JP2014085266A - ケース及びそれを有する圧力検知ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】防水性を向上できるケース及びそれを有する圧力検知ユニットを提供する。
【解決手段】圧力検知ユニット1の容器10において、継手部30が、この継手部30と第2接着剤52との界面の耐水性が受け部材12と第2接着剤52との界面の耐水性より高くなるように、受け部材12と異なる材料で構成され、第2接着剤52が、受け部材12の外表面全体、及び、継手部30における受け部材12の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケース及びそれを有する圧力検知ユニットに関し、特に、防水性が要求されるケース及び圧力検知ユニットに関する。
従来、圧力検知ユニットとして、例えば、特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に記載された圧力検知ユニットとしての圧力センサ800は、図3に示すように、円環状に形成されたステンレス製の受け部材802と、略円筒状に形成され、一端を塞ぐように受け部材802を収容する合成樹脂製のカバー860と、受け部材802の内側の開口802bに嵌合されるとともにロウ付けされて固定された流体流入管811と、受け部材802とカバー860との間を接着するシリコーン系又はウレタン系の接着剤872と、を有するケースを備えている。
この圧力センサ800では、接着剤872が受け部材802とカバー860とを固定するようにこれらの隙間に充填されており、受け部材802とカバー860とが互いに接着されている。また、この接着剤872は受け部材802に密に接して設けられており、接着剤872と受け部材802との界面からケース内部に水分が浸入することを防いで防水性を確保していた。
特開2012−68105号公報
しかしながら、このような圧力センサ800は、受け部材802がステンレス製であることから、受け部材802の外表面における接着剤872の端部から上記界面に徐々に水分が浸入してしまうことがあり、防水性について改良の余地があった。
また、このような圧力センサ800以外にも、防水性が要求されるケースであって、該ケースにおけるある第1部分と、この第1部分に隣接して設けられた第2部分と、第1部分に接して設けられた接着剤と、を有する構成のケースにおいても、上記圧力センサ800と同様に、防水性について改良の余地がある場合があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決することを目的とする。即ち、本発明は、防水性を向上できるケース及びそれを有する圧力検知ユニットを提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、第1部分と、該第1部分に隣接して設けられた第2部分と、前記第1部分に接して設けられた接着剤と、を有するケースにおいて、前記第2部分が、該第2部分と前記接着剤との界面の耐水性が前記第1部分と前記接着剤との界面の耐水性より高くなるように、前記第1部分と異なる材料で構成され、前記接着剤が、少なくとも前記第1部分の外表面全体及び前記第2部分における前記第1部分の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられていることを特徴とするケースである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記第1部分を構成する材料が、ステンレス又はアルミニウムであることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記第2部分を構成する材料が、合成樹脂、銅又は銅合金であることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された発明において、前記接着剤が、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤又はシリコーン系接着剤であることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、上記目的を達成するために、流管接続部材と、前記流管接続部材に隣接して設けられた流管部材と、前記流管接続部材に接して設けられた接着剤と、を有する容器を備えた圧力検知ユニットであって、前記流管接続部材が前記第1部分に、前記流管部材が前記第2部分に、それぞれ相当する請求項1〜4のいずれか一項に記載のケースを前記容器として備えていることを特徴とする圧力検知ユニットである。
本発明によれば、第2部分が、この第2部分と接着剤との界面の耐水性が第1部分と接着剤との界面の耐水性より高くなるように、第1部分と異なる材料で構成され、接着剤が、少なくとも第1部分の外表面全体及び第2部分における第1部分の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられている。そのため、第1部分と接着剤との界面(境界)が露出されずに、第2部分と接着剤との界面が露出され、そして、これらの露出された第2部分と接着剤との界面は、第1部分と接着剤との界面より耐水性が高くされており、これにより、各部材と接着剤との露出される界面の耐水性を高めて防水性を向上できる。
本発明の一実施形態の圧力検知ユニットの縦断面図である。 図1の圧力検知ユニットの変形例の構成を示す縦断面図である。 従来の圧力検知ユニットの縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態の圧力検知ユニットを、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の圧力検知ユニットの縦断面図である。なお、以下の説明における「上下」の概念は、図1における上下に対応しており、各部材の相対的な位置関係を示すものであって、絶対的な位置関係を示すものではない。
図1に示す圧力検知ユニット(図中、符号1で示す)は、ベース11と、受け部材12と、ダイヤフラム13と、圧力検知素子14と、電気接続部20と、継手部30と、カバー40と、第1接着剤51と、第2接着剤52と、を備えている。また、受け部材12、継手部30、カバー40及び第2接着剤52により、圧力検知ユニット1の外形となる容器10を構成している。
ベース11は、円板状のベース本体11aと、ベース本体11aの周縁から図中下方に向けて直角に立設された鍔部11bと、を備える蓋状に形成されている。
ベース本体11aには、後述する受圧空間17へのオイル封入用のオイル充填孔11cが、当該ベース本体11aを貫通して形成されている。このオイル充填孔11cは、オイル充填後にボール15によって封じられる。また、ベース本体11aには、後述する電気接続部20のリードピン22が通されるリードピン取出孔11dが、当該ベース本体11aを貫通して形成されている。
受け部材12は、円板状の受け部材本体12aと、受け部材本体12aの周縁にその中心から離れるように図中斜め上方向に向けて立設された鍔部12bと、を備える皿状に形成されている。鍔部12bの先端は、受け部材本体12aと略平行な平坦に形成されている。受け部材本体12aの中心部分には開口12cが形成されている。ベース11と受け部材12とは、ベース11の鍔部11bの先端と受け部材12の鍔部12bとの先端が後述するダイヤフラム13を挟んで重なるように配置されている。
ダイヤフラム13は、円形の膜状に形成されており、その外周縁部13aが、ベース11の鍔部11bの先端と受け部材12の鍔部12bとの先端に挟まれて配置されている。
ベース11の鍔部11bの先端、受け部材12の鍔部12bの先端、及び、ダイヤフラム13の外周縁部13aは、それら接合箇所Sがレーザー溶接等によって互いに溶接されて、この接合箇所Sにおいて互いに一体的かつ密封して連結・固定されている。これにより、ベース11とダイヤフラム13との間には、オイルが封入される受圧空間17が形成され、受け部材12とダイヤフラム13との間には加圧空間18が形成されている。
ベース11、受け部材12及びダイヤフラム13は、ステンレスを材料として構成されていることが好ましい。または、これらの一部又は全部が、例えば、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)を材料として構成されていてもよい。
圧力検知素子14は、(a)シリコン基板の裏面中央部をエッチングして形成されたダイヤフラム部(シリコンダイヤフラム)と、(b)複数の検知素子部(ピエゾ抵抗素子)を含んでダイヤフラム部に形成されたブリッジ回路、並びに、該ブリッジ回路の出力信号を処理する増幅回路、直線補正回路、温度補正回路及び補正データ保持回路などを有する電子回路部と、が半導体回路集積化技術により集積化されている。圧力検知素子14の金属端子部(ボンディングパッド)は後述するリードピン22と受圧空間17内にてワイヤボンディングにより接続されている。圧力検知素子14は、ダイヤフラム部からなる受圧部14aに加えられた圧力に応じた圧力信号を出力する。
圧力検知素子14は、受圧空間17内に配置された状態でベース11に取り付けられている。圧力検知素子14は、ベース11のベース本体11aを貫通して形成されているリードピン取出孔11dを通して延びる電気接続部20のリードピン22を通じて基板21に電気的に接続されている。ベース11のリードピン取出孔11dは、ハーメチックシール16によってオイル漏れがないように封じられている。
電気接続部20は、後述するカバー40内に配置されており、基板21と、基板21と圧力検知素子14とを電気的に接続するリードピン22と、基板21に接続されたコネクタ23と、コネクタ23に接続されたリード線24とを有している。これにより、圧力検知素子14から出力された圧力信号が、リードピン22、基板21及びコネクタ23を通じて、リード線24から外部へと取り出される。
リードピン22とリード線24とは、それらの引き出し方向(図中上下方向)に対して交差する方向(図中左右方向)にずれて配置されており、リードピン22とリード線24の接続は基板21を介して行われている。
継手部30は、銅を材料として構成されている。または、継手部30は、真鍮などの銅合金や後述するカバー40と同一の合成樹脂等を材料として構成されていてもよい。継手部30は、略筒状でその図中上方の一端部が段階的に縮径する階段状に形成されている。継手部30は、その一端部の先端30aが受け部材12の開口12cに挿入されることにより、継手部30の内側の流体導入通路32と加圧空間18とが連通される。また、継手部30は、その一端部の先端30aと受け部材12の開口12cの周縁とがそれら間を密封するようにロウ付けされることにより、受け部材12に固定して取り付けられている。継手部30は、受け部材12に該受け部材12の外表面(外側を向く表面部分)から突出するように設けられている。
継手部30の他端部内側には、雌ねじが切られた結合用ねじ部31が設けられており、図示しない流体導入管を螺合して接続可能とされている。つまり、継手部30は流管部材を構成し、受け部材12は、流管部材である継手部30が接続される流管接続部材を構成する。
継手部30の結合用ねじ部31に流体導入管が接続されると、継手部30の流体導入通路32を通じて、流体の圧力が加圧空間18に導入されてダイヤフラム13に伝達される。ダイヤフラム13は極めて薄いため圧力損失が生ずることなく圧力伝達が行われる。この圧力を圧力検知素子14の受圧部14aで受けて、それをピエゾ抵抗素子で検出した電気信号が電子回路部で処理され、圧力信号としてリードピン22に出力される。
カバー40は、例えば、ポリフェニレンエーテル(PPE)等の合成樹脂を材料として構成されている。または、カバー40は、銅又は銅合金(真鍮など)を材料として構成されていてもよい。カバー40は、電気接続部20のコネクタ23を収容する図中上方の端部が、リード線24を取り囲むように縮径されて小径端部41として形成されており、ベース11及び受け部材12を収容する図中下方の端部が、内径を大きくして且つ筒状スカート状に延びる大径端部42として形成されている。
小径端部41の内周面には、その全周にわたり突出した突出部41aが形成されている。この突出部41aは、カバー40内の後述する第1空間47に充填された第1接着剤51の抜け止めとして機能する。
大径端部42の内周側には、ベース11の外径とほぼ同径の環状段部42aが形成されている。この環状段部42aには、ベース11がその外径角部である環状角部11eにおいて嵌合し且つ座着するように載置されている。これにより、大径端部42の図中下方の開口を塞ぐようにベース11に一体に固定された受け部材12が配置される。この状態において、カバー40が、受け部材12の周囲を囲むように当該受け部材12に隣接して設けられている。また、継手部30が、受け部材12の中央部分に設けられた開口12cに一端を挿入した状態で固定されており、つまり、継手部30が、カバー40との間に受け部材12を挟むように受け部材12に隣接して設けられている。
大径端部42の内周側における環状段部42aよりも図中下方の開口寄りの箇所には、ベース11の外径よりも大径の筒状内周面42bが設けられている。この筒状内周面42bと、ベース11の鍔部11bの外周面11fや受け部材12の鍔部12bの周面12dとの間に、後述する接着剤のための環状隙間45が全周に渡って形成されている。環状隙間45は、大径端部42の図中下方の開口付近において、後述する開き空間46と連なって、第2空間48を構成する。
カバー40の内側は、カバー40に収容されたベース11で区切られており、ベース11のベース本体11aから小径端部41側には、第1空間47が形成されている。この第1空間47には、電気接続部20(具体的には、基板21、リードピン22、コネクタ23及びリード線24)が収容されている。
第1空間47には、第1接着剤51が充填、硬化されている。第1接着剤51は、カバー40やリード線24との接着性が高く、且つ弾性が高い、例えば、エポキシ系接着剤が用いられる。
第1接着剤51は、第1空間47に充填後硬化されることにより、基板21、リードピン22、コネクタ23及びリード線24が埋設状態になり、これらのパーツをカバー40内に封止する。
小径端部41は大径端部42より縮径して形成されており、且つ小径端部41は内周において第1空間47内に突出する突出部41aが形成されているため、第1空間47内の充填物である第1接着剤51に対して抜け止め作用を発揮する。これにより、第1接着剤51が第1空間47から剥がれてカバー40の外部に抜け出ることが阻止され、カバー40に対するリード線24の確実な固定及び更なる気密性の確保を図ることができる。また、ベース11が嵌合されるカバー40の大径端部42の環状段部42aにおいて、第1接着剤51がベース11とカバー40とを接着する構造にすれば、更にベース11の固定強度が上昇し、気密性を高めて外部からの液体侵入に対する封止効果も高められる。
カバー40の大径端部42の図中下方の開口付近には、第2空間48が形成されている。この第2空間48は、環状隙間45及び開き空間46を含んで構成されている。
環状隙間45は、上述したようにベース11の鍔部11bの外周面11f及びベース11に溶接された受け部材12の鍔部12bの周面12dとこれらの外周面11f及び周面12dに対向する大径端部42の筒状内周面42bとの間に形成されている比較的幅の狭い環状空間である。
開き空間46は、環状隙間45に連なる空間であって、受け部材12の鍔部12bの周面12dに連なる環状下面12e、この環状下面12eに連なる外側テーパ周面12f、及び、この外側テーパ周面12fに連なる受け部材12の受け部材本体12aの環状下面12gと、大径端部42の筒状内周面42bの開口端側部分及びそれに連なる傾斜端面42cと、継手部30の一端部の端面30bと、によって囲まれる空間である。
第2空間48には、第2接着剤52が充填される。即ち、図1において第2接着剤52が充填されている空間が第2空間48である。この第2接着剤52は、ステンレス製のベース11や受け部材12、銅製の継手部30及び合成樹脂製のカバー40との接着性が高く且つ弾性の高い、エポキシ系接着剤が用いられている。または、第2接着剤52は、ウレタン系接着剤又はシリコーン系接着剤でもよい。
継ぎ手部30は銅(又は銅合金、合成樹脂)を材料として構成されているので、継ぎ手部30とエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤又はシリコーン系接着剤の第2接着剤52との界面の耐水性(具体的には、当該界面への水分の浸入しにくさ)は比較的高い。また、受け部材12はステンレス(又はアルミニウム)を材料として構成されているので、受け部材12と第2接着剤52との界面の耐水性は、銅製の継ぎ手部30と第2接着剤52との界面の耐水性に比べて低い。
第2接着剤52は、第2空間48に充填されることにより、(1)受け部材12の外表面全体である鍔部12bの周面12d、環状下面12e及び外側テーパ周面12f、並びに、受け部材本体12aの環状下面12gと、(2)カバー40における受け部材12の外表面に隣接する箇所である大径端部42の筒状内周面42b及び傾斜端面42cと、(3)継手部30における受け部材12の外表面に隣接する箇所であるその一端部の端面30bと、にまたがってそれらを覆うように設けられている。つまり、第2接着剤52は、少なくとも受け部材12の外表面全体及び継ぎ手部30における受け部材12の外表面に隣接する箇所を覆う(被覆する)ように設けられている。
そして、第2接着剤52は、第2空間48に充填後硬化されることにより、カバー40の大径端部42の筒状内周面42bとベース11の外周面11f及び受け部材12の周面12dとの間を封止するように接着するので、ベース11及び受け部材12とカバー40との固定強度やそれら間の密封性が更に高められる。
また、第2接着剤52は、受け部材12の外表面全体及びカバー40及び継手部30における受け部材12に隣接する箇所にまたがってそれらを覆うように設けられているので、ステンレス製の受け部材12と第2接着剤52との界面(境界)が露出せず、合成樹脂製のカバー40と第2接着剤52との界面及び銅製の継手部30と第2接着剤52との界面が露出される。これにより、ステンレス製の受け部材12と第2接着剤52との界面に直接水分が触れることがない。つまり、圧力検知ユニット1の容器10は、ステンレス製の受け部材12と第2接着剤52との界面の耐水性ではなく、銅製の継手部30と第2接着剤52との界面の耐水性によって、その全体の防水性が定まる。
以上、説明したように、本実施形態の圧力検知ユニット1の容器10は、流管接続部材としての受け部材12と、受け部材12に隣接して設けられた流管部材としての継手部30と、受け部材12に接して設けられた第2接着剤52と、を有している。そして、継手部30が、この継手部30と第2接着剤52との界面の耐水性が受け部材12と第2接着剤52との界面の耐水性より高くなるように、受け部材12と異なる材料で構成され、第2接着剤52が、受け部材12の外表面全体及び継手部30における受け部材12の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられている。
また、受け部材12を構成する材料が、ステンレスである。
また、継手部30を構成する材料が、銅である。
また、第2接着剤52が、エポキシ系接着剤である。
また、本実施形態の圧力検知ユニット1は、上述した容器10を備えている。
本実施形態によれば、継手部30が、この継手部30と第2接着剤52との界面の耐水性が受け部材12と第2接着剤52との界面の耐水性より高くなるように、受け部材12と異なる材料で構成され、第2接着剤52が、受け部材12の外表面全体及び継手部30における受け部材12の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられている。そのため、受け部材12と第2接着剤52との界面(境界)が露出されずに、継手部30と第2接着剤52との界面が露出され、そして、この露出された継手部30と第2接着剤52との界面は、受け部材12と第2接着剤52との界面より耐水性が高くされており、これにより、各部材と接着剤との露出される界面の耐水性を高めて防水性を向上できる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を挙げて説明したが、本発明のケース及び圧力検知ユニットは上記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態では、容器10に図示しない流体導入管が接続される継手部30を含む構成であったが、これに限定されるものではなく、例えば、図2に示すように、継手部30に代えて、流管部材としての合成樹脂、銅又は銅合金(真鍮など)製の流体導入管35を流管接続部材である受け部材12に直接ロウ付けして取り付けた構成の圧力検知ユニット1Aとしてもよい。図2は、図1の圧力検知ユニットの変形例の構成を示す縦断面図である。
この構成の場合、第2接着剤52は、(1)受け部材12の外表面全体である鍔部12bの周面12d、環状下面12e及び外側テーパ周面12f、並びに、受け部材本体12aの環状下面12gと、(2)カバー40における受け部材12の外表面に隣接する箇所である大径端部42の筒状内周面42b及び傾斜端面42cと、(3’)流体導入管35における受け部材12の外表面に隣接する箇所であるその一端部のフランジ状外周面35aと、にまたがってそれらを覆うように設けられる。つまり、第2接着剤52は、少なくとも受け部材12の外表面全体及び流体導入管35における受け部材12の外表面に隣接する箇所を覆う(被覆する)ように設けられる。これにより、受け部材12と第2接着剤52との界面(境界)が露出されずに、流体導入管35と第2接着剤52との界面が露出され、上述した実施形態と同様の効果を奏する。
また、上述した実施形態では、ベース11、受け部材12及びダイヤフラム13からなる構成体、並びに、電気接続部20がカバー40に収容された構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、カバー40を備えずに、単一の接着剤で、上記構成体及び電気接続部20を覆う構成としてもよい。この場合、上記接着剤は、少なくとも、それぞれステンレス製のベース11、受け部材12及びダイヤフラム13からなる上記構成体(第1部分に相当)全体、及び、継手部30(第2部分に相当)における上記構成体(具体的には受け部材12)に隣接する箇所を覆うように設けられる。勿論、電気接続部20についても何らかの防水対策を施す必要がある。これにより、ステンレス製の上記構成体とそれを覆う上記接着剤との界面(境界)が露出されずに、継手部30と上記接着剤との界面が露出され、上述した実施形態と同様の効果を奏する。
また、上述した実施形態では、圧力センサや圧力スイッチなどに応用可能な圧力検知ユニット1について説明するものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧力検知ユニット以外に適用されてもよい。つまり、本発明は、第1部分と、この第1部分に隣接して設けられた第2部分と、第1部分に接して設けられた接着剤と、を有するケース、及び、それを有するものであれば、本発明の目的に反しない限り、適用可能である。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のケース及び圧力検知ユニットの構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
1 圧力検知ユニット
10 容器(ケース)
11 ベース
12 受け部材(流管接続部材、第1部分)
13 ダイヤフラム
14 圧力検知素子
17 受圧空間
18 加圧空間
20 電気接続部
21 基板
22 リードピン
23 コネクタ
24 リード線
30 継手部(流管部材、第2部分)
35 流体導入管(流管部材、第2部分)
40 カバー
47 第1空間
48 第2空間
51 第1接着剤
52 第2接着剤(接着剤)

Claims (5)

  1. 第1部分と、該第1部分に隣接して設けられた第2部分と、前記第1部分に接して設けられた接着剤と、を有するケースにおいて、
    前記第2部分が、該第2部分と前記接着剤との界面の耐水性が前記第1部分と前記接着剤との界面の耐水性より高くなるように、前記第1部分と異なる材料で構成され、
    前記接着剤が、少なくとも前記第1部分の外表面全体及び前記第2部分における前記第1部分の外表面に隣接する箇所を覆うように設けられている
    ことを特徴とするケース。
  2. 前記第1部分を構成する材料が、ステンレス又はアルミニウムであることを特徴とする請求項1に記載のケース。
  3. 前記第2部分を構成する材料が、合成樹脂、銅又は銅合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のケース。
  4. 前記接着剤が、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤又はシリコーン系接着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のケース。
  5. 流管接続部材と、前記流管接続部材に隣接して設けられた流管部材と、前記流管接続部材に接して設けられた接着剤と、を有する容器を備えた圧力検知ユニットであって、
    前記流管接続部材が前記第1部分に、前記流管部材が前記第2部分に、それぞれ相当する請求項1〜4のいずれか一項に記載のケースを前記容器として備えていることを特徴とする圧力検知ユニット。
JP2012235429A 2012-10-25 2012-10-25 圧力検知ユニット Active JP5651670B2 (ja)

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