JP2014099999A - スロット絶縁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】スロット絶縁紙の所望の部分の破損耐性を高める。
【解決手段】スロット絶縁紙12は、電動機または発電機のコア10のスロット18内に配置される。スロット絶縁紙12をシート状に広げた状態において、当該スロット絶縁紙12の一部の領域(高剛性部36)が、他の領域(一般部38)よりも破損に対して耐性のある破損耐性部とされている。スロット絶縁紙12は、複数の絶縁層を積層して形成することができる。破損耐性部において、例えば積層された絶縁層の少なくとも1層を高剛性の材料で構成された高剛性層とすることで、この部分を高い剛性を有する部分とすることができる。高剛性とすることにより、破損耐性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機または発電機のコアのスロット内に配置されるスロット絶縁紙に関する。
電動機は、二つの部分を有し、一方の部分に電力を投入して移動磁界を形成し、他方の部分が形成された移動磁界と相互作用することにより二つの部分に相対的な運動を生じさせる電気機器である。移動磁界を形成する側の部分は、コアとコイルを有する。コアは、磁界の移動方向に延びるヨークと、ヨークから突出し、かつ磁界移動方向に配列されたティースとを含む。ティースの間の部分はスロットと呼ばれる。コイルは、導線がティースに巻き付くようにして形成され、この結果、コイルの一部はスロット内に位置する。
発電機は、電動機が電気エネルギを二つの部材の相対運動という力学的エネルギに変換するのに対し、これとは逆に二つの部材の相対運動を電気エネルギに変換する電気機器である。発電機の構造は、電動機の構造と概略同じであり、電動機と発電機の双方に機能する機器も知られている。以下では、例として電動機について説明するが、発電機、および電動機と発電機の双方に機能する機器を排除するものではないことを理解されたい。
電動機のコアとコイルの間の絶縁を確保するために、スロットを規定するコアの表面に沿って絶縁紙(以下、スロット絶縁紙と記す。)が配置される場合がある。このスロット絶縁紙は、植物性繊維を漉いた所謂「紙」の他、樹脂や、また雲母等の鉱物製のものも知られている。下記特許文献1には、特性の異なるシート材を積層して形成されたスロット絶縁紙が記載されている(例えば段落0012参照)。また、下記特許文献2にも複数の層を有するスロット絶縁紙が記載されている。また、下記特許文献3,4には、シート状の材料を折り返すことにより、その部分の強度を確保したスロット絶縁紙が記載されている。
特開2008−178197号公報 特開2010−115040号公報 特開平4−210744号公報 特開2011−200046号公報
スロット絶縁紙は、絶縁を確保するために、破損しないことが求められるが、破損しやすさはスロット内の位置によって異なる。例えば、コイルが強く当たる部分は、破損しやすい。しかし、特許文献1,2に記載されたスロット絶縁紙は、全体に均一であり、部分的に破損に対する耐性を高めることは示されていない。特許文献3,4は、スロット絶縁紙を折り返し、二重とすることで、その部分の破損を防止しているが、折り曲げの作業工程が必要となる。また、折り曲げられた部分が戻ろうとする反力により、スロット内への挿入作業の作業性が悪化する場合がある。
本発明は、スロット絶縁紙において、所望の部分の破損耐性を向上することを目的とする。
本発明のスロット絶縁紙は、当該絶縁紙をシート状に広げた状態で、絶縁紙の一部の領域が、他の領域よりも破損に対して耐性のある破損耐性部となっている。
スロット絶縁紙は、複数の絶縁層を積層して構成されることができ、このとき破損耐性部は、複数の絶縁層の少なくとも1層が、破損耐性部となっている領域以外の領域の各絶縁層を構成する材料よりも高い剛性を有する材料により構成された高剛性層となっている。高剛性層を有することにより、破損耐性部は変形しにくくなり、これにより、折れ曲がりなどの変形に起因する破損の可能性が低減される。
高剛性層を含む絶縁層の厚さを均一にすることができる。これは、絶縁層の1層の中で、高剛性層とそれ以外の一般層の厚さを等しくすることにより実現できる。これによれば、層を厚くすることにより高剛性を得る場合に比して、スロット絶縁紙を配置することによるスロットの実質的な断面積の減少が小さくなる。
このスロット絶縁紙をスロット内に配置したとき、破損耐性部がスロットの底面に対向する位置となるようにすることができる。スロット絶縁紙をスロットに挿入する際、破損耐性部をスロットの底面に沿わせるように挿入することで、この挿入作業の作業性が向上する。破損耐性部の高い剛性により、スロット絶縁紙の挿入時の座屈や破損が抑制される。
高剛性層を含む絶縁層以外の絶縁層の少なくとも1層は、1枚のシート材により構成された単一シート層とすることができる。そして、高剛性層を含む絶縁層の高剛性層と高剛性層以外の一般層のそれぞれが単一シート層に接着剤にて接着され、高剛性層と一般層は直接には結合されていないようにすることができる。これにより、高剛性層と一般層の境において折り曲げが容易になる。
また、破損耐性部を、接着剤の層の厚さを破損耐性部となっている領域以外の領域の接着剤の層より厚くすることにより構成することができる。接着剤の層が厚くなることにより、接着剤層の弾性作用でこの部分と対応するスロット絶縁紙が曲がりやすくなり、変形による破損を抑えることができる。
接着剤の層を厚くした破損耐性部は、当該スロット絶縁紙がスロット内に配置された際に、スロットが延びる方向においてスロットの端部に位置するようにできる。これによりスロット絶縁紙が、コイルの導線の曲がりに倣って変形しやすくなり、変形による破損を抑えることができる。
必要な部分にのみ破損耐性部を設けることで、スロット絶縁紙のコストが削減される。
本発明に係るスロット絶縁紙を、コアと共に示す斜視図である。 スロット絶縁紙およびコイルがスロット内に収められた状態を示す図である。 スロット絶縁紙が広げられた状態を示す図である。 本発明に係る他のスロット絶縁紙を示す斜視図である。 図4に示すスロット絶縁紙が広げられた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に従って説明する。電動機の相対移動する二つの部分は、通常一方が固定され、他方が移動する。移動する部分は、一つの軸線の回りに回転する種類があり、これは回転型の電動機となる。回転型の電動機では、移動する部分はロータと呼ばれ、固定された部分はステータと呼ばれる。また、移動する部分が、直線、または自由に延びる曲線に沿って移動する、所謂リニア電動機も知られている。リニア電動機では、移動する部分はスライダなどと呼ばれ、固定された部分はステータと呼ばれる。
図1には、電動機のステータのコア10とスロット絶縁紙12が示されている。コア10は、ヨーク14と、ヨーク14から突出しヨーク14の延びる方向に配列されたティース16とを有する。隣り合うティース16の間の空間はスロット18と呼ばれ、このスロット18内には、図2に示すように、コイル20の導線が配置される。図1に示すヨーク14は直線状に延びており、このコア10はリニア電動機のコアである。ヨークを円周に沿って延びるように配置し、その円の内側に向けてティースを突出させれば、回転型の電動機、特にインナーロータ型の電動機のコアとなる。コア10は、電磁鋼板等の薄板を積層して形成することができる。積層の方向は、図1に示すX方向である。
ティース16には、コイル20が巻装されている。コイル20を形成する導線は、スロット18の延びる方向(図1中X方向)に沿ってスロット18内に配置され、スロット18の端(図1において上面または下面)から出て、コア10の端面22に沿って他のスロット18に向けて延びる。そして、前記の他のスロット内に進入し、反対側の端面から出て、再び更に他のスロット、または元のスロットに向けて延び、そのスロット内に進入する。これが繰り返されてコイル20が形成される。コイル20の、あるスロット18から出て他のスロット18に延びる部分、すなわちコア10の端面22に沿って位置する部分は、コイルエンドと呼ばれている。
コイル20は、ステータの延びる方向に沿って配列され、これらのコイル20に所定の交流電力を供給することで、ティース16の配列方向に移動する磁界を形成することができる。スライダまたはロータに、前記の移動磁界と相互作用する構成を設けることにより(例えば永久磁石を配置する。)、スライダまたはロータは磁界の移動に従って移動する。
スロット18は、対向するティース16の側面24と、ヨーク14の側面26で規定された空間であり、図1においてX方向に延びる溝形状の空間である。スロット18を溝とみて、ヨーク14の側面26をスロット底面26、ティース16の側面24をスロット壁面24と記す。また、この溝が延びる方向をスロット18の延びる方向と記している。スロット18の延びる方向において両端は開放しており、この部分をスロット端部開口30と記す。また、スロット18は、スロット底面26の反対側に位置する面においても開放しており、この部分をスロット頂部開口32と記す。図示するように、ティース16の先端は、ティース配列方向において広がっており、その分スロット頂部開口32は、スロット18の溝幅よりも狭くなっている。また、コアがインナーロータ型の電動機の場合、対向するスロット壁面は内側に向かって間隔が狭くなる。このため、スロット底面に比べ、スロット頂部開口の幅は、かなり狭くなる。
スロット絶縁紙12は、シート状の素材がスロット18の形状に合わせて折り曲げられ、スロット18内に収められる。スロット絶縁紙12は、図1に示すように略コの字形に折り曲げられ、一方のスロット端部開口30から、スロット18の延びる方向に沿って挿入される。このようにスロット端部開口30からスロット絶縁紙12を挿入するのは、スロット頂部開口32が狭く挿入が難しいこと、およびスロット端部開口30から挿入すれば、略コの字形に成形されたスロット絶縁紙12が更に変形されることを抑えることができるためである。スロット絶縁紙12が、スロット18内に収められた後、導線がコア10に巻かれてコイル20が形成される。
図2は、コイル20が巻装された状態のステータの断面を示す図である。スロット絶縁紙12は、スロット18の内表面であるスロット壁面24およびスロット底面26に沿って配置される。スロット絶縁紙12の更に内側にコイル20の導線が配置される。コイル20とコア10の間にスロット絶縁紙12が介在し、両者の絶縁が確保される。
図3は、スロット絶縁紙12を、折り曲げて略コの字形に成形する前の平らに広げられた状態を示す図である。スロット絶縁紙12の紙面が図(b)に示され、図(b)における上辺の端面が図(a)に示されている。厚さ、すなわち図(a)における上下方向の寸法については、強調して示されており、実際の厚さは遙かに薄い。スロット絶縁紙12は、積層された複数、例えば3層の絶縁層34を有する。各絶縁層34は、同一の形状であり、互いに結合されて一枚のシートとなっている。各絶縁層34は、例えば接着剤を用いて接着して結合することができる。
スロット絶縁紙12は、広げた状態で、一部の領域が他の領域に対して剛性の高い高剛性部36となっている。前記他の領域、つまり高剛性部36以外の領域は、高剛性部36より剛性が低い一般的な剛性を有する部分であり、以下一般部38と記す。スロット絶縁紙12を広げた状態とは、折り曲げによって山や谷が形成されたり、折り畳まれて二重とされた部分がない平らな状態を意味する。したがって、高剛性部36は、スロット絶縁紙を折り曲げて、例えば段ボール紙のように波形に形成することによって断面寸法を大きくすることによって高剛性となったものではない。
スロット絶縁紙12の内の高剛性部36の位置は、スロット絶縁紙12がスロット内に配置されたとき、スロット底面26に対向する位置である。図3の(b)において、高剛性部36は、左右方向において中央に、上下方向の全体にわたって延びる帯状の領域に設けられ、そして高剛性部36の左右方向の両側が一般部38である。スロット絶縁紙12は、高剛性部36と一般部38の境界で折り曲げられて略コの字形状に成形され、コの字の縦画が高剛性部36となり、2本の横画が一般部38となる。
高剛性部36は、高剛性部36を構成する絶縁層34のうち、少なくとも1層が一般部38を構成する絶縁層34より高い剛性を有する材料で構成される。この高い剛性を有する層を以下、高剛性層40と記す。一方、高剛性層40以外の層は、一般部38を構成する絶縁層34と同じ材質の材料で構成することができる。
スロット絶縁紙12の3層の絶縁層34のうち、中央の絶縁層34aは、1枚のシート材から構成された単一シート層42である。単一シート層42は、一般部38の絶縁層の1層を構成すると共に高剛性部36の高剛性層40以外の層も構成している。つまり、単一シート層42は、高剛性層40よりも低い剛性の材料から構成される。中央の絶縁層34aの上下両側に位置する絶縁層34bは、高剛性層40と、高剛性層40よりも剛性の低い材料で構成される一般層44とにより構成される。両側の絶縁層34bの高剛性部36に属する領域は高剛性層40で構成され、一般部38に属する領域は一般層44で構成される。一般層44の材質は、単一シート層と同じものとすることができる。
高剛性層40と一般層44はそれぞれが単一シート層42に結合される。高剛性層40と一般層44同士は直接結合されないようにすることができる。これにより、これらの層の境界においてスロット絶縁紙12が折り曲げやすくなる。また、高剛性層40と一般層44の厚さを同一のものとすることができる。これにより、両側の絶縁層34bの厚さが均一となり、スロット絶縁紙12の全体の厚さも均一となる。高剛性部36を設けるために厚さを増加していないので、スロット18内の空間の断面積が確保され、コイルの占積率が維持される。
単一シート層42および一般層44の材質は、例えばアラミド不織布、ポリエチレン系の樹脂フィルムとすることができる。また、高剛性層40の材質は、例えばガラス繊維やアラミド繊維の織布または不織布にエポキシ樹脂やアクリル樹脂などを含浸させた繊維強化プラスチックとすることができる。
スロット絶縁紙12をスロット18内に収める工程においては、まず図3に示された平らなシート状のスロット絶縁紙12が折り曲げられて、図1に示す略コの字形に成形される。図3の(b)に示される鎖線を折り曲げることにより所定の形状となる。次に、スロット絶縁紙12を、スロット端部開口30からスロット内へと挿入する。このとき、高剛性部36をスロット底面26に沿わせるようにし、高剛性部36を押すようにして挿入する。スロット底面26は、その両側にスロット壁面24が位置しているので、これらの壁面24に高剛性部36が案内されて安定した挿入ができる。また、高剛性部36は剛性が高く、挿入時にこの部分を押すようにしても、座屈や破損が生じにくく、作業が容易となる。さらに、高剛性部36と一般部38の間の折り目は、前述したように折り曲げやすく、折り曲げに対する反力も小さい。したがって、スロット絶縁紙12の断面形状を略コの字形に容易に維持することができ、スロット内への挿入が容易となる。さらにまた、高剛性部36がコの字の縦画に位置し、ほぼ同一の構成を有する二つの一般部38がコの字の横画として高剛性部36の両側に位置することから、挿入の際に二つの一般部38が受ける抵抗力がバランスし、偏らずに挿入ができる。
一般部38のコイル20に接する面には、コイル20の導線がすべりやすくなる材料を用いることができる。この材料の剛性が低くても、挿入時に高剛性部36を押すようにすることで、作業性の悪化が抑えられる。
以上のように、本実施形態のスロット絶縁紙12によれば、スロット絶縁紙12をスロット18内へ挿入する際の作業性を改善するという課題を解決することができる。スロット絶縁紙12は、これをシート状に広げた状態で、当該スロット絶縁紙12がスロット内に納められたときにスロットが延びる方向(図1中X方向)に沿った帯状の領域が、他の領域に対して高い剛性を有する高剛性部36となっている。スロット18内への挿入は、帯状の高剛性部36の延びる方向に沿って挿入する。高剛性部36を押すように挿入しても、高剛性部36は剛性が高く、座屈などの変形が生じにくい。したがって、挿入作業が容易となる。また、座屈などの変形による破損も抑制される。
スロット絶縁紙12を多層構造とするとき、少なくとも1層を他の部分よりも高い剛性を有する材料により構成することで、高剛性部36を形成することができる。
図4および図5は、スロット絶縁紙の他の例を示す図である。スロット絶縁紙50の挿入対象となるコアは、図1および図2に示したものと同一のものであるので、説明は省略する。図5は、スロット絶縁紙50を、折り曲げて略コの字形に成形する前の平らに広げられた状態を示す図である。スロット絶縁紙50の紙面が図(a)に示され、図(a)における右辺の端面が図(b)に示されている。厚さ、すなわち図(b)における左右方向の寸法については、強調して示されており、実際の厚さは遙かに薄い。スロット絶縁紙50は、複数、例えば3層の絶縁層52を有する。絶縁層52は、同一の形状であり、接着剤を用いて互いに結合されて積層され、一枚のシートとなっている。この接着剤の層を接着層54と記す。絶縁層52を構成する材料は、例えばアラミド不織布、ポリエチレン系の樹脂フィルムとすることができる。
スロット絶縁紙50は、図5の(a)の上辺近傍において、接着層54が厚くされている。この部分への接着剤の塗布量を増やすことで、図5の(b)に示すように接着層54を厚くすることができる。この部分は、接着剤の柔軟性により、他の部分に比して積層された絶縁層54間のずれが許容され、スロット絶縁紙50の曲げ、撓みの変形が許容される。つまり、接着層54が厚くされた部分は柔軟性が高くなる。この部分を柔軟部56と記し、これ以外の部分を一般部58と記す。柔軟部56は、その柔軟性により、破損に対する耐性が高まる。つまり、このスロット絶縁紙50において、柔軟部56は、一般部58よりも破損に対する耐性が高い部分である。
柔軟部56は、スロット絶縁紙50がスロット18内に収められたとき、スロット18の端部、すなわちスロット端部開口30の縁およびその周囲に位置する。コイルエンドの部分では、スロット18から出たコイル20の導線は、コア10の端面に沿う方向に曲げられる。スロット絶縁紙50も、コイル20の導線の曲げに倣って曲げられる。柔軟部56は、その柔軟性によって、導線の曲げに良く倣い、破損しにくくなる。また、コイルエンドの成形においても、スロット絶縁紙50が柔軟であるために、スロット絶縁紙50からの反力が小さくなり加工が容易になる。さらに、スロット絶縁紙50が破損しにくくなるため、コイル20の導線をより大きく曲げることが可能になり、コイルエンド部分の小形化が可能となる。
10 コア、12 スロット絶縁紙、18 スロット、20 コイル、24 スロット壁面、26 スロット底面、30 スロット端部開口、34 絶縁層、36 高剛性部、38 一般部、40 高剛性層、42 単一シート層、44 一般層、50 スロット絶縁紙、52 絶縁層、54 接着層、56 柔軟部、58 一般部。

Claims (9)

  1. 電動機または発電機のコアのスロット内に配置されるスロット絶縁紙であって、
    当該スロット絶縁紙をシート状に広げた状態で、スロット絶縁紙の一部の領域が、他の領域よりも破損に対して耐性のある破損耐性部となっている、
    スロット絶縁紙。
  2. 請求項1に記載のスロット絶縁紙であって、
    積層される複数の絶縁層を有し、
    破損耐性部において、絶縁層の少なくとも1層が、前記他の領域の各絶縁層を構成する材料よりも高い剛性を有する材料により構成された高剛性層となっている、
    スロット絶縁紙。
  3. 請求項2に記載のスロット絶縁紙であって、高剛性層の属する絶縁層は厚さが均一である、スロット絶縁紙。
  4. 請求項2または3に記載のスロット絶縁紙であって、当該スロット絶縁紙がスロット内に配置された際に、破損耐性部がスロットの底面に対向する位置にある、スロット絶縁紙。
  5. 請求項2から4のいずれか1項に記載されたスロット絶縁紙であって、
    高剛性層を含む絶縁層以外の絶縁層の少なくとも1層は、1枚のシート材により構成された単一シート層であり、
    高剛性層を含む絶縁層は、高剛性層と高剛性層以外の一般層のそれぞれが単一シート層に接着剤にて接着され、高剛性層と一般層は直接には結合されていない、
    スロット絶縁紙。
  6. 請求項1に記載のスロット絶縁紙であって、
    接着剤を介して積層される複数の絶縁層を有し、
    破損耐性部において、前記接着剤の層の厚さが前記他の領域の接着剤の層の厚さよりも厚くなっている、スロット絶縁紙。
  7. 請求項6に記載のスロット絶縁紙であって、当該スロット絶縁紙がスロット内に配置された際に、破損耐性部がスロットが延びる方向においてスロット端部に位置する、スロット絶縁紙。
  8. 請求項1に記載のスロット絶縁紙であって、
    前記破損耐性部は、前記他の領域よりも剛性の高い高剛性部であり、
    スロット絶縁紙の、当該スロット絶縁紙がスロット内に配置されたときにスロットの延びる方向に沿った帯状の部分が、前記高剛性部となっている、
    スロット絶縁紙。
  9. 請求項8に記載のスロット絶縁紙であって、
    前記高剛性部は、当該スロット絶縁紙がスロットの断面形状に合わせて成形されたとき、スロットの底面に対応する部分に位置する、
    スロット絶縁紙。
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