JP2014092636A - 画像形成装置及び電位差制御方法 - Google Patents

画像形成装置及び電位差制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】現像装置の使用開始初期に発生する初期かぶりなどの画像不具合を抑制することのできる画像形成装置及び電位差制御方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、現像容器4aと、現像剤担持体42と、現像剤担持体42に当接又は近接する対向部材43と、を備えた現像装置と、現像剤担持体42と対向部材43との間に電位差を形成するための電位差形成手段50、49と、現像装置4が未使用状態であることを検知するための検知手段47と、現像装置4が未使用であることが検知された場合に、現像装置4を用いた画像形成が可能となるまでの間に、現像剤担持体42を回転させながら、現像剤担持体42と対向部材43との間に現像剤担持体42側から対向部材43側に現像剤が付勢される電位差を形成する初期動作を実行させる制御手段110と、を有する構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置、及びその画像形成装置における電位差制御方法に関するものである。
電子写真方式などを用いた画像形成装置において用いられる現像装置として、非磁性一成分現像剤(トナー)を用いて静電潜像を現像する現像装置がある。この現像装置は、一般に、トナーを担持して搬送する現像剤担持体としての現像ローラと、現像ローラの周囲に配置され現像ローラにトナーを供給する現像剤供給部材としての供給ローラと、を有する。
このような現像装置では、供給ローラと現像ローラとの機械的摺擦によりトナーが摩擦帯電されながら現像ローラに供給される。現像ローラに供給されたトナーは、現像剤規制部材としての規制ブレードによって、現像ローラ上での層厚が一定量に規制される。その後、現像ローラ上のトナーは、像担持体としての感光ドラムとの近接領域である現像領域に搬送され、静電潜像に応じて感光ドラムに供給されて、感光ドラム上の静電潜像をトナー像として現像(可視化)する。現像領域で現像に使用されずに現像ローラ上に残留したトナー(未現像トナー)は、現像ローラと供給ローラとの当接部で、現像ローラから機械的摺擦により掻き取られる。それと同時に、供給ローラから現像ローラに対してトナーが供給される。一方、現像ローラから掻き取られたトナーは、供給ローラの内部や周囲のトナーと混合される。
現像ローラへのトナーの供給量と未現像トナーの掻き取り性能とを両立できるように、現像ローラと供給ローラとは、それらの表面が互いに相対周速比を有して移動するように構成されることがある。
例えば、特許文献1では、現像ローラと供給ローラとの当接部で互いの表面が順方向に移動し、現像ローラの周速VDRと供給ローラの周速VSPとの比が|VSP/VDR|≦0.5若しくは1.5≦|VSP/VDR|≦4である現像装置が提案されている。また、特許文献1では、供給ローラの現像ローラへの喰い込み量Xを0<X<1.8d(dは供給ローラの弾性層の厚み)とすることが提案されている。
ところで、現像装置は、単独で又は他のプロセス手段と共に画像形成装置の装置本体に対して着脱可能とされたカートリッジ形態で生産者からユーザーの元に届けられる方式が一般的となっている。例えば、ユーザーは、現像装置内のトナーが不足してプリントできなくなると、カートリッジ形態とされた未使用(新品)の現像装置を購入し、これを画像形成装置の装置本体に装着して使用する。
特開2006−208619号公報
しかしながら、上述のような現像ローラと供給ローラとを有する現像装置では、未使用の現像装置の使用開始時から数十枚プリントするまでの間に、非画像部にトナー像が形成されてしまう「初期かぶり」という現象が発生する場合がある。
特に、トナー劣化に対してより有利となるように、供給ローラの現像ローラへの喰い込み量が小さい場合や現像ローラの周速と供給ローラの周速との比が小さい場合などに発生しやすい。
本発明者らの検討によれば、この現象は、未使用の現像装置の使用開始直後に現像ローラ上にトナーが強く固着することにより、その固着部分で現像ローラのみかけの搬送力が上昇して、トナーの搬送量が高くなりすぎることによって発生するものと考えられる。
したがって、本発明の目的は、現像装置の使用開始初期に発生する初期かぶりなどの画像不具合を抑制することのできる画像形成装置及び電位差制御方法を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置及び電位差制御方法にて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤が格納された現像容器と、前記現像容器に回転可能に設けられた現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接又は近接して前記現像容器に設けられた対向部材と、を備えた現像装置と、前記現像剤担持体と前記対向部材との間に電位差を形成するための電位差形成手段と、前記現像装置が未使用状態であることを検知するための検知手段と、前記検知手段によって前記現像装置が未使用であることが検知された場合に、前記現像装置を用いた画像形成が可能となるまでの間に、前記現像剤担持体を回転させながら、前記電位差形成手段によって前記現像剤担持体と前記対向部材との間に前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差を形成する初期動作を実行させる制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、回転可能な現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接又は近接して配置された対向部材と、を有する現像装置における、前記現像剤担持体と前記対向部材との間の電位差制御方法であって、前記現像装置が未使用である場合に、前記現像装置を用いた画像形成が可能となるまでの間に、前記現像剤担持体を回転させながら、前記現像剤担持体と前記対向部材との間に前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差を形成することを特徴とする電位差制御方法が提供される。
本発明によれば、現像装置の使用開始初期に発生する初期かぶりなどの画像不具合を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の模式的な縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置が有する現像装置の模式的な縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の要部の制御態様を示すブロック図である。 本発明の一実施形態における初期設置シーケンスの制御フロー図である。 実施例1における電圧制御のタイミングチャートである。 実施例2における電圧制御のタイミングチャートである。
以下、本発明に係る画像形成装置及び電位差制御方法を図面に則して更に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[第1の実施形態]
1.画像形成装置の全体構成及び動作
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の全体概略構成を示す模式的な縦断面図である。画像形成装置100は、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(感光体)、即ち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周辺には、感光ドラム1の回転方向に沿って順に、次の各手段が配置されている。まず、感光ドラム1の表面を一様に帯電処理する帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2である。次に、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線などを感光ドラム1に照射する露光手段としての露光装置3である。次に、感光ドラム1に形成された静電潜像(静電像)を現像してトナー像を形成する現像手段としての現像装置4である。次に、感光ドラム1上に形成されたトナー像を紙やプラスチックシートなどの転写材Pに転写するための転写装置5である。次に、転写後に感光ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置6である。
転写装置5は、中間転写体としての無端ベルト状の中間転写ベルト51を有する。中間転写ベルト51は、複数の張架ローラによって張架されており、図中矢印R2方向に回転駆動される。中間転写ベルト51の内周面側において、感光ドラム1と対向する位置には、一次転写手段としてのローラ状の転写部材である一次転写ローラ52が配置されている。一次転写ローラ52は、中間転写ベルト51を介して感光ドラム1に対して押圧され、中間転写ベルト51と感光ドラム1とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成している。また、中間転写ベルト51の外周面側において、中間転写ベルト51の張架ローラの一つと対向する位置に、二次転写手段としてのローラ状の転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト51を介して上記張架ローラに対して押圧され、中間転写ベルト51と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成している。
また、画像形成装置100には、給紙トレイなどから転写材Pを供給する図示しない転写材供給装置、感光ドラム1の回転と同期して転写材Pを搬送するレジストローラ対7、転写材P上のトナー像の定着を行う図示しない定着装置などが設けられている。
画像形成時には、図中矢印R1方向に回転する感光ドラム1の表面は、帯電ローラ2によって正又は負極性(本実施形態では負極性)の所定の帯電電位に一様に帯電処理される。その後、画像情報に基づいて変調されたレーザー光線が感光ドラム1の回転軸方向にスキャンされて照射される。これにより、感光ドラム1上に静電潜像が形成される。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、感光ドラム1と現像装置4の後述する現像ローラ42とが対向する現像領域において、現像装置4により帯電したトナーが付着させられることで、トナー像として現像される。本実施形態では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した露光部(画像部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着させられて、静電潜像が現像される(反転現像)。
その後、感光ドラム1上のトナー像は、そのトナー像のトナーの帯電極性(正規の帯電極性:本実施形態では負極性)とは逆極性の電荷が一次転写ローラ52によって中間転写ベルト51に供給されることで、中間転写ベルト51上に転写(一次転写)される。
一方、図示しない転写材供給装置から供給された転写材Pが、レジストローラ7対により所定のタイミングで中間転写ベルト51と二次転写ローラ8とが対向する二次転写部N2に搬送される。そして、二次転写ローラ8にトナー像のトナーの帯電極性とは逆極性の電荷が付与されることで、中間転写ベルト51上のトナー像が転写材Pに転写(二次転写)される。
トナー像が転写された転写材Pは、中間転写ベルト51から分離され、図示しない定着装置に送られる。そして、転写材Pは、定着装置によってトナー像が定着された後に、画像形成装置100の装置本体10の外部に排出される。
また、中間転写ベルト51へのトナー像の転写工程の後に感光ドラム1の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング装置6によりクリーニングされる。クリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード61によって、回転する感光ドラム1上から転写残トナーを除去して、回収トナー容器62に回収する。
2.現像装置の全体構成
次に、本実施形態における現像装置4の全体構成について説明する。本実施形態では、現像装置4は、画像形成装置100の装置本体10に対して着脱可能なカートリッジ形態とされている。そして、例えば、現像装置4が寿命を迎えた場合には、ユーザーは新たな現像装置4に交換して、引き続き画像形成装置100を使用することができる。
カートリッジは、現像装置4が単独で装置本体10に対して着脱可能とされた現像カートリッジであってもよいし、他のプロセス手段と共に装置本体10に対して着脱可能とされたプロセスカートリッジであってもよい。プロセスカートリッジは、一般には、感光体と、感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうちの少なくとも一つと、を枠体によって一体的にカートリッジ化して、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能としたものである。本発明においては、プロセスカートリッジは少なくとも現像装置を有する。これらカートリッジは、装置本体10に設けられた位置決め部や装着ガイド部などの装着手段を介して装置本体10に対して着脱可能とされる。また、これらカートリッジは、当業者には周知のように、装置本体10の所定位置に装着された状態で、カートリッジと装置本体10とに設けられたカップリングや接点を介して、駆動力の伝達や電圧の印加が可能となる。本実施形態では、特に、現像装置4が単独で装置本体10に対して着脱可能な現像カートリッジとされているものとする。
図2は、本実施形態における現像装置4の概略構成を示す模式的な縦断面図である。図2に示すように、現像装置4は、枠体(現像容器)4aによって形成された、現像剤格納室(トナー格納室)40と、現像室41と、を有する。
現像室41には、その開口部41aから周面の一部を露出させて感光ドラム1に対向して配置される、現像剤担持体としての現像ローラ42が設けられている。また、現像室41には、現像ローラ42の周囲において、現像ローラ42に接触するように、現像剤供給部材としての供給ローラ43と、現像剤規制部材としての規制ブレード44と、が設けられている。また、規制ブレード44が設けられている側とは反対側の現像室41の開口部41aの縁部には、現像ローラ42と現像容器4aとの間からトナーが漏れるのを防止するための現像剤漏出防止部材としての吹き出し防止シート46が設けられている。
トナー格納室40には、現像剤として非磁性一成分現像剤(トナー)が格納されている。また、トナー格納室40内には、現像剤搬送部材としてのアジテータ45が設けられている。
現像装置4の外側面には、画像形成装置100の装置本体10側で、随時、現像装置4の使用履歴を読み込み、また書き換えることが可能なように、使用履歴検知手段としての記憶手段である不揮発性メモリ47が設けられている。
また、現像装置4は、カートリッジとして出荷される未使用(新品)の状態では、現像室41とトナー格納室42とが、封止部材としての樹脂製のシート状部材で形成されたシールであるトナーシール48によって仕切られている。トナーシール48は、接着、溶着などの適当な分離可能な固定手段により、現像容器4a内の現像室41とトナー格納室40との間の隔壁に設けられた連通開口部41bを封止するように固定されている。このトナーシール48によって、現像装置4が出荷されてからユーザーに届けられるまでの物流工程で、トナーが現像室41の開口部41aの隙間から漏れてしまうことが防止されている。
3.現像装置の動作
次に、本実施形態における現像装置4の動作について説明する。現像装置4において、トナー格納室40内に収容されているトナーは、アジテータ45により現像ローラ42が配置される現像室41に汲み上げられる。汲み上げられたトナーは、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部(接触部)N3の重力方向上側に貯留され、図中矢印R4方向に回転駆動される供給ローラ43の回転に伴い、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3で機械的に摺擦される。トナーは、この摺擦により、摩擦帯電されると共に、現像ローラ42上に担持されるように供給される。
現像ローラ42に供給されたトナーは、現像ローラ42にトナーを介して当接している規制ブレード44により適当な層厚で薄層化される。これと同時に、現像ローラ42に供給されたトナーは、現像ローラ42と規制ブレード44との間に挟まれることで、現像ローラ42の表面及び規制ブレード44の表面と摺擦され、所望の極性(本実施形態では負極性)に摩擦帯電される。そして、現像ローラ42に供給されたトナーは、図中矢印R3方向に回転駆動される現像ローラ42の回転により、感光ドラム1との対向部である現像領域に搬送される。
現像領域では、現像ローラ42上のトナー層のトナーが、現像ローラ42と感光ドラム1との間に形成される現像電界によって、感光ドラム1上の静電潜像に応じて感光ドラム1に転移する。これにより、感光ドラム1上の静電潜像がトナー像として現像(可視化)される。現像電界は、電圧印加手段(バイアス印加手段)としての現像電源50によって現像ローラ42に印加される現像電圧(現像バイアス)によって形成される。
現像領域で現像に使用されず現像ローラ42上に残留したトナー(未現像トナー)は、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3で、回転する供給ローラ43によって摺擦されて現像ローラ42上から剥ぎ取られ、現像室41内のトナーと混合される。これと同時に、現像ローラ42上には、供給ローラ43の回転によりトナーが新たに供給される。
一方、供給ローラ43によって摺擦されて現像室41内のトナーと混合された未現像トナーは、供給ローラ43の回転により、連通開口部41bを通して現像室41の下方のトナー格納室40内に戻される。そして、そのトナーは、アジテータ45の回転により攪拌されてトナー格納室40内のトナーと混合される。
なお、本実施形態の現像装置4では、現像装置4の構成の簡素化などのために、現像ローラ42の回転駆動に同期して、供給ローラ43及びアジテータ45が回転駆動されるように、ギア配列が構成されている。
4.現像装置の各部の構成
次に、本実施形態における現像装置4の各部の構成について更に詳しく説明する。
トナーとしては、その周囲に外添剤としてシリカ微粒子を外添させた、非磁性一成分現像剤である負帯電性トナーを用いた。本実施形態では、樹脂トナー粒子の重量を100wt%とした場合の外添割合(外添部数)として0.5wt%〜2.0wt%の範囲でシリカ微粒子を外添した。また、トナーとしては、初期状態(現像装置4の未使用状態)で凝集度が5%〜50%のトナーを用いることができる。
なお、トナーの凝集度は、次のようにして測定した。測定装置としては、デジタル振動計(DEGITAL VIBLATIONMETER MODEL1332 SHOWA SOKKI CORPORATION製)を有するパウダーテスター(細川ミクロン社製)を用いた。測定法としては、振動台に390メッシュ、200メッシュ、100メッシュのふるいを目開の狭い順に、すなわち、100メッシュふるいが最上位にくるように390メッシュ、200メッシュ、100メッシュのふるい順に重ねてセットした。このセットした100メッシュふるい上に正確に秤量した試料(トナー)5gを加え、デジタル振動計の変位の値を0.60mm(peak−to−peak)になるように調整し、15秒間振動を加えた。その後、各ふるい上に残った試料の質量を測定して、下記式に基づいて凝集度を得た。その際の測定サンプルは、それぞれ事前に23℃、60%RH環境下において24時間放置したものであり、測定は23℃、60%RH環境下で行った。
凝集度(%)=(100メッシュふるい上の残試料質量/5g)×100+(200メッシュふるい上の残試料質量/5g)×60+(390メッシュふるい上の残試料質量/5g)×20
供給ロ−ラ43としては、φ(直径)15mmであって、φ6mmの導電性の芯金上に、可撓性を有する発泡ポリウレタンの層(弾性層)を形成したものを用いた。また、供給ローラ43としては、表面硬度がAsker−Fで50°〜80°のものを好適に用いることができる。また、供給ローラ43の現像ローラ42に対する侵入量は、トナー劣化を抑制するなどのために、0.25mm〜1.8mmが好ましく、本実施形態では1.0mmとした。ここで、侵入量とは、現像ローラ42の半径と供給ローラ43の半径とを加算した値から、現像ローラ42と供給ローラ43との回転中心間距離を減算した値で代表するものとする。また、供給ローラ43としては、体積抵抗が104〜108Ωのものを好適に用いることができる。
現像ローラ42としては、φ15mmであって、φ6mmの導電性の芯金上に、シリコーンゴムの基層とその上のウレタンゴムの表層とから成る層(弾性層)形成したものを用いた。また、現像ローラ42としては、体積抵抗が104〜1012Ωのものを好適に用いることができる。また、現像ローラ42としては、表面硬度がAsker−Cで30°〜75°のものを好適に用いることができる。
また、本実施形態では、現像ローラ42の回転速度は200rpmである。供給ローラ43は、図中矢印R4で示すように現像ローラ42とは逆方向に回転する。すなわち、現像ローラ42と供給ローラ43とは、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3で互いの表面が同方向に移動するように回転駆動される。現像ローラ42の周速V1に対する供給ローラの周速V2の比(周速比)、すなわち、(V2/V1)×100[%]は、トナー劣化を抑制するなどために100%〜200%が好ましく、本実施形態では140%に設定した。
なお、現像ローラ42、供給ローラ43の体積抵抗は、アース側に10kΩの電気抵抗を設け、その両端の電圧を測定して電流を算出することによって算出した。
規制ブレード44は、その先端(自由端)が現像ローラ42の回転方向に対して上流側を向くようにして、その先端部が現像ローラ42に当接している(カウンター当接)。規制ブレード44の現像ローラ42への当接部は、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3よりも現像ローラ42の回転方向において下流側に位置する。また、本実施形態では、規制ブレード44は、その先端が上方を向くように配置されている。規制ブレード44は、現像ローラ42にその長手方向の全長に亘って接触する。より詳細には、規制ブレード44は、その先端(自由端)側のエッジ部及び/又は該エッジ部から基端部側の所定範囲の現像ローラ42側の面で、現像ローラ42の周面に接触する。規制ブレード44の材料は、金属、樹脂などいずれであってもよい。具体的には、ステンレススチール(SUS)、りん青銅、アルミなどの金属や、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、ポリエチレン、ポリエステルなどの樹脂を挙げることができる。このような樹脂には導電材料を加えることもできる。規制ブレード44は、平板状又はこれを湾曲した曲面板状とすることができる。規制ブレード44の構成については、後述する各実施例で更に説明する。
吹き出し防止シート46は、その先端(自由端)が現像ローラ42の回転方向に対して下流側を向くようにして、現像ローラ42に当接している。吹き出し防止シート46の現像ローラ42への当接部は、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3よりも現像ローラ42の回転方向において上流側に位置する。吹き出し防止シート46は、樹脂製又は金属製のシート状部材で形成することができる。
現像ローラ42は、導電性支持体を介して現像容器4aに回転可能に支持されており、その導電性支持体に対して図示しない導電性接点を介して画像形成装置100の装置本体10に設けられた電圧印加手段としての現像電源50が接続されている。また、供給ローラ43は、導電性支持体を介して現像容器4aに回転可能に支持されており、その導電性支持体に対して図示しない導電性接点を介して画像形成装置100の装置本体10側に備えられた電圧印加手段としての供給電源49が接続されている。さらに、規制ブレード44は、導電性支持体を介して現像容器4aに支持されており、その導電性支持体に対して図示しない導電性接点を介して画像形成装置100の装置本体10に設けられた電圧印加手段としての規制電源51が接続されている。そして、現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44には、上記現像電源50、供給電源49、規制電源51によって、それぞれ異なる所定の電圧が印加可能とされている。
本実施形態では、画像形成時の現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44の各電位設定は次のとおりである。すなわち、現像ローラ42に−300V、供給ローラ43に−400V、規制ブレード44に−500Vを印加する。
5.制御態様
図3は、本実施形態の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。制御部101は、演算処理を行う中心的素子である制御手段としてのCPU110、記憶手段としてのROM111、RAM112などを有して構成されている。書き換え可能なメモリであるRAM112には、制御部101に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納され、ROM111には制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。CPU110とROM111、RAM112とは互いにデータの転送や読込みが可能となっている。
CPU110は、ROM111に格納された制御プログラムの内容に従って、画像形成装置100の各部を統括的に制御してシーケンス動作させる。本実施形態との関係では、CPU110は、インターフェース部(読み書き制御部)102を介して現像装置4の不揮発性メモリ47に対する情報の読み書きを行う。また、CPU110は、現像電源50、供給電源49、規制電源51のON/OFF、出力値を制御する。
また、画像形成装置100の装置本体10には、画像読取り装置やパーソナルコンピュータなどの外部のホスト装置(図示せず)が接続されており、該ホスト装置から装置本体10の制御部101に画像データなどの各種情報信号が入力されるようになっている。
6.電圧制御(電位差制御方法)
次に、未使用(新品)の現像装置4を画像形成装置100の装置本体10に装着してから画像形成可能な状態(以下「画像形成READY」ともいう。)となるまでの間に行う現像ローラ42の駆動制御(以下、「初期設置シーケンス」という。)における現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44に印加する電圧の制御について説明する。
6−1.課題
前述のように、未使用の現像装置の使用開始時から数十枚プリントするまでの間に、非画像部にトナーが付着してしまう「初期かぶり」という現象が発生する場合がある。特に、トナー劣化の抑制などのために、供給ローラの現像ローラに対する侵入量が小さい場合や現像ローラと供給ローラとの周速比が小さい場合などに発生しやすい。本発明者らの検討によれば、この現象の原因の一つは、未使用の現像装置の使用開始直後に現像ローラ上にトナーが強く固着することにより、その固着部分で現像ローラのみかけの搬送力が上昇して、トナーの搬送量が高くなりすぎることであると考えられる。
したがって、上記現象を改善するためには、未使用の現像装置を画像形成装置100の装置本体10に装着してから画像形成READYとなる直前までに上記固着トナーを剥ぎ取ってしまえばよいと考えられる。
ここで、上記固着トナーを剥ぎ取るためには、供給ローラによる機械的剥ぎ取り力を高める対応が考えられる。しかしながら、例えば、現像ローラに対する供給ローラの相対周速比を速くするという対応を行うと、特に生産性が高く画像形成スピードの速い画像形成装置では、供給ローラが非常な高速で回転することとなる。そのため、供給ローラに係わる駆動系の構成をその高速回転に対応した構成とする必要があり、大型化、高コスト化などが懸念される。また、例えば、現像ローラに対する供給ローラの相対周速比を高くした場合、あるいは現像ローラに対する供給ローラの侵入量を大きく設定した場合には、トナー劣化、すなわち、トナー表面における外添剤の遊離・埋没が促進される。その結果、トナーの凝集度の増加やトナーの帯電性能の低下を招くおそれがある。そのため、現像ローラ上にトナーが融着するトナーフィルミングなどの問題が発生し、長寿命化の妨げとなることがある。
このように、現像ローラと供給ローラとの当接部で互いの表面が同方向に移動するような、現像ローラからのトナーの剥ぎ取り力が比較的小さい構成であっても、現像装置の使用開始初期に発生する初期かぶりを抑制することが望まれている。また、トナー劣化の抑制に有利な構成でありながら、初期かぶりを抑制することを可能とすることで、現像装置の使用初期から使用末期まで長期にわたり高画質な画像を形成することが望まれている。
そこで、本実施形態では、初期設置シーケンス(初期動作)中の現像ローラ42と供給ローラ43との間の電位差、現像ローラ42と規制ブレード44との間の電位差、又はこれらの両方の電位差を、画像形成時の設定に対して変更する。以下、更に詳しく説明する。
6−2.制御フロー
図4は、本実施形態における初期設置シーケンスの制御フローを示す。
S1:CPU110は、画像形成装置100の電源が投入されるなど所定の契機に応じて、現像装置4が未使用か否かを判定する。CPU110は、現像装置4の不揮発性メモリ47に記憶されている現像装置4の使用履歴情報を読み込むことで、現像装置4が未使用か否かを判定することができる。YESならS2へ移行する。また、NOならS6へ移行する。
S2:CPU110は、初期設置シーケンスの実施の有無(未実施か否か)を判定する。YES(未実施)ならS3へ移行する。NO(実施)ならS6へ移行する。
S3:CPU110は、現像ローラ42と供給ローラ43との間の電位差を画像形成時の設定から変更させる。この電位差については後述して詳しく説明する。
S4:CPU110は、現像ローラ42及び供給ローラ43の回転駆動を開始させて、初期設置シーケンスを開始する。なお、本実施形態では、初期設置シーケンス中に、感光ドラム1、中間転写ベルト51なども回転駆動され、またトナーが感光ドラム1の表面に付着しないように感光ドラム1は帯電ローラ2によって帯電処理される。
S5:CPU110は、現像ローラ42及び供給ローラ43の回転駆動を停止させて、初期設置シーケンスを終了する。なお、本実施形態では、この際に感光ドラム1、中間転写ベルト5の回転駆動などの回転駆動も停止させ、また帯電ローラ2による感光ドラム1の帯電処理も終了させる。また、本実施形態では、この際に、CPU110は、未使用の現像装置4が装着されてから画像形成READYまでの間に初期設置シーケンスが実施されたことを示す情報をRAM112に記憶する。
S6:画像形成READYの状態となり、CPU110は画像形成開始指示が入力されるまで画像形成装置100を待機状態とする。なお、この際、CPU110は、インターフェース部102を介して現像装置4の不揮発性メモリ47に、現像装置4が使用開始されたことを示す使用履歴情報を記憶させる。また、その後、画像形成動作が行われると、CPU110は、プリント枚数、駆動時間、回転部材(現像ローラ42など)の回転数などの現像装置4の使用量と相関する使用履歴情報を、随時、インターフェース部102を介して不揮発性メモリ47に記憶させる。
6−3.実施例
次に、初期設置シーケンス中に現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44に印加する電圧の制御について、実施例を参照して更に詳しく説明する。
(実施例1)
本実施例では、初期設置シーケンス中に、現像ローラ42と供給ローラ43との間に、現像ローラ42側から供給ローラ43側にトナーが付勢される電位差が形成されるように制御する。具体的には、そのような電位差が形成されるように現像電源50、供給電源49から現像ローラ42、供給ローラ43にそれぞれ印加する電圧を制御する。すなわち、初期設置シーケンス中に、現像ローラ42の方が供給ローラ43よりもトナーの正規の帯電極性側に高い電位となるように現像電源50、供給電源49から現像ローラ42、供給ローラ43にそれぞれ印加する電圧を制御する。
これに対し、画像形成時には、現像ローラ42と供給ローラ43との間に、供給ローラ43側から現像ローラ42側にトナーが付勢される電位差が形成されるように制御する。具体的には、そのような電位差が形成されるように現像電源50、供給電源49から現像ローラ42、供給ローラ43にそれぞれ印加する電圧を制御する。すなわち、画像形成時には、供給ローラ43の方が現像ローラ42よりもトナーの正規の帯電極性側に高い電位となるように現像電源50、供給電源49から現像ローラ42、供給ローラ43にそれぞれ印加する電圧を制御する。
したがって、換言すれば、本実施例では、初期設置シーケンス中に、現像ローラ42と供給ローラ43との間の電位差を、画像形成時とは逆極性(電界の方向が逆向き)に変更する。
このような電圧制御により、供給ローラ43による現像ローラ42からのトナーの剥ぎ取り力を高め、現像ローラ42上に固着したトナーを剥ぎ取り、初期かぶりを抑制することが可能となる。
本実施例では、現像電源50と供給電源49とで、現像ローラ42と供給ローラ43との間の電位差を形成する電位差形成手段が構成される。
なお、本実施例では、規制ブレード44として金属製のブレード、特に、SUS製の板金で形成されたブレードを用いた。より具体的には、本実施例では、規制ブレード44は、厚さ0.1mmのSUS板金で形成されている。
また、本実施例では、初期設置シーケンス中に、現像ローラ42と規制ブレード44との間には、画像形成時と同じ極性の電位差を形成するか、あるいは現像ローラ42と規制ブレード44とを略同電位とすることができる。
図5は、本実施例における初期設置シーケンスで現像ローラ42、供給ローラ43に印加する電圧とその印加タイミングとを示すタイミングチャートである。本実施例では、初期設置シーケンス中は、現像ローラ42に−300V、供給ローラ43に0Vを印加する。これにより、負帯電性のトナーは、現像ローラ42側から供給ローラ43側に付勢される。
本実施例の効果を確認した実験について説明する。実験条件は次のとおりである。実験は23℃/60%の環境で行い、出荷時の現像ローラ42には何も塗布されていない。つまり、カートリッジ形態とされた現像装置4の未使用状態では、トナーシール48によって現像室41とトナー格納室40とが隔離されている。トナーシール48を現像装置4の使用開始直前に引き剥がした後、現像装置4を画像形成装置100の装置本体110に装着する。したがって、初期設置シーケンスの実行前には供給ローラ43及び現像ローラ42にはトナーは付着していない。
上記実験条件において、それぞれ現像ローラ42の10回転、30回転、100回転、200回転、400回転の間だけ初期設置シーケンスを行った。その後、現像ローラ42、供給ローラ43に印加する電圧を各々画像形成時の電圧に戻し、プリントを行った。そして、ベタ追従性と初期かぶりの各々のレベルを判定した。結果を表1に示す。
なお、ベタ追従性は、縦送りのレター紙(11×8.5inch)において一面にベタ画像(最大濃度レベルの画像)をプリントした際の画像を観察し、十分な濃度がある場合を良好(○)、濃度が不足する場合を不良(×)として判定した。また、初期かぶりは、非画像部のどこか一部にでも視認できるトナー像が形成されている場合を不良(×)、そのようなトナー像が確認できない場合を良好(○)として判定した。
また、比較例1として、初期設置シーケンス中に現像ローラ42、供給ローラ43にそれぞれ画像形成中と同じ電圧を印加した場合のタイミングチャートを図5に、また本実施例と同様の操作と判定を行った結果を表1にそれぞれ示した。
Figure 2014092636
表1を参照して、本実施例の効果について説明する。まず、ベタ追従性不良については、初期設置シーケンスの開始から30回転では不良であり、良好となったのは100回転後であった。これは、本実施例の現像装置4では、初期設置シーケンスの実行中に、初めてトナー格納室40からアジテータ45の回転によってトナーが現像室41に汲み上げられるからである。つまり、高画質のベタ画像を形成可能となるまでには、この動作の繰り返しによって供給ローラ43及び現像ローラ42に対してトナーを十分に供給する必要があり、そのためにある程度の現像ローラ42の回転駆動が必要だからである。初期かぶりについては、100回転で良好となり、丁度ベタ追従性が良好となる現像ローラ42の回転数と一致した。これにより、ベタ追従性が良好となるタイミングで初期かぶりの発生を抑制することができる。そのため、ユーザーにとってストレスを感じる可能性のある初期設置シーケンス中の待ち時間を短縮できる。
一方、比較例1では、ベタ追従性については本実施例と同様の結果となったが、初期かぶりについては、400回転時でも良好とならなかった。
次に、本実施例の効果が得られた理由について更に説明する。初期かぶりは、現像ローラ42に対し最初に送り込まれるトナーが現像ローラ42に強く付着する現象に起因する。
このように初期に強く付着してしまう理由の第一は、表層がウレタンゴムからなる現像ローラ42が強い粘着性を有するからであると考えられる。材料の特性上、一般的に、トナー劣化を軽減するように現像ローラ42の表層に硬度が低い材質を選択すると、現像ローラ42の表面の粘着性が高まってしまう。
また、初期に強く付着してしまう理由の第二は、使用初期には現像ローラ42の最表面にトナー由来の外添剤が付着していないからであると考えられる。この第二の理由は、現像ローラ42の回転駆動を長時間行い、現像ローラ42に固着したトナーを剥ぎ取った後には、固着が発生しなくなる現象と関係する。現像ローラ42上に初期に強く固着したトナーを一度剥ぎ取ると、トナーの表層に外添されたシリカなどの外添剤が剥がれ、それが現像ローラ42上に残る。そして、次にトナーが現像ローラ42の表面に接した時には、現像ローラ42上へのトナーの付着力は、現像ローラ42の最表面上に微量に付着した外添剤とトナーとの付着力の関係によって決まる。このような状態になると、見かけの現像ローラ42への付着力は低下する。したがって、初期に固着トナーを剥ぎ取ることができれば、その後は現像ローラ42にトナーが固着する現象は発生しなくなる。つまり、現像ローラ42上に最初に接して固着してしまうトナーを剥ぎ取るだけの剥ぎ取り力を、初期設置シーケンス中に現像ローラ42上のトナーに作用させることが、現像ローラ42に固着したトナーの解消、ひいては初期かぶりの抑制に対して重要となる。
比較例1では、剥ぎ取り力が十分でないため、現像ローラ42に固着したトナーを剥ぎ取ることができず、初期かぶりを抑制することはできない。これは、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3で互いの表面が同方向に移動するようにして、摺擦抵抗を低下させてトナー劣化を軽減するような構成にしているため、現像ローラ42からのトナーの剥ぎ取り力が比較的小さいからである。
一方、本実施例では、現像ローラ42と供給ローラ43との間に、現像ローラ42側から供給ローラ43側にトナーが付勢されるような電位差を形成する。そのため、現像ローラ42からのトナーの剥ぎ取り力が高まり、短時間で現像ローラ42に固着したトナーを剥ぎ取り、初期かぶりを抑制することができる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、現像剤が格納された現像容器4aと、現像容器4aに回転可能に設けられた現像剤担持体42と、現像剤担持体42に当接又は近接して現像容器4aに設けられた対向部材43と、を備えた現像装置4を有する。本実施例では、対向部材43は現像剤担持体42に当接している。また、画像形成装置100は、現像剤担持体42と対向部材43との間に電位差を形成するための電位差形成手段50、49と、現像装置4が未使用状態であることを検知するための検知手段47と、を有する。そして、画像形成装置100はさらに、次のような初期動作(初期設置シーケンス)を実行させる制御手段110を有する。初期動作では、検知手段47によって現像装置4が未使用であることが検知された場合に、現像装置4を用いた画像形成が可能となるまでの間に、現像剤担持体42を回転させながら、電位差形成手段50、49によって次のような電位差を形成する。すなわち、現像剤担持体42と対向部材43との間に現像剤担持体側から対向部材側に現像剤が付勢される電位差を形成する。
以上、本実施例の電圧制御により、現像ローラ42と供給ローラ43との当接部N3で互いの表面が同方向に移動するような、トナー劣化を軽減する構成とした場合であっても、初期かぶりを抑制することができる。また、トナー劣化の抑制に有利な構成でありながら、初期かぶりを抑制することを可能とすることで、現像装置の使用初期から使用末期まで長期にわたり高画質な画像を形成することが可能となる。
(実施例2)
本実施例では、初期設置シーケンス中に、実施例1の制御に加え、現像ローラ42と規制ブレード44との間にも、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢される電位差が形成されるように制御する。具体的には、そのような電位差が形成されるように現像電源50、規制電源51から現像ローラ42、規制ブレード44にそれぞれ印加する電圧を制御する。すなわち、初期設置シーケンス中に、実施例1の制御に加え、現像ローラ42の方が規制ブレード44よりもトナーの正規の帯電極性側に高い電位となるように現像電源50、規制電源51から現像ローラ42、規制ブレード44にそれぞれ印加する電圧を制御する。
これに対し、画像形成時には、現像ローラ42と規制ブレード44との間に、規制ブレード44側から現像ローラ42側にトナーが付勢される電位差が形成されるように制御する。具体的には、そのような電位差が形成されるように現像電源50、規制電源51から現像ローラ42、規制ブレード44にそれぞれ印加する電圧を制御する。すなわち、画像形成時には、規制ブレード44の方が現像ローラ42よりもトナーの正規の帯電極性側に高い電位となるように現像電源50、規制電源51から現像ローラ42、規制ブレード44にそれぞれ印加する電圧を制御する。
したがって、換言すれば、本実施例では、初期設置シーケンス中に、実施例1の制御に加え、現像ローラ42と規制ブレード44との間の電位差を、画像形成時とは逆極性(電界の方向が逆向き)に変更する。
このような電圧制御により、供給ローラ43に加えて規制ブレード44によっても現像ローラ42上のトナーを剥ぎ取り、初期かぶりを更に抑制することが可能となる。
本実施例では、現像電源50と供給電源49とで、現像ローラ42と供給ローラ43との間の電位差を形成する電位差形成手段が構成される。また、本実施例では、現像電源50と規制電源51とで、現像ローラ42と規制ブレード44との間の電位差を形成する電位差形成手段が構成される。
なお、本実施例では、規制ブレード44として金属製のブレード、特に、SUS製の板金で形成されたブレードを用いた。具体的には、上記実施例1と同じものを用いた。
図6は、本実施例における初期設置シーケンスで現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44に印加する電圧とその印加タイミングとを示すタイミングチャートである。本実施例では、実施例1と同様に、現像ローラ42に−300V、供給ローラ43に0Vを印加する。本実施例では、それに加えて、初期設置シーケンスが開始されてから現像ローラ42が30回転するまで、規制ブレードに−200Vを印加し、その後画像形成時と同じ−500Vを印加する。これにより、初期設置シーケンスが開始されてから現像ローラ42が30回転するまでは、負帯電性のトナーは、供給ローラ43側に付勢されると共に、規制ブレード44側にも付勢される。そして、現像ローラ42が30回転した後は、負帯電性のトナーは、供給ローラ43側に付勢される。なお、図6には、比較例2として、初期設置シーケンス中に現像ローラ42、供給ローラ43、規制ブレード44にそれぞれ画像形成中と同じ電圧を印加した場合のタイミングチャートも示した。
本実施例の効果を、実施例1の場合と同一の条件で確認した。結果を表2に示す。なお、比較例2の結果は、比較例1と同様であった。
Figure 2014092636
本実施例では、初期かぶりは30回転で良好になり、実施例1に比較して優れた効果が得られた。これは、初期設置シーケンスの開始後、現像ローラ42が30回転するまでは、供給ローラ43に加えて、規制ブレード44に対しても、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢されるような電位差を設ける制御を行ったからである。このような電圧制御により、規制ブレード44によっても現像ローラ42上のトナーを剥ぎ取ることで、初期かぶりを更に抑制することができる。
なお、初期設置シーケンス中に、規制ブレード44に印加する電圧を、画像形成時と同様の、現像ローラ42よりもトナーの正規の帯電極性側に高い電圧に戻すのは、詳しくは後述するトナーの滞留を抑制するためである。すなわち、規制ブレード44側にトナーを付勢して固着トナーの剥ぎ取り力を高める作用をもたらした後は、供給ローラ43側にのみトナーを付勢するようにして、上記トナーの滞留を抑制するようにする。
このように、本実施例では、初期動作では、現像剤担持体42と、対向部材としての現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材43及び現像剤担持体が担持する現像剤を規制する現像剤規制部材44の両方と、の間に上記所定の電位差を形成可能である。そして、初期動作中に、現像剤担持体42と現像剤供給部材43及び現像剤規制部材44の両方との間に上記電位差を形成する第1の期間と、現像剤担持体42と現像剤供給部材43との間に上記電位差を形成する第2の期間と、を有する。
以上、本実施例の電圧制御により、実施例1と同様の効果を更に高いレベルで得ることができる。
なお、本実施例では、実施例1の制御に加え、現像ローラ42と規制ブレード44との間にも、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢される電位差が形成されるように制御した。別法として、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢される電位差を設ける制御のみを行うことによっても、所望により十分な初期かぶりを抑制する効果を得ることができる。この場合、初期設置シーケンス中に、現像ローラ42と供給ローラ43との間には、画像形成時と同じ極性の電位差を形成するか、あるいは現像ローラ42と供給ローラ43とを略同電位とすることができる。
(実施例3)
本実施例では、規制ブレード44として、金属製の板金で形成された支持体上に、導電性の樹脂又はエラストマーの被膜を形成したものを用いた。上記被膜は、規制ブレード44の先端(自由端)から所定の範囲に形成され、規制ブレード44はこの先端部の被膜で現像ローラ44に当接する。このような規制ブレードは、特開2008−90160号公報に開示されている。
本実施例では、上記支持体として、厚さ0.1mmのSUS製の板金で形成されたブレードを用いた。また、本実施例では、上記被膜の材料として、導電性ポリアミドエラストマーを用いた。この導電性ポリアミドエラストマーは、ポリアミドエラストマーにイオン導電剤を添加し電気抵抗の調整を行い、体積抵抗率を106〜109Ω・cmとした。
なお、上記支持体としては、規制ブレード44の構成として前述したものと同様のブレードを用いることができる。また、上記被膜の材料としては、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリエステルテレフタレート、ポリウレタン、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。これらは、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらのエラストマーや樹脂材料には、導電材料などの添加剤を加えることができる。導電材料としては、カーボンブラック、金属材料などが挙げられる。また、上記被膜の厚さは、現像ローラ42に当接する部分における支持体上で、好ましくは10μm〜500μmである。この範囲とすることにより、摩擦による磨耗に対する十分な耐久性を得ることができると共に、現像ローラ42との安定した当接圧を得ることができる。本実施形態では、厚さ0.1mmの被膜で覆った。
換言すると、本実施例の規制ブレード44は、現像ローラに対する当接面が、金属(例えばSUS)よりも仕事関数の高い樹脂又はエラストマーで形成されている。その当接面の体積抵抗率は、好ましくは103〜109Ω・cmである。この範囲とすることにより、必要な電流を流すことができると共に、詳しくは後述するトナーの滞留を抑制することができる。なお、仕事関数は、その物質から電子を取り出すために必要なエネルギーとして知られており、仕事関数が小さいほど電子を出しやすく、大きい程電子を出しにくい。そのため、仕事関数の小さい物質は正に、仕事関数の大きい物質は負に帯電しやすいという特性をもつ。仕事関数は、その物質から電子を取り出すためのエネルギー(eV)として数値化され、例えば、表面分析装置(理研計器(株)製AC−2、低エネルギー電子計数方式)を使用して測定される。
このような規制ブレード44を用いることで、トナーに対するシリカの外添量を減らした場合、すなわち、凝集度が高いトナーを使用した場合にも、実施例2と同様の効果が得られる。すなわち、初期設置シーケンス中に現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーを付勢される電位差を形成する制御により、初期かぶりを抑制する効果が得られる。
なお、トナーに対するシリカの外添量を減らすことができる、すなわち、凝集度が高いトナーを使用できると、トナーを低い温度で定着させることが可能となり、省エネ性の高い画像形成装置の開発が可能となる。
本実施例の効果を確認した実験について説明する。トナーに外添するシリカの外添部数を変更して、凝集度が10%、40%のトナーを作製した。上記各トナーを収容した現像装置により、現像ローラ42の10回転、30回転、100回転、200回転、400回転の間だけ初期設置シーケンスを行った。初期設置シーケンス中の環境及び初期シーケンスを行う前の現像装置4の状態などは実施例1で説明した実験と同様である。初期シーケンス中に、現像ローラ42には−300V、規制ブレード44には−200Vを印加し、上記各タイミングで画像形成時の電位差に戻してプリントを行った。そして、縦スジ画像の判定を行った。結果を表3に示す。表3には、実施例2と同様に規制ブレード44としてSUS製の板金で形成されたブレードを使用した場合の結果も示す。判定結果は、縦スジ画像が発生した場合を不良(×)、発生しなかった場合を良好(○)として表示した。
また、表4に、実施例2と同じ条件で、本実施例の規制ブレード44を用いて図6に示す電圧制御を行った時の初期かぶりに対する効果を示した。
Figure 2014092636
Figure 2014092636
表3から分かるように、金属製の規制ブレード44を用いると、凝集度が40%のトナーを用いる場合には、非常に短い回転数で縦スジが発生してしまい、実施例2と同様の電圧制御を行うことは困難であった。
一方、本実施例の規制ブレード44を用いると、縦スジが発生するまでの回転数が長くなり、凝集度が40%のトナーを用いる場合であっても、実施例2と同様の制御を行うことができた。そのため、表4に示すように、初期かぶりに対して実施例2と同様の効果が得られた。前述のように、このように凝集度が高いトナーが使用できると、トナーに対するシリカの外添量を減らすことができる。そうすると画像形成装置の定着温度を低下させることが可能となり画像形成装置の省エネ性能が向上する。
次に、本実施例の規制ブレード44を用いることで、凝集度が高いトナーを使用した場合に縦スジを抑制する効果が得られた理由について説明する。
まず、縦スジの発生原因について説明する。供給ローラ43とは異なり、現像ローラ42との当接面が停止している規制ブレード44に対して、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢されるような電位差を設けると、規制ブレード44と現像ローラ42との当接ニップにトナーが滞留する。このような状態で現像ローラ42が回転すると、当接ニップでトナーが繰り返し摺擦されることになり、トナーが規制ブレード44に融着し、縦スジが発生する。
このような縦スジの発生原因に対し、凝集度が高いトナーの方が規制ブレード44に融着し易いのは、凝集度が高いことから、規制ブレード44と現像ローラ42との当接ニップにトナーが滞留しやすいためである。
そして、本実施例の規制ブレード44を用いた場合の方が、規制ブレード44にトナーが融着し難いのは、次の理由によるものと考えられる。
第一の理由としては、導電性の樹脂又はエラストマーは金属材料に対して電気抵抗値が相対的に高いことが挙げられる。すなわち、これによって、現像ローラ42と規制ブレード44との間に電位差をつけた時に、トナーが規制ブレード44側に付勢される力が相対的に弱いため、トナーが現像ローラ42と規制ブレード44との当接ニップに滞留し難いという点である。
第二の理由としては、規制ブレード44の材料としての樹脂又はエラストマー、特に、本実施例ではポリアミドエラストマーのトナーに対する離型性が金属材料よりも相対的に高いことが挙げられる。すなわち、これによって、現像ローラ42と規制ブレード44との当接ニップにトナーが滞留し難いという点である。
このように、本実施例の規制ブレード44では、実施例2と同様の電圧制御によって現像ローラ42上から剥ぎ取ったトナーが、現像ローラ42と規制ブレード44との当接ニップに滞留することなく、現像ローラ42の回転と共に搬送されるという効果が得られる。
以上、本実施例の規制ブレード44と電圧制御により、凝集度が高いトナーを用いる場合であっても、実施例2と同様の効果を得ることができる。
なお、実施例2の場合と同様に、本実施例についても、現像ローラ42側から規制ブレード44側にトナーが付勢される電位差を設ける制御のみを行うこともできる。また、本実施例の規制ブレード44を、実施例1の電圧制御と共に用いることもできる。
[他の実施形態]
以上、本発明を具体的な一実施形態に即して説明した。しかし、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、本発明に従う電圧制御(具体的には実施例1〜3)は、現像ローラ上のトナーの機械的剥ぎ取り力が比較的弱く、かつ、現像ローラの周囲において導電性部材とされる対向部材が現像ローラに当接して配置された構成に対して適用した。対向部材としては、実施例1では供給ローラ43を、実施例2及び3では供給ローラ43及び/又は規制ブレード44を用いる場合について説明した。また、機械的剥ぎ取り力が弱いという点については、上述の実施形態(具体的には実施例1〜3)では、現像ローラ42と供給ローラ43とが互いに接しており、その当接部において互いの表面が同方向に回転している場合について説明した。
しかし、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、現像剤供給部材が現像剤担持体に対して非接触で配置されている現像装置や、現像剤供給部材が設けられていない現像装置であっても、発明を適用することができる。すなわち、現像剤担持体の周囲において現像剤担持体に当接又は近接して対向部材が配置された構成であれば、その現像剤担持体と対向部材との間に上述の実施形態と同様にして電位差を形成することで、本発明を実現することができる。対向部材が現像剤担持体に対して近接して配置される場合、対向部材は、対向部材の機能(対向部材が現像剤供給部材などで構成される場合はその画像形成時の機能も含む)の点で許容できる範囲で現像剤担持体から離間されていてよい。また、対向部材は、上記実施例における供給ローラ、規制ブレードに限定されるものではなく、例えば、導電性材料で形成された吹き出し防止シートをこの対向部材として用いることができる。この場合、吹き出し防止シートは、規制ブレードと同様に現像ローラとの当接面が停止しているので、上記実施例における規制ブレードの場合と同様の電圧制御を適用することができる。このように、対向部材は、初期設置シーケンス中に現像ローラとの間で上記実施例と同様にして電位差を形成することができるものであれば、他の任意の部材であってよい。ただし、供給ローラ、規制ブレード、あるいは吹き出し防止シートのように、既に現像装置に設けられている対向部材を用いることで、別途特別な対向部材を設ける必要がないため、構成の簡易化、低コスト化の点では非常に有利である。
また、規制ブレードの先端が現像ローラの回転方向上流側を向くように当接する構成(カウンター当接)ではなく、規制ブレードの先端が現像ローラの回転方向下流側を向くように当接する構成(ウィズ当接)である場合も、本発明を適用することができる。上記ウィズ当接は、規制ブレードによる現像ローラ上のトナーの剥ぎ取り力が低下しやすい構成であるので、本発明は非常に有効に作用する。
また、例えばトナーを供給ローラに塗布し、現像装置の出荷時に現像ローラ上にトナーが塗布されているような現像装置であっても、本発明の効果は発揮される。このような構成は、特開平8−227212号公報に開示されている。
また、上述の実施形態では、初期設置シーケンス中に、現像ローラと供給ローラとの間の電位差、及び/又は現像ローラと規制ブレードとの間の電位差を、画像形成時とは逆極性(電界の方向が逆向き)に変更した。これにより、初期設置シーケンス中の現像ローラからのトナーの剥ぎ取り力を可及的に高めることができる。しかし、所望により、初期設置シーケンス中に、現像ローラと供給ローラとの間の電位差、及び/又は現像ローラと規制ブレードとの間の電位差を、画像形成時と同極性であって、かつ、画像形成時よりも小さく変更してもよい。すなわち、初期設置シーケンス中に、画像形成時に現像剤担持体と対向部材との間に形成される電位差と同極性で小さい電位差を形成してもよい。これによって、現像装置の使用開始初期に初めから画像形成時の設定の電圧を印加する場合よりも、トナーが現像ローラに固着する現象を低減することができる。
また、上述の実施形態では、使用履歴検知手段として現像装置に設けた記憶手段に使用履歴情報を記憶したが、このような態様に限定されるものではない。例えば、現像装置に現像装置を識別する識別手段を設け、装置本体や装置本体に通信可能に接続されたホスト装置に、その識別手段によって識別される現像装置に対応付けて使用履歴情報を記憶する記憶手段を設けてもよい。識別手段としては、現像装置の識別情報を記憶した記憶手段を用い、装置本体側でその情報を読み取って現像装置を識別できるようにすることができる。
また、使用履歴検知手段は、現像装置が未使用のものであるか、使用が開始されたものであるかを検知できればよい(すなわち、使用開始有無検知手段であればよい。)。また、換言すると、使用履歴検知手段は、少なくとも1度は、本発明に従う初期設置シーケンスが実施されたか否かを検知できればよい(すなわち、初期設置シーケンス実施検知手段であればよい。)。
また、上述の実施形態では、初期設置シーケンス中に感光ドラムなども回転させるものとしたが、このような態様に限定されるものではない。例えば、現像ローラと感光ドラムとが離接可能とされており、初期設置シーケンス中に現像ローラが感光ドラムから離間されるようになっている場合には、初期設置シーケンス中に感光ドラムや中間転写ベルトを停止させておいてもよい。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
4 現像装置
42 現像ローラ
43 供給ローラ
44 規制ブレード
45 アジテータ
47 不揮発性メモリ
48 トナーシール
49 供給電源
50 現像電源
51 規制電源

Claims (15)

  1. 現像剤が格納された現像容器と、前記現像容器に回転可能に設けられた現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接又は近接して前記現像容器に設けられた対向部材と、を備えた現像装置と、
    前記現像剤担持体と前記対向部材との間に電位差を形成するための電位差形成手段と、
    前記現像装置が未使用状態であることを検知するための検知手段と、
    前記検知手段によって前記現像装置が未使用であることが検知された場合に、前記現像装置を用いた画像形成が可能となるまでの間に、前記現像剤担持体を回転させながら、前記電位差形成手段によって前記現像剤担持体と前記対向部材との間に前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差を形成する初期動作を実行させる制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差は、画像形成時に前記現像剤担持体と前記対向部材との間に形成される電位差とは逆極性の電位差であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記初期動作において、前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差の代わりに、画像形成時に前記現像剤担持体と前記対向部材との間に形成される電位差と同極性で小さい電位差を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記初期動作では、前記現像剤担持体と、前記対向部材としての、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材、前記現像剤担持体が担持する現像剤を規制する現像剤規制部材、前記現像剤担持体と前記現像容器との間から現像剤が漏れるのを防止する現像剤漏出防止部材のうちの少なくとも一つと、の間に前記電位差を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記初期動作では、前記現像剤担持体と、前記対向部材としての、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材及び前記現像剤担持体が担持する現像剤を規制する現像剤規制部材の両方と、の間に前記電位差を形成可能であり、
    前記初期動作中に、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材及び前記現像剤規制部材の両方との間に前記電位差を形成する第1の期間と、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間に前記電位差を形成する第2の期間と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記初期動作中に、前記第2の期間を前記第1の期間より後に有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記現像剤規制部材の前記現像剤担持体に対する当接面に、仕事関数が金属よりも高い樹脂又はエラストマーが設けられており、該樹脂又はエラストマーの体積抵抗率は103〜109Ω・cmであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接して回転可能に前記現像容器に設けられ前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材との当接部で、互いの表面は同方向に移動することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像容器は、前記現像剤担持体が配置された現像室と、前記現像室に供給する現像剤が格納された現像剤格納室と、を有し、前記現像装置の未使用状態では、前記現像剤格納室から前記現像室に現像剤はいまだ供給されていないことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 回転可能な現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接又は近接して配置された対向部材と、を有する現像装置における、前記現像剤担持体と前記対向部材との間の電位差制御方法であって、
    前記現像装置が未使用である場合に、前記現像装置を用いた画像形成が可能となるまでの間に、前記現像剤担持体を回転させながら、前記現像剤担持体と前記対向部材との間に前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差を形成することを特徴とする電位差制御方法。
  11. 前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差は、前記現像装置を用いた画像形成時に前記現像剤担持体と前記対向部材との間に形成される電位差とは逆極性の電位差であることを特徴とする請求項10に記載の電位差制御方法。
  12. 前記現像剤担持体側から前記対向部材側に現像剤が付勢される電位差の代わりに、前記現像装置を用いた画像形成時に前記現像剤担持体と前記対向部材との間に形成される電位差と同極性で小さい電位差を形成することを特徴とする請求項10に記載の電位差制御方法。
  13. 前記現像剤担持体と、前記対向部材としての、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材、前記現像剤担持体が担持する現像剤を規制する現像剤規制部材、前記現像剤担持体と前記現像容器との間から現像剤が漏れるのを防止する現像剤漏出防止部材のうちの少なくとも一つと、の間に前記電位差を形成することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の電位差制御方法。
  14. 前記現像剤担持体と、前記対向部材としての、前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材及び前記現像剤担持体が担持する現像剤を規制する現像剤規制部材の両方と、の間に前記電位差を形成可能であり、
    前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材及び前記現像剤規制部材の両方との間に前記電位差を形成する第1の期間と、前記現像剤担持体と前記現像剤供給部材との間に前記電位差を形成する第2の期間と、を有することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の電位差制御方法。
  15. 前記第2の期間を前記第1の期間より後に有することを特徴とする請求項14に記載の電位差制御方法。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016142759A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 キヤノン株式会社 トナー及び画像形成方法

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