JP2014087432A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 遊技者の操作を受け付け可能に可動する操作手段と、所定の表示演出を行う表示手段と、遊技者に付与する所定の遊技価値を抽選により決定する遊技価値抽選手段と、備える遊技機であって、操作手段は、表示手段を備え、表示手段は、それぞれ表示態様の異なる複数のシンボルA〜Cを可変表示可能であって、シンボルA〜Cの中から所定の抽選により決定される一のシンボルを、遊技価値の付与前に識別可能に表示させ、所定の抽選において、遊技価値の付与される期待度が識別可能に表示されるシンボルA〜Cごとに変化するようにシンボルA〜Cそれぞれの出現率を設定する抽選テーブル1、2を有する構成としてある。
【選択図】 図13
Description
また、所定の遊技情報を得るためや、所定の演出用ゲームに参加するための操作手段としては、過去の遊技履歴等の遊技情報を所定の表示装置(例えば、液晶表示器など)に表示させるための十字キースイッチ、所定の表示装置において遊技の進行と同期して行われるリーチ状態等でのゲーム演出に参加するための演出ボタンなどがある(例えば、特許文献1)。
また、特許文献1の遊技機では、演出ボタンなどの操作手段の操作により、大当りとなる期待が高まるような演出が表示装置などの表示手段を介して行われるものの、このような演出を操作手段自体で表現可能な遊技機は未だ提案されていなかった。
遊技者の操作を受け付け可能に可動する操作手段を備える遊技機には、スロットマシン、パチンコ機、パロットなど様々な種類があるが、本実施形態では、本発明をスロットマシンに適用した場合について説明する。
さらに、この表示手段は、それぞれ表示態様の異なる複数のシンボルを可変表示可能であって、複数のシンボルの中から一のシンボルを、ボーナス等の当りが判明する前に識別可能に表示させることができ、この識別可能に表示されるシンボルによって、ボーナス等の当りの付与される期待度が変化するようになっている。
以下、本実施形態に係るスロットマシン1について詳述する。
ゲームごとの当選対象は、図20に示すように、抽選番号ごとに設定された当選値(図中抽選確率に対応する数値)と、スタートレバー3の操作タイミングで取得する乱数値との比較・照合を行い、乱数値と一致する当選値を有する抽選番号に対応する入賞役等を今回ゲームの当選対象とすることで決定される。
また、これらの入賞役は、それぞれ各リール4が停止したときの図柄の組合せと対応関係を有しており、例えば、小役は、各リール4が「ベル」図柄で停止するベル図柄の組合せ、再遊技は、各リール4が「リプレイ」図柄で停止するリプレイ図柄の組合せに対応している。
また、ボーナス役は、ビッグボーナス役(BB)とレギュラーボーナス役(RB)の二種類があり、例えば、ビッグボーナス役(BB)は、各リール4が「7」図柄で停止するビッグボーナス図柄の組合せ、レギュラーボーナス役(RB)は、各リール4が「BAR」図柄で停止するレギュラーボーナス図柄の組合せに対応している。
停止制御では、抽選処理において決定された当選対象に対応する図柄の組合せとなるように各リール4の停止制御を行い、例えば、抽選処理において小役に当選したときには、各リール4に表された「ベル」図柄が所定の入賞ライン上に停止するようにそれぞれのリール4を制御する。
同様に、ビッグボーナス役又はレギュラーボーナス役に当選したときには、各リール4に表された「7」図柄又は「BAR」図柄が入賞ライン上に停止するようにそれぞれのリール4を制御する。
例えば、遊技価値の付与される入賞役に対応する図柄の組合せで停止したときには、入賞と判定し、遊技価値の付与される入賞役に対応する図柄の組合せで停止していないときには、ハズレと判定する。
また、リプレイ図柄の組合せが停止したときには、次回ゲームにおいて改めてメダルを投入することなく、ゲーム開始可能な再遊技状態となり、この状態でスタートレバー3が操作されると、リール4が回転を開始することになる。
また、ボーナス図柄の組合せが停止したときには、その次ゲームからの抽選処理において高確率で小役に当選するボーナス遊技に移行する。ビッグボーナス図柄の組合せの停止により移行するビッグボーナス遊技では、レギュラーボーナス図柄の組合せの停止により移行するレギュラーボーナス遊技よりも、より多く小役に当選する機会が与えられ、ビッグボーナス遊技ではレギュラーボーナス遊技よりも多くのメダルが獲得できるようになっている。
演出動作は、所定の画像を表示する液晶表示器8、音声等を出力するスピーカ9などの演出手段を介して行われる。
この演出ボタン6には、遊技者の押下操作を受け付け可能に可動する操作部6aと、所定の表示を行う表示部6bが設けられている。
操作部6a自体を表示部6bとするには、表示面(ただし、保護カバーを有する)を押下操作面とし、押下操作とともに表示部6bが上下動するように構成することで実現可能であり、操作部6aと組合せるには、操作部6aを無色又は有色透明な樹脂により形成し、これにより表示部6bを覆うとともに、表示部6bを操作部6aの可動範囲よりも下側に配置することで実現できる。
表示態様とは、形や色のことで、シンボルとは、形、色を用いて識別されるもののことをいう。表示部6bは、表示態様の異なる複数のシンボルを表示可能であれば足りることから、表示手段として、発光色を変更可能なフルカラーLED、発光形態を変更可能な7セグメントLEDを採用することもできるが、本実施形態では、有機ELを採用するものとする。なお、表示態様の異なるシンボルには、シンボルの有り無し(表示/非表示)、光の点滅の組合せも、表示態様の異なるものに含む。
サブ制御部20は、メイン制御部10と同様、CPU、ROM、RAMなどを備えるコンピュータとして構成され、操作部6aからの操作信号を検出する検出回路、表示部6b(有機EL)を制御するEL制御回路、液晶表示器8を制御する液晶表示制御回路、及びスピーカ9を制御する音声制御回路等を備えている。
例えば、EL制御回路及び液晶表示制御回路は、VDP,VRAM,シンボルの画像データを含む画像データROM,ドライバ回路などから構成され、音声制御回路は、音源IC,音声ROM,アンプなどから構成されている。
コマンドには、ベットボタン2a、スタートレバー3、停止ボタン5などを遊技者が操作したときに送信される操作コマンド(例えば、ベットボタン操作コマンド、スタートレバー操作コマンド、停止ボタン操作コマンドなど)と、抽選処理で当選した抽選対象を示す抽選コマンド、入賞判定処理で停止した入賞役等示す入賞コマンドがある。
これにより、サブ制御部20は、例えば、ボーナス遊技の開始を示す入賞コマンドを受信したときには、表示器8を介してボーナス開始の画像を表示させるとともに、スピーカ9を介して所定のファンファーレ音を出力させることができる。
さらに、演出ボタン6の構成をベットボタン2aに設けることもできる。この場合、ベットボタン2aは、操作部6aと表示部6bを備えることになる。
本実施形態では、例えば、通常遊技、ボーナス遊技、特典遊技の三つの遊技状態を有している。
このボーナス遊技は、内部抽選において小役に高確率で当選する高出玉率(例えば、300%)の遊技状態となっており、所定数(例えば、200枚)以上のメダルの払い出しによりボーナス遊技終了となる。
また、ボーナス役に当選したにもかかわらずボーナス図柄の組合せで停止しないときには、ボーナス役の当選を次回ゲーム以降に持ち越すボーナス当選持ち越し遊技に遷移する。
このような特典遊技では、ボーナス遊技とは異なり小役の当選確率が高まることはないものの、メダルを費やす割合が抑制され、ボーナス遊技よりも長いゲーム区間を掛けて緩やかにメダルが増加するなど、ボーナス遊技ほど短時間に大量のメダルが獲得されないまでも、そのゲーム区間が長く続くほどメダル獲得の機会が増加する遊技状態となっている。
また、アシストタイムの略称であるAT遊技は、所定のゲーム回数の間、内部的に小役に当選したときにこれらに入賞させるためにリール停止時に停止ボタンに対して行う操作内容を外部に報知し、その操作内容に従った操作によりこれらの入賞率が高められる特典遊技であって、小役入賞による直接的なメダルの払い出しが得られることから、遊技者にとって有利に作用する遊技状態となっている。
また、アシスト・リプレイタイムの略称であるART遊技は、上記のRT遊技とAT遊技とを複合的に組合せた特典遊技であって、それぞれの遊技の特徴が相乗して、メダルを費やす割合が抑制されながら直接的なメダルの払い出しも得られ、RT遊技又はAT遊技の単独遊技よりも、メダル獲得の機会が増大する遊技者に有利な遊技状態となっている。
また、この特典遊技は、一回限りの単発で終了することもあるが、一般的には連チャンするように設定されている。例えば、50ゲームを1セットとして、所定のタイミングで行われる内部的な連続発動抽選により連チャンが決定されると、1セット終了後、2セット目、3セット目というように特典遊技が連続して発動するようになっている。
ゲーム数の上乗せは、1セットの特典遊技区間において行われる上乗せ抽選により当選した上乗せゲーム数を、当該特典遊技のゲーム数に加算することで行われ、例えば、0,10,20〜300ゲームに亘る複数の上乗せゲーム数の中から1ゲームごとに上乗せ抽選を行い、当選した上乗せゲーム数が、発動中の特典遊技に加算されることとなる。
本実施形態のスロットマシン1では、特典遊技として、ART遊技を実行可能としてある。
具体的には、表示部6bは、それぞれ表示態様の異なる複数のシンボルを可変表示させるとともに、複数のシンボルの中から所定の抽選により決定される一のシンボルを、ボーナス当選等の当りの確定演出前に識別可能に表示させるようになっている。
また、識別可能に表示されるシンボルの種類によりボーナス等の当りの付与される期待度が変化するようになっている。
このような本発明の特徴的な動作は、スロットマシン遊技中に行われる三つのチャレンジゲームA〜Cの中で実行される。
以下、それぞれのチャレンジゲームA〜Cについて説明する。
チャレンジゲームAは、サブ制御部20で実行され、演出ボタン6を少なくとも二回操作するゲームであり、一回目の操作でシンボルを決定し、二回目の操作で遊技価値(例えば、上乗せゲーム数)の当否又は遊技価値の種類を決定するゲームとなっている。
具体的には、最初の操作タイミングでシンボルを抽選により決定するとともに、当選したシンボルによってそれぞれ抽選確率の異なる遊技価値を、二回目の操作タイミングで抽選により決定するというゲームである。
チャレンジゲームAでは、まず、表示部6bにおいて複数のシンボルが所定のタイミングごとに切り替わる変動表示が行われる(AS1)。このような変動表示状態において、第一回目の操作が行われるまで待機する(AS2−No)。
演出ボタン6が操作されると(AS2−Yes)、その操作タイミングで、シンボルA〜C(例えば、動物や人の形を示すキャラクタなど)の中から一のシンボルを抽選により決定する(AS3)。
シンボルA〜Cごとに予め定められた当選値は、サブ制御部20のROMに記憶されるとともにシンボル抽選処理において参照される抽選テーブルであって、図13(a)に示す抽選テーブル1(第一抽選テーブル:出現率設定手段)において予め設定されている。
図13(a)では、当選値に代えてそれぞれのシンボルの出現率が表されている。また、シンボルA〜Cは、さらに、表示部6bの背景(又はELの周辺に配置されるフルカラーLED)等の発光色(青、緑、赤)により細分化され、各シンボルは、発光色ごとに出現率が異なるようになっている。
このようなシンボル抽選処理において決定されたシンボルは、表示部6bにおいて識別可能に停止表示される(AS4)。
第二回目の操作がなされると(AS5−Yes)、その操作タイミングで、価値の異なる複数の遊技価値の中から遊技者に付与する一の遊技価値を抽選により決定する(AS6)。
遊技価値の抽選は、遊技価値抽選処理(図11参照)において実行され、この処理では、シンボル抽選処理と同様に、サブ制御部20で生成される乱数を第二回目の操作タイミングで取得し、取得した乱数値と、遊技価値ごとに予め定められた当選値との比較・照合を行い、乱数値と一致する当選値を有する遊技価値を当選遊技価値として決定するようになっている。
図13(b)では、当選値に代えてそれぞれのシンボルで当選する抽選確率が表されている。ここで特徴的なのは、これらの抽選確率は、遊技価値ごとに予め定められているのはもちろんであるが、それだけではなく、識別可能に停止表示されたシンボル、すなわち、シンボル抽選処理において当選した当選シンボルごとに定められている点である。
つまり、遊技価値抽選処理において抽選される遊技価値は、識別可能に表示されたシンボルごとに定めた抽選確率に基づいて決定されるという特徴を有している。
このような特徴から、以下のようなことがいえる。
例えば、ボタン色「青」において、シンボルAでは、抽選確率(「128/256」)に該当する遊技価値(上乗せ倍率「×2」)に当選する確率が最も高く設定され、シンボルBでは、抽選確率(「128/256」)に該当する遊技価値(上乗せ倍率「×3」)に当選する確率が最も高く設定され、シンボルCでは、抽選確率(「128/256」)に該当する遊技価値(上乗せ倍率「×5」)に当選する確率が最も高く設定されている。
このことから、ボタン色「青」においては、シンボルAが識別可能に表示されると、遊技価値(上乗せ倍率「×2」)に当選する確率が高く、シンボルBが識別可能に表示されると、遊技価値(上乗せ倍率「×3」)に当選する確率が高く、シンボルCが識別可能に表示されると、遊技価値(上乗せ倍率「×5」)に当選する確率が高いといえる。
つまり、識別可能に表示されたシンボルによって、当りやすい遊技価値(上乗せ倍率)が異なることから、シンボルが識別可能に表示された時点で、付与の期待される遊技価値は、シンボルごとに異なることになり、識別可能に表示されるシンボルごとに遊技価値の付与される期待度が変化することになる。
具体的には、図13(a)に示すように、ボタン色「青」のシンボルA〜Cにおいて、シンボルCの出現率(「14/256」)は、シンボルBの出現率(「47/256」)よりも低く、さらに、シンボルBの出現率(「47/256」)は、シンボルAの出現率(「99/256」)よりも低く設定され、高い遊技価値が付与されると期待されるシンボルほど、出現率が低く設定されていることが分かる。
これにより、出現率が低く設定されているシンボルが識別可能に表示されると、高い遊技価値が付与される可能性があることから、高い遊技価値の付与される期待(度)が高まることになる。
チャレンジゲームAでは、演出ボタン6に対する第一回目の操作と第二回目の操作を1セットとするゲームを、所定回数(例えば、3回)繰り返すようになっており(AS8−No)、所定セット数(例えば、3セット)のゲームが終了すると(AS8−Yes)、各セットで決定された遊技価値の合計数が液晶表示器8に表示され、本実施形態では、各セットにおいて当選した上乗せ倍率から算出される合計の上乗せゲーム数が表示される(AS9)。
例えば、第1セット目で、上乗せ倍率「×2」に当選し、第2セット目で、上乗せ倍率「×3」に当選し、第3セット目で、上乗せ倍率「×5」に当選すると、その遊技価値の合計数(上乗せゲーム数)である、「30」(=2×3×5)が表示される。
このようなチャレンジゲームAは、サブ制御部20で実行される複数の処理に基づいて実現される。以下、チャレンジゲームAの実現にあたり、実行される処理を、図5〜図12に示すフローチャートを参照しながら順次説明する。
例えば、コマンドを取得すると(AS10)、取得したコマンドがスタートレバー操作、停止ボタン操作等に係る操作コマンドか(AS11)、それとも、停止図柄の組合せに基づいて判定された入賞判定に係る入賞コマンドか(AS13)が判定され、操作コマンドならば(AS11−Yes)、レバー操作処理A(AS12)を実行し、入賞コマンドならば(AS13−Yes)、発動抽選処理A(AS14)を実行するようになっている。さらに、コマンドの取得にかかわらず、演出ボタン6に対する遊技者の操作の有無を監視する操作判定処理(AS15)、演出ボタン6に対する操作に応じてシンボル抽選又は遊技価値抽選を行うAゲーム中処理(AS16)を実行する。さらに、演出ボタン6に対する操作の有無を示す操作フラグをクリア(「OFF」)し(AS17)、その他の処理(例えば、液晶表示器8を制御する処理、スピーカ9を制御する処理)を実行するようになっている(AS18)。
なお、以降の説明におけるその他の処理とは、ゲームに関与するか否かにかかわらず、液晶表示器8、スピーカ9などの演出手段を制御する処理等をいうものとする。
例えば、発動の当選は、入賞コマンド(AS13)が発動抽選役であったとしても、ART遊技中に限り実行されるように判定され(AS20)、ART遊技中であれば(AS20−Yes)、チャレンジゲームAの発動抽選を行う(AS21)。発動抽選は、前述したシンボル抽選及び遊技価値抽選と同様に、例えば、コマンド受信タイミングで取得した乱数値と、発動抽選に係る当選値とを比較・照合して行われ、発動当選により(AS22−Yes)、以下の初期設定を行う。
また、ART遊技中以外(AS20−No)、及びチャレンジゲームAの発動当否にかかわらず(AS22−No)、その他の処理を実行するようになっている(AS27)。
また、この割込み処理は、一定の周期で定期的に実行される処理となっており、コマンド受信の有無にかかわらず、表示切替タイマの更新を行う演出割込み処理(AS32)、その他の処理などを実行する(AS33)。
図7(b)に示す演出割込み処理は、タイマ更新に係る処理であって、表示切替タイマの−1更新を行うとともに(AS34)、その他のタイマの更新を行う(AS35)。
演出ボタン6の操作部6aは、略鉛直方向に沿って下向きに作用する押下操作を受け付け可能に可動(解除後は復帰)するとともに、この動作(上下動)を検出可能な検出手段(例えば、フォトインタラプタ)を備えていることから、検出手段の検出状態から演出ボタン6が押された状態(下方に位置する状態)か、それとも押されていない状態(上方に位置する状態)かを判断することかできる。そこで、サブ制御部20は、検出手段から入力される検出信号から演出ボタン6の位置を取得してRAM等の記憶手段に記憶するとともに、その位置の変化から、上から下に押されたものか、下から上に復帰したものかを識別することで、演出ボタン6に対する操作の有無を判定するようになっている。
位置の変化がある場合は(AS41−Yes)、さらに、検出信号から演出ボタン6が下方に位置する状態か否かの判定を行う(AS42)。
ボタン位置に変化があって、演出ボタン6が下方に位置する状態のときは(AS42−Yes)、上方に位置する状態から下方に位置する状態に変化したことに他ならないことから、演出ボタン6が押下操作されたものと判定し、操作フラグを「ON」(操作あり)に設定する(AS43)。
また、ボタン位置に変化があるときには(AS41−Yes)、演出ボタン6の位置にかかわらず、RAMに記憶されているボタン位置を更新する(AS44)。
このような操作判定処理により、演出ボタン6に対する遊技者の押下操作の有無を確実に判定できる。
例えば、まず、演出ボタン6に対する第一操作と第二操作を1セットとした3セットゲーム中か否かを判定するために、RAMに記憶されたシンボル抽選回数を参照する(AS50)。
シンボル抽選回数が「0」以外であれば(AS50−No)、3セットのゲーム中であると判定し、以下の処理を実行する。
例えば、操作フラグを参照して(AS60)、「ON」(操作あり)でないときには(AS60−No)、すなわち、演出ボタン6が操作されていないときには、さらに、表示切替タイマを参照する(AS61)。
続いて、表示切替タイマが「0」のときに限り(AS61−Yes)、そのシンボルでの表示時間(100ms)がタイムアップしたものと判定し、表示シンボルを切り替える(AS62)。例えば、シンボルAが表示されていて、タイムアップしたときには、表示部6bの表示領域を一旦クリアしてからシンボルBを表示させる。その後、表示切替タイマに初期値(100ms)を設定する(AS63)。
例えば、操作フラグを参照して(AS70)、「ON」(操作あり)のときに限り(AS70−Yes)、以下の処理を行う。
まず、操作タイミングで取得した乱数値と、抽選テーブル2に設定された当選シンボルに対応する当選値(抽選確率)との比較・照合に基づいて当選遊技価値(上乗せ倍率)を決定する上乗せ倍率の抽選を行い(AS71)、決定された遊技価値(上乗せ倍率)を、液晶表示器8に表示させる(AS72)。その後、上乗せゲーム数を算出(倍率の掛け算により途中経過を算出)するとともに(AS73)、シンボル抽選フラグに「OFF」(未抽選)を設定する(AS74)。これは、第二回目の操作が行われたので、第一回目の操作を受け付け可能とするためである。さらに、1セットのゲームが終了したものとして、シンボル抽選回数を−1更新する(AS75)。
本実施形態のチャレンジゲームAは、入賞コマンドの受信、すなわち、リール4の停止から、次のゲーム開始、すなわち、スタートレバー3の操作までの間に、演出ボタン6を操作するゲームとなっていることから、スタートレバー3が操作されたときには、チャレンジゲームA中か否かにかかわらず、強制的にゲームを終了させるための処理を行う。
例えば、スタートレバー操作コマンドを受信した場合において(AS80−Yes)、以下のように実行される。
シンボル抽選フラグが「OFF」(未抽選)のときには(AS82−Yes)、未だ第一回目の操作がなされていない状態なので、シンボルの抽選を行い(AS83)、シンボル抽選フラグが「OFF」でないときには(AS82−No)、既に第一回目の操作がなされている状態なので、シンボルの抽選を行うことなく、上乗せ倍率の抽選を行う(AS84)。
また、いずれの場合でも、上乗せゲーム数の途中算出(AS85)、及びシンボル抽選回数の−1更新を行い(AS86)、このような処理(AS83〜86)をシンボル抽選回数が「0」になるまで繰り返す(AS87−No)。
その後(AS87−Yes)、又はシンボル抽選回数が「0」のとき(AS81−Yes)、つまり、セット回数に従って演出ボタン6を所定回数操作(合計6回)した(とみなされた)ときには、チャレンジゲームAを終了させるための終了処理が行われる。
例えば、チャレンジゲームAで獲得した上乗せゲーム数を、現在のゲームにおけるART遊技ゲーム数に加算し(AS88)、加算結果を液晶表示器8に表示させる(AS89)。また、表示部6bにおいては、シンボル表示をクリア(消灯)するとともに(AS90)、シンボル抽選フラグ、獲得した上乗せゲーム数などに対応するRAM領域を初期化する(AS91)。また、スタートレバー操作コマンド受信の有無にかかわらず、その他の処理を実行する(AS92)。
チャレンジゲームBは、チャレンジゲームAと同様に、サブ制御部20で実行されるゲームである。
このゲームでは、メイン制御部10において実行される抽選処理であってボーナス役を抽選対象に含む抽選処理の結果に応じたシンボルが一旦表示されるものの、表示されたシンボルを演出ボタン6の操作により変更することができるゲームとなっている。シンボルの変更は、演出ボタン6の操作ごとに獲得可能なポイントを所定数貯めることで実現され、さらに、シンボルが変更されるたびに、ボーナス当選の期待度が高まるゲームとなっている。
チャレンジゲームBは、メイン制御部10において抽選処理が行われ、当選した抽選対象(後述の抽選番号)を示す抽選コマンドを既に受信していることを前提に以下のように実行される。
シンボルD〜Hごとに予め定められた当選値は、サブ制御部20のROMに記憶されるとともにシンボル抽選において参照される抽選テーブルであって、図21に示す抽選テーブル3(第三抽選テーブル:出現率設定手段)において予め設定されている。
図21では、当選値に代えてそれぞれのシンボルの出現率が表されている。また、図21に示す、抽選番号は、図20の抽選番号に対応している。
ここで特徴的なのは、これらの出現率は、シンボルごとに予め定められているのはもちろんであるが、それだけではなく、付与される遊技価値、すなわち、メイン制御部10で実行された抽選処理において当選した遊技価値ごとに定められている点である。
つまり、シンボル抽選処理において抽選されるシンボルD〜Hは、小役(1〜3)、再遊技、ボーナス役(BB,RB)、ハズレなどの遊技価値ごとに定めた出現率に基づいて決定されるという特徴を有している。
このような特徴から、以下のようなことがいえる。
ここで、例えば、シンボルDとシンボルFがそれぞれ識別可能に表示された場合において、遊技者の最も期待する入賞役であるボーナス役に当選するそれぞれの期待度を、図21において設定された出現率から算出してみる。
抽選番号1、2、8〜15には、抽選番号3〜7には含まれない、ボーナス役(BB,RB)が含まれている(図20参照)。
各シンボルが識別可能に表示されたときのボーナス当選期待度は、それぞれのシンボルにおいて、そのシンボル全体の出現に占めるボーナス役当選での出現割合により算出される。
例えば、シンボルDのボーナス当選期待度は、5%(=6×10/(6×10+230×5))と算出され、シンボルFのボーナス当選期待度は、98.5%(=200×10/(200×10+6×5))と算出される。
これにより、シンボルFが識別可能に表示される方が、シンボルDが識別可能に表示されるよりも、ボーナス当選の可能性が高いといえる。
つまり、識別可能に表示されたシンボルによって、遊技価値の当りやすさ(ボーナスの当否)が異なることから、識別可能に表示されるシンボルごとに遊技価値の付与される期待度が変化することになる。
ボーナス役(BB,RB)を入賞役に含む抽選番号1、2、8〜15と、ボーナス役を含まず、ハズレを含む抽選番号3〜7のそれぞれの抽選確率を、例えば、1/100(合成確率)と、99/100(=1−[1/100])に設定されているものとする。
それぞれのシンボルの出現率は、抽選番号1、2、8〜15が抽選されたときの出現率と、抽選番号3〜7が抽選されたときの出現率との和により算出される。
例えば、シンボルDの出現率は、89.0%(=[1/100]×[6×10/2560(=抽選番号1、2、8〜15におけるシンボルD〜Hの出現率の総和)]+[99/100]×[230×5/1280(=抽選番号3〜7におけるシンボルD〜Hの出現率の総和)])と算出され、これに対し、シンボルFの出現率は、3.1%(=[1/100]×[200×10/2560(=抽選番号1、2、8〜15におけるシンボルD〜Hの出現率の総和)]+[99/100]×[6×5/1280(=抽選番号3〜7におけるシンボルD〜Hの出現率の総和)])と算出される。
これより、シンボルDよりもシンボルFの方が出現率が低いので、出現率の低いシンボルほど、期待度が高いといえる。
つまり、出現率の高い「シンボルD」が識別可能に表示されると、ハズレを含む抽選番号3〜7に当選している可能性が高いが、それよりも出現率の低い「シンボルF」が識別可能に表示されると、ボーナス役を含む抽選番号1、2、8〜15に当選している可能性が高いので、出現率の低いシンボルが識別表示されるほど、遊技価値の付与される期待度が高いことになる。
次いで、チャレンジゲームBでは、ポイントを所定数貯めると、表示部6bに識別可能に表示されたシンボルを一つ上位のシンボルに表示変更可能な「ポイント獲得ゲーム」を実行する。
ポイント獲得ゲームでは、演出ボタン6の操作ごとに1ポイントずつ獲得可能なポイント獲得抽選を行い、例えば、10ポイント貯めると、表示部6bに表示されるシンボルが一つ上位のシンボルに変更される。
ただし、演出ボタン6を操作可能な回数には制限があり、所定(上限)操作回数(例えば、10回)に達すると、ポイント獲得ゲームのみならずチャレンジゲームB自体も終了するようになっている。この操作回数は、ポイントを獲得しない限り、例えば、所定(上限)操作回数となるように+1ずつ更新されるものの、更新されないように救済する「更新救済ゲーム」が設けられている。
以下、ポイント獲得ゲームと更新救済ゲームについて説明する。
演出ボタン6が操作されると(BS4−Yes)、その操作タイミングで、ポイント獲得抽選を行う(BS5)。
ポイント獲得抽選は、ポイント獲得抽選(BS54)において実行され、この処理では、サブ制御部20で生成される乱数を操作タイミングで取得し、取得した乱数値と、現時点で表示部6bに識別可能に表示されているシンボルD〜G(最上位シンボルHを除く)ごと及び抽選番号ごとに予め定められた当選値との比較・照合を行い、乱数値と一致する当選値を有するときに1ポイント獲得として決定するようになっている。
図22(a)では、当選値に代えて、それぞれのシンボルにおいてポイントの獲得しやすさを示すポイント獲得率(%)が表されている。
このポイント獲得率(%)は、抽選番号3〜7のシンボルよりも、抽選番号1、2、8〜15のシンボルの方が高く設定され(例えば、シンボルDにおいて、抽選番号1、2、8〜15では「90」、抽選番号3〜7では「80」)、ボーナス役を入賞役に含む抽選番号の方が、ボーナス役を入賞役に含まない抽選番号よりも、上位シンボルに移行しやすく設定されている。
一方、合計ポイント数が所定数に満たないときには(BS8−No)、表示シンボルが変わることなく、再び演出ボタン6を操作することができる(BS4)。
また、ポイント獲得抽選において、ポイント獲得抽選に外れてしまうと(BS6−No)、更新救済ゲームを行うことになる。
操作回数の更新抽選は、操作回数更新抽選(BS69)において実行され、この処理では、サブ制御部20で生成される乱数を、ポイント獲得抽選と同じ操作タイミングで取得し、取得した乱数値と、現時点で表示部6bに識別可能に表示されているシンボルD〜G(最上位シンボルHを除く)ごと及び抽選番号ごとに予め定められた当選値との比較・照合を行い、乱数値と一致する当選値を有するときに更新しない決定を行うようになっている。
図22(b)では、当選値に代えて、それぞれのシンボルにおいて更新しない割合を示す操作回数非更新率(%)が表されている。
この操作回数非更新率(%)は、抽選番号3〜7のシンボルよりも、抽選番号1、2、8〜15のシンボルの方が高く設定され(例えば、シンボルDにおいて、抽選番号1、2、8〜15では「90」、抽選番号3〜7では「80」)、ボーナス役を入賞役に含む抽選番号の方が、ボーナス役を入賞役に含まない抽選番号よりも、更新しない割合を高く(上限操作回数に達しにくい)することで、上位シンボルに移行しやすく設定されている。
なお、更新しない割合を示す操作回数非更新率に代えて、更新する割合を示す操作回数更新率を採用することもできる。この場合、操作回数更新率は、図22(b)において、「100」から各操作回数非更新率を減算することで算出できる。
一方、更新する決定がなされたときには(BS11−Yes)、操作回数を+1更新するとともに(BS12)、更新された操作回数が所定(上限)操作回数か否かの判定を行う(BS13)。
所定(上限)操作回数に達したときには(BS13−Yes)、チャレンジゲームBは終了し、所定(上限)操作回数に達していないときには(BS13−No)、再び演出ボタン6を操作することができる(BS4)。
つまり、演出ボタン6に対する操作回数が所定(上限)操作回数に達しない限り、演出ボタン6に対する操作を続けながら、識別可能に表示されているシンボルを、上位、さらには最上位のシンボルへと変更することができるが、所定(上限)操作回数に達してしまうと、そのときのシンボルが識別可能に表示されるシンボルとして確定されることになる。
また、確定したシンボルが上位シンボルほど、ボーナス当選の確率が高くなっており、例えば、図21に示すように、シンボルG、シンボルHは、抽選番号3〜7において出現することはなく(出現率=0)、少なくともボーナス役を入賞役に含む抽選番号1、2、8〜15においてのみ出現することから、これらのシンボルG、シンボルHが出現した時点で、ボーナス当選が確約されることになる。
このようなチャレンジゲームBは、サブ制御部20で実行される複数の処理に基づいて実現される。以下、チャレンジゲームBの実現にあたり、実行される処理を、図15〜図19に示すフローチャートを参照しながら順次説明する。
なお、以降の説明におけるその他の処理とは、ゲームに関与するか否かにかかわらず、液晶表示器8、スピーカ9などの演出手段を制御する処理等をいうものとする。
また、操作判定処理(BS27)は、チャレンジゲームAの操作判定処理と同一の処理となっている。
また、特に図示しないが、チャレンジゲームAと同様、メイン制御部10からの指令を優先すべく、常にコマンド入力を監視するための割り込み処理を実行可能としてある。
抽選コマンドを受信すると、まず、チャレンジゲームBの発動抽選を行う(BS32)。発動抽選は、例えば、抽選コマンド受信タイミングで取得した乱数値と、発動抽選に係る当選値とを比較・照合して行われ、発動当選に限り(BS33−Yes)、前述のシンボル抽選を行う(BS34)。
シンボル抽選では、例えば、抽選コマンド受信タイミングで取得した乱数値と、抽選テーブル3に設定された当選値(出現率)との比較・照合に基づいて当選シンボルD〜Hを決定し、シンボル抽選フラグに「ON」(抽選済み)を設定する(BS35)。
また、その他の演出が実行中か否かにかかわらず、その他の処理を実行する(BS36)。
最初に、シンボル抽選フラグが参照され(BS40)、シンボル抽選フラグが「ON」の場合に限り(BS40−Yes)、すなわち、既に最初に識別可能に表示されるシンボルが決定されている場合に限り、以下の処理を行う。
さらに、操作回数に初期値「10」を設定し(BS43)、ポイントに初期値「0」を設定する(BS44)。
また、チャレンジゲームBの開始を示す演出開始表示を液晶表示器8に表示させ(BS45)、シンボル抽選において決定された当選シンボルD〜Gを、表示部6bに識別可能に表示させる(BS46)。
また、シンボル抽選フラグの「ON」、「OFF」にかかわらず、その他の処理を実行する(BS47)。
以下の処理は、シンボル抽選フラグが「ON」(抽選済み)の場合(BS50−Yes)、かつ、操作回数が「0」でない場合(BS51−No)、かつ、操作フラグが「ON」(操作あり)の場合(BS52−Yes)に限り実行される。
まず、ポイント獲得ゲームを行うべく、液晶表示装置8に「演出ボタンを連打しろ!」などのメッセージを表示する煽り演出が行われる(BS53)。次いで、操作フラグが「ON」のタイミング、すなわち、演出ボタンの操作タイミングでポイント獲得抽選を行う(BS54)。
ポイント獲得抽選は、操作タイミングで取得した乱数値と、抽選テーブル4に設定され、現時点で表示部6bに識別可能に表示されているシンボルD〜G(最上位シンボルHを除く)ごと及び抽選番号ごとに予め定められたポイント獲得率とに基づいて、ポイント獲得の当否を決定する。ポイント獲得抽選に外れた場合には(BS55−No)、更新救済ゲームを行うべく、操作回数更新抽選を行い(BS69:後述)、ポイント獲得当選の場合には(BS55−Yes)、以下の処理を行う。
一方、最上位シンボルでないときには(BS61−No)、移行した上位シンボルに対応する、ポイント獲得率(抽選テーブル4)の設定と(BS64)、操作回数非更新率(抽選テーブル5)の設定を行い(BS65)、さらに、操作回数に初期値「10」と(BS66)、ポイントに初期値「0」を設定する(BS67)。
また、所定(上限)ポイント数に満たないときには(BS58−No)、合計ポイントを液晶表示部8に表示させる(BS68)。
また、シンボル抽選フラグと操作フラグの「ON」/「OFF」、操作回数の値にかかわらず、すべての場合において、その他の処理を実行する(BS72)。
なお、Bゲーム中処理終了後は、メイン処理Bの流れの中で、操作フラグに「OFF」が設定され(BS29)、再びメイン処理Bが繰り返し実行されることになる。これにより、演出ボタン6が操作されるたびに、操作フラグの「ON」/「OFF」が繰り返されることになり、少なくとも操作回数が「0」になるか、それとも、最上位シンボルに移行するまで、チャレンジゲームBを実行することができるようになっている。
本実施形態のチャレンジゲームBは、入賞コマンドの受信、すなわち、リール4の停止から、次のゲーム開始、すなわち、スタートレバー3の操作までの間に、演出ボタン6を操作するゲームとなっていることから、スタートレバー3が操作されたときには、チャレンジゲームB中か否かにかかわらず、強制的にゲームを終了させるための処理を行う。
まず、シンボル抽選フラグを参照して、シンボル抽選フラグが「ON」(抽選済み)の場合(BS81−Yes)、すなわち、上位シンボルへの移行が行われているか否かにかかわらず、識別可能に表示されるシンボルが決定されている限り、そのシンボルを液晶表示器8に表示させ、このシンボルを主体(例えば、武器)とした、ゲーム演出開始表示(例えば、バトル演出を開始させる)が表示される(BS82)。
その後、シンボル抽選フラグが「ON」の場合に限らず、表示部6bのシンボルを消灯するとともに、シンボル抽選フラグに「OFF」を設定する(BS83)。
次いで、シンボルを主体(例えば、武器)とした、ゲーム演出の結果が表示される演出決定表示(バトル演出の勝ち負けの結果であって、勝ちでボーナス当選確定など)が液晶表示器8において行われ(BS84)、その他の処理が行われる(BS85)。
識別可能に表示されるシンボルD〜Hは、最初に表示されるシンボル、その後移行する上位シンボルにかかわらず、それぞれの出現率を、価値のそれぞれ異なる抽選対象(入賞役)ごとに定めた抽選テーブル3に基づいて抽選により決定されることから、演出決定表示(BS84:バトル演出の勝ち負けの結果)前に表示されるシンボルD〜Hによって、付与される抽選対象(入賞役)の期待度を変化させることができる。
チャレンジゲームCは、チャレンジゲームA,Bとは異なり、メイン制御部10の管理の元で実行されるゲームである。
このゲームは、例えば、50ゲームなどの所定ゲーム数を1セットとして行われるART遊技を、連チャンさせるか否かの抽選を行い、抽選結果が演出ボタン6の操作に替えてベットボタン2aの操作を介して報知されるゲームである。
チャレンジゲームCの発動と連チャンの当否を、メイン制御部10の所定の抽選処理において決定し、その抽選結果に基づいて、ベットボタン2aに設けられる表示部においてシンボルが識別可能に表示されるとともに、ベットボタン2aの操作に応じて動作するリール4(可変表示手段)によって連チャンの当否が報知されるというゲームとなっている。
なお、チャレンジゲームCでは、ベットボタン2aに設けられる操作部(6a)はメイン制御部10により制御され、ベットボタン2aに設けられる表示部(6b)はサブ制御部20により制御され、識別可能に表示されるシンボルは、チャレンジゲームA,Bと同様、サブ制御部20で実行されるシンボル抽選により決定されることとする。
チャレンジゲームCは、ART遊技中に行われ、メイン制御部10においてART遊技を連チャンさせるか否かの連チャン抽選を行い、当否の結果を示す演出開始コマンドを既に受信していることを前提に以下のように実行される。
シンボルJ〜Mごとに予め定められた当選値は、サブ制御部20のROMに記憶されるとともにシンボル抽選において参照される抽選テーブルであって、図34に示す抽選テーブル6(第六抽選テーブル:出現率設定手段)において予め設定されている。
図34では、当選値に代えてそれぞれのシンボルの出現率が表されている。
ここで特徴的なのは、これらの出現率は、シンボルごとに予め定められているのはもちろんであるが、それだけではなく、付与される遊技価値、すなわち、ART遊技の連チャンの当否ごとに定められている点である。
つまり、シンボル抽選処理において抽選されるシンボルJ〜Mは、連チャンの当否、すなわち、ART遊技終了後さらにART遊技を発動可能に連チャンを付与するか、付与しないかのように、遊技価値(連チャンの当否)ごとに定めた出現率に基づいて決定されるという特徴を有している。
このような特徴から、以下のようなことがいえる。
例えば、シンボルJとシンボルKがそれぞれ識別可能に表示された場合において、ART遊技の連チャンに当選するそれぞれの期待度を算出してみる。
各シンボルが識別可能に表示されたときの連チャン当選期待度は、それぞれのシンボルにおいて、そのシンボル全体の出現に占める連チャン当選での出現割合により算出される。
例えば、シンボルJの連チャン当選期待度は、12.6%(=26/(180+26))と算出され、シンボルKの連チャン当選期待度は、72%(=180/(180+70))と算出される。
これにより、シンボルKが識別可能に表示される方が、シンボルJが識別可能に表示されるよりも、連チャン当選の可能性が高いといえる。
つまり、識別可能に表示されたシンボルによって、遊技価値(連チャンの当否)が異なることから、識別可能に表示されるシンボルごとに遊技価値の付与される期待度が変化することになる。
メイン制御部10において実行される連チャン抽選処理において、例えば、連チャンの当選確率が、1/50に設定され、当選ナシ(ハズレ)の確率が、49/50(=1−[1/50])に設定されているものとする。
それぞれのシンボルの出現率は、連チャン当選が抽選されたときの出現率と、当選ナシが抽選されたときの出現率との和により算出される。
例えば、シンボルJの出現率は、69.1%(=[1/50]×[26/(26+180+50)]+[49/50]×[180/(180+70+6)])と算出され、これに対し、シンボルKの出現率は、28.2%(=[1/50]×[180/(26+180+50)]+[49/50]×[70/(180+70+6)])と算出される。
これより、シンボルJよりもシンボルKの方が出現率が低いので、出現率の低いシンボルほど、期待度が高いといえる。
つまり、出現率の高い「シンボルJ」が識別可能に表示されると、連チャンしない可能性が高いが、それよりも出現率の低い「シンボルK」が識別可能に表示されると、ART遊技が連チャンする可能性が高いので、出現率の低いシンボルが識別表示されるほど、遊技価値の付与される期待度が高いことになる。
次いで、チャレンジゲームCでは、ベットボタン2aの操作に応じて動作するリール4によって連チャンの当否が報知される。
具体的には、ベットボタン2aの操作に応じてリール4が徐々に回転し、所定の入賞ライン上に「7・7・7」が揃うか否かにより、連チャンの当否を報知するという7揃いゲームを行う。
例えば、三つのリール4a,4b,4cのうちの二つのリール4a,4cが停止し、それらが「7」で並んで停止した状態であるリーチ状態において、ベットボタン2aの操作により(CS4)、残るリール4bを前方及び後方に交互に回転させ、リール4bにおける「7」を徐々にリーチラインに近づける動作演出をベットボタン2aへの操作回数が所定回数に至るまで行い(CS5−No)、所定回数の操作により(CS5−Yes)、最終的に7が三つ揃えば「連チャン当選」確定、揃わなければ「当選ナシ」というように、リール4の停止態様により、連チャンの当否を報知するゲームとなっている(CS6)。
以下、チャレンジゲームCの実現にあたり、実行される処理を、図24〜図33に示すフローチャートを参照しながら順次説明する。
また、この抽選では、「7・7・7」が揃う入賞ラインを抽選により決定することもできる。
連チャン当選の場合には(CS12−Yes)、リール4が「7」で揃うことを(事前に)告げる演出開始コマンドをサブ制御部20に送信し(CS13)、当選ナシの場合には(CS12−No)、リール4が「7」で揃わないこと(不揃い)を(事前に)告げる演出開始コマンドをサブ制御部20に送信する(CS14)。
続いて、演出タイマを設定し(CS15)、設定した演出タイマが「0」になるまで待機する(CS16−No)。この間は、リール4の回転を停止する、いわゆるフリーズ状態とするとともに、サブ制御部20において、チャレンジゲームCの発動演出に係る演出制御が行われているものとして待機する。また、特に図示しないが、チャレンジゲームAと同様、メイン処理C(M)と並行して、演出割込み処理が実行され、設定された演出タイマが定期的に−1更新されるようになっている(図7(b)参照)。
次いで、リール4bの「7」をリーチラインに近づける動作の開始(7揃いゲームの開始)を告げるリール回転開始コマンドをサブ制御部20に送信する(CS19)。
続いて、リール4bの「7」をリーチラインに徐々に近づけるリール制御処理であって、回転駆動させるリールモータ(ステッピングモータ)に対して送出するパルスのステップ数を制御するスッテプ回転処理を実行し(CS20)、その後、リール4の回転停止を告げるリール回転停止コマンドをサブ制御部20に送信する(CS21)。最後に、リール4を元の位置に戻すために、RAM等に格納したリール4の現在の停止位置を示す情報を参照しながら、リール移動処理を実行するとともに(CS22)チャレンジゲームCの終了を告げるリール演出終了コマンドをサブ制御部20に送信して終了する(CS23)。
例えば、最初に、ベットボタン2aに対する(上限)操作回数に初期値(「20」)を設定する。次いで、ベットボタン2aに対する操作の有無を示す操作フラグが「ON」(操作あり)か否(操作なし)かの判定を行い(CS41)、操作が行われるまで待機する(CS41−No)。操作フラグが「ON」のときには、ベットボタン2aが操作されたことを告げる操作コマンドをサブ制御部20に送信する(CS42)。
続いて、リール4bを2ステップ前方に回転させるとともに(CS43)、1ステップ後方に回転させ(CS44:実質1ステップの前方回転)、(上限)操作回数を−1更新する(CS45)。
このようなリール制御を、(上限)操作回数が「0」になるまで繰り返し(CS46−No)、(上限)操作回数が「0」になったときに(CS46−Yes)、7揃い抽選の結果が、7揃い当選、すなわち連チャン当選ならば(CS47−Yes)、リール4bの「7」をリーチラインまで回転させることで「7・7・7」でリール4を停止させ(CS48)、7不揃い当選、すなわち当選ナシならば(CS47−No)、リール4bの「7」をリーチラインまで回転させず、ハズレの態様でリール4を停止させる(CS49)。
具体的には、メイン制御部10からのコマンドを取得すると(CS50)、そのコマンドによって、実行する処理が分かれ、例えば、取得したコマンドが操作コマンド(ベットボタン2aが操作されたことを告げるコマンド)ならば(CS51−Yes)、操作演出処理(CS52)、7揃い又は7不揃いを告げるリール(7揃い又は7不揃い)演出開始コマンドならば(CS53−Yes)、リール演出処理1(CS54)、7揃いゲームの開始を告げるリール回転開始コマンドならば(CS55−Yes)、リール演出処理2(CS56)、リールの回転停止を告げるリール回転停止コマンドならば(CS57−Yes)、リール演出処理3(CS58)、チャレンジゲームCの終了を告げるリール演出終了コマンドならば(CS59−Yes)、リール演出処理4(CS60)を実行する。
また、シンボル抽選が未だ行われていないときには、複数のシンボルJ〜Mの切り替え表示を行う演出処理(CS61)を実行する。
この処理では、例えば、リール(7揃い又は7不揃い)演出開始コマンドに含む連チャンの当否結果のRAM等への格納(CS65)、液晶表示器8においてチャレンジゲームCの開始を告げるリール演出準備表示(CS66)、ベットボタン2aの表示部において初期シンボルの表示(CS67)、シンボル表示の切り替え時間を示す切替タイマの初期値(「100ms」)設定(CS68)、シンボル抽選の未抽選/抽選済みを示すシンボル抽選フラグの初期値(ON」(未抽選))設定(CS69)、などの各処理を実行する。
この処理では、例えば、シンボル抽選(CS70)、ベットボタン2aの表示部において当選シンボルの表示(CS71)、シンボル抽選フラグへの「OFF」(抽選済み)設定(CS72)、液晶表示器8において7揃いゲーム(ベットボタン2aによるステップ回転)の開始を告げるリール演出開始表示(CS73)、リール演出中か否かを示すリール演出フラグの初期値(「ON」(演出中))設定(CS74)、などの各処理を実行する。
シンボル抽選(CS70)では、リール回転開始コマンドの受信タイミングで取得する乱数と、抽選テーブル6に設定された当選値(出現率)との比較・照合に基づいて当選シンボルを決定する。
例えば、RAM等に格納された連チャンの当否結果を参照して(CS75)、連チャン当選ならば(CS75−Yes)、7揃い演出表示を液晶表示器8において行い(CS76)、当選ナシならば(CS75−No)、7不揃い演出表示を液晶表示器8において行う(CS77)。
また、ベットボタン2aの表示部に表示されているシンボルJ〜Mを消灯させ(CS78)、リール演出フラグに「OFF」(非演出中)を設定する(CS79)。
RAM等に格納された連チャンの当否結果を参照して(CS80)、連チャン当選ならば(CS80−Yes)、さらに、連チャンさせる回数を抽選により決定する上乗せセット数抽選を行い(CS81)、リール演出終了コマンドの受信タイミングで取得する乱数と、連チャン回数ごとの当選値(出現率)との比較・照合に基づいて連チャン回数を決定し、当選した連チャン回数(上乗せセット数)を液晶表示器8に表示させる(CS82)。
また、液晶表示器8においては、連チャンの当否にかかわらず、チャレンジゲームC中の演出を終了してART遊技中の所定演出に復帰させる(CS83)。
例えば、シンボル抽選フラグが「ON」(未抽選)であって(CS85−Yes)、リール回転開始コマンド未受信のときに限り(CS86−Yes)、切替タイマが「0」か否かを判定し(CS87)、切替タイマが「0」ならば(CS87−Yes)、ベットボタン2aの表示部に表示されているシンボルを他のシンボルに切り替え、切替タイマに初期値(「100ms」)を設定する(CS88)。一方、切替タイマが「0」でないときには(CS87−No)、処理を終了するものの、チャレンジゲームAと同様な演出割込み処理がメイン処理C(S)と並行して実行され(図7(b)参照)、設定された切替タイマが定期的に−1更新されるようになっている。
受信した操作コマンドの判定を行い(CS90)、受信した操作コマンドがベットボタン2aに係る操作コマンドのときには(CS90−Yes)、さらに、リール演出フラグが「ON」(演出中)か否かの判定を行う(CS91)。
リール演出処理2において設定されたリール演出フラグが「ON」(演出中)のときには(CS91−Yes)、リール4がステップ回転中(ステップ回転処理)とみなされることから、ベットボタン2aの操作に同期した「ベットボタンを連打せよ!」などのステップ回転演出(煽り演出)を液晶表示器8において行わせる(CS92)。
また、受信した操作コマンドがベットボタン2aに係る操作コマンドか否かにかかわらず、その他の演出を実行する(CS93)。
なお、この演出処理は、リール4がステップ回転中において、ベットボタン2aが操作される度に実行される。
識別可能に表示されるシンボルJ〜Mは、それぞれの出現率を、連チャン当選、当選ナシなどそれぞれ価値の異なる複数の遊技価値ごとに定めた抽選テーブル6に基づいて抽選により決定されることから、リール4が7揃いか否かのいずれかの停止態様で停止する前に表示されるシンボルJ〜Mによって、付与される遊技価値の期待度を変化させることができる。
なお、本実施形態では、メイン制御部10とサブ制御部20が出現率設定手段、遊技価値抽選手段として動作するようになっている。
例えば、ボーナス当選が確定したときには、表示部(6b)に「ボーナス確定」などの文字等のメッセージを表示させることもできる。
また、スロットマシン1においては、チャレンジゲームA〜Cのうちのいずれか一のゲームを実行可能とすることもできるし、異なる遊技状態(遊技タイミング)で、並行して3つのゲームを実行させることもできるし、同じ遊技状態(遊技タイミング)で、ゲームを切り替えて実行させることもできる。
2 メダル投入口
2a ベットボタン(操作手段)
3 スタートレバー
4 (4a,4b,4c) リール(可変表示手段)
5 (5a,5b,5c) 停止ボタン
6 演出ボタン(操作手段)
6a 操作部
6b 表示部(表示手段)
7 メダル払出装置
8 液晶表示器
9 スピーカ
10 メイン制御部(遊技価値抽選手段、出現率設定手段)
20 サブ制御部(遊技価値抽選手段、出現率設定手段)
Claims (5)
- 遊技者の操作を受け付け可能に可動する操作手段と、所定の表示演出を行う表示手段と、遊技者に付与する所定の遊技価値を抽選により決定する遊技価値抽選手段と、備える遊技機であって、
前記操作手段は、前記表示手段を備え、
前記表示手段は、
それぞれ表示態様の異なる複数のシンボルを可変表示可能であって、前記複数のシンボルの中から所定の抽選により決定される一のシンボルを、前記遊技価値の付与前に識別可能に表示させ、
前記所定の抽選において、前記遊技価値の付与される期待度が前記識別可能に表示されるシンボルごとに変化するように複数のシンボルそれぞれの出現率を設定する出現率設定手段を有する
ことを特徴とする遊技機。 - 前記出現率設定手段は、
出現率の低いシンボルほど、前記遊技価値の付与される期待度が高くなるように設定する
ことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記識別可能に表示されるシンボルは、
前記出現率設定手段により設定され、複数のシンボルそれぞれの出現率をシンボルごと定めた第一抽選テーブルに基づいて抽選により決定され、
前記遊技価値抽選手段は、
前記出現率設定手段により設定され、価値の異なる複数の遊技価値それぞれの抽選確率を識別可能に表示されたシンボルごとに定めた第二抽選テーブルに基づいて、複数の遊技価値の中から付与する遊技価値を抽選により決定する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記識別可能に表示されるシンボルは、複数のタイミングで変更可能であって、前のタイミングよりも後のタイミングのほうが遊技価値の付与される期待度の高い上位シンボルであり、
最初に識別可能に表示されるシンボルは、
前記遊技価値抽選手段により決定された遊技価値と、
前記出現率設定手段により設定され、複数のシンボルそれぞれの出現率を価値の異なる複数の遊技価値ごとに定めた第三抽選テーブルと、に基づいて抽選により決定され、
二回目以降に識別可能に表示されるシンボルは、
前記遊技価値抽選手段により決定された遊技価値と、
前記操作手段の受け付ける遊技者の一操作ごとに獲得可能であって所定数の獲得により上位シンボルへ移行可能なポイントと、
前記出現率設定手段により設定され、最上位シンボルを除く複数のシンボルそれぞれの一操作当りの前記ポイント獲得率を価値の異なる複数の遊技価値ごとに定めた第四抽選テーブルと、に基づいて抽選により決定され、
前記遊技者の操作は、所定操作回数に達するまで許容され、前記ポイントの獲得されない操作において、操作回数が更新される場合と、更新されない場合とがあり、
操作回数の更新の有無は、
前記遊技価値抽選手段により決定された遊技価値と、
前記出現率設定手段により設定され、最上位シンボルを除く複数のシンボルそれぞれの操作回数更新率を価値の異なる複数の遊技価値ごとに定めた第五抽選テーブルと、に基づいて抽選により決定される
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記操作手段は、遊技者の操作を受け付けるごとに所定の可変表示手段を可変表示させ、
前記可変表示手段は、前記操作手段が受け付ける遊技者の所定回数の操作に基づいて、前記遊技価値抽選手段により決定された遊技価値に応じた表示態様の表示を行い、
前記識別可能に表示されるシンボルは、
前記遊技価値抽選手段により決定された遊技価値と、
前記出現率設定手段により設定され、複数のシンボルそれぞれの出現率を価値の異なる複数の遊技価値ごと定めた第六抽選テーブルと、に基づいて抽選により決定される
ことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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