JP2014091290A - 感熱記録体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、発色性、耐水ブロッキング性、耐黄変性及び保護層の塗工性に優れた感熱記録体を提供することを主な目的とする。
【解決手段】支持体上に下塗り層、感熱記録層及び保護層を備えた感熱記録体であって、下塗り層がヒドラジド化合物を含有する下塗り層用塗液を用いて形成されたものであり、感熱記録層がロイコ染料、呈色剤及びヒドラジド化合物を含有する感熱記録層用塗液を用いて形成されたものであり、保護層がジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有する保護層用塗液を用いて形成されたものであり、下塗り層用塗液と感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の合計量が保護層用塗液に含有されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの100質量部に対して10〜40質量部であることを特徴とする感熱記録体。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子供与性化合物と電子受容性化合物との発色反応を利用し、特に熱エネルギーによる発色反応により記録像が得られる感熱記録体に関するものである。
熱エネルギーにより電子供与性化合物と電子受容性化合物を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく知られている。このような感熱記録体は比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、その保守も容易なため、ファクシミリや各種計算機等の記録媒体に使用されている。
最近、特に記録システムの発達により、感熱記録体はより過酷な使用環境下でも、記録適性の他に記録画像の保存特性も要求されている。
このような要求に対して、感熱記録層に特定の電子受容性化合物とポリアミド樹脂を使用すること(特許文献1参照)が記載されているが、保護層が付与されていないため、記録部の保存性等に問題がある。また、感熱記録紙のコート剤として、ジアセトンアクリルアミド共重合変性ポリビニルアルコール、水溶性ヒドラジン化合物及び水溶性有機アミンまたはアンモニアを使用すること(特許文献2参照)、また保護層の接着剤としてジアセトン変性ポリビニルアルコールを用い、その架橋剤としてカルボン酸ジヒドラジド化合物を感熱記録層中に含有させた感熱記録体(特許文献3参照)、保護層にアセトアセチル変性ポリビニルアルコール並びに水溶性ポリアミド樹脂を使用すること(特許文献4参照)、保護層中の水性接着剤がジアセトン変性ポリビニルアルコールであり、更に保護層中にポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂を含有する方法、感熱記録層中の水性接着剤がジアセトン変性ポリビニルアルコールであり、更に感熱記録層中にポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂及びカルボン酸ジヒドラジド化合物を含有すること(特許文献5参照)、保護層にアセトアセチル変性樹脂とポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂を含有し、感熱記録層中に多価カルボン酸ヒドラジド化合物を含有すること(特許文献6参照)等が提案されているが、耐水性に関しては、必ずしも満足すべき結果が得られていないのが現状であり、なかでも耐水ブロッキング性の改良が要望されている。
特開昭61−032791号公報 特開平10−087936号公報 特開平11−314457号公報 特開2002−301868号公報 特開2002−127601号公報 特開2002−301868号公報
本発明は、発色性、耐水ブロッキング性、耐黄変性及び保護層の塗工性に優れた感熱記録体を提供することを主な目的とする。
本発明者等は、上記従来技術に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、上記問題点を解決するに至った。即ち、本発明は、下記の感熱記録体に係る。
項1:支持体上に下塗り層、感熱記録層及び保護層を備えた感熱記録体であって、下塗り層がヒドラジド化合物を含有する下塗り層用塗液を用いて形成されたものであり、感熱記録層がロイコ染料、呈色剤及びヒドラジド化合物を含有する感熱記録層用塗液を用いて形成されたものであり、保護層がジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有する保護層用塗液を用いて形成されたものであり、前記下塗り層用塗液と感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の合計量が前記保護層用塗液に含有されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの100質量部に対して10〜40質量部であることを特徴とする感熱記録体。
項2:前記保護層用塗液に含有されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの含有割合が保護層の全固形分量のうち10質量%以上である、項1に記載の感熱記録体。
項3:前記下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の質量比率が5:95〜75:25である、項1または2に記載の感熱記録体。
項4:前記感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の含有割合が感熱記録層の全固形分量のうち0.1〜10質量%である、項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
項5:前記ジアセトン変性ポリビニルアルコール中、ジアセトン基を有する単量体が全単量体のうち0.5〜10モル%含有される、項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
項6:前記ヒドラジド化合物が、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド、セミカルバジド、セバチン酸ジヒドラジドから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、発色性、耐水ブロッキング性、耐黄変性及び保護層の塗工性に優れる。
本発明における感熱記録体は、支持体上に下塗り層が形成され、下塗り層上に感熱記録層が形成され、感熱記録層上に保護層が形成されている。保護層は、ジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有する保護層用塗液を塗布及び乾燥して形成することができる。下塗り層及び感熱記録層は、ヒドラジド化合物を含有する下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液をそれぞれ塗布及び乾燥して形成することができる。本発明では、保護層にジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有させ、下塗り層と感熱記録層にヒドラジド化合物を含有させることにより、優れた耐水ブロッキング性を得ることができる。なお、凝集物の発生を抑制し、塗工性を向上する観点から、下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液には、ジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有させないことが好ましい。また、保護層用塗液には、保護層の塗工性を向上する観点から、ヒドラジド化合物を含有させないことが好ましい。
保護層に使用されるジアセトン変性ポリビニルアルコールは、ジアセトン基を持つ単量体とビニルエステルとを共重合して得た樹脂を鹸化することにより製造される。
鹸化度については、85モル%から完全鹸化の100モル%程度が好ましく、90〜100モル%程度がより好ましい。平均重合度については、300〜3000程度が好ましく、400〜2000程度がより好ましい。変性度は、0.5〜10モル%程度が好ましく、1〜9モル%程度がより好ましい。重合度、鹸化度は、大きいほど耐水性をより一層高めることができるが、塗液濃度、粘度、塗工性または乾燥性から状況に応じて選択すればよい。変性度については、0.5〜10モル%程度の範囲であれば、充分な耐水性が得られ、また水への溶解性が低下しないため、溶液濃度が低くなるのを抑えることができる。
保護層に使用されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの含有割合としては、特に限定されないが、保護層の全固形分量のうち、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15〜80質量%程度、更に好ましくは20〜40質量%程度である。10質量%以上とすることにより、バリア性に優れる。一方、80質量%以下とすることにより、耐水バリア性に優れる。また、感熱記録層に使用する場合は、感熱記録層の全固形分量に対して1〜50質量%程度が好ましく、3〜35質量%程度がより好ましい。
下塗り層に使用されるヒドラジド化合物の含有割合としては特に限定されないが、下塗り層の全固形分量のうち、好ましくは0.1〜10質量%程度、より好ましくは0.3〜5質量%程度、更に好ましくは0.7〜5質量%である。
感熱記録層に使用されるヒドラジド化合物の含有割合としては特に限定されないが、感熱記録層の全固形分量のうち0.1〜10質量%程度、好ましくは1〜5質量%程度、より好ましくは2〜4質量%である。感熱記録層に使用されるヒドラジド化合物の含有割合が多いほど、保護層の耐水ブロッキング性を向上できる。一方、発色性も同時に向上する観点から、10質量%以下が望ましい。
ジアセトン変性ポリビニルアルコールに対するヒドラジド化合物の含有割合としては、下塗り層と感熱記録層に使用されるヒドラジド化合物の合計量が保護層に使用されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの100質量部に対して10〜40質量部程度が好ましく、15〜40質量部程度がより好ましく、22〜40質量部程度が更に好ましい。10質量部より少ないと優れた耐水ブロッキング性が得られず、また40質量部を超えると発色性が劣る。
下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の質量比率は、5:95〜75:25程度が好ましく、20:80〜70:30程度がより好ましく、30:70〜60:40程度が更に好ましい。下塗り層用塗液の質量比率を5%以上とすることにより、印字発色性に優れる。一方、75%以下とすることにより、耐水ブロッキング性に優れる。
本発明で用いられるヒドラジド化合物の具体例としては、例えばアジピン酸ジヒドラジト、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド、セミカルバジド等が挙げられる。これらは、単独または併用して使用することが可能である。なかでも、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド、セミカルバジド、セバチン酸ジヒドラジドが好ましい。
本発明では、保護層の接着剤としてジアセトン変性ポリビニルアルコール、並びに下塗り層と感熱記録層の架橋剤としてヒドラジド化合物を使用することにより、未記録部の耐黄変性を発揮することができる。保護層の接着剤として、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の接着剤を併用することもできる。かかる接着剤としては、例えば完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、アクリル樹脂系ラテックス、ウレタン樹脂系ラテックス、スチレン・ブタジエン系ラテックス等が挙げられる。これらの接着剤を併用する場合は、経時的な黄変を抑制する観点から、含有割合をジアセトン変性ポリビニルアルコールに対して50質量%以下となるように用いることが好ましい。
本発明では、下塗り層及び感熱記録層に特定の架橋剤とともに耐水化剤を併用することができる。耐水化剤としては、例えばグリオキザール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドポリアミン−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂、硼砂、硼酸、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物、オキサゾリン基含有化合物、グリオキシル酸ナトリウム、ジ(グリオキシル酸)カルシウム、グリオキシル酸アンモニウム等が挙げられる。これらの耐水化剤は、経時的な黄変を抑制する観点から、下塗り層及び感熱記録層の各層における含有割合をジヒドラジド化合物に対して50質量%以下となるように用いることが好ましい。
以下、本発明の感熱記録体における各層に含まれる成分について、より詳細に説明する。
<感熱記録層>
電子供与性化合物と電子受容性化合物を有する感熱記録方式としては、例えばロイコ染料と呈色剤との組合せ、ジアゾニウム塩とカプラーとの組合せ、鉄、コバルト、銅など遷移元素とキレート化合物との組合せ、芳香族イソシアネート化合物とイミノ化合物との組合せ等が挙げられるが、ロイコ染料と呈色剤との組合せが発色性に優れるため、好ましく用いられる。以下、ロイコ染料と呈色剤との組合せからなる感熱記録体について詳細に述べる。
本発明の感熱記録層に含有されるロイコ染料及び呈色剤としては、各種公知のものが使用できる。ロイコ染料の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(N−エチル−N−p−トリル)アミノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等が挙げられる。
勿論、これらに限定されるものではなく、また2種以上を併用することもできる。また、ロイコ染料の含有割合は、使用する呈色剤により適宜選択すればよく、特に限定されないが、感熱記録層の全固形分量のうち3〜50質量%程度が好ましく、5〜40質量%程度がより好ましい。
呈色剤としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、N−p−トルエンスルホニル−N’−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオ尿素、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス(p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸亜鉛等が挙げられる。
呈色剤の含有割合は、使用するロイコ染料により適宜選択すればよく、特に限定されないが、感熱記録層の全固形分量のうち10〜70質量%程度が好ましく、12〜50質量%程度がより好ましい。
感熱記録層には、保存性改良剤を含有させることもできる。これにより記録部の保存安定性を高めることができる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。
保存性改良剤の含有割合は、保存性改良のために有効な量とすればよく、特に限定されないが、通常は、感熱記録層の全固形分量のうち1〜30質量%程度が好ましく、5〜20質量%程度がより好ましい。
感熱記録層には、増感剤を含有させることもできる。これにより、記録感度を高めることができる。かかる増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル等が挙げられる。
増感剤の含有割合は、増感のために有効な量とすればよく、特に限定されないが、通常は、感熱記録層の全固形分量のうち2〜40質量%程度が好ましく、5〜25質量%程度がより好ましい。
感熱記録層は、例えば水を分散媒体とし、ロイコ染料、呈色剤、必要により増感剤、保存性改良剤等を共に、或いは別々にボールミル、アトライター、サンドミル等の撹拌・粉砕機により平均粒子径が2μm以下となるように微分散した分散液を用いて、ヒドラジド化合物、必要により接着剤、耐水化剤、助剤等を混合撹拌することにより調製された感熱記録層用塗液を、塗布量が乾燥重量で好ましくは2〜12g/m程度、より好ましくは2〜6g/m程度となるように、支持体の一方の面に塗布及び乾燥して形成される。
接着剤としては、前記保護層に使用できるものの中から適宜選択することができる。助剤としては、例えばカオリン、軽質(重質)炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、無定形シリカ、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の顔料、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、グリオキザール、硼酸、ジアルデヒドデンプン、メチロール尿素、エポキシ系化合物等の耐水化剤、消泡剤、着色染料及び蛍光染料等が挙げられる。
<保護層>
本発明における保護層は、例えば水を分散媒体として、ジアセトン変性ポリビニルアルコールが溶解された水溶液、必要により他の接着剤、耐水化剤、顔料、助剤等を混合撹拌することにより調製された保護層用塗液を、塗布量が乾燥重量で好ましくは0.1〜15g/m程度、より好ましくは0.5〜8g/m程度となるように、感熱記録層上に塗布及び乾燥して形成される。
顔料としては、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン等の無機顔料、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒子等の有機顔料が挙げられる。なかでも、カオリンまたは水酸化アルミニウムは可塑剤、油等の薬品に対するバリア性の低下が少なく、しかも記録濃度の低下も小さいため好ましく用いられる。他の接着剤を併用しない場合、顔料の含有割合としては、保護層の全固形分量のうち80質量%以下が好ましく、5〜80質量%程度が好ましい。
保護層は、顔料を使用することなく、上記接着剤及び必要に応じて後述の各種助剤の1種以上を使用して形成することができる。また、保護層は、上記接着剤(ジアセトン変性ポリビニルアルコール及び必要に応じて使用される他の接着剤)と顔料とを併用して形成することもできる。この場合、上記接着剤の含有割合は、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形分量に対して1〜95質量%程度が好ましく、2〜80質量%程度がより好ましい。また、この場合の顔料の含有割合も、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、一般には、保護層の全固形分量に対して1〜95質量%程度が好ましく、2〜90質量%程度がより好ましい。
保護層に使用できる助剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、スルホン変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の界面活性剤、ヒドラジド化合物等の架橋剤、グリオキサール、硼酸、ジアルデヒド澱粉、メチロール尿素、エポキシ系化合物、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩等の耐水化剤、及び紫外線吸収剤、蛍光染料、着色染料、離型剤、酸化防止剤等を挙げることができる。
本発明では、保護層中に水溶性の酸性化合物を含有させることにより、保護層の耐水性をより高めることができる。前記水溶性の酸性化合物の添加量としては特に限定されないが、保護層用塗液のpHが2〜7となるように添加するのが好ましい。pHが2〜7の範囲であれば、塗液の粘度上昇を抑えて保護層の塗工性を向上できる。また、感熱記録体の地肌カブリ、特に、80℃の高温下での地肌カブリを抑えることができ、更に保護層の耐水性の低下を抑えることができる。pHとしては3〜5の範囲がより好ましい。
保護層に添加される前記水溶性の酸性化合物としては特に限定されないが、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、安息香酸、フタル酸、ベンゼントリカルボン酸等のカルボキシル基を有する水溶性の有機酸が好ましい。
<下塗り層>
本発明における下塗り層は、支持体と感熱記録層との間に設けられている。これにより耐水ブロッキング性、記録感度及び記録走行性をより高めることができる。
下塗り層は、例えば水を分散媒体として、ヒドラジド化合物、必要により吸油量が70ml/100g以上、特に80〜150ml/100g程度の吸油性顔料及び/または有機中空粒子及び/または熱膨張性粒子、並びに接着剤を含有する下塗り層用塗液を、塗布量が乾燥重量で好ましくは3〜20g/m程度、より好ましくは4〜8g/m程度となるように、支持体上に塗布及び乾燥して形成される。ここで、上記吸油量はJIS K 5101の方法に従い求められる値である。
吸油性顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、無定形シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等の無機顔料が挙げられる。これら吸油性顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01〜5μm程度、特に0.02〜3μm程度であるのが好ましい。吸油性顔料の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層の全固形分量のうち2〜95質量%程度が好ましく、5〜90質量%程度がより好ましい。
有機中空粒子としては、従来公知のもの、例えば、膜材がアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等からなる中空率が50〜99%程度の粒子が例示できる。ここで中空率は(d/D)×100で求められる値である。該式中、dは有機中空粒子の内径を示し、Dは有機中空粒子の外径を示す。有機中空粒子の平均粒子径は、0.5〜10μm程度が好ましく、1〜3μm程度がより好ましい。上記有機中空粒子の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層の全固形分量のうち2〜90質量%程度が好ましく、5〜70質量%程度がより好ましい。
吸油性無機顔料を有機中空粒子と併用する場合、吸油性無機顔料と有機中空粒子とは上記使用量の範囲で使用し、且つ吸油性無機顔料と有機中空粒子の合計量は、下塗り層の全固形分量のうち5〜90質量%程度が好ましく、10〜80質量%程度がより好ましい。
接着剤としては、感熱記録層に使用できるものの中から適宜選択できる。これらの中でも、バリア性を向上する観点から、特に澱粉−酢酸ビニルグラフト共重合体、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン系ラテックス等が好ましい。接着剤の使用割合は、広い範囲で選択できるが、一般には下塗り層全固形分量のうち5〜30質量%程度が好ましく、10〜20質量%程度がより好ましい。
<支持体>
本発明に用いられる支持体の種類、形状、寸法等には、格別の限定はなく、例えば上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等のほか、各種透明支持体等も適宜選択して使用することができる。
<感熱記録体>
下塗り層、感熱記録層及び保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアナイフコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当な塗布方法により下塗り層用塗液を支持体上に塗布及び乾燥した後、感熱記録層用塗液、更に保護層用塗液を下塗り層上に塗布及び乾燥する等の方法で形成される。
本発明では、各層を形成し終えた後、または全ての層を形成し終えた後の任意の過程で、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の平滑化方法を用いて平滑化処理することが好ましい。また、感熱記録体の支持体の裏面側に保護層、印刷層、磁気記録層、或いはインクジェット記録層を設けたり、粘着剤層を設けたりする等の感熱記録体の製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例及び比較例で使用した分散液の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2200(島津製作所社製)を用いて体積平均粒子径を測定した。
実施例1
・下塗り層用塗液の調製
焼成クレー(吸油量:110ml/100g)60部、スチレン・ブタジエン系ラテックス(固形分濃度:50%)20部、中空粒子(商品名:ローペイクSN−1055−R、ローム&ハース社製)の26%分散物77部、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物(商品名:ADH−35S、日本化工塗料社製)2.9部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲン7A、第一工業製薬社製)の5%水溶液20部、ポリアクリル酸ナトリウムの20%水溶液20部、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩(商品名:ベイコート20、日本軽金属社製)の45%水溶液4.5部、及び水120部からなる組成物を混合、攪拌して下塗り層用塗液を得た。
・A液調製
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕してA液を得た。
・B液調製
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕してB液を得た。
・C液調製
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン10部、メチルセルロースの5%水溶液5部、及び水15部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.0μmになるまで粉砕してC液を得た。
・感熱記録層用塗液の調製
A液30部、B液90部、C液60部、ポリビニルアルコール(鹸化度99%、重合度2400)の10%水溶液70部、固形分濃度50%のスチレン・ブタジエン系ラテックス10部、及びカオリン(商品名:HG−90、ヒューバ社製)19部、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物(商品名:ADH−35S、日本化工塗料社製)7.5部からなる組成物を混合、撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
・保護層用塗液の調製
ジアセトン変性ポリビルアルコール(商品名:DF−20、日本酢ビ・ポバール社製、平均重合度2000、変性度4モル%)の10%水溶液280部、カオリン(商品名:HG−90、ヒューバ社製)60部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH−42M、昭和電工社製)8部、ステアリン酸亜鉛の30%水分散液6.7部、炭酸ジルコニウムアンモニウム塩(商品名:ベイコート20、日本軽金属社製)の45%水溶液4.5部、及び水150部からなる組成物を混合、撹拌して保護層用塗液を得た。
・感熱記録体の作製
坪量60g/mの非塩素系晒しパルプ(ECF)を主成分とする中性の上質紙上に、下塗り層用塗液を乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布及び乾燥して下塗り層を形成した後、スーパーカレンダーにより表面を平滑化処理した。平滑化処理された下塗り層上に、感熱記録層用塗液及び保護層用塗液を乾燥後の塗布量がそれぞれ4g/m、3g/mとなるように塗布及び乾燥して感熱記録層及び保護層を順次形成した後、スーパーカレンダーで表面を平滑化して感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を2.9部から4.4部に、感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を7.5部から5.5部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を2.9部から1.5部に、感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を7.5部から6部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例4
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を2.9部から8.7部に、感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を7.5部から9部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例5
実施例1の下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の代わりに、ポリアクリル酸ヒドラジドの35%懸濁液(分子量2万、ヒドラジド化率80%、大塚化学社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
実施例6
実施例1の感熱記録体の作製において、坪量60g/mの非塩素系晒しパルプ(ECF)を主成分とする中性の上質紙の代わりに、坪量60g/mの酸性の上質紙を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を2.9部から11.6部に、感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を7.5部から0部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1の下塗り層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を2.9部から0部に、感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を7.5部から12部に変更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例3
実施例1の下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の配合部数を0部にし、保護層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物(商品名:ADH−35S、日本化工塗料社製)8.6部を追加した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例4
実施例1の下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液の調製において、アジピン酸ジヒドラジドの35%分散物の代わりに、グリオキザールの35%水溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
比較例5
実施例1の保護層用塗液の調製において、ジアセトン変性ポリビルアルコールの10%水溶液280部の代わりに、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセファイマー Z−200、日本合成化学工業社製)の10%水溶液280部を使用した以外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
かくして得られた感熱記録体について、以下の評価を行った。その結果は、表1に示す通りであった。
〔発色性〕
感熱記録評価機(商品名:TH−PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.35mJ/dotにて各感熱記録体を記録し、記録部の光学濃度(記録濃度)をマクベス濃度計(RD−914型、マクベス社製)のビジュアルモードにて測定した。記録濃度が1.20以上あれば、実用上問題なく、1.25以上がより好ましい。記録濃度が1.20未満であれば、実用上問題となることがある。
〔耐水ブロッキング性〕
上記の条件で記録した感熱記録体の記録部分に水を1滴(約30μl)垂らし、記録面同士を重ね合わせ、自然乾燥させた後、手で剥がした際、記録面同士の貼り付き程度を下記の基準で評価した。
◎:殆ど抵抗無く剥離する。
○:やや抵抗があるものの記録層の剥離はなく、実用上の問題はない。
○’:一部の記録層が剥離するが、実用上の問題はない。
△:一部の記録層が剥離し、実用上、問題となる場合がある。
×:記録層が半分以上剥離し、実用上、問題である。
〔耐黄変性〕
感熱記録体を40℃,90%RH環境下に7日間放置した後、地肌部の黄変の度合いを色差計でb値を測定し、下記の基準で評価した。
◎:b値が2.0未満。
○:b値が2.0〜2.5未満。
△:b値が2.5〜3.0未満。
×:b値が3.0以上。
〔保護層の塗工性〕
保護層用塗液を固形分濃度24%で調製後、経時で粘度を測定し、増粘の程度から下記の基準で評価した。
○:調製2日目の粘度が800mPa・s以下。 塗工に際し、好ましい。
△:調製2日目の粘度が800〜1500mPa・s以下。塗工に際し、実用上問題なし。
×:調製2日目の粘度が1500mPa・s以上。 塗工に際し、塗り難い、または塗れない。
Figure 2014091290

Claims (6)

  1. 支持体上に下塗り層、感熱記録層及び保護層を備えた感熱記録体であって、下塗り層がヒドラジド化合物を含有する下塗り層用塗液を用いて形成されたものであり、感熱記録層がロイコ染料、呈色剤及びヒドラジド化合物を含有する感熱記録層用塗液を用いて形成されたものであり、保護層がジアセトン変性ポリビニルアルコールを含有する保護層用塗液を用いて形成されたものであり、前記下塗り層用塗液と感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の合計量が前記保護層用塗液に含有されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの100質量部に対して10〜40質量部であることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記保護層用塗液に含有されるジアセトン変性ポリビニルアルコールの含有割合が保護層の全固形分量のうち10質量%以上である、請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記下塗り層用塗液及び感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の質量比率が5:95〜75:25である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
  4. 前記感熱記録層用塗液に含有されるヒドラジド化合物の含有割合が感熱記録層の全固形分量のうち0.1〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  5. 前記ジアセトン変性ポリビニルアルコール中、ジアセトン基を有する単量体が全単量体のうち0.5〜10モル%含有される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
  6. 前記ヒドラジド化合物が、アジピン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド、セミカルバジド、セバチン酸ジヒドラジドから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016060150A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 王子ホールディングス株式会社 感熱記録体

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