以下に、第1の実施の形態について、図1から図8を参照して説明する。なお、本明細書において、手前側(即ちユーザ側)を前方、ユーザから見て遠い側を後方、ユーザから見て左側を左方、ユーザから見て右側を右方、ユーザから見て上方を上方、ユーザから見て下方を下方と定義する。さらに、複数の表現が可能な各要素について一つ以上の他の表現の例を付すことがあるが、これは他の表現が付されていない要素について異なる表現がされることを否定するものではないし、例示されていない他の表現がされることを制限するものでもない。
図1は、第1の実施の形態に係るポータブルコンピュータ1と、ポートリプリケータ2とを示す斜視図である。ポートリプリケータ2は、電子機器の一例である。ポータブルコンピュータ1は、例えば、電子機器、コンピュータ、端末のようにも称される。ポートリプリケータ2は、例えば、ドッキングステーション、電子機器、外部接続機器のようにも称される。
図1に示すように、ポータブルコンピュータ1は、ポートリプリケータ2にドッキングする。ポータブルコンピュータ1は、メインユニット11と、ディスプレイユニット12とを備えている。メインユニット11は、例えば、第1の部分または本体のようにも称される。ディスプレイユニット12は、例えば、第2の部分または表示部のようにも称される。
メインユニット11は、偏平な箱状のメイン筐体14を備えている。メイン筐体14の上面に、キーボードと、パームレストと、タッチパッドと、一対のクリック用ボタンとが設けられている。なお、図1において、前記キーボードのキーは省略されている。メイン筐体14の内部に、例えばMPUが実装されたマザーボードが収容されている。
メインユニット11の底面に、第1のコネクタ15と、一対の穴とが設けられている。図1において、第1のコネクタ15は破線で示される。第1のコネクタ15は、ポートリプリケータ2とポータブルコンピュータ1とを接続するために用いられる。前記一対の穴は、第1のコネクタ15を挟んで位置している。
ディスプレイユニット12は、一対のヒンジ部17を介してメインユニット11の後端に連結されている。一対のヒンジ部17は、ディスプレイユニット12の下端にそれぞれ設けられている。
ディスプレイユニット12は、ヒンジ部17を支点として、閉じ位置と開き位置との間で回動する。閉じ位置において、ディスプレイユニット12は、メインユニット11の上に横たわる。開き位置において、ディスプレイユニット12は、メインユニット11の後端から起立する。
ディスプレイユニット12は、偏平な箱状のディスプレイ筐体18と、ディスプレイモジュール19とを備えている。ディスプレイモジュール19は、例えば液晶ディスプレイであり、ディスプレイ筐体18に収容されている。ディスプレイモジュール19は、画像を表示するスクリーンを有している。ディスプレイモジュール19のスクリーンは、ディスプレイ筐体18に設けられた開口から外部に露出する。
図2は、ポートリプリケータ2を示す断面図である。図2に示すように、ポートリプリケータ2は、筐体21と、リジッドプリント配線板(PCB)22と、コネクタモジュール23とをそなえる。コネクタモジュール23は、フレキシブルプリント回路板の一例である。さらに、図1に示すように、ポートリプリケータ2は、一対の凸部24と、イジェクトレバー25とを備えている。
筐体21は、矩形状の載置部31を有している。載置部31は、筐体21の上面であり、ポータブルコンピュータ1が載置される。なお、載置部31は、平坦な面に限らず、複数の凹凸を含んでも良い。載置部31は、ポートリプリケータ2に接続される機器を前方に傾いた状態で支持する。ポータブルコンピュータ1が支持される領域は、筐体21の上面の全域ではなくその一部分である。
図2に示されるように、PCB22は、筐体21に収容されている。PCB22に、複数の接続部品32が実装されている。複数の接続部品32は、例えばUSBコネクタ、RGBコネクタ、および電源端子であり、筐体21の後端部21aに設けられている。
コネクタモジュール23は、第2のコネクタ34と、フレキシブルプリント配線板35と、補強板36とを有している。第2のコネクタ34は、電子部品の一例であり、例えば、コネクタ、実装部品、または端子のようにも称される。フレキシブルプリント配線板35は、例えば、FPC,フレキシブル回路板、配線部、ケーブル部、または基板のようにも称される。補強板36は、補強部材の一例であり、例えば、部材、補強部、支持部、または固定部のようにも称される。
第2のコネクタ34は、ポータブルコンピュータ1の第1のコネクタ15に対応し、載置部31から突出している。第2のコネクタ34は、フレキシブルプリント配線板35に実装されるとともに、補強板36によって補強されている。第2のコネクタ34は、筐体21の内部に、例えばネジによって固定されている。
PCB22に、FPCコネクタ38が実装されている。当該FPCコネクタ38に、フレキシブルプリント配線板35の端部が挿入される。これにより、第2のコネクタ34は、フレキシブルプリント配線板35を介してPCB22に接続される。
第2のコネクタ34は、ポータブルコンピュータ1の第1のコネクタ15に嵌合される。これにより、ポータブルコンピュータ1がポートリプリケータ2に接続される。第2のコネクタ34は、ポータブルコンピュータ1のみでなく複数種類の機器に共通して用いられる。
図1に示すように、一対の凸部24は、載置部31から突出している。一対の凸部24は、第2のコネクタ34を挟んで配置されている。一対の凸部24は、メインユニット11の底面に設けられた前記一対の穴に嵌合する。一対の凸部24は、ポータブルコンピュータ1に係合する可動式の爪をそれぞれ有している。
イジェクトレバー25は、筐体21の後端部21aの右端に設けられている。イジェクトレバー25は、筐体21の内部において、凸部24の前記爪と、載置部31に設けられたイジェクトピンとに連結されている。イジェクトレバー25が操作されると、凸部24の前記爪とポータブルコンピュータ1との係合が解除されるとともに、前記イジェクトピンがポータブルコンピュータ1を押し上げる。これにより、第1のコネクタ15から第2のコネクタ34が抜け、ポートリプリケータ2とポータブルコンピュータ1との接続が解除される。
図3ないし図5を参照して、コネクタモジュール23について詳しく説明する。図3は、コネクタモジュール23を分解して示す斜視図である。図4は、コネクタモジュール23を示す平面図である。図5は、図3のF5−F5線に沿ってコネクタモジュール23を示す断面図である。
図3に示すように、第2のコネクタ34は、本体41と、複数の信号ピン42と、複数のリード43と、複数の補強ピン44と、を有している。本体41は、例えば、端子部、接続部、または挿入部のようにも称される。複数の信号ピン42は、複数の端子の一例であり、例えば、端子部、挿入部、導電部、ピン、接続部、またはリードのようにも称される。複数の補強ピン44は、複数の補強端子の一例であり、例えば、端子部、補強部、固定部、またはピンのようにも称される。
本体41は、ポータブルコンピュータ1の第1のコネクタ15に挿入される矩形状の部分である。第2のコネクタ34は、本体41がフレキシブルプリント配線板35に大よそ直交する方向に突出するように、フレキシブルプリント配線板35に実装される。なお、第2のコネクタ34はこれに限らず、例えば、フレキシブルプリント配線板35が延びる方向に(フレキシブルプリント配線板35と平行に)本体41が突出するように、フレキシブルプリント配線板35に実装されても良い。
本体41の先端41aに、例えば第1のコネクタ15に設けられる端子が挿入される開口部が設けられている。本体41の基端41bは、フレキシブルプリント配線板35に面している。当該基端41bに、信号ピン42と、リード43と、補強ピン44とが配置されている。
信号ピン42は、挿入実装に用いられる端子である。信号ピン42は、先端が尖った円柱状に形成され、第2のコネクタ34とフレキシブルプリント配線板35との間で信号を伝達する。なお、信号ピン42は他の形状に形成されても良い。
信号ピン42は、本体41の基端41bから垂直に突出している。なお、信号ピン42は、基端41bに対して傾斜しても良い。信号ピン42の長さは、互いに重ねられたフレキシブルプリント配線板35および補強板36の厚さより長い。図4に示すように、複数の信号ピン42は、基端41bの長手方向に沿って二列に並んで配置されている。
リード43は、表面実装に用いられる端子である。リード43は、第2のコネクタ34とフレキシブルプリント配線板35との間で信号を伝達する。リード43は、本体41の基端41bに沿って延びている。なお、リード43は、基端41bに対して傾斜しても良い。複数のリード43は、基端41bの長手方向に並んで配置されている。
補強ピン44は、扁平な板状に形成され、例えばフレキシブルプリント配線板35のグランド層に接続される。なお、補強ピン44は他の形状に形成されても良い。補強ピン44は、本体41の基端41bから垂直に突出している。なお、補強ピン44は、基端41bに対して傾斜しても良い。
複数の補強ピン44は、基端41bの両端部において、互いに所定の間隔を介してそれぞれ配置されている。複数の信号ピン42は、基端41bの一方の端部に配置された補強ピン44と、他方の端部に配置された補強ピン44との間に位置する。複数の補強ピン44の間の間隔は、複数の信号ピン42の間の間隔よりも広い。
図5に示すように、フレキシブルプリント配線板35は、第1の面51と、第2の面52と、複数のスルーホール53とを有している。スルーホール53は、例えば、孔、開口、挿入部、接続部、または導通部のようにも称される。さらに、図3に示すように、フレキシブルプリント配線板35は、矩形状に形成されており、複数の第1の挿通孔54を有している。第1の挿通孔54は、例えば、挿通部または補強部のようにも称される。
図5に示すように、第1の面51に、第2のコネクタ34が取り付けられる。第1の面51は、本体41の基端41bに面している。第1の面51に、複数のパッド56が設けられている。複数のパッド56は、複数のリード43に対応し、並んで配置されている。リード43は、第1の半田57によって、対応するパッド56に電気的に接続されている。言い換えると、リード43は、パッド56に半田付けされている。
第2の面52は、第1の面51の反対側に位置している。第2の面52は、補強板36に面している。
複数のスルーホール53は、複数の信号ピン42に対応し、二列に並んで配置されている。スルーホール53は、第1の面51と第2の面52とに開口している。スルーホール53の径は、信号ピン42の径よりも大きい。スルーホール53の内周面はメッキされており、フレキシブルプリント配線板35に設けられる配線に接続されている。
信号ピン42は、スルーホール53に挿通され、第2の面52から突出している。信号ピン42は、第2の半田59によって、スルーホール53に電気的に接続されている。言い換えると、信号ピン42は、スルーホール53に半田付けされている。
図3に示すように、第1の挿通孔54は、複数の補強ピン44に対応してそれぞれ配置されている。第1の挿通孔54は、第1の面51と第2の面52とに開口している。第1の挿通孔54の広さは、補強ピン44の断面積よりも大きい。第1の挿通孔54の内周面はメッキされており、例えばフレキシブルプリント配線板35の前記グランド層に接続されている。
補強ピン44は、第1の挿通孔54に挿通され、第2の面52から突出している。補強ピン44は、第1の挿通孔54に半田付けされている。これにより、補強ピン44は、前記グランド層に電気的に接続される。これにより、第2のコネクタ34が接地される。
補強板36は、例えば耐燃性ガラス布基材エポキシ樹脂銅張積層板(FR−4)によって、矩形の板状に形成されている。なお、補強板36はこれに限らず、例えば、金属やセラミックスによって形成されても良い。補強板36は、フレキシブルプリント配線板35よりも剛性が高い。
図3および図5に示すように、補強板36は、取付面61と、開口部62と、複数の第2の挿通孔63とを有している。開口部62は、例えば、孔、挿通部、収容部、または囲繞部のようにも称される。第2の挿通孔63は、例えば、挿通部または補強部のようにも称される。
図5に示すように、取付面61は平坦に形成されている。取付面61は、例えば接着剤によって、フレキシブルプリント配線板35の第2の面52に接着されている。このため、フレキシブルプリント配線板35は、第2のコネクタ34と補強板36とに挟まれる。取付面61の面積は、本体41の基端41bの面積以上で、且つフレキシブルプリント配線板35の第1または第2の面51,52の面積よりも狭い。
開口部62は、取付面61に開口している。開口部62に、第2の面52から突出した複数の信号ピン42が入っている。言い換えると、信号ピン42の少なくとも一部が開口部62の内部に位置している。
図4に示すように、開口部62は、複数の信号ピン42および複数のスルーホール53を囲んでいる。言い換えると、開口部62は、複数の信号ピン42および複数のスルーホール53が設けられる領域に対応して設けられている。開口部62の内周面62aは、例えば、第2の面52に設けられたスルーホール53のランド部分から0.4[mm]以上離れている。
第2の挿通孔63は、第1の挿通孔54に対応し、取付面61に開口している。第2の挿通孔63の広さは、第1の挿通孔54の広さ以上である。複数の第2の挿通孔63に、第2の面52から突出した複数の補強ピン44が入っている。言い換えると、補強ピン44の少なくとも一部が第2の挿通孔63の内部に位置している。第2の挿通孔63の内周面は、メッキされている。補強ピン44は、例えば半田によって、第2の挿通孔63に固定されている。
図5に示すように、開口部62に、熱硬化性の接着剤66が充填されている。なお、接着剤66は、例えば紫外線や時間経過によって硬化しても良い。また、接着剤66は、開口部62を完全に埋めなくとも良い。
接着剤66は、フレキシブルプリント配線板35の第2の面52と、第2の面52から突出した複数の信号ピン42と、開口部62の内周面62aとに付着している。このため、接着剤66は複数の信号ピン42を、フレキシブルプリント配線板35および補強板36に固定している。
熱硬化した接着剤66は、フレキシブルプリント配線板35よりも剛性が高い。このため、熱硬化した接着剤66は、補強板36と一体になり、フレキシブルプリント配線板35よりも剛性が高い板状の部材を形成する。一体である接着剤66および補強板36は、フレキシブルプリント配線板35を介して、第2のコネクタ34を支持する。
次に、図6ないし図8を参照して、ポートリプリケータ2の製造方法の一部であるコネクタモジュール23の製造方法の一例について説明する。図6は、第2のコネクタ34が実装される前のフレキシブルプリント配線板35および補強板36を示す断面図である。
まず、図6に示すように、フレキシブルプリント配線板35の第2の面52に、例えば接着剤によって補強板36を接着する。次に、例えばメタルマスクを用いて、半田ペーストである複数の第1および第2の半田57,59を、複数のパッド56と、複数のスルーホール53との上に塗布する。言い換えると、複数のペースト状の第2の半田59を、複数のスルーホール53を塞ぐようにフレキシブルプリント配線板35の第1の面51に配置する。さらに、第1の挿通孔54の上にも半田ペーストが塗布される。なお、ペースト状の第2の半田59は、第2の面52に配置されても良い。
図7は、第2のコネクタ34が実装されるフレキシブルプリント配線板35および補強板36を示す断面図である。次に、図7に示すように、実装マウンターによって、第2のコネクタ34をフレキシブルプリント配線板35の第1の面51の上に配置する。
次に、前記実装マウンターは、第2のコネクタ34をフレキシブルプリント配線板35に実装する。第2のコネクタ34がフレキシブルプリント配線板35に近づけられることで、信号ピン42が第2の半田59を貫通してスルーホール53に挿入される。これにより、第2の半田59が、信号ピン42およびスルーホール53のメッキされた内周面に付着する。さらに、リード43は、第1の半田57が塗布されたパッド56に当接され、補強ピン44は、前記半田ペーストを貫通して第1の挿通孔54に挿入される。
第2のコネクタ34がフレキシブルプリント配線板35にさらに近づけられると、信号ピン42がスルーホール53を通って、第2の面52から突出する。これにより、信号ピン42は開口部62に入る。信号ピン42の先端部は、開口部62を通過して補強板36から突出する。
図8は、半田付けがされたコネクタモジュール23を示す断面図である。次に、コネクタモジュール23をリフロー炉に入れ、第1および第2の半田57,59と、第1の挿通孔54に塗布された前記半田ペーストとを溶融させる。これにより、信号ピン42がスルーホール53に半田付けされ、リード43がパッド56に半田付けされ、さらに補強ピン44が第1の挿通孔54に半田付けされる。
次に、第2のコネクタ34の電気検査を行う。例えば、検査機器によって、信号ピン42およびリード43が、スルーホール53およびパッド56に電気的に接続されていることを確認する。
次に、例えばディスペンサによって、開口部62に接着剤66を供給する。接着剤66は開口部62に充填され、第2の面52と、信号ピン42と、開口部62の内周面62aとに付着する。
次に、接着剤66を熱硬化させる。これにより、接着剤66が、第2の面52から突出した信号ピン42をフレキシブルプリント配線板35に固定する。以上の工程により、図5に示すコネクタモジュール23が製造される。
第1の実施形態のポートリプリケータ2によれば、一つの開口部62に、スルーホール53に挿通された複数の信号ピン42が入る。このため、複数の信号ピン42の数が多く、複数の信号ピン42の間の間隔が狭い場合であっても、容易に補強板36を用いることができる。また、補強板36が所定の位置からずれてフレキシブルプリント配線板35に接着された場合であっても、補強板36によってスルーホール53が塞がれることを抑制できる。
複数の信号ピン42は、開口部62に設けられた接着剤66によって、フレキシブルプリント配線板35に固定される。言い換えると、接着剤66によって、信号ピン42の半田接合部が補強されている。すなわち、接着剤66が、信号ピン42の半田接合部にかかる応力負荷を抑制する。これにより、信号ピン42がそれぞれ挿入される複数の孔を設けずとも、第2のコネクタ34の実装強度が確保される。
接着剤66が開口部62の内周面62aに付着することで、信号ピン42は、フレキシブルプリント配線板35および補強板36に固定される。これにより、信号ピン42の半田接合部がさらに補強され、第2のコネクタ34の実装強度が確保される。さらに、接着剤66は、補強板36に付着することで、補強板36と一体の剛性を有する部品となる。これにより、第2のコネクタ34を、補強板36および接着剤66によって堅固に支持することができる。
複数の補強ピン44がそれぞれ挿通され、固定される第2の挿通孔63が補強板36に設けられる。これにより、第2のコネクタ34が補強板36に強固に固定される。さらに、第2の補強孔63はそれぞれの補強ピン44に対応して設けられるため、補強板36がフレキシブルプリント配線板35を介して第2のコネクタ34の本体41を堅固に支持できる。これにより、第2のコネクタ34の実装強度が確保される。
スルーホール53を塞いで第1の面51に配置されたペースト状の第2の半田59を信号ピン42が貫通することで、第2の半田59が信号ピン42およびスルーホール53の内周面に付着する。ペースト状の第2の半田59を加熱することで半田付けが行われるため、半田鏝で半田付けをする必要がなく、開口部62を小さくすることができる。したがって、補強板36が第2のコネクタ34を支持する面積を大きくすることができ、第2のコネクタ34の実装強度が確保される。
さらに、フレキシブルプリント配線板35に直接、第2のコネクタ34が実装される。これにより、複雑な構成が不要となり、コネクタモジュール23の製造コストを低減できる。
次に、図9および図10を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、以下に開示する実施形態において、第1の実施形態のポートリプリケータ2と同様の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付す。さらに、当該構成部分については、その説明を一部または全て省略することがある。
図9は、第2の実施の形態に係るコネクタモジュール23を示す平面図である。図10は、第2の実施形態のコネクタモジュール23を示す断面図である。図9に破線で示すように、フレキシブルプリント配線板35の第2の面52に、複数の第1のパターン71が設けられている。
図10に示すように、第1のパターン71は、スルーホール53と一体に形成されている。言い換えると、第1のパターン71は、対応するスルーホール53の、第2の面52に設けられたランド部分に接続されている。
補強板36は、複数の第2のパターン72を有している。第2のパターン72は、開口部62の内周面62aにそれぞれ設けられている。第2のパターン72は、第1のパターン71に対応して配置されている。
補強板36がフレキシブルプリント配線板35に接着されることで、第2のパターン72は、対応する第1のパターン71に当接する。言い換えると、第2のパターン72は、第1のパターン71に接続される。
第2の半田59は、信号ピン42と、スルーホール53と、第1のパターン71と、第2のパターン72とに付着している。言い換えると、信号ピン42は、第2の半田59によって、スルーホール53と、第1および第2のパターン71,72とに接続されている。
第2の実施形態のポートリプリケータ2によれば、信号ピン42が、第2の半田59によって、第2の面52に設けられた第1のパターン71に接続される。これにより、第2の半田59がスルーホール53から第1のパターン71に亘って設けられ、信号ピン42の半田接合部がさらに補強される。
信号ピン42は、第2の半田59によって、開口部62の内周面62aに設けられた第2のパターン72にさらに接続される。これにより、第2の半田59が第2のパターン72にまで設けられ、信号ピン42の半田接合部がさらに補強される。
以上述べた少なくとも一つの電子機器によれば、一つの開口部に、スルーホールに挿通された複数の端子が入り、当該端子が接着剤によってフレキシブルプリント配線板に固定される。これにより、電子部品の実装強度が確保される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、開口部62は、図3に示すような補強板36に設けられた孔に限らない。開口部62は、補強板36の一つの縁部に開放された切欠きであっても良い。この場合であっても、切欠きである開口部62は、第2の面52から突出する複数の信号ピン42を囲む。言い換えれば、複数の信号ピン42が、切欠きである開口部62に入る。
さらに、フレキシブルプリント配線板35に実装される電子部品は、第2のコネクタ34に限らない。例えば、雌型のコネクタであるポータブルコンピュータ1の第1のコネクタ15が、フレキシブルプリント配線板35に実装されても良い。この場合、コネクタモジュール23を備える電子機器は、ポータブルコンピュータ1となる。
また、上記電子部品は第1および第2のコネクタ15,34に限らず、他のコネクタ、スイッチ、またはチップのような他の電子部品であっても良い。例えば、フレキシブルプリント回路板は、帯状のフレキシブルプリント配線板の両端にコネクタを実装することで、複数のリジッドプリント配線板を接続するケーブルとして利用されても良い。