JP2014082756A - 無線通信装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対応可能な無線方式から他の無線通信装置との通信に使用する適切な無線方式を選択できる無線通信装置を提供する。
【解決手段】一実施形態に係る無線通信装置は、第1の処理部及び複数の無線方式に対応する第2の処理部を備える。第1の処理部は、アプリケーションデータに基づいて接続設定に係る第1制御信号を生成する。第2の処理部は、前記第1の処理部から前記第1制御信号を受け取ると、前記複数の無線方式のうちの少なくとも1つに係る情報を付加した且つ前記第1制御信号に基づき送信先を設定した接続処理に係る第1のフレームを生成して前記複数の無線方式のいずれかで送信し、接続処理に係る第2のフレームを他の無線通信装置から受信すると、当該第2のフレームに基づいて前記他の無線通信装置が対応する無線方式を把握し、それによって前記複数の無線方式の中から前記他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、無線通信装置及び方法に関する。
物理層の上位層がデータリンク層(OSI参照モデルの第2層)及びトランスポート層(OSI参照モデルの第4層)に対応し、当該上位層がより上位のセッション層(OSI参照モデルの第5層)から接続設定に係る処理を発動するためのトリガ信号を受けて他の無線通信装置との接続を確立する通信方式がある。この通信方式では、1つの無線方式を使用することを前提としている。
Standard ECMA−398 Close Proximity Electric Induction Wireless Communications 1st Edition
ところで、複数の無線方式に対応する無線通信装置がある。このような無線通信装置を上記通信方式で実現する場合、セッション層が無線方式に関与しないので、セッション層からのトリガ信号に無線方式に係る情報を入れて下位層を制御することができない問題がある。さらに、上記通信方式が1つの無線方式を使用することを前提としているので、セッション層からトリガ信号を受け取る下位層が、通信に使用する無線方式を決定する方法がない。従って、上記通信方式を採用した複数の無線方式に対応する無線通信装置において、他の無線通信装置との通信に使用する適切な無線方式を決定できることが求められている。
本発明が解決しようとする課題は、対応可能な複数の無線方式の中から他の無線通信装置との通信に使用する適切な無線方式を選択することができる無線通信装置及び方法を提供することである。
一実施形態に係る無線通信装置は、第1の処理部、及び複数の無線方式に対応する第2の処理部を備える。第1の処理部は、アプリケーションデータの入力を受け付け、前記アプリケーションデータに基づいて接続設定に係る第1の制御信号及び送信データを生成する。第2の処理部は、前記第1の処理部から前記第1の制御信号を受け取ると、接続処理手順におけるいずれの状態にあるかに基づいて、前記複数の無線方式のうちの少なくとも1つに係る第1の情報を付加した且つ前記第1の制御信号に基づき送信先を設定した接続処理に係る第1のフレームを生成して前記複数の無線方式のいずれかで送信する。第2の処理部は、接続処理に係る第2のフレームを他の無線通信装置から受信すると、当該第2のフレームに基づいて前記他の無線通信装置が対応する無線方式を把握して当該把握した無線方式を示す第2の情報を保持するとともに、当該第2のフレームを受信したことを示す第2の制御信号を前記第1の処理部に出力し、接続処理手順の完了に伴い、前記第2の情報に基づいて、前記複数の無線方式の中から前記他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を選択し、前記送信データを含むデータフレームを生成して前記選択した無線方式で送信する。
第1の実施形態に係る無線通信装置を概略的に示すブロック図。 第1の実施形態に係る無線通信の一例を示す概念図。 第1の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の一例を説明する図。 第1の実施形態に係る管理フレームのフレームフォーマットの一例を示す図。 第1の実施形態に係る無線通信の他の例を示す概念図。 第1の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の他の例を説明する図。 第1の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理のさらに他の例を説明する図。 第4の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の一例を説明する図。 第4の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の他の例を説明する図。 第4の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理のさらに他の例を説明する図。 第5の実施形態に係る管理フレームのフレームボディの一例を示す図。 第7の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の一例を説明する図。 第7の実施形態に係る無線通信装置間の接続処理の他の例を説明する図。 第9の実施形態に係る無線通信装置を概略的に示すブロック図。 第10の実施形態に係る無線通信装置を概略的に示すブロック図。 第11の実施形態に係る無線通信装置を概略的に示すブロック図。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、種々の実施形態に係る無線通信装置及び方法について説明する。ここで説明する実施形態は、複数の無線方式(無線通信方式)に対応する無線通信装置に関する。複数の無線方式に対応する無線通信装置はコンボ装置とも称される。以下の実施形態では、Standard ECMA−398で定義されているTransferJet(登録商標)及びStandard ECMA−398を改変して策定された無線方式を利用する例を主に説明するが、利用可能な無線方式はこれらに限定されない。TransferJetは、1対1で通信を行う近距離無線通信方式である。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る無線通信装置100のレイヤ構造を概略的に示している。この無線通信装置100は、図1に示されるように、CNL(CoNnection Layer) User処理部101、CNL処理部102、PHY(PHYsical layer)処理部103、及びPHY処理部103に接続されるアンテナ104を備える。CNL User処理部101は、例えば、OSI参照モデルの第5層(即ち、セッション層)に対応し、CNL処理部102は、OSI参照モデルの第2層(即ち、データリンク層)及び第4層(即ち、トランスポート層)に対応し、PHY処理部103は、OSI参照モデルの第1層(即ち、物理層)に対応する。
本実施形態では、TransferJetのような1対1で通信を行う複数の無線方式に対応する無線通信装置を想定しているので、CNL処理部102は、OSI参照モデルの第3層(即ち、ネットワーク層)を含まない。なお、無線通信装置のレイヤ構造は、本実施形態で説明される例に限定されず、無線通信装置が対応する無線方式に応じて設計される。
CNL処理部102及びPHY処理部103が無線方式を扱う層であるのに対し、CNL User処理部101は、無線方式に関与しない層である。CNL User処理部101は、ユーザや他のプログラムによるアプリケーションの操作により発生したアプリケーションデータの入力を受け付け、そのアプリケーションデータに基づいて下位層であるCNL処理部102に接続設定の開始指示を出力する。また、CNL User処理部101は、CNL処理部102を介して他の無線通信装置からの接続設定に係る信号を受け取る場合には、この信号に応答してCNL処理部102に接続設定の開始指示を出力する。CNL User処理部101は、CNL処理部102を介して他の無線通信装置との接続が確立した後は、引き続きアプリケーションデータを他の無線通信装置に送信するデータに変換してCNL処理部102に出力する。
本実施形態では、CNL処理部102及びPHY処理部103は、複数の無線方式に対応する。後述するように、実際に無線方式としてはPHY処理部103でその区別が付くものであっても、本実施形態では、CNL処理部102がPHY処理部103の無線方式を使い分けるという点で、CNL処理部102も複数の無線方式に対応するということになる。
ここで使用される用語「接続」とは、ある装置と他の装置が物理的な通信パスを確立してその通信パス上でデータ交換を行える状態にあることを指す。本実施形態では、装置として無線通信装置を考えるため、「接続」は、ある無線通信装置が他の無線通信装置との間でデータリンク層及び物理層を介してデータ交換を行える状態にあることを指す。この接続を設定する処理では、当該無線通信装置及び他の無線通信装置の両方の無線方式に係る情報(例えば、各々の対応する無線方式を示す詳細情報)の交換及び役割決めを行うことになる。TransferJetを例に挙げると、役割決めは、どちらが1対1通信で送信の優先権を持つInitiatorになるか、もう一方の役割のResponderになるかを決める処理である。ここでは、接続設定上で他の無線通信装置と交換する情報をリンク制御情報と称する。また、接続設定を行うために他の無線通信装置に送信するフレームは管理フレームである。後述するC−Reqフレーム、C−Accフレームなどが管理フレームに相当する。さらに、接続確立後に他の無線通信装置に送信するデータを運ぶフレームをデータフレームと称する。さらにまた、管理フレーム及びデータフレームの送達確認を通知するために、これらのフレームを受信した無線通信装置から送信元の無線通信装置に送信されるACK(ACKnowledgement)フレームは制御フレームである。これらの管理フレーム、データフレーム、制御フレームというフレーム種別は、フレームのヘッダ部で区別することができる。
本実施形態の無線通信装置100は、説明を簡単にするために、無線方式1及び無線方式2の2つの無線方式に対応するものとする。本実施形態の無線方式1は、例えば、Standard ECMA−398で定義されている無線方式である。本実施形態では、これを便宜的に「TransferJet」、「T−Jet」、若しくは単に「T」と表す。本実施形態の無線方式2は、例えば、Standard ECMA−398で定義されている変調符号化方式を拡張して(例えば変調方式の多値数を上げて)高速化した無線方式である。TransferJetでは、BPSK(Binary Phase Shift Keying)及びDSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)を用いてデータレートとして32Mbps、65Mbps、130Mbps、261Mbps、522Mbpsがある。一例では、無線方式2は、変調方式としてBPSKの代わりにQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)を導入したものである。この場合、無線方式1及び無線方式2は、同じ周波数帯(マイクロ波帯)を使用する。無線方式2においても、無線方式1と同様に、複数のデータレートのバリエーションがあるようにしてもよい。ここでの無線方式は、データレートごとの分解能ではなく、後述するように、世代的な要素で括ったものであり得る。即ち、接続処理の過程で敢えて細かく方式を通知しなくても相手無線通信装置と認識が一致すると期待できるレベルを同一無線方式として括る。本実施形態では、無線方式2を、次世代(Next Generation)TransferJetという意味を込めて、「N T−Jet」若しくは単に「N」と表す。
本実施形態の無線通信装置100は、これらの無線方式1及び無線方式2の両方に対応するコンボ装置である。一方、通信相手の無線通信装置としては、無線方式1及び無線方式2に対応するコンボ装置や、無線方式1のみに対応する無線通信装置が想定され得る。なお、通信相手の無線通信装置として無線方式2のみに対応する無線通信装置も想定できるが、ここでは、第1世代の無線方式1のみに対応する無線通信装置、及び第2世代の無線方式2に対応し且つ第1世代とも後方互換性を持つコンボ装置を考える。
図2は、第1世代の無線方式1及び第2世代の無線方式2の両方に対応する無線通信装置(コンボ装置)100と第1世代の無線方式1のみに対応する無線通信装置200が通信を行う様子を示している。無線通信装置200は、図2に示されるように、CNL User処理部201、CNL処理部202、PHY処理部203、及びPHY処理部203に接続されるアンテナ204を備える。CNL処理部202及びPHY処理部203が無線方式1のみに対応する点を除いて、CNL User処理部201、CNL処理部202、PHY処理部203、及びアンテナ204はそれぞれ、CNL User処理部101、CNL処理部102、PHY処理部103、及びアンテナ104と同様の動作を行う。なお、無線通信装置100と無線通信装置200が通信を行う場合のように無線通信装置100と無線通信装置200を区別して説明する場合には、図2に従ってCNL User処理部、CNL処理部、PHY処理部、及びアンテナに異なる符号を付すが、無線通信装置100と無線通信装置200を区別しない場合には、無線通信装置200に関してもCNL User処理部101、CNL処理部102、PHY処理部103、及びアンテナ104と記載する。図3は、無線通信装置100のCNL処理部102及び無線通信装置200のCNL処理部202を中心にした観点から、無線通信装置100が接続設定処理を開始して無線通信装置200との接続を確立する手順を示している。図2及び図3では、無線通信装置100はT/Nと示され、無線通信装置200はTと示されている。
図3の例では、無線通信装置100が、無線通信装置200との無線接続を確立するために接続要求を行う。無線通信装置100のCNL User処理部101は、自無線通信装置100でのアプリケーションの操作によって発生したアプリケーションデータを受けて、CNL処理部102に接続設定の開始指示を制御信号の1つとして出力する。ここでは、制御信号をプリミティブと称し、接続設定の開始指示に係る制御信号をCNL_CONNECT.requestプリミティブと称する。実装では図1のように無線通信装置の構成が分かれているとは限らないが、無線方式に関与せずにアプリケーションデータに基づいて接続設定の開始指示を出力する処理部から無線方式を扱う処理部へ出される、接続設定の開始指示に係る制御信号が、CNL_CONNECT.requestプリミティブに相当する。他のプリミティブ信号に対しても、実装上は上記と同様な置き換えを行う。
CNL処理部102は、待ち受け状態であるSearch状態である場合に、CNL User処理部101からのCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け付ける。CNL処理部102は、Search状態でCNL User処理部101からCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取ると、接続要求フレームを送信し且つ他の無線通信装置からの接続応答フレームを待つ状態であるConnection Request状態に遷移する。図3では、CNL_CONNECT.requestプリミティブはCONNECT.reqと示されている。続いて、CNL処理部102は、他の無線通信装置に対して送信する接続要求フレームであるConnection Request(単にC−Reqとも称する。)フレームを生成し、PHY処理部103及びアンテナ104を介して送信する。CNL処理部102は、CNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取ることで、Initiatorになるために、他の無線通信装置とのフレーム交換及びCNL User処理部101からの指示(プリミティブ)に基づいて接続処理のステップを進める。
PHY処理部103では、CNL処理部102で生成されたフレームは、PHYパケットに変換され、変調符号化をかけられ、所定の周波数帯の信号に変換され、アンテナ104を介して無線空間に輻射される。また、アンテナ104を介して受信された無線信号は、PHY処理部103で基底周波数の信号に変換され、さらに復調復号化処理を施されて、CNL処理部102へ送出される。この無線信号は、無線通信装置100で正常受信された場合にはCNL処理部102でフレームとして認識される。
CNL_CONNECT.requestプリミティブには、CNL処理部102以下で対応する無線方式に係る情報は含まれていない。そこで、CNL処理部102は、無線接続を確立するために必要な情報、即ち、無線リンクに係るリンク制御情報を付加したC−Reqフレームを生成する。1つの無線方式のみに対応する従来の無線通信装置では、CNL処理部(例えば図2のCNL処理部202)でのリンク制御情報の付加処理は不要である。これは、無線方式が一意に決まっているため、C−Reqフレームを受信する他の無線通信装置でも暗黙裡に当該無線方式を用いることは分かっていることになり、敢えて通知する必要がないからである。
本実施形態の無線通信装置100は、前述したように、複数の無線方式(例えば、無線方式1及び無線方式2の両方)に対応する。従って、CNL処理部102は、CNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取ると、リンク制御情報を付加したC−Reqを生成する。リンク制御情報は、具体的には、従来の無線方式に対して新たに追加される無線方式、すなわち無線方式2に対応していることを示す情報である。
C−Reqにリンク制御情報を付加する方法について説明する。
一例では、C−Reqのフレームフォーマットにおいて、無線方式1で未定義の(Reserved)フィールドに、無線方式2に対応することを示す情報を入れる。これは、言い換えれば、無線方式1では未使用のフィールドを、無線方式2では無線方式を通知するフィールドに定義し直すということである。例えば、図4に示すように、TransferJetの管理フレーム400は、共通CNLヘッダ(Common CNL Header)部401、サブCNLヘッダ(Sub CNL Header)部402、フレームボディ(Frame Body)部403、フレームボディ部403が正しいかを受信無線通信装置側で判定するためのFCS(Frame Check Sequence)部404から成るフォーマットである。共通CNLヘッダ部401は、送信先アドレスフィールドと、送信元アドレスフィールドと、フレームボディの数を示すフィールドと、これらの情報が正しいかを受信無線通信装置側で判別するためのHCS(Header Check Sequence)フィールドと、を含み、1バイトの未使用フィールドが残されている。この1バイトの未使用フィールドの全て又は一部を、対応する無線方式を通知するためのフィールドとして使用することができる。以下では、対応する無線方式を通知するためにコンボ装置で使用されるフィールドを無線方式通知フィールドと称する。当然、この場合、共通CNLヘッダ部401内のHCSフィールドが計算対象とするフィールドには無線方式通知フィールドも含まれることになる。
また、サブCNLヘッダ402は、管理フレームへのACK送信の要否を示すフィールドと、フレーム種別を示すフィールド(2つのフィールドにまたがって定義されている)と、シーケンス番号フィールドと、フレームボディ部の長さを示すフィールドと、これらの情報が正しいかを受信無線通信装置側で判別するためのHCSフィールドと、を含み、複数ビットの未使用部分が残されている。サブCNLヘッダ内の未使用部分の全て又は一部を無線方式通知フィールドとして使用してもよい。当然、この場合も、サブCNLヘッダ402内のHCSフィールドが対象とするフィールドには、無線方式通知フィールドも含まれることになる。
さらに、TransferJetでは、管理フレーム400のフレームボディ部403は、32バイト固定であり、その一部が未使用フィールドとして残されていることから、この未使用フィールドの全て又は一部を無線方式通知フィールドとして使用してもよい。
なお、ここでの例のように2つの無線方式を識別する場合、無線方式通知フィールドは1ビットあれば十分である。一方、3つ以上の無線方式を識別する場合、或いは、将来的に機能拡張して3つ以上の無線方式を通知する必要性が生じる可能性がある場合には、それらの無線方式を識別できるように複数ビットを用いることが望ましい。
ここで、後述の実施形態で扱うLiCC(Link Control Command) Versionという管理フレームのフレームボディ部に含まれるフィールドについて説明する。Standard ECMA−398で規定されるTransferJetでは、1バイト長のLiCC Versionには“1”(即ち、“0x01”)が記載される。本実施形態では、このLiCC Versionは、無線方式1と無線方式2でともに同じ“1”を用いるものとする。
CNL_CONNECT.requestプリミティブでは、通信相手の無線通信装置を指定することもできる。例えば、ある無線通信装置の識別子(UID:Unique ID)がCNL_CONNECT.requestプリミティブで指定される場合、CNL処理部102は、そのUIDを送信先アドレスに指定したC−Reqフレームを生成する。一方、特定の無線通信装置の識別子が指定されていない場合、若しくは、明示的にpaging UIDとしてブロードキャスト送信がCNL_CONNECT.requestプリミティブで指示されている場合は、CNL処理部102は、送信先アドレスにブロードキャストアドレスであるpaging UIDを入れたC−Reqフレームを生成する。
図3において、無線通信装置200のCNL処理部202は、待ち受け状態であるSearch状態でPHY処理部203及びアンテナ204を介してC−Reqフレームを受信する。このCNL処理部202は、受信したC−Reqフレーム内の無線方式通知フィールドを未使用フィールドと認識するため、このフィールドの記載内容を確認しない。即ち、無線通信装置200のCNL処理部202は、無線通信装置100が無線方式2に対応していることを通知しているのを認識せず、無線方式通知フィールドの通知内容を無視する。無線通信装置200のCNL処理部202は、C−Reqフレームを受信すると、CNL User処理部201にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力し、接続要求を受信したことに対するCNL User処理部201からの指示待ち状態であるAccept Waiting状態に遷移する。図3では、CNL_CONNECT.indicationはCONNECT.indと示されている。CNL処理部202は、C−Reqフレームを受信し、Accept Waiting状態に遷移することで、Responderになるべく、他の無線通信装置とのフレーム交換及びCNL User処理部201からの指示(プリミティブ)に基づいて接続処理のステップを進める。
無線通信装置200のCNL User処理部201は、CNL_CONNECT.indicationプリミティブを受け取ると、C−Reqフレームを送信した無線通信装置100への接続応答フレームであるConnection Accept(単にC−Accとも称する。)フレームの送信を指示するCNL_ACCEPT.requestプリミティブをCNL処理部202に出力する。図3では、CNL_ACCEPT.requestはACCEPT.reqと示されている。無線通信装置200のCNL処理部202は、Accept Waiting状態でCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受け取ると、PHY処理部203及びアンテナ204を介して接続応答フレーム(C−Accフレーム)を送信し、この接続応答フレームに対する応答フレームの受信待ちを行うResponder Response状態に遷移する。
なお、一旦Accept Waiting状態に遷移した後もC−Reqフレームを受け付けられるようにして、複数の無線通信装置からC−Reqフレームを受信した場合にどの無線通信装置にC−Accフレームを送信するかをCNL User処理部201が判断若しくは指示できるように、CNL_CONNECT.indicationプリミティブは、C−Reqフレームの送信元無線通信装置のUIDを含むことができる。この場合、CNL User処理部201は、C−Accフレームの送信先無線通信装置のUIDを含むCNL_ACCEPT.requestプリミティブを出力する。CNL処理部202では、接続処理中に、具体的にはAccept Waiting状態では、Initiatorとなる接続対象候補の無線通信装置は、複数存在する可能性がある。なお、実装によっては、例えばこのCNL_CONNECT.indication及びCNL_ACCEPT.requestプリミティブのUIDを省略してもよい。この場合、CNL処理部202は、最初に受信認識したC−Reqのみに応答してCNL_CONNECT.indicationプリミティブをCNL User処理部201に出力し、CNL User処理部201は、このCNL_CONNECT.indicationプリミティブに基づいてC−Accを送信するか否かを判断し、送信すると決定した場合にCNL_ACCEPT.requestプリミティブをCNL処理部202に出力する。この場合、CNL処理部202では接続処理中に接続対象候補の無線通信装置は一意に決まっていることになる。
図3において、無線通信装置200のCNL処理部202は、Accept Waiting状態でCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受け取ると、C−Accフレームを生成する。ここで、無線方式2では、C−AccフレームでもC−Reqフレームと同様にして無線方式通知フィールドを用いるものとする。前述した無線方式1における未使用フィールドは管理フレーム全体で共通であるので、C−Reqフレームと同じ場所の未使用フィールドをC−Accフレームでも無線方式通知フィールドとして用いることが望ましい。本実施形態の無線通信装置200は、無線方式2に対応していないので、C−Accフレームでの無線方式通知フィールドを未使用フィールドとして認識する。典型的には、未使用フィールドの各ビットには、“0”が入れられる。本実施形態では、無線通信装置200は、無線方式2において無線方式通知フィールドと定義されるフィールドの各ビットに“0”を入れたC−Accフレームを送信する。
無線通信装置100のCNL処理部102は、PHY処理部103を介して無線通信装置200からC−Accフレームを受信する。CNL処理部102は、Connection Request状態にある場合にC−Accフレームを受け付ける。C−Accフレームを受信したCNL処理部102は、無線方式通知フィールドが未使用である、あるいは未使用フィールド時と同様のビット設定であることを認識し、それにより、C−Accフレームを送信した無線通信装置200が無線方式2に未対応であることを把握する。なお、無線方式通知フィールドは、“0”であれば無線方式1のみに対応し、“1”であれば無線方式2にも対応することを示すと無線通信装置100側で読み替えるようにしても判断の結果は同じである。
無線通信装置100のCNL処理部102は、通常、Connection Request状態で何回かC−Reqフレームを送信した後に無線通信装置200からC−Accフレームを受信する。C−Accフレームを受信したCNL処理部102は、CNL User処理部101からの接続応答受信に対する指示待ちを行う状態であるResponse Waiting状態に遷移し、接続応答を受信したことを通知するCNL_ACCEPT.indicationプリミティブをCNL User処理部101に出力する。図3では、CNL_ACCEPT.indicationプリミティブはACCEPT.indと示されている。ここで、CNL処理部102が接続処理中に複数の無線通信装置を接続対象候補として許容する構造である場合には、CNL処理部102は、Response Waiting状態でもC−Accを受け付けるようにして、Connection Request状態からResponse Waiting状態に遷移する際に、またResponse Waiting状態に遷移した後に、C−Accフレームの送信元の無線通信装置の識別子(UID)を、この無線通信装置の対応する無線方式とともに保持する。図3の例では、CNL処理部102は、無線通信装置200が無線方式1のみに対応するという情報を保持する。例えば、無線通信装置100が複数の無線通信装置からC−Accフレームを受信した場合にどの無線通信装置との接続を決定するかをCNL User処理部101が判断若しくは指示することができるように、CNL_ACCEPT.indicationプリミティブはC−Accフレームの送信元の無線通信装置のUIDを含むことができる。TransferJetの接続シーケンス上では、接続の決定は、接続を決定した相手無線通信装置からのC−Accフレームに対してACKフレームを送信する動作となって顕れる。この場合、CNL処理部102は、Response Waiting状態で所定期間だけC−Accフレームの受信があるかを観測し、異なる無線通信装置からC−Accフレームを受信するたびにCNL_ACCEPT.indicationプリミティブをCNL User処理部101に出力する。CNL User処理部101は、所定期間だけCNL_ACCEPT.indicationプリミティブを受け付ける。CNL User処理部101は、C−Accの送信元の無線通信装置のうちのいずれかの無線通信装置との接続を決定し、決定した無線通信装置のUIDをCNL_ACCEPT.responseプリミティブに指定する。図3では、CNL_ACCEPT.responseプリミティブはACCEPT.rspと示されている。なお、CNL User処理部101でCNL_ACCEPT.indicationプリミティブを受付けたが、接続確立を許可しない場合には、CNL_RELEASE.requestプリミティブをCNL処理部102に出力し、CNL処理部102ではそれを受けて接続切断の管理フレームであるConnection Release(単にC−Rlsとも称する。)フレームを生成、PHY処理部103を介して送信し、Search状態に遷移する。CNL処理部102が複数の無線通信装置を接続候補の対象として許容する構造の場合、CNL User処理部101は複数の入力されたCNL_ACCEPT.indicationプリミティブで通知されたいずれの無線通信装置とも接続確立を許可しない場合にCNL_RELEASE.requestプリミティブを出力する。この場合、CNL User処理部101はある一定期間CNL_ACCEPT.indicationプリミティブを受付けるタイマーを保持して、そのタイマーが切れた段階で接続確立を許可するか否かを判断するようにすることが望ましい。CNL処理部102が後述のように接続候補の対象を1装置に限定する場合は、CNL User処理部101はCNL_ACCEPT.indicationプリミティブで通知された無線通信装置に対し、接続確立を許可しない場合にCNL_RELEASE.requestプリミティブを出力する。
CNL処理部102は、CNL User処理部101からCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、Initiatorとしての接続処理の最終状態であるConnected状態に遷移する。より詳細には、TransferJetでは、InitiatorとResponderでConnected状態を区別しており、図3の例では、無線通信装置100のCNL処理部102は、Initiator Connected状態に遷移する。無線通信装置100のCNL処理部102は、C−Reqフレームで指定したUIDと同一のUIDが送信元アドレスフィールドに記載されたC−AccをConnected状態で受信すると、このC−Accフレームに応答してACKフレームを送信する。これによって、無線通信装置100は、指定の無線通信装置(この例では無線通信装置200)との接続設定を完了する。
なお、CNL処理部102は、Response Waiting状態でCNL_ACCEPT.reponseプリミティブを受け取ったときに、保持しているC−Accフレームの送信元の無線通信装置に関する情報(識別子(UID)と対応無線方式の対)のうち、このプリミティブでUIDを用いて指定された無線通信装置以外の無線通信装置に関する情報を保持している場合にはそれらを廃棄することが望ましい。このように不要になった情報を適宜廃棄することにより、メモリの負荷を軽減することができる。このような無線通信装置のCNL処理部102は、接続処理中に、具体的にはResponse Waiting状態で、複数の無線通信装置を接続対象候補として許容する構造になっている。一方、実装によっては、例えばCNL_ACCEPT.indication及びCNL_ACCEPT.responseプリミティブのUIDを省略し、CNL処理部102は、最初に受信認識したC−Accフレームに基づいてのみ、CNL_ACCEPT.indicationプリミティブをCNL User処理部101に出力し、CNL User処理部101は、そのCNL_ACCEPT.indicationプリミティブに基づいて接続を決定するかを判断し、接続を決定した場合にCNL_ACCEPT.responseプリミティブをCNL処理部102に出力するようにしてもよい。この場合、CNL処理部102は、接続処理中に接続対象候補の無線通信装置を1つに制限する構造になっている。そして、CNL処理部102は、最初に受信認識したC−Accフレームの送信元無線通信装置(ここでは無線通信装置200)の識別子及び対応無線方式の対を保持する。CNL処理部102は、CNL_ACCEPT.responseプリミティブを受信すると、Connected状態に遷移し、保持している無線通信装置(ここでは無線通信装置200)の識別子が送信先アドレスに記載されたACKフレームを送信する。図3の例では、無線通信装置100は無線通信装置200のみからC−Accフレームを受信するので、接続処理中に複数の対象無線通信装置を許容する構造であっても、対象無線通信装置を1つに制限する構造であっても、同じ結果となり、無線通信装置200との接続を完了し、無線通信装置200と無線方式1を用いてデータフレームの交換ができるようになる。なお、ACKフレームの送信先アドレスは無線通信装置200であり、その送信元アドレスは無線通信装置100である。
本実施形態の無線方式1においては、前述のように、複数のデータレートのバリエーションが許容されている。このため、無線通信装置100のCNL処理部102は、無線通信装置200にデータフレームを送信する前に、無線方式1のどのデータレートを使用するかを判断し、データフレームの送信要求をPHY処理部103に出すときに合わせて、使用すべきデータレートをPHY処理部103に指示する。後述するように、無線通信装置200のCNL処理部202が無線通信装置100とのデータフレーム交換ができるようになってから無線通信装置100にデータフレームを送信する場合も同様である。
無線通信装置100及び200の各々において、PHY処理部103は、CNL処理部102から受け取ったデータフレームをPHYパケットに変換する際に、PHYパケットのヘッダ部のフィールド(具体的には、PHY Headerフィールド内のRateフィールド)で指定されたデータレートを通知するようにし、ペイロード部(ここにCNL処理部102から受け取ったデータフレームが入れられる)を指示されたデータレートになるように送信する(具体的には拡散・スクランブル・変調を施して送信する)。PHYヘッダ部などのような、選択されたデータレートが把握できない状態でも受信して読み取れないといけない部分に関しては、例えば各無線方式の中での最低のデータレートというように予め各無線方式でデータレートは一意に決まっている。
無線通信装置200は、通常は、何回かC−Accフレームを送信した後にC−Accフレームに対するACKフレームを無線通信装置100から受信する。無線通信装置200のCNL処理部202は、C−Accフレームに対するACKフレームを受信すると、接続が確立したことを通知するCNL_ACCEPT.confirmプリミティブをCNL User処理部201に出力する。図3では、CNL_ACCEPT.confirmプリミティブはACCEPT.cfmと示されている。続いて、無線通信装置200のCNL処理部202は、Responder Response状態から接続処理の最終状態であるConnected状態に遷移する。TransferJetでは、細かくはInitiatorとResponderでConnected状態を区別しており、図3の例では、無線通信装置200のCNL処理部202は、Responder Connected状態に遷移する。これにより、無線通信装置200は無線通信装置100との接続設定を完了する。続いて、無線通信装置100は、無線方式1を(暗黙裡に)用いて無線通信装置200とデータフレームの交換を行う。
次に、図5に示すように、第1世代の無線方式1と第2世代の無線方式2の両方に対応するコンボ装置100及び500同士が通信を行う場合を説明する。図5に示される無線通信装置500は、図1に示される無線通信装置100と同様の構成を有する。具体的には、無線通信装置500は、CNL User処理部501、CNL処理部502、PHY処理部503、及びアンテナ504を備え、これらCNL User処理部501、CNL処理部502、PHY処理部503、及びアンテナ504はそれぞれCNL User処理部101、CNL処理部102、PHY処理部103、及びアンテナ104と同様の動作を行う。なお、無線通信装置100と無線通信装置500が通信を行う場合のように無線通信装置100と無線通信装置500を区別して説明する場合には、図5に従ってCNL User処理部、CNL処理部、PHY処理部、及びアンテナに異なる符号を付すが、無線通信装置100と無線通信装置500を区別しない場合には、無線通信装置500に関してもCNL User処理部101、CNL処理部102、PHY処理部103、及びアンテナ104と記載する。図6は、無線通信装置100のCNL処理部102及び無線通信装置500のCNL処理部502を中心にした観点から、無線通信装置100が接続設定処理を開始して無線通信装置500との接続を確立する手順を示している。図5及び図6では、無線通信装置100及び500はともにT/Nと示されている。
図6において、無線通信装置100がC−Reqフレームを送信する処理は、図3を参照して説明したものと同様であるので、説明を省略する。
無線通信装置500は、無線通信装置100からC−Reqフレームを受信する。無線通信装置500のCNL処理部502は、接続処理手順における状態がSearch状態である場合にC−Reqフレームの受信処理を行う。無線通信装置500は無線方式2にも対応するので、無線通信装置500のCNL処理部502は、Search状態でC−Reqフレームを受信すると、無線方式通知フィールドの使用を認識し、無線通信装置100が無線方式2に対応することを把握する。即ち、無線通信装置500のCNL処理部502は、受信したC−Reqフレームから送信元の無線通信装置100が無線方式2に対応すること示す情報を抽出し、保持する。このCNL処理部502が複数の無線通信装置を接続対象候補として許容する構造である場合、このCNL処理部502は、無線通信装置100の識別子を、無線通信装置100が無線方式2に対応することを示す情報とともに保持する。
続いて、無線通信装置500のCNL処理部502は、CNL User処理部501にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力し、Accept Waiting状態に遷移する。無線通信装置500が複数の無線通信装置を接続対象候補として許容する構造である場合、CNL処理部502は、Accept Waiting状態に遷移してからもC−Reqフレームを受け付け、C−Reqフレームを受信するたびにCNL_CONNECT.indicationプリミティブをCNL User処理部501に出力する。CNL処理部502は加えて受信したC−Reqフレームをフィルタリングする機能を持ち、C−Reqフレームが異なる無線通信装置からのものであった場合にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力するようにしてもよい。CNL User処理部501は、所定期間にわたってCNL_CONNECT.indicationプリミティブを受け付け、C−Reqフレームの送信元の無線通信装置の中から接続する相手無線通信装置を決定する。CNL User処理部501は、決定した相手無線通信装置をCNL_ACCEPT.requestプリミティブでCNL処理部502に通知する。
無線通信装置500のCNL処理部502は、Accept Waiting状態である場合に、CNL User処理部501からのCNL_ACCEPT.requestプリミティブの入力を受け付ける。CNL処理部502は、Accept Waiting状態でCNL User処理部501からCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受け取ると、Responder Response状態に遷移する。このとき、CNL処理部502は、保持している無線通信装置に関する情報(識別子と対応無線方式の対)のうち、CNL_ACCEPT.requestプリミティブでUIDを用いて指定された無線通信装置以外の無線通信装置に関する情報を保持している場合にはそれらを廃棄することが望ましい。このように不要になった情報を適宜廃棄することにより、メモリの負荷を軽減することができる。
無線通信装置500のCNL処理部502は、CNL_ACCEPT.requestプリミティブで指定される識別子を確認する。この識別子が無線通信装置100のものである場合、CNL処理部502は、送信先アドレスが無線通信装置100であり且つ無線方式通知フィールドに無線方式2に対応することを記述したC−Accフレームを生成し、PHY処理部503を介して送信する。
無線通信装置500のCNL処理部502が単一の無線通信装置を接続対象候補として保持する構造である場合、このCNL処理部502は、受信したC−Reqフレームの送信元無線通信装置(ここでは無線通信装置100)の識別子と対応無線方式(ここでは無線方式2に対応することを示す情報)を保持する。続いて、CNL処理部502は、CNL UserにCNL_Connect.indicationプリミティブを出力してAccept Waiting状態に遷移する。この場合、CNL処理部502は、Accept Waiting状態ではそれ以上のC−Reqフレームを受け付けない。CNL処理部502は、CNL User処理部501からCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受け取ると、(それは暗黙裡に無線通信装置100を接続対象候補と見なしているから)送信先アドレスが無線通信装置100であり且つ無線方式通知フィールドに無線方式2に対応することを記述したC−Accフレームを生成し、PHY処理部503を介して送信する。
無線通信装置100は、無線通信装置500からC−Accフレームを受信する。無線通信装置100のCNL処理部102は、Connection Request状態でC−Accフレームを受信する。CNL処理部102は、C−Accフレームから無線通信装置500が無線方式2に対応していることを示す無線方式情報を抽出し、C−Accフレームによって無線通信装置500が無線方式2に対応していることを把握する。CNL処理部102は、無線通信装置500の識別子を、無線通信装置500の対応する無線方式を示す情報(ここでは無線方式2に対応することを示す情報)とともに保持する。
無線通信装置100のCNL処理部102が複数の無線通信装置を接続対象候補として許容する構造になっている場合には、CNL処理部102は、無線通信装置の識別子を対応無線方式に対応付けて保持する。CNL処理部102は、CNL User処理部101にCNL_ACCEPT.indicationプリミティブを出力し、Response Waiting状態に遷移する。CNL処理部102は、Response Waiting状態でCNL User処理部101からCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、Initiator Connected状態に遷移し、前述のように対象無線通信装置からのC−Accフレームに対しACKフレームを送信する。無線通信装置100は、対象無線通信装置(ここでは無線通信装置500)との接続を確立し、無線方式2を用いてデータ交換ができるようになる。ここでは無線方式1も無線通信装置100と無線通信装置500で共通にサポートされているため、無線方式1も用いることができる。
無線通信装置500のCNL処理部502は、Responder Response状態で、送信したC−Accフレームに対するACKフレームを受信し、このACKフレームが対象無線通信装置(ここでは無線通信装置100)からのものであると確認できると、対象無線通信装置(ここでは無線通信装置100)との接続の確立を認識する。続いて、CNL処理部502は、CNL_ACCEPT.confirmプリミティブをCNL User処理部501に出力し、Responder Conntected状態に遷移する。対象無線通信装置とそれが対応する無線方式(ここでは無線方式1に加えて無線方式2)を用いてデータ交換ができるようになる。
次に、対応する無線方式を通知する方法の他の例を説明する。
図6の例では、無線通信装置100が無線方式2に対応することをC−Reqで通知し、無線通信装置500が無線方式2に対応することをC−Accで通知して、2管理フレーム交換で互いに無線方式2を使用することを確認している。これは、無線通信装置がより新しい世代の無線方式への対応を通知し且つ相手無線通信装置がこの無線方式に対応することを通知した場合にはこの無線方式を必ず使用できるようにするというポリシーに基づいた方法である。しかしながら、このような場合に、必ずしもより新しい無線方式を使用できるようにする必要はない。例えば、無線通信装置100が無線方式2に対応することをC−Reqフレームで通知し、無線通信装置500が無線方式2への対応を要求した後に、無線通信装置100が無線方式2を使用するか否かを決定するようにしてもよい。また、無線通信装置100が無線方式2に対応する場合でも無線通信装置500も必ずしも無線方式2への対応を要求通知する必要はない。例えば消費電力とバッテリ残量や電力供給状況から鑑みて、或いは無線通信装置100からのC−Reqフレームの受信電力やエラーベクトル振幅(EV)などといった受信状況と無線方式1の方がロバストな通信が期待できるなどの理由から、無線方式1を要求するようにしてもよい。逆に無線通信装置100側でも、例えば無線通信装置500からのC−Accの受信電力やエラーベクトル振幅(EVM)などといった受信状況と、無線方式1の方がロバストな通信が期待できるなどの理由から、使用する無線方式を無線方式1に制限するとしてもよい。具体的には最終的に決定される無線方式を前述のフレーム交換の中のACKフレームで、例えば無線方式通知フィールドを設けて通知すればよい。この場合には、3管理フレーム交換で使用する無線方式が決定する。
本実施形態では、接続設定処理で送信されるフレームであるC−Req、C−Acc、ACKは無線方式1で送信される。これにより、無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置100は無線方式1のみに対応する無線通信装置200とも無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置500とも接続を確立することが可能になる。このようにすることで、無線方式1とそれにのみ対応する無線通信装置に対して後方互換を保証することができる。
次に、無線方式1のみに対応する無線通信装置200が、無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置100との無線接続を確立するために接続要求を行う場合を説明する。
図7は、無線通信装置200のCNL処理部202及び無線通信装置100のCNL処理部102を中心にした観点から、無線通信装置200が接続設定処理を開始して無線通信装置100との接続を確立する手順を示している。無線通信装置200が接続要求を行う場合、無線通信装置200において、CNL_CONNECT.requestプリミティブがCNL User処理部201からCNL処理部202へ与えられる。図7では、CNL_CONNECT.requestプリミティブはCONNECT.reqと示されている。無線通信装置200のCNL処理部202は、Search状態でこのCNL_CONNECT.requestプリミティブを受付けると、図3及び図6を参照して説明した無線通信装置100のCNL処理部102での処理と同様にして、接続要求フレームであるC−Reqを生成してPHY処理部203を介して送信する。ただし、無線通信装置200のCNL処理部202で生成されるC−Reqでは、前述したような無線方式2で無線方式通知フィールドとして使用されるフィールドは未使用のままである。即ち、無線通信装置200のCNL処理部202は、このフィールドの各ビットに“0”を入れる。これは、無線通信装置200が無線方式2に対応せず、従って、無線方式2で使用定義されたフィールドを認識しないためである。従って、無線通信装置200は、自無線通信装置200の対応する無線方式に係る情報を含まないC−Reqを送信する。
無線通信装置100のCNL処理部102は、無線通信装置200からPHY処理部103を介してC−Reqフレームを受信する。CNL処理部102は、無線方式2で無線方式通知フィールドとして定義される、受信したC−Reqフレーム内のフィールドが“0”であることを認識し、このC−Reqを送信した無線通信装置200が無線方式2に未対応であることを把握する。従って、CNL処理部102は、無線通信装置200が無線方式1のみに対応するという情報を保持する。CNL処理部102が無線通信装置の識別子と対応無線方式の対を複数保持するかどうかは、前述のように、CNL処理部102が接続処理中に複数の無線通信装置を接続対称候補として許容する構造であるか否かに依存する。
無線通信装置100のCNL処理部102は、Search状態でC−Reqフレームを受信すると、受信したC−Reqフレームに応答してCNL_CONNECT.indicationプリミティブをCNL User処理部101に出力し、Accept Waiting状態に遷移する。図7では、CNL_CONNECT.indicationプリミティブはCONNEC.indと示されている。CNL User処理部101は、CNL_CONNECT.indicationプリミティブを受けてCNL_ACCEPT.requestプリミティブをCNL処理部102に出力する。図7では、CNL_ACCEPT.requestプリミティブはACCEPT.reqと示されている。CNL処理部102は、Accept Waiting状態でCNL User処理部101からCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受信すると、Responder Response状態に遷移し、C−Accフレームを生成してPHY処理部103を介して送信する。CNL処理部102は、C−Accフレームを生成する際には、無線方式2で無線方式通知フィールドとして定義されるフィールドに“0”を入れる。即ち、CNL処理部102は、無線方式2では無線方式通知フィールドとして定義されるフィールドを未使用のままと同様にしてC−Accフレームを生成する。なお、CNL User処理部101が受付けたCNL_CONNECT.indicationプリミティブを受付けたが、接続確立を許可しない場合には、CNL_RELEASE.requestプリミティブをCNL処理部102に出力し、CNL処理部102ではそれを受けてC−Rlsフレームを生成、PHY処理部103を介して送信し、Search状態に遷移する。CNL処理部102が複数の無線通信装置を接続候補の対象として許容する構造の場合、CNL User処理部101は複数の入力されたCNL_CONNECT.indicationプリミティブで通知されたいずれの無線通信装置とも接続確立を許可しない場合にCNL_RELEASE.requestプリミティブを出力する。この場合、CNL User処理部101はある一定期間CNL_CONNECT.indicationプリミティブを受付けるタイマーを保持して、そのタイマーが切れた段階で接続確立を許可するか否かを判断するようにすることが望ましい。CNL処理部102が接続候補の対象を1装置に限定する場合は、CNL User処理部101はCNL_CONNECT.indicationプリミティブで通知された無線通信装置に対し、接続確立を許可しない場合にCNL_RELEASE.requestプリミティブを出力する。
無線通信装置100からC−Accフレームを受信した無線通信装置200のCNL処理部202は、Connection Request状態でこれを受付け、CNL_ACCEPT.indicationプリミティブをCNL User処理部201に出力し、Connection Request状態からResponse Waiting状態に遷移する。図7では、CNL_ACCEPT.indicationプリミティブはACCEPT.indと示されている。続いて、無線通信装置200のCNL処理部202は、Response Waiting状態でCNL User処理部201からCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、Initiator Connected状態に遷移し、対象となる無線通信装置(ここでは無線通信装置100)からのC−Reqに対しACKを送信する。図7では、CNL_ACCEPT.responseプリミティブはACCEPT.rspと示されている。ここで、対象となる無線通信装置とは、プリミティブで無線通信装置が識別子で指定されている場合には、その指定された識別子の無線通信装置であり、プリミティブで無線通信装置が指定されていない場合には、CNL処理部202がC−Req受信時に保持している無線通信装置である。
無線通信装置100のCNL処理部102はResponder Response状態で自装置が送信したC−Accフレームに対しACKの受信を検出すると、CNL User処理部101にCNL_ACCEPT.confirmプリミティブを出力し、Responder Response状態に遷移する。
このようにして接続設定処理が完了すると、無線通信装置100と無線通信装置200は無線方式1でデータ交換を開始する。なお、各無線通信装置での受信フレームの処理とCNL User処理部101からのプリミティブ入力は、前述のように、CNL処理部102の状態がどこにあるかによって制限される。
上述のように、本実施形態に係る無線通信装置では、CNL User処理部101からCNL処理部102へ渡される制御信号は従来のままであり、即ち、CNL User処理部101とCNL処理部102の間のインタフェース信号は従来のままであり、CNL処理部102が、複数の無線方式の中から通信相手の無線通信装置との通信(データ交換)に使用する適切な無線方式を選択する。
複数の無線方式に対応する無線通信装置(例えば、無線通信装置100及び無線通信装置500)では、CNL処理部102は、複数の無線方式を使い分ける機能を備える。具体的には、図1に示されるCNL処理部102は、CNLを管理するエンティティ、即ち、CLME(Connection Layer Management Entitiy)を含む。
以上のように、第1の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合には、CNL処理部102は、複数の無線方式(例えば、無線方式1及び無線方式2の両方)に対応した接続要求フレームを生成して送信することにより、これらの無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置と接続を確立することができる。具体的には、無線方式2に対応した接続に係るフレームは、無線方式1に対応した接続に係るフレームをベースにしたものであり、無線方式2に対応した接続に係るフレームは、無線方式1のみに対応する無線通信装置でも無線方式2のみに対応する無線通信装置でも無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置でも復調及び復号を行うことができる。この結果、無線方式2は無線方式1に対し後方互換を保証することができる。無線方式2に対応した接続に係るフレームを無線方式1に対応した接続に係るフレームをベースにしたものとすることにより、フレーム種別の数を増やす必要がない。
さらに、CNL処理部102は、この接続要求フレームに対する接続応答フレームを他の無線通信装置から受信し、受信した接続応答フレームに基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。また、接続要求を受ける場合には、CNL処理部102は、他の無線通信装置からの接続要求フレームに基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、対応する無線方式の通知をCNLフレーム上で行っている。これに対し、第2の実施形態では、対応する無線方式の通知は、PHY処理部103でC−ReqフレームがPHYパケットに変換されるときにPHYパケットに入れられる。
例えばTransferJetでは、PHYパケットのPHYヘッダ部にはRateフィールドが用意されている。Rateフィールドは、PHYパケットのペイロード部の伝送レートを示す部分である。ECMA−398に対応するTransferJet(以下では、便宜的に現行TransferJetと称する。)では、ペイロード部の伝送レートは5つであるのに対し、4ビットのRateフィールドが用意されている。従って、Rateフィールドには、未定義(Reserved)部分が残されている。具体的には、Rateフィールドにおいては、“0x1”から“0x5”の5つが現行TransferJetのペイロード部の伝送レートを示すために割り当てられており、“0x0”及び “0x6”から“0xF”が未定義である。既に定義されている伝送レートは無線方式1に対応するものである。第1の実施形態で説明したように、無線方式2としてN T−Jetを想定する場合、N T−Jetに関して新たに複数の伝送レートを定義することができる。しかしながら、無線方式2に対応することを通知しつつ、第1の実施形態のように無線方式2には対応せず無線方式1にのみ対応する無線通信装置のCNL処理部(例えば図2のCNL処理部202)がフレームを受信処理して応答できるようにするためには、無線方式2に対応することを通知しつつ、実際のPHYパケットのペイロード部の伝送レートとしては無線方式1の伝送レートの中から選択しなければならない。Rateフィールドの未定義部分を使用して無線方式2に対応することを通知する方法では、無線方式1のみに対応する無線通信装置のPHY処理部(例えば図2のPHY処理部203)は、未対応の伝送レートを指定されたと認識し、ペイロード部を適宜復調及び復号して抽出するという処理を行わないことになる。従って、Rateフィールドの未定義部分を使用して対応する無線方式を通知するのは不適切である。
本実施形態では、PHYヘッダ部にRateフィールドとは別に用意されている未定義フィールドを利用する。現行TransferJetのPHYヘッダ部には8ビットの未定義フィールドがある。例えば、2つの無線方式を識別する場合、この未定義フィールドの1ビットを無線方式通知フィールドとして新規に定義することができる。なお、第1の実施形態で説明したように、3つ以上の無線方式を識別する必要がある場合、若しくは、将来的な拡張の可能性がある場合には、複数ビットを無線方式通知フィールドとして定義すればよい。第1の実施形態で説明したようなCNLレベルで管理フレーム中の未定義フィールドを利用する場合と同様にして、第2の実施形態では、PHYヘッダ部の未定義フィールドを利用する。無線方式1のみに対応する無線通信装置のPHY処理部(例えば図2のPHY処理部203)は、このフィールドは未定義としてチェックしない(即ち、“0”が設定されていないからといってペイロード部の抽出処理などを止める判断をしない)ものであることが期待できないといけない。これは、第1の実施形態でのCNL処理部102での管理フレームレベルで通知する場合も同様の要求条件である。
本実施形態では、無線方式の通知がPHYレベルになるが、無線方式1と無線方式2を識別して使い分けるのはCNLレベルであることに変わりはない。従って、本実施形態に係る、PHYレベルでの無線方式通知フィールドに対応可能な無線通信装置では、他の無線通信装置の対応する無線方式をPHY処理部103からCNL処理部102へ通知する機構、及び自無線通信装置の対応する無線方式をCNL処理部102からPHY処理部103に通知する機構が必要になる。
例えば無線方式1及び無線方式2に対応する無線通信装置100と無線方式1のみに対応する無線通信装置200が接続過程で無線方式として無線方式1を選択する手順は、基本的に第1の実施形態で説明したものと同様である。ただし、本実施形態の無線通信装置100では、CNL上のフレーム中で対応する無線方式を通知する代わりに、CNL処理部102が無線方式の通知をPHY処理部103に指示し、CNL上のフレーム中で相手無線通信装置が対応する無線方式を認識する代わりに、CNL処理部102がPHY処理部103からの通知を受けて相手無線通信装置が対応する無線方式を認識することになる。例えば図3において、無線通信装置100のCNL処理部102は、C−Reqフレームを生成し、それをPHY処理部103に渡して送信指示をする際に、合わせて無線方式2に対応する旨の通知を入れることをPHY処理部103に指示し、PHY処理部103は、PHYパケットを生成する際にPHYヘッダに無線方式2に対応するという情報を入れ、且つ、ペイロード部にCNL処理部102から受け取ったC−Reqフレームを入れる。
一方、無線通信装置200では、PHY処理部203は、PHYパケットを受信処理した際に、無線方式2に対応する旨の通知があることは把握しないため、CNL処理部202にその情報を通知しない。換言するなら、そのようなインタフェース信号も用意されていないということになる。このため、無線通信装置200のCNL処理部202は、無線方式の通知を把握せず、無線通信装置100が無線方式1に対応するものとして処理を進める。従って、無線通信装置200がC−Accフレームを送信する際は、そのPHYパケットのPHYヘッダ部には無線方式の通知を含まず、無線通信装置100のPHY処理部103は、このPHYパケットを受信しても無線方式2に対応することを示す情報を抽出しないので、受信したC−AccフレームをCNL処理部102に渡す際に無線方式2に対応するという情報は与えない。従って、無線通信装置100のCNL処理部102は、C−Accフレームを送信した無線通信装置200が無線方式2に対応しないこと、即ち、無線方式1にしか対応しないことを把握する。そして、無線通信装置100は、無線通信装置200と接続を行うと決定した段階でデータフレームの交換は無線方式1を使用すると決定する。その後、無線通信装置100から無線通信装置200にデータフレームを送信する際には、無線方式2に対応する旨は通知する必要がないため、CNL処理部102は、無線方式2に対応する旨の通知をPHYパケットに入れるようにPHY処理部103に指示しなくてよい。従って、無線通信装置100と無線通信装置200の間で交換するデータフレームのPHYパケットでは、接続処理上でのPHYパケットで用いていた無線方式を通知するフィールド領域は未定義に戻してよい。
無線方式1及び無線方式2に対応する無線通信装置100及び無線通信装置500が接続過程で無線方式として無線方式2を選択する手順は、基本的に第1の実施形態における図6の例及び本実施形態で上述した無線通信装置100と無線通信装置200間の接続の例を参照することで理解される。ただし、この場合は、無線通信装置500が無線方式2にも対応するため、PHY処理部503でC−Reqフレームを運ぶPHYパケットを受信した場合にPHYパケット上の無線方式2に対応する旨の通知を把握し、PHYパケット内のペイロード部(C−Reqフレームに対応)をCNL処理部502に渡す際に合わせて、無線通信装置100が無線方式2に対応することを通知する。従って、無線通信装置500のCNL処理部502は、C−Reqフレームを送信した無線通信装置100が無線方式2に対応することを把握することができる。このCNL処理部502は、CNL User処理部501からCNL_ACCEPT.requestプリミティブで無線通信装置100と接続するように指示されると、C−Accフレームを生成する。CNL処理部502は、PHY処理部503にC−Accフレームを渡して送信指示をする際に、合わせて無線方式2に対応する旨の通知をすることを指示する。PHY処理部503は、PHYヘッダで無線方式2に対応する通知を行いつつペイロード部にC−Accフレームを入れたPHYパケットを生成して送信する。無線通信装置100では、無線通信装置500がC−Reqフレームを受信した場合と同様な過程で、受信したC−Accフレームの送信元の無線通信装置500が無線方式2に対応することを把握する。この場合には、データフレームの交換は無線方式2を使うことになるが、無線通信装置100と無線通信装置500の双方から送信されるデータフレームでは、PHYパケットにおいてPHYヘッダ部のRateフィールドには無線方式2の伝送レートを入れることになる。即ち、無線方式1のみに対応する場合には未定義であったRateフィールドの値に無線方式2で用いられる伝送レートを割り当てることになる。無線方式2で複数の伝送レートがある場合にはそれらの複数の伝送レートをRateフィールドの未定義であった複数の値に各々割り当てることになる。またこの場合には、PHYパケットのPHYヘッダ部で無線方式2に対応する旨を再通知するようにするのでもよいし、無線方式1で接続を確立した場合のようにデータフレームのPHYパケットでは未定義に戻してもよい。
無線通信装置200が無線通信装置100との無線接続を確立するために接続要求を行う場合は、第1の実施形態の図7の例を参照し、無線通信装置200のPHY処理部203とCNL処理部202の間には無線方式の通知に係るインタフェース信号はないとして同様に考えればよい。
以上のように、第2の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合には、CNL処理部102は、自装置で対応可能な無線方式の通知をPHYヘッダ部に含むPHYパケットで接続要求フレームを送信するようにPHY処理部103に指示する。PHY処理部103は、接続要求フレームに対する接続応答フレームを含むPHYパケットのPHYヘッダ部から他の無線通信装置が対応する無線方式を示す情報を抽出してCNL処理部102に渡す。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置が対応している無線方式を把握し、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。また、接続要求を受ける場合には、PHY処理部103は、接続要求フレームを含むPHYパケットのPHYヘッダ部から他の無線通信装置が対応する無線方式を示す情報を抽出してCNL処理部102に渡す。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置が対応している無線方式を把握し、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態では、無線方式1に対してPHYでの伝送レートを追加拡張したものを無線方式2とする例を説明したが、無線方式を区別する方法は、この例に限定されない。
例えば、無線方式1に対して無線方式2ではCNLの機能拡張(機能追加)をするように、CNLでの変更を行ってもよい。CNLでの変更のみがあるものを無線方式として区別してもよく、CNL及びPHYの両方での変更があるものを無線方式として区別してもよい。
例えば無線方式1及び無線方式2の2つの無線方式を考慮する場合、無線方式2は、無線方式1に対しPHYでの伝送レートを追加拡張しつつ、さらにCNLでの機能追加をしたものであり得る。この場合は、第2の実施形態のようにPHYパケットレベルで無線方式2に対応することを通知する方法では、無線方式通知フィールドは、単に伝送レートが追加拡張されることを通知するだけでなく、CNLでの機能追加もあることを通知するために利用されることができる。即ち、PHYパケット上にCNLに関する情報も載せることになる。
例えば無線方式1、無線方式2、及び無線方式3の3つの無線方式を考慮する場合、無線方式2は、無線方式1に対しPHYでの伝送レートを追加拡張したものであり、無線方式3は、無線方式2に対しさらにCNLでの機能追加したものであってもよい。第2の実施形態で説明したPHYパケットレベルで無線方式2(又は無線方式3)に対応することを通知する方法では、無線方式通知フィールドは、伝送レートの追加拡張、或いは、伝送レートの追加拡張及びCNLでの機能追加があることを通知するために利用されることができる。この場合も、PHYパケット上にCNLに関する情報も載せることになる。
以上のように、第3の実施形態によれば、CNL及びPHYの少なくとも一方での変更(機能の追加若しくは拡張)があれば異なる無線方式と見なすことができる。
(第4の実施形態)
第1の実施形態では、管理フレームのフレームボディ部に含まれるLiCC Versionフィールドには、無線方式によらず同じ値(例えば“0x01”)を入れる。これに対し、第4の実施形態では、LiCC Versionフィールドには、無線方式に応じた値を入れる。
第4の実施形態においても、説明を簡単にするために、第1の実施形態で説明したように、2つの無線方式(無線方式1及び無線方式2)を利用する場合を主に説明する。無線方式1の通信の設定に係る管理フレームではLiCC Versionを“0x01”とする。一方、無線方式2の通信の設定に係る管理フレームではLiCC Versionを“0x02”とする。第1の実施形態と同様に、無線通信装置100及び無線通信装置500を無線方式1及び無線方式2の両方に対応するコンボ装置とし、無線通信装置200は無線方式1のみに対応するものとする。
本実施形態では、複数の無線方式に対応する無線通信装置が接続要求を行う場合、この無線通信装置は、フレームボディ中のLiCC Versionフィールドに個々の無線方式のLiCC Versionを入れた複数の接続要求フレームを送信する。受信側の無線通信装置のCNL処理部102は、自無線通信装置の対応する無線方式のLiCC Versionが記載された接続要求フレームの受信処理を最後まで行う。受信側の無線通信装置が複数の無線方式に対応する場合、それらの無線方式の中から1つの無線方式(例えばLiCC Versionが最も高い無線方式)を選択し、接続応答としてフレームボディ中のLiCC Versionフィールドに選択した無線方式のLiCC Versionを書き込んだ接続応答フレームを送信する。
図8は、無線通信装置100が接続要求を行い、無線通信装置200との接続を確立する手順を示している。図8に示されるように、無線通信装置100のCNL処理部102は、CNL User処理部101からCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取ると、フレームボディ中のLiCC Versionフィールドに“0x01”を入れたC−Reqフレーム及びフレームボディ中のLiCC Versionフィールドに“0x02”を入れたC−Reqフレームの2つを生成し、PHY処理部103を介して送信する。これら2つのC−Reqフレームを送信する順番は、無線方式の優先順位に基づいて決めてもよい。例えば、無線通信装置100において無線方式2(例えば、N T−Jet)での接続を優先する場合、CNL処理部102は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームを先に送信する。CNL処理部102が2つのC−ReqフレームをCNL処理部102の送信キューに送信順に入れるようにすれば、CNL処理部102からの送信手順は、通常の管理フレームを2つ連続して送信する手順と同じである。一例では、2つのC−Reqフレームの間のフレーム間隔(Inter−Frame Space:IFS)はTransferJetで規定されるInitiator IFS(IIFS)である。
無線通信装置200は、無線通信装置100から上記2つのC−Reqフレームを順に受信して復号する。無線通信装置200のCNL処理部202は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームのフレーム種別をC−Reqフレームと認識するが、フレームボディを処理する段階で非対応のLiCC Versionが記載されていることを認識し、その後の処理を行わない。即ち、無線通信装置200のCNL処理部202は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームに基づいて状態遷移を行わず、CNL User処理部201へのプリミティブの出力も行わない。CNL処理部202は、このC−Reqフレームを受信バッファに一時的に保持している場合にはC−Reqフレームを廃棄する。
無線通信装置200のCNL処理部202は、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームのフレーム種別をC−Reqフレームと認識し、続いて、フレームボディを処理する段階でLiCC Versionフィールドに自無線通信装置で対応するLiCC Versionが記載されていることを認識し、C−Reqフレームの受信処理を行う。即ち、CNL処理部202は、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームに基づいて、Accept Waiting状態に遷移するとともに、CNL User処理部201へCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力する。
無線通信装置200のCNL処理部202は、無線通信装置100への接続応答フレームの送信を指示するCNL_ACCEPT.requestプリミティブをCNL User処理部201から受け取ると、C−Accフレームを生成する。このC−Accフレームのフレームボディ中のLiCC Versionフィールドには“0x01”が書き込まれている。続いて、CNL処理部202は、PHY処理部203を介してC−Accフレームを送信する。
無線通信装置100のCNL処理部102は、無線通信装置200からPHY処理部103を介してC−Accフレームを受信する。CNL処理部102は、C−Accフレームのフレームボディを処理する段階でLiCC Versionが“0x01”であること、即ち、無線通信装置200が無線方式1に対応することを認識する。CNL処理部102は、無線通信装置200が無線方式1に対応するという情報を保持し、CNL User処理部101にCNL_ACCEPT.indicationプリミティブを出力する。そして、CNL処理部102は、CNL User処理部101からCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、CNL_ACCEPT.responseプリミティブで指定される無線通信装置(図8の例では無線通信装置200)の識別子を確認し、無線通信装置200の対応する無線方式、即ち、無線通信装置200とのデータ交換に無線方式1を使用することを認識するとともに、無線通信装置200から再度受信したC−Accフレームに対し、ACKフレームで応答する。
なお、再度受信したC−AccフレームのフレームボディにはLiCC Versionが“0x01”と書き込まれているが、無線通信装置100のCNL処理部102は、敢えてこのC−Accフレーム中のLiCC Versionについては再確認せずにACKフレームを送信するようにしてもよい。C−Accフレームに対してのACK応答は最短のIFS、TransferJetでのSIFS (Short IFS)で行うが、この最短のIFS中にフレームボディの中身まで確認してからACKフレームの送信可否を行うのは時間的な制約が厳しくなると考えられるためである。このC−Accフレームに対するACKフレームの送信可否の処理については、本実施形態の他の条件においても同様とする。一方、無線通信装置200は、送信したC−Accフレームに対するACKフレームを無線通信装置100から受信したことを確認し、無線方式1を用いてデータ交換が可能となったことを認識する。なお、各無線通信装置でのプリミティブと受信フレームに依存した状態遷移の条件は以降の例も含めて第1の実施形態と同様である。
次に、無線方式1及び無線方式2に対応する無線通信装置同士が通信を行う場合を説明する。図9は、無線通信装置100が接続要求を行い、無線通信装置500との接続を確立する様子を示している。図9の例でも図8に関して上述したようにして、無線通信装置100は、接続要求をするに当たって2つのC−Reqフレームを送信する。
無線通信装置500のCNL処理部502は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームを受信した際に、LiCC Versionが自無線通信装置の対応する無線方式の値であることを認識し、このC−Reqフレームの受信処理を行う。即ち、無線通信装置500のCNL処理部502は、当該C−Reqフレームに基づいて、現在の状態がSearch状態である場合にはAccept Waiting状態に遷移し、CNL User処理部501にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力する。図9では、無線通信装置500のCNL処理部502は、この後にLiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームを受信しているが、LiCC Versionが“0x02”の場合と同様に、LiCC Versionが当該無線通信装置で対応する無線方式の値であることを認識し、CNL User処理部501へプリミティブ出力を行うようにしてもよい。この場合、無線通信装置500のCNL処理部502は、C−Reqフレームを受け付けはするが、状態が既にAccept Waiting状態になっていることから状態遷移は不要となる。或いは、無線通信装置500のCNL処理部502は、無線方式1に対し後方互換性を持つ無線方式2に対応する場合には、同一無線通信装置からのC−Reqフレームを受信した際にはLiCC Versionが異なっていても、CNL User処理部501へのプリミティブ出力を省略してもよい。例えば、CNL処理部502は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームを受信した後にLiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームを受信する場合、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームを受信したことを示すCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力しない、即ち、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームを無視する。無線通信装置500のCNL処理部502は、複数のLiCC VersionのC−Reqフレームを受信する可能性があるとして、後述のC−Accフレームの生成までにこれらの複数種類のC−Reqフレームを受信し、対応する無線方式が認識できるように時間を調整するようにする、或いは、次の同一のLiCC VersionのC−Reqフレームを同一無線通信装置から受信するまでC−Reqフレームを観測するようにしてもよい。TransferJetではC−Reqフレームの送信間隔は固定されているので、そのポリシーを踏襲し、この固定周期内に全ての対応する無線方式に関してC−Reqフレームで通知するというようにするのであれば、当然この固定周期を観測するだけでよい。或いは、プロトコルとして無線方式のLiCC Versionの高い順に、換言するなら最新の無線方式から通知を行うと決まっているなら、当該無線通信装置の対応する無線方式の通知が来るまでは少なくとも待つようにするのでもよい。これにより、無線通信装置500のCNL処理部502は、無線通信装置100が無線方式1及び無線方式2に対応することを認識して保持する。ただし、接続処理を一方の無線方式、例えばLiCC Versionが高い方の無線方式、換言すれば後継若しくは最新の無線方式のみで試行するという場合には、その選択ポリシーに基づいた一方の無線方式のみを無線通信装置の識別子と対応させて保持するのでよい。或いは、例えばC−Reqフレームの受信状態を加味していずれか一方の無線方式を選択する場合にも、そのいずれか一方の無線方式を選択した時点で他方の無線方式に関する情報を削除してもよい。
無線通信装置500のCNL処理部502は、CNL User処理部501から無線通信装置100への接続応答フレームの送信指示であるCNL_ACCEPT.requestプリミティブを受け取ると、C−Accフレームを生成する。この際、C−Accフレームのフレームボディ中のLiCC Versionフィールドには上述のようにして選択した無線方式のLiCC Versionを書き込む。図9の例では、無線方式2が選択されている。無線通信装置500のCNL処理部502は、PHY処理部503を介してC−Accフレームを送信する。
無線通信装置100のCNL処理部102は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Accフレームを無線通信装置500から受信することで、無線通信装置500が無線方式2に対応することを認識し、当該情報を保持してCNL User処理部101にCNL_ACCEPT.indicationプリミティブを出力する。続いて、CNL処理部102は、CNL User処理部101からCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、対象無線通信装置(図9の例では無線通信装置500)の識別子を確認し、無線通信装置500が対応する無線方式、即ち、無線通信装置500とのデータ交換に無線方式2を使用することを認識するとともに、無線通信装置500から再度受信したC−Accフレームに対し、ACKフレームで応答する。一方、無線通信装置500は、自装置が送信したLiCC Versionが“0x02”であるC−Accフレームに対するACKフレームを無線通信装置100から受信したことを確認し、無線方式2を用いてデータ交換が可能となったことを認識する。
次に、図10を参照して、無線通信装置200が接続要求を行い、無線通信装置100との接続を確立する場合を説明する。無線通信装置200は、無線方式1のみにしか対応しないため、1種類のC−Reqフレーム、即ち、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームしか送信しない。無線通信装置100は、例えば固定時間観測してLiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームしか無線通信装置200が送信していないと把握すると、無線通信装置200が無線方式1のみに対応することを認識する。無線通信装置100のCNL処理部102は、対象無線通信装置として無線通信装置200を指定したCNL_ACCEPT.requestプリミティブをCNL User処理部101から受け取ると、LiCC Versionが“0x01”であるC−Accフレームを生成し、PHY処理部103を介して送信する。以降の処理は、第1の実施形態において図7に関して説明したものと同様であるので、説明を省略する。
なお、異なる無線方式を通知するC−Reqフレーム間の間隔は、前述のIIFSを用いる代わりに、C−Accフレームを間に受け付けられるようにするようにしてもよい。或いは、例えばLiCC Versionが“0x02”以上である無線方式では、LiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームの受信を基準にC−Accフレームを送信するようにし、高いバージョン番号の順に最後は“0x01”のC−Reqフレームを送信するようにすれば、一連の異なる無線方式のC−Reqフレームをバースト的に例えば前述のようにIIFSを用いて送信して、次の定期的なバースト送信の周期は最後に送信されたLiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームを基準に取ればよい。
以上のように、第4の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合には、CNL処理部102は、複数の無線方式それぞれに対応した複数の接続要求フレームを生成して送信することにより、これら無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置との接続を確立することができる。さらに、CNL処理部102は、他の無線通信装置から受信した接続応答フレームに基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。また、複数の無線方式に対応した接続要求フレームを連続して送信してから接続応答フレームの受信待ちを行うことにより、1回の接続応答フレーム受信待ち時間内で、いずれかの無線方式に対応した接続応答フレームを受信することが期待することができ、データ交換に使用する無線方式を効率的に決定することができる。各無線方式に対応した接続要求フレームの各々の後に接続応答フレームを受付けられるように各無線方式に対応した接続要求フレーム間の送信間隔を開けて送信する場合、優先度の高い(すなわち先に通知した)無線方式のための接続応答フレームの受付けが早くできるようになり、優先度の高い無線方式での通信相手候補となる無線通信装置を早く把握できる。また、接続要求を受ける場合、CNL処理部102は、他の無線通信装置から受信した接続要求フレームに基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第5の実施形態)
第4の実施形態では、LiCC Versionが異なる複数のC−Reqフレームを送信する。これに対し、第5の実施形態では、1つのC−Reqフレームに、対応する複数の無線方式のLiCC Versionを入れる。
TransferJetの管理フレームのフレームボディには、前述のLiCC Version、C−ReqフレームやC−Accフレームといった管理フレームの種別を示すLiCC、管理フレームを送信している無線通信装置の識別子であるOwn UID、CNL User処理部101からの情報を入れるLiCC Informationのフィールドが用意されている。本実施形態では、対応する複数の無線方式を通知できるように、LiCC Versionを記載するフィールドを複数用意する。図11は、本実施形態に係る管理フレームのフレームボディの一例を示す。従来は、Byte 00番目には、1つのLiCC Version(図11ではLiCC Version #1と示してある部分に対応)が入り、Byte 01番目にはLiCCが入り、Byte 02番目とByte 03番目は未定義(Reserved)となっている。複数の無線方式に対応する本実施形態では、最低の後方互換対象の無線方式のLiCC Versionを最初のLiCC Version #1のフィールドに記載し、他の無線方式のLiCC VersionをLiCC Version #2のフィールドに記載する。図11は、2つの無線方式について通知する例を示してある。例えば3つ目の無線方式についても通知したいのであれば、図11でのByte 03番目のReservedフィールドをLiCC Version #3フィールドとしてここに記載すればよい。フィールドが足りなければ、いずれかの無線方式からは最低の後方互換対象の無線方式のLiCC VersionをLiCC Version #1のフィールドに記載した別の管理フレーム、あるいはその管理フレームの中で通知するうちの1つの無線方式を暫定的に当該フレーム内での最低の後方互換対象の無線方式としてLiCC Version #1に記載した別の管理フレームにおいてLiCC Version #2のフィールド部で、足りなければLiCC Version #3のフィールド部も用いて記載し切れなかった無線方式を通知するようにすればよい。この場合は、複数のC−Reqフレームを送信する第4の実施形態と組み合わせたような方式となる。ここで、最低の後方互換対象の無線方式とは、例えば無線方式2が無線方式1の後方互換を保証する場合には無線方式1であり、無線方式3が無線方式2と無線方式1の後方互換を保証する場合には無線方式1となる。
例えば、無線方式1と無線方式2に対応する無線通信装置100は、C−Reqフレームとして無線方式1のLiCC Versionを図11のLiCC Version #1フィールドに記載し、無線方式2のLiCC Versionを図11のLiCC Version #2フィールドに記載したものを送信する。無線通信装置200は、無線方式1のみに対応するので、C−ReqフレームのLiCC Version #1フィールドのみを従来のLiCC Versionフィールドとして読み出し、LiCC Version #2フィールドに関しては未定義フィールドの扱いで無視する。その結果、無線通信装置200は、LiCC Version #1フィールドに無線方式1のLiCC Versionを記載したのみでLiCC Version #2フィールドは全てのビットに0を入れて未定義扱いのままのC−Accフレームを生成して送信する。無線通信装置100は、このC−Accフレームを受信することで、無線通信装置200が無線方式1のみに対応することを把握する。以降の処理は、前述の実施形態での手順と同様である。一方、無線方式1と無線方式2に対応する無線通信装置500が当該C−Reqフレームを受信すると、LiCC Version #2フィールドに記載された値も認識することができ、無線通信装置100が無線方式1と無線方式2の両方に対応することを把握する。無線通信装置500が無線方式2を選択して無線通信装置100と接続する場合、C−AccフレームのLiCC Version #1に無線方式2のLiCC Versionを記載して送信する。このような場合は、C−ReqフレームではLiCC Versionフィールドとして複数のフィールドを用いるようにするが、その他の管理フレームでは決定した無線方式のLiCC VersionのみをLiCC Version #1フィールドに記載するというようになる。例えば無線方式のいずれかの世代からは3管理フレーム交換により接続方式を決定するというのであれば、C−Accフレームでも複数の無線方式を通知できるようにしてもよい。この場合、例えば新規に第3の管理フレームを第1の管理フレームであるC−Reqフレームを送信した無線通信装置から送信することになり、その第3の管理フレームで決定した無線方式のLiCC Versionを通知することになる。
以上のように、第5の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合には、CNL処理部102は、複数の無線方式の対応を通知する接続要求フレームを生成して送信することにより、これら無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置との接続を確立することができる。さらに、CNL処理部102は、この接続要求フレームに対する接続応答フレームを他の無線通信装置から受信し、受信した接続応答フレームに基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第6の実施形態)
第4の実施形態では、フレームボディ中のLiCC Versionが異なる複数のC−Reqフレームを送信する。これに対し、第6の実施形態では、各無線方式のいずれかの伝送レートで、例えば最低の伝送レートでC−Reqフレームを送信する。C−ReqフレームをPHY処理部103で受信復号できた無線通信装置は、そのC−Reqフレームを送信した伝送レートを含む無線方式に対応するということであり、従って、C−Reqフレームの送信元無線通信装置が対応する無線方式に対応するということになる。
第1の実施形態と同様に、無線通信装置100及び無線通信装置500を無線方式1及び無線方式2の両方に対応するコンボ装置とし、無線通信装置200は無線方式1のみに対応するものとする。
無線方式1及び無線方式2に対応する無線通信装置(例えば、無線通信装置100及び無線通信装置500)がC−Reqフレームを送信する場合、無線方式1の伝送レート及び無線方式2の伝送レートで各々C−Reqフレームを送信する。各々のC−Reqフレームを運ぶPHYパケットでは、PHYヘッダのRateフィールドに、使用される伝送レートが記載される。即ち、C−Reqフレームを無線方式1で送信するPHYパケットでは、無線方式1の中からペイロード部の送信用に選択された伝送レートをPHYヘッダのRateフィールドに記載し、C−Reqフレームを無線方式2で送信するPHYパケットでは、無線方式2の中からペイロード部の送信用に選択された伝送レートをPHYヘッダのRateフィールドに記載することになる。
本実施形態に係る無線通信装置100では、例えば、CNL処理部102は、接続設定の開始指示に係る制御信号であるCNL_CONNECT.requestプリミティブをCNL User処理部101から受け取ると、第4の実施形態と同様にして、2つのC−Reqフレームを生成する。この場合、CNL処理部102は、これら2つのC−Reqフレームを各々別の無線方式の伝送レートで送信するようにPHY処理部103に指示する。CNL処理部102からPHY処理部103への伝送レート指示は従来の手法に従えばよい。例えば、無線方式1で管理フレームを送信する場合の伝送レートは伝送レートa、無線方式2で管理フレームを送信する場合の伝送レートは伝送レートAであると選択されているとする。
或いは、CNL処理部102は、CNL_CONNECT.requestプリミティブを受けて1つのC−Reqフレームを生成した上で、それをPHY処理部103で異なる無線方式の伝送レートで、前述の例に従えば伝送レートaと伝送レートAで、送信するように指示してもよい。この場合、PHY処理部103は、複数の伝送レートでの送信指示を受け付ける機構にしておき、複数の伝送レートでの送信指示があった場合にはその指示された伝送レートの数だけCNL処理部102から渡されたペイロード情報を複製し、指示された伝送レートに対応させたPHYパケットを各々生成すればよい。
以下では、CNL処理部102で対応する無線方式の数に応じた数のC−Reqフレームを生成する前提で記載するが、PHY処理部103で1つのペイロードから無線方式に対応する数だけのPHYパケットを生成する場合であっても、上記処理に基づき同様に考えればよい。
一例では、PHYヘッダ部の伝送レートは、無線方式1及び無線方式2で共通である。このようにすると、無線方式間で最初に待ち受ける伝送レート、即ち、PHYヘッダ処理用の伝送レートを共通にできるため、複数の無線方式に対応する無線通信装置での待ち受け処理を簡易にすることができる。この場合、無線方式1でのPHYヘッダ部の伝送レートが後継方式である無線方式2のPHYヘッダ部の伝送レートとして使われることになる。
この場合、無線通信装置200のPHY処理部203でもPHYヘッダ部を受信復号できることになり、その上で例えば1つ目のC−Reqフレームが無線通信装置100から無線方式2で送信され、それを無線通信装置200が受信するとPHYヘッダ部を受信復号して伝送レートAが記述されているRateフィールドを読み出そうとして無線方式1では未定義の値が記載されているということで、受信エラーになる。無線通信装置200では、当該C−Reqフレームを内包するPHYパケットがPHY処理部203で受信エラーになることから、PHY処理部203は、CNL処理部202にペイロード部を渡さず、処理を終了する。次に2つ目のC−Reqフレームが無線通信装置100から無線方式1で送信されると、PHYヘッダ部のRateフィールドは無線方式1で定義されている伝送レートaを示しているので、無線通信装置200のPHY処理部203はRateフィールドを把握でき、PHYパケット全体を正常受信できた場合には従来通りCNL処理部202にペイロード部を渡し、CNL処理部202ではC−Reqフレームを受信したとして接続処理を進めることになる。無線通信装置200は無線方式1のみに対応するため、ここでの接続処理は無線方式1のための接続処理である。第4の実施形態と同様、無線通信装置200では受信したC−Reqフレームの送信元の無線通信装置100と接続処理を進めることをCNL User処理部201がCNL処理部202にCNL_ACCEPT.responseで指示すると、CNL処理部202がC−Accフレームを生成し、PHY処理部203に渡すが、PHY処理部203では当然、無線通信方式1の伝送レートが選択され、Rateフィールドに記載されて当該伝送レートを用いたペイロード部を持つPHYパケットを生成して送信することになる。
一方、無線通信装置100では、特に本実施形態の場合、CNL処理部102は、受信したC−Accフレームに含まれるPHYヘッダ部に記載のRateフィールドが何かという情報もペイロード部とともに取得する必要がある。無線通信装置200からのC−Accフレーム受信時はRateフィールドに伝送レートaが示してあるので、PHY処理部103は、当該C−Accフレームを内包するPHYパケットを正常受信すると、ペイロード部とRateフィールドの情報をCNL処理部102に通知する。この通知方法は、PHY処理に対する上位処理部が受信パケットの伝送レートを把握する従来の手法に従えばよい。CNL処理部102は、C−Accフレームが伝送レートaで送信されたこと、即ち、無線方式1で送信されたことを把握する。その後の接続処理は第4の実施形態と基本的に同じである。
無線通信装置500が無線通信装置100から2つのC−Reqフレームを受信した場合には、PHY処理部503は、それらの両方を受信復号してCNL処理部502に渡すことができる。無線通信装置500のPHY処理部503は、無線通信装置100のPHY処理部103と同様に、CNL処理部502にペイロードを渡す際に受信したPHYパケットのペイロード部の伝送レートの情報も合わせて渡す。従って、CNL処理部502は、2つのC−Reqフレームをいずれも正常受信した場合には、同一の無線通信装置(例えば無線通信装置100)から2つの異なる無線方式(無線方式1及び無線方式2)でC−Reqフレームを受信したことを把握し、無線通信装置100が無線方式1及び無線方式2に対応するということを保持することになる。CNL処理部502からCNL User処理部501へのC−Reqフレーム受信に係る通知であるCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力する処理は第4の実施形態と同様である。そして、CNL処理部502は、無線通信装置100に対する接続応答の送信指示をCNL_ACCEPT.responseプリミティブによりCNL User処理部501から受け取ると、第4の実施形態と同様に、使用する無線方式を選択し、C−Accフレームを生成する。例えば、無線方式2を無線方式として選択した場合には、C−AccフレームをPHY処理部503に渡す際に、伝送レートAで送信するよう指示する。
無線通信装置100のPHY処理部103は、無線通信装置500からのC−Accフレームを内包するPHYパケットを正常受信すると、PHY処理部103は、PHYパケットが伝送レートAで送信されたことをCNL処理部102にペイロード部を渡す際に通知する。それにより、CNL処理部102は、無線通信装置500が無線方式2で応答してきたことを把握する。その後の接続処理は第4の実施形態と基本的に同じである。
無線通信装置100が無線通信装置200からC−Reqフレームを受信した場合も上記C−Accフレーム受信時と同様にして、無線方式の把握をすればよい。この場合は無線方式1のみを把握することになる。
他の例では、PHYヘッダ部の伝送レートは、無線方式1と無線方式2で異なる。無線方式2のPHYヘッダ部の伝送レートは、無線方式1のものより速くすることで、PHYパケットそのものの無線媒体上の占有時間を削減することができ、また両方の無線方式に対応する無線通信装置ではいずれのPHYヘッダの待ち受けでPHYパケットを受信復号したかが無線方式の把握に直結することになり、無線方式に関する情報を受信処理の早い段階で把握することができる。この場合は、Rateフィールドの情報でなく、無線方式1及び無線方式2のどちらのPHYヘッダの待ち受けで受信復号をしたかという情報をペイロードとともにCNL処理部102に渡す。
無線通信装置200のPHY処理部203は、無線方式2で送信されたC−Reqフレームを内包するPHYパケットに関してはPHYヘッダ部の受信復号に失敗することになる。即ち、受信エラーになる。無線方式1がECMA−398規格に対応するT−Jetである場合、PHY処理部103でPHYヘッダの前にプリアンブルフィールドとSyncフィールドが用意されており、PHY処理部103で(プリアンブルフィールドを認識することでPHYパケットの受信処理を開始した後)Syncフィールドのパターンが一致したこと或いはPHYヘッダを検出した場合にその情報がPHY処理部103からCNL処理部102に渡され、CNL処理部102で無線媒体がビジー状態にあることを把握する。従って、C−Reqフレームを内包するPHYパケットを無線方式2で送信する場合に、無線通信装置200で無線媒体の占有を把握させるためには、即ち、無線媒体がビジー状態と把握させるためには、少なくとも無線方式2でのプリアンブルフィールドとSyncフィールドは、無線方式1のECMA−398規格に対応するT−Jetと共通にすることが望ましい。無線方式1で送信されたC−Reqフレームを内包するPHYパケットについては、前述のPHYヘッダ部の伝送レートが無線方式1と無線方式2で共通である例と同様に処理される。
無線通信装置500が無線方式2と無線方式1で送信されたC−Reqフレームを各々受信する場合の処理は基本的に前述のPHYヘッダ部の伝送レートが無線方式1と無線方式2で共通である例と同様となる。ただし、PHY処理部103は、CNL処理部102にペイロードを渡す際に、Rateフィールドの情報の代わりに、どちらのPHYヘッダの待ち受けで受信復号したかの情報、即ち、無線方式1で受信したか無線方式2で受信したかの情報を通知する。当然、CNL処理部102で実際にペイロード部を送信するのに使われた伝送レート情報を用いたい場合には、対応無線方式にこの伝送レートも合わせてPHY処理部103から通知するのでもよいし、前述のPHYヘッダ部の伝送レートが無線方式1と無線方式2で共通の場合と全く同様にRateフィールドの情報の方だけを通知するのでもよい。
C−Reqフレームの送受以降の各無線通信装置での処理動作は、生成されるPHYパケットの違いとそれに伴う処理に違いがあるだけで、他は前述のPHYヘッダ部の伝送レートが無線方式1と無線方式2で共通である例と同様となる。
また、無線通信装置100が無線通信装置200からC−Reqフレームを受信した場合も、上記無線通信装置500が無線通信装置100からC−Reqフレームを受信した場合と同様にして、無線通信装置100は、無線通信装置200が対応する無線方式を把握する。この場合は、無線通信装置100は、無線通信装置200が無線方式1のみに対応することを把握することになる。
以上のように、第6の実施形態に係る無線通信装置は、接続要求を行う場合、複数の無線方式の各々におけるいずれかの伝送レートで接続要求フレームを送信することにより、これら無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置との接続を確立することができる。さらに、PHY処理部103は、接続応答フレームを含むPHYパケットがいずれの伝送レートで送信されたかを示す情報をCNL処理部102に与える。CNL処理部102は、この情報に基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。また、接続要求を受ける場合には、PHY処理部103は、他の無線通信装置からの接続要求フレームを含むPHYパケットがいずれの伝送レートで送信されたかを示す情報をCNL処理部102に与える。CNL処理部102は、この情報に基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第7の実施形態)
第4の実施形態では、複数の無線方式に対応する無線通信装置のCNL処理部102が接続設定の開始指示を受けると複数の無線方式それぞれに対応した複数のC−Reqフレームを生成してPHY処理部103にそれらの送信を指示し、いずれかの無線方式に対応するC−Accフレームを受信するのを待っている。第7の実施形態では、CNL処理部102は、まず1つの無線方式に対応するC−Reqフレームを生成してPHY処理部103に送信指示し、C−Accフレームの受信を所定時間だけ待ち、C−Accフレームの受信がなかった場合に、他の無線方式に対応するC−Reqフレームを生成してPHY処理部103に送信指示し、C−Accフレームの受信を所定時間だけ待つ。
第1の実施形態と同様に、無線通信装置100及び無線通信装置500を無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置とし、無線通信装置200を無線方式1のみに対応する無線通信装置とする。
図12は、無線通信装置100が接続要求を行い、無線通信装置200との無線接続を確立する手順を、無線通信装置100のCNL処理部102及び無線通信装置200のCNL処理部202を中心にした観点から示している。図12の例では、データ交換に使用する無線方式は無線方式1に決定される。
無線通信装置100のCNL処理部102は、CNL User処理部101から接続開始の開始指示に係る制御信号であるCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取ると、例えば、対応する無線方式の中で最新の無線方式(この例では無線方式2)に対応したC−Reqフレームを生成する。このC−Reqフレームは、第4の実施形態と同様に、フレームボディ中のLiCC Versionフィールドに“0x02”が記載されている。CNL処理部102は、C−Reqフレームの送信をPHY処理部103に指示するとともに、C−Accフレーム待ちのためのタイマーを起動する。無線方式2用としてタイマーのタイムアウト時間をここでは便宜的にT_C2とする。そして定期的にC−Reqフレームを送信しつつ、T_C2のタイムアウト時間内にC−Accフレームの受信があればそれに基づき接続処理を進める。この例では、C−Reqフレームを受信する無線通信装置200は無線方式2に非対応であるので、無線通信装置200はLiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームに対しては応答しない。その結果、タイマーがT_C2でタイムアウトする。CNL処理部102は、T_C2でC−Accフレーム待ちのタイマーがタイムアウトすると、次に無線方式1用としてタイムアウト時間をタイマーに設定し起動する。ここで無線方式1用のタイムアウト時間は便宜的にT_C1とする。この際送信するC−Reqフレームでは、LiCC Versionは“0x01”である。このC−Reqフレームを定期的に送信しつつ、T_C1のタイムアウト時間内にC−Accフレームの受信があるかを待つ。この例では、無線通信装置200が当該C−Reqフレームを受信して前記実施形態と同様の手順で、無線通信装置200のCNL処理部202は、CNL User処理部201にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出し、CNL User処理部201から無線通信装置100への接続応答指示を通知するCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取る。無線通信装置200は、LiCC Versionが “0x01”であるC−Accフレームを送信する。無線通信装置100は、T_C1のタイムアウトが来る前に当該C−AccフレームをCNL処理部102で受け取る。そこで、無線通信装置100のCNL処理部102は、受信したC−Accフレームからその送信元の無線通信装置200が無線方式1に対応することを認識して第4の実施形態と同様その情報を保持する。これ以降の処理は第4の実施形態と同様である。
図13は、無線通信装置100が接続要求を行って無線通信装置500との無線接続を確立する手順を、無線通信装置100のCNL処理部102及び無線通信装置500のCNL処理部502を中心にした観点から示している。図13の例では、データ交換に使用する無線方式は無線方式2に決定される。
無線通信装置500のCNL処理部502は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームを把握することができ、それによって前述した実施形態と同様の手順で、このCNL処理部502は、CNL User処理部501にCNL_CONNECT.indicationプリミティブを出力する。続いて、CNL処理部502は、CNL User処理部501から無線通信装置100への接続応答指示を通知するCNL_ACCEPT.responseプリミティブを受け取ると、LiCC Versionが“0x02”であるC−Accフレームを送信する。無線通信装置100は、T_C2のタイムアウトが来る前に当該C−AccフレームをCNL処理部102で受け取る。無線通信装置100のCNL処理部102は、受信したC−Accフレームからその送信元の無線通信装置500が無線方式2に対応することを認識して第4の実施形態と同様その情報を保持する。これ以降の処理は第4の実施形態と同様である。なお、T_C2のタイムアウト前にC−Accフレームを受信したということで、無線通信装置100のCNL処理部102は、T_C1をタイマーに設定せず、またLiCC Versionが“0x01”であるC−Reqフレームも送信しない。
無線通信装置200が接続要求を行う場合は、対応する無線方式が1つであるということで、C−Reqフレームの送信方法は第4の実施形態の場合と変わらない。
なお、無線方式1のみに対応する無線通信装置では、C−Accフレーム待ちのタイマーのタイムアウト時間をT_Connectとすると、図12に付記してあるように、T_C2+T_C1=T_Connectとすることが望ましい。タイマー起動にマージンが発生すると考えると、このマージンを含めて複数の無線方式用にシリアルに起動したタイムアウト時間の合計がT_Connectと等しくなるようにすることが望ましい。これは、CNL User処理部101は無線方式に関わらず接続処理の相手がいるかどうかを待っている状態であるため、従来のT_ConnectでCNL処理部102は動作していると想定するからである。なお、T_Connectの値を任意に設定可能な場合は複数の無線方式の通知を行う場合には、単一の無線方式の通知を行う場合に比べてその値を長めに設定することが望ましい。
以上のように、第7の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合、CNL処理部102は、まず1つの無線方式に対応した接続要求フレームを生成してPHY処理部103に送信指示し、接続応答フレームの受信を所定時間だけ待ち、接続応答フレームの受信がなかった場合に、他の無線方式に対応する接続要求フレームを生成してPHY処理部103に送信指示し、接続応答フレームの受信を所定時間だけ待つ。これにより、自装置が対応する無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置と接続を確立することができる。さらに、所望の無線方式に対応した接続要求フレームを先に送信して接続応答フレームの受信待ちを行うことにより、所望の無線方式を優先的に選択することができる。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、第7の実施形態の変形例に係り、第6の実施形態のように異なる伝送レートで接続要求フレームを送信する。
図12を再び参照して、本実施形態に係る、無線通信装置100が接続要求を行い無線通信装置200との接続を確立する手順を説明する。無線通信装置100は、LiCC Versionが“0x02”であるC−Reqフレームを送信する代わりに、無線方式2の伝送レートでC−Reqフレームを内包するPHYパケットを送信し、それに対してT_C2時間C−Accフレームの応答があるかを待つ。またT_C2がタイムアウト後は、T_C1としてタイマーを起動しつつ、LiCC Versionが“0x01”のC−Reqフレームを送信する代わりに、無線方式1の伝送レートでC−Reqフレームを内包するPHYパケットを送信し、それに対してT_C1時間だけC−Accフレームの応答があるかを待つ。無線通信装置200は当然無線方式1の伝送レートでC−Accフレームを送信する。
図13を再び参照して、本実施形態に係る、無線通信装置100が接続要求を行い無線通信装置500との接続を確立する手順を説明する。本実施形態では、無線通信装置500は、無線方式2の伝送レートで送信されたC−Reqフレームを受信処理し、無線通信装置500のCNL処理部502は、C−Accフレームを生成する際に、無線方式2の伝送レートでの送信指示をPHY処理部503に行う。ただし、必ずしもC−Accフレームは本実施形態では無線方式2で送信する必要はない。これは、無線方式2の伝送レートで送信されたC−Reqフレームの送信フェーズ中にC−Accフレームで応答したということで、無線通信装置100が無線通信装置500を無線方式2に対応すると認識できるからである。この場合は、無線方式1の伝送レートでC−Accフレームを送信してもよい。或いは、ある無線方式のC−Reqフレームの送信フェーズ中に応答したC−Accフレームの伝送レートが何であったかで無線通信装置500側の使用希望の無線方式を通知することもできる。例えば、無線通信装置500が無線方式2の伝送レートでC−Accフレームを送信した場合には無線方式2で通信を行うようにし、無線通信装置500が無線方式1の伝送レートでC−Accフレームを送信した場合には無線方式1で通信を行うようにしてもよい。このようにすることで、C−Reqフレームの受信側で例えばバッテリ残量や電力供給状況から消費電力を制限したい場合にそれを鑑みた無線方式の選択をすることができる。
以上のように、第8の実施形態に係る無線通信装置では、接続要求を行う場合、CNL処理部102は、複数の無線方式の各々におけるいずれかの伝送レートで接続要求フレームを送信することにより、これら無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置との接続を確立することができる。さらに、PHY処理部103は、接続応答フレームを含むPHYパケットがいずれの伝送レートで送信されたかを示す情報をCNL処理部102に与える。CNL処理部102は、この情報に基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。また、接続要求を受ける場合には、PHY処理部103は、他の無線通信装置からの接続要求フレームを含むPHYパケットがいずれの伝送レートで送信されたかを示す情報をCNL処理部102に与える。CNL処理部102は、この情報に基づいて他の無線通信装置が対応している無線方式を把握する。これにより、CNL処理部102は、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を決定することができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態では、無線方式によって異なる周波数帯を使用する。本実施形態では、説明を簡単にするために、無線通信装置が2つの無線方式に対応する場合を例に挙げて説明する。なお、無線通信装置が3つ以上の無線方式に対応する場合、全ての無線方式が互いに異なる周波数帯を使用する例に限らず、これらの無線方式は、同じ周波数帯を使用するものを含んでいてもよい。例えば、無線通信装置が3つの無線方式に対応する場合、無線方式1は、第1の周波数帯を使用し、無線方式2及び無線方式3は、第1の周波数帯とは異なる第2の周波数帯を使用してもよい。
図14は、本実施形態に係る無線通信装置1400を概略的に示している。この無線通信装置1400は、CNL User処理部1401、CLMEを含むCNL処理部1402、無線方式1に対応する第1PHY処理部(PHY T)1403、及び無線方式2に対応する第2PHY処理部(PHY M)1405を備える。CNL User処理部1401及びCNL処理部1402は、図1に示されるCNL User処理部101及びCNL処理部102と同様の機能を備える。第1PHY処理部1403は、現行T−Jetで使用されるマイクロ波帯で通信する。具体的には、第1PHY処理部1403にはマイクロ波用のアンテナ(現行T−Jetの場合、カプラ)1404が接続され、第1PHY処理部1403は、このアンテナ1404を介してマイクロ波帯の信号を送信する。第2PHY処理部1405は、ミリ波帯で通信する。具体的には、第2PHY処理部1405にはミリ波用のアンテナ1406が接続され、第2PHY処理部1405はこのアンテナ1406を介してミリ波帯の信号を送信する。なお、CNL処理部1402は、第3の実施形態で説明したように機能追加されてもよい。
以下では、マイクロ波帯の現行T−Jetを無線方式1とし、ミリ波帯の無線方式を無線方式2として説明する。本実施形態は、以下に例示する3つの手法のいずれかによって実現することができる。
第1の手法は、マイクロ波帯及びミリ波帯のいずれか一方で接続処理を行う。接続処理で使用する周波数帯は、後方互換の観点から、ベースとなる無線方式側の周波数帯であることが望ましい。ミリ波帯の無線方式2が現行T−Jetの後継である場合、無線通信装置1400は、マイクロ波帯で接続処理を行い、無線方式2が選択されて接続処理が完了した後にミリ波帯でデータフレームの交換を行う。この場合、CNL処理部1402は、接続処理が完了するまでは第1PHY処理部1403に接続してフレーム送信及びフレーム受信に係る信号の交換を行い、接続完了後は選択した無線方式に応じて、第1PHY処理部1403と継続して信号交換を行うか、接続先を第2PHY処理部1405に切り替えて第2PHY処理部1405と信号交換を行う。
第1の手法では、接続処理での対応する無線方式を通知する方法は、第1、2、4、5、7の実施形態で説明した方法のいずれを利用してもよい。
第2の手法は、接続処理においてC−Reqフレームを受信する場合には、すなわち待ち受け時は、マイクロ波帯及びミリ波帯のいずれか一方を使用し、C−Reqフレームを送信する場合にはマイクロ波帯及びミリ波帯の両方を使用する。第2の手法においても、C−Reqフレームの受信で使用する周波数帯は、後方互換の観点から、ベースとなる無線方式側の周波数帯であることが望ましい。ミリ波帯の無線方式2が現行T−Jetの後継である場合、無線通信装置1400は、マイクロ波帯でC−Reqフレームの受信を行う。
第2の手法では、ミリ波帯でのC−Accフレームの受信の可能性を加味して、CNL処理部1402は、少なくとも所定期間はミリ波帯でC−Accフレームの受信待ちを行う。例えばミリ波帯でC−Reqフレームを送信する場合にはそのC−Reqフレームの送信後の所定期間にミリ波帯でC−Accフレームの受信待ちをするようにしてもよい。この所定期間が次のC−Reqフレームの送信時刻までの期間と同じである場合、CNL処理部1402がCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取った後の動作は、第2の手法と次に説明する第3の手法とで同じになる。第2の手法は、少なくともCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取る前の完全な待ち受け状態では、第3の手法のような両方の周波数帯で待ち受けを行う手法より消費電力を抑えることができ、さらに、マイクロ波帯で両方式のC−Reqフレームを受信することができる。このため、第2の手法は、例えばマイクロ波帯からミリ波帯への無線方式の移行期に特に有効と考えられる。無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置同士での接続では、C−Reqフレームの待ち受けをマイクロ波帯で行うことから、マイクロ波帯で接続処理が行われる若しくは開始されることになる。
一方、通信相手としてミリ波帯の無線方式2にのみ対応する無線通信装置も想定される。第2の手法では、このような無線通信装置のためにミリ波帯でもC−Reqフレームを送信してもよい。しかしながら、無線方式2のみに対応する無線通信装置と無線方式1及び無線方式2に対応する無線通信装置1400とが無線接続する場合には、無線通信装置1400で限られた時間しかC−Reqフレームを受信しないとすると、無線方式2のみに対応する無線通信装置がInitiatorになれる可能性は低い。本実施形態では、無線方式1及び無線方式2の両方に対応する無線通信装置を第1無線通信装置と称し、無線方式2のみに対応する無線通信装置を第2無線通信装置と称する。第2無線通信装置はミリ波帯でC−Reqフレームの送信も受信も行う。第2無線通信装置から送信されるC−Reqフレームは、例えば第1無線通信装置がミリ波帯でC−Reqフレームを送信するためにミリ波帯でアクセスするごく限られた短い期間及びC−Reqフレーム送信後のC−Accフレーム受信待ちの期間中でなければ、第1無線通信装置で受信されないおそれがある。無線方式2のみに対応する第2無線通信装置がInitiatorになれる可能性が低くなることを回避するためには、例えば、このような第1無線通信装置からのC−Reqフレームのアクセス時間を第2無線通信装置のC−Reqフレームのアクセス時間よりも長く取るようにする。
第2の手法では、例えばCNL処理部1402は、接続処理が完了するまでは主として第1PHY処理部1403に接続し、ミリ波帯でのC−Reqフレーム送信に関して一時的に第2PHY処理部1405に接続して、フレーム送信及びフレーム受信に係る信号の交換を行い、接続完了後は選択した無線方式に応じて第1PHY処理部1403と継続して信号交換を行うか、接続先を第2PHY処理部1405に切り替えて第2PHY処理部1405と信号交換を行う。
第2の手法では、マイクロ波帯側での接続処理における対応無線方式の通知手段に関しては、第1、2、4、5、7の実施形態で説明した方法のいずれを利用してもよく、マイクロ波帯とミリ波帯でのC−Reqフレーム送信処理に関しては第4の実施形態を時間軸の代わりに周波数軸で適用すればよい。C−Reqフレーム、C−Accフレーム、及びC−Accフレームに対するACKフレームの受信などに関しては、CNL処理部1402は、第1PHY処理部1403及び第2PHY処理部1405のいずれからの通知であるかを把握できるようにすれば、該当フレームを送信した無線通信装置の対応する無線方式を把握することができる。従って、前述ではCNL処理部1402は接続処理が完了するまでは主として第1PHY処理部1403に接続すると書いたが、C−Accフレーム送信に関しては、第1無線通信装置1400で待ち受けで接続相手の候補から方式1を介して受信したC−Reqフレームにより当該接続相手の候補が無線方式2に対応すると把握した場合には、第2PHY処理部1405を介して送信してもよい。C−Req送信側は、両周波数帯で受信するようにしておけば、第2PHY処理部1405でそのC−Accフレームを受信でき、C−Accフレームに対するACKフレームは第2PHY処理部1405で送信すればよい。
第3の手法は、接続処理においてC−Reqフレームを受信する場合にもC−Reqフレームを送信する場合にもマイクロ波帯及びミリ波帯の両方を使用する。第3の手法においても、C−Reqフレームの送信処理に関しては第4の実施形態を時間軸の代わりに周波数軸で適用すればよい。C−Reqフレーム、C−Accフレーム、及びC−Accフレームに対するACKフレームの受信などに関しては、CNL処理部1402は、第1PHY処理部1403及び第2PHY処理部1405のいずれからの通知であるかを把握できるようにすれば、該当フレームを送信した無線通信装置の対応する無線方式を把握することができる。
第3の手法では、CNL処理部1402は、接続処理が完了するまでは第1PHY処理部1403及び第2PHY処理部1405に交互にあるいは同時に接続してフレーム送信及びフレーム受信に係る信号の交換を行い、接続処理が完了後は、選択した無線方式に対応するPHY処理部(第1PHY処理部1403又は第2PHY処理部1405)に接続することになる。
第1及び第2の手法の場合、Initiatorになる無線通信装置は、C−Accフレームに対するACKフレームを送信してConnected状態に遷移する。しかし、そのACKフレームがResponderとなる無線通信装置側で正しく受信できなかった場合はResponderとなる無線通信装置では接続処理は完了しておらず、Connected状態に移行せずに、C−Accフレームを再送する。従って、特にInitiatorになる無線通信装置側では、接続処理のフレーム交換が行われた周波数帯と異なる周波数帯の無線方式が選択されたと認識してPHY処理部を切替えるとしても、Connected状態になり、かつ最初のデータフレームの送信が成功するまで(データフレームに対するACKフレームを受信するまで)は、移行前の周波数帯の無線方式で受信できるようにしておかなくてはならない。
以上のように、第9の実施形態によれば、異なる周波数帯を使用する複数の無線方式に対応する無線通信装置においても、これら無線方式のうちの少なくとも1つに対応する他の無線通信装置との無線接続を確立することができる。第1の無線方式及び第2の無線方式の両方に対応する接続に係るフレームを第1の周波数で送受信することにより、第1の無線方式及び第2の無線方式の少なくとも一方に対応する他の無線通信装置を検出することが容易になる。さらに、データ交換に関して周波数帯を分離することにより、干渉を低減するとともに通信容量を拡大することができる。
(第10の実施形態)
第1から第9の実施形態では、無線方式としてT−Jet及びその後継方式を利用する場合について説明している。第10の実施形態では、一方の無線方式がIEEE802.11/Wi−Fi無線LANベースのものである場合について説明する。
IEEE802.11無線LANでは、T−Jetの1対1通信に対し、1対N通信が想定されている。従って、T−Jet系の無線方式とIEEE802.11無線LAN系の無線方式を等しく選択候補として検討する場合には、IEEE802.11無線LAN系に関しても1対1通信の概念を導入しなくてはならない。IEEE802.11無線LANにも相手無線通信装置とどの認証状態にあるかを把握する仕組みはある。本実施形態では、この仕組みを利用し、相手無線通信装置を1つに制限する。
図15は、第10の実施形態に係る無線通信装置1500を概略的に示している。この無線通信装置1500は、図15に示されるように、CNL User処理部1501、CLMEを含むCNL処理部1502、無線方式1に対応する第1PHY処理部(PHY W)1505、第1PHY処理部1505に接続されるアンテナ1506、無線方式2に対応する第2PHY処理部(PHY T)1503、及び第2PHY処理部1503に接続されるアンテナ1504を備える。CNL処理部1502には、無線LANの媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)処理部1507が組み込まれている。無線LANの媒体アクセス制御処理部をW MAC処理部と称する。W MAC処理部1507は、無線LAN系のフレーム生成及び第1PHY処理部1505を介したアクセス制御を行う。無線LANにはMAC層管理エンティティ(MAC subLayer Management Entity;MLME)があるが、その機能はCNL処理部1502内のCLMEで包含しているとする。PHY方式が明らかに無線LAN系とT−Jet系で異なるため、第9の実施形態を参照する。
無線LANの通信エリアはT−Jet系の近接通信よりも広いため、無線LAN側を基本とする無線方式1として考え、T−Jet系を無線方式2として考える。また通信エリアの違いから、無線LAN系で接続処理を行うことが好ましいと考えられ、その場合、第9の実施形態で説明した第1の手法に類似する形態となる。
CNL処理部1502は、CNL User処理部1501から接続設定の開始指示に係る制御信号を受け取ると、無線LANのBeaconフレームを生成し、周期的に第1PHY処理部1505を介して無線媒体に送出する。本実施形態では、対応可能な他の無線方式を示す情報を通知するためのInformation Element(IE)を定義する。Beaconフレームのフレームボディ中には、T−Jet系の無線方式2にも対応することを通知するIEを入れる。
本実施形態では、無線通信装置100及び500を図15に示されるような無線LAN及びT−Jet系の無線方式に対応する無線通信装置とし、無線通信装置200を無線LANのみに対応する無線通信装置とする。
無線通信装置200では、T−Jet方式に対応する旨通知するIEを含むBeaconフレームを受信したとしても、無線LANのMAC処理部はIEを無視する。
無線通信装置500は、Beaconフレーム中のIEによって無線通信装置100がT−Jet系の無線方式2にも対応することを認識する。続いて、無線通信装置500は、無線LANの接続処理手順に従い、認証フレームを送信して無線通信装置100との接続を図る。その際、無線通信装置500は、送信する認証フレームの少なくとも1つのフレームボディ中にIEを入れることで、T−Jet系の無線方式2にも対応することを通知する。無線方式2に対応することの通知は、無線LANの認証処理の初期段階でのフレーム中に入れることが望ましい。一例では、無線方式2に対応することの通知をAssociation Requestフレームの中に入れる。他の例では、無線方式2に対応することの通知をAuthenticationフレームの中に入れる。
無線通信装置100は、無線方式2に移行して通信を行いたい場合には、例えば受信したフレームの受信強度などに基づいて無線方式2の通信エリア内であることを認識できた場合、或いは、通信エリア内になることを期待できる場合を条件として、認証フレームとしてフレームボディ中でT−Jet系の無線方式2に対応することを通知する無線通信装置1台とのみ接続処理を進める。従って、無線方式2への移行を進める場合、無線通信装置200から認証フレームを受信しても無線方式2の対応を通知していないため、それを拒絶する。例えば無線通信装置100が無線通信装置500とIEEE802.11無線LANでのState 4(Authentication完了、Association完了、4−way Handshake完了)まで至ったとすると、無線方式2の接続処理手順に従ったC−Reqフレームから始まるフレーム交換を試行し、無線方式2でConnected状態になった場合に、無線方式2でのデータフレーム交換を開始する。それを実現するためには、無線通信装置100のCNL処理部1502はW MAC処理部1507での受信ステータスを確認し、State 4になったことを確認すると、C−Reqフレームを生成し、PHY T処理部1503に送信指示を行う。ここで無線LANでの接続相手の無線通信装置とT−Jet系での接続相手の無線通信装置の識別子が異なる場合には、予め例えば先のIEで合わせてT−Jet系の識別子を入れるなどにより、CNL処理部1502で把握できるようにすることが望ましい。そうすることで、CNL処理部1502は、C−Reqフレームとしてその指定された識別子を送信先として指定して送信することができる。また、CNL処理部1502は、受信するC−Accフレームとしても指定した識別子の無線通信装置からのものに制限できる。CNL_ACCEPT.indicationに関しては従来の方法と同様にしてCNL User処理部1501に出せばいい。CNL User処理部1501は、CNL処理部1502で制限された無線通信装置の情報しか上がってこないため、それに対してCNL_ACCEPT.responseを出すことになる。
本実施形態ではCNL_CONNECT.requestをCNL User処理部1501から受け取った後に無線LAN系の接続処理をまず行ってから条件が満たされればC−Reqフレームを送信してT−Jet系の無線方式2で接続することになる。従ってCNL User処理部1501としては従来のT−Jet系での接続処理を単純に行う場合よりもCNL_ACCEPT.indicationを待つタイムアウト時間を長めに取ることが望ましい。
以上のように、第10の実施形態によれば、無線通信装置が対応する無線方式にIEEE802.11無線LAN系の無線方式及びT−Jet系の無線方式が含まれる場合にも、これら無線方式の少なくとも1つに対応する他の無線通信装置と接続を確立することができる。
(第11の実施形態)
NFC Forum Connection Handover 1.2 Technical Specification(以下では[NFC Handover]と記載する。)を参照して、データリンク層でのプロトコル情報やバージョン情報、物理層の情報といったレベルで無線方式を識別及び選択する方法を説明する。
[NFC Handover]は、非接触近接の通信形態でセキュアな通信を実現するNFC(Near Field Communication)でまず接続してから例えばWi−Fi即ちIEEE802.11無線LANやBluetooth(登録商標)へ通信方式を変更(ハンドオーバ)することを可能にする仕様である。
しかし、Wi−Fiの場合で考えると、IEEE802.11無線LAN規格がデータリンク層の下位層であるMAC(Media Access Control)層と物理層を規定するものであり、そのレベルで複数の無線方式がある。現状で言えば、802.11a(5GHz帯を使用し、最大54Mbpsを達成する物理層規定)、802.11b(2.4GHz帯を使用し、最大11Mbpsを達成する物理層規定)、802.11e(Quality of Service(QoS)に対応するMAC層規定)又はWi−Fi Allianceとしてはこれに対応するWi−Fi Multimedia(WMM)仕様、802.11g(2.4GHz帯を使用し、最大54Mbpsを達成する物理層規定)、802.11i(セキュリティに対応するMAC層規定)又はWi−Fi Allianceとしてはこれに対応するWi−Fi Protected Access(WPA)仕様、802.11n(2.4GHz帯あるいは5GHz帯を使用し、最大600Mbpsを達成するMAC層と物理層規定)などがある。また、現在もさらに拡張方式の検討が行われている。これらは一部後方互換が保証されているものの、性能を追及するのであれば無線通信装置間で共通であり且つより高いバージョンの詳細区分での方式を用いることが望ましい。ここで、より高いバージョンとは、IEEE802.11無線LAN規格の場合には、基本的には802.11に付されるアルファベットの順番でより後のものである。ただし、対象とする周波数帯が異なれば無線通信は行えないし、MAC層と物理層別に比較しなくてはならない。例えば一方の無線通信装置が802.11a/b/g/nに対応し、もう一方の無線通信装置が802.11b/gに対応するなら、この2無線通信装置間では802.11gを使用するのが最適解である。なお、IEEE802.11における各拡張規格にはさらにその中に必須機能とオプション機能が設けられているのが通常である。例えば802.11nでは物理層部分の規定でチャネル帯域として必須の20MHzに対し、オプションの40MHzがある。また送受信アンテナの数も1本から4本まで幅が設けられており、変調符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)もオプションが用意されて選択の幅があり、よって伝送速度としても対応範囲に幅がある。
通常のIEEE802.11(Wi−Fi)のプロトコル上で無線通信装置間が接続する場合には、これら詳細なレベルまでの対応方式をお互いにMACフレーム上で通知し合い、最適な方式を選択して無線通信を行うことになる。
しかし、[NFC Handover]でのWi−Fiへのハンドオーバは、簡単にセキュアなセットアップを提供するWi−Fi Protected Setup(WPS)(Wi−Fi Simple Configuration Technical Specification v2.0.2参照)向けのものであり、現状NFC上で交換する無線LANに係る情報としては、Wi−Fiに対応すること、ネットワークID(IEEE802.11 Service Set IDentifier(SSID))、ネットワーク上で用いられる認証方式(Open System、WPA−Personal、Shared Key、WPA−Enterprise、WPA2−Enterprise、WPA2−Personalなど暗号化と関係する認証に係る方式の区別)と暗号化方式、ネットワーク鍵(通信時の暗号化に用いる)、MACアドレスとなっている。
このような通知レベルではNFCから移行(ハンドオーバ)した際に速やかに無線通信を開始することはできず、移行した先の無線通信方式で細かい対応方式レベルを合わせる作業(接続設定)を行わなくてはならない。
そこで、本実施形態では対応する詳細方式レベルをバージョン番号で区別できるようにし、NFC上で交換するメッセージ上に入れることで、移行した先の無線通信方式用の設定を完了できるようにする。
例えば前述の実施形態で示したECMA−398に対応するTransferJet(T−Jet)方式はLiCC Versionが1(“0x01”)である。例えばマイクロ波帯で高速化した方式N T−JetのLiCC Versionを2(“0x02”)、ミリ波帯での高速化した方式mmWave TransferJet(M T−Jet)のLiCC Versionを3(“0x03”)とする。ここでは方式間を識別するバージョン番号として整数で表しているが、各方式内でのより詳細な分類区分をするために小数点まで用いた表現にしてもよい。
[NFC Handover]の形式に基づき、拡張する場合を考えると、NFC Data Exchange Format(NDEF)としてTransferJet系デバイスの接続情報であることを示すために、ファイル識別のための文字列である適当なMIME(Multipurpose Internet Mail Extension)タイプ(mime−type)をCarrier Typeに記述することになる。その上で、無線通信装置の識別子であるUID(Unique IDentifier)と上記LiCC Version情報を記載するようにする。即ち、ハンドオーバ候補の大分類としてTransferJet系であること、無線通信装置の識別子、TransferJet系の中の方式分類の識別子の情報をNDEFで通知できるようにすればよい。
上記ではTransferJet系での詳細方式を区別して[NFC Handover]を用いてNFCで接続処理を行う方法を記載したが、当然、既存の無線LANやBluetoothに関しても、このように対応する詳細方式をカテゴリ分けできるなら、そのカテゴリ情報を通知することによってハンドオーバした先での設定をNFC通信時に前倒して行うことができる。
本実施形態に係る無線通信装置1600の構成例を図16に示す。図16に示す無線通信装置1600では、NFC通信部1602とTransferJet通信部1603とがシステム間制御部1601を介して接続されている。NFC通信部1602がTransferJet系のどの無線方式を用いるかを決定すると、システム間制御部1601がその後はTransferJet通信部1603を選択する。詳細には、確定したTransferJet系の方式に対応するCNL処理部1604及びPHY処理部1605の構成要素(CNL T、CNL N、CNL Mのいずれか)を用いることになる。例えばここでは、N T−Jet(バージョン2)は、現行T−Jet(バージョン1)に対して、PHY処理部1605においてはT−JetのPHY構成要素(PHY T)に追加要素を加える(変調方式の追加)位置づけであるとし、CNL処理部1604においては基本的にはT−JetのCNL構成要素(CNL T)を用い、一部N T−Jet用のCNL構成要素(CNL N)で置き換える構成であるとする。またM T−Jet(バージョン3)は、PHY処理部1605においてはT−JetとN T−Jetとは別の回路(構成要素)(PHY M)を用意し、CNL処理部1604においては基本的にはT−Jet用のCNL構成要素(CNL T)を用い、一部N T−Jet用のCNL構成要素(CNL N)で置き換えた部分、或いは、M T−Jet用のCNL構成要素(CNL M)で置き換えた部分を用いる構成であるとする。従って、バージョン番号が確定した時点で、そのバージョンに対応した適切なCNL/PHY構成要素を使って通信を開始することになる。この細かいCNL/PHY構成要素の使い分けはシステム間制御部1601から確定した無線方式(バージョン)情報を取得することにより、CNL処理部1604が行う。その点で、図16に示されるCNL処理部1604は、CNLを管理するエンティティ、即ち、CLME(Connection Layer Management Entitiy)、を含むということになる。
NFC通信部1602は、アンテナ1606を介してフレームの送受信を行う。TransferJet通信部1603では、現行T−Jet(バージョン1)及びN T−Jet(バージョン2)用にアンテナ1607が用意され、M T−Jet(バージョン3)用にアンテナ1608が用意されている。TransferJet通信部1603は、システム間制御部1601で決定されたTransferJet系の無線方式に応じたアンテナを用いてフレームの送受信を行う。
本実施形態においては、システム間制御部1601は、上位層(例えば図1のCNL User処理部101)からのプリミティブやデータを受け取る役割を果たす。システム間制御部1601は、接続設定の開始指示に係るプリミティブを受け取ると、NFC通信部1602でのNDEF送信を行う。この際、例えばNDEFのいずれのメッセージ(ハンドオーバ要求メッセージかハンドオーバ選択メッセージ)を送信したかで自ずとTransferJet系での1対1通信上の役割(InitiatorかResponderか)が決まるようにしておいてもよい。例えばハンドオーバ要求メッセージを出した側の無線通信装置がInitiatorになる。あるいは予めNDEFの中にTransferJet系での1対1通信上の役割に関する要求情報を入れるようにして、NDEFに基づくメッセージ交換の中でその役割を確定するようにしてもよい。NFC通信部1602でTransferJet系のどの方式にハンドオーバするか及びTransferJet系での1対1通信上の役割が確定すると、NFC通信部1602からその確定信号がシステム間制御部1601に通知され、それを受けてシステム間制御部1601は、TransferJet通信部1603のCNL処理部1604に、確定した方式、1対1通信上の役割(InitiatorかResponderか)、接続相手の識別子(UID)を通知する。これらの通知された情報は、CNL処理部1604から読取可能な場所(例えばメモリ)に保持して、システム間制御部1601がCNL処理部1604に方式が確定した旨の通知を与えるようにしてもよい。そして、システム間制御部1601は、必要に応じてTransferJet通信部1603のCNL処理部1604から確定方式に対応した適切なCNL/PHY構成要素がデータフレーム交換可能な状態、即ち、Connected状態になったという完了通知を受けると、上位層からのデータをTransferJet通信部1603に渡す。
なお、NFC通信部1602での待ち受けについては、システム間制御部1601が上位層からの指示を受けるのではなく、TransferJet通信部1603へデータを渡していない状態においては常にNFC通信部1602に待ち受けをさせるようにしておくことが望ましいが、接続設定の開始指示と同様に、システム間制御部1601が上位層から待ち受け指示を受け取り、それを受けてNFC通信部1602を待ち受け状態にしてもよい。
ここで、現行TransferJetでは、接続設定の開始指示であるCNL_CONNECT.requestプリミティブを受け取り、他の無線通信装置と接続設定のシーケンスの交換と上位層からの接続に係るプリミティブ入力により、接続処理からの最終状態であるConnected状態に移行する。例えばLiCC Versionが“1”である場合には、CNL処理部1604は、上位層からのCNL_ACCEPT.responseを受けてConnected状態に移行し、その後で接続処理の相手である無線通信装置からのC−Accを受信するとACK送信を行った上で、データの送信又は受信を行うようになる。従って、Connected状態になっても接続処理が実質的に完了してデータ交換が可能になるには、フレームの交換が必要ということになる。そこで、単純に上記のシステム間制御部1601がCNL処理部1604をConnected状態にしても、現状のままだと、Connected状態下のさらに詳細なレベルでの初期状態としてはC−Accの受信待ち状態になっている。そこで、本実施形態では、CNL処理部1604はシステム間制御部1601から確定した方式、1対1通信上の役割、接続相手の識別子の通知を受けると、単にConnected状態に遷移するのではなく、上位層からのデータ送信要求或いは相手無線通信装置からのデータフレームの受信待ち受けの副状態(サブステート)に遷移する。
以上のように、第11の実施形態によれば、NFCからTransferJet系の無線方式に切り替えることが可能になる。
(第12の実施形態)
第12の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、各無線方式に基づく通信のためのバッファを更に備える。
例えば、図1の無線通信装置100に関して、バッファは、CNL処理部102内に設けられてもよいし、CNL処理部102が使用するメモリ(図示されない)内に設けられてもよい。
係るバッファを設けることによって、各無線方式に基づいて送受信される信号を保存することが可能となる。即ち、これらの信号の例えば再送処理、外部出力処理などが容易に実現可能となる。
(第13の実施形態)
第13の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、CNL処理部102及び/あるいはCNL User処理部101においてファームウェアが動作する。本実施形態によれば、ファームウェアの書き換えによって無線通信機能の変更を容易に実現することができる。
(第14の実施形態)
第14の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、CNL処理部102はクロック信号を生成するクロック生成部を更に備える。CNL処理部102はクロック生成部からのクロック信号に基づいて動作する。
CNL処理部102は生成されたクロック信号に基づいて動作することによって、各処理の同期を確保できる。
(第15の実施形態)
第15の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、電源部、電源制御部及び無線電力給電部を更に備える。電源制御部は、電源部及び無線電力給電部に接続され、電源部及び無線電力給電部のうちの一方を装置の電源として選択する。本実施形態によれば、無線通信装置の電源が適切に制御されるので低消費電力動作が可能となる。
(第16の実施形態)
第16の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、動画像圧縮/伸張部を更に備える。本実施形態によれば、圧縮した動画像の伝送と受信した圧縮動画像の伸張とを容易に行うことが可能となる。
(第17の実施形態)
第17の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、CNL処理部102あるいはPHY処理部103がLED(Light Emitting Diode)部または他の点灯素子を更に備える。LED部は、CNL処理部102あるいはPHY処理部103の動作状態及び/または選択した無線方式に応じたパターンで点灯する。従って、CNL処理部102あるいはPHY処理部103の動作状態や選択された無線方式に係る情報をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第18の実施形態)
第18の実施形態に係る無線通信装置は、前述のいずれかの実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、CNL処理部102あるいはPHY処理部103に接続されるバイブレータ部を更に備える。バイブレータ部は、CNL処理部102あるいはPHY処理部103の動作状態及び/または選択した無線方式に応じたパターンで振動する。従って、CNL処理部102あるいはPHY処理部103の動作状態や選択された無線方式に係る情報をユーザに容易に通知することが可能となる。
(第19の実施形態)
第19の実施形態に係る無線通信装置は、第10の実施形態において説明された無線通信装置と基本的に同一または類似であるが、スイッチを更に備える。スイッチは、PHY T処理部及びPHY W処理部をアンテナに接続させる。本実施形態によれば、アンテナを共有しながら状況に応じて適切なPHY T処理部あるいはPHY W処理部を用いて通信を実行することができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態に係る無線通信装置によれば、CNL User処理部がCNL処理部で対応可能な無線方式を把握していなくても、CNL User処理部からのトリガ信号(CNL_CONNECT.requestプリミティブ)を受けて接続設定を開始するCNL処理部が、対応する複数の無線方式を通知し、他の無線通信装置からの応答を受信することにより、他の無線通信装置とのデータ交換に使用する適切な無線方式を決定することができる。
上記各実施形態の少なくとも一部の処理は、汎用のコンピュータを基本ハードウェアとして用いることで実現可能である。上記処理を実現するプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納して提供されてもよい。プログラムは、インストール可能な形式のファイルまたは実行可能な形式のファイルとして記憶媒体に記憶される。記憶媒体としては、磁気ディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、DVD等)、光磁気ディスク(MO等)、半導体メモリなどである。記憶媒体は、プログラムを記憶でき、かつ、コンピュータが読み取り可能であれば、何れであってもよい。また、上記処理を実現するプログラムを、インターネットなどのネットワークに接続されたコンピュータ(サーバ)上に格納し、ネットワーク経由でコンピュータ(クライアント)にダウンロードさせてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…無線通信装置、101…CNL User処理部、102…CNL処理部、103…PHY処理部、104…アンテナ、200…無線通信装置、500…無線通信装置、1400…無線通信装置、1401…CNL User処理部、1402…CNL処理部、1403,1405…PHY処理部、1404,1406…アンテナ、1500…無線通信装置、1501…CNL User処理部、1502…CNL処理部、1503,1505…PHY処理部、1504,1506…アンテナ、1507…媒体アクセス制御処理部、1600…無線通信装置、1601…システム間制御部、1602…NFC通信部、1603…T−Jet通信部、1604…CNL処理部、1605…PHY処理部、1606,1607,1608…アンテナ。

Claims (9)

  1. アプリケーションデータの入力を受け付け、前記アプリケーションデータに基づいて接続設定に係る第1の制御信号及び送信データを生成する第1の処理部と、
    複数の無線方式に対応する第2の処理部であって、前記第1の処理部から前記第1の制御信号を受け取ると、接続処理手順におけるいずれの状態にあるかに基づいて、前記複数の無線方式のうちの少なくとも1つに係る第1の情報を付加した且つ前記第1の制御信号に基づき送信先を設定した接続処理に係る第1のフレームを生成して前記複数の無線方式のいずれかで送信し、接続処理に係る第2のフレームを他の無線通信装置から受信すると、当該第2のフレームに基づいて前記他の無線通信装置が対応する無線方式を把握して当該把握した無線方式を示す第2の情報を保持するとともに、当該第2のフレームを受信したことを示す第2の制御信号を前記第1の処理部に出力し、接続処理手順の完了に伴い、前記第2の情報に基づいて、前記複数の無線方式の中から前記他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を選択し、前記送信データを含むデータフレームを生成して前記選択した無線方式で送信する第2の処理部と、
    を具備する無線通信装置。
  2. 前記複数の無線方式は、第1の周波数帯を使用する第1の無線方式と、前記第1の周波数帯とは異なる第2の周波数帯を使用する第2の無線方式と、を含み、
    前記第2の処理部は、前記第1の周波数帯で前記第1のフレームの送信及び前記第2のフレームの受信を行う、請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記複数の無線方式は、第1の無線方式及び第2の無線方式を含み、
    前記第2の処理部は、前記第1の無線方式では未定義のフィールドに前記第2の無線方式に対応することを示す前記第1の情報を付加した前記第1のフレームを生成する、請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記第1のフレームは、接続要求フレームであり、前記第2のフレームは、前記接続要求フレームに対する接続応答フレームである、請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記複数の無線方式は、第1の無線方式及び第2の無線方式を含み、
    前記第2の処理部は、前記第1の処理部から前記第1の制御信号を受け取ると、前記第1の無線方式に対応した第1接続要求フレーム及び前記第2の無線方式に対応した第2接続要求フレームを生成し、前記第1の無線方式で前記第1接続要求フレームを送信し且つ前記第1接続要求フレームに対する第1接続応答フレームの受信待ちを行い、前記第2の無線方式で前記第2接続要求フレームを送信し且つ前記第2接続要求フレームに対する第2接続応答フレームの受信待ちを行い、前記接続応答フレームが前記第1の無線方式及び前記第2の無線方式のどちらに対応するものであるかを判別し、当該判別に基づいて前記データ交換に使用する無線方式を決定する、請求項4に記載の無線通信装置。
  6. 前記複数の無線方式は、第1の無線方式及び第2の無線方式を含み、
    前記第2の処理部は、前記第1の処理部から前記第1の制御信号を受け取ると、前記第1の無線方式に対応した第1接続要求フレームを生成し、第1の所定期間中に、前記第1の無線方式で前記第1接続要求フレームを繰り返し送信し且つ前記第1接続要求フレームに対する第1接続応答フレームの受信待ちを行い、前記第1の所定期間中に前記第1接続応答フレームを受信した場合、前記データ交換に使用する無線方式を前記第1の無線方式に決定し、前記第1の所定期間中に前記第1接続応答フレームを受信しなかった場合、前記第2の無線方式に対応した第2接続要求フレームを生成し、第2の所定期間中に、第2の無線方式で前記第2接続要求フレームを繰り返し送信し且つ前記第2接続要求フレームに対する第2接続応答フレームの受信待ちを行い、前記第2の所定期間中に前記第2接続応答フレームを受信した場合、前記データ交換に使用する無線方式を前記第2の無線方式に決定する、請求項4に記載の無線通信装置。
  7. 前記第2のフレームは、接続要求フレームであり、前記第1のフレームは、前記接続要求フレームに対する接続応答フレームである、請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記複数の無線方式は、第1の無線方式と、前記第1の無線方式に対し後方互換性を持つ第2の無線方式と、を含み、
    前記第2の処理部は、前記他の無線通信装置から前記第2の無線方式に対応した接続要求フレームを受信した場合、その後に前記他の無線通信装置から前記第1の無線方式に対応した接続要求フレームを受信したとしてもこの接続要求フレームを無視する、請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 第1の処理部が、アプリケーションデータの入力を受け付けるステップと、
    前記第1の処理部が、前記アプリケーションデータに基づいて接続設定に係る第1の制御信号及び送信データを生成するステップと、
    複数の無線方式に対応する第2の処理部が、前記第1の処理部から前記第1の制御信号を受け取ると、接続処理手順におけるいずれの状態にあるかに基づいて、前記複数の無線方式のうちの少なくとも1つに係る第1の情報を付加した且つ前記第1の制御信号に基づき送信先を設定した接続処理に係る第1のフレームを生成するステップと、
    前記第2の処理部が、前記第1のフレームを前記複数の無線方式のいずれかで送信するステップと、
    前記第2の処理部が、接続処理に係る第2のフレームを他の無線通信装置から受信すると、当該第2のフレームに基づいて前記他の無線通信装置が対応する無線方式を把握するステップと、
    前記第2の処理部が、前記把握した無線方式を示す第2の情報を保持するステップと、
    前記第2の処理部が、前記第2のフレームを受信したことを示す第2の制御信号を前記第1の処理部に出力するステップと、
    前記第2の処理部が、接続処理手順の完了に伴い、前記第2の情報に基づいて、前記複数の無線方式の中から前記他の無線通信装置とのデータ交換に使用する無線方式を選択するステップと、
    前記第2の処理部が、前記送信データを含むデータフレームを生成して前記選択した無線方式で送信するステップと、
    を具備する無線通信方法。
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