JP2013203960A - 昇華転写用インク、染色物の製造方法、および染色物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の昇華転写用インクは、インクジェット法を用いて吐出されるものであって、水と、昇華性染料と、ベタイン化合物とを含むことを特徴とする。昇華転写用インク中における前記ベタイン化合物の含有率は、3質量%以上20質量%以下であるのが好ましい。
【選択図】なし
Description
本実施形態の昇華転写用インクは、水を含むものである。水は、後に詳述する昇華性染料を分散させる分散媒、ベタイン化合物を溶解させる溶媒として機能するものである。
昇華性染料は、加熱により昇華する性質を有する染料である。昇華性染料としては、上記のような性質を有する分散染料、溶剤染料等を用いることができる。
上記のように、本実施形態の昇華転写用インクは、ベタイン化合物を含むものである。これにより、昇華転写用インクのインクジェット法による吐出安定性を優れたものとしつつ、加熱時による煙状の蒸気の発生を効果的に防止することができる。なお、本実施形態において、ベタイン化合物とは、正電荷と負電荷を同一分子内の隣り合わない位置に持ち、正電荷をもつ原子には解離しうる水素原子が結合しておらず、分子全体としては電荷を持たない化合物(分子内塩)である。好ましいベタイン化合物としては、アミノ酸のN−アルキル置換体であり、より好ましくはアミノ酸のN−トリアルキル置換体である。
本実施形態の昇華転写用インクは、プロピレングリコールをさらに含むものであるのが好ましい。プロピレングリコールは、沸点が200℃以下である多価アルコールであるため、保湿性を特に優れたものとすることができ、昇華転写用インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
本実施形態の昇華転写用インクは、上記した成分に加え、溶剤を含むものであってもよい。溶剤としては、例えば、ポリオール化合物、グリコールエーテル等が挙げられる。ポリオール化合物としては、例えば、分子内の炭素数が2以上6以下であり、かつ、分子内にエーテル結合を1つ有してもよいポリオール化合物(好ましくはジオール化合物)等が挙げられる。具体例としては、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
本発明の昇華転写用インクは、上述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、分散剤、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、紫外線吸収剤、消泡剤、表面張力調整剤、ポリシロキサン化合物、ポリオール化合物等が挙げられる。
次に、本実施形態の染色物の製造方法について説明する。
本工程では、インクジェット法を用いて、本実施形態の昇華転写用インクを中間転写媒体に付与する(1a)。
本工程では、複数種のインクを用いてもよい。これにより、例えば、表現することのできる色域をより広いものとすることができる。
その後、昇華転写用インクが付与された中間転写媒体を、被染色物と対向させた状態で加熱し、昇華転写用インクを構成する昇華性染料を被染色物に転写させる(1b)。これにより、染色物が得られる。
次に、本実施形態の染色物について説明する。
以下のようにして、昇華転写用インクを製造した。
まず、昇華性染料としてのC.I.ディスパースイエロー54と、高分子分散剤としてのスチレン-アクリル酸共重合物と、イオン交換水とからなる混合物を、0.2mm径ガラスビーズを用いてサンドミルにて、冷却下、約15時間分散化処理を行った。分散処理後、イオン交換水を加えて希釈し、次いで、該分散液をガラス繊維濾紙GC−50(東洋濾紙株式会社製、フィルターの孔径0.5μm)で濾過し、粒子サイズの大きい成分を除去した水性分散液を得た。
昇華転写用インクの調製に用いる成分の種類、使用量を調整することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして昇華転写用インクを製造した。
昇華転写用インクの調製に用いる成分の種類、使用量を調整することにより、表1に示すような組成となるようにした以外は、前記実施例1と同様にして昇華転写用インクを製造した。
なお、表中、
C.I.ディスパースイエロー54(昇華性染料)を「DY54」、
トリメチルグリシンを「TMG」、
トリエチレングリコールモノメチルエーテルを「TEGMME」、
スチレン-アクリル酸共重合物(高分子分散剤)を「SA」、
プロピレングリコールを「PG」、
グリセリンを「GL」、
トリエチレングリコールを「TEG」、
で示した。
前記各実施例および比較例の昇華転写用インクを用いて、下記に示すような試験による評価を行った。
A:クリーニング3回以内で、正常な印刷が可能であった。
B:クリーニング4回以上10回未満で目詰まりから回復し、正常な印刷が可能であった。
C:クリーニングを10回以上実施しても目詰まり回復しなかった。
以下のようにして、各実施例および比較例の昇華転写用インクを用いて、染色物を製造した。
上記[3]の転写工程での煙状の蒸気(スモーク)の発生状況を、以下の基準に従い評価した。
A:煙状の蒸気(スモーク)の発生がほとんど認められない。
B:煙状の蒸気(スモーク)の発生が認められるものの、5秒以内に発生が収まる。
C:煙状の蒸気(スモーク)の発生が認められ、5秒を超えて発生し続ける。
これらの結果を表2に示す。
Claims (9)
- インクジェット法を用いて吐出される昇華転写用インクであって、
水と、
昇華性染料と、
ベタイン化合物とを含むことを特徴とする昇華転写用インク。 - 昇華転写用インクは、前記ベタイン化合物としてトリメチルグリシンを含むものである請求項1に記載の昇華転写用インク。
- 昇華転写用インク中における前記ベタイン化合物の含有率が、3質量%以上20質量%以下である請求項1または2に記載の昇華転写用インク。
- 沸点が200℃以上の溶剤の含有率が3質量%以下である請求項1ないし3のいずれか一項に記載の昇華転写用インク。
- プロピレングリコールをさらに含むものである請求項1ないし4のいずれか一項に記載の昇華転写用インク。
- 昇華転写用インク中における前記プロピレングリコールの含有率が、0.1質量%以上10質量%以下である請求項5に記載の昇華転写用インク。
- インクジェット法を用いて、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の昇華転写用インクを中間転写媒体に付与するインク付与工程と、
前記昇華転写用インクが付与された前記中間転写媒体を、被染色物と対向させた状態で加熱し、前記昇華転写用インクを構成する昇華性染料を前記被染色物に転写させる転写工程とを有することを特徴とする染色物の製造方法。 - 前記転写工程での加熱温度が160℃以上220℃以下である請求項7に記載の染色物の製造方法。
- 請求項1ないし6のいずれか一項に記載の昇華転写用インクを用いて製造されたことを特徴とする染色物。
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