JP2014091567A - ネジの袋詰め装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】脚の長いネジを袋詰めするに際し、ネジが小袋の口からはみ出さないように、ネジの姿勢を綺麗に揃えて小袋内に投入することができ、長いネジを細いチューブ状の小袋にも投入することのできる袋詰め装置を提供する。
【解決手段】ネジSを一時的に貯留する貯留手段40は、底部が開口したホッパ420と、ホッパ420内に所定本数のネジSが貯留されるとホッパ420の底部を開くシャッタ430と、シャッタ430の直下に設けられたガイドシュート440とを備え、さらに、ネジSがホッパ420内に貯留されている間にホッパ420を横方向に振動させる加振手段60を具備する。ネジSは、ホッパ420内に貯留される間に振動によって姿勢が揃えられ、シャッタ430が開放されて落下する際に、頭部及び脚先を綺麗に揃えた状態で落下する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ネジ、あるいはこれに類するビス、ボルトその他の細長い機械部品を所定の本数ずつ包装するために利用される袋詰め装置に関する。
多数の製品を、所定数量ずつ小袋等に包装するための袋詰め装置が、様々な製造・加工分野で利用されている。近年では、各種のネジやボルト・ナット、釘等といった細かい機械部品についても、需要の多様化・細分化に応えるため、しばしば数個ないし数十個といった小ロットでの供給が求められる。その種の機械部品等を小分け包装するための装置として、例えば特許文献1に記載されたネジの計数包装機が公知である。また、機械部品用ではないが、類似の構成を有する装置として、特許文献2に記載された釣り針用の計数装置も公知である。
この種の袋詰め装置は基本的に、製品を1個ないしは1単位ずつ連続的に移送する移送手段と、移送中の製品を計数(または計量)する計数(計量)手段と、移送されてきた製品を所定の数量になるまで一時的に貯留する貯留手段と、貯留された製品を所定の数量毎にまとめて袋詰めする包装手段とを組み合わせて構成されるのが一般的である。
本出願人も従来、図6及び7に示すようなネジの袋詰め装置を利用して、ネジの小袋包装を行っている。例示の袋詰め装置9は、振動式のボウルフィーダ21とリニアフィーダ22とを組み合わせて構成される移送手段2、円盤状のカウントテーブル31及びその近傍に設置されたカウントセンサ(図示せず)等からなる計数手段3、スロープシュート41、ホッパ42、シャッタ43等を組み合わせて構成される貯留手段4、袋供給装置51及び袋シール装置52等からなる包装手段5、それら全体の動作を制御する制御装置(図示せず)、等を具備している。
ネジは、ボウルフィーダ21からリニアフィーダ22へと連続的に移送され、リニアフィーダ22のレールにネジの頭部を引っ掛けた状態で一列になって前進する。リニアフィーダ22の終端に達したネジは、一方向に回転するカウントテーブル31に当接し、カウントテーブル31の外周縁部に形成された切欠部(図示せず)内に1本ずつ捕捉されて、スロープシュート41内に投入される。投入されたネジはホッパ42内を落下して、ホッパ42の下部に取り付けられた嘴状のシャッタ43内に貯留される。
カウントテーブル31によって捕捉されたネジの本数は、カウントセンサによって1本ずつ計数されており、累積本数が予め設定された袋詰めの入数に達したら、カウントテーブル31の回転が一時的に停止するとともに、ホッパ42が下降して、嘴状のシャッタ43が開く。シャッタ43の下方には、袋供給装置51から供給された小袋Pが1枚ずつ、上部を開口した状態で保持されている。そして、シャッタ43の下縁から落下したネジが、小袋Pの中に投入される。
ネジが投入されると、小袋Pの上部開口が袋シール装置52によって封止され、小袋Pは以降の検品工程等へと送り出される。シャッタ43はネジの投下後、直ちに閉じ、ホッパ42が上昇位置に戻り、カウントセンサの計数値もリセットされて、カウントテーブル31が回転を再開する。
特開平5−307659号公報 特開平9−269992号公報
前記従来のようなネジの袋詰め装置9においては、とくに脚の長いネジを袋詰めするに際して、図8に示すようなトラブルが生じることがある。すなわち、シャッタ43を開いて小袋P内にネジを投入するとき、先に落下したネジSの頭部に他のネジSの脚先が重なって、当該他のネジSの頭部が小袋Pの口よりも上方にはみ出してしまい、小袋Pの口を適正にシールできなくなる、という事態である。これは、ネジSがホッパ42内あるいはシャッタ43の底部に貯留される際に不規則な姿勢で貯留され、そのままの状態で落下することによって生じるものと考えられる。
そこで、本発明は、特に脚の長いネジを袋詰めするに際し、ネジが小袋の口からはみ出さないように、ネジの姿勢を綺麗に揃えて小袋内に投入することができる袋詰め装置を提案するものである。
前述の目的を達成するため、本発明のネジの袋詰め装置は、ネジを連続的に移送する移送手段と、移送中の前記ネジを計数する計数手段と、前記ネジを一時的に貯留する貯留手段と、前記貯留手段に貯留されたネジを袋詰めする包装手段とを具備し、前記貯留手段は、底部が開口したホッパと、前記ホッパの底部を開閉するシャッタと、前記シャッタの直下に設けられたガイドシュートとを備え、前記ホッパ内に所定本数の前記ネジが貯留されると、前記シャッタが開放されて、前記ネジが前記ホッパの底部から前記ガイドシュートを経由して落下し、前記ガイドシュートの下部に保持された小袋内に投入されて、該小袋の上部開口が封止されるように構成されたネジの袋詰め装置において、前記貯留手段には、前記ネジが前記ホッパ内に貯留されている間に前記ホッパを横方向に振動させる加振手段が設けられたものとして特徴づけられる。
この構成により、ネジがホッパ内に貯留される間に、振動によってネジの姿勢を揃え、ネジをまとまりの良い姿勢で小袋内に投入することができる。その結果、ネジが上下に重なって小袋の口からはみ出す、というトラブルを解消することができる。
さらに、本発明のネジの袋詰め装置は、前記シャッタが下向きに開閉する一対の嘴状部材を具備し、それら嘴状部材は、互いの閉じ合わせ面が鉛直面をなし、前記閉じ合わせ面の側方から見ると下向きに先細りとなり、前記閉じ合わせ面に直交する方向から見ると下縁が水平な逆台形状をなすように形成されていることを特徴とする。
嘴状部材をこのように形成したのは、貯留中のネジの姿勢を、より整然と揃えやすくするための配慮である。閉じ合わせ面の側方から見ると下向きに先細りとなり、閉じ合わせ面に直交する方向から見ると下縁が水平な逆台形状をなすように形成された空間において、ネジは、その先端を水平に揃えた状態で互いに寄せ合うようにまとめられることとなる。
また、前記の構成に係るネジの袋詰め装置において、前記加振手段は、前記一対の嘴状部材の閉じ合わせ面に直交する方向に前記ホッパを振動させるように配置されているのが好ましい。嘴状部材の閉じ合わせ面に平行する方向よりも直交する方向に振動を付与するほうが、ネジの姿勢のまとまりが良くなるとの知見に基づく配慮である。
また、前記加振手段は、前記ホッパの上部を、水平方向に設けられた支軸の周りに回動自在に保持するホッパ軸支部と、前記ホッパの中間部ないし下部に一端が連結されて前記ホッパの側方に延設された加振アームと、前記加振アームの他端に連結された偏心カムと、前記偏心カムを回転させるモータとを具備するものとして構成することができる。かかる構成により、合理的かつ簡素な機構で、ホッパに好適な振動を付与することができる。
本発明のネジの袋詰め装置は、ネジを一時的に貯留するホッパが、加振手段によって横方向に振動するように構成されているので、ネジがホッパ内に貯留される間に、振動によってネジの姿勢が揃えられる。そして、シャッタが開いてホッパの底部からネジが落下する際に、全てのネジが頭部及び脚先を綺麗に揃えた状態で落下することとなる。その結果、ネジが小袋内に投入される段階で上下に重なり、小袋の口からはみ出す、というトラブルが解消され、例えば長さ65mm〜75mmといった長いネジを細いチューブ状の小袋に投入することが可能になった。こうして、特に脚の長いネジの袋詰め作業における効率を大幅に改善することができる。
本発明の実施の形態に係るネジの袋詰め装置の全体的構成を示す正面図である。 同じく、本発明の実施の形態に係るネジの袋詰め装置の全体的構成を示す上面図である。 図1及び2に示したネジの袋詰め装置における計数手段及び貯留手段の構成を拡大して示す上面図である。 図1及び2に示したネジの袋詰め装置における貯留手段の構成を拡大して示す側面図である。 同じく、図1及び2に示したネジの袋詰め装置における貯留手段及び加振手段の構成を拡大して示す側面図である。 従来のネジの袋詰め装置の全体的構成を示す正面図である。 同じく、従来のネジの袋詰め装置の全体的構成を示す側面図である。 従来のネジの袋詰め装置において生じる袋詰めトラブルの事例を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
(ネジの袋詰め装置の全体的構成)
本発明の実施の形態にかかるネジの袋詰め装置の全体的構成を、図1及び2に示す。例示の袋詰め装置1は、図6及び7に示した従来の袋詰め装置9と概ね同様に、ネジを連続的に移送する移送手段20と、移送中のネジを計数する計数手段30と、移送されてきたネジを所定の数量になるまで一時的に貯留する貯留手段40と、貯留手段40に貯留されたネジを所定本数ごとにまとめて袋詰めする包装手段50とを組み合わせて構成される。なお、従来の袋詰め装置9と実質的に差異のない構成要素については、共通の符号を付す。
(移送手段)
移送手段20は、振動式のボウルフィーダ21とリニアフィーダ22とを具備する。ボウルフィーダ21及びリニアフィーダ22は、各々に振動を付与する駆動装置23、24、及びそれらの駆動を制御する制御装置(図示せず)とともに、頑丈な架台11上に据え付けられている。
ボウルフィーダ21内に投入されたネジは、ボウルフィーダ21の周壁部に沿って移動しながらリニアフィーダ22へと連続的に移送される。リニアフィーダ22は、移送方向に向かって下り勾配となるように設置された、互いに平行な一対のレール23を具備し、該レール23、23の上縁にネジの頭部を引っ掛け、レール23、23間に該ネジの脚部をぶら下げた状態で、ネジを整列させながら順次、前進させる。特に例示の形態では、脚部の長いネジでも横揺れの少ない姿勢で移送し得るように、高さ(縦幅)のある板状部材をレール23に用いている。
(計数手段)
リニアフィーダ22の終端は、計数手段30を構成するカウントテーブル31の周縁部に臨んでいる。カウントテーブル31は、直立する支軸32に取り付けられた円盤状の装置で、その上面をリニアフィーダ22のレール23の終端上面にほぼ揃えて設置され、支軸32の下部に設置されたモータ(図示せず)の駆動力によって水平面内で一方向に回転する。
図3に拡大して示すように、カウントテーブル31の周縁には、ネジの軸径に対応する上面視略U字状の切欠部33が、その開口をカウントテーブル31の回転方向(周縁部の接線方向)における前方やや外側に向けて、複数箇所(例示形態では等間隔で4箇所)に形成されている。リニアフィーダ22の終端に達したネジSは、その首部(頭部の直下部分)をこの切欠部33に1本ずつ引っ掛けられるようにして、リニアフィーダ22の終端から取り出される。切欠部33にネジSが引っ掛かりやすくなるように、リニアフィーダ22の終端近傍にはエアノズル34が取り付けられて、エアノズル34から吐出される圧縮空気が、リニアフィーダ22の終端のネジSを、カウントテーブル31の回転方向前方に向けて押し出すように付勢している。切欠部33に引っ掛けられたネジSは、カウントテーブル31の回転に伴う遠心力によって、その回転方向に投出され、その前方に設置された貯留手段40へと移送される。
カウントテーブル31の近傍には光学式のカウントセンサ35が取り付けられている。カウントセンサ35は、切欠部33に引っ掛けられて貯留手段40へと移送されるネジSに対し、光源(図示せず)から計測用の光を照射し、その反射光をカメラ(図示せず)で受光し、そのカメラから出力される映像信号を演算処理しながら、移送されるネジSの本数を常時、計測している。検出結果は演算処理装置(図示せず)において適宜、処理され、その処理結果に基づいて、後述するシャッタ43の開閉が制御される。
(貯留手段)
貯留手段40は、スロープシュート410、ホッパ420、シャッタ430、ガイドシュート440等を組み合わせて構成される。スロープシュート410は、底面が移送方向に向けて下降傾斜した略等幅の溝状部材で、その始端側は、カウントテーブル31の周縁部の一部を包み込むようにして、リニアフィーダ22の終端側に向け開口している。スロープシュート410の終端側はホッパ420の側部に結合され、ホッパ420内に突出して開口している。回転するカウントテーブル31の周縁部からスロープシュート410内に投出されたネジSは、下降傾斜した底面に沿ってホッパ420内へと滑落する。
ホッパ420は、軸を縦向きにして設置された筒状の部材で、軸方向に直交する断面が略矩形ないし長円形をなすように形成されている。ホッパ420の天部及び底部はそれぞれ開口しており、底部近傍はやや長軸方向に縮幅している。その縮幅部分の外側には、ホッパ420の底部開口を開閉するためのシャッタ430が取り付けられる。
シャッタ430は、図4及び5に示すように、開閉自在に取り付けられた一対の嘴状部材431、431を具備する。各嘴状部材431、431は、互いの閉じ合わせ面が鉛直面をなし、閉じ合わせ面の側方(閉じ合わせ面の延長方向:図4)から見ると下向きに先細りとなり、閉じ合わせ面の正面側(閉じ合わせ面に直交する方向:図1)から見ると下縁が略水平な、角丸の逆台形状になるように形成されている。各嘴状部材431の基端(上端)側の両端部は、ホッパ420の対向する側面にそれぞれ設けられたヒンジ432に軸着される。各嘴状部材431の基端側の中央部には、エアシリンダ等からなるアクチュエータ433から延設されたアーム434が、連結突片435を介して軸着されている。アクチュエータ433の上部は、ホッパ420の対向する側面にそれぞれ設けられた固定突片436に軸着されている。そして、各アーム434が同時に短縮することにより、各嘴状部材431の基端側中央部が上方に引き上げられ、各嘴状部材431が各ヒンジ432を支点として、下縁を同時に開くように回動する。
シャッタ430の開閉動作は、上記した計数手段30と同期するように制御される。すなわち、回転するカウントテーブル31によって移送されるネジSの本数が、カウントセンサ35に接続された演算処理装置(図示せず)によって累積される。演算処理装置には、カウントテーブル31やシャッタ430、後述する包装手段50の動作を制御する制御装置(図示せず)等が接続されていて、ネジSの累積本数が、予め設定された袋詰めの入数に達するまでは、カウントテーブル31の回転が継続する。その間、シャッタ430は閉じたままになっており、回転するカウントテーブル31からスロープシュート410を経由してホッパ420内へと投入されるネジSは、シャッタ430の内側に貯留される。そして、ネジSの累積本数が袋詰めの入数に達すると、適宜のブレーキが作動するなどして、カウントテーブル31の回転が一時的に停止する。これに同期してシャッタ430が開き、貯留されていたネジSがまとめて落下する。ネジSが落下したら直ちに(概ね1秒程度で)シャッタ430が閉じる。この開閉動作に伴ってネジSの累積本数がゼロリセットされ、カウントテーブル31が回転を再開する。こうして、一定時間ごとにシャッタ430が開閉し、所定本数ずつのネジSが落下する。
シャッタ430の下方には、ガイドシュート440が設置されている。ガイドシュート440は、上端に漏斗状の受け部441を有する筒状体で、その軸を縦向きにして、シャッタ430の直下に設置される。受け部441は、ちょうどシャッタ430の略下半部を包囲する高さに配置される。受け部441の下方に連続する筒部442の内径は、シャッタ430の嘴状部材431、431の、互いの閉じ合わせ面における下縁幅(逆台形状の下底寸法)と同程度の寸法に設定されている。筒部442は真っ直ぐに垂下して、その下端開口に包装手段50が接続される。
(包装手段)
包装手段50は、ガイドシュート440の下端から落下するネジSを小袋に充填して封止する装置である。例示形態においては、従来公知の、いわゆる縦型ピロー包装装置を採用している。
図1に示すように、長尺シート状に成形された製袋用フィルム53が、ロール状に巻き回されて、架台11の下方付近に設置される。ロールから一定の速度で繰り出される製袋用フィルム53は、ガイドシュート440の近傍に設けられた部分円錐面状のフォーマ54を介して、ガイドシュート440の側面を筒状に包囲するように賦形されながら、プルダウン用ローラ(又はベルト)55によって下向きに引っ張られる。このとき、製袋用フィルム53の両側縁部がガイドシュート440の側面に沿って重ねられ、その重合箇所が、ガイドシュート440の側方に設けられた縦シール装置56によって熱封止される。
こうして筒状に成形された製袋用フィルム53は、さらにガイドシュート440の下端開口よりも下方まで引き出され、横シール装置57により、横方向に熱封止される。これにより、先行する小袋部分と後続の小袋部分とが順次、一定間隔で区切られることとなる。そして、後続の小袋部分における未封止状態の上部がガイドシュート440の下端開口を包囲しているところに、タイミングを合わせてシャッタ430が開き、ネジSがガイドシュート440を経由して落下する。ネジSが投入された小袋部分は、さらに下方に引き出されて、その上部が横シール装置57によって熱封止される。同時に、その封止箇所がカッター(図示せず)によって裁断され、1個ずつの小袋Pに分離される。ネジSが袋詰めされた小袋Pは、検品工程にて重量や包装状態等が適宜、チェックされ、良品と不良品とに振り分けられて、搬送コンベア58により後工程へと搬送される。
こうして、基本的には従来と同様の工程により、ネジSが袋詰めされるわけであるが、本発明の要部は、貯留手段40から包装手段50へと送られるネジSの姿勢を揃えるために、貯留手段40に加振手段60が付加された点にある。以下、加振手段60の構成について詳述する。
(加振手段)
例示形態に係る加振手段60は、ホッパ420の上部を回動自在に保持するホッパ軸支部61と、ホッパ420の中間部ないし下部に連結されてホッパ420の側方に延設された加振アーム62と、加振アーム62の他端に連結された偏心カム63と、偏心カム63を回転させるモータ64と、それらを架台11上に保持する枠部65と、を具備する。
ホッパ軸支部61は、ホッパ420の上部側面から水平に突設された支軸611を、枠部65側に固定した軸受612に取り付けて構成されている。支軸611は、シャッタ430を構成する嘴状部材431、431の閉じ合わせ面と平行になる向きに突設されている。
加振アーム62は、桿状のロッド621の一端にエンド軸受622を連結して構成される。ホッパ420の中間部ないし下部には、その側面から支軸611と平行に連結軸623が突設され、この連結軸623がエンド軸受622に軸支される。ロッド621は、略水平になる姿勢で、ホッパ420の側方に延設されている。ロッド621の他端には、軸受631を介して偏心カム63が取り付けられ、この偏心カム63が、枠部65に固定されたモータ64の駆動力によって一定方向に等速回転する。偏心カム63及びモータ64の回転軸も、支軸611及び連結軸623と平行になるように配置されている。モータ64の回転は、カウントテーブル31、シャッタ430、包装手段50等の動作を制御する前述の制御装置によって制御される。
図5に示すように、モータ64の回転によって加振アーム62が横方向に揺動することにより、エンド軸受622に連結軸623を介して連結されたホッパ420に横向きの微細な振動が付与される。ホッパ420の振動角度は支軸611を中心として2〜3°、1秒間の振動回数は20回ないし400回程度に設定される。この振動によって、ホッパ420内に貯留されるネジSが上下に重なり合わないように揃えられる。この振動は、ホッパ420内に貯留されるネジSの本数が袋詰めの入数に達し、さらに嘴状部材431、431が開いてネジSが全て落下するまでの間、略一定の周期及び振幅で連続的に、または短い時間間隔で間欠的に与えられる。ただし、開いた嘴状部材431、431が再び閉じて、次の貯留サイクルに切り替わるまでの間、ホッパ420の振動が一時的に停止するように制御されてもよい。
このように、貯留中のネジSに振動を与えてホッパ420内での姿勢を揃えることにより、シャッタ430が開いてネジSがガイドシュート440内を落下する際に、ネジSの姿勢がバラバラに乱れることを防ぐことができる。その結果、ネジSが小袋P内に綺麗に揃って投入され、ネジSが小袋Pの口よりも上方にはみ出してしまうトラブルが解消される。
なお、前述した実施の形態は一例であって、本発明は、貯留手段40に加振手段60を設ける、という要旨を逸脱しない範囲で、適宜改変して実施することが可能である。移送手段20及び計数手段30の構成については、特に例示の形態に限定されるものではなく、従来公知の従来公知の装置類を、必要に応じ適宜組み合わせるなどして構成することができる。包装手段50についても、小袋Pを上部が開口した状態に保持してネジSを受け入れ、ネジSが投入された後に、上部開口を封止することができるものであればよく、前述のようなピロー包装装置に限定されるものではない。
本発明における「ネジ」とは、上述のように小ロットで袋詰めされるネジ一般(ボルト、ビス、スクリュー等)の他、同様の装置によって袋詰め可能な部材、すなわち全体として細長い形状を有する釘、各種ピン、リベット、パイプその他の小物部品を含むものとする。そして、本発明のネジの袋詰め装置は、その種の細長い部品類を、所定数量ずつ袋詰めする工程に幅広く利用することができる。
P 小袋
S ネジ
1 袋詰め装置
20 移送手段
21 ボウルフィーダ
22 リニアフィーダ
30 計数手段
31 カウントテーブル
33 切欠部
35 カウントセンサ
40 貯留手段
410 スロープシュート
420 ホッパ
430 シャッタ
431 嘴状部材
440 ガイドシュート
50 包装手段
60 加振手段
611 支軸
61 ホッパ軸支部
62 加振アーム
63 偏心カム
64 モータ
65 枠部

Claims (4)

  1. ネジを連続的に移送する移送手段と、移送中の前記ネジを計数する計数手段と、前記ネジを一時的に貯留する貯留手段と、前記貯留手段に貯留されたネジを袋詰めする包装手段とを具備し、
    前記貯留手段は、底部が開口したホッパと、前記ホッパの底部を開閉するシャッタと、前記シャッタの直下に設けられたガイドシュートとを備え、
    前記ホッパ内に所定本数の前記ネジが貯留されると、前記シャッタが開放されて、前記ネジが前記ホッパの底部から前記ガイドシュートを経由して落下し、前記ガイドシュートの下部に保持された小袋内に投入されて、該小袋の上部開口が封止されるように構成されたネジの袋詰め装置において、
    前記貯留手段には、前記ネジが前記ホッパ内に貯留されている間に前記ホッパを横方向に振動させる加振手段が設けられたことを特徴とするネジの袋詰め装置。
  2. 請求項1に記載のネジの袋詰め装置において、
    前記シャッタは下向きに開閉する一対の嘴状部材を具備し、それら嘴状部材は、互いの閉じ合わせ面が鉛直面をなし、前記閉じ合わせ面の側方から見ると下向きに先細りとなり、前記閉じ合わせ面に直交する方向から見ると下縁が水平な逆台形状をなすように形成されていることを特徴とするネジの袋詰め装置。
  3. 請求項2に記載のネジの袋詰め装置において、
    前記加振手段は、前記一対の嘴状部材の閉じ合わせ面に直交する方向に前記ホッパを振動させるように配置されていることを特徴とするネジの袋詰め装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のネジの袋詰め装置において、
    前記加振手段は、前記ホッパの上部を、水平方向に設けられた支軸の周りに回動自在に保持するホッパ軸支部と、前記ホッパの中間部ないし下部に一端が連結されて前記ホッパの側方に延設された加振アームと、前記加振アームの他端に連結された偏心カムと、前記偏心カムを回転させるモータとを具備することを特徴とするネジの袋詰め装置。
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