JP2014097346A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示領域を覆う範囲が従来に比して大きい演出部材を備えた遊技機の提供。
【解決手段】第一主演出部材31および第二主演出部材32が待機位置に位置するときにはそれに取り付けられた補助演出部材4が非被覆姿勢となる一方、第一主演出部材31および第二主演出部材32が進出位置に位置するときにはそれに取り付けられた補助演出部材4が被覆姿勢となり、表示領域921の少なくとも一部がこれら第一主演出部材31、第二主演出部材32、および補助演出部材4に覆われた状態となる遊技機1とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、表示装置の前側で移動する演出部材を備えた遊技機に関する。
例えば、下記特許文献1に記載されるように、表示装置の前側で移動する演出部材を備えた遊技機が公知である。演出部材は、表示装置の表示領域(映像)が見えなくなるように遮蔽したり、一部透明または半透明な箇所を有し、その透明または半透明な箇所に表示装置の映像を重ねることにより、表示装置と協働した演出を提供したりするものである。つまり、所定の演出を提供しようとする際に、表示装置の表示領域を覆うように表示領域に対して前後方向に重なる部材である。
特開2008−200306号公報
近年、パチンコ遊技機などの遊技機における表示領域の大型化が進んでいる。それゆえ、演出の趣向性を向上させるために、その大型化した表示領域をできるだけ広範に覆う演出部材を用いようとすると、演出部材が表示領域の面方向に大型化してしまい、演出部材を限られた遊技機内のスペースに配置することができなくなるという問題があった。
上記実情に鑑み、本発明は、表示領域を覆う範囲が従来に比して大きい演出部材を備えた遊技機を提供することを目的とする。
また、上記課題を解決するためになされた請求項1の発明にかかる遊技機は、画像を表示可能な表示領域を有する表示装置と、前記表示領域よりも前側で、前記表示領域を覆う領域が相対的に小さい状態である待機位置と、前記表示領域を覆う領域が相対的に大きい状態である進出位置との間を移動可能である主演出部材と、前記表示領域を覆わない状態である非被覆姿勢と、前記表示領域を覆う状態である被覆姿勢との間を変位可能となるように前記主演出位置に取り付けられた補助演出部材と、を備え、前記主演出部材が前記待機位置に位置するときには前記補助演出部材が非被覆姿勢となる一方、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには前記補助演出部材が被覆姿勢となり、前記表示領域の少なくとも一部がこれら主演出部材および補助演出部材に覆われた状態となり、前記主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を備え、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには、前記従演出部材が前記表示領域における前記主演出部材および前記補助演出部材が覆う領域とは異なる領域を覆う被覆位置まで移動することにより、前記表示領域の少なくとも一部が前記主演出部材、前記補助演出部材、および前記従演出部材によって覆われた状態となることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部およびこの主演出部材に取り付けられた補助演出部材が収納される収納部を備え、前記収納部には、前記非被覆姿勢となった補助演出部材が収納される補助演出部材収納箇所が形成されているところに特徴を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記補助演出部材を前記被覆姿勢となる方向に付勢する第一付勢部材を備え、前記補助演出部材収納箇所には、前記主演出部材が前記待機位置の方向に移動するにつれて、この主演出部材に取り付けられた補助演出部材を前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢とする方向に変位させる補助演出部材変位部が設けられているところに特徴を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記補助演出部材は、前記非被覆姿勢となる状態と、前記被覆姿勢となる状態との間を回動可能となるように前記主演出部材に取り付けられており、前記補助演出部材変位部は、前記補助演出部材を前記非被覆姿勢と前記被覆姿勢との間で回動させて変位させる曲面を有し、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときに前記被覆姿勢にある補助演出部材が、前記待機位置の方向に移動する前記主演出部材とともに移動し、前記補助演出部材変位部の曲面に接触することにより、前記主演出部材が前記待機位置の方向へ移動するにつれて当該接触位置が変化し、前記被覆姿勢にある補助演出部材が前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢となる方向へ徐々に回動していくように構成されているところに特徴を有する。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記従演出部材を前記初期位置に位置させる方向に付勢する第二付勢部材を備え、前記主演出部材が前記待機位置から前記進出位置に移動したときには、この主演出部材が前記第二付勢部材の付勢力に抗して前記従演出部材を前記被覆位置に移動させ、前記主演出部材が前記進出位置から前記待機位置に移動したときには、前記第二付勢部材の付勢力によって前記従演出部材が前記初期位置に移動させられるところに特徴を有する。
請求項1に記載の発明は、表示領域が主演出部材だけでなく、補助演出部材に覆われるものである。つまり、表示領域が演出部材に覆われる領域を補助演出部材の分、従来に比して大きくすることが可能となる。そして、補助演出部材は、主演出部材が待機位置に位置するときに非被覆姿勢となるものであるから、演出部材全体が表示領域に沿う面方向に大きくなるのが抑制される。つまり、限られた遊技機内のスペースに演出部材を配置することが容易となる。
また、主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を用いることにより、主演出部材、補助演出部材、および従演出部材によって表示領域の少なくとも一部が覆われる構成とすることが可能となる。つまり、表示領域における演出部材に覆われる領域をさらに大きくすることが可能となる。
請求項2に記載の発明のように、主演出部材が待機位置に位置するとき、補助演出部材が非被覆姿勢にあるため、収納部の補助演出部材収納箇所に補助演出部材を収納することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、主演出部材の移動に伴って補助演出部材を変位させる構成を簡単に構築することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、補助演出部材変位部に曲面を形成するという簡易な構造によって補助演出部材を変位させることが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、主演出部材の移動に伴って従演出部材を移動させる構成を簡単に構築することが可能である。
本発明の実施形態にかかる遊技機の正面図である。 (各演出部材が演出作用を発現する位置に位置していない状態における)遊技盤の正面図である。 各演出部材が演出作用を発現する位置に位置した状態における演出装置を遊技盤とともに示した図である。 ベース部材の外観図である。 ベース部材に演出装置が取り付けられたものの外観図である。 ベース部材に演出装置が取り付けられたものを図5よりもやや上方から見た外観図であって、各演出部材が演出作用を発現しない位置に位置した状態を示したものである。 ベース部材に演出装置が取り付けられたものを図5よりもやや上方から見た外観図であって、各演出部材が演出作用を発現する位置に位置した状態を示したものである。 演出装置を後方から見た外観図であって、各演出部材が演出作用を発現しない位置に位置した状態を示したものである(図の左側の動力伝達要素が露出するように当該部分を覆うカバーを取り外した状態である)。 演出装置を後方から見た外観図であって、各演出部材が演出作用を発現する位置に位置した状態を示したものである。 (a)は第一主演出部材とそれに取り付けられた非被覆姿勢にある補助演出部材を前方から見た外観図であり、(b)は第一主演出部材とそれに取り付けられた非被覆姿勢にある補助演出部材を後方から見た外観図である。 (a)は第一主演出部材とそれに取り付けられた被覆姿勢にある補助演出部材を前方から見た外観図であり、(b)は第一主演出部材とそれに取り付けられた被覆姿勢にある補助演出部材を後方から見た外観図である。 第一主演出部材とそれに取り付けられた補助演出部材を後方から見た外観図であって、カバーが取り外された状態を示したものである。 第一主演出部材と補助演出部材の組体と第一従演出部材を前方から見た外観図(分解斜視図)である。 第一主演出部材と補助演出部材の組体と第一従演出部材を後方から見た外観図(分解斜視図)である。 第二主演出部材、第二従演出部材、およびそれに取り付けられる第二従演出部材支持板を前方から見た外観図(分解斜視図)である。 第二主演出部材、第二従演出部材、およびそれに取り付けられる第二従演出部材支持板を後方から見た外観図(分解斜視図)である。 補助演出部材収納箇所に収納された第二主演出部材、第二従演出部材、およびそれに取り付けられる第二従演出部材支持板を後方から見た外観図(分解斜視図)である。 第一従演出部材が第一収納部に収納される際に押出突起によって手前側に押し出される様子を示した外観図である。 第一従演出部材が第一収納部に収納される際に押出突起によって手前側に押し出される様子を示した断面図である。
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において単に前側(前方)とは遊技機1の手前側(遊技時に遊技者が位置する側)のことであり、単に後側(後方)とは遊技機1の背面側のことである。また、単に左側、右側、上側、下側とは、遊技機1を正面から見た場合の左側、右側、上側、下側のことであり、図1〜図3における左側、右側、上側、下側を指す。前後方向とは後述する表示領域921(表示装置92の表示面)に垂直な方向のことであり、幅方向とは左右方向のことである。また、面方向とは表示領域921に平行な面方向のことであって、上記前後方向に直交する方向のことである。
(遊技機の全体構成)
遊技機1の全体構成について簡単に説明する。図1〜図3に示されるように、遊技機1は、所定の奥行きを有する額縁形状の機枠80を備える。この機枠80には前面枠81が取り付けられている。前面枠81は、その左側縁が機枠80に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。また、前面枠81には、ガラス枠82が取り付けられている。ガラス枠82は、その左側縁が前面枠81に回動自在に支持され、前側に開閉可能である。
ガラス枠82の中央の開口部にはガラス板またはプラスチック板等の透明な板が設けられており、遊技者はこの透明な板を通して前側から遊技盤90を視認できる。また、ガラス枠82の下部には、払い出された遊技球を発射装置に送るまで貯めておく上皿ユニット83が設けられている。上皿ユニット83には、貯留されている遊技球を下皿ユニット85に流下させる上皿スイッチや、貸し出し可能な貸し球を払い出す球貸しスイッチ等が設けられている。また、ガラス枠82の上部左右両側には、スピーカ84が設けられている。
前面枠81の下部には、払い出された遊技球が上皿ユニット83に入りきらない場合等に遊技球を貯めることができる下皿ユニット85や、遊技球を発射操作するためのタッチスイッチを備える発射ハンドル86等が設けられている。下皿ユニット85の左側には、表示装置92に表示される演出に応じて遊技者が操作を行う遊技スイッチ87が設けられている。
図2および図3に示す遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠81に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤90には、発射装置から発射された遊技球をガイドする金属製の薄板からなる帯状のガイドレール91が略円弧形状となるように設けられており、このガイドレール91によって遊技領域の外郭の一部が形成されている。遊技盤90の遊技領域には、始動入賞口931、大入賞口932、アウト口933などが設けられている。
表示装置92は、例えば液晶表示装置が用いられ、表示装置92の表示領域921(表示面)において特別図柄や普通図柄等が表示される。かかる表示装置92の表示領域921は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能である。表示装置92の周辺には、遊技の演出効果を高めるための各種演出部材を備えた演出装置2が設けられている。かかる演出装置2の構成の詳細については後述する。
遊技盤90の遊技領域には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての図示しない遊技釘が複数設けられている。遊技領域を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
なお、図示しないが、遊技機1の背面側には、枠用外部端子基板、表示制御基板、主制御基板、音声制御基板、ランプ制御基板、払出制御基板、発射制御基板、電源基板等の各種基板、カードインターフェース接続部、球寄せ、球タンク、タンクレール、払出装置、発射装置等の各種の遊技機構成部材が設けられている。
このような遊技機1では、発射ハンドル86の操作により、発射装置から遊技領域に遊技球を発射し、遊技領域を流下する遊技球が、始動入賞口931や大入賞口932等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。その他、大当たりの抽選方法等は、公知の遊技機の制御方法が適用できるため、説明は省略する。
(演出装置の構成)
遊技機1が備える演出装置2の構成について図2〜図19を参照して詳細に説明する。演出装置2は、表示領域921の前側で所定の動作を行う各種演出部材、および演出部材を動作させるための駆動機構6を備える装置である。
1)演出部材の構成
本実施形態では、演出部材として、主演出部材3、補助演出部材4、および従演出部材5が用いられている。以下、各演出部材について詳細に説明する。
本実施形態では、主演出部材3として、上側に位置する第一主演出部材31および下側に位置する第二主演出部材32という二つの主演出部材が用いられている。上側に位置する第一主演出部材31は、前後方向から見て(遊技者から見て)長方形の一部が切り欠かれたような形状を有する部材である。本実施形態の第一主演出部材31は、右上隅の一部が長方形状に切り欠かれている(以下、当該箇所を切り欠かれた箇所311と称することもある)。一方、第二主演出部材32は、前後方向から見て(遊技者から見て)長方形に形成された部材である。第一主演出部材31が全く切り欠かれた箇所311のない長方形に形成された部材であると仮定した場合、当該仮定の形状と第二主演出部材32の形状は略同じである。
これら主演出部材3は、機枠80に固定されたベース部材7に次のように支持されている。図4に示すように、ベース部材7は、中央が大きく開口した面方向に沿うベース板の周縁から前方に向かって起立した側壁が形成されたような部材である。ベース板における開口の幅方向外側には、上下方向に沿う長孔である案内孔が複数形成されたレール部材71が固定されている(図5〜図7参照)。主演出部材3の後面における幅方向両側のそれぞれには、主演出部材取付具(第一主演出部材取付具721および第二主演出部材取付具722)の一端(幅方向内側の端部)が接続されている(図8および図9参照)。第一主演出部材31に取り付けられた第一主演出部材取付具721の他端(幅方向外側の端部)は、駆動機構6を構成する第一ラック部材63に固定されており、この第一ラック部材63に形成された二つの第一被案内突起632がレール部材71の幅方向外側に位置する上下二つの第一案内孔711のそれぞれに係合している。第二主演出部材32に取り付けられた第二主演出部材取付具722の他端は、同じく駆動機構6を構成する第二ラック部材64に固定されており、この第二ラック部材64に形成された二つの第二被案内突起642がレール部材71の下側の幅方向内側に位置する上下二つの第二案内孔712のそれぞれに係合している。
ここで、第一主演出部材31に接続される第一主演出部材取付具721の一端には、両者を接続するための取付ねじ721bが挿通される孔が形成されるところ、本実施形態では当該孔は上下方向に長い長孔721aとなっている(図8および図9参照)。そして、第一主演出部材取付具721に対して第一主演出部材31が動き得るように、取付ねじ721bの締付力が調節されている。すなわち、長孔721a内を取付ねじ721bが動き得る範囲において、第一種演出部材取付具に対して第一主演出部材31が上下方向に相対的に動き得る。なお、このような接続構造は第二主演出部材32と第二主演出部材取付具722の接続には本実施形態では用いられていない。
このようにベース部材7に固定されたレール部材71に支持された主演出部材3は、レール部材71の案内孔に沿って、すなわち上下方向に移動可能である。つまり、主演出部材取付具の他端が固定されたラック部材の被案内突起が、レール部材71の案内孔に係合する範囲内(案内孔の上端から下端の範囲内)で移動可能である。第一主演出部材31は表示領域921の上下方向における略中央より上側で表示領域921に沿って上下方向に移動可能である。第二主演出部材32は表示領域921の上下方向における略中央より下側で表示領域921に沿って上下方向に移動可能である。第一主演出部材31と第二主演出部材32とは、前後方向における位置が略一致するため、第一主演出部材31が下方に、第二主演出部材32が上方に移動すると、他方側の主演出部材3側の縁同士が当接する。第一主演出部材31は、「待機位置」となる最も上方に位置した状態から、「進出位置」となる第二主演出部材32に当接する位置まで移動可能である。第二主演出部材32は、「待機位置」となる最も下方に位置した状態から、「進出位置」となる第一主演出部材31に当接する位置まで移動可能である。
このように、両主演出部材3が待機位置に位置するときには、両主演出部材3は互いに離れた状態にあり、進出位置に位置するときには両演出部材が互いに当接して両演出部材の間に隙間のない状態となる。例えば図2と図3や図6と図7を比較すれば分かるように、待機位置に位置する主演出部材3が表示領域921を覆う領域(演出部材と表示領域921が前後方向に重なった部分の領域をいう。以下同じ)は、進出位置に位置する主演出部材3が表示領域921を覆う領域と比べて小さくなる。なお、本実施形態では、待機位置に位置する主演出部材3は表示領域921を覆わない。上記「待機位置に位置する主演出部材3が表示領域921を覆う領域は、進出位置に位置する主演出部材3が表示領域921を覆う領域と比べて小さくなる」という構成には、このように待機位置に位置する主演出部材3が表示領域921を全く覆わない構成も含まれるものとする。
図3、図7、図9〜図12に示す補助演出部材4は、第一主演出部材31に取り付けられた板状の部材である。具体的には、補助演出部材4は、第一主演出部材31における長方形状に切りかかれた部分と略同形状に形成された板状の部材であって、第一主演出部材31における切り欠かれた箇所311の下側縁に沿う部分に対して回動自在に取り付けられている。詳しくは次の通りである。
図11および図12に示すように、第一主演出部材31における切り欠かれた箇所311の下側縁に沿う部分には、補助演出部材支持軸42が取り付けられている。補助演出部材支持軸42は、第一主演出部材31の下側縁に沿う部分に係止された溝に係合されている。補助演出部材4の脱落は、第一主演出部材31の後面側から取り付けられるカバー43によって防止されている。補助演出部材4は、この補助演出部材支持軸42に回動自在に支持されている。補助演出部材4には、後側から見て右側縁から突出する回動止突起41が形成されている。補助演出部材4が起立し、面方向に沿う状態となったとき(第一主演出部材31(の前面)と補助演出部材4(の前面)が略面一となったとき)、回動止突起41が第一主演出部材31の後面に接触した状態となる。つまり、補助演出部材4はそれ以上前方に回動することはない。以下、この面方向に沿う状態の補助演出部材4の姿勢を「被覆姿勢」と称する。また、補助演出部材4は、補助演出部材4自身が第一主演出部材31の側縁部やカバー43の上端面に当接する地点まで後方に倒れる方向に回動可能である。具体的には、面方向に対して略直交する状態まで回動可能である。以下、この面方向に対して略直交する状態の補助演出部材4の姿勢を「非被覆姿勢」と称する。補助演出部材支持軸42には、補助演出部材4を付勢するねじりコイルばね44(本発明における第一付勢部材に相当する)が挿通されている。ねじりコイルばね44は、補助演出部材4が前方に回動する方向、すなわち被覆姿勢となる方向に付勢する。したがって、補助演出部材4に何も力が作用していない状態では、補助演出部材4は被覆姿勢となる。
上述したように、補助演出部材4は、第一主演出部材31の切り欠かれた箇所311と略同形状に形成されている。そのため、補助演出部材4が被覆姿勢となり、第一主演出部材31と補助演出部材4が略面一となった状態における第一主演出部材31と補助演出部材4の組体を前方から見た形状(長方形状)は、第二主演出部材32を前方から見た形状(長方形状)と略一致する。したがって、第一主演出部材31と補助演出部材4の組体および第二主演出部材32の全体が表示領域921に対して前後方向に重なった状態にあるとき、当該重なった部分(被覆する部分)の領域は略同じになる。
図3、図5〜図7、図9、図13〜図16に示す従演出部材5は、主演出部材3の移動に伴って移動する演出部材である。本実施形態では、第一主演出部材31の移動に伴って移動する第一従演出部材51および第二主演出部材32の移動に伴って移動する第二従演出部材52が設けられている。各従演出部材5は、各主演出部材3と略同一幅に形成された装飾部分(演出に寄与する部分)を有する部材であって、各主演出部材3に対して相対的に上下方向に移動可能となるよう取り付けられている。詳しくは以下の通りである。
第一主演出部材31には、その幅方向両側の側面から幅方向外向きに突出する第一被ガイド突起312(本実施形態では二つの突起から構成される突起組である)が形成されている。一方、第一従演出部材51には、その幅方向両側の側面を貫通する上下方向に延びる長孔である第一ガイド孔511が形成されている。この両第一ガイド孔511のそれぞれに第一被ガイド突起312が係合されている。なお、第一被ガイド突起312の先端に固定される脱落防止部材が、第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511から外れてしまうことを防止している。かかる構成とすることにより、第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511に係合する範囲内で、第一従演出部材51が第一主演出部材31に対して相対的に上下方向に移動可能となっている。
第一従演出部材51には、その装飾部分から上方に延びる部分の幅方向両側に第一引っ張りコイルばね513(本発明における第二付勢部材に相当する)の一端が引っ掛けられる下第一ばね引掛部512が形成されている。第一引っ張りコイルばね513の他端は、ベース部材7の上側壁の下に設けられた上第一ばね引掛部76に引っ掛けられている。つまり、第一従演出部材51は第一引っ張りコイルばね513によって上方に向かって付勢されている。以下、第一引っ張りコイルばね513によって付勢されて最も上方に位置した状態(ベース部材7の上側壁に接触した状態)にある第一従演出部材51の位置を「初期位置」と称する。
第一主演出部材31が下方、すなわち進出位置に向かって移動すると、第一主演出部材31に形成された第一被ガイド突起312が下方に向かって移動する。第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511の下端側内面に接触していない状態においては、第一主演出部材31に伝わった駆動源(モータ61)の動力が第一従演出部材51まで伝わらないため、第一従演出部材51は第一引っ張りコイルばね513の付勢力によって初期位置に位置した状態となる。第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511の下端側内面に接触した後は、第一被ガイド突起312によって第一ガイド孔511の下端側内面が押され、第一主演出部材31とともに第一従演出部材51が下方に向かって移動する。つまり、第一従演出部材51は、第一主演出部材31が進出位置に位置した状態となるまで下方に向かって移動する。以下、当該第一主演出部材31が進出位置に位置したときにおける第一従演出部材51の位置を「被覆位置」と称する。
図13に示すように、第一ガイド孔511は第一従演出部材51の装飾部分よりも下方に位置する部分を有する。また、第一被ガイド突起312は、第一主演出部材31の上方寄りに形成されている。これら第一ガイド孔511および第一被ガイド突起312の形状は、第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511の下端側内面に接触した状態となったとき、第一従演出部材51の装飾部分が第一主演出部材31の装飾部分(前面)と重ならない(厳密には隙間が生じないように僅かに重なる)ように設定されている。つまり、進出位置に位置する第一主演出部材31が表示領域921に対して前後方向に重なる部分(被覆する部分)と、被覆位置に位置する第一従演出部材51が表示領域921に対して前後方向に重なる部分(被覆する部分)とが異なる部分となるように構成されている(詳細は後述の動作説明参照)。
第二従演出部材52は、ベース部材7に取り付けられた第二従演出部材支持板73に取り付けられている。第二従演出部材52には、その装飾部分から下方に延びる部分に、前方に向かって突出する第二被ガイド突起521(本実施形態では二つの突起から構成される突起組である)が二つ(二組)形成されている。第二従演出部材支持板73には、上下方向に延びる第二ガイド孔731が二つ形成されており、この両第二ガイド孔731のそれぞれに第二被ガイド突起521が係合されている。なお、第二被ガイド突起521の先端に固定された脱落防止部材が、第二被ガイド突起521が第二ガイド孔731から外れてしまうことを防止している。かかる構成とすることにより、第二被ガイド突起521が第二ガイド孔731に係合する範囲内で、第二従演出部材52が第二主演出部材32に対して相対的に上下方向に移動可能となっている。
第二従演出部材52には、その装飾部分から下方に延びる部分の中央に第二引っ張りコイルばね524(本発明における第二付勢部材に相当する)の一端が引っ掛けられる上第二ばね引掛部523が形成されている。第二引っ張りコイルばね524の他端は、第二従演出部材支持板73の中央下部に設けられた下第二ばね引掛部732に引っ掛けられている。つまり、第二従演出部材52は第二引っ張りコイルばね524によって下方に向かって付勢されている。以下、第二引っ張りコイルばね524によって付勢されて最も下方に位置した状態にある第二従演出部材52の位置を「初期位置」と称する。
また、第二従演出部材52には、その幅方向両側の上端に幅方向外側に向かって突出した被係合突起522が形成されている。一方、第二主演出部材32には、その幅方向両側の下端に前方に向かって突出した鉤状の係合突起321が形成されている。第二被ガイド突起521が第二ガイド孔731に案内された状態で第二主演出部材32が上方、すなわち進出位置に向かって移動したとき、係合突起321に被係合突起522が接触していない状態においては、第二主演出部材32まで伝わった駆動源(モータ61)の動力が第二従演出部材52まで伝わらないため、第二従演出部材52は第二引っ張りコイルばね524の付勢力によって初期位置に位置した状態となる。係合突起321に被係合突起522が接触した後は、被係合突起522が係合突起321に持ち上げられるようにして第二主演出部材32とともに第二従演出部材52が上方に向かって移動する。つまり、第二従演出部材52は、第二主演出部材32が進出位置に位置した状態となるまで上方に向かって移動する。以下、当該第二主演出部材32が進出位置に位置したときにおける第二従演出部材52の位置を「被覆位置」と称する。
上述したように、被係合突起522は第二従演出部材52の上端に位置する。また、係合突起321は第二主演出部材32の下端に位置する。そのため、第二主演出部材32が上方に移動し係合突起321に被係合突起522が接触した後は、第二従演出部材52の装飾部分が第二主演出部材32の装飾部分(前面)と重ならない(厳密には隙間が生じないように僅かに重なる)状態となる。つまり、進出位置に位置する第二主演出部材32が表示領域921に対して前後方向に重なる部分(被覆する部分)と、被覆位置に位置する第二従演出部材52が表示領域921に対して前後方向に重なる部分(被覆する部分)とが異なる部分となるように構成されている(詳細は後述の動作説明参照)。
2)駆動機構の構成
以下、上記各演出部材を動作させる駆動機構6について説明する。なお、本実施形態において、駆動機構6によって直接動作するのは主演出部材3のみである。つまり、補助演出部材4および従演出部材5は、駆動機構6によって動作する主演出部材3の動作に付随して動作(変位)するもの、すなわち駆動機構6によって間接的に動作するものである(厳密には、駆動機構6だけでなく付勢部材(ねじりコイルばね44や引っ張りばね)によって動作するものである)。なお、以下で説明する駆動機構6はあくまで一例であり、第一主演出部材31および第二主演出部材32を上下方向に動作させることができる構成であれば以下の構成に限定されない。
駆動機構6は、モータ61および動力伝達要素を有する。図5〜図9に示すように、主演出部材3を動作させる駆動源となるモータ61は、ベース部材7の下方に左右一対、計二つ設置されている。動力伝達要素は、上下方向に並べられた複数のギア62と、第一ラック部材63および第二ラック部材64を有する。
上下方向に並べられた複数のギア62(図8参照)は、各々が隣り合うギアと噛合している。モータ61の出力軸には最も下に位置するモータギア621が固定されており、モータ61が駆動するとその動力は最も上方に位置する出力ギア622まで伝達される。
第一ラック部材63は、上述したように第一主演出部材31に接続された第一主演出部材取付具721の他端が固定された部材である。第一ラック部材63の前面には、前方に向かって突出した二つの第一被案内突起632が形成されている。上側の第一被案内突起632はレール部材71の上側の第一案内孔711に係合され、下側の第一被案内突起632は、レール部材71の下側の第一案内孔711に係合されている。同様に、第二主演出部材32に接続された第二主演出部材取付具722の他端が固定された第二ラック部材64の前面には、前方に向かって突出した二つの第二被案内突起642が形成されている。上側の第二被案内突起642はレール部材71の上側の第二案内孔712に係合され、下側の第二被案内突起642は、レール部材71の下側の第二案内孔712に係合されている。つまり、第一ラック部材63および第二ラック部材64は、その案内突起が案内孔に案内される方向、すなわち上下方向に移動可能に取り付けられている。
第一ラック部材63および第二ラック部材64のラック部は、出力ギア622に噛合している。具体的には、出力ギア622の幅方向外側で第一ラック部材63の第一ラック部631が噛合しており、幅方向内側で第二ラック部材64の第二ラック部641が噛合している。したがって、モータ61の動力が出力ギア622まで伝達され、当該ギアが回転すると、それに噛合する第一ラック部材63および第二ラック部材64が上下方向に移動する。第一ラック部631および第二ラック部641は、幅方向に挟むようにして出力ギア622に噛合しているため、出力ギア622が回転したときの第一ラック部材63の移動方向と第二ラック部材64の移動方向は逆になる。つまり、出力ギア622が一方側に回転する(モータ61が一方側に回転する)と第一ラック部材63が下方に、第二ラック部材64が上方に移動し、出力ギア622が他方側に回転する(モータ61が他方側に回転する)と第一ラック部材63が上方に、第二ラック部材64が下方に移動する。
上述したように、これらラック部材には主演出部材取付具を介して主演出部材3が接続されている。したがって、モータ61が駆動しラック部材が上下方向に動作すると、これに合わせて主演出部材3が上下方向に動作することになる。
(収納部の構成)
以下、上記演出装置2が有する各演出部材が収納される収納部について説明する。収納部は、ベース部材7およびそれに取り付けられた各種部材によって構成される空間(領域)を形成する部分であり、当該空間には演出作用を発現しない位置に位置する各演出部材が収納される。具体的には、待機位置に位置する主演出部材3、待機位置に位置する第一主演出部材31に取り付けられた非被覆姿勢にある補助演出部材4、および初期位置に位置する従演出部材5が収納される。
本実施形態では、図4および図5に示すように、収納部として第一主演出部材31、補助演出部材4、および第一従演出部材51が収納される第一収納部74と、第二主演出部材32および第二従演出部材52が収納される第二収納部75とが設けられている。第一収納部74はベース部材7の上側に位置し、第二収納部75はベース部材7の下側に位置する。基本的には、両収納部は、幅方向に細長い主演出部材3や補助演出部材4が収納される空間であるため、それに合わせた幅方向に細長い空間となっている。ただし、第一収納部74には、その他の箇所に比較して狭い箇所が形成されている。ここでいう、その他の箇所に比較して狭い箇所が形成された構成とは、単純に当該箇所の空間の大きさ(体積)が他の箇所よりも小さいという構成だけではなく、当該箇所全体の形状がその他の箇所とは異なるように形成された構成(ある特定の方向における当該箇所の大きさが他の箇所より小さい構成)や当該箇所において空間に突出する突起等の障害物が存在するものなど、当該箇所に収納対象物を収納するのに妨げとなる部分が存在する構成をいうものとする。
本実施形態では、ベース部材7の上側壁の右側が下方に凹んだ形状となっており、当該凹みH(図4および図5参照)により第一収納部74は「その他の箇所に比較して狭い箇所」を有する空間となっている。つまり、第一収納部74における「その他の箇所に比較して狭い箇所」は、「その他の箇所」に比べて少なくとも上下方向の大きさが小さい箇所である、ということになる。この第一収納部74における「その他の箇所に比較して狭い箇所」は、第一主演出部材31に取り付けられた補助演出部材4が収納される箇所となる(以下、補助演出部材収納箇所741と称する)。
なお、かかる補助演出部材収納箇所741がその他の箇所に比較して上下方向の大きさが小さいのは、ベース部材7の上方に遊技機1に遊技球を供給、貯留する球タンク等が配置されるためである。すなわち、当該球タンク等の配置スペースを確保するために、ベース部材7の上側壁の右側が下方に凹んだ形状となっている。このように、遊技機1においては、限られたスペース内に各種部材を配置するために、収納部の特定の箇所が他の箇所に比較して狭く形成されることがある。
この上下方向の大きさが小さい補助演出部材収納箇所741には、補助演出部材変位部741aが設けられている。補助演出部材変位部741aは、表示領域921に略平行な面P1と表示領域921に略直交する面P2とを繋ぐ曲面Cを有する部材である(図17参照)。かかる補助演出部材変位部741aの作用については後述する。
また、ベース部材7における表示領域921と略平行な面P1の上部左側には、第一収納部74に向かって突出する押出突起77が形成されている(図18および図19参照)。かかる押出突起77の作用については後述する。
(演出装置の作用)
上記構成を備える演出装置2の作用(動作)について一部上記説明と重複するが以下詳細に説明する。なお、以下の説明は、演出作用を発現しない位置(収納部に収納された状態)から演出作用を発現する位置(姿勢)までの各演出部材の動作(演出動作)と、演出作用を発現する位置(姿勢)から演出作用を発現しない位置(収納部に収納された状態)までの各演出部材の動作(収納動作)に分けて説明する。
1)演出動作
演出動作は、各演出部材を表示領域921に対して前後方向に重なる(表示領域921の所定部位を覆う)位置に位置させる動作である。この演出動作によって、主演出部材3は待機位置から進出位置、補助演出部材4は非被覆姿勢から被覆姿勢、従演出部材5は初期位置から被覆位置、というようにそれぞれ位置や姿勢を変化させる。
まず、駆動源であるモータ61を一方側に回転(正転)させる。このモータ61の動力は、複数のギア62により出力ギア622に噛合する第一ラック部材63および第二ラック部材64まで伝達される。これにより、第一ラック部材63はその第一被案内突起632が第一案内孔711に案内されながら下方に向かって移動し、第二ラック部材64はその第二被案内突起642が第二案内孔712に案内されながら上方に向かって移動する。
第一ラック部材63が下方に向かって移動すると、第一主演出部材取付具721を介して第一ラック部材63に接続されている第一主演出部材31が下方に向かって移動する。つまり、第一主演出部材31が待機位置から進出位置に向かって移動する。同様に、第二ラック部材64が上方に向かって移動すると、第二主演出部材取付具722を介して第二ラック部材64に接続されている第二主演出部材32が上方に向かって移動する。つまり、第二主演出部材32が待機位置から進出位置に向かって移動する。進出位置まで移動した両主演出部材3は、他方の主演出部材3側の縁同士が当接した状態となる(他方の主演出部材3側の縁同士が当接した状態となるまで移動する)。本実施形態では、当該当接位置が、上下方向における表示領域921の略中央になるように設定されている。
ここで、上述したように、第一主演出部材31は、第一主演出部材取付具721に対し、取付ねじ721bが長孔721a内を動き得る範囲において相対的に上下方向に動き得る。通常時(第一主演出部材31と第二主演出部材32が当接していない状態)においては、第一主演出部材31は自身の重みにより第一主演出部材取付具721に対する相対位置が最も下方となる。そのため、第一主演出部材31と第二主演出部材32が当接したときには第一主演出部材31がその当接による衝撃を吸収するように上方に動く。つまり、本実施形態では、第一主演出部材31と第二主演出部材32の当接時の衝撃による主演出部材3や駆動機構6の破損を防止するため、第一主演出部材31と第一主演出部材取付具721との接続に長孔721a分の小さな可動範囲を設定している。なお、このような可動範囲を設定する接続構造は、第二主演出部材32と第二主演出部材取付具722の接続に適用してもよいし、両主演出部材3と両演出部材取付具それぞれの接続に適用してもよい。このようにしても同様の破損防止効果が得られるからである。
第一主演出部材31が待機位置から進出位置に向けて移動すると、第一主演出部材31に取り付けられた補助演出部材4はその姿勢を非被覆姿勢から被覆姿勢に変化させる。第一主演出部材31が待機位置に位置するとき、補助演出部材4は第一収納部74の補助演出部材収納箇所741に収納されている。補助演出部材4は、ねじりコイルばね44により被覆姿勢となる方向に付勢されているが、その上端が補助演出部材変位部741aの表示領域921に略直交する面P2に接触することにより(表示領域921に略直交する面P2に押さえられて)、非被覆姿勢にある。第一主演出部材31が待機位置から進出位置に向かって移動すると、補助演出部材変位部741aと補助演出部材4の接触位置が変化していく。具体的には、補助演出部材4の先端(被覆姿勢にあるときの上端)が表示領域921に略直交する面P2に接触した状態(図17(a)(b))から、曲面Cに接触した状態に移行し(図17(c))、最終的には補助演出部材変位部741aから離れ、ねじりコイルばね44の付勢力により表示領域921に略平行な被覆姿勢となる(図17(d))。つまり、第一主演出部材31が進出位置に位置したとき、補助演出部材4は第一主演出部材31とともに表示領域921を覆う。詳しくは、補助演出部材4は、第一主演出部材31の切り欠かれた箇所311を補うように、表示領域921における当該切り欠かれた箇所311に前後方向に重なる部分を覆う。
また、第一主演出部材31が待機位置から進出位置に移動すると、第一従演出部材51は次のように初期位置から被覆位置に移動する。第一主演出部材31が待機位置に位置するとき、第一従演出部材51は第一引っ張りコイルばね513によって上方に付勢されベース部材7の上側壁に近接した状態にある。つまり、第一従演出部材51は第一収納部74に収納された初期位置に位置する。第一主演出部材31が待機位置から進出位置に向かって移動しはじめても、第一主演出部材31の第一被ガイド突起312が第一従演出部材51の第一ガイド孔511の下端側内壁面に接触する前の段階では、第一主演出部材31に伝わったモータ61の動力は第一従演出部材51には伝わらないから、第一従演出部材51はそのまま初期位置に位置する。つまり、この段階では、その場に留まっている第一従演出部材51に対して第一主演出部材31は下方に移動していくため、前後方向に重なった状態にあった両演出部材がだんだんと平面方向に離れていく。
第一主演出部材31の第一被ガイド突起312が第一従演出部材51の第一ガイド孔511の下端側内壁面に接触すると、第一従演出部材51の装飾部分と第一主演出部材31の装飾部分(前面)とは前後方向に重ならない(厳密には隙間が生じないように僅かに重なる;それぞれ異なる表示領域を覆う)状態となる。そして、このように第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511の下端側内壁面に接触した後は、第一主演出部材31が進出位置に向かって移動するにつれて、第一被ガイド突起312によって第一ガイド孔511の下端側内面が押され、第一主演出部材31とともに第一従演出部材51が第一引っ張りコイルばね513の付勢力に抗して下方に向かって移動していく。つまり、両演出部材は、装飾部分同士が重ならない状態のまま(互いの相対的位置関係を変化させずに)下方に向かって移動していく。第一主演出部材31が進出位置に到達すると、第一従演出部材51は被覆位置に到達する。進出位置に位置する第一主演出部材31は、補助演出部材4とともに表示領域921の中央寄り部位を覆う。一方、被覆位置に位置する第一従演出部材51は、第一主演出部材31および補助演出部材4とは異なる、第一主演出部材31および補助演出部材4が覆う部位よりも上方側の部位を覆う。
一方、第二主演出部材32が待機位置から進出位置に移動すると、第二従演出部材52は次のように初期位置から被覆位置に移動する。第二主演出部材32が待機位置に位置するとき、第二従演出部材52は第二引っ張りコイルばね524によって下方に付勢され、第二収納部75に収納された初期位置に位置する。第二主演出部材32が待機位置から進出位置に向かって移動しはじめても、第二従演出部材52の被係合突起522が第二主演出部材32の係合突起321に接触する前の段階では、第二主演出部材32に伝わったモータ61の動力は第二従演出部材52には伝わらないから、第二従演出部材52はそのまま初期位置に位置する。つまり、この段階では、その場に留まっている第二従演出部材52に対して第二主演出部材32は上方に移動していくため、前後方向に重なった状態にあった両演出部材がだんだんと平面方向に離れていく。
第二従演出部材52の被係合突起522が第二主演出部材32の係合突起321に接触すると、第二従演出部材52の装飾部分と第二主演出部材32の装飾部分(前面)とは前後方向に重ならない(厳密には隙間が生じないように僅かに重なる;それぞれ異なる表示領域を覆う)状態となる。そして、このように被係合突起522が係合突起321に接触した後は、鉤状の係合突起321によって被係合突起522が持ち上げられるようにして、第二主演出部材32が進出位置に向かって移動するにつれて第二主演出部材32とともに第二従演出部材52が第二引っ張りコイルばね524の付勢力に抗して上方に向かって移動していく。つまり、両演出部材は、装飾部分同士が重ならない状態のまま(互いの相対的位置関係を変化させずに)上方に向かって移動していく。第二主演出部材32が進出位置に到達すると、第二従演出部材52は被覆位置に到達する。進出位置に位置する第二主演出部材32は、表示領域921の中央寄り部位を覆う。一方、被覆位置に位置する第二従演出部材52は、第二主演出部材32とは異なる、第二主演出部材32が覆う部位よりも下方側の部位を覆う。
以上説明したように動作する各演出部材のうち、主演出部材3と補助演出部材4の二つを抽出して見ると、両者の関係性に関して以下のことが言える。第一主演出部材31および第二主演出部材32が進出位置まで移動すると、第一主演出部材31に取り付けられた補助演出部材4が被覆姿勢となる。被覆姿勢となった補助演出部材4は、第一主演出部材31の切り欠かれた箇所311を補うように表示領域921を覆う。第一主演出部材31が全く切り欠かれた箇所311のない長方形に形成された部材であると仮定した場合、当該仮定の形状と第二主演出部材32の形状は略同じであるから、表示領域921における、第一主演出部材31と補助演出部材4が覆う領域の形状は、第二主演出部材32が覆う領域の形状と略同じである。加えて、進出位置に位置する第一主演出部材31と進出位置に位置する第二主演出部材32とは、上下方向における表示領域921の略中央において他方の主演出部材3側の縁同士が当接した状態となる。つまり、当該当接した縁を対称軸(図3および図7においてXで示す)として(表示領域921を上下方向に略二分する直線を対称軸Xとして)、第一主演出部材31と補助演出部材4が覆う領域と、第二主演出部材32が覆う領域とが、略線対称になるということである。
一方、主演出部材3、補助演出部材4、および従演出部材5という全ての演出部材の関係性に関しては以下のことが言える。第一主演出部材31と補助演出部材4は上下方向における表示領域921の略中央寄りの上方側を覆い、第二主演出部材32は上下方向における表示領域921の略中央寄りの下方側を覆う。第一従演出部材51は上下方向における表示領域921の略中央よりも上方にある領域のうち、第一主演出部材31と補助演出部材4によって覆われなかった領域を覆う。第二従演出部材52は上下方向における表示領域921の略中央よりも下方にある領域のうち、第二主演出部材32によって覆われなかった領域を覆う。このように、両従演出部材5は、主演出部材3および補助演出部材4によって覆われなかった領域を覆う。つまり、表示領域921は、二つの主演出部材3、補助演出部材4、および二つの従演出部材5によって略全域が覆われるということである。
2)収納動作
演出作用を発現する位置に位置する各演出部材を収納部に収納させる際には、まずモータ61を他方側に回転(逆転)させる。このモータ61の動力は、複数のギア62により出力ギア622に噛合する第一ラック部材63および第二ラック部材64まで伝達される。これにより、第一ラック部材63はその第一被案内突起632が第一案内孔711に案内されながら上方に向かって移動し、第二ラック部材64はその第二被案内突起642が第二案内孔712に案内されながら下方に向かって移動する。
第一ラック部材63が上方に向かって移動すると、第一主演出部材取付具721を介して第一ラック部材63に接続されている第一主演出部材31が上方に向かって移動する。つまり、第一主演出部材31が進出位置から待機位置に向かって移動する。同様に、第二ラック部材64が下方に向かって移動すると、第二主演出部材取付具722を介して第二ラック部材64に接続されている第二主演出部材32が下方に向かって移動する。つまり、第二主演出部材32が進出位置から待機位置に向かって移動する。
第一主演出部材31が進出位置から待機位置に向けて移動すると、第一主演出部材31に取り付けられた補助演出部材4はその姿勢を被覆姿勢から非被覆姿勢に変化させる。第一主演出部材31が進出位置に位置するとき、補助演出部材4はねじりコイルばね44の付勢力により表示領域921に略平行な被覆姿勢にある(図17(d))。第一主演出部材31が進出位置から待機位置に向かって所定距離移動すると、被覆姿勢にある補助演出部材4の上端が、第一収納部74における補助演出部材収納箇所741に設けられた補助演出部材変位部741aの曲面Cに接触する(図17(c))。このように曲面Cに接触した接触した後、第一主演出部材31が待機位置に向かって移動すると、当該移動する力によって補助演出部材4が曲面Cに押しつけられ、補助演出部材4は補助演出部材4を起立させようとするねじりコイルばね44の付勢力よりも大きな補助演出部材4を傾倒させようとする反作用力を曲面Cから受ける。つまり、主演出部材3が待機位置に向かって移動するにつれて当該接触位置が変化し、被覆姿勢にある補助演出部材4がねじりコイルばね44の付勢力に抗して非被覆姿勢となる方向へ徐々に回動していく(図17(c)→(b))。最終的には、補助演出部材4の上端が補助演出部材変位部741aの表示領域921に略直交する面P2に接触した状態となり、補助演出部材4は非被覆姿勢となる(図17(a))。本実施形態では、このように第一主演出部材31が待機位置へ移動すると、当該移動する力を利用した補助演出部材変位部741aの作用により補助演出部材4が必ず非被覆姿勢となるように構成されている。
待機位置に位置する第一主演出部材31およびそれに取り付けられた補助演出部材4は、第一収納部74に収納される。特に補助演出部材4は、第一収納部74におけるその他の箇所よりも狭く形成された補助演出部材収納箇所741に収納される。このように本実施形態では、第一主演出部材31が待機位置に位置したとき、「補助演出部材4が非被覆姿勢となるから」一部が狭く形成された第一収納部74に両演出部材を収納することができるものである。逆の見方をすれば、第一収納部74は、仮に第一主演出部材31が待機位置に位置するときに補助演出部材4が非被覆姿勢にならない(被覆姿勢のままである)状態が保たれるとすると、その他の箇所よりも狭く形成された補助演出部材収納箇所741に補助演出部材4を収納することができない、延いては両演出部材を収納することができない形状であるということである。また、同様の観点から言えば、第一収納部74は、仮に第一主演出部材31が切り欠かれた箇所311のない形状(補助演出部材4が取り付けられていない第二主演出部材32と同じ長方形状)であるとすれば、当該演出部材を収納することができない形状であるということである。
第一主演出部材31が待機位置から進出位置に移動すると、第一従演出部材51は次のように被覆位置から初期位置に移動する。第一主演出部材31が進出位置から待機位置に向かって移動すると、その移動する第一主演出部材31に形成された第一被ガイド突起312が上方に向かって移動する。第一被ガイド突起312は、第一従演出部材51の第一ガイド孔511の下端側内壁面に接触して、第一引っ張りコイルばね513の付勢力に抗して第一従演出部材51を下方に押し下げていた部分であるから、第一被ガイド突起312が上方に移動するとそれに伴って第一引っ張りコイルばね513の付勢力により第一従演出部材51が上方に移動していく。
第一主演出部材31が所定距離上方に移動すると、第一主演出部材31よりも先行して上方に移動する第一従演出部材51が先に第一収納部74に収納された(初期位置に位置した)状態となる。つまり、第一従演出部材51はそれ以上上方に移動することができないということであるから、それ以降は第一従演出部材51が動かず、第一主演出部材31が上方、すなわち待機位置に向かって移動する。具体的には、第一被ガイド突起312が第一ガイド孔511の下端側内壁面から離れ、前後方向における第一主演出部材31と第一従演出部材51との重なりが大きくなっていく。そして、第一主演出部材31が待機位置まで到達すると、手前側に位置する第一従演出部材51(装飾部分)の略全体が奥側に位置する第一主演出部材31に重なった状態で両演出部材が第一収納部74に収納される。上記のように、第一主演出部材31が待機位置に位置すると、補助演出部材4は非被覆姿勢となって第一収納部74の補助演出部材収納箇所741に収納される。つまり、第一収納部74に、待機位置に位置する第一主演出部材31、非被覆姿勢にある補助演出部材4、および初期位置に位置する第一従演出部材51が収納された状態となる。
また、上述したように、本実施形態では、ベース部材7には第一収納部74に向かって突出する押出突起77が形成されている。この押出突起77は、上記第一主演出部材31および第一従演出部材51の収納動作をスムーズにする役割を果たす。具体的には次の通りである。
図18(a)および図19(a)に示す状態から第一従演出部材51が第一収納部74内に進入すると、図18(b)および図19(b)に示すように第一従演出部材51は押出突起77に接触し、この押出突起77の高さ分手前側に押し出される。このように先行して第一収納部74内に収納される第一従演出部材51が手前側に押し出されると、その後第一従演出部材51の後方に入り込むようにして第一収納部74内に進入する第一主演出部材31の収納スペースが第一従演出部材51が手前側に押し出された分大きくなる。つまり、先に第一収納部74に収納される第一従演出部材51と、後から第一収納部74内に進入しようとする第一主演出部材31の干渉が防止され、第一主演出部材31の収納動作がスムーズなものとなる。
一方、第二主演出部材32が進出位置から待機位置に移動すると、第二従演出部材52は次のように被覆位置から初期位置に移動する。第二主演出部材32が進出位置から待機位置に向かって移動すると、その移動する第二主演出部材32に形成された係合突起321が下方に向かって移動する。係合突起321は第二従演出部材52の被係合突起522に接触して、第二引っ張りコイルばね524の付勢力に抗して第二従演出部材52を持ち上げていた部分であるから、係合突起321が下方に移動するとそれに伴って第二引っ張りコイルばね524の付勢力により第二従演出部材52が下方に移動していく。
第二主演出部材32が所定距離下方に移動すると、第二主演出部材32よりも先行して下方に移動する第二従演出部材52が先に第二収納部75に収納された(初期位置に位置した)状態となる。つまり、第二従演出部材52はそれ以上下方に移動することができないということであるから、それ以降は第二従演出部材52が動かず、第二主演出部材32が下方、すなわち待機位置に向かって移動する。具体的には、係合突起321が被係合突起522から離れ、前後方向における第二主演出部材32と第二従演出部材52との重なりが大きくなっていく。そして、第二主演出部材32が待機位置まで到達すると、手前側に位置する第二従演出部材52(装飾部分)の略全体が奥側に位置する第二主演出部材32に重なった状態で両演出部材が第二収納部75に収納される。
なお、この第二従演出部材52および第二主演出部材32の収納動作に際し、第二主演出部材32の収納動作をスムーズなものとするため、第二従演出部材52に作用する上記押出突起77に相当する構成を設けてもよい。
(本実施形態の効果)
以上説明した本実施形態にかかる遊技機1によれば次のような効果が奏される。
本実施形態にかかる遊技機1では、表示領域921が第一主演出部材31および第二主演出部材32だけでなく、補助演出部材4にも覆われる。つまり、表示領域921における演出部材に覆われる領域を補助演出部材4の分、従来に比して大きくすることが可能となる。そして、補助演出部材4は、第一主演出部材31が待機位置に位置するときに非被覆姿勢となるものであるから、演出部材全体が表示領域921に沿う面方向に大きくなってしまうのを抑制することが可能となる。つまり、限られた遊技機1内のスペースに演出部材を配置することが容易となる。
また、第一主演出部材31が待機位置に位置するとき、補助演出部材4は非被覆姿勢となっているため、その他の箇所に比較して狭い部分(補助演出部材収納箇所741)のある第一収納部74内に両演出部材を収納することが可能となる。つまり、仮に第一主演出部材31が待機位置に位置するときに補助演出部材4が被覆姿勢となる(補助演出部材4を用いずに第一主演出部材31のみで同じ領域を覆うことができる)ように構成すると、第一収納部74内に両演出部材を収納することが困難になるところ、本実施形態によれば、補助演出部材4が非被覆姿勢となるため、当該第一収納部74内に両演出部材を収納することが可能である。
また、本実施形態では、第一収納部74におけるその他の箇所に比較して狭く形成された補助演出部材収納箇所741に設けられた補助演出部材変位部741aにより、主演出部材3の移動に伴って補助演出部材4を非被覆姿勢に変位させることが可能である。具体的には、補助演出部材変位部741aを補助演出部材4が接触する曲面Cを有する構成とするだけでよいから、構造が簡単であり、製造コストの抑制に資する。
また、本実施形態では、第一主演出部材31および補助演出部材4によって覆われる領域と、第二主演出部材32によって覆われる領域が略同じになる。より詳しくは、第一主演出部材31および補助演出部材4によって覆われる領域と、第二主演出部材32によって覆われる領域が略線対称になる。つまり、演出部材を配置するスペースの制限があるような場合であっても、補助演出部材4を用いることによって、一方側の演出部材(組)と他方側の演出部材(組)との釣り合いがとれた美しい演出形態とすることが可能になる。
また、補助演出部材4に加え、第一主演出部材31の移動に伴って移動する第一従演出部材51、第二主演出部材32の移動に伴って移動する第二従演出部材52を用いることにより、二つの主演出部材3、補助演出部材4、および二つの従演出部材5によって表示領域921の略全域を覆うことができる構成とすることが可能となる。しかも、これらの従演出部材5は、初期位置においてその略全体が主演出部材3に重なって第一収納部74または第二収納部75に収納される構成であるから、従演出部材5を配置するスペースを確保することが困難とあるという問題も生じない。
このように、本実施形態にかかる遊技機1では、主演出部材3が待機位置に位置するとき、補助演出部材4は非被覆姿勢にあり、従演出部材5はその略全体が主演出部材3に重なった状態にある。つまり、本実施形態にかかる遊技機1は、演出作用を発現しない状態における各演出部材の配置スペースが小さいにも拘わらず、演出作用を発現する状態において表示領域921に重なる部分(被覆する領域)が大きいという点で優れるものである。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で以下のような種々の改変が可能である。
上記実施形態は、第一主演出部材31および第二主演出部材32という二つの主演出部材3を備える構成であることを説明したが、主演出部材3を一つとしてもよい。すなわち、駆動源によって動作する一つの主演出部材3を設けるとともに、その主演出部材3の移動によって変位する補助演出部材4、およびその主演出部材3の移動によって移動する従演出部材5を設けた構成としてもよい。
上記実施形態では、演出装置2の演出部材として、主演出部材3、補助演出部材4、および従演出部材5という三種の演出部材が設けられていることを説明したが、補助演出部材4または従演出部材5が用いられていない構成としてもよい。すなわち、演出装置2の演出部材として主演出部材3と補助演出部材4の二種が用いられる構成や、主演出部材3と従演出部材5の二種が用いられる構成としてもよい。
上記実施形態では、第一主演出部材31に補助演出部材4が取り付けられていることを説明したが、第二主演出部材32に補助演出部材4が取り付けられた構成としてもよいし、両主演出部材3に補助演出部材4が取り付けられた構成としてもよい。具体的には、表示領域921における第一主演出部材31単独または第一主演出部材31と補助演出部材4によって覆われる領域が、第二主演出部材32単独または第二主演出部材32と補助演出部材4によって覆われる領域と略同じ(略線対称)になるように設定されるのであれば、補助演出部材4がいずれか一方の主演出部材3に取り付けられた構成としてもよいし、両主演出部材3に取り付けられた構成としてもよい。
上記実施形態では、第一主演出部材31および第二主演出部材32のそれぞれに対応する第一従演出部材51および第二従演出部材52が設けられていることを説明したが、主演出部材3のいずれか一方のみに対応する一つの従演出部材5が設けられる構成としてもよい。
上記実施形態における各演出部材は、演出作用を発現する位置において表示領域921に前後方向で重なるものであればその具体的な態様は特定のものに限定されない。例えば、前後方向で表示領域921に重なったとき、表示領域921が全く見えなくなるように遮蔽する部材として機能させてもよいし、一部透明または半透明な箇所を有し、その透明または半透明な箇所に表示装置92の表示領域921に表示される映像を重ねることにより、表示装置92と協働した演出を提供するように機能させてもよい。
上記実施形態では、第一主演出部材31および第二主演出部材32を上下方向に動作させる構成であったが、第一主演出部材31および第二主演出部材32の移動方向は上下方向に限らず、左右や斜め方向であってもよい。
上記実施形態から得られる具体的手段の例を以下に記載する。
手段1;画像を表示可能な表示領域を有する表示装置と、前記表示領域よりも前側で、互いに離れた状態であって前記表示領域を覆う領域が相対的に小さい待機位置と、互いに近接した状態であって前記表示領域を覆う領域が相対的に大きい進出位置との間を移動可能に設けられた第一主演出部材および第二主演出部材と、この第一主演出部材および第二主演出部材の少なくともいずれか一方に、前記表示領域を覆わない状態である非被覆姿勢と、前記表示領域を覆う状態である被覆姿勢との間を変位可能となるように取り付けられた補助演出部材と、を備え、前記第一主演出部材および前記第二主演出部材が前記待機位置に位置するときにはそれに取り付けられた前記補助演出部材が前記非被覆姿勢となる一方、前記第一主演出部材および前記第二主演出部材が前記進出位置に位置するときにはそれに取り付けられた前記補助演出部材が前記被覆姿勢となり、前記表示領域の少なくとも一部がこれら第一主演出部材、第二主演出部材、および補助演出部材に覆われた状態となる遊技機。
手段2;手段1において、前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部、または、前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部およびこの主演出部材に取り付けられた補助演出部材が収納される収納部を備え、前記収納部は、前記主演出部材が待機位置に位置するとき、それに取り付けられた前記補助演出部材が被覆姿勢であるとこれら両演出部材を収納することは困難な形状である一方、前記補助演出部材が前記非被覆姿勢となることにより両演出部材を収納することが可能な形状である遊技機。
手段3;手段2において、前記収納部のうち、前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部およびこの主演出部材に取り付けられた補助演出部材の両方が収納される収納部には、その他の箇所に比較して狭い補助演出部材収納箇所が形成されており、この補助演出部材収納箇所に前記非被覆姿勢となった補助演出部材が収納される遊技機。
手段4;手段3において、前記補助演出部材を前記被覆姿勢となる方向に付勢する第一付勢部材を備え、前記補助演出部材収納箇所には、前記主演出部材が前記待機位置の方向に移動するにつれて、前記主演出部材に取り付けられた補助演出部材を前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢とする方向に変位させる補助演出部材変位部が設けられている遊技機。
手段5;手段4において、前記補助演出部材は、前記非被覆姿勢となる状態と、前記被覆姿勢となる状態との間を回動可能となるように前記主演出部材に取り付けられており、前記補助演出部材変位部は、前記補助演出部材を前記非被覆姿勢と前記被覆姿勢との間で回動させて変位させる曲面を有し、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときに前記被覆姿勢にある補助演出部材が、前記待機位置の方向に移動する前記主演出部材とともに移動し、前記補助演出部材変位部の曲面に接触することにより、前記主演出部材が前記待機位置の方向へ移動するにつれて当該接触位置が変化し、前記被覆姿勢にある補助演出部材が前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢となる方向へ徐々に回動していくように構成されている遊技機。
手段6;手段1から手段5のいずれか一つにおいて、前記表示領域における、前記進出位置に位置する第一主演出部材または前記進出位置に位置する第一主演出部材とそれに取り付けられた前記被覆姿勢にある補助演出部材によって覆われる領域の形状は、前記進出位置に位置する第二主演出部材または前記進出位置に位置する第二主演出部材とそれに取り付けられた前記被覆姿勢にある補助演出部材によって覆われる領域の形状と略同じである遊技機。
手段7;手段6において、前記進出位置に位置する前記第一主演出部材および前記第二主演出部材は、他方の主演出部材側の縁同士が当接した状態となり、当該当接した縁を対称軸として、前記表示領域における、前記進出位置に位置する第一主演出部材または前記進出位置に位置する第一主演出部材とそれに取り付けられた前記被覆姿勢にある補助演出部材によって覆われる領域と、前記進出位置に位置する第二主演出部材または前記進出位置に位置する第二主演出部材とそれに取り付けられた前記被覆姿勢にある補助演出部材によって覆われる領域とが、略線対称である遊技機。
手段8;手段1から手段7のいずれか一つにおいて、前記第一主演出部材および前記第二主演出部材の少なくともいずれか一方の移動に伴って移動する従演出部材を備え、前記第一主演出部材および前記第二主演出部材が前記進出位置に位置するときには、前記従演出部材が前記表示領域における前記主演出部材および前記補助演出部材が覆う領域とは異なる領域を覆う被覆位置まで移動することにより、前記表示領域の略全域が前記第一主演出部材、前記第二主演出部材、前記補助演出部材、および前記従演出部材によって覆われた状態となる遊技機。
手段9;手段8において、前記従演出部材を前記初期位置に位置させる方向に付勢する第二付勢部材を備え、前記主演出部材が前記待機位置から前記進出位置に移動したときには、この主演出部材が前記第二付勢部材の付勢力に抗して前記従演出部材を前記被覆位置に移動させ、前記主演出部材が前記進出位置から前記待機位置に移動したときには、前記第二付勢部材の付勢力によって前記従演出部材が前記初期位置に移動させられる遊技機。
手段10;画像を表示可能な表示領域を有する表示装置と、前記表示領域よりも前側で、前記表示領域を覆う領域が相対的に小さい状態である待機位置と、前記表示領域を覆う領域が相対的に大きい状態である進出位置との間を移動可能である主演出部材と、前記表示領域を覆わない状態である非被覆姿勢と、前記表示領域を覆う状態である被覆姿勢との間を変位可能となるように前記主演出位置に取り付けられた補助演出部材と、を備え、前記主演出部材が前記待機位置に位置するときには前記補助演出部材が非被覆姿勢となる一方、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには前記補助演出部材が被覆姿勢となり、前記表示領域の少なくとも一部がこれら主演出部材および補助演出部材に覆われた状態となる遊技機。
手段11;手段10において、前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部およびこの主演出部材に取り付けられた補助演出部材が収納される収納部を備え、前記収納部には、前記非被覆姿勢となった補助演出部材が収納される補助演出部材収納箇所が形成されている遊技機。
手段12;手段11において、前記補助演出部材を前記被覆姿勢となる方向に付勢する第一付勢部材を備え、前記補助演出部材収納箇所には、前記主演出部材が前記待機位置の方向に移動するにつれて、この主演出部材に取り付けられた補助演出部材を前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢とする方向に変位させる補助演出部材変位部が設けられている遊技機。
手段13;手段12において、前記補助演出部材は、前記非被覆姿勢となる状態と、前記被覆姿勢となる状態との間を回動可能となるように前記主演出部材に取り付けられており、前記補助演出部材変位部は、前記補助演出部材を前記非被覆姿勢と前記被覆姿勢との間で回動させて変位させる曲面を有し、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときに前記被覆姿勢にある補助演出部材が、前記待機位置の方向に移動する前記主演出部材とともに移動し、前記補助演出部材変位部の曲面に接触することにより、前記主演出部材が前記待機位置の方向へ移動するにつれて当該接触位置が変化し、前記被覆姿勢にある補助演出部材が前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢となる方向へ徐々に回動していくように構成されている遊技機。
手段14;手段10から手段13のいずれか一つにおいて、前記主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を備え、前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには、前記従演出部材が前記表示領域における前記主演出部材および前記補助演出部材が覆う領域とは異なる領域を覆う被覆位置まで移動することにより、前記表示領域の少なくとも一部が前記主演出部材、前記補助演出部材、および前記従演出部材によって覆われた状態となる遊技機。
手段15;手段14において、前記従演出部材を前記初期位置に位置させる方向に付勢する第二付勢部材を備え、前記主演出部材が前記待機位置から前記進出位置に移動したときには、この主演出部材が前記第二付勢部材の付勢力に抗して前記従演出部材を前記被覆位置に移動させ、前記主演出部材が前記進出位置から前記待機位置に移動したときには、前記第二付勢部材の付勢力によって前記従演出部材が前記初期位置に移動させられるところに特徴を有する。
手段1では、表示領域は第一主演出部材および第二主演出部材だけでなく、補助演出部材にも覆われる。つまり、表示領域における演出部材に覆われる領域を補助演出部材の分、従来に比して大きくすることが可能となる。そして、補助演出部材は、主演出部材が待機位置に位置するときに非被覆姿勢となるものであるから、演出部材全体が表示領域に沿う面方向に大きくなってしまうのを抑制することが可能となる。つまり、限られた遊技機内のスペースに演出部材を配置することが容易になる。
手段2のように、主演出部材が待機位置に位置するとき、補助演出部材は非被覆姿勢となっているため、所定の収納部内に両演出部材を収納することが可能となる。つまり、仮に主演出部材が待機位置に位置するときに補助演出部材が被覆姿勢となる(補助演出部材を用いずに主演出部材のみで同じ領域を覆うことができる)ように構成すると、当該収納部内に演出部材を収納することが困難になるところ、上記請求項2によれば、当該収納部内に演出部材を収納することが可能となる。
手段3のように、収納部にその他の箇所に比較して狭い補助演出部材収納箇所が形成されるような構成であっても、主演出部材が待機位置に位置するとき補助演出部材が非被覆姿勢となるから、当該収納部に両演出部材を収納することが可能となる。
手段4によれば、主演出部材の移動に伴って補助演出部材を変位させる構成を簡単に構築することが可能である。
手段5によれば、補助演出部材変位部に曲面を設けるという簡単な構造によって補助演出部材を変位させることが可能となる。
手段6は、第一主演出部材単独または第一主演出部材および補助演出部材によって覆われる領域と、第二主演出部材単独または第二主演出部材および補助演出部材によって覆われる領域が略同じになるというものである。また、手段7は、第一主演出部材単独または第一主演出部材および補助演出部材によって覆われる領域と、第二主演出部材単独または第二主演出部材および補助演出部材によって覆われる領域が略線対称になるというものである。つまり、演出部材を配置するスペースの制限があるような場合であっても、補助演出部材を用いることによって、一方側の演出部材(組)と他方側の演出部材(組)との釣り合いがとれた演出形態とすることが可能となる。
手段8のように、主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を用いることにより、主演出部材、補助演出部材、および従演出部材によって表示領域の略全域を覆うことができる構成とすることが可能となる。
手段9によれば、主演出部材の移動に伴って従演出部材を移動させる構成を簡単に構築することが可能である。
手段10によれば、補助演出部材に覆われるものである。つまり、表示領域が演出部材に覆われる領域を補助演出部材の分、従来に比して大きくすることが可能となる。そして、補助演出部材は、主演出部材が待機位置に位置するときに非被覆姿勢となるものであるから、演出部材全体が表示領域に沿う面方向に大きくなるのが抑制される。つまり、限られた遊技機内のスペースに演出部材を配置することが容易となる。
手段11によれば、主演出部材が待機位置に位置するとき、補助演出部材が非被覆姿勢にあるため、収納部の補助演出部材収納箇所に補助演出部材を収納することが可能となる。
手段12によれば、主演出部材の移動に伴って補助演出部材を変位させる構成を簡単に構築することが可能である。
手段13によれば、補助演出部材変位部に曲面を形成するという簡易な構造によって補助演出部材を変位させることが可能となる。
手段14によれば、主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を用いることにより、主演出部材、補助演出部材、および従演出部材によって表示領域の少なくとも一部が覆われる構成とすることが可能となる。つまり、表示領域における演出部材に覆われる領域をさらに大きくすることが可能となる。
手段15によれば、主演出部材の移動に伴って従演出部材を移動させる構成を簡単に構築することが可能である。
1 遊技機
2 演出装置
3 主演出部材
31 第一主演出部材
32 第二主演出部材
4 補助演出部材
44 ねじりコイルばね
5 従演出部材
51 第一従演出部材
513 第一引っ張りコイルばね
52 第二従演出部材
524 第二引っ張りコイルばね
74 第一収納部
741 補助演出部材収納箇所
741a 補助演出部材変位部
C 曲面
75 第二収納部
92 表示装置
921 表示領域

Claims (5)

  1. 画像を表示可能な表示領域を有する表示装置と、
    前記表示領域よりも前側で、前記表示領域を覆う領域が相対的に小さい状態である待機位置と、前記表示領域を覆う領域が相対的に大きい状態である進出位置との間を移動可能である主演出部材と、
    前記表示領域を覆わない状態である非被覆姿勢と、前記表示領域を覆う状態である被覆姿勢との間を変位可能となるように前記主演出位置に取り付けられた補助演出部材と、を備え、
    前記主演出部材が前記待機位置に位置するときには前記補助演出部材が非被覆姿勢となる一方、
    前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには前記補助演出部材が被覆姿勢となり、前記表示領域の少なくとも一部がこれら主演出部材および補助演出部材に覆われた状態となり、
    前記主演出部材の移動に伴って移動する従演出部材を備え、
    前記主演出部材が前記進出位置に位置するときには、前記従演出部材が前記表示領域における前記主演出部材および前記補助演出部材が覆う領域とは異なる領域を覆う被覆位置まで移動することにより、前記表示領域の少なくとも一部が前記主演出部材、前記補助演出部材、および前記従演出部材によって覆われた状態となることを特徴とする遊技機。
  2. 前記待機位置に位置する主演出部材の少なくとも一部およびこの主演出部材に取り付けられた補助演出部材が収納される収納部を備え、
    前記収納部には、前記非被覆姿勢となった補助演出部材が収納される補助演出部材収納箇所が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記補助演出部材を前記被覆姿勢となる方向に付勢する第一付勢部材を備え、
    前記補助演出部材収納箇所には、前記主演出部材が前記待機位置の方向に移動するにつれて、この主演出部材に取り付けられた補助演出部材を前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢とする方向に変位させる補助演出部材変位部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記補助演出部材は、前記非被覆姿勢となる状態と、前記被覆姿勢となる状態との間を回動可能となるように前記主演出部材に取り付けられており、
    前記補助演出部材変位部は、前記補助演出部材を前記非被覆姿勢と前記被覆姿勢との間で回動させて変位させる曲面を有し、
    前記主演出部材が前記進出位置に位置するときに前記被覆姿勢にある補助演出部材が、前記待機位置の方向に移動する前記主演出部材とともに移動し、前記補助演出部材変位部の曲面に接触することにより、前記主演出部材が前記待機位置の方向へ移動するにつれて当該接触位置が変化し、前記被覆姿勢にある補助演出部材が前記第一付勢部材の付勢力に抗して前記非被覆姿勢となる方向へ徐々に回動していくように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記従演出部材を前記初期位置に位置させる方向に付勢する第二付勢部材を備え、
    前記主演出部材が前記待機位置から前記進出位置に移動したときには、この主演出部材が前記第二付勢部材の付勢力に抗して前記従演出部材を前記被覆位置に移動させ、
    前記主演出部材が前記進出位置から前記待機位置に移動したときには、前記第二付勢部材の付勢力によって前記従演出部材が前記初期位置に移動させられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。

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