JP2014096853A - 時刻同期装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】時刻情報通知の遅延の影響を低減して無線装置間の時刻同期の精度を向上可能な時刻同期装置を得ること。
【解決手段】時刻マスタから受信した時刻マスタの時刻情報と時刻情報受信時の時刻スレーブの内部時刻とを比較して、時刻情報に対する前記内部時刻の時刻ずれ量を算出する時刻ずれ算出部220と、時刻ずれ量から算出した変動量に基づいて、時刻ずれ量のフィルタ処理に使用するフィルタのフィルタ時定数の切り替え判定を行うフィルタ時定数判定部221と、フィルタ時定数により時刻ずれ量のフィルタ処理を行うフィルタ処理部222と、時刻ずれ量をフィルタ処理した値から時刻ずれを推定する時刻ずれ推定部223と、時刻ずれ推定部223による時刻ずれ推定値に基づいて、内部時刻を補正するスレーブ時刻設定部23、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、無線装置間で時刻同期を実現する時刻同期装置に関する。
従来、ディジタルサイネージの普及に伴い、1つのコンテンツを複数枚に分割描画して擬似的に大型化する、また、人の動線上に同じコンテンツを複数描画して接触時間を増やす等の差別化技術の検討が行われている。一方、敷設コストの低減、レイアウト変更を容易にするため、無線配信による省線化が望まれている。
時刻同期装置において、無線配信手段として無線LAN(Local Area Network)を使用し、複数のディスプレイに表示する描画間の同期を確立する方法として、時刻マスタと呼ばれる時刻の基準となる無線装置が、自装置が持つ時刻をビーコン等の無線フレームを使用して周辺に通知し、時刻マスタと通信が可能な範囲にある時刻スレーブが、時刻マスタから通知された時刻とその無線フレームを時刻スレーブが受信した時刻を比較して時刻同期を行う方法がある。しかしながら、この時刻同期装置では、時刻マスタの無線LANモジュールと時刻スレーブの無線LANモジュールは時刻を生成する各モジュールの周波数発振器が独立して動作するため、時刻ずれが生じることになり、この時刻ずれを推定し補正する必要がある。
また、CSMA(Carrier Sense Multiple Access:搬送波感知多重アクセス)によるアクセス制御を行う無線LANシステムでは、無線フレームにより時刻情報を通知する場合に、送受信機の周波数発振器が独立して動作することにより発生する時刻差以外に、周囲の通信状況により時刻情報を通知する無線フレームの送信待機による遅延時間が付加されるため、送受信機の周波数発振器が独立して動作することにより発生する時刻ずれを正確に推定できない。
このような問題に対して、下記特許文献1では、時刻マスタが持つ時刻を無線フレーム生成時にその無線フレームに挿入するのではなく、無線フレームが送出されてその送出が完了した時点の送出完了時刻を計測し、その計測した送出完了時刻を次の無線フレームに挿入して時刻情報を通知することにより、CSMAによる遅延時間の影響を回避する技術が開示されている。
特開2009−111654号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、無線LAN装置において、ビーコンなどの無線フレームの送出状態をモニタし、その無線フレームが送出され完了した送出完了時刻を計測しなければならない。そのため、無線フレームの送出完了時刻の計測機能を新たに実現して実装する必要がある、という問題があった。また、計測した送出完了時刻を次の無線フレームに挿入して時刻情報を通知しなければならない等の時刻同期実現のための新たなシーケンスを追加する必要があった。また、時刻ずれ算出のために2つのフレームを送信する必要があり、どちらか1つでもフレームロスとなった場合は時刻ずれを算出できず、伝送路におけるフレームロスの影響を受けやすい、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、時刻情報通知の遅延の影響を低減して無線装置間の時刻同期の精度を向上可能な時刻同期装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、時刻マスタと時刻スレーブとから構成される無線通信システムにおいて、前記時刻マスタの時刻に同期する前記時刻スレーブの時刻同期装置であって、前記時刻マスタから受信した前記時刻マスタの時刻情報と前記時刻情報受信時の前記時刻スレーブの内部時刻とを比較して、前記時刻情報に対する前記内部時刻の時刻ずれ量を算出する時刻ずれ算出手段と、前記時刻ずれ量から算出した変動量に基づいて、前記時刻ずれ量のフィルタ処理に使用するフィルタのフィルタ時定数の切り替え判定を行うフィルタ時定数判定手段と、前記フィルタ時定数により前記時刻ずれ量のフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、前記時刻ずれ量をフィルタ処理した値から時刻ずれを推定する時刻ずれ推定手段と、前記時刻ずれ推定手段による時刻ずれ推定値に基づいて、前記内部時刻を補正する時刻補正手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、時刻情報通知の遅延の影響を低減して無線装置間の時刻同期の精度を向上できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1の無線通信システムの構成例を示す図である。 図2は、実施の形態1の時刻同期フィルタ部の構成例を示す図である。 図3は、時刻同期処理を示すフローチャートである。 図4は、送信元時刻情報、受信時時刻情報、送信側時間間隔、受信側時間間隔、および時刻ずれ量の関係を示す図である。 図5は、時刻ずれ推定の評価結果を示す図である。 図6は、実施の形態2のフィルタ時定数の切り替え処理を示す図である。 図7は、実施の形態3の時刻同期フィルタ部の構成を示す図である。 図8は、フィルタ時定数切り替えタイミングの補正効果を示す図である。 図9は、スレーブ時刻設定部が時刻ずれ推定部からの時刻補正量に基づいて時刻スレーブの時刻を補正した場合の時刻ずれの変化量を示す図である。 図10は、実施の形態5の同期状態の判定処理を示す図である。 図11は、実施の形態6の無線通信システムの構成例を示す図である。 図12は、複数台の時刻スレーブが従属に多段接続した場合の時刻同期の処理を示すシーケンス図である。
以下に、本発明にかかる時刻同期装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態の無線通信システムの構成例を示す図である。無線通信システムは、基準時刻を配信する時刻マスタ1と、時刻マスタ1から配信された基準時刻を受信して自装置の内部時刻を時刻マスタ1の基準時刻に同期させる時刻スレーブ2と、から構成される。
時刻マスタ1は、自身の持つ時刻を無線フレーム生成時に挿入して時刻スレーブ2に通知する。時刻スレーブ2は、時刻マスタ1から通知された時刻とその無線フレームを受信した時刻を比較して時刻同期を行う。このとき、時刻スレーブ2では、周囲の通信による時刻変動に対する影響を低減するためにフィルタ処理を行い、そのフィルタ処理におけるフィルタ時定数を時刻ずれの変動量に応じて可変制御する。
つぎに、時刻マスタ1の構成について説明する。時刻マスタ1は、基準時刻受信部10と、マスタ時刻設定部11と、マスタ内部時刻生成部12と、時刻情報挿入部13と、フレーム送信部14と、を備える。
基準時刻受信部10は、NTP(Network Time Protocol)におけるサーバなどから基準時刻を受信する。マスタ時刻設定部11は、基準時刻受信部10からの時刻情報を用いて自装置(時刻マスタ1)の時刻を設定する。マスタ内部時刻生成部12は、マスタ時刻設定部11からの設定情報を用いて自装置(時刻マスタ1)の内部時刻を生成する。時刻情報挿入部13は、マスタ内部時刻生成部12で生成された内部時刻を自装置(時刻マスタ1)の時刻情報としてビーコンなどの無線フレームに挿入する。フレーム送信部14は、時刻情報が挿入されたビーコンなどの無線フレームを送信する。
つぎに、時刻スレーブ2の構成について説明する。時刻スレーブ2は、フレーム受信部20と、時刻情報抽出部21と、時刻同期フィルタ部22と、スレーブ時刻設定部23と、スレーブ内部時刻生成部24と、を備える。
フレーム受信部20は、時刻マスタ1から送信されたビーコンなどの無線フレームを受信する。時刻情報抽出部21は、時刻マスタ1から受信した無線フレームに挿入された時刻マスタ1の時刻情報を抽出する。時刻同期フィルタ部22は、受信した無線フレームから抽出された時刻マスタ1の時刻情報と自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻とを比較して、時刻マスタ1の基準時刻(時刻情報)に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれを推定し、時刻補正量を算出する。スレーブ時刻設定部23は、時刻同期フィルタ部22で推定された時刻補正量を用いて時刻ずれを補正し、自装置(時刻スレーブ2)の時刻を設定する。スレーブ内部時刻生成部24は、スレーブ時刻設定部23からの設定情報を用いて自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻を生成する。
つづいて、時刻マスタ1と時刻スレーブ2との間で行う時刻同期の動作について説明する。
時刻マスタ1では、基準時刻受信部10は、自装置(時刻マスタ1)がネットワークに接続されている場合、NTPサーバなどから基準時刻を受信する。なお、基準時刻受信部10は、自装置(時刻マスタ1)がネットワークに接続されていない場合、マスタ内部時刻を基準時刻とする。マスタ時刻設定部11は、基準時刻受信部10で受信されたNTPサーバなどからの基準時刻を用いて自装置(時刻マスタ1)の内部時刻に設定する基準時刻を算出する。マスタ内部時刻生成部12は、マスタ時刻設定部11からの設定情報を用いて自装置(時刻マスタ1)の内部時刻を基準時刻に調整し、その調整した内部時刻をマスタ内部時刻として出力する。時刻情報挿入部13は、マスタ内部時刻生成部12で生成されたマスタ内部時刻を時刻情報としてビーコンなどの無線フレームに挿入する。フレーム送信部14は、時刻情報挿入部13において時刻情報が挿入された無線フレームを時刻スレーブ2へ送信する。
時刻スレーブ2では、フレーム受信部20は、時刻マスタ1から送信されたビーコンなどの無線フレームを受信し、また、スレーブ内部時刻生成部24で生成された内部時刻を取得し、無線フレームを受信したときの受信時刻とする。時刻情報抽出部21は、フレーム受信部20から出力された受信フレームに挿入されている時刻マスタ1の時刻情報を抽出する。また、時刻情報抽出部21は、無線フレームを受信したときの受信時刻(内部時刻)の情報を取得する。時刻同期フィルタ部22は、時刻情報抽出部21から出力された時刻マスタ1の時刻情報と無線フレームの受信時刻(内部時刻)とを比較して、時刻マスタ1の基準時刻(時刻情報)に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれを推定し、時刻補正量を算出する。スレーブ時刻設定部23は、時刻同期フィルタ部22で推定された時刻補正量を用いてスレーブ内部時刻生成部24に設定する時刻情報を算出する。スレーブ内部時刻生成部24は、スレーブ時刻設定部23から算出された時刻情報を設定し、設定に応じた自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻を生成する。
なお、時刻スレーブ2では、フレーム受信部20においてスレーブ内部時刻生成部24で生成された内部時刻を受信時刻として取得しているが、これに限定するものではなく、時刻情報抽出部21が、時刻情報を抽出したときに、スレーブ内部時刻生成部24で生成された内部時刻を受信時刻として取得してもよい。
ここで、時刻同期フィルタ部22の詳細な構成について説明する。図2は、本実施の形態の時刻同期フィルタ部22の構成例を示す図である。時刻同期フィルタ部22は、時刻ずれ算出部220と、フィルタ時定数判定部221と、フィルタ処理部222と、時刻ずれ推定部223と、同期判定部224と、を備える。
時刻ずれ算出部220は、時刻マスタ1の時刻情報と自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻とを比較して、時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ量を算出する。フィルタ時定数判定部221は、時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ変動量を算出し、時刻ずれ変動量に応じて、フィルタ処理部222で使用するフィルタ時定数の切り替え判定を行い、フィルタ時定数を設定する。フィルタ処理部222は、時刻ずれ変動量に応じたフィルタ時定数により時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ量のフィルタ処理を行う。時刻ずれ推定部223は、時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ量をフィルタ処理した値から、時刻ずれを推定し、時刻補正量を算出する。同期判定部224は、時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ量をフィルタ処理した値の大きさから、時刻同期の状態を判定する。
つづいて、時刻同期フィルタ部22において、時刻マスタ1の時刻情報と自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻とを比較してから同期補正量を算出し、スレーブ時刻設定部23が時刻ずれを補正するまでの時刻同期処理の動作について説明する。図3は、時刻同期処理を示すフローチャートである。なお、一例として、時刻情報を伝達する無線フレームとしてビーコンフレームを使用する場合について説明する。
まず、時刻ずれ算出部220は、時刻情報取得処理(ステップS10)において、時刻情報抽出部21から、時刻マスタ1の時刻情報として、時刻マスタ1の無線LANモジュールから送信されたビーコンに挿入されている送信元時刻情報tT(k)[0≦k≦M−1]、および、自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻として、ビーコンを受信した時の受信時時刻情報tR(k)[0≦k≦M−1]を入力データとして取得する。なお、時刻ずれ算出部220は、この入力データの取得例としては、M個分のデータを一括して取得するものとする。
時刻ずれ算出部220は、時刻ずれ算出処理(ステップS11)として、時刻マスタ1の時刻情報に対する自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻の時刻ずれ量を算出する。算出した時刻ずれ量は、フィルタ時定数判定部221におけるフィルタ時定数の判定およびフィルタ処理部222におけるフィルタ処理に使用する。時刻ずれ算出部220は、時刻ずれ量の算出として、まず、時刻マスタ1の時刻情報である送信元時刻情報の送信側時間間隔tTD(k+1)[0≦k≦M−2]を式(1)により、また、自装置(時刻スレーブ2)の内部時刻である受信時時刻情報の受信側時間間隔tRD(k+1)[0≦k≦M−2]を式(2)により算出する。
tTD(k+1)=tT(k+1)−tT(k)、0≦k≦M−2 …(1)
tRD(k+1)=tR(k+1)−tR(k)、0≦k≦M−2 …(2)
時刻ずれ算出部220は、送信元時刻情報の送信側時間間隔tTD(k+1)[0≦k≦M−2]、および、受信時時刻情報の受信側時間間隔tRD(k+1)[0≦k≦M−2]を用いて、式(3)により、送信元時刻情報の送信側時間間隔に対する受信時時刻情報の受信側時間間隔のずれ量を時刻ずれ量d(k+1)[0≦k≦M−2]として算出する。
d(k+1)=tRD(k+1)−tTD(k+1)、0≦k≦M−2 …(3)
図4は、送信元時刻情報、受信時時刻情報、送信側時間間隔、受信側時間間隔、および時刻ずれ量の関係を示す図である。k=1以降では、式(1)〜(3)により、送信側時刻間隔、受信側時間間隔、および時刻ずれ量を算出することができる。
つぎに、フィルタ時定数判定部221は、フィルタ時定数判定処理(ステップS12)として、算出された時刻ずれ量d(k+1)[0≦k≦M−2]に対し、以下の式(4),(5)に示す判定処理を行い、判定結果に応じて、フィルタ処理部222で使用するフィルタ時定数を決定するパラメータである忘却係数λの値を決定する。
時刻ずれ変動量が大きい場合(|d(k+1)|>Rth)、λ←λL …(4)
時刻ずれ変動量が小さい場合(|d(k+1)|<Rth)、λ←λS …(5)
なお、判定閾値Rthは、時刻ずれ変動量を判定するためのフィルタ判定閾値である。フィルタ時定数判定部221は、忘却係数λとして、時刻ずれ変動量が大きい場合に設定するλLと、時刻ずれ変動量が小さい場合に設定するλSを準備し、時刻ずれ変動量の判定結果からフィルタ時定数を決定する忘却係数λを決定する。なお、忘却係数λL、λSの値は、λL>λSである。フィルタ時定数判定部221は、決定した忘却係数λからフィルタ時定数を決定し、フィルタ処理部222のフィルタ時定数を設定する。
つぎに、フィルタ処理部222は、フィルタ処理(ステップS13)として、時刻ずれ算出部200で算出された式(3)による時刻ずれ量d(k+1)[0≦k≦M−2]に対して、忘却係数λを用いた加重平均処理によるフィルタ処理を行い、式(6)に示すフィルタ処理結果x(k+1)[0≦k≦M−2]を算出する。
x(k+1)=λx(k)+d(k+1)、0≦k≦M−2 …(6)
なお、フィルタ処理部222は、次回のM個分のデータを取得してフィルタ処理を行う場合、前回のフィルタ処理結果の最終値を初期値として処理を行い、非同期状態などになって時刻同期の再引き込み処理を行う場合のみ、フィルタ処理結果を0にクリアする。
つぎに、時刻ずれ推定部223は、時刻ずれ推定処理(ステップS14)として、フィルタ処理部222で算出されたフィルタ処理結果x(k+1)[0≦k≦M−2]を積分処理し、式(7)に示すように、ある時刻経過後の時刻ずれ量s(k+1)[0≦k≦M−2]を算出する。
s(k+1)=s(k)+(1−λ)x(k+1)、0≦k≦M−2 …(7)
なお、時刻ずれ推定部223は、次回のM個分のデータを取得して時刻ずれ推定処理を行う場合、この時刻ずれ量の初期値は0として処理を行う。
つぎに、同期判定部224は、同期判定処理(ステップS15)として、ある時刻経過後の時刻ずれ量s(k+1)[0≦k≦M−2]に対して、以下の式(8),(9)に示す判定処理を行い、時刻同期における同期状態、非同期状態の判定を行う。
|s(k+1)|>Sth[0≦k≦M−2]の場合、非同期状態 …(8)
|s(k+1)|<Sth[0≦k≦M−2]の場合、 同期状態 …(9)
なお、判定閾値Sthは、同期状態を判定するための同期判定閾値である。
時刻ずれ推定部223は、取得したM個分の時刻情報データ毎に最終的な時刻ずれ量(時刻ずれ推定値)s(M−1)を時刻補正量として出力する。
そして、スレーブ時刻設定部23は、時刻ずれ補正処理(ステップS16)として、取得した時刻補正量を用いてスレーブ内部時刻生成部24に設定する時刻情報を算出する。
本実施の形態の性能評価として、ビーコンを送受信しながら周囲に通信を発生させた場合の時刻ずれの実測データを取得し、その実測データに対して本実施の形態の時刻同期フィルタ部22による時刻ずれの推定結果をシミュレーションにより評価した。図5は、時刻ずれ推定の評価結果を示す図である。時間ずれ変動量の実測データ、フィルタ時定数固定時の時間ずれ変動量、本実施の形態によるフィルタ時定数可変時の時間ずれ変動量の関係を示す。周囲の通信を、最初の60秒間は発生させず、次の60秒間で発生させるという60秒間周期のパターンを繰り返すものである。この評価結果より、周囲の通信の影響によるビーコンの送信遅延が発生した場合でも、その影響を低減しながら送受の周波数発振器による時刻ずれの推定ができることがわかる。
以上説明したように、本実施の形態では、時刻同期装置において、周囲の通信による時刻変動に対する影響を低減するためにフィルタ処理を行い、そのフィルタ時定数を時刻変動の変動量に応じて可変制御し、その変動量が設定した閾値に対して大きい場合は無線フレームの送信待機の影響による時刻ずれと判断しフィルタ時定数を大きくしてその変動に対する追従性を抑制し、その変動量が設定した閾値に対して小さい場合は通信装置間の周波数発振器による時刻ずれと判断しフィルタ時定数を小さくする制御を行う構成とした。これにより、送受信の周波数ずれによる時刻変動に追従させながら通信装置間の影響による時刻ずれの影響を低減し、無線LAN通信システム、特に、CSMAを使用した環境でも精度の良い時刻同期を実現することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1とは異なる忘却係数λの決定方法について説明する。
実施の形態1では、フィルタ時定数判定部221は、式(4),(5)に示すように、時刻ずれ量d(k+1)と判定閾値Rthとの比較によって忘却係数λを決定してフィルタ時定数を決定した。本実施の形態では、判定閾値Rthに対して同じ状態が連続してD回成立した場合にフィルタ時定数を切り替える処理を行う。図6は、本実施の形態のフィルタ時定数の切り替え処理を示す図である。また、本実施の形態における忘却係数λの決定方法を式(10),(11)に示す。
|d(k+1)|>Rth[0≦k≦M−2]が連続D回成立の場合、λ←λL
…(10)
|d(k+1)|<Rth[0≦k≦M−2]が連続D回成立の場合、λ←λS
…(11)
図6および式(10),(11)に示すように、フィルタ時定数判定部221は、現在の状態として時刻ずれ変動量が小さい場合(S20)はフィルタ時定数ではその値が小さい忘却係数λSであるが、この状態から時刻ずれ変動量の絶対値が判定閾値Rthより大きくなりその状態が連続してD回成立した場合、時刻ずれ変動量が大きい場合(S21)のフィルタ時定数の忘却係数λLに切り替える処理を行う。
また、フィルタ時定数判定部221は、現在の状態として時刻ずれ変動量が大きい場合(S21)はフィルタ時定数ではその値が大きい忘却係数λLであるが、この状態から時刻ずれ変動量の絶対値が判定閾値Rthより小さくなりその状態が連続してD回成立した場合、時刻ずれ変動量が小さい場合(S20)のフィルタ時定数の忘却係数λSに切り替える処理を行う。
以上説明したように、本実施の形態では、フィルタ時定数判定部221は、判定閾値Rthに対する状態が連続してD回成立した場合にフィルタ時定数を切り替える処理を行う構成とした。これにより、時刻ずれ変動量に対する変動状態の誤検知を防ぎ、時刻ずれの変動に対する要因が周波数発振器に起因するものか、あるいは、送信待機による遅延に起因するものかなどの変動状況に応じた正確な時定数の切り替えを実現することができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、実施の形態2に示すフィルタ時定数の切り替え処理に対して、フィルタ処理の開始データを、判定に用いたデータから処理する方法について説明する。
図7は、本実施の形態の時刻同期フィルタ部22aの構成を示す図である。時刻同期フィルタ部22aは、時刻ずれ算出部220と、フィルタ時定数判定部221と、フィルタ処理部222と、時刻ずれ推定部223と、同期判定部224と、遅延処理部225と、を備える。遅延処理部225は、フィルタ時定数の切り替え判定に要した無線フレーム数(ビーコン数)だけ遅延処理を行う。その他の構成は実施の形態1,2(図2参照)と同様である。
実施の形態2で説明した忘却係数λを決定する式(10),(11)では、フィルタ時定数判定部221において、フィルタ時定数の切り替え判定時の結果出力に無線フレーム数(ビーコン数)のD個分の処理時間が発生する。そのため、フィルタ時定数判定部221のフィルタ時定数の切り替え判定結果が正確に反映できるように、遅延処理部225では、フィルタ処理の開始データをD個分前のデータから処理するように遅延調整を行う。
これは、フィルタ時定数の切り替え判定でD回の判定が連続して成立した場合に時定数の切り替えが必要な状況はD回前から発生していると考えられるため、本実施の形態では、実際のフィルタ時定数切り替え後の計算をD回前に遡って計算を行うことにより、時刻ずれの変動による誤差を低減する。
図8は、フィルタ時定数切り替えタイミングの補正効果を示す図である。時間ずれ変動量の実測データ、補正ありのときの時間ずれ変動量、補正なしのときの時間ずれ変動量の関係を示し、図8の下図は、図8の上図の一部を拡大したものである。
フィルタ時定数判定部221は、フィルタ時定数の切り替え判定でD回(この場合はD=6)の判定が連続して成立した場合に、フィルタ時定数の切り替え判定を行う。図8において、時刻変動が大きくなり始めたD回前(この場合はD=6)に遡って切り替え判定後のフィルタ時定数でフィルタ処理部222がフィルタ処理を行ったものを「補正あり」で示し、フィルタ時定数の切り替え判定時点から切り替え判定後のフィルタ時定数でフィルタ処理部222がフィルタ処理を行ったものを「補正なし」で示す。このように、フィルタ処理部222では、遅延処理部225による「補正あり」でフィルタ処理を行うことにより、遅延処理部225による「補正なし」でフィルタ処理を行う場合と比較して、CSMAの送信待機による遅延の影響をさらに低減可能であることを確認することができる。
なお、本実施の形態では、フィルタ処理部222の前段に遅延処理部225を設ける構成としたが、これに限定するものではなく、フィルタ処理部222において、遅延処理部225に相当する遅延処理を行うようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態では、フィルタ時定数の切り替え判定時の結果出力に無線フレーム数(ビーコン数)のD個分の処理時間が発生するため、フィルタ時定数の切り替え判定結果が正確に反映できるように、フィルタ処理の開始データをD個分前のデータから処理する構成とした。これにより、CSMAの送信待機による遅延の影響に起因する時定数切り替え時の時刻ずれの誤差を低減することができる。
実施の形態4.
本実施の形態では、時刻ずれ推定部223が、スレーブ時刻設定部23に対して、初期時刻ずれ量を含めて時刻補正量を出力する場合について説明する。
図9は、スレーブ時刻設定部23が時刻ずれ推定部223からの時刻補正量に基づいて自装置(時刻スレーブ2)の時刻を補正した場合の時刻ずれの変化量を示す図である。
実施の形態1では、時刻ずれ推定部223は、式(7)に基づく最終的な時刻ずれ量(時刻ずれ推定値)s(M−1)を取得したM個分の時刻情報データ毎に時刻補正量として出力し、スレーブ時刻設定部23は、時刻ずれ推定部223からの時刻補正量を用いて補正していた。
本実施の形態では、図9に示すように、時刻ずれ推定部223は、フィルタ処理開始時における送信元時刻情報に対する受信時時刻情報の時刻ずれ量(初期時刻ずれ量)tR(0)−tT(0)、および、最終的な時刻ずれ量(時刻ずれ推定値)s(M−1)を時刻補正量として出力し、スレーブ時刻設定部23は、時刻ずれ推定部223からの時刻補正量である初期時刻ずれ量tR(0)−tT(0)、および、時刻ずれ推定値s(M−1)を、現在の自装置(時刻スレーブ2)の受信時時刻情報から差し引いて補正することにより、時刻マスタ1の送信元時刻情報に同期した時刻に修正することができる。なお、スレーブ時刻設定部23において、初期時刻ずれ量tR(0)−tT(0)による時刻補正は、フィルタ処理開始時にのみ行うものとし、それ以降の時刻補正では、時刻ずれ推定値s(M−1)のみで補正を行う。
以上説明したように、本実施の形態では、スレーブ時刻設定部23は、フィルタ処理開始時には、初期時刻ずれ量tR(0)−tT(0)、および、時刻ずれ推定値s(M−1)を時刻補正量として、自装置(時刻スレーブ2)の時刻補正を行い、それ以降は時刻ずれ推定値s(M−1)のみで時刻補正を行う構成とした。これにより、フィルタ処理開始時の初期の時刻ずれ量を含めた補正を行うことができ、時刻スレーブ2の時刻を時刻マスタ1の時刻に初期の時刻ずれも含めて同期させる処理を実現することができる。
実施の形態5.
本実施の形態では、実施の形態1とは異なる同期状態の判定方法について説明する。
実施の形態1では、同期判定部224は、式(8),(9)に示すように、ある時刻経過後の時刻ずれ量s(k+1)と判定閾値Sthとの比較によって同期状態を判定していた。本実施の形態では、判定閾値Sthに対して同じ状態が連続してE回成立した場合に同期状態の判定を切り替える処理を行う。図10は、本実施の形態の同期状態の判定処理を示す図である。また、本実施の形態における同期状態の判定方法を式(12),(13)に示す。
|s(k+1)|>Sth[0≦k≦M−2]が連続E回成立の場合、非同期状態
…(12)
|s(k+1)|<Sth[0≦k≦M−2]が連続E回成立の場合、 同期状態
…(13)
図10および式(12),(13)に示すように、同期判定部224は、現在の状態が非同期状態(S30)であるが、この状態から時刻ずれ量の絶対値が判定閾値Sthより小さくなりその状態が連続してE回成立した場合、同期状態(S31)に切り替える処理を行う。
また、同期判定部224は、現在の状態が同期状態(S31)であるが、この状態から時刻ずれ量の絶対値が判定閾値Sthより大きくなりその状態が連続してE回成立した場合、非同期状態(S30)に切り替える処理を行う。
以上説明したように、本実施の形態では、同期判定部224は、判定閾値Sthに対する状態が連続してE回成立した場合に同期状態の判定を切り替える処理を行う構成とした。これにより、時刻同期における同期状態の誤判定を防ぎ、同期状態、非同期状態の正確な判定を実現することができる。
実施の形態6.
本実施の形態では、複数の時刻スレーブを有する無線通信システムにおいて、時刻マスタと時刻同期を行った時刻スレーブが、他の時刻スレーブと時刻同期を行う場合について説明する。
図11は、本実施の形態の無線通信システムの構成例を示す図である。無線通信システムは、基準時刻を配信する時刻マスタ1と、時刻マスタ1から配信された基準時刻を受信して自装置の内部時刻を時刻マスタ1の基準時刻に同期させる1段目の時刻スレーブ2aと、時刻スレーブ2aから配信された基準時刻を受信して自装置の内部時刻を時刻スレーブ2aの基準時刻に同期させる2段目の時刻スレーブ2と、から構成される。
時刻マスタ1では、時刻同期の対象が時刻スレーブ2から時刻スレーブ2aに変更されているが、構成および動作は実施の形態1と同様である。時刻スレーブ2aは、時刻マスタ1から通知された時刻とその無線フレームを受信した時刻を比較して時刻同期を行う。このとき、時刻スレーブ2aでは、周囲の通信による時刻変動に対する影響を低減するためにフィルタ処理を行い、そのフィルタ処理におけるフィルタ時定数を時刻ずれの変動量に応じて可変制御する。また、時刻スレーブ2aは、自身の持つ時刻を無線フレーム生成時に挿入して時刻スレーブ2に通知する。時刻スレーブ2では、時刻同期の対象が時刻マスタ1から時刻スレーブ2aに変更されているが、構成および動作は実施の形態1と同様である。
つぎに、時刻スレーブ2aの構成について説明する。時刻スレーブ2aは、フレーム受信部20と、時刻情報抽出部21と、時刻同期フィルタ部22と、スレーブ時刻設定部23と、スレーブ内部時刻生成部24と、時刻同期開始部25と、時刻情報挿入部26と、フレーム送信部27と、を備える。時刻同期開始部25は、時刻同期フィルタ部22の同期判定結果に基づいて時刻スレーブ2に対する時刻同期を開始する。時刻情報挿入部26は、自装置(時刻スレーブ2a)の内部時刻から生成された時刻情報をビーコンなどの無線フレームに挿入する。フレーム送信部27は、時刻情報が挿入されたビーコンなどの無線フレームを送信する。なお、時刻情報挿入部26およびフレーム送信部27で、時刻情報送信手段を構成する。
つづいて、時刻マスタ1、時刻スレーブ2a、時刻スレーブ2との間で行う時刻同期の動作について説明する。なお、時刻マスタ1と時刻スレーブ2aとの間の時刻同期の動作は実施の形態1と同様のため省略し、時刻スレーブ2aと時刻スレーブ2との間の時刻同期の動作について説明する。
時刻スレーブ2aでは、時刻同期開始部25は、時刻同期フィルタ部22からの同期判定結果に基づいて、時刻同期の状態が同期状態と判定された場合に、自装置(時刻スレーブ2a)から時刻スレーブ2に対する時刻同期の開始を指示する。時刻情報挿入部26は、スレーブ内部時刻生成部24で生成された内部時刻を時刻情報としてビーコンなどの無線フレームに挿入する。なお、時刻情報挿入部26では、スレーブ内部時刻生成部24から直接内部時刻を取得してもよいし、時刻同期開始を指示した時刻同期開始部25がスレーブ内部時刻生成部24から内部時刻を取得し、時刻同期開始部25から内部時刻を取得してもよい。フレーム送信部27は、時刻情報挿入部26において時刻情報が挿入された無線フレームを時刻スレーブ2へ送信する。
時刻スレーブ2では、時刻スレーブ2aから配信された時刻情報を受信して自装置の内部時刻を時刻スレーブ2aの時刻情報に同期させる処理を行う。時刻スレーブ2における時刻情報の動作は、実施の形態1と同様である。
時刻スレーブの段数がさらに増えて従属に3段以上になる無線通信システムでは、最も後段の時刻スレーブの構成を時刻スレーブ2とし、時刻マスタ1と時刻スレーブ2との間に配置されている時刻スレーブの構成を時刻スレーブ2aとする。これにより、各装置間で時刻同期を繰り返し行うことができ、システム内の全時刻スレーブの時刻を時刻マスタ1に合わせた時刻同期を行うことができる。なお、図11において、最も後段(2段目)の時刻スレーブを、時刻同期開始部25等を備えていない時刻スレーブ2の構成としているが、最も後段(2段目)の時刻スレーブを、時刻スレーブ2aの構成にしてもよい。
図12は、複数台の時刻スレーブが従属に多段接続した場合の時刻同期の処理を示すシーケンス図である。
時刻マスタ1は、時刻同期開始(ステップS40)時に、時刻スレーブ2aに時刻情報をビーコンフレーム等で送信する(ステップS41−1〜M)。
時刻スレーブ2aは、時刻マスタ1から受信した時刻情報を用いて時刻同期処理を行い、時刻マスタ1の時刻に同期する。時刻スレーブ2aは、時刻同期の判定処理により時刻マスタ1の時刻への時刻同期完了を判定し(ステップS42)、時刻スレーブ2に対する時刻同期を開始する(ステップS43)。時刻スレーブ2aは、時刻同期開始(ステップS43)時に、時刻スレーブ2に時刻情報をビーコンフレーム等で送信する(ステップS44−1〜M)。
時刻スレーブ2は、時刻スレーブ2aから受信した時刻情報を用いて時刻同期処理を行い、時刻スレーブ2aの時刻に同期する。時刻スレーブ2は、時刻同期の判定処理により時刻スレーブ2aの時刻への時刻同期完了を判定し(ステップS45)、これ以降従属に接続する時刻スレーブがなければ、時刻同期処理を完了する。なお、時刻スレーブの段数が2段以上ある場合は、現在の時刻スレーブ2の構成を時刻スレーブ2aの構成に置き換える。これにより、無線通信システムでは、以降の時刻スレーブに対して時刻同期処理を繰り返し行うことにより、システム内の全時刻スレーブの時刻を時刻マスタ1に合わせた時刻同期を行うことができる。
システム内の全時刻スレーブの時刻同期が完了した後も、時刻マスタ1では、時刻スレーブ2aに時刻情報をビーコンフレーム等で定期的に送信する(ステップS41−n)。
時刻スレーブ2aは、周波数発振器等に起因する時刻マスタ1の時刻変動に追従するように時刻補正を行う(ステップS46)。また、時刻スレーブ2aは、時刻スレーブ2に時刻情報をビーコンフレーム等で定期的に送信する(ステップS44−n)。
時刻スレーブ2は、周波数発振器等に起因する時刻スレーブ2aの時刻変動に追従するように時刻補正を行う(ステップS47)。時刻スレーブの段数が3段以上の場合でも、これを繰り返し行うことにより、無線通信システム内の全時刻スレーブの時刻を時刻マスタ1に合わせた時刻同期の補正を行う。なお、図12において、ステップS41−n以降においては図示を簡略化しているが、ステップS45までと同様に、M個の時刻情報を用いて時刻同期を行うものとする。
以上説明したように、本実施の形態では、時刻マスタ1が持つ時刻を周辺に通知し、時刻マスタ1と通信可能な範囲にある1段目の時刻スレーブ2aは時刻マスタ1の内部時刻と同期し、時刻スレーブ2aは同期した時刻を周辺に通知し、時刻スレーブ2aと通信可能な範囲にある2段目の時刻スレーブ2は時刻スレーブ2aに同期し、これを繰り返し行う構成とした。これにより、システム内の全時刻スレーブの時刻を時刻マスタ1に合わせた時刻同期を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる時刻同期装置は、無線通信システムに有用であり、特に、通信装置間の時刻同期に適している。
1 時刻マスタ、2,2a 時刻スレーブ、10 基準時刻受信部、11 マスタ時刻設定部、12 マスタ内部時刻生成部、13 時刻情報挿入部、14 フレーム送信部、20 フレーム受信部、21 時刻情報抽出部、22 時刻同期フィルタ部、23 スレーブ時刻設定部、24 スレーブ内部時刻生成部、25 時刻同期開始部、26 時刻情報挿入部、27 フレーム送信部、220 時刻ずれ算出部、221 フィルタ時定数判定部、222 フィルタ処理部、223 時刻ずれ推定部、224 同期判定部、225 遅延処理部。

Claims (7)

  1. 時刻マスタと時刻スレーブとから構成される無線通信システムにおいて、前記時刻マスタの時刻に同期する前記時刻スレーブの時刻同期装置であって、
    前記時刻マスタから受信した前記時刻マスタの時刻情報と前記時刻情報受信時の前記時刻スレーブの内部時刻とを比較して、前記時刻情報に対する前記内部時刻の時刻ずれ量を算出する時刻ずれ算出手段と、
    前記時刻ずれ量から算出した変動量に基づいて、前記時刻ずれ量のフィルタ処理に使用するフィルタのフィルタ時定数の切り替え判定を行うフィルタ時定数判定手段と、
    前記フィルタ時定数により前記時刻ずれ量のフィルタ処理を行うフィルタ処理手段と、
    前記時刻ずれ量をフィルタ処理した値から時刻ずれを推定する時刻ずれ推定手段と、
    前記時刻ずれ推定手段による時刻ずれ推定値に基づいて、前記内部時刻を補正する時刻補正手段と、
    を備えることを特徴とする時刻同期装置。
  2. 前記フィルタ時定数判定手段は、前記時刻ずれ量と前記フィルタ時定数の切り替え判定に使用するフィルタ判定閾値とを比較し、前記フィルタ判定閾値に対する前記時刻ずれ量の大小関係において、現在のフィルタ時定数に対応する状態とは異なる大小関係の状態が複数回連続して成立した場合に、前記フィルタ時定数を切り替える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の時刻同期装置。
  3. さらに、
    前記時刻ずれ算出手段で算出された前記時刻ずれ量に対して遅延処理を行って前記フィルタ処理手段へ出力する遅延処理手段、
    を備え、
    前記フィルタ処理手段は、前記フィルタ判定閾値に対する状態が連続して複数回成立した場合の前記フィルタ時定数の切り替え処理タイミングを、その状態が始まった時点の前記時刻ずれ量に遡ってフィルタ処理を行う、
    ことを特徴とする請求項2に記載の時刻同期装置。
  4. 前記時刻補正手段は、時刻同期開始時には前記時刻情報の初期値と前記内部時刻の初期値とから算出した初期時刻ずれ量、および前記時刻ずれ推定手段による前記時刻ずれ推定値に基づいて、前記内部時刻を補正し、以降は前記時刻ずれ推定手段による前記時刻ずれ推定値に基づいて、前記内部時刻を補正する、
    ことを特徴とする請求項1,2または3に記載の時刻同期装置。
  5. さらに、
    前記時刻ずれ推定値に基づいて、前記時刻マスタに対して前記時刻スレーブが同期状態か非同期状態かの同期判定を行う時刻同期判定手段、
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の時刻同期装置。
  6. 前記時刻同期判定手段は、前記時刻ずれ推定値と前記同期判定に使用する同期判定閾値とを比較し、前記同期判定閾値に対する前記時刻ずれ推定値の大小関係において、現在の状態に対応する大小関係とは異なる状態が複数回連続して成立した場合に、同期状態または非同期状態の判定を切り替える、
    ことを特徴とする請求項5に記載の時刻同期装置。
  7. 前記無線通信システムに前記時刻スレーブが複数含まれ、前記時刻マスタと直接時刻同期できない時刻スレーブがある場合に、
    さらに、
    前記時刻同期判定手段で同期状態と判定されている場合に、他の時刻スレーブに対する時刻同期開始を判定する時刻同期開始手段と、
    自時刻スレーブの前記内部時刻から生成された時刻情報を、他の時刻スレーブへ送信する時刻情報送信手段と、
    を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の時刻同期装置。
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