JP2014090039A - 電気化学デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたり信頼性を確保することが可能な電気化学デバイスを提供する。
【解決手段】電気化学デバイスは液室と蓄電素子とを具備する。上記液室は、電解液を収容し、第1の面と上記第1の面に対向する第2の面とを有する。上記蓄電素子は、上記液室内に配置され、上記第1の面上に設けられた第1の電極と上記第1の面上に上記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する。これにより、長期にわたり信頼性を確保することが可能な電気化学デバイスを提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、充放電可能な蓄電素子を内蔵した電気化学デバイスに関する。
特許文献1に一般的な電気化学デバイスが開示されている。この電気化学デバイスは、蓄電素子を含み、当該蓄電素子は、正極活物質電極と、負極活物質電極と、これらの間に配置されたセパレータとを有する。この蓄電素子は、電解液とともにセラミックスからなる凹状の容器に収容される。蓄電素子を収容した容器は、金属材料からなるリッドによりシールリングを介して封止される。
この電気化学デバイスでは、蓄電素子が容器の底面とリッドの内面との間に挟まれている。より詳細には、正極活物質電極が容器の底面に集電体を介して接合され、負極活物質電極がリッドに接合されている。当該構成により、この電気化学デバイスでは、上記容器の集電体を正極とし、上記リッドを負極として、所定の配線を介して蓄電素子に充放電可能となる。
このような電気化学デバイスでは、一般的に、正極活物質電極側の集電体が、負極側のリッドやシールリングよりも腐食しやすいことが知られている。特許文献2には、集電体の腐食を防止するために集電体をアルミニウムなどのバルブ金属で被覆する技術が開示されている。
特開2001−216952号公報 特開2011−228263号公報
しかしながら、電気化学デバイスの長期の使用などに起因して、負極となるリッドやシールリングを形成する金属材料も電解液に溶出することがある。これにより、電解液に溶出した金属が蓄電素子に析出し、電気化学デバイス内における短絡が発生することがある。また、リッドが腐食すると、リッドと負極活物質電極との良好な接触が妨げられ、電気化学デバイスにおける内部抵抗の上昇や容量の低下が発生することがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、長期にわたり信頼性を確保することが可能な電気化学デバイスを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電気化学デバイスは液室と蓄電素子とを具備する。
上記液室は、電解液を収容し、第1の面と上記第1の面に対向する第2の面とを有する。
上記蓄電素子は、上記液室内に配置され、上記第1の面上に設けられた第1の電極と上記第1の面上に上記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する。
本発明の別の形態に係る電気化学デバイスは、液室及び蓄電素子を有する複数の電気化学ユニットと、上記複数の電気化学ユニットを接続する接続配線部とを具備する。
上記電気化学ユニットの上記液室は、電解液を収容し、第1の面と上記第1の面に対向する第2の面とを有する。
上記電気化学ユニットの上記蓄電素子は、上記液室内に配置され、上記第1の面上に設けられた第1の電極と上記第1の面上に上記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する。
長期にわたり信頼性を確保することが可能な電気化学デバイスを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電気化学デバイスの全体構成の斜視図である。 図1に示した電気化学デバイスのA−A’線に沿った概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの比較例の概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの変形例の概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの変形例の概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの変形例の概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの変形例の概略断面図である。 図2に示した電気化学デバイスの活物質電極形状のバリエーションを示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る電気化学デバイスの概略断面図である。 図9に示した電気化学デバイスの比較例の概略断面図である。 図9に示した電気化学デバイスの比較例の概略断面図である。
上記目的を達成するため、本発明の一実施形態に係る電気化学デバイスは液室と蓄電素子とを具備する。
上記液室は、電解液を収容し、第1の面と上記第1の面に対向する第2の面とを有する。
上記蓄電素子は、上記液室内に配置され、上記第1の面上に設けられた第1の電極と上記第1の面上に上記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する。
この電気化学デバイスによれば、上記第2の面から金属材料が溶出しないため、長期にわたって短絡や内部抵抗の上昇や容量の低下を防止することができる。
上記第2の面は上記蓄電素子から離間していてもよい。
この構成により、上記第2の面を金属材料などの導電性材料で形成した場合にも上記一対の電極が短絡しない。
上記電気化学デバイスは、上記第1の面を有する基材と上記第2の面を有するリッドとを更に具備してもよい。
この電気化学デバイスでは、上記基材と上記リッドとの組み合わせにより容易に上記蓄電素子及び上記電解液を密封できる。
上記電気化学デバイスは、上記基材と上記リッドとの間に配置され、上記第2の面を有するシール部を更に具備してもよい。
この電気化学デバイスでは、上記基材と上記リッドとの密着を確保できるため、高い信頼性が得られる。
上記電気化学デバイスは、上記基材の上記第1の面とは反対の面に露出し、上記第1の電極及び上記第2の電極からそれぞれ引き出された一対の外部電極端子を更に具備してもよい。
この電気化学デバイスによれば、上記の効果を得つつ、電子機器などに容易に実装可能となる。
上記電気化学デバイスは、上記第1の電極と上記第1の面との間、及び、上記第2の電極と上記第1の面との間にそれぞれ配置され、集電膜として機能する導電性接着層を更に具備してもよい。
この電気化学デバイスによれば、上記導電性接着層が上記第1の電極及び上記第2の電極を上記第1の面に接着する機能と集電膜としての機能を兼ねるため、部品点数が減少し、製造コストが低減する。
本発明の別の実施形態に係る電気化学デバイスは、液室及び蓄電素子を有する複数の電気化学ユニットと、上記複数の電気化学ユニットを接続する接続配線部とを具備する。
上記電気化学ユニットの上記液室は、電解液を収容し、第1の面と上記第1の面に対向する第2の面とを有する。
上記電気化学ユニットの上記蓄電素子は、上記液室内に配置され、上記第1の面上に設けられた第1の電極と上記第1の面上に上記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する。
この電気化学デバイスによれば、複数の上記電気化学ユニットを上記接続配線部によって自由に組み合わせて用いることができるため、容易に容量の増大や充放電電圧の上昇を図ることが可能である。
上記電気化学デバイスは、上記複数の電気化学ユニットに共通の上記第1の面を有する基材を更に具備してもよい。
この電気化学デバイスによれば、上記複数の電気化学ユニットを同一部材により保持可能なため、部品点数が減少し、製造コストが低減する。また、この電気化学デバイスによれば、上記複数の電気化学ユニットが共通の基材上に設けられるため、電子機器などへの実装時におけるハンドリング性が向上する。
上記電気化学デバイスは、上記複数の電気化学ユニットに共通の上記第2の面を有するリッドを更に具備してもよい。
この電気化学デバイスによれば、上記複数の電気化学ユニットを同一部材により密閉可能なため、部品点数が減少し、製造コストが低減する。
上記電気化学デバイスでは、すべての上記蓄電素子が上記接続配線部によって直列接続されていてもよい。
この電気化学デバイスによれば、単独のデバイスとして容易に放電電圧を上昇させることが可能である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施形態>
[電気化学デバイス10の全体構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電気化学デバイス10の全体構成を示す斜視図である。図2は、図1に示した電気化学デバイス10のA−A’線に沿った概略断面図である。なお、各図面には、相互に直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
電気化学デバイス10は、多種多様な形状を採用することができる。本実施形態では、一例として、X軸方向に沿った幅寸法が2.5mmであり、Y軸方向に沿った長さ寸法が3.2mmであり、Z軸方向に沿った高さ寸法が0.95mmである直方体状の形状を有する電気化学デバイス10について説明する。
電気化学デバイス10は、基材11、リッド12及びシールリング13からなる容器cと、当該容器c内に電解液とともに封入され、一対の活物質電極16,17からなる蓄電素子dと、を有する。一対の活物質電極16,17は、一方が正極活物質電極として機能し、他方が負極活物質電極として機能する。
電気化学デバイス10は、例えば、PAS(Polyacenic Semiconductor)キャパシタ、電気二重層キャパシタ、二次電池として構成される。また、電気化学デバイス10は、活物質電極16,17のうちの一方を、リチウムを含む負極活物質電極とし、リチウムイオンキャパシタとして構成されることも可能である。
電気化学デバイス10は、例えば、電子機器のバックアップ電源等として使用される。この場合、電気化学デバイス10は、電子機器の回路基板上に、リフローはんだ付け法などにより実装されることが可能な表面実装型部品として構成される。そのため、電気化学デバイス10には活物質電極16,17にそれぞれ接続され、Z軸方向下面に露出した外部電極端子14b,15bが設けられている。
[容器c]
容器cは、Z軸方向上方が開口した箱状の基材11と、基材11を塞ぐリッド12と、基材11とリッド12とを接合するシールリング13とを有する。
(基材11)
容器cの基材11は、セラミックス等の絶縁性材料により、全体が略直方体状に形成されている。基材11は、X軸方向及びY軸方向に延びる長方形状の底壁部11aと、当該底壁部11aの4辺からそれぞれZ軸方向上方へ平板状に延びる周壁部11bとを有する。また、基材11は、底壁部11aのZ軸方向上面と周壁部11bの内面とに囲まれ、Z軸方向上方に開口した凹状部11cを有する。
基材11は、複数枚のセラミックスシートをZ軸方向に積層した後に、焼成することにより作製される。底壁部11aは、複数のセラミックスシートが積層されて形成される。周壁部11bは、例えば、開口部を有する単数又は複数のセラミックスシートが底壁部11aを形成するセラミックスシート上に積層されて形成される。底壁部11aを形成するセラミックスシートには、焼成前に後述する配線となる金属ペーストが塗布されていてもよい。
(リッド12)
容器cのリッド12は、略矩形の板材で構成される。リッド12は、その4辺の周縁部が中央部よりも基材11側に段落ちした形状を有する。リッド12は、上記とは逆に、上記周縁部よりも中央部が基材11側に段落ちした形状でもよく、周縁部及び中央部が同一平面となる平坦な形状でもよい。
リッド12は、例えば、コバール(Fe(鉄)−Ni(ニッケル)−Co(コバルト)系)合金で形成される。本実施形態に係る電気化学デバイス10では、リッド12に電極としての機能が求められないため、リッド12を形成する材料は各種金属材料などの導電性材料に限られない。
したがって、リッド12を形成する材料としては、各種セラミックスや有機材料などの絶縁性材料や半導体材料などを多岐にわたって採用可能である。リッド12を形成する材料として有機材料を用いる場合には、適宜リッド12の内面に電解液と反応しにくい反応抑制層を形成することができる。なお、リッド12は、基材11に接合されるため、基材11を形成する材料と線膨張率の近い材料やある程度の柔軟性を有する材料で形成されることが望ましい。
リッド12は、導電性材料で形成される場合には、活物質電極16,17が短絡しないように、活物質電極16,17から離間している必要がある。一方、リッド12は、絶縁性材料で形成される場合には、活物質電極16,17を短絡させる虞がないため、活物質電極16,17に接触していてもよい。
(シールリング13)
容器cのシールリング13は、基材11とリッド12との間に配置され、基材11とリッド12との双方に密着するシール部として構成される。したがって、シールリング13は、リング形状であり、基材11の周壁部11bのZ軸方向上端部に沿って基材11の凹状部11cを囲むように配置される。
シールリング13は、リッド12と同様にコバール合金で形成される。しかし、シールリング13は、基材11とリッド12とのいずれにも密着する材料で形成されていればよい。したがって、シールリング13を形成する材料も、リッド12と同様に、絶縁性材料や半導体材料などを多岐にわたって採用可能である。また、シールリング13も、基材11を形成する材料と線膨張率の近い材料で形成されることが望ましく、リッド12と同種あるいは同一の材料で構成されることが好適である。
なお、基材11とリッド12とが直接密着可能な場合にはシールリング13を設けなくてもよい。
(液室R)
電気化学デバイス10では、凹状部11cの底面(第1の面)に蓄電素子dを構成する一対の活物質電極16,17が導電性接着層18,19を介して設けられ、凹状部11c内に電解液が注入された後に、上記の基材11、リッド12及びシールリング13が接合される。これにより、基材11、リッド12及びシールリング13に囲まれた液密性を有する液室Rが形成される。
つまり、液室Rは、活物質電極16,17が接合された第1の面(凹状部11cの底面)と、活物質電極16,17から離間した第2の面(凹状部11cの側面、リッド12の内面及びシールリングの内面)と、に囲まれて形成されている。
基材11、リッド12及びシールリング13は溶接法により接合される。具体的には、リッド12が、シールリング13を介して基材11にレーザ溶接法により接合される。勿論、基材11、リッド12及びシールリング13を接合するために、溶接法以外の多様な接合技術を採用することが可能である。また、液室Rを形成するための構成は、リッド12及びシールリング13の組み合わせによる構成以外の構成であってもよい。
(基材11の配線構造)
基材11は、活物質電極16に接続される第1の配線14と、活物質電極17に接続される第2の配線15とを有する。配線14,15は、凹状部11cの底面に埋め込まれたビア14a,15aと、外部電極端子14b,15bと、層間配線部14c,15cとを有する。
ビア14a,15aは、底壁部11aを構成するセラミックスシートのうち、凹状部11cの底面を形成するセラミックスシートに、Z軸方向に貫通して設けられている。ビア14a,15aは、凹状部11cの底面に露出しており、それぞれ導電性接着層18,19に隣接している。これにより、ビア14a,15aは、導電性接着層18,19を介して活物質電極16,17に接続される。
外部電極端子14b,15bは、それぞれ基材11のY軸方向両端部に設けられる。具体的には、外部電極端子14b,15bはそれぞれ、基材11の外面に、底壁部11aから側壁部11bにわたって一体として設けられる。
層間配線部14c,15cは、底壁部11aを構成する複数のセラミックスシートの層間に形成される。層間配線部14c,15cは、それぞれビア14a,14bと外部電極端子14b,14cとを接続している。
ビア14a,15a、外部電極端子14b,15b及び層間配線部14c,15cは、各種金属等の導電性材料で形成される。そのような導電性材料としては、例えば、タングステン(W)が挙げられる。また、ビア14a,15a、外部電極端子14b,15b及び層間配線部14c,15cは、タングステンをニッケルや金で被覆した積層膜など、複数の金属材料の複合材料により形成されてもよい。
ビア14a,15aはそれぞれ単数でも複数でもよい。ビア14a,15aをそれぞれ複数設ける場合、ビア14a,15aを外部電極端子14b,15bを接続する層間配線部14c,15cは、各ビア14a,15aごとに設けてもよく、各ビア14a,15aについて共通に設けてもよい。
基材11の配線構造は上記に限らず、活物質電極16,17から外部電極端子14b,15bが引き出されていればよい。特に、電気化学デバイス10は、外部電極端子14b,15bがそれぞれ基材11の底壁部11aのZ軸方向下面に露出してさえいれば、表面実装型部品として用いることが可能となる。
以上のように、電気化学デバイス10では、配線14,15が、基材11内において、蓄電素子dを構成する活物質電極17,18から外部電極端子14b,15bまで引き出されているため、外部電極端子14b,15bを用いて蓄電素子dに対して充放電を行うことが可能となる。なお、本実施形態では、活物質電極16,17に対応する集電膜が設けられていないものの、導電性接着層18,19が活物質電極16,17を基材11に接合する機能と集電膜としての機能とを兼ねている。
[蓄電素子d]
上記のように基材11の凹状部11cの底面に設けられた活物質電極16,17は、互いに対を成し、蓄電素子dを構成する。本実施形態に係る蓄電素子dの一対の活物質電極16,17はいずれも、基材11に接続され、リッド12やシールリング13から離間している。活物質電極16は導電性接着層18を介してビア14aに接続され、活物質電極17は導電性接着層19を介してビア15aに接続されている。
活物質電極16,17は、いずれも活物質を含むシートで構成される。活物質としては、例えば、活性炭、PAS(Polyacenic Semiconductor:ポリアセン系有機半導体)等が挙げられる。活物質電極16,17では、電気二重層によってキャパシタが形成され、所定の静電容量[F]が発生する。活物質電極16,17の静電容量は、活物質の量[g]、活物質の表面積[m/g]及び活物質の比容量[F/m]の積によって規定される。
活物質電極16,17は、具体的には、活物質粒子(例えば活性炭粒子)、導電補助剤(例えばケッチェンブラック)及びバインダ(例えばPTFE(Polytetrafluoroethylene))の混合物を圧延して形成したシートを矩形状に裁断することで作製される。活物質電極16,17は、例えば、いずれも0.2mmの厚みで形成される。しかし、活物質電極16,17の厚みは任意に決定可能であり、活物質電極16,17の厚みが互いに異なっていてもよい。
蓄電素子dとともに容器cの液室Rに封入される電解液は適宜決定される。電解液としては、例えば、BF (四フッ化ホウ素イオン)を含む4級アンモニウム塩溶液、具体的には、5−アゾニアスピロ[4.4]ノナン−BFやエチルメチルイミダゾリウムノナン−BFの溶液を用いることができる。
[電気化学デバイス10の作用効果]
本実施形態に係る電気化学デバイス10の作用効果を、以下に比較例に係る電気化学デバイス110と比較しながら説明する。
(比較例に係る電気化学デバイス110の概略構成)
図3は本実施形態の比較例に係る電気化学デバイス110の概略断面図である。電気化学デバイス110も容器c及び蓄電素子dを有し、蓄電素子dは電解液とともに容器cの液室R内に封入されている。容器cは基材111とリッド112とシールリング113とを含む。蓄電素子dは、正極活物質電極116と、負極活物質電極117と、これらの間に配置されたセパレータ121とを有する。
正極活物質電極116は導電性接着層118を介して基材111の凹状部111cの底面に接合され、負極活物質電極117は導電性接着層119を介してリッド112の内面に接合されている。したがって、電気化学デバイス110の蓄電素子dは基材111とリッド112との間に挟まれている。この構成により、電気化学デバイス110では、正極活物質電極116に隣接する導電性接着層118が正極として機能し、リッド112及びシールリング113が負極として機能する。
基材111には正極配線114及び負極配線115が設けられている。正極配線114はビア114aと外部電極端子114bと層間配線部114cとを含み、負極配線115はビア115aと外部電極端子115bと層間配線部115cとを含む。外部電極端子114aはビア114a及び層間配線部114cを介して正極活物質電極116に隣接する導電性接着層118に接続されている。外部電極端子115aはビア115a及び層間配線部115cを介してシールリング113に接続されている。
上記構成により、電気化学デバイス110では、外部電極端子114b,115bを用いて蓄電素子dの充放電を行うことが可能となる。
(本実施形態と比較例との比較)
比較例に係る電気化学デバイス110では、リッド112及びシールリング113が負極として機能するため、リッド112及びシールリング113を形成する金属材料が電解液に溶出することによって、短絡や内部抵抗の上昇や容量の低下が生じることがある。
一方、本実施形態に係る電気化学デバイス10では、リッド12及びシールリング13が電極として機能しないため、リッド12及びシールリング13を形成する材料が電解液に溶出する虞がない。したがって、電気化学デバイス10では長期にわたって短絡や内部抵抗の上昇や容量の低下を効果的に防止することができる。このように、電気化学デバイス10では、長期にわたる高い信頼性を得ることができる。
比較例に係る電気化学デバイス110では、リッド112及びシールリング113が負極として機能するため、リッド112及びシールリング113を導電性を有する金属材料で形成する必要がある。
一方、本実施形態に係る電気化学デバイス10では、リッド12及びシールリング13が電極として機能しないため、リッド12及びシールリング13を形成する材料として採用しうる材料の自由度が高い。これにより、電気化学デバイス10では、例えば、リッド12及びシールリング13に安価な材料を選択することができ、またリッド12及びシールリング13に加工性の高い材料を選択することにより製造プロセスを簡略化することができる。したがって、電気化学デバイス10では、製造コストの低減を図ることができる。
比較例に係る電気化学デバイス110では、リッド112が負極として機能するため、負極配線115をZ軸方向上側にあるリッド112から基材111のZ軸方向下面まで引き出す必要がある。したがって、電気化学デバイス110では、シールリング113と層間配線部115cとを接続するZ軸方向に長いビア115aを設ける必要がある。
一方、本実施形態に係る電気化学デバイス10では、2つの活物質電極16,17ともに基材11の凹状部11cの底面にあるため、配線14,15が短くて済む。これにより、配線14,15を形成する材料が少なくて済むとともに、基材11の配線構造が簡素であるため製造プロセスを簡略化することができる。したがって、電気化学デバイス10では、製造コストの低減を図ることができる。
さらに、本実施形態に係る電気化学デバイス10では、2つの活物質電極16,17ともに基材11の凹状部11cの底面にあるため、2つの活物質電極116,117がZ軸方向に積層された比較例に係る電気化学デバイス110よりもZ軸方向に薄型化を図ることが可能である。
比較例に係る電気化学デバイス110の蓄電素子dは活物質電極116,117の積層構造を有する。したがって、電気化学デバイス110では、活物質電極116と活物質電極117とが直接接触しないように、活物質電極116と活物質電極117との間にセパレータ121が設けられている必要がある。
一方、本実施形態に係る電気化学デバイス10の蓄電素子dでは、活物質電極16,17が同一平面(基材11の凹状部11cの底面)上に互いに離間して配置されている。したがって、電気化学デバイス10では、活物質電極16と活物質電極17とが直接接触する虞がないため、活物質電極16と活物質電極17との間にセパレータが設けられる必要がない。したがって、電気化学デバイス10では、部品点数の減少を図ることができるとともに、製造プロセスを簡略化することができる。したがって、電気化学デバイス10では、製造コストの低減を図ることができる。
比較例に係る電気化学デバイス110では正極と負極とで構成が異なる。詳細には、電気化学デバイス110では、正極配線114が基材111の凹状部111cの底面から引き出されているが、負極配線115はリッド112から引き出されている。したがって、電気化学デバイス110では、配線114の外部電極端子114bを正極とし、配線115の外部電極端子115bを負極としなければならない。つまり、外部電極端子114b,115bの極性の互換性がない。
一方、本実施形態に係る電気化学デバイス10は、活物質電極16側の構造と、活物質電極17側の構造とが対称な構成を有する。したがって、電気化学デバイス10では、配線14の外部電極端子14bと配線15の外部電極端子15bとのいずれを正極及び負極とすることもできる。つまり、外部電極端子14b,15bの極性の互換性がある。したがって、電気化学デバイス10では、電子機器等に組み込まれる場合に向きが考慮される必要がなく、電子機器などへの実装が容易となる。
[変形例]
以下、本実施形態に係る電気化学デバイス10の変形例について説明する。各電気化学デバイスにおいて、同様の構成については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
(変形例1)
図4は本実施形態の変形例1に係る電気化学デバイス20の概略断面図である。電気化学デバイス20は、活物質電極16と活物質電極17との間に挟まれたセパレータ21を含む。つまり、電気化学デバイス20の蓄電素子dは、活物質電極16と、活物質電極17と、活物質電極16,17間に挟まれたセパレータ21により構成される。
電気化学デバイス20では、セパレータ21を設けることにより、電解液の経路を確保するとともに、活物質電極16と活物質電極17とをより近接して配置する場合にも、活物質電極16と活物質電極17とが直接接触することによる短絡を防止することができる。したがって、電気化学デバイス20では、小型化を図る場合にも、信頼性を確保することができる。
(変形例2)
図5は本実施形態の変形例2に係る電気化学デバイス30の概略断面図である。電気化学デバイス30は、活物質電極16と活物質電極17とのZ軸方向上面間に架かるセパレータ31を含む。つまり、電気化学デバイス30の蓄電素子dは、活物質電極16と、活物質電極17と、活物質電極16,17間に架かるセパレータ31により構成される。
電気化学デバイス30では、セパレータ31を設けることにより、電解液の経路を確保するとともに、活物質電極16と活物質電極17との相対位置を保つように作用し、活物質電極16と活物質電極17とが直接接触することによる短絡を防止することができる。
(変形例3)
図6は本実施形態の変形例3に係る電気化学デバイス40の概略断面図である。電気化学デバイス40は、容器cの構成が本実施形態に係る電気化学デバイス10とは異なる。詳細には、電気化学デバイス40と電気化学デバイス10とではリッド12が共通するものの基材とシールリングが異なる。
電気化学デバイス40の容器cは、平板状の基材41と、Z軸方向に壁上に延びるシールリング43とを有する。基材41は、基材11から側壁部11bを除去して底壁部11aのみとした平板状部材として構成される。シールリング43は、基材11の側壁部11cとシールリング13とを兼ねるように液室RのX軸方向及びY軸方向を囲んで基材11のZ軸方向上面に凹状部41cを形成している。
つまり、電気化学デバイス40では、液室Rが、活物質電極16,17が接合された第1の面(基材41のZ軸方向上面)と、活物質電極16,17から離間した第2の面(シールリング43及びリッド12の内面)と、に囲まれて形成されている。
当該構成により、電気化学デバイス40では、基材11を凹状に形成することないため、基材11として一般的に用いられるセラミック基板を採用することができる。これにより、電気化学デバイス40の製造コストの低減を図れる。
また、一般的に、セラミックスを設計どおりの凹状に形成することは難しく、その寸法精度は低い。しかし、電気化学デバイス40では、基材41は平板状であり、その上に凹状部41cがシールリング43によって形成される。したがって、シールリング43を形成する材料として、金属等の加工容易な材料を選択することによって容器cの寸法精度が向上する。これに伴い、液室R内の活物質電極16,17の配置や電解液の注入における設計公差を大きく設定できる。
(変形例4)
図7は本実施形態の変形例4に係る電気化学デバイス50の概略断面図である。電気化学デバイス50は、容器cの構成が本実施形態に係る電気化学デバイス10とは異なる。詳細には、電気化学デバイス50と電気化学デバイス10とではシールリング13が共通するものの基材とリッドが異なる。
電気化学デバイス50の容器cは、変形例3と同様の基材41と、その周縁部がリッド12よりも深く段落ちしたリッド52とを有する。リッド52は、液室RのX軸方向及びY軸方向を囲んで基材11のZ軸方向上面に凸状部を形成している。リッド52の形成には、絞り加工法などを採用することができる。なお、リッド52は、基材41上に液室Rを形成可能な形状であればよく、例えば、ドーム状であってもよい。
つまり、電気化学デバイス50では、液室Rが、活物質電極16,17が接合された第1の面(基材41のZ軸方向上面)と、活物質電極16,17から離間した第2の面(シールリング13及びリッド52の内面)と、に囲まれて形成されている。
当該構成により、変形例3と同様に基材41として一般的に用いられるセラミック基板を採用することができるとともに、リッド52を形成する材料として金属等の加工容易な材料を選択することによって容器cの寸法精度が向上する。これに伴い、液室R内の活物質電極16,17の配置や電解液の注入における設計公差を大きく設定できる。
(変形例5)
図8は、本実施形態に係る電気化学デバイス10の活物質電極16,17のバリエーションを示した図である。図8では活物質電極16,17以外の構成を省略している。活物質電極16,17の形状は、矩形に限らず、あらゆる形状を採用しうる。また、活物質電極16と活物質電極17とで異なる形状であってもよい。いずれにしても、活物質電極16と活物質電極17とは対向する面の面積が大きいほど、電気化学デバイス10の抵抗が減少するため好ましい。
図8(a)は、活物質電極16と活物質電極17との対向面を大きくするために、当該対向面をジグザグ形状にした例を示している。活物質電極16と活物質電極17との対向面は、ジグザグ形状以外でも、波形状など曲面により構成しても同様の効果を得ることができる。
図8(b)及び図8(c)は、活物質電極16と活物質電極17との対向面を大きくするために、活物質電極16が活物質電極17の周囲を囲むように構成した例を示している。詳細には、図8(b)に示すように、矩形の活物質電極17の3辺をU字状の活物質電極16が囲む構成が採用可能である。また、図8(c)に示すように、円形の活物質電極17の周囲を円形にくり抜かれた活物質電極16が囲む構成が採用可能である。なお、勿論、活物質電極16,17の位置関係は反対でも構わない。
(その他の変形例)
本実施形態に係る電気化学デバイス10では、導電性接着膜18,19が活物質電極16,17の集電膜としての機能を兼ねているが、導電性接着膜18,19とは別に活物質電極16,17に集電膜として金属層を設けてもよい。
<第2の実施形態>
[電気化学デバイス80の全体構成]
図9は、本発明の第2の実施形態に係る電気化学デバイス80の概略断面図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同様の構成について適宜省略して説明する。
電気化学デバイス80は、多種多様な形状を採用することができる。本実施形態では、一例として、X軸方向に沿った幅寸法が2.5mmであり、Y軸方向に沿った長さ寸法が6.4mmであり、Z軸方向に沿った高さ寸法が0.95mmである直方体状の形状を有する電気化学デバイス80について説明する。
本実施形態に係る電気化学デバイス80の構成は、第1の実施形態に係る電気化学デバイス10をY軸方向に2つ並べて配置し、当該2つの電気化学デバイス10を直列接続した構成と類似する。電気化学デバイス80は、当該構成を単一の素子として実現している。電気化学デバイス80は、電気化学デバイス10に対応する2つの電気化学ユニット60,70を含む。
電気化学デバイス80は、基材81、リッド82及びシールリング83からなる容器cを有する。電気化学デバイス80は、電気化学ユニット60,70について単一の基材81、リッド82及びシールリング83を有する。
基材81は底壁部81aと、側壁部81bと、底壁部81a及び側壁部81bによって形成された凹状部81cとを有する。凹状部81cは、電気化学ユニット60,70に対応して2つ形成されている。各凹状部81cはシールリング83を介してリッド82によって密閉され、電気化学ユニット60の液室R1及び電気化学ユニット70の液室R2を形成している。液室R1と液室R2とは基材81の側壁部81bを隔てて隣接している。
第1の電気化学ユニット60の液室R1には、一対の活物質電極66,67からなる蓄電素子d1が電解液とともに封入されている。活物質電極66,67はそれぞれ凹状部81cの底面に導電性接着層68,69を介して接合されている。第2の電気化学ユニット70の液室R2には、一対の活物質電極76,77からなる蓄電素子d2が電解液とともに封入されている。活物質電極76,77はそれぞれ凹状部81cの底面に導電性接着層78,79を介して接合されている。
電気化学デバイス80では、第1の電気化学ユニット60における第2の電気化学ユニット70から遠い側の活物質電極66から外部電極端子64bが引き出され、第2の電気化学ユニット70における第1の電気化学ユニット60から遠い側の活物質電極77から外部電極端子75bが引き出されている。また、基材81の側壁部81bを隔てて隣接している、第1の電気科学ユニット60の活物質電極67と第2の電気化学ユニット70の活物質電極76とが接続配線部84によって接続されている。
上記の構成により、電気化学デバイス80は、電気化学ユニット60,70が直列接続し、外部電極端子64b,75bを用いて2つの蓄電素子d1,d2に対して充放電を行うことが可能となる。
(基材81の配線構造)
基材81は、活物質電極66に接続される第1の配線64と、活物質電極77に接続される第2の配線75とを有する。配線64,75は、凹状部11cの底面に埋め込まれたビア64a,75aと、外部電極端子64b,75bと、層間配線部64c,75cとを有する。
ビア64a,75aは、凹状部81cの底面に露出しており、それぞれ導電性接着層68,79に隣接している。これにより、ビア64a,75aは、導電性接着層68,79を介して活物質電極66,77に接続される。
外部電極端子64b,75bは、それぞれ基材81のY軸方向両端部に設けられる。具体的には、外部電極端子64b,75bはそれぞれ、基材81の外面に、底壁部81aから側壁部81bにわたって一体として設けられる。
層間配線部64c,75cは、底壁部81aを構成する複数のセラミックスシートの層間に形成される。層間配線部64c,75cは、それぞれビア64a,75aと外部電極端子64b,75bとを接続している。
また、基材81は、活物質電極67に接続されるビア65aと、活物質電極76に接続されるビア74aとを有する。ビア65a,74aは、凹状部81cの底面に露出しており、それぞれ導電性接着層69,78に隣接している。これにより、ビア65a,74aは、導電性接着層69,78を介して活物質電極67,76に接続される。
さらに、基材81は、ビア65aとビア74aとを接続する接続配線部84を有する。接続配線部84により、活物質電極67と活物質電極76とが導通し、第1の電気化学ユニット60と第2の電気化学ユニット70とが接続される。
[電気化学デバイス80の作用効果]
本実施形態に係る電気化学デバイス80は、外部電極端子64bを正極とし、外部電極端子75bを負極として充放電する場合、正極活物質電極66、負極活物質電極67、正極活物質電極76、負極活物質電極77の順に直列接続された単一の蓄電素子として機能する。また、電気化学デバイス80は、外部電極端子64bを負極とし、外部電極端子75bを正極として充放電する場合、負極活物質電極66、正極活物質電極67、負極活物質電極76、正極活物質電極77の順に直列接続された単一の蓄電素子として機能する。
このように、本実施形態に係る電気化学デバイス80は、第1の実施形態に係る電気化学デバイス10を2つ直列接続した場合と同様に、電気化学デバイス10の2倍の電圧を充放電可能である。
また、電気化学デバイス80では、2つの電気化学ユニット60,70を、単一の基材81によって保持するとともに単一のリッド82によって封止するため、部品点数が減少し、製造コストが低減する。また、電気化学デバイス80では、2つの電気化学ユニット60,70が単一の基材81によって保持されるため、電子機器などへの実装時におけるハンドリング性が良好である。
以下、本実施形態に係る電気化学デバイス80の作用効果を、以下に比較例に係る電気化学デバイス280,380と比較しながら説明する。
(比較例に係る電気化学デバイス280,380の概略構成)
図10は本実施形態の比較例に係る電気化学デバイス280の概略断面図であり、図11は本実施形態の比較例に係る電気化学デバイス380の概略断面図である。電気化学デバイス280の構成は、図3に示した電気化学デバイス110をY軸方向に2つ並べて配置し、当該2つの電気化学デバイス110を直列接続した構成と類似する。電気化学デバイス280は、電気化学デバイス110に対応する2つの電気化学ユニット260,270を含み、電気化学デバイス380は、電気化学デバイス110に対応する2つの電気化学ユニット360,370を含む。
図10に示す電気化学デバイス280では、第1の電気化学ユニット260の蓄電素子d1と第2の電気化学ユニット270の蓄電素子d2とがリッド282によって接続されている。そのため、電気化学デバイス280では、配線264,275の外部電極端子264bを正極とし、外部電極端子275bを負極として2つの蓄電素子d1,d2に対して充放電を行う場合、活物質電極266、活物質電極267、活物質電極276、活物質電極277の順に直列接続される。したがって、第1の電気化学ユニット260ではリッド282側の活物質電極267が負極となるものの、第2の電気化学ユニット270ではリッド282側の活物質電極276が正極となる。
このように、電気化学デバイス280では、配線264,275の外部電極端子264b,275bのいずれを正極とした場合にも、電気化学ユニット260,270のうちのいずれか一方はリッド282側が正極となる。したがって、電気化学デバイス280では、リッド282側が正極となる電気化学ユニットにおいて、リッド282及びシールリング283を形成する金属材料が電解液に溶出しやすくなる。そのため、電気化学デバイス280では、短絡や内部抵抗の上昇や容量の低下が生じやすい。
電気化学デバイス380は、電気化学デバイス280における当該不具合を解消している。電気化学デバイス380では、電気化学ユニット360,370においてリッド382側の活物質電極367,377が負極となるように、第1の電気化学ユニット360におけるリッド382と第2の電気化学ユニット370における導電性接着膜379とを接続する配線365a,384,374aが設けられている。
当該構成により、電気化学デバイス380では、リッド382側の活物質電極367,377が負極となる。しかし、上述したように、リッド382は負極であっても、長期の使用などに起因して、腐食が発生する。
(本実施形態と比較例との比較)
上述したように比較例に係る電気化学デバイス280ではリッド282が腐食しやすく、電気化学デバイス380では長期にわたる信頼性が得られない。一方、本実施形態に係る電気化学デバイス80では、リッド82の腐食が発生することなく、長期にわたる高い信頼性が得られる。
比較例に係る電気化学デバイス380では、Z軸方向上側に配置されるリッド282に接続するためのビア365a,375aを長く形成する必要がある。一方、本実施形態に係る電気化学デバイス80では、活物質電極66,67,76,77がいずれも基材81の凹状部81cの底面に設けられているため、長いビアを設ける必要がない。電気化学デバイス80では、活物質電極66,67,76,77のZ軸方向下側における簡素な配線で2つの電気化学ユニットを接続することができるため、製造コストを抑制可能である。
[変形例]
本実施形態に係る電気化学デバイス80では2つの電気化学ユニット60,70を接続したが、接続する電気化学ユニットの数は必要な電圧などに応じて任意に決定可能である。また、電気化学デバイス80では複数の電気化学ユニット60,70を直列接続したが、複数の電気化学ユニットを必要な容量などに応じて並列接続してもよい。さらに、任意の数の電気化学ユニットを、必要な電圧や容量に応じて、直列接続と並列接続とを自在に組み合わせて電気化学デバイスを構成することも可能である。
いずれの場合にも、本実施形態に係る電気化学デバイス80と同様に、全ての活物質電極のZ軸方向下側における簡素な配線で複数の電気化学ユニットを接続することができる。
図4及び図5に示した電気化学デバイス20,30と同様に、蓄電素子dを形成する一対の活物質電極間にセパレータを設けてもよい。また、図6及び図7に示した電気化学デバイス40,50と同様に、基材として平板状のものを用い、当該基材上にシールリング及びリッドにより複数の液室Rを形成してもよい。さらに、図8に示した活物質電極と同様に、活物質電極の形状を変更してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10…電気化学デバイス
11…基材
12…リッド
13…シールリング
14,15…配線
16,17…活物質電極
18,19…導電性接着層
c…容器
d…蓄電素子
R…液室

Claims (10)

  1. 電解液を収容し、第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有する液室と、
    前記液室内に配置され、前記第1の面上に設けられた第1の電極と前記第1の面上に前記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する蓄電素子と
    を具備する電気化学デバイス。
  2. 請求項1に記載の電気化学デバイスであって、
    前記第2の面は前記蓄電素子から離間している
    電気化学デバイス。
  3. 請求項1又は2に記載の電気化学デバイスであって、
    前記第1の面を有する基材と前記第2の面を有するリッドとを更に具備する
    電気化学デバイス。
  4. 請求項3に記載の電気化学デバイスであって、
    前記基材と前記リッドとの間に配置され、前記第2の面を有するシール部を更に具備する
    電気化学デバイス。
  5. 請求項3又は4に記載の電気化学デバイスであって、
    前記基材の前記第1の面とは反対の面に露出し、前記第1の電極及び前記第2の電極からそれぞれ引き出された一対の外部電極端子を更に具備する
    電気化学デバイス。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の電気化学デバイスであって、
    前記第1の電極と前記第1の面との間、及び、前記第2の電極と前記第1の面との間にそれぞれ配置され、集電膜として機能する導電性接着層を更に具備する
    電気化学デバイス。
  7. 電解液を収容し、第1の面と前記第1の面に対向する第2の面とを有する液室と、前記液室内に配置され、前記第1の面上に設けられた第1の電極と前記第1の面上に前記第1の電極とは離間して設けられた第2の電極とを有する蓄電素子とを有する複数の電気化学ユニットと、
    前記複数の電気化学ユニットを接続する接続配線部と
    を具備する電気化学デバイス。
  8. 請求項7に記載の電気化学デバイスであって、
    前記複数の電気化学ユニットに共通の前記第1の面を有する基材を更に具備する
    電気化学デバイス。
  9. 請求項7又は8に記載の電気化学デバイスであって、
    前記複数の電気化学ユニットに共通の前記第2の面を有するリッドとを更に具備する
    電気化学デバイス。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の電気化学デバイスであって、
    すべての前記蓄電素子が前記接続配線部によって直列接続されている
    電気化学デバイス。
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