出部 14 ターミナル基台
15 ターミナル 17 収容空間
20 ハンドルハウジング 20c 開口部
21、22 弾性体 23a 前端
23b 凹部 23c 変曲点
23d 凹部 23e 後方段差部
23f 後端部 24 窪み部
25a、25b 突出部 26a 前端
26b 連結前端 26c、26e 凹部
26d 変曲点 26f 突出部
27 フック穴 30 打撃機構
31 スピンドル 32 ハンマ
34 スプリング 35 アンビル
37a、37b リードワイヤ 38 減速機構
39 スピンドルロック機構 43 揺動軸
45 カバー 46 回動軸
47 収容空間 56 出力軸
56a 六角穴 57 スリーブ
58 ドライバビット 60 電池パック
61 ラッチ部 62 端子
70 メインハウジング 71 弾性体
71a、71b 凹部 72 突出部
77 トリッガ 78 正逆切替レバー
80 ハンドルハウジング 80c 開口部
81 弾性体 81a 凹部
83a (弾性体の)前端 83b、83d 凹部
83c 変曲点 83e 段差部
83f (弾性体の)後端 85a 突出部
86a 下側前端 86b 凹部
86c 変曲点 86d 段差部
86e 下側後端 87 フック穴
90 電池パック 100 (作業者の)右手
101 親指 102 人差し指
103 中指 104 薬指
105 小指 106 指股下
201 電動工具 202 メインハウジング
203 ハンドルハウジング 203c 開口部
204 モータ 206 スイッチ
207 レバー部 209a、209b リードワイヤ
210 回動軸 211 ターミナル基台
212 ターミナル 215 カバー
216 回動軸 217 収容空間
218 減速機構 220 クラッチ機構
226 出力軸 230 バッテリ
231 ラッチ部 232 端子

Claims (11)

  1. バッテリを収容すると共に第1のグリップ部を有するハンドルハウジングと、前記バッテリの電力により駆動されるモータと、先端工具が装着される出力軸と、前記モータの回転力を前記出力軸に伝達する動力伝達機構と、これらを収容すると共に第2のグリップ部を有するメインハウジングと、前記メインハウジングの後端部と前記ハンドルハウジングの前端部で回動可能に接続する回動機構とを有し、少なくとも前記メインハウジングと前記ハンドルハウジングがストレートに配置される状態と、前記メインハウジングと前記ハンドルハウジングが折り曲げて配置される状態で作業可能な電動工具において、
    前記ハンドルハウジングを折り曲げた状態で、前記メインハウジングの軸方向において前記第1のグリップ部の前方に前記第2のグリップ部が位置するように構成したことを特徴とする電動工具。
  2. 前記ハンドルハウジングの前記回動機構の後方に、前記モータの回転を制御するスイッチとトリッガを設けたことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 前記第1及び第2のグリップ部は前記ハンドルハウジング及び前記メインハウジングより弾力性の高い材質で構成され、
    前記第2のグリップ部は前記メインハウジングの左右側面にそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2に記載の電動工具。
  4. 前記第2のグリップ部は、略円筒形の前記メインハウジングの外周面とは逆向きの曲面となる湾曲面を形成したことを特徴とする請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記第1及び第2のグリップ部は、前記ハンドルハウジング及び前記メインハウジングと二層成形により製造されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の電動工具。
  6. 前記ハンドルハウジングの上端面において、2本の指の幅よりも大きい長さを有する第1の凹部を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電動工具。
  7. 前記ハンドルハウジングの上端面において、前記トリッガの後方付近に第2の凹部を形成したことを特徴とする請求項6に記載の電動工具。
  8. 前記電動工具を折り曲げた状態において、前記トリッガが前記メインハウジングの真下に位置するように配置し、前記トリッガのトルクのストロークの方向を前記メインハウジングの軸方向とほぼ平行となるように構成したことを特徴とする請求項7に記載の電動工具。
  9. 前記トリッガは一端が揺動軸にて軸支され、前記揺動軸を中心に所定角度だけ揺動することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電動工具。
  10. 前記スイッチは、前記トリッガの引き代に応じて前記モータの回転数を可変させる可変スイッチであることを特徴とする請求項9に記載の電動工具。
  11. 前記揺動軸がトリッガの前方側に設けられ、前記揺動軸を中心にトリッガの後方側が揺動することを特徴とする請求項10に記載の電動工具。
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