JP2014080866A - スロットルボディ - Google Patents
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Abstract
【課題】性能や取扱い上の支障を招来することなくコンパクトなスロットルボディを提供する。
【解決手段】スロットルボディ1は、吸気通路2、バイパス通路12、バイパスバルブ13を有するボディ部3と、スロットルドラム7と、燃料噴射弁9と、ケース部材11とを備える。バイパス通路12は、バイパスバルブ13の挿入孔14の延長線上の中間路15と、これに第1クランク16をなして上流側又は下流側に隣接する第1通路17とを備える。バイパスバルブ13は、スロットルドラム7とケース部材11との間に位置し、かつ燃料噴射弁9又は燃料配管10と吸気通路2との間でケース部材11と重なる位置に位置し、挿入孔14にスロットルドラム7側から挿入される。
【選択図】図1
【解決手段】スロットルボディ1は、吸気通路2、バイパス通路12、バイパスバルブ13を有するボディ部3と、スロットルドラム7と、燃料噴射弁9と、ケース部材11とを備える。バイパス通路12は、バイパスバルブ13の挿入孔14の延長線上の中間路15と、これに第1クランク16をなして上流側又は下流側に隣接する第1通路17とを備える。バイパスバルブ13は、スロットルドラム7とケース部材11との間に位置し、かつ燃料噴射弁9又は燃料配管10と吸気通路2との間でケース部材11と重なる位置に位置し、挿入孔14にスロットルドラム7側から挿入される。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の吸気量の調整等を行うスロットルボディに関する。
従来、このようなスロットルボディは、内燃機関の吸気路の一部を形成する吸気通路を有するボディ部と、吸気通路を開閉するスロットルバルブと、スロットルバルブの回転軸を構成するスロットルシャフトと、スロットルバルブを開閉するための開閉レバーと、スロットルバルブの開度を検知する開度センサと、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁とを備える。
ボディ部には、アイドル時の吸気及び吸気量の調整のために、スロットルバルブを迂回して吸気路の上流側と下流側とを接続するバイパス通路と、バイパス通路の流量を調整するバイパスバルブとが設けられる。また、バイパスバルブとして手動ネジ式のものを採用することや、バイパスバルブへのダストの侵入を防ぐダストトラップを設けることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のスロットルボディでは、ダストトラップは、2つのトラップ室と,これらのトラップ室間を連通する半円状の反転室とで形成される。バイパスバルブは、吸気通路の方向について、開度センサを収容するケース部材よりも上流側に配置され、開度センサ側からボディ部に挿入される。
上記のようなスロットルボディは、特に自動二輪車への適用や、吸気への燃料混合手段を気化器から電子制御式噴射装置へ置き換えることを考慮した場合には、サイズがより小さいほうが好ましい。この点、上記特許文献1のスロットルボディについては、バイパスバルブの位置やダストトラップの形態等において、コンパクト化の観点からより最適化を図ることが可能であると考えられる。
ただし、コンパクト化を図る際には、バイパスバルブにダストや吹き返し燃料等の微粒子が溜まり易くなったり、バイパスバルブの調整が容易に行えなくなったりする等の不都合が生じることのないように配慮する必要がある。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、性能や取扱い上の支障を招来することなく、よりコンパクトなスロットルボディを提供することにある。
本発明のスロットルボディは、内燃機関の吸気路の一部を形成する吸気通路を有するボディ部と、前記吸気通路を開閉するスロットルバルブと、前記ボディ部を貫通して前記スロットルバルブの回転軸を構成するスロットルシャフトと、前記スロットルバルブを開閉する開閉レバーと、前記スロットルバルブの開度を検知する開度センサと、前記吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃料タンクの燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料配管とを備えたスロットルボディにおいて、前記開度センサを有して前記ボディ部の一方の側に固定されたケース部材を備え、前記開閉レバーは、前記ボディ部の他方の側で前記スロットルシャフトに固定され、前記燃料噴射弁は、前記ボディ部に対し、前記吸気通路の下流方向に見て、時計回りに該ボディ部の前記一方の側から他方の側に至るまでの中間に配置され、前記ボディ部は、前記吸気路における前記スロットルバルブの上流側と下流側とを接続するバイパス通路と、該バイパス通路の流量を調整するネジ式のバイパスバルブと、該バイパスバルブが挿入される挿入孔とを備え、前記バイパス通路は、前記挿入孔の延長線上に延在する中間路と、該中間路にL字状のクランクをなして隣接する上流側又は下流側隣接路と、該中間路とその下流側又は上流側との接続部分であって前記バイパスバルブにより前記流量調整のために開閉される開閉部とを備え、前記バイパスバルブは、前記スロットルバルブの回転軸方向について前記開閉レバーと前記ケース部材の前記開度センサを有する部分との間に位置し、該回転軸方向に見て前記燃料噴射弁又は燃料配管と前記吸気通路との間で前記ケース部材と重なる位置に位置し、かつ前記挿入孔に前記ボディ部の前記他方の側から挿入されることを特徴とする。
本発明では、上述のように、バイパスバルブを、開閉レバーと開度センサとの間に配置し、かつ燃料噴射弁又は燃料配管と吸気通路との間でケース部材と重なる位置に配置し、ボディ部の挿入孔に開閉レバー側から挿入するようにしている。これにより、バイパスバルブを吸気通路の方向においてケース部材の横に配置する従来の場合に比べて、スロットルボディをコンパクトに構成することができる。また、バイパスバルブを容易に操作することができる。
また、バイパス通路は、バイパスバルブにより開閉される開閉部の上流側又は下流側に、L字状のクランクをなして隣接する上流側又は下流側隣接路及び中間路を有する。このため、バイパスバルブや開閉部等へのダストや吹き返し燃料等の微粒子の付着を防止することができる。また、バイパス通路を構成する上流側又は下流側隣接路や、中間路、開閉部は、直線状の通路を組み合わせて容易に形成することができる。
したがって、本発明によれば、性能や取扱い等において支障を招来することなく、よりコンパクトなスロットルボディを容易に提供することができる。
本発明において、前記燃料タンクの燃料を一時溜めるサブタンクと、前記サブタンクの燃料を燃料噴射弁に送る燃料ポンプと、前記サブタンクを有し前記燃料ポンプを収納するポンプ収納部と、前記燃料ポンプと前記燃料噴射弁とを接続する燃料通路と、前記ポンプ収納部の気泡を前記燃料タンクへ戻すためのリターン通路とを備え、前記燃料タンクが鉛直上方側に位置し、かつ前記ボディ部の前記燃料噴射弁側が鉛直上方を向くように前記内燃機関に固定され、前記ポンプ収納部は、前記ボディ部の前記燃料噴射弁と反対側において前記ケース部材と所定のカップ部材とで形成され、前記ケース部材は、前記ボディ部とは別体のものとして該ボディ部に取り付けられ、該ボディ部の前記一方の側において前記燃料通路及びリターン通路を、該ケース部材と単一の部品を構成するものとして備えてもよい。
これによれば、サブタンク、燃料ポンプ、燃料通路、リターン通路等の吸気系デバイスをスロットルボディに統合することができる。これにより、これらのデバイスのメンテナンスをスロットルボディとともに簡単に行うことができる。また、燃料ポンプを燃料タンク内に設置する必要がないので、燃料タンクの容量を増大させることができる。
また、サブタンク及び燃料ポンプがボディ部の下側に位置するので、これらのデバイスを含むスロットルボディ全体としてもコンパクト化を図ることができる。また、燃料タンクがスロットルボディの上方に位置するので、燃料タンクから燃料ポンプへの燃料の流入を重力によって促進することができる。
また、リターン通路及び燃料通路の設置用のスペースは、上述のバイパスバルブの配置によってケース部材をより広い範囲にレイアウトできるので、容易に確保することができる。
また、ケース部材をボディ部に取り付ける際には、上述のバイパスバルブの配置によって、ボディ部とケース部材との接触部を広範囲にわたって確保することができる。このため、ボディ部に対するケース部材の取付け強度を向上させ、スロットルボディを振動に強い構造とすることができる。また、ボディ部とケース部材とが別体であるため、汎用性を向上させることができる。
本発明において、前記バイパス通路の前記中間路よりも上流側又は下流側の部分は、前記ボディ部内の前記一方の側において、前記上流側又は下流側隣接路としての第1通路と、下流側又は上流側が該第1通路の上流側又は下流側に接続路を介して接続し、上流側又は下流側が前記吸気路における前記スロットルバルブの上流側又は下流側に通じた第2通路とを備え、前記接続路と前記第1通路及び第2通路とは、それぞれL字状のクランクをなして接続し、前記第1通路の前記ケース部材側の壁面は、該ケース部材により構成されてもよい。
これによれば、第2通路と接続路、接続路と第1通路、第1通路と中間路のそれぞれの間の3つのL字状のクランクにより、バイパスバルブへの微粒子の付着を防止することができる。また、上述のバイパスバルブの配置によってケース部材をより広い範囲にレイアウトできることに基づき、ケース部材を、パイパス通路を気密に塞いで第1通路に係るL字クランクを形成するための部品として利用することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1〜図3に示すように、実施形態に係るスロットルボディ1は、吸気通路2を有するボディ部3と、吸気通路2を開閉するスロットルバルブ4と、スロットルバルブ4の回転軸を構成するスロットルシャフト5とを備える。
吸気通路2は、内燃機関の吸気路6(図3参照)の一部を形成する。以下、「吸気路6」という場合には、吸気通路2も含まれるものとする。スロットルシャフト5は、吸気通路2を横断するようにしてボディ部3を貫通しており、ボディ部3により回転自在に支持される。
また、スロットルボディ1は、スロットルバルブ4を開閉する開閉レバーとして機能するスロットルドラム7と、スロットルバルブ4の開度を検知する開度センサ8と、吸気通路2に燃料を噴射する燃料噴射弁9と、燃料タンクの燃料を燃料噴射弁9に供給する燃料配管10と、ボディ部3の一方の側に固定されたケース部材11とを備える。
開度センサ8は、ボディ部3の該一方の外側でスロットルシャフト5に連結され、ケース部材11に収容される。スロットルドラム7は、ボディ部3の他方の外側でスロットルシャフト5に固定される。
燃料噴射弁9は、ボディ部3に対し、吸気通路2の下流方向に見て、時計回りにボディ部3の前記一方の側から他方の側に至るまでの中間に配置される。すなわち、燃料噴射弁9は、図1で見て、ボディ部3の上方側に設けられる。
ボディ部3は、吸気路6におけるスロットルバルブ4の上流側と下流側とをスロットルバルブ4を迂回して接続するバイパス通路12と、バイパス通路12の流量を調整するバイパスバルブ13と、バイパスバルブ13が挿入される挿入孔14とを備える。なお、吸気路6の上流側は、図3において矢印Aで示される。バイパスバルブ13は、手動ネジ式のものであり、挿入孔14に設けられた雌ネジに螺合させて、微調整される。
バイパス通路12には、吸気路6の上流側に位置するエアクリーナを通過したダスト等の微粒子が流入する。
バイパス通路12は、挿入孔14の延長線上に延在する直線状の中間路15と、中間路15にL字状の第1クランク16をなして接続する上流側隣接路としての第1通路17と、中間路15とその下流側の下流側隣接路18との接続部分である開閉部19とを備える。
第1クランク16は、そこを流れる吸気の方向を90°変更させ、吸気に含まれる微粒子を比重差により吸気から分離させて第1通路17の端壁17aに付着させる。これにより、第1クランク16の下流側のバイパスバルブ13への微粒子の付着が極力防止される。
開閉部19では、中間路15と下流側隣接路18とが直角をなして接続している。開閉部19は、挿入孔14に挿入されたバイパスバルブ13を手動で操作して進退させることにより開閉される。この操作量に応じて、バイパス通路12の流量が調整される。
また、バイパス通路の構成として、上述のバイパス通路12の構成とは上流側と下流側が逆である構成を採用してもよい。この上流側と下流側が逆のバイパス通路には、吸気路6の下流側から吹き返し燃料等の微粒子が流入する。
上流側と下流側が逆のバイパス通路は、図3におけるバイパス通路12を、挿入孔14を含めて左右反転させたような形態を有する。この形態の各要素について、対応する図3の各要素と同一の符号を用いて説明する。
すなわち、上流側と下流側が逆のバイパス通路12は、挿入孔14の延長線上に延在する直線状の中間路15と、中間路15にL字状の第1クランク16をなして接続する下流側隣接路としての第1通路17と、中間路15とその上流側の上流側隣接路18との接続部分である開閉部19とを備える。
第1クランク16は、そこを流れる吸気の方向を90°変更させ、吸気に含まれる微粒子を比重差により吸気から分離させて第1通路17の端壁17aに付着させる。これにより、第1クランク16の上流側のバイパスバルブ13への微粒子の付着が極力防止される。
開閉部19では、中間路15と上流側隣接部18とが直角をなして接続している。開閉部19は、挿入孔14に挿入されたバイパスバルブ13を手動で操作して進退させることにより開閉される。この操作量に応じて、上流側と下流側が逆のバイパス通路12の流量が調整される。
図1〜図3の構成の説明に戻る。バイパスバルブ13は、図1及び図3で示されるように、スロットルバルブ4の回転軸方向について、スロットルドラム7とケース部材11の開度センサ8を有する部分との間に位置する。また、バイパスバルブ13は、図2に示されるように、該回転軸方向に見て、燃料噴射弁9又は燃料配管10と吸気通路2との間でケース部材11と重なる位置に位置する。
ただし、バイパスバルブ13は、スロットルドラム7と干渉しないように、該回転軸方向に見て、スロットルドラム7とは重複しない位置に配置される。したがって、挿入孔14に対するバイパスバルブ13の挿入は、スロットルドラム7側から、支障なく行われる。
また、バイパスバルブ13は、図2に示されるように、燃料噴射弁9の後端部9aよりも下流側に位置する。このため、バイパス通路12の中間路15よりも上流側を長くすることができる。これにより、該上流側部分の壁面における微粒子の付着量が増大するので、その分、バイパスバルブ13への微粒子の付着がさらに抑制される。
スロットルボディ1は、燃料タンクの燃料を一時溜めるサブタンク20と、サブタンク20の燃料を燃料噴射弁9に送る燃料ポンプ21と、サブタンク20を有し燃料ポンプ21を収納するポンプ収納部22と、燃料ポンプ21と燃料噴射弁9とを接続する燃料通路23(図4参照)と、ポンプ収納部22の気泡を燃料タンクへ戻すためのリターン通路24とを備える。燃料通路23は、燃料配管10を介して燃料噴射弁9と接続する。
スロットルボディ1の内燃機関への固定は、燃料タンクが鉛直上方側に位置し、かつボディ部3の燃料噴射弁9側が鉛直上方を向くようにして行われる。また、ポンプ収納部22は、ボディ部3の燃料噴射弁9と反対側において、ケース部材11と所定のカップ部材25とで形成される。
ケース部材11は、ボディ部3とは別体のものとしてボディ部3に取り付けられる。また、ケース部材11は、ボディ部3の開度センサ8側において、燃料通路23及びリターン通路24を備える。燃料通路23及びリターン通路24は、ケース部材11と一体であり、ケース部材11とともに単一の部品を構成する。
バイパス通路12の中間路15よりも上流側の部分は、ボディ部3内の開度センサ8側において、上述の第1通路17と、第1通路17の上流側に接続路26を介して接続し、吸気路6におけるスロットルバルブ4の上流側に通じた第2通路27とを備える。
接続路26と第1通路17及び第2通路27とは、それぞれL字状の第2クランク28及び第3クランク29をなして接続される。第1通路17のケース部材11側は、ケース部材11により気密に閉塞される。すなわち、第1通路17のケース部材11側の壁面は、ケース部材11により構成される。
第2通路27の上流側は、ボディ部3の上流側端面において開口する。下流側隣接路18の下流側は、ボディ部3の下流側端面において開口する。すなわち、バイパス通路12の両端は、ボディ部3の上流側及び下流側の端面において開口する。したがって、ボディ部3が内燃機関に固定された状態では、両開口は、それぞれ吸気路6におけるボディ部3の上流側及び下流側に面する。
この中間路15よりも上流側の構成についても、上述の上流側と下流側が逆のバイパス通路12に対し、図3の構成を左右反転させた形態のものとして適用することができる。この形態の各要素について、これらに対応する図3の各要素と同一の符号を用いて説明する。
すなわち、上流側と下流側が逆のバイパス通路12の中間路15よりも下流側の部分は、ボディ部3内の開度センサ8側において、上述の第1通路17と、第1通路17の下流側に接続路26を介して接続し、吸気路6におけるスロットルバルブ4の下流側に通じた第2通路27とを備える。
接続路26と第1通路17及び第2通路27とは、それぞれL字状の第2クランク28及び第3クランク29をなして接続される。第1通路17のケース部材11側は、ケース部材11により気密に閉塞される。すなわち、第1通路17のケース部材11側の壁面は、ケース部材11により構成される。
第2通路27の下流側は、ボディ部3の下流側端面において開口する。上流側隣接路18の上流側は、ボディ部3の上流側端面において開口する。すなわち、上流側と下流側が逆のバイパス通路12の両端は、ボディ部3の上流側及び下流側の端面において開口する。したがって、ボディ部3が内燃機関に固定された状態では、両開口は、それぞれ吸気路6におけるボディ部3の上流側及び下流側に面する。
次に、本実施形態の作用について説明する。この作用は、上述の上流側と下流側が逆のバイパス通路12の場合も同様である。ただし、この場合、上流側と下流側が逆のバイパス通路12については、吸気路6の下流側から吹き返し燃料等の微粒子が流入することを想定しているので、「上流側」又は「下流側」については括弧内のものが適用される。
すなわち、作動中の内燃機関のスロットルボディ1において、スロットルバルブ4が完全に閉じられると、内燃機関への吸気がバイパス通路12のみを経て行われるアイドリング状態になる。
この状態において、ボディ部3の上流側(下流側)端面の開口からバイパス通路12の第2通路27に流入する吸気は、吸気路6に平行に第2通路27内を進み、第2通路27の下流側(上流側)端壁に衝突する。衝突した吸気は、進行方向を90°変更し、接続路26を経て第1通路17に流入する。流入した吸気は、第1通路17を構成するケース部材11側の内壁に衝突し、再度進行方向を90°変えて吸気路6に平行に進み、第1通路17の下流側(上流側)端壁に衝突する。
衝突した吸気は、さらに進行方向を90°変えて中間路15に進み、開閉部19及び下流側(上流側)隣接路18を経て、吸気路6におけるボディ部3の下流側(上流側)へ流出する。流出した吸気は、燃料噴射弁9から噴射される調整された噴射量又は噴射タイミングの燃料とともに、吸気路6を経て内燃機関のアイドリングに供される。この間、バイパスバルブ13を操作して開閉部19を開閉させ、バイパス通路12を通る吸気量を調整することができる。
このとき、吸気が進行方向を第2通路27において1回及び第1通路17において2回変える際に、比重差によりダスト等の微粒子が吸気から分離される。すなわち、第3クランク29で進行方向を変更する際には、第2通路27の下流側(上流側)端壁に分離された微粒子が付着する。
同様に、第2クランク28の場合には、第1通路17のケース部材11側の内壁に微粒子が付着し、第1クランク16の場合には、第1通路17の下流側(上流側)端壁に微粒子が付着する。これにより、開閉部19には微粒子が除去された吸気又は微粒子が除去されたバックファイヤが流れる。これにより、バイパスバルブ13へのダストの堆積が極力回避される。
本実施形態によれば、図1におけるボディ部3の右側にスロットルドラム7を配置し、左側にケース部材11の開度センサ8の収容部分を配置し、燃料噴射弁9をボディ部3の上側に配置したので、スロットルボディ1をコンパクトに構成することができる。
また、バイパスバルブ13を、上述のようにケース部材11と重なる特定の位置に配置し、スロットルドラム7側から挿入するようにしたので、バイパスバルブ13を、従来のようにケース部材の横に配置する場合に比べて、スロットルボディ1をコンパクトに構成することができる。また、これにより、バイパスバルブ13の操作性を劣化させることはなく、良好な調整機能を維持することができる。
また、バイパス通路12が、バイパスバルブ13により開閉される開閉部19の上流側又は下流側に、第1クランク16等のL字状のクランクを有するので、バイパスバルブ13への微粒子の付着を防止することができる。また、第1通路17や、中間路15、開閉部19等は、直線状の通路を組み合わせて容易に形成することができる。
また、サブタンク20、燃料ポンプ21、燃料通路23及びリターン通路24を有する吸気系のデバイスをケース部材11に設け、ケース部材11をボディ部3に組み付けるようにしたので、吸気系のデバイスをスロットルボディ1に統合することができる。
これにより、吸気系のデバイスのメンテナンスをスロットルボディ1とともに簡単に行うことができる。また、燃料ポンプ21を燃料タンク内に設置する必要がないので、燃料タンクの容量を増大させることができる。これにより、スロットルボディにおける吸気への燃料の混合手段を、気化器から電子制御式噴射装置へ容易に置き換えることができる。
また、かかる置換えに際しては、スロットルボディを小型化することが重要であるところ、本実施形態では、サブタンク20及び燃料ポンプ21がボディ部3の下側に位置するので、スロットルボディ1の全体としてコンパクト化を図ることができる。また、燃料タンクがスロットルボディ1の上方に位置するので、燃料タンクから燃料ポンプ21への燃料の流入を重力によって促進することができる。
また、上述のバイパスバルブ13の配置によってケース部材11をより広い範囲にレイアウトできるので、ケース部材11においてリターン通路24及び燃料通路23の設置用のスペースを容易に確保することができる。
また、上述のバイパスバルブ13の配置によってボディ部3とケース部材11との接触部を広範囲にわたって確保することができる。このため、ボディ部3に対するケース部材11の取付け強度を向上させ、スロットルボディ1を振動に強い構造とすることができる。また、ボディ部3とケース部材11とが別体であるため、汎用性を向上させることができる。
また、上述のバイパスバルブ13の配置によってケース部材11をより広い範囲にレイアウトできるので、ケース部材11のボディ部3に対する取付け面を利用し、第1通路17の形成及び第1通路17に係るL字クランクの形成を容易に行うことができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、バイパス通路12の両端は、ボディ部3の上流側及び下流側の端面において開口する代わりに、吸気通路2の内壁に開口してもよい。
1…スロットルボディ、2…吸気通路、3…ボディ部、4…スロットルバルブ、5…スロットルシャフト、6…吸気路、7…スロットルドラム(開閉レバー)、8…開度センサ、9…燃料噴射弁、10…燃料配管、11…ケース部材、12…バイパス通路、13…バイパスバルブ、14…挿入孔、15…中間路、16…第1クランク、17…第1通路(上流側又は下流側隣接路)、19…開閉部、20…サブタンク、21…燃料ポンプ、22…ポンプ収納部、23…燃料通路、24…リターン通路、25…カップ部材、26…接続路、27…第2通路、28…第2クランク、29…第3クランク。
Claims (3)
- 内燃機関の吸気路の一部を形成する吸気通路を有するボディ部と、
前記吸気通路を開閉するスロットルバルブと、
前記ボディ部を貫通して前記スロットルバルブの回転軸を構成するスロットルシャフトと、
前記スロットルバルブを開閉する開閉レバーと、
前記スロットルバルブの開度を検知する開度センサと、
前記吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射弁と、
燃料タンクの燃料を前記燃料噴射弁に供給する燃料配管とを備えたスロットルボディにおいて、
前記開度センサを有して前記ボディ部の一方の側に固定されたケース部材を備え、
前記開閉レバーは、前記ボディ部の他方の側で前記スロットルシャフトに固定され、
前記燃料噴射弁は、前記ボディ部に対し、前記吸気通路の下流方向に見て、時計回りに該ボディ部の前記一方の側から他方の側に至るまでの中間に配置され、
前記ボディ部は、前記吸気路における前記スロットルバルブの上流側と下流側とを接続するバイパス通路と、該バイパス通路の流量を調整するネジ式のバイパスバルブと、該バイパスバルブが挿入される挿入孔とを備え、
前記バイパス通路は、前記挿入孔の延長線上に延在する中間路と、該中間路にL字状のクランクをなして隣接する上流側又は下流側隣接路と、該中間路とその下流側又は上流側との接続部分であって前記バイパスバルブにより前記流量調整のために開閉される開閉部とを備え、
前記バイパスバルブは、前記スロットルバルブの回転軸方向について前記開閉レバーと前記ケース部材の前記開度センサを有する部分との間に位置し、該回転軸方向に見て前記燃料噴射弁又は燃料配管と前記吸気通路との間で前記ケース部材と重なる位置に位置し、かつ前記挿入孔に前記ボディ部の前記他方の側から挿入されることを特徴とするスロットルボディ。 - 前記燃料タンクの燃料を一時溜めるサブタンクと、
前記サブタンクの燃料を燃料噴射弁に送る燃料ポンプと、
前記サブタンクを有し前記燃料ポンプを収納するポンプ収納部と、
前記燃料ポンプと前記燃料噴射弁とを接続する燃料通路と、
前記ポンプ収納部の気泡を前記燃料タンクへ戻すためのリターン通路とを備え、
前記燃料タンクが鉛直上方側に位置し、かつ前記ボディ部の前記燃料噴射弁側が鉛直上方を向くように前記内燃機関に固定され、
前記ポンプ収納部は、前記ボディ部の前記燃料噴射弁と反対側において前記ケース部材と所定のカップ部材とで形成され、
前記ケース部材は、前記ボディ部とは別体のものとして該ボディ部に取り付けられ、該ボディ部の前記一方の側において前記燃料通路及びリターン通路を、該ケース部材と単一の部品を構成するものとして備えることを特徴とする請求項1に記載のスロットルボディ。 - 前記バイパス通路の前記中間路よりも上流側又は下流側の部分は、前記ボディ部内の前記一方の側において、前記上流側又は下流側隣接路としての第1通路と、下流側又は上流側が該第1通路の上流側又は下流側に接続路を介して接続し、上流側又は下流側が前記吸気路における前記スロットルバルブの上流側又は下流側に通じた第2通路とを備え、
前記接続路と前記第1通路及び第2通路とは、それぞれL字状のクランクをなして接続し、
前記第1通路の前記ケース部材側の壁面は、該ケース部材により構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスロットルボディ。
Priority Applications (1)
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JP2012227118A JP2014080866A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | スロットルボディ |
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JP2012227118A JP2014080866A (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | スロットルボディ |
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2012
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