JP2014094594A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビードコアを埋設した一対のビード部、ビード部からタイヤ半径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部とを具えてなる空気入りタイヤであって、ビード部とサイドウォール部を含むサイド部に装飾部を具え、該装飾部に、第1の方向に延びる複数の第1線状装飾要素と、該第1の方向とは異なる第2の方向に延びる複数の第2線状装飾要素とを設け、該第1線状装飾要素及び該第2線状装飾要素の少なくとも一方が、印刷により形成されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
このタイヤによれば、第1線状装飾要素及び第2線状装飾要素の少なくとも一方をリッジではなく印刷により形成することで、サイド部の表面に角部が存在しなくなって、クラックの発生を防止することができる。
また、「適用リム」とは、タイヤが生産されまたは、使用される地域に有効な産業規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMA(日本自動車タイヤ協会)であれば標準リム、TRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)であれば“Design Rim”、ETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)であれば“Measuring RIM”となる。
そして、「所定内圧」とは、JATMA等の上記の規格で、タイヤサイズに応じて規定される、タイヤの最大負荷能力に対応する充填空気圧(最高空気圧)をいい、「最大負荷能力」とは、上記の規格でタイヤに負荷することが許される最大の質量をいう。
ところで、ここでいう空気は、窒素ガスその他の不活性ガスに置換することもできる。
この場合には、該第1の方向や該第2の方向と略同じ光の方向に対して、サイド部の凹凸を目立ちにくくすることができる。
この場合には、サイド部への光の当り方によって光の反射方向に変化が生じるために、看者により精密・緻密な印象を与えることができる。
この場合には、装飾部内の明度差を大きくして、装飾部をより鮮明に見せることができる。
そして、明度は、分光測色計(例えば、コニカミノルタ社製)を用いて、装飾部等の測定対象の明度等を他系統(例えばLab色空間)で測定した後、必要なソフトウエア(例えば、photoshop(登録商標))を用いてHSV系統に変換する方法によって測定するものとする。
この場合には、サイド部表面の凹凸をより目立ちにくくするとともに、看者に一層精密・緻密な印象を与えることができる。
なお、下記の説明はあくまで例示であり、各部材の構成や作用効果等は、これに限定されるものではない。
以下、サイドウォール部2とビード部3とを合わせてサイド部4と呼ぶ。
該装飾部13には、例えば高さ0.3mmのリッジで構成される第1線状装飾要素11と、サイド部4の外表面に印刷された例えば白色のラインで構成される第2線状装飾要素12とが設けられている。また、装飾部13の第1線状装飾要素11及び第2線状装飾要素12以外の四角形状の領域20は、黒色である。図2では、図をわかりやすくするために第1線状装飾要素11全体を白色としているが、第1線状装飾要素11上の第2線状装飾要素12以外の領域も黒色である。なお、黒色は印刷により形成することができ、また、略黒色であるタイヤの地色のままとして、インクを節約することもできる。
なお装飾部は、第1線状装飾要素と第2線状装飾要素のみからなることができ、また該線状装飾要素の上または該線状装飾要素とは別の箇所に形成された標章、模様等を含むこともできる。
この発明のタイヤ10では、第1線状装飾要素11と第2線状装飾要素12とによって、装飾部13に格子状の装飾を形成することで、カーカスプライ折り返し端6a付近の凹凸が目立ちにくくなっている。
なお、看者から見て、第1線状装飾要素11をタイヤ径方向外側に向かうに従ってタイヤ径方向に対して時計回りに傾け、第2線状装飾要素12をタイヤ径方向外側に向かうに従ってタイヤ径方向に対して反時計回りに傾けても同様の効果を発揮することができる。
また図示はしないが、さらに違う方向の(第3、第4、…、第N)線状装飾要素を形成することもできる。その場合、本発明では第1〜第N線状装飾要素のうちの少なくとも1つを印刷で形成する必要があり、クラックの発生を防止しつつ看者に一層精密・緻密な印象を与える観点から、第1〜第N線状装飾要素のうち1つのみをリッジで形成することが最も好ましい。
一般に、該第1の方向や該第2の方向と略同じ方向の光に対しては、該第1線状装飾要素及び該第2線状装飾要素による、サイド部の凹凸を目立ちにくくする効果が薄れるが、上記のように第1の方向と第2の方向とがタイヤ径方向を挟んで互いに逆方向に延びる場合には、タイヤ径方向を挟む方向からの光に対して、タイヤ径方向を挟んで他方側に傾く線状装飾要素が存在するため、第1の方向や第2の方向と略同じ光の方向に対して、サイド部の凹凸を目立ちにくくすることができる。
なお、第1線状装飾要素11が延びる第1の方向d1と、第2線状装飾要素12が延びる第2の方向d2とを、これらの方向d1及びd2が互いに異なる方向である限り、タイヤ径方向drに対しては同じ方向とすることもできる。
なお、第1線状装飾要素及び第2線状装飾要素をともに印刷で形成した場合には、少なくとも一方の線状装飾要素において、該線状装飾要素と該線状装飾要素以外の領域との明度差を大きくすることで、装飾部をより鮮明に見せる効果を発揮させることができる。そして、両方の線状装飾要素と該両方の線状装飾要素以外の領域との明度差を大きくすることが、より好ましい。
これに対し、本実施形態のタイヤ10の、第1線状装飾要素11を構成するリッジを形成するためには、タイヤ金型の内表面に、同方向に延びる凹部のみを形成すれば良いため、金型の加工工数を大幅に削減して、製造コストを削減することができる。
なお、第1線状装飾要素11と第2線状装飾要素12とをともに印刷によって形成することもでき、この場合にはタイヤ金型の加工をさらに容易とすることができる。
また、実施例タイヤ1は、印刷により形成された第2線状装飾要素12と該第2線状装飾要素以外の領域との明度差を、HSV色空間で30%以上としている。
第1線状装飾要素11及び前記第2線状装飾要素12の両方において、隣り合う該線状装飾要素同士の間隔W1、W2は0.8mmである。
実施例タイヤおよび比較例タイヤに、180kPaの内圧を充填し、465kgfの荷重を負荷して、時速60kmで18,000kmにわたってドラム試験を実施し、サイド部のクラックを表1に示す判定基準で目視評価した。その結果を表3に示す。
実施例タイヤおよび比較例タイヤのサイド部の凹凸の目立ちにくさを、表2に示す判定基準で目視評価した。その結果を表3に示す。
また、前記第2の方向をタイヤ径方向を挟んで前記第1の方向と逆方向としたり、前記第1線状装飾要素及び前記第2線状装飾要素のうち、印刷により形成されていない方の線状装飾要素をリッジで形成したり、印刷により形成された方の線状装飾要素と、前記装飾部の該線状装飾要素以外の領域との明度差をHSV色空間で30%以上としたりすることで、サイド部の凹凸が目立ちにくくなることが明らかになった。
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 サイド部
5 ビードコア
6 カーカスプライ
6a 折り返し端
10 タイヤ
11 第1線状装飾要素
12 第2線状装飾要素
13 装飾部
20 領域
d1 第1の方向
d2 第2の方向
W1 隣り合う第1線状装飾要素11、11の対向する縁同士の間隔
W2 隣り合う第2線状装飾要素12、12の対向する縁同士の間隔
Claims (5)
- ビードコアを埋設した一対のビード部、ビード部からタイヤ半径方向外側に延びる一対のサイドウォール部、及び両サイドウォール部間にまたがって延びるトレッド部とを具えてなる空気入りタイヤであって、
ビード部とサイドウォール部を含むサイド部に装飾部を具え、
該装飾部に、第1の方向に延びる複数の第1線状装飾要素と、該第1の方向とは異なる第2の方向に延びる複数の第2線状装飾要素とを設け、
該第1線状装飾要素及び該第2線状装飾要素の少なくとも一方が、印刷により形成されることを特徴とするタイヤ。 - 前記第2の方向がタイヤ径方向を挟んで前記第1の方向と逆方向である、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記第1線状装飾要素及び前記第2線状装飾要素のうち、印刷により形成されていない方の線状装飾要素がリッジで形成されてなる、請求項1または2に記載のタイヤ。
- 前記第1線状装飾要素及び前記第2線状装飾要素のうち、印刷により形成された方の線状装飾要素において、該線状装飾要素と、前記装飾部の該線状装飾要素以外の領域との明度差をHSV色空間で30%以上としてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
- 前記第1線状装飾要素及び前記第2線状装飾要素の少なくとも一方において、隣り合う該線状装飾要素同士の間隔を0.5mm〜10mmとしてなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
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