図1に示されるように、本実施形態の遊技機10は、パチンコ遊技機であって、前面枠10Zを前面に備え、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して、図2に示す遊技盤11の前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。
前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿26と下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右側には、発射ハンドル28が備えられている。そして、発射ハンドル28が回動操作されると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1(図2)に向けて弾き出される。
図2に示されるように、遊技領域R1は全体が略円形状となっていて、ガイドレール12により囲まれている。遊技盤11のうち遊技領域R1の中央には、表示開口11Hが貫通形成され、この表示開口11Hを通して、表示装置13の表示画面13Gが前方に臨んでいる。なお、表示装置13の表示画面13Gには、遊技に関する種々の演出が表示される。
表示開口11Hの開口縁には、表示装飾枠23が取り付けられている。詳細には、表示装飾枠23は、遊技盤11の前面側から表示開口11Hに嵌め込まれて遊技盤11の前面から突出し、遊技領域R1を流下する遊技球が表示装飾枠23の内側に進入することを規制している。
表示装飾枠23の内側の開口部は、横長略矩形状に形成されていて、表示装飾枠23の下辺部には、遊技球が転動可能なステージ24が形成されている。また、表示装飾枠23の側部には、遊技領域R1を流下する遊技球を受け入れてステージ24へと誘導するワープ路24Rが形成されている。
表示装飾枠23の下側には、第1と第2の始動入賞口14A,14Bが上下に並べて設けられている。表示装飾枠23の右側には、始動ゲート18が備えられている。表示装飾枠23の右下側、即ち、第1と第2の始動入賞口14A,14Bの右側には、大入賞口15が設けられている。また、遊技領域R1には、始動入賞口14A,14B及び大入賞口15のほかに、複数の一般入賞口20が備えられている。
一般入賞口20は、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで上方又は側方に開口している。一般入賞口20へ遊技球が入球(入賞)すると、その遊技球は遊技盤11の後側に取り込まれ、例えば、1個の入球につき15個の賞球が上皿26に払い出される。
始動ゲート18は、遊技球が潜って通過可能な門形構造をなしている。始動ゲート18を遊技球が通過すると、普通図柄当否判定が行われる。普通図柄当否判定の結果は、普通図柄用表示部18Hに表示される。
第1の始動入賞口14Aは、ポケット構造に形成され、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで上方に開口している。第2の始動入賞口14Bは、遊技球が1つずつ入ることが可能な大きさで前方に開口し、通常は、開閉扉14Tにて前方が閉塞されることで、遊技球の入球(入賞)が規制されている。開閉扉14Tは、上述した普通図柄当否判定の結果が当りとなったときに、下端部を中心に回動して所定時間だけ前側に倒される。すると、開閉扉14Tに受け止められた遊技球が第2の始動入賞口14Bに入球可能となる。
始動入賞口14A,14Bに遊技球が入球(入賞)すると、所定個数の賞球が上皿26に払い出されると共に、特別図柄当否判定が行われる。特別図柄当否判定の結果は、特別図柄用表示部14Hに表示されると共に、表示装置13の表示画面13Gに表示される。そして、特別図柄当否判定の結果が当りであると、大当り遊技が実行される。なお、表示画面13Gにおいては、例えば、数字や文字等で構成される図柄の変動、停止が行われ、停止した図柄の組合せによって特別図柄当否判定の結果が表示される。
大入賞口15は、横長矩形状をなし、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。上述の大当り遊技が実行されると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。大入賞口15に遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が上皿26に払い出される。
上述した各入賞口14A,14B,15,20の何れにも入賞しなかった遊技球は、遊技領域R1の下端部に設けられたアウト口16に全て取り込まれる。アウト口16に取り込まれた遊技球は、図示しない球回収装置に回収される。
遊技盤11の裏側には、図4に示される機構枠17が備えられている。そして、この機構枠17に、可動役物ユニット40を含む種々の部品が固定されている。なお、機構枠17の内側の開口部17Aは、遊技盤11の表示開口11H(図2参照)に重ねられて、表示装置13の表示画面13Gを視認可能とする。
図4,5に示されるように、可動役物ユニット40は、固定ベース41と、可動ベース51と、を備えている。固定ベース41は、略円形の開口部41Aを内側に有する枠状に形成され、機構枠17に前側から重ねて固定されている。可動ベース51は、略円形状をなして、固定ベース41の開口部41Aの内側に嵌め込まれ、固定ベース41に対して回転可能に構成されている。なお、本実施形態では、固定ベース41及び可動ベース51は無色透明に形成され、固定ベース41及び可動ベース51を通して表示画面13Gを視認可能に構成されている。
具体的には、可動ベース51の外周面の一部には、外歯51Gが形成されている。図6(A)に示されるように、可動ベース51の外歯51Gには、固定ベース41に回転可能に支持された駆動ギア42が噛み合っている。駆動ギア42は、固定ベース41に備えられたベース駆動源43(図5参照)によって駆動される。
可動ベース51は、通常は、図6(A)に示される第1回転位置に配置され、駆動ギア42の駆動によって、第1回転位置と図6(B)に示される第2回転位置との間を移動する。第2回転位置は、正面から見て第1回転位置に対して時計方向に約90度ずれている。ここで、可動ベース51の中央部には、矩形状の窓部51Aが形成されていて、可動ベース51が第1回転位置又は第2回転位置に配置されると、該窓部51Aが表示画面13G(図2参照)の中央部と重なる。
図5に示されるように、可動ベース51には、窓部51Aを挟んで対向配置される第1可動部61及び第2可動部62と、第1可動部61及び第2可動部62をその対向方向に接近、離間させる直動駆動機構70と、が搭載されている。なお、第1可動部61と第2可動部62は、通常は、その対向方向で最も離れる待機位置に配置され(図3参照)、直動駆動機構70によって、最も近接する合体位置に配置される(図2参照)。
第1可動部61と第2可動部62のそれぞれには、対向方向の内側に配置される内側可動体61A,62Aと、対向方向の外側に配置される外側可動体61B,62Bと、が備えられている。なお、可動ベース51が第1回転位置に配置されたとき、第1可動部61と第2可動部62は上下方向に対向し、第1可動部61が第2可動部62に対して上側に配置される(図6(A))。また、可動ベース51が第2回転位置に配置されたとき、第1可動部61と第2可動部62は左右方向に対向し、第1可動部61が第2可動部62に対して右側に配置される(図6(B))。以下では、第1可動部61の内側可動体61A、外側可動体61Bを第1内側可動体61A、第1外側可動体61Bと適宜称し、第2可動部62の内側可動体62A、外側可動体62Bを第2内側可動体62A、第2外側可動体62Bと適宜称することとする。
図7に示されるように、第1可動部61の各可動体61A,61Bと第2可動部62の各可動体62A,62Bには、第1可動部61と第2可動部62の対向方向に延びる第1プレート部64及び第2プレート部65と、第1プレート部64と第2プレート部65の間に差し渡された可動演出部63と、が設けられている。第1プレート部64と第2プレート部65は、可動ベース51の窓部51Aを可動演出部63の延在方向に挟むように配置される。なお、図7には、第1外側可動体61Bと第2外側可動体62Bのみが示されている。
第1可動部61においては、可動演出部63の延在方向の一方側に第1プレート部64が配置され、他方側に第2プレート部65が配置される。一方、第2可動部62においては、可動演出部63の延在方向の一方側に第2プレート部65が配置され、他方側に第1プレート部64が配置される。第1可動部61と第2可動部62の間では、第1プレート部64と第2プレート部65が突き合わされるように配置され、第1可動部61と第2可動部62が最も近接したときに、第1可動部61の第1プレート部64と第2可動部62の第2プレート部65が可動演出部63の延在方向に並べられ、第1可動部61の第2プレート部65と第2可動部62の第1プレート部64が可動演出部63の延在方向に並べられる。
また、第1可動部61においては、第1内側可動体61Aの第1プレート部64と第1外側可動体61Bの第1プレート部64が重ねられると共に、第1内側可動体61Aの第2プレート部65と第1外側可動体61Bの第2プレート部65が重ねられる(図5参照)。同様に、第2可動部62においては、第2内側可動体62Aの第1プレート部64と第2外側可動体62Bの第1プレート部64が重ねられると共に、第2内側可動体62Aの第2プレート部65と第2外側可動体62Bの第2プレート部65が重ねられる。
図7に示されるように、第1プレート部64と第2プレート部65には、その延在方向に延びる長孔64N,65Nが形成されている。長孔64N,65Nには、可動ベース51に固定された支持軸部66が挿通されていて、これにより、第1プレート部64と第2プレート部65は、それぞれの延在方向に直動可能となっている。また、第1プレート部64の両側部には、ラック64R,64Rが形成され、第2プレート部65のうち第1プレート部64と反対側の部分には、ラック65Rが形成されている。
図4,5,7に示されるように、直動駆動機構70は、可動演出部63の延在方向で可動ベース51の窓部51Aを挟むように対をなして設けられている。各直動駆動機構70には、第1内側可動体61Aと第2内側可動体62Aを駆動するための内側可動体用駆動源71Aと、第1外側可動体61Bと第2外側可動体62Bを駆動するための外側可動体用駆動源71Bと、各駆動源71A,71Bによって回転駆動される駆動ギア72,72(図7には、外側可動体用駆動源71Bにより回転駆動される駆動ギア72のみが示されている。)と、が備えられている。
図7に示されるように、駆動ギア72は、第1プレート部64のラック64R,64Rのうち第2プレート部65と反対側に配されるラック64Rと噛合する。詳細には、1対の直動駆動機構70,70のうち一方の直動駆動機構70(図7では、右側の直動駆動機構70)の駆動ギア72は、第1可動部61の各可動体61A,61Bにおける第1プレート部64のラック64Rと噛合し、他方の直動駆動機構70(図7では、左側の直動駆動機構70)の駆動ギア72は、第2可動部62の各可動体62A,62Bにおける第1プレート部64のラック64Rと噛合する。
また、一方の直動駆動機構70には、第1可動部61の第1プレート部64と第2可動部62の第2プレート部65の間に挟まれて、該第1プレート部64のラック64Rと該第2プレート部65のラック65Rの両方と噛合する中継ギア73が備えられている。他方の直動駆動機構70には、第1可動部61の第2プレート部65と第2可動部62の第1プレート部64の間に挟まれて、該第1プレート部64のラック64Rと該第2プレート部65のラック65Rの両方と噛合する中継ギア73が備えられている。
1対の直動駆動機構70,70において外側可動体用駆動源71Bにより駆動ギア72が回転駆動されると、図7の矢印に示されるように、第1外側可動体61Bの第1プレート部64と第2外側可動体62Bの第1プレート部64が長孔64Nに沿って逆方向に移動する。なお、1対の直動駆動機構70,70において駆動ギア72の回転方向は同じになっている。
第1外側可動体61Bの第1プレート部64が長孔64Nに沿って移動すると、その移動に伴って中継ギア73が回転し、第2外側可動体62Bの第2プレート部65が該第1プレート部64と逆方向に移動する。ここで、第2外側可動体62Bの第2プレート部65の移動方向は、該可動体62Bの第1プレート部64の移動方向と同じになっているので、第2外側可動体62Bは、2つの外側可動体用駆動源71B,71Bによって駆動されることになる。
また、第2外側可動体62Bの第1プレート部64が長孔64Nに沿って移動すると、その移動に伴って中継ギア73が回転し、第1外側可動体61Bの第2プレート部65が該第1プレート部64と逆方向に移動する。ここで、第1外側可動体61Bの第2プレート部65の移動方向は、該可動体61Bの第1プレート部64の移動方向と同じになっているので、第1外側可動体61Bは、2つの外側可動体用駆動源71B,71Bによって第2外側可動体62Bと逆方向に駆動されることになる
第1内側可動体61Aと第2内側可動体62Aの駆動は、第1外側可動体61Bと第2外側可動体62Bの駆動と同様になっている。そして、直動駆動機構70は、第1外側可動体61Bと第2外側可動体62Bの駆動と同様にして、第1内側可動体61Aと第2内側可動体62Aを逆方向に駆動する。
図5,8に示されるように、可動演出部63は、角柱状の回転体81と、回転体81を軸方向に挟んで支持する1対の支持体82,82と、回転体81の裏側に配置されて1対の支持体82,82を連絡する連絡部材83と、を有している。一方の支持体82には、回転体81の中心軸81J(図8参照)を中心にして回転体81を回転させる回転駆動源81Kが備えられている。なお、回転体81は、複数のブロック85を並べて構成され、連絡部材83には、ブロック85同士の間及びブロック85と支持体82の間を仕切る仕切り板84が設けられている。
図9(A)、9(B)に示されるように、回転体81の各ブロック85は、角筒体86の内部に発光基板87を備えた構造になっている。角筒体86の両端は、円形開口89Aを有する端部壁89によって閉塞され、円形開口89Aの内周面に内歯歯車89Gが形成されている。端部壁89は、仕切り板84に回転可能に支持される。角筒体86の内部には、内歯歯車89Gと噛合するギア88が備えられている。ギア88は、回転体81を貫通する回転シャフト88Sに固定されている。回転シャフト88Sは、仕切り板84に支持され、回転駆動源81Kによって回転駆動される。
発光基板87には、複数の発光素子87Aが搭載されている。また、角筒体86の周壁には、第1透光壁86Aと第2透光壁86Bが設けられている。そして、第1透光壁86A又は第2透光壁86Bが発光素子87Aに対向配置されると、発光素子87Aからの光が遊技者に認識されるようになる。ここで、第1透光壁86Aと第2透光壁86Bは互いに対向配置されていて、通常は、第1透光壁86Aが発光素子87Aに対向配置されている(図9(A))。回転体81が回転して、第2透光壁86Bが発光素子87Aに対向配置されると、第2透光壁86Bを通して、発光素子87Aの光が遊技者に認識可能となる(図9(B))。
図10には、遊技機10の電気的な構成が示されている。同図において、符号150は、主制御回路150であって、CPU150A、RAM150B、ROM150C及び複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータとサブ制御回路152を結ぶ入出力回路と、大入賞装置等が接続された中継回路及び払出制御回路等を結ぶ入出力回路とを備え、遊技に関わる主制御を行う。CPU150Aは、当否判定部、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定に関する乱数等も生成し、制御信号をサブ制御回路152等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM150Bは、CPU150Aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU50Aの作業領域を備える。ROM150Cには、制御データ、特別図柄及び普通図柄の変動表示に関する図柄変動データ等が書き込まれている他、特別図柄当否判定及び普通図柄当否判定の判定値等が書き込まれている。
サブ制御回路152は、主制御回路150と同様に、CPU152A、RAM152B、ROM152C及び複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータと主制御回路150を結ぶ入出力回路と、表示制御回路154、ランプ制御回路155、可動役物ユニット40等を結ぶ入出力回路を備えている。CPU152Aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、制御信号を表示制御回路154、ランプ制御回路155、可動役物ユニット40等へ出力(送信)可能に構成されている。RAM152Bは、各種データの記憶領域とCPU152Aによる作業領域を有している。ROM152Cには、各種演出のデータ等が記憶されている。
サブ制御回路152は、可動役物ユニット40のベース駆動源43、内側可動体用駆動源71A、外側可動体用駆動源71B、回転駆動源81Kを制御することで、可動ベース51と、第1可動部61及び第2可動部62の各可動体61A,61B,62A,62Bと、各可動体61A,61B,62A,62Bにおける回転体81と、を駆動制御する。
表示制御回路154は、表示装置13に設けられていて、CPU154A、RAM154B及びROM154Cを有している。CPU154Aは、サブ制御回路152からの制御信号に基づき、画像データをROM154Cから取得し、その画像データに基づいて表示画面13Gに画像を表示する。
ランプ制御回路155は、サブ制御回路152からの制御信号に基づいて、装飾ランプや可動役物ユニット40の発光基板87に実装された発光素子87A(図9(A)参照)をオンオフ制御する。
なお、図5,11,15に示されるように、本実施形態の遊技機10は、固定ベース41に第1中継基板44を固定して備え、可動ベース51に第2中継基板74を固定して備え、可動体61A,61B,62A,62Bのそれぞれに第3中継基板104を固定して備えている。第1中継基板44は、サブ制御回路152からの制御信号を受けて、第2中継基板74へと出力する。また、第1中継基板44は、サブ制御回路152やランプ制御回路155からの制御信号をベース駆動源43(図5,10)に出力する。第2中継基板74は、サブ制御回路152やランプ制御回路155からの制御信号を第1中継基板44を介して受け、第3中継基板104へと出力する。また、第2中継基板74は、サブ制御回路152からの制御信号を内側可動体用駆動源71A、外側可動体用駆動源71B等(図5,10)に出力する。第3中継基板104は、サブ制御回路152やランプ制御回路155からの制御信号を第1中継基板44及び第2中継基板74を介して受け、回転駆動源81K、発光基板87等(図5,9,10)に出力する。
<第1中継基板44と第2中継基板74の接続について>
図5に示されるように、第1中継基板44は、固定ベース41の枠の隅部に立設された突壁45に重ねて固定されている。具体的には、固定ベース41は、円環部41Cの左上部と右下部から外側に張出部41Hが張り出した形状をなし、突壁45は、各張出部41Hから前方に突出している。そして、第1中継基板44は、2つの張出部41H,41Hの各突壁45に固定されている。突壁45は、略水平に配置されていて、左上の張出部41Hの突壁45においては、該突壁45の上面に第1中継基板44が重ねて固定され、右下の張出部41Hの突壁45においては、該突壁45の下面に第1中継基板44が重ねて固定されている。
図11に示されるように、第2中継基板74は、1対の直動駆動機構70,70のそれぞれに備えられている(図11には、一方の直動駆動機構70のみが示されている。)。具体的には、直動駆動機構70には、内側可動体用駆動源71Aと外側可動体用駆動源71Bを支持する支持盤75が設けられていて、その支持盤75に第2中継基板74が固定されている。
より具体的には、図11に示されるように、支持盤75は、遊技盤11の前面と略平行に配置される主壁75Aと、主壁75Aから前方に起立する起立側壁75Bと、を備えている。主壁75Aは、円の一部を切除してなる半月状に形成され、可動ベース51における窓部51Aの開口縁に配置されている。主壁75Aの円弧部分は、可動ベース51の外縁部を構成する。また、起立側壁75Bは、主壁75Aの円弧部分に沿って延在する。即ち、起立側壁75Bは、可動ベース51の回転方向に沿って延びている。また、起立側壁75Bは、可動ベース51において主壁75Aの円弧状の端縁より内側に配置され、主壁75Aのうち起立側壁75Bより外側に配される部分がフランジ部75Fを構成している。そして、主壁75Aのうち起立側壁75Bよりも可動ベース51の内側に配置される部分に、第2中継基板74が重ねられている。なお、詳細には、支持盤75には、主壁75Aに前側から対向するカバー壁79(図15)が備えられていて、第2中継基板74は、主壁75Aとカバー壁79との間に挟まれている。
本実施形態の遊技機10では、固定ベース41に固定して備える第1中継基板44と、可動ベース51に固定して備える第2中継基板74との間が、ケーブルC10によって電気的に接続されている。ケーブルC10は、帯状に形成され、その幅方向が遊技盤11の前面と略直交するように配置されている。なお、ケーブルC10は、例えば、フレキシブルフラットケーブルで構成される。
図11に示されるように、固定ベース41の突壁45には、突壁45との間に第1中継基板44を挟む第1ケーブル押え47が取り付けられている。第1ケーブル押え47は、ケーブルC10の末端部を突壁45に重ねた状態に固定する。このように、本実施形態では、突壁45と第1ケーブル押え47とによって、ケーブルC10を固定ベース41に固定する第1ケーブル固定部48が構成されている。図5,11に示されるように、第1ケーブル固定部48は、第1中継基板44に対して可動ベース51の回転方向の第2回転位置側(図11では、時計方向側)へ延びるように、ケーブルC10を固定する。
なお、固定ベース41には、ケーブルC10の幅方向でケーブルC10に対向する対向突部41Tを突壁45の近傍に備えている。対向突部41Tは、ケーブルC10の遊技盤11の厚み方向の撓みを抑制する。対向突部41Tは、前側から見てケーブルC10の突壁45への固定部分を中心とした略円弧状に形成されていて、可動ベース51が第1回転位置(図6(A),12(A))と第2回転位置(図6(B),13)の間の任意の回転位置に配置されたときにも、ケーブルC10に対向配置されるようになっている。
図5,11に示されるように、支持盤75の起立側壁75Bは、主壁75Aに一体形成された固定壁部75B1と、主壁75Aに対して着脱可能に構成された取付壁部75B2とで構成されている。取付壁部75B2は、起立側壁75Bの一端部(詳細には、可動ベース51の回転方向の第1回転位置側(図11では、反時計方向側)の端部)を構成し、取付壁部75B2の他端部(詳細には、可動ベース51の回転方向の第2回転位置側(図11では、時計方向側)の端部)は、固定壁部75B1に外側から重ねられている。ケーブルC10は、固定壁部75B1と取付壁部75B2との間に挟まれて、固定壁部75B1に沿って可動ベース51の回転方向の第2回転位置側へ延びるように固定されている。即ち、固定壁部75B1と取付壁部75B2は、ケーブルC10を起立側壁75B(詳細には、固定壁部75B1)に重ねて固定する第2ケーブル固定部77を構成する。
図11,12(A)には、可動ベース51が第1回転位置に配置されているときのケーブルC10の様子が示されている。このとき、第1ケーブル固定部48は、第2ケーブル固定部77に対して、可動ベース51の回転方向で第2回転位置側(図11,12(A)では、時計方向側)に配置されている。また、上述したように、ケーブルC10は、第1ケーブル固定部48によって可動ベース51の回転方向の第2回転位置側へ延びるように固定されている。そして、ケーブルC10は、第2ケーブル固定部77から支持盤75の起立側壁75B(詳細には、固定壁部75B1)に沿って第2回転位置側(図11では、時計方向側)へ延び、第1ケーブル固定部48の近傍では、起立側壁75Bから離れると共に第1回転位置側(図11では、時計方向側)へ折り曲げられている。なお、本実施形態では、ケーブルC10の長さは、可動ベース51が第1回転位置に配置されているときの第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77の間の距離より若干長くなっている。次述するように、可動ベース51の移動に伴ってケーブルC10の撓み量が変化するが、ケーブルC10の撓み量は、可動ベース51が第1回転位置に配置されたときに最小となる。
図12(A)→図12(B)の変化に示されるように、可動ベース51が第1回転位置から第2回転位置側へと移動すると、その可動ベース51の移動に伴って、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77の間の距離が徐々に短くなり、ケーブルC10の撓み量が大きくなる。ここで、上述したように、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77は共に、ケーブルC10が可動ベース51の回転方向の第2回転位置側(図12(A)、図12(B)の時計方向側)へ延びるようにケーブルC10を固定する。従って、ケーブルC10は、第2ケーブル固定部77から第2回転位置側へ延びた後、第1回転位置側へ折り曲げられる。
図12(B)→図13に示されるように、可動ベース51が更に第2回転位置側へ移動すると、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77の間の距離が徐々に長くなり、ケーブルC10の撓み量が小さくなる。そして、図13に示されるように、可動ベース51が第2回転位置に配置されると、第1ケーブル固定部48が、第2ケーブル固定部77に対して、可動ベース51の回転方向で第1回転位置側(図13では、反時計方向側)に配置される。ここで、ケーブルC10は、第2ケーブル固定部77によって可動ベース51の回転方向の第2回転位置側(時計方向側)へ延びるように固定されている。従って、ケーブルC10は、第2ケーブル固定部77から第1回転位置側(反時計方向側)に折り返されて第1ケーブル固定部48側へと延びる。
本実施形態の遊技機10では、ケーブルC10は、その厚み方向で可動ベース51の外側面、即ち、支持盤75の起立側壁75Bと対向し、該起立側壁75Bに沿うように取り回されている。このため、可動ベース51が移動すると、ケーブルC10が起立側壁75B1に擦れて損傷するという問題が生じ得る。このような問題を防ぐべく、遊技機10では、ケーブルC10と起立側壁75Bの接触を抑制するカバーシートC20が備えられている。
図5,11に示されるように、カバーシートC20は、ケーブルC10と同様の帯状に形成されて、ケーブルC10のうち起立側壁75Bに突き合わされる面(図11では、ケーブルC10の折り曲がり方向の外側を向く面)に重ねられる。ここで、カバーシートC20は、ケーブルC10より幅広に形成されている。これにより、カバーシートC20からのケーブルC10のはみ出しが抑制される。なお、ケーブルC10は、カバーシートC20の幅方向の中間部に重ねられる。
また、カバーシートC20は、可撓性を有することで、可動ベース51の移動に伴うケーブルC10の撓みに追従することが可能となっている。その結果、起立側壁75BとケーブルC10の間にカバーシートC20を配置し易くなる。
カバーシートC20は、ケーブルC10の長さ方向の一部分にのみ重ねられている。具体的には、カバーシートC20の両端部は、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77によってケーブルC10に重ねて固定され、カバーシートC20のうち両端部を除いた部分が、ケーブルC10のうち第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77とに挟まれる部分に重ねられる。このように、本実施形態では、ケーブルC10のうち起立側壁75Bと接触する可能性がある部分にカバーシートC20を重ねつつ、カバーシートC20の使用量を少なくすることが可能となる。
カバーシートC20の中間部(詳細には、カバーシートC20のうち第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77に挟まれる区間の中間部)は、例えば、両面テープや接着剤等によってケーブルC10に固定されている。これにより、カバーシートC20とケーブルC10が離れることが抑制されている。
本実施形態の遊技機10では、ケーブルC10として、第1ケーブルC10Aと第2ケーブルC10Bの2種類が設けられている。第2ケーブルC10Bは、第1ケーブルC10Aよりも幅狭に形成されていて、第1ケーブルC10AとカバーシートC20の間に挟まれている。このように、本実施形態では、1枚のカバーシートC20によって2本のケーブルC10(第1ケーブルC10Aと第2ケーブルC10B)の可動ベース51との接触を抑制可能となっている。なお、第1ケーブルC10Aと第2ケーブルC10Bは、長さ方向の所定位置で、例えば、両面テープや接着剤等によって固定されていて、互いに離れることが抑制されている。また、第2ケーブルC10Bは、第1ケーブルC10Aの幅方向の中間部に重ねられている。
第1中継基板44と第2中継基板74の間の接続に関する説明は以上である。このように、本実施形態の遊技機10では、ケーブルC10のうち可動ベース51の起立側壁75B(図11)と対向する面にカバーシートC20が重ねられているので、ケーブルC10と起立側壁75Bとの接触が抑制され、可動ベース51の移動に起因したケーブルC10の損傷が抑制される。
また、本実施形態の遊技機10では、固定ベース41に備えた第1ケーブル固定部48がケーブルC10とカバーシートC20を可動ベース51の移動方向の一方側(第2回転位置側)を向くように固定すると共に、可動ベース51に備えた第2ケーブル固定部77がケーブルC10とカバーシートC20を可動ベース51の移動方向の一方側(第2回転位置側)を向くように固定するので、ケーブルC10及びカバーシートC20の撓み方向が固定され易くなり、可動ベース51とケーブルC10との間にカバーシートC20を沿わせやすくなる。しかも、第2ケーブル固定部77は、可動ベース51における支持盤75の対向側壁75B(詳細には、固定壁部75B1)と重なるようにケーブルC10とカバーシートC20を固定するので、可動ベース51の移動に伴ってケーブルC10とカバーシートC20を対向側壁75Bに沿って配置することが可能となり、ケーブルC10及びカバーシートC20が可動ベース51の移動の妨げになることが抑制される。
また、本実施形態の遊技機10では、可動ベース51は、通常は、第1回転位置(図12(A))に配置され、ケーブルC10及びカバーシートC20の撓み量は、可動ベース51が第1回転位置に配置されたときに最小となるので、ケーブルC10及びカバーシートC20に撓み癖がつくことを抑制可能となる。さらに、可動ベース51が第1回転位置と第2回転位置の間の中間位置(図12(B))に配置されたときに、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77が最も接近するので、ケーブルC10とカバーシートC20を短くすることが可能となる。
なお、本実施形態の別の形態として、カバーシートC20は、ケーブルC10の両面に重ねられてもよい。また、カバーシートC20は、ケーブルC10の長さ方向の一部ではなく全体に重ねられてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、可動ベース51が可動ストロークの一端(即ち、第1回転位置又は第2回転位置)に配置されたときに、第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77が最も接近する構成としてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、カバーシートC20の代わりに板状又はケース状のカバー部材を用いて、ケーブルC10と可動ベース51との接触を抑制する構成であってもよい。
また、図20に示されるように、可動ベース51は、固定ベース41に対して直動する構成であってもよい。なお、図20の例では、可動ベース51が可動ストロークの一端に配置されたときに第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77が最も近接し(図20(A))、可動ベース51が可動ストロークの他端に配置されたときに第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77が最も離れる構成となっているが(図20(B))、可動ベース51が可動ストロークの中間に配置されたときに第1ケーブル固定部48と第2ケーブル固定部77が最も近接する構成であってもよい。
<第2中継基板74と第3中継基板104の接続について>
図8,14に示されるように、第3中継基板104は、各可動体61A,61B,62A,62Bにおける可動演出部63の支持体82に固定されている。具体的には、図8に示されるように、各可動体61A,61B,62A,62Bの可動演出部63において1対の支持体82,82のうち一方の支持体82には、可動演出部63の延在方向(回転体81の中心軸81Jの延在方向)で対向した1対の対向支持壁82H,82Hが備えられていて、それら1対の対向支持壁82H,82Hの間に回転駆動源81Kが挟まれている。そして、1対の対向支持壁82H,82Hのうち回転体81から遠い側の対向支持壁82H(以下、「外側対向支持壁82H」と称する。)に第3中継基板104が重ねて固定されている。
本実施形態の遊技機10では、可動ベース51の直動駆動機構70に固定して備える第2中継基板74と、第1可動部61及び第2可動部62の各可動体61A,61B,62A,62Bに固定して備える第3中継基板104との間が、ケーブルC30によって電気的に接続されている。ケーブルC30は、ケーブルC10と同様に、帯状に形成されていて、その幅方向が遊技盤11の前面と略直交するように配置される。これにより、ケーブルC30の表裏が遊技者に視認困難となり、ケーブルC30を目立たなくすることが可能となる。なお、ケーブルC30は、例えば、フレキシブルフラットケーブルで構成される。
図14に示されるように、第2中継基板74から延びるケーブルC30は、直動駆動機構70の支持盤75に備えた第3ケーブル固定部78によって固定されている。第3ケーブル固定部78は、第2中継基板74を前側から覆うカバー壁79の前面に立設された1対の支柱79S,79Sによって構成されている。ケーブルC30は、第2中継基板74からカバー壁79の前側に引き出され、1対の支柱79S,79Sの間に挟まれる。ここで、1対の支柱79S,79Sは、支持盤75の起立側壁75Bに沿って並べられていて、可動ベース51の内側から外側へ向かうようにケーブルC30を固定する。なお、カバー壁79には、可動ベース51の外縁に沿って延在する外側規制壁79Hが設けられていて、1対の支柱79S,79Sの間に通されたケーブルC30は、外側規制壁79Hに宛がわれることで、可動ベース51の外側へ膨らむことが抑制されている。なお、図14,15には、図面の理解を容易にするために、支持盤75のうち前方に突出した一部の部位がグレー表示にて示されている。
図8,16(A)に示されるように、ケーブルC30における第3中継基板104側の端部は、各可動体61A,61B,62A,62Bに備えた第4ケーブル固定部105によって固定される。具体的には、各可動体61A,61B,62A,62Bの外側対向支持壁82Hには、回転駆動源81Kと反対側から第2ケーブル押え100が取り付けられる。第2ケーブル押え100は、外側対向支持壁82Hとの間に第3中継基板104を挟むと共に、第3中継基板104に接続されるケーブルC30を第3中継基板104に重ねた状態に固定する。即ち、ケーブルC30は、第3中継基板104の表裏の面のうち外側対向支持壁82Hと反対側を向く面である第1面104Mに重ねて固定される。このように、本実施形態の遊技機10では、第3中継基板104と第2ケーブル押え100とによって、第4ケーブル固定部105が構成されている。
なお、本実施形態では、外側対向支持壁82Hは、遊技盤11の前面に対して略直交するように配置されるので、第3中継基板104の第1面104Mは、遊技者に視認困難となっている。また、外側対向支持壁82Hは、図8に示されるように、可動演出部63の延在方向と略直交するので、第3中継基板104の第1面104Mは、各可動体61A,61B,62A,62Bの移動方向に延在する。
以下、第2ケーブル押え100の詳細について説明する。図16(B)に示されるように、第2ケーブル押え100は、プレート部101にケーブル挿通口102が貫通形成された構造になっている。具体的には、プレート部101とケーブル挿通口102は共に略矩形状に形成され、ケーブル挿通口102はプレート部100の中央部に設けられている。
プレート部101におけるケーブル挿通口102の開口縁には、ケーブル誘導部103が突設されている。ケーブル誘導部103は、プレート部101の外側へ向かって延びる略帯板状に形成され、プレート部101に対して斜めに傾斜している。そして、ケーブル誘導部103においてケーブル挿通口102側を向く面が、ケーブル誘導部103の突出方向先端側へ向かうにつれてケーブル挿通口102から遠ざかるように傾斜した誘導傾斜面103Mとなっている。
図16(A)に示されるように、第2ケーブル押え100は、ケーブル挿通口102に挿通されたケーブルC30を第3中継基板104の第1面104Mとの間に挟む。ここで、ケーブルC30は、第3中継基板104から第1可動部61と第2可動部62の対向方向の内側(図2に示される合体位置側)へと延びた後、反対側に折り返される。そして、そのケーブルC30の折り返し部分が、第2ケーブル押え100におけるケーブル挿通口102の開口縁と第3中継基板104の第1面104Mとの間に挟まれる。なお、図16(A)の例では、第3中継基板104の接続端子104Tがケーブル挿通口102に受容され、この接続端子104TにケーブルC30が接続されている。
図16(A)に示されるように、ケーブル誘導部103は、プレート部101に対して第3中継基板104と反対側に配置される。また、ケーブル誘導部103は、ケーブル挿通口102の開口縁においてケーブルC30を第3中継基板104との間に挟む部位と反対側に配置される。言い換えれば、ケーブル誘導部103は、ケーブルC30を押さえる部位との間にケーブル挿通口102を挟むように配置される。
なお、本実施形態では、図8,16(A),16(B)に示される第2ケーブル押え100は、第1内側可動体61Aと第2内側可動体62Aの外側対向支持壁82Hに取り付けられる。第1外側可動体61Bと第2外側可動体62Bの外側対向支持壁82Hに取り付けられる第2ケーブル押え100は、ケーブル誘導部103を備えない構成となっている(図14)。
図14には、第1可動部61が待機位置(図3)に配置されたときの第3ケーブル固定部78と第4ケーブル固定部105の配置が示されている。同図では、第1可動部61の第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bに備えた第4ケーブル固定部105は、共に、直動駆動機構70に備えた第3ケーブル固定部78に対して待機位置側に配置されている。また、第3ケーブル固定部78は、第2中継基板74から各可動体61A,61Bに備えた第3中継基板104へ向かって延びるケーブルC30を、第1可動部61の移動方向で待機位置側へ延びるように固定している。そして、ケーブルC30は、第3ケーブル固定部78から第1可動部61の移動方向で待機位置側(図14では上側)に延び、第4ケーブル固定部105の近傍で合体位置側(図14では下側。合体位置については図2を参照。)を向くように折り曲げられている。
また、図14には、第1可動部61が合体位置(図2)に配置されたときの第1内側可動体61Aが2点鎖線で示されている。第1可動部61が合体位置に配置されると、第1内側可動体61Aに備えた第4ケーブル固定部105は、第3ケーブル固定部78に対して合体位置側(図14では下側)に配置される。そして、第2中継基板74と第1内側可動体61Aの第3中継基板104とを接続するケーブルC30は、第3ケーブル固定部78から第1可動部61の移動方向で合体位置側へと折り曲げられて、第1内側可動体61A(第4ケーブル固定部105)へ向かって延びている。なお、図14から明らかなように、本実施形態では、第3ケーブル固定部78は、第1可動部61の各可動体61A,61Bの移動領域に対して側方にずれた位置に配置されていて、各可動体61A,61Bに備えた第3中継基板104と対向するように配置される。
図15には、図14に示される状態から第1内側可動体61Aのみがその可動ストロークの中間位置に配置されたときの第3ケーブル固定部78と第4ケーブル固定部105の配置が示されている。このとき、第3ケーブル固定部78と第4ケーブル固定部105は最も接近し、ケーブルC30の撓み量が最大となる。
図15に示される状態において、第1内側可動体61Aの第3中継基板104に接続されるケーブルC30は、第4ケーブル固定部105によって第1外側可動体61B側へ延びるように固定されている。また、第1内側可動体61Aに取り付けられる第2ケーブル押え100においては、ケーブル誘導部103がケーブル挿通口102(図16(A),16(B))に対して第1外側可動体61B側に配置される。従って、第4ケーブル固定部105から第3ケーブル固定部78へ延びるケーブルC30は、ケーブル誘導部103の傾斜誘導面103Mに宛がわれる。ここで、傾斜誘導面103Mは、第1外側可動体61Bへ近づくにつれて第3中継基板104の第1面104Mから遠ざかるように傾斜するように配置され、第3中継基板104の第1面104Mは、第1内側可動体61Aの移動方向に対して外側側方を向くように配置されている。即ち、第4ケーブル固定部105から第3ケーブル固定部78へ向かうケーブルC30は、傾斜誘導面103Mによって第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bの間の隙間から遠ざけられる。これにより、第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bの間にケーブルC30が挟まれることが抑制されている。
なお、図示はしないが、第2可動部62の可動体62A,62Bに備えた第4ケーブル固定部105と第3ケーブル固定部78との配置は、図14〜15に示される第1可動部61の可動体61A,61Bに備えた第4ケーブル固定部105と第3ケーブル固定部78の配置と同様になっている。そして、第2内側可動体62Aに取り付けられた第2ケーブル押え100のケーブル誘導部103によって、第2内側可動体62Aの第3中継基板104に接続されるケーブルC30が、第2内側可動体62Aと第2外側可動体62Bとの間の隙間から遠ざけられる。
第2中継基板74と第3中継基板104の間の接続に関する説明は以上である。このように、本実施形態の遊技機10では、第1可動部61において、第1内側可動体61Aに備えた第3中継基板104に接続されるケーブルC30がケーブル誘導部103によって第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bとの間の隙間から遠ざけられるので、ケーブルC30が第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bの間に挟まれることが抑えられ、ケーブルC30の損傷が抑制される。
また、本実施形態の遊技機10では、第1内側可動体61Aに備えた第3中継基板104の第1面104Mに第2ケーブル押え100が取り付けられ、その第2ケーブル押え100によってケーブルC30が第1外側可動体61B側へ向かうように固定される。そして、ケーブル誘導部103は、第3中継基板104の第1面104Mに取り付けられ、第1外側可動体61Bへ向かうにつれて第1面104Mから離れるように傾斜する誘導傾斜面103Mを有しているので、ケーブルC30を誘導傾斜面103Mに宛がうことで、ケーブルC30を第1内側可動体61Aと第2外側可動体61Bの間の隙間から遠ざけることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10では、ケーブル誘導部103が第2ケーブル押え100と一体に形成されることで、部品点数の減少が図られると共に、第4ケーブル固定部105に対するケーブル誘導部103の位置ズレが抑制される。また、第2ケーブル押え100は、第3中継基板104の第1面104Mに重ね合わされるプレート部101にケーブル挿通口102を形成してなり、ケーブル挿通口102に通されたケーブルC30を第1面104Mとの間に挟むように構成され、ケーブル誘導部103は、ケーブル挿通口102の開口縁のうちケーブルC30を第1面104Mとの間に挟む部位と反対側に配される部位に形成される。これにより、第2ケーブル押え100とケーブル誘導部103の一体化を簡易な構成で達成することができる。しかも、第2ケーブル押え100は、ケーブルC30の折り返し部分を挟むので、第2ケーブル押え100と第1面104Mとの間にケーブルC30を挟み易くなる。
なお、上述した作用効果は、第2可動部62の第2内側可動体62Aの第3中継基板104に接続されるケーブルC30についても適用される。
なお、本実施形態の別の形態として、第1内側可動体61Aと第1外側可動体61Bの一方のみが直動可能な構成であってもよい。また、第2内側可動体62Aと第2外側可動体62Bの一方のみが直動可能な構成であってもよい。
また、本実施形態の別の形態として、ケーブル誘導部103がケーブル押え100と別体に設けられてもよい。その際、ケーブル誘導部103は、図21に示されるように、外側対向支持壁82Hに一体形成されてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、ケーブルC30が第4ケーブル固定部105の近傍で折り返されない構成であってもよい。
また、本実施形態の別の形態として、第2ケーブル押え100は、ケーブル挿通口102を有しない構成であってもよい。
また、本実施形態の別の形態として、ケーブル誘導部103が、プレート部101に対して略垂直な壁で形成されて、誘導傾斜面103Mを有しない構成であってもよい。
また、本実施形態の別の形態として、可動ベース51が固定ベース41に対して移動しない構成であってもよい。
<ステージ構造の詳細>
以下、遊技機10におけるステージ24(図2)の構造の詳細について説明する。図17に示されるように、ステージ24は、略左右対称に形成され、左右方向の中央部に、上下に扁平となった中央平坦部24Hを有し、中央平坦部24Hの両脇に、中央平坦部24Hへ向かって下るように傾斜した左側傾斜部24Aと右側傾斜部24Bとを有している。そして、図18に示されるように、ステージ24は、ワープ路24Rを流下してきた遊技球を受け入れて中央平坦部24Hと左側傾斜部24Aと右側傾斜部24Bとに亘って転動させることが可能なステージ流路110を有している。
図19(A),19(B)に示されるように、ステージ流路110は、左右方向に延びる床壁112と、床壁112の後端部から起立した後側起立壁113と、後側起立壁113の上端部から前側に迫り出した天井壁114と、床壁112の前端部から起立した前側起立壁115と、に囲まれた部分に形成されている。床壁112と天井壁114との間には、遊技球が1個だけ通過可能な隙間が形成されている。また、床壁112の前後方向の長さ、即ち、奥行の長さは、遊技球が1個だけ通過可能な長さとなっている。そして、ステージ流路110は、遊技球が1つずつ通過可能な大きさに形成されている。
詳細には、天井壁114の奥行は床壁112の奥行よりも長くなっていて、天井壁114は床壁112よりも前側に迫り出している。また、前側起立壁115は、後側起立壁113よりも低くなっていて、天井壁114との間に隙間を有している。前側起立壁115と天井壁114との間の隙間の大きさは、遊技球1個分よりも小さくなっている。なお、図17,18に示されるように、前側起立壁115の所定箇所には、切欠部115Kが設けられていて、ステージ流路110を転動する遊技球は、切欠部115Kを通って前側に落下可能となっている。
図17,18に示されるように、ステージ24の中央平坦部24Hにおける左右方向の中央には、床壁112より下側で前後方向に延びる床下通路116が形成されている。この床下通路116は、第1の始動入賞口14Aの真上に配置されている(図2参照)。また、後側起立壁113のうち床下通路116の真上に配置される部分には、ステージ流路110を転動してきた遊技球を受け入れ可能な球受入口113Aが形成されている。また、後側起立壁113の後側には、床下通路116の後端と球受入口113Aとに連絡する連絡樋117が備えられている。そして、ステージ流路110を転動する遊技球が球受入口113Aに入球すると、連絡樋117を通って床下通路116から排出される。なお、連絡樋117は、断面半円状に形成されていて、上下方向に延在すると共に前側に開放している。また、床壁112の後端部には、連絡樋117とによって円形孔を形成する半円状の切欠部112Kが設けられている。
図18に示されるように、ステージ24は、ワープ路24Rより後側に配置されていて、左側傾斜部24Aの左端部がワープ路24Rに後側から重ねられている。具体的には、図17に示されるように、ワープ路24Rは、右下がりに傾斜した上流側傾斜部121と、上流側傾斜部121の下端部から略鉛直下方に延びる鉛直流下部122と、鉛直流下部122の下端部から右下がりに傾斜するように延びる下流側傾斜部123と、からなる。上流側傾斜部121の上端部には、遊技領域R1(図2参照)を流下する遊技球を受け入れ可能な受入口121Aが形成されている。また、下流側傾斜部123の下端部には、後側に開放した後側開口123Aが設けられている。そして、下流側傾斜部123の下端部にステージ24の左側傾斜部24Aが後側から重ねられ、下流側傾斜部123の後側開口123Aにステージ流路110が連絡する。受入口121Aに受け入れられてワープ路24Rを流下する遊技球は、後側開口123Aを通ってステージ流路110に受け入れられる。なお、ワープ路24Rの断面積は、遊技球が1個だけ通過可能な大きさとなっている。
図18に示されるように、ワープ路24Rとステージ流路110の連絡部分には、右側へ向かって延びる第1流下部125Aと、第1流下部125Aの右端部から後側へ延びる第2流下部125Bと、第2流下部125Bの後端部から右側へ延びる第3流下部125Cと、からなるクランク構造部125が形成されている。なお、第1流下部125Aと第2流下部125Bの一部は、ワープ路24Rの下流側傾斜部123によって構成され、第2流下部125Bの残りの部分と第3流下部125Cは、ステージ24の左側傾斜部24Aに形成されたステージ流路110によって構成され、第2流下部125Bの途中に下流側傾斜部123の後側開口123Aが配置される。
図18に示されるように、本実施形態の遊技機10では、ステージ24の後側に、サイド可動部材161が配置される。詳細には、サイド可動部材161は、可動役物ユニット40と遊技盤11との間を遊技盤11の前面に沿って移動可能であって、表示装飾枠23の両側部の後側に配置される待機位置と、表示装飾枠23の内側に突出する出現位置と、に配置される。サイド可動部材161は、出現位置又は可動ストロークの途中位置に配置されたときにステージ24に後側から対向する(なお、図18には、出現位置に配置されたサイド可動部材161が二点鎖線にて示されている。)。そして、ステージ24においては、サイド可動部材161との干渉を避けるために、後側起立壁113の一部が前側に迫り出している。具体的には、後側起立壁113は、左側傾斜部24Aの全体と右側傾斜部24Bの右側部分において、前側に迫り出している。なお、サイド可動部材161は、遊技盤11の前面に沿って直動してもよいし、回動してもよい。
ところで、後側起立壁113が前側に迫り出すと、その迫り出し部分においては、ステージ流路110の幅が狭くなり、遊技球をスムーズに流下させることが困難になるという問題が生じ得る。このような問題を解決すべく、本実施形態の遊技機10では、後側起立壁113における迫り出し部分に、ステージ流路110を流下する遊技球の一部分を受け入れ可能な球受容部130が形成されている。なお、別の見方をすれば、球受容部130は、ステージ流路110の流路断面積を広げる拡張部であるとも言える。
図17〜19に示されるように、球受容部130は、後側起立壁113を貫通する長孔131によって構成されている。長孔131は、ステージ流路110に沿って延在し、長孔131の幅は、遊技球1個分より狭くなっている。また、後側起立壁113における長孔131の開口縁には、長孔131へ近づくにつれて後側(即ち、長孔131の深さ方向の奥側)へ向かうように傾斜する傾斜案内部132が形成されている。傾斜案内部132は、長孔131の開口縁の全体に形成されていて、傾斜案内部132のうち長孔131に対してステージ流路110の上流側に配置される部分は、ステージ流路110の下流側へ向かうに従って後側へと向かう上流側傾斜案内部132Aとなっている。また、傾斜案内部132のうち長孔131に対してステージ流路110の下流側に配置される部分は、ステージ流路110の下流側へ向かうに従って前側へと向かう下流側傾斜案内部132Bとなっている。
ステージ24の構造の詳細についての説明は以上である。このように、本実施形態の遊技機10では、ステージ流路110を構成する後側起立壁113に、ステージ流路110を流下する遊技球の一部分を受容可能な球受容部130が設けられているので、ステージ流路110の幅が十分に取れない場合であっても、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。また、後側起立壁113は、サイド可動部材161に対向するので、サイド可動部材161との干渉を避けたり、サイド可動部材161のスムーズな移動を図るべく、サイド可動部材161と後側起立壁113との間の間隔を広く取ることが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10では、球受容部130が後側起立壁131を貫通する長孔131によって構成されるので、球受容部130が後側起立壁113の一部を陥没させてなる凹部によって構成される場合と比較して、後側起立壁113の薄型化が図られ、後側起立壁113と第2可動部62の間の間隔を広く取りやすくなる。しかも、長孔131の開口縁のうちステージ流路110の上流側の端部に上流側傾斜案内部132Aが設けられることで、長孔131に遊技球を受容させ易くなる。また、長孔131の開口縁のうちステージ流路110の下流側の端部に下流側傾斜案内部132Bが設けられることで、長孔131に受容された遊技球の勢いが長孔131の開口縁との衝突によって低減されることが抑制される。
また、本実施形態の遊技機10では、ワープ路24Rとステージ流路110との連絡部分にクランク構造部125が設けられていて、クランク構造部125の第3流下部125Cがステージ流路110によって構成されている。そして、球受容部130が形成されている後側起立壁113は、ステージ流路110を構成する複数の壁部のうち第1流下部125Aの幅方向(即ち、第2流下部125Bの延在方向)で第1流下部125Aから遠い側に配される壁部となっているので、クランク構造部125のうち第2流下部125Bによって進路変更された遊技球を後側起立壁113の球受容部130に受容させ易くなる。
なお、本実施形態の別の形態として、球受容部130は、図22に示されるように、後側起立壁113に形成されて前側に開放する凹部131Aによって形成されてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、球受容部130は、ワープ路24Rに形成されてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、球受容部130は、ステージ流路110を構成する壁部のうち床壁112や天井壁114に形成されてもよい。
また、本実施形態の別の形態として、サイド可動部材161が遊技盤11の前面に沿って移動しない構成であってもよい。この場合、サイド可動部材161は、常に、出現位置に配置されればよい。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用した例を示したが、スロットマシンやアレンジボールに適用してもよい。
(2)上記実施形態では、可動ベース51が固定ベース41に対して回転する構成であったが、固定ベース41に対して直動する構成であってもよい。この場合、第1可動部61と第2可動部62の移動方向は、可動ベース51の移動方向と異なることが好ましい。
(3)上記実施形態では、第1可動部61と第2可動部62の各可動体61A,61B,62A,62Bは、表示画面13Gに沿って直動する構成であったが、表示画面13Gに沿って回動する構成であってもよい。
(4)上記実施形態において、ケーブルC10,C30は、可撓性を有すればよく、線状のケーブルであってもよい。
(5)上記実施形態において、第1可動部61と第2可動部62の各可動体61A,61B,62A,62Bが回転体81を備えない構成であってもよい。
(6)上記実施形態において、固定ベース41が機構枠17に対して移動する構成であってもよい。
[付記]
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下では、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「支持ベースに対して移動する可動ベースを備えた」遊技機に関し、「特許文献A(特開2016−104187号)の遊技機では、支持ベースと可動ベースに取り付けられた基板同士がケーブルで接続される。」という背景技術について、「特許文献Aの遊技機では、ケーブルが可動ベースに擦れて損傷するという問題があった。」という課題をもってなされたものである。
(特徴A1)
支持ベース(固定ベース41)と、
前記支持ベースに対して移動する可動ベース(可動ベース51)と、
前記支持ベースと前記可動ベースとに固定される部材(第1中継基板44と第2中継基板74)同士を電気的に接続するケーブル(ケーブルC10)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記ケーブルは、帯状に形成されて、その厚み方向が前記可動ベースと対向するように配置され、
前記ケーブルには、該ケーブルと前記可動ベースの接触を抑制するカバー部材(カバーシートC20)が重ねられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルと可動ベースの接触が抑制されるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴A2)
特徴A1に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記ケーブルの一部に重ねられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルのうち可動ベースと接触する可能性がある部分にカバー部材を重ねつつ、カバー部材の使用量を少なくすることが可能となる。
(特徴A3)
特徴A1又はA2に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記ケーブルよりも幅広に形成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、カバー部材からのケーブルのはみ出しを抑制可能となる。
(特徴A4)
特徴A3に記載の遊技機において、
前記ケーブルとして、第1のケーブル(第1ケーブルC10A)と、前記第1のケーブルよりも幅狭な第2のケーブル(第2ケーブルC10B)と、を備え、
前記カバー部材は、前記第1のケーブルよりも幅広に形成されて、前記第1のケーブルとの間に前記第2のケーブルを挟む遊技機。
本特徴に示す構成によれば、1つのカバー部材で2本のケーブルの可動ベースとの接触を抑制することが可能となる。
(特徴A5)
特徴A1乃至A4のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、可撓性を有するカバーシート(カバーシートC20)である遊技機。
本特徴に示す構成によれば、カバーシートをケーブルに沿わせ易くなる。
(特徴A6)
特徴A5に記載の遊技機において、
前記可動ベースには、前記可動ベースの移動方向の一方側を向くように前記ケーブル及び前記カバーシートを固定する可動ベース側固定部(第2ケーブル固定部77)が設けられ、
前記支持ベースには、前記可動ベースの移動方向の一方側を向くように前記ケーブル及び前記カバーシートを固定する支持ベース側固定部(第1ケーブル固定部48)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブル及びカバーシートの撓み方向が一方向に固定され易くなり、可動ベースとケーブルとの間にカバーシートを沿わせ易くなる。
(特徴A7)
特徴A6に記載の遊技機において、
前記可動ベースは、前記可動ベースの移動方向に延在して前記ケーブルに対向配置される対向側面(直動駆動機構70の支持盤75における対向側壁75Bの外面)を有し、
前記可動ベース側固定部は、前記ケーブル及び前記カバーシートを前記対向側面と重なるように固定する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、可動ベースの移動に伴ってケーブル及びカバーシートを可動ベースの対向側面に沿って配置することが可能となり、ケーブル及びカバーシートが可動ベースの移動の妨げとなることが抑制される。
(特徴A8)
特徴A6又はA7に記載の遊技機において、
前記カバーシートの両端部が前記可動ベース側固定部と前記支持ベース側固定部に固定されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルのうち可動ベースと接触する可能性がある部分にカバーシートを重ねることが可能となる。
(特徴A9)
特徴A6乃至A8のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記カバーシートは、前記可動ベース側固定部と前記支持ベース側固定部に挟まれる区間の中間部で前記ケーブルに固定されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、カバーシートとケーブルが離れることを抑制可能となる。
(特徴A10)
特徴A6乃至A9のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記可動ベースは、通常は、第1位置(図6(A)、12(A)に示される第1回転位置)に配置されて、第2位置(図6(B)、13に示される第2回転位置)へと移動可能に構成され、
前記可動ベース側固定部及び前記支持ベース側固定部は、前記第2位置側を向くように前記ケーブル及び前記カバーシートを固定し、
前記可動ベースが前記第1位置に配置されたときに、前記ケーブル及び前記カバーシートの撓み量が最小となる遊技機。
本特徴に示す構成によれば、通常の状態で、ケーブルとカバーシートの撓み量が最小となるので、ケーブル及びカバーシートに撓み癖がつくことを抑制可能となる。
(特徴A11)
特徴A10に記載の遊技機において、
前記可動ベースが前記第1位置と前記第2位置の間の中間位置(図12(B)に示される可動ベース51の位置)に配置されたときに、前記支持ベース側固定部と前記可動ベース側固定部とが最も接近する遊技機。
本特徴に示す構成では、ケーブル及びカバーシートを短くすることが可能となる。
(特徴A12)
特徴A6乃至A11のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記可動ベースは、遊技盤(遊技盤11)の前面に沿って回動可能に構成され、
前記支持ベース側固定部は、前記可動ベースの回動半径方向で前記可動ベース側固定部より外側に配置されている遊技機。
可動ベースは、直動可能に構成されてもよいし、本特徴に示す構成のように、回動可能に構成されてもよい。
(特徴A13)
支持ベース(固定ベース41)と、
前記支持ベースに対して移動する可動ベース(可動ベース51)と、
前記支持ベースと前記可動ベースとに固定される部材(第1中継基板44と第2中継基板74)同士を電気的に接続するケーブル(ケーブルC10)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記ケーブルは、帯状に形成されて、その厚み方向が前記可動ベースと対向するように配置され、
前記ケーブルと前記可動ベースとの間に挟まれるカバー部材(カバーシートC20)を有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルと可動ベースとの接触が抑制されるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴A14)
支持ベース(固定ベース41)と、
前記支持ベースに対して移動する可動ベース(可動ベース51)と、
前記支持ベースと前記可動ベースとに固定される部材(第1中継基板44と第2中継基板74)同士を電気的に接続するケーブル(ケーブルC10)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記ケーブルは、帯状に形成されて、その厚み方向が前記可動ベースと対向するように配置され、
前記可動ベースと前記ケーブルの接触を抑制する接触防止手段(カバーシートC20)を、さらに有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルと可動ベースの接触が抑制されるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴A15)
支持ベース(固定ベース41)と、
前記支持ベースに対して移動する可動ベース(可動ベース51)と、
前記支持ベースと前記可動ベースとに固定される部材(第1中継基板44と第2中継基板74)同士を電気的に接続するケーブル(ケーブルC10)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記ケーブルには、該ケーブルと前記可動ベースの接触を抑制するカバー部材(カバーシートC20)が重ねられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルと可動ベースの接触が抑制されるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
支持ベース(固定ベース41)と、
前記支持ベースに対して移動する可動ベース(可動ベース51)と、
前記支持ベースと前記可動ベースとに固定される部材(第1中継基板44と第2中継基板74)同士を電気的に接続するケーブル(ケーブルC10)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記ケーブルと前記可動ベースとの間に挟まれるカバー部材(カバーシートC20)を有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルと可動ベースの接触が抑制されるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
なお、特徴A13〜特徴A16に示す構成に、特徴A2〜A12に示す構成が組み合わされてもよい。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、遊技機に関し、「特許文献B(特開2016−026823号)の遊技機では、遊技球が流下可能な球流下路を有する(同文献の段落[0036]、図1)。」という背景技術について、「特許文献Bの遊技機では、球流下路の幅が十分に取れない場合、遊技球をスムーズに流下させることが困難であった。」という課題をもってなされたものである。
(特徴B1)
遊技球が流下可能な球流下路(ワープ路24R及びステージ流路110)を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記球流下路を構成する流下路構成壁(床壁112、後側起立壁113、天井壁114及び前側起立壁115)には、前記球流下路を流下する遊技球の一部分を受容可能な球受容部(球受容部130)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、球流下路の幅が十分に取れない場合であっても、球受容部に遊技球の一部分を受容させて、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
(特徴B2)
特徴B1に記載の遊技機において、
前記球流下路に近接配置される近接部材(サイド可動部材161)を有し、
前記流下路構成壁には、遊技球の流下方向に延在し、且つ、前記近接部材と対向する対向構成壁(後側起立壁113)が備えられ、
前記球受容部は、前記対向構成壁に形成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、近接部材との干渉を避けるために、球流下路の幅を十分に取れない場合であっても、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
(特徴B3)
特徴B2に記載の遊技機において、
前記球受容部は、前記対向構成壁を貫通する長孔(長孔131)で構成されている遊技機。
本特徴に示す構成では、球受容部が対向構成壁の一部を陥没させてなる凹部で構成されている場合よりも、対向構成壁を薄くすることが可能となる。
(特徴B4)
特徴B3に記載の遊技機において、
前記長孔の開口縁のうち遊技球の流下方向の上流側の端部には、下流側へ向かうにつれて前記長孔の深さ方向で深い側へと向かう上流側傾斜案内部(上流側傾斜案内部132A)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、長孔に遊技球を受容させ易くなる。
(特徴B5)
特徴B3又はB4に記載の遊技機において、
前記長孔の開口縁のうち遊技球の流下方向の下流側の端部には、下流側へ向かうにつれて前記長孔の深さ方向で浅い側へと向かう下流側傾斜案内部(下流側傾斜案内部132B)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、長孔に受容された遊技球の勢いが長孔の下流側の開口縁との衝突によって低減されることが抑制される。
(特徴B6)
特徴B2乃至B5のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記球流下路は、遊技盤(遊技盤11)の前面に形成された遊技領域(遊技領域R1)を流下する遊技球を受け入れる受入口(受入口121A)を有して、前記受入口に受け入れられた遊技球を前記遊技盤の前面に沿って流下可能であって、
前記近接部材は、前記遊技盤の後側に配置されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、遊技領域を流下してきた遊技球を受入口で受け入れて球流下路に流下させることが可能となる。
(特徴B7)
特徴B6に記載の遊技機において、
前記遊技盤には、前記遊技盤の後側に配置される表示部(表示画面13G)を視認可能とする開口部(表示開口11H)が設けられると共に、
前記開口部には、前記開口部の内側に遊技球が進入することを規制する進入規制枠(表示装飾枠23)が嵌合され、
前記球流下路は、前記進入規制枠に設けられ、
前記近接部材は、前記遊技盤と前記表示部との間に配置されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、遊技盤と表示部との間に近接部材を配置しつつ、球流下路を通る遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
(特徴B8)
特徴B6又はB7に記載の遊技機において、
前記近接部材は、前記遊技盤の前面に沿って移動可能に構成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、近接部材の移動に伴って生じ得る近接部材と流下路構成壁(対向構成壁)との干渉を避けるためのスペースを確保しつつ、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
(特徴B9)
特徴B2乃至B8のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記球流下路は、第1流下部(第1流下部125A)と、前記第1流下部の下流端に連絡して前記第1流下部の幅方向に延びる第2流下部(第2流下部125B)と、前記第2流下部の下流端に連絡して前記第1流下部と略平行に延びる第3流下部(第3流下部125C)と、からなるクランク構造部(クランク構造部125)を有し、
前記対向構成壁は、前記第3流下部を構成する前記流下路構成壁のうち前記第1流下部の幅方向で前記第1流下部から離れた側に配される壁部によって構成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、クランク構造部の第3流下部を構成する流下路構成壁のうち第2流下部によって進路変更された遊技球が当接し易い壁部に球受容部が形成されるので、球受容部に遊技球を受容させ易くなる。
(特徴B10)
遊技球が流下可能な球流下路(ワープ路24R及びステージ流路110)を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記球流下路を構成する流下路構成壁(床壁112、後側起立壁113、天井壁114及び前側起立壁115)には、前記球流下路の断面積を広げる拡張部(球受容部130)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、球流下路の幅が十分に取れない場合であっても、拡張部に遊技球を受容させて、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
(特徴B11)
遊技球が流下可能な球流下路(ワープ路24R及びステージ流路110)を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記球流下路の断面積を広げる拡張部(球受容部130)が設けられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、球流下路の幅が十分に取れない場合であっても、拡張部に遊技球を受容させて、遊技球をスムーズに流下させることが可能となる。
なお、特徴B10〜B11に示す構成に、特徴B2〜B9に示す構成が組み合わされてもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、遊技機に関し、「特許文献C(特開2007−252533号)の遊技機では、表示画面を遮蔽するための2つの部材が分離状態と合体状態に変化する。」という背景技術について、「特許文献Cの遊技機では、2つの部材の何れか一方にケーブルが接続されていると、そのケーブルが2つの部材の間に挟まれて損傷するという問題が生じ得た。」という課題をもってなされたものである。
(特徴C1)
第1部材(第1内側可動体61A)と第2部材(第1外側可動体61B)とが間隔をあけて配置される離間状態と、前記離間状態よりも前記第1部材と前記第2部材の間隔が狭まった近接状態とに変化する遊技機(遊技機10)であって、
前記第1部材には、ケーブル(ケーブルC30)が接続されていて、
前記ケーブルを前記第1部材と前記第2部材との間の隙間から遠ざける方向に向かわせるケーブル誘導部(ケーブル誘導部103)をさらに有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルが第1部材と第2部材の間に挟まれることが抑えられるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴C2)
特徴C1に記載の遊技機において、
前記第1部材は、遊技者に視認可能であって、遊技盤(遊技盤11)の前面に沿って移動可能に構成されている遊技機。
(特徴C3)
特徴C1又はC2に記載の遊技機において、
前記第2部材は、遊技者に視認可能であって、遊技盤の前面に沿って移動可能に構成されている遊技機。
第1部材と第2部材は、一方が遊技者に視認可能であって、遊技盤の前面に沿って移動可能に構成されてもよいし(特徴C2、C3)、両方が遊技者に視認可能であって、遊技盤の前面に沿って移動可能に構成されてもよい。
(特徴C4)
特徴C2又はC3に記載の遊技機において、
前記ケーブルは、帯状に形成されて、その幅方向が前記遊技盤の厚み方向に沿うように配置されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルの表裏が遊技者に視認困難となるので、ケーブルを目立たなくすることが可能となる。
(特徴C5)
特徴C2乃至C4のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記第1部材には、前記第1部材又は前記第2部材の移動方向に延在し且つ遊技者に視認困難な面であって、前記ケーブルを前記第2部材側へ向かうように固定するケーブル押え(第2ケーブル押え100)が取り付けられる取付面(第3中継基板104の第1面104M)が設けられていて、
前記ケーブル誘導部は、前記取付面に取り付けられると共に、前記第2部材側へ向かうにつれて前記取付面から離れるように傾斜する誘導傾斜面(誘導傾斜面103M)を有している遊技機。
本特徴に示す構成によれば、誘導傾斜面にケーブルを宛がうことで、ケーブルを第1部材と第2部材の間の隙間から遠ざけることが可能となる。
(特徴C6)
特徴C5に記載の遊技機において、
前記ケーブル誘導部は、前記ケーブル押えと一体に形成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、部品点数の減少が図られる。
(特徴C7)
特徴C6に記載の遊技機において、
前記ケーブル押えは、前記取付面に重ね合わされるプレート(プレート部101)にケーブル挿通口(ケーブル挿通口102)を形成してなり、前記ケーブル挿通口に通された前記ケーブルを該ケーブル挿通口の開口縁と前記取付面との間に挟むことで前記ケーブルを固定し、
前記ケーブル誘導部は、前記ケーブル挿通口の開口縁のうち前記取付面との間に前記ケーブルを挟む部位と反対側に配される部位に形成されている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブル押えとケーブル誘導部の一体化を簡易な構成で達成可能となる。
(特徴C8)
特徴C7に記載の遊技機において、
前記ケーブルは、前記第1部材から前記第2部材と反対側に延びた後、前記第2部材側に折り返されていて、
前記ケーブル押えは、前記ケーブルの折り返し部分を前記取付面との間に挟む遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブル押えと取付面との間にケーブルを固定し易くなる。
(特徴C9)
特徴C5乃至C8のうち何れか1に記載の遊技機において、
前記取付面と対向するように配置されて、前記第1部材又は前記第2部材を移動可能に支持するベース部材(可動ベース51の直動駆動機構70)を有すると共に、
前記ケーブルの前記第1部材と反対側の端部は、前記ベース部材に取り付けられた電気部品(第2中継基板74)に接続され、
前記ベース部材には、前記電気部品から前記第1部材側へ延びる前記ケーブルを前記取付面から離れる方向に向かわせて固定する固定手段(第3ケーブル固定部78)が備えられている遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルを取付面から遠ざけやすくなり、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴C10)
分離状態と合体状態に変化する第1部材(第1内側可動体61A)及び第2部材(第1外側可動体61B)を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記第1部材には、前記第2部材側へ延びるケーブル(ケーブルC30)が接続されていて、
前記ケーブルが前記第1部材と前記第2部材の間の隙間に近づくことを抑制可能なケーブル接近抑制手段(ケーブル誘導部103)を有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルが第1部材と第2部材の間に挟まれることが抑えられるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
(特徴C11)
第1部材(第1内側可動体61A)と、
前記第1部材に対して相対的に接近、離間する第2部材(第1外側可動体61B)と、を有する遊技機(遊技機10)であって、
前記第1部材に接続されるケーブル(ケーブルC30)が前記第1部材と前記第2部材との間に挟まれることを抑制可能なケーブル挟まれ抑制手段(ケーブル誘導部103)を有する遊技機。
本特徴に示す構成によれば、ケーブルが第1部材と第2部材の間に挟まれることが抑えられるので、ケーブルの損傷を抑制可能となる。
なお、特徴C10〜C11に示す構成に、特徴C2〜C9に示す構成が組み合わされてもよい。