JP2014084677A - 硬質発泡体の積層方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】施工面上に液状発泡原料を吐出して発泡形成した硬質発泡体の発泡状態が良好で、施工面に対する接着強度が高く、反りの生じ難い硬質発泡体の積層方法の提供を目的とする。
【解決手段】施工面としての基礎13に第1の液状発泡原料15Aを吹き付け、基礎13表面の第1の液状発泡原料15Aに熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を押し付け、その状態で基礎13表面の第1の液状発泡原料15Aの反応を進行させて前記板状体17を基礎13表面に接着し、その後に基礎13表面の板状体17を覆うように第2の液状発泡原料を基礎13上に吐出し、発泡させて板状体17と接着した硬質発泡体を基礎13上に積層する。
【選択図】図2

Description

本発明は、施工場所に液状発泡原料を吐出して硬質発泡体を積層する方法に関する。
従来、軟弱地盤上への盛土や、平地の土手の形成、傾斜地における道路の拡幅等に現場発泡の軽量盛土工法が採用されている(特許文献1、2)。
現場発泡の軽量盛土工法では、地盤に形成した基礎の上に硬質発泡体用の液状発泡原料を吐出し発泡させることにより硬質発泡体を積層している。
しかしながら、硬質発泡体を形成する液状発泡原料は、発泡時に発熱し、しかも形成された硬質発泡体は独立気泡構造からなって気泡内に空気が閉じ込められるため、その後の冷却により硬質発泡体の収縮が避けられない。
さらに、コンクリート等のような冷えた施工面に液状発泡原料を吐出して硬質発泡体を発泡形成すると、液状発泡原料の反応熱がコンクリート等に奪われて速やかに発泡硬化しなかったり、発泡時および発泡直後の硬質発泡体の接着力が低下したりする虞がある。また、施工面にゴミや埃が付着している場合には、発泡形成された硬質発泡体の施工面に対する接着力が低下する虞がある。
前記硬質発泡体の収縮や発泡時および発泡直後の接着力の低下等によって、図9に示すように、施工面91に積層形成した硬質発泡体92の縁93が施工面91から剥がれて反ったり、良好な硬質発泡体92が得られなくなったりする問題があり、そうした場合には補修が必要となる。なお、図9には前記施工面91に積層形成した硬質発泡体92の1層のみを示しているが、施工場所の広さによっては、前記硬質発泡体92の上面に前記液状発泡原料を吐出して、さらに硬質発泡体を積層形成し、その後所要の高さになるまで、硬質発泡体の積層形成が繰り返されることがある。また図9における符号90は地盤である。
前記硬質発泡体の反りや剥離等の問題は、軽量盛土の場合に限られず、少なくとも底面と起立した側面とで包囲された施工場所においても同様に生じ得る。
例えば、コンクリート製の中空箱体内に硬質発泡体を充填するポンツーンの製造においては、中空箱体内の底面に液状発泡原料を吐出し、発泡させて底面に接着した硬質発泡体の第1層を積層形成し、その後第1層上に液状発泡原料を吐出し、発泡させて第1層に接着した硬質発泡体の第2層を積層形成し、さらに液状発泡原料の吐出と発泡を繰り返して硬質発泡体の層を中空箱体内に所定数積層形成することが行われる(特許文献3)。
その際、中空箱体内の底面及び起立している側面が冷えているため、硬質発泡体の発泡硬化が遅くなったり、発泡時または発泡直後の接着力が低下する虞がある。さらには発泡後における硬質発泡体の収縮の影響も加わって硬質発泡体の縁がコンクリート製中空箱体の側面から剥がれる虞があり、そのような場合には補修が必要となる。
特許第2781828号公報 特許第2775693号公報 特開2000−142567号公報
本発明は前記の点に鑑みなされたものであって、施工面がコンクリートや岩盤、鉄板などのように、液状発泡原料の反応熱が奪われやすい材質で構成されていても、施工面に液状発泡原料を吐出して発泡形成した硬質発泡体の発泡状態が良好であって施工面に対する接着強度が高く、剥離や反りの生じ難い硬質発泡体の積層方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、液状発泡原料を施工場所の施工面上に吐出し、発泡硬化させて前記施工面に硬質発泡体を積層する硬質発泡体の積層方法において、前記施工面に第1の液状発泡原料を吹き付け、前記施工面に付着した第1の液状発泡原料に熱硬化性樹脂発泡体の板状体を押し付け、その状態で前記施工面に付着した第1の液状発泡原料の発泡硬化反応を進行させて前記板状体を前記施工面に接着し、その後に前記施工面の前記板状体を覆うように第2の液状発泡原料を前記施工面に吐出し、発泡硬化させて前記板状体と接着した硬質発泡体を前記施工面に積層することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記施工面に吹き付けた第1の液状発泡原料に前記板状体を押し付ける時点は、前記第1の液状発泡原料の吹き付け後からゲルタイムまでの間であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記板状体を前記施工面に対して部分的に配置して前記施工面の第1の液状発泡原料に押し付けることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記施工場所は、前記施工面を構成する底面と前記底面から起立した側面とを有し、前記底面と前記側面に第1の液状発泡原料を吹き付け、熱硬化性樹脂発泡体の板状体を前記底面と前記側面に付着した第1の液状発泡原料に押し付け、その状態で前記底面と前記側面に付着した第1の液状発泡原料の発泡硬化反応を進行させて前記底面と前記側面にそれぞれ前記板状体を接着し、前記底面に接着した板状体を覆うように第2の液状発泡原料を前記底面に吐出し、発泡硬化させて前記底面の板状体と前記側面の板状体に接着した硬質発泡体を前記底面に積層することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、施工面に吹き付けた第1の液状発泡原料に熱硬化性樹脂発泡体の板状体を押し付け、その状態で前記施工面の第1の液状発泡原料の発泡硬化反応を進行させているため、施工面にゴミや埃等があっても、施工面と板状体間では第1の液状発泡原料が発泡圧によりゴミや埃を回避して施工面に到達し、施工面に密着した状態で反応が進行し、その際に生じる接着性によって板状体と施工面が強固に接着される。しかも、施工面と板状間の第1の液状発泡原料は、反応が進行して発泡する際に圧縮された状態が維持されるため、非圧縮状態で発泡する場合よりも見掛け密度が高く、強度が高い発泡体の層となって施工面と板状体に接着し、接着強度がさらに高くなる。さらに、熱硬化性樹脂発泡体の板状体を押し付けて覆われた状態で、第1の液状発泡原料の反応が進行するので、開放状態と比べて放熱量が減少し、反応速度が上昇し、必要とする接着強度が速やかに得られる。
その後、施工面の前記板状体を覆うようにして施工面に第2の液状発泡原料を吐出しているため、前記板状体の部分では第2の液状発泡原料が施工面と接することなく発泡する。しかも、前記板状体が熱硬化性樹脂発泡体からなって独立気泡による断熱性を有するため、板状体表面の液状発泡原料は、板状体及び施工面に反応熱が奪われることなく速やかにかつ良好に発泡し、板状体と確実に接着した硬質発泡体を形成することができる。さらに前記板状体が施工面に強固に接着しているため、前記板状体を介して硬質発泡体を施工面に強固に接着積層することができ、積層した硬質発泡体が反ったり、剥がれたりすることを防ぐことができる。さらに、前記板状体は熱硬化性樹脂発泡体からなるため、前記第1の液状発泡原料及び前記第2の液状発泡原料の反応熱で塑性変形するおそれがなく、第2の液状発泡原料から発泡形成される硬質発泡体を正しく施工面に積層することができる。
請求項2の発明によれば、前記施工面に吹き付けた第1の液状発泡原料に前記板状体を押し付ける時点が、前記第1の液状発泡原料の吹き付け後からゲルタイムまでの間であり、第1の液状発泡原料の反応進行によって生じた接着性が低下若しくは無くなる前に板状体を第1の液状発泡原料に押し付けるため、良好な接着性で板状体を施工面に接着することができる。
請求項3の発明によれば、前記板状体を前記施工面に対して部分的に配置するため、板状体の使用量を少なくすることができ、経済的である。
請求項4の発明によれば、施工場所の底面と側面に第1の液状原料を吹き付けて底面と側面の第1の液状発泡原料にそれぞれ熱硬化性樹脂発泡体の板状体を押し付けて接着し、その後、施工場所の底面の板状体を覆うようにして底面に第2の液状発泡原料を吐出しているため、吐出された第2の液状発泡原料は、反応の進行によって体積を増大させて施工場所の側面とも接触するようになった際、底面及び側面の板状体の部分では冷えた底面及び側面と接触することなく反応が進行し、冷えた底面及び側面によって反応熱が奪われることなく速やかにかつ良好に発泡する。そのため、施工場所の底面及び側面に接着した板状体に強固に接着した硬質発泡体を底面に積層形成することができ、硬質発泡体が反ったり剥がれたりすることを防ぐことができる。
軽量盛土工法に適用する場合の施工場所の一例を示す断面図である。 第1の液状発泡原料の吹き付け及び板状体の押し付けを示す断面図である。 硬質発泡体の第1層を積層形成する際の断面図である。 硬質発泡体の第2層を積層形成する際の断面図である。 ポンツーンに適用する場合のコンクリート製中空箱体の一例の断面図である。 第1の液状発泡原料の吹き付け及び板状体の押し付けを示す断面図である。 硬質発泡体の第1層を積層形成する際の断面図である。 硬質発泡体の第2層を積層形成する際の断面図である。 積層した硬質発泡体の反りを示す断面図である。
本発明における第1の実施形態として、現場発泡の軽量盛土工法に適用する場合を説明する。図1に示す軽量盛土工法の施工場所10は、地盤11に凹状に形成された底部に、コンクリート製の基礎13が施工面として形成されている。前記施工場所10の広さとして、容積23m、長さ30m、幅1.5m、深さ0.5mを挙げる。
図2の(2−A)及び(2−B)に示すように、前記基礎13の表面に第1の液状発泡原料15AをスプレーガンNで吹き付け、その後、前記基礎13の第1の液状発泡原料15Aに熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を押し付ける。
前記第1の液状発泡原料15Aは、独立気泡構造の硬質発泡体を形成する原料、特には硬質ポリウレタンフォームを形成する液状発泡原料が好ましい。前記第1の液状発泡原料15Aの吹き付け厚みは、適宜とされるが、通常1〜3mm程度が好ましい。また、本実施形態では、前記第1の液状発泡原料15Aを吹き付ける部分は、前記基礎13の全面ではなく、熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を接着する部分のみであるが、前記基礎13の全面に吹き付けてもよい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17は、独立気泡構造の発泡体で構成されたものが好ましく、例えば硬質ポリウレタンフォームあるいはフェノールフォーム等を挙げることができる。また、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17は、前記基礎13上に後述の第2の液状発泡原料21Aから発泡形成する硬質発泡体211と同種の材質のものが好ましく、特に硬質ポリウレタンフォームで構成されたものが好ましい。前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17の厚みは適宜決定され、また平面寸法は、施工面に応じて決定される。例として厚み1〜5cm、幅20cm〜25cm、長さ1mの板状体を挙げる。さらに、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17は、両面に和紙、炭酸カルシウム紙、ガラス繊維マットなどの繊維シートが貼り付けられているものが、曲げ剛性が高く、押し付ける際の板状体の変形を防止できるので好ましく、さらに繊維が露出しているものが接着性向上ために、より好ましい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を基礎13上の第1の液状発泡原料15Aに押し付ける時点は、前記第1の液状発泡原料15Aの吹き付け後からゲルタイムまでの間が好ましい。特にクリームタイム後からゲルタイムまでの間が好ましい。クリームタイムは、第1の液状発泡原料15Aが、吹き付けから反応の進行によって粘度を増大させてクリーム状になるまでの時間であり、一方、ゲルタイムは吹き付けから増粘がおきてゲル化強度が発現し始めるまでの時間である。具体的には、吹き付けから、発泡途中のフォーム表面を棒などで繰り返しつついたときに、棒の先端に糸を引く状態になるまでの時間である。クリームタイムよりも早い時点では、前記基礎13に吹き付けた第1の液状発泡原料15Aの粘度が低すぎるため、その時点で第1の液状発泡原料15Aに前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を押し付けると、前記基礎13と前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17間から第1の液状発泡原料が押し出されて残存量が少なくなる。一方、ゲルタイムを過ぎた時点では、第1の液状発泡原料15Aの接着性が低下するため、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17に対する充分な接着力を得難くなる。前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を基礎13上の第1の液状発泡原料15Aに押し付ける時点の具体的時間として、第1の液状発泡原料15Aを吹き付けた後、4秒〜6秒を挙げる。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を基礎13上の第1の液状発泡原料15Aに押し付ける程度は、前記第1の液状発泡原料15Aが発泡して形成される発泡層の厚みが、自由発泡時の1/2程度、例えば自由発泡時の厚みが1〜20mmの場合は、0.5〜10mm程度の厚みとなる押圧力が好ましい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を基礎13上の第1の液状発泡原料15Aに押し付けた状態で、前記第1の液状発泡原料15Aの反応を進行させ、所定厚みの発泡層15を形成する。その際に生じる液状発泡原料15A及び発泡層15の接着性によって前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を前記基礎13に接着する。前記発泡層15は、前記基礎13と前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17間で圧縮された状態で発泡形成されるため、前記基礎13及び前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17に密着し、前記基礎13及び前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17に強固に接着する。前記板状体17は、基礎13(施工面)に対して部分的に配置されるが、積層体の端部付近に剥離および反りが生じやすいことから、端部またはその付近に所定の間隔をおいて配置させることが好ましい。
その後、図3の(3−A)のように、前記基礎13の前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を覆うようにスプレーガンNで第2の液状発泡原料21Aを前記基礎13上に吐出し、図3の(3−B)のように発泡させて前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17と接着した硬質発泡体の第1層211を前記基礎13上に積層する。その際、前記第2の液状発泡原料21Aは、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17の部分では、前記基礎13と接触せず、しかも前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49が断熱性を有するため、反応熱が前記基礎13に奪われず、反応が損なわれることなく進行して良好に発泡し、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体17に確実に接着した硬質発泡体の第1層211となる。
前記第2の液状発泡原料21Aは、独立気泡構造の硬質発泡体を形成する原料、特には硬質ポリウレタンフォームを形成する液状発泡原料が好ましい。また、前記第1の液状発泡原料15Aと前記第2の液状発泡原料21Aは、同種あるいは同一の発泡体を形成するものとすれば、液状発泡原料が共用できて経済的であり、また工程も簡略されるので好ましい。
その後、図4の(4−A)のように前記硬質発泡体の第1層211上に前記第2の液状発泡原料21Aを吐出し、図4の(4−B)のように発泡させて前記硬質発泡体の第1層211上に硬質発泡体の第2層212を積層形成する。
その後、前記施工場所10の高さ(深さ)となるまで、前記第2の液状発泡原料21Aの吐出と硬質発泡体の積層形成を所要回数繰り返して軽量盛土を、前記施工場所に形成する。
このようにして前記基礎13上に複数積層形成されて一体になった硬質発泡体は、前記発泡層15及び熱硬化性樹脂発泡体の板状体17を介して基礎13に強固に接着しており、反ったり、剥がれたりすることを防ぐことができる。
本発明における第2の実施形態として、ポンツーンの製造に適用する場合を説明する。図5に示すコンクリート製の中空箱体40は、ポンツーンの製造に使用されるものであり、隔壁40Aで区画された複数の部屋41を施工場所として有する。各部屋41は、施工面としての底面42と該底面42の縁から起立した側面43と前記底面42に対して平行な天面44とで包囲されている。前記中空箱体40の大きさの例として、長さ10m、幅3m、高さ2m、コンクリートの厚み15cmを挙げる。また、前記天面44には、作業者用の出入り等に使用される開口45が所定位置に形成されている。
図6の(6−A)及び(6−B)に示すように、前記部屋41の全面、すなわち前記底面42、側面43及び天面44にスプレーガンNで第1の液状発泡原料47Aを吹き付けた後、前記第1の液状発泡原料47Aに熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を押し付ける。なお、前記底面42と側面43の第1の液状発泡原料47Aのみに、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を押し付けるようにしてもよい。
前記第1の液状発泡原料47Aは、前記第1の実施形態における第1の液状発泡原料15Aと同様であり、特には硬質ポリウレタンフォームを形成する液状発泡原料が好ましい。前記第1の液状発泡原料47Aの吹き付け厚みは、適宜とされるが、通常1〜3mm程度が好ましい。前記部屋41の全面に第1の液状発泡原料47Aを吹き付けることにより、コンクリート製の中空箱体40の防水性を向上させることができる。
熱硬化性樹脂発泡体の板状体49は、前記第1の実施形態における熱硬化性樹脂発泡体の板状体17と同様に独立気泡構造の発泡体で構成されたものが好ましく、例えば硬質ポリウレタンフォームあるいはフェノールフォーム等を挙げることができる。また、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49は、前記底面42上に後述の第2の液状発泡原料51Aから積層形成する硬質発泡体511と同種の材質のものが好ましく、特に硬質ポリウレタンフォームで構成されたものが好ましい。前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49は、前記底面42、側面43及び天面44の各面に部分的に配置されるのが好ましく、寸法は適宜決定される。例として厚み1〜5cm、幅20cm〜25cm、長さ50〜100cmの板状体を挙げる。さらに、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49は、両面に和紙などの繊維シートが貼り付けられて繊維が露出しているものが接着性向上のために、より好ましい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を各面の第1の液状発泡原料47Aに押し付ける時点は、前記第1の実施形態の場合と同様の理由により、前記第1の液状発泡原料47Aの吹き付け後からゲルタイムまでの間が好ましい。特にクリームタイム後からゲルタイムまでの間が好ましい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を各面の第1の液状発泡原料47Aに押し付ける程度は、前記第1の実施形態の場合と同様であり、前記第1の液状発泡原料47Aが発泡して形成される発泡層の厚みが、自由発泡時の1/2程度となる押圧力が好ましい。
前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を各面の第1の液状発泡原料47Aに押し付けた状態で、前記第1の液状発泡原料47Aの反応を進行させ、所定厚みの発泡層47を形成する。その際に生じる液状発泡原料47A及び発泡層47の接着性によって前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を前記各面に接着する。前記発泡層47は、前記各面と前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49間で圧縮された状態で形成されるため、前記各面及び前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49に密着し、前記各面及び前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49と強固に接着する。
その後、図7の(7−A)のように、前記底面42の前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を覆うようにスプレーガンNで第2の液状発泡原料51Aを前記底面42の発泡層47上に吐出し、図7の(7−B)のように発泡させて前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49及び発泡層47と接着した硬質発泡体の第1層511を前記底面42の発泡層47上に積層する。その際、前記第2の液状発泡原料51Aは、前記底面42及び側面43と接触せず、特に前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49の部分では、熱硬化性樹脂発泡体の板状体49が断熱性を有するため、反応熱が前記底面42及び側面43に奪われず、反応が損なわれることなく進行して良好に発泡し、前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49に確実に接着した硬質発泡体の第1層511となる。また、前記硬質発泡体の第1層511は、側部511Sにおいて前記側面43の発泡層47及び前記熱硬化性樹脂発泡体の板状体49と接着する。
前記第2の液状発泡原料51Aは、前記第1の実施形態における第2の液状発泡原料21Aと同様であり、独立気泡構造の硬質発泡体を形成する原料、特には硬質ポリウレタンフォームを形成する液状発泡原料が好ましい。また、前記第1の液状発泡原料47Aと前記第2の液状発泡原料51Aは同種あるいは同一の発泡体を形成するものが好ましい。
その後、図8の(8−A)のように前記硬質発泡体の第1層511上に前記第2の液状発泡原料51Aを吐出し、図8の(8−B)のように発泡させて前記硬質発泡体の第1層511上に硬質発泡体の第2層512を積層形成する。その後、前記部屋41の高さとなるまで、前記第2の液状発泡原料51Aの吐出と硬質発泡体の積層形成を所要回数繰り返すことによって、前記各部屋41の底面42上に硬質発泡体を所定数積層形成し、ポンツーンを製造する。
このようにして前記底面42上に複数積層形成されて一体になった硬質発泡体は、前記発泡層47及び熱硬化性樹脂発泡体の板状体49を介して底面42に強固に接着しており、反ったり、剥がれたりすることを防ぐことができる。
上記したように、本発明によれば、施工面がコンクリートや岩盤、鉄板などのように、液状発泡原料の反応熱が奪われやすい材質で構成されていても、施工面上に液状発泡原料を吐出して発泡形成した硬質発泡体を、速やかに発泡硬化させられるので、発泡状態が良好で、施工面に対する接着強度が高く、かつ反りの生じ難いものにすることができる。なお、前記実施形態では、施工面上に硬質発泡体の層を複数積層形成しているが、施工場所の高さ(深さ)等によっては硬質発泡体の一層で構成してもよい。
10 施工場所
13 基礎(施工面)
15A 第1の液状発泡原料
15 発泡層
17 熱硬化性樹脂発泡体の板状体
21A 第2の液状発泡原料
211 硬質発泡体の第1層
212 硬質発泡体の第2層
40 中空箱体
41 部屋(施工場所)
42 底面(施工面)
43 側面
44 天面
47A 第1の液状発泡原料
47 発泡層
49 熱硬化性樹脂発泡体の板状体
51A 第2の液状発泡原料
511 硬質発泡体の第1層
512 硬質発泡体の第2層

Claims (4)

  1. 液状発泡原料を施工場所の施工面上に吐出し、発泡硬化させて前記施工面に硬質発泡体を積層する硬質発泡体の積層方法において、
    前記施工面に第1の液状発泡原料を吹き付け、
    前記施工面に付着した第1の液状発泡原料に熱硬化性樹脂発泡体の板状体を押し付け、その状態で前記施工面に付着した第1の液状発泡原料の発泡硬化反応を進行させて前記板状体を前記施工面に接着し、
    その後に前記施工面の前記板状体を覆うように第2の液状発泡原料を前記施工面に吐出し、発泡硬化させて前記板状体と接着した硬質発泡体を前記施工面に積層することを特徴とする硬質発泡体の積層方法。
  2. 前記施工面に吹き付けた第1の液状発泡原料に前記板状体を押し付ける時点は、前記第1の液状発泡原料の吹き付け後からゲルタイムまでの間であることを特徴とする請求項1に記載の硬質発泡体の積層方法。
  3. 前記板状体を前記施工面に対して部分的に配置して前記施工面の第1の液状発泡原料に押し付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬質発泡体の積層方法。
  4. 前記施工場所は、前記施工面を構成する底面と前記底面から起立した側面とを有し、
    前記底面と前記側面に第1の液状発泡原料を吹き付け、
    熱硬化性樹脂発泡体の板状体を前記底面と前記側面に付着した第1の液状発泡原料に押し付け、その状態で前記底面と前記側面に付着した第1の液状発泡原料の発泡硬化反応を進行させて前記底面と前記側面にそれぞれ前記板状体を接着し、
    前記底面に接着した板状体を覆うように第2の液状発泡原料を前記底面に吐出し、発泡硬化させて前記底面の板状体と前記側面の板状体に接着した硬質発泡体を前記底面に積層することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の硬質発泡体の積層方法。
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