JP2014079760A - 圧延における潤滑油供給方法 - Google Patents
圧延における潤滑油供給方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014079760A JP2014079760A JP2012227088A JP2012227088A JP2014079760A JP 2014079760 A JP2014079760 A JP 2014079760A JP 2012227088 A JP2012227088 A JP 2012227088A JP 2012227088 A JP2012227088 A JP 2012227088A JP 2014079760 A JP2014079760 A JP 2014079760A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lubricating oil
- roll
- supply method
- oil supply
- region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
Abstract
【解決手段】バックアップロールの偏摩耗領域を特定し、潤滑油を供給する領域を上記バックアップロールの偏摩耗領域に限定して、不燃性ガスと共に、上下中間ロールと上下バックアップロールとの接触部に噴射供給する潤滑油供給方法。
【選択図】図2
Description
図1に示す4段圧延機は、周知のように、上下ワークロール1,1及び上下バックアップロール2,2を具備し、上ワークロールと上バックアップロールの接触面と、下ワークロールと下バックアップロールとの接触面に向けて、それぞれ潤滑油供給ノズル5が、軸方向に所定間隔で配備されている。
即ち、a≦r≦b−x(μm)において、xは、20〜800の数値から、決定することができる。バックアップロールの最大半径と最小半径との差が20μm未満の偏摩耗は、プロフィールメータでの検出が困難であるため、xを20以上とした。一方、バックアップロールの最大半径と最小半径との差が800μmより大きい偏摩耗が生じると、通板形状の悪化により正常な通板が不可能となるため、xを800以下とした。
本発明を実施する前の、エマルジョン潤滑剤による一様な潤滑を採用した場合は、作業ロールエッジ部分が当接するバックアップロール表面が大きく摩耗するのに対して、本発明方法を適用した下段の場合には、潤滑油を供給した偏摩耗領域では摩耗の進行が抑制される一方、潤滑油を供給していない領域では摩耗が進行するので当該部分の偏摩耗が大幅に低減されていることがわかる。
交換直後のワークロール又は中間ロールは摩耗がないと考えられるため、測定された接触荷重分布の小さい部分が、バックアップロールの偏摩耗が進んでいる領域と判断できるので、次ロットの圧延操業においては、当該部分に潤滑油を供給してバックアップロールの偏摩耗を抑制すればよい。
その結果、有効ロール長2000mmのバックアップロールの左右端面から500mmの位置に偏摩耗の兆候が発見されたので、次ロットの圧延操業においては、図4に示すように、前記エマルション潤滑を中止して、バックアップロールの胴長方向で最小半径a≦r≦最大半径b−300μmの範囲内の半径rを有する領域に潤滑油をロール表面積1m2当たり1cc供給しつつ、圧延操業を行った。
対照例として、No.3スタンドについては、ワークロール交換時に特にバックアップロールのプロフィールを測定することなく、次ロットにおいても、前ロットと同様の有効ロール長全面にわたってワークロールとバックアップロールとの接触面へのエマルション潤滑を継続して圧延操業を行った。
本発明による偏摩耗の低減効果は、70%にも上り、使用期限末期においてもバックアップロールプロフィールは良好な形状を維持しており、寿命の延長も可能である。
その結果、有効ロール長2000mmのバックアップロールの幅方向における中心の位置に偏摩耗の兆候が発見されたので、次ロットの圧延操業においては、図5に示すように、前記エマルション潤滑を中止して、バックアップロールの胴長方向で最小半径a≦r≦最大半径b−800μmの範囲内の半径rを有する領域に潤滑油をロール表面積1m2当たり10cc供給しつつ、圧延操業を行った。
対照例として、No.5スタンドについては、ワークロール交換時に特にバックアップロールのプロフィールを測定することなく、次ロットにおいても、前ロットと同様の有効ロール長全面にわたってワークロールとバックアップロールとの接触面へのエマルション潤滑を継続して圧延操業を行った。
本発明による偏摩耗の低減効果は、60%にも上り、使用期限末期においてもバックアップロールプロフィールは良好な形状を維持しており、寿命の延長も可能である。
その結果、有効ロール長2000mmのバックアップロールの駆動側端面から250mmの位置に偏摩耗の兆候が発見されたので、次ロット以降の圧延操業においては、図6に示すように、前記エマルション潤滑を中止して、バックアップロールの胴長方向で最小半径a≦r≦最大半径b−20μmの範囲内の半径rを有する領域に潤滑油をロール表面積1m2当たり20cc供給しつつ、圧延操業を行った。
対照例として、No.7スタンドについては、中間ロール交換時に特にバックアップロールのプロフィールを測定することなく、次ロット以降においても、前ロットと同様の有効ロール長全面にわたって中間ロールとバックアップロールとの接触面へのエマルション潤滑を継続して圧延操業を行った。
本発明による偏摩耗の低減効果は、67%にも上り、使用期限末期においてもバックアップロールプロフィールは良好な形状を維持しており、寿命の延長も可能である。
その結果、有効ロール長2000mmの中間ロールの作業側端面から400mmの位置に偏摩耗の兆候が発見されたので、次ロットの圧延操業においては、図7に示すように、前記エマルション潤滑を中止して、バックアップロールの胴長方向で最小半径a≦r≦最大半径b−100μmの範囲内の半径rを有する領域に潤滑油をロール表面積1m2当たり5cc上乗せして供給しつつ、圧延操業を行った。
対照例として、No.7スタンドについては、ワークロール交換時に特に中間ロールのプロフィールを測定することなく、次ロット以降においても、前ロットと同様の有効ロール長全面にわたってワークロールと中間ロールとの接触面へのエマルション潤滑を継続して圧延操業を行った。
本発明による偏摩耗の低減効果は、65%にも上り、使用期限末期においても中間ロールプロフィールは良好な形状を維持しており、寿命の延長も可能である。
2 バックアップロール
3 被圧延材
4 プロフィールメータ
5 潤滑油供給ノズル
Claims (10)
- 4段圧延機により鋼材の圧延を行う圧延における潤滑油供給方法において、バックアップロールの偏摩耗領域を特定し、潤滑油を供給する領域を上記バックアップロールの偏摩耗領域に限定して、不燃性ガスと共に、上下ワークロールと上下バックアップロールとの接触部に噴射供給することを特徴とする潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給法において、前記バックアップロールの偏摩耗領域に関するパラメータはバックアップロールの最小半径a、最大半径bとx=20〜800という数値であり、a≦b−x(μm)が成り立つ場合に、潤滑油を供給する領域をバックアップロールの胴長方向でa≦r≦b−x(μm)の範囲内の半径rを有する領域に限定することを特徴とする請求項1に記載の潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給方法において、潤滑油供給量がロール表面積1m2当たり0.01cc以上30cc以下、40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑油を、平均粒径が5mm以下の粒状の状態で、水と混合せずに毎秒1m以上の噴射速度の不燃性ガスと共に噴射供給することを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の潤滑油供給方法。
- 6段圧延機により鋼材の圧延を行う圧延における潤滑油供給方法において、バックアップロールの偏摩耗領域を特定し、潤滑油を供給する領域を上記バックアップロールの偏摩耗領域に限定して、水と混合せずに不燃性ガスと共に、上下中間ロールと上下バックアップロールとの接触部に噴射供給することを特徴とする潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給法において、前記バックアップロールの偏摩耗領域に関するパラメータはバックアップロールの最小半径a、最大半径bとx=20〜800という数値であり、a≦b−x(μm)が成り立つ場合に、潤滑油を供給する領域をバックアップロールの胴長方向でa≦r≦b−x(μm)の範囲内の半径rを有する領域に限定することを特徴とする請求項4に記載の潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給方法において、潤滑油供給量がロール表面積1m2当たり0.01cc以上30cc以下、40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑油を、平均粒径が5mm以下の粒状の状態で、水と混合せずに毎秒1m以上の噴射速度の不燃性ガスと共に噴射供給することを特徴とする請求項4又は5の何れかに記載の潤滑油供給方法。
- 6段圧延機により鋼材の圧延を行う圧延における潤滑油供給方法において、中間ロールの偏摩耗領域を特定し、潤滑油を供給する領域を上記中間ロールの偏摩耗領域に限定して、水と混合せずに不燃性ガスと共に、上下ワークロールと上下中間ロールとの接触部に噴射供給することを特徴とする潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給法において、前記中間ロールの偏摩耗領域に関するパラメータは中間ロールの最小半径a、最大半径bとx=20〜800という数値であり、a≦b−x(μm)が成り立つ場合に、潤滑油を供給する領域を中間ロールの胴長方向でa≦r≦b−x(μm)の範囲内の半径rを有する領域に限定することを特徴とする請求項7に記載の潤滑油供給方法。
- 前記潤滑油供給方法において、潤滑油供給量がロール表面積1m2当たり0.01cc以上30cc以下、40℃における動粘度が800cSt以下の潤滑油を、平均粒径が5mm以下の粒状の状態で、水と混合せずに毎秒1m以上の噴射速度の不燃性ガスと共に噴射供給することを特徴とする請求項7又は8の何れかに記載の潤滑油供給方法。
- 不燃性ガスと共に噴射される潤滑油とは別個に、バックアップロール及び/又は中間ロールに偏摩耗が発生していない時に、別個のノズルから、エマルジョン潤滑油を、上下ワークロールと上下バックアップロールとの接触部、上下中間ロールと上下バックアップロールとの接触部、又は、上下ワークロールと上下中間ロールとの接触部の何れか1箇所以上に供給することを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の潤滑油供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012227088A JP5962418B2 (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 圧延における潤滑油供給方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012227088A JP5962418B2 (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 圧延における潤滑油供給方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014079760A true JP2014079760A (ja) | 2014-05-08 |
JP5962418B2 JP5962418B2 (ja) | 2016-08-03 |
Family
ID=50784470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012227088A Active JP5962418B2 (ja) | 2012-10-12 | 2012-10-12 | 圧延における潤滑油供給方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5962418B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017209718A (ja) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | 新日鐵住金株式会社 | 熱間圧延における潤滑油供給方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106734648A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-05-31 | 苏州超群智能科技有限公司 | 片材冲压给油分离装置 |
CN106825262A (zh) * | 2016-12-08 | 2017-06-13 | 苏州超群智能科技有限公司 | 一种冲压片材给油分离装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07214120A (ja) * | 1994-01-26 | 1995-08-15 | Nippon Steel Corp | 熱間圧延潤滑制御方法およびその装置 |
JP2003094104A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-02 | Nippon Steel Corp | 熱間圧延における潤滑供給方法 |
JP2006527086A (ja) * | 2003-06-06 | 2006-11-30 | 新日本製鐵株式会社 | 熱間潤滑圧延方法 |
-
2012
- 2012-10-12 JP JP2012227088A patent/JP5962418B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07214120A (ja) * | 1994-01-26 | 1995-08-15 | Nippon Steel Corp | 熱間圧延潤滑制御方法およびその装置 |
JP2003094104A (ja) * | 2001-09-21 | 2003-04-02 | Nippon Steel Corp | 熱間圧延における潤滑供給方法 |
JP2006527086A (ja) * | 2003-06-06 | 2006-11-30 | 新日本製鐵株式会社 | 熱間潤滑圧延方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017209718A (ja) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | 新日鐵住金株式会社 | 熱間圧延における潤滑油供給方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5962418B2 (ja) | 2016-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8001820B2 (en) | Method for lubricating and cooling rollers and metal strips on rolling in particular on cold rolling of metal strips | |
EP3028781B1 (en) | Method of supplying lubricant | |
JP4823400B1 (ja) | 熱延鋼板の製造装置及び製造方法 | |
JP5962418B2 (ja) | 圧延における潤滑油供給方法 | |
JP5380544B2 (ja) | 制御設定装置及び制御設定方法 | |
JP4505231B2 (ja) | 冷間圧延における潤滑油供給方法 | |
CN111148582B (zh) | 轧制材料的轧制 | |
JP4369934B2 (ja) | 圧延機の変形特性同定方法 | |
JP5831405B2 (ja) | 熱間圧延方法及び熱延鋼板の製造方法、並びに、熱間仕上圧延機及び熱延鋼板の製造装置 | |
JP5821575B2 (ja) | 冷延鋼板の圧延方法および極薄鋼板の製造方法 | |
JP3802754B2 (ja) | 厚鋼板圧延設備 | |
JP7135748B2 (ja) | 冷間圧延方法および冷間圧延設備 | |
JP3557899B2 (ja) | ステンレス鋼板の冷間圧延方法 | |
CN111867744B (zh) | 金属带的冷轧方法 | |
JP3858807B2 (ja) | 冷間タンデム圧延機 | |
JP2004188458A (ja) | 熱間圧延機、ロールスリップ防止方法、及び熱延鋼板の製造方法 | |
JP2020028892A (ja) | 冷間圧延方法 | |
JPH0699206A (ja) | 継目無鋼管の傾斜圧延方法 | |
JPH11244925A (ja) | 冷間圧延方法及び装置 | |
JP2009208087A (ja) | 鋼の熱間圧延方法 | |
JP2011025305A (ja) | 潤滑油供給方法及び潤滑油供給装置 | |
JP2019514693A (ja) | 圧延すべき製品を圧延するための方法 | |
JP2005074493A (ja) | 耐ヒートスクラッチ性に優れたニート潤滑冷間圧延方法 | |
JP2002086204A (ja) | 冷間タンデム圧延における板幅制御方法 | |
JP2014046355A (ja) | 熱間圧延方法及び熱延鋼板の製造方法、並びに、熱間仕上圧延機及び熱延鋼板の製造装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160323 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160329 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160516 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160531 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160613 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5962418 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |