JP2014091136A - 分割ダイ保管装置 - Google Patents

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【課題】 1台の横置き型メカニカル拡管機に対し、直径の異なる複数種類の分割ダイを供給すること。重量物である分割ダイを容易に交換可能であることを目指す。
【解決手段】
それぞれに溝が形成されているN個の分割ダイを周囲に保持し、横向きに配置されたシャフトと、横向きに配置されたシャフトを片持ち支持するスタンドと、スタンドを上下に移動する昇降機構と、を備えている分割ダイ保管装置。シャフトの外表面には、分割ダイの溝に係合するN列のガイド部材と、分割ダイを内側から支持する複数の摺動部材と、が固定されているものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、分割ダイの保管および交換に使用される分割ダイ保管装置に関し、特に、横置き型メカニカル拡管機を対象にした分割ダイ保管装置に関するものである。
回転式電動機、スクロール圧縮機、スライドベーン圧縮機などは、鋼管から構成される円筒筐体を備えている。最終製品の製品仕様(放熱特性、効率、騒音など)を満足させるためには、円筒筐体の内径真円度をある精度以上に確保することが必要である。内径真円度は、円筒成形物の内周を切削加工することにより、確保可能であるが、鋼管に対しては、製造コストを考慮して、内側から金型(ダイ)を押付けて広げることにより、広げる前よりも内径の真円度を向上させる方法が流通している。このマンドレルを使用する製造方法は、拡管あるいは拡径と呼ばれている。メカニカル拡管機は、拡管(拡径)を機械的な構造にて実現する装置で、所望の内径真円度を機械加工無しで確保する。
拡管による円筒筐体の製作には、鋼板を曲げ加工するロールベンディング装置と、曲げ加工後の形状を安定化させるシュリンクプレス装置と、最終形状での内径真円度を確保するメカニカル拡管機がセットで用いられる。メカニカル拡管機は、円周方向に分割された複数の分割ダイと、この分割ダイを径方向に移動させるためのテーパ形状を有するコーン(棒状部材)と、このコーンを直線動作させる直動駆動部とから構成される。分割ダイの外表面にはある所望の径にて研磨加工が施されている。分割ダイの内表面は、コーンのテーパ形状と同一のテーパ角度を有する。多くの場合、分割ダイの外径を、円筒成形物の最終内径よりも数100ミクロン程度大きくする。
直動駆動部の駆動力はコーンに伝達される。分割ダイの径方向の動作は、拡管機の本体に設置されたガイドレールに沿って実現される。分割ダイには、コーンと分割ダイにおけるテーパ形状のくさび効果で、より大きな拡管力が働く。分割ダイの外表面が研磨加工時での外径となる直動駆動部の位置がわかれば、テーパ角度と直動駆動部の移動量から、分割ダイの外径が算出可能である。つまり、直動駆動部の移動量を制御することにより、所望の分割ダイの外径を実現できる。実際には、円筒成形物のスプリングバックがあるため、設定した分割ダイの外径よりも拡管後の円筒成形物の内径は小さくなる。通常、スプリングバックを見越して、その分だけ大きく拡管することが行われている。
一方、昨今の需要変更に伴い、生産設備には、少品種多量生産から、よりフレキシビリティを有する多品種少量生産、または変種変量生産に適応することが求められるようになった。拡管機では、対象とする円筒筐体の内径に応じて、内径毎に専用の拡管機を使用してきたが、現在の拡管機には、複数の異なる内径を有する円筒筐体に、1台で対応できることが求められている。これらの事情により、コーンと分割ダイとの間隙に矯正ライナを設け、この矯正ライナの厚さを内径によって変更する設備が提案されている(例えば特許文献1、2)。また、先端部に円錐状の当て面を有するマンドレル、交換対象部品と嵌合構造となるチャック引き出し装置などにより、設備構成物の交換部品を保持する方法が提案されている(例えば特許文献3)。
マンドレルを水平に設置する横置き型メカニカル拡管機の場合、分割ダイを段取り替えするために、分割ダイ保管装置が利用される。分割ダイ保管装置は、軸方向のガイド機構を有していて、分割ダイをその設置位相で保管する。ガイド機構により、段取り替え時に、拡管機のマンドレルへの設置が容易となる。分割ダイとガイド機構には十分なクリアランスが設けられ、分割ダイの着脱を容易にしている。
特開平7−290170号公報(3頁左側21〜32行、図2) 特開平10−85836号公報(4頁左側1〜10行、図3) 特開昭58−61922号公報(2頁左下側16〜20行、右下側1〜19行、図3)
少品種多量生産では、内径の異なる機種毎に専用の拡管機を設置して製品生産が行われてきた。しかし、昨今求められている多品種少量生産、あるいは、変種変量生産では、1台の拡管機にて、内径が異なる多くの機種に対して、容易な段取り替えにて拡管する機能が求められている。これにより、フレキシブルな生産システムが構築できるとともに、内径を変更させる機種変更や、新機種対応が容易に実現できることになる。この場合、設備のどこまでを機種共通と考え、どこを機種毎に変更するか、そして、機種毎の部品に対する段取り替えをいかに容易にできるかがポイントとなる。
特許文献1、2では、マンドレル構成部品の間に内径が異なる機種毎に専用の矯正ライナを設置することにより、多品種に対応している。具体的には、コーンとのくさび効果により外径方向に移動するジョーと最外郭にあり拡管対象との接触面となる分割ダイとの間に、対象部品の内径寸法に応じて、厚みが異なる矯正ライナを設置することで、内径の異なる機種に対応している。つまり、拡管機のマンドレルのコーンと分割ダイとは機種共通とする。矯正ライナを機種毎に準備し、矯正ライナのみを機種変更に伴い、段取り替えする。特許文献2では矯正ライナを樹脂製とし、軽量化を図り、段取り替えを容易にしている。
これらの先行技術では、円筒筐体に接する分割ダイが共通のため、適用範囲が狭いものになる。よりフレキシブルな設備にするためには、分割ダイを機種毎に段取り替えする必要がある。板厚の大きな円筒筐体に対応するためには、マンドレルの構成部品は金属製である必要がある。ダイが重くなるため、如何に重量物を容易に取り扱うかが課題となる。
一方、特許文献3に係る装置は、先端部に円錐状当て面を有するマンドレル、チャック機構、および、進退可能な交換装置から構成され、重量物の取扱いを容易にしている。ただし、加工誤差と組立誤差などにより、円錐状当て面との嵌合では、位置ズレと姿勢ズレが発生する。拡管機では、分割ダイの形状が円筒筐体に転写されるため、ジョーに対して分割ダイの位置と姿勢を高精度に制御する必要がある。このため、如何に重量物を高精度に設置するかが課題となる。
分割ダイ保管装置では、分割ダイの着脱を容易にするために、分割ダイとガイドとの間に十分なクリアランスが設けられている。分割ダイは、径が大きければその重量も大きくなる。分割ダイの重心が拡管機のマンドレル中心軸、つまり、ガイド機構から、より離れると、鉛直方向に設置の分割ダイ以外は、ガイド機構回りの大きなモーメントを受ける。分割ダイ保管装置における分割ダイの位置と姿勢が理想位置から大きくずれる。分割ダイ保管装置での分割ダイ動作は容易であるが、拡管機のマンドレルへの設置時には、位置と姿勢ズレにより、設置が困難になるとともに、最悪の場合、カジリが発生する。一方、分割ダイとガイドのクリアランスを小さくすることにより、位置ズレと姿勢ズレを抑制することは可能であるが、分割ダイ保管装置での分割ダイ着脱性が低下する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、重量物である分
割ダイを容易に交換可能である分割ダイ保管装置を得ることを目的としている。
この発明に係る分割ダイ保管装置は、それぞれに溝が形成されているN個の分割ダイを周囲に保持し、横向きに配置されたシャフトと、横向きに配置されたシャフトを片持ち支持するスタンドと、スタンドを上下に移動する昇降機構と、を備えている。シャフトの外表面には、分割ダイの溝に係合するN列のガイド部材と、分割ダイを内側から支持する複数の摺動部材と、が固定されているものである。
この発明によれば、分割ダイとシャフト間の摩擦係数が低減される。拡管精度を左右する分割ダイとのクリアランスの大きさが十分小さいままでも、重量物である分割ダイ着脱に必要となる力が低減でき、交換時間が短縮できる。分割ダイ保管装置に設置された分割ダイ保管用のシャフトに摺動機構を設置することにより、分割ダイ自重によるダイの傾きを抑制できる。その結果、例えば100mm程度以上の直径差異を有する複数種類の円筒筐体
に対しても、1台の横置き型メカニカル拡管機で、十分な拡管精度を維持可能になる。
本発明の実施の形態1による分割ダイ保管装置を示す正面図と側面図である。 分割ダイがシャフトに挿入された状態を表す図である。 横置き型メカニカル拡管機と分割ダイ保管装置の関係を説明する図である。 マンドレルの構造を示す図である。 分割ダイとマンドレルの関係を表す図である。 分割ダイを横置き型メカニカル拡管機から分割ダイ保管装置へ移動する手順を示す概略図である。 本発明の実施の形態2による分割ダイ保管装置を示す側面図である。 本発明の実施の形態3による分割ダイ保管装置を示す側面図である。
以下に本発明にかかわる分割ダイ保管装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の既述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
実施の形態1.
図1Aと図1Bは、本発明の実施の形態1に係る分割ダイ保管装置を示す正面図と側面図である。横置き型メカニカル拡管機を対象にした分割ダイ保管装置2は、分割ダイ4(図2参照)、シャフト11、スタンド12、リンク式昇降機構13、位置決めピン14、分割ダイ制約部20などから構成されている。円柱状または円筒状のシャフト11は中心軸9を横向きにして、片持ち状態にてスタンド12に固定されている。シャフト11の外周表面には、ガイド部材15x〜15zと、ボールプランジャ16が固定されている。ガイド部材15x〜15zは、3個一組で一列をなしていて、互いに間隔を隔てて一直線上に配置されている。ボールプランジャ16も3個一組で一列をなしていて、同じ列のボールプランジャは互いに間隔を隔てて一直線上に配置されている。ガイド部材15xはシャフト11の片持ち側に設置されている。ガイド部材15yはシャフト11の中央に設置されている。ガイド部材15zはシャフト11の開放側に設置されている。シャフト11の先端部分に配置されているガイド部材15zは、テーパ形状を有していて、分割ダイが入りやすくなっている。ボールプランジャ16の列数は、ガイド部材15の列数に比較して、同じかそれ以上である。
スタンド12は台車と一体化しているリンク式昇降機構13に設置されている。下向きの位置決めピン14はスタンド12に複数個設置されている。位置決めピン14は横置き型メカニカル拡管機の位置決め用ガイド14aと嵌合する構造となっている(図3参照)。テーパ形状部54は、リンク式昇降機構13の下方先端部の左右両側に設けられている。ここでは、一列のガイド部材を3個のガイド部材15x〜15zで構成しているが、一列を構成するガイド部材の数に限定はない。ガイド部材15x〜15zの長手方向はシャフト11の軸方向と平行である。
シャフト11の開放側先端には、突起部19により保持され、着脱可能な円板状の分割ダイ制約部20が取り付けられている。分割ダイ制約部20は、シャフト11に設置される分割ダイの前後方向の動作を制約できる構造となっている。突起部19は、ボルトを途中まで締付けたもので構成され、シャフト11の前方に、左右2本設置されている。分割ダイ制約部20の左右両側には、着脱用に取手17が設置されている。分割ダイ制約部20の前面には、ひょうたん形状の取付け穴18が2箇所に穿設されている。取付け穴18は、突起部19と勘合する。分割ダイ制約部20を上昇させ、突起部19と取付け穴18の下方の大径穴とを一致させ、手前に引き抜くことにより、分割ダイ制約部20をシャフト11から取り外すことができる。取り付けの場合は、この逆の動作となる。
図2に基づいて、分割ダイとシャフトの関係を説明する。シャフト11は断面が円弧状の8個の分割ダイ4A〜4Hを周囲に保持している。分割ダイ4A〜4Hの内周には、それぞれT字型溝4aが形成されている。シャフト11の外周には、分割ダイ4A〜4Hと同じ数のガイド部材15が等間隔で固定されている。一列のガイド部材15が、一枚の分割ダイ4を保持し、位置決めに寄与する。T字型の断面形状を有するガイド部材15は、T字型溝4aと十分なクリアランスを保持した状態で分割ダイ4と係合する。これにより、分割ダイ保管装置と横置き型メカニカル拡管機との間に必ず発生する位置ズレと姿勢ズレに対して、分割ダイ4を着脱可能としている。ボールプランジャ16は、隣接する分割ダイの間に存在する隙間を避けて配設される。すなわち、ボールプランジャは、ガイド部材の端面よりも脇に設けられている。
シャフト11の天頂(上端)に保管される分割ダイ4Aには、円周方向の力を考慮すると、左右均等に重力が作用するため、ガイド部材15Aの両脇にボールプランジャ16A1とボールプランジャ16A2が設けられている。シャフト11の天底(下端)に保管される分割ダイ4Eにも、左右均等に重力が作用するため、ガイド部材15Eの両脇にボールプランジャ16E1とボールプランジャ16E2が設けられている。ガイド部材15B、ガイド部材15C、ガイド部材15D、ガイド部材15F、ガイド部材15Gおよびガイド部材15Hの下側の脇には、重力の向きを考慮して、ボールプランジャ16B、ボールプランジャ16C、ボールプランジャ16D、ボールプランジャ16F、ボールプランジャ16G、およびボールプランジャ16Hがそれぞれ設けられている。
分割ダイ4B、分割ダイ4C、分割ダイ4D、分割ダイ4F、分割ダイ4G、および分割ダイ4Hには、それぞれボールプランジャ16B、ボールプランジャ16C、ボールプランジャ16D、ボールプランジャ16F、ボールプランジャ16G、およびボールプランジャ16Hが対応する。このようにボールプランジャは、ガイド部材15を挟む各位相に少なくとも1列ないしは2列設置されている。分割ダイ4の内周は、シャフト11の表面ではなく、ボールプランジャ16と接触する。分割ダイ4は、シャフト11とは、滑り接触ではなく、転がり接触となるため、摺動時における摩擦係数が激減する。その結果、重量物である分割ダイ4を動作させるのに必要な力が低減する。ボールプランジャ16を設置することにより、分割ダイ4の自重による倒れ込みが抑制され、位置と姿勢ズレが減少する。
図3に、本発明の実施の形態1における横置き型メカニカル拡管機1と分割ダイ保管装置2の側面概観図を示す。横置き型メカニカル拡管機1には、マンドレル3がその円筒軸を略水平軸方向に向けられて設置されている。マンドレル3の外表面には、分割ダイ4が設置されている。マンドレル3の下方には、直動機構60によりマンドレル3の円筒軸方向に移動可能な部品置き台5が設置されている。被加工物は部品置き台5の受け部6に一旦、載置される。機械室7には、マンドレル3の外径寸法を制御する油圧シリンダ23、油圧ポンプ、電磁弁、油圧タンク、油圧シリンダの位置検出装置、空冷ファン、ヒータなどが設置されている。油圧シリンダ23の停止位置は温度の影響を大きく受けるため、空冷ファンやヒータなどを利用して、油圧シリンダ23の油温が適切な温度となるよう制御する。位置決め用ガイド14aは、分割ダイ保管装置2の下向きの位置決めピン14と嵌合する。押し込み方向にはダンパー61が設置され、分割ダイ保管装置2と接触したとき衝撃を緩和する。
図4に、横置き型メカニカル拡管機1の代表的な構成要素に対する側面断面図を示す。マンドレル3は円筒管8に対してその内径を内側から拡大させる。マンドレル3は、テーパ形状を有するコーン21と、コーン21と嵌合されるジョー22と、T字型溝4aが形成されている分割ダイ4とから構成される。分割ダイ4はマンドレル3(ジョー22)の外表面に設置されていて、被加工物である円筒管8への接触面となる。コーン21はカップリング24を介して機械室7に設置された油圧シリンダ23に接続されている。ジョー22は径方向ガイドによって、動作が拘束されている。ジョー22の外周には、分割ダイ4を固定するT字型ガイド25と弾性リング26が設置されている。ここでは簡単のため、カップリング24と油圧シリンダ23は、側面図を示している。コーン21は、油圧シリンダ23の代わりに、回転式電動機とボールねじの組み合わせによる直動機構などの公知の技術を利用しても駆動することができる。
拡管動作を行う場合、油圧シリンダ23が図の右方向に動作すると、カップリング24を介して、コーン21も図の右方向に動作する。このコーン21の動作により、ジョー22が径方向ガイド(図示せず)に沿って外径方向へ、弾性リング26の弾性力に抗して動作する。この時、ジョー22に接続された分割ダイ4も外径方向へ動作することにより、拡管動作が実現される。一方、拡管動作終了後には、油圧シリンダ23が図の左方向へ動作すると、カップリング24を介してコーン21も左方向へ動作する。このコーン21の動作では、ジョー22は内径側へ移動できない。ジョー22の内径側への移動は、弾性リング26の戻り力と、戻り機構27によって実現される。戻り機構27には引張バネ27aが複数本設置され、コーン21とジョー22の間に引張力を発生させている。
図5Aはマンドレルが一体化している場合、図5Bはジョーから分割ダイが分離している場合をそれぞれ示している。T字型ガイド25はシャフト11に固定されたガイド部材15よりも寸法が大きい。T字型ガイド25と分割ダイ4のT字型溝4aとが高精度に嵌合され、分割ダイ4の位置と姿勢が高精度に設定される。分割ダイ4は、保管時に、シャフト11に固定されたガイド部材15によって、分割ダイ保管装置2の理想配置にほぼ一致した位置および姿勢となっているため、分割ダイ4のジョー22への投入が容易になる。なお、T字型ガイド25は、軸方向に一様に設置している場合を示しているが、部分的に複数個所設置することも可能である。また、分割ダイが8分割の場合を示しているが、それ以外の分割数であっても良いことは言うまでも無いことである。
次に、図6A〜図6Fに基づいて、分割ダイ4を、横置き型メカニカル拡管機1から分割ダイ保管装置2へ移設する手順について説明する。シャフト11の中心軸は横方向(水平方向)を向いている。先ず分割ダイ保管装置2のスタンド12を十分な高さになるまで上昇させ、分割ダイ保管装置2を横置き型メカニカル拡管機1へ接近させる(図6A)。ここで、分割ダイ保管装置2のテーパ形状部54が、横置き型メカニカル拡管機1の誘い
込み部と当接し左右方向の位置と姿勢が修正されながら、所望位置の近傍に設置される。この際、横置き型メカニカル拡管機1の下方に設置されたダンパー61と分割ダイ保管装置2とが接触し、停止時における衝撃が緩和される。
次に、シャフト11を片持ち支持するスタンド12をゆっくり下降させる。この際、スタンド12に固定された位置決めピン14が横置き型メカニカル拡管機1に設置された位置決め用ガイド14aと嵌合、かつ、当接することにより、横置き型メカニカル拡管機1とスタンド12が所望の位置と姿勢の関係となる。この嵌合の際に、位置ズレがあっても、リンク式昇降機構13が有するコンプライアンス機能で修正される。当接後、ロック機構(図示せず)で、横置き型メカニカル拡管機1へスタンド12を固定する(図6B)。次に、横置き型メカニカル拡管機1のマンドレル3に設置された分割ダイ4を順次、分割ダイ保管装置2のシャフト11へ引き込む(図6C)。ガイド部材15のクリアランスが十分大きく確保できること、および、ボールプランジャ16による非常に小さな摩擦力などから、容易に引き込みを実現できる。
次に、分割ダイ制約部(落下防止板)20をシャフト11の前方の突起部19に設置し、分割ダイ4がシャフト11から落下しないようにする。分割ダイ4はシャフト11に拘束されているので、ロック機構(図示せず)を解除した後に、スタンド12を十分な高さまで上昇させる(図6D)。次に、分割ダイ保管装置2を横置き型メカニカル拡管機1より十分離す(図6E)。スタンド12を下限まで下降させて、分割ダイの保管場所へ運搬する(図6F)。分割ダイ保管装置2から横置き型メカニカル拡管機1へ分割ダイ4を移設する場合は、上記と逆の手順で行う。
ここでは、分割ダイ保管装置2の構成部品として、リンク式昇降機構13を記載しているが、リンク式昇降機構13の代わりに直動機構を利用しても同様な効果が得られることは言うまでも無い。また、X型リンクによる昇降方式を利用しているが、コンプライアンス機能があればこの限りで無いことも言うまでも無い。さらに、分割ダイ4は、ジョー22、あるいはシャフト11とは、1列の略T字型形状で嵌合を実現しているが、円周方向に移動を規制する形状ではあればこの限りで無いこと、また、複数列でも同様な効果が得られることは言うまでも無いことである。
シャフト11に設置する摺動部材として、ボールプランジャ16を用いて説明したが、例えば、圧縮エアを利用し空気軸受を構成させるなど、公知の摩擦係数低減機構や方法であれば、同様な効果が得られる。また、ボールプランジャ16の配置は一例であり、分割ダイ4の位置と姿勢を矯正するものであれば、同様な効果が得られる。また、横置き型メカニカル拡管機1の下方にダンパー61を設置し、移動中の分割ダイ保管装置2が横置き型メカニカル拡管機1と接触することにより発生する衝撃を緩和しているが、ダンパー61を分割ダイ保管装置2に設置しても同様な効果が得られる。
分割ダイ4を保管するシャフト11は、表面に複数のボールプランジャ(摺動部材)16を有することから、分割ダイ4の自重による傾きが抑制されるとともに、摩擦係数が低減され、分割ダイ4の交換が容易になる。これにより、1台の横置き型メカニカル拡管機1で対応可能な内径の適用範囲を拡大し分割ダイ4の重量が増加しても、小さな力で着脱が可能となる。また、スタンド12と横置き型メカニカル拡管機1の本体に嵌合構造を有し、相対位置ズレと姿勢ズレが軽減されることから、分割ダイ4と横置き型メカニカル拡管機1の間のクリアランスの低減ができ、拡管精度を維持可能となる。また、スタンド12を上下に移動するリンク式昇降機構にコンプライアンス機構を有することから、スタンド12の設置精度は厳密に行う必要がなく、この誤差分が吸収され、最終的に確実な位置合わせと姿勢合わせが可能となるため、設置時間を短縮できる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2による分割ダイ保管装置を示す側面図である。実施の形態1と同じ構成については、同じ番号とする。横置き型メカニカル拡管機1と分割ダイ保管装置2はどちらも片持ち構造であるため、分割ダイ4を設置すると、その自重によりシャフト11がお辞儀することになる。特に、分割ダイ保管装置2の方が、運搬も考慮し軽量化を図っているため、装置剛性は横置き型メカニカル拡管機1よりも弱くなり、お辞儀する量は大きい。そこで、本実施の形態2では、支持部材(分割ダイ押さえジグ)41をシャフト11の前方に設置することにより、シャフト11のお辞儀量を抑制する。
支持部材41の先端には、受けローラ41aが設置され、自重を支持しても摺動抵抗が大きくならない構造としている。この支持部材41により、位置ズレと姿勢ズレが低減でき、より円滑に分割ダイ4を着脱可能となるとともに、分割ダイ4のT字型溝4aとジョー22の外周に設置されたT字型ガイド25とのクリアランスをより小さくすることが可能となり、拡管精度を向上できる。横置き型メカニカル拡管機1の動作、分割ダイ4の着脱手順など、実施の形態1と同じである。
ここでは、支持部材41の先端に受けローラ41aを利用しているが、摺動抵抗を低減可能であれば、ボールプランジャなどの公知の技術を利用しても、同様な効果が得られることは言うまでも無い。以上より、実施の形態1記載の効果が得られるとともに、お辞儀量が抑制されることにより、分割ダイ4の着脱が容易になる。分割ダイ4の設置精度を向上させることができ、しいては、拡管精度が向上可能となる。
実施の形態3.
図8に、本発明の実施の形態3による分割ダイ保管装置の側面図を示す。実施の形態1、2と同じ構成については、同じ番号とする。本実施の形態3では、スタンド12に取付け位置からシャフト11の端面までの距離を測定可能な変位センサ52を設置する。このセンサ情報に基づき、昇降機能を備えた支持部材53が受けローラ53aの昇降量を決定することにより、シャフト11のお辞儀量を修正する。これにより、シャフト11に設置された分割ダイ4の数に寄らず、横置き型メカニカル拡管機1のジョー22と、高精度な位置合わせと姿勢合わせが実現でき、容易に分割ダイ4を着脱可能となる。他の構造、動作は実施の形態1、2と同じであることから、説明は省略するものとする。
ここでは、受けローラ53aの昇降量、すなわち支持部材53の高さを制御することにより、シャフト11のお辞儀量を修正しているが、変位センサ52の測定方向と同じ方向から公知の直動機構を利用しシャフト11の下方を押し込み、お辞儀量を修正しても、また、変位センサ52にて昇降機能を備えた支持部材53と同じ方向にて距離を測定し、お辞儀量を修正しても、同様な効果が得られることは言うまでも無いことである。以上より、実施の形態1記載の効果が得られるとともに、分割ダイ4の着脱工程全体において、分割ダイ4の設置個数に依存せず、お辞儀量をほぼ一定とすることができることから、実施の形態2よりもより容易な着脱と、より高精度な設置が実現できる、といった効果を奏する。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
この発明は、横置き型メカニカル拡管機から分割ダイを移設して保管する分割ダイ保管装置に関するものである。
1 横置き型メカニカル拡管機、2 分割ダイ保管装置、3 マンドレル、4 分割ダイ、4a T字型溝、5 部品置き台、6 受け部、7 機械室、11 シャフト、12
スタンド、13 リンク式昇降機構、14 位置決めピン、15 ガイド部材、16 ボールプランジャ、17 取手、18 取付け穴、19 突起部、20 分割ダイ制約部、21 コーン、22 ジョー、23 油圧シリンダ、24 カップリング、25 T字型ガイド、26 弾性リング、27 戻り機構、41 支持部材、41a 受けローラ、52 変位センサ、53 支持部材、53a 受けローラ

Claims (8)

  1. それぞれに溝が形成されているN個の分割ダイを周囲に保持し、横向きに配置されたシャフトと、
    前記横向きに配置されたシャフトを片持ち支持するスタンドと、
    前記スタンドを上下に移動する昇降機構と、を備え、
    前記シャフトの外表面には、前記分割ダイの溝に係合するN列のガイド部材と、前記分割ダイを内側から支持する複数の摺動部材と、が固定されていることを特徴とする分割ダイ保管装置。
  2. 前記ガイド部材は、前記シャフトの外表面に等間隔で固定されていることを特徴とする請求項1に記載の分割ダイ保管装置。
  3. 前記ガイド部材は、断面がT字形状を有することを特徴とする請求項2に記載の分割ダイ保管装置。
  4. 前記摺動部材は、ボールプランジャからなることを特徴とする請求項3に記載の分割ダイ保管装置。
  5. 前記ボールプランジャは、前記シャフトの天頂および天底に固定されているガイド部材に対しては、ガイド部材の両脇に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の分割ダイ保管装置。
  6. 前記ボールプランジャは、前記シャフトの天頂および天底に固定されているガイド部材を除くガイド部材に対しては、ガイド部材の下側の脇に固定されていることを特徴とする請求項5に記載の分割ダイ保管装置。
  7. 一端は前記スタンドまたは前記昇降機構に固定され、他端に前記分割ダイの外周側に当接する回転部を有している支持部材を、備えていることを特徴とする請求項1に記載の分割ダイ保管装置。
  8. 取付け位置から前記シャフトまでの距離を測定する変位センサを備え、
    前記支持部材は、前記変位センサの出力に基づいて前記シャフトの位置が一定になるように高さが変化することを特徴とする請求項7に記載の分割ダイ保管装置。
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