JP2014088775A - スクロール流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮比を大きくする構造を付加しても安定した性能を得ることのできるスクロール流体機械を提供することである。
【解決手段】一対の駆動スクロール部によって挟持される従動スクロール部6とによって構成されるスクロール流体機械において、第1及び第2の駆動スクロール部が、前記従動スクロール部6を貫通する支持ピン30〜34によって固定され、該支持ピン30〜34が、前記第1及び第2の駆動スクロール部における一対の駆動スクロールラップ82,83の中央端部近傍を連結する中央支持ピン30、一対の駆動スクロールラップの外周端部近傍を連結する一対のラップ外周側支持ピン31,32、及び前記外周側支持ピン31,32の外周側の間の所定位置に配置される外周側支持ピン33,34とによって構成され、且つ、前記従動スクロール部6の鏡板には、前記支持ピンの旋回範囲に対応する大きさを有する開口部40〜44が形成されることにある。
【選択図】図2

Description

本願発明は 両側にスクロールラップを有する従動スクロールと、この従動スクロールを挟み込みように配置され前記スクロールラップと噛合して従動スクロールの両側に圧縮室を画成する一対の駆動スクロールとを具備し、駆動スクロールと従動スクロールとが回転しながら相対的に旋回運動を行い、前記圧縮室の容積を漸次縮小して流体を吸引して圧縮し吐出するスクロール流体機械に関する。
特許文献1(特開平6−341381号公報)の開示されるスクロール型流体装置は、鏡板上に渦巻状のラップが立設されてなる駆動スクロールを有し、かつ各々一対の第1駆動側係合部及び第2駆動側係合部が互いに直交する直径方向にそれぞれ配設され、軸心周りに回転可能に支持された駆動部材と、鏡板上に立設された渦巻状のラップが上記駆動スクロールのラップと互いに噛合するように配置されてなる従動スクロールを有し、かつ各々1対の第1従動側係合部及び第2従動側係合部が互いに直交する直径方向にそれぞれ配設され、上記駆動部材の軸心から偏心した軸心の周りに回転可能に支持された従動部材と、上記駆動部材をその軸心周りに回転駆動する駆動手段と、上記駆動部材の第1駆動側係合部に係合してその回転方向での動きが規制されつつ直径方向に往復動可能に案内される1対の第1駆動用係止部と、従動部材の第1従動側に係合してその回転方向での動きが規制されかつ直径方向に往復動可能に案内される一対の第1従動用係止部とを有し、駆動部材がその軸心周りに1回転する間に1回の自転を行いつつ2回の公転を行って駆動部材の回転力を従動部材に伝達する第1継手部材と、上記駆動剤の第2駆動側係合部に係合してその回転方向での動きが規制されつつ直径方向に往復動可能に案内される一対の第2駆動用係止部と、従動部材の第2従動側係合部に係合してその回転方向での動きが規制されつつ直径方向に往復動可能に案内される1対の第2従動用係止部とを有し、駆動部材がその軸心周りに1回転する間に1回の自転を行いつつ上記第1継手部材に対し180°の位相差で2回の公転を行って駆動部材の回転力を従動部材に伝達する第2継手部材とを備え、上記第1及び第2継手部材は、各々の公転時に発生する公転軸心周りの遠心力を互いに相殺するように構成されることを特徴とするものである。
特許文献2(特開平7−229482号公報)に開示される回転式流体機械は、密閉容器内の電動要素とスクロール圧縮要素とを収納し、このスクロール圧縮要素を、前記電動要素に連結された駆動スクロールと、この駆動スクロールと同軸に配置された従動スクロールと、この従動スクロールと前記駆動スクロールとの間に配置され、これら両スクロールに対して偏心して配置された中間スクロールとからなり、これら駆動、従動、中間スクロールを同方向に回転させるよう構成したことを特徴とするものである。
特許文献3(特開2010−71226号公報)に開示されるスクロール流体機械は、内部に内部空間を画成するハウジングと、該ハウジングに回転自在に支持される駆動スクロールユニットと、該駆動スクロールユニットに挟持される従動スクロールユニットを具備し、該従動スクロールユニットが駆動スクロールユニットの回転に伴って回転しつつ相対的に旋回運動を行って、駆動スクロールラップ及び従動スクロールラップによって画成される圧縮室を、前記内部空間に開口する吸入口から中央に開口する吐出口まで漸次容量が縮小されるように移動させえ流体の吸入吐出を行うスクロール流体機械において、前記駆動スクロールユニットが、前記ハウジングに回転自在に支持される一対の回転軸と、該一対の回転軸のそれぞれに一体に成形された一対のディスク状の端板と、該一対の端板間に配される駆動スクロールラップとによって構成され、前記端板が、駆動スクロールラップのインボリュート最外角端を結ぶ線を直径とする最小円で構成されると共に、前記駆動スクロールユニットの端板の周囲には、前記従動スクロールユニットと前記ハウジングに回転自在に支持される従動スクロール受けとを固定する取り付けネジ及び従動スクロールユニットの位置決め用平行ピンと接触しないように、所定の大きさの凹部が形成されることを特徴とするものである。
特開平6−341381号公報 特開平7−229482号公報 特開2010−71226号公報
従来の流体スクロール機械において、特に駆動スクロール部材及び従動スクロール部材がお互いに回転する構造では、遠心力によって従動スクロールが変形する恐れがあるため、回転速度を増加できないという問題点がある。
また、圧縮比を増大させると、内部発生圧力によるスラスト荷重が大きくなり、駆動スクロール若しくは従動スクロールの倒れ込みや、また回転自在に保持するために設けられるベアリングへのスラスト荷重による静バランスの崩れ等の不具合が生じる恐れが生じる。
このため、本願発明は、圧縮比を大きくする構造を付加しても安定した性能を得ることのできるスクロール流体機械を提供することにある。
したがって、本願発明は、内部空間を画成すると共に内部空間に流体を導入する導入口が形成されるハウジング;径方向に広がる鏡板と、該鏡板の両面のそれぞれに、該鏡板に沿って中心から外周方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成される一対の従動スクロールラップとを具備する従動スクロール部;該従動スクロール部の両側に位置し、該従動スクロール部を前記内部空間内に回転自在に保持する一対の従動スクロール受け部;端板と、該端板の一方の面に該端板に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部の一方の側に形成された一対の従動スクロールラップと噛合して圧縮室を形成する一対の駆動スクロールラップと、前記端板の他方の面の中央から延出し、前記ハウジングに回転自在に保持されると共に外部動力によって回転する駆動軸とを有する第1の駆動スクロール部;端板と、該端板の一方の面に該端板に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部の他方の側に形成された一対の従動スクロールラップと噛合して圧縮室を形成する一対の駆動スクロールラップと、前記端板の他方の面の中央から延出し、前記ハウジングに回転自在に保持されると共に内部を貫通する吐出孔が形成された回転軸とを有する第2の駆動スクロール部;且つ前記第1及び第2の駆動スクロール部に対して従動スクロール部の回転を相対的に旋回運動させるための回転同期機構を具備するスクロール流体機械において、前記第1の駆動スクロール部及び第2の駆動スクロール部が、前記従動スクロール部を貫通する支持ピンによって固定されること、該支持ピンが、前記第1及び第2の駆動スクロール部における一対の駆動スクロールラップの中央端部近傍を連結する中央支持ピン、一対の駆動スクロールラップの外周端部近傍を連結する一対のラップ外周側支持ピン、及び該一対のラップ外周側支持ピンの外周側の間の所定の位置に配置される外周側支持ピンとによって構成されること、且つ、前記従動スクロール部の鏡板には、前記支持ピンの位置に対応すると共に、該従動スクロール部の前記第1及び第2の駆動スクロール部に対する旋回運動に伴って旋回移動する前記支持ピンの旋回範囲に対応する大きさを有する開口部が形成されることにある。
これによって、一対の駆動スクロール部が支持ピンによって従動スクロール部を挟持するように固定されるために、一対の駆動スクロール部と従動スクロール部によって画成される圧縮室における内部発生圧力によるスラスト荷重を相殺することができるので、駆動スクロール部及び従動スクロール受けをハウジングに回転自在に保持するために設けられるベアリングにスラスト荷重が発生しないため、駆動スクロール部及び従動スクロールの回転を円滑に行うことができるものである。
さらに、本願発明のスクロール流体機械では、駆動スクロール部及び従動スクロール部に、点対称に配置された一対のスクロールラップが形成されるいわゆる二重巻ラップ構造を有するため、回転中心に対し静バランスがとれるため、バランスウェイトなどが不要となるものである。さらに、二重ラップとすることによって、旋回半径が1/2となり、オルダムリングの摺動速度を1/2にできるため、それぞれの機構に係る負荷を低減することができるものである。
さらに、支持ピンを駆動スクロール部の中央部分、ラップの外周端近傍の2箇所及びそれらの間の2箇所の少なくとも5箇所に設け、これに対応して従動スクロール部に開口部を設けることから、従動スクロール部の外径を最小限にすることが可能となるものである。
さらに、本願発明は、前記従動スクロール部の外周面には径方向に延出する複数の鍔部が形成されること、且つ該鍔部が、前記鏡板から径方向に延出する中央鍔部と、前記従動スクロール部の軸方向端部から径方向に延出する一対の外側鍔部とによって構成されることにある。
これによって、従動スクロール部の外周部分の強度を向上させることができるため、十分な遠心力に耐えることができるため、回転速度を向上させることができるものである。
さらにまた、本願発明は、前記回転同期機構が、前記第1の駆動スクロール部の端板の他方の面と、それに対峙する一方の従動スクロール受け部との間に配置された第1のオルダムリングと、前記第2の駆動スクロール部の端板の他方の面と、それに対峙する他方の従動スクロール受け部との間に配置された第2のオルダムリングとによって構成されることが望ましい。
これによって一対の駆動スクロール部及び従動スクロール部からなる圧縮機構の両側に回転同期機構としてのオルダムリングを設けたことによって、オルダムリングへの負荷を半減させることができるものである。
また、本願発明は、前記第1及び第2の駆動スクロール部の駆動スクロールラップの内側ラップの最内室の所定範囲を半円形状としたことが望ましい。
これは、発明者が、従動スクロール部の中心部分に位置する開口部と従動スクロールラップの外側ラップの交点は最内屋を定義する角度βとなるため、圧縮比を大きくすることができない。したがって、駆動スクロール部の駆動スクロールラップの内側ラップの最内室の定義角度(β+π/2)より中心側を旋回半径とする線上に中心を持つ半円で構成することで圧縮比を大きくすることができることを見出したことに由来する。
以上説明したように、本願発明によれば、圧縮室の両側に配置される駆動スクロール部が複数の支持ピンによって固定されることから圧縮室で生じる内部発生圧力によるスラスト荷重を相殺することができるため、駆動スクロール部及び従動スクロール部を安定して回転させることができるため、圧縮効率を向上させることができるものである。
さらに本願発明によれば、前記従動スクロール部の外周面には径方向に延出する複数の鍔部が形成されること、且つ該鍔部が、前記鏡板から径方向に延出する中央鍔部と、前記従動スクロール部の軸方向端部から径方向に延出する一対の外側鍔部とによって構成されることから、従動スクロール部の外周部分の強度を向上させることができるため、十分な遠心力に耐えることができるため、回転速度を向上させることができ、流体の吐出量を増大させることができるものである。
発明者が、従動スクロール部の中心部分に位置する開口部と従動スクロールラップの外側ラップの交点は最内屋を定義する角度βとなるため、圧縮比を大きくすることができない。したがって、駆動スクロール部の駆動スクロールラップの内側ラップの最内室の定義角度β+π/2より中心側を旋回半径とする線上に中心を持つ半円で構成することで圧縮比を大きくすることができることを見出したことに由来して、前記第1及び第2の駆動スクロール部の駆動スクロールラップの内側ラップの最内室の所定範囲を半円形状としたことによって、圧縮比を増大させることができるものである。
本願発明に係るスクロール流体機械の概略構成図である。 本願発明に係る従動スクロール部と駆動スクロール部の位置関係を示した説明図である。 本願発明に係る従動スクロール部を示した説明図であり、(a)は従動スクロール部の縦断面図、(b)は(a)で示される従動スクロール部のA−A断面図である。 前記従動スクロール部の中央部分の拡大図である。 (a)は本願発明に係る第2の駆動スクロール部の背面図、(b)はその断面図である。 第2の駆動スクロール部の中央部分の拡大図である。 一対の駆動スクロール部によって従動スクロール部を挟持するための支持ピンの一例を示した説明図である。
以下、この発明の実施例について図面により説明する。
本願発明に係るスクロール流体機械1は、図1に示すように、内部空間2を画成すると共に内部空間2に流体を導入する導入口3が形成されるハウジング4を具備し、前記内部空間2内に前記ハウジング4に対して回転自在に圧縮機構5が配置される。
前記圧縮機構5は、従動スクロール部6と、該従動スクロール部6を両側から挟持するように配置される一対の駆動スクロール部(第1および第2のスクロール部)7,8とを具備する。前記従動スクロール部6は、図3(a),(b)に示すように、径方向に広がる鏡板61と、この鏡板61の一方の側に該鏡板61に沿って中心から外周方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成される一対の従動スクロールラップ62,63が、他方の側に一対の従動スクロールラップ64,65が設けられる。また、この従動スクロール部6は、該従動スクロール部6の両側に位置する一対の従動スクロール受け部9,10によって前記内部空間2内に回転自在に保持される。また、該従動スクロール受け部9,10は、それぞれベアリング11,12を介して前記ハウジング4に回転自在に保持される。
さらに、前記駆動スクロール部7,8のうち第1の駆動スクロール部7は、端板71と、該端板71の一方の面に該端板71に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部6の一方の側に形成された一対の従動スクロールラップ62,63と噛合して圧縮室21,22を形成する一対の駆動スクロールラップ72,73と、前記端板71の他方の面の中央から延出し、前記ハウジング4に回転自在に保持されると共に外部動力によって回転する駆動軸74とを有する。また、第2の駆動スクロール部8は、図5(a),(b)に示すように、端板81と、該端板81の一方の面に該端板81に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部6の他方の側に形成された一対の従動スクロールラップ64,65と噛合して圧縮室23,24を形成する一対の駆動スクロールラップと82,83、前記端板81の他方の面の中央から延出し、前記ハウジング4に回転自在に保持されると共に内部を貫通する吐出孔85が形成された回転軸84とを有する。また、前記駆動軸74および回転軸84は、ベアリング46,47を介して前記ハウジング4に回転自在に保持されるものである。
さらにまた、回転同期機構としてのオルダムリング13,14が、それぞれ前記第1及び第2の駆動スクロール部7,8とそれに対峙する従動スクロール受け部9,10の間に設けられるものである。
また、本願発明の係るスクロール流体機械1によれば、前記第1の駆動スクロール部7と第2の駆動スクロール部8とは、前記従動スクロール部6を貫通する複数の支持ピンによって固定される。この支持ピンは、図2および図5で示すように、前記第1及び第2の駆動スクロール部7,8における一対の駆動スクロールラップ72,73,82,83の中央端部近傍を連結する中央支持ピン30、一対の駆動スクロールラップ72,73,82,83の外周端部近傍を連結する一対のラップ外周側支持ピン31,32、及び該一対のラップ外周側支持ピン31,32の外周側の間の所定の位置に配置される外周側支持ピン33,34によって構成される。
さらに、前記従動スクロール部6の鏡板61には、図2および図3(b)に示すように、前記支持ピン30〜34の位置に対応すると共に、該従動スクロール部6の前記第1及び第2の駆動スクロール部7,8に対する旋回運動に伴って旋回移動する前記支持ピン30〜34の旋回範囲に対応する大きさを有する開口部40,41,42,43,44が形成されるものである。
以上の構成により、本願発明に係るスクロール流体機械1は、外部動力によって駆動軸74が回転することによって第1の駆動スクロール部7が回転すると共に、該第1の駆動スクロール部7と支持ピン30〜34によって固定される第2の駆動スクロール部8が回転する。また、前記オルダムリング13,14を介して従動スクロール受け部9,10が第1および第2の駆動スクロール部7,8の回転に伴って回転しさらに第1および第2の駆動スクロール部7,8に対して旋回運動を行うため、従動スクロール部6が第1および第2の駆動スクロール部7,8と共に回転しながら第1および第2の駆動スクロール部7,8に対して相対的に旋回運動を行う。これによって、第1および第2の駆動スクロール部7,8の駆動スクロールラップ72,73,82,83と従動スクロール部6の従動スクロールラップ62,63,64,65によって画成される圧縮室21,22,23,24が外周端部に位置する最外室から中心側に位置する最内室に向けて容積を縮小しながら移動することから、ハウジング4の導入口3から内部空間2を介して吸引された流体が吸引され、中央部分を介して回転軸84に形成された吐出孔85から吐出されるものである。
このときに、中央支持ピン30を固定するネジであって、前記吐出孔85内に配されるネジ86と中央支持ピン30との間に配置されるワッシャ70には、前記圧縮された流体が吐出されるための開口部71が形成されているものであり、これによって、スクロールラップの中央端部に到達した流体は、開口部40によって導通した空間から前記ワッシャ70の開口部71を介して吐出孔85に至るものである。
このように、本願発明に係るスクロール流体機械1において、従動スクロールラップ62,63,64,65および駆動スクロールラップ72,73,82,83は、中心において点対称となるいわゆる二重巻ラップを構成するため、回転中心に対し静バランスがとれることから、バランスウェイトなどが不要となるという効果をそうするものである。また、二重巻ラップとすることにより、旋回半径が1/2となるため、オルダムリングの摺動速度を1/2にすることができるので、耐摩耗性の向上が図れることと、ラップのピッチも1/2となることにより、端板全体の強度アップが図れるという効果をそうすることができるものである。
また、駆動スクロール部7,8が、例えば図7で示すように、支持ピン30,31,32,33,34によって固定されているため、スラスト荷重を確実に受け止めることができるため、駆動スクロール部7,8および従動スクロール受け部9,10を、ハウジング4に摺動自在に保持するためのベアリング11,12に係る負荷を低減できるため、ベアリング11,12の寿命を延ばすことができ、又、ベアリング11,12を小型軽量化することが可能となるものである。
さらに、本願発明に係るスクロール流体機械1の従動スクロール部6は、その外周部分に、径方向に広がる複数、この実施例では3つの鍔部66,67,68が形成される。これによって従動スクロール部6の最外周に係る遠心力に対して従動スクロール部6の強度を増加させることができるので、従動スクロール部6および駆動スクロール部7,8の回転速度を増加させることが可能となるので、これに伴う吐出量を増大させることができるものである。
この鍔部66,67,68は、従動スクロール部6の形状は鋳造字に形成するか或いはその外周部分をTスロットカッターによってインボリュート加工することによって形成されることが望ましい。これよって、鍔部66,67,68の形成を容易に行うことが可能となるものである。
さらに、従動スクロール部6に形成される開口部40,41,42,43,44は、中心部に形成された中央開口部40と、ラップの巻き終わり箇所(φEND)近傍に設けられた巻き終わり位置開口部41,42と、巻き終わり位置開口部41,42から略90°等分となる位置に設けられた外周間開口部43,44とによって構成され、それぞれの直径(φD)は、旋回半径R、支持ピン30,31,32,33,34の直径φd、接触防止隙間αを考慮して設定される(φD=(R+φd/2+α)×2)。さらに、前記外周間開口部43,44を前記従動スクロールラップ62,63の外側ラップに接線接触させるように設けて、従動スクロール部6の外径を小さくすることができるものである。
また、図4で示すように、従動スクロール部6の中央開口部40と従動スクロールラップ62,63の外側ラップとの交点Pは最内屋を定義する角度βとなるため、この点が最大圧縮比の限界となるという欠点があり、その対策としてこのように、従動スクロール部6においては中央開口部40を大きくする必要があるが、そのため圧縮比を大きくすることができないため、図6で示すように、駆動スクロールラップ82,83および84,85の内側ラップの最内室の定義角度β+π/2より中心側を旋回半径とする直線L上に中心を持つ半円rで構成することによって圧縮比を大きくすることができるものである。
以上のように、本願発明に係るスクロール流体機械1は、従動スクロール部6の外周に複数の鍔部66,67,68が形成されたこと、従動スクロール部6を挟持する駆動スクロール部7,8が支持ピン30,31,32,33,34によって固定されていること、および駆動スクロール部7,8の駆動スクロールラップ72,73,82,83の内側ラップの最内室の定義角度β+π/2より中心側を旋回半径rすることという特徴とするものであり、これによってスクロール流体機械1の圧縮比を増大させることができると共に回転速度の向上を図ることができるので、吐出量を増大させることが可能となるものである。
1 スクロール流体機械
2 内部空間
3 導入口
4 ハウジング
5 圧縮機構
6 従動スクロール部
7 第1の駆動スクロール部
8 第2の駆動スクロール部
9,10 従動スクロール受け部
11,12,41,42 ベアリング
13,14 オルダムリング
21,22,23,24 圧縮室
30,31,32,33,34 支持ピン
40,41,42,43,44 開口部
61 鏡板
62,63,64,65 従動スクロールラップ
71,81 端板
72,73,82,83 駆動スクロールラップ
74 駆動軸
84 回転軸
85 吐出孔

Claims (4)

  1. 内部空間を画成すると共に内部空間に流体を導入する導入口が形成されるハウジング;径方向に広がる鏡板と、該鏡板の両面のそれぞれに、該鏡板に沿って中心から外周方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成される一対の従動スクロールラップとを具備する従動スクロール部;該従動スクロール部の両側に位置し、該従動スクロール部を前記内部空間内に回転自在に保持する一対の従動スクロール受け部;端板と、該端板の一方の面に該端板に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部の一方の側に形成された一対の従動スクロールラップと噛合して圧縮室を形成する一対の駆動スクロールラップと、前記端板の他方の面の中央から延出し、前記ハウジングに回転自在に保持されると共に外部動力によって回転する駆動軸とを有する第1の駆動スクロール部;端板と、該端板の一方の面に該端板に沿って中心から径方向に螺旋状に広がると共に点対称に形成され、前記従動スクロール部の他方の側に形成された一対の従動スクロールラップと噛合して圧縮室を形成する一対の駆動スクロールラップと、前記端板の他方の面の中央から延出し、前記ハウジングに回転自在に保持されると共に内部を貫通する吐出孔が形成された回転軸とを有する第2の駆動スクロール部;且つ前記第1及び第2の駆動スクロール部に対して従動スクロール部の回転を相対的に旋回運動させるための回転同期機構を具備するスクロール流体機械において、
    前記第1の駆動スクロール部及び第2の駆動スクロール部が、前記従動スクロール部を貫通する支持ピンによって固定されること、
    該支持ピンが、前記第1及び第2の駆動スクロール部における一対の駆動スクロールラップの中央端部近傍を連結する中央支持ピン、一対の駆動スクロールラップの外周端部近傍を連結する一対のラップ外周側支持ピン、及び該一対のラップ外周側支持ピンの外周側の間の所定の位置に配置される外周側支持ピンとによって構成されること、且つ、
    前記従動スクロール部の鏡板には、前記支持ピンの位置に対応すると共に、該従動スクロール部の前記第1及び第2の駆動スクロール部に対する旋回運動に伴って旋回移動する前記支持ピンの旋回範囲に対応する大きさを有する開口部が形成されることを特徴とするスクロール流体機械。
  2. 前記従動スクロール部の外周面には径方向に延出する複数の鍔部が形成されること、且つ
    該鍔部が、前記鏡板から径方向に延出する中央鍔部と、前記従動スクロール部の軸方向端部から径方向に延出する一対の外側鍔部とによって構成されることを特徴とする請求項1記載のスクロール流体機械。
  3. 前記回転同期機構は、前記第1の駆動スクロール部の端板の他方の面と、それに対峙する一方の従動スクロール受け部との間に配置された第1のオルダムリングと、前記第2の駆動スクロール部の端板の他方の面と、それに対峙する他方の従動スクロール受け部との間に配置された第2のオルダムリングとによって構成されることを特徴とする請求項1又は2記載のスクロール流体機械。
  4. 前記第1及び第2の駆動スクロール部の駆動スクロールラップの内側ラップの最内室の所定範囲を半円形状としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のスクロール流体機械。
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