JP2014091362A - 枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法 - Google Patents

枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、枠体付き車両窓用板状体の先鋭状隅部に対応した先鋭部を有する、装飾部材を備えた枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の枠体付き車両窓用ガラス板10の製造方法は、プレス加工によって成形した装飾部材20の端部21Aを、装飾部材20の主面40の長手方向に対し、カットラインAに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面21を製作する。同様に、プレス加工によって成形した装飾部材22の端部23Aを、装飾部材22の主面40の長手方向に対し、カットラインBに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面23を製作する。そして、第1の装飾部材20の先鋭状端面21と第2の装飾部材22の先鋭状端面23とを突き合わせて先鋭部36を備える。
【選択図】図12

Description

本発明は、枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法に関する。
自動車等の車両の窓であるウインドシールド、及びサイドガラス等の車両窓用板状体の製造方法において、車両窓用板状体であるガラス板の周縁部に硬質樹脂や金属製の硬質板状物(補強用部材)等を配置した後、熱可塑性樹脂製の枠体を射出成形によって一体成形する製造方法(例えば特許文献1)が知られている。
特許文献1に開示された製造方法は、MAW(Module Assy Window:登録商標)方式と称される製造方法である。MAW方式によって製造された枠体付き車両窓用ガラス板は、ガラス板の周縁部に熱可塑性樹脂製の枠体が一体成形されている。
一方、MAW方式による枠体付き車両窓用ガラス板の製造装置は、上型と下型とを有する金型を備えている。上型と下型との間には、ガラス板の周縁部及びその近傍を包囲するとともに、枠体となる熱可塑性樹脂が充填されるキャビティ空間が備えられている。キャビティ空間には、前記硬質板状物が必要に応じて事前に挿入され、その後、溶融した熱可塑性樹脂材料がキャビティ空間に充填される。これによって、ガラス板の周縁部に枠体と硬質板状物とが一体成形された枠体付き車両窓用ガラス板が製造される。
ところで、特許文献2には、金属光沢を有する装飾部材が枠体に取り付けられた枠体付き車両窓用ガラス板が開示されている。この枠体付き車両窓用ガラス板によれば、前記装飾部材によって、枠体付き車両窓用ガラス板に装飾性を与えることにより高級感を備えることができる。また、特許文献2の枠体付き車両窓用ガラス板は、射出成形によって枠体(樹脂材料)を装飾部材(光輝性金属材)に一体化させたものである。
なお、装飾部材とは、ステンレス鋼、アルミニウム合金等の光輝性金属薄板、及び金属薄板にクロムメッキを施したり、硬質樹脂の表面に光沢フィルムを両面接着テープによって接着したり、硬質樹脂の表面に光沢塗料を成膜したりしてなる薄板部材である。このような装飾部材は、装飾モール、光沢モールとも呼ばれている。
また、車両窓枠の部材としてステンレス鋼が使用されている車両の場合は、車両窓枠との色合いのバランスを考慮して、同材質のステンレス鋼製の装飾部材が使用されることが多い。ステンレス鋼等の装飾部材は、意匠面となる主面と主面の両側に位置する縁部とを備え、縁部が主面に対して折曲するようにプレス加工によって成形される。つまり、折曲された縁部を枠体に嵌合させることによって、装飾部材が枠体に取り付けられる。
なお、本明細書では、装飾部材において、主面の長手方向に沿って主面の両側に位置する部位を前記「縁部」と称し、主面の長手方向に略直交する両側の部位を「端部」と称する。
特開平8−230457号公報 特開平3−19817号公報
従来の枠体付き車両窓用ガラス板の形状は、一般的に四角形、台形、三角形等の簡単な形状であったが、近年、枠体付き車両窓用ガラス板の形状に個性的なデザインを付与することが考えられている。
その一例として、枠体付き車両窓用ガラス板の複数の隅部のうち少なくとも一つの隅部を先鋭状(例えば30度以下の鋭角)にしたいという考えがある。また、その先鋭状の隅部(先鋭状隅部)に配置される装飾部材においても、先鋭状隅部に合わせて先を鋭く尖らせたいという考えがある。
しかしながら、装飾部材としてステンレス鋼等の金属を適用した場合には、以下の問題があった。つまり、金属の材料物性によって、プレス加工時における伸び率に限界があるため、先を鋭く尖らせた先鋭部を形成することが困難であった。具体的には、装飾部材の平面視における前記先鋭部の曲率半径が例えば2mm以下となると、プレス加工時に先鋭部に亀裂が生じたり、先鋭部が割れたりするため、先鋭部をプレス加工によって成形することが困難であった。
装飾部材が単なる平板状のものであれば、打ち抜き加工、及び切断加工によって先鋭部を形成できる。しかしながら、装飾部材は、前述の如く意匠面となる主面と、主面の両端に位置し主面に対して折曲された縁部とを備える。このため、打ち抜き加工、及び切断加工では装飾部材の縁部を形成できず、金型を使用したプレス加工によって縁部を成形している。
上記理由によって、曲率半径が2mm以下の先鋭部をもつ装飾部材をプレス加工によって成形できないため、枠体付き車両窓用ガラス板の先鋭状隅部に対応した先鋭部を有する装飾部材を製造することが困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、枠体付き車両窓用板状体の先鋭状隅部に対応した先鋭部を有する、装飾部材を備えた枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、車両窓枠に組み付けられる窓用板状体と、前記窓用板状体の周縁部に取り付けられる合成樹脂製の枠体と、前記枠体に取り付けられる装飾部材とを備えた枠体付き車両窓用板状体において、前記枠体には、平面視において先鋭状隅部が少なくとも1箇所備えられ、前記先鋭状隅部が、少なくとも2つの装飾部材の先鋭状端面が当接された先鋭部を備えることを特徴とする枠体付き車両窓用板状体を提供する。
本発明の一態様は、前記目的を達成するために、車両窓枠に組み付けられる窓用板状体と、前記窓用板状体の周縁部に取り付けられる合成樹脂製の枠体と、前記枠体に取り付けられる装飾部材とを備えた枠体付き車両窓用板状体の製造方法において、先鋭状端面を備える少なくとも2つの装飾部材を準備し、前記枠体に備えられた少なくとも1箇所の平面視における先鋭状隅部において、該装飾部材の先鋭状端面を当接させて前記枠体に固定することにより、前記先鋭状隅部に前記装飾部材の先鋭部を形成することを特徴とする枠体付き車両窓用板状体の製造方法を提供する。
本発明の枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法によれば、枠体の先鋭状隅部において、少なくとも2つの装飾部材の先鋭状端面を当接させる、つまり突き合わせることにより、枠体の先鋭状隅部に装飾部材の先鋭部を配置する。本発明は、プレス加工では成形できない装飾部材の先鋭部を、少なくとも2つの装飾部材の先鋭状端面を突き合わせることによって実現した。つまり、プレス加工によって成形した少なくとも2つの装飾部材の端部を、装飾部材の主面の長手方向に対し、鋭角に切断加工して先鋭状端面を形成し、この先鋭状端面同士を突き合わせる。この製造方法によって、枠体付き車両窓用板状体の先鋭状隅部に対応した先鋭部を有する、装飾部材を備えた枠体付き車両窓用板状体を製造できる。なお、装飾部材はプレス加工に適した金属製に限定されるものではなく、射出成形との一体成形に適した硬質樹脂製であってもよい。本発明の特徴は、装飾部材の材料に限定されるものではなく、少なくとも2つの装飾部材の先鋭状端面を突き合わせて装飾部材の先鋭部を構成したことにある。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材の先鋭部の曲率半径が、前記装飾部材の平面視において2mm以下であることが好ましい。
本発明の一態様によれば、枠体付き車両窓用板状体の先鋭状隅部に配置される装飾部材は先の鋭い形状となるので、枠体付き車両窓用板状体にシャープなデザインを与えることができる。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記先鋭状端面が前記先鋭状隅部の頂点を含む面で当接することが好ましい。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記枠体が、前記窓用板状体の周縁部の接線に直交する方向において、前記周縁部から外方に50mm以上延出した前記枠体の延出部を有し、該延出部の少なくとも一部に、前記枠体よりも剛性の高い補強用部材を備えることが好ましい。
車両窓用板状体の一例であるガラス板に、例えば角度が30度以下の先鋭状隅部を備えること、また、ガラス板の外周が内側へ一定以上の角度で鋭く又は、一定以上深くえぐれるように曲がっている形状(所謂インカーブ形状)を備えることは加工上困難である。このため、先鋭状隅部は、ガラス板の周縁部に取り付けられる枠体に備えられる。この場合、枠体の先鋭状隅部は、他の部分と比較して、ガラス板の周縁部から外方に長めに突出する。このため、枠体の先鋭状隅部は、他の部分よりも剛性が弱く撓み易くなるので、その突出部分を補強する必要がある。
このような事情に鑑みて本発明の一態様によれば、窓用板状体の周縁部から外方に50mm以上延出される枠体(前記突出部分に相当)に、枠体よりも剛性の高い補強用部材を取り付け、延出された前記枠体を補強用部材によって補強する。これにより、先鋭状隅部を備えた枠体付き車両窓用板状体の施工性が改善する。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材の少なくとも主面は、金属光沢を備えることが好ましい。
本発明の一態様によれば、装飾部材の存在を視覚的に強調できるので、枠体付き車両窓用板状体の意匠性が向上し、枠体付き車両窓用ガラス板に高級感を備えることができる。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材は、ステンレス鋼製の板状物であって前記主面と該記主面の両側の縁部とを備え、前記縁部が前記主面に対して折曲されることが好ましい。
本発明の一態様は、プレス加工によって成形されたステンレス鋼製の装飾部材に特化したものである。すなわち、ステンレス鋼製の装飾部材は、意匠面となる主面と、主面の両端に位置し主面に対して折曲された縁部とを備える。ステンレス鋼製の1本の装飾部材では、曲率半径が2mm以下の先鋭部を備えることは前述の如く困難である。このため、プレス加工では成形できない装飾部材の先鋭部を、少なくとも2つのステンレス鋼製の装飾部材の先鋭状端面を突き合わせることによって構成した。つまり、プレス加工して成形された少なくとも2つのステンレス鋼製の装飾部材の端部を、装飾部材の主面の長手方向に対し、鋭角に切断加工して先鋭状端面を形成し、この先鋭状端面同士を突き合わせる。これにより、ステンレス鋼製の装飾部材を備えた枠体付き車両窓用板状体、及びその製造方法を提供できる。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記枠体には、先鋭状隅部が2箇所備えられ、前記2箇所の先鋭状隅部に前記装飾部材の先鋭部が配置されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、先鋭状隅部を2箇所備えた車両窓用板状体の場合には、その2箇所の先鋭状隅部に装飾部材の先鋭部を配置すればよい。これにより、斬新で個性的でデザイン性の高い枠体付き車両窓用板状体を提供できる。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記窓用板状体の隅部が存在しない領域に前記先鋭状隅部が備えられていることが好ましい。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材は、前記枠体に固着部材によって固着されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、両面接着テープ、熱かしめ部材等の固着部材によって装飾部材を枠体に固着する。すなわち、本発明の一態様は、完成後の枠体に装飾部材を後付けする態様である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材の縁部が、前記枠体の嵌合部に嵌合されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、装飾部材の折曲した縁部を枠体の嵌合部に嵌合させることによって、装飾部材を枠体に取り付ける。この場合、両面接着テープ、熱かしめ部材等の固着部材を併用することによって、装飾部材を枠体に強固に取り付けることができる。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の一態様は、前記装飾部材に前記枠体が一体成形されることが好ましい。
本発明の一態様によれば、前記後付け態様ではなく、装飾部材に枠体を一体成形した態様である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の製造方法の一態様は、前記窓用板状体の周縁部を金型で挟持するように前記窓用板状体を前記金型に装着し、前記窓用板状体と前記金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して前記窓用板状体の周縁部に合成樹脂製の前記枠体を一体成形し、一体成形された前記枠体に前記装飾部材を取り付けることが好ましい。
本発明の一態様によれば、MAW方式の製造方法を採用して窓用板状体に枠体を一体形成し、この完成後の枠体に装飾部材を後付けする製造方法である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の製造方法の一態様は、前記窓用板状体の周縁部と前記装飾部材とを金型で挟持するように前記窓用板状体を前記金型に装着し、前記窓用板状体及び前記装飾部材と前記金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して前記窓用板状体の周縁部及び前記装飾部材に合成樹脂製の前記枠体を一体成形することが好ましい。
本発明の一態様によれば、MAW方式の製造方法を採用して窓用板状体と装飾部材とに枠体を一体形成する製造方法である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の製造方法の一態様は、前記窓用板状体に前記枠体を取り付け、前記窓用板状体に取り付けられた前記枠体に前記装飾部材を取り付けることが好ましい。
本発明の一態様によれば、窓用板状体の周縁部に枠体を取り付け、この枠体に装飾部材を後付けする製造方法である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の製造方法の一態様は、前記装飾部材に前記枠体を一体形成し、一体成形された前記枠体を前記窓用板状体に取り付けることが好ましい。
本発明の一態様によれば、枠体が一体成形された装飾部材を、窓用板状体の周縁部に取り付ける製造方法である。
本発明の枠体付き車両窓用板状体の製造方法の一態様は、前記枠体よりも剛性の高い補強用部材を前記枠体の延出部の少なくとも一部に配置することが好ましい。
本発明の一態様によれば、窓用板状体の周縁部から外方に突出した枠体の延出部の少なくとも一部を補強用部材によって補強できるので、枠体付き車両窓用板状体の施工性が向上する。
本発明によれば、枠体付き車両窓用板状体の先鋭状隅部に対応した先鋭部を有する、装飾部材を備えた枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法を提供できる。
第1の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図 MAW方式による第1の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の製造方法の一例を示した説明図 図1のA−A線に沿う断面図 図1のB−B線に沿う断面図 図1のC−C線に沿う断面図 図1のD−D線に沿う断面図 図1のE−E線に沿う断面図 図1のF−F線に沿う断面図 図1のG−G線に沿う断面図 熱かしめ部材を使用して装飾部材を枠体に固着した形態の断面図 枠体付きガラス板に対する装飾部材の組み立て方法を示した説明図 装飾部材の先鋭状端面の製作方法を示した説明図 装飾部材の先鋭部の拡大平面図 第2の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図 MAW方式による第2の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の製造方法の一例を示した説明図 図14のH−H線に沿う断面図 図14のJ−J線に沿う断面図 枠体付きガラス板に対する装飾部材の組み立て方法を示した説明図 装飾部材の先鋭状端面の製作方法を示した説明図 第3の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図 第4の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図 第5の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図 第6の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板の全体平面図
以下、添付図面に従って本発明の一態様に係る枠体付き車両窓用板状体及び枠体付き車両窓用板状体の製造方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、第1の実施の形態に係る枠体付き車両窓用ガラス板10の全体平面図である。この枠体付き車両窓用ガラス板10はその外周縁部が、不図示の車両窓枠に装着されることによって車両の窓として機能する。
〔枠体付き車両窓用ガラス板10の構成について〕
枠体付き車両窓用ガラス板10は、略三角形状のガラス板12、ガラス板12の周縁部に取り付けられた合成樹脂製の枠体14、及び枠体14の車外側表面に取り付けられた装飾部材16等によって構成される。図1の符号18は、ガラス板12の周部に形成された黒色のスクリーン印刷層(いわゆる黒セラ)である。また、装飾部材16は、図1上でガラス板12の上辺部に沿って備えられた第1の装飾部材20、ガラス板12の下辺部に沿って備えられた第2の装飾部材22から構成される。第1、第2の装飾部材20、22については後述する。
〔ガラス板12の周縁部に対する枠体14の取り付け形態について〕
第1の形態は、MAW方式による製造方法によってガラス板12の周縁部に枠体14を射出成形によって一体化する形態である。
図2(A)〜(C)は、MAW方式による枠体付き車両窓用ガラス板10の製造方法の一例が示されている。
図2(A)、(B)で示した符号26は、上型(不図示)と下型(不図示)とを有する金型の概略図である。前記上型と前記下型との間には、ガラス板12の周縁部及びその近傍を包囲するとともに、枠体14となる熱可塑性樹脂が充填されるキャビティ空間(不図示)が備えられている。前記キャビティ空間のうち、枠体14の先鋭状隅部28となる位置には、硬質板状物(補強用部材)32がガラス板12の隅部に一部が重なるように挿入され、その後、溶融した熱可塑性樹脂材料が前記キャビティ空間に充填される。これによって、ガラス板12の周縁部と硬質板状物32とに枠体14が一体成形された枠体付きガラス板11が図2(B)の如く製造される。なお、硬質板状物(補強部材)32は、枠体14よりも剛性の高い硬質樹脂製又は金属製の板状物である。
図2(C)は、枠体付きガラス板11の枠体14に装飾部材16が取り付けられた枠体付き車両窓用ガラス板10の平面図である。図2(C)によれば、先鋭状隅部28に対応した位置に、装飾部材16の先鋭部36が備えられている。先鋭部36の製作方法については後述する。なお、本明細書では、ガラス板12の周縁部に枠体14が取り付けられた形態を枠体付きガラス板11と称し、枠体付きガラス板11に装飾部材16が取り付けられた形態を枠体付き車両窓用ガラス板10と称する。
一方、第2の形態としては、押出成形によって製造された単品の枠体14を、ガラス板12の周縁部に取り付ける形態を例示できる。
第3の形態としては、押出成形によって枠体14を押し出ししながら枠体14をガラス板12の周縁部に取り付ける形態を例示できる。
第2、第3の形態での枠体14には、ガラス板12の周縁部が嵌合される溝を備える。この溝にガラス板12の周縁部を、接着剤を介して嵌合させることにより、ガラス板12の周縁部に枠体14が固着され、枠体付きガラス板11を製造できる。
〔枠体14に対する装飾部材16の取り付け形態について〕
第1の形態としては、枠体付きガラス板11に、装飾部材16を両面接着テープ、熱かしめ部材等の固着部材、又は嵌合構造のうち少なくとも一つを利用して取り付ける形態を例示できる。
第1の形態について、図3〜図9に示した断面図を参照して説明する。
図3は図1のA−A線に沿う断面図、図4は図1のB−B線に沿う断面図、図5は図1のC−C線に沿う断面図、図6は図1のD−D線に沿う断面図、図7は図1のE−E線に沿う断面図、図8は図1のF−F線に沿う断面図、図9は図1のG−G線に沿う断面図である。
図3〜図9に示すように装飾部材16(第1の装飾部材20、第2の装飾部材22)は、平坦な主面40と主面40に対して折曲された縁部42、42とを備える。また、枠体14の車外側表面には、縁部42が嵌合される溝(嵌合部)44が備えられている。したがって、溝44に縁部42を嵌合させることによって、装飾部材16が枠体14に取り付けられる。また、枠体14と装飾部材16の主面40の裏面とを両面接着テープ(不図示)によって接着することが好ましい。これにより、枠体14に装飾部材16が強固に固定される。
図3、図4は、装飾部材16の第1の装飾部材20が枠体14に取り付けられた断面図である。
図5は、第1の装飾部材20と第2の装飾部材22とが近接して枠体14に取り付けられた断面図である。
図6は、図1の先鋭状隅部28に向う枠体14に、第1の装飾部材20と第2の装飾部材22とが近接して取り付けられた断面図である。図6によれば、第1の装飾部材20と第2の装飾部材22とを突き合わるために、第1の装飾部材20の左側縁部42と第2の装飾部材22の右側縁部42とが切除されている。また、図6によれば、枠体14を介してガラス板12に一体化された硬質板状物32が示されている。
図7は、第1の装飾部材20の先鋭状端面21の形状が示されている。この先鋭状端面21の両側の縁部42、42が溝44、44に嵌合されている。また、図7においても硬質板状物32が示されている。
図8、図9は、第2の装飾部材22が枠体14に取り付けられた断面図である。
図10は、熱かしめ部材であるボス46を使用して、装飾部材16を枠体14に固着した形態の断面図が示されている。
枠体14には、先端部に二点鎖線で示す被かしめ部48を有する樹脂製のボス46が挿入される孔部50が備えられている。また、装飾部材16には、ボス46が不図示のスリットを介して挿入される取付部52が備えられている。孔部50、取付部52に挿入されたボス46の被かしめ部48が、熱かしめされて、孔部50、取付部52の内径よりも外径が大きいフランジ形状のかしめ部54が形成される。これによって、装飾部材16が枠体14に組み付けられる。また、かしめ部54と枠体14の孔部50の周部との間には、金属製のワッシャ56が介在されている。
枠体14に対する装飾部材16の組付手順は、まず、装飾部材16の取付部52にボス46を挿入し、次に、枠体14に備えられた孔部50にボス46の被かしめ部48を挿入する。次に、孔部50から突出したボス46の被かしめ部48にワッシャ56を嵌挿する。次いで、被かしめ部48を熱かしめしてかしめ部54を形成する。これによって、枠体14に装飾部材16を組み付けることができる。
一方、第2の形態としては、枠体14をMAW方式によってガラス板12に一体成形する際に、装飾部材16を金型に予め挿入しておき、ガラス板12と装飾部材16とに枠体14を射出成形によって一体化させる形態を例示できる。
第3の形態としては、単品の枠体14に装飾部材16を両面接着テープ、又は熱かしめ部材等の固着部材、又は嵌合構造のうち少なくとも一つを利用して取り付ける形態を例示できる。
第4の形態としては、装飾部材16に枠体14を射出成形によって一体化させる形態を例示できる。
〔枠体付きガラス板11の構成について〕
枠体付きガラス板11の隅部のうち、図1上で右側の隅部には、角度が例えば30度以下の先鋭状隅部28が備えられている。
〔ガラス板12について〕
枠体付きガラス板11のガラス板12としては、平板状のものであっても湾曲状のものであってもよい。また、ガラス板12としては、単板のガラス板の他、合わせガラス、強化ガラスであってもよい。
更に、ガラス板12に限定されるものではなく、合成樹脂製の板状体、又は合成樹脂製の板状体とガラス板とを合わせた積層板等であってもよい。合成樹脂製の板状体としては、例えばポリカーボネート類、ポリスチレン類、ポリメチルメタクリレート類等のいわゆる有機透明樹脂材料の板状体を使用でき、また、少なくともこれらを2枚以上積層したものも使用できる。更に、これらの板状体は車両のフロント(ウインドシールド)、フロントベンチ、ルーフ、サイドドア、リアサイド、リヤクォーター、及びリア(バックライト)等の車両窓用に適用できるが、実施の形態の枠体付きガラス板11は、個性的な先鋭状隅部28を備えているため、リアサイド、リヤクォーターが好ましい。
〔枠体14について〕
枠体付きガラス板11の枠体14は、ガラス板12の全周縁部に設けられていてもよく、ガラス板12の一辺、又は一辺の一部に設けられていてもよい。
図10を参照して説明すると、枠体14は、ガラス板12の周縁部に固着されるシール部60、及び車両側の車両窓枠62に嵌合して弾性変形し、ガラス板12と車両窓枠62との間の隙間を閉塞するリップ部64を備えている。
枠体14とは、ガラス板12と車両窓枠62との間の隙間を閉塞するために用いられる、ガスケット、モール(モールディング)、ウェザーストリップ又はシールゴム等を総称したものであり、主に合成樹脂によって製造された部材である。
枠体14の材料として使用できる合成樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等があり、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニルとエチレンのコポリマー、塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマー、塩化ビニルとプロピレンのコポリマー、塩化ビニルとエチレン及び酢酸ビニルのコポリマーの少なくとも1種又は2種以上の混合物をベースとして可塑剤等の添加剤を加えて軟質材料としてコンパウンドしたものであるが、他の熱可塑性樹脂をブレンドすることもできる。例えば塩素化ポリエチレン、ウレタン変性塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、液晶高分子、アクリル樹脂、ニトリルゴム(NBR)又はスチレンブタジエンゴム(SBR)等を少なくとも含んでいるゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ABS樹脂の少なくとも1種又は2種以上の混合物等が用いられる。また、熱硬化性樹脂としてはウレタンRIMが好ましい。
枠体14が一体成形されるガラス板12の周縁部には、あらかじめ接着剤層が設けられていてもよい。接着剤としてはウレタン系、フェノール系、アクリル系、ナイロン系、エポキシ系等の1液又は2液以上の接着剤が使用できる。
〔装飾部材16について〕
装飾部材16は、枠体14に取り付けられた際に車両の外表面に露出する主面40と、枠体14の溝44に嵌合される縁部42とを備える。また、装飾部材16は、前述の如く第1の装飾部材20及び第2の装飾部材22から構成される。
装飾部材16は金属光沢を備えたステンレス鋼製であり、プレス加工によって形成されているが、装飾部材16の材質はステンレス鋼に限定されるものではない。例えば、アルミニウム合金等の光輝性金属薄板でもよい。また、金属薄板にクロムメッキを施したり、硬質樹脂の表面に光沢フィルムを両面接着テープによって接着したり、硬質樹脂の表面に光沢塗料を成膜したりしてなる薄板部材であってもよい。
〔装飾部材16の先鋭部36の製作方法について〕
図11は、枠体付きガラス板11に対する装飾部材16の組み立て方法の説明図で4ある。図11の如く、枠体14の先鋭状隅部28においては、第1の装飾部材20の先鋭状端面21と第2の装飾部材22の先鋭状端面23とを突き合わせることにより、先鋭状隅部28の頂点を含む面で先鋭状端面21、23を当接させて、先鋭状隅部28に装飾部材16の先鋭部36を配置する。
すなわち、実施の形態では、プレス加工では成形できない装飾部材16の先鋭部36を、第1の装飾部材20の先鋭状端面21と第2の装飾部材22の先鋭状端面23とを突き合わせることによって構成した。
つまり、図12の先鋭状端面21、23の製作方法に示すように、プレス加工によって成形した装飾部材20の端部21Aを、装飾部材20の主面40の長手方向に対し、破線で示すカットラインAに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面21を製作する。同様に、プレス加工によって成形した装飾部材22の端部23Aを、装飾部材22の主面40の長手方向に対し、破線で示すカットラインBに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面23を製作する。
そして、第1の装飾部材20の先鋭状端面21と第2の装飾部材22の先鋭状端面23とを突き合わせる。
上記の製作方法によって、枠体付き車両窓用ガラス板10の先鋭状隅部28に対応した先鋭部36を有する、装飾部材16を備えた枠体付き車両窓用ガラス板10を製造できる。
なお、図11、図12では、第1の装飾部材20と第2の装飾部材22とによって先鋭部36を製作したが、つまり、2つの装飾部材20、22によって先鋭部36を製作したが、3つ以上の装飾部材を用いて先鋭部36を製作してもよい。また、装飾部材16はプレス加工に適したステンレス鋼製に限定されるものではなく、射出成形との一体成形に適した硬質樹脂製であってもよい。
図13は、装飾部材16の先鋭部36の拡大平面図である。
実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板10の一態様は、装飾部材16の先鋭部36の曲率半径rが、装飾部材16の平面視において2mm以下であることが好ましく、この態様によれば、枠体付き車両窓用ガラス板10の先鋭状隅部28に配置される装飾部材16の先鋭部36は先の鋭い形状となるので、枠体付き車両窓用ガラス板10にシャープなデザインを与えることができる。
また、実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板10の一態様は、図2(A)で示すように、ガラス板12の周縁部の接線D(破線)に直交する方向E(二点鎖線)において、ガラス板12の周縁部から外方に50mm以上延出される枠体14に、枠体14よりも剛性の高い硬質板状物32が取り付けられることが好ましい。実施の形態では、先鋭状隅部28が位置する位置に硬質板状物32が取り付けられている。
ガラス板12自体に、例えば角度が30度以下の先鋭状隅部を備えること、また、ガラス板12の外周が内側へ一定以上の角度で鋭く又は、一定以上深くえぐれるように曲がっている形状(所謂インカーブ形状)を備えることは加工上困難である。このため、先鋭状隅部28は、ガラス板12の周縁部に取り付けられる枠体14に備えられる。この場合、枠体14の先鋭状隅部28は、他の部分と比較して、ガラス板12の周縁部から外方に長めに突出する。このため、枠体14の先鋭状隅部28は、他の部分よりも剛性が弱く撓み易くなるので、その突出部分を補強する必要がある。
このような事情に鑑みて、ガラス板12の周縁部から外方に50mm以上延出される枠体(前記突出部分に相当)14に、枠体14よりも剛性の高い硬質板状物32を取り付け、延出された枠体14を補強する。これにより、先鋭状隅部28を備えた枠体付き車両窓用ガラス板10の施工性が改善する。
また、実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板10の一態様は、装飾部材16の少なくとも主面40は、金属光沢を備えることが好ましい。
この態様によれば、装飾部材16の存在を視覚的に強調できるので、枠体付き車両窓用ガラス板10の意匠性が向上し、枠体付き車両窓用ガラス板10に高級感を与えることができる。
また、実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板10の一態様は、装飾部材16は、ステンレス鋼製の板状物であって主面40と主面40の両側の縁部42とを備え、縁部42が主面40に対して折曲されることが好ましい。
この態様は、プレス加工によって成形されたステンレス鋼製の装飾部材16に特化したものである。すなわち、ステンレス鋼製の装飾部材16は、意匠面となる主面40と、主面40の両端に位置し主面40に対して折曲された縁部42とを備える。ステンレス鋼製の1本の装飾部材16では、曲率半径r(図13参照)が2mm以下の先鋭部36を備えることは困難である。
このため、プレス加工では成形できない装飾部材16の先鋭部36を、ステンレス鋼製の第1の装飾部材20と第2の装飾部材22の先鋭状端面21、23同士を突き合わせることによって構成した。これにより、ステンレス鋼製の装飾部材16を備えた枠体付き車両窓用ガラス板10、及びその製造方法を提供できる。
〔他の実施の形態について〕
図14は、第2の実施の形態に係る枠体付き車両窓用ガラス板100の全体平面図であり、図1〜図13に示した第1の実施の形態に係る枠体付き車両窓用ガラス板10と同一又は類似の部材には同一の符号を付しその説明は省略する。
図14の枠体付き車両窓用ガラス板100は、枠体14に2箇所の先鋭状隅部28、30が備えられ、先鋭状隅部28、30に装飾部材16の先鋭部36、38が配置されている。先鋭状隅部30のように、先鋭状隅部をガラス板12の隅部が存在しない領域、すなわち、ガラス板12の隅部と隅部の間の辺の部分から伸延するように先鋭状隅部30を備えてもよい。
この態様によれば、先鋭状隅部28、30を2箇所備えた枠体付きガラス板11の場合には、その2箇所の先鋭状隅部28、30に装飾部材16の先鋭部36、38を配置すればよい。これにより、斬新で個性的でデザイン性の高い枠体付き車両窓用ガラス板10を提供できる。
枠体付き車両窓用ガラス体100の装飾部材16は、図14上でガラス板12の上辺部に沿って備えられた第1の装飾部材102、ガラス板12の傾斜した右辺部に沿って備えられた第2の装飾部材104、及びガラス板12の下辺部に沿って備えられた第3の装飾部材106から構成される。
図15(A)〜(C)は、MAW方式による枠体付き車両窓用ガラス板100の製造方法の一例が示されている。
図15(A)、(B)で示した符号26の金型の上型と下型との間には、キャビティ空間(不図示)が備えられ、前記キャビティ空間のうち、枠体14の先鋭状隅部28、30となる位置には、硬質板状物32、34がガラス板12の隅部に一部が重なるように挿入され、その後、溶融した熱可塑性樹脂材料が前記キャビティ空間に充填される。これによって、ガラス板12の周縁部と硬質板状物32、34とに枠体14が一体成形された枠体付きガラス板11が図15(B)の如く製造される。
図15(C)は、枠体付きガラス板11の枠体14に装飾部材16が取り付けられた枠体付き車両窓用ガラス板100の平面図である。図15(C)によれば、先鋭状隅部28、30に対応した位置に、装飾部材16の先鋭部36、38が備えられている。
図16は図14のH−H線に沿う断面図であり、第2の装飾部材104と第3の装飾部材106とが近接して枠体14に取り付けられている。
図17は図14のJ−J線に沿う断面図であり、先鋭状隅部30(図14参照)から更に先端部に向った部位における、第3の装飾部材106が枠体14に取り付けられた断面図である。
図18は、枠体付きガラス板11に対する装飾部材16の組み立て方法の説明図で4ある。図18の如く、枠体14の先鋭状隅部28においては、第1の装飾部材102の先鋭状端面103と第2の装飾部材104の先鋭状端面105とを突き合わせることにより、先鋭状隅部28に装飾部材16の先鋭部36を配置する。同様に、枠体14の先鋭状隅部30においては、第2の装飾部材104の先鋭状端面107と第3の装飾部材106の縁部108とを突き合わせることにより、先鋭状隅部30に装飾部材16の先鋭部38を配置する。この場合、第1の装飾部材102の先鋭状端面103と第2の装飾部材104の先鋭状端面105は、先鋭状隅部28の頂点を含む面で突き合わされる。また、第2の装飾部材104の先鋭状端面107と第3の装飾部材106の縁部108は、先鋭状隅部30の先端を含む面で突き合わされる。
つまり、図19の先鋭状端面103、105、107の製作方法に示すように、プレス加工によって成形した装飾部材102の端部103Aを、装飾部材102の主面40の長手方向に対し、破線で示すカットラインAに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面103を製作する。同様に、プレス加工によって成形した装飾部材104の端部105Aを、装飾部材104の主面40の長手方向に対し、破線で示すカットラインBに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面105を製作する。また、装飾部材104の端部107Aを、破線で示すカットラインCに沿って鋭角に切断加工して先鋭状端面107を製作する。
そして、第1の装飾部材102の先鋭状端面103と第2の装飾部材104の先鋭状端面105とを突き合わせるとともに、第2の装飾部材104の先鋭状端面107と第3の装飾部材106の縁部108とを突き合わせる。
上記の製作方法によって、枠体付き車両窓用ガラス板10の先鋭状隅部28、30に対応した先鋭部36、38を有する、装飾部材16を備えた枠体付き車両窓用ガラス板100を製造できる。
本発明に係わる枠体付き車両窓用板状体の形態は、図1に示した第1の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板10、及び図14に示した第2の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板100に限定されるものではない。
例えば、図20に示す第3の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板110の全体平面図の如く、枠体14の右辺部の中央に備えられた一つの先鋭状隅部112において、第1の装飾部材114の先鋭状端面115と第2の装飾部材116の先鋭状端面117とを当接させて先鋭部118を備える形態でもよい。
また、図21に示す第4の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板120の全体平面図の如く、枠体14の右上隅部に備えられた一つの先鋭状隅部122において、第1の装飾部材124の先鋭状端面125と第2の装飾部材126の先鋭状端面127とを当接させて先鋭部128を備える形態でもよい。
また、図22に示す第5の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板130の全体平面図の如く、枠体14の右上隅部に備えられた第1の先鋭状隅部132において、第1の装飾部材134の先鋭状端面135と第2の装飾部材136の先鋭状端面137とを当接させて第1の先鋭部138を備えるとともに、枠体14の右下隅部に備えられた第2の先鋭状隅部140において、第2の装飾部材136の先鋭状端面139と第3の装飾部材142の端部144とを当接させて第2の先鋭部146を備える形態でもよい。
また、図23に示す第6の実施の形態の枠体付き車両窓用ガラス板150の全体平面図の如く、枠体14の右上隅部に備えられた第1の先鋭状隅部152において、第1の装飾部材154の先鋭状端面155と第2の装飾部材156の先鋭状端面157Aとを当接させて第1の先鋭部158を備え、枠体14の右辺部の中央より上方に備えられた凸状の第2の先鋭状隅部160において、第2の装飾部材156の先鋭状端面157Bと第3の装飾部材162の先鋭状端面163Aとを当接させて第2の先鋭部164を備え、枠体14の右辺部の中央に備えられた凹状の第3の先鋭状隅部166において、第3の装飾部材162の先鋭状端面163Bと第4の装飾部材168の先鋭状端面169Aとを当接させて第3の先鋭部170を備え、枠体14の右辺部の中央より下方に備えられた凸状の第4の先鋭状隅部172において、第4の装飾部材168の先鋭状端面169Bと第5の装飾部材174の先鋭状端面175Aとを当接させて第4の先鋭部176を備えた形態でもよい。
10、100、110、120、130、150…枠体付き車両窓用ガラス板、11…枠体付きガラス板、12…ガラス板、14…枠体、16…装飾部材、18…スクリーン印刷層、20…第1の装飾部材、21…先鋭状端面、22…第2の装飾部材、23…先鋭状端面、26…金型、28、30…先鋭状隅部、32、34…硬質板状物(補強部材)、36、38…先鋭部、40…主面、42…縁部、44…溝(嵌合部)、46…ボス、48…被かしめ部、50…孔部、52…取付部、54…かしめ部、56…ワッシャ、58…曲部、60…シール部、62…車両窓枠、64…リップ部、104…第1の装飾部材、105…先鋭状端面、104…第2の装飾部材、105…先鋭状端面、107…先鋭状端面、106…第3の装飾部材、108…縁部、112…先鋭状隅部、114…第1の装飾部材、115…先鋭状端面、116…第2の装飾部材、117…先鋭状端面、118…先鋭部、122…先鋭状隅部、124…第1の装飾部材、125…先鋭状端面、126…第2の装飾部材、127…先鋭状端面、128…先鋭部、132…第1の先鋭状隅部、134…第1の装飾部材、135…先鋭状端面、136…第2の装飾部材、137…先鋭状端面、138…第1の先鋭部、139…先鋭状端面、140…第2の先鋭状隅部、142…第3の装飾部材、144…端部、152…第1の先鋭状隅部、154…第1の装飾部材、155…先鋭状端面、156…第2の装飾部材、157A、157B…先鋭状端面、158…第1の先鋭部、160…第2の先鋭状隅部、162…第3の装飾部材、163A、163B…先鋭状端面、164…第2の先鋭部、166…第3の先鋭状隅部、168…第4の装飾部材、169A、169B…先鋭状端面、170…第3の先鋭部、172…第4の先鋭状隅部、174…第5の装飾部材、175A…先鋭状端面、176…第4の先鋭部

Claims (17)

  1. 車両窓枠に組み付けられる窓用板状体と、前記窓用板状体の周縁部に取り付けられる合成樹脂製の枠体と、前記枠体に取り付けられる装飾部材とを備えた枠体付き車両窓用板状体において、
    前記枠体には、平面視において先鋭状隅部が少なくとも1箇所備えられ、
    前記先鋭状隅部が、少なくとも2つの装飾部材の先鋭状端面が当接された先鋭部を備えることを特徴とする枠体付き車両窓用板状体。
  2. 前記装飾部材の先鋭部の曲率半径が、前記装飾部材の平面視において2mm以下である請求項1に記載の枠体付き車両窓用板状体。
  3. 前記先鋭状端面が前記先鋭状隅部の頂点を含む面で当接する請求項1又は2に記載の枠体付き車両窓用板状体。
  4. 前記枠体が、前記窓用板状体の周縁部の接線に直交する方向において、前記周縁部から外方に50mm以上延出した前記枠体の延出部を有し、該延出部の少なくとも一部に、前記枠体よりも剛性の高い補強用部材を備える請求項1、2又は3に記載の枠体付き車両窓用板状体。
  5. 前記装飾部材の少なくとも主面は、金属光沢を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の枠体付き車両窓用板状体。
  6. 前記装飾部材は、ステンレス鋼製の板状物であって主面と該主面の両側の縁部とを備え、前記縁部が前記主面に対して折曲される請求項1から5のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  7. 前記枠体には、先鋭状隅部が2箇所備えられ、前記2箇所の先鋭状隅部に前記装飾部材の先鋭部が配置される請求項1から6のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  8. 前記窓用板状体の隅部が存在しない領域に前記先鋭状隅部が備えられている請求項1から7のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  9. 前記装飾部材は、前記枠体に固着部材によって固着される請求項1から8のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  10. 前記装飾部材の縁部が、前記枠体の嵌合部に嵌合される請求項1から9のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  11. 前記装飾部材に前記枠体が一体成形される請求項1から8のいずれかに記載の枠体付き車両窓用板状体。
  12. 車両窓枠に組み付けられる窓用板状体と、前記窓用板状体の周縁部に取り付けられる合成樹脂製の枠体と、前記枠体に取り付けられる装飾部材とを備えた枠体付き車両窓用板状体の製造方法において、
    先鋭状端面を備える少なくとも2つの装飾部材を準備し、前記枠体に備えられた少なくとも1箇所の平面視における先鋭状隅部において、該装飾部材の先鋭状端面を当接させて樹脂枠体に固定することにより、前記先鋭状隅部に前記装飾部材の先鋭部を形成することを特徴とする枠体付き車両窓用板状体の製造方法。
  13. 前記窓用板状体の周縁部を金型で挟持するように前記窓用板状体を前記金型に装着し、前記窓用板状体と前記金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して前記窓用板状体の周縁部に合成樹脂製の前記枠体を一体成形し、一体成形された前記枠体に前記装飾部材を取り付ける請求項12に記載の枠体付き車両窓用板状体の製造方法。
  14. 前記窓用板状体の周縁部と前記装飾部材とを金型で挟持するように前記窓用板状体を前記金型に装着し、前記窓用板状体及び前記装飾部材と前記金型の内壁とによって形成されるキャビティ空間内に熱可塑性樹脂材料を射出して前記窓用板状体の周縁部及び前記装飾部材に合成樹脂製の前記枠体を一体成形する請求項12に記載の枠体付き車両窓用板状体の製造方法。
  15. 前記窓用板状体に前記枠体を取り付け、前記窓用板状体に取り付けられた枠体に前記装飾部材を取り付ける請求項12に記載の枠体付き車両窓用板状体の製造方法。
  16. 前記装飾部材に前記枠体を一体形成し、一体成形された前記枠体を前記窓用板状体に取り付ける請求項12に記載の枠体付き車両窓用板状体の製造方法。
  17. 前記枠体よりも剛性の高い補強用部材を前記枠体の延出部の少なくとも一部に配置する請求項12から16のいずれかに記載の車両窓用板状体の製造方法。
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