JP2014083030A - 醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤 - Google Patents

醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】加工段階で味覚的に劣化した醤油に製造直後の醤油本来の香味を取戻し、消費者の嗜好に合った醤油の好ましい風味を付与するための醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤を提供することである。
【解決手段】インドール類を有効成分として含むことを特徴とする醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インドール類を有効成分として含むことを特徴とする醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤、当該香味改善剤を特定量添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法、当該香味改善剤を含む香味料組成物、並びに当該香味改善剤が添加された醤油又は醤油香味改善剤を含有する飲食品に関する。
醤油はその汎用性の高さから万能調味料とも呼ばれ、日本の食卓には欠かせない調味料の一つであり、また、昨今の健康食・和食ブームからその利用は国内に留まらず、海外においてもSoy Sauceとして広く利用されている。
日本の醤油は麹の酵素により、大豆や小麦の成分であるタンパク質、脂質、炭水化物が分解され、さらに酵母や乳酸菌等で発酵、熟成された含塩大豆発酵食品である。したがって、醤油香気は数多くの成分から成り立っており、すでに300種以上の化合物が同定されている。それら多くの成分は香味に関与し、独特の複雑で繊細な香味を醸し出している。
日本で製造される醤油の大部分は濃口醤油タイプであり、しかも近年は大豆と小麦をほぼ同量用いて製造する本醸造濃口醤油が増加している。本醸造醤油の香味には原料である大豆や小麦に由来する糖分、アルコール、有機酸、エステル、カルボニル化合物や製造過程における乳酸菌、酵母による発酵生産物、熟成中の成分変化など種々のものが影響を与えている。例えば、醤油の重要な香気成分とされるホモフロノール(HEMF)や4−エチル−2−メトキシフェノールは、発酵中に酵母の作用で生じる。さらに、本醸造醤油の特徴ある香味を決定付けている成分は、加熱により引き起こされる褐変反応(アミノ酸と糖のメイラード反応)等によって生成すると言われている。
伝統的な製法で製造されている醤油あるいは醤油加工製品は、とりわけ近年の需要の多様化により、料理の用途別に高度に加工され、醤油風味調味料や減塩処理された醤油など、さまざまな醤油風味を有する飲食品が製造、販売されている。
また、数多くの醤油香気のうち特徴的な香気成分である、ホモフロノール、フラネオール(HDMF)、ノルフラネオール(HMMF)、4−エチル−2−メトキシフェノール、4−エチルフェノール、メチオノール、マルトール、2−メトキシ−4−ビニルフェノール、メチオナール、3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン等を選び出して組み合わせた人工的な醤油香味付与剤も利用されている。
しかしながら、醤油を使った加工飲食品は、加工の方法や程度によって醤油香気の一部が変質又は喪失して醤油本来の風味が劣化する場合があり、消費者のニーズを十分満足させていないのが現状である。また、醤油の特徴的香気成分だけを組み合わせた醤油香味付与剤も醤油本来の風味に達していないといった問題点を有していた。
他方、醤油風味を改善するために、さまざまな方法が提案されている。例えば、畜肉、魚介エキスの酸性不溶画分を飲食品に添加してコク味を付与増強する方法(特許文献1)、アミノ酸誘導体を飲食品に添加して味に厚みを付与する方法(特許文献2)、ナトリウム、カリウム、イソロイシン及びメチオニンからなる醤油感を呈する調味料(特許文献3)などが提案されている。
しかしながら、上述した醤油風味の改善方法では、消費者の天然志向にマッチした自然で豊かな発酵感や熟成感のある醸造醤油本来の香味が付与された醤油風味飲食品の要望に十分に対応できるものではなかった。
特開平9−94076号公報 特開平8−143551号公報 特開2011−45247号公報
本発明の課題は、加工段階で味覚的に劣化した醤油に製造直後の醤油本来の香味を取戻し、消費者の嗜好に合った醤油の好ましい風味を付与するための醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤を提供することであり、さらに、当該香味改善剤を特定量添加する飲食品の醤油香味改善方法、当該香味改善剤と食品用香料からなる香料組成物、並びに当該香味改善剤が添加された醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品を提供することである。
本発明者らは、インドール類の香気香味特性について詳細に検討したところ、醤油の呈味のボリューム感、コクを付与する効果を有することを見出し、さらに本発明者らは各種インドール類を単独であるいは複数を適宜組み合わせて醤油風味飲食品にごく微量添加することにより、醤油の呈味のボリューム感、コクを付与でき、美味しい醤油風味飲食品の提供が可能になるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕下記の一般式(1)
Figure 2014083030
(式中、Rは水素又は低級アルキル基を表す)で示されるインドール類を有効成分として含むことを特徴とする醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤である。
好ましくは、インドール類が、1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールからなる群から選ばれる化合物である。
〔2〕醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品の醤油香味改善方法であり、
1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールを0.01ppt〜100pptの濃度範囲で、それぞれ飲食品に添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法である。
〔3〕上記香味改善剤を醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に添加して飲食品の醤油香味を改善する方法において、インドール類を飲食品に0.01ppt〜100pptの濃度範囲で、且つインドール類と醤油又は醤油香味付与剤に由来するホモフロノールとの濃度比が1:5000000000〜1:500000の濃度範囲で添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法である。
〔4〕上記の香味改善剤を食品用香料に1ppt〜1ppmの濃度範囲で添加したことを特徴とする醤油風味を有する飲食品用の香味料組成物である。
〔5〕上記の香味料組成物を醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法である。
〔6〕醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品であって、
1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールが0.01ppt〜100pptの濃度範囲で、添加されたことを特徴とする飲食品である。
本発明の香味改善剤又は香味料組成物を醤油風味飲食品に使用した場合、加工段階で味覚的に劣化した醤油に製造直後の醤油本来の香味を取戻し、消費者の嗜好に合った醤油の好ましい風味、すなわち醤油の豊かな発酵感や熟成感を有する醤油風味飲食品を消費者に提供することができる。
また、醤油の特徴的香気成分だけを組み合わせた醤油香味付与剤に対しては、本醸造の醤油風味に達するレベルの豊かな発酵感や熟成感を与えることができる。
以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
〔1〕香味改善剤
(1)有効成分
本発明の香味改善剤の有効成分は、下記の一般式(1)
Figure 2014083030
で示されるインドール類である。
式(1)において、Rは水素又は炭素数が1〜6(好ましくは1〜3)の低級アルキル基を表す。特に好ましくは、Rは、水素及びメチルである。
インドール類は、香料や試薬として市販されている。本発明においては、市販品を適宜購入して使用することができる。また、2種のインドール類を併用することができる。本発明においては、市販品あるいは合成品を使用することができる。
本発明の有効成分であるインドール類は、香料化合物として知られており、例えば1H−インドールは、ジャスミン、ネロリ、ブドウ、チーズ、コーヒー、茶などに存在し、ジャスミン、ネロリ様の香気を有し、チョコレート、チーズ、グレープフルーツ、ベリー類などのフレーバーとして最終製品に0.02〜0.58ppm用いられる。また、3−メチル−1H−インドールは、シベット様の香気を有し、チーズ、ナッツ、グレープフルーツなどのフレーバーとして最終製品に0.01〜1ppm用いられる。(印藤元一著、「合成香料―化学と商品知識」、1996年、株式会社化学工業日報社参照)。
また、インドール類が茶飲料の後半の厚みのある味、飲みごたえ感を付与するとの提案(特開2008−148605号公報)や、そば茶の生臭さ、苦味及び後味の悪さを低減するとの提案もある(特開2009−171856号公報)。
しかしながら、上記インドール類がごく微量の濃度で醤油風味を有する飲食品の香味改
善効果があることは知られていなかった。
(2)香味改善の対象
本発明の香味改善剤は、醤油、特に風味が損なわれた醤油、すなわち旨味付け、臭み消し又は殺菌や保存性を高めるために飲食品に添加されたにもかかわらず、飲食品の製造工程における加熱、冷凍食品の製造工程における凍結手段により香気・香味の一部が変質、喪失し本来の風味が損なわれた醤油の香味改善に効果がある。
また、加工処理が施されていない醤油に添加した場合にも効果があり、醤油本来の香味をさらに向上することができる。
なお、日本の醤油には、製造方法、原料、特徴などの違いによって、「濃口(こいくち)醤油」、「薄口(うすくち)醤油」、「溜り醤油」、「再仕込み醤油」、「白醤油」といった種類があるが、本発明の香味改善剤は、香気に富んだ醸造の濃口醤油の香味改善効果が特に顕著である。
本発明の香味改善剤は、多少なりとも醤油風味を発現しているものに付与することで、本来の醤油風味を増強するという効果を奏する。従って、多種多様の醤油香気のうち特徴的な香気成分を選んで調合される人工的な醤油香味付与剤に対しても効果を発揮し、人工の醤油様風味を本醸造醤油の豊かな風味に到達するように改善することもできる。
こうした醤油香味付与剤は、代表的で特徴的な香気成分のホモフロノールを主要成分として、他の醤油香気成分であるフラネオール、ノルフラネオール、4−エチル−2−メトキシフェノール、4−エチルフェノール、メチオノール、マルトール、2−メトキシ−4−ビニルフェノール、メチオナール、3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン等を適宜配合したものが一般的である。
ここで、ホモフロノール(Homofuronol、別名ホモフラネオール(Homofuraneol))は、各構造の2(or5)−エチル−4−ヒドロキシ−5(or2)−メチル−3(2H)−フラノン[HEMF])であり、日本の醸造醤油から天然物として初めて存在が証明された醸造醤油の特徴香成分であり、醤油を連想する甘いカラメル香を呈する。醤油の他に、コーヒー、ストロベリー、味噌中に存在することが確認されている。香りが強く、水中での閾値が0.04ppb以上、醤油中の存在量が50〜100ppmである。
Figure 2014083030
(3)香味改善剤の添加量
本発明の香味改善剤は、醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に概して0.01ppt〜100pptの濃度範囲で添加される。
具体的には、香味改善剤として1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールを使用する場合の醤油風味飲食品への添加量は、添加濃度で0.01ppt〜100ppt、好ましくは0.1ppt〜10pptの範囲内である。添加量が0.01ppt未満の場合は香味改善効果が十分でない場合があり、一方、添加量が100pptを超えた場合は、化合物の風味が浮き出る可能性がある。
より厳密に言えば、醤油香味は、飲食品に含まれる醤油あるいは醤油香味付与剤の濃度に依存する。そこで、醤油に含まれる特徴的な香気成分であり、人工的な醤油香味付与剤の主要成分であるホモフロノールを基準にして香味改善剤の添加量を規定することが合理
的である。
すなわち、インドール類と醤油又は醤油香味付与剤に由来するホモフロノールとの濃度比(インドール類:ホモフロノール)が、1:5000000000〜1:500000、特に1:500000000〜1:5000000となるような濃度範囲でインドール類を添加することが好ましい。
(4)香味改善剤の付加的成分及び剤型
有効成分のインドール類の他に、飲食品用として通常用いられている他の成分、例えば、甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤及び可塑剤など、を添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。
香味改善剤は、液状でそのまま使用することができるが、賦形剤(デキストリン等)を添加し噴霧乾燥により粉末状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤型を採用することができる。
〔2〕香味料組成物
本発明のインドール類を有効成分とする香味改善剤を、汎用の1種又は2種以上の食品用香料に添加し常法で混合して香味料組成物を調製し、これを飲食品に添加して使用することもできる。
すなわち、本発明の香味改善剤は、単独で醤油風味飲食品に用いる他、任意成分として醤油香味付与剤や他の食品用香料に添加することもできる。
醤油香味付与剤としては、ホモフロノールを主要成分とし、4−エチル−2−メトキシフェノール、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、2−メトキシ−4−ビニルフェノール、メチオナール及び3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5
H)−フラノンを配合したフレーバー組成物を例示することができる。
また、食品用香料としては、例えば、以下の天然又は合成香料を例示することができる。
アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、
酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、
フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル
、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、
アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミル、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケイパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、
ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、
アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、
オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェー、キャロップ、キュウリ、キラヤ、
キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレ
インオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、
コンズランゴ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、
スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、
テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、
バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、
ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ
、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、
メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。
本発明の香味料組成物には、上記の香味改善剤及び香料成分以外に、飲食品用として通常用いられている他の成分を付加的に配合することができる。付加的に用いられる任意成分としては、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤及び可塑剤などであり、これらを添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。
このようにして得られた香味料組成物は、液状でそのまま使用することができるが、賦形剤(デキストリン等)を添加し噴霧乾燥により粉末状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤形を採用することができる。
本発明のインドール類を含む香味改善剤を上記食品用香料と組み合せて、香味料組成物を調製する場合における香味改善剤の添加量は、その目的あるいはインドール類の種類によって異なるものの、一般的には、添加濃度でそれぞれ香味料組成物全体量の1ppt〜1ppmであり、好ましくは10ppt〜100ppbである。添加量が1ppt未満の場合は添加効果が十分でない場合があり、添加量が1ppmを超えた場合は香味改善剤自体の香味が強く出てしまう可能性がある。
〔3〕醤油風味飲食品
本発明の香味改善剤又は香味料組成物を適用する対象とされる醤油風味飲食品は、醤油を使用した製品及び醤油香味付与剤を使用した製品である。
このような醤油風味飲食品として、和風出汁調味料、中華調味料、サラダドレッシング、野菜や肉、魚介類の加工品、水産練製品(かまぼこ、ちくわ、はんぺん等)、調理食品(そば、ラーメン、炒飯等)、総菜類、スナック菓子類(ポテトチップ、ポップコーン等)、スナック食品(ピザ、カップ麺等)、珍味類(のしイカ、さきイカ、貝ひも、ビーフジャーキー等)、栄養食品、冷菓類(アイスクリーム、シャーベット等)、ゼリー、プリン、羊羹等のデザート類、米菓(煎餅、あられ等)、クッキー、ケーキ、饅頭等の菓子類、パン類(菓子パン、食パン等)などが挙げられる。
次に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例で使用した各種インドール類は、以下のとおりである。
Figure 2014083030
[実施例1〜3]
1H−インドールの10ppt、1ppb、100ppbエタノール溶液を調製した。
これを、蒸留水で10倍に希釈した市販の濃口醤油(キッコーマン社製)に0.1質量%添加し、本発明の醤油風味液1〜3を調製した。
[実施例4〜6]
3−メチル−1H−インドールの10ppt、1ppb、100ppbエタノール溶液を調製した。
これを、蒸留水で10倍に希釈した市販の濃口醤油(キッコーマン社製)に0.1質量%添加し、本発明の醤油風味液4〜6を調製した。
[比較例1]
実施例1の香味改善剤の代わりにエタノールを配合して本発明の香味改善剤を含有しない醤油調味液比較例1を調製した。
[試験例1]
熟練したパネル10名により、無添加品をコントロールとして実施例1〜6、比較例1の醤油調味液の官能評価を行った。
香味改善効果を下記の基準にて評価した。評価点の平均値を表2に示す。
顕著に風味に優れる:7ポイント
風味に優れる: 6ポイント
やや風味に優れる: 5ポイント
コントロール: 4ポイント
弱い異味異臭がある:3ポイント
異味異臭がある: 2ポイント
強い異味異臭がある:1ポイント
Figure 2014083030
[実施例7〜12]
表3記載の各成分を各質量部になるように調整し、表4の処方に従って、醤油香味付与剤及び溶剤と混合して本発明の醤油香味料組成物(実施例7〜12)を調製した。
Figure 2014083030
Figure 2014083030
なお、上記醤油香味付与剤で使用した香料成分は、以下のとおりである。
Figure 2014083030
[比較例2]
表3の処方において、実施例7〜12の香味改善剤の代わりにエタノールを配合して、比較例2の醤油香味料組成物を調製した。
[試験例2]
蒸留水で10倍に希釈した市販の濃縮昆布つゆ(ヤマサ株式会社)100質量部に、実施例7〜12及び比較例2で調製した醤油香味料組成物をそれぞれ0.1質量部添加し、実施例13〜18及び比較例3の昆布だし調味液を調製した。
次いで、熟練したパネル7名により、無添加品をコントロールとして官能評価を行った。
香味改善効果を下記の基準にて評価した。評価点の平均値を表6に示す。
顕著に風味に優れる:7ポイント
風味に優れる: 6ポイント
やや風味に優れる: 5ポイント
コントロール: 4ポイント
弱い異味異臭がある:3ポイント
異味異臭がある: 2ポイント
強い異味異臭がある:1ポイント
Figure 2014083030
[試験例3](焼きおにぎりのたれ)
濃口醤油80質量部、みりん10質量部、砂糖10質量部を加熱撹拌して溶解させた後、実施例8、11、及び比較例2で調製した醤油香味料組成物をそれぞれ0.1質量部添加し、実施例19、20及び比較例4の焼きおにぎりのたれを調製した。
ごはん75〜80gを成型後、調製した焼きおにぎりのたれ5gを刷毛で塗布し、熱風乾燥(240℃、3分間)することにより各焼きおにぎりを調製した。官能評価試験は、専門パネラー6名により行った。結果を表7に示す。
Figure 2014083030
[試験例4](照り焼きソース)
濃口醤油40質量部、みりん20質量部、砂糖24質量部、食塩1質量部、蒸留水15質量部を加熱撹拌して溶解させた後、実施例8、11及び比較例2で調製した香味料組成物をそれぞれ0.1質量部添加し、90℃、60分間加熱することにより、実施例21、22及び比較例5の照り焼きソースを調製した。
専門パネラー7名による官能評価試験を行った。結果を表8に示す。
Figure 2014083030
[試験例5](和風ドレッシング)
酢15質量部、果糖ブドウ糖液糖5質量部、食塩4質量部、食用油脂40質量部、レシチン0.2質量部、蒸留水35.7重量部を撹拌均一化した後、実施例8、11及び比較例2で調製した香味料組成物をそれぞれ0.1質量部添加し、実施例23、24及び比較例6の和風ドレッシングを調製した。
専門パネラー8名による官能評価試験を行った。結果を表9に示す。
Figure 2014083030
[試験例6](ハードキャンディー)
砂糖50質量部、水飴30質量部、水16質量部を155℃で炊き上げたのち、120℃まで冷やし、実施例8、11、及び比較例2で調製した香味料組成物をそれぞれ0.1質量部添加し、成型を行い、実施例25、26及び比較例7の醤油風味ハードキャンディーを調製した。
専門パネラー8名による官能評価試験を行った。結果を表10に示す。
Figure 2014083030
本発明の香味改善剤又は醤油風味香味料組成物を飲食品に使用した場合、醤油の豊かな発酵感や熟成感、呈味のボリューム感、コクを有する醤油風味を有する飲食品を消費者に提供することができる。

Claims (7)

  1. 下記の一般式(1)
    Figure 2014083030
    (式中、Rは水素又は低級アルキル基を表す)で示されるインドール類を有効成分として含むことを特徴とする醤油又は醤油香味付与剤の香味改善剤。
  2. インドール類が、1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールからなる群から選ばれる化合物である請求項1に記載の香味改善剤。
  3. 1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールを醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に0.01ppt〜100pptの濃度範囲で添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法。
  4. 請求項1又は2に記載の香味改善剤を醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に添加して飲食品の醤油香味を改善する方法において、インドール類を飲食品に0.01ppt〜100pptの濃度範囲で、且つインドール類と醤油又は醤油香味付与剤に由来するホモフロノールとの濃度比が1:5000000000〜1:500000の濃度範囲で添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法。
  5. 請求項1又は2に記載の香味改善剤を食品用香料に1ppt〜1ppmの濃度範囲で添加したことを特徴とする醤油風味を有する飲食品用の香味料組成物。
  6. 請求項5に記載の香味料組成物を醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品に0.01質量%〜1質量%添加することを特徴とする飲食品の醤油香味改善方法。
  7. 1H−インドール又は3−メチル−1H−インドールが0.01ppt〜100pptの濃度範囲で添加されたことを特徴とする醤油又は醤油香味付与剤を含有する飲食品。
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