JP2014090188A - 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム - Google Patents

半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2014090188A
JP2014090188A JP2013255648A JP2013255648A JP2014090188A JP 2014090188 A JP2014090188 A JP 2014090188A JP 2013255648 A JP2013255648 A JP 2013255648A JP 2013255648 A JP2013255648 A JP 2013255648A JP 2014090188 A JP2014090188 A JP 2014090188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boron
film
gas
substrate
processing chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013255648A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5687328B2 (ja
Inventor
Takeshi Takeda
剛 竹田
Eisuke Nishitani
英輔 西谷
Taketoshi Sato
武敏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Kokusai Electric Inc
Original Assignee
Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Kokusai Electric Inc filed Critical Hitachi Kokusai Electric Inc
Priority to JP2013255648A priority Critical patent/JP5687328B2/ja
Publication of JP2014090188A publication Critical patent/JP2014090188A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5687328B2 publication Critical patent/JP5687328B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を得ることのできる基板処理装置を提供する、あるいは、高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を形成することのできる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】処理室内に基板を搬入する工程と、処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し、基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給し、ホウ素膜形成工程で形成したホウ素膜を窒化する窒化処理工程とを有し、ホウ素膜形成工程と窒化処理工程とから構成される一連の処理工程を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体ウエハ等の基板を処理する基板処理装置及び該基板処理装置を用いて基板を処理する工程を有する半導体装置の製造方法に関し、特に、基板の表面に、高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を形成する成膜装置、及び該成膜装置を用いて基板に窒化ホウ素膜を形成する工程を有するIC等の半導体装置の製造方法に関するものである。
半導体デバイスにおける絶縁膜の成膜工程において、トランジスタのゲート周り、配線構造、あるいは配線構造周辺に、シリコン窒化膜(SiN)やシリコン炭窒化膜(SiCN)等が用いられている。特許文献1には、トランジスタのゲート絶縁膜として、シリコン窒化膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する技術が開示されている。
特開平07−106597
従来のシリコン窒化膜やシリコン炭窒化膜では、誘電率が4〜7であり、高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い絶縁膜を得ることが困難であるといった課題があった。誘電率が高いと、半導体デバイスのスケールが小さくなるにつれて、その誘電率に起因する寄生容量が増大し、信号遅延やリーク電流等の影響が顕著となり、デバイス性能を十分に発揮するのが困難となる。
本発明の目的は、高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を得ることのできる基板処理装置を提供すること、及び高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を形成することのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明に係る半導体装置の製造方法の代表的な構成は、次のとおりである。
処理室内に基板を搬入する工程と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し、基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給し、ホウ素膜を窒化する窒化処理工程と、を有し、
ホウ素膜形成工程と窒化処理工程とから構成される一連の処理工程を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法。
また、本発明に係る基板処理装置の代表的な構成は、次のとおりである。
基板を処理する処理室と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給する第1のガス供給系と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給する第2のガス供給系と、
第1のガス供給系から、処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し基板上にホウ素膜を形成し、第2のガス供給系から、処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給してホウ素膜を窒化処理するよう制御するとともに、ホウ素膜の形成処理と窒化処理とで構成される一連の処理を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成するよう制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
上記の半導体装置の製造方法によれば、高いエッチング耐性を有し、誘電率の低い窒化ホウ素膜を形成することができる。
本発明の実施形態に係る基板処理装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る基板処理装置の熱処理炉の垂直断面図である。 本発明の第1実施例に係るガス供給工程を示す図である。 本発明の第1実施例に係るガス供給工程を時系列に示す図である。 本発明の第1実施例に係る、基板上に形成した膜構造を示す図である。 本発明の第2実施例に係るガス供給工程を示す図である。 本発明の第2実施例に係るガス供給工程を時系列に示す図である。 本発明の第2実施例に係る、基板上に形成した膜構造を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置としてのバッチ式縦型熱処理装置を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態に係るバッチ式縦型熱処理装置の処理炉の垂直断面図である。
[基板処理装置の概略]
まず、図1、図2を参照して、本実施形態に係る基板処理装置10を概略的に説明する。図1に示すように、基板処理装置10の筐体101内部の前面側には、カセットステージ105が設けられている。カセットステージ105は、図示しない外部搬送装置との間で、基板収納容器としてのカセット100の授受を行う。もちろん、カセットの代わりにポッド(FOUP)を用いてもよい。ポッドは、基板を収納する内部に窒素等の不活性ガスを充填可能とした基板収納容器である。カセットステージ105の後方には、カセット搬送機115が設けられている。カセット搬送機115の後方には、カセット100を保管するためのカセット棚109が設けられる。また、カセットステージ105の上方には、カセット100を保管するための予備カセット棚110が設けられている。予備カセット棚110の上方には、クリーンユニット118が設けられている。クリーンユニット118は、クリーンエアを筐体101の内部に流通させる。
筐体101の後部上方には、処理炉15が設けられている。処理炉15の下方には、ボートエレベータ121が設けられている。ボートエレベータ121は、ウエハ16を搭載したボート13を、処理炉15の内と外の間で昇降させる。ボート13は、ウエハ16を水平姿勢で多段に保持する基板保持具である。ボートエレベータ121には、処理炉15の下端を塞ぐための蓋体としてのシールキャップ14が取り付けられている。シールキャップ14は、ボート13を垂直に支持する。
ボートエレベータ121とカセット棚109との間には、ウエハ16を搬送するウエハ移載機112が設けられている。ボートエレベータ121の横には、処理炉15の下端を気密に閉塞するための炉口シャッタ116が設けられている。炉口シャッタ116は、ボート13が処理炉15の外にあるときに、処理炉15の下端を閉塞することができる。
ウエハ16が装填されたカセット100は、図示しない外部搬送装置からカセットステージ105に搬入される。さらに、カセット100は、カセット搬送機115により、カセットステージ105からカセット棚109または予備カセット棚110に搬送される。カセット棚109には、ウエハ移載機112の搬送対象となるカセット100が収納される移載棚123がある。ボート13に対してウエハ16が移載されるカセット100は、カセット搬送機115により移載棚123に移載される。カセット100が移載棚123に移載されると、ウエハ移載機112により、移載棚123から降下状態のボート13に、ウエハ16を移載する。
ボート13に所定枚数のウエハ16が移載されると、ボートエレベータ121により、ボート13が処理炉15内に挿入され、シールキャップ14により、処理炉15が気密に閉塞される。気密に閉塞された処理炉15内では、ウエハ16が加熱されると共に、ガスが処理炉15内に供給され、ウエハ16に加熱等の処理がなされる。
ウエハ16の処理が完了すると、上記した動作の逆の手順により、ウエハ16は、ウエハ移載機112により、ボート13から移載棚123のカセット100に移載され、カセット100は、カセット搬送機115により、移載棚123からカセットステージ105に移載され、図示しない外部搬送装置により、筐体101の外部に搬出される。
ボート13が降下状態において、炉口シャッタ116は、処理炉15の下端を気密に閉塞し、外気が処理炉15内に巻き込まれるのを防止している。
[処理炉]
図1、図2に示されているように、本実施形態に係る基板処理装置10は、処理炉15を備えており、処理炉15は、例えば円筒形状で石英製の反応管21、及び例えば円筒形状で金属製のインレットフランジ22を備えている。反応管21は、基板(本例ではウェハ16)を収容し、加熱処理する反応容器である。反応管21は、例えば円筒形状の加熱部(本例では抵抗ヒータ25)の内側に、同心円状に設けられている。反応管21は、その上端が閉塞している。反応管21の下端は、インレットフランジ22の上端に接しており、インレットフランジ22の下端開口は、シールキャップ14により、図示しない気密部材(Oリング等)を介して気密に閉塞される。
図2に示すように、反応管21は、処理室201とバッファ室202を有している。処理室201には、第1のガスを処理室201内に導入するための多孔ノズル203が設けられている。多孔ノズル203は、反応管21の管壁に沿って垂直方向に立設されており、ガスを流出する多数の開口を有している。処理室201には、ボート13が搬入される。バッファ室202には、その下部に、反応管21を貫通して、2本のガスノズル205と206が設けられている。また、バッファ室202には、処理室201の方向に、丸穴またはスリット212が複数設けられている。バッファ室202内には、プラズマ発生部としての、ニッケルなどの金属材料から成るアンテナ電極207が設けられている。アンテナ電極207は、絶縁性の高い石英などから成るアンテナ絶縁カバー208により覆われている。アンテナ電極207は、形状を自由に変えることのできるワイヤーやメッシュ構造が好ましく、例えばU字形状を有し、その両端に整合器51を介して電源52に接続されている。アンテナ電極207に、1〜50MHz、例えば13.56MHzのRF電力を供給することで、後述するように、バッファ室202内にプラズマを生成することができる。このプラズマは、ガスの配列イオン、結合性イオン、解離性イオン、ペニングイオン、電離した原子や分子、電子励起した原子や分子で構成されるラジカルと、多原子で構成されたガス分子から解離した原子や分子と、自由電子とで構成され、電気的に中性である状態をいう。後述する窒化処理は、窒素含有ガスのラジカルや自由電子を用いて処理する。
ヒータ25、反応管21、インレットフランジ22およびシールキャップ14等により、処理炉15が構成されている。また、反応管21、インレットフランジ22及びシールキャップ14により、処理室201が形成されている。シールキャップ14の上には、基板保持部材(ボート13)が立設されている。ボート13は、処理炉15内に、処理炉15の下端開口から挿入される。ボート13には、バッチ処理される複数のウエハ16が、それぞれ水平姿勢で管軸方向(垂直方向)に多段に積載される。ヒータ25は、処理炉15に挿入されたウエハ16を、所定の温度に加熱する。
シールキャップ14は、インレットフランジ22の下端に垂直方向下側から当接されるようになっている。シールキャップ14は、例えばステンレス等の金属からなり、円板状に形成されている。シールキャップ14の上面には、反応管21の下端と当接するシール部材としてのOリング(図示せず)が設けられている。
シールキャップ14の下側には、ボート13を回転させるボート回転機構19が設置されている。ボート回転機構19の回転軸18は、シールキャップ14を貫通し、ボート13に接続されており、ボート13を回転させることでウエハ16を回転させるように構成されている。シールキャップ14は、反応管21の外部に垂直に設備された昇降設備としてのボートエレベータ121によって、垂直方向に昇降されるように構成されており、これによりボート13を処理室201に搬入搬出することが可能となっている。ボート回転機構19及びボートエレベータ121には、制御部80が電気的に接続されており、所望の動作をするよう所望のタイミングにて制御するように構成されている。
ボート13は、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなり、複数枚のウエハ16を水平姿勢でかつ互いに中心を揃えた状態で整列させて多段に保持するように構成されている。なお、ボート13の下部には、例えば石英や炭化珪素等の耐熱性材料からなる円板形状をした断熱部材としての断熱板17が水平姿勢で多段に複数枚配置されており、ヒータ25からの熱がシールキャップ14側に伝わりにくくなるよう構成されている。
反応管21内には、温度検出器としての図示しない温度モニタが設置されている。ヒータ25と温度モニタは、制御部80に電気的に接続されており、温度モニタにより検出された温度情報に基づきヒータ25への通電具合を調整することにより、処理室201内の温度が所望の温度分布となるよう、所望のタイミングにて制御するように構成されている。
[ガス供給系]
図2に示すように、インレットフランジ22を貫通する多孔ノズル203には、処理室201へ、ホウ素含有ガスである第1のガス(本例ではジボラン:B)を供給するガス供給管43の一端が、接続されている。ガス供給管43の他端は、ガス供給管43aとガス供給管43bとガス供給管43fとに分岐している。ガス供給管43aには、上流から順に、第1のガス(ジボラン)供給源31a、MFC(マスフローコントローラ:流量制御装置)32a、開閉バルブ33aが設けられている。ガス供給管43bには、上流から順に、不活性ガスとしての窒素ガス供給源31b、MFC32b、開閉バルブ33bが設けられている。ガス供給管43fには、上流から順に、アルミニウム含有ガス(本例ではトリメチルアルミニウム:Al(CH)供給源31f、MFC32f、開閉バルブ33fが設けられている。ホウ素含有ガスである第1のガス(本例ではジボラン)供給源31a、MFC32a、開閉バルブ33a、ガス供給管43、多孔ノズル203により、第1のガス供給系が構成される。第1のガス供給系は、ガス供給管43b、窒素ガス供給源31b、MFC32b、開閉バルブ33bを含むこともできる。
図2に示すように、反応管21の下部を貫通するガスノズル205には、バッファ室202へ窒素含有ガスである第2のガス(本例ではアンモニア)を供給するガス供給管45の一端が、接続されている。ガス供給管45には、上流から順に、第2のガス(アンモニア)供給源31c、MFC32c、開閉バルブ33cが設けられている。
また、反応管21の下部を貫通するガスノズル206には、バッファ室202へ不活性ガス(本例ではヘリウムや窒素)を供給するガス供給管46の一端が、接続されている。ガス供給管46の他端は、ガス供給管46dとガス供給管46eとに分岐している。ガス供給管46dには、上流から順に、ヘリウムガス供給源31d、MFC32d、開閉バルブ33dが設けられている。ガス供給管46eには、上流から順に、窒素ガス供給源31e、MFC32e、開閉バルブ33eが設けられている。
第2のガス(アンモニア)供給源31c、MFC32c、開閉バルブ33c、ガス供給管45、ガスノズル205により、第2のガス供給系が構成される。第2のガス供給系は、ヘリウムガス供給源31d、MFC32d、開閉バルブ33d、ガス供給管46を含むこともできる。
MFC32a、32b、32c、32d、32eには、制御部80が電気的に接続されており、供給するガスの流量が所望の量となるよう所望のタイミングで制御するように構成されている。
なお、上記の例では、アンモニアガスを供給するガスノズル205と、不活性ガスを供給するガスノズル206とを別に設けているが、これに限らず、例えば、アンモニアガスと窒素ガスとをガスノズル205を用いて供給してもよい。これにより、設置するガスノズルの数を低減でき、ランニングコストを低減できる。
[排気系]
反応管21の下方のインレットフランジ22には、処理室201内のガスを排気する排気口27が形成され、該排気口27には、ガス排気管44の一端が接続されている。ガス排気管44の他端は、真空ポンプ35(排気装置)にAPC(Auto Pressure Controller)バルブ34を介して接続されている。処理室201内は、真空ポンプ35によって排気される。なお、APCバルブ34は、弁の開閉により処理室201の排気および排気停止を行なうことができる開閉弁であり、かつまた、弁開度の調節により圧力を調整することができる圧力調整弁である。
また、圧力検出器としての圧力センサ28が、APCバルブ34の上流側に設けられている。このようにして、処理室201内の圧力が所定の圧力(真空度)となるよう、真空排気するように構成されている。APCバルブ34および圧力センサ28には、制御部80が電気的に接続されており、制御部80は、圧力センサ28により検出された圧力に基づいて、APCバルブ34により処理室201内の圧力が所望の圧力となるよう、所望のタイミングにて制御するように構成されている。
[制御部]
制御部(コントローラ)80は、MFC32a、32b、32c、32d、32e、32f、開閉バルブ33a、33b、33c、33d、33e、33f、APCバルブ34、温度モニタ、ヒータ25、圧力センサ28、真空ポンプ35、ボート回転機構19、ボートエレベータ121等、基板処理装置10の各構成部に電気的に接続されている。
制御部80は、MFC32a、32b、32c、32d、32e、32fの流量調整、開閉バルブ33a、33b、33c、33d、33e、33fの開閉動作、APCバルブ34の開閉および圧力調整動作、ヒータ25の温度調節、真空ポンプ35の起動・停止、ボート回転機構19の回転速度調節、ボートエレベータ121の昇降動作制御等、基板処理装置10の各構成部の制御を、プログラム及びレシピに基づき行う。
(第1実施例)
図1に示す基板処理装置10を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、複数の基板16に対し、窒化ホウ素膜を形成する第1実施例について、図3ないし図5を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施例に係るガス供給工程を示す図である。図4は、本発明の第1実施例に係るガス供給工程を時系列に示す図である。制御部80は、第1実施例の基板処理装置10を次のように制御する。
(基板搬入工程)
処理室201が大気圧の状態で、ボートエレベータ121により、ボート13とともにシールキャップ14が降下され、処理炉15の下端よりボート13が完全に搬出される。この状態で、ウエハ移載機112により、ウエハ16がボート13に搭載される。その後、ボートエレベータ121により、ボート13とともにシールキャップ14が上がり、処理炉15下端の炉口が閉じられ、処理室201へのウエハ16の搬入が終了する。
(窒素ガスパージ工程)
次に、APCバルブ34を徐々に全開にし、真空ポンプ35により処理室201内を排気して、処理室201内の圧力を例えば0.1Pa以下の減圧状態にする。回転機構19により、ウエハ16を搭載したボート13を回転し、1rpmから10rpmの範囲内で回転数を一定に維持する。また、ヒータ25への電力供給を制御し、処理室201内の温度を安定させることで、300℃から700℃の温度範囲のうち、ウエハ16を所望の温度で維持する。図4に示すように、毎分数リットルの窒素ガスを、窒素ガス供給源31eからガスノズル206を介してバッファ室202内へ供給するとともに、窒素ガス供給源31bから多孔ノズル203を介して処理室201内へ供給して、任意の圧力にて窒素(N)ガスパージ411を数分間実施した後、窒素ガスパージ411を終える。
(ホウ素膜形成工程:A工程)
処理室201内の温度を300℃から550℃のうち所望の温度で保持した状態で、図4に示すように、MFC32eにより0slm(standard liter/min)より上であり5slm以下のうち所望の流量に調節した不活性ガスとしての窒素ガスを、ガスノズル206より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(窒素ガス導入412)し、この窒素ガス導入412を15秒以上維持する。本実施例では、処理室201内の温度を350℃に保った状態で、10L(liter)の容積の処理室201に対して、0.1slmの窒素ガスを、15秒間導入した。
上記の例では、不活性ガスとしての窒素ガスを、ガスノズル206から導入したが、ガスノズル206から導入するとともに、多孔ノズル203より導入するようにしてもよい。このようにすると、ジボランガスを多孔ノズル203より導入する前に、処理室201内の雰囲気が多孔ノズル203内に逆流することを抑制でき、この逆流により例えば、多孔ノズル203内が処理室201内の雰囲気で汚染されることや、該汚染により処理室201内で形成される膜が影響されることを抑制することができる。
次に、窒素ガス導入412を継続した状態で、MFC32aにより、0.05slmから5slmのうち所望の流量に調節したホウ素含有ガスであるジボランガスを、多孔ノズル203より処理室201内に導入(ジボランガス導入413)する。水素又はヘリウム等の希ガスにより、1〜10%の範囲内で希釈されたジボランガスを、第1のガス供給源31aから、多孔ノズル203より導入することもできる。このとき、処理室201内を、APCバルブ34により、50Paから500Paのうち所望の圧力で、5秒から30秒の間維持する。本実施例では、10L(liter)の容積の処理室201に対して、Hで5%に希釈された0.1slmのジボランガスを、0.1slmの窒素ガスとともに、20Paの圧力で、10秒間導入した。このように、ホウ素膜形成工程では、ホウ素を主成分としたホウ素膜を形成することができる。
その後、窒素ガス導入412とジボランガス導入413を止めて、APCバルブ34を全開にして、処理室201内の雰囲気を速やかに排気し、除去する。
(窒化処理工程:B工程)
次に、処理室201内の温度を300℃から700℃のうち所望の温度で保持した状態で、図4に示すように、MFC32dにより、0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節したヘリウム(He)ガスを、ガスノズル206より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(ヘリウムガス導入421)し、このヘリウムガス導入421を15秒以上維持する。本実施例では、処理室201内の温度を350℃に保った状態で、10L(liter)の容積の処理室201に対して、0.1slmのヘリウムガスを、15秒間導入した。
次に、ヘリウムガス導入421を継続した状態で、MFC32cにより、0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節した窒素含有ガスであるアンモニア(NH)ガスを、ガスノズル205より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(アンモニアガス導入422)する。このとき、処理室201内を、APCバルブ34により、20Paから100Paのうち所望の圧力に設定し、この状態を5秒から30秒の間維持する。また、同時に、アンテナ電極207への供給電力423を、30Wから3000Wのうち所望の電力(RF Power)に設定し、この状態を5秒から30秒の間維持する。これにより、バッファ室202内において、アンモニアガスがプラズマ状態にされる。プラズマ状態にされたガスのほとんどは、バッファ室202に留められる。中性なガスと不純物は、ガス排気口27より排出される。なお、本実施例では、10L(liter)の容積の処理室201に対して、0.1slmのアンモニアガスを、0.1slmのヘリウムガスとともに、50Paの圧力で、10秒間導入した。また、ウエハ1枚当たり10Wの電力を10秒間、供給した。このように、窒化処理工程では、ホウ素膜形成工程で形成されたホウ素膜を窒化することができる。
窒化処理工程においては、ホウ素膜形成工程で形成されたBが、アンモニアガスのラジカルであるNH *(W=0〜3の整数)と反応して、窒化ホウ素膜を形成するものである。
なお、本例のB工程においては、アンモニアガスと同時に供給するヘリウムガスの流量は、アンモニアガスの0.5〜5倍とするのが好ましい。0.5倍より少ないと、実用的な膜厚均一性を確保することが難しく、5倍より多いと、実用的な成膜速度を確保することが難しいからである。また、本例のB工程においては、不活性ガスとして窒素ガスを用いず、ヘリウムガス、又は他の希ガスを用いる。窒素ガスを用いると、プラズマ状態にしたときに膜厚均一性を確保することが難しく、好ましくない。
その後、アンテナ電極207への電力供給423を止めるとともに、ヘリウムガス導入421とアンモニアガス導入422を止め、APCバルブ34を全開にして、処理室201内の雰囲気を速やかに排気し、除去する。
(A工程とB工程の繰り返し)
上記のホウ素膜形成工程(A工程)と窒化処理工程(B工程)を交互に周期的に、所望の膜厚になるまで2回以上、N回繰り返す。つまり、上記のホウ素膜形成工程(A工程)と窒化処理工程(B工程)から構成される一連の処理工程を、2周期からN周期繰り返す。ここで、2回繰り返すとは2回行うことであり、N回繰り返すとは、N回行うことを意味する。
(窒素ガスパージ工程)
その後、ガスノズル206と多孔ノズル203より、毎分数リットルの窒素ガスを、バッファ室202内と処理室201内に供給して、任意の圧力にて窒素ガスパージ451を数分間実施した後、窒素ガスパージ451を終える。
(基板搬出工程)
その後、ボート回転とヒータ25への電力の供給を止め、APCバルブ34を閉じて、処理室201内の圧力が大気圧になるまで、ガスノズル206と多孔ノズル203より、窒素ガスを供給する。このとき、処理室201内の温度を所望の温度まで降下させ、所望の温度に安定したところで、成膜処理の終わったウエハ16は、上述したウエハ16の搬入手順と逆の手順で、処理炉15下端から搬出されて回収される。好ましくは、前記所望の温度は、50℃以下であることが良く、これにより、成膜処理後のウエハ16が、例えば酸化されることによる、成膜した膜の膜質が劣化することを抑制できる。
これら一連のガス供給工程を図3に示す。図3に示すように、窒素ガスパージ後、ホウ素膜形成工程(A工程)と窒化処理工程(B工程)は、交互にN回(Nは2以上)繰り返され、その後、窒素ガスパージが行われて処理が終了する。
図5(a)(b)に示すように、ホウ素膜形成工程(A工程)により、ウエハ501上に形成されるホウ素膜(B層)502は、その一部が、窒化処理工程(B工程)により窒化されて窒化ホウ素膜(BN)504が形成される。503は、ホウ素膜形成工程(A工程)により形成されたホウ素膜(B層)502の一部が、窒化処理工程(B工程)によっても窒化されずに残っていることを示す。図5(c)は、A工程とB工程をN周期繰り返した後の膜構造であり、ホウ素膜503と窒化ホウ素膜504との積層構造を示している。
ホウ素膜形成工程(A工程)において、ジボランガスの流量や処理時間を適正に制御することにより、ホウ素膜の膜厚を制御し、窒化処理工程(B工程)において、アンモニアガスの流量や処理時間を適正に制御することにより、窒化ホウ素膜中の窒素濃度(窒素原子含有率)を制御することができる。
また、例えば、図5にて示されるように、B工程の処理が終了時点で、例えばホウ素膜(B層)503が十分な反応がなされずに残存してしまうことも考えられる。これに関しても、上述のように処理条件を適正に制御することにより、ホウ素膜(B層)の残存する量を低減することができ、単一層からなる窒化ホウ素膜(BN)504を形成することもできる。
また、A工程及びB工程を2回以上繰り返すことにより、成膜する窒化ホウ素膜の膜厚均一性が向上する。
また、A工程とB工程を1周期とした場合の1周期の時間は短いほど、緻密で耐エッチング性の高い窒化ホウ素膜を形成することができ、また、B、N原子の膜中分布の偏りが抑制できる。
(第2実施例)
第1実施例では、高いエッチング耐性と低誘電率を有する絶縁膜として、窒化ホウ素膜(BN膜)の成膜について説明したが、BN膜は酸化されやすく、半導体製造工程の中のアッシング工程等により、容易に酸化されてしまう。この問題を解決する為、BN膜にアルミニウム(Al)を含有させたAl含有BN膜(AlBN膜)を形成することで、酸化を抑制する絶縁膜を形成する。第2実施例では、AlBN膜の成膜方法について説明する。
図1に示す基板処理装置10を用いて、半導体デバイスの製造工程の一工程として、複数の基板16に対し、アルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成する第2実施例について、図6ないし図8を用いて説明する。図6は、本発明の第2実施例に係るガス供給工程を示す図である。図7は、本発明の第2実施例に係るガス供給工程を時系列に示す図である。制御部80は、第2実施例の基板処理装置10を次のように制御する。
(基板搬入工程)
第1実施例と同様に、処理室201が大気圧の状態で、ウエハ16がボート13に搭載された後、ボート13が処理炉15内へ搬入され、処理室201へのウエハ16の搬入が終了する。
(窒素ガスパージ工程)
次に、第1実施形態と同様に、処理室201内を真空排気して、処理室201内の圧力を例えば0.1Pa以下の減圧状態にする。また、ウエハ16を搭載したボート13を回転し、1rpmから10rpmの範囲内で回転数を一定に維持する。また、ヒータ25への電力供給を制御し、処理室201内の温度を安定させることで、300℃から700℃の温度範囲のうち、ウエハ16を所望の温度で維持する。図7に示すように、毎分数リットルの窒素ガスを、窒素ガス供給源31eからガスノズル206を介してバッファ室202内へ供給するとともに、窒素ガス供給源31bから多孔ノズル203を介して処理室201内へ供給して、任意の圧力にて窒素(N)ガスパージ711を数分間実施した後、窒素ガスパージ711を終える。
(ホウ素膜形成工程:C工程)
処理室201内の温度を300℃から550℃のうち所望の温度で保持した状態で、図7に示すように、MFC32eにより0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節した不活性ガスとしての窒素ガスを、ガスノズル206より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(窒素ガス導入712)し、この窒素ガス導入712を15秒以上維持する。本実施例では、処理室201内の温度を350℃に保った状態で、10Lの容積の処理室201に対して、0.1slmの窒素ガスを、15秒間導入した。
上記の例では、不活性ガスとしての窒素ガスを、ガスノズル206から導入したが、ガスノズル206から導入するとともに、多孔ノズル203より導入するようにしてもよい。このようにすると、ジボランガスを多孔ノズル203より導入する前に、処理室201内の雰囲気が多孔ノズル203内に逆流することを抑制でき、この逆流により例えば、多孔ノズル203内が処理室201内の雰囲気で汚染されることや、該汚染により処理室201内で形成される膜が影響されることを抑制することができる。
次に、窒素ガス導入712を継続した状態で、MFC32aにより、0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節したホウ素含有ガスであるジボランガスを、多孔ノズル203より処理室201内に導入(ジボランガス導入713)する。水素又はヘリウム等の希ガスにより、1〜10%の範囲内で希釈されたジボランガスを、第1のガス供給源31aから、多孔ノズル203より導入することもできる。このとき、処理室201内を、APCバルブ34により、50Paから500Paのうち所望の圧力で、5秒から30秒の間維持する。本実施例では、10Lの容積の処理室201に対して、Hで5%に希釈された0.1slmのジボランガスを、0.1slmの窒素ガスとともに、20Paの圧力で、10秒間導入した。このように、ホウ素膜形成工程(C工程)では、ホウ素を主成分としたホウ素膜を形成することができる。
その後、窒素ガス導入712とジボランガス導入713を止めて、APCバルブ34を全開にして、処理室201内の雰囲気を速やかに排気し、除去する。
(アルミニウムドーピング処理工程:D工程)
処理室201内の温度を300℃から550℃のうち所望の温度で保持した状態で、図7に示すように、MFC32eにより0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節した不活性ガスとしての窒素ガスを、ガスノズル206より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(窒素ガス導入721)し、この窒素ガス導入721を5秒以上維持する。本実施例では、10Lの容積の処理室201に対して、処理室201内の温度を350℃に保った状態で、0.1slmの窒素ガスを、5秒間導入した。
次に、窒素ガス導入721を継続した状態で、MFC32fにより、0.005slmから5slmのうち所望の流量に調節したアルミニウム含有ガスであるトリメチルアルミニウムガス(Al(CH)を、多孔ノズル203より処理室201内に導入(トリメチルアルミニウムガス導入722)する。同時に、前記窒素ガス導入721により、トリメチルアルミニウムガスの5〜500倍の流量の不活性ガスを導入する。このとき、処理室201内を、APCバルブ34により、50Paから500Paのうち所望の圧力で、1秒から30秒の間維持する。本実施例では、10Lの容積の処理室201に対して、0.005slmのトリメチルアルミニウムガスを、0.1slmの窒素ガスとともに、50Paの圧力で、1秒間導入した。このようにして、アルミニウムドーピング処理工程では、ホウ素膜形成工程(C工程)で形成したホウ素膜に、アルミニウムをドーピング(添加)することができる。
その後、窒素ガス導入721とトリメチルアルミニウムガス導入722を止めて、APCバルブ34を全開にして、処理室201内の雰囲気を速やかに排気し、除去する。
なお、本例では、アルミニウム含有ガスとして、トリメチルアルミニウムガス(Al(CH)を用いているが、代わりに、三塩化アルミニウムガス(AlCl)を用いることもできる。
(窒化処理工程:E工程)
処理室201内の温度を300℃から700℃のうち所望の温度で保持した状態で、図7に示すように、MFC32dにより、0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節したヘリウム(He)ガスを、ガスノズル206より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(ヘリウムガス導入731)し、このヘリウムガス導入731を15秒以上維持する。本実施例では、処理室201内の温度を350℃に保った状態で、10Lの容積の処理室201に対して、0.1slmのヘリウムガスを、15秒間導入した。
次に、ヘリウムガス導入731を継続した状態で、MFC32cにより、0.1slmから5slmのうち所望の流量に調節した窒素含有ガスであるアンモニア(NH)ガスを、ガスノズル205より、バッファ室202を介して処理室201内に導入(アンモニアガス導入732)する。このとき、処理室201内を、APCバルブ34により、20Paから100Paのうち所望の圧力に設定し、この状態を5秒から30秒の間維持する。また、同時に、アンテナ電極207への供給電力733を、30Wから3000Wのうち所望の電力(RF Power)に設定し、この状態を5秒から30秒の間維持する。これにより、バッファ室202内において、アンモニアガスがプラズマやラジカルへと活性化される。プラズマ状態にされたガスのほとんどは、バッファ室202に留められる。中性なガスと不純物は、ガス排気口27より排出される。なお、本実施例では、10Lの容積の処理室201に対して、0.1slmのアンモニアガスを、0.1slmのヘリウムガスとともに、50Paの圧力で、10秒間導入した。また、ウエハ1枚当たり10Wの電力を10秒間、供給した。このように、窒化処理工程(E工程)では、アルミニウムドーピング処理工程で形成されたアルミニウム含有ホウ素膜を窒化することができる。
窒化処理工程においては、アルミニウムドーピング処理工程で形成されたAlYZが、アンモニアガスのラジカルであるNH *(W=0〜3の整数)と反応して、アルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成するものである。
なお、本例の窒化処理工程においては、アンモニアガスと同時に供給するヘリウムガスの流量は、アンモニアガスの0.5〜5倍とするのが好ましい。0.5倍より少ないと、実用的な膜厚均一性を確保することが難しく、5倍より多いと、実用的な成膜速度を確保することが難しいからである。また、本例の窒化処理工程においては、不活性ガスとして窒素ガスを用いず、ヘリウムガス、又は他の希ガスを用いる。窒素ガスを用いると、プラズマ状態にしたときに窒素成分が過多となるため、膜厚均一性を確保することが難しく、好ましくない。
その後、アンテナ電極207への電力供給733を止めるとともに、ヘリウムガス導入731とアンモニアガス導入732を止め、APCバルブ34を全開にして、処理室201内の雰囲気を速やかに排気し、除去する。
(C工程、D工程、及びE工程の繰り返し)
上記のホウ素膜形成工程(C工程)とアルミニウムドーピング処理工程(D工程)と窒化処理工程(E工程)とを順に周期的に、所望の膜厚になるまで2回以上、N回繰り返す。つまり、上記のホウ素膜形成工程(C工程)とアルミニウムドーピング処理工程(D工程)と窒化処理工程(E工程)とから構成される一連の処理工程を、2周期からN周期繰り返す。
(窒素ガスパージ工程)
その後、ガスノズル206と多孔ノズル203より、毎分数リットルの窒素ガスを、バッファ室202内と処理室201内に供給して、任意の圧力にて窒素ガスパージ751を数分間実施した後、窒素ガスパージ751を終える。
(基板搬出工程)
その後、ボート回転とヒータ25への電力の供給を止め、APCバルブ34を閉じて、処理室201内の圧力が大気圧になるまで、ガスノズル206と多孔ノズル203より、窒素ガスを供給する。このとき、処理室201内の温度を所望の温度まで降下させ、所望の温度に安定したところで、成膜処理の終わったウエハ16は、上述したウエハ16の搬入手順と逆の手順で、処理炉15下端から搬出されて回収される。好ましくは、前記所望の温度は、50℃以下であることが良く、これにより、成膜処理後のウエハ16が、例えば酸化されることによる、成膜した膜の膜質が劣化することを抑制できる。
これら一連のガス供給工程を図6に示す。図6に示すように、窒素ガスパージ後、ホウ素膜形成工程(C工程:B層すなわちホウ素膜形成)とアルミニウムドーピング処理工程(D工程:C工程で形成したB層へのAlドーピング)と窒化処理工程(E工程:D工程で形成したAl含有ホウ素膜の窒化)は、順にN回繰り返され、その後、窒素ガスパージが行われて処理が終了する。
図8(a)(b)に示すように、ホウ素膜形成工程(C工程)により、ウエハ801上に形成されるホウ素膜(B層)802は、その一部が、アルミニウムドーピング処理工程(D工程)によりアルミニウムをドーピングされて、アルミニウム含有ホウ素膜804が形成される。次に、図8(c)に示すように、窒化処理工程(E工程)により、アルミニウム含有ホウ素膜804が窒化されて、アルミニウム含有窒化ホウ素膜(AlBN)806が形成される。図8(d)は、C工程、D工程、E工程をN周期繰り返した後の膜構造であり、ホウ素膜(B層)803とアルミニウム含有窒化ホウ素膜(AlBN)806との積層構造を示している。
ホウ素膜形成工程(C工程)において、ジボランガスの流量や処理時間を適正に制御することにより、ホウ素膜の膜厚を制御し、アルミニウムドーピング処理工程(D工程)において、トリメチルアルミニウムガスの流量や処理時間を適正に制御することにより、アルミニウムのドーピング量を制御し、窒化処理工程(E工程)において、アンモニアガスの流量や処理時間を適正に制御することにより、アルミニウム含有窒化ホウ素膜中の窒素濃度(窒素原子含有率)を制御することができる。
また、例えば、図8にて示されるように、D工程またはE工程の処理が終了時点で、例えばホウ素膜(B層)803が十分な反応がなされずに残存してしまうことも考えられる。これに関しても、上述のように処理条件を適正に制御することにより、ホウ素膜(B層)の残存する量を低減することができ、単一層からなるアルミニウム含有窒化ホウ素膜(AlBN)806を形成することもできる。
また、C工程〜E工程を2回以上繰り返すことにより、アルミニウム含有窒化ホウ素膜中のB、Al、N各原子の割合を制御することが容易となり、また、成膜するアルミニウム含有窒化ホウ素膜の膜厚均一性が向上する。
また、C工程〜E工程を1周期とした場合の1周期の時間は短いほど、緻密で耐エッチング性の高いアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成することができ、また、B、Al、N各原子の膜中分布の偏りが抑制できる。
また、第2実施例の処理により、アルミニウムを含まない窒化ホウ素膜よりも耐酸化性に優れたアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成することができ、本発明処理後の装置外における搬送工程や、後工程のアッシング工程などにおける酸化を抑制し、酸化による膜質低下を防ぐことができる。よって、酸化抑制のための処理を行う必要がなく、半導体の生産性及び歩留まりの向上に寄与することができる。
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
本明細書の記載事項には、次の発明が含まれる。
すなわち、第1の発明は、
処理室内に基板を搬入する工程と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し、基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給し、ホウ素膜を窒化する窒化処理工程と、を有し、
ホウ素膜形成工程と窒化処理工程とから構成される一連の処理工程を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法。
この構成により、高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を形成することができる。
なお、前記第1の発明において、前記ホウ素含有ガスは、三塩化ホウ素ガス(BCl)、ボランガス(BH)、ジボランガス(B)とすることができる。BClガスを使用する場合は、同時に、BClガスの0倍より大きく20倍以下の流量の不活性ガスを流して希釈し、処理室内の温度を450〜700℃とするのが好ましい。希釈ガスが少ない場合は、反応に寄与するガスは、ガス供給口から出た時点で反応が起こりやすくなる。このため、ウエハが回転している場合は、ウエハのエッジ部が成膜されやすく、中央部が成膜されにくくなるので、膜は例えば、すり鉢状に形成され、ウエハ面内の膜厚均一性がよくない。希釈ガスが多い場合は、反応に寄与するガスは、ウエハ上で反応が進む前に、ウエハ上を通過して排気されやすい。このため、ウエハ上に膜が形成されにくくなり、成膜速度が小さくなる。BClガスの0倍より大きく20倍以下の流量の不活性ガスを流すことにより、膜厚均一性(2σ(シグマ)%以内)と成膜速度(1Å/min以上)の両者を良好な状態にすることができる。
また、ボランガス(BH)又はジボランガス(B)を使用する場合は、ボランガス(BH)又はジボランガス(B)は、不活性ガスや水素ガスにより、1〜10%の範囲に希釈されるとともに、処理室内の温度を300〜550℃とするのが好ましい。不活性ガスや水素ガスにより、1〜10%の範囲に希釈するのは、ガス源にボンベを用いる場合の安全上の理由による。
また、前記窒素含有ガスとして、ヒドラジン(hydrazine:H2NNH2)を用いることにより、ホウ素膜を窒化することができる。好ましくは、前記窒素含有ガスとして窒素ガスを用いることがよく、このようにすると、安定してホウ素膜を窒化することができる。更に好ましくは、前記窒素含有ガスとしてアンモニアガスを用いることがよく、このようにすると、反応よくホウ素膜を窒化することができる、つまり、ヒドラジンや窒素ガスを用いる場合よりも、ホウ素膜の窒化処理速度を向上することができる。前記窒素含有ガスは、その流量の0.5〜5倍の流量の不活性ガスとともに供給されるのが好ましい。
なお、前記ホウ素膜形成工程において、前記ホウ素含有ガスとともに処理室内へ供給される不活性ガスは、希ガス又は窒素ガスとし、前記窒化処理工程において、前記アンモニアガスとともに処理室内へ供給される不活性ガスは、希ガスとすることが好ましい。
また、前記ホウ素膜形成工程及び窒化処理工程において用いられる希ガスは、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガスとすることが好ましい。
また、前記第1の発明の構成により形成した窒化ホウ素膜の1%希釈フッ酸溶液に対するウエット・エッチング・レートは、2Å/min以下とすることができる。
また、前記第1の発明の構成により形成した窒化ホウ素膜は、トランジスタのゲート、又はゲート周辺の絶縁膜として、あるいは、配線構造、又は配線構造周辺の絶縁膜として使用することができる。
また、前記第1の発明の構成により形成した窒化ホウ素膜は、膜中のホウ素原子が45原子%以上55原子%以下であり、窒素原子が45原子%以上55原子%以下とすることができる。このような原子含有比率にすると、窒化ホウ素膜の誘電率を、3.5以上かつ5.5以下とすることができる。
第2の発明は、
基板を処理する処理室と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給する第1のガス供給系と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給する第2のガス供給系と、
第1のガス供給系から、処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し基板上にホウ素膜を形成し、第2のガス供給系から、処理室内に少なくとも窒素含有ガスを供給してホウ素膜を窒化処理するよう制御するとともに、ホウ素膜の形成処理と窒化処理とで構成される一連の処理を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成するよう制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
この構成により、高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を形成することができる。
第3の発明は、
前記第1の発明において、ホウ素膜形成工程の後であって窒化処理工程の前に、処理室内に少なくともアルミニウム含有ガスを供給してホウ素膜に少なくともアルミニウムをドーピングするアルミニウムドーピング処理工程を有し、
ホウ素膜形成工程とアルミニウムドーピング処理工程と窒化処理工程とから構成される一連の処理工程を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚のアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法。
この構成により、アルミニウムを含まない窒化ホウ素膜よりも耐酸化性に優れたアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成することができ、本発明処理後の装置外における搬送工程や、後工程のアッシング工程などにおける酸化を抑制し、酸化による膜質低下を防ぐことができる。よって、酸化抑制のための事前処理を行う必要がなく、半導体の生産性及び歩留まりの向上に寄与することができる。
なお、前記第3の発明において、前記アルミニウム含有ガスは、トリメチルアルミニウムガス(Al(CH)、又は三塩化アルミニウムガス(AlCl)とすることができる。
また、前記アルミニウム含有ガスは、その流量の5〜500倍の流量の不活性ガスとともに供給されるとともに、処理室内の温度を300〜550℃とするのが好ましい。
また、前記第3の発明の構成により形成したアルミニウム含有窒化ホウ素膜の1%希釈フッ酸溶液に対するウエット・エッチング・レートは、2Å/min以下とすることができる。
また、前記第3の発明の構成により形成したアルミニウム含有窒化ホウ素膜は、トランジスタのゲート、又はゲート周辺の絶縁膜として、あるいは、配線構造、又は配線構造周辺の絶縁膜として使用することができる。
また、前記第3の発明の構成により形成したアルミニウム含有窒化ホウ素膜は、膜中のホウ素原子が35原子%以上55原子%以下であり、窒素原子が35原子%以上55原子%以下であり、アルミニウムが1原子%以上15原子%以下とすることができる。このような原子含有比率にすると、アルミニウム含有窒化ホウ素膜の誘電率を、2.0以上かつ5.5以下とすることができる。また、前記第1の発明の構成により形成した窒化ホウ素膜に比べて、酸化される速度を半分以下とすることができる。
第4の発明は、
第1の発明および第3の発明において、窒化処理工程において、第2のガス供給系から供給される窒素含有ガスをプラズマ状態にし、該プラズマ状態にされた窒素含有ガスを処理室内に供給して、ホウ素膜を窒化する半導体装置の製造方法。
この構成により、プラズマ状態の窒素含有ガスを供給して窒化処理できるので、前記ホウ素膜を効率良く窒化処理することができる。
第5の発明は、
処理室内に基板を搬入する工程と、
処理室内に、少なくともホウ素含有ガスと不活性ガスとを供給して、基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、
処理室内に、少なくとも窒素含有ガスと不活性ガスとを供給し、ホウ素膜を窒化する窒化処理工程とを有し、
ホウ素膜形成工程と窒化処理工程から構成される一連の処理工程を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成する半導体装置の製造方法。
このように、ホウ素膜形成工程および窒化処理工程それぞれにおいて処理ガスとともにキャリアガスとして不活性ガスを供給することで、処理ガスを、処理室内に均一に供給することができるので、高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を基板上に均一に形成することができる。
第6の発明は、
基板を処理する処理室と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスと不活性ガスとを供給する第1のガス供給系と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスと不活性ガスとを供給する第2のガス供給系と、
第1のガス供給系から、処理室内に少なくともホウ素含有ガスと不活性ガスとを供給して基板上にホウ素膜を形成し、第2のガス供給系から、処理室内に少なくとも窒素含有ガスと不活性ガスとを供給し、ホウ素膜を窒化処理するよう制御するとともに、ホウ素膜の形成処理と窒化処理から構成される一連の処理工程を2回以上繰り返すことにより、所定の膜厚の窒化ホウ素膜を形成するよう制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
この構成により、ホウ素膜形成工程および窒化処理工程それぞれにおいて処理ガスとともにキャリアガスとして不活性ガスを供給することで、処理ガスを、処理室内に均一に供給することができるので、高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を基板上に均一に形成することができる。
第7の発明は、
基板を処理する処理室と、
処理室に連通するバッファ室に設けたプラズマ発生部と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスと不活性ガスとを供給する第1のガス供給系と、
処理室内に少なくとも窒素含有ガスと不活性ガスとを供給する第2のガス供給系と、
第1のガス供給系から、処理室内に少なくともホウ素含有ガスと不活性ガスとを供給して基板上にホウ素膜を形成し、第2のガス供給系から、前記バッファ室内に少なくとも窒素含有ガスと不活性ガスとを供給し、プラズマ発生部により窒素含有ガスをプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた窒素含有ガスを処理室内に供給してホウ素膜を窒化処理するよう制御するとともに、ホウ素膜の形成処理と窒化処理から構成される一連の処理工程を2回以上繰り返すことにより、所定の膜厚の窒化ホウ素膜を形成するよう制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
このように、プラズマ発生部を用いて、窒素含有ガスをプラズマ状態にしてホウ素膜を窒化処理すると、プラズマ状態にされた窒素含有ガスによって窒化処理を効率良く施すことができるので、低温で高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を形成することができる。
第8の発明は、
基板を処理する処理室と、
処理室に連通するバッファ室に設けたプラズマ発生部と、
処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給する第1のガス供給系と、
バッファ室内に少なくとも窒素含有ガスを供給する第2のガス供給系と、
第1のガス供給系から、処理室内に少なくともホウ素含有ガスを供給し基板上にホウ素膜を形成し、第2のガス供給系から、バッファ室内に少なくとも窒素含有ガスを供給してプラズマ発生部により窒素含有ガスをプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた窒素含有ガスを処理室内に供給してホウ素膜を窒化処理するよう制御するとともに、ホウ素膜の形成処理と窒化処理とから構成される一連の処理を、2回以上繰り返すことにより、所定膜厚の窒化ホウ素膜を形成するよう制御するコントローラと、を有する基板処理装置。
この構成により、プラズマ状態にされた窒素含有ガスによって窒化処理を効率良く施すことができるので、低温で高いエッチング耐性と低誘電率とを備えた窒化ホウ素膜を形成することができる。
10…基板処理装置、13…ボート、14…シールキャップ、15…処理炉、16…ウエハ、19…ボート回転機構、21…反応管、22…インレットフランジ、25…ヒータ、27…ガス排気口、28…圧力センサ、31a…ホウ素含有ガス供給源、31b…窒素ガス供給源、31c…窒素含有ガス供給源、31d…ヘリウムガス供給源、31e…窒素ガス供給源、31f…アルミニウム含有ガス供給源、32a、32b、32c、32d、32e、32f…MFC、33a、33b、33c、33d、33e、33f…開閉バルブ、34…APCバルブ、35…真空ポンプ、43…ガス供給管、44…ガス排気管、45…ガス供給管、46…ガス供給管、51…整合器、52…電源、80…制御部、100…カセット、101…筐体、105…カセットステージ、110…カセットストッカ、112…ウエハ移載機、116…炉口シャッタ、121…ボートエレベータ、121…ボートエレベータ、201…処理室、202…バッファ室、203…多孔ノズル、205…ガスノズル、206…ガスノズル、207…アンテナ電極、208…アンテナ絶縁カバー、212…スリット。

Claims (9)

  1. 処理室内の基板に対してホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、
    前記処理室に連通するバッファ室内に窒素含有ガスを供給してプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部を窒化して窒化ホウ素膜を形成し、それにより、窒化されずに残ったホウ素膜と前記窒化ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなる窒化ホウ素膜を形成する窒化工程と、
    を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上に、前記積層膜又は前記単一層からなる窒化ホウ素膜を複数形成する工程を有する半導体装置の製造方法。
  2. 処理室内の基板に対してホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成工程と、
    前記ホウ素膜形成工程後に、前記処理室内の前記基板に対してアルミニウム含有ガスを供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部にアルミニウムをドーピングしてアルミニウム含有ホウ素膜を形成し、それにより、アルミニウムがドーピングされずに残ったホウ素膜と前記アルミニウム含有ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を形成するドーピング工程と、
    前記ドーピング工程後に、前記処理室に連通するバッファ室内に窒素含有ガスを供給してプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記積層膜、又は、前記単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を窒化する窒化工程と、
    を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上にホウ素膜とアルミニウム含有窒化ホウ素膜とが交互に積層されてなる積層膜、又は、単一層からなるアルミニウム含有窒化ホウ素膜を複数形成する工程を有する半導体装置の製造方法。
  3. 前記窒化工程では、前記バッファ室内に前記窒素含有ガスと共に不活性ガスを供給し、前記窒素含有ガスをプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスと前記不活性ガスとを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給する請求項1または2に記載された半導体装置の製造方法。
  4. 前記窒化工程で前記バッファ室内に前記窒素含有ガスと共に供給する前記不活性ガスは、希ガスである請求項3に記載された半導体装置の製造方法。
  5. 前記希ガスは、アルゴンガス、ヘリウムガス、およびネオンガスのうち少なくとも何れかを含む請求項4に記載された半導体装置の製造方法。
  6. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室に連通するバッファ室と、
    前記バッファ室内でプラズマを発生させるプラズマ発生部と、
    前記処理室内にホウ素含有ガスを供給する第1のガス供給系と、
    前記バッファ室を介して前記処理室内に窒素含有ガスを供給する第2のガス供給系と、
    前記第1のガス供給系から前記処理室内の基板に対して前記ホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成処理と、前記第2のガス供給系から前記バッファ室内に前記窒素含有ガスを供給して前記プラズマ発生部により前記窒素含有ガスをプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部を窒化して窒化ホウ素膜を形成し、それにより、窒化されずに残ったホウ素膜と前記窒化ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなる窒化ホウ素膜を形成する窒化処理と、を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上に、前記積層膜、又は、前記単一層からなる窒化ホウ素膜を複数形成する処理を行うよう制御する制御部と、
    を有する基板処理装置。
  7. 基板を処理する処理室と、
    前記処理室に連通するバッファ室と、
    前記バッファ室内でプラズマを発生させるプラズマ発生部と、
    前記処理室内にホウ素含有ガスを供給する第1のガス供給系と、
    前記バッファ室を介して前記処理室内に窒素含有ガスを供給する第2のガス供給系と、
    前記処理室内にアルミニウム含有ガスを供給する第3のガス供給系と、
    前記第1のガス供給系から前記処理室内の基板に対して前記ホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成処理と、前記ホウ素膜形成処理後に前記第3のガス供給系から前記処理室内の前記基板に対して前記アルミニウム含有ガスを供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部にアルミニウムをドーピングしてアルミニウム含有ホウ素膜を形成し、それにより、アルミニウムがドーピングされずに残ったホウ素膜と前記アルミニウム含有ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を形成するドーピング処理と、前記ドーピング処理後に前記第2のガス供給系から前記バッファ室内に前記窒素含有ガスを供給して前記プラズマ発生部により前記窒素含有ガスをプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記積層膜、又は、前記単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を窒化する窒化処理と、を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上に、ホウ素膜とアルミニウム含有窒化ホウ素膜とが交互に積層されてなる積層膜、又は、単一層からなるアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成する処理を行うよう制御する制御部と、
    を有する基板処理装置。
  8. 基板処理装置の処理室内の基板に対してホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成手順と、
    前記処理室に連通するバッファ室内に窒素含有ガスを供給してプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部を窒化して窒化ホウ素膜を形成し、それにより、窒化されずに残ったホウ素膜と前記窒化ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなる窒化ホウ素膜を形成する窒化手順と、
    を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上に前記積層膜、又は、前記単一層からなる窒化ホウ素膜を複数形成する手順を制御部に実行させるプログラム。
  9. 基板処理装置の処理室内の基板に対してホウ素含有ガスを供給することで、前記基板上にホウ素膜を形成するホウ素膜形成手順と、
    前記ホウ素膜形成手順実行後に、前記処理室内の前記基板に対してアルミニウム含有ガスを供給することで、前記ホウ素膜の少なくとも一部にアルミニウムをドーピングしてアルミニウム含有ホウ素膜を形成し、それにより、アルミニウムがドーピングされずに残ったホウ素膜と前記アルミニウム含有ホウ素膜との積層膜、又は、単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を形成するドーピング手順と、
    前記ドーピング手順実行後に、前記処理室に連通するバッファ室内に窒素含有ガスを供給してプラズマ状態にし、プラズマ状態にされた前記窒素含有ガスを前記バッファ室から前記処理室内の前記基板に対して供給することで、前記積層膜、又は、前記単一層からなるアルミニウム含有ホウ素膜を窒化する窒化手順と、
    を含む周期を繰り返すことにより、前記基板上にホウ素膜とアルミニウム含有窒化ホウ素膜とが交互に積層されてなる積層膜、または、単一層からなるアルミニウム含有窒化ホウ素膜を形成する手順を制御部に実行させるプログラム。
JP2013255648A 2013-12-11 2013-12-11 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム Active JP5687328B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013255648A JP5687328B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013255648A JP5687328B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010030023A Division JP5466526B2 (ja) 2010-02-15 2010-02-15 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014090188A true JP2014090188A (ja) 2014-05-15
JP5687328B2 JP5687328B2 (ja) 2015-03-18

Family

ID=50791827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013255648A Active JP5687328B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5687328B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017084894A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 東京エレクトロン株式会社 ボロン窒化膜の形成方法および半導体装置の製造方法
JP2019522348A (ja) * 2016-05-12 2019-08-08 グローバルウェーハズ カンパニー リミテッドGlobalWafers Co.,Ltd. シリコン系誘電体上の六方晶窒化ホウ素の直接形成

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059016A (ja) * 2001-05-11 2003-02-28 Asm Microchemistry Oy 磁気ヘッドのための薄膜を堆積する方法
US20030201540A1 (en) * 2002-04-24 2003-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Insulating layers in semiconductor devices having a multi-layer nanolaminate structure of SiNx thin film and BN thin film and methods for forming the same
US20030232514A1 (en) * 2002-03-05 2003-12-18 Young-Seok Kim Method for forming a thin film using an atomic layer deposition (ALD) process
JP2006156516A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Sony Corp 金属シリケート窒化膜の製造方法および半導体装置の製造方法
JP2006287194A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Tokyo Electron Ltd 成膜方法、成膜装置及び記憶媒体
JP2009004786A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Asm Internatl Nv パルスcvdとaldの併用による薄膜の堆積方法
US20090286402A1 (en) * 2008-05-13 2009-11-19 Applied Materials, Inc Method for critical dimension shrink using conformal pecvd films

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003059016A (ja) * 2001-05-11 2003-02-28 Asm Microchemistry Oy 磁気ヘッドのための薄膜を堆積する方法
US20030232514A1 (en) * 2002-03-05 2003-12-18 Young-Seok Kim Method for forming a thin film using an atomic layer deposition (ALD) process
US20030201540A1 (en) * 2002-04-24 2003-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Insulating layers in semiconductor devices having a multi-layer nanolaminate structure of SiNx thin film and BN thin film and methods for forming the same
JP2004047956A (ja) * 2002-04-24 2004-02-12 Samsung Electronics Co Ltd 多層ナノラミネート構造を有する半導体装置の絶縁膜及びその形成方法
JP2006156516A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Sony Corp 金属シリケート窒化膜の製造方法および半導体装置の製造方法
JP2006287194A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Tokyo Electron Ltd 成膜方法、成膜装置及び記憶媒体
JP2009004786A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Asm Internatl Nv パルスcvdとaldの併用による薄膜の堆積方法
US20090286402A1 (en) * 2008-05-13 2009-11-19 Applied Materials, Inc Method for critical dimension shrink using conformal pecvd films
WO2009140094A2 (en) * 2008-05-13 2009-11-19 Applied Materials, Inc. Method for critical dimension shrink using conformal pecvd films
JP2011521452A (ja) * 2008-05-13 2011-07-21 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド コンフォーマルpecvd膜を使用するクリティカルディメンジョンシュリンクのための方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017084894A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 東京エレクトロン株式会社 ボロン窒化膜の形成方法および半導体装置の製造方法
JP2019522348A (ja) * 2016-05-12 2019-08-08 グローバルウェーハズ カンパニー リミテッドGlobalWafers Co.,Ltd. シリコン系誘電体上の六方晶窒化ホウ素の直接形成
US11276759B2 (en) 2016-05-12 2022-03-15 Globalwafers Co., Ltd. Direct formation of hexagonal boron nitride on silicon based dielectrics
US11289577B2 (en) 2016-05-12 2022-03-29 Globalwafers Co., Ltd. Direct formation of hexagonal boron nitride on silicon based dielectrics

Also Published As

Publication number Publication date
JP5687328B2 (ja) 2015-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100909750B1 (ko) 기판 처리 장치 및 반도체 디바이스의 제조 방법
TWI443747B (zh) 半導體裝置製造方法以及基板處理方法及設備
JP5421736B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム
US20160056035A1 (en) Method of Manufacturing Semiconductor Device
JP2001284340A (ja) 半導体製造装置および半導体装置の製造方法
US9163309B2 (en) Substrate processing apparatus, method of manufacturing semiconductor device and non-transitory computer-readable recording medium
US20100035437A1 (en) Substrate processing apparatus and method of manufacturing semiconductor device
JP5466526B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
US10755921B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device, substrate processing apparatus and recording medium
KR20100094408A (ko) 반도체 디바이스의 제조 방법 및 기판 처리 장치
KR20070088512A (ko) 반도체 디바이스의 제조 방법 및 기판 처리 장치
JP5805461B2 (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JPWO2004027849A1 (ja) 半導体装置の製造方法および基板処理装置
JP5228437B2 (ja) 処理装置及びその使用方法
JP6332746B2 (ja) 基板処理装置、半導体装置の製造方法及びプログラム
JPWO2011093203A1 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置及び半導体装置
JP6078279B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理方法、基板処理装置およびプログラム
JP5687328B2 (ja) 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム
JP6937806B2 (ja) 基板処理装置、及び半導体の製造方法
JP2011176177A (ja) 半導体デバイスの製造方法、半導体デバイスおよび基板処理装置
KR20170048171A (ko) 붕소 질화막의 형성 방법 및 반도체 장치의 제조 방법
US10392698B2 (en) Film forming method, film forming system and surface processing method
KR101548129B1 (ko) 증착 챔버 내에서 산화로부터의 도전체 보호
WO2022138599A1 (ja) 基板処理方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、およびプログラム
JP2011159906A (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141007

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5687328

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250