JP2014091132A - 鋳型造型用粘結剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性に優れ、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度を向上させることができる鋳型造型用粘結剤組成物、及びこれを用いた鋳型用組成物を提供すること。
【解決手段】
5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、フラン樹脂並びにフェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物であって、前記フェノール樹脂の重量平均分子量が1000以上5000以下であり、前記フェノール樹脂の含有量が2質量%以上35質量%以下であり、前記5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシフルフラールからなる群より選ばれる1種以上化合物の含有量が2質量%以上35質量%以下である鋳型造型用粘結剤組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、フラン樹脂並びにフェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物と、これを用いた鋳型用組成物及び鋳型の製造方法に関する。
酸硬化性自硬性鋳型は、ケイ砂等の耐火性粒子に、酸硬化性樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤と、リン酸、有機スルホン酸、硫酸等を含有する硬化剤とを添加し、これらを混練した後、得られた混練砂を木型等の原型に充填し、酸硬化性樹脂を硬化させて製造される。
鋳型の造型、あるいは鋳型を用いて所望の鋳物を鋳造する上で重要な課題として、鋳型の強度を向上させることが挙げられる。また、もう一つの重要な課題として、鋳型の可とう性が挙げられる。例えば、複雑な形状の鋳型を造型した際に、鋳型の可とう性が高ければ、抜型時に鋳型の肉厚が薄い部分に応力が集中することに起因する鋳型割れを防ぐことができる。鋳型割れは、手直しすることで補えない場合、再度鋳型を製造する必要があり、生産性を大きく悪化させる要因の一つである。
また、フルフリルアルコールを代替できる化合物として、例えば、5−ヒドロキシメチルフルフラールを含有し、実質的にフェノールやホルムアルデヒドや窒素を含まない粘結剤組成物が有害物質やガスを低減することによる作業環境の改善ができることが開示されている(特許文献1)。
また、重量平均分子量が6000〜50000である特殊な微粒子状フェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物が、鋳型の硬化速度を速め、抜型時の鋳型の柔軟性を向上させ鋳型の割れを防ぎ、最終的な鋳型強度を向上させることが開示されている(特許文献2)。
US20080207796号公報 特開2011−131236号公報
しかし、特許文献1は、フラン樹脂における鋳型の可とう性、あるいは最終的な鋳型強度等を開示するものではない。
また、特許文献2には、鋳型の硬化速度を速め、抜型時の鋳型の可とう性を向上させ、かつ最終的な鋳型強度を向上させることができる鋳型造型用粘結剤組成物を開示しているが不十分であった。
本発明は、保存安定性に優れ、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度を向上させることができる鋳型造型用粘結剤組成物、及びこれを用いた鋳型用組成物を提供する。
本発明の鋳型造型用粘結剤組成物は、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、フラン樹脂並びにフェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物であって、前記フェノール樹脂の重量平均分子量が1000以上5000以下であり、前記フェノール樹脂の含有量が2質量%以上35質量%以下であり、前記5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量が2質量%以上35質量%以下である鋳型造型用粘結剤組成物である。
本発明の鋳型用組成物は、耐火性粒子、前記鋳型造型用粘結剤組成物及び当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを含有する鋳型用組成物である。
本発明の鋳型の製造方法は、耐火性粒子と、前記鋳型造型用粘結剤組成物と、前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化する硬化工程を含む鋳型の製造方法である。
本発明によれば、保存安定性に優れ、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度を向上させることができる鋳型造型用粘結剤組成物を提供することができる。また、本発明によれば、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度を向上させることができる鋳型用組成物及び鋳型の製造方法を提供することができる。
本実施形態の鋳型造型用粘結剤組成物(以下、単に「粘結剤組成物」ともいう)は、鋳型を製造する際の粘結剤として使用されるものであって、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を特定量含有し、フラン樹脂並びに特定の重量平均分子量を持つフェノール樹脂を特定量含有することに特徴を有し、保存安定性に優れ、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度を向上させることができるという効果を奏する。このような効果を奏する理由は定かではないが、以下の様に考えられる。
特許文献2に開示されるような従来の鋳型用粘結剤組成物では重量平均分子量の大きい微粒子状のフェノール樹脂を用いているため、フラン樹脂との相溶性が悪く均一に分散せず、また、フェノール樹脂とフラン樹脂との反応性は低いため、鋳型の可とう性の効果の発現は不十分であった。本願の鋳型用粘結剤組成物は、比較的重量平均分子量の低いフェノール樹脂を用いているために、フラン樹脂に均一に分散し、また、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物のアルデヒド基がフェノール樹脂と反応し易く、かつ、5−ヒドロキシメチルフルフラールのメチロール基、または、5−アセトキシメチルフルフラールの加水分解により生成するメチロール基がフラン樹脂と反応し易いため、特定の分子量のフェノール樹脂がフラン樹脂の分子鎖中に均一に組み込まれることにより鋳型の可とう性や鋳型の最終強度を向上できると考えられる。
また、特定の重量平均分子量のフェノール樹脂と5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を特定量用いることにより、フェノール樹脂がフラン樹脂中に最適な組成で存在し、鋳型の可とう性や鋳型の最終強度を向上できると考えられる。さらに、特定の重量平均分子量の液状のフェノール樹脂を用いているため、フラン樹脂への溶解性が向上し、鋳型造型用粘結剤組成物の保存安定性が向上するものと考えられる。
以下、本実施形態の粘結剤組成物に含有される成分について説明する。
〔鋳型造型用粘結剤組成物〕
<5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5-アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物>
本実施形態の粘結剤組成物は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を含む。鋳型の可とう性を向上させる観点から、5−アセトキシメチルフルフラールが好ましく、経済性の観点から、5−ヒドロキシメチルフルフラールが好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から2質量%以上35質量%以下、また、2〜35質量%である。
本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましく、25質量%以上がより更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量は、同様の観点から、30質量%以下が好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、3〜30質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、15〜30質量%が更に好ましく、25〜30質量%がより更に好ましい。
本実施形態において、5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物は、5−ヒドロキシメチルフルフラールと5−アセトキシメチルフルフラールを併用したものであっても良い。
本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、15質量%以上が更に好ましく、25質量%以上がより更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラールの化合物の含有量は、同様の観点から、30質量%以下が好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、3〜30質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、15〜30質量%が更に好ましく、25〜30質量%がより更に好ましい。
<フラン樹脂>
本実施形態の粘結剤組成物は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、酸硬化性樹脂としてフラン樹脂を含む。
本実施形態では、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、酸硬化性樹脂としてフラン樹脂を使用する。当該フラン樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールとメラミンとアルデヒド類の縮合物、及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物(以下、尿素変性フラン樹脂ともいう)よりなる群から選ばれる1種からなるものや、これらの群から選ばれる2種以上の混合物からなるものが使用できる。また、これらの群から選ばれる2種以上の共縮合物からなるものも使用できる。なかでも、フルフリルアルコール及び尿素変性フラン樹脂からなる群より選ばれる1種以上であるものが鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から好ましい。
前記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザール、パラホルムアルデヒド等が挙げられ、これらのうち1種以上を適宜使用できる。これらの中でも、経済性の観点から、パラホルムアルデヒドを用いるのが好ましい。
前記フラン樹脂の中でも、フルフリルアルコールは、非石油資源である植物から製造できるため、地球環境の観点から好ましい。
前記フラン樹脂の中でも、尿素変性フラン樹脂は、経済性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から好ましい。
本実施形態に係る尿素変性フラン樹脂は、経済性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、その構成するモノマー成分であるフルフリルアルコール1モルに対するアルデヒド類と尿素のモル比が、それぞれ0.5〜8モル、0.10〜4モルであることが好ましく、0.7〜4モル、0.15〜2モルであることがより好ましく、1〜3モル、0.20〜1.5モルであることが更に好ましい。
本実施形態に係るフラン樹脂を製造する場合、例えば、尿素変性フラン樹脂は、フルフリルアルコール100質量部に対し、尿素0.6〜30質量部及びパラホルムアルデヒド0.4〜50質量部反応させることにより得ることが出来る。経済性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、フルフリルアルコール100質量部に対し、尿素1.0〜25質量部及びパラホルムアルデヒド1.0〜45質量部反応させることが好ましく、尿素1.5〜20質量部及びパラホルムアルデヒド1.5〜40質量部反応させることがより好ましい。
フラン樹脂組成物を製造する際、フラン樹脂、原料のフルフリルアルコール、原料に含まれる水、反応中に生成する水等が含まれるが、経済性の観点から除去しなくてもよい。フラン樹脂組成物は、フラン樹脂、フルフリルアルコール及びフラン樹脂以外の成分、例えば水等を含有する。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフラン樹脂の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、30質量%以上90質量%以下、また、30〜90質量%であることが好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフラン樹脂の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、45質量%以上が更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物におけるフラン樹脂の含有量は、同様の観点から、90質量%以下が好ましく、87質量%以下がより好ましく、85質量%以下が更に好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物におけるフラン樹脂の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、30〜90質量%が好ましく、40〜87質量%がより好ましく、45〜85質量%が更に好ましい。
<フェノール樹脂>
本実施形態の粘結剤組成物は、粘結剤組成物の保存安定性を向上させる観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、酸硬化性樹脂として重量平均分子量が1000以上5000以下のフェノール樹脂を含む。なお、本明細書において、フェノール樹脂の重量平均分子量(Mw)は、実施例に記載の方法により測定する。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の重量平均分子量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1000以上であり、1200以上が好ましく、1300以上がより好ましく、1400以上が更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の重量平均分子量は、粘結剤組成物の保存安定性を向上させる観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、5000以下であり、4000以下が好ましく、3000以下がより好ましく、2500以下が更に好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の重量平均分子量は、粘結剤組成物の保存安定性を向上させる観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1000〜5000であり、1200〜4000が好ましく、1300〜3000がより好ましく、1400〜2500が更に好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の分散度(重量平均分子量/数平均分子量の比)は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1.2以上であり、1.4以上が好ましく、1.6以上がより好ましく、1.8以上が更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の重量平均分子量は、粘結剤組成物の保存安定性を向上させる観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、5.0以下であり、4.5以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、3.5以下が更に好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の分散度は、粘結剤組成物の保存安定性を向上させる観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1.2〜5.0であり、1.4〜4.5が好ましく、1.6〜4.0がより好ましく、1.8〜3.5が更に好ましい。
前記フェノール樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、及び特願2009―292862号公報に記載されているような構造を有するフェノール樹脂からなる群から選ばれる1種からなるものや、これらの群から選ばれる2種以上の混合物からなるものが使用できる。ただし、前記フェノール樹脂には、フラン環を含むフェノール樹脂は含まれない。
なお、一般に、レゾール型フェノール樹脂とは、塩基性触媒を用いて水酸基を持つ芳香族化合物(以下、フェノール類ともいう)とアルデヒド基を持つ化合物(以下、アルデヒド類ともいう)との付加縮合によって合成されるフェノール樹脂のことをいい、加熱下で自己硬化する熱硬化性樹脂である。レゾール型フェノール樹脂を得るために用いるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール等が挙げられるが、これらの中でも鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点からフェノールが好ましい。レゾール型フェノール樹脂を得るために用いるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、パラホルムアルデヒド、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール等が挙げられるが、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点からパラホルムアルデヒドが好ましい。レゾール型フェノール樹脂を得るために用いる塩基性触媒としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
また、一般に、ノボラック型フェノール樹脂とは、酸性触媒の存在下でフェノール類とアルデヒド類とを反応させて得たフェノール樹脂のことをいい、ヘキサメチレンテトラミン等の硬化剤を加えて加熱することにより硬化する熱硬化性樹脂である。ノボラック型フェノール樹脂を得るために用いるフェノール類及びアルデヒド類としては、レゾール型フェノール樹脂と同様のものが挙げられる。
フェノール樹脂組成物を製造する際、フェノール樹脂以外に原料、原料に含まれる水、反応中に生成する水が含まれるが、経済性の観点から除去しなくても良い。フェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂及びフェノール樹脂以外の成分、例えば水等を含有する。
前記フェノール樹脂の中でも、フラン樹脂への溶解性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、レゾール型フェノール樹脂を使用するのが好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の含有量は、フラン樹脂への溶解性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、2質量%以上35質量%以下、また、2〜35質量%である。
本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、4質量%以上が好ましく、6質量%以上がより好ましく、8質量%以上が更に好ましい。本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の含有量は、フラン樹脂への溶解性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。また、本実施形態の粘結剤組成物におけるフェノール樹脂の含有量は、フラン樹脂への溶解性の観点、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、4〜30質量%が好ましく、6〜30質量%がより好ましく、6〜25質量%が更に好ましく、8〜20質量%がより更に好ましい。
粘結剤組成物中の前記フラン樹脂と前記フェノール樹脂の合計含有量は、鋳型の最終強度を向上させる観点から、60質量%以上が好ましく、65質量%以上がより好ましい。粘結剤組成物中の前記フラン樹脂と前記フェノール樹脂の合計含有量は、鋳型の最終強度を向上させる観点から、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。また、粘結剤組成物中の前記フラン樹脂と前記フェノール樹脂の合計含有量は、鋳型の最終強度を向上させる観点から、60〜95質量%が好ましく、65〜90質量%がより好ましく、65〜80質量%が更に好ましい。
フェノール樹脂と5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の質量比(フェノール樹脂/5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物)は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、0.1〜17が好ましく、0.3〜10がより好ましく、0.5〜7が更に好ましい。
フェノール樹脂と5−ヒドロキシメチルフルフラールの質量比(フェノール樹脂/5−ヒドロキシメチルフルフラール)は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、0.1〜17が好ましく、0.3〜10がより好ましく、0.5〜7が更に好ましい。
<硬化促進剤>
本実施形態の粘結剤組成物中には、硬化速度を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、硬化促進剤が含まれていてもよい。なお、硬化促進剤は、粘結剤組成物中に含まれるものに加えて、鋳型用組成物に別添してもよい。硬化促進剤としては、硬化速度を向上させ、鋳型の最終強度を向上させる観点から、下記一般式(1)で表される化合物(以下、硬化促進剤(1)という)、多価フェノール類、及び芳香族ジアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上が好ましい。


〔式中、X及びXは、それぞれ水素原子、CH又はCの何れかを表す。〕
粘結剤組成物中の硬化促進剤の含有量は、硬化速度を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1.8質量%以上であることがより好ましく、3.0質量%以上であることが更に好ましく、5.0質量%以上であることがより更に好ましい。粘結剤組成物中の硬化促進剤の含有量は、硬化促進剤のフラン樹脂への溶解性の観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、63質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが更に好ましく、30質量%以下であることがより更に好ましい。
硬化促進剤(1)としては、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フラン、2,5−ビス(メトキシメチル)フラン、2,5−ビス(エトキシメチル)フラン、2−ヒドロキシメチル−5−メトキシメチルフラン、2−ヒドロキシメチル−5−エトキシメチルフラン、2−メトキシメチル−5−エトキシメチルフランが挙げられる。なかでも、鋳型の最終強度を向上させる観点から、2,5−ビス(ヒドロキシメチル)フランを使用するのが好ましい。
粘結剤組成物中の硬化促進剤(1)の含有量は、硬化速度を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、0.5質量%以上であることが好ましく、1.8質量%以上であることがより好ましく、3.0質量%以上であることが更に好ましく、5.0質量%以上であることがより更に好ましい。粘結剤組成物中の硬化促進剤(1)の含有量は、硬化促進剤(1)のフラン樹脂への溶解性の観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、63質量%以下であることが好ましく、50質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが更に好ましく、30質量%以下であることがより更に好ましい。
多価フェノール類としては、例えばレゾルシン、クレゾール、ヒドロキノン、フロログルシノール、メチレンビスフェノール等が挙げられる。なかでも、鋳型の硬化速度を向上させる観点から、レゾルシンが好ましい。
粘結剤組成物中の上記多価フェノール類の含有量は、硬化速度を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることが更に好ましい。粘結剤組成物中の上記多価フェノール類の含有量は、多価フェノール類のフラン樹脂への溶解性の観点及び、鋳型の最終強度を向上させる観点から、25質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが更に好ましい。
上記多価フェノール類としてレゾルシンを用いる場合、粘結剤組成物中のレゾルシンの含有量は、硬化速度を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましく、3質量%以上であることが更に好ましい。上記多価フェノール類としてレゾルシンを用いる場合、粘結剤組成物中のレゾルシンの含有量は、レゾルシンのフラン樹脂への溶解性の観点、及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、10質量%以下であることが好ましく、7質量%以下であることがより好ましく、6質量%以下であることが更に好ましい。
芳香族ジアルデヒドとしては、テレフタルアルデヒド、フタルアルデヒド及びイソフタルアルデヒド等、並びにそれらの誘導体等が挙げられる。粘結剤組成物中の芳香族ジアルデヒドの含有量は、芳香族ジアルデヒドをフラン樹脂に十分に溶解させる観点、及び芳香族ジアルデヒド自体の臭気を抑制する観点から、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましく、1質量%であることが更に好ましい。粘結剤組成物中の芳香族ジアルデヒドの含有量は、同様の観点から、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが更に好ましい。
<水分>
本実施形態の粘結剤組成物中には、更に水分が含まれてもよい。例えば、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物などの各種縮合物を合成する場合、水溶液状の原料を使用したり縮合水が生成したりするため、縮合物は、通常、水分との混合物の形態で得られるが、このような縮合物を粘結剤組成物に使用するにあたり、合成過程に由来するこれらの水分をあえて除去する必要はない。また、粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する目的などで、水分をさらに添加してもよい。ただし、水分が過剰になると、酸硬化性樹脂の硬化反応が阻害されるおそれがある。粘結剤組成物中の水分含有量は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から5質量%以下が好ましく、3.5質量%以下がより好ましく、2.0質量%以下が更に好ましい。
<その他の添加剤>
また、粘結剤組成物中には、更にシランカップリング剤等の添加剤が含まれていてもよい。例えば、粘結剤組成物中にシランカップリング剤が含まれていると、得られる鋳型の最終強度をより向上させることができるため好ましい。シランカップリング剤としては、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシランや、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン、ウレイドシラン、メルカプトシラン、スルフィドシラン、メタクリロキシシラン、アクリロキシシランなどが用いられる。好ましくは、アミノシラン、エポキシシラン、ウレイドシランである。より好ましくはアミノシラン、エポキシシランであり、更に好ましくはアミノシランである。アミノシランの中でも、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。シランカップリング剤の粘結剤組成物中の含有量は、鋳型の最終強度を向上させる観点から、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましい。シランカップリング剤の粘結剤組成物中の含有量は、同様の観点から、0.5質量%以下が好ましく、0.3質量%以下がより好ましい。
〔鋳型用組成物〕
本実施形態の粘結剤組成物は、耐火性粒子及び硬化剤と混合して鋳型用組成物とすることができる。本実施形態の鋳型用組成物は、本実施形態の粘結剤組成物、耐火性粒子及び硬化剤を含有する。
耐火性粒子としては、珪砂、クロマイト砂、ジルコン砂、オリビン砂、アルミナ砂、ムライト砂、合成ムライト砂等の従来公知のものを使用でき、また、使用済みの耐火性粒子を回収したものや再生処理したものなども使用できる。
硬化剤は、本実施形態の粘結剤組成物を硬化させる硬化剤である。具体的には、キシレンスルホン酸(特に、m−キシレンスルホン酸)及びトルエンスルホン酸(特に、p−トルエンスルホン酸)等のスルホン酸系化合物、リン酸系化合物、硫酸等が挙げられる。これらの化合物は、取り扱い性の観点から水溶液であることが好ましい。更に、硬化剤中にアルコール類、エーテルアルコール類及びエステル類よりなる群から選ばれる1種以上の溶剤や、カルボン酸類を含有させることができる。
本実施形態の鋳型組成物において、耐火性粒子と粘結剤組成物と硬化剤との比率は適宜設定できるが、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、耐火性粒子100質量部に対して、粘結剤組成物が0.5質量部以上1.5質量部以下が好ましく、硬化剤が0.07質量部以上1質量部以下が好ましい。
更に、粘結剤組成物と硬化剤の質量比は、鋳型の可とう性を向上させる観点及び鋳型の最終強度を向上させる観点から、粘結剤組成物100質量部に対して、硬化剤20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましい。粘結剤組成物と硬化剤の質量比は、同様の観点から、粘結剤組成物100質量部に対して、硬化剤60質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物は、鋳型製造に好適に使用される。
〔鋳型の製造方法〕
本実施形態の鋳型用組成物を硬化させることによって鋳型を製造することができる。本実施形態の鋳型の製造方法において、従来の鋳型の製造プロセスをそのまま利用して鋳型を製造することができる。好ましい鋳型の製造方法として、耐火性粒子と本実施形態の鋳型造型用粘結剤組成物と、前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化する硬化工程を有する鋳型の製造方法が挙げられる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の組成物、製造方法、或いは用途を開示する。
<1>5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、フラン樹脂並びにフェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物であって、前記フェノール樹脂の重量平均分子量が1000以上5000以下であり、前記フェノール樹脂の含有量が2質量%以上35質量%以下であり、前記5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシフルフラールからなる群より選ばれる1種以上化合物の含有量が2質量%以上35質量%以下である鋳型造型用粘結剤組成物。
<2>前記粘結剤組成物における5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量が、3質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、より更に好ましくは25質量%以上であり、30質量%以下であり、3〜30質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、より更に好ましくは25〜30質量%である前記<1>の鋳型造型用粘結剤組成物。
<3>前記5−ヒドロキシメチルフルフラールの含有量が、3質量%以上、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、より更に好ましくは25質量%以上であり、30質量%以下であり、3〜30質量%、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは15〜30質量%、より更に好ましくは25〜30質量%である前記<1>又は<2>の鋳型造型用粘結剤組成物。
<4>前記フラン樹脂の含有量が、30質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは45質量%以上であり、90質量%以下、好ましくは87質量%以下、より好ましくは85質量%以下であり、30〜90質量%、好ましくは40〜87質量%、より好ましくは45〜85質量%である前記<1>〜<3>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<5>前記フラン樹脂がフルフリルアルコール及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる1種以上である前記<1>〜<4>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<6>前記フェノール樹脂の重量平均分子量が、1200以上、好ましくは1300以上、より好ましくは1400以上であり、4000以下、好ましくは3000以下、より好ましくは2500以下であり、1200〜4000、好ましくは1300〜3000、より好ましくは1400〜2500である前記<1>〜<5>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<7>前記フェノール樹脂の含有量が、4質量%以上、好ましくは6質量%以上、より好ましくは8質量%以上であり、30質量%以下、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下であり、4〜30質量%以下、好ましくは6〜30質量%、より好ましくは6〜25質量%、更に好ましくは8〜20質量%である前記<1>〜<6>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<8>前記フェノール樹脂がレゾール型フェノール樹脂である前記<1>〜<7>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<9>粘結剤組成物中の前記フラン樹脂と前記フェノール樹脂の合計含有量が、60質量%以上、好ましくは65質量%以上であり、95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下であり、60〜95質量%、好ましくは65〜90質量%以下、より好ましくは65〜80質量%である前記<1>〜<8>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<10>前記フェノール樹脂と前記5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物の質量比(フェノール樹脂/5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物)が、0.1〜17、好ましくは0.3〜10、より好ましくは0.5〜7である前記<1>〜<9>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<11>前記フェノール樹脂と前記5−ヒドロキシメチルフルフラールの質量比(フェノール樹脂/5−ヒドロキシメチルフルフラール)が、0.1〜17、好ましくは0.3〜10、より好ましくは0.5〜7である前記<1>〜<10>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<12>更に、硬化促進剤を含有する前記<1>〜<11>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<13>前記硬化促進剤の含有量が、0.5質量%以上、好ましくは1.8質量%以上、より好ましくは3.0質量%以上、更に好ましくは5.0質量%であり、63質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%である、前記<12>の鋳型造型用粘結剤組成物。
<14>前記硬化促進剤が、下記一般式(1)で表される硬化促進剤(1)、多価フェノール類、及び芳香族ジアルデヒドからなる群より選ばれる1種以上である前記<12>又は<13>の鋳型造型用粘結剤組成物。


〔式中、X及びXは、それぞれ水素原子、CH又はCの何れかを表す。〕
<15>更に、水分を含有し、粘結剤組成物中の水分含有量が、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3.5質量%以下であり、更に好ましくは2.0質量%以下である前記<1>〜<14>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<16>更に、シランカップリング剤を含有する、前記<1>〜<15>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物。
<17>前記シランカップリング剤の含有量が、0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上であり、0.5質量%以下、好ましくは0.3質量%以下である、前記<16>の鋳型造型用粘結剤組成物。
<18>前記シランカップリング剤がN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランである前記<1>又は<17>の鋳型造型用粘結剤組成物。
<19>耐火性粒子と、<1>〜<18>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物と、前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを含有する、鋳型用組成物。
<20>前記耐火性粒子と前記粘結剤組成物と前記硬化剤との比率が、前記耐火性粒子100質量部に対して、前記粘結剤組成物が0.5質量部以上1.5質量部以下で、前記硬化剤が0.07質量部以上1質量部以下である、前記<19>の鋳型用組成物。
<21>前記粘結剤組成物と前記硬化剤の質量比は、前記粘結剤組成物100質量部に対して、硬化剤20質量部以上、好ましくは30質量部以上であり、硬化剤60質量部以下、好ましくは50質量部以下である、前記<19>又は<20>の鋳型用組成物。
<22>前記耐火性粒子と、<1>〜<18>の何れかの鋳型造型用粘結剤組成物と、前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを混合して、鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化する硬化工程を含む鋳型の製造方法。
以下、本発明を具体的に示す実施例等について説明する。
5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールはアルドリッチ社製試薬を用いた。
<粘結剤組成物中の水分>
JIS K 0068に示される化学製品の水分試験法にて測定した。
<粘結剤組成物中のフルフリルアルコール含有量>
ガスクロマトグラフィーにより、フルフリルアルコールの検量線を用いて、粘結剤組成物中のフルフリルアルコール含有量を測定した。
[測定条件]
内部標準溶液:1,6−ヘキサンジオール
カラム:PEG−20M Chromosorb WAW DMCS 60/80mesh(ジーエルサイエンス社製)
カラム温度:80〜200℃(8℃/min)
インジェクション温度:210℃
検出器温度:250℃
キャリアーガス:50mL/min(He)
<フェノール樹脂の重量平均分子量>
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準ポリエチレン換算にて重量平均分子量を測定した。
[測定条件]
東ソー株式会社製ゲル濾過クロマトグラフSC−8020シリーズ・ビルドアップシステム
カラム:G2000HXL+G4000HXL
検出器:UV254nm
キャリヤ:テトラヒドロフラン1mL/分
カラム温度:38℃
<フラン樹脂組成物の製造例>
<フラン樹脂組成物1:尿素変性フラン樹脂>
三ツ口フラスコにフルフリルアルコール100質量部とパラホルムアルデヒド35質量部と尿素13質量部を混合し25質量%水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整した。反応混合物を100℃に昇温後、同温度で1時間反応させた。37質量%塩酸でpH4.5に調整し、更に100℃で1時間反応させた。その後、25質量%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、尿素5質量部を添加して、100℃で30分反応させ、フラン樹脂組成物1を得た。フラン樹脂組成物1の組成は、尿素変性フラン樹脂71.7質量%、フルフリルアルコール19.5質量%、水8.8質量%であった。
<フェノール樹脂組成物の製造例>
<フェノール樹脂組成物A>
三ツ口フラスコにフェノール100質量部とパラホルムアルデヒド45質量部と48質量%水酸化カリウム水溶液でpH8.0に調整し、80℃で5時間反応させ、フェノール樹脂組成物Aを得た。その組成は、フェノール樹脂A93質量%、水7質量%であった。
<フェノール樹脂組成物B>
三ツ口フラスコにフェノール100質量部とパラホルムアルデヒド45質量部と48質量%水酸化カリウム水溶液でpH8.0に調整し、80℃で8時間反応させ、フェノール樹脂組成物Bを得た。その組成は、フェノール樹脂B91質量%、水9質量%であった。
<フェノール樹脂組成物C>
三ツ口フラスコにフェノール100質量部とパラホルムアルデヒド45質量部と48質量%水酸化カリウム水溶液でpH8.0に調整し、80℃で10時間反応させ、フェノール樹脂組成物Cを得た。その組成は、フェノール樹脂C89質量%、水11質量%であった。
<フェノール樹脂組成物D>
三ツ口フラスコにフェノール100質量部とパラホルムアルデヒド45質量部と48質量%水酸化カリウム水溶液でpH8.0に調整し、80℃で12時間反応させ、フェノール樹脂組成物Dを得た。その組成は、フェノール樹脂D86質量%、水14質量%であった。
<フェノール樹脂の重量平均分子量>
フェノール樹脂A〜Dの重量平均分子量を表1に示す。
〔実施例1〜10、比較的1〜9〕
<粘結剤組成物の製造例>
表2に示すフラン樹脂組成物、フェノール樹脂組成物、5−ヒドロキシメチルフルフラール、5−アセトキシメチルフルフラール、シランカップリング剤としてN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン〔信越化学工業(株)製〕を表2に記載の配合で混合し、実施例1〜10及び比較例1〜9の粘結剤組成物を製造した。フルフリルアルコールは和光純薬工業(株)製を用いた。各実施例及び比較例に係る粘結剤組成物の組成を後述の表3に示す。
<鋳型用組成物の製造例>
25℃、55%RHの条件下で、珪砂(フリーマントル)100質量部に対し、キシレンスルホン酸/硫酸系硬化剤〔花王クエーカー社製 カオーライトナー硬化剤 US−3/C−21=40%/60%〕0.40質量部を添加し、次いで表2に示す各実施例及び比較例に係る粘結剤組成物1.00質量部をそれぞれ添加し、これらを混合して鋳型用組成物(混練砂)を得た。
<試験例1:圧縮強度>
混練直後の混練砂を直径50mm、高さ50mmの円柱形状のテストピース枠に充填した。充填後、25℃、55%RHの条件下で3時間放置した後、抜型し、更に21時間放置した。その後、JIS Z 2604−1976に記載された方法で圧縮強度(MPa)を測定し、得られた測定値を24時間後の圧縮強度とした。24時間後の圧縮強度の数値が高いほど鋳型の最終強度が高いことを示す。得られた結果を表3に示す。
<試験例2:抜型時の鋳型の可とう性(抜型時の最大点変位)>
混練直後の混練砂を直径50mm、高さ50mmの円柱形状のテストピース枠に充填した。充填後、25℃、55%RHの条件下で所定時間放置した後、抜型し、JIS Z 2604−1976に記載された方法で、圧縮強度(MPa)を測定し、得られた測定値が放置後はじめて0.8MPaに到達したときの充填直後からの放置時間を抜型時間とした。
混練直後の混練砂を長さ150mm、幅22mm、高さ22mmの直方体状のテストピース枠に充填し、25℃、55%RHの条件下で放置し、上述した抜型時間経過後に抜型した後、JIS K 6910に基づいて、3点曲げ抗折強度(ヘッドスピード:5mm/分、支点間距離120mm)を測定し、その最大点強度に達するまでの直方体状テストピースの撓みを表す最大点変位(mm)を測定した。最大点変位が大きい程、鋳型の可とう性が高いことを示す。得られた結果を表3に示す。
<試験例3:保存安定性>
前記方法により製造した粘結剤組成物(実施例1〜10及び比較例1〜9)を5℃の恒温室において50ml容の透明な蓋付きガラス瓶に50ml入れて24時間静置保管した後、外観の状態を以下の基準で評価した。
A:沈殿がなく、透明なままであった。
B:沈殿が生じ、不均一な状態になった。
得られた結果を表3に示す。
表3に示すように、実施例1〜10は、鋳型の可とう性及び鋳型の最終強度について良好な結果が得られた。また、実施例1〜10は、5℃において24時間保管後も粘結剤組成物の外観が均一な液体のままであり、保存安定性が良好であった。

Claims (5)

  1. 5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる1種以上の化合物、フラン樹脂並びにフェノール樹脂を含有する鋳型造型用粘結剤組成物であって、
    前記フェノール樹脂の重量平均分子量が1000以上5000以下であり、
    前記フェノール樹脂の含有量が2質量%以上35質量%以下であり、
    前記5−ヒドロキシメチルフルフラール及び5−アセトキシフルフラールからなる群より選ばれる1種以上化合物の含有量が2質量%以上35質量%以下である鋳型造型用粘結剤組成物。
  2. 前記フェノール樹脂がレゾール型フェノール樹脂である請求項1記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
  3. 前記フラン樹脂がフルフリルアルコール及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
  4. 耐火性粒子と、請求項1〜3の何れか1項記載の鋳型造型用粘結剤組成物と、当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを含有する鋳型用組成物。
  5. 耐火性粒子と、請求項1〜3の何れか1項記載の鋳型造型用粘結剤組成物と、前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化する硬化工程を含む鋳型の製造方法。
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