JP2014080538A - 昇華転写用インク、染色物の製造方法および染色物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の昇華転写用インクは、インクジェット法を用いて吐出されるものであって、水と、水溶性有機溶剤と、昇華性染料とを含み、前記昇華性染料がC.I.ソルベントブルー63またはC.I.ソルベントブルー11の少なくともどちらかの1種類と、C.I.ソルベントバイオレット13と、を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
まず、本発明の昇華転写用インクについて説明する。
昇華転写を利用した布帛等に対する染色の方法としては、紙等のシート状の中間転写媒体にインクジェット方式による印刷を行った後、布帛等の被染色物に前記中間媒体を重ねて、加熱により昇華転写する方法や、例えば、剥離可能なインク受容層が設けられた被染色物(フィルム製品等)の前記インク受容層にインクジェット印刷を行い、そのまま加熱して下層側の被染色物に昇華拡散染色を行い、その後、インク受容層を剥離する方法等がある。これらの染色方法には、昇華性染料を含むインク(昇華転写用インク)が用いられている。
昇華転写用インクは、一般に、昇華性染料に加え水を含むものであるが、さらに、インクジェットヘッドのノズルの目詰まり防止、吐出安定性の確保等のために、水溶性有機溶剤を含むものが広く用いられている。
本発明の昇華転写用インクは、水を含むものである。水は、後に詳述する昇華性染料を分散させる分散媒、水溶性有機溶剤を溶解させる溶媒として機能するものである。
本発明の昇華転写用インクは、水溶性有機溶剤を含むものである。これにより、昇華転写用インクのインクジェット法による吐出安定性を優れたものとしつつ、長期放置時によるヘッドからの水分蒸発を効果的に抑制することができる。
昇華性染料は、加熱により昇華する性質を有する染料である。昇華性染料としては、上記のような性質を有する分散染料、溶剤染料等を用いることができる。
[前記色相角∠H°は、∠H°=tan-1(b*/a*+180(a*<0の場合)、または∠H°=tan-1(b*/a*)+360(a*>0の場合)により求められる。a*およびb*は、CIELAB色空間において定義される知覚色度指数を表わす。]
[前記OD値は、OD =log(1/T)により求められる。Tは、透過率[%]を表わす。]
本発明の昇華転写用インクは、上述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、分散剤、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、消泡剤、表面張力調整剤、ポリシロキサン化合物等が挙げられる。
次に、本発明の染色物の製造方法について説明する。
本工程では、インクジェット法を用いて、本発明の昇華転写用インクを中間転写媒体に付与する(1a)。
本工程では、複数種のインクを用いてもよい。これにより、例えば、表現することのできる色域をより広いものとすることができる。
その後、昇華転写用インクが付与された中間転写媒体を、被染色物と対向させた状態で加熱し、昇華転写用インクを構成する昇華性染料を被染色物に転写させる(1b)。これにより、染色物が得られる。
次に、本発明の染色物について説明する。
以下のようにして、昇華転写用インクを製造した。
まず、表1記載の昇華性染料と、アニオン系分散剤としてのβ−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物と、イオン交換水とからなる混合物を、0.2mm径ガラスビーズを用い、サンドミルにて、冷却下、約15時間分散化処理を行った。分散処理後、イオン交換水を加えて希釈し、次いで、該分散液をガラス繊維濾紙GC−50(東洋濾紙株式会社製、フィルターの孔径0.5μm)で濾過し、粒子サイズの大きい成分を除去した水性分散液を得た。
昇華転写用インクの調製に用いる水性分散液の種類、使用量を調整することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして昇華転写用インクを製造した。
昇華転写用インクの調製に用いる水性分散液の種類、使用量を調整することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして昇華転写用インクを製造した。
なお、表中、
C.I.ソルベントブルー63(昇華性染料)を「SB63」、
C.I.ソルベントブルー11(昇華性染料)を「SB11」、
C.I.ソルベントバイオレット13(昇華性染料)を「SV13」、
C.I.ディスパースブルー14(昇華性染料)を「DB14」、
C.I.ソルベントブルー36(昇華性染料)を「SB36」、
β−ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物(アニオン系分散剤)を「NS」、
グリセリンを「GL」、
トリエチレングリコールモノメチルエーテルを「TEGMME」で示した。
以下のようにして、各実施例および比較例の昇華転写用インクを用いて、エームズ試験を実施した。
陽性:用いた2種の試験菌株(TA98またはTA100)のうちいずれか1菌株以上において、被試験物質を含有するプレート上における復帰変異コロニー数が、溶媒対照試験の復帰変異コロニー数に対して2倍以上。
陰性:用いた2種の試験菌株(TA98またはTA100)の双方において、被試験物質を含有するプレート上における復帰変異コロニー数が、溶媒対照試験の復帰変異コロニー数に対して2倍未満。
これらの結果を表2に示す。
以下のようにして、各実施例および比較例の昇華転写用インクを用いて、染色物を製造した。
D={(実印字ドット数)/(縦解像度×横解像度)}×100(duty)・・・(A)
上記[3]で製造された染色物について、中間転写媒体と対向していた側の面の染色部のCIELAB色空間において定義されるa*、b*、並びに色相角∠H°を、SpectroScan(GretagMacbeth社製)を用いた測定によりそれぞれ求め、以下の基準に従い評価した。このとき、100%duty、50%duty、5%dutyで得られた染色物の染色部の色相角∠H°を、それぞれ∠H°(100)、∠H°(50)、および∠H°(5)とした。
A:染色部の色相角∠H°(100)、∠H°(50)、および∠H°(5)が、いずれも約250°から約280°の範囲である。
B:染色部の色相角∠H°(100)、∠H°(50)、および∠H°(5)のいずれか1つまたは2つが、約250°から約280°の範囲である。
C:染色部の色相角∠H°(100)、∠H°(50)、および∠H°(5)が、いずれも約250°から約280°の範囲外である。
これらの結果を表2に示す。
上記[3]で製造された染色物について、中間転写媒体と対向していた側の面の染色部のOD値を、SpectroScan(GretagMacbeth社製)を用いた測定により求め、以下の基準に従い評価した。このとき、100%dutyで得られた染色物の染色部のOD値を、OD(100)とした。
A:染色部のOD(100)が1.55以上である。
B:染色部のOD(100)が1.50以上1.55未満である。
C:染色部のOD(100)が1.50未満である。
これらの結果を表2に示す。
Claims (5)
- インクジェット法を用いて吐出される昇華転写用インクであって、
水と、
水溶性有機溶剤と、
昇華性染料と、を含み、
前記昇華性染料が、C.I.ソルベントブルー63またはC.I.ソルベントブルー11の少なくともどちらかの1種類と、
C.I.ソルベントバイオレット13と、を含むことを特徴とする昇華転写用インク。 - 前記昇華転写用インクは、前記C.I.ソルベントブルー63もしくは前記C.I.ソルベントブルー11の含有量、または、前記C.I.ソルベントブルー63および前記C.I.ソルベントブルー11の含有量と、前記C.I.ソルベントバイオレット13の含有量との重量比率が、1:1〜10:1の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の昇華転写用インク。
- インクジェット法を用いて、請求項1または請求項2に記載の昇華転写用インクを中間転写媒体に付与するインク付与工程と、
前記昇華転写用インクが付与された前記中間転写媒体を、前記昇華転写用インクが付与された面と被染色物の染色面とを対向させた状態で加熱し、前記昇華性染料を前記被染色物に転写させる転写工程とを有することを特徴とする染色物の製造方法。 - 前記転写工程での加熱温度が160℃以上220℃以下であることを特徴とする請求項3に記載の染色物の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載の昇華転写用インクを用いて製造されたことを特徴とする染色物。
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---|---|---|---|---|
JPH0692040A (ja) * | 1992-09-10 | 1994-04-05 | Kondo Toshio | 昇華型カラー熱転写用シート |
WO2005121263A1 (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | 水性分散液、インク組成物及びそれを用いるインクジェット記録方法 |
JP2011021133A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Nippon Kayaku Co Ltd | 昇華転写用インクジェットインク、それを用いる染色方法及び染色物 |
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Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
MUTATION RESEARCH, vol. Vol.539, No.1-2, JPN6016026551, pages 77 - 89, ISSN: 0003357742 * |
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