JP2014081708A - 計器校正試験システム、計器校正試験装置、計器校正試験方法及びプログラム - Google Patents

計器校正試験システム、計器校正試験装置、計器校正試験方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】発電プラントの計器校正試験では、検出器に模擬入力値を入力する場所と、検出器が検出した模擬検出値を表示する表示装置の設置場所が離れているため、複数名の試験員の配置が必要であった。
【解決手段】プラントに設置される計器に模擬入力値A1を入力する試験端末2と、計器校正試験装置3を備える。計器校正試験装置3は、模擬入力値A1が入力された計器が検出した模擬検出値A2を第1の経路L1を経て取得すると共に、試験端末から第2の経路L2を経て模擬入力値A1を取得する。そして、計器校正試験装置3は、模擬入力値A1と模擬検出値A2を比較して、計器の試験結果を管理し、試験端末に対して、第2の経路L2を経て試験結果を知らせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、発電プラントにおける試験作業を支援する計器校正試験システム、計器校正試験装置、計器校正試験方法及びプログラムに関する。
従来、発電プラント(以下、「プラント」と略記する)における定期試験項目の一つとして計器校正試験がある。計器校正試験とはプラント内の圧力、温度等の測定値を計測する検出器と、検出器に接続されている入出力装置が正常に動作していることを確認する試験である。このような検出器及び入出力装置を、以下の説明では「計器」と総称する場合がある。
計器校正試験は、以下の手順で行われる。
まず、プラントに設置された検出器がある場所(以下、「現場」とも称する)に試験員が赴き、検出器に試験端末を接続して、試験端末から検出器に模擬信号としての模擬入力値を入力する。検出器は、プラント外部の入出力装置に接続され、さらに入出力装置にコントローラが接続されている。コントローラは、入出力装置を介して、検出器が検出した測定値を収集する。どの検出器から測定値を収集するかは、中央制御室の制御によって決定されており、中央制御室は、コントローラが収集した測定値(模擬検出値)を、中央制御室に設置された表示装置に表示する。この試験において、検出器に入力された模擬入力値と、表示装置に表示された測定値の誤差が基準値内であれば、中央制御室に配置された試験員は、検出器と入出力装置が正常に動作していることを確認できる。そして、この試験では、中央制御室の表示装置に表示される測定値を、別の試験員が逐一記録するようにしていた。
このような計器校正試験を行うための技術として、特許文献1に記載された技術が知られている。この特許文献1には、現場作業従事者と、現場外で待機する者との間で情報収集機能、通信機能を有して情報を共有することができる遠隔監視支援システム用端末装置が開示されている。
特開2005−242830号公報
ところで、現場と中央制御室の表示装置の設置場所が離れているため、試験員は少なくとも現場と中央制御室にいなければならない。しかし、試験に必要とされる人数の試験員を確保することが困難であった。また、離れた場所に配置された試験員同士が意思疎通を行うことが困難であったりした。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、少ない数の試験員であっても、適切な計器校正試験を行えるようにすることを目的とする。
本発明は、プラントに設置される計器に試験端末が模擬入力値を入力して計器校正試験を行う。
次に、模擬入力値が入力された計器が検出した模擬検出値を第1の経路を経て取得すると共に、試験端末から第2の経路を経て模擬入力値を取得する。
そして、模擬入力値と模擬検出値を比較して、計器の試験結果を管理し、試験端末に対して、第2の経路を経て試験結果を知らせるものである。
本発明によれば、計器校正試験装置が第1の経路で取得した模擬検出値と、第2の経路で取得した模擬検出値を比較して求めた計器校正試験の試験結果を、第2の経路を経て試験端末に知らせることができる。このため、試験員は、計器が設置されている現場にいながらにして、試験を行っている計器の試験結果を知ることができ、校正試験に必要とされる試験員の数を減らすことが可能となる。
本発明の一実施の形態例における計器校正試験システムの全体概要を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例における試験端末の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例における計器校正試験装置の内部構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例における計器校正試験システムの処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例における各画面の階層を示す画面遷移図である。 本発明の一実施の形態例におけるメニュー画面の表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例における計器校正試験画面の表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例における文書参照画面の表示例を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例における試験データ参照画面の表示例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態例(本例ともいう)に係る計器校正試験システム10について、添付図面を参照して説明する。この計器校正試験システム10は、コンピュータがプログラムを実行することにより、後述する内部ブロックが連携して行う計器校正試験方法を実現する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
図1は、計器校正試験システム10の全体概要を示す説明図である。
計器校正試験システム10は、例えば、原子力発電プラントが適用されるプラント1に設置された計器の校正試験を行うために用いられる。
計器校正試験システム10は、プラント1に設置される計器に模擬入力値A1を入力して計器校正試験を行う試験端末2と、プラント1の各種状態を検出してアナログデータの測定値を出力する複数種類の検出器5−1〜5−s(s≧2)とを備える。
試験端末2は、検出器5−1〜5−sのいずれかに模擬入力値A1を模擬信号として入力する。この模擬入力値A1は、計器の種類に応じて様々な値が考えられる。例えば、計器が圧力伝送器である場合には、模擬入力値A1として、50kPa、100kPaといった値が入力されることとなる。そして、本例の試験端末2は、模擬信号として模擬入力値A1を検出器5−1に入力するものとする。検出器5−1は、入力した模擬入力値A1を検出すると、アナログデータの模擬検出値A2を出力する。
また、計器校正試験システム10は、試験端末2からアンテナ31を介してデジタルデータの模擬入力値A1を受信する計器校正試験装置3を備える。試験端末2から無線通信回線を通じて計器校正試験装置3に送信される模擬入力値A1は、試験員が試験端末2に直接入力した模擬入力値A1そのものである。送信の過程では、計器を介さないため信号値に測定誤差は一切生じない。
この計器校正試験装置3は、模擬入力値A1が入力された計器が検出した模擬検出値A2を、有線通信回線である第1の経路L1を経て取得すると共に、試験端末2から無線通信回線である第2の経路L2を経て模擬入力値A1を取得する。そして、模擬入力値A1と模擬検出値A2を比較して、計器の試験結果を管理し、試験端末2に対して、第2の経路L2を経て試験結果を知らせるものである。
また、計器校正試験システム10は、検出器5−1〜5−sが検出したアナログデータの模擬検出値A2を、デジタルデータにA/D変換する入出力装置6−1〜6−t(t≧2)を備える。また、計器校正試験システム10は、デジタルデータである模擬検出値A2を収集するコントローラ7−1〜7−u(u≧2)を備える。計器には、試験端末2から入力された模擬入力値A1に対して、アナログ信号である模擬検出値A2を検出する検出器5−1〜5−sが含まれる。本例で説明する計器には、検出器5−1〜5−sに接続され、アナログ信号である模擬検出値A2をデジタル信号である模擬検出値A2に変換する入出力装置6−1が含まれる。ただし、計器には、様々な種類のセンサやなお、入出力装置6−1以外の入出力装置についても、入出力装置6−1と同様に、複数台の検出器が接続されているものとする。
コントローラ7−1〜7−uは、例えば、PLC(programmable logic controller)と称されるものである。コントローラ7−1を例に挙げると、このコントローラ7−1に接続された入出力装置6−1〜6−tの制御を行い、入出力装置6−1〜6−tからデータを収集することができる。なお、コントローラ7−1以外の入出力装置についても、コントローラ7−1と同様に、複数台の入出力装置が接続されているものとする。
また、計器校正試験システム10は、コントローラ7−1〜7−uによって、各種の処理がなされた模擬検出値A2を収集して、表示装置81に測定値として表示させる中央制御室8を備える。また、計器校正試験システム10は、これらの模擬検出値A2のうち、一の模擬検出値A2を計器校正試験装置3に渡すプロセスコンピュータ9を備える。
ここで、計器校正試験は、検出器及び入出力装置の健全性を確認する試験であり、試験端末2から入力した模擬入力値A1と表示装置81に表示された値が誤差の範囲内であれば健全性が保たれていると言える。上述したように従来の計器校正試験では、試験端末2を操作する場所と表示装置81の設置場所が離れているため、それぞれに試験員を配置する必要があった。しかし、試験端末2は、計器校正試験装置3に対して無線通信回線で接続されている。そして、試験端末2は、検出器5−1に模擬入力値A1を入力するタイミングとほぼ同じタイミングで、計器校正試験装置3に第2の経路L2から模擬入力値A1を送信している。そして、試験端末2は、検出器5−1と入出力装置6−1における試験結果を計器校正試験装置3からリアルタイムで受け取るため、試験員は現場で試験結果を確認することができる。
図2は、試験端末2の内部構成例を示すブロック図である。
試験端末2は、表示部21と、タッチパネル22と、模擬入力値インタフェース23と、バス24と、制御部25と、メモリ26と、無線通信部27と、アンテナ28とを備える。
表示部21は、例えば液晶ディスプレイパネルで構成され、各種のメニュー画面や操作結果、計器校正試験装置3から受信した試験結果を表示する。
タッチパネル22は、表示部21に重ねて配置され、模擬入力値A1を入力する入力部として用いられる。タッチパネル22には、例えば静電容量センサが用いられる。そして、タッチパネル22は、試験員が指又はスタイラスペン等の指示体を用いて操作入力した画面上の座標情報等を操作信号として出力する。
模擬入力値インタフェース23は、検出器5−1に有線ケーブルで接続され、模擬入力値A1を検出器5−1に出力する。
バス24は、試験端末2内の各部に接続され、各種信号、データの経路として用いられる。
制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)によって構成されており、試験端末2内の各部の制御を行う。制御部25は、タッチパネル22から受け取った操作信号から、タッチパネル22になされた操作の種類を判断した結果を表示部21の画面に表示させる。また、メモリ26から、プログラムやデータを読み出したりする。
無線通信部27は、アンテナ28を介して、計器校正試験装置3との間で無線によるデータの送受信を行う第1の通信部として用いられる。無線通信部27は、検出器5−1に入力された模擬入力値A1と同じデータである模擬入力値A1を送信する。また、無線通信部27は、アンテナ28を介して、計器校正試験装置3から試験結果やマニュアルデータ等を受信する。このマニュアルデータ等は、表示部21に表示され、試験員が現場でプラント1の保守点検を行う際に役立てられる。
図3は、計器校正試験装置3の内部構成例を示すブロック図である。
計器校正試験装置3は、アンテナ31、無線通信部32、入力部33、出力部34、コンピュータインタフェース35、バス36、制御部37、メモリ38、記録部39とを備える。
無線通信部32は、アンテナ31を介して試験端末2から送信される模擬入力値A1を受信し、アンテナ31を介して、試験端末2に試験結果を含む各種のデータを送信する第2の通信部として用いられる。
入力部33には、例えば、マウス、キーボード等の入力デバイスが用いられ、試験員は適宜データを入力することができる。
出力部34には、例えば、試験結果を画面に表示する表示装置、又は帳票に印字出力する帳票出力装置等が用いられる。計器校正試験装置3を管理する試験員は、出力部34の出力内容を見て、試験結果を確認することもできる。
コンピュータインタフェース35は、プロセスコンピュータ9に対してデータを送受信するために用いられる。プロセスコンピュータ9は、プラント1の工程毎に配置されるコンピュータであり、収集した各種のデータを分析したり、一定期間におけるトレンドグラフを作成したりする。そして、計器校正試験装置3は、プロセスコンピュータ9から模擬検出値A2を受信する。
バス36は、計器校正試験装置3内の各部に接続され、各種信号、データの経路として用いられる。
制御部37は、例えば、CPUによって構成されており、計器校正試験装置3内の各部の制御を行う。制御部37は、模擬入力値A1及び模擬検出値A2を比較した比較結果を求める比較部37aと、比較結果の良否により、検出器及び入出力装置の正常又は異常を判定した試験結果を求める判定部37bを備える。そして、制御部37は、模擬入力値A1及び模擬検出値A2を比較して求めた試験結果を所定のフォーマットに整える。
メモリ38は、例えばRAM(Random Access Memory)によって構成される。メモリ38には、プログラムがロードされたり、データが一時的に記憶されたりする。
記録部39は、例えばHDD(Hard disk drive)によって構成される。記録部39には、プログラム、試験に必要とされる文書が記録されたり、検出器5−1〜5−sと、入出力装置6−1〜6−tから求めた現在又は過去に行われた試験の試験結果等が記録されたりする。この文書には、例えば、プラント1に設置された計器の校正試験の手順を記載したマニュアルや、プラント1の配管図、計器の性能表等が含まれる。
次に、計器校正試験システム10の処理例を説明する。
図4は、計器校正試験システム10の処理例を示すフローチャートである。
始めに、第1の経路L1にある、検出器5−1、入出力装置6−1、コントローラ7−1、プロセスコンピュータ9の順に処理の説明を行う。
まず、タブレット型の試験端末2を持った試験員は、試験端末2の模擬入力値操作エリア42cに配置された模擬値入力ボタン(後述する図7を参照)を操作して、試験信号(模擬入力値A1)を入力する(ステップS1)。次に、試験端末2は、検出器5−1に模擬入力値A1を入力し、検出器5−1が模擬検出値A2を検出する(ステップS2)。検出器5−1は測定レンジを持っており、本試験では、測定レンジの0/25/50/75/100パーセントの値を模擬値入力ボタンで入力して、検出器5−1の健全性を確認している。
試験端末2によって入力された模擬入力値A1は、検出器5−1によって模擬検出値A2として検出された後、入出力装置6−1に取り込まれる。そして、入出力装置6−1は、アナログデータである模擬検出値A2をA/D変換して、デジタルデータである模擬検出値A2として出力する(ステップS3)。ここで、検出器5−1及び入出力装置6−1は測定における誤差を必ず生じ、これらの計器を介することで模擬入力値A1は測定誤差を含んだ模擬検出値A2として送信される。
コントローラ7−1は、デジタルデータである模擬検出値A2を入出力装置6−1から収集する。そしてコントローラ7−1を介し、中央制御室8に設置された表示装置81に模擬検出値A2を送信する。そして、表示装置81は模擬検出値A2を表示する。
表示装置81に模擬検出値A2が表示されると同時に、プロセスコンピュータ9が模擬検出値A2の集計処理を行う(ステップS5)。その後、計器校正試験装置3は、プロセスコンピュータ9からコンピュータインタフェース35を介して模擬検出値A2を受信し(ステップS6)、模擬検出値A2を試験結果として記録部39に格納する。
次に、第2の経路L2における、試験端末2から計器校正試験装置3の順に処理の説明を行う。
プラント1における計器校正試験作業の開始に際して、試験端末2は、自身のプログラムを起動した後、無線通信回線を通じて計器校正試験装置3に接続し、通信処理を開始する。試験端末2に模擬入力値A1が入力されると、試験端末2が無線通信部27及びアンテナ28を介して、模擬入力値A1を計器校正試験装置3に無線送信する(ステップS7)。そして、試験端末2は、データの送信終了後に計器校正試験装置3から受信確認情報を受け取ると、データ送信プロセスを完了し、試験端末2と計器校正試験装置3との接続を切断する。
計器校正試験装置3は、アンテナ31を介して、模擬入力値A1を無線受信する。そして、計器校正試験装置3は、受信した模擬入力値A1を記録部39に格納する(ステップS8)。このように計器校正試験装置3は、第1の経路L1から模擬検出値A2を受信し、第2の経路L2から模擬入力値A1を受信している。
計器校正試験装置3内の比較部37aは、試験端末2から出力され、計器を介して受信した模擬検出値A2と、試験端末2から出力され、無線通信回線を通して受信した模擬入力値A1とを比較する(ステップS9)。この比較結果は、出力部34から帳票形式又は画面表示の形で出力され、計器校正試験装置3を管理する管理者が内容を確認できる。
また、計器校正試験装置3は、模擬入力値A1と模擬検出値A2の比較結果を、試験端末2に送信する。計器校正試験装置3は、模擬入力値A1と模擬検出値A2の誤差が基準値内であれば検出器5−1と入出力装置6−1の動作の健全性を確認できる。そして、計器校正試験装置3は、この比較結果を試験端末2に送信し、試験端末2は受信した比較結果を表示部21に表示する。
このように試験員が現場で行う操作だけで、試験端末2を見ながらプラント1に配置された計器の健全性を確認することが可能であるため、試験を実施するための試験員の削減に貢献する。
さらに、計器校正試験装置3は、模擬入力値A1と模擬検出値A2の比較と試験結果の判定、及び所定の試験記録フォーマットへ自動出力する。このため、試験成績書作成の工数削減と試験員の負担軽減に貢献する。
次に、試験端末2の表示部21に表示される各種画面の例について、図5〜図9を参照して説明する。
図5は、各画面の階層を示す画面遷移図である。
表示部21に表示される画面には、メニュー画面41、計器校正試験画面42、文書参照画面43、並びに試験データ参照画面44がある。そして、メニュー画面41が第1階層にあり、計器校正試験画面42、文書参照画面43及び試験データ参照画面44が第2階層にある。
表示部21には初期画面としてメニュー画面41が表示される。このメニュー画面41は、試験端末2が起動され、他の画面が表示されていなければ常時表示されてりう。メニュー画面41を基点として、計器校正試験画面42、文書参照画面43又は試験データ参照画面44のいずれかが切替えて表示される。ある参照画面が表示された後、他の参照画面を表示させる際には、一旦メニュー画面41に戻って、メニュー画面41を表示させた後、目的とする参照画面を選択して表示させる手順となる。
このように画面の参照が可能なのは試験端末2と計器校正試験装置3が無線通信回線を通じてデータの送受信を行うためであり、試験員は試験を支援する情報を現場で参照できる。そのため、試験員は、現場にファイルを持ち込む必要が無く、試験員の負担が軽減される。
図6は、メニュー画面41の表示例を示す説明図である。
メニュー画面41には、選択ボタン41a〜41cが表示される。メニュー画面41は、計器校正試験画面42、文書参照画面43又は試験データ参照画面44を選択し、表示部21に表示させるための機能を備える。
そして、選択ボタン41aが選択されると、計器校正試験画面42に移行する。
選択ボタン41bが選択されると、文書参照画面43に移行する。
選択ボタン41cが選択されると、試験データ参照画面44に移行する。
図7は、計器校正試験画面42の表示例を示す説明図である。
計器校正試験画面42は、画面移行操作エリア42a、機器情報表示エリア42b、模擬入力値操作エリア42cによって構成される。画面移行操作エリア42aの左右の矢印ボタンは、表示部21の画面上に表示する機器を変更するボタンであり、試験員がボタンを操作することで試験対象となる機器を選択することができる。
画面移行操作エリア42aの「戻」ボタンは、表示する画面のモードを変更するボタンであり、試験員がボタンを操作することで計器校正試験画面42からメニュー画面41へと移行する。機器情報表示エリア42bは、選択中の機器の測定箇所、品名、機器番号、及び測定範囲を表示する。試験員は、機器情報表示エリア42bの表示内容に基づいて、試験対象となる機器の確認を行う。
模擬入力値操作エリア42cには、0/25/50/75/100%の5種類のボタンを配置してある。各ボタンは試験端末2から検出器5−1へ出力する模擬入力値A1に対応する。試験員が模擬入力値操作エリア42cのボタンを操作することにより計器校正試験装置3への模擬入力値A1を送信することができる。
図8は、文書参照画面43の表示例を示す説明図である。
文書参照画面43は、選択エリア43a、文書情報表示エリア43bによって構成される。選択エリア43aの左右の矢印ボタンは表示部21の画面上に表示する文書を変更するボタンであり、試験員がボタンを操作することで目的の文書を選択することができる。なお、選択エリア43aに含まれるシート番号入力エリアに直接、図書の文献名や図面のシート番号等の情報を入力して、目的とする文書を選択することもできる。
制御部37は、試験端末2からの要求に応じて記録部39から読み出した文書を、無線通信部32を介して試験端末2に送信する。試験端末2は、無線通信部27を介して受信した文書を表示部21に表示させる。このとき、文書情報表示エリア43bには、試験端末2が計器校正試験装置3からダウンロードした文書が表示される。このため、試験員は、検出器5−1〜5−sが設置されている図面等を見ながら、効率的に試験を行うことができる。
図9は、試験データ参照画面44の表示例を示す説明図である。
試験データ参照画面44は、選択エリア44a、機器情報表示エリア44b、試験データ表示エリア44cによって構成される。選択エリア44aの左右の矢印ボタンは、表示部21の画面上に表示する試験データを変更するボタンであり、試験員がボタンを操作することで目的の試験データを選択することができる。
制御部37は、試験端末2からの要求に応じて記録部39から読み出した過去に行われた試験の試験結果を、無線通信部32を介して試験端末2に送信する。試験端末2は、無線通信部27を介して受信した過去に行われた試験の試験結果を表示部21に表示させる。そして、機器情報表示エリア44bは、選択中の機器の測定箇所、品名、及び機器番号を表示する。試験データ表示エリア44cは、例えば、試験対象となる検出器5−1の試験結果を自系列でトレンド表示したグラフを表示する。具体的な試験データを確認する際には、試験日時と試験データだけをテキスト形式で表示することもできる。
以上説明した一実施の形態例に係る計器校正試験システム10によれば、大きく以下に示す5点の効果がある。
1点目の効果は、従来は現場と中央制御室のそれぞれに人員を配置する必要があった計器校正試験を、現場の操作のみにより実施を可能にすることである。まず、現場の試験員は試験端末2から模擬入力値A1を検出器に入力する。模擬入力値A1は、検出器5−1、入出力装置6−1、コントローラ7−1を介すことにより誤差を含んだ模擬検出値A2として表示装置81に表示される。同時に模擬検出値A2は計器校正試験装置3にも送信され、計器校正試験装置3は模擬検出値A2を格納する。一方、試験端末2から検出器5−1に入力された模擬入力値A1は、試験端末2から無線通信回線を介して、計器校正試験装置3に送信され、格納される。無線通信で送信され、計器校正試験装置3に格納された模擬入力値A1には測定誤差は生じない。そのため計器校正試験装置3に格納された模擬入力値A1と模擬検出値A2の誤差が基準値内であれば検出器5−1と入出力装置6−1が正常に動作していることを確認できる。これらの操作は試験員が現場で実施可能なため、試験員の人員削減を可能にする。
2点目の効果は、試験結果の自動判定機能と所定のフォーマットへの自動出力による試験成績書作成工数削減と試験員の負担軽減である。従来は模擬入力値A1を入力し、表示装置81に表示された値を読み取り、読み取った値を試験用紙に記録し、試験結果を判定し、所定のフォーマットへの出力、というプロセスが必要であり、各工程に試験員を配置する必要があった。しかし、試験結果の判定と出力を自動化することにより、これらのプロセスで必要とされるのは、模擬入力値A1の入力だけとなる。そのため試験成績書を作成するための工数削減と試験員の負担軽減に貢献する。
3点目の効果は、ヒューマンエラーによる試験記録の誤入力の防止である。従来は、試験員が表示装置81に表示された模擬検出値を記録用紙に一旦記入した後、記録用紙を見ながらパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と略記する)に模擬検出値を入力し、このPCにデータを保存していた。ここで、PCへの入力は手作業で行われていたため、ヒューマンエラーにより誤ったデータを入力する可能性があった。しかし、計器校正試験システム10では、模擬検出値を計器校正試験装置3が直接取り込むため、試験員による手作業が一切発生しない。そのためヒューマンエラーの低減、及び手作業による工数の削減を実現する。
4点目の効果は、試験員が試験手順書や試験の記録用紙を現場に持ち込む必要がなくなることである。従来は、試験手順書等を紙ベースで運用していたため、多くのファイルを現場に持ち込む必要があった。しかし、試験端末2と計器校正試験装置3がデータの送受信を直接行うことで、試験員は計器校正試験装置3からダウンロードした図面や図書を現場で確認できるようになる。また、試験端末2を用いて試験内容を入力したデータは、無線通信された後、計器校正試験装置3に格納されるため、試験の記録用紙やそれをまとめたファイル類が一切不要になる。このように試験員が現場にファイルを持ち込む必要がなくなるため、試験員の作業負担を軽減することができる。
5点目の効果は、現場にて過去の試験記録の参照が可能になることである。試験端末2と計器校正試験装置3がデータの送受信を行い、試験端末2の画面上にデータを表示させることで、試験員は容易に過去の試験記録を参照することができる。このため、模擬検出値A2の兆候分析を可能とし、検出器の寿命管理に活用したり、現在行っている試験結果の妥当性を即時に確認しやすくなる。
なお、試験端末2と計器校正試験装置3の間を無線通信することを可能としたが、有線通信によりデータを送受信するようにしてもよい。
また、試験端末2はタブレット型の端末としたが、ノートPC、携帯電話機等の持ち運び容易な電子機器を試験端末2に用いてもよい。
また、上述したプラント1には原子力発電プラントを適用した例を示したが、火力発電プラント、水力発電プラントに適用するようにしてもよい。また、プラント1を製鉄プラント、化学プラント、上下水道プラント等の各種プラントに適用してもよい。
また、上述した実施の形態例における一連の処理は、ハードウェアにより実行することができるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、又は各種の機能を実行するためのプログラムをインストールしたコンピュータにより、実行可能である。例えば汎用のパーソナルコンピュータ等に所望のソフトウェアを構成するプログラムをインストールして実行させればよい。
また、上述した実施の形態例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給してもよい。また、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPU等の制御装置)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、機能が実現されることは言うまでもない。
この場合のプログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態例の機能が実現される。加えて、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行う。その処理によって上述した実施の形態例の機能が実現される場合も含まれる。
また、本発明は上述した実施の形態例に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上記した実施形態例は本開示をわかりやすく説明するために装置及びシステムの構成を詳細且つ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることは可能であり、更にはある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1…プラント、2…試験端末、3…計器校正試験装置、5−1〜5−s…検出器、6−1〜6−t…入出力装置、7−1〜7−u…コントローラ、8…中央制御室、9…プロセスコンピュータ、10…計器校正試験システム、41…メニュー画面、42…計器校正試験画面、43…文書参照画面、44…試験データ参照画面、L1…第1の経路、L2…第2の経路

Claims (8)

  1. プラントに設置される計器に模擬入力値を入力して計器校正試験を行う試験端末と、
    前記模擬入力値が入力された前記計器が検出した模擬検出値を第1の経路を経て取得すると共に、前記試験端末から第2の経路を経て前記模擬入力値を取得し、前記模擬入力値と前記模擬検出値を比較して前記計器の試験結果を求め、前記試験端末に対して、前記第2の経路を経て前記試験結果を知らせる計器校正試験装置と、を備える
    計器校正試験システム。
  2. 前記試験端末は、
    前記計器校正試験装置から受信した前記試験結果を表示する表示部と、
    前記模擬入力値を入力する入力部と、
    前記模擬入力値を前記計器に入力する模擬入力値インタフェースと、
    前記模擬入力値を前記計器校正試験装置に送信し、前記計器校正試験装置から前記試験結果を受信する第1の通信部を備え、
    前記計器校正試験装置は、
    前記模擬入力値及び模擬検出値を比較して求めた前記試験結果を所定のフォーマットに整える制御部と、
    前記試験結果を記録する記録部と、
    前記試験端末から前記模擬入力値を受信し、前記試験端末に前記試験結果を送信する第2の通信部と、を備える
    請求項1記載の計器校正試験システム。
  3. 前記記録部は、前記試験に必要とされる文書を記録し、
    前記制御部は、前記試験端末からの要求に応じて前記記録部から読み出した前記文書を、前記第2の通信部を介して前記試験端末に送信し、
    前記試験端末は、前記第1の通信部を介して受信した前記文書を前記表示部に表示させる
    請求項2記載の計器校正試験システム。
  4. 前記記録部は、過去に行われた試験の前記試験結果を記録し、
    前記制御部は、前記試験端末からの要求に応じて前記記録部から読み出した前記過去に行われた試験の前記試験結果を、前記第2の通信部を介して前記試験端末に送信し、
    前記試験端末は、前記第1の通信部を介して受信した前記過去に行われた前記試験結果を前記表示部に表示させる
    請求項2記載の計器校正試験システム。
  5. 前記第1の経路は、有線通信回線であり、
    前記第2の経路は、無線通信回線である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の計器校正試験システム。
  6. 計器校正試験を行う試験端末がプラントに設置される計器に模擬入力値を入力して、前記計器が検出した模擬検出値を第1の経路を経て取得すると共に、前記試験端末から第2の経路を経て前記模擬入力値を取得した前記模擬入力値と前記模擬検出値を比較した比較結果を求める比較部と、
    前記比較結果の良否により、前記計器の正常又は異常を判定した試験結果を求め、前記試験端末に対して、前記第2の経路を経て前記試験結果を知らせる判定部と、を備える
    計器校正試験装置。
  7. プラントに設置される計器に試験端末が模擬入力値を入力して計器校正試験を行うステップと、
    前記模擬入力値が入力された前記計器が検出した模擬検出値を第1の経路を経て取得すると共に、前記試験端末から第2の経路を経て前記模擬入力値を取得するステップと、
    前記模擬入力値と前記模擬検出値を比較して前記計器の試験結果を求め、前記試験端末に対して、前記第2の経路を経て前記試験結果を知らせるステップと、を含む
    計器校正試験方法。
  8. プラントに設置される計器に試験端末が模擬入力値を入力して計器校正試験を行う手順、
    前記模擬入力値が入力された前記計器が検出した模擬検出値を第1の経路を経て取得すると共に、前記試験端末から第2の経路を経て前記模擬入力値を取得する手順、
    前記模擬入力値と前記模擬検出値を比較して前記計器の試験結果を求め、前記試験端末に対して、前記第2の経路を経て前記試験結果を知らせる手順とを、
    コンピュータに実行させるためのプログラム。
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