JPWO2003100272A1 - ねじ締付構造、およびねじとねじ締付工具 - Google Patents
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Abstract
嵌合凸部(20)の円弧部(32)の傾斜角(α)がリセス(16)の円弧部(26)の傾斜角(β)よりも大きく、嵌合凸部(20)の軸方向の中間部分がリセス(16)の開口縁部と係合させられて締付トルクが伝達されるため、α<βで嵌合凸部(20)の先端部(20a)がリセス(16)の途中に係合させられる場合に比較して係合部位(38)の径寸法が大きくなり、同じ締付トルクで締め付ける場合には、その径寸法に反比例して係合部位(38)に加えられる力が小さくなる。このため、係合部位(38)における局部的な嵌合凸部(20)、リセス(16)の破損や変形が抑制され、或いはより高い締付トルクで小径ねじ(10)を良好に締め付けることができるようになる。また、係合部位(38)に加えられる力が小さくなれば、円弧部(32)の傾斜に基づいて生じる軸方向に離間する方向の分力が小さくなるため、ビット(18)がリセス(16)から浮き上がるカムアウトが抑制され、小径ねじ(10)の締結状態が安定する。
Description
技術分野
本発明はねじ締付構造に係り、特に、ねじ部の直径が3mm程度以下の小径ねじに対しても大きなトルクで締め付けることができるねじとねじ締付工具に関するものである。
背景技術
ねじ締結の基本は、トルク伝達部に加えられる締付トルクをねじの締付軸力に変換して、2つ以上の部品、部材を一体的に固定することである。したがって、ねじに設けられるトルク伝達部の形状と締付トルクを直接に伝達するねじ締付工具(ビットなど)との嵌合状態は、常に一対のものとして考える必要がある。特に近年、様々な製品の軽薄短小化が喧伝され、それに使用されるパーツ類も小型化される傾向が強く、ねじ部品においても、より小型化と同時に相対的に高い締付トルクを付与することが要求される場合が多くなって来ている。
これに対し、特許第3026965号公報には、ねじおよびそのねじを締め付けるねじ締付工具の一方および他方に設けられているとともに、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締付工具が回転させられることによりそのトルク伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であって、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の前記トルク伝達部は、前記中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されている一方、(b)前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)および(2)を共に満足するように構成したものが記載されている。このようなねじ締付構造においては、トルク伝達部の内側の領域(嵌合凸部側の部材に相当;図3(b)のEB参照)と、中心線まわりにおいてトルク伝達部の間に位置する領域(嵌合穴側の部材に相当;図3(b)のER参照)との面積の差が小さく、嵌合凸部および嵌合穴の強度の調和が図られるため、嵌合凸部の破損や嵌合穴の変形が抑制され、ねじ部の直径が例えば3mm程度以下の小径ねじ等においても、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるようになる。
0.5g≦b≦0.6g ・・・(1)
0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
ところで、上記嵌合穴は、開口部に近づくに従って大径となるようにテーパ状に傾斜させられる一方、嵌合凸部は、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となるようにテーパ状に傾斜させられるとともに、嵌合穴の方が嵌合凸部よりも傾斜が大きく、その嵌合穴の途中で嵌合凸部の軸方向の先端と係合させられるようになっている。このため、その係合部位の径寸法が比較的小さく、同じ締付トルクで締め付ける際に係合部位に加えられる力が大きくなり、局部的に嵌合凸部の破損や嵌合穴の変形などを引き起こす可能性があった。また、係合部位に加えられる力に比例して軸方向に離間する方向の分力が大きくなるため、ねじ締付工具が浮き上がるカムアウトを生じ易く、ねじの締結状態が不安定になる可能性があった。特に、係合部位の変形などで、係合部位の傾斜角度よりも傾斜が大きい傾斜部分(例えば図3におけるトルク伝達部22の外周側の先端面28と、トルク伝達部30の外周側の先端面36など)が係合させられるようになると、傾斜が大きい分だけカムアウトが一層発生し易くなる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ねじおよびねじ締付工具の一方および他方に設けられる嵌合穴および嵌合凸部の係合部位の局部的な変形や破損を抑制して、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるようにすることにある。
発明の開示
かかる目的を達成するために、第1発明は、ねじおよびそのねじを締め付けるねじ締付工具の一方および他方に設けられているとともに、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締付工具が回転させられることによりそのトルク伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であって、前記嵌合凸部は、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部を有し、その係合用傾斜部の途中で前記嵌合穴の開口縁部と係合させられることを特徴とする。
第2発明は、第1発明のねじ締付構造において、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の三叉形状において隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されているとともに、(b)前記係合用傾斜部は、前記嵌合凸部の円弧部に設けられており、その円弧部が前記嵌合穴の開口縁部の円弧部と係合させられることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のねじ締付構造において、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の前記トルク伝達部は、前記中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されている一方、(b)前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)および(2)を共に満足することを特徴とする。
0.5g≦b≦0.6g ・・・(1)
0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのねじ締付構造において、前記係合用傾斜部の前記中心線に対する傾斜角をα、その係合用傾斜部と係合する前記嵌合穴の係合部位の中心線に対する傾斜角をβとした時、次式(3)、(4)、および(5)を総て満足することを特徴とする。
0°<α≦8° ・・・(3)
0°≦β<8° ・・・(4)
β<α ・・・(5)
第5発明は、第1発明〜第4発明の何れかのねじ締付構造において、前記ねじのねじ部の直径は3mm以下であることを特徴とする。
第6発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造において、前記ねじには前記嵌合穴が設けられ、前記ねじ締付工具には前記嵌合凸部が設けられていることを特徴とする。
第7発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじである。
第8発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじ締付工具である。
第1発明のねじ締付構造においては、嵌合凸部に、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部が設けられ、その係合用傾斜部の途中で嵌合穴の開口縁部と係合させられて締付トルクが伝達されるため、従来のように嵌合凸部の軸方向の先端が嵌合穴の途中に係合させられる場合に比較して係合部位の径寸法が大きくなり、同じ締付トルクで締め付ける場合には、その径寸法に反比例して係合部位に加えられる力が小さくなる。このため、係合部位における局部的な嵌合凸部および嵌合穴の破損や変形が抑制され、或いはより高い締付トルクでねじを良好に締め付けることができるようになる。また、係合部位に加えられる力が小さくなれば、係合用傾斜部の傾斜に基づいて生じる軸方向に離間する方向の分力が小さくなるため、ねじ締付工具が浮き上がるカムアウトが抑制され、ねじの締結状態が安定する。
第3発明では、嵌合凸部および嵌合穴のトルク伝達部が、中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されており、且つ3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径g、3つの円弧部の内接円の直径b、および円弧部の曲率半径Rは前記(1)式および(2)式を満足するように定められているため、嵌合凸部の破損および嵌合穴の変形が共に抑制され、高い締付トルクでねじを締め付けることができる。
すなわち、(1)式および(2)式を満足するように三叉形状を構成すると、トルク伝達部の内側の領域(嵌合凸部側の部材に相当;図3(b)のEB参照)と、中心線まわりにおいてトルク伝達部の間に位置する領域(嵌合穴側の部材に相当;図3(b)のER参照)との面積の差が小さく、嵌合凸部および嵌合穴の強度の調和が図られるのである。
また、各部の数値について具体的に説明すると、三叉形状の隣接するトルク伝達部の側部は一定の曲率半径Rの円弧部を介して滑らかに接続されているとともに、その曲率半径Rは内接円の直径bの50%以上、言い換えれば外接円の直径gの25%以上であるため、特に嵌合凸部側のトルク伝達部の根元の応力集中が防止される。曲率半径Rは内接円の直径bの60%以下、すなわち外接円の直径gの36%以下であるため、各トルク伝達部に突出方向と平行な直線状の側部を確保することが可能で、締付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円の直径bが外接円の直径gの50%以上であるため、嵌合凸部の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得られるとともに、60%以下であるため、トルク伝達部の突出寸法を十分に確保できて締付トルクを効率良く伝達できるとともに嵌合穴の変形が抑制される。
第4発明では、嵌合凸部の係合用傾斜部の傾斜角αが8°以下で、嵌合穴の傾斜角βは8°より小さく且つαより小さいため、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。これにより、ねじ締付工具にねじが保持(付着)され易く、ロボットによるねじの自動締付が可能となる。なお、鋼と鋼の静止摩擦係数は一般に0.14以下と言われており、tan8°≒0.1405であるため、ねじおよびねじ締付工具が共に鉄鋼材料製であれば、傾斜角αを8°以下にすることにより適当な静止摩擦が得られると考えられる。
第5発明は、ねじ部の直径が3mm以下の小径ねじに関するもので、本発明が適用されることにより、嵌合凸部および嵌合穴の係合部位に加えられる力が軽減されるため、それ等の破損や変形を回避しつつ、高い締付トルクでねじを良好に締め付けることができるようになる。
第7発明のねじ、および第8発明のねじ締付工具は、実質的に上記第1発明〜第5発明と同様の作用効果が得られる。
ここで、ねじ締付構造は、一般には第6発明のようにねじ側に嵌合穴(リセス)が設けられ、ねじ締付工具側に嵌合凸部(羽根部)が設けられる場合が多いが、ねじ側に嵌合凸部を設けてねじ締付工具側に嵌合穴を設けることも可能である。また、ねじに設けられるねじ部は、雄ねじであっても雌ねじであっても良い。
嵌合凸部には、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部が設けられるが、その係合用傾斜部以外の部分は必ずしも傾斜させる必要がないとともに、嵌合穴についても軸方向に略平行に設けることが可能である。しかし、嵌合穴を鍛造加工によって形成する場合には、開口側へ向かうに従って大径となる抜け勾配を設けることが望ましく、その嵌合穴に対応して嵌合凸部にも軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる傾斜を設けることが望ましい。
嵌合凸部の係合用傾斜部の傾斜角α、およびその係合用傾斜部と係合する嵌合穴の係合部位すなわち開口縁部の傾斜角βについては、付着性を考慮して例えば第4発明のように8°以下で設定することが望ましいが、それ等の係合部以外の非係合部分、例えばトルク伝達部の円弧部に係合用傾斜部が設けられる場合にはトルク伝達部の外周側の先端面などについては、鍛造成形性等を考慮して10°〜20°程度の傾斜角で傾斜させることが望ましい。傾斜角αは、寸法公差などに拘らず嵌合穴の開口縁部に確実に係合させられるように、例えば3°以上とすることが望ましい。傾斜角βについては、良好な付着性が得られるように、傾斜角αとの差(α−β)が2°以下、更に好ましくは1°以下となるように設定することが望ましい。
第3発明は、少なくとも締付トルクが伝達される係合部位、すなわち嵌合穴については開口縁部で、嵌合凸部については、その嵌合穴の開口縁部と係合させられる部位、において(1)式および(2)式を満足するようになっておれば良く、必ずしも嵌合凸部や嵌合穴の軸方向の全域で(1)式および(2)式を満たしている必要はない。
また、本発明は特に径寸法が小さくて締付トルクが得られ難いねじ部の直径が3mm程度以下の小径ねじの締付構造に好適に適用されるが、ねじ部の直径が3mmより大きい通常のねじの締付構造に適用することも可能である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施例である小径ねじ10を示す図で、(a)は頭部12側から見た平面図で、(b)は軸心と直角な方向から見た一部を省略した正面図である。この小径ねじ10は、ねじ部としてM0.8×0.2の雄ねじ14が設けられているとともに、頭部12には、締付用の嵌合穴としてリセス16が設けられている。頭部12の直径は約1.4mmで、厚さは約0.2mmである。
図2の(a)は、上記リセス16の拡大平面図で、(b)は(a)におけるB−B断面図である。また、図3の(a)は、ねじ締付工具としてのビット18の先端側に設けられた嵌合凸部20がリセス16内に挿入され、その先端部20aがリセス16と係合させられた状態を示す中心線Oを含む断面図(図2(b)に相当)で、(b)は両者の係合部分における中心線Oと直角な断面形状を説明する図である。中心線Oは、リセス16や嵌合凸部20の中心で、小径ねじ10の軸心と一致する。これ等の図において、リセス16は、中心線Oまわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部22を有する三叉形状を成しており、トルク伝達部22は、中心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の側部24を有するとともに、隣接するトルク伝達部22の側部24は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部26を介して滑らかに接続されている。また、嵌合凸部20は、中心線Oに対して直角な断面がリセス16と同様な三叉形状を成しており、詳しい図示は省略するが、中心線Oまわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部30を有する三叉形状を成しており、トルク伝達部30は、中心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の側部34を有するとともに、隣接するトルク伝達部30の側部34は、それぞれ上記円弧部26と同じ曲率半径Rの円弧部32を介して滑らかに接続されている。
リセス16の円弧部26は、軸方向の開口側(図2(b)および図3(a)の上方側)へ向かうに従って大径となるように、中心線Oに対して傾斜角βで外周側へ傾斜させられている一方、嵌合凸部20の円弧部32は、軸方向の先端側(図3(a)における下方側)へ向かうに従って小径となるように、中心線Oに対して傾斜角αで内周側へ傾斜させられている。傾斜角αは傾斜角βよりも大きく、本実施例では傾斜角αは約6°30′で、傾斜角βは約5°45′であり、嵌合凸部20の円弧部32は、図3(a)に示すように軸方向の途中でリセス16の開口縁部において円弧部26と係合させられ、それ等の円弧部32および26や側部34および24を介して締付トルクが伝達される。嵌合凸部20の円弧部32は係合用傾斜部に相当する。
また、トルク伝達部22の外周側の先端面28は、軸方向の開口側へ向かうに従って大径となるように、中心線Oに対して傾斜角εで外周側へ傾斜させられている一方、トルク伝達部30の外周側の先端面36は、先端部20a側へ向かうに従って小径となるように、中心線Oに対して傾斜角θで内周側へ傾斜させられている。これ等の傾斜角ε、θは、何れも約15°である。
図3の(b)において実線で示す三叉形状の内側は、リセス16と嵌合凸部20との係合部位38、すなわち図3(a)におけるリセス16の開口縁部の位置、における嵌合凸部20の断面形状を表しており、その三叉形状の外側は実質的にリセス16が設けられた頭部12の断面形状を表している。かかる図3の(b)において、寸法gは、3つのトルク伝達部22、30の先端の外接円40の直径で、寸法bは、3つの円弧部26、32の内接円42の直径であり、Pは曲率半径Rの円弧部26、32の曲率中心である。本実施例では、直径g≒1.24mmで、直径b=0.5×g≒0.62mm、曲率半径R=0.5×b=0.25×g≒0.31mmである。また、fはトルク伝達部22の幅寸法で、次式(6)から本実施例では幅寸法f≒0.45mmになる。なお、円弧部32と26とが係合させられるように、リセス16のトルク伝達部22の外周側への突出寸法は、図3の(a)から明らかなように嵌合凸部20のトルク伝達部30の外周側への突出寸法より僅かに大きくされており、厳密には図3の(b)に示す外接円40よりも外周側に位置している。
f=g・sin60°−2R ・・・(6)
このようなねじ締付構造、或いは小径ねじ10、ビット18においては、互いに嵌合される嵌合凸部20およびリセス16が三叉形状を成しているとともに、その三叉形状の隣接するトルク伝達部22、30の側部24、34は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部26、32を介して滑らかに接続されており、且つ直径b=0.5×gで、曲率半径R=0.5×bとされているため、嵌合凸部20の破損およびリセス16の変形が共に抑制され、高い締付トルクで小径ねじ10を締め付けることができるようになる。
すなわち、b=0.5×g、R=0.5×bに設定すると、図3の(b)に示すようにトルク伝達部22、30の内側すなわち嵌合凸部20のトルク伝達部30の領域EBと、トルク伝達部22、30の間に位置する領域(リセス16側の部材に相当)ERとの面積の差が小さく、嵌合凸部20およびリセス16の強度の調和が図られるのである。
また、三叉形状の隣接するトルク伝達部22、30の側部24、34は一定の曲率半径Rの円弧部26、32を介して滑らかに接続されているとともに、その曲率半径Rは内接円42の直径bの50%で外接円40の直径gの25%であるため、特に嵌合凸部20側のトルク伝達部30の根元の応力集中が防止され、且つ各トルク伝達部22、30には、突出方向と平行な直線状の側部24、34が確保されるため、締付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円42の直径bが外接円40の直径gの50%であるため、嵌合凸部20の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得られ、且つトルク伝達部22、30の突出寸法を十分に確保できて締付トルクを効率良く伝達できるとともにリセス16の変形が抑制される。
また、嵌合凸部20の円弧部32は傾斜角α≒6°30′で傾斜させられ、その軸方向の中間部分において、傾斜角β≒5°45′で傾斜させられているリセス16の円弧部26と、リセス16の開口縁部で係合させられるため、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。これにより、ビット18に小径ねじ10が良好に保持(付着)されるようになり、ロボットによる小径ねじ10の自動締付が可能となる。なお、小径ねじ10およびビット18は何れも鉄鋼材料製(小径ねじ10は炭素鋼などで、ビット18はクロムモリブデン鋼やハイス鋼など)で、それ等の静止摩擦係数は一般に0.14以下と言われており、tan8°≒0.1405であるため、傾斜角α≒6°30′で、傾斜角β≒5°45′の本実施例によれば、この点からも適当な静止摩擦が得られると考えられる。
また、上記のようにリセス16の円弧部26には傾斜角β≒5°45′の傾斜が設けられている一方、トルク伝達部22の先端面28には傾斜角ε≒15°の傾斜が設けられているため、そのようなリセス16を鍛造加工によって容易に高い精度で形成できる。すなわち、それ等の傾斜が抜け勾配になるため、鍛造加工後のリセス16からのパンチの抜けが容易になり、所定形状のリセス16を高い精度で鍛造加工できるのである。
また、円弧部26に傾斜角βで傾斜が設けられると、図2の(a)の平面図から明らかなように、トルク伝達部22の両側部(側面)24は、開口側へ向かうに従って両側、すなわち中心線Oまわりの周方向へ拡がるように傾斜させられるため、その側部24に嵌合凸部20の側部34が係合して締付トルクが加えられる際に、その嵌合凸部20をリセス16から押し出そうとするカムアウト分力が発生するが、傾斜角βは約5°45′で、側部24における周方向の傾斜角度はそれよりも十分に小さいため殆ど問題にならず、締付トルクが効率良く伝達される。なお、リセス16の底部における円弧部26の曲率半径Rと、上端開口部における曲率半径Rは同じ寸法で、共に約0.31mmである。
また、このような三叉形状のリセス16を有する小径ねじ10によれば、これを緩めるためにはビット18のように三叉形状の特殊な工具が必要であるため、一般の人が簡単にねじを緩めることができず、いじり防止の効果も得られる。
一方、本実施例では、嵌合凸部20の円弧部32の傾斜角αがリセス16の円弧部26の傾斜角βよりも大きく、嵌合凸部20の軸方向の中間部分がリセス16の開口縁部と係合させられて締付トルクが伝達されるため、従来のようにα<βで嵌合凸部20の先端部20aがリセス16の途中に係合させられる場合に比較して係合部位38の径寸法が大きくなり、同じ締付トルクで締め付ける場合には、その径寸法に反比例して係合部位38に加えられる力が小さくなる。このため、係合部位38における局部的な嵌合凸部20およびリセス16の破損や変形が抑制され、或いはより高い締付トルクで小径ねじ10を良好に締め付けることができるようになる。また、係合部位38に加えられる力が小さくなれば、円弧部32の傾斜に基づいて生じる軸方向に離間する方向の分力が小さくなるため、ビット18がリセス16から浮き上がるカムアウトが抑制され、小径ねじ10の締結状態が安定する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明は、ねじおよびねじ締付工具の一方および他方に設けられる嵌合穴および嵌合凸部の係合部位の局部的な変形や破損を抑制して、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるねじ締付構造、およびねじやねじ締付工具に好適に利用され得る。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施例である小径ねじを示す図で、(a)は頭部側から見た平面図、(b)は一部を省略した正面図である。
図2は、図1の小径ねじに設けられたリセスを示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
図3は、図2のリセスとビットの嵌合凸部との係合状態を示す図で、(a)は中心線Oを含む断面図、(b)は係合部位における中心線Oと直角な両者の断面形状を説明する図である。
本発明はねじ締付構造に係り、特に、ねじ部の直径が3mm程度以下の小径ねじに対しても大きなトルクで締め付けることができるねじとねじ締付工具に関するものである。
背景技術
ねじ締結の基本は、トルク伝達部に加えられる締付トルクをねじの締付軸力に変換して、2つ以上の部品、部材を一体的に固定することである。したがって、ねじに設けられるトルク伝達部の形状と締付トルクを直接に伝達するねじ締付工具(ビットなど)との嵌合状態は、常に一対のものとして考える必要がある。特に近年、様々な製品の軽薄短小化が喧伝され、それに使用されるパーツ類も小型化される傾向が強く、ねじ部品においても、より小型化と同時に相対的に高い締付トルクを付与することが要求される場合が多くなって来ている。
これに対し、特許第3026965号公報には、ねじおよびそのねじを締め付けるねじ締付工具の一方および他方に設けられているとともに、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締付工具が回転させられることによりそのトルク伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であって、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の前記トルク伝達部は、前記中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されている一方、(b)前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)および(2)を共に満足するように構成したものが記載されている。このようなねじ締付構造においては、トルク伝達部の内側の領域(嵌合凸部側の部材に相当;図3(b)のEB参照)と、中心線まわりにおいてトルク伝達部の間に位置する領域(嵌合穴側の部材に相当;図3(b)のER参照)との面積の差が小さく、嵌合凸部および嵌合穴の強度の調和が図られるため、嵌合凸部の破損や嵌合穴の変形が抑制され、ねじ部の直径が例えば3mm程度以下の小径ねじ等においても、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるようになる。
0.5g≦b≦0.6g ・・・(1)
0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
ところで、上記嵌合穴は、開口部に近づくに従って大径となるようにテーパ状に傾斜させられる一方、嵌合凸部は、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となるようにテーパ状に傾斜させられるとともに、嵌合穴の方が嵌合凸部よりも傾斜が大きく、その嵌合穴の途中で嵌合凸部の軸方向の先端と係合させられるようになっている。このため、その係合部位の径寸法が比較的小さく、同じ締付トルクで締め付ける際に係合部位に加えられる力が大きくなり、局部的に嵌合凸部の破損や嵌合穴の変形などを引き起こす可能性があった。また、係合部位に加えられる力に比例して軸方向に離間する方向の分力が大きくなるため、ねじ締付工具が浮き上がるカムアウトを生じ易く、ねじの締結状態が不安定になる可能性があった。特に、係合部位の変形などで、係合部位の傾斜角度よりも傾斜が大きい傾斜部分(例えば図3におけるトルク伝達部22の外周側の先端面28と、トルク伝達部30の外周側の先端面36など)が係合させられるようになると、傾斜が大きい分だけカムアウトが一層発生し易くなる。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ねじおよびねじ締付工具の一方および他方に設けられる嵌合穴および嵌合凸部の係合部位の局部的な変形や破損を抑制して、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるようにすることにある。
発明の開示
かかる目的を達成するために、第1発明は、ねじおよびそのねじを締め付けるねじ締付工具の一方および他方に設けられているとともに、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締付工具が回転させられることによりそのトルク伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であって、前記嵌合凸部は、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部を有し、その係合用傾斜部の途中で前記嵌合穴の開口縁部と係合させられることを特徴とする。
第2発明は、第1発明のねじ締付構造において、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の三叉形状において隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されているとともに、(b)前記係合用傾斜部は、前記嵌合凸部の円弧部に設けられており、その円弧部が前記嵌合穴の開口縁部の円弧部と係合させられることを特徴とする。
第3発明は、第1発明または第2発明のねじ締付構造において、(a)前記嵌合凸部および前記嵌合穴の前記トルク伝達部は、前記中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されている一方、(b)前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)および(2)を共に満足することを特徴とする。
0.5g≦b≦0.6g ・・・(1)
0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのねじ締付構造において、前記係合用傾斜部の前記中心線に対する傾斜角をα、その係合用傾斜部と係合する前記嵌合穴の係合部位の中心線に対する傾斜角をβとした時、次式(3)、(4)、および(5)を総て満足することを特徴とする。
0°<α≦8° ・・・(3)
0°≦β<8° ・・・(4)
β<α ・・・(5)
第5発明は、第1発明〜第4発明の何れかのねじ締付構造において、前記ねじのねじ部の直径は3mm以下であることを特徴とする。
第6発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造において、前記ねじには前記嵌合穴が設けられ、前記ねじ締付工具には前記嵌合凸部が設けられていることを特徴とする。
第7発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじである。
第8発明は、第1発明〜第5発明の何れかのねじ締付構造に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじ締付工具である。
第1発明のねじ締付構造においては、嵌合凸部に、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部が設けられ、その係合用傾斜部の途中で嵌合穴の開口縁部と係合させられて締付トルクが伝達されるため、従来のように嵌合凸部の軸方向の先端が嵌合穴の途中に係合させられる場合に比較して係合部位の径寸法が大きくなり、同じ締付トルクで締め付ける場合には、その径寸法に反比例して係合部位に加えられる力が小さくなる。このため、係合部位における局部的な嵌合凸部および嵌合穴の破損や変形が抑制され、或いはより高い締付トルクでねじを良好に締め付けることができるようになる。また、係合部位に加えられる力が小さくなれば、係合用傾斜部の傾斜に基づいて生じる軸方向に離間する方向の分力が小さくなるため、ねじ締付工具が浮き上がるカムアウトが抑制され、ねじの締結状態が安定する。
第3発明では、嵌合凸部および嵌合穴のトルク伝達部が、中心線からの突出方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されており、且つ3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径g、3つの円弧部の内接円の直径b、および円弧部の曲率半径Rは前記(1)式および(2)式を満足するように定められているため、嵌合凸部の破損および嵌合穴の変形が共に抑制され、高い締付トルクでねじを締め付けることができる。
すなわち、(1)式および(2)式を満足するように三叉形状を構成すると、トルク伝達部の内側の領域(嵌合凸部側の部材に相当;図3(b)のEB参照)と、中心線まわりにおいてトルク伝達部の間に位置する領域(嵌合穴側の部材に相当;図3(b)のER参照)との面積の差が小さく、嵌合凸部および嵌合穴の強度の調和が図られるのである。
また、各部の数値について具体的に説明すると、三叉形状の隣接するトルク伝達部の側部は一定の曲率半径Rの円弧部を介して滑らかに接続されているとともに、その曲率半径Rは内接円の直径bの50%以上、言い換えれば外接円の直径gの25%以上であるため、特に嵌合凸部側のトルク伝達部の根元の応力集中が防止される。曲率半径Rは内接円の直径bの60%以下、すなわち外接円の直径gの36%以下であるため、各トルク伝達部に突出方向と平行な直線状の側部を確保することが可能で、締付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円の直径bが外接円の直径gの50%以上であるため、嵌合凸部の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得られるとともに、60%以下であるため、トルク伝達部の突出寸法を十分に確保できて締付トルクを効率良く伝達できるとともに嵌合穴の変形が抑制される。
第4発明では、嵌合凸部の係合用傾斜部の傾斜角αが8°以下で、嵌合穴の傾斜角βは8°より小さく且つαより小さいため、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。これにより、ねじ締付工具にねじが保持(付着)され易く、ロボットによるねじの自動締付が可能となる。なお、鋼と鋼の静止摩擦係数は一般に0.14以下と言われており、tan8°≒0.1405であるため、ねじおよびねじ締付工具が共に鉄鋼材料製であれば、傾斜角αを8°以下にすることにより適当な静止摩擦が得られると考えられる。
第5発明は、ねじ部の直径が3mm以下の小径ねじに関するもので、本発明が適用されることにより、嵌合凸部および嵌合穴の係合部位に加えられる力が軽減されるため、それ等の破損や変形を回避しつつ、高い締付トルクでねじを良好に締め付けることができるようになる。
第7発明のねじ、および第8発明のねじ締付工具は、実質的に上記第1発明〜第5発明と同様の作用効果が得られる。
ここで、ねじ締付構造は、一般には第6発明のようにねじ側に嵌合穴(リセス)が設けられ、ねじ締付工具側に嵌合凸部(羽根部)が設けられる場合が多いが、ねじ側に嵌合凸部を設けてねじ締付工具側に嵌合穴を設けることも可能である。また、ねじに設けられるねじ部は、雄ねじであっても雌ねじであっても良い。
嵌合凸部には、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部が設けられるが、その係合用傾斜部以外の部分は必ずしも傾斜させる必要がないとともに、嵌合穴についても軸方向に略平行に設けることが可能である。しかし、嵌合穴を鍛造加工によって形成する場合には、開口側へ向かうに従って大径となる抜け勾配を設けることが望ましく、その嵌合穴に対応して嵌合凸部にも軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる傾斜を設けることが望ましい。
嵌合凸部の係合用傾斜部の傾斜角α、およびその係合用傾斜部と係合する嵌合穴の係合部位すなわち開口縁部の傾斜角βについては、付着性を考慮して例えば第4発明のように8°以下で設定することが望ましいが、それ等の係合部以外の非係合部分、例えばトルク伝達部の円弧部に係合用傾斜部が設けられる場合にはトルク伝達部の外周側の先端面などについては、鍛造成形性等を考慮して10°〜20°程度の傾斜角で傾斜させることが望ましい。傾斜角αは、寸法公差などに拘らず嵌合穴の開口縁部に確実に係合させられるように、例えば3°以上とすることが望ましい。傾斜角βについては、良好な付着性が得られるように、傾斜角αとの差(α−β)が2°以下、更に好ましくは1°以下となるように設定することが望ましい。
第3発明は、少なくとも締付トルクが伝達される係合部位、すなわち嵌合穴については開口縁部で、嵌合凸部については、その嵌合穴の開口縁部と係合させられる部位、において(1)式および(2)式を満足するようになっておれば良く、必ずしも嵌合凸部や嵌合穴の軸方向の全域で(1)式および(2)式を満たしている必要はない。
また、本発明は特に径寸法が小さくて締付トルクが得られ難いねじ部の直径が3mm程度以下の小径ねじの締付構造に好適に適用されるが、ねじ部の直径が3mmより大きい通常のねじの締付構造に適用することも可能である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施例である小径ねじ10を示す図で、(a)は頭部12側から見た平面図で、(b)は軸心と直角な方向から見た一部を省略した正面図である。この小径ねじ10は、ねじ部としてM0.8×0.2の雄ねじ14が設けられているとともに、頭部12には、締付用の嵌合穴としてリセス16が設けられている。頭部12の直径は約1.4mmで、厚さは約0.2mmである。
図2の(a)は、上記リセス16の拡大平面図で、(b)は(a)におけるB−B断面図である。また、図3の(a)は、ねじ締付工具としてのビット18の先端側に設けられた嵌合凸部20がリセス16内に挿入され、その先端部20aがリセス16と係合させられた状態を示す中心線Oを含む断面図(図2(b)に相当)で、(b)は両者の係合部分における中心線Oと直角な断面形状を説明する図である。中心線Oは、リセス16や嵌合凸部20の中心で、小径ねじ10の軸心と一致する。これ等の図において、リセス16は、中心線Oまわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部22を有する三叉形状を成しており、トルク伝達部22は、中心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の側部24を有するとともに、隣接するトルク伝達部22の側部24は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部26を介して滑らかに接続されている。また、嵌合凸部20は、中心線Oに対して直角な断面がリセス16と同様な三叉形状を成しており、詳しい図示は省略するが、中心線Oまわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部30を有する三叉形状を成しており、トルク伝達部30は、中心線Oからの突出方向と平行な一対の直線状の側部34を有するとともに、隣接するトルク伝達部30の側部34は、それぞれ上記円弧部26と同じ曲率半径Rの円弧部32を介して滑らかに接続されている。
リセス16の円弧部26は、軸方向の開口側(図2(b)および図3(a)の上方側)へ向かうに従って大径となるように、中心線Oに対して傾斜角βで外周側へ傾斜させられている一方、嵌合凸部20の円弧部32は、軸方向の先端側(図3(a)における下方側)へ向かうに従って小径となるように、中心線Oに対して傾斜角αで内周側へ傾斜させられている。傾斜角αは傾斜角βよりも大きく、本実施例では傾斜角αは約6°30′で、傾斜角βは約5°45′であり、嵌合凸部20の円弧部32は、図3(a)に示すように軸方向の途中でリセス16の開口縁部において円弧部26と係合させられ、それ等の円弧部32および26や側部34および24を介して締付トルクが伝達される。嵌合凸部20の円弧部32は係合用傾斜部に相当する。
また、トルク伝達部22の外周側の先端面28は、軸方向の開口側へ向かうに従って大径となるように、中心線Oに対して傾斜角εで外周側へ傾斜させられている一方、トルク伝達部30の外周側の先端面36は、先端部20a側へ向かうに従って小径となるように、中心線Oに対して傾斜角θで内周側へ傾斜させられている。これ等の傾斜角ε、θは、何れも約15°である。
図3の(b)において実線で示す三叉形状の内側は、リセス16と嵌合凸部20との係合部位38、すなわち図3(a)におけるリセス16の開口縁部の位置、における嵌合凸部20の断面形状を表しており、その三叉形状の外側は実質的にリセス16が設けられた頭部12の断面形状を表している。かかる図3の(b)において、寸法gは、3つのトルク伝達部22、30の先端の外接円40の直径で、寸法bは、3つの円弧部26、32の内接円42の直径であり、Pは曲率半径Rの円弧部26、32の曲率中心である。本実施例では、直径g≒1.24mmで、直径b=0.5×g≒0.62mm、曲率半径R=0.5×b=0.25×g≒0.31mmである。また、fはトルク伝達部22の幅寸法で、次式(6)から本実施例では幅寸法f≒0.45mmになる。なお、円弧部32と26とが係合させられるように、リセス16のトルク伝達部22の外周側への突出寸法は、図3の(a)から明らかなように嵌合凸部20のトルク伝達部30の外周側への突出寸法より僅かに大きくされており、厳密には図3の(b)に示す外接円40よりも外周側に位置している。
f=g・sin60°−2R ・・・(6)
このようなねじ締付構造、或いは小径ねじ10、ビット18においては、互いに嵌合される嵌合凸部20およびリセス16が三叉形状を成しているとともに、その三叉形状の隣接するトルク伝達部22、30の側部24、34は、それぞれ一定の曲率半径Rの円弧部26、32を介して滑らかに接続されており、且つ直径b=0.5×gで、曲率半径R=0.5×bとされているため、嵌合凸部20の破損およびリセス16の変形が共に抑制され、高い締付トルクで小径ねじ10を締め付けることができるようになる。
すなわち、b=0.5×g、R=0.5×bに設定すると、図3の(b)に示すようにトルク伝達部22、30の内側すなわち嵌合凸部20のトルク伝達部30の領域EBと、トルク伝達部22、30の間に位置する領域(リセス16側の部材に相当)ERとの面積の差が小さく、嵌合凸部20およびリセス16の強度の調和が図られるのである。
また、三叉形状の隣接するトルク伝達部22、30の側部24、34は一定の曲率半径Rの円弧部26、32を介して滑らかに接続されているとともに、その曲率半径Rは内接円42の直径bの50%で外接円40の直径gの25%であるため、特に嵌合凸部20側のトルク伝達部30の根元の応力集中が防止され、且つ各トルク伝達部22、30には、突出方向と平行な直線状の側部24、34が確保されるため、締付トルクを効率良く伝達できる。一方、内接円42の直径bが外接円40の直径gの50%であるため、嵌合凸部20の心厚を十分に確保できて高い機械的強度が得られ、且つトルク伝達部22、30の突出寸法を十分に確保できて締付トルクを効率良く伝達できるとともにリセス16の変形が抑制される。
また、嵌合凸部20の円弧部32は傾斜角α≒6°30′で傾斜させられ、その軸方向の中間部分において、傾斜角β≒5°45′で傾斜させられているリセス16の円弧部26と、リセス16の開口縁部で係合させられるため、両者の間に大きな静止摩擦が発生する。これにより、ビット18に小径ねじ10が良好に保持(付着)されるようになり、ロボットによる小径ねじ10の自動締付が可能となる。なお、小径ねじ10およびビット18は何れも鉄鋼材料製(小径ねじ10は炭素鋼などで、ビット18はクロムモリブデン鋼やハイス鋼など)で、それ等の静止摩擦係数は一般に0.14以下と言われており、tan8°≒0.1405であるため、傾斜角α≒6°30′で、傾斜角β≒5°45′の本実施例によれば、この点からも適当な静止摩擦が得られると考えられる。
また、上記のようにリセス16の円弧部26には傾斜角β≒5°45′の傾斜が設けられている一方、トルク伝達部22の先端面28には傾斜角ε≒15°の傾斜が設けられているため、そのようなリセス16を鍛造加工によって容易に高い精度で形成できる。すなわち、それ等の傾斜が抜け勾配になるため、鍛造加工後のリセス16からのパンチの抜けが容易になり、所定形状のリセス16を高い精度で鍛造加工できるのである。
また、円弧部26に傾斜角βで傾斜が設けられると、図2の(a)の平面図から明らかなように、トルク伝達部22の両側部(側面)24は、開口側へ向かうに従って両側、すなわち中心線Oまわりの周方向へ拡がるように傾斜させられるため、その側部24に嵌合凸部20の側部34が係合して締付トルクが加えられる際に、その嵌合凸部20をリセス16から押し出そうとするカムアウト分力が発生するが、傾斜角βは約5°45′で、側部24における周方向の傾斜角度はそれよりも十分に小さいため殆ど問題にならず、締付トルクが効率良く伝達される。なお、リセス16の底部における円弧部26の曲率半径Rと、上端開口部における曲率半径Rは同じ寸法で、共に約0.31mmである。
また、このような三叉形状のリセス16を有する小径ねじ10によれば、これを緩めるためにはビット18のように三叉形状の特殊な工具が必要であるため、一般の人が簡単にねじを緩めることができず、いじり防止の効果も得られる。
一方、本実施例では、嵌合凸部20の円弧部32の傾斜角αがリセス16の円弧部26の傾斜角βよりも大きく、嵌合凸部20の軸方向の中間部分がリセス16の開口縁部と係合させられて締付トルクが伝達されるため、従来のようにα<βで嵌合凸部20の先端部20aがリセス16の途中に係合させられる場合に比較して係合部位38の径寸法が大きくなり、同じ締付トルクで締め付ける場合には、その径寸法に反比例して係合部位38に加えられる力が小さくなる。このため、係合部位38における局部的な嵌合凸部20およびリセス16の破損や変形が抑制され、或いはより高い締付トルクで小径ねじ10を良好に締め付けることができるようになる。また、係合部位38に加えられる力が小さくなれば、円弧部32の傾斜に基づいて生じる軸方向に離間する方向の分力が小さくなるため、ビット18がリセス16から浮き上がるカムアウトが抑制され、小径ねじ10の締結状態が安定する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明は、ねじおよびねじ締付工具の一方および他方に設けられる嵌合穴および嵌合凸部の係合部位の局部的な変形や破損を抑制して、より高い締付トルクでねじを締め付けることができるねじ締付構造、およびねじやねじ締付工具に好適に利用され得る。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施例である小径ねじを示す図で、(a)は頭部側から見た平面図、(b)は一部を省略した正面図である。
図2は、図1の小径ねじに設けられたリセスを示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
図3は、図2のリセスとビットの嵌合凸部との係合状態を示す図で、(a)は中心線Oを含む断面図、(b)は係合部位における中心線Oと直角な両者の断面形状を説明する図である。
Claims (8)
- ねじおよび該ねじを締め付けるねじ締付工具の一方および他方に設けられているとともに、それぞれ中心線まわりに120°間隔で外周側へ突き出す3つのトルク伝達部を有する三叉形状を成していて互いに嵌合される嵌合穴および嵌合凸部から成り、前記ねじ締付工具が回転させられることにより該トルク伝達部を介して前記ねじに締付トルクを伝達するねじ締付構造であって、
前記嵌合凸部は、軸方向の先端側へ向かうに従って小径となる係合用傾斜部を有し、該係合用傾斜部の途中で前記嵌合穴の開口縁部と係合させられる
ことを特徴とするねじ締付構造。 - 前記嵌合凸部および前記嵌合穴の三叉形状において隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されているとともに、
前記係合用傾斜部は、前記嵌合凸部の円弧部に設けられており、該円弧部が前記嵌合穴の開口縁部の円弧部と係合させられる
ことを特徴とする請求項1に記載のねじ締付構造。 - 前記嵌合凸部および前記嵌合穴の前記トルク伝達部は、前記中心線からの突方向と平行な一対の側部を有するとともに、隣接するトルク伝達部の側部は、それぞれ一定の曲率半径Rで前記中心線側へ向かって凸となる円弧部を介して滑らかに接続されている一方、
前記3つのトルク伝達部の先端の外接円の直径をg、前記3つの円弧部の内接円の直径をbとした時、次式(1)および(2)を共に満足する
0.5g≦b≦0.6g ・・・(1)
0.5b≦R≦0.6b ・・・(2)
ことを特徴とする請求項1または2に記載のねじ締付構造。 - 前記係合用傾斜部の前記中心線に対する傾斜角をα、該係合用傾斜部と係合する前記嵌合穴の係合部位の中心線に対する傾斜角をβとした時、次式(3)、(4)、および(5)を総て満足する
0°<α≦8° ・・・(3)
0°≦β<8° ・・・(4)
β<α ・・・(5)
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のねじ締付構造。 - 前記ねじのねじ部の直径は3mm以下である
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のねじ締付構造。 - 前記ねじには前記嵌合穴が設けられ、前記ねじ締付工具には前記嵌合凸部が設けられている
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のねじ締付構造。 - 請求項1〜5の何れか1項に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじ。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の前記嵌合穴または前記嵌合凸部を備えていることを特徴とするねじ締付工具。
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