JP2014081023A - オイルポンプのリリーフ弁構造 - Google Patents

オイルポンプのリリーフ弁構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2014081023A
JP2014081023A JP2012228694A JP2012228694A JP2014081023A JP 2014081023 A JP2014081023 A JP 2014081023A JP 2012228694 A JP2012228694 A JP 2012228694A JP 2012228694 A JP2012228694 A JP 2012228694A JP 2014081023 A JP2014081023 A JP 2014081023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
relief
valve
relief hole
speed range
passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012228694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014081023A5 (ja
Inventor
Dai Sonezaki
大 曽根崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2012228694A priority Critical patent/JP2014081023A/ja
Publication of JP2014081023A publication Critical patent/JP2014081023A/ja
Publication of JP2014081023A5 publication Critical patent/JP2014081023A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】オイルポンプのリリーフ弁構造において、エンジン回転数の中速域で、オイルポンプの仕事量を低減することにある。
【解決手段】リリーフ弁(11)は、低速域の場合で第2弁部(19)が第1リリーフ孔(23)と第2リリーフ孔(24)との連通を遮断する第1位置から、低速域から第1中速域へなった場合で溝部(18)が第1リリーフ孔(23)と第2リリーフ孔(24)とを連通する第2位置と、第1中速域から第2中速域へなった場合で第1弁部(17)が第1リリーフ孔(23)と第2リリーフ孔(24)との連通を遮断する第3位置とを経由して、第2中速域から高速域へなった場合で第1弁部(17)が第1リリーフ孔(23)及び第2リリーフ孔(24)の位置を通り過ぎて第1リリーフ孔(23)を第2リリーフ孔(24)及びリリーフ流入路(15)に連通する第4位置へ移動する。
【選択図】図1

Description

この発明は、オイルポンプのリリーフ弁構造に係り、特にエンジンのオイルポンプにリリーフ弁を設けたオイルポンプのリリーフ弁構造に関する。
車両のエンジンにあっては、一般的に、エンジンのクランク軸の回転によって駆動されるオイルポンプに、オイルポンプから吐出される作動油の一部を余剰のオイルとして逃がすリリーフ弁を設けている。
このように、オイルポンプにリリーフ弁を設けることにより、エンジン回転数が低速時の必要な作動油の圧力(以下「油圧」という)を確保しつつ、エンジン回転数が高速域での油圧過剰を抑えているが、エンジン回転数が中速域では、必要油圧に対して過剰となっている。
そこで、作動油を逃がすリリーフ状態を二段階とし、エンジン回転数が中速域の油圧を低下させることで、オイルポンプの駆動仕事を減らし、燃費を向上させる技術が提案されている。
このようなオイルポンプのリリーフ弁構造としては、以下のような先行技術文献がある。
特開2011−137479号公報 特開2005−140022号公報
特許文献1に係るオイルポンプのリリーフ弁は、多段リリーフ構造であって、第1リリーフ排出孔(本発明の「リリーフ孔」に相当する)の周方向排出孔(一方のリリーフ孔)と軸方向排出孔(他方のリリーフ孔)とを連通するとともに、前記周方向排出孔(一方のリリーフ孔)をリリーフ流入部(本発明の「リリーフ流入路」に相当する)に最も近い位置とすることにより、オイルポンプから吐出される作動油の一部を逃がすものである。
特許文献2に係るエンジンの油供給装置(本発明の「オイルポンプ」に相当する)は、吐出ポートの二分割構造であって、作動油収容部(本発明の「凹室」に相当する)を弁体(本発明の「リリーフ弁」に相当する)で第1弁室(一方の凹室)と第2弁室(他方の凹室)とに分割して、油圧が所定域のときに、作動油を第1弁室(一方の凹室)経由で送給する一方、油圧が所定域を超えたときには、作動油を第2弁室(他方の凹室)経由で送給するものである。
ところが、上記の特許文献1では、一段目開弁圧以上・二段目開弁圧以下において、一段目のリリーフ排出孔(本発明の「リリーフ孔」に相当する)が開いている状態のため、一段目のリリーフから二段目のリリーフとの間、つまり二段目のリリーフの手前で油圧の勾配が緩やかに変化するので、二段目のリリーフ以下においては、依然として油圧が過剰となる不都合がある。
また、上記の特許文献2では、エンジン回転数が低速域及び中速域で主副の両ポートが作動したときに、副ポートから吐出する作動油は、リリーフ弁内を経由して、一旦、主ポートに送られてから吐出される。この際、リリーフ弁内で、一旦、吐出ポートが絞られ且つ屈曲による圧損が生じ、また、副ポートの作動油が、仕事をしている主ポートに向かって吐出してために抵抗が生じ、このため、通常のオイルポンプと比較して、仕事効率が低下する不都合がある。また、油路の構成が複雑なため、通常のオイルポンプと比べ、体躯が大きくなり、レイアウト上の制約も大きくなるという不都合があった。
そこで、この発明の目的は、エンジン回転数の中速域で、オイルポンプの仕事量を低減することができるオイルポンプのリリーフ弁構造を提供することにある。
この発明は、作動油が吸入される吸入ポートと作動油が吐出される吐出ポートとを形成したポンプハウジングが備えられたオイルポンプをエンジンに設置し、前記ポンプハウジングには、前記吐出ポートにリリーフ流入路を介して連通される弁通路を形成した弁収容部と、前記弁通路内に往復移動自在に配置されたリリーフ弁と、前記リリーフ弁を前記リリーフ流入路の閉鎖方向へ付勢する弾性体と、前記弁収容部の内周壁に開口して前記リリーフ弁の往復移動によって開閉されるリリーフ孔と、上流端部が前記リリーフ孔に連絡するとともに下流端部が前記吸入ポートに連絡して前記吐出ポートからの作動油を前記吸入ポートへ戻す帰還通路とを備えるオイルポンプのリリーフ弁構造において、前記リリーフ弁は、前記弁収容部の軸線方向で前記リリーフ流入路側から順次に前記弁収容部の内周壁に面接触する第1弁部と第2弁部とを備えるとともに、前記第1弁部と前記第2弁部との間で前記第1弁部及び前記第2弁部の外周面から径方向内側に窪む環状の溝部を備え、前記吐出ポートには前記リリーフ流入路との連通部よりも下流側でバイパス通路の上流端部を連絡し、前記リリーフ孔は前記弁収容部の軸線方向で同一領域に配置される第1リリーフ孔と第2リリーフ孔とからなり、前記第1リリーフ孔は前記帰還通路の上流端部に連絡し、前記第2リリーフ孔は前記バイパス通路の下流端部に連絡し、前記リリーフ弁は、エンジン回転数が低速域から高速域へ変化するに連れて前記リリーフ流入路に流入する作動油の圧力が上昇する際に、エンジン回転数が低速域の場合で前記第2弁部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔との連通を遮断する第1位置から、エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で前記溝部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔とを連通する第2位置と、エンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合で前記第1弁部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔との連通を遮断する第3位置とを経由して、エンジン回転数が第2中速域から高速域へなった場合で前記第1弁部が前記第1リリーフ孔及び前記第2リリーフ孔の位置を通り過ぎて前記第1リリーフ孔を前記第2リリーフ孔及び前記リリーフ流入路に連通する第4位置へ移動することを特徴とする。
この発明は、エンジン回転数の中速域で、オイルポンプの仕事量を低減することができる。
図1はエンジン回転数が低速域から中速域へ変化した場合のオイルポンプの構成図である。(実施例) 図2はオイルリリーフ機構の断面図である。(実施例) 図3は図2のIII−III線によるオイルリリーフ機構の拡大断面図である。(実施例) 図4はエンジン回転数が低速域の場合で第2弁部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔との連通を遮断する第1位置におけるオイルポンプの動作を示す図である。(実施例) 図5はエンジン回転数が低速域の場合で第2弁部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔との連通を遮断する第1位置におけるエンジン回転数と作動油の圧力(以下「油圧」という)との関係を示す図である。(実施例) 図6はエンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で溝部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔とを連通する第2位置におけるオイルポンプの動作を示す図である。(実施例) 図7はエンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で溝部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔とを連通する第2位置におけるエンジン回転数と油圧との関係を示す図である。(実施例) 図8はエンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合で第1弁部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔との連通を遮断する第3位置におけるオイルポンプの動作を示す図である。(実施例) 図9はエンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合で第1弁部が第1リリーフ孔と第2リリーフ孔との連通を遮断する第3位置におけるエンジン回転数と油圧との関係を示す図である。(実施例) 図10はエンジン回転数が第2中速域から高速域へなった場合で第1弁部が第1リリーフ孔及び第2リリーフ孔の位置を過ぎて第1リリーフ孔を第2リリーフ孔及びリリーフ流入孔に連通する第4位置におけるオイルポンプの動作を示す図である。(実施例) 図11はエンジン回転数が第2中速域から高速域へなった場合で第1弁部が第1リリーフ孔及び第2リリーフ孔の位置を過ぎて第1リリーフ孔を第2リリーフ孔及びリリーフ流入孔に連通する第4位置におけるエンジン回転数と油圧との関係を示す図である。(実施例) 図12は本発明のリリーフ弁の特性と従来の多段リリーフ構造でない特性と特許文献1の特性との比較であって、エンジン回転数と油圧との関係を示す図である。(実施例) 図13は他のオイルリリーフ機構の拡大断面図である。(変形例)
この発明は、エンジン回転数の中速域で、オイルポンプの仕事量を低減する目的を、吐出ポートからリリーフ流入路に流入する作動油の圧力の上昇状態に応じてリリーフ弁を動作させて実現するものである。
図1〜図12は、この発明の実施例を示すものである。
図1に示すように、車両に搭載された駆動源としてのエンジンに設置したオイルポンプ1は、いわゆるトロコイドポンプであって、エンジンのクランク軸に固定された内側のインナロータ2とこのインナロータ2の外側に組み込まれたアウタロータ3とを備えるとともに、この組み込まれたインナロータ2及びアウタロータ3を収容する空間であるポンプ収容部4を形成するポンプハウジング5を備えている。
ポンプハウジング5には、作動油が吸入される吸入ポート6と作動油が吐出される吐出ポート7とが、ポンプ収容部4を挟んで両側に形成されている。
インナロータ2には、外周面で特殊な凹凸のインナ側曲線2Cが形成されている。アウタロータ3には、インナロータ2のインナ側曲線2Cに対向するように、内周面で特殊な凹凸のアウタ側曲線3Cが形成されている。
オイルポンプ1においては、エンジンのクランク軸の回転に伴ってインナロータ2が回転することで、アウタロータ3がこのインナロータ2の回転につられて同方向へ回転し、インナロータ2のインナ側曲線2Cの凸面がアウタロータ3のアウタ側曲線3Cの凹面に次々と入り込んで行くことで、インナロータ2とアウタロータ3との間に空間であるポンプ室8が形成され、そして、このポンプ室8の容積が増加することで、オイルパン内の作動油を吸入ポート6からポンプ室8へ吸入する一方、ポンプ室8の容積が減少することで、ポンプ室8の作動油を吐出ポート7から吐出してエンジン本体へ送り出す。
図1、図2に示すように、オイルポンプ1には、オイルリリーフ機構9が設けられる。
このオイルリリーフ機構9は、ポンプハウジング5の吐出ポート7側の部位で、弁収容部(弁収容ハウジング)10と、リリーフ弁11と、弾性体(スプリング)12と、リリーフ孔13と、帰還通路14とを備える。
弁収容部10は、吐出ポート7にリリーフ流入路15を介して連通される弁通路16を形成している。この弁通路16は、図2に示すように、前記弁収容部10の内径と同一であって、内径D1に形成されている。
リリーフ弁11は、弁通路16内に往復移動自在に配置されて、リリーフ流入路15側の第1弁部17を備え、また、第1弁部17に隣接した環状の溝部18とこの溝部18に隣接した第2弁部19とを、順次に備えている。つまり、リリーフ弁11は、弁収容部10の軸線CL方向でリリーフ流入路15側から順次に、弁収容部10の内周壁20に外周面が面接触する第1弁部17と第2弁部19とを備えるとともに、軸方向一端部の第1弁部17と軸方向他端部の第2弁部19との間で第1弁部17及び第2弁部19の外周面から径方向内側に窪む環状の溝部18を備える。
この場合、図2に示すように、第1弁部17及び第2弁部19とは、弁通路16内で前記弁収容部10の内周壁20に接して収まるように、外径D2で同一に形成されている(D1>D2)。溝部18は、第1弁部17及び第2弁部19の外周面から窪んで、第1弁部18及び第2弁部19の外径D2よりも小さな外径D3の中央軸部21に形成されている。この実施例では、リリーフ弁11の構造において、溝部18が形成された中央軸部21は、図3に示すように、断面が円形状に形成されている。
また、リリーフ弁11の溝部18は、弁収容部10の内周壁20と協働して凹室22を形成する。
弾性体12は、リリーフ弁11をリリーフ流入路15の閉鎖方向へ付勢するように、第2弁部19に接している。
リリーフ孔13は、弁収容部10の内周壁20に開口してリリーフ弁11の往復移動によって開閉される。このリリーフ孔13は、弁収容部10の軸線CL方向で同一領域に配置される第1リリーフ孔23と、第2リリーフ孔24とからなる。この第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とは、弁収容部10の軸線CLを挟んで、直径方向で対向して配置されている。
第1リリーフ孔23は、吸入ポート6へ作動油を戻す帰還通路14に連絡するものであって、帰還油路14の上流端部に開口する。
吐出ポート7におけるリリーフ流入路15との連通部25よりも下流側には、バイパス通路26の上流端部が連絡している。
第2リリーフ孔24は、バイパス油路26の下流端部に連絡する。
帰還油路14は、上流端部が第1リリーフ孔23に連絡するとともに下流端部が吸入ポート6に連絡して、吐出ポート7からの作動油を吸入ポート6へ戻す。
図2に示すように、この実施例では、溝部18の高さHと第1リリーフ孔23の直径D4と第2リリーフ孔24の直径D5とは、H=D4=D5の関係にある。なお、D4≧D5とすることも可能であり、これによって、作動油の帰還油路14への流れをさらに円滑にできる。
次に、リリーフ弁11の動作について説明する。
リリーフ弁11は、エンジン回転数が低速域から高速域へ変化するに連れてリリーフ流入路15に流入する作動油の圧力(以下「油圧」という)が上昇する際に、以下のように、弁通路16内で押進移動する。
図4、図5に示すように、エンジン回転数が低速域の場合に、リリーフ弁11は、第2弁部19が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第1位置(リリーフ前)にある。
図6、図7に示すように、エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合に、リリーフ弁11は、溝部18が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とを連通する第2位置(一段目リリーフ)にある。
図8、図9に示すように、エンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合に、リリーフ弁11は、第1弁部17が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第3位置(リリーフ中断)にある。
図10、図11に示すように、エンジン回転数が第2中速域から高速域になった場合に、リリーフ弁11は、第1弁部17が第1リリーフ孔23及び第2リリーフ孔24の位置を通り過ぎて、第1リリーフ孔23を第2リリーフ孔24及びリリーフ流入路15に連通する第4位置(二段目リリーフ)にある。
このリリーフ弁11の動作を具体的に説明すると、以下のようになる。
リリーフ弁11は、第2弁部19が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第1位置(リリーフ前)(図4参照)から、溝部18が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とを連通する第2位置(一段目リリーフ)(図6参照)と、第1弁部17が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第3位置(リリーフ中断)(図8参照)とを経由して、第1弁部17が第1リリーフ孔23及び第2リリーフ孔24の位置を通り過ぎて第1リリーフ孔23を第2リリーフ孔24及びリリーフ流入路15に連連する第4位置(二段目リリーフ)(図10参照)へと移動する。
エンジン回転数が低速域の場合では(図5参照)、第2弁部19が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第1位置であって(リリーフ前)(図4参照)、バイパス油路26と帰還油路14との連通を遮断する。
エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合では(図7参照)、リリーフ流入路15内の油圧の高まりによってリリーフ弁11が押進移動し、リリーフ弁11の溝部18が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とを連通する第2位置となり(図6参照)、溝部18を介してバイパス油路26と帰還油路14とが連通して、吐出ポート7を流れる作動油の一部を、バイパス油路26と溝部18と帰還油路14とから吸入ポート6ヘ送給させる(一段目リリーフ)。
エンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合では(図9参照)、リリーフ流入路15内の油圧のさらなる高まりによってリリーフ弁11が押進移動し、リリーフ弁11の第1弁部17が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24との連通を遮断する第3位置となり(図8参照)、バイパス通路26と帰還油路14との連通を遮断する(リリーフ中断)。即ち、この実施例において、図12に示すように、中速域は、エンジン回転数が低側の第1中速域と、エンジン回転数が高側の第2中速域とからなる。第1中速域では、油圧が緩やかに上昇する。しかし、第2中速域になると(図12のエンジン回転数Pで示す)、油圧が急激に上昇する。ここで、第1中速域>第2中速域の関係がある。
そして、エンジン回転数が第2中速域から高速域へなった場合では(図11参照)、リリーフ流入路15内の油圧のさらなる高まりによってリリーフ弁11が押進移動し、リリーフ弁11の第1弁部17が第1リリーフ孔23及び第2リリーフ孔24の位置を通り過ぎて弁収容部10のうちリリーフ弁11の移動方向他端側に移動して、第1リリーフ孔23を第2リリーフ孔24及びリリーフ流入路15に連通する第4位置となり(図10参照)、リリーフ流入路15と帰還油路14及びバイパス油路26と帰還油路14とを連通させて、吐出ポート7を流れる作動油の一部を、リリーフ流入路15と弁通路16と帰還油路14及びバイパス油路26と弁通路16と帰還油路14とを通って吸入ポート6ヘと送給する(二段目リリーフ)。
上記の構造により、この実施例では、エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で、リリーフ弁11の溝部18が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とを連通する第2位置(一段目リリーフ)に切り替わったときに、第2リリーフ孔24が第1リリーフ孔23と連通して吐出ポート7からバイパス通路26を経て作動油が帰還通路14へ送給される。
この際、図12に示すように、従来の多段リリーフ構造でない特性及び上記の特許文献1の特性と比較して、本発明の特性では、エンジン回転数が低速域から第1中速域へと変化してリリーフ弁11が第2位置(一段目リリーフ)になると、つまり、第2中速域の手前から吐出ポート7内の油圧の上昇の勾配を緩やかにさせることができる。これにより、エンジン回転数が中速域においては、オイルポンプ1の仕事量のうち過剰となった領域を抑えることができ、上記の油圧の上昇の勾配を緩やかにした分のオイルポンプ1の仕事量(図12のR部分で示す)を低減できる。
その後 エンジン回転数が第1中速域から第2中速域へと変化してリリーフ弁11が第3位置(リリーフ中断)になると、第1リリーフ孔23が第1弁部17で閉じられて吐出ポート7内の油圧を必要な油圧まで上昇させることができる。
さらに、エンジン回転数が第2中速域から高速域へと変化してリリーフ弁11が第4位置(二段目リリーフ)になると、第1リリーフ孔23が再度開らかれて吐出ポート7内の油圧上昇が緩やかになる。
また、上記の構造によれば、簡便な構造で、オイルポンプ1の二段階のリリーフ構造を確実に実施できる。
また、図6に示すように、エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合には、リリーフ弁11の溝部18が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とを連通する第2位置では、リリーフ弁11の溝部18とバイパス通路26に連絡する第2リリーフ孔24と帰還通路14とに連絡する第2リリーフ孔24とは、直線的に配置される。
上記の構造とすることで、エンジン回転数が第1中速域へなった場合に、吐出ポート7からバイパス油路26に流入した作動油は、第2リリーフ孔24から溝部18で形成された凹室22、そして、この凹室22から第1リリーフ孔23へと略直線的に流れることができる。
これによって、第2リリーフ孔24から凹室22内に入って第1リリーフ孔23へと吐出される作動油は、急激に屈曲されたり、絞られたりすることがなくなり、吸入ポート6ヘと送給される作動油の圧力損失を低減できる。
なお、この実施例におけるリリーフ弁11の他の構造としては、図13に示すように、中央軸部21を、長軸方向が第1リリーフ孔23と第2リリーフ孔24とに向かって配置された断面楕円形状に形成することも可能である。この場合、リリーフ弁11が軸心CLを中心に回転しないように、回転防止機構27を設ける。この回転防止機構27は、第1弁部17及び第2弁部19の外周面に形成した係合突部28と、この係合突部28に契合するように弁収容部10の内周壁20に形成した係合窪部29とからなる。この係合突部28と係合窪部29とは、弁収容部10の軸線CLを挟んで、直径方向の両側に配置されている。
このような構造により、作動油のスムースな流れを担保することができる。
この発明に係るオイルポンプのリリーフ弁構造は、作動油を外部へリリーフする場合にも適用可能である。
1 オイルポンプ
2 インナロータ
2C インナ側曲線
3 アウタロータ
3C アウタ側曲線
4 ポンプ収容部
5 ポンプハウジング
6 吸入ポート
7 吐出ポート
8 ポンプ室
9 オイルリリーフ機構
10 弁収容部
11 リリーフ弁
12 弾性体
13 リリーフ孔
14 帰還通路
15 リリーフ流入路
16 弁通路
17 リリーフ弁の第1弁部
18 リリーフ弁の溝部
19 リリーフ弁の第2弁部
20 弁収容部の内周壁
21 リリーフ弁の中央軸部
22 凹室
23 第1リリーフ孔
24 第2リリーフ孔
25 吐出ポートにおけるリリーフ流入路との連通部
26 バイパス通路

Claims (2)

  1. 作動油が吸入される吸入ポートと作動油が吐出される吐出ポートとを形成したポンプハウジングが備えられたオイルポンプをエンジンに設置し、前記ポンプハウジングには、前記吐出ポートにリリーフ流入路を介して連通される弁通路を形成した弁収容部と、前記弁通路内に往復移動自在に配置されたリリーフ弁と、前記リリーフ弁を前記リリーフ流入路の閉鎖方向へ付勢する弾性体と、前記弁収容部の内周壁に開口して前記リリーフ弁の往復移動によって開閉されるリリーフ孔と、上流端部が前記リリーフ孔に連絡するとともに下流端部が前記吸入ポートに連絡して前記吐出ポートからの作動油を前記吸入ポートへ戻す帰還通路とを備えるオイルポンプのリリーフ弁構造において、前記リリーフ弁は、前記弁収容部の軸線方向で前記リリーフ流入路側から順次に前記弁収容部の内周壁に面接触する第1弁部と第2弁部とを備えるとともに、前記第1弁部と前記第2弁部との間で前記第1弁部及び前記第2弁部の外周面から径方向内側に窪む環状の溝部を備え、前記吐出ポートには前記リリーフ流入路との連通部よりも下流側でバイパス通路の上流端部を連絡し、前記リリーフ孔は前記弁収容部の軸線方向で同一領域に配置される第1リリーフ孔と第2リリーフ孔とからなり、前記第1リリーフ孔は前記帰還通路の上流端部に連絡し、前記第2リリーフ孔は前記バイパス通路の下流端部に連絡し、前記リリーフ弁は、エンジン回転数が低速域から高速域へ変化するに連れて前記リリーフ流入路に流入する作動油の圧力が上昇する際に、エンジン回転数が低速域の場合で前記第2弁部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔との連通を遮断する第1位置から、エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で前記溝部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔とを連通する第2位置と、エンジン回転数が第1中速域から第2中速域へなった場合で前記第1弁部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔との連通を遮断する第3位置とを経由して、エンジン回転数が第2中速域から高速域へなった場合で前記第1弁部が前記第1リリーフ孔及び前記第2リリーフ孔の位置を通り過ぎて前記第1リリーフ孔を前記第2リリーフ孔及び前記リリーフ流入路に連通する第4位置へ移動することを特徴とするオイルポンプのリリーフ弁構造。
  2. エンジン回転数が低速域から第1中速域へなった場合で前記溝部が前記第1リリーフ孔と前記第2リリーフ孔とを連通する前記第2位置では、前記リリーフ弁の前記溝部と前記バイパス通路に連絡する前記第2リリーフ孔と前記帰還通路に連絡する第1リリーフ孔とは、直線的に配置されることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプのリリーフ弁構造。
JP2012228694A 2012-10-16 2012-10-16 オイルポンプのリリーフ弁構造 Pending JP2014081023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012228694A JP2014081023A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 オイルポンプのリリーフ弁構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012228694A JP2014081023A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 オイルポンプのリリーフ弁構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014081023A true JP2014081023A (ja) 2014-05-08
JP2014081023A5 JP2014081023A5 (ja) 2015-09-24

Family

ID=50785387

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012228694A Pending JP2014081023A (ja) 2012-10-16 2012-10-16 オイルポンプのリリーフ弁構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014081023A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101680648B1 (ko) * 2015-09-10 2016-11-30 명화공업주식회사 듀얼 펌프 시스템

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62167808U (ja) * 1986-04-14 1987-10-24
US20080054204A1 (en) * 2006-09-02 2008-03-06 Quanbao Zhou Pressure relief valve
JP2008115821A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Aisin Seiki Co Ltd エンジンの油供給装置
JP2011185324A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Toyota Motor Corp オイルクーラバイパスバルブ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62167808U (ja) * 1986-04-14 1987-10-24
US20080054204A1 (en) * 2006-09-02 2008-03-06 Quanbao Zhou Pressure relief valve
JP2008115821A (ja) * 2006-11-07 2008-05-22 Aisin Seiki Co Ltd エンジンの油供給装置
JP2011185324A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Toyota Motor Corp オイルクーラバイパスバルブ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101680648B1 (ko) * 2015-09-10 2016-11-30 명화공업주식회사 듀얼 펌프 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5116546B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP6329775B2 (ja) ベーンポンプ
KR101505775B1 (ko) 하나의 챔버와 2방 밸브를 이용한 2단 가변 오일펌프
JP5216397B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
US8011908B2 (en) Variable capacity pump with dual springs
JP6182821B2 (ja) 可変容量形ベーンポンプ
JP2013130089A (ja) 可変容量形ポンプ
US10267310B2 (en) Variable pressure pump with hydraulic passage
JP2015232293A (ja) 可変容量型オイルポンプ
AU2015100569A4 (en) Chain Saw And Fluid Pump
JP5371795B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP5438554B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2014081023A (ja) オイルポンプのリリーフ弁構造
JP6264850B2 (ja) オイルポンプ装置およびリリーフ弁
JP2009275537A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
WO2018084105A1 (ja) ベーンポンプ
JP5104655B2 (ja) 可変容量型回転式ポンプ
JP2009127553A (ja) バキュームポンプ
JP5540925B2 (ja) ベーンポンプ
KR101491179B1 (ko) 가변 오일펌프
JP2009228642A (ja) オイルポンプ
JP2017020562A (ja) リリーフバルブ
JP2010255551A (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP6577227B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ
JP2016065485A (ja) ポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150807

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150807

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161125

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170523