JP2014094225A - 被検体情報取得装置およびその制御方法 - Google Patents

被検体情報取得装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光音響トモグラフィーにおいて、被検体内部での機能特性取得の正確さを向上させる。
【解決手段】被検体に光を照射する照射部と、照射光に対する光学特性が既知の光吸収部材を含み、被検体を保持する保持部材と、光照射により被検体内組織および光吸収部材から発生する音響波を検出する検出器と、検出された音響波を用いて被検体内組織および光吸収部材の光学特性を算出し、算出された光吸収部材の光学特性と、既知の光学特性とを用いて被検体内組織の光学特性を補正する演算部とを有する被検体情報取得装置を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体情報取得装置およびその制御方法に関する。
生体組織等の被検体内部の機能特性を計測する被検体情報取得装置として、血液中に含まれるヘモグロビンなどの光吸収特性から、新生血管の形成判定やヘモグロビンの酸素飽和度算出等を行うことにより診断に利用するものが知られている。このような装置では、一般に生体組織に対する光の透過特性が良い、近赤外光(波長600−1500nm程度)を用いている。
このような被検体情報取得装置において、近赤外光を用いた、Photoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィー)という技術が知られている(非特許文献1)。PATとは、光源から発生した短パルス光を生体に照射し、生体内を伝播・拡散した光が血液などの生体組織で吸収されたときに発生する音響波を検出することにより、光の吸収に関わる情報を取得する技術である。PATを利用した被検体情報取得装置は、検出した音響波を解析処理することにより、被検体である生体内部の機能特性に関連した情報、特に、被検体内の光エネルギー吸収密度分布を可視化できる。
非特許文献1によれば、PATでは、ある被検体中の光吸収体から発生する光音響波の初期音圧(P)を、次式(1)で表すことができる。
=Γ・μ・Φ …(1)
ここで、Γはグルナイゼン係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗の積を定圧比熱(C)で割ったものである。Γは組織が決まれば、ほぼ一定の値を取ることが知られている。乳房組織におけるΓは0.65〜0.85である。μは吸収体の吸収係数、Φは局所的な領域での光量である。
被検体中を伝搬した音響波の音圧Pの時間変化は、音響波を検出器で測定した後、その測定結果から初期音圧分布を再構成して算出する。そして、算出した初期音圧分布をΓで除することにより、μとΦの積に関する分布を得ることができる。このμとΦの積は、光エネルギー吸収密度分布と呼ばれる。
被検体が生体である場合、近赤外光を良く吸収する組織は血液である。そのため、近赤外光を用いたPATで生体の測定を行うと、血液の分布に関する情報が得られる。さらに、複数の波長の光を照射し、それぞれの吸収係数を算出することにより、血液の酸素飽和度に関する情報が得られる。
式(1)に示したように、一般的なPATは、音響波の検出器で測定される音圧の時間変化を解析することにより、初期音圧Pの分布を得るものである。初期音圧Pの分布から光吸収係数の分布を得るためには、さらに被検体内の光量分布を求める必要がある。
被検体である生体表面に対して、生体の厚さに対して十分大きな領域に一様な照射光量Φが照射された時、生体内を光が平面波として伝播すると仮定すると、光量分布(Φ)は次式(2)で表すことができる。
Φ=Φ・exp(−μeff・d) …(2)
ここで、μeffは生体の平均的な有効減衰係数、Φは光源から生体内に入射した光
量である。また、dは光源からの光が照射された生体上の領域(光照射領域)から生体内における光吸収体までの距離である。
式(2)に示したように、生体内部では指数関数的に光は減衰する。この光量分布および式(1)を用いることにより、光エネルギー吸収密度分布から光吸収係数分布を算出することができる。
また、生体組織では癌などの腫瘍が成長する際において新生血管の形成や酸素消費量の増大が知られている。このような新生血管の形成や酸素消費量の増大を評価する方法としてオキシヘモグロビン(HbO)とデオキシヘモグロビン(Hb)の光吸収係数を利用することができる。
例えば、被検体情報取得装置は、複数波長におけるHbOとHbの吸収スペクトルから、血液中のHbOとHbに関する濃度を測定する。そして、生体組織内におけるHbOおよびHbの濃度分布画像を作成することにより、新生血管が形成されている領域を判別することができる。また、HbOとHbの濃度から酸素飽和度を算出することにより、酸素消費量が増大している領域、即ち腫瘍が存在していると考えられる領域を判別することができる。例えば、静脈における酸素飽和度は90%程度であるが、腫瘍領域における酸素飽和度は60%程度となることが知られている。
しかしながら、非特許文献1に記載されている被検体情報取得装置の場合、被検体である生体の形状が決まっていないこと、および被検体の位置によって光の照射条件が変わってしまうため、式(2)を用いて被検体内部の光量分布を算出することができない。
そこで、特許文献1においては、照射光に対する機能特性が予め分かっている光吸収部材を被検体の保持板に配置し、光吸収部材から発生する弾性波の強度に基づいて、被検体内部の光減衰係数を算出する生体情報処理方法が提示されている。
特開2011-092631号公報
M.Xu,L.V.Wang,"Photoacoustic imaging in biomedicine",Review of scientific instruments, 77,041101(2006)
しかしながら、特許文献1に記載されている生体情報処理方法の場合、保持板に配置した光吸収部材から光量分布の補正を行う。このため、乳房の辺縁領域など被検体と保持板との非接触領域が大きい場合においては、被検体内部における光量分布誤差が大きくなる。その結果、被検体内部における特定領域の吸収係数や酸素飽和度等の機能特性算出に関しても誤差が大きくなる問題が生じる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、光音響トモグラフィーにおいて、被検体内部での機能特性取得の正確さを向上させることにある。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、被検体に光を照射する照射部と、照射光
に対する光学特性が既知の光吸収部材を含み、前記被検体を保持する保持部材と、光照射により被検体内組織および前記光吸収部材から発生する音響波を検出する検出器と、検出された前記音響波を用いて前記被検体内組織および前記光吸収部材の光学特性を算出し、算出された前記光吸収部材の光学特性と、前記既知の光学特性とを用いて前記被検体内組織の光学特性を補正する演算部と、を有することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、照射部と、照射光に対する光学特性が既知の光吸収部材を含む保持部材と、音響波を検出する検出器と、演算部と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、前記保持部材が、被検体を保持するステップと、前記照射部が、前記被検体に光を照射するステップと、前記検出器が、光照射により被検体内組織および前記光吸収部材から発生する音響波を検出する検出ステップと、前記演算部が、検出された前記音響波を用いて前記被検体内組織および前記光吸収部材の光学特性を算出するステップと、前記演算部が、算出された前記光吸収部材の光学特性と、前記既知の光学特性とを用いて前記被検体内組織の光学特性を補正するステップと、を有することを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法である。
本発明によれば、光音響トモグラフィーにおいて、被検体内部での機能特性取得の正確さを向上させることができる。
実施例1の装置構成を示す概略図。 実施例1の光吸収部材が円柱状である保持部材の概略図。 実施例1の吸収係数の測定と補正処理を示すフロー図。 実施例1の吸収係数誤差比の線形補間を示す図。 実施例2の酸素飽和度の測定と補正処理を示すフロー図。 実施例2の酸素飽和度誤差比の線形補間を示す図。 実施例3の酸素飽和度誤差比を3次多項式補間する装置の構成概略図。 実施例3の酸素飽和度誤差比の3次多項式補間を示す図。 実施例4の酸素飽和度誤差比を3次元に線形補間する装置の構成概略図。 実施例4の酸素飽和度誤差比の線形補間を示す図。 実施例4の酸素飽和度誤差比の線形補間を示す別の図。 実施例4の被検体辺縁部と保持部材の接触面付近の光吸収部材の概略図。 実施例4の酸素飽和度誤差比の線形補間を示す図。 実施例5の光吸収部材が円柱状である保持部材の概略図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明において、音響波とは、音波、超音波、光音響波、光超音波と呼ばれる弾性波を含み、受信器は、被検体内を伝播した音響波を受信する。本発明の被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射し、光音響効果により被検体内組織で発生した音響波を受信する。そして、音響波を解析して、被検体内組織の特性情報を取得する。
被検体内組織の特性情報とは、光照射によって生じた音響波の初期音圧、あるいは、初期音圧から導かれる光エネルギー吸収密度、吸収係数、組織を構成する物質の濃度等を反
映した情報などである。物質の濃度とは、例えば、酸素飽和度やオキシ・デオキシヘモグロビン濃度などである。また、特性情報としては、数値データとしてではなく、被検体内の各位置の分布情報として取得しても良い。つまり、吸収係数分布や酸素飽和度分布等の分布情報を画像データとして取得しても良い。これらの特性情報は、被検体内の光学特性を反映している。光学特性は生体組織の機能特性により定まるので、本発明により被検体内の機能特性分布を取得できる。
<実施例1>
図1は、本発明の実施例1に係る被検体情報取得装置の構成を示したものである。本実施例では、被検体を人間の乳房とし、乳房内部の光吸収係数分布を可視化する。
(装置構成)
図1において、符号1は光源、符号2は光学系、符号3は第一保持板、符号4は第二保持板、符号5は保持部材、符号6は光吸収部材、符号7は検出器、符号8は演算部、符号9は表示部、符号Eは被検体、符号Tは被検体内部に存在する腫瘍部位を示す。被検体Eは、保持部材5を介して、第一保持板3と第二保持板4の間に所定の距離において保持される。
以下、各構成要素の詳細を説明する。
光源1は、ナノ秒オーダーの、特定波長のパルス光を照射する。照射光としては、生体組織を構成する水、脂肪、ヘモグロビンなどの吸収スペクトルに対応する波長の光を選択する。一例としては、血液中のオキシヘモグロビンおよびデオキシヘモグロビンの吸収スペクトルに特徴がある、波長600−1100nmの範囲の光が適当である。複数の波長の光を照射するためには、光源1として、異なる波長の光を発生する半導体レーザーや、波長可変レーザーを用いることが好ましい。本実施例における光源1はチタンサファイア(Ti−S)レーザーを用いた。
光学系2は、光源1から射出された光(L)を被検体Eに導くために設けられる。光学系2は、光ファイバーやレンズから構成される。光源1から射出された光は光学系2により、第一保持板3と被検体Eに対する接触面の全領域が照射されるように拡大され、第一保持板3を介して被検体Eの表面に導かれる。本実施例における光学系2はレンズを用いた。光源1と光学系2を合わせて、本発明の照射部と捉えることができる。
第一保持板3および第二保持板4は、光源1が発する光に対する高透過性と、音響波に対する低減衰性を有することが望ましい。材料としては例えば、ガラス、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、アクリル等が挙げられる。本実施例における第一保持板3および第二保持板4の材料はポリメチルペンテンを用いた。図1においては、光を照射される側の第一保持板3が光に対する高透過性を、音響波を受信する側の第二保持板4が音響波に対する低減衰性を有することが好ましい。
保持部材5は被検体に密着し、かつ、機能特性(特に、光吸収特性や光散乱特性などの光学特性)と音響特性が人体に近い材料から成ることが望ましい。かかる材料の例としては、ポリウレタンゲル、ポリスチレンゲルなどのゲル材料が挙げられる。また、光散乱特性を人体に近づけるための調整に用いる材料として、酸化チタンが挙げられる。光吸収特性の調整に用いる材料としては黒色顔料等の有色顔料が挙げられる。
本実施例における保持部材5では、光散乱特性調整剤として酸化アルミニウムによる皮膜を施した酸化チタンを、光吸収特性調整剤としてポリオール結合黒色顔料分散液を用いた。そして、光散乱特性調整剤をポリオールに対して0.24重量パーセント、光吸収特性調整剤をポリオールに対して0.0002重量パーセント分散し、HDIをポリオール
に対して3.0重量パーセント添加することにより調製した。ポリオールはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比率が50:50の共重合体(数平均分子量7000)を用いた。
本実施例における媒質の光音響特性は、音速1386.6m/s、音響減衰は0.34dB/cm/MHzであった。また、波長756nmにおける等価散乱係数μs’=0.70mm−1、吸収係数μa=0.0039mm−1、波長797nmにおける等価散乱係数μs’=0.66mm−1、吸収係数μa=0.0028mm−1であった。また、グルナイゼン係数Γは0.78であった。
光吸収部材6には、血管や腫瘍の光音響特性に模倣した材料を用いる。材料の例としては、保持部材5と同様にポリウレタンゲル、ポリスチレンゲルなどのゲル材料が挙げられる。また、形状に関しては被検体の測定に対して弊害が起きない様、直径1〜3mm程度の球状、或いは円柱状であることが望ましい。
本実施例における光吸収部材6の機能特性は、所定の酸素飽和度を示すオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの吸収係数を基に決定される。本実施例では、保持部材と同じく、光散乱特性調整剤として酸化アルミニウムによる皮膜を施した酸化チタンを、光吸収特性調整剤としてポリオール結合黒色顔料分散液用いた。そして、光散乱特性調整剤をポリオールに対して0.20重量パーセント、光吸収特性調整剤をポリオールに対して0.0020重量パーセント分散し、HDIをポリオールに対して3.4重量パーセント添加することにより調製した。ポリオールはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのモル比率が50:50の共重合体(数平均分子量7000)を用いた。
本実施例における媒質の光音響特性は、音速1427.6m/s、音響減衰は0.75dB/cm/MHzであった。また、波長756nmにおける等価散乱係数μs’=1.10mm−1、吸収係数μa=0.0299mm−1、波長797nmにおける等価散乱係数μs’=1.03mm−1、吸収係数μa=0.0287mm−1であった。また、グルナイゼン係数Γは0.91であった。
以上のような光吸収部材6を被検体が無い状態で、波長756nmと波長797nmの照射光により本生体情報装置および生体情報処理方法で計測した場合には、酸素飽和度は78.9%となる。即ち、光吸収部材6は酸素飽和度78.9%の血液組織を模擬したものとなる。
検出器7は、光音響効果により被検体Eおよび光吸収部材6から発生した弾性波を検出する。検出器7は、受信した弾性波による圧力変化を電気信号に変換する圧電効果を利用する圧電素子で構成される。圧電素子としては、圧電セラミック材料や高分子圧電膜材料が挙げられる。本実施例における検出器7の圧電素子はチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた。得られた電気信号は、必要に応じて増幅やAD変換などの処理を施される。
演算部8は、CPU等により演算を行う情報処理装置であり、装置内の制御を行う。演算部8は、検出器7による検出値などに対して様々な演算を行う。さらに必要に応じて、演算結果を利用して画像再構成を行う。例えば電気信号の強度に基づく初期音圧の算出や、光強度を用いた吸収係数の算出などがある。
表示部9は、演算部8の演算結果や再構成された画像を制御に従って表示可能なディスプレイであり、本実施例においては液晶ディスプレイを用いた。
(吸収係数の測定と補正)
以下に本実施例における吸収係数の補正方法を示す。図1において、保持部材5は第一保持板3および第二保持板4それぞれの表面に固定される。第一保持板3および第二保持板4は、被検体を挟んで保持するように平行に移動可能である。
図2に、保持部材内における光吸収部材6の配置図を示す。本実施例では、保持部材5の大きさは240×240×30mmであり、光吸収部材6は直径1mmの球状の部材である。光吸収部材6は保持部材5内において、被検体との接触面から深さ5mm、15mm、25mmの位置に格子状に配置されている。第一保持板3および第二保持板4と被検体との保持力を50Nに設定した場合、保持部材5は約5mmまで圧縮される。
図3に、本実施例における吸収係数の測定と補正に関するフロー図を示す。
まず、装置がONにされた後(ステップS301)、二枚の保持板に保持部材が装着される(ステップS302)。続いて被検部である乳房が二枚の保持板の間に設置され、適切な距離に保たれる(ステップS303)。
光源から光が照射され、光音響測定が行われる(ステップS304)。本実施例では、照射光の波長は756nmである。そして演算部にて、光音響波から検出器により変換された電気信号に基づく画像再構成が行われる。このとき、任意の光吸収部材6が選択され、吸収係数が算出される(ステップS305)。ここでは、図1に示したように、被検体辺縁部と保持部材との接触面付近に存在する光吸収部材6aと6bを選択する。その際、選択された光吸収部材を結んだ直線上に腫瘍Tが存在するようにする。
そして、既知の値と算出された値から、光吸収部材の吸収係数誤差分布が算出される。(ステップS306)なお、本実施例においては、各光吸収部材の吸収係数の実測値は、光照射領域に対して保持板と被検体との間の領域が大きいほど、誤差が大きくなる。例えば、図1に示したような被検体の保持状態における各光吸収部材の吸収係数の実測値は、真値の0.0299mm−1に対して、光吸収部材6aでは0.0402mm−1、光吸収部材6bでは0.0315mm−1となった。
このような場合、直線上の任意の位置における吸収係数の測定誤差は、複数の光吸収部材の吸収係数誤差比を補間することによって補正できる(ステップS307)。
例えば、光吸収部材6aの吸収係数誤差比は0.0402/0.0299=1.344、光吸収部材6bの吸収係数誤差比は0.0315/0.0299=1.05と算出することができる。これらの値を用いて、光吸収部材6a,6bを結んだ直線上における吸収係数誤差比が算出可能となる。
図4に、図1の配置における、光吸収部材6a,腫瘍部位T,光吸収部材6bの位置x(6a),x(T),x(6b)での吸収係数誤差比を示す。本図の横軸は6a−6b方向の距離座標(x)であり、縦軸は吸収係数誤差比(ER_μa)である。
図4の直線(破線)は、光吸収部材6a、6bの吸収係数誤差比を線形補間したもので、この直線上の位置x(T)での値が腫瘍部位Tの吸収係数誤差比となる。このとき、線形補間関数は、ER_μa(x)=−0.049x+1.49となる。本実施例において、光吸収部材6aの位置x(6a)=3.0、腫瘍部位Tの位置x(T)=5.0、光吸収部材6bの位置x(6b)=9.0とすると、腫瘍部位Tでの吸収係数誤差比は、1.25と求められる。したがって、例えば腫瘍部位Tにおける吸収係数の実測値が0.035mm−1となった場合、吸収係数は0.035/1.25=0.028と補正される。
以上のように本実施例によれば、光学特性が既知の光吸収部材を用いて補間関数を作成し、腫瘍部位Tでの吸収係数を補正できるので、光音響トモグラフィーにおける被検体内
部での機能特性取得の正確さが向上する。
<実施例2>
本実施例は、被検体内部の酸素飽和度誤差比を線形補間することを特徴とする。
本実施例において、被検体情報取得装置を用いて波長756nmと波長797nmにおけるオキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの吸収係数に基づき光吸収部材6の酸素飽和度を算出した場合、78.7%となる。
本実施例における被検体情報取得装置は、実施例1と同様に図1で示される構成である。保持部材内における光吸収部材6の配置も、実施例1と同様に図2で示される構成である。保持部材5の大きさや、光吸収部材6の形状、大きさおよび保持部材内での配置も、実施例1と同様である。
本実施例では、波長756nmと波長797nmの2波長で測定を行ったのち、任意の光吸収部材6を選択し、酸素飽和度を算出する。選択される光吸収部材が図1に示した符号6aおよび6bであり、それらを結ぶ直線上に腫瘍Tが存在することも、実施例1と同じである。
図5に、本実施例における酸素飽和度の測定と補正に関するフロー図を示す。ステップS501〜S503については、図3のステップS301〜S303と同じ処理を行う。
まず照射光の波長が756nmに設定され(ステップS504)、光音響測定が行われる(ステップS505)。次いで波長が797nmに変更され(ステップS506)、光音響測定が行われる(ステップS507)。S505,S507で取得された電気信号は不図示のメモリなどに格納される。
そして演算部は、格納された電気信号を用いて、各波長での吸収部材の吸収係数を算出する(ステップS508,S509)。演算処理は光照射ごとに他の測定と並行して行なっても良いし、全測定終了後まとめて行なっても良い。演算結果を用いてオキシヘモグロビンごデオキシヘモグロビンの比を求め、酸素飽和度を算出する(ステップS510)。
そして、既知の酸素飽和度と算出された酸素飽和度から、光吸収部材の酸素飽和度誤差分布が算出される(ステップS511)。なお、本実施例においては、各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、光照射領域に対して保持板と被検体との間の領域が大きいほど、誤差が大きくなる。例えば、図1に示したような被検体の保持状態における各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、計算値の78.7%に対して、光吸収部材6aでは105.5%、光吸収部材6bでは79.5%となった。
このような場合、任意の位置における酸素飽和度の測定誤差は、複数の光吸収部材の酸素飽和度誤差比の間を補間することによって補正することができる(ステップS512)。
例えば、光吸収部材6aの酸素飽和度誤差比は79.5/78.7=1.01、光吸収部材6bの酸素飽和度誤差比は105.5/78.7=1.34と算出することができる。これらの値を用いて、光吸収部材6a,6bを結んだ直線上における酸素飽和度誤差比が算出可能となる。
図6に、図1の配置における、光吸収部材6a,腫瘍部位T,光吸収部材6bの位置x(6a),x(T),x(6b)での酸素飽和度誤差比を示す。本図の横軸は6a−6b方向の距離座標(x)、縦軸は酸素飽和度誤差比(ER_StO)である。
図6の直線(破線)は光吸収部材6a、6bの酸素飽和度誤差比を線形補間したもので
、この直線上の位置x(T)での値が腫瘍部位Tの酸素飽和度誤差比となる。このとき、線形補間関数は、ER_StO(x)=0.055x+0.845となる。本実施例において、光吸収部材6aの位置x(6a)=3.0、腫瘍部位Tの位置x(T)=5.0、光吸収部材6bの位置x(6b)=9.0とすると、腫瘍部位Tでの酸素飽和度誤差比は、1.12と求められる。したがって、例えば腫瘍部位Tにおける酸素飽和度の実測値が70.5%となった場合、酸素飽和度は70.5/1.12=62.9%と補正される。
以上のように本実施例によれば、光学特性が既知の光吸収部材を用いて補間関数を作成し、腫瘍部位Tでの酸素飽和度を補正できるので、光音響トモグラフィーにおける被検体内部での機能特性取得の正確さが向上する。
<実施例3>
本実施例は、被検体内部の酸素飽和度誤差比を3次多項式補間することを特徴とする。
図7は、本実施例に係る被検体情報取得装置の構成を示す概略図である。装置構成は、ほぼ図1で示した実施例1と同じであるが、保持部材5に埋め込まれた光吸収部材6を明示してある。
本実施例においては図7に示したように、被検体辺縁部と保持部材との接触面付近に存在する光吸収部材6aと6bに加え、保持部材の深い位置にある6a’と6b’も選択する。選択の際には、これらを結んだ直線上に腫瘍Tが存在するようにする。
なお、本実施例においては、各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、光照射領域に対して保持板と被検体との間の領域が大きいほど、誤差が大きくなる。例えば、図7のような保持状態における各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、計算値の78.7%に対して、光吸収部材6aで105.5%、光吸収部材6a’で78.0%、光吸収部材6bで105.5%、光吸収部材6b’で107.0%となった。
このような場合、任意の位置における酸素飽和度の測定誤差は、複数の光吸収部材の酸素飽和度誤差比の間を補間することによって補正することができる。
例えば、光吸収部材6aの酸素飽和度誤差比は79.5/78.7=1.01、光吸収部材6a’の酸素飽和度誤差比は78/78.7=0.99と算出することができる。また、光吸収部材6bの酸素飽和度誤差比は105.5/78.7=1.34、光吸収部材6b’の酸素飽和度誤差比は107/78.7=1.36と算出することができる。これらの値を用いて、光吸収部材6a’,6a,6b,6b’を結んだ直線上における酸素飽和度誤差比が算出可能となる。
図8に、図7の配置における、光吸収部材6a’および6a、腫瘍部位T、光吸収部材6bおよび6b’の位置x(6a’),x(6a),x(T),x(6b),x(6b’)での酸素飽和度誤差比を示す。本図の横軸は6a’−6b’方向の距離座標(x)、縦軸は酸素飽和度誤差比(ER_StO)である。
図8の曲線(破線)は光吸収部材6a’、6a、6b、6b’の酸素飽和度誤差比を3次多項式補間したもので、この曲線上の位置x(T)での値が腫瘍部位Tの酸素飽和度誤差比となる。このとき、3次多項式関数は、ER_StO(x)=−0.00125x^3+0.0225x^2−0.06875x+1.0475となる。
本実施例において、光吸収部材6a’の位置x(6a’)=2.0、光吸収部材6aの位置x(6a)=3.0、腫瘍部位Tの位置x(T)=5.0、光吸収部材6bの位置x(6b)=9.0、光吸収部材6b’の位置x(6b’)=10.0とする。このとき、腫瘍部位Tでの酸素飽和度誤差比は、1.11と求められる。したがって、例えば腫瘍部
位Tにおける酸素飽和度の実測値が70.5%となった場合、酸素飽和度は70.5/1.11=63.5%と補正される。
ここでは直線上にある多点を多項式補間したが、スプライン補間を使ってもよいし、多項式を最小二乗法でフィッティングしてもよい。
以上のように本実施例によれば、光学特性が既知の、多数の光吸収部材を用いて補間関数を作成し、腫瘍部位Tでの酸素飽和度を用いて補正できるので、光音響トモグラフィーにおける被検体内部での機能特性取得の正確さが向上する。
<実施例4>
本実施例は、被検体内部の酸素飽和度誤差比を3次元方向に線形補間することを特徴とする。
図9は、本実施例に係る被検体情報取得装置の構成を示す概略図である。装置構成は、図1で示した実施例1と同じである。
図12に、図9の腫瘍部位Tを通る、二枚の保持板と平行方向の断面図を示す。
本実施例においては図9、図12に示したように、被検体辺縁部と保持部材との接触面付近に存在する、光吸収部材6a〜6fが選択されている。そして、その選択は、光吸収部材6aと6bを結んだ直線と、光吸収部材6cと6dを結んだ直線と、光吸収部材6eと6fを結んだ直線の交点に腫瘍部位Tが存在するように行われる。
なお、本実施例においては、各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、光照射領域に対して保持板と被検体との間の領域が大きいほど、誤差が大きくなる。例えば、図9に示したような被検体の保持状態における各光吸収部材の酸素飽和度の実測値は、計算値の78.7%に対して、光吸収部材6aでは69.3%、光吸収部材6bでは76.0%となった。また、光吸収部材6cでは62.1%、光吸収部材6dでは80.5%、光吸収部材6eでは57.5%、光吸収部材6fでは54.0%となった。
このような場合、任意の位置における酸素飽和度の測定誤差は、複数の光吸収部材の酸素飽和度誤差比の間を補間することによって補正することができる。
例えば、光吸収部材6aの酸素飽和度誤差比は69.3/78.7=0.88、光吸収部材6bの酸素飽和度誤差比は76.0/78.7=0.97、と算出することができる。また、光吸収部材6cの酸素飽和度誤差比は62.1/78.7=0.79、光吸収部材6dの酸素飽和度誤差比は80.5/78.7=1.02と算出することができる。また、光吸収部材6eの酸素飽和度誤差比は57.5/78.7=0.73、光吸収部材6fの酸素飽和度誤差比は54.0/78.7=0.69と算出することができる。これらの値を用いて、光吸収部材6a,6bを結んだ直線と6c,6dを結んだ直線上と6e,6fを結んだ直線の交点における酸素飽和度誤差比が算出可能となる。
図10に、図9および図12の配置における、光吸収部材6a,腫瘍部位T,光吸収部材6bの位置x(6a),x(6b)での酸素飽和度誤差比を示す。本図の横軸は6a−6b方向の距離座標(x)、縦軸は酸素飽和度誤差比(ER_StO)である。
図11に、図9および図12の配置における、光吸収部材6c,腫瘍部位T,光吸収部材6dの位置y(6c),y(6d)での酸素飽和度誤差比を示す。本図の横軸は6c−6d方向の距離座標(y)、縦軸は酸素飽和度誤差比(ER_StO)である。
図13に、図9および図12の配置における、光吸収部材6e,腫瘍部位T,光吸収部材6fの位置z(6e),z(6f)での酸素飽和度誤差比を示す。本図の横軸は6e−6f方向の距離座標(z)、縦軸は酸素飽和度誤差比(ER_StO)である。
図10の直線(破線)は光吸収部材6a、6bの酸素飽和度誤差比を線形補間したもので、その直線上の位置x(T)での値が腫瘍部位Tのx方向の酸素飽和度誤差比となる。
図11の直線(破線)は光吸収部材6c、6dの酸素飽和度誤差比を線形補間したもので、その直線上の位置y(T)での値が腫瘍部位Tのy方向の酸素飽和度誤差比となる。
図13の直線(破線)は光吸収部材6e、6fの酸素飽和度誤差比を線形補間したもので、その直線上の位置z(T)での値が腫瘍部位Tのz方向の酸素飽和度誤差比となる。
図10において、線形補間関数は、ER_StO(x)=0.015x+0.835となる。このとき、光吸収部材6aの位置x(6a)=3.0、腫瘍部位Tの位置x(T)=5.0、光吸収部材6bの位置x(6b)=9.0とすると、腫瘍部位Tでのx方向の酸素飽和度誤差比は、0.910となる。
同様に図11を使って求めた腫瘍部位Tでのy方向の酸素飽和度誤差比は0.867であり、図13を使って求めた腫瘍部位Tでのz方向の酸素飽和度誤差比は0.71である。
したがって、例えば腫瘍部位Tにおける酸素飽和度の実測値が36%となった場合、酸素飽和度は36/(0.91*0.867*0.71)=64.1%と補正される。
ここでは直線上にある2点を線形補間し、その組を用いて補正を行ったが、直線上の2点以上を使い、2次・3次多項式補間や、スプライン補間を使ってもよいし、多項式を最小二乗法でフィッティングしてもよい。
以上のように本実施例によれば、光学特性が既知光吸収部材を用いて、複数方向における補間関数を作成し、腫瘍部位Tでの酸素飽和度を用いて補正できるので、光音響トモグラフィーにおける被検体内部での機能特性取得の正確さが向上する。
<実施例5>
本実施例は、保持部材に設置する光吸収部材の形状に特徴がある。
図14は、本実施例に用いる保持部材5の構成を示したものである。本実施例でも、被検体を人間の乳房とし、乳房内部の光吸収係数分布を可視化する。被検体情報取得装置自体の構成は、実施例1で図1を用いて説明したものと同様である。
図14に示すように、保持部材5には直径1mmの、円柱状の光吸収部材が格子状に配置される。光音響測定にあたっては、上記各実施例と同様に、光吸収部材の既知の光学特性(吸収係数や酸素飽和度)を用いて、吸収係数誤差分布あるいは酸素飽和度誤差分布を算出することにより、被検体内の光学特性の実測値を補正できる。
本実施例では、光吸収部材が格子状に配置されているので、誤差分布算出の基準値を多く取得できるので、補間関数の精度を向上させることができる。
以上説明したように、本発明の被検体情報取得装置によれば、光音響トモグラフィーにおいて、被検体内部での機能特性取得の正確さを向上させることが可能になる。
本発明は、乳がんのスクリーニング診断のように、被検者数が多く、被検者により被検領域が異なる場合における検査結果の精度向上手段として有用である。
1:光源,2:光学系,3:第一保持板,4:第二保持板,5:保持部材,6:光吸収部材,7:検出器,8:演算部,9:表示部,符号E:被検体,符号T:被検体内部に存在する腫瘍部位

Claims (10)

  1. 被検体に光を照射する照射部と、
    照射光に対する光学特性が既知の光吸収部材を含み、前記被検体を保持する保持部材と、
    光照射により被検体内組織および前記光吸収部材から発生する音響波を検出する検出器と、
    検出された前記音響波を用いて前記被検体内組織および前記光吸収部材の光学特性を算出し、算出された前記光吸収部材の光学特性と、前記既知の光学特性とを用いて前記被検体内組織の光学特性を補正する演算部と、
    を有することを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記演算部は、複数の前記光吸収部材に対して、光学特性の算出、および、当該算出された光学特性と前記既知の光学特性との誤差の算出を行い、当該誤差に基づいて、前記複数の光吸収部材の間の位置にある被検体内組織について算出された光学特性を補正するための係数を求める
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記演算部は、前記光学特性を補正するための係数を、線形補間、多項式補間、スプライン補間および最小二乗法のいずれかの方法により求める
    ことを特徴とする請求項2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記光吸収部材および前記被検体内組織の光学特性は、吸収係数である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記光吸収部材および前記被検体内組織の光学特性は、酸素飽和度であり、
    前記照射部は、複数の波長の光を照射し、
    前記演算部は、前記複数の波長のそれぞれについて算出された前記被検体内組織の吸収係数に基づき酸素飽和度を算出する
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記保持部材および前記光吸収部材は、ポリウレタンゲルからなる
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記光吸収部材は、前記保持部材内に、前記被検体との接触面において格子状に配置された球状の部材である
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記光吸収部材は、前記保持部材内に、前記被検体との接触面から複数の深さに配置されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記光吸収部材は、前記保持部材内に、前記被検体との接触面において格子状に配置された円柱状の部材である
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  10. 照射部と、照射光に対する光学特性が既知の光吸収部材を含む保持部材と、音響波を検出する検出器と、演算部と、を有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記保持部材が、被検体を保持するステップと、
    前記照射部が、前記被検体に光を照射するステップと、
    前記検出器が、光照射により被検体内組織および前記光吸収部材から発生する音響波を検出する検出ステップと、
    前記演算部が、検出された前記音響波を用いて前記被検体内組織および前記光吸収部材の光学特性を算出するステップと、
    前記演算部が、算出された前記光吸収部材の光学特性と、前記既知の光学特性とを用いて前記被検体内組織の光学特性を補正するステップと、
    を有することを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法。
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