JP2014084633A - 鉄筋連結方法、鉄筋連結具ならびに連結用鉄筋およびその製造方法 - Google Patents

鉄筋連結方法、鉄筋連結具ならびに連結用鉄筋およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 鉄筋の連結方法と、その鉄筋連結方法を可能にする連結具を提供し、その連結具を使用した連結用鉄筋およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 鉄筋連結方法は、連結すべき鉄筋1,2の先端に大径部11,21を構成し、この大径部を固定する。鉄筋連結具は、大径部を遊挿可能な内径を有する筒状のスリーブ体Aと、スリーブ体の両端開口部において鉄筋との間隙を閉口するシール部材A1,A2とを備え、スリーブ体の一部には、少なくとも1個所のグラウト材注入孔が設けられている。連結用鉄筋は、鉄筋の両端に大径部を設けるとともに、一端に第一のスリーブ体、他端に第二のスリーブ体を、鉄筋に装着してなる。連結用鉄筋の製造方法は、雌ねじ部を鉄筋の先端に向けた第一のスリーブ体、および、雄ねじ部を鉄筋の先端に向けた第二のスリーブ体のいずれかを、鉄筋の両端に選択的に装着し、鉄筋の両端に大径部を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄筋の連結方法およびその連結方法を使用するための鉄筋連結具、ならびに上記鉄筋連結具を装着した連結用鉄筋およびその製造方法に関するものである。
従来の鉄筋連結具には、接続すべき鉄筋の接続端部に雄ねじを設け、内面に雌ねじを設けたスリーブ体を螺合するとともに、上記雄ねじと雌ねじとの間隙にグラウト材を注入する構成のねじ継手があった(特許文献1参照)。また、異形鉄筋の表面をねじ形状にしたものを使用し、同様にスリーブ体を螺合させる構成において、スリーブ体の両端からグラウト材が漏れ出ることを防止するためにシール部を設ける構成のものがあった(特許文献2参照)。さらに、連結すべき鉄筋のそれぞれの端部を、外部表面が傾斜した楔形の把持部材によって把持させるとともに、それぞれの端部について各把持部の外部をスリーブ体に密着させ、両スリーブ体を連結部によって同時に螺合する構成のものがあった(特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、鉄筋の表面を切削してねじ部を構成することから、鉄筋先端の外径が縮小されることとなり、強度維持の観点において問題があった。特許文献2に記載の技術は、異形鉄筋の節形状を雄ねじ形状とすることから、汎用性に欠けるという問題点があった。さらに、上記二つの技術は、鉄筋連結部における引っ張り強度をグラウト材によって補強するものであるが、グラウト材が鉄筋の適宜範囲に充填させるために、連結に供される鉄筋の範囲が長いものとなっていた。また、引用文献3に記載の技術は、楔形の把持部材によって鉄筋を十分に把持させるために、異形鉄筋の節部分を除去するなどの予備加工が必要であるなどの問題点があった。
そこで、本願の出願人は、異形鉄筋の表面に当接可能な突状を有する外形楔状の分割スリーブ体と、この分割スリーブ体を包囲する筒状の中ねじ体とによって、鉄筋の先端周辺に雄ねじ構造体を形成し、この雄ねじ構造体を同時に螺合できるカプラによって連結する構成の連結具を提案した(特許文献4参照)。
実公昭52−7943号公報 実公平4−28968号公報 実開平5−89642号公報 特開平7−279317号公報
前掲の特許文献4に記載される技術は、中ねじ体が分割スリーブ体を包囲することによって、異形鉄筋と中ねじ体とが十分に一体化するため、カブラによる連結によって容易に鉄筋を連結することができるものであった。また、その連結強度にも優れるものであることから、異形鉄筋の継ぎ手として極めて有用なものであった。ところが、部品点数が多いことから、その組付けが少し面倒であると評価されることがあり、簡易に鉄筋を連結できる装置が切望されているところである。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、鉄筋の比較的短い範囲を使用して連結することができる連結方法と、簡易に上記鉄筋連結方法を可能にする連結具を提供し、その連結具を使用した連結用鉄筋およびその製造方法を提供することである。
そこで、鉄筋連結方法にかかる発明は、連結すべき鉄筋の先端に大径部を構成し、この大径部を固定してなることを特徴とするものである。ここで、大径部は、鉄筋の径よりも大きくした部分であり、鉄筋の先端を膨出させて形成することができる。また、当該大径部は、鉄筋の径よりも大きいことから、鉄筋の周辺に張り出した領域(以下、張出領域という)を有し、大径部を略円柱状とすることにより、鉄筋の周方向にほぼ均等な状態の張出領域を形成することができるものである。そして、鉄筋の先端に大径部を設けることから、その先端側表面(端面)は、鉄筋の断面積よりも大きい面積を形成させることができる。
上記構成によれば、鉄筋を切削することないことから、鉄筋の強度を維持しつつ連結することができる。また、大径部を固定するものであることから、大径部によって形成される張出領域の後端側に存在する周方向の面積部分が、鉄筋の引っ張り方向への抵抗力を生じさせ、また、大径部の端面の大きい面積部分が、圧縮方向への抵抗力を生じさせることができる。
上記構成においては、前記大径部が、一つのスリーブ体の内部に配置され、グラウト材により固定されるように構成することができる。ここで、一つのスリーブ体とは、筒状に形成された単一のスリーブ体の場合のほか、複数の筒状部材を一体化してなる場合もあり得る。
このような構成にあっては、鉄筋の大径部およびその周辺をグラウト材によって固定することとなる。この場合、大径部による張出領域および端面の面積部分がグラウト材に密着することとなり、前述のとおり、張出領域の周方向の面積部分が引っ張り方向に対する抵抗力を生じさせることができ、また、端面の面積部分が圧縮方向に対する抵抗力を生じさせることとなる。
また、前記大径部が、先端側表面同士が対向しつつ当接され、後端側表面同士が緊結されるように構成することができる。ここで、緊結するための方法は、対向する大径部の張出領域を係止させる方法があり、後述の連結具を使用することができる。
このような構成の場合には、大径部の端面(先端側表面)同士が対向しつつ当接することから、両鉄筋に作用する圧縮力は、両端面が相互に抵抗部材として機能させることができる。また、大径部が緊結されることによって、引っ張り方向に対する抵抗力を生じさせるのである。
鉄筋連結具にかかる発明は、先端に大径部を有する二つの鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、前記大径部を遊挿可能な内径を有する筒状のスリーブ体と、前記スリーブ体の両端開口部において鉄筋との間隙を閉口するシール部材とを備え、前記スリーブ体の一部には、少なくとも1個所のグラウト材注入孔が設けられていることを特徴とするものである。
上記構成によれば、二つの鉄筋の大径部を同時に一つのスリーブ体内部に郵送し、グラウト材を注入することにより鉄筋を連結することができる。スリーブ体は筒状であることから、両端が開口しており、その両端の開口部から各1本の鉄筋の先端(大径部)を挿入することができ、両大径部がスリーブ体の内部でグラウト材により固定されるのである。なお、シール部材は、スリーブ体と分離した個別の部材で構成してもよいが、スリーブ体の一部として、スリーブ体の両端に設けてもよい。
鉄筋連結具にかかる発明としては、先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、第一の鉄筋が挿通される第一のスリーブ体と、第二の鉄筋が挿通される第二のスリーブ体とを備え、前記第一のスリーブ体は、前記第一の鉄筋の大径部が遊挿可能な内径を有する略円筒状の本体部と、この本体部の一方の端部付近に設けられ、前記第一の鉄筋の径よりも大きく前記大径部よりも小さい間隙を形成するように内向きに突出するストッパ部と、前記本体部の他方端部から適宜範囲の内壁面に刻設された雌ねじ部とを備え、前記第二のスリーブ体は、前記第二の鉄筋の径よりも大きく前記大径部よりも小さい内径を有する本体部と、前記本体部の一端から適宜範囲の外周部に刻設され、前記雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備えたことを特徴とするものがある。
上記構成によれば、第一のスリーブ体と第二のスリーブ体を螺着して、一体的なスリーブ体とすることができる。このとき、第一のスリーブ体には第一の鉄筋が挿通され、その大径部は、第一のスリーブ体の本体部内において張出領域がストッパ部に当接して位置決めされることとなり、他方、第二のスリーブ体には第二の鉄筋が挿通され、その大径部は、第二のスリーブ体の本体部先端(一端)に張出領域が当接して位置決めされることとなる。そして、第二のスリーブ体が第一のスリーブ体の内部に螺進することにより、両鉄筋の大径部が対向する状態で配置されることとなる。そして、両大径部の先端側表面(端面)が当接するまで第二のスリーブ体を螺進させることにより、両大径部は、第一のスリーブ体のストッパ部と、第二のスリーブ体の先端との間で挟持(固定)することができる。
上記構成においては、前記第一のスリーブ体および第二のスリーブ体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられた構成とすることができる。
このような構成により、第二のスリーブ体を螺進させる際に、回転駆動力をスリーブ体に付与することができる。ここで、駆動伝達領域部は、上記螺進の際に回転させる側に設けられていれば螺着することは可能であるが、強固な締め付け力を付与するために、双方に駆動伝達領域部を設ける構成としてもよい。
さらに、鉄筋連結具にかかる発明としては、先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、第一および第二の鉄筋がそれぞれ個別に挿通される二つの第一のスリーブ体と、この第一のスリーブ体を連結する連結体とを備え、前記第一のスリーブ体は、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの大径部が遊挿可能な内径を有する略円筒状の本体部と、この本体部の一方の端部付近に設けられ、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの径よりも大きく前記大径部よりも小さい間隙を形成するように内向きに突出するストッパ部と、前記本体部の他方端部から適宜範囲の内壁面に刻設された雌ねじ部とを備え、前記連結体は、両側に、それぞれ前記第一のスリーブ体の内部に挿入可能な十分な長さを有する突出部と、この突出部の表面に前記雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備えたことを特徴とするものがある。
上記構成によれば、両鉄筋をそれぞれ挿通させた二つのスリーブ体を連結体が螺合することによって一体化することができる。このとき、連結部の突出部は、二つのスリーブ体の本体部内に侵入し、各鉄筋の大径部の先端側表面(端面)に先端を当接することができるものである。そして、この当接により、当該大径部は、当該連結体の突出部先端と、スリーブ体のストッパ部との間で挟持(固定)され、両鉄筋は連結体を介して連結された状態となるのである。
上記構成においては、前記第一のスリーブ体および連結体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられた構成とすることができる。
このような構成により、連結体を螺進させる際の回転駆動力を付与することができる。なお、連結体がターンバックルのように両側の雄ねじ部のねじ方向を逆に設ける構成である場合には、駆動伝達領域部は、すくなくとも連結体に設けられることにより両者を螺着することは可能となる。雄ねじ部を同じねじ方向とする場合には、連結部の螺進方向を考慮して、スリーブ体にも駆動伝達領域部を設けることが好ましい。
また、鉄筋連結具にかかる発明としては、先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、第一および第二の鉄筋がそれぞれ個別に挿通される二つの第二のスリーブ体と、この第二のスリーブ体を連結する第三のスリーブ体とを備え、前記第二のスリーブ体は、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの径よりも大きく、かつ前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの大径部よりも小さい内径を有する本体部と、この本体部の一端から適宜範囲の外周部に刻設された雄ねじ部とを備え、前記第三のスリーブ体は、前記両端から前記第二のスリーブ体を挿入できる筒状の本体部と、前記両端から所定範囲に刻設され、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部とを備えたことを特徴とするものがある。
上記構成によれば、第三のスリーブ体の両側からそれぞれ第二のスリーブ体を螺合させることにより、一体的なスリーブ体を形成することができる。このとき、第二のスリーブ体には、それぞれ第一および第二の鉄筋が個別に挿通され、各鉄筋の大径部は、それぞれ第二のスリーブ体の本体部先端(一端)に張出領域が当接して位置決めされることとなる。そして、これらの第二のスリーブ体を第三のスリーブ体に侵入(螺入)させることにより、両鉄筋の大径部は、第三のスリーブ体の内部において対向しつつ、先端側表面(端面)を当接させることができるのである。従って、端面が当接した状態の二つの大径部は、二つの第二のスリーブ体の先端の間において挟持(固定)されることとなるのである。
上記構成においては、前記第二のスリーブ体および第三のスリーブ体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられた構成とすることができる。
上記構成により、第二のスリーブ体の螺進に際し、回転駆動力を付与することができるものである。このとき、螺進させるべき第二のスリーブ体に駆動伝達領域部を設ける構成でもよいが、第三のスリーブ体に駆動伝達領域部を設ける構成でもよい。また、強固な締め付けを得るために、双方に駆動伝達領域を設ける構成でもよい。
第一のスリーブ体を使用する前記発明にあっては、前記第一のスリーブ体のストッパ部が、円環状に形成され、その内径部に前記第一または第二の鉄筋が挿通される構成とすることができる。
このような構成によれば、ストッパが円環状であるため、大径部の張出領域に形成される周方向の面積部分がほぼ均等にストッパに当接されることとなり、当該ストッパにより、第一のスリーブ体の本体部内で位置決めされることとなる。
そして、上記構成においては、前記ストッパ部の内径部が、挿通される鉄筋の軸線方向に適宜な肉厚を有する構成であることが好ましい。すなわち、内径部が軸線方向に所定の肉厚を有することにより、鉄筋の適宜範囲が、内径部内に挿通された状態となり、その鉄筋の軸線を内径部の軸線方向に向けて配置させることができるのである。
また、第二のスリーブ体を使用する前記発明にあっては、前記第二のスリーブ体が、前記本体部の内径部が挿通される鉄筋の軸線方向に適宜な長さを有する構成とすることができる。
上記構成によれば、第二スリーブ体の本体部に挿通される鉄筋は、適宜範囲で内径部内に挿通されることとなり、当該鉄筋の軸線を、第二のスリーブ体の内径部に沿った方向に配置することができるのである。
連結用鉄筋にかかる発明は、両端に大径部を備えたことを特徴とするものである。
上記構成によれば、予め両端には大径部が形成されていることから、当該大径部を一つのスリーブ体に挿通し、当該スリーブ体の内部にグラウト材を注入することにより当該両大径部を固定することができ、結果的に鉄筋を連結することができるものである。
また、連結用鉄筋にかかる発明は、鉄筋の両端に大径部を設けるとともに、雌ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第一のスリーブ体、および、雄ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第二のスリーブ体のいずれかを、該鉄筋の両端に選択的に装着してなることを特徴とするものである。ここで、装着するとは、第一または第二のスリーブ体が鉄筋に挿通されている状態を意味し、先端に固定される状態を意味するものではない。すなわち、挿通された状態の両スリーブ体は鉄筋の軸線に沿って摺動自在であることから、当該スリーブ体を先端(大径部)まで移動させることにより、その先端に配置できる状態を意味するものである。
上記構成によれば、第一スリーブ体または第二スリーブ体のいずれかが先端に装着されていることから、対向する鉄筋先端に装着されるスリーブ体の状態に応じて、第一のスリーブ体と第二のスリーブ体とを直接連結する場合のほか、第一のスリーブ体同士を連結体により連結すること、または、第二のスリーブ体同士を第三のスリーブ体で連結することによって、鉄筋を連結することができる。
連結用鉄筋の製造方法にかかる発明は、雌ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第一のスリーブ体、および、雄ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第二のスリーブ体のいずれかを、該鉄筋の両端に選択的に装着した後、前記鉄筋の両端に大径部を構成することを特徴とするものである。
上記構成によれば、第一または第二のスリーブ体に挿通した後、大径部が構成されることから、第一または第二のスリーブ体が鉄筋から離脱することのない連結用鉄筋を製造することができる。なお、第一または第二のスリーブ体に鉄筋を挿通する前に大径部を構成することは、当該鉄筋の挿通を困難にするものである。
上記の発明においては、前記大径部が、先端を加熱した後、軸線方向に圧縮することによって膨出させる構成とすることができる。
上記構成によれば、連結すべき鉄筋そのものを加工して大径部とすることから、当該大径部は当然に鉄筋と一体的に構成することができる。鉄筋に他の部材を固着するものではないことから、大径部が鉄筋から分離することがない。また、鉄筋と同じ材質であることから、鉄筋と同程度の強度を有するため、引っ張りまたは圧縮強度に十分耐え得るものである。
さらに、上記発明において、前記大径部が、前記鉄筋の軸線に対して垂直な端面を形成しつつ膨出させてなる構成とすることが好ましい。
上記構成によれば、大径部の先端側表面(端面)は、鉄筋の軸線に対して垂直な面となり、同種の鉄筋の大径部を対向しつつ当接させた場合、両鉄筋の軸線が平行な状態となり得る鉄筋を製造することができる。そして、このようにして製造した鉄筋は、上記のように大径部の端面を対向させつつ当接させ、かつ、その軸心の位置を調整することにより、一直線上に連結させることができるものとなる。
鉄筋連結方法にかかる本発明によれば、鉄筋先端の大径部を固定することにより連結を可能にすることから、鉄筋の比較的短い範囲を使用して連結することができる。また、鉄筋の種類を問うものではなく、通常の異形鉄筋(竹節鉄筋)であっても、変形した異形鉄筋(ねじ節鉄筋など)であっても使用に供することができる。
鉄筋連結具にかかる本発明によれば、極めて簡易な操作によって鉄筋を連結することができることとなる。また、第一のスリーブ体、第二のスリーブ体、第三のスリーブ体または連結体を螺合する際には、いずれかに駆動伝達領域部を設けることにより、その螺進を容易にすることができる。この駆動伝達領域部は、螺合に必要な回転力を付与するためのものであり、その外形が円形の場合は、例えばパイプレンチなどを使用することによって第二のスリーブ体を回転させることができ、多角形(例えば六角形)の場合には、スパナなどを使用することができる。これらの工具は手動のものでも電動のものでもよい。
連結用鉄筋にかかる本発明によれば、予め大径部が鉄筋両端に形成されていることから、鉄筋連結具を使用することにより容易に連結することが可能となる。また、鉄筋の両端に螺合可能なスリーブ体を装着する場合には、適宜螺合することにより連結することが可能となる。しかも、その際の連結作業はスリーブ体間またはスリーブ体と連結体との螺合のみで可能となるから、極めて容易な作業によって連結することができる。
連結鉄筋の製造方法にかかる本発明によれば、連結に必要となる大径部を予め形成することができ、前記連結用鉄筋を提供することができる。スリーブ体が装着された連結用鉄筋の製造方法では、スリーブ体が鉄筋から離脱しない状態に製造することができる。
鉄筋連結方法にかかる本発明の実施形態を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第1の実施形態を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第1の実施形態の変形例を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第2の実施形態を示す説明図である。 第一および第二のスリーブ体の詳細を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第2の実施形態の使用態様を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第3の実施形態を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第3の実施形態の使用態様を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第4の実施形態を示す説明図である。 鉄筋連結具にかかる本発明の第4の実施形態の使用態様を示す説明図である。 連結用鉄筋にかかる本発明の実施形態を示す説明図である。 連結用鉄筋にかかる本発明の実施形態の変形例を示す説明図である。 連結用鉄筋の製造方法にかかる本発明の実施形態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて順次説明する。
〔鉄筋連結方法〕
図1は、鉄筋連結方法にかかる本発明の実施形態を示す図である。図1(a)はグラウト材を使用する場合を示し、図1(b)は、機械的な手段による場合を示している。本実施形態は、図1(a)および(b)に示すように、二本の鉄筋(第一の鉄筋1および第二の鉄筋2)を軸線方向に連結するものであり、連結すべき鉄筋1,2には、その先端に大径部11,21が構成され、その両大径部11,21の周辺領域を固定するものである。いずれの場合においても、大径部11,21の周辺領域が固定されることによって、圧縮方向への抵抗力を生じさせるとともに、引っ張り方向への抵抗力をも生じさせることができ、連結された状態において、全体として鉄筋としての強度を維持させることができるものである。
そこで、上記構成の詳細を説明する。図1(a)は、グラウト材を使用する形態であるが、単一のスリーブ体Aの内部に、鉄筋1,2の先端に形成されている大径部11,21の周辺領域を挿通し、当該スリーブ体Aの内部にグラウト材Aaを充填させるものである。スリーブ体Aの両端開口部には、グラウト材Aaが外部に流出しないように、シール部材A1,A2が設けられている。このシール部材A1,A2は、鉄筋1,2の本体部分が挿通できる貫通孔が設けられ、鉄筋1,2の本体部分の周辺に鍔状に設けられるものである。なお、このシール部材A1,A2は、変形自在な弾性部材によって構成し、貫通孔を拡大させつつ大径部11,21を挿通させる構成でもよいが、非弾性部材により構成して、大径部を形成する前に、予め鉄筋1,2の本体に挿通させておくものでもよい。いずれの場合においても、スリーブ体Aの両端開口部からグラウト材Aaの流出を防止できればよいのである。また、グラウト材は、一般的な非収縮型モルタルを使用することができるが、これに限定されず、非収縮型の樹脂製材料でもよい。
上記のように、両鉄筋1,2の大径部11,21が単一のスリーブ体Aの内部で固定されることにより、当該大径部11,21はグラウト材Aaに埋没し、鉄筋1,2が軸線方向に移動できない状態となるのである。すなわち、図示のように、大径部11,21は、鉄筋1,2の外形よりも大きい径で構成されており、この構成により、先端には、鉄筋1,2の断面積よりも大きい面積の端面(先端側表面)11a,21aが形成され、この端面11a,11bの反対側には、鉄筋1,2の表面から周方向に張り出した状態の張出領域(後端側表面)11b,21bが形成されている。そして、鉄筋1,2が圧縮方向の荷重を受ける場合、端面11a,21aの全体が抵抗面となり、圧縮方向への移動を阻止することとなり、また、引っ張り方向の荷重を受ける場合には、張出領域が抵抗面となって、当該引っ張り方向への移動を阻止することができるのである。
また、固定する範囲を大径部11,21の周辺領域とすることにより、鉄筋1,2の軸線を傾斜する方向(曲げ方向)の荷重を受ける場合においては、鉄筋1,2のうち、大径部11,21が形成されていない領域が固定され、また、大径部11,21とともに曲げ方法の変動を阻止することができるのである。
このような作用は、機械的手段によって大径部11,21を固定する場合も同様である。図1(b)に示す固定状態は、大径部11,21を挿通できるスリーブ体Bの両側にストッパとなるべき部材B1,B2を設けることにより、大径部11,21を固定するものである。この形態では、大径部11,21の端面11a,21aは、相互に対向しつつ当接する状態としている。そして、両側のストッパ部材B1,B2によって、大径部11,21の張出領域11b,21bを係止させているのである。このように、大径部11,21の端面11a,21aを当接させた状態で、ストッパ部材B1,B2をスリーブ体Bに固着(一体化)することによって、大径部11,21の張出領域を緊結することができるのである。
上記構成の場合には、鉄筋1,2の先端は、大径部11,21の大きい面積を有する端面11a,21aが相互に対向して密着することから、鉄筋1,2に対して圧縮方向への荷重が作用する際、相互の他方の移動を阻止することとなる。また、引っ張り方向への荷重に対しては、張出領域が緊結されることにより、当該引っ張り方向への移動をも阻止できることとなる。なお、曲げ方向への応力に対しては、両側のストッパ部材B1,B2によって、その変動が阻止できることとなるのである。
このように、先端に大径部11,21が設けられた鉄筋1,2を使用し、当該大径部11,21を固定することにより、比較的短い領域によって鉄筋1,2を連結することが可能となるのである。なお、固定方法は、これらに限定されるものではなく、特殊な緊結部材を使用することができるものである。また、上記大径部11,21は、端面11a,21aに十分な面積を確保させるため、略円柱状に構成することが好適である。その場合、当該略円柱状の軸心を鉄筋1,2の軸心に概略一致させることにより、張出領域11b,21bが、鉄筋1,2の周辺に略均等な状態で構成することできる。
〔鉄筋連結具〕
次に、上記鉄筋連結方法を実現するための鉄筋連結具の実施形態について説明する。図2は、鉄筋連結具の第1の実施形態を示す図である。図示のように、本実施形態は、筒状のスリーブ体Aと、シール部材A1,A2とで構成されている。スリーブ体Aは略円筒状としており、その内径が大径部11,21よりも大きくしており、スリーブ体Aの内部に大径部11,21を遊挿できるように構成している。また、スリーブ体Aの表面には内部に連通する連通孔a1,a2が設けられている。この連通孔a1,a2は、グラウト材の注入孔であり、少なくとも1個設けられものであるが、本実施形態では、両鉄筋1,2の大径部11,21の周辺領域にグラウト材を充填するために、2個の注入孔a1,a2を形成した状態を示している。また、シール部材A1,A2は、スリーブ体Aに一体に形成してもよいが、本実施形態では、個別に設けた構成としている。
上記構成により、両鉄筋1,2の大径部11,21をスリーブ体Aの内部に遊挿させ、当該スリーブ体Aの両端をシール部材A1,A2で閉口し、注入孔a1,a2からグラウト材を注入することにより、スリーブ体Aの内部に充填されたグラウト材により(グラウト材の硬化により)、大径部11,21の周辺領域を固定させることができるのである。このように大径部11,21を固定することにより、前述のとおり、鉄筋1,2を、その先端同士で連結することができるのである。なお、両鉄筋1,2の軸線を一直線上に連結させるために、シール部材a1,a2の内径の位置を調整するようにしてもよく、また、他の部材により両鉄筋1,2の軸心を一直線上に固定したうえで、グラウト材を注入してもよい。
前記スリーブ体Aは、単一の筒状部材で構成したが、複数の部材を一体化する構成としてもよい。例えば、図3に示すように、軸線方向に二つの筒状部材(スリーブ構成部材)AA,ABを連結することにより一つのスリーブ体とする構成でもよい。この場合、シール部材A1,A2は、前述のように独立した部材で構成してもよいが、図示のように、スリーブ構成部材AA,ABに一体的に構成してもよい。さらに、このような構成の場合には、スリーブ構成部材AA,ABと同一材料で構成してもよく、予め鉄筋1,2にシール部材A1,A2を挿通した後に大径部11,21を形成すれば、スリーブ構成部材AA,ABとシール部材A1,A2を一体的に構成した本実施形態を使用することが可能となる。
〔鉄筋連結具の第2の実施形態〕
次に、鉄筋連結具の第2の実施形態について説明する。図4は、本実施形態による鉄筋連結の状態を示す図である。この図に示すように、本実施形態は、第1のスリーブ体3と、第二のスリーブ体4とを螺合することにより、両スリーブ体3,4を一体化させ、この両スリーブ体3,4の一体化に伴って両鉄筋1,2を連結するものである。すなわち、第一および第二の鉄筋1,2の先端には、前述のように、それぞれ大径部11,21が形成されており、第一および第二のスリーブ体3,4によって、二つの大径部11,21を対向させつつ包囲されることにより、当該大径部11,21の張出領域(後方側表面)を緊結するものである。そして、二つの大径部11,21の位置を固定することが可能となり、結果的に鉄筋1,2を連結し得るものとなるのである。
ここで、第一のスリーブ体3は、本体部31が概略円筒状に成形され、その一端にはストッパ部32が設けられている。このストッパ部32は、適宜面積を有する円環状に構成されており、外周部がスリーブ体3の本体部31に連続し、内周部は鉄筋1が挿通できる程度に開口させている。すなわち、ストッパ部32は、第一の鉄筋1の大径部11の移動を制限するためのストッパとして機能するものであり、従って、上記円環状に形成される部分の内径は、鉄筋1よりも大きくなるように、かつ、大径部11よりも小さくなるように調整されるものである。このストッパ部32は、上述のように、第一の鉄筋1の大径部11の移動を制限するものであることから、その形状が円環状に限定されるべきものではなく、スリーブ体3の本体部31から内向きに突出するような突片で構成してもよく、その際、突片の先端部分に形成される間隙は、上記円環状に形成される場合と同様に、鉄筋1よりも大きく、大径部11よりも小さく形成されるものである。
また、第一のスリーブ体3の本体部31は、第一の鉄筋1の大径部11を挿通できる程度の内径を有している。また、ストッパ部32が設けられていない側の先端には、本体部31と同じ口径をもって開口する開口部33が形成されている。従って、第一の鉄筋1の大径部11は、上記開口部33から本体部31の内部に挿入することが可能となっている。そこで、第一の鉄筋1をストッパ部32の内部(円環状に形成する場合の内径部分)に挿通させる場合、大径部11を開口部33に向けることにより、鉄筋1の大径部11は、スリーブ体3の本体部31の内部において、ストッパ部32に当接し、当該本体部31に留まることとなる。なお、本体部31の内壁面には、上記開口部33の開口端から適宜範囲に雌ねじ部34が刻設され、後述の第二のスリーブ体4との螺合を可能にしている。
他方、第二のスリーブ体4は、略円筒状の本体部41と、その一端に外部形状を多角形状とした駆動伝達領域部42とを備えている。本体部41と駆動伝達領域部42とは一体に構成され、本体部41と駆動伝達領域部との軸線方向には、連続した内径部43が形成されている。この内径部43は、第二の鉄筋2が挿通できる程度の径を有しており、その径は大径部21よりも小さく構成されている。従って、本体部41の内径部43に鉄筋2を挿通させた状態において、本体部41のうち、駆動伝達領域部42が設けられていない側の先端44(以下において、この先端を本体部41の前方端44と称する)44を鉄筋2の大径部21に当接することにより、当該大径部21は、内径部43の内部に移動できず、大径部21は当該先端44に当接した状態に留まる状態にすることができる。
また、本体部41が形成する略円筒状は所定の肉厚を有しており、当該本体部41の外径は、大径部21よりも大きく形成されている。そして、その外形は、前述の第一のスリーブ体3の本体部31の内径に相当する大きさに形成され、さらに、その外部表面(外周部)には、雄ねじ部45が刻設されて、第一のスリーブ体3との間で螺合できるようになっている。
駆動伝達領域部42は、第二のスリーブ体4を回転させて第一のスリーブ体3に螺合させるためのものである。そして、螺着のために螺進させる場合に使用するほか、離脱のために後退させる場合にも使用する。そこで、上述の第一のスリーブ体3の内部に挿通されず、第一のスリーブ体3の外方に配置されるものである。そのため、駆動伝達領域部42を本体部41よりも大きく構成することができる。なお、駆動伝達領域部42は、必ずしも多角形に形成されなければならないものではなく、駆動力を伝達できる領域が確保され、適宜駆動手段による駆動力が伝達可能であれば、その形状は特に限定されるものではない。
ここで、両スリーブ体3,4の螺合の状態と、第一のスリーブ体3の内部の状態について説明する。図5(a)に示すように、第一のスリーブ体3の本体部31に設けられる雌ねじ部34は、本体部31の内壁面の全体に刻設されるものではなく、ストッパ部32の近傍において平滑領域35が形成されている。この平滑領域35は、両鉄筋1,2の大径部11,21が、摺動可能にするためのものである。すなわち、内壁面の全体に雌ねじが刻設されている場合を想定すると、両方の大径部11,21のうちのいずれか、または双方の表面が雌ねじを構成するねじ山に引っ掛かり、両大径部11,21の先端部端面同士が当接できない可能性があるからである。なお、大径部11,21は、平滑領域35に摺接する程度に大きく膨出させる必要はないものの、仮に、大きく膨出させた場合には、上述のような摺接を可能にしているのである。
また、図5(b)に示すように、第一のスリーブ体3の本体部31に設けられる雌ねじ部34は、上記平滑領域35の内径よりも若干大きい径に刻設されることが好ましい。このように、雌ねじ部34の径を大きい径に刻設することにより、これに螺合する第二スリーブ体4の雄ねじ部45も同じ径に設けられることとなる。このような構成により、第二の鉄筋2が第二のスリーブ体4の内径部43に挿通された状態において、当該鉄筋2の軸心はスリーブ体4の内径部43に支持されることとなり、さらに、当該鉄筋2の大径部21の外周縁は、その軸心からほぼ等距離となる。そして、雄ねじ部45が雌ねじ部34に螺合した状態において、大径部21の外周縁が第一のスリーブ体3の雌ねじ部34に接触しないようにしているのである。なお、第二の鉄筋2の膨出部21が第一のスリーブ体1の平滑領域35に摺接できるように膨出させることは、本実施形態に必須の条件ではないが、仮に、そのような状態であることを想定しても、第一のスリーブ体3の雌ねじ部34を保護することが可能である。
次に、本実施形態の使用態様を説明する。本実施形態は、上記のような構成であることから、図6(a)に示すように、第一の鉄筋1については、第一のスリーブ体3のストッパ部32を挿通させるとともに、その大径部11をスリーブ体3の本体部31の内部に配置させた状態とし、他方、第二の鉄筋2については、第二のスリーブ体4の内径部43を挿通させるとともに、その大径部21を第二のスリーブ体4の本体部41の前方端44の外方に配置させた状態とし、第一のスリーブ体3と第二のスリーブ体4とを接近させることにより、両鉄筋1,2の大径部11,21が接近することとなる。そして、図6(b)に示すように、第一のスレーブ体3の雌ねじ部34に、第二のスリーブ体4の雄ねじ部45を螺合することにより、第二のスリーブ体4の螺進に伴って、両鉄筋1,2の大径部11,21をさらに接近させることができる。すなわち、第二のスリーブ体4の駆動伝達領域部42を適当な回転駆動手段を使用して回転させることにより、例えば、駆動伝達領域部42が六角形の場合にはスパナ等により手動で回転させることにより、第二のスリーブ体4の雄ねじ部45は、第一のスリーブ体3の雌ねじ部34に螺入し、当該第一のスリーブ体3の内部に侵入させることができる。そして、この第二のスリーブ体4の前方端44が第二の鉄筋2の大径部21を押し込むようにして、第一の鉄筋1の大径部11に接近することとなるのである。
さらに、上記第一のスリーブ体4を螺進させることにより、図6(c)に示すように、第二の鉄筋2の大径部21の先端面は、第一の鉄筋1の大径部11の先端面に当接する状態となる。この状態で、駆動伝達領域部42の回転駆動力を調整(適当な回転力を付与)することにより、第二のスリーブ体4の螺進による移動を強制させ、その前方端44が第二の鉄筋2の大径部21をさらに押し込むこととなる。この当該大径部21の強制的な押し込みにより、第一の鉄筋1の大径部11に対して押圧力を作用させ、当該大径部11は、第一のスリーブ体3のストッパ部32の内側部分に密着することとなる。この状態において、両大径部11,21は、第一のスリーブ体3のストッパ部32と、第二のスリーブ体4の前方端44との間において、挟着されることとなり、その位置が安定することとなる。このように、両鉄筋1,2の大径部11,21が固定的に安定した位置となることにより、両鉄筋1,2は軸線方向に連結される状態となるのである。
本実施形態は上記のとおりであるが、第一のスリーブ体3における前述のストッパ部32の間隙部分(円環状の場合の内径部分)、および第二スリーブ体4の内径部43について、挿通させる第一および第二の鉄筋1,2の外径に近い径にすることにより、連結された両鉄筋1,2をさらに安定させることができる。すなわち、ストッパ部32の間隙部分および第二スリーブ体4の内径部43と、鉄筋1,2との間の遊びを可能な限り小さくすることにより、挿通される鉄筋1,2の軸線は、ストッパ部32の間隙部分および内径部43の中心にほぼ一致することとなる。従って、これら間隙部分等によって鉄筋1,2の軸心に対する位置決め効果を得ることができる。そして、第一および第二のスリーブ体3,4を螺合したときの間隙部分等の中心が同一直線上に形成されることにより、連結された状態における両鉄筋1,2の軸心は、ほぼ同一線上に配置される状態となるのである。また、鉄筋1,2の軸心は、鉄筋1,2の軸心の位置決めと、大径部11,21の挟着とによって、鉄筋1,2の連結部分(大径部11,21の当接部分)のズレ(位置の変動)を抑制することとなり、安定的な連結状態を維持することができるものである。
さらに、上記のような構成において、第一のスリーブ体3のストッパ部32の肉厚を大きく構成することにより、間隙部分(円環状の場合は内径部分)を第一の鉄筋1の軸線方向に長く構成させることができる。これにより、第一の鉄筋1の軸心を比較的長い範囲で位置決めすることができることとなり、連結状態における第一の鉄筋1の軸心を安定させることができる。同様に、第二のスリーブ体4が長手方向に適宜長尺に設けられることにより、その内径部43を長尺に形成させることができ、第二の鉄筋2の軸心を長い範囲で位置決めすることができることとなる。
なお、第二のスリーブ体4に設けられる駆動伝達領域部42は、第二のスリーブ体4を回転させ、第二のスリーブ体4を第一のスリーブ体3に螺入させるためのものであることから、両スリーブ体3,4の螺合が完了するまで、第一のスリーブ体3の外方に配置できるように設けられるものであるが、その大きさおよび形状は、駆動伝達を行う工具によって適宜変更してもよい。すなわち、市販のスパナを使用する場合には、所定の大きさの六角形状にすることとなるが、この場合には電動工具を使用することも可能である。また、パイプレンチを使用することを前提とすれば、当該駆動伝達領域部42の外形を円形とすることもできる。さらに、第一のスリーブ体3は、第一の鉄筋1の大径部11を収容していることなどを考慮すると、第二のスリーブ体4の回転に伴う回転力の伝達はない(第二のスリーブ体3は回転しない)と考えられるが、第一のスリーブ体3にも駆動伝達領域部を設ける構成としてもよい。具体的には、ストッパ部32が形成される領域を駆動伝達領域とすればよい。その際、外形を多角形とすることにより、当該駆動伝達領域であることを明確にすることができ、六角形であればスパナ等を使用することも可能となる。第一のスリーブ体3に駆動伝達領域部を設けることによって、第二のスリーブ体4を螺進させる際、第一のスリーブ体3の駆動伝達領域部に駆動伝達工具を装着させることにより、当該スリーブ体3を固定状態に維持させることが可能となる。
〔鉄筋連結具の第3の実施形態〕
次に、鉄筋連結具の第3の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第一のスリーブ体3を二つ使用し、これを連結体によって連結する構成である。すなわち、図7に示すように、二つのスリーブ体3a,3bと、この両方に対し同時に螺合できる連結体5とで構成されるものである。
連結体5は、駆動伝達領域部50を中心に、その両側に突出部51,52が設けられ、この両突出部51,52の表面には雄ねじが刻設された雄ねじ部53,54が形成されている。突出部51,52の先端55,56は、平面状の端面に構成され、第一のスリーブ体4a,4bの内部に十分侵入できる長さに設けられている。また、この突出部51,52の雄ねじ部53,54は、第一のスリーブ体3a,3bの雌ねじ部34a,34bに螺合できるようになっている。従って、雄ねじ部53,54を第一のスリーブ体3a,3bの雌ねじ部34a,34bに螺進させることにより、その先端55,56が、平滑領域部35a,35b(そこに挿通される鉄筋の大径部)に到達できるようになっている。
本実施形態は、上記のような構成であることから、図8に示すように、第一の鉄筋1および第二の鉄筋2をストッパ部32a,32bに挿通させ、その先端に形成される大径部11,21を第一のスリーブ体3a,3bの内部の平結領域部35a,35bに配置し、連結体5の突出部51,52を両スリーブ体3a,3bに螺合することにより、連結体5を介して両スリーブ体3a,3bを連結することができるのである(図8(a)参照)。そして、連結体5の突出部51,52が、両スリーブ体3a,3bの内部において十分に螺進するとき、当該突出部51,52の先端55,56が両鉄筋1,2の大径部11,21に到達し、この大径部11,21を、ストッパ部32a,32bと突出部先端55,56とで挟持し、固定することができるのである(図8(b)参照)。
なお、本実施形態は、図示のように、連結体5の中央に駆動伝達領域部50を形成しているが、この駆動伝達領域部50は、両スリーブ体3a,3bに挿通されないものであることから、突出部51,52よりも大きい径に構成することができる。図示する駆動伝達領域部50は、六角形状であるが他の形状とすることができることは、前述の第二のスリーブ体4の場合と同様である。
〔鉄筋連結具の第4の実施形態〕
次に、鉄筋連結具の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、前述の第二のスリーブ体4を二つ使用し、第三のスリーブ体によって連結する構成である。すなわち、図9に示すように、二つのスリーブ体4a,4bと、この両方に対し同時に螺合できる第三のスリーブ体6とで構成されるものである。第三のスリーブ体6は、筒状の本体部60の内部に雌ねじ部61を設けた構成であり、この雌ねじ部61は、第二のスリーブ体4a,4bの雄ねじ部45a,45bが螺合できるものである。なお、本体部60の一部には駆動伝達領域部62が形成されている。
本実施形態は、上記のような構成であることから、図10に示すように、第二のスリーブ体4a,4bを使用して、その先端44a,44bに鉄筋1,2の大径部11,21を当接させつつ、第三のスリーブ体6の両側から螺合させることにより、第三のスリーブ体6を介して両スリーブ体4a,4bを連結させることができるのである(図10(a)参照)。このとき、両側から螺進させた第二のスリーブ体4a,4bは、第三のスリーブ体6の内部において、適宜位置に到達したとき、両鉄筋1,2の大径部11,21が当接することとなり、その螺進が停止されることとなる。この状態で、大径部11,21は、相互の先端側表面の当接によって進行方向を阻止し、第二のスリーブ体4a,4bによって後退方向も阻止されることとなるから、その位置において固定されることとなる(図10(b)参照)。
上記のような第二のスリーブ体4a,4bと第三のスリーブ体6との螺合状態は、単一の第三のスリーブ体6に対して、第二のスリーブ体4a,4bを同程度に螺進させることにより、鉄筋1,2の大径部11,21を、第三のスリーブ体6のほぼ中央に位置させることができる。ここで、本実施形態は、図10(c)に示すように、第三のスリーブ体6の内側ほぼ中央に平板状のストッパ63を設ける構成とすることもできる。このような構成の場合には、第三のスリーブ体6の両側から螺合させる二つのスリーブ体4a,4bについて、その螺進の状態を調整することなく、それぞれ個別に螺合させることにより、両鉄筋1,2の大径部11,21は、ストッパ63に当接した状態で螺進を停止させることができる。そして、当該大径部11,21は、ストッパ63と第二のスリーブ体4a,4bによって挟持されて固定されることとなる。
なお、上記いずれの場合においても、それぞれに駆動伝達領域部42a,42b,62を設ける構成としているが、この駆動伝達夜領域部42a,42b,62の形状・大きさについては、前述のとおり、適宜変更できるものである。
〔連結用鉄筋〕
次に、連結用鉄筋にかかる実施形態を説明する。図11にその概略を示す。この図に示すように、本実施形態の連結用鉄筋100には、その一端101aに第一のスリーブ体103が、他端102aには第二のスリーブ体104が挿通され、その両端は大径部111,121が形成されているものである。なお、本実施形態で使用される第一のスリーブ体103および第二のスリーブ体104は、鉄筋連結具における実施形態に示したものと同じ構成である。また、大径部111,121は、鉄筋素材を膨出させて大径に形成したものである。
両スリーブ体103,104は、鉄筋100に挿通されていることから、当該端部101a,102aの近傍に留まることなく、軸線方向に自由に移動可能となっている。そこで、両スリーブ体103,104の向きが調整されている。具体的には、第一のスリーブ体103は、雌ねじ部134が形成される側(開口部133の側)を鉄筋100の一端101aに向けて挿通され、第二のスリーブ体104は、雄ねじ部145が形成されている側(前方端144の側)を他端102aに向けて挿通されているのである。両スリーブ体103,104を上記のような向きに装着することにより、第一のスリーブ体103を一端101aに移動させることにより、当該スリーブ体103は当該一端101aにおいて、第二のスリーブ体104との螺合により連結可能な状態となり、他方、第二のスリーブ体104を他端102aに移動させることにより、当該他端102aにおいて第一のスリーブ体103との螺合による連結が可能となるものである。
従って、上記構成の鉄筋100を複数製造し、ひとつの鉄筋100の一端101aと、別の鉄筋100の他端102aを対向させ、両者に移動させた両スリーブ体103,104を螺合させることにより、二本の鉄筋100,100をその軸線方向に延出させつつ連結することができる。このように、上記構成の鉄筋100を予め工場において複数製造すれば、建築現場においてスリーブ体103,104の螺合のみの作業により、順次鉄筋100の連結を容易に行うことができる。また、スリーブ体103,104のねじ部134,145が相互に螺合できるものであれば、鉄筋100,100の径が異なるものについても連結させることも可能である。
上記連結用鉄筋の変形例を図12に示す。この図に示すように、両端に第一のスリーブ体203a,203bを備える構成としたもの(図12(a)参照)、および第二のスリーブ体304a,304bを備える構成としたもの(図12(b)参照)であってもよい。これらの構成の場合には、連結すべき相手の鉄筋の先端に、これらスリーブ体203,304と螺合できるスリーブ体を備えたものを使用すればよく、前述のように、連結体5または第三のスリーブ体6を介して、同種鉄筋200,300を連結することも可能である。
〔連結用鉄筋の製造方法〕
次に、連結用鉄筋の製造方法の実施形態について説明する。図13は、製造方法の手順を示す図である。この図に示すように、本実施形態は、上述の鉄筋連結具を使用する連結用鉄筋を製造するものである。その例示として、片方の先端に第一のスリーブ体103を備え、他方の先端に第二のスリーブ体104を備える連結用鉄筋の製造方法を示す。
まず、大径部111,121を形成する前の棒状の鉄筋100に第一のスリーブ体103を挿通させ(図12(a)参照)、その後、鉄筋100の片方の先端101aを軸線方向に圧縮加工することにより膨出させて大径部111を形成する(図12(b)参照)。この圧縮加工は、熱間加工により行われ、鉄筋素材そのものを膨出させて大径部11を構成させるものである。このような加工には、例えば、特開2006−194069号公報に記載されるガス圧接用バーナおよび加圧装置を使用することができ、また、特開2010−155260号公報に記載される高周波誘導加熱器を使用して加熱してもよく、さらに、特開2011−212715号公報に記載される据え込み加工機などを使用することができる。これらはいずれも定着用鉄筋を製造するものであって、定着板を固定するために鉄筋先端を膨出させる装置であるが、同種の加工により大径部111を容易に構成することができる。
続いて、鉄筋100の他方の先端102aに第二のスリーブ104を挿通させ(図12(c)参照)、その後に、前述と同様に先端を圧縮加工して当該先端102aに大径部121を構成するものである(図12(d)参照)。これら大径部111,121の形成には、予め加熱領域を特定(適宜領域のみ加熱)し、圧縮長を制限することにより、膨出量(大径部111,121の大きさ)を調整することができる。すなわち、熱間加工により圧縮することから、加熱されていない(軟化していない)領域は圧縮力が作用しても変形せず、加熱された領域のみが圧縮され膨出することとなり、その圧縮長によって膨出する体積が決定するため、加工後における大径部111,121の大きさ(外径)が決定することとなるのである。なお、このような加熱領域および圧縮長の制限が困難な場合は、プレス用型を使用してもよい。いずれにしても、圧縮加工時における圧縮ヘッド(鉄筋先端に対向して圧縮力を付与する部分)は、平面状の押圧面を有する構造とし、当該圧縮ヘッドの押圧面を鉄筋100軸線の垂直な状態を維持させつつ圧縮することにより、少なくとも、大径部111,121の先端面を平滑にすることができる。そして、この平滑な先端面が形成されることによって、同種の鉄筋100を連結する際に、両大径部111,121の先端面が相互に対向しつつ当接するとき、両鉄筋100の軸線が同じ方向に配置することとなるのである。
本実施形態は上記のとおりであるが、大径部111,121を設ける構成としては、鉄筋100先端を膨出させる場合のほか、鉄筋100よりも大きい径の部材を先端に装着するものであってもよい。具体的には、鉄筋100の先端に大径部111,121を溶接したものや、ネジ止めしたものなどが挙げられる。例えば、特開2005−307677号公報に記載される定着板の取付構造を利用してもよい。この公報に記載される技術は定着板の取付構造に関するものであるが、この定着板を大径部111,121とすることにより、鉄筋100の先端に大径部111,121を形成することが可能となる。
なお、上記構成の鉄筋100を製造する場合には、両スリーブ体103,104は鉄筋100の軸線方向に移動自在であることから、その挿通される向きを注意すれば、両端101a,102aにおける大径部111,121の形成時にスリーブ体103,104を個別に挿通させる必要はない。すなわち、予め鉄筋100の片方の先端(例えば一端101a)に大径部111を形成しておき、他方の先端(例えば他端102a)を形成する前に、向きが調整された第一のスリーブ体103および第二のスリーブ体104を同時に挿通させ、その後、当該先端(例えば他端102a)にもう一つの大径部121を形成する工程としてもよい。
本発明の実施形態は、以上のとおりであるが、上記各実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明がこれらに限定される趣旨ではない。従って、本発明の概念の範囲内において他の形態とすることは可能である。例えば、上記実施形態を示すものとして参照した図面は、いずれも竹節状の異形鉄筋を示しているが、この鉄筋の種類は、ねじ節状の異形鉄筋であってもよく、その種類を問うものではない。
また、本実施形態の鉄筋連結具における第一のスリーブ体3の雌ねじ部34は、本体部31の内部に構成される平滑部35の径よりも大きい径に形成したものを例示したが、両径寸法は同程度でもよい。すなわち、大径部11,21が、平滑部に到達しない大きさの外径に構成される場合には、両スリーブ体3,4を螺合する際においても大径部11,21が雌ねじ部34に接触しないことがあり得ることから、このような場合にまで、雌ねじ部34の径寸法を調整する必要はないのである。そして、雌ねじ部34が刻設される範囲は、連結すべき鉄筋1,2に構成される大径部11,21の大きさ(鉄筋の軸線方向の肉厚)によって調整されるものであるが、少なくとも第二のスリーブ体4が第一のスリーブ体3に十分螺入した状態において、第二のスリーブ体4の前方端が両大径部11,21を十分に押圧できる程度の範囲に設けられていればよいものである。なお、雌ねじ部34の刻設領域が短い場合には、第二のスリーブ体4の雄ねじ部45を前方端44よりも後方(駆動伝達領域部側に移動した位置)から刻設する構成としてもよい。この場合、刻設される雄ねじ部45の最前部から前方端44までは平滑であるとともに、雌ねじ部34の径よりも小さく構成されることにより、第一のスリーブ体3の内部に挿入することが可能となる。
1,2,100,200,300 鉄筋
3,3a,3b,103,203a,203b 第一のスリーブ体
4,4a,4b,104,304a,304b 第二のスリーブ体
5 連結体
6 第三のスリーブ体
11,12,111,121,211,221,311,321 大径部
11a,21a 大径部の先端側表面(端面)
11b,21b 大径部の後端側表面(張出領域)
31 第一のスリーブ体の本体部
32,32a,32b,132 ストッパ部
33,133 第一のスリーブ体の開口部
34,34a,34b,134 雌ねじ部
35,35a,35b 平滑領域部
41 第二のスリーブ体の本体部
42 駆動伝達領域部
43 第二のスリーブ体の内径部
44,44a,44a,144 第二のスリーブ体の前方端
45,45a,45a,145 雄ねじ部
50 駆動伝達領域部
51,52 突出部
53,54 雄ねじ部
55,56 突出部先端
60 第二のスリーブ体の本体部
61 雌ねじ部
62 駆動伝達領域部
101a 連結用鉄筋の一端
102a 連結用鉄筋の他端
A,B スリーブ体
Aa グラウト材
a1,a2 注入孔(連通孔)
A1,A2,B1,B2 ストッパ部
D1 雄ねじ部・雌ねじ部のねじ径寸法
D2 平滑部の径寸法

Claims (20)

  1. 連結すべき鉄筋の先端に大径部を構成し、この大径部を固定してなることを特徴とする鉄筋連結方法。
  2. 前記大径部は、一つのスリーブ体の内部に配置され、グラウト材により固定されるものであることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋連結方法。
  3. 前記大径部は、先端側表面同士が対向しつつ当接され、後端側表面同士が緊結されるものである請求項1に記載の鉄筋連結方法。
  4. 前記大径部は、略円柱状に形成され、先端側の円形表面は、鉄筋の該先端方向への移動を阻止する面積を有し、後端側の円形表面のうち鉄筋から張り出した領域は、鉄筋の後端方向への移動を阻止する面積を有するものであることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋連結方法。
  5. 前記大径部は、略円柱状に形成され、先端側の円形表面は、対向する表面同士の当接により該先端方向への移動を阻止する面積を有し、後端側の円形表面のうち鉄筋から張り出した領域は、該領域同士の緊結により鉄筋の後端方向への移動を阻止することを特徴とする請求項3に記載の鉄筋連結方法。
  6. 先端に大径部を有する二つの鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、
    前記大径部を遊挿可能な内径を有する筒状のスリーブ体と、
    前記スリーブ体の両端開口部において鉄筋との間隙を閉口するシール部材とを備え、
    前記スリーブ体の一部には、少なくとも1個所のグラウト材注入孔が設けられていることを特徴とする鉄筋連結具。
  7. 先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、
    第一の鉄筋が挿通される第一のスリーブ体と、第二の鉄筋が挿通される第二のスリーブ体とを備え、
    前記第一のスリーブ体は、前記第一の鉄筋の大径部が遊挿可能な内径を有する略円筒状の本体部と、この本体部の一方の端部付近に設けられ、前記第一の鉄筋の径よりも大きく前記大径部よりも小さい間隙を形成するように内向きに突出するストッパ部と、前記本体部の他方端部から適宜範囲の内壁面に刻設された雌ねじ部とを備え、
    前記第二のスリーブ体は、前記第二の鉄筋の径よりも大きく前記大径部よりも小さい内径を有する本体部と、前記本体部の一端から適宜範囲の外周部に刻設され、前記雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備えたことを特徴とする鉄筋連結具。
  8. 前記第一のスリーブ体および第二のスリーブ体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられていることを特徴とする請求項7に記載の鉄筋連結具。
  9. 先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、
    第一および第二の鉄筋がそれぞれ個別に挿通される二つの第一のスリーブ体と、この第一のスリーブ体を連結する連結体とを備え、
    前記第一のスリーブ体は、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの大径部が遊挿可能な内径を有する略円筒状の本体部と、この本体部の一方の端部付近に設けられ、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの径よりも大きく前記大径部よりも小さい間隙を形成するように内向きに突出するストッパ部と、前記本体部の他方端部から適宜範囲の内壁面に刻設された雌ねじ部とを備え、
    前記連結体は、両側に、それぞれ前記第一のスリーブ体の内部に挿入可能な十分な長さを有する突出部と、この突出部の表面に前記雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部とを備えたことを特徴とする鉄筋連結具。
  10. 前記第一のスリーブ体および連結体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられていることを特徴とする請求項9に記載の鉄筋連結具。
  11. 先端に大径部を有する第一および第二2の鉄筋を軸線方向に連結するための鉄筋連結具であって、
    第一および第二の鉄筋がそれぞれ個別に挿通される二つの第二のスリーブ体と、この第二のスリーブ体を連結する第三のスリーブ体とを備え、
    前記第二のスリーブ体は、前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの径よりも大きく、かつ前記第一および第二の鉄筋のそれぞれの大径部よりも小さい内径を有する本体部と、この本体部の一端から適宜範囲の外周部に刻設された雄ねじ部とを備え、
    前記第三のスリーブ体は、前記両端から前記第二のスリーブ体を挿入できる筒状の本体部と、前記両端から所定範囲に刻設され、前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部とを備えたことを特徴とする鉄筋連結具。
  12. 前記第二のスリーブ体および第三のスリーブ体のうち少なくともいずれかの適宜位置に、駆動伝達領域部を設けられていることを特徴とする請求項11に記載の鉄筋連結具。
  13. 前記第一のスリーブ体のストッパ部は、円環状に形成され、その内径部に前記第一または第二の鉄筋が挿通されるものである請求項7ないし10のいずれかに記載の鉄筋連結具。
  14. 前記ストッパ部の内径部は、挿通される鉄筋の軸線方向に適宜な肉厚を有するものである請求項13に記載の鉄筋連結具。
  15. 前記第二のスリーブ体は、前記本体部の内径部が挿通される鉄筋の軸線方向に適宜な長さを有するものである請求項7、8、11または12に記載の鉄筋連結具。
  16. 請求項6に記載の鉄筋連結部を使用し、軸線方向に延出させつつ連結させることができる鉄筋であって、該鉄筋の両端に大径部を備えたことを特徴とする連結用鉄筋。
  17. 請求項7ないし15のいずれかに記載の鉄筋連結具を使用し、軸線方向に延出させつつ連結させることができる鉄筋であって、前記鉄筋の両端に大径部を設けるとともに、雌ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第一のスリーブ体、および、雄ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第二のスリーブ体のいずれかを、該鉄筋の両端に選択的に装着してなることを特徴とする連結用鉄筋。
  18. 請求項17に記載の連結用鉄筋の製造方法であって、
    雌ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第一のスリーブ体、および、雄ねじ部を前記鉄筋の先端に向けた前記第二のスリーブ体のいずれかを、該鉄筋の両端に選択的に装着した後、前記鉄筋の両端に大径部を構成することを特徴とする連結用鉄筋の製造方法。
  19. 前記大径部は、先端を加熱した後、軸線方向に圧縮することによって膨出させてなる請求項18に記載の連結用鉄筋の製造方法。
  20. 前記大径部は、前記鉄筋の軸線に対して垂直な端面を形成しつつ膨出させてなる請求項19に記載の連結用鉄筋の製造方法。
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