JP2014095822A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低温定着性に優れる静電荷像現像用トナーの提供。
【解決手段】非晶性ポリエステル樹脂と、下記条件(1)及び下記条件(2)を満たす化合物、又は別途式にて表される二種類のフェノール系化合物からなる群より選択される少なくとも一種を1質量%以上20質量%以下と、を含有する静電荷像現像用トナー。条件(1)下記構造式(X)を部分構造として含む。

条件(2)分子中に含まれる炭素原子のうち、芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)が0.2以上1.5以下。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関する。
近年、プリンタやコピー機を中心とする画像形成装置が広く普及しており、画像形成装置を構成する様々な要素に関する技術も広く普及している。画像形成装置の中でも電子写真方式を採用している画像形成装置では、感光体(像保持体)を帯電装置を用いて帯電させ、帯電した感光体上に周囲の電位とは電位が異なる静電荷像を形成することによって印刷したいパターンの形成が行われることが多く、このようにして形成された静電荷像は、トナーで現像された後、最終的に記録用紙などの被転写体上に転写される。
良好な低温定着特性のみならず、優れた強度を有する静電荷像現像用トナーを提供するため、結晶性樹脂と着色剤とターフェニル化合物とを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−330278号公報
本発明は、低温定着性に優れる静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
即ち、請求項1に係る発明は、
非晶性ポリエステル樹脂と、下記条件(1)及び下記条件(2)を満たす化合物、下記式(F)で表される化合物並びに下記式(G)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種を1質量%以上20質量%以下と、を含有する静電荷像現像用トナーである。
条件(1) 下記構造式(X)を部分構造として含む。
(構造式(X)において、R及びRは、各々独立にメチル基又はt−ブチル基を表す。)
条件(2) 分子中に含まれる炭素原子のうち、芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)が0.2以上1.5以下。
請求項2に係る発明は、
結晶性樹脂をさらに含有する請求項1に記載の静電荷像現像用トナーである。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤である。
請求項4に係る発明は、
トナーが少なくとも収容され、前記トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであるトナーカートリッジである。
請求項5に係る発明は、
現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤を収容するプロセスカートリッジである。
請求項6に係る発明は、
感光体と、
前記感光体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記感光体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
前記感光体の表面に形成された前記静電荷像を請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、
前記トナー像を被転写体上に転写する転写手段と、
前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を有する画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、特定の化合物の含有量が1質量%以上20質量%以下の範囲外である場合に比較して、低温定着性に優れる静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項2に係る発明によれば、結晶性樹脂を含有したとしてもトナーつぶれの生じにくい静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項3に係る発明によれば、特定の化合物の含有量が1質量%以上20質量%以下の範囲外である場合に比較して、低温定着性に優れる静電荷像現像用現像剤が提供される。
請求項4に係る発明によれば、特定の化合物の含有量が1質量%以上20質量%以下の範囲外である場合に比較して、低温定着性に優れる静電荷像現像用トナーを収納するトナーカートリッジが提供される。
請求項5に係る発明によれば、特定の化合物の含有量が1質量%以上20質量%以下の範囲外である場合に比較して、低温定着性に優れる静電荷像現像用現像剤の取り扱いを容易にし、種々の構成の画像形成装置への適応性を高められる。
請求項6に係る発明によれば、特定の化合物の含有量が1質量%以上20質量%以下の範囲外である場合に比較して、低温定着性に優れる静電荷像現像用現像剤を用いた画像形成装置が提供される。
本実施形態の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置の実施形態について詳細に説明する。
<静電荷像現像用トナー>
本実施形態の静電荷像現像用トナー(以下、本実施形態のトナーと称することがある)は、非晶性ポリエステル樹脂と、下記条件(1)及び下記条件(2)を満たす化合物、下記式(F)で表される化合物並びに下記式(G)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種(以下、特定の化合物と称することがある)を1質量%以上20質量%以下と、を含有する。
条件(1) 下記構造式(X)を部分構造として含む。
構造式(X)において、R及びRは、各々独立にメチル基又はt−ブチル基を表す。
条件(2) 分子中に含まれる炭素原子のうち、芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)が0.2以上1.5以下。
従来、トナーの低温定着性を向上させることを目的として、トナー中には可塑剤や反可塑剤等の添加剤を加える場合があった。
フタル酸エステル等の可塑剤は分子中に芳香環と脂肪族基を含み、該脂肪族基がトナー中に含まれる結着樹脂の間を押し広げることでトナーのガラス転移温度が低下すると推察されている。トナーのガラス転移温度を低下させる効果は、可塑剤分子に含まれる脂肪族基(アルキル基)に起因すると推察される。トナーのガラス転移温度を低下させることでトナーの低温定着性は実現される。また、脂肪族基を含む可塑剤は、脂肪族基に起因する相分離性を有する。しかし、可塑剤によりトナーのガラス転移温度を低下させた場合、トナーの熱保管性に支障を来す場合がある。また、可塑剤の相分離性により、経時においてトナーの定着画像から可塑剤が染み出すことがある。可塑剤は液体のものが多く、トナーの定着画像から可塑剤が染み出すと各種問題を生ずることがある。
ターフェニル等の反可塑剤は分子中に複数の芳香環を含み、該芳香環がトナー中に含まれる結着樹脂の自由体積を埋めることでトナーのガラス転移温度を低下させることなく溶融温度を低下させると推察される。トナーの溶融温度を低下させることでトナーの低温定着性は実現される。しかし、反可塑剤は複数の芳香環を分子中に含むため結着樹脂(特に、分子中に芳香環を含む結着樹脂)との相溶性が強く、トナー画像を定着する際に反可塑剤が結着樹脂から相分離しづらいためにトナーの熱保管性に支障をきたす場合がある。
本発明者は鋭意検討の結果、相分離性に寄与すると推察される脂肪族基と相溶性に寄与すると推察される芳香環とを併せ持つ化合物(特定の化合物)を用いることで、上記問題を生ずることなくトナーの低温定着性の実現されることを見出した。
特定の化合物には、相溶性に寄与すると推察される芳香環が特定の化合物中に必須の構成として含有されることが要求される。一方、「分子中に含まれる炭素原子のうち、芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)が0.2以上1.5以下」との要件において、「芳香環を構成しない炭素原子」は相分離性に寄与すると推察される脂肪族基に主に由来する。また、炭素原子の数Aと炭素原子の数Bとの比(A/B)を規定することで、特定の化合物中に含まれる脂肪族基と芳香環との割合が規定される。
なお、本実施形態における「芳香環を構成しない炭素原子」はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基その他の炭素原子と水素原子とで構成される一価又は二価以上の基に含まれる炭素原子を意味し、カルボキシル基、カルボニル基、エステル基、又は、シアノ基等の炭素原子及び水素原子以外の原子を含む基中の炭素原子は「芳香環を構成しない炭素原子」には含まれない。
特定の化合物は、分子構造中に1つ以上のフェニル環とメチル基やt−ブチル基や長鎖アルキル基等の脂肪族基とを含む。特定の化合物は、相溶性に寄与すると推察される芳香環が特定の化合物中に必須の構成として含有されるとともに、さらに芳香環にメチル基やt−ブチル基や長鎖アルキル基等の脂肪族基を含有することで、芳香環に立体障害を生じやすくし、相溶性をより生じにくいようにしている。
また、特定の化合物は、フェノール性水酸基を分子中に1つ以上含み、かつ該フェノール性水酸基に対してオルト位に2つの脂肪族基が存在する構造となっている。前記フェノール性水酸基は、前記2つの脂肪族基により立体障害を受けている点で特定の化合物は技術的に共通する。
本実施形態において、「低温定着」とは、155℃以下の温度で定着することをいう。
以下、本実施形態のトナーを構成する各成分について説明する。
−結着樹脂−
本実施形態においは、結着樹脂として非晶性ポリエステル樹脂が用いられる。また、必要に応じて結晶性ポリエステル樹脂等の結晶性樹脂が併用されてもよい。
(結晶性樹脂)
本実施形態で用いられる結晶性樹脂としては、例えば、結晶性ポリエステル樹脂、ポリアルキレン樹脂、長鎖アルキル(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。これらの中でも、非晶性ポリエステル樹脂と組み合わせて用いることでトナーの低温定着性に有利な結晶性ポリエステル樹脂が望ましい。
本実施形態で用いる結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は保管性と低温定着性から、50℃以上100℃以下の範囲にあることが望ましく、55℃以上90℃以下の範囲にあることがより望ましく、60℃以上85℃以下の範囲にあることがさらに望ましい。融解温度が50℃を上回れば、保管トナーにブロックキングが生じるなどのトナー保管性や、定着後の定着画像の保管性が困難となることがない。また、融解温度が100℃以下であれば十分な低温定着性が得られる。
本実施形態に係る「結晶性ポリエステル樹脂」とは、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry;以下、「DSC」と略記することがある)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものを指す。また、結晶性ポリエステル樹脂は、その主鎖に対して他成分を共重合したポリマーの場合、他成分が50質量%以下の場合は、この共重合体も結晶性ポリエステルと呼ぶ。
なお、上記結晶性ポリエステル樹脂の融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
本実施形態において「結晶性ポリエステル樹脂」は、その構成成分が100%ポリエステル構造であるポリマー以外にも、ポリエステルを構成する成分と他の成分とを共に重合してなるポリマー(共重合体)も意味する。但し、後者の場合には、ポリマー(共重合体)を構成するポリエステル以外の他の構成成分が50質量%以下である。
本実施形態のトナーに用いられる結晶性ポリエステル樹脂は、例えば多価カルボン酸成分と多価アルコール成分とから合成される。なお、本実施形態においては、前記結晶性ポリエステル樹脂として市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、マロン酸、メサコニン酸等の二塩基酸等の芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、さらに、これらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられるがこの限りではない。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等の特定の芳香族カルボン酸、及びこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、酸成分としては、前記脂肪族ジカルボン酸や芳香族ジカルボン酸の他に、スルホン酸基を持つジカルボン酸成分が含まれていてもよい。
多価アルコール成分としては、脂肪族ジオールが好ましく、主鎖部分の炭素数が7以上20以下である直鎖型脂肪族ジオールがより望ましい。脂肪族ジオールが直鎖型であれば、ポリエステル樹脂の結晶性が向上し、融解温度が上昇することがある。また、主鎖部分の炭素数が7以上であると、芳香族ジカルボン酸と縮重合させる場合、融解温度が低くなり、低温定着が容易となる。一方、主鎖部分の炭素数が20以下であれば実用上の材料の入手が容易となり易い。主鎖部分の炭素数としては14以下であることがより望ましい。
本実施形態のトナーに用いられる結晶性ポリエステルの合成に好適に用いられる脂肪族ジオールとしては、具体的には、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,14−エイコサンデカンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのうち、入手容易性を考慮すると1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが望ましい。
3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール成分のうち、前記脂肪族ジオールの含有量が80モル%以上であることが好ましく、より望ましくは90モル%以上である。脂肪族ジオールの含有量が80モル%以上であれば、ポリエステル樹脂の結晶性が向上し、融解温度が上昇する為、耐トナーブロッキング性、及び画像保存性が向上する。
前記結晶性ポリエステル樹脂の製造は、重合温度を180℃以上230℃以下として行うことができ、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる。
重合性単量体が、反応温度下で溶解または相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。重縮合反応においては、溶解補助溶剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い重合性単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い重合性単量体とその重合性単量体と重縮合予定の酸またはアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
本実施形態に用いる結晶性ポリエステル樹脂の酸価(樹脂1gを中和するのに必要なKOHのmg数)は、3.0mgKOH/g以上30.0mgKOH/g以下の範囲であることが望ましく、6.0mgKOH/g以上25.0mgKOH/g以下の範囲にあることがより望ましく、8.0mgKOH/g以上20.0mgKOH/g以下の範囲にあることがさらに望ましい。なお、本実施形態において、酸価の測定は、JIS K−0070−1992に準ずる。
酸価が3.0mgKOH/gよりも高いと水中への分散性が向上するため、湿式製法での乳化粒子の作製が容易となる。また凝集の際における乳化粒子としての安定性が向上するため、効率的なトナーの作製が容易になる。一方、酸価が30.0mgKOH/g以下であれば、トナーとしての吸湿性が増すことがなく、トナーとしての環境影響を受けにくくなる。
また、結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、6,000以上35,000以下であることが望ましい。分子量(Mw)が、6,000以上であると、定着の際にトナーが紙等の記録媒体の表面へしみ込んで定着ムラを生じたり、定着画像の折り曲げ耐性に対する強度が低下することがない。また、重量平均分子量(Mw)が35,000以下であれば、溶融時の粘度が高くなりすぎないため定着に適当な粘度まで至るための温度が高くなることがなく、結果として低温定着性が得られる。
上記重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行った。重量平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出したものである。
トナー中の結晶性樹脂の含有量は、3質量%以上40質量%以下の範囲であることが望ましく、より望ましく4質量%以上35質量%以下の範囲であり、さらに望ましくは5質量%以上30質量%以下の範囲である。
以上の結晶性ポリエステル樹脂を含む結晶性樹脂は、脂肪族重合性単量体を用いて合成された結晶性ポリエステル樹脂(以下、「結晶性脂肪族ポリエステル樹脂」という場合がある)を主成分(50質量%以上)とすることが望ましい。さらにこの場合、前記結晶性脂肪族ポリエステル樹脂を構成する脂肪族重合性単量体の構成比は、60mol%以上であることが望ましく、90mol%以上であることがより望ましい。なお、脂肪族重合性単量体としては、前述の脂肪族のジオール類やジカルボン酸類が好適に用いられる。
なお、トナー構成材料として結晶性樹脂を用いると、結晶性樹脂のもつ軟らかさが起因となってトナーの強度が低下しトナーつぶれの生ずる場合がある。しかし、特定の化合物をトナーに含有させることにより、結晶性樹脂に起因するトナーの強度低下が防止される。そのため、本実施形態のトナーは結晶性樹脂を用いることで得られる低温定着性等の効果を享受しながらもトナーつぶれが防止される。
(非晶性ポリエステル樹脂)
本実施形態に係る「非晶性ポリエステル樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において明瞭な吸熱ピークでなく、階段状の吸熱変化が認められる樹脂である。
本実施形態においては、非晶性ポリエステル樹脂を用いることで、前記結晶性ポリエステル樹脂との相溶性が向上するため、結晶性ポリエステル樹脂の融解温度における低粘度化に伴い、非晶性ポリエステル樹脂も低粘度化し、トナーとしてのシャープメルト性(鋭敏な溶融特性)が得られるために、低温定着性に有利である。また結晶性ポリエステル樹脂との濡れ性が良好なことから、結晶性ポリエステル樹脂のトナー内部への分散性が向上し、結晶性ポリエステル樹脂のトナー表面への露出を抑制するため、帯電性への悪影響が抑制される。またこの理由により、トナーの強度や定着画像の強度向上の観点でも望ましい。
本実施形態において望ましく用いられる非晶性ポリエステル樹脂としては、例えば多価カルボン酸類と多価アルコール類との縮重合により得られるものである。
多価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、などの芳香族カルボン酸類;無水マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アルケニル無水コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸類;が挙げられ、これらの多価カルボン酸を1種又は2種以上用いてもよい。これら多価カルボン酸の中でも、芳香族カルボン酸を用いることが望ましく、また良好なる定着性を確保するためには架橋構造あるいは分岐構造をとることが望ましく、そのためにジカルボン酸とともに3価以上のカルボン酸(トリメリット酸やその酸無水物等)を併用することが望ましい。
前記非晶性ポリエステル樹脂における多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、などの脂肪族ジオール類;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式ジオール類;ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール類が挙げられる。これら多価アルコールを1種又は2種以上用いてもよい。これら多価アルコールの中でも、芳香族ジオール類、脂環式ジオール類が好ましく、このうち芳香族ジオールがより望ましい。
特定の化合物を用いることにより得られる低温定着性は、結着樹脂である非晶性ポリエステル樹脂中に芳香環が含まれることでより効果的に発現する。そのため、多価アルコールとして芳香族ジオールを用いて非晶性ポリエステル樹脂中に芳香環を導入することで、本実施形態のトナーの低温定着性が更に向上する。
また、より良好なる定着性を確保するためには架橋構造あるいは分岐構造をとることが望ましく、そのためにジオールとともに3価以上の多価アルコール(グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を併用してもよい。
本実施形態においては、非晶性ポリエステル樹脂の構成成分としてアルケニルコハク酸又はその無水物を含むことが望ましい。構成成分としてアルケニルコハク酸又はその無水物を含む非晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、結晶性樹脂との相溶性が向上し、良好な低温定着性が得られる。アルケニルコハク酸としては、ドデセニルコハク酸やオクチルコハク酸等が用いられる。
前記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は50℃以上80℃以下の範囲であることが望ましい。Tgが50℃以上であれば、トナーの保存性や定着画像の保存性が向上する。また80℃以下であれば、従来に比べ低温で定着されるようになる。
非晶性ポリエステル樹脂のTgは50℃以上65℃以下であることがより望ましい。
なお、上記非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られた吸熱ピークのピーク温度として求めた。
トナー中の非晶性樹脂の含有量は、40質量%以上95質量%以下の範囲であることが望ましく、より望ましく50質量%以上90質量%以下の範囲であり、さらに望ましくは60質量%以上85質量%以下の範囲である。
なお、上記非晶性ポリエステル樹脂の製造は、前記結晶性ポリエステル樹脂の場合に準じて行ってもよい。
また、非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、30,000以上80,000以下であることが望ましい。分子量(Mw)が、30,000以上80,000以下であれば、トナーの低温定着性の制御が容易になり、更に、高温オフセット耐性が得られる。
非晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、35,000以上80,000以下がさらに望ましく、40,000以上80,000以下が特に望ましい。
また、本実施形態においては、非晶性樹脂としてスチレン/アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、等公知の樹脂材料を併用してもよい。
−特定の化合物−
特定の化合物のうち、上記条件(1)及び上記条件(2)を満たす化合物の分子量としては、1500以下が望ましく、1000以下が更に望ましい。
特定の化合物のうち、上記条件(1)及び上記条件(2)を満たす化合物において、分子中に含まれる炭素原子のうちの芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)は0.2以上1.5以下とされるが、0.3以上1.2以下が望ましく、0.5以上1.0以下が更に望ましい。
本実施形態のトナー中の特定の化合物の含有量は1質量%以上20質量%以下とされるが、1質量%以上15質量%以下が望ましく、1質量%以上10質量%以下が更に望ましい。
トナー中の特定の化合物の含有量が1質量%未満であると、十分な低温定着性が得られないことがある。一方、トナー中の特定の化合物の含有量が20質量%を超えると、特定の化合物をトナー中に含有できず、諸特性を悪化させてしまうことがある。
本実施形態においては、特定の化合物を2種以上併用してもよい。本実施形態のトナー中に2種以上の特定の化合物が含有される場合には、特定の化合物の合計量の含有量が1質量%以上20質量%以下とされ、1質量%以上15質量%以下が望ましく、1質量%以上10質量%以下が更に望ましい。
以下に、本実施形態で用いられる特定の化合物の具体例を、式(F)で表される化合物及び下記式(G)で表される化合物を含めて以下に開示するが、本実施形態は下記具体例に限定されるものではない。
なお、上記特定の化合物において、(A)はIRGANOX−1010として、(B)はIRGANOX−1035として、(C)はIRGANOX−1076として、(D)はIRGANOX−1098として、(E)はIRGANOX−1135として、(F)はIRGANOX−1330として、(G)はIRGANOX−1726として、(H)はIRGANOX−245として、上市されている。
−着色剤−
本実施形態のトナーは着色剤を含んでもよい。
本実施形態で用いられる着色剤としては、染料であっても顔料であってもかまわないが、耐光性や耐水性の観点から顔料が望ましい。
望ましい着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアンブルー、マラカイトグリーンオキサート、ランプブラック、ローズベンガル、キナクリドン、ベンジシンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド185、C.I.ピグメント・レッド238、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の公知の顔料が使用される。
本実施形態のトナーにおける前記着色剤の含有量としては、トナー中に含まれる全樹脂分100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲が望ましい。また、必要に応じて表面処理された着色剤を使用したり、顔料分散剤を使用したりすることも有効である。前記着色剤の種類を選択することにより、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナー等が得られる。
−離型剤−
本実施形態のトナーは離型剤を含んでもよい。
本実施形態で用いられる離型剤としては、例えば、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のパラフィンワックス;シリコーン樹脂;ロジン類;ライスワックス;カルナバワックス;等が挙げられる。これらの離型剤の溶融温度は、50℃以上100℃以下が望ましく、60℃以上95℃以下がより望ましい。離型剤のトナー中の含有量は0.5質量%以上15質量%以下が望ましく、1.0質量%以上12質量%以下がより望ましい。離型剤の含有量が0.5質量%より少ないと、特にオイルレス定着において剥離不良となるおそれがある。離型剤の含有量が15質量%より多いと、トナーの流動性が悪化する等、画質および画像形成の信頼性を低下させるおそれがある。
−その他の添加剤−
本実施形態のトナーは、上記成分以外にも、更に必要に応じて内添剤、帯電制御剤、無機粉体(無機粒子)、有機粒子等の種々の成分を含有してもよい。
内添剤としては、例えば、フェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、またはこれら金属を含む化合物などの磁性体等が挙げられる。
無機粒子としては、種々の目的のために添加されるが、トナーにおける粘弾性調整のために添加されてもよい。この粘弾性調整により、画像光沢度や紙への染み込みが調整される。無機粒子としては、シリカ粒子、酸化チタン粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、あるいはこれらの表面を疎水化処理した物等、公知の無機粒子を単独または2種以上を組み合わせて使用されるが、発色性やOHP透過性等透明性を損なわないという観点から、屈折率が結着樹脂よりも小さいシリカ粒子が好ましく用いられる。また、シリカ粒子は種々の表面処理を施されてもよく、例えばシラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、シリコーンオイル等で表面処理したものが好ましく用いられる。
−トナーの特性−
本実施形態におけるトナーの体積平均粒子径は4μm以上9μm以下の範囲であることが望ましく、より望ましくは4.5μm以上8.5μm以下の範囲であり、さらに望ましくは5μm以上8μm以下の範囲である。体積平均粒子径が4μm以上であれば、トナー流動性が向上し、各粒子の帯電性が向上しやすい。また、帯電分布が広がらないため、背景へのかぶりや現像器からのトナーこぼれ等が生じにくくなる。また4μm以上であれば、クリーニング性が困難となることがない。体積平均粒子径が9μm以下であれば、解像度が向上するため、十分な画質が得られ、近年の高画質要求が満たされるようになる。
なお、上記体積平均粒子径の測定は、コールターマルチサイザー(コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で行われる。この際、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行った。
さらに、本実施形態のトナーは、形状係数SF1が110以上140以下の範囲の球状形状であることが好ましい。形状がこの範囲の球状であることにより、転写効率、画像の緻密性が向上し、高画質な画像が形成される。
上記形状係数SF1は110以上130以下の範囲であることがより好ましい。
ここで上記形状係数SF1は、下記式(1)により求められる。
SF1=(ML/A)×(π/4)×100 ・・・ 式(1)
上記式(1)中、MLはトナーの絶対最大長、Aはトナーの投影面積を各々示す。
前記SF1は、主に顕微鏡画像または走査型電子顕微鏡(SEM)画像を画像解析装置を用いて解析することによって数値化され、例えば、以下のようにして算出される。すなわち、スライドガラス表面に散布した粒子の光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、100個の粒子の最大長と投影面積を求め、上記式(1)によって計算し、その平均値を求めることにより得られる。
<トナーの製造>
本実施形態のトナーの製造方法は、一般に使用されている混練粉砕法や湿式造粒法等を利用すればよい。
混練粉砕法は、結着樹脂及び特定の化合物を含むトナー形成材料を混錬して混錬物を得た後、前記混錬物を粉砕することによりトナー粒子を作製する方法である。
混練粉砕法は、より詳細には、結着樹脂及び特定の化合物を含むトナー形成材料を混錬する混錬工程と、前記混錬物を粉砕する粉砕工程とに分けられる。必要に応じて、混錬工程により形成された混錬物を冷却する冷却工程等、他の工程を有してもよい。
湿式造粒法としては、懸濁重合法、乳化重合法、乳化重合凝集法、ソープフリー乳化重合法、非水分散重合法、in−situ重合法、界面重合法、乳化分散造粒法、凝集・合一法等が挙げられる。中でも、結晶性樹脂をトナーに内包する観点では、湿式造粒法が好ましい。
前記湿式造粒法としては、公知の溶融懸濁法、乳化凝集法、溶解懸濁法等の方法が好適に挙げられる。以下、結晶性樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を用いた例を挙げて乳化凝集法を説明する。
乳化凝集法は、樹脂粒子(以下、「乳化液」と称する場合がある。)を分散させた分散液中で凝集粒子を形成し凝集粒子分散液を調製する工程(凝集工程)と、前記凝集粒子分散液を加熱して、凝集粒子を融合する工程(融合工程)を含む製造方法である。また、凝集工程の前に、凝集粒子を分散する工程(分散工程)や、凝集工程と融合工程との間に、凝集粒子分散液中に、粒子を分散させた粒子分散液を添加混合して前記凝集粒子に粒子を付着させて付着粒子を形成する工程(付着工程)を設けたものであってもよい。前記付着工程では、前記凝集工程で調製された凝集粒子分散液中に、前記粒子分散液を添加混合して、前記凝集粒子に前記粒子を付着させて付着粒子を形成するが、添加される粒子は、凝集粒子に凝集粒子から見て新たに追加される粒子に該当するので、「追加粒子」と称する場合がある。
前記追加粒子としては、前記樹脂粒子の他に離型剤粒子、着色剤粒子等を単独で用いたもの又は複数組み合わせたものであってもよい。前記粒子分散液を追加混合する方法としては、特に制限はなく、例えば徐々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的に行ってもよい。前記付着工程を設けることにより、擬似的なシェル構造が形成される。
前記乳化凝集法においては、非晶性ポリエステル樹脂分散液が用いられ、また併せて結晶性ポリエステル樹脂分散液を用いてもよい。なお、結晶性ポリエステル樹脂分散液、及び、非晶性ポリエステル樹脂を乳化し乳化粒子(液滴)を形成する乳化工程を含むことがより好ましい。
前記乳化工程においては、前記非晶性ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と非晶性ポリエステル樹脂と必要に応じて特定の化合物とを混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成されることが好ましい。その際、非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上の温度に加熱することで、ポリマー液の粘性を下げて乳化粒子が形成されてもよい。また、分散剤を使用してもよい。以下、かかる乳化粒子の分散液のことを、「非晶性ポリエステル樹脂分散液」という場合がある。
前記乳化粒子を形成する際に用いる乳化機としては、例えば、ホモジナイザー、ホモミキサー、加圧ニーダー、エクストルーダー、メディア分散機等が挙げられる。前記ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)の大きさとしては、その平均粒子径(体積平均粒径)で0.010μm以上0.5μm以下が好ましく、0.05μm以上0.3μm以下がより好ましい。なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、ドップラー散乱型粒度分布測定装置(日機装(株)製、マイクロトラックUPA9340)で測定した。
また、乳化時の樹脂の溶融粘度が高いと所望の粒径まで小さくならないため、大気圧以上に加圧する乳化装置を用いて温度を上げ、樹脂粘度を下げた状態で乳化することで、所望の粒径の非晶性ポリエステル樹脂分散液が得られる。
前記乳化工程においては、樹脂の粘度を下げる目的で、あらかじめ樹脂に溶剤を添加しておいても構わない。使用される溶剤としては、ポリエステル樹脂を溶解させるものであれば特に限定はないが、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン等のエステル系及びケトン系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン系溶剤等を用いることができ、酢酸エチルやメチルエチルケトン等のエステル系及びケトン系溶剤を用いることが好ましい。
また、エタノールやイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤を、水又は樹脂に直接添加してもよい。また、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の塩や、アンモニア等を添加してもよい。この中ではアンモニアが好ましく用いられる。
更に、分散剤を添加してもよい。前記分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子;オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤;ラウリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤;リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機化合物等が挙げられる。これらの中では、アニオン性界面活性剤が好適に用いられる。
前記分散剤の使用量としては、前記樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下が好ましい。しかし、分散剤は帯電性に影響を与える場合があるため、ポリエステル樹脂主鎖の親水性、末端の酸価、水酸基価の量等により、乳化性が確保されるときには、添加しないほうがよい。
なお、前記乳化工程において、前記非晶性ポリエステル樹脂に、スルホン酸基を有するジカルボン酸を共重合させて(すなわち、酸由来構成単位中に、スルホン酸基を持つジカルボン酸由来構成単位が好適量含まれる。)おいてもよい。添加量は酸由来構成単位中10モル%以下であることが好ましいが、ポリエステル樹脂主鎖の親水性、末端の酸価、水酸基価の量等により、乳化性が確保されるときには、添加しないほうがよい。
また、前記乳化粒子の形成に転相乳化法を用いてもよい。転相乳化法は、非晶性ポリエステル樹脂を溶剤に溶解させ、必要に応じて中和剤や分散安定剤を添加して、攪拌下にて、水系媒体を滴下して、乳化粒子を得た後、樹脂分散液中の溶媒を除去して、乳化液を得る方法である。このとき、中和剤や分散安定剤の投入順は変更してもよい。また、非晶性ポリエステル樹脂に対して転相乳化法を実施する際に、特定の化合物を溶剤中に添加してもよい。これにより、非晶性ポリエステル樹脂中に特定の化合物が含有される。
樹脂を溶解させる溶剤としては、例えば、蟻酸エステル類、酢酸エステル類、酪酸エステル類、ケトン類、エーテル類、ベンゼン類、ハロゲン化炭素類が挙げられる。具体的には、蟻酸、酢酸、酪酸等のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル等エステル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン(MPK)、メチルイソプロピルケトン(MIPK)、メチルブチルケトン(MBK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)等のメチルケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン、ベンゼン等の複素環置換体類、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン等のハロゲン化炭素類等を単独で又は2種以上組み合わせて用いてもよい。中でも、低沸点溶媒の酢酸エステル類やメチルケトン類、エーテル類が通常好ましく用いられ、特に、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸、酢酸エチル、酢酸ブチルが好ましい。これら溶剤は、樹脂粒子中に残存しないよう揮発性の比較的高いものを用いることが好ましい。これら溶剤の使用量は、樹脂量に対して20質量%以上200質量%以下であることが好ましく、30質量%以上100質量%以下であることがより好ましい。
前記乳化液から溶剤を除去する方法としては、乳化液を15℃以上70℃以下で溶剤を揮発させる方法、これに減圧を組み合わせる方法が好ましく用いられる。
本実施形態においては、粒度分布や粒径制御性の観点から、転相乳化法により乳化した後、加熱下で減圧して溶剤を除去する方法を用いることが好ましい。また、トナーに用いる場合は、帯電性への影響の観点から、分散剤や界面活性剤はなるべく用いずに、ポリエステル樹脂主鎖の親水性、末端の酸価、水酸基価の量等により、乳化性を制御することが好ましい。
結晶性ポリエステルの乳化も、前記非晶性ポリエステル樹脂の場合と同様の操作にておこなってもよい。前記乳化工程においては、前記結晶性ポリエステル樹脂の乳化粒子(液滴)は、水系媒体と、結晶性ポリエステル樹脂と、を混合した溶液に、剪断力を与えることにより形成されることが好ましい。その際、結晶性ポリエステル樹脂の融解温度以上の温度に一旦加熱し溶解した後、再結晶化温度よりも10℃から20℃高い温度で乳化することで、ポリマー液の粘性を下げて乳化粒子を形成してもよい。また、分散剤を使用してもよい。以下、かかる乳化粒子の分散液のことを、「結晶性ポリエステル樹脂分散液」という場合がある。
また、特定の化合物の分散に転相乳化法を適用してもよい。これにより、特定の化合物の分散液が調製される。
前記着色剤や離型剤の分散方法としては、例えば、高圧式ホモジナイザー、回転せん断型ホモジナイザー、超音波分散機、高圧衝撃式分散機や、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法を使用することができ、なんら制限されるものではない。
必要に応じて、界面活性剤を使用して着色剤の水分散液を調製したり、分散剤を使用して着色剤の有機溶剤分散液を調製したりしてもよい。以下、かかる着色剤、離型剤の分散液のことを、「着色剤分散液」、「離型剤分散液」という場合がある。
着色剤分散液や離型剤分散液に用いられる分散剤は、一般的には界面活性剤である。界面活性剤としては、前記乳化工程で用いた分散剤として記載されたアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の界面活性剤を用いることができる。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。また、離型剤分散液等の他の分散液に用いられる分散剤と同極性であることが好ましい。
凝集工程においては、非晶性ポリエステル樹脂粒子の分散液、結晶性ポリエステル樹脂粒子の分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等を混合して混合液とし、非晶性ポリエステル樹脂粒子のガラス転移温度以下の温度で加熱して凝集させ、非晶性ポリエステル樹脂粒子、結晶性ポリエステル樹脂粒子、着色剤粒子、及び、離型剤粒子を含む凝集粒子を形成する。凝集粒子の形成は、攪拌下、混合液のpHを酸性にすることによってなされる場合が多い。pHとしては、2以上7以下の範囲が望ましく、この際、凝集剤を使用することも有効である。
なお、凝集粒子形成工程において、離型剤分散液は、樹脂粒子分散液等の各種分散液とともに一度に添加・混合してもよいし、複数回に分割して添加しても良い。
特定の化合物については、特定の化合物を含む非晶性ポリエステル樹脂粒子を用いるか、又は、別途特定の化合物の分散液を用いることで、凝集粒子中に特定の化合物が添加される。
前記凝集工程においては、凝集粒子を形成させるために、凝集剤を用いることが好ましい。用いられる凝集剤は、前記分散剤に用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤や、一般の無機金属化合物(無機金属塩)又はその重合体が挙げられる。無機金属塩を構成する金属元素は周期律表(長周期律表)における2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族に属する2価以上の電荷を有するものであり、樹脂粒子の凝集系においてイオンの形で溶解するものであればよい。
使用してもよい無機金属塩としては、具体的には、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等を挙げることができ、その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価以上で、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
これら凝集剤の添加量は、凝集剤の種類や価数によって変動するが、おおむね、0.05質量%以上0.1質量%以下の範囲であることが好ましい。前記凝集剤は、トナー化の工程中に、水系媒体中への流出、粗粉の形成等により、添加したもの全てがトナー中に残留するわけではない。特にトナー化の工程で、樹脂中の溶剤量が多い場合には、溶剤と凝集剤とが相互作用して、水系媒体中に流出しやすいため、残溶剤量に合わせて調節することが好ましい。
前記融合工程においては、凝集工程に準じた攪拌下で、凝集体の懸濁液のpHを5以上10以下の範囲にすることにより、凝集の進行を止め、樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度又は結晶性樹脂の融解温度以上の温度(以下、ガラス転移温度及び融解温度のことを合わせて単に「Tg等」と表記する。)で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させ合一させることが好ましい。また、加熱の時間としては、所望の合一がなされる程度行えばよく、0.2時間以上10時間以下行えばよい。その後、樹脂のTg等以下まで降温して、粒子を固化する際、降温速度によって粒子形状及び表面性が変化する。望ましくは0.5℃/分以上の速度で、より望ましくは1.0℃/分以上の速度で樹脂のTg等以下まで降温する。
また、樹脂のTg等以上の温度で熱しながら、凝集工程に準じてpHや凝集剤の添加により粒子を成長させ、所望の粒径になったところで融合工程の場合に準じて、0.5℃/分の速度で樹脂のTg等以下まで降温して、固化と同時に粒子成長を停止させれば、凝集工程と融合工程とを同時に行ってもよいため、工程の簡略化の面では好ましいが、前述のコアシェル構造を作ることが難しくなる場合がある。
融合工程を終了した後は、粒子を洗浄し乾燥してトナー粒子を得る。なお、イオン交換水で置換洗浄を施すことが好ましく、洗浄度合いはろ液の電気伝導度でモニターするのが一般的であり、最終的に、電気伝導度が25μS/cm以下となるようにすることが好ましい。洗浄の際、酸やアルカリでイオンを中和する工程を含んでもよく、酸による処理はpHを6.0以下に、アルカリによる処理はpHを8.0以上にすることが好ましい。
また、洗浄後の固液分離は、特に制限はないが、生産性の点から吸引ろ過、フィルタープレス等の加圧ろ過等が好ましく用いられる。更に、乾燥も、特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられ、最終的なトナーの水分率は1質量%以下、より望ましくは0.7質量%以下になるように乾燥する。
上記のようにして得られたトナー粒子には、流動性助剤、クリーニング助剤、研磨剤等として、無機粒子及び/又は有機粒子を外添剤として外添混合してもよい。
外添してもよい無機粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウム、酸化セリウム等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、その表面が疎水化されたものであることが好ましい。
外添してもよい有機粒子としては、例えば、スチレン系重合体、(メタ)アクリル系重合体、エチレン系重合体等のビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂等の通常トナー表面の外添剤として使用される総ての粒子が挙げられる。
これらの外添剤は、その1次粒径が0.01μm以上0.5μm以下であることが好ましい。更に、滑剤を添加してもよい。滑剤として、例えばエチレンビスステアリル酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、ユニリン等の高級アルコール等が挙げられる。その1次粒径は、0.5μm以上8.0μm以下であることが好ましい。
また、前記無機粒子の中から2種以上の粒径の物を使用し、該無機粒子の1種は30nm以上200nm以下の平均1次粒子径を有することが好ましく、30nm以上180nm以下の平均1次粒子径を有することがより好ましい。
具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタンが好ましく、特に、疎水化されたシリカを添加することが好ましい。特にシリカと酸化チタンを併用すること、又は、粒径の異なるシリカを併用することが好ましい。また、粒径80nm以上500nm以下の有機粒子を併用することも好ましい。外添剤を疎水化処理する疎水化剤としては公知の材料が挙げられ、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤等のカップリング剤、シリコーンオイル等が挙げられる。また、外添剤の疎水化処理として、ポリマーコーティング処理等が挙げられる。
前記外添剤は、V型ブレンダー、サンプルミル、ヘンシェルミキサー等で機械的衝撃力を加えられてトナー表面に付着又は固着させられることが好ましい。
<静電荷像現像用現像剤>
本実施形態の静電荷像現像用現像剤(以下、本実施形態の現像剤と称することがある。)は、本実施形態のトナーを含む一成分現像剤、あるいは、キャリアと本実施形態のトナーを含む二成分現像剤のいずれであってもよい。二成分現像剤として用いる場合にはキャリアと混合して使用される。以下、二成分現像剤である場合について説明する。
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが用いられる。例えば酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物や、これら芯材表面に樹脂被覆層を有する樹脂コートキャリア、磁性分散型キャリア等が挙げられる。またマトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型キャリアであってもよい。
キャリアに使用される被覆樹脂、マトリックス樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル系樹脂等が例示されるが、これらに限定されるものではない。これらの中では、高い帯電量等の点からジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリル系樹脂が好ましい。
導電材料としては、金、銀、銅といった金属やカーボンブラック、更に酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ等が例示されるが、これらに限定されるものではない。
またキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。キャリアの芯材の体積平均粒径としては、一般的には10μm以上500μm以下の範囲であり、望ましくは30μm以上100μm以下の範囲である。
またキャリアの芯材の表面に樹脂被覆するには、前述の被覆樹脂、および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における本実施形態のトナーと上記キャリアとの混合比(重量比)としては、トナー:キャリア=1:100以上30:100以下程度の範囲であることが好ましく、3:100以上20:100以下程度の範囲であることがより好ましい。
<画像形成装置>
次に、本実施形態のトナーを用いた本実施形態の画像形成装置について説明する。
本実施形態の画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電する帯電手段と、帯電した前記感光体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、前記感光体の表面に形成された前記静電荷像を本実施形態の現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、を有するものである。
なお、この画像形成装置において、例えば前記現像手段を含む部分が、画像形成装置本体に対して脱着可能なカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよく、該プロセスカートリッジとしては、現像剤保持体を少なくとも備え、本実施形態の現像剤を収容する本実施形態のプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態の画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、4連タンデム方式のカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22および中間転写ベルト20内面に接する支持ローラ24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。尚、支持ローラ24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。尚、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ローラ2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段)4Y、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する1次転写ローラ5Y(1次転写手段)、および1次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段)6Yが順に配置されている。
尚、1次転写ローラ5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各1次転写ローラに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電ローラ2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。
現像効率、画像粒状性、階調再現性等の観点から、直流成分に交流成分を重畳させたバイアス電位(現像バイアス)を現像剤保持体に付与してもよい。具体的には、現像剤保持体直流印加電圧Vdcを−300乃至−700Vとしたとき、現像剤保持体交流電圧ピーク幅Vp−pを0.5乃至2.0kVの範囲としてもよい。
イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定められた1次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ローラ5Yに1次転写バイアスが印加され、感光体1Yから1次転写ローラ5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の1次転写ローラ5M、5C、5Kに印加される1次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ローラ24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された2次転写ローラ(2次転写手段)26とから構成された2次転写部へと至る。一方、記録紙(被転写体)Pが供給機構を介して2次転写ローラ26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定められたタイミングで給紙され、2次転写バイアスが支持ローラ24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(ロール状定着手段)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。
トナー像を転写する被転写体としては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙、OHPシート等が挙げられる。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
なお、上記例示した画像形成装置は、中間転写ベルト20を介してトナー像を記録紙Pに転写する構成となっているが、この構成に限定されるものではなく、感光体から直接トナー像が記録紙に転写される構造であってもよい。
<プロセスカートリッジ、トナーカートリッジ>
図2は、本実施形態の現像剤を収容するプロセスカートリッジの好適な一例の実施形態を示す概略構成図である。プロセスカートリッジ200は、現像装置111とともに、感光体107、帯電ローラ108、感光体クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を取り付けレール116を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。なお、図2において符号300は被転写体を示す。
そして、このプロセスカートリッジ200は、転写装置112と、定着装置115と、図示しない他の構成部分とから構成される画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
図2で示すプロセスカートリッジ200では、感光体107、帯電装置108、現像装置111、クリーニング装置113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117を備えているが、これら装置は選択的に組み合わせてもよい。本実施形態のプロセスカートリッジでは、現像装置111のほかには、感光体107、帯電装置108、クリーニング装置(クリーニング手段)113、露光のための開口部118、及び、除電露光のための開口部117から構成される群から選択される少なくとも1種を備えてもよい。
次に、本実施形態のトナーカートリッジについて説明する。本実施形態のトナーカートリッジは、画像形成装置に着脱可能に装着され、少なくとも、前記画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するためのトナーを収容するトナーカートリッジにおいて、前記トナーが既述した本実施形態のトナーとしたものである。なお、本実施形態のトナーカートリッジには少なくともトナーが収容されればよく、画像形成装置の機構によっては、例えば現像剤が収められてもよい。
従って、トナーカートリッジの着脱が可能な構成を有する画像形成装置においては、本実施形態のトナーを収めたトナーカートリッジを利用することにより、本実施形態のトナーが容易に現像装置に供給される。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱が可能な構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収納されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
トナーカートリッジは、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリスチレン−アクリル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル樹脂、PET樹脂など、公知のいかなるものを用いてもかまわない。強度、加工性、安定性等の観点で、より望ましくはポリスチレン、アクリル樹脂、ポリスチレン−アクリル共重合体、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、公知の金属材料や紙、不織布などの構造材料を用いてもかまわない。
トナーカートリッジの形状は、円筒形、柱状、箱形、ボトル型、あるいはこれらの形状の複合形や、その他の形状など、いかなる形状であってもかまわない。画像形成装置の内部のレイアウトや交換・装着性、補給トナーの投入性などの観点から選択される。画像形成装置内部でのカートリッジの配置は、画像形成装置の内部のレイアウトや交換・装着性、補給トナーの投入性などの観点から選択される。画像形成装置の小型化に伴うレイアウトの高集積のため、カートリッジの形状は円筒形や柱状や円筒形と箱形の複合形が、画像形成装置内部でのカートリッジの配置は横置きが適しているが、これらに限らない。
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に詳細に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製>
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物525質量部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物225質量部、テレフタル酸380質量部、ドデセニルコハク酸250質量部及びジブチル錫オキサイド6質量部を加熱乾燥した三口フラスコに入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて230℃、常圧(101.3kPa)にて10時間反応させ、さらに8kPaにて1時間反応させた。210℃まで冷却して無水トリメリット酸を75質量部添加し、1時間反応させた後、8kPaにて軟化温度が120℃になるまで反応させ、非晶性ポリエステル樹脂を得た。
ついで、非晶性ポリエステル樹脂を332質量部と、IRGANOX−1010を18質量部と、メチルエチルケトンを245質量部と、イソプロピルアルコールを70質量部と、10質量%アンモニア水溶液を11.2質量部とをセパラブルフラスコに入れ、混合、溶解した後、40℃で加熱攪拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速8g/minで滴下した。液が白濁した後、送液速度12g/minに上げて転相させ、送液量が1050質量部になったところで滴下を止めた。その後減圧下で溶剤除去を行い、特定の化合物が含有された非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1035を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液3の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1076を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液3を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液4の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1098を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液4を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液5の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1135を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液5を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液6の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1330を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液6を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液7の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−1726を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液7を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液8の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGANOX−245を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液8を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液9の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010を用いなかった以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液9を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液10の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにターフェニルを用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液10を得た。
<非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液11の作製>
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の作製において、IRGANOX−1010の代わりにIRGACURE−819を用いた以外は同様の方法で非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液11を得た。
加熱乾燥した三口フラスコに、1,10−ドデカン二酸を250質量部、1,9−ノナンジオール(多価アルコール)150質量部及び触媒としてジブチル錫オキサイド0.4質量部を入れ、その後減圧操作により、三口フラスコ内の空気を窒素に置換して不活性雰囲気下として、機械攪拌により180℃、5時間攪拌し、且つ還流して反応を進行させた。反応中には、反応系内において生成した水を留去した。その後、減圧下において、230℃まで徐々に昇温させ、3時間攪拌して粘稠な状態となったところでGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ;ポリスチレン換算)にて分子量を確認し、重量平均分子量が25000になったところで、反応を停止し結晶性ポリエステル樹脂を得た。
ついで、この結晶性ポリエステル樹脂350質量部と、メチルエチルケトン210質量部と、イソプロピルアルコール61.8質量部とをセパラブルフラスコに入れ、これを40℃で充分混合、溶解した後、10質量%アンモニア水溶液を16.24質量部滴下した。加熱温度を65℃に下げ、攪拌しながらイオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/minで滴下し、液が白濁したのち、送液速度12g/minに上げ、総液量が1400質量部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒の除去を行い、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を得た。
・シアン顔料(大日精化(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1000質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製:ネオゲンRK):150質量部
・イオン交換水:9000質量部
上記成分を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤分散液を調製した。着色剤分散液における着色剤(シアン顔料)の体積平均粒径は、0.136μm、着色剤粒子濃度は25.1質量%であった。
・エステルワックスWEP5(日油(株)製):500質量部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株):ネオゲンRK):50質量部
・イオン交換水:1700質量部
上記成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で分散処理し、体積平均粒径が0.180μmである離型剤を分散させてなる離型剤分散液(離型剤濃度:31.1質量%)を調製した。
[実施例1]
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1:367質量部
・着色剤分散液:62質量部
・アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液):15質量部
・離型剤分散液:77質量部
pHメーター、攪拌羽、温度計を具備した重合釜に、上記原料のうち、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1、アニオン性界面活性剤及びイオン交換水250質量部を入れ、130rpmで115分間攪拌しながら、界面活性剤を非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液になじませた。これに着色剤分散液および離型剤分散液を加え混合した後、この原料混合物に0.3Mの硝酸水溶液を加えて、pHを4.8に調整した。
ついで、ウルトラタラックスにより3000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウムの10質量%硝酸水溶液13質量部を滴下した。この凝集剤滴下の途中で、原料混合物の粘度が増大するので、粘度上昇した時点で、滴下速度を緩め、凝集剤が一箇所に偏らないようにした。凝集剤の滴下が終了したら、さらに回転数5000rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分混合した。
ついで上記原料混合物をマントルヒーターにて25℃に加温しながら500rpmで攪拌した。10分攪拌後、コールターマルチサイザーII(アパーチャー径:50μm;コールター社製)を用いて一次粒径が形成するのを確認した後、凝集粒子を成長させるために0.1℃/分で43℃まで昇温した。凝集粒子の成長はコールターマルチサイザーを用いて随時確認し、その凝集速度によって、凝集温度や攪拌の回転数を変えた。
一方、凝集粒子被覆用として、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を171質量部に対し、イオン交換水118質量部、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液)8.2質量部を加えて混合し、予めpH3.8に調整し、被覆用樹脂粒子分散液とした。上記凝集工程で凝集粒子が5.2μmに成長したところで、予め調製した被覆用樹脂粒子分散液を加え、攪拌しながら20分間保持した。その後、被覆した凝集粒子の成長を停止させるために、EDTAを1.5質量部添加した後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、原料混合物のpHを7.6に制御した。ついで、凝集粒子を融合させるために、pHを7.6に調整しながら昇温速度1℃/minで85℃まで昇温した。85℃に達してからは、融合を進めるためにpHを7.6もしくはそれ未満に調整し、光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、粒径の成長を停止させる為に、氷水を注入して降温速度10℃/分で急冷した。
ついで、得られた粒子を洗浄する目的で、15μmメッシュで一度篩分した。その後、固形分に対しておよそ10倍量のイオン交換水(30℃)を加え、20分攪拌した後、一旦濾過を行った。さらに濾紙上に残った固形分をスラリーに分散して、30℃のイオン交換水で4回繰り返し洗浄を行い、乾燥させ、体積平均粒径5.8μmのトナー粒子を得た。
上記作製したトナー粒子:100部に対し、疎水性チタニア粉末(トクヤマ社製、20nm)を1.2部添加し、攪拌混合機にて外添してトナー1を得た。
ポリメチルメタアクリレート樹脂(Mw:80000、綜研化学社製)を1%コートした体積平均粒径が35μmのフェライトキャリアに対し、トナー濃度が5%になるようにトナー1を秤量し、ボールミルで5分間攪拌、混合して現像剤1を作製した。
−低温定着性評価(最低定着温度)−
画像形成装置として、定着温度を100℃から200℃まで5℃おきに可変させることが可能となるように改造した富士ゼロックス社製カラー複写機DocuCentreII−C3300を用いた。
この改造機を用いて、トナー載り量を15.0g/m、プロセススピードを250mm/sの条件にて画像形成を行い、定着画像の評価を最低定着温度の観点から実施した。
離型不良による画像欠損のない良好な定着画像を、一定荷重の重り(0.5kg)を用いて折り曲げ、折り曲げた部分の画像欠損度合いを観察し、多少の画像の剥がれが観測されるものの実用上の問題がないと判断されるレベル以上となる定着温度を最低定着温度として、低温定着性の指標とした。
具体的には、最低定着温度の許容範囲は155℃以下であり、145℃以下であることが好ましい。
得られた結果を表1に示す。
−熱保管性−
トナーの熱保管性(耐ブロッキング性)を以下の方法で評価した。
熱保管性は、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を用い、上段より目開き53μm、45μm、及び38μmの各ふるいを直列的に配置し、目開き53μmのふるい上に正確に秤量した2gのトナーを投入し、振幅1mmで90秒間振動を与え、振動後の各ふるい上のトナー質量を測定し、以下の式から求めたものである。
熱保管性=[(目開き53μmのふるい上のトナー質量)×0.5+(目開き45μmのふるい上のトナー質量)×0.3+(目開き38μmのふるい上のトナー質量)×0.1]×100/(測定に用いたトナー質量)(%)。
測定は25℃、50%RHの環境下で行い、以下のように熱保管性を判断した。
1:熱保管性の指標が20%未満(実使用上問題無い)
2:熱保管性の指標が20%以上50%未満(実使用上問題が発生する懸念あり)
3:熱保管性の指標が50%以上(実使用上明らかに許容できない)
[実施例2]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2を用いた以外は同様の方法によってトナー2及び現像剤2を製造した。
得られたトナー2及び現像剤2を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液3を用いた以外は同様の方法によってトナー3及び現像剤3を製造した。
得られたトナー3及び現像剤3を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液4を用いた以外は同様の方法によってトナー4及び現像剤4を製造した。
得られたトナー4及び現像剤4を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例5]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液5を用いた以外は同様の方法によってトナー5及び現像剤5を製造した。
得られたトナー5及び現像剤5を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例6]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液6を用いた以外は同様の方法によってトナー6及び現像剤6を製造した。
得られたトナー6及び現像剤6を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液7を用いた以外は同様の方法によってトナー7及び現像剤7を製造した。
得られたトナー7及び現像剤7を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例8]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液8を用いた以外は同様の方法によってトナー8及び現像剤8を製造した。
得られたトナー8及び現像剤8を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例9]
・結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液:57質量部
・非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1:310質量部
・着色剤分散液:62質量部
・アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液):15質量部
・離型剤分散液:77質量部
pHメーター、攪拌羽、温度計を具備した重合釜に、上記原料のうち、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1、アニオン性界面活性剤及びイオン交換水250質量部を入れ、130rpmで115分間攪拌しながら、界面活性剤をポリエステル樹脂粒子分散液になじませた。これに着色剤分散液および離型剤分散液を加え混合した後、この原料混合物に0.3Mの硝酸水溶液を加えて、pHを4.8に調製した。
ついで、ウルトラタラックスにより3000rpmでせん断力を加えながら、凝集剤として硫酸アルミニウムの10質量%硝酸水溶液13質量部を滴下した。この凝集剤滴下の途中で、原料混合物の粘度が増大するので、粘度上昇した時点で、滴下速度を緩め、凝集剤が一箇所に偏らないようにした。凝集剤の滴下が終了したら、さらに回転数5000rpmに上げて5分間攪拌し、凝集剤と原料混合物を充分混合した。
ついで上記原料混合物をマントルヒーターにて25℃に加温しながら500rpmで攪拌した。10分攪拌後、コールターマルチサイザーII(アパーチャー径:50μm;コールター社製)を用いて一次粒径が形成するのを確認した後、凝集粒子を成長させるために0.1℃/分で43℃まで昇温した。凝集粒子の成長はコールターマルチサイザーを用いて随時確認し、その凝集速度によって、凝集温度や攪拌の回転数を変えた。
一方、凝集粒子被覆用として、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1を171質量部に対し、イオン交換水118質量部、アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液)8.2質量部を加えて混合し、予めpH3.8に調整し、被覆用樹脂粒子分散液とした。上記凝集工程で凝集粒子が5.2μmに成長したところで、予め調製した被覆用樹脂粒子分散液を加え、攪拌しながら20分間保持した。その後、被覆した凝集粒子の成長を停止させるために、EDTAを1.5質量部添加した後、1Mの水酸化ナトリウム水溶液を加え、原料混合物のpHを7.6に制御した。ついで、凝集粒子を融合させるために、pHを7.6に調整しながら昇温速度1℃/minで85℃まで昇温した。85℃に達してからは、融合を進めるためにpHを7.6もしくはそれ未満に調整し、光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、粒径の成長を停止させる為に、氷水を注入して降温速度10℃/分で急冷した。
ついで、得られた粒子を洗浄する目的で、15μmメッシュで一度篩分した。その後、固形分に対しておよそ10倍量のイオン交換水(30℃)を加え、20分攪拌した後、一旦濾過を行った。さらに濾紙上に残った固形分をスラリーに分散して、30℃のイオン交換水で4回繰り返し洗浄を行い、乾燥させ、体積平均粒径5.8μmのトナー粒子を得た。
上記作製したトナー粒子:100部に対し、疎水性チタニア粉末(トクヤマ社製、20nm)を1.2部添加し、攪拌混合機にて外添してトナー9を得た。得られたトナー9を用いて実施例1と同様にして現像剤9を得た。
得られたトナー9及び現像剤9を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例10]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液2を用いた以外は同様の方法によってトナー10及び現像剤10を製造した。
得られたトナー10及び現像剤10を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例11]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液3を用いた以外は同様の方法によってトナー11及び現像剤11を製造した。
得られたトナー11及び現像剤11を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例12]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液4を用いた以外は同様の方法によってトナー12及び現像剤12を製造した。
得られたトナー12及び現像剤12を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例13]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液5を用いた以外は同様の方法によってトナー13及び現像剤13を製造した。
得られたトナー13及び現像剤13を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例14]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液6を用いた以外は同様の方法によってトナー14及び現像剤14を製造した。
得られたトナー14及び現像剤14を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例15]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液7を用いた以外は同様の方法によってトナー15及び現像剤15を製造した。
得られたトナー15及び現像剤15を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例16]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液8を用いた以外は同様の方法によってトナー16及び現像剤16を製造した。
得られたトナー16及び現像剤16を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液9を用いた以外は同様の方法によってトナー17及び現像剤17を製造した。
得られたトナー17及び現像剤17を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液10を用いた以外は同様の方法によってトナー18及び現像剤18を製造した。
得られたトナー18及び現像剤18を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液11を用いた以外は同様の方法によってトナー19及び現像剤19を製造した。
得られたトナー19及び現像剤19を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例4]
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1において、IRGANOX−1010を101.3質量部、非晶性ポリエステル樹脂を248.7質量部とした以外は同様にして非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を作製し、この非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を用いてトナー1と同様の方法によってトナー20及び現像剤20を製造した。
得られたトナー20及び現像剤20を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例5]
実施例9において、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液1の代わりに非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液9を用いた以外は同様の方法によってトナー21及び現像剤21を製造した。
得られたトナー21及び現像剤21を用いて実施例1と同様にして評価した。評価結果を表1に示す。
1Y、1M、1C、1K、107 感光体(像保持体)
2Y、2M、2C、2K、108 帯電ローラ
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4Y、4M、4C、4K、111 現像装置(現像手段)
5Y、5M、5C、5K 1次転写ローラ
6Y、6M、6C、6K、113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ローラ
24 支持ローラ
26 2次転写ローラ(転写手段)
28、115 定着装置(定着手段)
30 中間転写体クリーニング装置
112 転写装置
116 取り付けレール
117 除電露光のための開口部
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ、
P、300 記録紙(被転写体)

Claims (6)

  1. 非晶性ポリエステル樹脂と、下記条件(1)及び下記条件(2)を満たす化合物、下記式(F)で表される化合物並びに下記式(G)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種を1質量%以上20質量%以下と、を含有する静電荷像現像用トナー。
    条件(1) 下記構造式(X)を部分構造として含む。

    (構造式(X)において、R及びRは、各々独立にメチル基又はt−ブチル基を表す。)
    条件(2) 分子中に含まれる炭素原子のうち、芳香環を構成する炭素原子の数Aと芳香環を構成しない炭素原子の数Bとの比(A/B)が0.2以上1.5以下。

  2. 結晶性樹脂をさらに含有する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像用現像剤。
  4. トナーが少なくとも収容され、前記トナーが請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーであるトナーカートリッジ。
  5. 現像剤保持体を少なくとも備え、請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤を収容するプロセスカートリッジ。
  6. 感光体と、
    前記感光体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記感光体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    前記感光体の表面に形成された前記静電荷像を請求項3に記載の静電荷像現像用現像剤によりトナー像として現像する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体上に転写する転写手段と、
    前記被転写体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
    を有する画像形成装置。
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