JP2014094435A - 渦巻形ガスケット用プライヤー - Google Patents
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Abstract
【課題】渦巻形ガスケットにおける補強リングの爪部を押し出す際に、爪部の耐久性が低下するのを抑制することができる渦巻形ガスケット用プライヤーを提供する。
【解決手段】渦巻形ガスケット用プライヤー1は、先端部21,31同士を開閉可能にすべく互いに回動可能に軸支された第1アーム2及び第2アーム3を備えている。前記第1及び第2アーム2,3の先端部21,31は、閉じた状態で渦巻形ガスケット11の内輪爪部13c及び外輪爪部14cに隣接する隙間S1,S2に挿入可能であり、かつその挿入状態で互いに径方向に離反させて開くことにより、内輪爪部13c及び外輪爪部14cを押し出すようになっている。
【選択図】図3
【解決手段】渦巻形ガスケット用プライヤー1は、先端部21,31同士を開閉可能にすべく互いに回動可能に軸支された第1アーム2及び第2アーム3を備えている。前記第1及び第2アーム2,3の先端部21,31は、閉じた状態で渦巻形ガスケット11の内輪爪部13c及び外輪爪部14cに隣接する隙間S1,S2に挿入可能であり、かつその挿入状態で互いに径方向に離反させて開くことにより、内輪爪部13c及び外輪爪部14cを押し出すようになっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、渦巻形ガスケット用プライヤーに関する。
従来から、気体や液体などの流体の流路を構成する配管等には、流体の漏洩を防止すべく、渦巻形ガスケットが配設されている。この渦巻形ガスケットとしては、図7に示すように、帯状の金属製薄板からなるフープ材101と、膨張黒鉛又はフッ素樹脂等の軟質材により帯状の薄板からなるフィラー材102とを重ね合わせ、渦巻状に巻回されてなるガスケット本体103と、このガスケット本体103の内周側及び外周側に取り付けられた補強リング部材としての内輪104及び外輪105とを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記内輪104及び外輪105は、ガスケット本体103にそれぞれ着脱可能に取り付けるために、ガスケット本体103の近傍にて周方向に沿って所定間隔毎に設けられた複数の内輪切欠部104a及び外輪切欠部105aを有している。また、前記内輪104及び外輪105は、各切欠部104a,105aに対して径方向に隙間aを空けて配置されるとともにガスケット本体103と係止可能な単一の内輪爪部104b及び一対の外輪爪部105bを有している。そして、全部又は一部の爪部104b,105bは、ガスケット本体103側に押し出されることにより当該ガスケット本体103に係止されるようになっている。
前記内輪爪部104bをガスケット本体103側に押し出す際は、図8に示すように、例えば汎用工具であるマイナスドライバー110の先端部110aを、内輪切欠部104aと内輪爪部104bとの隙間aに挿通し、前記先端部110aの幅方向両端部を、内輪切欠部104aの側面104a1及び内輪爪部104bの側面104b1に当接させる。この状態から、マイナスドライバー110の先端部110aを図8の矢印b方向に回転させることにより、内輪爪部104bをガスケット本体103側となる径方向外側へ押し出すようになっている。前記外輪爪部105bをガスケット本体103側に押し出す場合も、内輪爪部104bと同様に、マイナスドライバー110を用いて外輪爪部105bをガスケット本体103側となる径方向内側へ押し出すようになっている。
しかしながら、マイナスドライバー110を用いて内輪爪部104b及び外輪爪部105bを押し出す際に、マイナスドライバー110の先端部110aを回転させながら内輪爪部104b及び外輪爪部105bを径方向に押し出しているため、内輪爪部104b及び外輪爪部105bには、その押し出し方向以外すなわち径方向以外の応力が作用する。このため、内輪爪部104b及び外輪爪部105bは、ガスケット本体103側に押し出されることによって耐久性が低下するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、渦巻形ガスケットにおける補強リングの爪部を押し出す際に、爪部の耐久性が低下するのを抑制することができる渦巻形ガスケット用プライヤーを提供することを目的とする。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、渦巻形ガスケットにおける補強リングの爪部を押し出す際に、爪部の耐久性が低下するのを抑制することができる渦巻形ガスケット用プライヤーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の渦巻形ガスケット用プライヤーは、環状のガスケット本体と、このガスケット本体の内周及び外周の少なくとも一方に着脱可能に取り付けられる補強リング部材とを備えた渦巻形ガスケットに用いられ、前記補強リング部材において前記ガスケット本体の近傍に形成された切欠部に対して径方向に隙間を空けて配置された爪部を前記ガスケット本体側に押し出すための渦巻形ガスケット用プライヤーであって、先端部同士を開閉可能にすべく互いに回動可能に軸支され、前記先端部同士を閉じた状態で前記隙間に挿入可能であって、かつその挿入状態で前記先端部同士を互いに前記径方向に離反させて開くことにより前記爪部を、前記ガスケット本体側に押し出し可能な一対のアームを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、一対のアームの先端部同士を補強リング部材の切欠部と爪部との隙間に挿入した状態で前記先端部同士を開くことにより、前記爪部を前記ガスケット本体側に押し出すことができる。その際、前記先端部同士は前記隙間において径方向へ互いに離反して開くため、爪部に作用する応力は概ね径方向の応力のみとなる。これにより、従来のマイナスドライバーを用いる場合に比べて、爪部に径方向以外の応力が作用するのを低減することができる。したがって、渦巻形ガスケットにおける補強リングの爪部を押し出す際に、爪部の耐久性が低下するのを抑制することができる。
また、前記一対のアームの先端部のうち少なくとも一方の先端部は、前記隙間に挿入された状態で前記爪部の所定箇所に面接触可能な係合部を有しているのが好ましい。この場合、係合部を爪部の所定箇所に面接触させた状態で爪部を押し出すことができるため、爪部における係合部との接触部分が損傷するのを抑制することができる。これにより、爪部の耐久性が低下するのを効果的に抑制することができる。
また、前記渦巻形ガスケット用プライヤーは、前記一対のアームの先端部同士を開いたときに、その先端部同士が所定長さ以上離反するのを規制するストッパをさらに備えているのが好ましい。この場合、ストッパによって爪部が過剰に押し出されるのを防止することができる。
本発明の渦巻形ガスケット用プライヤーによれば、渦巻形ガスケットの補強リング部材の爪部をガスケット本体側に押し出す際に、爪部に径方向以外の応力が作用するのを大幅に低減することができるため、爪部の耐久性が低下するのを抑制することができる。
以下、本発明の渦巻形ガスケット用プライヤーの実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の渦巻形ガスケット用プライヤーが用いられる渦巻形ガスケットの平面図であり、図2(a)及び(b)はそれぞれ図1のA−A矢視断面図及び図1のB−B矢視断面図である。図1において、渦巻形ガスケット11は、環状のガスケット本体12と、このガスケット本体12の内周側に着脱可能に取り付けられた補強リング部材としての内輪13と、ガスケット本体12の外周側に着脱可能に取り付けられた補強リング部材としての外輪14とを備えている。
図1は本発明の渦巻形ガスケット用プライヤーが用いられる渦巻形ガスケットの平面図であり、図2(a)及び(b)はそれぞれ図1のA−A矢視断面図及び図1のB−B矢視断面図である。図1において、渦巻形ガスケット11は、環状のガスケット本体12と、このガスケット本体12の内周側に着脱可能に取り付けられた補強リング部材としての内輪13と、ガスケット本体12の外周側に着脱可能に取り付けられた補強リング部材としての外輪14とを備えている。
ガスケット本体12は、帯状の金属(ステンレス鋼等)製薄板からなるフープ材15と、そのフープ材15と同一幅の軟質材(膨張黒鉛等)からなる帯状のフィラー材16とを備え、これらを重ね合わせて渦巻状に巻装して構成されている。詳細には、ガスケット本体12の外周側及び内周側には、図2(a)に示すように、フィラー材16を介装せずにフープ材15のみが巻かれた2〜5巻き程度の空巻き部分15a,15bがそれぞれ設けられている。また、ガスケット本体12の中央領域では、フープ材15とフィラー材16とが交互に重ね合わされている。
さらに、ガスケット本体12の内周面には、その周方向に沿って径方向外側に凹設したV字溝12aが形成されており、またガスケット本体12の外周面には、その周方向に沿って径方向外側に膨出した山形の膨出部12bが形成されている。そして、内周側の空巻き部分15a及び外周側の空巻き部分15bの各端部を隣り合う層の部分でスポット溶接等により固着することで、全体として1個の環状のガスケット本体12を構成している。
内輪13は、冷間圧延鋼板やステンレス鋼板などの金属材を用いて環状に形成されたものであり、その厚みをガスケット本体12の厚みよりも薄くしている。また、内輪13の最大外径は、ガスケット本体12の最小内径と等しく又は若干小さくなるよう設定されている。さらに、内輪13の外周全体に亘って面取り加工が施され、これにより内輪13の外周面に突条13aが周方向に沿って延設されている。なお、面取り加工は、内輪13の外周全体に行わなくてもよく、少なくとも後述する内輪爪部13cに行われていればよい。
そして、内輪13の外周縁部側(ガスケット本体12の近傍)には、例えば周方向等間隔に配置された8個のL字状の内輪切欠部13b(図1参照)と、各内輪切欠部13bに対して径方向外側に隙間S1を空けて配置された単一の内輪爪部13cとが形成されている。各内輪切欠部13bに隣接する内輪爪部13cの先端は、周方向1つおきに、径方向外側(ガスケット本体12側)に押し出されている。そして、図2(a)に示すように、内輪爪部13cのガスケット本体12に対向する面に形成された突条13aが、ガスケット本体12の内周面に形成されたV字溝12aに係合することで、内輪13とガスケット本体12とが一体化されている。なお、本実施形態では、内輪切欠部13bの周方向1つおきに内輪爪部13cが押し出されているが、周方向全ての内輪切欠部13bに隣接する内輪爪部13cを押し出すようにしてもよい。
一方、外輪14は、内輪13と同様、冷間圧延鋼板やステンレス鋼板などの金属材を用いて環状に形成されたものであり、その厚みをガスケット本体12の厚みよりも薄くしている。また、外輪14の最小内径は、ガスケット本体12の最大外径と等しく又は若干大きくなるよう設定されている。さらに、外輪14の内周面には、ガスケット本体12の膨出部12bに適合するようV字溝14aが周方向に沿って延設されている。
そして、外輪14の内周縁部側(ガスケット本体12の近傍)には、例えば周方向等間隔に配置された8個のT字状の外輪切欠部14b(図1参照)と、各外輪切欠部14bに対して径方向内側に隙間S2を空けて2個づつ配置された外輪爪部14cとが形成されている。各外輪切欠部14bに隣接する2個の外輪爪部14cの各先端は、周方向1つおきに、径方向内側(ガスケット本体12側)に押し出されている。そして、図2(b)に示すように、外輪爪部14cのガスケット本体12に対向する面に形成されたV字溝14aに、ガスケット本体12の膨出部12bが係合することで、外輪14とガスケット本体12とが一体化されている。
なお、本実施形態では、外輪切欠部14bの周方向1つおきに2個の外輪爪部14cが押し出されているが、周方向全ての外輪切欠部14bに隣接する外輪爪部14cを押し出したり、各外輪切欠部14bに隣接する2個の外輪爪部14cのいずれか一方のみを押し出したりしてもよい。
上記のように構成された渦巻形ガスケット11は、内輪切欠部13b及び内輪爪部13cによって、ガスケット本体12と内輪13とを容易に組み立てることができる。また、外輪切欠部14b及び外輪爪部14cによって、ガスケット本体12と外輪14とを容易に組み立てることができる。これにより、ユーザーであっても、寿命が尽きたガスケット本体12を新品のものに簡単に交換でき、その結果、内輪13及び外輪14を有効に再利用することができる。また、ユーザー側において内輪13及び外輪14の着脱を簡単に行えるため、使用済みの渦巻形ガスケット11を製造元に搬送する手間が不要となり、さらにガスケット本体12のみを購入すればよいので、経済的であるという利点を有する。
図3は本発明の一実施形態に係る渦巻形ガスケット用プライヤーの平面図であり、図4はその渦巻形ガスケット用プライヤーの側面図である。図3において、渦巻形ガスケット用プライヤー1は、渦巻形ガスケット11の内輪爪部13c及び外輪爪部14cをそれぞれガスケット本体12側に押し出す際に用いられるものである。この渦巻形ガスケット用プライヤー1は、金属製薄板からなる一対のアームである第1アーム2及び第2アーム3を備えており、第1及び第2アーム2,3の各先端部21,31同士を開閉可能にすべく、第1及び第2アーム2,3の各中間部22,32同士が互いに逆方向に回動可能に軸支されている。
より具体的には、図4に示すように、第1及び第2アーム2,3は、第1アーム2の中間部22に形成されたネジ孔22aと第2アーム3の中間部32に形成された挿通孔32aとが一致するように重ね合わされ、連結ボルト4を前記挿通孔32aに挿通してネジ孔22aに螺着することにより連結されている。これにより、第1アーム2及び第2アーム3は、連結ボルト4の軸線Xを中心として互いに逆方向に回動可能に軸支されている。前記ネジ孔22a及び挿通孔32aは、第1及び第2アーム2,3の幅方向(図3の左右方向)にそれぞれ2個ずつ形成されており、第1及び第2アーム2,3の回動中心を調整することができるようになっている。
図3において、第1及び第2アーム2,3の各基端部23,33は、それぞれ滑り止め作用を有する合成ゴム製のグリップ24,34により被覆されており、両グリップ24,34を作業者が握ることにより、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士が開くようになっている。第1アーム2の基端部23側及び第2アーム3の基端部33側には、コイル状のトーションスプリング5の両端部がボルト6a,6b(図4参照)により接続されている。このトーションスプリング5は、第1及び第2アーム2,3を、その先端部21,31同士が閉じる方向に回動付勢しており、作業者がグリップ24,34の握りを解除すると、前記先端部21,31同士はトーションスプリング5の付勢力により閉じて、この状態で保持される。
図3及び図4において、第1及び第2アーム2,3の各先端部21,31は、第1及び第2アーム2,3の各中間部22,32に対してそれぞれ着脱可能に固定されている。より具体的には、図4に示すように、前記中間部22(32)の先部に形成されたネジ孔22b(32b)と先端部21(31)に形成された挿通孔21a(31a)とが一致するように、中間部22(32)と先端部21(31)とをそれぞれ重ね合わせた状態で、固定ボルト25(35)が前記挿通孔21a(31a)に挿通されてネジ孔22b(32b)に螺着されている。前記挿通孔21a(31a)は、先端部21(31)の長手方向にそれぞれ3個ずつ形成されており、中間部22(32)に対する先端部21(31)の固定位置を調整することができるようになっている。
図3及び図4において、第1及び第2アーム2,3の各先端部21,31は、その先端にそれぞれ第1係合部21b及び第2係合部31bを有している。第1及び第2係合部21b,31bは、平面視において先端に向かうにしたがって徐々に幅が狭くなるように形成され、側面視において先端側の厚みが基端側の厚みよりも薄く形成されている。そして、第1及び第2係合部21b,31bは、図5(a)及び図6(a)に示すように、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を閉じた状態で、内輪切欠部13bと内輪爪部13cとの隙間S1、及び外輪切欠部14bと各外輪爪部14cとの隙間S2に挿入可能な大きなに形成されている。
より具体的には、第1係合部21bは、図5(a)に示すように、その断面形状が鉤型に形成されており、その外側面には円弧面21b1と略直角に凹んだ段差面21b2とが形成されている。第2係合部31bは、第1係合部21bと左右対称に形成されており、その外側面には円弧面31b1と略直角に凹んだ段差面31b2とが形成されている。そして、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を閉じて前記隙間S1に挿入した状態では、第1係合部21bの円弧面21b1が内輪切欠部13bの隅部(R部)に面接触して係合するとともに、第2係合部31bの段差面31b2が内輪爪部13cの所定箇所である先端角部に面接触して係合するようになっている。これにより、内輪切欠部13b及び内輪爪部13cに対する第1係合部21b及び第2係合部31bの各係合位置をそれぞれ位置決めすることができる。
また、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を閉じて、図6(a)の下側の隙間S2に挿入した状態では、第1係合部21bの段差面21b2が外輪爪部14cの所定箇所である先端角部に面接触して係合するとともに、第2係合部31bの円弧面31b1が外輪切欠部14bの側面14b1に当接するようになっている。これにより、外輪爪部14cに対する第1係合部21bの係合位置を位置決めすることができる。
さらに、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を閉じて、図6(a)の上側の隙間S2に挿入した状態では、第2係合部31bの段差面31b2が外輪爪部14cの所定箇所である先端角部に面接触して係合するとともに、第1係合部21bの円弧面21b1が外輪切欠部14bの側面14b1に当接するようになっている。これにより、外輪爪部14cに対する第2係合部31bの係合位置を位置決めすることができる。
以上の構成により、本実施形態の第1係合部21b及び第2係合部31bは、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を前記隙間S1,S2に挿入した状態で、いずれも爪部(内輪爪部13c又は外輪爪部14c)に面接触可能な係合部としての役割を果たすようになっている。そして、その面接触した状態から、作業者が第1及び第2アーム2,3のグリップ部24,34を握って、前記先端部21,31同士を互いに径方向(図5及び図6の左右方向)に離反させて開くことにより、図5(b)及び図6(b)に示すように、内輪爪部13c及び外輪爪部14cが径方向のガスケット本体12側に押し出されるようになっている。
図3において、渦巻形ガスケット用プライヤー1は、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を開いたときに、その先端部21,31同士が所定長さL以上離反するのを規制するストッパ7をさらに備えている。このストッパ7は、ボルト71とナット72とを備えており、前記ボルト71は、第2アーム3の先端部31の幅方向両側面に開口する挿通孔31cに挿通されるとともに、第1アーム2の先端部21の幅方向両側面に開口するネジ孔21cに螺着されている。前記ナット72は、前記ネジ孔21cから外側に突出したボルト71の先端部に螺着されている。
前記ボルト71の頭部71aと第2アーム3の先端部31の外側面との間には、隙間S3が設けられている。これにより、前記隙間S3分だけ第2アーム3の先端部31が開くと、その外側面が前記頭部71aに当接することにより、前記先端部21,31同士が所定長さLを越えないように規制される。そして、ボルト71を緩め又は締め付けて、前記隙間S3を広げたり狭めたりすることによって、この所定長さLの長さを微調整することができるようになっている。
上記のように構成された本実施形態の渦巻形ガスケット用プライヤー1によれば、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を、内外輪13,14の内輪切欠部13bと内輪爪部13cとの隙間S1、及び外輪切欠部14bと外輪爪部14cとの隙間S2にそれぞれ挿入した状態で、前記先端部21,31同士を開くことにより、内輪爪部13c及び外輪爪部14cをガスケット本体12側に押し出すことができる。その際、前記先端部21,31同士は前記隙間S1,S2において径方向へ互いに離反して開くため、内輪爪部13c及び外輪爪部14cに作用する応力は概ね径方向の応力のみとなる。これにより、従来のマイナスドライバーを用いる場合に比べて、内輪爪部13c及び外輪爪部14cに径方向以外の応力が作用するのを低減することができる。したがって、渦巻形ガスケット11における内外輪13,14の内輪爪部13c及び外輪爪部14cを押し出す際に、内輪爪部13c及び外輪爪部14cの耐久性が低下するのを抑制することができる。
また、第1及び第2アーム2,3の各先端部21,31の第1係合部21b及び第2係合部31bを、内輪爪部13c及び外輪爪部14cの各所定箇所(先端角部)に面接触させた状態で、内輪爪部13c及び外輪爪部14cをガスケット本体12側に押し出すことができるため、内輪爪部13c及び外輪爪部14cにおける第1係合部21b又は第2係合部31bとの接触部分が損傷するのを抑制することができる。これにより、内輪爪部13c及び外輪爪部14cの耐久性が低下するのを効果的に抑制することができる。
また、第1及び第2アーム2,3の先端部21,31同士を開いたときに、ストッパ7により先端部21,31同士が所定長さL以上離反するのを規制しているため、ストッパ7によって内輪爪部13c及び外輪爪部14cが過剰に押し出されるのを防止することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1及び第2アーム2,3の各先端部21,31は、第1及び第2アーム2,3の各中間部22,32に着脱可能に取り付けられているが、前記各中間部22,32に一体的に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、第1及び第2アーム2,3の両先端部21,31が、爪部に面接触可能な係合部(第1係合部21b,第2係合部31b)を有しているが、前記両先端部21,31のうちいずれか一方のみが係合部を有していてもよい。
また、本実施形態では、第1及び第2アーム2,3の両先端部21,31が、爪部に面接触可能な係合部(第1係合部21b,第2係合部31b)を有しているが、前記両先端部21,31のうちいずれか一方のみが係合部を有していてもよい。
さらに、第1係合部21b及び第2係合部31bは、第1及び第2アーム2,3の両先端部21,31を閉じた状態で、内輪爪部13c又は外輪爪部14cに係合するようになっているが、前記両先端部21,31を少し開いたときに内輪爪部13c又は外輪爪部14cに係合するようにしてもよい。
また、ストッパ7は、ボルト71とナット72とを備えているが、ナット72は必ずしも設ける必要はない。
また、ストッパ7は、ボルト71とナット72とを備えているが、ナット72は必ずしも設ける必要はない。
また、本実施形態の渦巻形ガスケット用プライヤー1は、内輪爪部13cの押し出しと外輪爪部14cの押し出しとを兼用しているが、いずれか一方の押し出しのみに用いられるものであってもよい。また、渦巻形ガスケット用プライヤー1は、内輪13及び外輪14を有する渦巻形ガスケット11に用いられているが、内輪13及び外輪14のうちいずれか一方のみを有する渦巻形ガスケット11にも好適に適用することができる。また、渦巻形ガスケット用プライヤー1は、L字形状及びT字形状以外の形状をした切欠部にも適用することができる。
1 渦巻形ガスケット用プライヤー
2 第1アーム
3 第2アーム
7 ストッパ
11 渦巻形ガスケット
12 ガスケット本体
13 内輪(補強リング部材)
14 外輪(補強リング部材)
13b 内輪切欠部(切欠部)
13c 内輪爪部(爪部)
14b 外輪切欠部(切欠部)
14c 外輪爪部(爪部)
21 先端部
21b 第1係合部(係合部)
31 先端部
31b 第2係合部(係合部)
S1,S2 隙間
2 第1アーム
3 第2アーム
7 ストッパ
11 渦巻形ガスケット
12 ガスケット本体
13 内輪(補強リング部材)
14 外輪(補強リング部材)
13b 内輪切欠部(切欠部)
13c 内輪爪部(爪部)
14b 外輪切欠部(切欠部)
14c 外輪爪部(爪部)
21 先端部
21b 第1係合部(係合部)
31 先端部
31b 第2係合部(係合部)
S1,S2 隙間
Claims (3)
- 環状のガスケット本体と、このガスケット本体の内周及び外周の少なくとも一方に着脱可能に取り付けられる補強リング部材とを備えた渦巻形ガスケットに用いられ、前記補強リング部材において前記ガスケット本体の近傍に形成された切欠部に対して径方向に隙間を空けて配置された爪部を、前記ガスケット本体側に押し出すための渦巻形ガスケット用プライヤーであって、
先端部同士を開閉可能にすべく互いに回動可能に軸支され、前記先端部同士を閉じた状態で前記隙間に挿入可能であって、かつその挿入状態で前記先端部同士を互いに前記径方向に離反させて開くことにより前記爪部を前記ガスケット本体側に押し出し可能な一対のアームを備えていることを特徴とする渦巻形ガスケット用プライヤー。 - 前記一対のアームの先端部のうち少なくとも一方の先端部は、前記隙間に挿入された状態で前記爪部の所定箇所に面接触可能な係合部を有している請求項1に記載の渦巻形ガスケット用プライヤー。
- 前記一対のアームの先端部同士を開いたときに、その先端部同士が所定長さ以上離反するのを規制するストッパをさらに備えている請求項1又は2に記載の渦巻形ガスケット用プライヤー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012248181A JP2014094435A (ja) | 2012-11-12 | 2012-11-12 | 渦巻形ガスケット用プライヤー |
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JP2012248181A JP2014094435A (ja) | 2012-11-12 | 2012-11-12 | 渦巻形ガスケット用プライヤー |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI564120B (zh) * | 2016-01-08 | 2017-01-01 | Auto Skill Industrial Co Ltd | Disassembly Clamp of Dust Cover for Motor Drive Shaft |
-
2012
- 2012-11-12 JP JP2012248181A patent/JP2014094435A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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TWI564120B (zh) * | 2016-01-08 | 2017-01-01 | Auto Skill Industrial Co Ltd | Disassembly Clamp of Dust Cover for Motor Drive Shaft |
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