JP2014091663A - チャージ方法、原料、及び単結晶製造装置 - Google Patents

チャージ方法、原料、及び単結晶製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】サファイア単結晶の製造において、ルツボへの原料のチャージの際に、ヒータ電源を落とす必要が無く、効率的に原料をチャージすることができる方法を提供する。
【解決手段】CZ法によりサファイア単結晶を製造する際に、ルツボ14内に原料24をチャージする方法であって、前記サファイヤ単結晶を製造する装置として、前記ルツボ14内の原料を加熱するヒータ22と、前記ルツボ14を配置するメインチャンバー11と、該メインチャンバー11上にゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーとを備えた単結晶製造装置を用い、前記原料24のチャージにおいて、前記原料24を保持したチャージ具23を前記プルチャンバーから吊り下げて、前記原料24を前記ルツボ14内にチャージするチャージ方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、サファイア単結晶を製造する際にルツボに原料をチャージする方法に関する。
サファイア(酸化物)単結晶の製造には、主流のKyropoulos法、ブリッジマン法、EFG法の他、CZ法など様々な方法が用いられている(特許文献1,2参照)。これらの方法では、ルツボが再利用可能でありながら、2本目の単結晶の製造には一旦ヒータ電源を落とし、冷却し、ルツボに原料を再チャージして、再加熱する工程が取られている。
しかし、このような方法で原料をチャージすると、ヒータ電源を落とすことにより、冷却や再加熱等のための時間がかかってサファイア単結晶の生産性が落ち、また、コストも増大するという問題がある。
特開2009−242150号公報 特開2011−195423号公報 特開平9−25192号公報
特許文献3の請求項8,9では、結晶育成用原料が粉末の場合に、該原料粉末をプレス加工により棒状整形し、加熱、溶融してルツボに充填することが開示されている。
これは、発明の実施の形態に記載されているように、粉末原料が高温で熱分解し易い対策としてプレス加工原料が提案されている。サファイア単結晶原料の高純度アルミナは、高温で熱分解しないが、粉または粒原料を直接融液面または融液表層の固化面に投入すると、原料粉粒に吸着された微量の水分やガスが急激に膨張し、同様の熱分解が生じる。事前に真空置換で脱気工程を経ても、完全に水分やガスを除去することは容易でなかった。
更に、特許文献3において、棒状プレス材を高硬度アルミナ材で形成すると、下から溶ける際、高融点金属製の結晶径制御枠に相当する部材が具備されているため、擦れて金属やセラミックスが融液に入り、結晶成長の妨げになる。
また、特許文献3の図3のように、結晶径制御枠の先端を融液に浸漬させるためには、融液より嵩密度の小さい紛体は、メルトレベルより高くチャージしなければならず、制御枠の外径の閉塞部分に溜まったガスが抜けなくなる可能性がある。
このように、従来、サファイア単結晶の製造において、ルツボへの原料のチャージを効率的に実施できる方法はなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、サファイア単結晶の製造において、ルツボへの原料のチャージの際に、ヒータ電源を落とす必要が無く、効率的に原料をチャージすることができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、CZ法によりサファイア単結晶を製造する際に、ルツボ内に原料をチャージする方法であって、前記サファイヤ単結晶を製造する装置として、前記ルツボ内の原料を加熱するヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーと、該メインチャンバー上にゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーとを備えた単結晶製造装置を用い、前記原料のチャージにおいて、前記原料を保持したチャージ具を前記プルチャンバーから吊り下げて、前記原料を前記ルツボ内にチャージすることを特徴とするチャージ方法を提供する。
このように、ゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーを有する装置を用いて、チャージ具を吊り下げて原料をチャージすることにより、ヒータ電源を落とすことなく、チャージ具や原料が炉内部品と接触しないように、効率的に原料をチャージすることができる。すなわち、ゲートバルブを有すれば、原料チャージ後、ヒータ電源を落とすことなくゲートバルブを閉じて、チャージ具を取り外し、続いてゲートバルブを開けて単結晶を引上げることができる。
このとき、前記ヒータを抵抗加熱ヒータとし、前記ルツボを、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とする金属ルツボとすることが好ましい。
このようなヒータとルツボを有する装置を用いることで、ルツボのコストを低減できる。
このとき、前記チャージ具を、下端に止め具を有するシャフト又はワイヤーとし、前記原料として、穴を設けたペレット材を用い、前記シャフト又はワイヤーを前記穴に通して前記下端の止め具で係止することで複数の前記ペレット材を積層させて保持することが好ましい。
このように、嵩密度が大きいペレット材を用い、さらに、穴を設けて積層させて保持してチャージすることで、より効率的に原料のチャージが可能となる。また、ペレット材であれば、チャージする重量の調整が容易である。
このとき、前記シャフト又はワイヤーの下端の止め具の幅よりも径が小さい穴を設けたペレット材又はサファイア基板を前記シャフト又はワイヤーに通して前記止め具で係止し、該係止したペレット材又はサファイア基板上に、前記止め具の幅よりも径が大きい穴を設けたペレット材を複数積層させて保持することが好ましい。
このように保持することで、多数のペレット材を簡易な構造で保持することができ、さらに効率的な原料チャージが可能となる。
このとき、前記シャフト又はワイヤーに保持された前記複数のペレット材を、前記ルツボ上に位置させ、前記止め具で係止した下端に位置する前記ペレット材又はサファイア基板を溶かして、前記積層させたペレット材を前記ルツボ内にチャージすることが好ましい。
このようにチャージすることで、融液直上で、さらには、融液に浸漬させて、下端のペレット材、サファイア基板を溶かすことができ、より安全かつ効率的に原料をチャージすることができる。
このとき、前記シャフト又はワイヤーの止め具を、鍔の形状又は下開きのテーパー形状とすることが好ましい。
このような止め具であれば、下端のペレット材、サファイア基板を確実に係止でき、安全に複数のペレット材を積層、保持することができる。
このとき、前記シャフト又はワイヤーを、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものとすることが好ましい。
このような材質であれば、シャフト又はワイヤーが高温で溶けることがなく、さらに、ルツボと同じ材質とすることができるため、シャフト又はワイヤーが融液に接触した場合にも融液が汚染される恐れがない。
このとき、前記プルチャンバーを、真空置換とガス置換することができる設備を備えたものとすることが好ましい。
このようなプルチャンバーであれば、チャージ具に原料セット後、プルチャンバーをメインチャンバーと同じ炉内条件にすることができ、ヒータ電源を落とすことなく、より効率的にチャージできる。
このとき、前記ペレット材を保持したシャフト又はワイヤーを、ワイヤー方式又はシャフト方式の単結晶引上げ軸で吊り下げることが好ましい。
これにより、チャージ具を、CZ法の単結晶製造装置をほとんど改造することなく用いることができ、コストをより低減できる。
また、本発明は、サファイア単結晶を製造する際に、ルツボ内にチャージされる原料であって、該原料は、穴が設けられたペレット材であることを特徴とする原料を提供する。
このようなペレット材であれば、粉や粒状の原料に比べ、嵩密度が高く、1回あたりでチャージできる原料の量を多くすることができるためチャージの効率が良い。さらに、チャージの際の原料粉の舞い上がり等もなく、また、ペレット材の厚さ、外径を調節することで容易にチャージする原料の量を調節することができる。
また、本発明は、CZ法により、ルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を製造する装置であって、前記ルツボ内の原料を加熱するヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーと、該メインチャンバー上にゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーと、前記原料の前記ルツボ内へのチャージにおいて、前記原料を保持し、前記プルチャンバーから吊り下げられるチャージ具とを備えたものであることを特徴とする単結晶製造装置を提供する。
このような単結晶製造装置であれば、チャージ具を吊り下げて原料をチャージすることにより、ヒータ電源を落とすことなく、チャージ具や原料が炉内部品と接触しないように、効率的に原料をチャージすることができる。
このとき、前記チャージ具は、下端に止め具を有するシャフト又はワイヤーであることが好ましい。
このようなチャージ具であれば、吊り下げた状態で確実に原料を保持することができ、安全に原料のチャージが実施可能な装置となる。
このとき、前記シャフト又はワイヤーの止め具は、鍔の形状又は下開きのテーパー形状であることが好ましい。
このような止め具であれば、原料を確実に係止でき、安全に原料を保持することができる装置となる。
このとき、前記シャフト又はワイヤーは、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものであることが好ましい。
このような材質であれば、シャフト又はワイヤーが高温で溶けることがなく、さらに、ルツボと同じ材質とすることができるため、シャフト又はワイヤーが融液に接触した場合にも融液が汚染されることを防止できる装置となる。
以上のように、本発明によれば、サファイア単結晶の製造において、ヒータ電源を落とすことなく、効率的に原料をチャージすることができる。
本発明の単結晶製造装置の一例を示す概略図である。 本発明の単結晶製造装置において、原料をチャージする際の状態の一例を示す概略図である。 (a)本発明において使用できるペレット材の一例と、(b)穴を設けたペレット材の一例の概略図である。 本発明において、ペレット材を保持した状態を示す概略図である。 (a)本発明におけるシャフトの他の一例と、(b)穴を設けたペレット材の他の一例の概略図である。 本発明によって原料をチャージする際のフローである。 本発明の単結晶製造装置において、原料をチャージする際の状態の他の一例を示す概略図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の単結晶製造装置において、単結晶を育成中の状態を示す概略図である。図2は、本発明の単結晶製造装置において、原料をチャージする際の状態を示す概略図である。
図1の本発明の単結晶製造装置10は、CZ法により、ルツボ14内で原料を加熱溶融して得られた融液15からサファイア単結晶17を引上げて製造する装置である。
本発明の単結晶製造装置10は、ルツボ14内の原料を加熱するヒータ22と、ルツボ14を配置するメインチャンバー11と、該メインチャンバー11上にゲートバルブ12で仕切り可能に接続されたプルチャンバー13とを備えたものである。
そして、図2に示すように、本発明の単結晶製造装置10は、原料24のルツボ14内へのチャージにおいて、原料24を保持し、プルチャンバー13から吊り下げられるチャージ具23を備えたものである。
このような装置10を用い、本発明では、図2に示すように、原料24のチャージにおいて、原料24を保持したチャージ具23をプルチャンバー13から吊り下げて、原料24をルツボ14内にチャージする。
初期にルツボに充填した原料を溶かした後に、融液を所定量とするために追加で原料をチャージする追いチャージや、単結晶を引上げた後に減った分の融液を補充するためにルツボに原料をチャージするリチャージの際には、従来は、ヒータ電源を落として、冷却、原料チャージを行い、再加熱して溶融を行っていた。しかし、このようなチャージでは、時間もコストもかかり、サファイア単結晶の製造コスト、生産性に著しく影響していた。
本発明における装置10は、ゲートバルブ12で仕切り可能に接続されたプルチャンバー13を有するため、チャージ具23を吊り下げて原料24をチャージすることにより、ヒータ電源を落とすことなく、チャージ具23や原料24が炉内部品と接触しないように、効率的に原料24をチャージすることができる。すなわち、ゲートバルブ12を有すれば、原料チャージ後、ヒータ電源を落とすことなくゲートバルブ12を閉じて、チャージ具23を取り外し、続いてゲートバルブ12を開けて単結晶17を引上げることができる。また、原料を吊り下げるため、チャージのための断熱材16上部の開口部の径を最小限にすることができ、ホットゾーンからの放熱を小さくできるため、効率的に原料チャージを実施できる。
また、装置10は、ルツボ14やヒータ22を囲むカーボン製の断熱材16と、単結晶17の引上げに用いる引上げ軸20と、種結晶を保持する種ホルダー21と、ルツボ14を支える黒鉛製保持具18と、ルツボ14を黒鉛製保持具18を介して支持するルツボ支持軸19とを備える。また、断熱材16の上部には、チャージの際に、チャージ具23が通るために開口部の径を広げるように例えば取り外し可能な又は可動の拡径部28を有することもできる。
また、このようなヒータ22を抵抗加熱ヒータとし、ルツボ14を、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とする金属ルツボとすることが好ましい。
本発明の装置10のヒータ22としては、高周波加熱ヒータを用い、ルツボ14として、イリジウムルツボを用いることもできるが、本発明では、上記のように、安価なタングステンやモリブデンを主成分とする金属ルツボを用いることが好ましい。この場合、イリジウムに比べて耐酸化性が低いため、カーボン製の断熱材16を使用することになり、カーボンは良導体であるため、高周波加熱方式では熱効率が悪く、必然的に抵抗加熱ヒーターを使用することになる。
また、図1に示すように、単結晶製造装置10は、真空置換とガス置換することができる設備31,32、35を備えたものであることが好ましい。例えば、単結晶成長時等の通常時はプルチャンバー13の上方から不活性ガス等を炉内にガス導入管31を介して導入し、この導入したガスを、メインチャンバー11の底部のガス排出管32から真空ポンプ35等により炉外へ排出することができる。一方、チャージ具23に原料24を保持させる時や、ルツボ14に原料24をチャージした後、チャージ具23を取り出す必要があるときは、ゲートバルブ12を閉めてプルチャンバー13内でこれらの作業を行い、その後、プルチャンバー13内を不図示のプルチャンバー用のガス排出管とガス導入管31を用いてガス置換し、プルチャンバー13をメインチャンバー11と同じ炉内条件にしてからゲートバルブ12を開くことで、電源を落とすことなく、引き続いて単結晶育成工程を行うことができる。
図3(a)にペレット材の平面図と側面図を、図3(b)に穴を設けたペレット材の平面図と側面図を示す。
本発明では、図2に示すように、チャージ具23を、下端に止め具26を有するシャフト又はワイヤー25とし、原料として、穴29を設けたペレット材24を用い(図3(b))、シャフト又はワイヤー25を穴29に通して下端の止め具26で係止することで複数のペレット材24を積層させて保持することが好ましい。このとき、止め具26の材質をシャフト又はワイヤー25の材質と同様とし、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものとすることが好ましい。
従って、本発明では、図3(a)に示すように、市販のアルミナのペレット材24’に、図3(b)のように穴29を設ける。
このような穴29を設けたペレット材24であれば、嵩密度が高いため、積層させれば見かけ上の嵩密度はサファイア結晶の密度とほとんど変わらず、効率的にチャージすることができる。特に、リチャージでは引上げた結晶重量により追加重量は変化するが、ペレット材は厚さ、外径を調節することで、容易に所定重量に調節することが可能である。一方、特許文献3のような予め用意された棒状原料では追加チャージが可能な構造としても、重量等を任意に調整することは難しい。
ここで、単結晶製造装置10において、チャージの際、ペレット材24が通る断熱材16の上方の開口部の外径を大きくすると熱ロスが大きくなるため、ペレット材24の外径は、引上げる単結晶17の結晶径よりあまり大きくならない方が良い。そこで直径110mmの単結晶引上げを行う場合、上記断熱材16の開口部の外径が直径130〜140mmは必要なため、ペレット材24の外径は110〜130mm程度が良く、また厚さは10〜30mm程度が取扱いが容易である。また、拡径部28がある場合には拡径後の径も考慮してペレット材24の外径を設定する。
また、穴29の径は、なるべく小さくする必要があるが、落下をスムーズにするため、直径20mm程度が最適である。
なお、例えば、図3(a)のような、直径110mm×厚さ10mmで、嵩密度3.2g/cmのアルミナのペレット材24’の中央に、図3(b)のように直径20mmの穴29を開けると、重さは303.9gから293.9gに減少する。この場合、見かけの嵩密度は3.1g/cmとなり、穴を開ける前のペレット材24’とほとんど変わらず、粉や粒原料の1.2〜2.3g/cmと比べても十分大きな嵩密度を得て、効率的な原料投入が可能となる。
図4にペレット材24’を保持した状態の2つの例の概略図を示す。
本発明において、シャフト又はワイヤー25の下端の止め具26の幅よりも径が小さい穴29を設けたペレット材24’’(図4(a))又はサファイア基板30(図4(b))をシャフト又はワイヤー25に通して止め具26で係止し、該係止したペレット材24’’又はサファイア基板30上に、止め具26の幅よりも径が大きい穴29を設けたペレット材24’を複数積層させて保持することが好ましい。
これにより、簡易な構造で、確実にペレット材を保持することができる。
図5(a)にシャフトの一例の概略図を、図5(b)に当該シャフトの下端に係止されるペレット材の平面図と側面図を示す。
シャフト又はワイヤー25は、鍔の形状の止め具26(図4)又は下開きのテーパー形状の止め具26’(図5(a))を有するものであることが好ましい。
このような止め具であれば、原料を確実に係止でき、安全に原料を保持することができる。
図5(a)のような下開きのテーパー形状の止め具26’を有する場合には、例えば図5(b)に示すような、下開きのテーパー形状の穴29’を設けたペレット材24’’’をシャフト又はワイヤー25の下端で係止することが好ましい。
これにより、より安定した保持が可能である。
シャフト又はワイヤー25は、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものが好ましい。
このような材質であれば、シャフト又はワイヤー25がヒータ加熱により高温で溶けることがなく、さらに、ルツボ14に用いられる材質と同様であるため、シャフト又はワイヤー25が融液15に接触した場合にも融液15が汚染されることを防止できる。
また、ペレット材24を保持したシャフト又はワイヤー25を、ワイヤー方式又はシャフト方式の単結晶引上げ軸20(図1)で吊り下げることが好ましい。
ペレット材24を保持したシャフト又はワイヤー25を、例えば引上げ軸20の先端の種ホルダー21に接続することで、安定して吊り下げることができ、また、単結晶製造装置に特別な改造等の変更を加えることなく本発明のチャージを実施できるため、コストの観点でも好ましい。
図2に示すように、このような装置10を用いて、シャフト又はワイヤー25に保持された複数のペレット材24を、ルツボ14上に位置させ、止め具26で係止した下端に位置するペレット材24’’又はサファイア基板30(図4参照)を溶かして、積層させたペレット材24’をルツボ14内にチャージすることが好ましい。
上記のようにペレット材を積層させ、さらに、係止したペレット材24’’又はサファイア基板30を溶かしてチャージする方法であれば、ペレット材であるため充填率が高く、また、原料粉の舞い上がりや吹き上がりの恐れがない。このとき、下端で係止されたペレット材24’’、サファイア基板30が溶ける程度の位置、例えば、ルツボ14の上端より下の位置(融液15の直上)まで下げて溶かすことができる。または、さらに下げて、下端のペレット材24’’、サファイア基板30を融液15に浸漬させて溶かすこともできる。穴29の小さな下端のペレット材24’’、サファイア基板30が溶けることで、その上の止め具26より径の大きい穴29を設けたペレット材24’がルツボ14中に順次落下していき、チャージが完了する。
以上のように、例えば図6に示すフローで原料をチャージした後、原料を加熱、溶融して融液とし、当該融液からサファイア単結晶を引上げることができる。
なお、上記ではペレット材を積層させた状態でチャージする方法を説明したが、本発明のゲートバルブを有する装置においては、例えば、図7に示すように、リチャージ管34内に粒状又は粉状の原料27を充填して吊り下げ、円錐形状のバルブ部材33を開けることで原料27をチャージすることも可能である。
この場合も、ヒータ電源を落とさずに原料をチャージすることができる。
以上のような本発明であれば、効率的にチャージすることができ、さらに、チャージのためにヒータ電源を落とす必要が無いため、サファイア単結晶の製造の生産性向上やコスト低減に資することができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図1に示すような単結晶製造装置を用いてサファイア単結晶を育成した後、図2に示すような方法で原料の追加チャージを行った。
まず、内径230mm、高さ200mmのモリブデンルツボに初期チャージ量15kgのアルミナ原料粉をルツボ上端面とほぼ同じ高さになるよう充填し、抵抗加熱ヒータで加熱溶融した。そして、外径110mmのサファイア単結晶を250mm引上げると、約9.5kgの結晶が得られた。
この結晶育成後、断熱材の上部(拡径部)と一緒に引上げ、ゲートバルブを閉めてプルチャンバーから取り出し、その後に、アルミナのドーナツ状ペレット材を保持した追加チャージ用のモリブデンシャフトを引上げ軸にセットし、プルチャンバー内をガス置換し、ゲートバルブを開けて追加チャージ用のモリブデンシャフトをプルチャンバーから降下させ、残った融液に追加チャージした。この場合、内径20mmの穴を開けた外径110mmのペレット材をシャフトに複数通して保持させると、ペレット材の合計の積層高さは323mmとなり、引上げた単結晶より73mm高くなるだけで、引上げ結晶と同等量の原料を一度で追加チャージ可能であった。この高さは、単結晶製造装置の構造から問題とならないサイズである。
上記実施例では、単結晶引上げ後、原料の追加チャージを行い、原料を溶融する間、ヒータ電源を落とすことなく実施できた。また、上記したように嵩密度の高いペレット材を用いたため、1回のチャージで融液減少分の原料を投入することができた。
また、効率的に結晶を成長させるためには、チャージされた原料融液量を多くし、育成する1本当たりの結晶育成重量を多くする必要があるが、例えば原料粉の場合は嵩密度が小さいため、チャージした全量が溶けるとメルト高さが30〜40%低下し、ルツボ容積を十分効率的に利用することができない。しかし、本発明であれば、初期のチャージ量の上限が16kgで、ヒータ電源を落とすことなく、更に3〜4kg追加チャージすることができ、合計のチャージ量を約20kgまで増加させることができるため、ルツボ内容積を有効に活用することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10…単結晶製造装置、 11…メインチャンバー、 12…ゲートバルブ、
13…プルチャンバー、 14…ルツボ、 15…融液、 16…断熱材、
17…サファイア単結晶、 18…黒鉛製保持具、 19…ルツボ支持軸、
20…単結晶引上げ軸、 21…種ホルダー、 22…ヒータ、
23…チャージ具、 24、24’、24’’、24’’’…原料(ペレット材)、
25…シャフト又はワイヤー、 26、26’…止め具、
27…粒状又は粉状の原料、 28…拡径部、 29、29’…穴、
30…サファイア基板、 31…ガス導入管、 32…ガス排出管、
33…バルブ部材、 34…リチャージ管、 35…真空ポンプ。

Claims (14)

  1. CZ法によりサファイア単結晶を製造する際に、ルツボ内に原料をチャージする方法であって、
    前記サファイヤ単結晶を製造する装置として、前記ルツボ内の原料を加熱するヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーと、該メインチャンバー上にゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーとを備えた単結晶製造装置を用い、
    前記原料のチャージにおいて、前記原料を保持したチャージ具を前記プルチャンバーから吊り下げて、前記原料を前記ルツボ内にチャージすることを特徴とするチャージ方法。
  2. 前記ヒータを抵抗加熱ヒータとし、前記ルツボを、タングステン又はモリブデン、あるいはタングステンとモリブデンの両方を主成分とする金属ルツボとすることを特徴とする請求項1に記載のチャージ方法。
  3. 前記チャージ具を、下端に止め具を有するシャフト又はワイヤーとし、前記原料として、穴を設けたペレット材を用い、前記シャフト又はワイヤーを前記穴に通して前記下端の止め具で係止することで複数の前記ペレット材を積層させて保持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のチャージ方法。
  4. 前記シャフト又はワイヤーの下端の止め具の幅よりも径が小さい穴を設けたペレット材又はサファイア基板を前記シャフト又はワイヤーに通して前記止め具で係止し、該係止したペレット材又はサファイア基板上に、前記止め具の幅よりも径が大きい穴を設けたペレット材を複数積層させて保持することを特徴とする請求項3に記載のチャージ方法。
  5. 前記シャフト又はワイヤーに保持された前記複数のペレット材を、前記ルツボ上に位置させ、前記止め具で係止した下端に位置する前記ペレット材又はサファイア基板を溶かして、前記積層させたペレット材を前記ルツボ内にチャージすることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のチャージ方法。
  6. 前記シャフト又はワイヤーの止め具を、鍔の形状又は下開きのテーパー形状とすることを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか一項に記載のチャージ方法。
  7. 前記シャフト又はワイヤーを、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものとすることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載のチャージ方法。
  8. 前記プルチャンバーを、真空置換とガス置換することができる設備を備えたものとすることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のチャージ方法。
  9. 前記ペレット材を保持したシャフト又はワイヤーを、ワイヤー方式又はシャフト方式の単結晶引上げ軸で吊り下げることを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれか一項に記載のチャージ方法。
  10. サファイア単結晶を製造する際に、ルツボ内にチャージされる原料であって、該原料は、穴が設けられたペレット材であることを特徴とする原料。
  11. CZ法により、ルツボ内で原料を加熱溶融して得られた融液からサファイア単結晶を製造する装置であって、
    前記ルツボ内の原料を加熱するヒータと、前記ルツボを配置するメインチャンバーと、該メインチャンバー上にゲートバルブで仕切り可能に接続されたプルチャンバーと、前記原料の前記ルツボ内へのチャージにおいて、前記原料を保持し、前記プルチャンバーから吊り下げられるチャージ具とを備えたものであることを特徴とする単結晶製造装置。
  12. 前記チャージ具は、下端に止め具を有するシャフト又はワイヤーであることを特徴とする請求項11に記載の単結晶製造装置。
  13. 前記シャフト又はワイヤーの止め具は、鍔の形状又は下開きのテーパー形状であることを特徴とする請求項12に記載の単結晶製造装置。
  14. 前記シャフト又はワイヤーは、タングステン、モリブデン、タンタル又はこれらの内の2以上の金属からなるものであることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の単結晶製造装置。
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