JP2014088660A - 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法 - Google Patents

洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014088660A
JP2014088660A JP2012237593A JP2012237593A JP2014088660A JP 2014088660 A JP2014088660 A JP 2014088660A JP 2012237593 A JP2012237593 A JP 2012237593A JP 2012237593 A JP2012237593 A JP 2012237593A JP 2014088660 A JP2014088660 A JP 2014088660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
washing machine
drainage
discharge pipe
floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012237593A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5809127B2 (ja
Inventor
Makoto Sato
佐藤  誠
Yasuyuki Banba
康幸 番場
Takashi Tokumaru
隆 徳丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JS Corp
Original Assignee
JS Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JS Corp filed Critical JS Corp
Priority to JP2012237593A priority Critical patent/JP5809127B2/ja
Publication of JP2014088660A publication Critical patent/JP2014088660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5809127B2 publication Critical patent/JP5809127B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sink And Installation For Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】浴室とその隣室との仕切りを貫通する立ち上がり部分があっても、排水を浴室に円滑に排水することができる洗濯機の排水構造等を提供する。
【解決手段】浴室2とその隣室5との間の仕切り壁8を貫通して、隣室5に設置された洗濯機1の排水を、自然流下で浴室2に導く洗濯機1の排水構造であって、洗濯機1の排水ホース7が接続されるジョイント部22と、ジョイント部22から浴室2に向かって延びる主配管部A、および主配管部Aに連なり、下流側において仕切り壁8の貫通部分を中心に逆「U」字状に配管された湾曲配管部Bを有する放流パイプ12と、を備え、放流パイプ12は、洗濯機1から流下する排水が、湾曲配管部Bでサイホン作用を生ずる管径に形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、洗濯機の排水を自然流下で浴室に導く洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法に関するものである。
従来、この種の排水構造として、浴室と脱衣室との仕切り壁に、洗濯機の排水ホースを挿入する挿入孔を形成したものが知られている(特許文献1参照)。
この排水構造における浴室は、洗い場に設けた側溝の端部が、浴槽のエプロンの位置まで延びており、側溝はこの位置で排水トラップに接続されている。この排水構造では、挿入孔が、側溝の端部上方に位置するように形成され、挿入孔に挿入した排水ホースやその延長ホースの先端部が、側溝に臨むようになっている。これにより、排水ホースや延長ホースの先端部を、浴槽のエプロンにより隠蔽するようにし、見えないようにしている。また、側溝がエプロンの位置まで延びていない浴室では、側溝と挿入孔とを接続するように、側溝の端部に延長パイプを設けるようにしている。
特開2004−332421号公報
このような、従来の洗濯機の排水構造では、洗濯機が仕切り壁に沿わせて設置されている場合はよいが、離れて設置されていると、排水ホース或いはその延長ホースが、動線を横断し邪魔になる問題がある。すなわち、延長ホース等は、床上に這わせることになり、見てくれが悪くなるだけでなく、歩行の障害になる。また、延長ホース等の下流端部が、仕切り壁の挿入口の部分でいったん立ち上がることになり、この立上げ寸法分、延長ホース等に排水が残留してしまう。このため、置き台を設けて洗濯機を十分に嵩上げしないと、洗濯機の排水電磁弁が良好に作動しなくなる問題がある。また、排水が残留していると、排水の流れが悪化するだけでなく、延長ホース等の先端部が挿入口から外れときに、漏水の原因になる。
本発明は、浴室とその隣室との仕切りを貫通する立ち上がり部分があっても、排水を浴室に円滑に排水することができる洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法を提供すること課題としている。
本発明の洗濯機の排水構造は、浴室とその隣室との間の仕切りを貫通して、隣室に設置された洗濯機の排水を、自然流下で浴室に導く洗濯機の排水構造であって、洗濯機の排水ホースが接続されるジョイント部と、ジョイント部から浴室に向かって延びる主配管部、および主配管部に連なり、下流側において仕切りの貫通部分を中心に逆「U」字状に配管された湾曲配管部を有する放流パイプと、を備え、放流パイプは、洗濯機から流下する排水が、湾曲配管部でサイホン作用を生ずる管径に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、洗濯機の排水は、排水ホースからジョイント部に流れ、ジョイント部から放流パイプを経て浴室に流下する。この場合、放流パイプは、湾曲配管部でサイホン作用を生ずる管径に形成されているため、洗濯機の排水は、当初洗濯機側の水頭により放流パイプに満水状態となって流れ、洗濯機側の水位が湾曲配管部の高さを下回ったところで、湾曲配管部のサイホン作用より、引かれるようにして流れる。このため、サイホン作用が生じている限りにおいて、洗濯機の排水を、放流パイプを介して浴室に流すことができる。すなわち、浴室とその隣室との間の仕切りの部分で、逆「U」字状に配管された湾曲配管部があっても、洗濯機の排水を浴室に円滑に流下させることができる。なお、サイホン作用は、放流パイプ内の排水も流しきることが理想であるが、洗濯機の設けられている排水電磁弁が、適切に作動する程度でもよい。
この場合、主配管部は、隣室の床下に配管され、湾曲配管部は、隣室の床を貫通して床上に配管されていることが好ましい。
この構成によれば、放流パイプの主要な部分が隣室の床下に隠蔽配管されるため、放流パイプが歩行の障害になることがなく、且つ洗濯機排水ホースの外れによる漏水の問題も解消することができる。
この場合、放流パイプの管径が、20mmから25mmであることが好ましい。
この構成によれば、排水初期に、洗濯機側の水頭で放流パイプを簡単に満水にすることができ、排水終期のサイホン作用を確実に機能させることができる。また、1回の排水に要する時間が、極端に長くなることがない。なお、放流パイプは、内面(流路)が滑らかな流路抵抗の少ないものを用いることが好ましい。
また、放流パイプは、主配管部の一部として上流側を構成する直線状の第1パイプと、湾曲配管部を含んで下流側を構成する可撓性の第2パイプと、第1パイプと第2パイプを接続するパイプ継手と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、第2パイプを現場合わせで曲げ加工することにより、仕切り廻りの構造に合わせた形状の湾曲配管部を形成することができる。また、第1パイプにより、放流パイプの長さを簡単に調整することができる。なお、第1パイプを、塩化ビニル等の樹脂管で構成し、第2パイプを、アルミニウム管を心材とする樹脂被覆管等の可撓管で構成することが好ましい。また、第2パイプを構成する可撓管は、湾曲配管部の形成の他、他の既設配管を回避する場合にも有用である。
さらに、ジョイント部は、隣室の床上に突出し、排水ホースが着脱自在に接続されるホース接続部と、隣室の床上に突出し、ホース接続部に連通すると共に放流パイプが接続されるパイプ接続部と、を有していることが好ましい。
この構成によれば、ホース接続部により、隣室の床上において排水ホースを簡単に繋ぎ込むことができると共に、パイプ接続部により、放流パイプ(主配管部)を簡単に床下配管とすることができる。なお、ホース接続部は、排水ホースの先端部を差し込んでバンド締めする形態とし、パイプ接続部は、接着剤を介して差込み接合する形態とすることが好ましい。
一方、洗濯機を嵩上げするために隣室の床上に設置した洗濯機載置台を、更に備えることが好ましい。
この構成によれば、排水初期の洗濯機側の水頭を十分にとることができ、放流パイプを確実に満水にすることができ、サイホン作用を確実に機能させることができる。なお、洗濯機載置台は、洗濯機からはみ出すことのない平面サイズとし、高さは150mm以下とすることが好ましい。
本発明の洗濯機の間接排水工法は、上記した洗濯機の排水構造を施工する洗濯機の間接排水工法であって、ジョイント部および放流パイプの配管部分に沿って、隣室の床板を撤去する床板撤去工程と、仕切りに、湾曲配管部が貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、パイプ材を加工して、放流パイプを形成するパイプ加工工程と、ジョイント部を設置すると共に、放流パイプを配管する配管工程と、ジョイント部および湾曲配管部の立上げ部分を外して、床板を張り直す床復旧工程と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、隣室における床板の一部を張替えると共に、仕切り壁に貫通孔を形成するだけで、洗濯機の排水構造を短時間で簡単に施工することができる。
実施形態に係る洗濯機の排水構造を適用したホール廻りの平面図である。 実施形態に係る洗濯機の排水構造を模式的に表しした断面模式図である。 排水構造におけるジョイントユニットの断面構造図である。 実施形態に係る洗濯機の排水構造の詳細図である。 サイホン作用に好適な放流パイプの試験結果を示す図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法について説明する。この排水構造は、古いタイプの既設共同住宅等において、洗濯機の排水を、既存の排水枝管や排水縦管ではなく、浴室内に間接排水するものである。
図1は、昭和の40年代に建設された公共の共同住宅のホール廻りの間取りの一例を表している。同図に示すように、この種の古いタイプの共同住宅では、洗濯機1の設置スペースが設けられておらず、浴室2や便所3に隣接する玄関4脇のホール(隣室5)に、既設の洗面器6(洗面化粧台)と並べて洗濯機1を設置するようにしている。また、ホール(隣室5)の床5aと浴室2の床2aとは、防水および水返しのために150mm前後の段差が設けられている(図2参照)。
このような、住戸では、洗濯機1の排水ホース7に蛇腹状の延長ホースを接続し、洗濯機1の排水を浴室2の洗い場に排水することが行われているが、延長ホースが歩行の邪魔になる問題と、延長ホースがホール(隣室5)と浴室2の仕切り壁8の部分で山なりとなり、排水勾配が適切にとれなくなる問題がある。
そこで、本実施形態は、流路のサイホン作用を利用する排水構造により、洗濯機1の排水を床下配管で、且つホールである隣室5から仕切り壁8(仕切り)を山なりに貫通して浴室2に円滑に導くようにしている。
図1および図2は、改修工事として施工された洗濯機の排水構造を表している。両図に示すように、洗濯機1の排水構造10は、洗濯機1の排水ホース7が接続されるジョイントユニット11と、上流側をジョイントユニット11に接続され、下流側において仕切り壁8を逆「U」字状に貫通配管された放流パイプ12と、を備えている。なお、仕切り壁8には、貫通スリーブ8aを設け、放流パイプ12を水密に固定することが好ましい(図4参照)。
ジョイントユニット11は、いわゆる洗濯機防水パンの小型タイプのものであり、詳細は後述するが、防水パン21に、排水ホース7および放流パイプ12を接続するジョイント部22を組み込んで、構成されている。また、放流パイプ12は、作業性とコストを考慮し、硬質樹脂製の第1パイプ31と、可撓性の第2パイプ32とを接続して、構成されている。
放流パイプ12は、第1パイプ31と第2パイプ32の上流側略半部(一部)とから成る主配管部A(直線配管部分)を、隣室5の床下配管とし、第2パイプ32の下流側略半部である逆「U」字状の湾曲配管部Bで、隣室5の床5aを貫通すると共に仕切り壁8を貫通する床上配管としている。第1パイプ31および第2パイプ32は、排水ホース7に対し細径に、且つ同径に形成され、洗濯機1の初期排水時に、管内のエアーを押し出して満水状態となるように構成されている。これにより、洗濯機1の終期排水時に、湾曲配管部Bにサイホン作用が生じ、洗濯機1側の排水を可能な限り(洗濯機1の排水電磁弁13が適切に作動するように)、浴室2に流下させ得るようにしている。
図2および図3に示すように、ジョイントユニット11は、隣室5の床上に設置した防水パン21と、防水パン21に対し水密に且つ貫通するように組み込まれたジョイント部22と、を有している。
防水パン21は、洗濯機1に隣接して設置(実際には、洗濯機1と洗面器6の間に設置)する小型のものであり、例えば220mm×310mm×37mmHに形成されている。隣室5の床5aとスラブ9との間には100mm程度の床下空間があり、防水パン21は、その四隅を隣室5の床5aにビス止めするようにして設置されている。なお、この場合の防水パン21は、ジョイント部22を保持すると共に、ジョイント部22を隣室5の床5aに固定する機能を有すれば足りる。したがって、パン部分を省略した単なるジョイントホルダーであってもよい。
ジョイント部22は、排水ホース7の先端部が水密に接続されるホース接続部26と、ホース接続部26の下流側に連なり、エルボ14(ショートエルボ)を介して放流パイプ12が接続されるパイプ接続部27と、を有している。また、ジョイント部22は、防水パン21の中心から外れた位置に組み込まれており、防水パン21に対しパイプ接続部27が水密に取り付けられると共に、パイプ接続部27に対しホース接続部26が水密に取り付けられている。
ホース接続部26は、「く」字状に屈曲形成され、防水パン21の表面から上方に突出した接続突出部26aと、接続突出部26aを保持すると共に接続突出部26aを防水パン21に取り付けるための鍔部26bと、接続突出部26aの基部内周面に水密に嵌合した縮径部26cと、を有している。この場合、排水ホース7が差込み接合される接続突出部26aの接続口は、35mm径に形成され、その内部流路は、下流端部の縮径部26cにより、20mm径に絞り込まれている。
接続突出部26aの先端部には、締付けバンド26dが設けられており、排水ホース7を差し込んで締付けバンド26dを締め付けることにより、排水ホース7がホース接続部26に水密に且つ抜止め状態で接続される。また、接続突出部26aの基端部外周面には、鍔部との間に外側Oリング26eが介設され、且つ外側Oリング26eの下側には環状凸部26fが形成されている。これにより、接続突出部26aは、鍔部26bに対し鉛直軸廻りに回転自在であって、水密且つ抜止め状態で接合されている。すなわち、接続突出部26aは、鍔部26bを介して防水パン21に回転自在に取り付けられ、排水ホース7を無理なく接続できるようになっている。
鍔部26bは、その外周部に雄ねじが形成され、この部分で防水パン21にねじ止め固定されている。また、縮径部26cと接続突出部26aとの間には、2つの内側Oリング26gが介設されており、縮径部26cは、接続突出部26aと水密に接合され、且つ接続突出部26aの回転を許容するようになっている。そして、縮径部26cの下端部は、後述するパイプ接続部27の本体接続部27aに接着されている。
一方、パイプ接続部27は、防水パン21の裏面から下方に、すなわち床下空間に突出するように設けられている。パイプ接続部27は、接続突出部26aおよび縮径部26cの下端部を受容するロート状の本体接続部27aと、本体接続部27aに取り付けられ(接着)、上記の縮径部26cの下流側に連なるユニオンソケット27bと、を有している。縮径部26cとユニオンソケット27bとの間には、パッキン27cが介設され、またユニオンソケット27bの上端部は、本体接続部27aに接着されている。そして、ユニオンソケット27bの下流側にエルボ14が、さらにエルボ14の下流側に放流パイプ12が、それぞれ接着剤等を介して差込み接合されている。詳細は後述するが、ホース接続部26に接続される排水ホース7は、32mmの管径(内径)であり、パイプ接続部27に接続される放流パイプ12は、20mmの管径(内径)である。
図2および図4に示すように、放流パイプ12は、ジョイントユニット11側の第1パイプ31と、浴室側の第2パイプ32と、を専用のソケット33(パイプ継手)で接続して、構成されている。
第1パイプ31は、放流パイプ12の上流側の略半部を構成するものであり、硬質の樹脂パイプ、例えば塩化ビニル製等の樹脂管(塩ビパイプ)で構成されている。また、第2パイプ32は、放流パイプ12の下流側の略半部を構成するものであり、アルミニウム管を心材とする樹脂被覆管等の可撓管で構成されている。そして、ソケット33は、材質の異なる第1パイプ31と第2パイプ32とを適切に接合すべく、特殊な継手で構成されている。
なお、放流パイプ12の配管ルートに既設の配管(給水管や給湯管)がある場合には、可撓性の第2パイプ32を適宜湾曲させて、これを回避することが好ましい。かかる場合には、既設の配管の位置に応じて、第1パイプ31に対し第2パイプ32を長く形成する。また、本実施形態では、放流パイプ12を2種類にパイプを接続して構成したが、単一のパイプ(好ましくは、第2パイプ32)で構成することも可能である。さらに、本実施形態では、第1パイプ31と第2パイプ32とを同径(内径)のもので構成したが、異なる径であってもよい。
上述のように、第2パイプ32における湾曲配管部Bは、隣室5の床5aを貫通すると共に仕切り壁8を貫通して浴室2に達するように、逆「U」字状に形成されている。この場合、仕切り壁8に設ける貫通スリーブ8aは、浴室床2aの防水層を切らないように防水層の上端より上側とし、この好ましくは洗い場側ではなく浴槽側に形成する。また、湾曲配管部B(第2パイプ32)の下流端部32a(開放端部)は、排水を円滑に流すべく、浴室2の床2aから幾分離すか、床2aに添わせるように「L」字状に湾曲させておくことが好ましい。
上述のように、放流パイプ12の主配管部Aは、隣室5の床下に配管されているが、サイホン作用を考慮し、湾曲配管部Bの下流端32aより高い位置となるように、スラブ9から浮かして配管することが好ましい。このため、エルボ14の部分およびソケット33の部分には、それぞれ管支持部材35が設けられている。なお、本実施形態の排水構造10では、最終的にサイホン作用を利用して排水するようにしているため、あえて排水勾配を執らなくてもよい。また、隣室5の床上に露出する湾曲配管部Bの立ち上がり部分には、配管カバーを設けることが好ましい(図示省略)。
第1パイプ31は、いわゆる直管であり、第2パイプ32とジョイント部22(パイプ接続部27)との距離に合わせて、現場合わせで切断される。そして、第1パイプ31と第2パイプ32とは、仕切り壁8の貫通スリーブ8aに向かって上面視直線状を為すように、ソケット33を介して接続されている。また、サイホン作用が好適に機能するように、放流パイプ12を構成する第1パイプ31および第2パイプ32は、20mm径のものが用いられている。20mm径の放流パイプ12は、洗濯機1の排水ホース7(32mm径)に対し十分に細径に形成されている。
図5は、放流パイプ12の適切な管径を求めるための試験結果を表している。同図に示すように、放流パイプ12の管径を、20mm、25mm、32mm(市販品)として試験を行った。この試験では、放流パイプ12における主配管部Aの長さを1mとし、湾曲配管部Bは標準的な湾曲形状とした。そして、洗濯機1の洗濯槽に洗濯物、洗剤および水(50L程度)を入れ、洗濯動作を行った後、排水時間と、サイホン作用が適切に生じたか否かと、で評価を行った。なお、実施形態のような排水構造10を設けない通常(従来)の排水時間は、2分12秒である。
同図に示すように、管径20mmの放流パイプ12では、サイホン作用が安定的に生じ、且つ排水時間が2分58秒であった。同様に、管径25mmの放流パイプ12では、サイホン作用が安定的に生じ、且つ排水時間が2分54秒であった。いずれも、従来のものに比して1分弱、排水時間が伸びるが、一連の洗濯時間の全体(洗濯−すすぎ−脱水)が35分程度であるため、違和感が生ずるものものではない。なお、管径15mmの放流パイプ12では、試験を行っていないが、管径20mmの排水時間から、排水時間が極端に長くなることが想定される(洗濯機1によっては、排水エラーとなる)。一方、管径32mmの放流パイプ12では、湾曲配管部Bの先端からエアーが流入し、サイホン作用が不安定になることが確認された。
したがって、放流パイプ12の管径は、20mmから25mmが適切であることが確認された。もっとも、管径25mmの放流パイプ12は、その外径が40mmを越えるため、既設給水管等の障害物がある場合に、隣室5の床下に納まらないおそれがある。そこで、本実施形態では、放流パイプ12の管径を20mmとしている。
ところで、サイホン作用が安定的に生ずるためには、湾曲配管部Bの頂部が大気圧に対し十分に負圧になることが必要である。本実施形態では、排水初期に洗濯機1の水頭により放流パイプ12を満水状態とし、湾曲配管部Bの頂部に下流端からエアーが流入しないように、放流パイプ12を細径としている。また、この排水により、放流パイプ12側の水位が、洗濯機1の排水電磁弁13の高さ位置(排水ホース7の基部の高さ位置)より下がることで、サイホン作用の意義を評価している。したがって、必ずしも放流パイプ12内の排水を全て浴室に流れきるまでの、サイホン作用を意図するものではない。
なお、洗濯機1の水頭が十分に取れないと、放流パイプ12を確実に満水状態とすることができないため、かかる場合には、洗濯機1を嵩上げすべく洗濯機載置台(図示省略)を設けることが好ましい。基本的には、洗濯機1の排水電磁弁13の高さが、湾曲配管部Bの頂部より高くなる程度に、洗濯機1を嵩上げする。
次に、図1および図2を参照して、ジョイントユニット11および放流パイプ12の施工方法である洗濯機1の間接排水工法について説明する。
この間接排水工法は、ジョイントユニット11および放流パイプ12の配管部分に沿って、隣室5の床板を撤去する床板撤去工程と、仕切り壁8に、湾曲配管部Bが貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、パイプ材を加工して、放流パイプ12(第2パイプ32)を形成するパイプ加工工程と、エルボ14を含んで放流パイプ12を配管する配管工程と、床板を張り直す床復旧工程と、床復旧工程の後、ジョイントユニット11を設置すると共に、排水ホース7を繋ぎ込む仕上げ工程と、を備えている。
床板撤去工程では、予め根太の位置を確認し、根太の位置で床板に切込みを入れ撤去する。或いは、該当部分となる複数枚の床板を撤去する。
貫通孔形成工程では、ホールソー等を用い、仕切り壁8の下部に、防水層を逃げるようにして貫通孔を形成する。或いは、浴室扉を貫通孔付のアルミサッシ製扉に交換する。続いて、形成した貫通孔に貫通スリーブ8aを取り付ける。
パイプ加工工程では、第2パイプ32のパイプ材を、現場合せにより大体の寸法にカットし、貫通スリーブ8a廻りの構造に合わせて、曲げ加工を行う。曲げ加工は、第2パイプ32に潰れが生じないようにベンダー等で折り曲げを行う。第2パイプ32の加工が終了したら、第2パイプ32にソケット33を接続しておく。
配管工程では、先ずソケット33を接続した第2パイプ32の湾曲配管部Bを貫通スリーブ8aに挿入し、これを貫通スリーブ8aの隣室5側で固定する。次に、第1パイプ31を現場合せで切断し、第2パイプ32に取り付けたソケット33に第1パイプ31を接続する。さらに、この第1パイプ31の上流側にエルボ14を接続する。なお、エルボ14は、その上流側流路が上向きとなるように接続する。
床復旧工程では、湾曲配管部Bの貫通部分に対応する切欠き部を形成した床板を用意し、根太に接着や釘止め等で床張りする。
仕上げ工程では、先ず新たに張った床板に、ジョイントユニット11を設置するための開口を形成する。開口は、のこぎり等を用い、エルボ14の位置に合わせて形成する。次に、ジョイントユニット11を開口に落とし込むようにし、ジョイントユニット11のパイプ接続部27(ユニオンソケット27b)をエルボ14に嵌合するようにして接着接合する。ここで、防水パン21の姿勢を整えた後、これを床板にねじ止め固定する。そして、最後に、ホース接続部26に排水ホース7を繋ぎ込む。なお、パイプ接続部27をエルボ14に接合した直後、および排水ホース7を繋ぎ込んだ直後に、それぞれ排水試験(水漏れの有無の確認)を行うことが好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、放流パイプ12が、湾曲配管部Bでサイホン作用を生ずる管径(20mm)に形成されているため、洗濯機1の排水は、当初洗濯機1側の水頭により放流パイプ12に満水状態となって流れ、洗濯機1側の水位が湾曲配管部Bの高さを下回ったところで、湾曲配管部Bのサイホン作用より、引かれるようにして流れる。このため、洗濯機1の排水を、洗濯機1内に残留させることなく、浴室2に流すことができる。
すなわち、浴室2とその隣室5との間の仕切り壁8の部分で、逆「U」字状に配管された湾曲配管部Bがあっても、排水電磁弁13が作動する水位以下となるように、洗濯機1の排水を浴室2に流下させることができる。また、放流パイプ12の主要な部分が隣室5の床下に隠蔽配管されるため、放流パイプ12が歩行の障害になることがなく、且つ漏水の問題も解消することができる。
1 洗濯機、2 浴室 2a 床、5 隣室、5a 床、7 排水ホース、8 仕切り壁、8a 貫通孔、10 排水構造、11 ジョイントユニット、12 放流パイプ、14 エルボ、21 防水パン、22 ジョイント部、26 ホース接続部、27 パイプ接続部、31 第1パイプ、32 第2パイプ、32a 下流端部、33 ソケット、A 主配管部、B 湾曲配管部

Claims (7)

  1. 浴室とその隣室との間の仕切りを貫通して、前記隣室に設置された洗濯機の排水を、自然流下で前記浴室に導く洗濯機の排水構造であって、
    前記洗濯機の排水ホースが接続されるジョイント部と、
    前記ジョイント部から前記浴室に向かって延びる主配管部、および前記主配管部に連なり、下流側において前記仕切りの貫通部分を中心に逆「U」字状に配管された湾曲配管部を有する放流パイプと、を備え、
    前記放流パイプは、前記洗濯機から流下する排水が、前記湾曲配管部でサイホン作用を生ずる管径に形成されていることを特徴とする洗濯機の排水構造。
  2. 前記主配管部は、前記隣室の床下に配管され、
    前記湾曲配管部は、前記隣室の床を貫通して床上に配管されていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機の排水構造。
  3. 前記放流パイプの管径が、20mmから25mmであることを特徴とする請求項2に記載の洗濯機の排水構造。
  4. 前記放流パイプは、
    前記主配管部の一部として上流側を構成する直線状の第1パイプと、
    前記湾曲配管部を含んで下流側を構成する可撓性の第2パイプと、
    前記第1パイプと前記第2パイプを接続するパイプ継手と、を有していることを特徴とする請求項2または3に記載の洗濯機の排水構造。
  5. 前記ジョイント部は、
    前記隣室の床上に突出し、前記排水ホースが着脱自在に接続されるホース接続部と、
    前記隣室の床上に突出し、前記ホース接続部に連通すると共に前記放流パイプが接続されるパイプ接続部と、を有していることする請求項2ないし4のいずれかに記載の洗濯機の排水構造。
  6. 前記洗濯機を嵩上げするために前記隣室の床上に設置した洗濯機載置台を、更に備えたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の洗濯機の排水構造。
  7. 請求項2ないし6のいずれかに記載の洗濯機の排水構造を施工する洗濯機の間接排水工法であって、
    前記ジョイント部および前記放流パイプの配管部分に沿って、前記隣室の床板を撤去する床板撤去工程と、
    前記仕切りに、前記湾曲配管部が貫通する貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    パイプ材を加工して、前記放流パイプを形成するパイプ加工工程と、
    前記ジョイント部を設置すると共に、前記放流パイプを配管する配管工程と、
    前記ジョイント部および前記湾曲配管部の立上げ部分を外して、床板を張り直す床張り工程と、を備えたことを特徴とする洗濯機の間接排水工法。
JP2012237593A 2012-10-29 2012-10-29 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法 Active JP5809127B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012237593A JP5809127B2 (ja) 2012-10-29 2012-10-29 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012237593A JP5809127B2 (ja) 2012-10-29 2012-10-29 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015162879A Division JP5839532B2 (ja) 2015-08-20 2015-08-20 ジョイントユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014088660A true JP2014088660A (ja) 2014-05-15
JP5809127B2 JP5809127B2 (ja) 2015-11-10

Family

ID=50790765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012237593A Active JP5809127B2 (ja) 2012-10-29 2012-10-29 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5809127B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020000426A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 日本総合住生活株式会社 ホース接続ユニットおよびこれを備えた洗濯機の排水構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020000426A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 日本総合住生活株式会社 ホース接続ユニットおよびこれを備えた洗濯機の排水構造
JP7144214B2 (ja) 2018-06-27 2022-09-29 日本総合住生活株式会社 ホース接続ユニットおよびこれを備えた洗濯機の排水構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP5809127B2 (ja) 2015-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100559161B1 (ko) 벽체매립형 수전함
KR20110075701A (ko) 층상 배관용 조립식 세면욕실
JP5091172B2 (ja) 排水管の更生工法
KR101150282B1 (ko) 층상 배수 시스템
JP5839532B2 (ja) ジョイントユニット
JP5809127B2 (ja) 洗濯機の排水構造および洗濯機の間接排水工法
KR101219145B1 (ko) 이중배관을 포함한 욕실의 배관 시스템
CN104532923A (zh) 一种防水、防臭、防漏集成式卫生间
KR101393529B1 (ko) 층상 배관용 배관 안치대
KR20100093246A (ko) 다층건물 욕실의 층상배관 시공방법
KR20090091637A (ko) 배관 구조
KR101229734B1 (ko) 층상 배관용 배수트랩
CN204898791U (zh) 一种同层排水装置
KR102104940B1 (ko) 리모델링 공동주택의 욕실 층상배관 시공방법
KR200480115Y1 (ko) 양변기의 층상배관용 플랜지, 연결소켓 및 배수관의 조립체
KR102569017B1 (ko) 씽크 이중배관을 이용한 주방 및 세탁실 통합 배수 시스템
RU2011103394A (ru) Способ использования унитаза и санузел для его реализации
KR20090004156A (ko) 배수관 장치 고정구 및 이를 포함하는 층상 배관용 배수관 장치
JPH08120721A (ja) 既設住宅の排水系改修方法
JP5041334B2 (ja) 浴室ユニット及び洗面器排水装置取付方法
Orlov Noise in internal water supply and sewerage systems
JP2002302976A (ja) サイホン型排水システム
JP2002021135A (ja) 集合住宅における排水構造
KR950006525Y1 (ko) 배관 일체식 카운터형 세면기
KR20170099095A (ko) 공동주택 욕실의 부분 이중바닥 층상배관 시스템 및 그 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150714

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20150714

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150811

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5809127

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250