JP2014104032A - 視覚機能計測装置 - Google Patents

視覚機能計測装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014104032A
JP2014104032A JP2012257475A JP2012257475A JP2014104032A JP 2014104032 A JP2014104032 A JP 2014104032A JP 2012257475 A JP2012257475 A JP 2012257475A JP 2012257475 A JP2012257475 A JP 2012257475A JP 2014104032 A JP2014104032 A JP 2014104032A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pupil
retina
display device
subject
aperture stop
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012257475A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5986491B2 (ja
JP2014104032A5 (ja
Inventor
Fumitaka Suto
史敬 須藤
Shinji Kimura
伸司 木村
Kenzo Yamanaka
健三 山中
Takeshi Onaka
毅 大仲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Crewt Med Sys Inc
CREWT MEDICAL SYSTEMS Inc
Original Assignee
Crewt Med Sys Inc
CREWT MEDICAL SYSTEMS Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Crewt Med Sys Inc, CREWT MEDICAL SYSTEMS Inc filed Critical Crewt Med Sys Inc
Priority to JP2012257475A priority Critical patent/JP5986491B2/ja
Publication of JP2014104032A publication Critical patent/JP2014104032A/ja
Publication of JP2014104032A5 publication Critical patent/JP2014104032A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5986491B2 publication Critical patent/JP5986491B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】個人差および/または縮瞳/散瞳反応によって被検者の瞳孔の大きさが異なっても、網膜の感度特性を正しく評価できる視覚機能検査装置を提供する。
【解決手段】視標表示装置と、前記視標表示装置に表示される像を被検者の眼の網膜へ伝達するための光学系と、前記被検者の眼の瞳孔と光学的に共役な位置に設けられた開口絞りであって、前記視標表示装置から網膜へ伝達される光の瞳孔位置における光束径を検査時に想定される最小瞳孔径よりも小さくなるように開口の大きさが設定された開口絞りとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、眼の視野等の視覚機能の検査に用いられる視覚機能計測装置に関する。
視覚機能計測装置としては、例えば、特許文献1(特開平7−67833号公報)、特許文献2(特開2009−118881号公報)、特許文献3(特許第5008540号公報)、特許文献4(特開平8−140933号公報)、特許文献5(特許第4113005号公報)、特許文献6(特許第3056753号公報)等に記載の視野計が知られている。
これら文献に記載の視野計は、概ね表示装置に表示する刺激視標の輝度と大きさに対する被検者の眼の応答を視覚機能の感度特性として測定するものである。このうち、特許文献1に記載のものは、平面型の視標表示装置と光学系とを用いた視野計の一般的な例である。また、特許文献2に記載のものは、被検者の眼の瞳孔の大きさを測定し、瞳孔面積に基づいて、ランプの出力を決定するランプ出力決定手段を備えるものである。
特許文献3に記載のものは、予め瞳孔径を様々に変化させて測定した際の感度値を多数の被検者について測定して感度値を補正する際の補正量データベースを作成しておき、カメラにより測定される被検者の眼の瞳孔の大きさと、データベースを参照して補正量を演算するものである。
特許文献4に記載のものは、視標の呈示に平面ディスプレイを用い、眼球運動に合わせて表示装置上の刺激視標を新しい位置に適応させるようにしたもので、眼球運動を捉えるのに前眼部画像の変位を用いているものである。
特許文献5に記載のものは、視標の呈示に平面ディスプレイを用い、眼球運動に合わせて表示装置上の刺激視標を新しい位置に適応させる別の例であり、眼球運動を捉えるのに眼底画像の変位を用いているものである。さらに、特許文献6に記載のものは、視野絞りを動かして視標の位置を変えるようにしたものである。
特開平7−67833号公報 特開2009−118881号公報 特許第5008540号公報 特開平8−140933号公報 特許第4113005号公報 特許第3056753号公報
ところで、本発明者らの研究によれば、上述の従来の装置では、以下の問題のあることが判明した。すなわち、従来の装置では、装置側がある一定の輝度と大きさの刺激視標を呈示しているとしても、個人によって瞳孔の大きさが異なるため、瞳孔を通過して網膜へ到達する光量が一定とならない。
しかも、一般に刺激視標の輝度と大きさは常に一定ではなく検査中に変化させるので、刺激視標の光放射量に対する縮瞳/散瞳反応が起き、網膜に到達する光量へ影響を与えることになる。これらのことから従来の視覚機能検査装置では網膜の感度特性を正しく評価できていない虞がある。
また、一般に視野計は背景光のもとで刺激視標を呈示する方法をとっており、刺激視標の絶対値の他に、背景光とのコントラストも要素となるため、瞳孔の大きさの影響を補正するのに単に瞳孔面積に比例した補正をすればよいというものではない。
さらに、一定の背景光の元で正確な測定結果を得るために、予め瞳孔径を様々に変化させて測定することで得た瞳孔径に対する感度補正量をデータベースとして記憶しておき、被検者の眼の瞳孔径と照らし合わせて補正演算する、といった方法が提案されているが、補正量データベース作成に労力を要し、また煩雑な処理が必要となるという問題がある。
本発明の目的は、個人差および/または縮瞳/散瞳反応によって被検者の瞳孔の大きさが異なっても、網膜の感度特性を正しく評価できる視覚機能検査装置を提供することにある。
上述の課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)
視標表示装置と、
前記視標表示装置に表示される像を被検者の眼の網膜へ伝達するための光学系と、
前記被検者の眼の瞳孔と光学的に共役な位置に設けられた開口絞りであって、前記視標表示装置から網膜へ伝達される光の瞳孔位置における光束径を検査時に想定される最小瞳孔径よりも小さくなるように開口の大きさが設定された開口絞りと、
を備えることを特徴とする視覚機能計測装置。
(2)
前記被検者の眼球の運動を測定する測定手段と、
前記測定手段で測定された眼球の運動に対応させて前記開口絞りの開口位置及び/又は角度を変化させる開口変位手段と、
を備えることを特徴とする(1)に記載の視覚機能計測装置。
(3)
前記開口変位手段が、前記開口絞りの位置を機械的に変化させる機械的機構を備えたものであることを特徴とする(2)に記載の視覚機能計測装置。
(4)
前記開口絞りが、空間光変調素子を用いたものであることを特徴とする(1)に記載の視覚機能計測装置。
瞳孔と光学的に概ね共役な位置に、視標表示装置から網膜へ伝達される光の瞳孔位置における光束径を検査時に想定される最小瞳孔径よりも小さくなるように開口の大きさを設定した開口絞りを備えるようにしたことにより、網膜に到達する視標および背景光の光量が個人差および/または縮瞳/散瞳反応による瞳孔の大きさの違いに依存しないようにすることできる。これによって、個人差および/または縮瞳/散瞳反応によって被検者の瞳孔の大きさが異なっても、網膜の感度特性を正しく評価することを可能にしている。
本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の全体構成を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の説明図である。 本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の説明図である。 本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の説明図である。 本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の説明図である。
図1は本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置の全体構成を示す図である。以下、図1を参照にしながら本発明の実施の形態にかかる視覚機能計測装置を説明する。
図1に示されるように、本実施の形態にかかる視覚機能計測装置は、視標表示装置10と、視標表示装置10に表示される像を被検者の眼球20の網膜21に伝達するための光学系30と、前記被検者の眼の虹彩22によって形成される瞳孔23と光学的に共役な位置に設けられた開口絞り40とを有する。
視標表示装置10は、所望の視標、例えば、十字形などの固視標や視野検査のための刺激視標を含む任意の図形や記号などを表示するもので、液晶表示装置などで構成される。視標表示装置10は、制御部11に接続され、制御部11はインターフェース71を介してコンピュータ72及びモニター73に接続されている。したがって、視標表示装置10は、コンピュータ72の指令に従って、必要な視標や任意の種類の記号などを表示し、また、それら表示像の位置や色、輝度、動きなどを自在に制御できるようになっている。
光学系30は、視標表示装置10からの光を収束させて開口絞り40の開口部41を通過させるためのレンズ31と、開口絞り40を通過した光を通過させるとともに反対側からくる光を反射してほぼ90°方向に進行させてレンズ61aを通じてビデオカメラ61に入射させるビームスプリッタ32と、前記レンズ31と協働して前記視標表示装置10からの光を被検者の眼球20に送るレンズ群33及びレンズ34と、開口絞り40及びレンズ群33を通過した視標表示装置10からの光を通過させる透過孔を有するミラー35とを備える。
ビームスプリッタ32は、指標表示装置10からの光は通過させる一方で、レンズ34及びレンズ群33を通過してきた被検者の眼球20の網膜21からの光を反射してビームスプリッタ62aに導く。ビームスプリッタ62aに導かれた光の一部は反射されて瞳孔観察用のビデオカメラ62に導かれる。ビームスプリッタ62aに導かれた光の他の一部は透過して結像レンズ61aを介して網膜像観察用のビデオカメラ61に導かれる。
網膜像観察用のビデオカメラ61は、網膜21の像を撮影し、また、瞳孔観察用のビデオカメラ62は、瞳孔23の像を撮影して、それぞれの画像信号をインターフェース71を介してコンピュータ72に送信する。コンピュータ72は、これらの画像信号を取り込み、被検者の眼底の動き、すなわち、画像平面内での平行移動や回転をオンラインで検出し、自動追跡して補償したり、移動量や回転角度を計測してその移動量や角度に応じて他の装置を制御したりするとともに、各種の自覚検眼や他覚検眼を行う自動検眼プログラムなどによって、虹彩像、瞳孔像、瞳孔径、縮瞳/散瞳その他の瞳孔の動きなどを解析し、各種検眼処理なども行なうことができるように構成されている。
眼球運動の測定の方法としては、例えば、眼底画像に対してパターンマッチング法を適用する方法などがある。これは、網膜像観察用のビデオカメラ61によって撮影される眼底画像に対し、演算処理手段によって例えば次の評価量R(x,y,x*,y*)または/およびC(x,y,x*,y*)を算出する。
Figure 2014104032
ここでF(x,y)は眼球運動前の網膜画像の座標(x,y)における輝度値、G(x*,y*)は眼球運動後の網膜画像の座標(x*,y*)における輝度値、FバーおよびGバーは運動前および運動後画像のマッチング領域内の輝度平均値である。運動前の網膜画像の一部をテンプレートとして運動後画像内をラスタスキャンさせ、Rを最小にする、または/およびCを最大にする位置を探し出し、移動量に換算する。
また、他の眼球運動の測定の方法としては、例えば、瞳孔画像の瞳孔中心座標を用いる方法がある。これは、眼球運動測定手段として、眼球20の瞳孔23の像を撮影する瞳孔観察用のビデオカメラ62を用いるものである。キャリブレーション実施後、瞳孔観察画像における基準位置に対する瞳孔重心位置から眼球回旋角度を演算部によって算出することで眼球運動の測定を行う。瞳孔重心位置の測定は,撮影部によって取得した瞳孔画像を画像処理手段によって瞳孔の輪郭を検出した後、演算部によって検出した輪郭の重心位置を算出することで行う。
キャリブレーションでは、被検者に特定位置を見てもらい、そのときの瞳孔重心位置を測定して個人パラメータの補正及び基準位置の測定・保存を行う。例えば被検者に見せる位置は被測定眼の正面とそれ以外の任意の単数または複数位置であり、基準位置は被検者が正面を凝視したときの観察画像上の瞳孔重心位置とし、その他の位置を凝視したときの瞳孔重心位置と基準位置とによって個人パラメータを補正する。
ミラー35は、赤外光などを出射する光源51から出射してレンズ51aを通過した光を反射し、レンズ34によって収束させて被検者の眼球20の網膜21を照明するものである。光源51の制御ラインはインターフェース71に接続され、コンピュータ72の指令に基づいてオン・オフや輝度などが制御されるようになっている。
開口絞り40は、被検者の眼球20の瞳孔23と光学的に共役な位置に設けられている。そして、視標表示装置10から網膜21へ伝達される光の光束径が、瞳孔23の位置においては検査時に想定される最小瞳孔径の大きさよりも小さくなるように、その開口部41の孔径を設定してあるものである。ここで、一般に縮瞳状態で瞳孔径が2mm以下になると病的と考えられているので、「検査時に想定される最小瞳孔径」としては、2mm以下に設定するのが望ましい。なお、瞳孔径サイズは加齢とともに小さくなり、70歳代の平均で平常時で2.7mm、暗所で3.2mm、80歳代の平均で平常時が2.3mm、暗所で2.5mm程度とされている。
この開口絞り40は、写真カメラ等に用いられる多数の羽を機械的に駆動して開口部41の円形状の孔径を自在に変化させることができる周知の絞り機構を備えたものであってもよいし、液晶パネルなどの周知の空間光変調素子用い、空間光変調素子自体の透過率分布を変えることによって開口部41の大きさや位置を変えるようにしたものを用いてもよい。
また、この開口絞り40は、開口部41の光軸に対する位置や角度も変化させることができる機構を有し、駆動部42によって駆動制御されるようになっている。駆動部42は、上述の絞り機構を制御する制御装置を有するとともに、ステッピングモータやソレノイド等によって開口部41の光軸に対する位置や角度を変化させる周知の機構も有するものであり、インターフェース71に接続されてコンピュータ72の指令に基づいて開口部41の孔径を変化させたり開口部41の位置を移動したり角度を変化させたりできるようになっている。
レンズ群33は、複数のレンズ33a、33b、33cなどで構成され、一部のレンズ、例えば、レンズ33bを光軸方向に移動できるように構成することなどによって、被検者の眼球20の瞳孔23と開口絞り40とを光学的に共役な位置関係になるように設定できるようになっている。なお、レンズ34の近傍には、瞳孔照明用の光源装置52が設けられている。この光源装置52は、その制御部がインターフェース71を通じてコンピュータ72に連絡され、コンピュータ72の指令によってオン・オフ制御や光量制御などがなされるようになっている。
また、被検者の近傍には、応答スイッチ80が設けられている。この応答スイッチ80も、インターフェース71を通じてコンピュータ72に信号を送ることができるようになっている。すなわち、被検者が、例えば、刺激視標を視認できたときに応答スイッチ80のボタン81を操作すると、コンピュータ72が視認信号を受けて所定の処理、例えば、網膜の感度マップの一部の作成処理などを行うものである。
上述の視覚機能計測装置によれば、動的量的視野検査(ゴールドマン視野検査)、静的量的視野検査、眼底視野検査(マイクロペリメトリー)、網膜電図検査(ERG)その他の検査を行うことが可能であるが、以下では、静的量的視野検査を行う場合について説明する。静的量的視野検査については、自覚式検査と他覚式検査があり、いずれの方式の検査も行うことができる。
静的量的視野検査は、次のような検査である。すなわち、視野内の一点に視標をおいて、その明るさを徐々に増していくと、ある明るさになると見えるようになるので、見えるようになったときの明るさに対応する値をその点における網膜感度とし、視野内の各点について同じ測定を行って、視野内の網膜感度の相違を量的に調べ、マップを作成することなどを行う検査である。
まず、自覚式検査は、次のようにして行われる。すなわち、コンピュータ72の指令により、視標表示装置10に視野検査用の視標が表示される。被検者は、眼球20をこの視標に向けてその視標を見る。視標表示装置10は、視野の測定すべき点に対応する視標の点の明るさを徐々に増していく。そうすると、ある明るさになると被検者に見えるようになるので、見えるようになったときに被検者が応答スイッチ80のボタン81を操作するようにする。これによって、コンピュータ72は、所定の処理をして、その時の視標の点の明るさに対応する値をその点の網膜の感度とする。そして、視野内の各点について同じ測定を行って、視野内の網膜感度の相違を量的に調べ、網膜の感度マップを作成していくものである。
他覚式検査は、次のようにして行われる。すなわち、コンピュータ72の指令により、視標表示装置10に視野検査用の視標が表示される。被検者は、眼球20をこの視標に向けてその視標を見る。視標表示装置10は、視野の測定すべき点に対応する視標の点の明るさを徐々に増していく。そうすると、ある明るさになると被検者に見えるようになる。明るさに応じて変化する瞳孔径の変化をビデオカメラ62を通じてコンピュータ72が画像解析によって検知し、所定の処理をして、その時の視標の点の明るさに対応する値をその点の網膜上の感度とする。そして、視野内の各点について同じ測定を自動的に次々と行って、視野内の網膜上の感度の相違を量的に調べ、網膜上の感度マップを自動的に作成していくものである。
上述の検査において、視標表示装置10によって表示される視標パターンが変化したり、明るさが変化すると、被検者の眼球20の瞳孔23の径が変化する。したがって、視標表示装置10からの光の光束の径が瞳孔23の径よりも大きかったり、上記光束の一部が瞳孔23によってケラレているような場合には、瞳孔23の径の変化によって網膜21に達する光の全体量も変化することになる。網膜21に達する光の全体量が変化すると、網膜21がその変化に反応して感度を変化させてしまうので、正しい感度検査ができなくなる虞れが生じてくる。
しかしながら、本発明の実施の形態に係る上述の視覚機能計測装置においては、被検者の眼球20の瞳孔23と光学的に共役な位置に開口絞り40が設けられており、視標表示装置10から網膜21へ伝達される光の光束径が、瞳孔23の位置においては通常想定される瞳孔23の大きさよりも小さくなるように、その開口部41の孔径を設定してある。図2はこの様子を示したものであり、光束Lは、開口絞り40によって絞られたことによって、瞳孔23を通過するときは、検査中に想定される瞳孔径の変化の範囲においては、常に瞳孔23の内側を通過することになる。
したがって、視標表示装置10からの光の光束の径よりも瞳孔23の径のほうが小さくなってしまって上記光束の一部が瞳孔23によってケラレる、というようなことを防止することができる。これにより、瞳孔23の径が変化しても網膜21に達する光の全体量が変化することがない。その結果、常に、正しい感度検査を行うことが可能となる。
ところで、検眼の際には眼球20が動かないことが前提であるが、検査の際に視標が呈示されたり、あるいはその視標が変化したりしたような場合には、その変化に眼球が自然に反応してしまって、回転する場合がある。眼球20が回転すると、網膜21に結像する視標像の網膜上の結像位置がその分移動してしまうことになる。図3はその様子を示す説明図であり、眼球20の回転によって、網膜21に結像する視標像の網膜上の結像位置が移動していることがわかる。その結果、網膜の感度マップに位置誤差が生じてしまうことになる。
これを防ぐために、従来の装置では、ビデオカメラ61に相当するカメラによって網膜像の動きを解析し、その眼球の動きを検知してその動きを補償するように、視標表示装置に表示された視標の位置を変化させることが行われている。図4はその様子を示す説明図である。
図4に示されるように、眼球が例えば8°上向きに回転した場合、その動きを補償しない場合には、網膜21に結像されている視標の像がその動きに伴って移動することになり、検査の誤差を引き起こすことになる。したがって、それを防ぐために、従来は、網膜21に結像している像の移動を、例えば、ビデオカメラ61に相当するカメラによって検知し、それを補償するように、視標表示装置10に呈示されている視標の位置を移動させることが行われている。
これにより、眼球20が回転しても網膜21に結像した視標像が動かないようにしてそれによる誤差の虞を防止することはできる。しかしながら、従来の装置では、網膜21に結像した視標像が動かないようにはできるが、視標表示装置10から出てレンズ系30によって収束されて眼球20に導かれる光束Lが移動してしまうことまでは考慮にいれられていない。
本発明者らの研究によれば、眼球20の回転等の動きによって、虹彩の位置が移動してしまい、図4に示されるように、光束Lの一部が虹彩22によってケラレる場合のあることが判明した。検討の結果、網膜21に結像している像の移動を、ビデオカメラ61によって検知し、それを補償するように、視標表示装置10に呈示されている視標の位置を移動させると同時に、開口絞り40を、光軸に直交する方向に移動させる。この開口絞り40の移動は、眼球20の回転に合わせて瞳孔23の位置における光束Lの位置を移動させて、光束Lの一部が虹彩22によってケラレることのないようにする移動である。
図5は視標表示装置10の視標の移動に合わせて開口絞り40を移動した様子を示す説明であり、この開口絞り40を光軸に直交する方向に移動させることにより、瞳孔23の位置における光束Lの位置を移動させて、光束Lの一部が虹彩22によってケラレることのないようにするものである。以下、この点をより具体的に説明する。
眼球20側から、レンズ34の焦点距離f1は、f1=20mmであり、レンズ群33の焦点距離f2は、f2=40mmであり、レンズ31の焦点距離f3は、f3=10mmであるとする。レンズ34の視標表示装置10側の焦点面と、レンズ群33の眼球20側焦点面とは略一致するように配置されてある。レンズ群33の視標表示装置10側の焦点面と、レンズ31の眼球20側の焦点面とは略一致するように配置されてある。開口絞り40は、レンズ群33の視標表示装置10側の焦点面およびレンズ31の眼球20側の焦点面に略一致するように配置されてある。
視標表示装置10は、表示面がレンズ31の視標表示装置10側の焦点面と一致するように配置されてある。このとき、レンズ34とレンズ群33とで倍率1/2の望遠鏡として作用することになる。眼球20の瞳孔23は、レンズ34の眼球20側の焦点面に位置するよう調整される。眼球20の位置の調整は、例えば、瞳孔観察用のビデオカメラ62が虹彩22に合焦したときに想定される位置となるようすればよい。
各レンズの収差が十分補正されているとすると、視標表示装置10における光軸からの物体高yと、視角θにはy=f3・tan(θ/2)が成り立つと見なせる。例えば、開口絞り40の大きさを、φ3mmに設定すると、瞳孔23の位置に、φ1.5mmの開口絞りの像が生成される。なお、簡単のために角膜の屈折力は換算していない。一般に、通常の照明下で瞳孔23の大きさは、最小φ2mm程度であるため、光束Lは瞳孔径の影響を受けることなく眼球20内へ導かれる。
さらに、検査中に、眼球20が回転して瞳孔観察用ビデオカメラ62によって、瞳孔中心が1mm上方に移動したことが観察されたとする。このとき、開口絞り40の中心位置を2mm下方に動かすことで、眼球20の運動に伴う虹彩22によるケラレを防げることになる。
以上の説明は、本発明を静的量的視野検査に適用する場合の例について述べたが、本発明はこれに限られるものではなく、瞳孔の大きさの変化によって測定誤差が生じうる他の視機能計測装置にも適用できる。例えば、動的量的視野検査(ゴールドマン視野検査)、眼底視野検査(マイクロペリメトリー)、網膜電図検査(ERG)その他の検査にも適用できることは勿論である。
10 視標表示装置
20 眼球
21 網膜
22 虹彩
23 瞳孔
30 光学系
31、34 レンズ
33 レンズ群
40 開口絞り
61 網膜観察用ビデオカメラ
62 瞳孔観察用ビデオカメラ
72 コンピュータ

Claims (4)

  1. 視標表示装置と、
    前記視標表示装置に表示される像を被検者の眼の網膜へ伝達するための光学系と、
    前記被検者の眼の瞳孔と光学的に共役な位置に設けられた開口絞りであって、前記視標表示装置から網膜へ伝達される光の瞳孔位置における光束径を検査時に想定される最小瞳孔径よりも小さくなるように開口の大きさが設定された開口絞りと、
    を備えることを特徴とする視覚機能計測装置。
  2. 前記被検者の眼球の運動を測定する測定手段と、
    前記測定手段で測定された眼球の運動に対応させて前記開口絞りの開口位置及び/又は角度を変化させる開口変位手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の視覚機能計測装置。
  3. 前記開口変位手段が、前記開口絞りの位置を機械的に変化させる機械的機構を備えたものであることを特徴とする請求項2に記載の視覚機能計測装置。
  4. 前記開口絞りが、空間光変調素子を用いたものであることを特徴とする請求項1に記載の視覚機能計測装置。
JP2012257475A 2012-11-26 2012-11-26 視覚機能計測装置 Active JP5986491B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012257475A JP5986491B2 (ja) 2012-11-26 2012-11-26 視覚機能計測装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012257475A JP5986491B2 (ja) 2012-11-26 2012-11-26 視覚機能計測装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014104032A true JP2014104032A (ja) 2014-06-09
JP2014104032A5 JP2014104032A5 (ja) 2015-06-11
JP5986491B2 JP5986491B2 (ja) 2016-09-06

Family

ID=51026043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012257475A Active JP5986491B2 (ja) 2012-11-26 2012-11-26 視覚機能計測装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5986491B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62189044A (ja) * 1986-02-14 1987-08-18 キヤノン株式会社 眼科検査装置
JPS62211041A (ja) * 1986-03-10 1987-09-17 キヤノン株式会社 眼科検査装置
JPH0630902A (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 Topcon Corp 眼科装置
US6099125A (en) * 1998-12-07 2000-08-08 Schepens Eye Research Foundation Coaxial spatially resolved refractometer
JP2001258849A (ja) * 2000-03-22 2001-09-25 Canon Inc 眼科撮影装置
US20070081127A1 (en) * 2005-10-11 2007-04-12 Eastman Kodak Company Fundus camera for wide field of view and small pupil
US20100231856A1 (en) * 1998-11-24 2010-09-16 Welch Allyn, Inc. Eye viewing device comprising video capture optics

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62189044A (ja) * 1986-02-14 1987-08-18 キヤノン株式会社 眼科検査装置
JPS62211041A (ja) * 1986-03-10 1987-09-17 キヤノン株式会社 眼科検査装置
JPH0630902A (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 Topcon Corp 眼科装置
US20100231856A1 (en) * 1998-11-24 2010-09-16 Welch Allyn, Inc. Eye viewing device comprising video capture optics
US6099125A (en) * 1998-12-07 2000-08-08 Schepens Eye Research Foundation Coaxial spatially resolved refractometer
JP2001258849A (ja) * 2000-03-22 2001-09-25 Canon Inc 眼科撮影装置
US20070081127A1 (en) * 2005-10-11 2007-04-12 Eastman Kodak Company Fundus camera for wide field of view and small pupil

Also Published As

Publication number Publication date
JP5986491B2 (ja) 2016-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7223491B2 (ja) 自覚式検眼装置及び自覚式検眼プログラム
JP5879826B2 (ja) 眼底撮影装置
JP5248926B2 (ja) 眼屈折力測定装置
US10188282B2 (en) Subjective optometry apparatus
JP2012522569A (ja) 眼の検査装置
JPWO2006030658A1 (ja) 視野計
US10470658B2 (en) Optometry apparatus and optometry program
JP2018047049A (ja) 自覚式検眼装置、及び自覚式検眼プログラム
JP6853496B2 (ja) 検眼装置及び検眼プログラム
US20170202454A1 (en) Eye Examining System And Method For Eye Examination
JP3950876B2 (ja) 眼底検査装置
WO2015166549A1 (ja) 視覚機能計測装置
JP6062225B2 (ja) 視覚機能計測装置
JP7143577B2 (ja) 眼科装置
EP2416696A1 (en) Optometric testing system
JP6003234B2 (ja) 眼底撮影装置
JP5008540B2 (ja) 眼科機器
JP6060525B2 (ja) 眼底検査装置
JP2018038788A (ja) 自覚式検眼装置及び自覚式検眼プログラム
JP2018038481A (ja) 自覚式検眼装置及び自覚式検眼プログラム
JP5986491B2 (ja) 視覚機能計測装置
WO2015166551A1 (ja) 視覚機能計測装置
JP2021180959A (ja) 眼科装置、及びその制御方法
JP6825338B2 (ja) 自覚式検眼装置および自覚式検眼プログラム
US20230013357A1 (en) Examination device and eye examination method

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150421

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150421

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160726

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160805

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5986491

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250