JP2014101338A - 消炎鎮痛外用薬剤 - Google Patents
消炎鎮痛外用薬剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014101338A JP2014101338A JP2012256238A JP2012256238A JP2014101338A JP 2014101338 A JP2014101338 A JP 2014101338A JP 2012256238 A JP2012256238 A JP 2012256238A JP 2012256238 A JP2012256238 A JP 2012256238A JP 2014101338 A JP2014101338 A JP 2014101338A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- menthol
- weight
- inflammation
- water
- inflammatory analgesic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Abstract
【課題】消炎鎮痛効果はもとより、経皮吸収性、速乾性、及び清涼感の全てを満たし、且つ性状が長期に亘って安定した消炎鎮痛外用薬剤の提供。
【解決手段】ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール、及び水を含有する消炎鎮痛外用薬剤、あるいは、ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール40〜45重量%、及び水47〜58重量%を含有し、pHが5.5〜6.5である消炎鎮痛外用薬剤。
【選択図】なし
【解決手段】ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール、及び水を含有する消炎鎮痛外用薬剤、あるいは、ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール40〜45重量%、及び水47〜58重量%を含有し、pHが5.5〜6.5である消炎鎮痛外用薬剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、消炎鎮痛外用薬剤に関し、特に、性状の経時的安定性付与に関する。
今日、ジクロフェナクナトリウムは、優れた消炎鎮痛作用を有する成分として知られているが、従来、経皮吸収性の悪さが指摘されており、その経皮吸収性を補うべく二塩基酸エステルを配合して市場に出されている。しかしながら、二塩基酸エステルを配合すると製剤の乾きが遅くなるという問題も知られている。
一方、メントールは、局所冷感刺激成分として知られており、単に、清涼感を以って使用感を向上させることに留まらず、経皮吸収性を良くすると言う効果をも奏する成分である。
二塩基酸エステルに替えて、メントールを配合し、低級アルコールや水を含む基剤を採用することで、下記特許文献に開示の如く、経皮吸収性、速乾性、及び清涼感の全てを満たした製剤を提供することが可能となっている。
二塩基酸エステルに替えて、メントールを配合し、低級アルコールや水を含む基剤を採用することで、下記特許文献に開示の如く、経皮吸収性、速乾性、及び清涼感の全てを満たした製剤を提供することが可能となっている。
しかしながら、前記特許文献に示された消炎鎮痛外用薬剤にあっても、ジクロフェナクナトリウムとメントールを配合した成分にイソプロピルアルコール等の低級アルコールや水を含む基剤を配合するだけでは、それら配合成分の析出や液の分離等が生じるなど、薬効を含む性状の経時的安定性が必ずしも得られず、耐用期間が短くなるという問題が解消されない実態がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、消炎鎮痛効果はもとより、経皮吸収性、速乾性、及び清涼感の全てを満たし、且つ性状が長期に亘って安定した消炎鎮痛外用薬剤の提供を目的とする。
上記課題を解決すべく為された本発明による消炎鎮痛外用薬剤は、ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、及び水を含有することを特徴とする。
好ましくは、前記低級アルコールの含有量を40〜45重量%、水の含有量を47〜58重量%とし、製剤のpHを5.5〜6.5に調整する。
本発明による消炎鎮痛外用薬剤によれば、消炎鎮痛効果と清涼感を好適に得られることは言うに及ばず、有効成分の析出や各成分の分離などが無い状態で、製造直後及び経時的性状の安定性を得ることができる。
また、適量の水を配合することによって、アルコールのみを配合することによる比較的強い皮膚への刺激を抑制し、皮膚障害が生じる可能性を低下させることも可能となる。
また、適量の水を配合することによって、アルコールのみを配合することによる比較的強い皮膚への刺激を抑制し、皮膚障害が生じる可能性を低下させることも可能となる。
以下、本発明による消炎鎮痛外用薬剤の実施の形態を詳細に説明する。
ここで例示する消炎鎮痛外用薬剤は、ジクロフェナク又はその塩、メントール、並びに低級アルコール及び水を含有するものである。
ここで例示する消炎鎮痛外用薬剤は、ジクロフェナク又はその塩、メントール、並びに低級アルコール及び水を含有するものである。
以下、上記成分を、ある特定の範囲で配合することにより、消炎鎮痛効果と清涼感を好適に得られ、且つ分離や析出を抑えられ経時的に安定な消炎鎮痛外用薬剤となり得るかを検証する。
ここでは、表に示す組成の消炎鎮痛外用水溶液(以下、検体と記す。)を製造し、製造直後の性状と、検体をガラス容器に移し、5〜10℃の冷暗所に1週間保管した後の性状とを目視で観察した。
評価は、前者検体調整直後にあっては、均一な液である場合には○、分離している場合には×で評価し、後者一週間後の性状にあっても、析出なしの場合には○、析出ありの場合には×で評価する。
評価は、前者検体調整直後にあっては、均一な液である場合には○、分離している場合には×で評価し、後者一週間後の性状にあっても、析出なしの場合には○、析出ありの場合には×で評価する。
ここで評価に用いるサンプルは、ジクロフェナクナトリウムを1重量%、l−メントールを、イソプロピルアルコールと精製水に溶解させた後、ピロ亜硫酸ナトリウムを0.05重量%加えて溶解し、乳酸(中和剤)でpHを調整し、更に、余分に精製水を加えて全量を100g(精製水47〜58重量%を含む)に調整することで得る。
上記の方法によって得たサンプルの安定性を、l−メントール、イソプロピルアルコールの配合量、及びpHに基いて試験評価した結果が以下の表1乃至表3である。
これらによれば、l−メントールを配合しない状況においては、45重量%を超える量のイソプロピルアルコールを含有し、且つpH6.0を超える条件において性状の安定性が見られ、l−メントールを6重量%配合した状況においては、それよりも下限が低く40重量%以上のイソプロピルアルコールを含有し、且つpH5.5以上という条件において性状の安定性が見られる。ジクロフェナクナトリウムの溶解を助けるイソプロピルアルコールは皮膚刺激性があるため、その配合は最小限に止めるべきである。
消炎鎮痛効果と清涼感を好適に得られ、且つ分離や析出を抑えられ経時的に安定であるという良好な結果が得られたサンプルを実施例、良好な結果が得られなかったサンプルを比較例として以下に示す。
ここで示す実施例(下記表4参照)及び比較例(下記表5参照)は、ジクロフェナクナトリウム、l−メントールを、イソプロピルアルコールと一部の精製水に溶解させた後、ピロ亜硫酸ナトリウムを加えて溶解後、乳酸でpH6に調整し、再度、精製水にて全量を100gとすることによって得たものである。
表6は、それらの性状の安定性を評価した結果をまとめたものである。
ここで示す実施例(下記表4参照)及び比較例(下記表5参照)は、ジクロフェナクナトリウム、l−メントールを、イソプロピルアルコールと一部の精製水に溶解させた後、ピロ亜硫酸ナトリウムを加えて溶解後、乳酸でpH6に調整し、再度、精製水にて全量を100gとすることによって得たものである。
表6は、それらの性状の安定性を評価した結果をまとめたものである。
本発明による消炎鎮痛外用薬剤の有効成分は、水に溶け難くアルコール類に溶け易いジクロフェナクナトリウムであって、pHを高くし、又はイソプロピルアルコールの含有量を増やすことによって、水を含有した液剤として製造することができる。
l−メントールは、清涼感を与えると共に、ジクロフェナクナトリウムの溶解を助け、性状に経時的安定性を与える働きを有するが、l−メントールの含有量は、少なければジクロフェナクナトリウムが析出し、過度に加えると成分が分離してしまい製造直後から性状の安定性を害することが認められる(表6比較例3参照)。
一方、pHについては、pH6.5を超えると、メントールを配合しなくとも一週間後において析出が見られず性状の高い安定性が見られることからpH6.5を上限としているが、肌に使用するには弱酸性が好ましいのでpH6.0を上限としても良い。
一方、pHについては、pH6.5を超えると、メントールを配合しなくとも一週間後において析出が見られず性状の高い安定性が見られることからpH6.5を上限としているが、肌に使用するには弱酸性が好ましいのでpH6.0を上限としても良い。
アルコールは、皮膚刺激性があるため、配合量は必要最小限に止めるべきである。一般的には、50重量%以下で配合している製剤が多く、実験の結果、イソプロピルアルコールの配合量が46重量%以上では、メントールが無配合でも析出が確認されなかったため、45重量%を上限とした(表3参照)
以上の如く、前記試験評価から得た結果等に照らせば、l−メントールを配合した場合において、性状の安定性が良好な消炎鎮痛外用薬剤を得るには、イソプロピルアルコール40〜45重量%を含有し、pH5.5〜6.5に調整することを要すると認められる。
l−メントール1〜6重量%(好ましくは1〜3重量%)の範囲で用いることとする。
この様な条件下において、前記有効成分(ジクロフェナク又はその塩)の含有量をその溶解量と効能を考慮して検討すれば、前記特許文献に記載の例と同様に、0.5〜1.5重量%が適切であると考えられる。
この様な条件下において、前記有効成分(ジクロフェナク又はその塩)の含有量をその溶解量と効能を考慮して検討すれば、前記特許文献に記載の例と同様に、0.5〜1.5重量%が適切であると考えられる。
Claims (2)
- ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール、及び水を含有することを特徴とする消炎鎮痛外用薬剤。
- ジクロフェナク又はその塩0.5〜1.5重量%、メントール1〜6重量%、低級アルコール40〜45重量%、及び水47〜58重量%を含有し、pHが5.5〜6.5であることを特徴とする消炎鎮痛外用薬剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012256238A JP2014101338A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 消炎鎮痛外用薬剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012256238A JP2014101338A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 消炎鎮痛外用薬剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014101338A true JP2014101338A (ja) | 2014-06-05 |
Family
ID=51024190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012256238A Pending JP2014101338A (ja) | 2012-11-22 | 2012-11-22 | 消炎鎮痛外用薬剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014101338A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014208623A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬組成物 |
JP2015189761A (ja) * | 2014-03-30 | 2015-11-02 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬組成物 |
US11090265B2 (en) | 2015-01-30 | 2021-08-17 | Medrx Co., Ltd. | Aqueous preparation for external use |
-
2012
- 2012-11-22 JP JP2012256238A patent/JP2014101338A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014208623A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-11-06 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬組成物 |
JP2015189761A (ja) * | 2014-03-30 | 2015-11-02 | 小林製薬株式会社 | 外用医薬組成物 |
US11090265B2 (en) | 2015-01-30 | 2021-08-17 | Medrx Co., Ltd. | Aqueous preparation for external use |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
AU2010246847B2 (en) | Compositions suitable for the topical treatment of fungal infections of the skin and nails | |
JP2014513132A (ja) | イブプロフェンの経皮組成物およびその使用方法 | |
JP6189668B2 (ja) | ロキソプロフェン含有外用塗布剤 | |
JP2016145179A5 (ja) | ||
JP2011231082A (ja) | にきび用外用剤組成物 | |
JP2020508994A (ja) | 皮膚炎および炎症性皮膚疾患の処置のためのカンナビノイドの製剤 | |
JP6060742B2 (ja) | 外用液体組成物 | |
JP2018123172A (ja) | ロキソプロフェン含有外用固形剤 | |
JP2017226705A (ja) | ロキソプロフェン含有外用固形剤 | |
JP2014101338A (ja) | 消炎鎮痛外用薬剤 | |
Gulmurodov et al. | The study of rheological properties of the fatty ointment base for topical treatment of colds | |
JP6903411B2 (ja) | 外用組成物 | |
US20190343796A1 (en) | Composition for external use | |
JP6956426B2 (ja) | 水性外用剤 | |
JP6503627B2 (ja) | 医薬液体組成物 | |
RU2013148577A (ru) | Жидкие композиции ментола | |
WO2007086582A1 (ja) | 22-オキサ-1α,25-ジヒドロキシビタミンD3を含有する水中油型乳剤性ローション剤およびそれを用いた皮膚疾患の治療方法 | |
JP6420101B2 (ja) | ロキソプロフェンを含有する外用塗布剤 | |
JP6929339B2 (ja) | 外用組成物 | |
JP6420102B2 (ja) | ロキソプロフェン含有外用固形剤及び該外用固形剤の保存安定化剤 | |
JP6114646B2 (ja) | ロキソプロフェン含有外用固形剤 | |
JP7550014B2 (ja) | 医薬組成物 | |
US20140142177A1 (en) | Topical organic acid salt compositions suitable for treating infections | |
TW200800170A (en) | Liquid formulation for external use containing indomethacin | |
WO2017041202A1 (zh) | 一种具有防腐功效的组合物及其制备方法和应用 |