JP2014099375A - 燃料電池システム、および燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池システム、および燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定する。
【解決手段】第1燃料電池セル18と第2燃料電池セル28とが、第1カソード電極層16と第2アノード電極層24とが対向して隣接するように配置され、第1燃料電池セルの電圧と第2燃料電池セルの電圧との差を検出する電圧検出器30と、第1カソード電極層と第2アノード電極層との間に配置されて第1燃料電池セルおよび第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構と、が設けられ、第1アノード電極層の外側には、冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、第2カソード電極層26の外側には、冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、電圧検出器が検出した電圧差に基づいてスタック10の湿潤状態を判定する制御器34を備える、燃料電池システム100。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システム、および燃料電池システムの運転方法に関する。
特許文献1は、電解質の両側にそれぞれ電極を設けた電解質・電極接合体と、一方の電極に一方の反応ガスを供給する第1反応ガス流路および他方の電極に他方の反応ガスを供給する第2反応ガス流路を形成する金属製セパレータとを備える燃料電池スタックであって、前記金属製セパレータは、一方の面に冷却媒体流路が形成され、他方の面に前記第1反応ガス流路が形成される第1金属製セパレータと、一方の面に前記第2反応ガス流路が形成され、他方の面に前記第1反応ガス流路が形成される第2金属製セパレータと、一方の面に前記第2反応ガス流路が形成され、他方の面に前記冷却媒体流路が形成される第3金属製セパレータと、を備え、前記第1乃至第3金属製セパレータは、前記第1反応ガス流路に連通する第1反応ガス連通孔、前記第2反応ガス流路に連通する第2反応ガス連通孔および前記冷却媒体流路に連通する冷却媒体連通孔を、積層方向に貫通しかつ面内中心部に対して点対称形状に設けるとともに、前記第1および第3金属製セパレータは、前記面内中心部に対して相対的に180゜反転させて重ね合わせた際、該第1金属製セパレータの一方の面と該第3金属製セパレータの他方の面との間に、前記冷却媒体流路が一体的に構成されており、前記第1金属製セパレータ、第1電解質・電極接合体、前記第2金属製セパレータ、第2電解質・電極接合体および前記第3金属製セパレータの順に積層した積層体を複数組み構成し、第1の積層体を第2の積層体に対して前記面内中心部回りに相対的に180゜反転させて前記第1の積層体と前記第2の積層体との間に前記冷却媒体流路を一体的に構成した状態で、前記第1および第2の積層体を互いに積層させることを特徴とする燃料電池スタックを開示する。
特許文献2は、高分子電解質膜の一方の面に酸化剤極が、他方の面に燃料極が設けられた燃料電池セルにより構成された燃料電池スタックを備えた燃料電池において、前記燃料電池セルが、複数の発電セルと一対の湿潤状態検出用セルからなり、前記一対の湿潤状態検出用セルにおける一方の湿潤状態検出用セルが、前記発電セルよりも過加湿状態に敏感な過加湿状態検出用セルで構成されると共に、他方の湿潤状態検出用セルが、前記発電セルよりも乾燥状態に敏感な乾燥状態検出用セルで構成されていることを特徴とする燃料電池を開示する。
特開2004−087311号公報 特開2008−181868号公報
本発明は、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することを目的の一つとする。
本発明による燃料電池システムの一態様は、スタックを備え、前記スタックは、第1高分子電解質膜ならびに前記第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに前記第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルと、を備え、前記スタックは、前記第1燃料電池セルと前記第2燃料電池セルとが、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層とが対向して隣接するように構成されており、前記燃料電池システムは、さらに、前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差を検出する電圧検出器と、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層との間に配置されて前記第1燃料電池セルおよび前記第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構と、を備え、前記第1アノード電極層の外側には、前記第1燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、前記第2カソード電極層の外側には、前記第2燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、前記燃料電池システムは、さらに、前記電圧検出器が検出した前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差に基づいて前記スタックの湿潤状態を判定する制御器を備える。
本発明による燃料電池システムの運転方法の一態様は、第1高分子電解質膜ならびに前記第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに前記第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルとを、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層とが対向して隣接するように配置してスタックを構成し、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層との間に前記第1燃料電池セルおよび前記第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構を設け、前記第1アノード電極層の外側には、前記第1燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、前記第2カソード電極層の外側には、前記第2燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差を検出し、該差に基づいて前記スタックの湿潤状態を判定する。
本発明の一態様によれば、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することができるという効果を奏する。
図1は、第1実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図2は、第1実施形態の実施例にかかる第1カソード第2アノード冷却機構の構成例を示す平面図である。 図3は、第1実施形態にかかる燃料電池システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図5は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 図6は、第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図7は、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図8は、第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図9は、第2実施形態の第4変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。 図10は、第3実施形態にかかる燃料電池システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。 図11は、高分子電解質形燃料電池の概略構成の一例を示す断面図である。
燃料電池システムにおいて、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定すべく、鋭意検討が加えられた。その結果、以下の知見が得られた。
図11は、高分子電解質形燃料電池の概略構成の一例を示す断面図である。図11に示すように、高分子電解質形燃料電池の燃料電池単セル(燃料電池セル)1は、膜電極接合体110(MEA:Membrane-Electrode-Assembly)を含んでいる。そして、MEA110の両面には一対の板状の導電性のセパレータ120が配置されている。
MEA110は、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜(イオン交換樹脂膜)111と、この高分子電解質膜111の両面に形成された一対の電極層112とを備えてなる構成である。
電極層112は、白金属触媒を坦持したカーボン粉末を主成分とする触媒層113と、導電作用とガス透過性と撥水性とを併せ持つガス拡散層114(GDL)とを備える。触媒層113は、対になって高分子電解質膜111を挟むように配置されており、高分子電解質膜111が配される側とは反対側の面にガス拡散層114(GDL)が形成されている。
ガス拡散層114は、炭素繊維からなる基材115と、カーボンと撥水材とからなるコーティング層(撥水カーボン層)116とで構成されており、高分子電解質膜111の側からコーティング層(撥水カーボン層)116、基材115の順に配置される。
高分子電解質膜111を挟む一対のガス拡散層114のうち、一方のガス拡散層114と当接するセパレータ120の主面に燃料ガスを流すための燃料ガス流路溝121が設けられている。また、他方のガス拡散層114と当接するセパレータ120の主面に酸化剤ガスを流すための酸化剤ガス流路溝122が設けられている。また、セパレータ120それぞれにおいて、燃料ガス流路溝121または酸化剤ガス流路溝122が設けられている主面とは反対側の面には、冷却水などが通る冷却水流路溝123が形成されている。
そして、上記した構成を有する燃料電池単セル1では、燃料ガス流路溝121および酸化剤ガス流路溝122を通じて、高分子電解質膜111を挟む一対の電極層112それぞれに燃料ガスおよび酸化剤ガスが供給され、電気化学反応が起こり、電力と熱とを発生させる。
また燃料電池単セル1は、図11に示すように複数個、電気的に直列に接続されて、積層体(以下、スタックと称する)として使用されるのが一般的である。なお、このときスタックは、燃料ガスおよび酸化剤ガスがリークしないように、且つ接触抵抗を減らすために、ボルトなどの締結部材130により所定の締結圧にて加圧締結される。従って、MEA110とセパレータ120とは所定の圧力で面接触することになる。
また、電気化学反応に必要なガスが外部に漏れるのを防ぐために、セパレータ120、120の間には、触媒層113とガス拡散層114の側面を覆うようにシール材(ガスケット)117が配置されている。
このように構成されるスタックは、内部の湿潤状態によって、性能が大きく左右される。すなわち、スタック内部が乾燥状態になりすぎると、高分子電解質膜のイオン伝導性が著しく低下し、内部抵抗が増大するため、スタックの性能が低下する。一方、スタック内部の水分が過剰になりすぎると、水分が凝縮して多量の液水が生成し、燃料電池の反応に必要な燃料ガスあるいは酸化剤ガスの流れを妨げるため、スタックの性能が低下する。燃料電池を安定的に動作させるためには、スタック内部の湿潤状態を適切に制御することが必要となる。
ここで、アノード電極側のみから冷却されるセルと、カソード電極側のみから冷却されるセルとが交互に積層されたスタックを備える固体高分子形の燃料電池システムとすると、冷却機構(図11の例では冷却水流路溝123)を2個のセルにつき1個設けるだけで足り、構成が簡潔化される。
かかる構成について検討を加えた結果、カソード電極側のみから冷却されるセルの方が、アノード電極側のみから冷却されるセルよりも温度が低くなり、セル内部の相対湿度が上昇しやすいことが判明した。かかる現象が生じるメカニズムとして、以下のようなものが考えられた。
すなわち、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜を用いた高分子電解質形燃料電池を発電させると、アノード側よりカソード側の過電圧が大きいため、発熱量はアノード側よりカソード側の方が多くなる。そのため、同じセルをアノード側のみから冷却する場合と、カソード側のみから冷却する場合を考えたとき、発熱量の大きいカソード側のみから冷却したほうがセルの保有する熱を効果的に取り去ることができる。また、高分子電解質形燃料電池においては、カソード側で水分が生成する。そのため、アノード側とカソード側とで温度勾配が存在する場合、カソード側の温度が低い方が、全体として、セル内部の相対湿度が高くなる。したがって、カソード電極側のみから冷却されるセルはフラッディングに対して敏感になり、アノード電極側のみから冷却されるセルは乾燥に対して敏感になる。
かかる現象を利用すると、カソード電極側のみから冷却されるセルの電圧と、アノード電極側のみから冷却されるセルの電圧とを比較することで、スタックの湿潤状態を判定することができる。
すなわち、スタックの水分状態が湿潤側に移行すると、カソード電極側のみから冷却されるセルは、フラッディングが発生しやすい状態となり、高分子電解質膜の全面での円滑な反応が阻害されやすくなって、電圧が低下する。アノード電極側のみから冷却されるセルは、比較的フラッディングの影響を受けにくいため、電圧はそれほど低下しない。
このとき例えば、アノード電極側のみから冷却されるセルの電圧Vaとカソード電極側のみから冷却されるセルの電圧Vcとの差(Va−Vc)は大きくなる。このことを利用して、カソード電極側のみから冷却されるセルの電圧と、アノード電極側のみから冷却されるセルの電圧との差が大きくなれば、スタックの水分状態が湿潤側に移行したと判定できる。
これに対し、スタックの水分状態が乾燥側に移行すると、アノード電極側のみから冷却されるセルは、乾燥しやすい状態となり、高分子電解質膜の水素イオン伝導性が低下して、電圧が低下する。カソード電極側のみから冷却されるセルは、比較的乾燥の影響を受けにくいため、電圧はそれほど低下しない。
このとき例えば、アノード電極側のみから冷却されるセルの電圧Vaとカソード電極側のみから冷却されるセルの電圧Vcとの差(Va−Vc)は小さくなる。このことを利用して、カソード電極側のみから冷却されるセルの電圧と、アノード電極側のみから冷却されるセルの電圧との差が小さくなれば、スタックの水分状態が乾燥側に移行したと判定できる。
以上の方法は、冷却機構を2個のセルにつき1個設ける構成のみならず、例えば、冷却機構を3個以上のセルにつき1個設ける構成、および、冷却能力の大きな第1冷却機構と冷却能力の小さな第2冷却機構とを交互に各セルの間に設ける構成等にも適用可能である。
以上の構成によれば、特別な湿潤状態判定装置を設ける必要はなく、通常の発電に用いられる2種類のセル電圧を比較するだけでよい。よって、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することができる。
以下、実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。なお、各図に示されている、各構成物の形状、大きさ、および、位置関係は、あくまで例であって、それらは図示された態様に限定されるものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態の燃料電池システムは、スタックを備え、スタックは、第1高分子電解質膜ならびに第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルと、を備え、スタックは、第1燃料電池セルと第2燃料電池セルとが、第1カソード電極層と第2アノード電極層とが対向して隣接するように構成されており、燃料電池システムは、さらに、第1燃料電池セルの電圧と第2燃料電池セルの電圧との差を検出する電圧検出器と、第1カソード電極層と第2アノード電極層との間に配置されて第1燃料電池セルおよび第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構と、を備え、第1アノード電極層の外側には、第1燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、第2カソード電極層の外側には、第2燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、燃料電池システムは、さらに、電圧検出器が検出した第1燃料電池セルの電圧と第2燃料電池セルの電圧との差に基づいてスタックの湿潤状態を判定する制御器を備える。
かかる構成では、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することができる。
第1実施形態の燃料電池システムの運転方法は、第1高分子電解質膜ならびに第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルとを、第1カソード電極層と第2アノード電極層とが対向して隣接するように配置してスタックを構成し、第1カソード電極層と第2アノード電極層との間に第1燃料電池セルおよび第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構を設け、第1アノード電極層の外側には、第1燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、第2カソード電極層の外側には、第2燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、第1燃料電池セルの電圧と第2燃料電池セルの電圧との差を検出し、該差に基づいてスタックの湿潤状態を判定する。
かかる構成では、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することができる。
[装置構成]
図1は、第1実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図1に示す例では、第1実施形態の燃料電池システム100は、スタック10と、電圧検出器30と、第1カソード第2アノード冷却機構32と、制御器34とを備える。
スタック10は、第1高分子電解質膜12ならびに第1高分子電解質膜12の両面に設けられた第1アノード電極層14および第1カソード電極層16を含む第1燃料電池セル18と、第2高分子電解質膜22ならびに第2高分子電解質膜22の両面に設けられた第2アノード電極層24および第2カソード電極層26を含む第2燃料電池セル28と、を備える。
スタック10は、第1燃料電池セル18と第2燃料電池セル28とが、第1カソード電極層16と第2アノード電極層24とが対向して隣接するように構成されている。
「対向して隣接する」とは、2つの部材の間に、他の電極層が介在しないことをいう。2つの部材の間に、電極層以外の部材(冷却機構およびセパレータ等)が介在していてもよい。
第1高分子電解質膜12および第2高分子電解質膜22は、水素イオン伝導性を有する高分子膜であってもよい。高分子電解質膜の形状は特に限定されないが、例えば、略矩形状とすることができる。高分子電解質膜の材料は、水素イオンを選択的に移動させるものであってもよい。
高分子電解質膜としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸からなるフッ素系高分子電解質膜(例えば、米国DuPont社製のNafion(登録商標)、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)、旭硝子(株)製のFlemion(登録商標)など)や各種炭化水素系電解質膜を使用できる。
第1アノード電極層14と、第1カソード電極層16と、第2アノード電極層24と、第2カソード電極層26とは、それぞれ、高分子電解質膜の上に形成される触媒層と、触媒層の上に形成されるガス拡散層とを備えていてもよい。
触媒層は、水素または酸素の酸化還元反応に対する触媒を含む層であってもよい。触媒層は、導電性を有し、かつ水素および酸素の酸化還元反応に対する触媒能を有するものであってもよい。
また、触媒層は、例えば白金族金属触媒を担持したカーボン粉末とプロトン導電性を有する高分子材料とを主成分とした多孔質な部材から構成されうる。触媒層に用いるプロトン導電性高分子材料は、高分子電解質膜と同じ種類であっても、異なる種類であってもよい。
ガス拡散層は、導電性を有する多孔質の部材であってもよい。ガス拡散層は、導電性を有し、かつ反応ガスが拡散できるものであってもよい。
例えば、ガス拡散層は、炭素繊維を基材として用いたタイプであってもよいし、カーボンの微粉末をバインダーとともに混練してシート化したタイプのものや、金属の微粉末を焼結したタイプのものであってもよい。
炭素繊維を基材として用いたタイプのものとしては、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボンフェルト等が挙げられる。
炭素微粉末としては、グラファイト、カーボンブラック、活性炭、炭素繊維粉末などが挙げられる。前記カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、バルカンなどが挙げられる。また、前記炭素繊維微粉末としては、気相成長法炭素繊維(VGCF)、ミルドファイバー、カットファイバー、チョップファイバーなどが挙げられる。これらのうち、いずれか一種類を用いても良いし、複数混合したものを用いても良い。カーボンブラックと炭素繊維を混合することが、コスト、電気伝導性、強度の観点から好ましい。さらに、カーボンブラックとしては、アセチレンブラックを用いることが、不純物含有量が少なく、電気伝導性が高いという観点から好ましい。
バインダーとしては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)などが挙げられる。これらの中でもバインダーとしてPTFEが使用されることが、耐熱性、撥水性、耐薬品性の観点から好ましい。PTFEの原料形態としては、ディスパージョン、粉末状などがあげられる。それらの中でもPTFEの原料形態としてディスパージョンが採用されることが、作業性の観点から好ましい。
金属微粉末としては、遷移金属微粉末、および、遷移金属合金微粉末が挙げられる。中でも、電気伝導性および耐酸性を有し、比較的安価である、チタン、ニッケル、ステンレス等を用いることが好ましい。
第1燃料電池セル18および第2燃料電池セル28の製造方法については、公知の方法を採用することができるので、詳細な説明を省略する。
電圧検出器30は、第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差を検出する。具体的には例えば、電圧検出器30は、第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧とをそれぞれ検出してその差分を求めてもよいし、第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差を直接検出してもよい。第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧とは、それぞれ1個のセルの電圧であってもよいし、スタック10に含まれる全てのセルの電圧の合計であってもよいし、スタック10に含まれる複数のセルの電圧の平均であってもよい。電圧検出器30は、具体的には例えば、電圧計で構成されうる。
第1カソード第2アノード冷却機構32は、第1カソード電極層16と第2アノード電極層24との間に配置されて第1燃料電池セル18および第2燃料電池セル28を冷却する。図1に示す例では、第1カソード第2アノード冷却機構32は、熱媒体流路である。熱媒体としては、例えば冷却水、エチレングリコール、シリコーンオイル等を用いることができる。これら熱媒体の熱容量は、熱容量が大きい順に、冷却水、エチレングリコール、シリコーンオイルとなる。熱媒体として冷却水を用いる場合、第1カソード第2アノード冷却機構32は、冷却水流路となる。第1カソード第2アノード冷却機構32は、熱媒体流路以外の冷却機構であってもよい。具体的には例えば、ペルチェ素子(Peltier device)、冷却ファン、冷却フィン等を用いてもよい。
第1アノード電極層14の外側には、第1燃料電池セル18を冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構32よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構(図示せず)を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方である。すなわち、第1アノード電極層14の外側には、第1アノード冷却機構が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。図1に示す例では、第1アノード電極層14の外側には冷却機構が設けられていない。なお、「外側」とは、第1燃料電池セル18に着目した場合には、第1高分子電解質膜12がなす平面を中心として、該平面から遠い側をいう。
第2カソード電極層26の外側には、第2燃料電池セル28を冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構32よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構(図示せず)を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方である。すなわち、第2カソード電極層26の外側には、第2カソード冷却機構が設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。図1に示す例では、第2カソード電極層26の外側には冷却機構が設けられていない。なお、「外側」とは、第2燃料電池セル28に着目した場合には、第2高分子電解質膜22がなす平面を中心として、該平面から遠い側をいう。
制御器34は、電圧検出器30が検出した第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差に基づいてスタックの湿潤状態を判定する。第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差の検出は、燃料電池システムが発電運転を行っている通常運転時に行われてもよい。判定は、燃料電池システムが発電運転を行っている通常運転時に行われてもよい。
制御器34は、制御機能を有するものであればよく、演算処理部(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶部(図示せず)とを備える。演算処理部としては、MPU、CPUが例示される。記憶部としては、メモリーが例示される。制御器は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよく、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。制御器34と電圧検出器30とは一体に構成されていてもよい。
以下、図1に示す例についてより具体的に説明するが、本実施形態は以下の態様に限定されるものではない。
図1に示す例では、スタック10は、第1セパレータ52と、第1燃料電池セル18と、第2セパレータ54と、第3セパレータ56と、第2燃料電池セル28とがこの順に積層されて形成されるセルブロック50が複数積層された構造を有する。
第1セパレータ52と、第2セパレータ54と、第3セパレータ56とを総称して、以下セパレータという。
セパレータは、燃料電池セル間に配置して、酸化剤ガス(空気)および燃料ガスを遮断する役割を果たす板状の部品である。各燃料電池単セルをシールする機能のほかに、酸化剤および燃料ガスが流れる流路を作り込んでそれぞれを送り込む機能を有していてもよい。セパレータは、熱伝導性および導電性を兼ね備えている。
セパレータは、例えば、膜電極ガス拡散層接合体を機械的に固定するとともに、隣接する膜電極ガス拡散層接合体同士を互いに電気的に直列に接続するための部材である。セパレータは、例えば、カーボンを含む材質や金属を含む材質で構成される。セパレータは、導電性を有する多孔質のプレートであってもよい。
セパレータがカーボンを含む材質で構成される場合、セパレータは、カーボン粉末と樹脂バインダとを混合した原料粉を金型に供給し、金型に供給された原料粉に圧力と熱を加えることによって形成できる。
セパレータが金属を含む材質で構成される場合、セパレータは、金属プレートからなるものであってもよい。セパレータは、チタンやステンレス鋼製の板の表面に金メッキを施したものを使用することができる。
セパレータは導電性を有する。燃料電池の発電中は、燃料電池セルの積層方向に沿って、セパレータの内部を電流が流れる。
電極層(ガス拡散層)に反応ガス流路が形成されている場合には、セパレータに燃料ガス流路および酸化剤ガス流路が形成されていなくてもよい。
第1セパレータ52には、酸化剤ガス(空気)と燃料ガスとを分離して燃料電池セルに供給できるように、酸化剤ガス流路48と燃料ガス流路42とが形成されている。酸化剤ガス流路48は、第2カソード電極層26に酸化剤ガスを供給する。燃料ガス流路42は、第1アノード電極層14に燃料ガスを供給する。
第2セパレータ54には、酸化剤ガス流路44が形成されている。酸化剤ガス流路44は、第1カソード電極層16に酸化剤ガスを供給する。
第3セパレータ56には、第1カソード第2アノード冷却機構32である熱媒体流路と、燃料ガス流路46とが形成されている。熱媒体流路には、スタック10の外部に設けられているポンプから熱媒体が供給される。この熱媒体により、第1燃料電池セル18は、カソード側からのみ冷却され、第2燃料電池セル28はアノード側からのみ冷却される。熱媒体としては、例えば冷却水を用いることができる。燃料ガス流路46は、第2アノード電極層24に燃料ガスを供給する。
第1カソード第2アノード冷却機構32である熱媒体流路は、第2セパレータ54および第3セパレータ56の両方に形成されていてもよい。
燃料ガス流路42、46を通じて第1アノード電極層14および第2アノード電極層24に燃料ガスが供給され、かつ、酸化剤ガス流路44、48を通じて第1カソード電極層16および第2カソード電極層26に酸化剤ガスが供給されることで、電気化学反応が起こり、電力と熱とが発生する。
スタック10は、燃料ガスおよび酸化剤ガスがリークしないように、且つ接触抵抗を減らすために、ボルトなどの締結部材(図示せず)により所定の締結圧にて加圧締結されていてもよい。この場合、燃料電池セルとセパレータとは所定の圧力で面接触することになる。また、電気化学反応に必要なガスが外部に漏れるのを防ぐために、異なるセパレータ間で、電極層の側面を覆うようにガスケット(シール材:図示せず)が配置されていてもよい。
ガスケットは、触媒層および高分子電解質膜とセパレータとの間、または、触媒層とセパレータとの間の隙間を埋める部材であってもよい。ガスケットは、適度な機械的強度と柔軟性を有している合成樹脂であってもよい。ガスケットの形状は、特に限定されないが、例えば、環状で略矩形状とすることができる。
図1に示す例では、第1セパレータ52に冷却機構は設けられていないが、第1セパレータ52に第2冷却機構(第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構のいずれか一方または両方)が設けられていてもよい。この場合、第2冷却機構の冷却能力は、第1カソード第2アノード冷却機構32の冷却能力よりも低い。
具体的には例えば、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路の熱媒体に対する流体抵抗が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構備える熱媒体流路の熱媒体に対する流体抵抗のいずれよりも小さくてもよい。
あるいは例えば、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路の流路断面積が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の流路断面積のいずれよりも小さくてもよい。
あるいは例えば、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路の流路長が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の流路長のいずれよりも短くてもよい。
あるいは例えば、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路の延伸形状の屈曲数が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の延伸形状の屈曲数のいずれもよりも少なくてもよい。
あるいは例えば、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路を流れる熱媒体が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路を流れる熱媒体よりも熱容量が大きくてもよい。
第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構は同一の機構であって、第1アノード冷却機構は第2カソード冷却機構であってもよい。
[実施例]
第1実施形態の実施例にかかる燃料電池システムは、第1実施形態の燃料電池システムであって、第1アノード電極層の外側には冷却機構を備えず、第2カソード電極層の外側には冷却機構を備えず、第1燃料電池セルと第2燃料電池セルとがセルブロックを形成すると共にセルブロックが順に積層されることでスタックを形成し、第1カソード第2アノード冷却機構は熱媒体が流れる熱媒体流路を備え、さらに、燃料電池システムは、セルブロックの積層方向に延びると共に熱媒体が流れるマニホールドを備え、それぞれのセルブロックの第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路は、マニホールドからそれぞれ分岐するように形成されている。
本実施例の燃料電池システムは、第1カソード第2アノード冷却機構32である熱媒体流路以外の構成については、第1実施形態について図1を参照しつつ説明したものと同様とすることができる。よって、共通する構成要素については同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
図2は、第1実施形態の実施例にかかる第1カソード第2アノード冷却機構の構成例を示す平面図である。第3セパレータ56を貫通するように、入口マニホールド孔31と、出口マニホールド孔33とが形成されている。第3セパレータ56の一方の主面には、入口マニホールド孔31および出口マニホールド孔33を連通するように、第1カソード第2アノード冷却機構32である熱媒体流路が形成されている。入口マニホールド孔31と、出口マニホールド孔33とは、積層されることで、セルブロックの積層方向に延びて熱媒体を通流させるマニホールド(入口マニホールドおよび出口マニホールド)を形成する。
かかる構成により、それぞれのセルブロック50の第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路は、入口マニホールド孔31および出口マニホールド孔33からそれぞれ分岐するように形成されることになる。
本実施例において、スタック10の外部から供給される熱媒体は、入口マニホールドへと供給され、入口マニホールドからそれぞれのセルブロック50の第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路へと並列的に供給される。それぞれのセルブロック50の第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路から排出される熱媒体は、並列的に出口マニホールドへと排出され、出口マニホールドからスタック10の外部へと排出される。
本実施例では、セパレータに熱媒体のマニホールドを設け、積層した際に熱媒体のマニホールドが形成されるように構成した内部マニホールド方式のものを例示して説明したが、スタック10の側面に熱媒体のマニホールドを設けた、所謂、外部マニホールド方式のものにも、同様に適用でき、同様の効果を得ることができる。
本実施例では、装置構成をさらに簡潔化できると共に、熱媒体流路の経路長を短くすることができる。このため、熱媒体を送出するポンプの負荷を低減でき、燃料電池システムの効率をさらに向上できる。
[判定方法]
第1燃料電池セル18(カソード電極側のみから冷却されるセル)の電圧をVcとし、第2燃料電池セル28(アノード電極側のみから冷却されるセル)の電圧をVaとする。(Va−Vc)が大きくなれば、スタックの水分状態が湿潤側に移行したと判定できる。(Va−Vc)が小さくなれば、スタックの水分状態が乾燥側に移行したと判定できる。
水分が過剰となっているか否かの判定に用いる閾値をVf、水分が不足となっているか否かの判定に用いる閾値をVdとする。(Va−Vc)≧Vfとなっていれば、スタック内の水分が過剰であると判定する。(Va−Vc)≦Vdとなっていれば、スタック内の水分が不足していると判定する。なお、Vf、Vdはそれぞれ、正の値であってもよいし、負の値であってもよい。
Vcは、スタック10に含まれる全ての第1燃料電池セル18を直列ないし並列に接続した経路の両端電圧であってもよいし、スタック10に含まれる一部の第1燃料電池セル18の電圧であってもよいし、スタック10に含まれる全ての第1燃料電池セル18の電圧の平均値であってもよい。
Vaは、スタック10に含まれる全ての第2燃料電池セル28を直列ないし並列に接続した経路の両端電圧であってもよいし、スタック10に含まれる一部の第2燃料電池セル28の電圧であってもよいし、スタック10に含まれるすべての第2燃料電池セル28の電圧の平均値であってもよい。
VcおよびVaの検出は、スタック10の温度が安定した後、あるいは、起動から一定時間経過した後に行われてもよい。
上述の説明では、(Va−Vc)の値に基づいて判定を行うこととしたが、(Vc−Va)の値に基づいて判定を行ってもよい。VaとVcとの大小関係に基づいて判定を行ってもよい。
スタックの水分状態が湿潤側に移行すると、カソード電極側のみから冷却されるセルは、フラッディングが発生しやすい状態となり、高分子電解質膜の全面での円滑な反応が阻害されやすくなって、電圧が低下する。アノード電極側のみから冷却されるセルは、比較的フラッディングの影響を受けにくいため、電圧はそれほど低下しない。
スタックの水分状態が乾燥側に移行すると、アノード電極側のみから冷却されるセルは、乾燥しやすい状態となり、高分子電解質膜の水素イオン伝導性が低下して、電圧が低下する。カソード電極側のみから冷却されるセルは、比較的乾燥の影響を受けにくいため、電圧はそれほど低下しない。
「第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差に基づいて」とは、上記メカニズムに基づいて第1燃料電池セル18の電圧および第2燃料電池セル28の電圧の検出結果を利用するあらゆる判定の態様を含みうる。
本実施形態において、上記判定は、制御器34により実行されうる。
[運転方法]
図3は、第1実施形態にかかる燃料電池システム100の運転方法(スタックの湿潤状態を判定する方法)の一例を示すフローチャートである。
まず、第1高分子電解質膜12ならびに第1高分子電解質膜12の両面に設けられた第1アノード電極層14および第1カソード電極層16を含む第1燃料電池セル18と、第2高分子電解質膜22ならびに第2高分子電解質膜22の両面に設けられた第2アノード電極層24および第2カソード電極層26を含む第2燃料電池セル28とを、第1カソード電極層16と第2アノード電極層24とが対向して隣接するように配置してスタック10を構成する(ステップS101)。
次に、第1カソード電極層16と第2アノード電極層24との間に第1燃料電池セル18および第2燃料電池セル28を冷却する第1カソード第2アノード冷却機構32を設ける(ステップS102)。第1アノード電極層14の外側には、第1燃料電池セル18を冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構32よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、第2カソード電極層26の外側には、第2燃料電池セル28を冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構32よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とする。
次に、第1燃料電池セル18の電圧と第2燃料電池セル28の電圧との差を検出する(ステップS103)。
次に、該差に基づいてスタック10の湿潤状態を判定する(ステップS104)。湿潤状態の判定方法については、上述したものと同様とすることができるので、詳細な説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態の燃料電池システムは、第1実施形態の燃料電池システムであって、制御器は、判定の結果に基づいて、スタックの湿潤状態を調整する湿潤状態調整運転を実行するように構成されている。
上記燃料電池システムにおいて、湿潤状態調整運転は、熱媒体の流量を変化させることで実行されるものであってもよい。
図4は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。図4に例示するように、第2実施形態の燃料電池システム200は、スタック10と、電圧検出器30と、制御器34と、冷却水供給器62とを備えている。
冷却水供給器62は、冷却水流路63を介して、第1カソード第2アノード冷却機構32が備える熱媒体流路へと熱媒体である冷却水を供給する。冷却水供給器62は、例えば、ポンプ等により構成されうる。
制御器34は、判定の結果に基づいて、スタックの湿潤状態を調整する湿潤状態調整運転を実行するように構成されている。湿潤状態調整運転は、熱媒体の流量を変化させることで実行されるものである。
以上の点を除き、燃料電池システム200は、第1実施形態の燃料電池システム100と同一の構成とすることができる。よって、図1と図4とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して、詳細な説明を省略する。
図5は、第2実施形態にかかる燃料電池システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。図5に示す運転方法は、制御器34の制御により実行されうる。
まず、制御器34は、電圧検出器30を介して、第1燃料電池セル18(カソード電極側のみから冷却されるセル)の電圧Vcと、第2燃料電池セル28(アノード電極側のみから冷却されるセル)の電圧Vaとを測定する(ステップS201)。
次に、(Va−Vc)がVf以上であるか否かの判定を行う(ステップS202)。
ステップS202の判定結果がYESである場合には、スタック10が水分過剰の状態にあると判定し(ステップS203)、冷却水供給器62を制御して、冷却水の流量を減らす(ステップS204)。かかる制御により、スタック10の温度は上昇し、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が軽減される。
ステップS202の判定結果がNOである場合には、(Va−Vc)がVd以下であるか否かの判定を行う(ステップS205)。
ステップS205の判定結果がYESである場合には、スタック10が水分不足の状態にあると判定し(ステップS206)、冷却水供給器62を制御して、冷却水の流量を増やす(ステップS207)。かかる制御により、スタック10の温度は低下し、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が軽減される。
ステップS205の判定結果がNOである場合には、再びセル電圧の測定(S201)に戻る。ステップS204およびS207の後も、再びセル電圧の測定(S201)に戻る。
本実施形態の燃料電池システム200およびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように冷却水流量が制御されるため、スタック10の水分量を常に適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第1変形例]
第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システムであって、第1カソード電極層および第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、酸化剤ガスを加湿する加湿器とを備え、湿潤状態調整運転は、酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである。
図6は、第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図6に例示するように、第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システム210は、スタック10と、電圧検出器30と、制御器34と、酸化剤ガス供給器66と、加湿器68とを備えている。
酸化剤ガス供給器66は、酸化剤ガス流路71を介して、スタック10が備える酸化剤ガス流路44、48へと酸化剤ガスを供給する。酸化剤ガスとしては、例えば、空気を利用できる。酸化剤ガス供給器66は、例えば、ブロワおよびファン等により構成されうる。
加湿器68は、酸化剤ガスを加湿する。具体的には、酸化剤ガス流路71を介して酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスを、酸化剤オフガス流路75を介してスタック10(酸化剤ガス流路44、48の出口)から供給される酸化剤オフガスで加湿する。
酸化剤ガス供給器66から加湿器68に至る酸化剤ガス流路71には、第1加湿器バイパス流路72の一端が接続され、第1加湿器バイパス流路72の他端は加湿器68からスタック10に至る酸化剤ガス流路71に接続されている。第1加湿器バイパス流路72が酸化剤ガス供給器66から加湿器68に至る酸化剤ガス流路71から分岐する部位には、第1切替器74が設けられている。第1切替器74は、酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスのうち、加湿器68を通ってスタック10に供給される割合と、第1加湿器バイパス流路72を通ってスタック10に供給される割合とを調整する。第1切替器74は、例えば三方弁で構成されうる。
スタック10から加湿器68に至る酸化剤オフガス流路75には、第2加湿器バイパス流路76の一端が接続され、第2加湿器バイパス流路76の他端は加湿器68よりも下流の酸化剤オフガス流路75に接続されている。第2加湿器バイパス流路76がスタック10から加湿器68に至る酸化剤オフガス流路75から分岐する部位には、第2切替器78が設けられている。第2切替器78は、スタック10から供給される酸化剤オフガスのうち、加湿器68を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合と、第2加湿器バイパス流路76を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合とを調整する。第2切替器78は、例えば三方弁で構成されうる。
以上の点を除き、本変形例の燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システム200と同様の構成とすることができる。よって、図6と図4とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整運転は、酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、第1切替器74を制御して、酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスのうち、第1加湿器バイパス流路72を通ってスタック10に供給される割合を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、第2切替器78を制御して、スタック10から供給される酸化剤オフガスのうち、第2加湿器バイパス流路76を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、第1切替器74を制御して、酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスのうち、第1加湿器バイパス流路72を通ってスタック10に供給される割合を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、第2切替器78を制御して、スタック10から供給される酸化剤オフガスのうち、第2加湿器バイパス流路76を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図5においてステップS204およびステップS207をそれぞれ上記ステップに置き換える他は、図5と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システム210およびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように酸化剤ガスの加湿量が制御されるため、スタック10の水分量を常に適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第2変形例]
第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システムであって、第1カソード電極層および第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器を備え、湿潤状態調整運転は、酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである。
図7は、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図7に例示するように、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システム220は、スタック10と、電圧検出器30と、制御器34と、酸化剤ガス供給器66とを備えている。
酸化剤ガス供給器66は、酸化剤ガス流路71を介して、スタック10が備える酸化剤ガス流路44、48へと酸化剤ガスを供給する。酸化剤ガスとしては、例えば、空気を利用できる。酸化剤ガス供給器66は、例えば、ブロワおよびファン等により構成されうる。
以上の点を除き、本変形例の燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システム200と同様の構成とすることができる。よって、図7と図4とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整運転は、酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、酸化剤ガス供給器66を制御して、酸化剤ガスの流量を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、酸化剤ガス供給器66を制御して、酸化剤ガスの流量を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図5においてステップS204およびステップS207をそれぞれ上記ステップに置き換える他は、図5と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システム220およびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように酸化剤ガスの流量が制御されるため、スタック10の水分量を常に適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第3変形例]
第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システムであって、湿潤状態調整運転は、スタックの出力を変化させることで実行されるものである。
図8は、第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図8に例示するように、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システム230は、スタック10と、電圧検出器30と、制御器34と、燃料供給器64と、出力調整器70とを備えている。
燃料供給器64は、燃料流路65を介して、燃料ガスをスタック10(燃料ガス流路42、46)へと供給する。燃料供給器64は、具体的には例えば、天然ガス、灯油、およびガソリン等から改質反応により水素含有ガスを生成する水素生成装置等を用いることができる。
出力調整器70は、スタック10の出力を変化させる。出力調整器70は、具体的には例えば、電力調整器(power controller)で構成されうる。
以上の点を除き、本変形例の燃料電池システムは、第2実施形態の燃料電池システム200と同様の構成とすることができる。よって、図8と図4とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整運転は、スタック10の出力を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、燃料供給器64および出力調整器70を制御して、スタック10の出力を下げる。その結果、生成水の発生量が減少し、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、燃料供給器64および出力調整器70を制御して、スタック10の出力を上げる。その結果、生成水の発生量が増加し、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図5においてステップS204およびステップS207をそれぞれ上記ステップに置き換える他は、図5と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システム230およびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するようにスタック10の出力が制御させるため、スタック10の水分量を常に適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第4変形例]
図9は、第2実施形態の第4変形例にかかる燃料電池システムの概略構成の一例を示す模式図である。
図9に例示するように、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システム230は、スタック10と、電圧検出器30と、制御器34と、冷却水供給器62と、酸化剤ガス供給器66と、加湿器68と、出力調整器70とを備えている。
冷却水供給器62と、酸化剤ガス供給器66と、加湿器68と、出力調整器70とは、それぞれ、第1変形例と、第2変形例と、第3変形例とで説明したものと同様の構成とすることができる。よって、図9と図6〜8とで共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整運転は、第2実施形態および第1〜3変形例の湿潤状態調整運転を任意に組み合わせたものとすることができる。
第2実施形態の第4変形例にかかる燃料電池システム240およびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように適宜制御が実行されるため、スタック10の水分量を常に適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
第2実施形態およびその変形例においても、第1実施形態と同様の変形が可能である。
(第3実施形態)
第3実施形態の燃料電池システムは、第1実施形態および第2実施形態およびこれらの変形例の燃料電池システムであって、制御器は、判定の結果に基づいて、起動時にスタックの湿潤状態を調整する湿潤状態調整起動シーケンスを実行するように構成されている。
上記燃料電池システムにおいて、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に熱媒体の流量を変化させることで実行されるものであってもよい。
第3実施形態にかかる燃料電池システムの構成は、上記の点を除き、第2実施形態にかかる燃料電池システム200と同様とすることができる。よって、共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
図10は、第3実施形態にかかる燃料電池システムの運転方法の一例を示すフローチャートである。図10に示す運転方法は、制御器34の制御により実行されうる。
まず、制御器34は、燃料電池システムを起動し(ステップS301)、電圧検出器30を介して、第1燃料電池セル18(カソード電極側のみから冷却されるセル)の電圧Vcと、第2燃料電池セル28(アノード電極側のみから冷却されるセル)の電圧Vaとを測定する(ステップS302)。
次に、(Va−Vc)がVf以上であるか否かの判定を行う(ステップS303)。
ステップS303の判定結果がYESである場合には、スタック10が水分過剰の状態にあると判定し(ステップS304)、次回起動時の冷却水の流量を減らすことを制御器34の記憶部(図示せず)に記憶する(ステップS305)。かかる制御により、次回の起動時には、冷却水の流量を減らした起動シーケンス(湿潤状態調整起動シーケンス)が実行され、水分過剰の状態が軽減される。
ステップS303の判定結果がNOである場合には、(Va−Vc)がVd以下であるか否かの判定を行う(ステップS306)。
ステップS306の判定結果がYESである場合には、スタック10が水分不足の状態にあると判定し(ステップS307)、次回起動時の冷却水の流量を増やすことを制御器34の記憶部(図示せず)に記憶する(ステップS308)。かかる制御により、次回の起動時には、冷却水の流量を増やした起動シーケンス(湿潤状態調整起動シーケンス)が実行され、水分不足の状態が軽減される。
ステップS306の判定結果がNOである場合には、次回起動時の冷却水の流量は変わらない(ステップS309)。
本実施形態の燃料電池システムおよびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように起動時の冷却水流量が制御されるため、起動後のスタック10の水分量を適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第1変形例]
第3実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムは、第3実施形態の燃料電池システムであって、第1カソード電極層および第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、酸化剤ガスを加湿する加湿器とを備え、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである。
第3実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムの構成は、上記の点を除き、第2実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システム210と同様とすることができる。よって、共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、起動時に、第1切替器74を制御して、酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスのうち、第1加湿器バイパス流路72を通ってスタック10に供給される割合を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、起動時に、第2切替器78を制御して、スタック10から供給される酸化剤オフガスのうち、第2加湿器バイパス流路76を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、起動時に、第1切替器74を制御して、酸化剤ガス供給器66から供給される酸化剤ガスのうち、第1加湿器バイパス流路72を通ってスタック10に供給される割合を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、起動時に、第2切替器78を制御して、スタック10から供給される酸化剤オフガスのうち、第2加湿器バイパス流路76を通って燃料電池システム210の外部へと排出される割合を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第3実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図10においてステップS305およびステップS308およびステップS309をそれぞれ次回起動時に上記ステップが行われるように記憶するステップに置き換える他は、図10と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
本実施形態の第1変形例にかかる燃料電池システムおよびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように起動時の酸化剤ガスの加湿量が制御されるため、起動後のスタック10の水分量を適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第2変形例]
第3実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムは、第3実施形態の燃料電池システムであって、第1カソード電極層および第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器を備え、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである。
第3実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムの構成は、上記の点を除き、第2実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システム220と同様とすることができる。よって、共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、起動時に、酸化剤ガス供給器66を制御して、酸化剤ガスの流量を増やす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が低下し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、起動時に、酸化剤ガス供給器66を制御して、酸化剤ガスの流量を減らす。その結果、酸化剤ガスの加湿量が増加し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第3実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図10においてステップS305およびステップS308およびステップS309をそれぞれ次回起動時に上記ステップが行われるように記憶するステップに置き換える他は、図10と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
本実施形態の第2変形例にかかる燃料電池システムおよびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように起動時の酸化剤ガスの流量が制御されるため、起動後のスタック10の水分量を適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第3変形例]
第3実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムは、第3実施形態の燃料電池システムであって、起動時にスタックの出力を変化させることで実行されるものである。
第3実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムの構成は、上記の点を除き、第2実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システム230と同様とすることができる。よって、共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本変形例において、湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時にスタックの出力を変化させることで実行されるものである。
具体的には、例えば、スタック10が水分過剰の状態にあると判定された場合には、起動時に、出力調整器70を制御して、スタック10の出力を下げる。その結果、生成水の発生量が減少し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が低下して水分過剰の状態が低減される。
あるいは、例えば、スタック10が水分不足の状態にあると判定された場合には、起動時に、出力調整器70を制御して、スタック10の出力を上げる。その結果、生成水の発生量が増加し、起動時に、スタック10内部の相対湿度が上昇して水分不足の状態が低減される。
第3実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムの運転方法は、図10においてステップS305およびステップS308およびステップS309をそれぞれ次回起動時に上記ステップが行われるように記憶するステップに置き換える他は、図10と同様とすることができる。よって詳細な説明を省略する。
本実施形態の第3変形例にかかる燃料電池システムおよびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように起動時の酸化剤ガスの流量が制御されるため、起動後のスタック10の水分量を適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
[第4変形例]
第3実施形態においても、第2実施形態の第4変形例と同様な変形が可能である。すなわち、本変形例において、湿潤状態調整起動シーケンスは、第3実施形態および第3実施形態の第1〜3変形例の湿潤状態調整起動シーケンスを任意に組み合わせたものとすることができる。本変形例にかかる燃料電池システムの装置構成は、上記の点を除き、第2実施形態の第4変形例と同様とすることができる。よって、共通する構成要素については、同一の符号および名称を付して詳細な説明を省略する。
本実施形態の第4変形例にかかる燃料電池システムおよびその運転方法によれば、(Va−Vc)をVdとVfとの間に維持するように起動時に適宜制御が実行されるため、起動後のスタック10の水分量を適正な値に維持することができる。よって、発電効率を向上することができる。
第3実施形態およびその変形例においても、第1実施形態および第2実施形態と同様の変形が可能である。
[その他の態様]
第1〜3実施形態およびその変形例のいずれかの燃料電池システムにおいて、第1アノード電極層の外側には、第1燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を備え、第2カソード電極層の外側には、第2燃料電池セルを冷却すると共に第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を備え、第1カソード第2アノード冷却機構および第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構は、熱媒体が流れる熱媒体流路をそれぞれ備えており、第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路の熱媒体に対する流体抵抗が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の熱媒体に対する流体抵抗のいずれよりも小さくてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路の流路断面積が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の流路断面積のいずれよりも小さくてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路の流路長が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の流路長のいずれよりも短くてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路の延伸形状の屈曲数が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路の延伸形状の屈曲数よりも少なくてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路を流れる熱媒体が、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構が備える熱媒体流路を流れる熱媒体よりも熱容量が大きくてもよい。
上記燃料電池システムにおいて、第1アノード冷却機構および第2カソード冷却機構は同一の機構であって、第1アノード冷却機構は第2カソード冷却機構であってもよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造および/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の一態様は、従来よりも簡潔な構成でスタックの湿潤状態を判定することができる燃料電池システムおよびその運転方法として有用である。
1 セル
10 スタック
12 第1高分子電解質膜
14 第1アノード電極層
16 第1カソード電極層
18 第1燃料電池セル
22 第2高分子電解質膜
24 第2アノード電極層
26 第2カソード電極層
28 第2燃料電池セル
30 電圧検出器
31 入口マニホールド孔
32 第1カソード第2アノード冷却機構
33 出口マニホールド孔
34 制御器
42 燃料ガス流路
44 酸化剤ガス流路
46 燃料ガス流路
48 酸化剤ガス流路
50 セルブロック
52 第1セパレータ
54 第2セパレータ
56 第3セパレータ
62 冷却水供給器
63 冷却水流路
64 燃料供給器
65 燃料流路
66 酸化剤ガス供給器
68 加湿器
70 出力調整器
71 酸化剤ガス流路
72 第1加湿器バイパス流路
74 第1切替器
75 酸化剤オフガス流路
76 第2加湿器バイパス流路
78 第2切替器
100、200、210、220、230、240 燃料電池システム
110 MEA
111 高分子電解質膜
112 電極層
113 触媒層
114 ガス拡散層
115 基材
116 コーティング層
117 ガスケット
120 セパレータ
121 燃料ガス流路溝
122 酸化剤ガス流路溝
123 冷却水流路溝
130 締結部材

Claims (14)

  1. 燃料電池システムであって、
    前記燃料電池システムは、スタックを備え、
    前記スタックは、第1高分子電解質膜ならびに前記第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに前記第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルと、を備え、
    前記スタックは、前記第1燃料電池セルと前記第2燃料電池セルとが、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層とが対向して隣接するように構成されており、
    前記燃料電池システムは、さらに、前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差を検出する電圧検出器と、
    前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層との間に配置されて前記第1燃料電池セルおよび前記第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構と、を備え、
    前記第1アノード電極層の外側には、前記第1燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、
    前記第2カソード電極層の外側には、前記第2燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を備える、および、冷却機構を備えない、のいずれか一方であり、
    前記燃料電池システムは、さらに、前記電圧検出器が検出した前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差に基づいて前記スタックの湿潤状態を判定する制御器を備える、
    燃料電池システム。
  2. 前記第1アノード電極層の外側には冷却機構を備えず、
    前記第2カソード電極層の外側には冷却機構を備えず、
    前記第1燃料電池セルと前記第2燃料電池セルとがセルブロックを形成すると共に前記セルブロックが順に積層されることで前記スタックを形成し、
    前記第1カソード第2アノード冷却機構は熱媒体が流れる熱媒体流路を備え、
    さらに、前記燃料電池システムは、前記セルブロックの積層方向に延びると共に前記熱媒体が流れるマニホールドを備え、
    それぞれのセルブロックの前記第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路は、前記マニホールドからそれぞれ分岐するように形成されている、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記制御器は、前記判定の結果に基づいて、前記スタックの湿潤状態を調整する湿潤状態調整運転を実行するように構成されている、請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記湿潤状態調整運転は、前記熱媒体の流量を変化させることで実行されるものである、請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1カソード電極層および前記第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、
    前記酸化剤ガスを加湿する加湿器とを備え、
    前記湿潤状態調整運転は、前記酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである、請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記第1カソード電極層および前記第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器を備え、
    前記湿潤状態調整運転は、前記酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである、請求項3に記載の燃料電池システム。
  7. 前記湿潤状態調整運転は、前記スタックの出力を変化させることで実行されるものである、請求項3に記載の燃料電池システム。
  8. 前記制御器は、前記判定の結果に基づいて、起動時に前記スタックの湿潤状態を調整する湿潤状態調整起動シーケンスを実行するように構成されている、請求項1ないし7のいずれかに記載の燃料電池システム。
  9. 前記湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に前記熱媒体の流量を変化させることで実行されるものである、請求項8に記載の燃料電池システム。
  10. 前記第1カソード電極層および前記第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器と、
    前記酸化剤ガスを加湿する加湿器とを備え、
    前記湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に前記酸化剤ガスの加湿量を変化させることで実行されるものである、請求項8に記載の燃料電池システム。
  11. 前記第1カソード電極層および前記第2カソード電極層に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給器を備え、
    前記湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に前記酸化剤ガスの流量を変化させることで実行されるものである、請求項8に記載の燃料電池システム。
  12. 前記湿潤状態調整起動シーケンスは、起動時に前記スタックの出力を変化させることで実行されるものである、請求項8に記載の燃料電池システム。
  13. 第1高分子電解質膜ならびに前記第1高分子電解質膜の両面に設けられた第1アノード電極層および第1カソード電極層を含む第1燃料電池セルと、第2高分子電解質膜ならびに前記第2高分子電解質膜の両面に設けられた第2アノード電極層および第2カソード電極層を含む第2燃料電池セルとを、前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層とが対向して隣接するように配置してスタックを構成し、
    前記第1カソード電極層と前記第2アノード電極層との間に前記第1燃料電池セルおよび前記第2燃料電池セルを冷却する第1カソード第2アノード冷却機構を設け、
    前記第1アノード電極層の外側には、前記第1燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第1アノード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、
    前記第2カソード電極層の外側には、前記第2燃料電池セルを冷却すると共に前記第1カソード第2アノード冷却機構よりも冷却能力の小さい第2カソード冷却機構を設ける、および、冷却機構を設けない、のいずれか一方とし、
    前記第1燃料電池セルの電圧と前記第2燃料電池セルの電圧との差を検出し、該差に基づいて前記スタックの湿潤状態を判定する、
    燃料電池システムの運転方法。
  14. 前記第1アノード電極層の外側には冷却機構を設けず、
    前記第2カソード電極層の外側には冷却機構を設けず、
    前記第1燃料電池セルと前記第2燃料電池セルとでセルブロックを形成すると共に前記セルブロックを順に積層することで前記スタックを形成し、
    前記第1カソード第2アノード冷却機構を熱媒体が流れる熱媒体流路とし、
    前記セルブロックの積層方向に延びると共に前記熱媒体が流れるマニホールドを設け、
    それぞれのセルブロックの前記第1カソード第2アノード冷却機構が備える熱媒体流路を、前記マニホールドからそれぞれ分岐するように形成する、請求項13に記載の燃料電池システムの運転方法。
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